(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-502737(P2017-502737A)
(43)【公表日】2017年1月26日
(54)【発明の名称】データ統合インターフェースならびに筋電図記録データおよび音声データを検討する方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20170105BHJP
A61B 5/0488 20060101ALI20170105BHJP
【FI】
A61B5/00 102E
A61B5/00 102C
A61B5/04 330
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-538781(P2016-538781)
(86)(22)【出願日】2014年12月12日
(85)【翻訳文提出日】2016年6月22日
(86)【国際出願番号】US2014070118
(87)【国際公開番号】WO2015089455
(87)【国際公開日】20150618
(31)【優先権主張番号】62/050,054
(32)【優先日】2014年9月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/032,147
(32)【優先日】2014年8月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/915,236
(32)【優先日】2013年12月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/969,660
(32)【優先日】2014年3月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/979,225
(32)【優先日】2014年4月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/001,302
(32)【優先日】2014年5月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】513092671
【氏名又は名称】ブレイン センティネル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Brain Sentinel,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ジルアード、マイケル アール.
【テーマコード(参考)】
4C117
4C127
【Fターム(参考)】
4C117XA04
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(57)【要約】
発作活動を受けやすい患者についての医療データを検討する方法は、筋電図検査電極および音響センサを用いて患者を監視することを含むことができる。データは、収集され、筋電図データのグラフ化を容易にするためにデータを処理することにより、かつ、ユーザが検知された音の音声録音を再生することを可能にすることにより、検討し分析するために整理され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発作活動を受けやすい患者について収集されたデータを検討する方法であって、前記方法は、
EMG電極および音響センサを用いて患者を監視するステップと、
前記EMG電極および前記音響センサのうちの少なくとも一方によって受信された信号が閾値を超えるかどうかを決定するステップと、
前記閾値が達成された場合、EMGデータおよび音声データを遠隔サーバに送信し、前記データを前記削除サーバに保存するステップと、
前記遠隔サーバ上の保存された前記EMGデータおよび保存された前記音声データにアクセスし処理するための命令を遠隔機器上にインストールするステップと、を含み、
前記EMGデータおよび前記音声データを処理することが、前記EMGデータをグラフ化することと、ユーザが前記音響センサによって検出された音の音声録音を再生することを可能にすることと、を含み、
再生された音声録音をグラフ化されたEMGデータの特定のセグメントと同期させるマーカが、前記グラフ化されたEMGデータ上に表示される、方法。
【請求項2】
前記マーカが、前記グラフ化されたEMGデータの軸上、または、前記グラフ化されたEMGデータの軸の下に位置する音声スライダーである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、EMGおよび音響データをバッファに保存することと、前記閾値が達成された場合に前記送信されたEMGおよび音声データと共にバッファされたデータを送信することと、を更に含む、方法。
【請求項4】
約2から約8分間の期間の内に前記閾値が満足されない場合、データが前記バッファから削除される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
約5分間の期間の内に前記閾値が満足されない場合、データが前記バッファから削除される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記閾値が約50デシベルから約75デシベルの間の音響信号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記EMGおよび音声データを前記処理することが、前記音響センサによって検出されたデータの特性をグラフ化することを更に含み、
