特表2017-501986(P2017-501986A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-501986ネイティブな構成を有する二重特異性抗体を使用した細胞レセプターアンカリングによる改善されたHIV−1中和抗体の効力及び幅
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-501986(P2017-501986A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(54)【発明の名称】ネイティブな構成を有する二重特異性抗体を使用した細胞レセプターアンカリングによる改善されたHIV−1中和抗体の効力及び幅
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/10 20060101AFI20161222BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20161222BHJP
   C07K 16/46 20060101ALI20161222BHJP
   C12N 7/00 20060101ALI20161222BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20161222BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20161222BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20161222BHJP
   C12P 21/08 20060101ALN20161222BHJP
【FI】
   C07K16/10ZNA
   C07K16/28
   C07K16/46
   C12N7/00
   A61K39/395 N
   A61P31/18
   C12N15/00 A
   C12P21/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】60
(21)【出願番号】特願2016-535711(P2016-535711)
(86)(22)【出願日】2014年12月2日
(85)【翻訳文提出日】2016年6月24日
(86)【国際出願番号】US2014068183
(87)【国際公開番号】WO2015084859
(87)【国際公開日】20150611
(31)【優先権主張番号】61/910,685
(32)【優先日】2013年12月2日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】504438037
【氏名又は名称】アーロン ダイアモンド エイズ リサーチ センター
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ホー, デイビッド ディー.
(72)【発明者】
【氏名】フアン, ヤオシン
(72)【発明者】
【氏名】ユー, ジアン
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG27
4B064CA19
4B064CC24
4B064DA01
4B065AA97X
4B065BB19
4B065BC12
4C085AA14
4C085AA15
4C085AA16
4C085CC23
4C085EE01
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA40
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA29
4H045FA74
4H045GA21
4H045GA26
(57)【要約】
さまざまな実施形態において、本発明は、概してHIVの予防及び治療に二重特異性抗体を使用することに関する。一態様において、本発明は、HIVを中和するための二重特異性抗体に関する。本二重特異性抗体は、第1及び第2の抗体の部分を含み、その第1の抗体は、HIVエンベロープタンパク質と結合する。特定の実施形態において、第1の抗体は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8及びそれらの変異体から選択される。特定の実施形態において、本二重特異性抗体は、第2の抗体の部分を含み、その第2の抗体は、細胞膜タンパク質と結合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
HIVを中和することができる二重特異性抗体であって、前記抗体は、第1及び第2の抗体の部分を含み、前記第1の抗体は、HIVエンベロープタンパク質と結合する、前記二重特異性抗体。
【請求項2】
前記二重特異性抗体はCrossMab様式を有する、請求項1に記載の二重特異性抗体。
【請求項3】
前記第1の抗体は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8またはそれらの変異体から選択される、請求項1に記載の二重特異性抗体。
【請求項4】
前記第1の抗体は、抗gp41抗体である、請求項3に記載の二重特異性抗体。
【請求項5】
前記第1の抗体は、HIV gp41の膜近位外部領域(MPER)と結合する、請求項4に記載の二重特異性抗体。
【請求項6】
前記第1の抗体は、10E8またはその変異体である、請求項5に記載の二重特異性抗体。
【請求項7】
前記第1の抗体は、4E10またはその変異体である、請求項5に記載の二重特異性抗体。
【請求項8】
前記第2の抗体は、細胞膜タンパク質と結合する、請求項1に記載の二重特異性抗体。
【請求項9】
前記第2の抗体は、細胞膜レセプタータンパク質または細胞膜コレセプタータンパク質と結合する、請求項8に記載の二重特異性抗体。
【請求項10】
前記第2の抗体は、CD4抗体、CCR5抗体またはCXCR4抗体から選択される、請求項9に記載の二重特異性抗体。
【請求項11】
前記第2の抗体は、Pro140、イバリズマブ、515H7またはそれらの変異体から選択される、請求項10に記載の二重特異性抗体。
【請求項12】
第1の抗体及び第2の抗体の部分を含む二重特異性抗体であって、前記第1の抗体はHIVエンベロープタンパク質と結合し、前記第2の抗体は細胞膜タンパク質と結合する、前記二重特異性抗体。
【請求項13】
前記二重特異性抗体はCrossMab様式を有する、請求項12に記載の二重特異性抗体。
【請求項14】
前記第2の抗体は、細胞膜レセプタータンパク質または細胞膜コレセプタータンパク質と結合する、請求項12に記載の二重特異性抗体。
【請求項15】
前記第2の抗体は、CD4抗体、CCR5抗体及びCXCR4抗体から選択される、請求項14に記載の二重特異性抗体。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の二重特異性抗体及び薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項17】
前記組成物は、経口、鼻腔内、肺、皮内、経皮、皮下、筋肉内、腹腔内または静脈内送達用に製剤化される、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
HIVを中和する方法であって、
抗原結合部位を、HIVエンベロープタンパク質と結合する二重特異性抗体と接触させるステップと、
別の抗原結合部位を、細胞膜タンパク質と結合する二重特異性抗体と接触させるステップと
を含む、前記方法。
【請求項19】
前記細胞膜タンパク質は、CCR5、CD4及びCXCR4のうちの1つである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記二重特異性抗体はCrossMab様式を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
HIVに感染した患者を治療する方法であって、前記患者に請求項1〜15のいずれか一項に記載の二重特異性抗体あるいは請求項16または17に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月2日に出願された、ネイティブな構成を有する二重特異性抗体を使用した細胞レセプターアンカリングによる改善されたHIV−1中和抗体の効力及び幅と題される米国仮特許出願第61/910,685号の優先権及び利益を主張するものであり、この出願の全体を参照によって本明細書中に組み込んだものとする。
【0002】
本発明の分野
さまざまな実施形態において、本発明は、概してHIVの予防及び治療に二重特異性抗体を使用することに関する。
【背景技術】
【0003】
抗体(Ab)による受動免疫は、感染症の予防及び治療の認められた方法である。このアプローチには、感染症から回復したドナーからのヒト免疫グロブリンを調製すること及び感染性の生物に特異的なAbを含むそのような調製物を利用して、同じ疾患からレシピエントを保護することが含まれる場合もある。あるいは、治療効果のある抗体は、抗原を用いてマウスを免疫した後に、マウスAbをヒト型に操作/ヒト化することによって作製することができる。モノクローナル抗体(mAb)は、物理的特性及び免疫化学的反応性が均一であるため、絶対的な特異的活性を実現する。
【0004】
この特異性は、最終的には一部の標的に対する制限となり得るため、技術者は、2つの異なるmAbのフラグメントから構成され、2つの異なる型の抗原と結合する「二重特異性」mAbを開発した。これは、例えば、弱くしか発現しない抗原との結合を容易にする。一部の二重特異性mAbは強い免疫応答を刺激する場合があり、その臨床適用を制限している。この影響を改善する最近のアプローチの1つが、もっとネイティブな抗体様の構造を採用した二重特異性抗体様式である「CrossMab」方法論である。
【0005】
臨床用途のHIVなどの病原体に対する極めて強力な二重特異性抗体または二価抗体を形成する将来性には多くの不確かなことがある。例えば、HIVの低い突起密度及び突起構造は、抗体のHIVとの二価結合を妨げる可能性があり、細胞表面アンカリングの形状及び空間関係は十分に特徴づけられていない。HIVエンベロープのエピトープが十分に接触しやすいかどうかもわかっていない。宿主細胞膜にアンカリングされたCrossMab二重特異性抗体は、局所的な抗体濃度、一連の及び/または相互依存的な侵入段階の標的化並びに一価結合の補強を改善する可能性をもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、本発明は、HIVを中和するための二重特異性抗体に関する。本二重特異性抗体は、第1及び第2の抗体の部分を含み、その第1の抗体は、HIVエンベロープタンパク質と結合する。特定の実施形態において、第1の抗体は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8及びそれらの変異体から選択される。特定の実施形態において、本二重特異性抗体は、第2の抗体の部分を含み、その第2の抗体は、細胞膜タンパク質と結合する。例えば、第2の抗体は、細胞レセプタータンパク質または細胞膜コレセプタータンパク質と結合してもよい。ある実施形態において、第2の抗体は、Pro140、イバリズマブ、515H7またはそれらの変異体などのCD4抗体、CCR5抗体及びCXCR4抗体から選択される。さまざまな実施形態において、二重特異性抗体はCrossMab様式を有する。
【0007】
別の態様において、本発明は、第1の抗体及び第2の抗体の部分を含む二重特異性抗体であって、第1の抗体はHIVエンベロープタンパク質と結合し、第2の抗体は細胞膜タンパク質と結合する、二重特異性抗体を提供する。さまざまな実施形態において、二重特異性抗体はCrossMab様式を有する。
【0008】
さまざまな実施形態において、本明細書中で開示される二重特異性抗体を含む医薬組成物も提供される。本医薬組成物は、経口、鼻腔内、肺、皮内、経皮、皮下、筋肉内、腹腔内または静脈内送達用に製剤化されてもよい。
【0009】
さらなる態様において、HIVを中和するための方法が提供される。本方法は、抗原結合部位を、HIVエンベロープタンパク質と結合する二重特異性抗体と接触させるステップと、別の抗原結合部位を、細胞膜タンパク質と結合する二重特異性抗体と接触させるステップとを含む。
【0010】
別の態様において、HIVに感染した患者を治療するための方法も提供される。本方法は、患者に本明細書中で開示される二重特異性抗体または医薬組成物のいずれかを投与することを含む。ある実施形態において、患者はヒトである。
【0011】
図において、同様の参照符号は、さまざまな考察をとおして一般に同じ部分を指す。また、図は、必ずしも縮尺で描かれている訳ではなく、代わりに、一般に本発明の原理を説明することに重点が置かれている。以下の説明において、以下の図面を参照して本発明のさまざまな実施形態を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】2つのIgGモノクローナル抗体由来のCrossMab抗体を示す図である。
図2A】CD4を標的とするiMab抗体(モノクローナル抗体であるイバリズマブの省略表現)及びCCR5を標的とするPro140抗体を示す図である。
図2B】HIVエンベロープgp120を標的とするmAbを示す図である。
図3】iMab抗体と10E8抗体との組み合わせを使用した細胞間HIV伝播に対する最大阻害率(MPI)をCrossMab二重特異性10E8/iMab抗体と比較したグラフである。別に指定されている場合を除いて、すべてのiMabベースの二重特異性抗体は、MV1変異体を使用して構築された。
図4-1】異なる濃度の10E8、Pro140または10E8/P140抗体を使用したX4及び二重指向性HIVの各種株の阻害を比較した一連のグラフである。P140は、Pro140に対する省略表現である。
図4-2】異なる濃度の10E8、Pro140または10E8/P140抗体を使用したX4及び二重指向性HIVの各種株の阻害を比較した一連のグラフである。P140は、Pro140に対する省略表現である。
図5】異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140または個々の10E8及びPro140モノクローナル抗体の組み合わせを使用した各種HIV株の阻害を比較した一連のグラフである。
