(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-503219(P2017-503219A)
(43)【公表日】2017年1月26日
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1333 20060101AFI20170105BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20170105BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20170105BHJP
【FI】
G02F1/1333
G09F9/00 338
G09F9/30 310
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-561057(P2016-561057)
(86)(22)【出願日】2014年6月25日
(85)【翻訳文提出日】2015年5月29日
(86)【国際出願番号】CN2014080727
(87)【国際公開番号】WO2015096431
(87)【国際公開日】20150702
(31)【優先権主張番号】201310731238.7
(32)【優先日】2013年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】512000341
【氏名又は名称】合肥京東方光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王輝
(72)【発明者】
【氏名】郭遠輝
(72)【発明者】
【氏名】王春
(72)【発明者】
【氏名】陳俊生
【テーマコード(参考)】
2H189
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H189CA21
2H189FA44
2H189GA43
2H189HA11
2H189HA12
2H189HA16
2H189LA05
2H189LA15
5C094AA15
5C094AA43
5C094BA43
5C094DA13
5C094GB01
5C094JA08
5G435AA17
5G435AA18
5G435BB12
5G435CC09
5G435KK05
(57)【要約】
本発明は、ディスプレイ装置及びこのディスプレイ装置の標識作製方法を開示した。前記ディスプレイ装置は、アレイ基板とカラーフィルム基板とを含む。前記カラーフィルム基板の内側表面には、ブラックマトリックスと配向膜がこの順に塗布され、前記アレイ基板の内側表面には配向膜が塗布されている。前記アレイ基板とカラーフィルム基板の内側表面の縁部はシーラントを介して接着される。同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域と、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域とをそれぞれ提供した。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ基板とカラーフィルム基板とを含み、
前記カラーフィルム基板の内側表面の一部には、ブラックマトリックスと配向膜がこの順に塗布され、
前記アレイ基板の内側表面の一部には配向膜が塗布され、
前記アレイ基板とカラーフィルム基板の内側表面の縁部はシーラントを介して接着され、
ディスプレイ装置底部の電極端に位置するアレイ基板の内側表面上には、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域が設置され、
前記シーラントは、前記アレイ基板とカラーフィルム基板の底部内側と垂直であり、前記アレイ基板とカラーフィルム基板との間には、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域が設置されることを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第2の標識領域は、標識シーラントの塗布により、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
シーラントの塗布長さにより、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを区分し、或いは、
前記第2の標識領域を複数のサブ領域に分け、異なるサブ領域への塗布の組合せにより、前記表示スクリーンユニットの露光ロットを標識することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2の標識領域のサブ領域は、アレイ基板側の複数の金属マークによって離間されて形成されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
それぞれの金属マークの幅が金属露光寸法の最小値を満たし、高さが0.1mm〜1mmに設置され、隣合う金属マークの間隔値はシーラント塗布の最小精度より大きいことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の標識領域は、アレイ基板上における金属層のパターンと同時に形成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ディスプレイ装置底部の電極端に位置するアレイ基板の内側表面上には、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域を設置するステップと、
前記アレイ基板とカラーフィルム基板との間には、標識シーラントの塗布により異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域を設置するステップと、