前記特性が、振幅、所与の周波数におけるまたは特定の周波数範囲に渡る振幅、振幅の変化の割合、スペクトル傾斜、周期性、およびそれらの組み合わせからなる特性の群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
コンピュータであって、
遠隔サーバから音声およびEMGデータを受信することと、
前記EMGデータを表示すること、および表示されたEMGデータの異なる部分の選択を可能にすることと、
選択された前記EMGデータと同期した音声データを再生することと、
のために、コンピュータプログラムでプログラムされた、コンピュータ。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータであって、
前記音声データの特性を表示すること、のために更にプログラムされ、
前記特性が、振幅、所与の周波数におけるまたは特定の周波数範囲に渡る振幅、振幅の変化の割合、スペクトル傾斜、周期性、およびそれらの組み合わせからなる特性の群から選択される、コンピュータ。
【請求項10】
前記音声データの前記表示された特性が、前記表示されたEMGデータと共に分割画面として提供される、請求項8に記載のコンピュータ。
【請求項11】
前記表示されたEMGデータが、前記EMGデータの全監視周波数についてEMGデータの振幅を含む、請求項8に記載のコンピュータ。
【請求項12】
前記表示されたEMGデータが、前記EMGデータ間に含まれる1つまたは複数の周波数帯域から引き出されるスペクトルデータについてEMGデータの振幅を含む、請求項8に記載のコンピュータ。
【請求項13】
前記表示されたEMGデータが、1つの周波数帯域から引き出されたスペクトルデータについてのEMGデータの振幅と、別の周波数帯域から引き出されたスペクトルデータについてのEMGデータの振幅とを含む分割画面である、請求項8に記載のコンピュータ。
【請求項14】
コンピュータ可読媒体であって、
遠隔サーバから音声およびEMGデータを受信することと、
前記EMGデータを表示すること、および前記表示されたEMGデータの異なる部分の選択を可能にすることと、
選択されたEMGデータと同期した音声データを再生することと、
のための命令を含む、コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータ可読媒体であって、
前記音声データの特性を表示すること、のための命令を更に含み、
前記特性が、振幅、所与の周波数におけるまたは特定の周波数範囲に渡る振幅、振幅の変化の割合、スペクトル傾斜、周期性、およびそれらの組み合わせからなる特性の群から選択される、コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記音声データの前記表示された特性が、表示されたEMGデータと共に分割画面として提供される、請求項14に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記表示されたEMGデータが、前記EMGデータの全監視周波数についてEMGデータの振幅を含む、請求項14に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記表示されたEMGデータが、前記EMGデータ間に含まれる1つまたは複数の周波数帯域から引き出されるスペクトルデータについてEMGデータの振幅を含む、請求項14に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記表示されたEMGデータが、1つの周波数帯域から引き出されたスペクトルデータについてのEMGデータの振幅と、別の周波数帯域から引き出されたスペクトルデータについてのEMGデータの振幅とを含む分割画面である、請求項14に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ統合インターフェースならびに筋電図記録データおよび音声データを検討する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発作は、脳内の異常なまたは過度の同期活動として特徴付けることができる。発作の開始時には、脳内の神経細胞が特定の場所で発火を開始することがある。発作が進行するにつれて、神経細胞のこの発火が脳内に広がることがあり、場合によっては、脳の多くの領域がこの活動に巻き込まれることがある。脳内の発作活動は、脳に抹消神経系を通して異なる筋肉に電気信号を送信させることがあり、この異なる筋肉の活性化は、筋線維内部のイオンの再分配を開始することがある。筋電図記録(EMG:electromyography)では、電極を皮膚上にまたは皮膚の近くに配置して、この筋肉の活性化中にイオンの流れに起因する電位の変化を測定するように構成することができる。
【0003】
EMG検出は、煩わしさが最小限であり、日常活動への妨げが最小限であり、かつ睡眠中に快適に使用することができる装置での使用に、特に適していることがある。したがって、患者の発作活動を監視する方法は、外来のまたは家庭環境で監視するための方法を含めて、EMG検出の使用から恩恵を受けることができる。一部の患者については、発作の発症は、典型的に発作の開始時に発生する可聴の叫び声または発声として現れることがある。EMG検出と同様に、発作の音検出が、煩わしさを最小限にできる患者の監視方法に特に適していることがあり、EMGと組み合わせた1つまたは複数の音響センサを用いた発作活動の監視が、検出方法に使用され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