図6】異なる濃度の10E8、X19、10E8/X19または10E8/P140抗体を使用した各種HIV株の阻害を比較した一連のグラフである。
図7】異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140及び10E8/αHer2抗体を使用した各種HIV株の阻害を比較した一連のグラフである。
図8A】CrossMab二重特異性抗体10E8/iMab及びΔ10E8/iMabのHIV−1糖タンパク質MPERとの結合を比較したグラフである。
図8B】iMab耐性R5ウイルス(パネルA)及びX4ウイルス(パネルB)に対する10E8(薄い灰色の線)及びΔ10E8(濃い灰色の線)の阻害率並びにiMab耐性R5ウイルス(パネルC)及びX4ウイルス(パネルD)に対する10E8/iMab(薄い灰色の線)及びΔ10E8/iMab(濃い灰色の線)の阻害率を比較した一連のグラフである。
図9】異なる濃度の10E8、Δ10E8、4E10、10E8/P140、Δ10E8/P140及び4E10/P140抗体を使用した各種HIV株の阻害を比較した一連のグラフである。
図10】HIVエンベロープ偽型ウイルスの大きなパネルに対するCrossMab抗体10E8/Pro140及び10E8/iMab、それらの親モノクローナル抗体10E8、Pro140及びiMab、並びにさまざまな他のHIVエンベロープ標的モノクローナル抗体の抗ウイルス有効範囲を比較したグラフである。
図11】モノクローナル抗体iMab(すべてのパネルにおいて灰色の棒)並びにCrossMab抗体PGT145/イバリズマブ(145/iMab;上側左パネル)、PGT128/イバリズマブ(128/iMab;上側真ん中パネル)、PGT151/イバリズマブ(151/iMab;上側右パネル)、3BNC117/イバリズマブ(117/iMab;下側左パネル)及び10E8/イバリズマブ(10E8/iMab;下側右パネル)によるHIVエンベロープ偽型ウイルスの大きなパネルの最大阻害率(MPI)を比較した一連のグラフである。
図12】HIVエンベロープ偽型ウイルスの大きなパネルに対するCrossMab抗体PGT145/イバリズマブ(145/iMab;上側左パネル)、PGT128/イバリズマブ(128/iMab;上側真ん中パネル)、PGT151/イバリズマブ(151/iMab;上側右パネル)、3BNC117/イバリズマブ(117/iMab;下側左パネル)及び10E8/イバリズマブ(10E8/iMab;下側右パネル)の最大阻害率(MPI)及びIC80抗体濃度を比較した一連のグラフである。
図13】iMabベース及びPro140ベースのCrossMab二重特異性抗体並びにそれらの親抗体に関するIC80抗体濃度を比較した一連のグラフである。PGT145/iMab及びPGT145/Pro140(上側左パネル)、3BNC117/iMab及び3BNC117/Pro140(上側真ん中パネル)、PGT128/iMab及びPGT128/Pro140(上側右パネル)、PGT151/iMab及びPGT151/Pro140(下側左パネル)並びに10E8/iMab及び10E8/Pro140(下側右パネル)。
図14】iMabベース及びPro140ベースのCrossMab二重特異性抗体及びそれらの親抗体に関するIC50抗体濃度を比較した一連のグラフである。PGT145/iMab及びPGT145/Pro140(上側左パネル)、3BNC117/iMab及び3BNC117/Pro140(上側真ん中パネル)、PGT128/iMab及びPGT128/Pro140(上側右パネル)、PGT151/iMab及びPGT151/Pro140(下側左パネル)並びに10E8/iMab及び10E8/Pro140(下側右パネル)。
図15】HIVの細胞間伝播に対するiMabベースのCrossMab二重特異性抗体及びそれらの親抗体に関するIC80抗体濃度を示すグラフである。10E8/iMab(上側左パネル)、3BNC117/iMab(上側真ん中パネル)、PGT145/iMab(上側右パネル)、PGT128/iMab(下側左パネル)並びにPGT151/iMab(下側右パネル)。
図16】HIVの細胞間伝播に対するCrossMab二重特異性抗体及び親抗体の最大パーセント阻害(MPI)を示すグラフである。
図17】左パネルは、異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140 CrossMab二重特異性抗体並びに個々の10E8及びPro140モノクローナル抗体の組み合わせに関するHIV株の阻害を比較したグラフである。図17の右パネルは、異なる濃度のiMab、10E8、10E8/iMab CrossMab二重特異性抗体並びに個々の10E8及びiMabモノクローナル抗体の組み合わせに関するHIV株の阻害を比較したグラフである。
図18】上側パネルは、異なる濃度の10E8、Pro140、10E8/P140及び10E8/515H7抗体に関する各種HIV R5株の阻害を比較した一連のグラフである。図18の下側パネルは、各種濃度の10E8、515H7及び10E8/515H7抗体に関する各種HIV X4株の阻害を比較した一連のグラフである。
図19】上側パネルは、異なる濃度の10E8/Pro140、10E8/iMab、10E8/515H7及び10E8/X19抗体に関する各種HIV株の阻害を比較した一連のグラフである。図19の下側パネルは、TZM−bl細胞に存在するCD4、CCR5及びCXCR4レセプターの密度を示す。
図20】CrossMab二重特異性抗体10E8/Pro140、Δ10E8/Pro140及び4E10/Pro140のHIV−1糖タンパク質MPERとの結合を比較したグラフである。
図21】異なる濃度の4E10、Pro140並びに4E10/P140及び10E8/P140抗体に関す各種HIV株の阻害を比較する一連のグラフである。
図22】CrossMab抗体10E8/iMab、10E8/P140及び3BNC117/iMab(上側パネル)並びにモノクローナル抗体iMab、10E8及びPro140(下側パネル)のサイズ排除クロマトグラフィー分析である。
図23】モノクローナル抗体10E8及び4E10軽鎖と対にした10E8重鎖からなるキメラ抗体のサイズ排除クロマトグラフィー分析である。
図24】モノクローナル抗体10E8及び4E10並びに4E10軽鎖と対にした10E8重鎖からなるキメラ抗体(上側パネル)、モノクローナル抗体10E8及び10E8軽鎖に遺伝子操作された潜在的な安定化変異を有する10E8突然変異体(真ん中パネル)、並びにモノクローナル抗体10E8及び10E8でない抗体のカッパ軽鎖と遺伝学的に接合された10E8突然変異体(下側パネル)の一連のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。
図25】モノクローナル抗体4E10並びにCDR1領域、CDR2領域、CDR3領域または組み合わされたCDR1、CDR2及びCDR3領域を含む10E8の軽い領域と遺伝学的に接合された4E10突然変異体のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。
図26】上側パネルは、10E8キメラ抗体のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。CDR123は、10E8重鎖を10E8抗体の生殖系列CDR領域配列と遺伝学的に接合された10E8軽鎖と対にしたキメラ抗体である。FW123は、10E8重鎖を10E8抗体の生殖系列フレームワーク領域配列と遺伝学的に接合された10E8軽鎖と対にしたキメラ抗体である。図26の下側パネルは、CDR123及びFW123抗体の発現、HIV MPER結合能力、サイズ排除クロマトグラフィープロフィール及びHIV中和プロフィールを示す表である。
図27】モノクローナル抗体10E8、その体細胞変異体H6L10及びPro140と対にしたH6L10からなるCrossMab二重特異性抗体のサイズ排除クロマトグラフィーのグラフである。
図28】10E8、H6L10/Pro140及びその親抗体のマウスモデルにおける薬物動態プロフィールを示すグラフである。
図29】10E8v1.0/iMabまたは10E8v1.0/P140 CrossMab抗体の効力を10E8/iMabまたは10E8/P140抗体と比較したグラフである。
図30】10E8及びいくつかの10E8変異体とiMabまたはP140に由来するCrossMab抗体のマウスモデルにおける薬物動態を示すグラフである。
図31】10E8V1.1/P140及び10E8V2.0/iMab抗体のHIVウイルス有効範囲(上側パネル)並びに10E8V1.1/P140及び10E8V2.0/iMab抗体のサイズ排除クロマトグラフィーの安定性グラフ(下側パネル)を示す一連のグラフである。
図32】PBS中において4℃で保管された10E8V1.1/P140及び10E8V2.0/iMab抗体のサイズ排除安定性グラフを示す一連のグラフである。
図33】10E8V2.0/iMab(N297A)抗体のネイティブ質量分析を示す。
【0013】
図34】HIVクレードCパネルに対する10E8V1.1/P140及び10E8V2.0/iMabの活性並びにそれらの抗体のIC50及びIC80活性を比較した一連のグラフである。
図35】HIVに対する10E8V1.1/P140、10E8V2.0/iMab及びさまざまなモノクローナル抗体の効力を比較したグラフである。
図36】HIVに対する10E8V1.1/P140、10E8V2.0/iMab及びさまざまなモノクローナル抗体の効力を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態は、HIVの阻害を提供する。さまざまな実装において、それぞれが2つの異なる親抗体由来の重鎖及び軽鎖構成要素を含む二重特異性抗体が形成される。一方の親抗体は、HIV、例えば、HIVエンベロープタンパク質Envと特異的に結合する。他方の親抗体は、細胞膜タンパク質、例えば、CD4及びCCR5と特異的に結合する。二重特異性抗体において、2つの親抗体のそれぞれに由来する重鎖と軽鎖が組み合わされて、フラグメント抗原結合1(Fab1)及びFab2の抗原結合部位が異なる結合特異性を有する抗体が得られる。特定の実施形態において、二重特異性抗体は、図1に示されるとおりのCrossMab様式の抗体である。CrossMab様式では、一方の重鎖は、「knob(こぶ)」構造を含み、他方の重鎖は、対応する「hole(穴)」構造を含み、一方の親抗体由来の定常ドメイン(すなわち、CL及びCH1)の位置が交換され、これがともに、組立ての過程における重鎖と軽鎖の正しい対形成を確保する。
【0015】
さまざまなmAbがHIVエンベロープタンパク質Envを標的とし、それと結合することによってHIV感染を妨げることが示されてきた(図2B及び10)。こうしたmAbとしては、例えば、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10及び10E8が挙げられる。さらに、モノクローナル抗体であるPro140(「P140」)、イバリズマブ(「iMab」)及び515H7は、それぞれCCR5、CD4及びCXCR4ヒト細胞膜タンパク質を標的とし、それと結合することによってHIV感染を妨げることが示されてきた(図2A)。特に、図2Aは、HIV−1の侵入に対する最初のレセプターであり、ヒトT細胞に発現するCD4をiMabがどのように標的とするか;さらにCCR5指向性HIV−1によるHIV−1の侵入に対するコレセプターであるCCR5をPro140がどのように標的とするかを示している。図2B(出典http://www.scripps.edu/news/press/2014/20140424hiv.html)は、mAb PGT145がHIVウイルスエンベロープgp120にあるV1/V2エピトープをどのように標的とするのか;mAb PGT128がHIV gp120のV3の細長い領域にあるグリカンをどのように標的とするのか;mAb 3BNC117がHIV gp120のCD4結合部位をどのように標的とするのか;mAb 10E8がHIV gp41の膜近位外部領域(MPER)をどのように標的とするのか;さらにmAb PGT151がHIV gp120とHIV gp41の両方にあるエピトープをどのように標的とするのかについて説明している。さまざまな実施形態において、本発明の二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、IgG分子の天然の構成を有するが、二重特異性である。
【0016】
以降の考察は、Env並びに細胞膜タンパク質であるCD4及びCCR5を対象とする二重特異性抗体の使用に注目するが、これは、単に説明が容易であり、任意のHIVエピトープを対象とする任意の適した抗体及び任意の適した細胞膜タンパク質を対象とする任意の適した抗体が使用されてもよく、それらは本発明の範囲内であることが理解されるべきである。
【0017】
したがって、さまざまな実施形態において、本発明は、HIV Envタンパク質並びに細胞膜タンパク質CCR5、CD4及び/またはCXCR4を標的とし、それと結合する二重特異性抗体を提供する。特定の実施形態において、二重特異性抗体は、以下に限定されるものではないが、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10及び/または10E8抗体並びにそれらの変異体由来の配列(例えば、重鎖及び軽鎖配列)を含む。
【0018】
PGT145抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3U1S_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3U1S_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0019】
PG9抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3U4E_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3MUH_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0020】
PGT128抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3TYG_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/3TYG_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0021】
PGT121抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4FQC_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4FQC_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0022】
10−1074抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、例えば、Mouquet Hら、(2012年)PNAS、109(47):E3268〜77ページ(補足情報を含む)において見つけることができる、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0023】
3BNC117抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4LSV_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4LSV_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0024】
VRC01抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4LST_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4LST_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0025】
PGT151抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4NUG_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4NUG_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0026】
4E10抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4LLV_H及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4LLV_Lで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0027】
10E8抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列は、それぞれ、例えば、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4G6F_B及びhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/4G6F_Dで見つけることができ、その全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0028】
特定の実施形態において、二重特異性抗体は、以下に限定されるものではないが、P140、iMab(もしくはMV1変異体)及び/または515H7抗体並びにそれらの変異体由来の配列(例えば、重鎖及び軽鎖配列)を含む。Pro140、イバリズマブ(もしくはそのMV1変異体)及び515H7抗体の重鎖及び軽鎖配列については、例えば、Olson, W. C.ら、(1999年)J Virol.、73(5):4145〜55ページ、Trkola, A.ら、(2001年)J Virol.、75(2):579〜88ページ、米国特許第7,122,185、Burkly L. C.ら、(1992年)J Immunol.、149(5):1779〜87ページ、Moore J. P.ら、(1992年)J Virol.、66(8):4784〜93ページ、Reimann K. A.,ら、(1997年)AIDS Res Hum Retroviruses、13(11):933〜43ページ、国際公開第WO2014100139号及び欧州特許公報第EP2246364号にさらに記載されており、それらの全内容を参照によって本明細書に組み込んだものとする。
【0029】
本明細書中で使用される場合、抗体「変異体」とは、それが由来する親抗体のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有する抗体を指す。さまざまな実施形態において、変異体は、親抗体に対して1つまたは複数のアミノ酸変化を有する。
【0030】
二重特異性抗体の実施形態は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10もしくは10E8抗体またはそれらの変異体の重鎖及び軽鎖配列並びにP140、iMab(もしくはMV1変異体)または515H7抗体あるいはそれらの変異体の重鎖及び軽鎖配列を含む。
【0031】
例示的な実施形態において、以下に限定されるものではないが、例えば、145/MV1、117/MV1、128/MV1、10E8/MV1、145/P140、128/P140、117/P140、10E8/P140、10E8/アルファ−Her2、10E8/X19及び4E10/P140を含む一連のHIV CrossMab抗体が構築された。PGT145(「145」)、3BNC117(「117」)、PGT128(「128」)及び10E8は、4つの異なるHIVエンベロープ抗体である。Pro140(「P140」)は、細胞表面レセプターであるCCR5と結合するmAbである。MV1は、mAbイバリズマブの改変された変異体であるCD4抗体である(例えば、参照によってその全体を本明細書に組み込んだものとする、国際公開第WO2014100139号を参照)。X19は、抗細胞表面レセプターCXCR4の抗体変異体の1つであり(例えば、参照によってその全体を本明細書に組み込んだものとする、米国特許第8,329,178号を参照)、これは、CXCR4を発現している細胞とは結合しない(ゆえに、非表面結合対照として使用される)。アルファ−Her2は、細胞に発現したHer2レセプターと結合するmAbである。これらのCrossMab抗体の多くは、それらの親抗体(すなわち、モノクローナル抗体MV1、145、117または10E8)と比較してHIV中和の幅が広がる。さらに、こうした抗体の多くは、それらの親抗体と比較してHIVに対する中和の効力も著しく高まる。
【0032】
さまざまなHIV CrossMab抗体の重鎖及び軽鎖を定義するアミノ酸配列を以下に示す。
【0033】
145/MV1抗体:
【0034】
145/MV1抗体のMV1由来の軽鎖 − MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0035】
145/MV1抗体のMV1由来の重鎖 − MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0036】
145/MV1抗体のPGT145由来の軽鎖 − PGT145−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:3):
EVVITQSPLFLPVTPGEAASLSCKCSHSLQHSTGANYLAWYLQRPGQTPRLLIHLATHRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVESDDVGTYYCMQGLHSPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0037】
145/MV1抗体のPGT145由来の重鎖 − PGT145−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:4):
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGNSFSNHDVHWVRQATGQGLEWMGWMSHEGDKTGLAQKFQGRVTITRDSGASTVYMELRGLTADDTAIYYCLTGSKHRLRDYFLYNEYGPNYEEWGDYLATLDVWGHGTAVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0038】
117/MV1抗体:
【0039】
117/MV1抗体のMV1由来の軽鎖 − MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0040】
117/MV1抗体のMV1由来の重鎖 − MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0041】
117/MV1抗体の3BNC117由来の軽鎖 − 3BNC117−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:5):
DIQMTQSPSSLSASVGDTVTITCQANGYLNWYQQRRGKAPKLLIYDGSKLERGVPSRFSGRRWGQEYNLTINNLQPEDIATYFCQVYEFVVFGQGTKVQVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0042】
117/MV1抗体の3BNC117由来の重鎖 − 3BNC117−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:6):
QVQLLQSGAAVTKPGASVRVSCEASGYNIRDYFIHWWRQAPGQGLQWVGWINPKTGQPNNPRQFQGRVSLTRHASWDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCARQRSDYWDFDVWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0043】
128/MV1抗体:
【0044】
128/MV1抗体のMV1由来の軽鎖 − MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0045】
128/MV1抗体のMV1由来の重鎖 − MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0046】
128/MV1抗体のPGT128由来の軽鎖 − PGT128−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:7):
QSALTQPPSASGSPGQSITISCTGTSNNFVSWYQQHAGKAPKLVIYDVNKRPSGVPDRFSGSKSGNTASLTVSGLQTDDEAVYYCGSLVGNWDVIFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0047】
128/MV1抗体のPGT128由来の重鎖 − PGT128−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:8):
QPQLQESGPTLVEASETLSLTCAVSGDSTAACNSFWGWVRQPPGKGLEWVGSLSHCASYWNRGWTYHNPSLKSRLTLALDTPKNLVFLKLNSVTAADTATYYCARFGGEVLRYTDWPKPAWVDLWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0048】
10E8/MV1抗体:
【0049】
10E8/MV1抗体のMV1由来の軽鎖 − MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0050】
10E8/MV1抗体のMV1由来の重鎖 − MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0051】
10E8/MV1抗体の10E8由来の軽鎖 − 10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAPTECS
【0052】
10E8/MV1抗体の10E8由来の重鎖 − 10E8−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0053】
Δ10E8/MV1抗体
【0054】
Δ10E8/MV1抗体のMV1由来の軽鎖MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0055】
Δ10E8/MV1抗体のMV1由来の重鎖MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0056】
Δ10E8/MV1抗体のΔ10E8由来の軽鎖Δ10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:21):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0057】
Δ10E8/MV1抗体のΔ10E8由来の重鎖10E8−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:22):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0058】
151/MV1抗体
【0059】
151/MV1抗体のMV1由来の軽鎖 − MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0060】
151/MV1抗体のMV1由来の重鎖MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0061】
151/MV1抗体のPGT151由来の軽鎖PGT151−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:23):
DIVMTQTPLSLSVTPGQPASISCKSSESLRQSNGKTSLYWYRQKPGQSPQLLVFEVSNRFSGVSDRFVGSGSGTDFTLRISRVEAEDVGFYYCMQSKDFPLTFGGGTKVDLKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0062】