幾つかの実施形態において、発作活動の影響を受けやすい患者について収集されたデータを検討する方法は、EMG電極および音響センサを用いて患者を監視することと、EMG電極および/または音響センサによって受信された信号が閾値を超えているかどうかを決定することと、上記閾値が達成されている場合に、EMGデータおよび音声データを遠隔サーバに送信し、かつ削除サーバ(remove server)上にデータを格納することと、上記遠隔サーバ上の格納されたEMGデータおよび格納された音声データにアクセスし処理するための命令を遠隔機器上にインストールすることと、を含み、上記EMGデータおよび上記音声データを処理することが、EMGデータをグラフで示すことと、上記音響センサによって検出された音の音声録音をユーザが再生することを可能にすることとを含み、グラフ表示されたEMGデータの特定の区分と再生される音声録音を同期させるマーカが、グラフ表示されたEMGデータ上に表示される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】発作検出システムの一実施形態を示す図である。
【
図2】患者について発作に関連した発生事例を選択するための表示を示す図である。
【
図3】選択したデータに係るEMGデータの表示を示す図である。
【
図4】選択したデータの別の部分に係るEMGデータの別の表示を示す図である。
【
図5】選択したデータの別の部分に係るEMGデータの更に別の表示を示す図である。
【
図6】EMGデータの2つのスペクトル領域を示す分割画面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書中で使用される以下の用語は、示された意味を有すると理解されるべきである。
部材が「1つの(a)」または「1つの(an)」によって導入される場合は、その部材の1つまたは複数を意味するものと理解されるべきである。
【0007】
「含む(Comprises)」は、含むことを意味し、限定するものではない。
「含んでいる(Comprising)」は、含んでいることを意味し、限定するものではない。
【0008】
「コンピュータ(Computer)」は、機械可読命令を実行することができる任意のプログラム可能な機械を意味する。コンピュータは、これに限定するものではないが、汎用コンピュータ、マイクロプロセッサ、コンピュータサーバ、デジタル信号プロセッサ、またはそれらの組み合わせを含むことができる。コンピュータは、1つまたは複数のプロセッサを含むことができ、単一の機械または複数の機械の一部を含むことができる。
【0009】
「コンピュータプログラム(Computer program)」は、コンピュータによって実行されコンピュータを所望の方法で動作させることができる命令のリストを意味する。
【0010】
「コンピュータ可読媒体(Computer readable medium)」は、1つまたは複数のコンピュータプログラム、1つまたは複数のデータの一部、またはそれらの組み合わせを格納するための容量を有する、製造物品を意味する。コンピュータ可読媒体は、これに限定するものではないが、コンピュータメモリ、ハードディスク、メモリスティック、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、(CDまたはDVDなどの)光ディスク、Zipドライブ、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0011】
用語「有している(having)」は、含んでいることを意味し、限定するものではない。
本明細書に記載される装置および方法は、1つまたは複数のセンサを使用して、発作を検知し、介護者に発作に関連した発病(seizure−related events)について警報をタイムリーに出すために使用することができる。センサは、患者または患者の衣服に取り付けられた電極を含んでもよく、筋電図記録(EMG)を用いて、筋肉の電気的活動を測定するために構成することができる。音響センサを更に使用して、患者を監視し、発作に関連した特徴的な音を検知することができる。EMG電極または音声センサを使用した発作の検知は、本出願人の米国特許出願第13/275,309号明細書、同第13/542,596号明細書、および本出願人の米国仮特許出願第61/875,429号明細書、同第61/894,793号明細書、同第61/875,429号明細書に更に記載されており、これらの各々の開示は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。たとえば、音声データは、収集され、リアルタイムで分析され、患者が発作を経験しているであろうことを介護者に警報を出すかどうかを決定することに用いられることができる。収集された音声データはまた、監視期間の後の時点で分析することもでき、発作または発作に関連した発病が発生したかどうかを検証するために使用することができる。幾つかの実施形態では、音声データおよびEMGデータの検討が、発作および発作に関連した発病の分類を容易にすることができ、かつ、特定の患者または患者集団に使用するのに適切な検知アルゴリズムの設定を更新するために使用することができる。本明細書に記載するように、同期したEMGデータおよび音声データの検討に適切なインターフェースが説明される。
【0012】