151/MV1抗体のPGT151由来の重鎖PGT151−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:24):
RVQLVESGGGVVQPGKSVRLSCVVSDFPFSKYPMYWVRQAPGKGLEWVAAISGDAWHVVYSNSVQGRFLVSRDNVKNTLYLEMNSLKIEDTAVYRCARMFQESGPPRLDRWSGRNYYYYSGMDVWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0063】
145/P140抗体:
【0064】
145/P140抗体のPro140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0065】
145/P140抗体のPro140由来の重鎖 − PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0066】
145/P140抗体のPGT145由来の軽鎖 − PGT145−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:3):
EVVITQSPLFLPVTPGEAASLSCKCSHSLQHSTGANYLAWYLQRPGQTPRLLIHLATHRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVESDDVGTYYCMQGLHSPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0067】
145/P140抗体のPGT145由来の重鎖 − PGT145−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:4):
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGNSFSNHDVHWVRQATGQGLEWMGWMSHEGDKTGLAQKFQGRVTITRDSGASTVYMELRGLTADDTAIYYCLTGSKHRLRDYFLYNEYGPNYEEWGDYLATLDVWGHGTAVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0068】
117/P140抗体:
【0069】
117/P140抗体のPro140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0070】
117/P140抗体のPro140由来の重鎖 − PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0071】
117/P140抗体の3BNC117由来の軽鎖 − 3BNC117−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:5):
DIQMTQSPSSLSASVGDTVTITCQANGYLNWYQQRRGKAPKLLIYDGSKLERGVPSRFSGRRWGQEYNLTINNLQPEDIATYFCQVYEFVVFGQGTKVQVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0072】
117/P140抗体の3BNC117由来の重鎖 − 3BNC117−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:6):
QVQLLQSGAAVTKPGASVRVSCEASGYNIRDYFIHWWRQAPGQGLQWVGWINPKTGQPNNPRQFQGRVSLTRHASWDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCARQRSDYWDFDVWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0073】
128/P140抗体:
【0074】
128/P140抗体のPro140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0075】
128/P140抗体のPro140由来の重鎖 − PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0076】
128/P140抗体のPGT128由来の軽鎖 − PGT128−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:7):
QSALTQPPSASGSPGQSITISCTGTSNNFVSWYQQHAGKAPKLVIYDVNKRPSGVPDRFSGSKSGNTASLTVSGLQTDDEAVYYCGSLVGNWDVIFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0077】
128/P140抗体のPGT128由来の重鎖 − PGT128−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:8):
QPQLQESGPTLVEASETLSLTCAVSGDSTAACNSFWGWVRQPPGKGLEWVGSLSHCASYWNRGWTYHNPSLKSRLTLALDTPKNLVFLKLNSVTAADTATYYCARFGGEVLRYTDWPKPAWVDLWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0078】
10E8/P140抗体:
【0079】
10E8/P140抗体のPro140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0080】
10E8/P140抗体のPro140由来の重鎖 − PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0081】
10E8/P140抗体の10E8由来の軽鎖 − 10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAPTECS
【0082】
10E8/P140抗体の10E8由来の重鎖 − 10E8−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0083】
Δ10E8/P140抗体
【0084】
Δ10E8/P140抗体のPRO140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0085】
Δ10E8/P140抗体のPRO140由来の重鎖 − PRO140−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0086】
Δ10E8/P140抗体のΔ10E8由来の軽鎖 − Δ10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:21):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAPTECS
【0087】
Δ10E8/P140抗体のΔ10E8由来の重鎖 − 10E8−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:22):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0088】
151/P140抗体
【0089】
151/P140抗体のPRO140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0090】
151/P140抗体のPRO140由来の重鎖 − PRO140−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0091】
151/P140抗体のPGT151由来の軽鎖 − PGT151−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:23):
DIVMTQTPLSLSVTPGQPASISCKSSESLRQSNGKTSLYWYRQKPGQSPQLLVFEVSNRFSGVSDRFVGSGSGTDFTLRISRVEAEDVGFYYCMQSKDFPLTFGGGTKVDLKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0092】
151/P140抗体のPGT151由来の重鎖 − PGT151−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:24):
RVQLVESGGGVVQPGKSVRLSCVVSDFPFSKYPMYWVRQAPGKGLEWVAAISGDAWHVVYSNSVQGRFLVSRDNVKNTLYLEMNSLKIEDTAVYRCARMFQESGPPRLDRWSGRNYYYYSGMDVWGQGTTVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0093】
10E8/アルファ−Her2抗体:
【0094】
10E8/アルファ−Her2抗体のアルファ−Her2由来の軽鎖 − 抗Her2−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:13):
DIVMTQSHKFMSTSVGDRVSITCKASQDVNTAVAWYQQKPGHSPKLLIYSASFRYTGVPDRFTGNRSGTDFTFTISSVQAEDLAVYYCQQHYTTPPTFGGGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0095】
10E8/アルファ−Her2抗体のアルファ−Her2由来の重鎖 − 抗Her2−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:14):
QVQLQQSGPELVKPGASLKLSCTASGFNIKDTYIHWVKQRPEQGLEWIGRIYPTNGYTRYDPKFQDKATITADTSSNTAYLQVSRLTSEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGASVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0096】
10E8/アルファ−Her2抗体の10E8由来の軽鎖 − 10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAPTECS

【0097】
10E8/アルファ−Her2抗体の10E8由来の重鎖 − 10E8−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0098】
4E10/P140抗体:
【0099】
4E10/P140抗体のPro140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0100】
4E10/P140抗体のPro140由来の重鎖 − PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0101】
4E10/P140抗体の4E10由来の軽鎖 − 4E10−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:17):
EIVLTQSPGTQSLSPGERATLSCRASQSVGNNKLAWYQQRPGQAPRLLIYGASSRPSGVADRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQYGQSLSTFGQGTKVEVKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0102】
4E10/P140抗体の4E10由来の重鎖 − PGT145−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:18):
QVQLVQSGAEVKRPGSSVTVSCKASGGSFSTYALSWVRQAPGRGLEWMGGVIPLLTITNYAPRFQGRITITADRSTSTAYLELNSLRPEDTAVYYCAREGTTGAGWLGKPIGAFAHWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0103】
10E8/X19抗体:
【0104】
10E8/X19抗体のX19由来の軽鎖 − X19−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:19):
EIVLTQSPATLSVSPGRRATLSCRASQSVNTNLAWYQQKPGQAPRLLIYGASSRATGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQHYGSSPLTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0105】
10E8/X19抗体のX19由来の重鎖 − X19−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:20):
QVQLVQSGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYPMHWVRQAPGKGLEWMTVISSDGRNKYYPDSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCARGGYHDFWSGPDYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0106】
10E8/X19抗体の10E8由来の軽鎖 − 10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVXKTVAPTECS
【0107】
10E8/X19抗体の10E8由来の重鎖 − PGT145−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0108】
10E8/515H7抗体
【0109】
10E8/515H7抗体の515H7由来の軽鎖 − 515H7−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:25):
DIVMSQSPSSLAVSAGEKVTMSCKSSQSLFNSRTRKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASARDSGVPARFTGSGSETYFTLTISRVQAEDLAVYYCMQSFNLRTFGGGTKLEIKASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0110】
10E8/515H7抗体の515H7由来の重鎖 − 515H7−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:26):
EVNLVESGGGLVQPGGSLRLSCATSGFTFTDNYMSWVRQPPGKALEWLGFIRNKANGYTTDYSASVRGRFTISRDNSQSILYLQMNALRAEDSATYYCARDVGSNYFDYWGQGTTLTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0111】
10E8/515H7抗体の10E8由来の軽鎖 − 10E8−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:9):
YELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0112】
10E8/515H7抗体の10E8由来の重鎖 − 10E8−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:10):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFDFDNAWMTWVRQPPGKGLEWVGRITGPGEGWSVDYAAPVEGRFTISRLNSINFLYLEMNNLRMEDSGLYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0113】
キメラCDR123抗体(配列番号:27):
SELTQDPAVSVALGQTVRITCRGDSLRSHYASWYQQKPGQAPVLVIYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTASLTITGAQAEDEADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0114】
キメラFW123(配列番号:28):
YELTQETGVSVALGRTVTITCQGDSLRSYYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCNSRDSSGNHLVVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0115】
10E8V1.0/iMab抗体
【0116】
10E8V1.0/MV1抗体のMV1由来の軽鎖MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0117】
10E8V1.0/MV1抗体MV1由来の重鎖MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0118】
10E8V1.0/iMab抗体の10E8V1.0由来の軽鎖 − 10E8V1.0−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:29):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTASLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0119】
10E8V1.0/iMab抗体の10E8V1.0由来の重鎖 − 10E8v1.0−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:30):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRFTISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0120】
10E8V1.1/iMab抗体
【0121】
10E8V1.1/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0122】
10E8V1.1/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0123】
10E8V1.1/iMab抗体の10E8V1.1由来の軽鎖 − 10E8V1.1−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:31):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTASLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0124】
10E8V1.1/iMab抗体の10E8V1.1由来の重鎖 − 10E8v1.1 HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:32):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRFTISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0125】
10E8V2.0/iMab抗体
【0126】
10E8V2.0/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0127】
10E8V2.0/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0128】
10E8V2.0/iMab抗体の10E8V2.0由来の軽鎖 − 10E8V2.0−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:33):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0129】
10E8V2.0/iMab抗体の10E8V2.0由来の重鎖 − 10E8v2.0−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:34):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRFTISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0130】
10E8V3.0/iMab抗体
【0131】
10E8V3.0/iMab抗体のMV1由来の軽鎖MV1−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:1):
DIVMTQSPDSLAVSLGERVTMNCKSSQSLLYSTNQKNYLAWYQQKPGQSPKLLIYWASTRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSVQAEDVAVYYCQQYYSYRTFGGGTKLEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0132】
10E8V3.0/iMab抗体のMV1由来の重鎖MV1−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:2):
QVQLQQSGPEVVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIHWVRQKPGQGLDWIGYINPYNDGTDYDEKFKGKATLTSDTSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAREKDNYATGAWFAYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0133】
10E8V3.0/iMab抗体の10E8V3.0由来の軽鎖 − 10E8V3.0−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:35):
SELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGIHDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0134】
10E8V3.0/iMab抗体の10E8V3.0由来の重鎖 − 10E8v3.0−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:36):
EVQLVESGGDLVKPGGSLRLSCSASGFSFKNTWMTWVRQAPGKGLEWVGRITGPGEGWTSDYAATVQGRFTISRNNMIDMLYLEMNRLRTDDTGLYYCVHTEKYYNFWGGYPPGEEYFQHWGRGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0135】
10E8V1.0/P140(H6L10/PRO140)抗体
【0136】
10E8V1.0/P140抗体のPRO140由来の軽鎖 − PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0137】
10E8V1.0/P140抗体のPRO140由来の重鎖 − PRO140−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0138】
10E8V1.0/P140抗体のL10由来の軽鎖 − L10−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:29):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTASLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0139】
10E8V1.0/P140抗体のH6由来の重鎖 − H6−HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:30):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRFTISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0140】
10E8V1.1/P140抗体
【0141】
10E8V1.1/P140抗体のPRO140由来の軽鎖PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0142】
10E8V1.1/P140抗体のP140由来の重鎖PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0143】
10E8V1.1/P140抗体の10E8V1.1由来の軽鎖 − 10E8V1.1−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:31):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYVSWYQKKPGQAPVLVFYGKNNRPSGIPDRFSGSSSGNTASLTIAGAQAEDDADYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0144】
10E8V1.1/P140抗体の10E8V1.1由来の重鎖 − 10E8v1.1 HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:32):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRFTISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKYYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0145】
10E8V2.0/P140抗体
【0146】
10E8V2.0/P140抗体のPRO140由来の軽鎖PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0147】
10E8V2.0/P140抗体のP140由来の重鎖PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0148】
10E8V2.0/P140抗体の10E8V2.0由来の軽鎖 − 10E8V2.0−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:33):
ASELTQDPAVSVALKQTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGVPDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0149】
10E8V2.0/P140抗体の10E8V2.0由来の重鎖 − 10E8v2.0 HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:34):
EVRLVESGGGLVKPGGSLRLSCSASGFNFDDAWMTWVRQPPGKGLEWVGRISGPGEGWSVDYAESVKGRFTISRLNSINFLYLEMNNVRTEDTGYYFCARTGKHYDFWSGYPPGEEYFQDWGQGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0150】
10E8V3.0/P140抗体
【0151】
10E8V3.0/P140抗体のPRO140由来の軽鎖PRO140−VLCH1を定義するアミノ酸配列(配列番号:11):
DIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQRLLSSYGHTYLHWYLQKPGQSPQLLIYEVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPLTFGQGTKVEIKSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
【0152】
10E8V3.0/P140抗体のP140由来の重鎖PRO140−HC−Hole−Crossを定義するアミノ酸配列(配列番号:12):
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSNYWIGWVRQAPGKGLEWIGDIYPGGNYIRNNEKFKDKTTLSADTSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCGSSFGSNYVFAWFTYWGQGTLVTVSSASTAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0153】
10E8V3.0/P140抗体の10E8V3.0由来の軽鎖 − 10E8V3.0−LCを定義するアミノ酸配列(配列番号:35):
SELTQETGVSVALGRTVTITCRGDSLRSHYASWYQKKPGQAPILLFYGKNNRPSGIHDRFSGSASGNRASLTISGAQAEDDAEYYCSSRDKSGSRLSVFGGGTKLTVLSQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0154】
10E8V3.0/P140抗体の10E8V3.0由来の重鎖 − 10E8v3.0 HC−Knobを定義するアミノ酸配列(配列番号:36):
EVQLVESGGDLVKPGGSLRLSCSASGFSFKNTWMTWVRQAPGKGLEWVGRITGPGEGWTSDYAATVQGRFTISRNNMIDMLYLEMNRLRTDDTGLYYCVHTEKYYNFWGGYPPGEEYFQHWGRGTLVIVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSPGK
【0155】
さまざまな実施形態において、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、P140、iMab(もしくはMV1変異体)、515H7抗体及びそれらの変異体由来の重鎖並びに/または軽鎖配列の少なくとも1つが、一緒に対になり、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)を形成する。例示的な実施形態において、配列番号:1〜36から選択される開示した重鎖及び軽鎖の少なくとも1つが、一緒に対になり、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)を形成する。
【0156】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)のアミノ酸配列は、アミノ酸類似体、アミノ酸誘導体またはその他の非古典的なアミノ酸をさらに含む。
【0157】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10もしくは10E8抗体の野生型重鎖または軽鎖配列と少なくとも60%一致する配列を含む。さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(もしくはMV1変異体)または515H7抗体の野生型重鎖あるいは軽鎖配列と少なくとも60%一致する配列を含む。例示的な実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、配列番号:1〜36と少なくとも60%一致する配列を含む。
【0158】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10もしくは10E8抗体の野生型重鎖または軽鎖配列と少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%または100%一致する配列を含んでもよい。
【0159】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(もしくはMV1変異体)または515H7抗体の野生型重鎖あるいは軽鎖配列と少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%または100%一致する配列を含んでもよい。
【0160】
例示的な実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、配列番号:1〜36と少なくとも約60%、少なくとも約61%、少なくとも約62%、少なくとも約63%、少なくとも約64%、少なくとも約65%、少なくとも約66%、少なくとも約67%、少なくとも約68%、少なくとも約69%、少なくとも約70%、少なくとも約71%、少なくとも約72%、少なくとも約73%、少なくとも約74%、少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%または100%一致する配列を含んでもよい。
【0161】
相同性または同一性は、例えば、BLAST、BLAST−2、ALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に利用可能なコンピュータソフトウェアを使用して当該技術分野の技術の範囲内のさまざまな方法で測定されてもよい。プログラムblastp、blastn、blastx、tblastn及びtblastxによって利用されるアルゴリズムを使用したBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)分析(Karlinら、(1990年)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87、2264〜2268ページ;Altschul、(1993年)J. Mol. Evol. 36、290〜300ページ;Altschulら、(1997年)Nucleic Acids Res. 25、3389〜3402ページ、参照により組み入れる)は、配列類似性のサーチのために調整される。BLASTプログラムによって使用されるアプローチは、まず問い合わせ配列とデータベース配列の間の類似しているセグメントを検討し、その後、特定されたすべての一致の統計的有意性を評価し、最後に予め選択された有意性の閾値に適合するそうした一致のみを集計することである。配列データベースの類似性のサーチにおける基本的な問題の解説に関しては、参照により完全に組み込まれる、Altschulら、(1994年)Nature Genetics 6、119〜129ページを参照のこと。当業者は、比較する配列の完全長にわたって最大限のアライメントを達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含む、アライメントを判定するための適切なパラメーターを決定することができる。histogram、descriptions、alignments、expect(すなわち、データベース配列に対する一致の報告についての統計的有意性閾値)、cutoff、matrix及びfilterのサーチパラメータはデフォルト設定である。blastp、blastx、tblastn及びtblastxによって使用されるデフォルトのスコア行列はBLOSUM62行列である(参照により完全に組み込まれる、Henikoffら、(1992年)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89、10915〜10919ページ)。4つのblastnパラメーターは、以下のとおり調節されてもよい:Q=10(ギャップ挿入ペナルティ);R=10(ギャップ伸長ペナルティ);wink=1(クエリーに沿ってwink番目の位置ごとにワードヒットを生成する);及びgapw=16(ギャップを含むアライメントを生成する範囲内のウィンドウ幅を設定する)。同等のBlastpパラメーター設定は、Q=9;R=2;wink=1及びgapw=32であってもよい。サーチはまた、NCBI(National Center for Biotechnology Information)BLAST Advanced Optionパラメーターを使用して行われてもよい(例えば、:−G、Cost to open gap[整数]:デフォルト=ヌクレオチドに関して5/タンパク質に関して11;−E、Cost to extend gap[整数]:デフォルト=ヌクレオチドに関して2/タンパク質に関して1;−q、Penalty for nucleotide mismatch[整数]:デフォルト=−3;−r、reward for nucleotide match[整数]:デフォルト=1;−e、expect value[実数]:デフォルト=10;−W、wordsize[整数]:デフォルト=ヌクレオチドに関して11/megablastに関して28/タンパク質に関して3;−y、Dropoff(X) for blast extensions in bits:デフォルト=blastnに関して20/その他に関して7;−X、X dropoff value for gapped alignment (in bits):デフォルト=すべてのプログラムに関して15、blastnには適用できでない;及び−Z、final X dropoff value for gapped alignment (in bits):blastnに関して50、その他に関して25)。ペアワイズタンパク質アライメントのためのClustalWが使用されてもよい(デフォルトパラメータとしては、例えば、BLOSUM62行列並びにギャップ開始ペナルティ=10及びギャップ伸長ペナルティ=0.1を挙げることができる)。GCGパッケージバージョン10.0において利用可能な配列間のBestfit比較は、DNAパラメーター、GAP=50(ギャップ挿入ペナルティ)及びLEN=3(ギャップ伸長ペナルティ)を使用し、タンパク質比較における同等の設定は、GAP=8及びLEN=2である。
【0162】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10または10E8抗体の野生型重鎖または軽鎖配列に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む配列を含む。さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(もしくはMV1変異体)、515H7抗体の野生型重鎖または軽鎖配列に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む配列を含む。例示的な実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、配列番号:1〜36に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む配列を含む。
【0163】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10もしくは10E8抗体の野生型重鎖または軽鎖配列に対して少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、40、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または80個のアミノ酸変化を含む配列を含む。
【0164】
さまざまな実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、P140、iMab(もしくはMV1変異体)または515H7抗体の野生型重鎖あるいは軽鎖配列に対して少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、40、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または80個のアミノ酸変化を含む配列を含む。
【0165】
例示的な実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、配列番号:1〜36に対して少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、40、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または80個のアミノ酸変化を含む配列を含む。
【0166】
アミノ酸変化は、アミノ酸欠失、挿入、置換または修飾であってもよい。一実施形態において、アミノ酸変化はアミノ酸欠失である。別の実施形態において、アミノ酸変化はアミノ酸置換である。
【0167】
さまざまな実施形態において、アミノ酸変化は、二重特異性抗体の相補性決定領域(CDR)(例えば、CDR1、CDR2またはCDR3領域)にあってもよい。別の実施形態において、アミノ酸変化は、二重特異性抗体のフレームワーク領域(FW)(例えば、FW1、FW2、FW3またはFW4領域)にあってもよい。さらなる実施形態において、アミノ酸変化は、二重特異性抗体の連結領域(J領域)(例えば、J1、J2、J3、J4、J5、J6またはJ7領域)にあってもよい。
【0168】
本明細書中において二重特異性抗体のキメラ抗体誘導体、すなわち、所望の生物学的活性を示す限り、重鎖及び/または軽鎖の一部が特定の種に由来するか、もしくは特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体の対応する配列と一致するか、あるいはそれと相同であり、鎖の残りの部分が、別の種に由来するか、もしくは別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体の対応する配列、並びに当該抗体のフラグメントと一致するか、あるいはそれと相同である抗体分子も提供する。例えば、二重特異性抗体は、PGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、P140、iMab(もしくはMV1変異体)または515H7抗体から選択される抗体由来の1つまたは複数のCDRまたはFWがPGT145、PG9、PGT128、PGT121、10−1074、3BNC117、VRC01、PGT151、4E10、10E8、P140、iMab(もしくはMV1変異体)または515H7抗体から選択される異なる抗体由来の1つまたは複数のCDRまたはFWにより置換されている重鎖並びに/あるいは軽鎖を含んでもよい。