音声データは、音の再生に適切な情報を含むことがあり、幾つかの実施形態においては、1つまたは複数の音響センサによって収集された信号から決定されるまたは算出される特徴的な値を更に含むことがある。たとえば、音声データは、非限定的な例として、音声信号強度もしくは振幅、所与の周波数における(もしくはある周波数範囲に渡る)振幅、振幅の変化の割合、スペクトル傾斜、周期性、他のデータ、またはそれらの音声特徴の組み合わせを含むことができる。幾つかの実施形態においては、音声データは、発作検知アルゴリズムにおいて使用するための1つまたは複数の入力値を算出するために使用することができ、また幾つかの実施形態では、アルゴリズムはオペレータの確認無しで動作することができる。音響センサから算出されたデータの特徴は、幾つかの実施形態では、EMGデータと共に表示することができる。たとえば、EMGデータを表示するように構成されたコンピュータは、タブまたはウィンドウを含むことができ、タブまたはウィンドウは、音響センサから抽出することができるデータの振幅または他の特徴を表示する1つまたは複数のグラフへのアクセスを可能にする。更に、音を再生するのに適した音声データは、幾つかの実施形態では、医師または他の権限を授けられた人によりアクセスされ検討されるために、録音して遠隔サーバに送信することができる。たとえば、音声データは、権限を授けられた人のコンピュータ、タブレット、携帯電話、または音声録音を受信および/または再生することができる他の機器上で分析するために、遠隔サーバに送信されアクセスされてもよい。
【0013】
幾つかの実施形態では、発作または起こり得る発作関連の発病の検知により、EMGデータおよび音声データの遠隔監視施設への自動送信をトリガーすることができる。たとえば、警報がトリガーされた場合、進行中のデータおよび発症後のデータを、検討のために送信することができる。幾つかの実施形態では、データは、少なくとも幾らかの期間の間、循環バッファ中に格納することができる。発作または起こり得る発作に関連した発病が検知された場合、データを、更なる分析または検討のために、遠隔機器またはサーバに送信することができる。発作または起こり得る発作に関連した発病が検知されない場合、幾つかの実施形態では、コンピュータのメモリを節約するなどのために情報を削除することができる。幾つかの実施形態では、ファイルサイズを低減するために、データは、大幅に低下させるまたは圧縮することができるが、データの可視のまたは音声の品質を失うほどには低減されない。インターネットを用いてローカルコンピュータからデータを操作するとき、ファイルの低減は、たとえば、より反応を速くすることができる。ローカルコンピュータ上のデータを見ている介護者は、次いで、送信されたデータの任意の部分を閲覧する/聞くことを選択することができる。1つの実施形態では、予期される事象(たとえば、10分間のデータ)のいずれかの側の5分間の間隔を、検討のために送信するおよび/またはアップロードすることができる。ローカルコンピュータ上でデータを見ている介護者は、10分間の全体を閲覧する/聞くことを選択することができ、または、1〜10でラベル付けされた一連のボタンを選択して、特定の1分間のセグメントを閲覧する/聞くことができる。データを表示するための装置は、EMGデータの選択された部分が、関連付けられた音声データ(たとえば、EMGデータと同時に収集されたデータ)が同時に聞こえるような速度で、画面を横切ってスクロールすることができるように、構成することができる。データ表示の幾つかの実施形態の例が、本明細書に含まれる実施例1〜4に、更に示される。
【0014】
幾つかの実施形態では、EMGデータの部分を選択すると、および録音された音を再生するために選択すると、スライダーまたはバーが表示画面上に現れ、このスライダーは、EMGデータに渡って、またはデータの下の線に沿って、録音された音の再生と同期した速度で、移動することができる。したがって、閲覧者は、EMGデータを見るのと同時に、収集されたEMGデータの指定された部分と同時に録音された音を聞くことができる。音声スライダーは、たとえば、EMGデータをy軸上に時間をx軸に沿って示すグラフのx軸に沿って、または、EMGデータの時間軸の下に表示され得るスライダーもしくはバーに沿って、バーまたはマーカとして表示することができる。幾つかの実施形態では、時間マーカは、破線、他の色の線、バーとして表示することができ、または、このマーカを関連したEMGデータから容易に区別するのに適した1つまたは複数の他の特徴を使用して表示することができる。幾つかの実施形態では、音声スライダーは表示画面上の固定位置にとどまり、EMGデータが、音声録音が再生されるにつれて画面を横切って移動することができる。他の実施形態では、EMGデータを画面上に表示することができ、音声録音が再生されるにつれて、音声スライダーがたとえば画面に沿って左から右へなど、画面を横切って移動することができる。幾つかの実施形態では、ユーザは更に、発症事例を検討する間に音声スライダーかまたはEMGデータのいずれかが画面を横切って移動する、選択肢(preference)を選択することができる。
【0015】
幾つかの実施形態では、発作活動について患者を監視する方法は、EMG信号を収集することと、1つまたは複数の周波数帯域スペクトルデータ形式(form)を分離することを含むことができる。幾つかの実施形態では、機器は、総EMG信号、たとえば全収集周波数にわたって統合された信号か、または1つまたは複数の周波数帯域からの1つの信号を、グラフィカルに表示するように構成することができる。たとえば、機器は、異なる周波数帯域間または総EMG信号の表示を切り替えるためのタブで構成することができる。幾つかの実施形態では、異なる周波数帯域からのEMGデータを示す1つまたは複数のグラフを、機器上の分割画面構成内に示すことができる。