【0169】
組換え結合タンパク質のアミノ酸配列の改変は、当該技術分野において既知の任意の技術、例えば、部位特異的変異誘発またはPCRに基づく変異誘発を使用して達成される。そのような技術については、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press、Plainview、N.Y.、1989年及びAusubelら、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons、ニューヨーク、N.Y.、1989年に記載されている。
【0170】
本明細書中で開示されるものなどの抗体を生成するための方法は、当該技術分野において知られている。例えば、軽鎖可変領域及び/または重鎖可変領域をコードするDNA分子は、本明細書中で提供される配列情報を使用して化学合成することができる。合成DNA分子は、所望の抗体をコードする従来の遺伝子発現コンストラクトを生成するために、例えば、発現制御配列を含む他の適切なヌクレオチド配列と連結されてもよい。定義された遺伝子コンストラクトの生成は、当該技術分野における通常の技術範囲内である。あるいは、本明細書中で提供される配列は、配列が、重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に関する本明細書中で提供された配列情報または先行技術の配列情報に基づいた合成核酸プローブを使用して、従来のハイブリダイゼーション技術またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術によってハイブリドーマから複製が作られてもよい。
【0171】
所望の抗体をコードする核酸は、発現ベクターに組み込まれ(連結され)てもよく、その発現ベクターは従来のトランスフェクションまたはトランスフォーメーション技術によりホスト細胞に導入されてもよい。例示的なホスト細胞は、大腸菌(E.coli)細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胎児由来腎臓293(HEK293)細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)及び骨髄腫細胞であり、これらの細胞はそうでなければIgGタンパク質を生成しない。形質転換された宿主細胞は、ホスト細胞に免疫グロブリン軽鎖及び/または重鎖可変領域をコードする遺伝子を発現させる条件下において増殖させられてもよい。具体的な発現及び精製条件は、利用される発現系により変化することになる。
【0172】
さまざまな実施形態において、本発明の二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)が治療に使用される。例えば、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、哺乳動物(例えば、ヒト患者)のHIVを中和するために使用することができる。例えば、本発明の抗体は、HIVと結合して、ウイルスの1つまたは複数の生物学的活性を部分的または完全に阻害することができる。ある実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、R5指向性HIVを中和する。別の実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、X4指向性HIVを中和する。さらなる実施形態において、二重特異性抗体(例えば、HIV CrossMab抗体)は、R5X4二重指向性HIVを中和する。一部の実施形態において、哺乳動物のHIVを中和するための抗体の使用は、哺乳動物に治療有効量の抗体を投与することを含む。
【0173】
一般に、治療有効量の活性構成成分は、例えば、患者の体重の約0.1mg/kgから約100mg/kg、例えば、約1mg/kgから約100mg/kg、例えば、約1m/kgから約10mg/kgの範囲である。さまざまな実施形態において、治療有効量の活性構成成分は、患者の体重の約0.01mg/kgから約10mg/kgの範囲であり、例えば、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1mg/kg、約1.1mg/kg、約1.2mg/kg、約1.3mg/kg、約1.4mg/kg、約1.5mg/kg、約1.6mg/kg、約1.7mg/kg、約1.8mg/kg、1.9mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg体重のすべての値及びその間の範囲を含む。
【0174】
投与される量は、疾患の種類及び程度または治療される適応症、患者の全体的な健康、抗体のインビボにおける効力、医薬製剤及び投与経路などの変化する要素によって決まることになる。最初の投与量は、速やかに所望の血中濃度または組織内濃度を実現するために上限レベルよりも増加させてもよい。あるいは、最初の投与量は、最適量よりも少なくてもよく、投与量は、治療の過程において累進的に増加されてもよい。ヒトの投与量は、例えば、0.5mg/kgから20mg/kgで行うよう設計された、例えば、従来の第I相用量漸増試験において最適化されてもよい。投与頻度は、投与経路、投与量及び治療されている疾患などの要因により変化することがある。例示的な投与頻度は、1日に2回以上、およそ1日1回、およそ1日に2回、およそ1日に3回、およそ1日に4回、およそ1日に5回、およそ1日おき、およそ3日に1回、およそ週に1回、およそ2週間に1回、およそ1ヶ月に1回、およそ2ヶ月に1回、およそ3ヶ月に1回、およそ6ヶ月に1回またはおよそ1年に1回である。抗体ベースの薬物の製剤は、当該技術分野における通常の技術範囲内である。
【0175】
治療的使用のために、抗体は、薬学的に許容される担体と組み合わされてもよい。本明細書中で使用される場合、「薬学的に許容される担体」とは、過度の毒性、刺激症状、アレルギー反応またはその他の問題もしくは障害がなく、妥当な利益/リスク比に対応し、ヒト及び動物の組織と接触する使用に適した緩衝剤、担体及び賦形剤を意味する。担体は、製剤の他の成分と適合しており、レシピエントに対して有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体としては、薬学的な投与に適合した緩衝剤、溶媒、分散媒、コーティング、等張剤及び吸収遅延剤並びに同種のものが挙げられる。薬学的に活性な物質に対するそのような媒体及び薬剤の使用は、当該技術分野において知られている。
【0176】
本明細書中で開示されるものなどの抗体を含む医薬組成物は、単位剤形として提供されてもよく、任意の適した方法によって調製されてもよい。医薬組成物は、その意図した投与経路に適合するよう製剤化されるべきである。投与の経路の例は、静脈内(IV)、皮内、吸入、経皮、局所、経粘膜及び直腸投与である。ある実施形態において、本発明の抗体に関する投与経路はIV注入である。
【0177】
有用な製剤は、医薬分野で周知の方法によって調製することができる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版(Mack Publishing Company、1990年)を参照のこと。非経口投与に適した製剤構成成分としては、注射用の水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたはその他の合成溶媒などの滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの酸化防止剤;EDTAなどのキレート剤;アセタート、シトラートまたはホスファートなどの緩衝剤;及び塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの浸透圧を調節するための薬剤が挙げられる。静脈内投与に関して、適した担体としては、生理的食塩水、静菌水、Cremophor ELTM(BASF、パーシッパニー、ニュージャージー州)またはリン酸緩衝食塩水(PBS)が挙げられる。担体は、製造及び保管の条件下において安定でなければならず、微生物から保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコール)並びに適したそれらの混合物を含む溶媒または分散媒であってもよい。
【0178】
医薬製剤は、滅菌したものであるのが好ましい。滅菌は、例えば、滅菌ろ過膜を通したろ過によって達成されてもよい。組成物が凍結乾燥される場合、ろ過滅菌は、凍結乾燥及び再構成に先立ってまたはそれらに続いて行われてもよい。
【0179】
図13及び14は、一部のiMabベースのCrossMabが、親Abよりも大きな効力及び幅を有することを実証している。別に指定されている場合を除いて、すべてのiMabベースの二重特異性抗体は、MV1変異体を使用して構築された。ウイルス感染力の80%を中和する抗体濃度であるIC80は、HIVに対する抗体の効力を評価するための一方法である。(抗体濃度(μg/ml)を単位としてグラフのy軸に示されている)IC80の数値が低くなる程、抗体が特定のHIV株または分離株を中和する力が強い。ウイルス感染力の50%を中和する抗体濃度であるIC50は、HIVに対する抗体の効力を評価する別の方法である。(抗体濃度(μg/ml)を単位としてグラフのy軸に示されている)IC50の数値が低くなる程、抗体が特定のHIV株または分離株を中和する力が強い。
【0180】
抗体のさまざまなセットを、形状、クレード、指向性及び感染の段階によるHIVエンベロープの多様性を代表するHIV−1偽ウイルスの大きなパネル(118種の異なるHIVウイルス分離株)に対して試験した。抗ウイルス力の強さ及び幅を評価するためにIC80及びIC50を使用した。図13及び14の下側右パネルは、2つが一体の二重特異性CrossMab(10E8/iMab)が、親抗体iMab及び10E8と比較した場合に、ほぼすべてのHIV ウイルス(それぞれのウイルスが点で示されている)をより強力に中和することを明らかに示している。他の抗体セット(145/iMab、117/iMab、128/iMab及び151/iMabを作製するために使用された)は、親構成要素と比較してHIV効力を増強する場合もあり、しない場合もある。
【0181】
図15に示されるとおり、抗体iMabは、細胞間中和アッセイにおいても比較的強力である。PGT145、3BNC117、10E8、PGT128及びPGT151は、セルフリーウイルス感染を中和する点で比較的強力であるが、細胞間伝播アッセイのウイルスを中和することにおいては劣っていた。iMabとともにPGT145、3BNC117、10E8、PGT128及びPGT151を含む二重特異性抗体を作製するとことは、細胞間伝播アッセイにおいてウイルスを中和する点で有効なこれらのキメラ抗体を作製することである。これらの比較試験において10E8/iMabが最も強い抗体であることがわかる。10E8/iMabは、インビトロにおける細胞間伝播を妨げることにおいて最も有効であることもわかっている。
【0182】
図16に示されるとおり、10E8/iMabの改善された効力は統計学的に有意である。図3は、効力を改善するには抗体の共有結合、すなわち、CrossMab様式が必要であることを示している(2つの親抗体iMab及び10E8の共投与は、合わさって物理的に結合した二重特異性10E8/iMab抗体よりもMPIが低くなるため)。図10〜14は、iMab由来のCrossMab抗体は、その親抗体よりも効力が改善されるさらなる証拠を示している。
【0183】
要約すると、(PGT145、3BNC117、PGT151、PGT128及び10E8と合わさった)iMabベースのCrossMabに関して、117/iMabは幅が改善されているが、効力は改善されておらず;145/iMab、151/iMab及び128/iMabは幅及び効力が改善されており;10E8/iMabは幅及び効力が著しく改善されていることがわかっている。エピトープの位置/接触しやすさ及び可能性のある中和のモデルに関して、10E8/iMabは吸着前及び吸着後に中和を示すようであり;145/iMab、151/iMab及び117/iMabは吸着前に中和を示すようであり;117/iMabは、立体的な制限の徴候及び一部のウイルスに対する効力の潜在的な低下を示す場合もある。10E8/iMabもHIV細胞間伝播に対して強力な活性を示す。
【0184】
図13及び14の上側パネル及び下側左パネルにも示されるとおり、Pro140ベースのCrossMabの活性は、IC80及びIC50に到達するのに必要とされる濃度が高いことによって示されるように、それらの親抗体及び対応するiMabベースのCrossMabよりも弱い場合がある。これらの4種のmAbがPro140と呼ばれる別の宿主細胞レセプター結合抗体を介して宿主細胞レセプターCCR5にアンカリングされても、(HIV分離株の大きなパネルに対するIC80によって判定されるとおり)それぞれの親抗体と比較して抗ウイルス力または幅を改善されていない。これらのパネルは、これらの4種の抗体に関するPro140ベースのCrossMabが、対応するiMabベースのCrossMabよりも弱いことを示している(Pro140ベースのCrossMab対iMabベースのCrossMabのIC50及びIC80の比較)。
【0185】
図13及び14の下側右パネルに示されるとおり、第5のPro140ベースのCrossMabである10E8/P140は、その親抗体及び10E8/iMab CrossMabよりも強力である。これらのパネルは、HIV分離株の大きなパネルに対する親mAb Pro140(これらのパネルの最も右の列のデータポイント)、二重特異性CrossMab 10E8/P140(これらのパネルの右から2番目の列のデータポイント)及び親mAb 10E8(これらのパネルの真ん中の列のデータポイント)の効力(IC80またはIC50)の比較を示している。これらのパネルは、HIV分離株の大きなパネルに対する親mAb iMab(これらのパネルの最も左の列のデータポイント)、二重特異性CrossMab 10E8/iMab(これらのパネルの左から2番目の列のデータポイント)及び親mAb 10E8(これらのパネルの真ん中の列のデータポイント)の効力(IC80またはIC50)の比較も示している。これらのパネルの左から2番目及び右から2番目の列のデータポイントは、HIV分離株の大きなパネルに対する二重特異性CrossMab 10E8/iMab及び10E8/P140の効力(IC80またはIC50)の比較を示している。
【0186】
X4ウイルスはHIV−1の侵入に対するコレセプターとしてCXCR4を使用するため、Pro140は、X4 HIVウイルスに対して活性がないことは既知であり、Pro140はCCR5と結合する。10E8単独では、X4ウイルスに対する活性が非常に弱い。ただし、二重特異性CrossMab 10E8/Pro140は、今までに試験されたすべてのX4ウイルスを親抗体のいずれよりも良好に中和することができる。図4のパネルは、各種HIV株の阻害における10E8、Pro140及び10E8/P140二重特異性CrossMab抗体の有効性を示している。
【0187】
図5に示されるとおり、10E8/Pro140 CrossMabは、2つの親抗体の共投与よりも各種HIV株の強力な阻害剤であり、この特定の二重特異性抗体による単なる相加的でなく、相乗的な効力の増強を実証している。
【0188】
図6に示されるとおり、非膜結合型抗体(X19)と合わさった10E8のCrossMabは、膜結合型10E8/P140と比較した場合にわかるとおり、効力は増強されない。したがって、10E8/P140 CrossMabの効力には、10E8を細胞膜にアンカリングすることが必要なようである。ただし、膜結合だけでは、これらのCrossMabの効力は増強されない。図7は、10E8をHER2にアンカリングしても、10E8をCCR5へアンカリングすることと比較した場合、効力が実質的に増強されないことを示している。特にウイルスレセプターに対する10E8のアンカリング(Pro140を介したCCR5またはiMabを介したCD4の場合)が抗ウイルス活性を増強する。
【0189】
Δ10E8は、10E8 mAbの突然変異体型であり、軽鎖FR3にアミノ酸欠失が1つある。図8A並びに図8BのパネルA及びBに示されるとおり、10E8と比較して、Δ10E8は、はるかに弱いエピトープ結合活性を有する。しかしながら、Δ10E8が細胞レセプターにアンカリングされると(CrossMab抗体としてΔ10E8及びiMabを組み合わせることにより。iMabは、特に細胞レセプターCD4と結合する)、図8BのパネルC及びDは、その阻害活性が改善されることを示している。これらのデータは、このHIV抗体の活性を向上させることにおける、特異的な細胞レセプターアンカリング、すなわち、ウイルスレセプターまたはウイルスコレセプターに対するアンカリングの寄与を示唆している。依然として、Δ10E8/P140 CrossMabはΔ10E8を超えて抗ウイルス活性が改善されたが、依然として、10E8/P140 CrossMabほど強力でない。Δ10E8/P140 CrossMabは、X4ウイルスを中和することにおいてよりも、R5ウイルスを中和することにおいて比較的効果的である。
【0190】
4E10は、抗gp41 MPER mAbである10E8よりも強力でないことが知られている抗gp41 MPER mAbである。Δ10E8に関する結果と同様に、図20及び21は、4E10を(CrossMab抗体中のPro140を介して)コレセプターCCR5にアンカリングすることが、4E10の抗ウイルス活性を著しく増強することを示している。まとめると、これは、(CrossMab抗体二重特異性においてMPER AbをP140もしくはiMabと組み合わせることによる)多くの抗gp41MPER AbのCCR5またはCD4のいずれかへのアンカリングにより、それぞれの抗gp41 MPER Abの効力及び幅を大幅に改善することができることを示唆している。
【0191】
親Abの効力、親和性並びに吸着前及び吸着後の中和能力などの複数のパラメーターが、HIVに対する特定の二重特異性CrossMabの活性の増強に寄与する。特に、10E8/Pro140 CrossMabは、エネルギー的、空間的及び時間的な制約を克服すること、侵入過程における一連の/相互依存的な段階を標的とすること、エピトープの位置/接近しやすさ、結合親和性、吸着前及び吸着後の中和並びに結合形状の観点から効果的な組み合わせということになる。図20に示されるように、4E10/Pro140は、Δ10E8/Pro140及び10E8/Pro140よりもMPERに対する結合親和性が大きい。図9は、各種HIV株に対する10E8/Pro140、Δ10E8/Pro140及び4E10/Pro140並びにそれらの親抗体10E8、Δ10E8及び4E10の阻害効力を示している。図10及び13〜17は、親抗体個々に及び親抗体を組み合わせて比較した場合に、CrossMab抗体の効力がそれらよりも大きいさらなる証拠を示している。
【0192】
10E8/iMab及び10E8/Pro140 CrossMabの増強された抗ウイルス有効範囲が図10に示されており、これは、HIVに対するいくつかの抗体の効力及び幅を示している。x軸は特定の抗体の濃度を示し、y軸は特定の濃度で特定の抗体によって中和されたHIVウイルス分離株の大きなパネルのパーセントを示し、それぞれの線は評価したさまざまな抗体を示す。x軸に沿って最も左の線及びy軸の100%に近接するか、または到達することができる線は、HIVに対して極めて強力で、幅が広い抗体を示す。10E8/P140 CrossMab及び10E8/iMab CrossMabは、ウイルス有効範囲及び効力の両方に関して最も有効な抗体の中に入り、それらの親抗体よりも著しく有効である。
【0193】
図18及び19は、親抗体及び先に考察した抗体と比較したCrossMab 10E8/515H7抗体の効力を示す。CCR5(Pro140の標的)の密度は、CD4(イバリズマブの標的)の密度より小さいが、10E8/Pro140由来のCrossMab抗体の効力は、10E8/iMab由来のCrossMab抗体の効力よりも大きいため、CrossMab抗体の効力は、標的とする細胞膜タンパク質の密度とは直接相関しないようである。
【0194】
図22に示されるように、サイズ排除クロマトグラフィーにおいて単一の鋭いピークがないことは、10E8抗体及び10E8由来のCrossMab抗体に対して複数の分子種があることを示すある種の不安定性を表わしている。表1は、10E8の不安定性を解決するために使用された各種プロセス及び配合物の変更を列挙している。しかしながら、SECすなわちサイズ排除クロマトグラフィーの列の「X」によって示されるとおり、変更は単一の鋭いピークもたらすことにおいて不成功に終わった。
【表1】
【0195】
図23に示されるように、10E8重鎖を4E10の軽鎖と対にすることにより、不安定性の問題が解決し、効き目は弱くなるが機能的抗体を生成する。この結果は、10E8の不安定性が軽鎖によるものであることを示す。図24の真ん中及び下側パネルに示される、C末端セリンの除去、ラムダ−可変領域及びカッパ−定常領域キメラの操作、10E8重鎖と軽鎖の間の追加のジスルフィド結合の操作または10E8でない抗体のカッパ軽鎖領域の10E8軽鎖への遺伝学的接合などの10E8軽鎖のさまざまな改変が、10E8の不安定性を完全に解決する訳ではない。図25及び26に示されるとおり、不安定性は、10E8の相補性決定領域(「CDR」)とフレームワーク領域(「FW」)との組み合わせによる可能性が高い。10E8−HC/4E10−LCを使用して、各10E8軽鎖CDRを、図25に示されるように4E10LCに個別または同時に接合した。10E8 LC CDR2及びCDR3の付加は十分に許容されるが、10E8 LC CDR1の付加は単一のピークを乱す。すべての10E8 CDRは4E10に接合されると、ピークの幅が広い。10E8 CDRまたはフレームワークをその生殖系列軽鎖λに接合すると図26に示されるように単一のピークが得られるが、MPER結合及びHIV中和における有効性は低下する。表2は試験した10E8軽鎖変異体及びその効果の概要を示す。
【表2】
【0196】
10E8抗体の変異体H6L10は、有効で、非自己反応性であり、図27に示されるようにサイズ排除クロマトグラフィーにより安定であることがわかった。H6L10/Pro140とその親抗体は、図28に示されるようにマウスにおいて類似した薬物動態プロフィールを有することがわかった。しかしながら、図29に示されるように、二重特異性抗体としてP140と組み合わされた10E8のH6L10変異体(10E8v1.0と称される)は、HIV株の大きなパネルに対して試験された場合、10E8/P140よりも実質的に効き目が弱い。二重特異性抗体としてiMabと組み合わされた10E8のH6L10変異体(10E8v1.0と称される)は、HIV株の大きなパネルに対して試験された場合、10E8/iMabと比較して同じ相対量の効力を保持するが、10E8v1.0/iMabは、サイズ排除クロマトグラフィーによって確認され、表3でXによって示されるとおり10E8/iMabと同じ不安定性がある。ある実施形態において、H6L10変異体はS74W変異をさらに含んでもよい。
【0197】
下記の表3は、例示的な変異体、その活性、サイズ排除クロマトグラフィーの結果及び薬物動態(「PK」)の結果を示す。
【表3】
【0198】
上記のとおり、10E8V1.0は、H6L10として既知の10E8の体細胞変異体である。mAbとしてH6L10はSECによる単一のピークを有するが、10E8と比較して活性が低下している。H6L10/Pro140 CrossMabは、単一のSECピーク及び良好なマウスPKを有するが、抗HIV活性が低下している。H6L10/iMab CrossMabは、2つのSECピーク及び不良なマウスPKを有するが、HIVに対する活性は10E8/iMabとだいたい同じである。10E8V1.1は、H6L10に一点変異を含む。CrossMab二重特異性としてPro140と対にされると、このコンストラクトは、単一のSECピーク及び良好なマウスPKを有する。そのHIVに対する活性は、10E8V1.0/Pro140と比較した場合、改善されるが10E8/Pro140の活性よりも依然としてわずかに低い。CrossMab二重特異性としてiMabと対にされると、このコンストラクトは2つのSECピーク及び不良なマウスPKを有し、HIVに対する活性は、10E8/iMab及び10E8V1.0/iMabとやはりだいたい同じである。10E8V2.0は、FW1、CDR1及びFW2の一部が10E8V1.0由来であり、FW2の残りの部分、CDR2、FW3、CDR3及びFW4が10E8由来である10E8のキメラ抗体変異体である。CrossMab二重特異性としてPro140と対にされると、このコンストラクトは、2つのSECピークを有し、HIVに対する活性が10E8/Pro140と比較して低下している。CrossMab二重特異性としてiMabと対にされると、このコンストラクトは単一のSECピーク及び良好なPKを有し、HIVに対する活性が10E8/iMabを超えて改善されている。10E8V3.0は、H11L1として既知の10E8の体細胞変異体である。H11L1/Pro140 CrossMabは、単一のSECピーク及びあらゆる他の10E8/Pro140コンストラクトよりも優れたな抗HIV活性を有する(特定された元のものを含む)が、自己反応性のためにマウスPKが不良である。H11L1/iMab CrossMabは、単一のSECピーク並びに特定された元の10E8/iMabよりも優れた抗HIV活性及び10E8V2.0/iMabに関して観察された活性とだいたい同等の活性を有するが、自己反応性によりマウスPKが不良である。
【0199】
特定のCrossMab二重特異性の状況において単一のSECピークを生じた10E8の変異体は、Pro140またはiMabと対にされると異なっていた。これらのCrossMab二重特異性抗体の10E8のアームの安定性は状況依存的であり、どの抗体と対にされたかにより変化するようである。このように、Pro140と対にされるとSECによって安定であり、良好なマウスPK及び良好な抗HIV活性を有する1つの変異体(10E8V1.1)が特定された。SECによって安定であり、良好なマウスPK及びもともと特定された10E8/iMabよりも優れた抗HIV活性を有する別の変異体(10E8V2.0)も特定された。
【0200】
下記表4は、試験した変異体の自己反応性を示し、表中、「ANA」は抗核活性を指し、「ACA」は抗カルジオリピン活性を指す。
【表4】
【0201】
図30は、10E8及びいくつかの10E8変異体とiMabまたはP140に由来するCrossMab抗体のマウスモデルにおける薬物動態を示している。図31及び32に示されるとおり、10E8V1.1/P140及び10E8V2.0/iMabは、抗HIV活性及び安定性が改善され、PBS中において4℃で保管された場合の安定性が良好である。図33は、10E8V2.0/iMab(N297A)のネイティブ質量分析を示している。図34は、HIVクレードCパネルに対する10E8V1.1/P140及び10E8V2.0/iMabの活性を比較し、それらのIC50及びIC80の効力を比較している。図35及び36は、HIVに対する10E8V1.1/P140、10E8V2.0/iMab及び各種モノクローナル抗体の効力を比較している。
【0202】
本明細書中で利用される用語及び表現は、限定でなく説明の用語及び表現として使用され、そのような用語及び表現の使用において示され、記載される特徴のあらゆる等価物またはその一部を除外する意図はない。記載した本発明の特定の実施形態に加えて、本明細書中で開示される概念を組み込む他の実施形態を、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく使用することができることは当業者には明らかであろう。したがって、記載される実施形態は、あらゆる点で説明のために過ぎず、限定的でないと見なされるべきである。
図1
図2A
図2B
図3
図4-1】
図4-2】
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
【手続補正書】
【提出日】2016年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]
【国際調査報告】