【0016】
幾つかの実施形態では、グラフ表示されたEMGデータまたは再生された音声録音は、EMGデータまたは音響(acoustic)データの閾値レベルが満たされた場合の指摘または標識を更に含むことができる。たとえば、EMGグラフ上の線またはマーカが、EMG振幅の閾値検出が達成された1つまたは複数の位置または領域を示すことができる。たとえば、活動の閾値レベルを超えたEMGデータの部分は、網掛け領域によって、または、たとえば検出されたデータのピークの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを示す1つまたは複数の垂直線によって、マークすることができる。あるいは、幾つかの実施形態では、ユーザは、閾値レベルをグラフ上に、たとえば特定の患者について閾値を超えるEMG振幅などを示す水平線として、表示することを選択することができる。
【0017】
様々なシステムが、EMGデータ、音声データ、および他の患者関連データを収集するため、データを保存のために優先順位付けするため、そのようなデータをシステム最適化のために整理するため、データの迅速な解釈を容易にするような方式でのデータ表示のため、および/または、疑われる発作に応答して警報を発するために、適切に使用することができる。
図1は、そのようなシステムの例示的な実施形態を示す。
図1の実施形態において、発作検知システム10は、ビデオカメラ9、検知ユニット12、音響センサ13、基地局14、および警報送受信機16を含むことができる。検知ユニットは、患者の皮膚表面におけるまたはその付近の筋肉からの電気信号を検出すること、および、それらの電気EMG信号を処理するためにプロセッサに送出することができる、1つまたは複数のEMG電極を含むことができる。基地局は、検知ユニットからのEMG信号および/または音響センサからの音響データを受信し処理すること、発作が発生した可能性があるかどうかを処理されたEMGおよび/または音響信号から決定すること、および、介護者に警報を送信すること、ができるコンピュータを含むことができる。警報送受信機は、基地局によって送信された警報を受信し中継するために、介護者によって運ばれるか、または介護者の近くに配置されてもよい。たとえば、警報送受信機16、無線機器17、18、保管データベース19、および1つまたは複数の環境送受信機を含む、システム10に含むことができる他の部品が、本出願人の米国特許出願第13/275,309号明細書および同第13/542,596号明細書に詳細に記載されている。
【0018】
データにアクセスすることができる機器17、18は、たとえば、権限を授けられた人のコンピュータ、タブレット、携帯電話、またはデータを受信、表示、および/または再生することができる他の機器を含むことができる。幾つかの実施形態では、機器上でのデータの処理には、たとえば、コンピュータ可読媒体の1つまたは複数の要素上のプログラムをインストールすることなど、コンピュータプログラムをインストールすることを含むことがある。コンピュータ可読媒体は、これに限定するものではないが、コンピュータメモリ、ハードディスク、メモリスティック、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、(CDまたはDVDなどの)光ディスク、Zipドライブ、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0019】
発作を検知するための装置は、人間が携帯可能であってもよく、弾力性のある腕バンドの使用によりなど、身体に取り付けることができる検知ユニットを含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、EMG電極は、発作の間に活性化され得る筋肉の近くで患者の組織の内部に移植することができる。移植機器は、たとえば、かなりの脂肪組織を有する患者など、EMG信号が典型的に微弱になり得る一部の患者に対して、特に適していることがある。
【0020】
検知ユニットは、電池により電力供給することであってもよく、基地局と無線で通信することができ、または、遠隔データベースもしくはサーバに直接情報を送信するように構成することができる。検知ユニットは、信号を受信、バッファ、処理、および送信するための、十分なデータストレージ、処理、および送信能力を含むことができる。検知ユニットは、たとえば振幅と周波数の2つの要素を使用して、検知ユニットに記憶されている一般化された発作検出要件を用いて、信号を処理し、単純化された比較を行うことができる。検知ユニットが発作が発生していると判断した場合、検知ユニットは、より複雑な処理のために、その分析と生の信号データの両方をベッドのかたわらの基地局にダウンロードすることができる。基地局は、はるかに多くの電力、より高い記憶能力、およびより高い処理速度およびパワーを有することができ、全体的により良く情報を処理することができる。基地局は、比較対象のパターンのより大きなデータベースを有することができる。発作検知システムが患者のパターンを「学習する」につれて、基地局は、患者のパターンをより厳密にモデル化するために、一般化された発作検出要件を修正することができる。基地局は、修正された一般化された発作検出要件を用いて、検知機器を定期的に更新することができる。同様に、基地局は、更なる分析と、使用中の他のユニットからの信号データとの集約とのために、生のおよび処理された信号データを遠隔コンピュータに送信することができる。たとえば、複数の基地局が、複数の患者についてのデータを遠隔コンピュータに送信することができる。各基地局は他の基地局のデータを受信することはできず、遠隔コンピュータが、データの共通の保存場所として機能し得る。データの集約は、工場出荷時の初期設定として基地局および検知ユニットに供給され得る、一般化された発作検出要件、閾値、および統計情報を更に改善する、更なるデータ点を可能にする。
【0021】
幾つかの実施形態では、EMGおよび音声の使用に加えて、心電図記録(ECG:electrocardiography)を使用して、発作の発生を裏付ける(または否認する)ことができる。このオプションは、特に困難な患者に使用することができる。過剰な量の弛緩性皮膚、または高密度の脂肪組織を有する患者は、監視が特に困難であり得る。たとえば、信頼できるEMG測定に関連した要因には、電極と皮膚との間の接触の安定性がある。一部の患者については、これは、信頼性の高い方法で達成することが困難であり得る。ECGデータは、発作に関連した事象が発生しているかどうか(または発生したかどうか)の可能性を決定するための方法に含めることができ、またECGデータは、たとえば警報を発するなど、発作を宣言すべきかどうかを決定するために使用することができる。更に、皮膚および脂肪は、本質的に周波数フィルタの一種である。幾つかの実施形態では、EMGおよび音声に加えて、任意の機器に関連した情報の表示は、使用されている場合、適切にラベル付けされたタブをクリックするかまたは選択することによって達成することができる。権限を授けられたユーザは、たとえば、発作の発生を裏付ける(または否認する)ために使用される他のデータへのアクセスを含むウィンドウを開くことができる。
【0022】
心拍数は、たとえば、患者が頻脈になることがあるなど、たとえば、発作の間に上昇することがある。本明細書で更に議論するように、発作検知装置のEMG処理部が発作が進行している可能性があると判断し、心拍数が上昇していない場合、この検知の信頼度は低下することがある。たとえば、ベータ遮断薬を使用しているてんかん患者は、心拍数の上昇を経験しないことがある。そのような状況では、心拍数を要因として組み込む方法は、その要因に与えられる重みを低くするための係数を伴って提供されることがある。したがって、開示される検知方法および装置は、特定の投薬計画の使用などの患者特有の考慮事項に従って、調整または容易にカスタマイズすることができる。幾つかの実施形態では、ECGは、発作の後に続く徐脈または心停止などの、他の不整脈を検知するために、かつ、そのような状態が検知された場合に警報を送信するために、使用することができる。発作の発生を裏付けるために、または警報を発するために、患者の体温を検出するように位置を定められた温度センサからのデータを、使用することができる。
【0023】
一般的に、発作検知システムの機器は、本明細書で開示される1つまたは複数の方法および目的を達成するための任意の適切な種類および構成のものとすることができる。たとえば、サーバは1つまたは複数のコンピュータまたはプログラムを含むことができ、このコンピュータまたはプログラムは、1つまたは複数の他のコンピュータまたはプログラムまたはクライアントからのコマンドまたは要求に応答する。クライアント機器は1つまたは複数のコンピュータまたはプログラムを含むことができ、このコンピュータまたはプログラムは、1つまたは複数の他のコンピュータまたはプログラムまたはサーバによって提供されるサービスに対してコマンドまたは要求を発する。
図1における様々な機器、たとえば12、13、14、16、17、18、および/または19は、それらの機能および構成に応じて、サーバまたはクライアントであり得る。サーバおよび/またはクライアントは、多様に、たとえば、メインフレームコンピュータ、デスクトップコンピュータ、PDA、スマートフォン(アップル(Apple)アイフォン(iPhone(商標))、モトローラ(Motorola)アトリックス4G(Atrix(商標) 4G)、モトローラ(Motorola)ドロイド(Droid(商標))、サムソン(Samsung)ギャラクシーS(Galaxy S(商標))、サムソン(Samsung)ギャラクシーノート(Galaxy Note(商標))、リサーチインモーション(Research In Motion)ブラックベリー(Blackberry(商標))機器など)、タブレット(ソニー(Sony)エクスペリア(Xperia(商標))、サムソン(Samsung)ギャラクシータブ(Galaxy Tab(商標))、アマゾン(Amazon)キンドル(Kindle(商標))など)、ネットブック、ポータブルコンピュータ、ネットワーク通信機能を備えたポータブルメディアプレーヤー(マイクロソフト(Microsoft)ズーンHD(Zune HD(商標)、アップル(Apple)アイポッドタッチ(iPod Touch(商標))機器など)、ネットワーク通信機能を備えたカメラ、スマートウォッチ、ウェアラブルコンピュータ、等である、またはこれらに属することができる。
【0024】
コンピュータは、入力を受け付けること、プログラムに従って入力を処理すること、および、出力を生成することが可能な任意の機器とすることができる。コンピュータは、たとえば、プロセッサ、メモリ、およびネットワーク接続機能を含むことができる。コンピュータは、コンピュータのサイズ、速度、費用、および能力に従って、スーパーコンピュータ、メインフレーム、ワークステーション、マイクロコンピュータ、PDAおよびスマートフォンなど、様々なクラスのものであってもよい。コンピュータは、据え付けでもまたは携帯可能であってもよく、携帯電話、メディア記録および再生、データ転送、ウェブブラウジング、データ処理、データクエリ、処理自動化、ビデオ会議、人工知能、およびその他のものなどの、様々な機能のためにプログラムすることができる。
【0025】
プログラムは、コンピュータによって実行可能な形式(オブジェクトコード)であろうと、人間が読むことのできる形式(ソースコード)であろうと、または別の形式であろうと、アルゴリズムなどの、命令の任意のシーケンスを含むことができる。プログラムは、1つまたは複数のデータ構造および変数を含むか、または呼び出すことができる。プログラムは、ハードウェアまたはソフトウェア、またはそれらの組み合わせで具現化することができる。プログラムは、C、C++、Java(登録商標)、Perl、PHP、Ruby、SQL、およびその他などの、任意の適切なプログラミング言語を用いて作成することができる。コンピュータソフトウェアは、1つまたは複数のプログラムおよび関連データを含むことができる。コンピュータソフトウェアの例としては、システムソフトウェア(オペレーティングシステムソフトウェア、デバイスドライバ、およびユーティリティなど)、ミドルウェア(ウェブサーバ、データアクセスソフトウェア、およびエンタープライズメッセージングソフトウェアなど)、アプリケーションソフトウェア(データベース、ビデオゲーム、およびメディアプレーヤなど)、ファームウェア(計算機、キーボード、および携帯電話上にインストールされた機器特有のソフトウェアなど)、およびプログラミングツール(デバッガ、コンパイラ、およびテキストエディタなど)が挙げられる。
【0026】
メモリは、情報を一時的にまたは永続的に格納および引き出すことができる、任意のコンピュータ可読媒体を含むことができる。メモリの例としては、SRAM、DRAM、Z−RAM、フラッシュ、光ディスク、磁気テープ、パンチカード、EEPROMなどの、様々な種類のRAMおよびROMが挙げられる。メモリは、仮想化されてもよく、RAID技術などの、1つまたは複数の機器および/または地理的位置の中に、または渡って、設けることができる。I/O機器は、コンピュータに情報を提供するおよび/またはコンピュータから情報を受け取るために使用することのできる、任意のハードウェアを含むことができる。例示的なI/O機器としては、ディスクドライブ、キーボード、ビデオ表示スクリーン、マウスポインタ、プリンタ、カードリーダ、スキャナ(バーコード、指紋、虹彩、QRコード(登録商標)、および他の種類のスキャナなど)、RFIDデバイス、テープドライブ、タッチスクリーン、カメラ、動きセンサ、ネットワークカード、ストレージデバイス、マイクロフォン、オーディオスピーカ、スタイラスおよびトランスデューサ、ならびに関連するインターフェースおよびドライバが挙げられる。
【0027】
ネットワークは、セルラーネットワーク、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、他の種類のエリアネットワーク、ケーブルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、電話ネットワーク、公衆ネットワーク、プライベートネットワーク、有線または無線ネットワーク、仮想の、切り替えられた、ルーティングされた、完全に接続された、ならびにそれらの任意の組み合わせおよびサブネットワークを含むことができる。ネットワークは、ルータ、ブリッジ、スイッチ、ハブ、中継器、変換器、受信機、プロキシ、ファイアウォール、変換装置、等などの様々なネットワーク機器を使用することができる。ネットワーク接続は、有線または無線とすることができ、マルチプレクサ、ネットワークインターフェースカード、モデム、IDSNターミナルアダプタ、ラインドライバ、等を用いることができる。ネットワークは、2地点間、バス、スター、ツリー、メッシュ、リング、およびそれらの任意の組み合わせまたはハイブリッドなどの、任意の適切なトポロジーを含むことができる。
【0028】
無線技術は、ISMバンド機器、WiFi(登録商標)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、携帯電話SMS、セルラー(CDMA2000、WCDMA(登録商標)、等)、WiMAX(登録商標)、WLAN、等などの1つまたは複数の利用可能な無線技術を使用して、個人対個人の無線、個人対据え付けの受信機器、個人対遠隔警報機器などの、多数の形式を取ることができる。
【0029】
コンピュータ、I/O機器、およびネットワーク機器の内部およびこれらの間の通信は、様々なプロトコルを用いて達成することができる。プロトコルは、たとえば、シグナリング、誤り検出および訂正、データフォーマッティング、ならびにアドレスマッピングを含むことができる。たとえば、プロトコルは、7層の開放型システム間相互接続モデル(OSIモデル)、またはTCP/IPモデルに従って、提供することができる。
【0030】
前出の詳細が本発明の特定の実施形態を説明するものの、当業者は、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、かつ、均等物の原則を考慮することなく、様々な変更を本発明の細部に行うことができることを、認識するであろう。したがって、本発明は、本明細書に示され説明される特定の詳細に限定されるものではないことが、理解されるべきである。
【0031】
本明細書に記載される方法および装置に関連した追加の情報は、以下で提供される実施例に関連して理解することができる。
【実施例1】
【0032】
この実施例1では、様々な患者が、EMGセンサおよび音声センサの両方の組み合わせを使用して監視された。発作が検知された任意の患者について、システムは、医師または他の権限を授けられた人々によるアクセスおよび分析のために、EMGおよび音声信号の記録を遠隔サーバに自動的に送信するように構成された。データの送信は、HIPAA準拠のセキュリティ処置を使用して安全な方法で実行することができる。データは、特定の患者の身元と相互に関係することができる識別子を用いて、遠隔データベースを使用して相互に関連づけた後で、送信することができる。この実施例のシステムについて、検知された発症事例に先立つ5分間の期間および検知された発症事例に続く5分間の期間が、発作である可能性がある発症事例の検知時に自動的に送信される。EMGデータおよび音声データは、EMG信号特性が分析され得るだけでなく、発作を発症している可能性がある人によって発せられた音が発症事例に連動するように、同期される。この実施例における分析期間中、対象患者のうちの1人について、3つの別々の記録された発症事例が特定された。権限を授けられた人は、記録された発症事例のリストを閲覧することができる。
図2は、患者識別子によって記され、発症事例時刻によって識別される3つの発症事例を列挙しているスクリーンショット20を示す。次いで、適切なタブまたはボタンの選択は、EMGデータの10分間全体を閲覧することを可能にするボタンを有したグラフを開くために使用することができる。たとえば、「EMGを読む」ボタン22をクリックすることにより、権限を授けられたユーザは、実施例2の
図3において更に説明されるように、EMGデータを示しかつ録音音声データへのアクセスを可能にするウィンドウを開くことができる。
【実施例2】
【0033】
この実施例2では、
図3に示すように、選択された患者および発症事例についてのEMGデータのスクリーンショット30が表示される。「再生」ボタン32を選択することにより、権限を授けられたユーザは、録音された音声データの全部または一部を聞くことができる。ユーザは更に、音声スライダー34をグラフの任意の部分にドラッグし、EMGデータと同期した録音音声を聞くことができる。「停止」ボタン36は、録音音声の再生を停止し、スライダーを録音データ内の任意の所望の時刻でフリーズさせるために使用することができる。ユーザは更に、「詳細EMG」ボタン38のうちのいずれかを選択し、データの特定の期間を拡大することができる。たとえば、1とラベル付けされた「詳細EMG」ボタンをクリックすることは、記録データの最初の1分間を表示するであろう。
【実施例3】
【0034】
この実施例3では、
図4に示すように、「詳細EMG」ボタンのうちの1つを選択すると表示され得るように、1分間の期間のデータについてEMGデータのスクリーンショット40が、示されている。スクリーンショット30では、5分のマークボタン42が選択された。ボタン42を選択すると、1分間の期間のデータが表示される。選択されたボタンは、ハイライトされるか、または、ユーザが表示されたデータの特定の期間を容易に確かめることができるように、別の便利なマーキングで識別されるように、更に示すことができる。
【実施例4】
【0035】
この実施例4では、
図5に示すように、別の1分間の期間についてのEMGデータの別のスクリーンショット50が示されている。「ホーム」ボタン52をクリックすることにより、ユーザは、拡大表示から、たとえばこの例では10分間の記録されたデータ全体などの、拡張表示(expanded view)へと移動することができる。音声データは、選択された期間と自動的に同期して、再生することができる。
【実施例5】
【0036】
この実施例5では、
図6に示すように、EMGデータの2つの異なるスペクトル領域(54、56)を示す分割画面表示が、表示され得る。
図6では、約30〜40Hzのスペクトルデータを含む第1のバンド(54)および約75〜85Hzの第2のバンド(56)内部の発作データについて、2分間のブロックのデータが表示されている。
【0037】
開示された方法および装置ならびにそれらの利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明から逸脱することなしに、様々な変更、置換、および改変が、本明細書中でなされ得ることが理解されるべきである。更に、本出願の範囲は、本明細書に記載される、工程の特定の実施形態、機械、製造、構成、または物質、手段、方法、および手順に限定することを意図してはいない。単語「含む(include)」の使用は、たとえば、単語「含む(comprising)」が解釈されるように、すなわち、オープンエンドとして、解釈されるべきである。本開示から容易に理解されるように、本明細書に記載される対応する実施形態と実質的に同一の機能を実行する、または、実質的に同一の結果を達成する、現在存在している、または追って開発されることになる、工程、機械、製造、物質の組成、手段、方法、もしくは手順が、利用できることがある。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのような工程、機械、製造、物質の組成、手段、方法または手順を、その範囲内に含むことが意図されている。
【国際調査報告】