内側表面の一部に配向膜が塗布された前記アレイ基板と、内側表面の一部にブラックマトリックスと配向膜がこの順に塗布されたカラーフィルム基板の内側表面の縁部とをシーラントを介して接着するステップと、を含むディスプレイ装置の製造方法。
【請求項8】
アレイ基板上における金属層のパターンと同時に前記第1の標識領域を形成する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の標識領域は、標識シーラント塗布領域となり、シーラントの塗布長さにより、或いは、前記第2の標識領域を複数のサブ領域に分け、異なるサブ領域への塗布の組合せにより、前記表示スクリーンユニットの露光ロットを標識することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスプレイの技術分野に属し、特に、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ装置(以下称TFT−LCD)及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術分野において、液晶表示パネルは、体積が小さく、消費電力が低く、輻射がなく、解像度が高い等のメリットを有するため、現代のディジタル情報化機器に広く応用されている。
【0003】
パネルメーカーにとって、1枚のマザーガラスから切り出される表示スクリーンユニットが多いほど、生産ラインの利益を多くあげられる。それぞれの表示スクリーンユニットを区分するために、製造過程において、それぞれの表示スクリーンユニット上にPanel IDを付ける。それぞれの表示スクリーンユニットのPanel IDが異なるため、生産ラインでは、レーザポインタを用いてそれぞれの表示スクリーンユニットに対して順にマーキングを行う必要がある。1枚のマザーガラスからの表示スクリーンユニットの数が少ないと、Panel IDのマーキング作業は楽となり、生産ラインにおいて少ないキャパシティーがかかって済む。しかし、1枚のマザーガラスからの表示スクリーンユニットの数が多いと、Panel IDのマーキング作業は煩雑となり、生産ラインにおいて多くのキャパシティーがかかる。特に、現在では、各パネル世代線からなる表示スクリーンユニットの寸法はますます小さくなり、1枚のマザーガラス基板上には、数百個の表示スクリーンユニットがあるため、Panel IDのマーキング作業は難しくなってきた。生産ラインのキャパシティーを考えた結果、表示スクリーンユニットのPanel IDのマーキングを行わないことになってしまい、そうすると、后の製造工程において問題があったら、前の工程へ遡ることができなくなり、生産ラインの效率を大いに低下させる。一方、現在の小寸法の表示スクリーンの周辺領域は、ますます小さくなり、Panel IDそのものも所定の空間を占めるため、小寸法表示スクリーンのPanel IDのマーキング方法を検討することは急務になっている。
【発明の概要】
【0004】
上記従来技術に存在している問題を解決するために、本発明は、従来のプロセスに基づき、液晶スクリーンアレイ基板のマスクに対して特定の設計を行い、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを区分する一方、表示スクリーンユニットの周辺領域に特定な形状を有する標識シーラント塗布領域を設置し、この領域におけるシーラントの塗布長さで、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを区分することにより、表示スクリーンユニットPanel IDのマーキングを実現する。
【0005】
本発明の一方面はディスプレイ装置を提供し、前記ディスプレイ装置はアレイ基板とカラーフィルム基板とを含み、前記カラーフィルム基板の内側表面の一部には、ブラックマトリックスと配向膜がこの順に設置され、
前記アレイ基板の内側表面の一部には配向膜が設置され、
前記アレイ基板とカラーフィルム基板の内側表面の縁部はシーラントを介して接着され、
前記ディスプレイ装置底部の電極端に位置するアレイ基板の内側表面上には、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域が設置され、
前記シーラントは前記アレイ基板とカラーフィルム基板の底部内側と垂直し、前記アレイ基板とカラーフィルム基板との間には、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域が設置される。
【0006】
本発明の別の方面はディスプレイ装置の製造方法をさらに提供し、この方法は、
前記ディスプレイ装置底部の電極端に位置するアレイ基板の内側表面上には、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域を設置するステップと、
前記アレイ基板とカラーフィルム基板との間には、シーラントの塗布の標識により異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域を設置するステップと、
内側表面の一部に配向膜が設置された前記アレイ基板と、内側表面の一部にブラックマトリックスと配向膜がこの順に設置されたカラーフィルム基板の内側表面の縁部とを前記シーラントを介して接着するステップと、を含む。
【0007】
本発明は、現在のPanel IDマーキングプロセスが生産ラインのキャパシティーに影響を与える課題を解決したとともに、Panel IDが表示スクリーン周辺において大きい空間を占める問題を解決した。本発明では、簡単なプロセス設計及び変更により、生産ラインのキャパシティーを効果的に向上したとともに、表示スクリーン周辺領域の設計空間を最適化した。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は1枚のマザーガラス上における表示スクリーンユニットの配列模式図である。
【
図2】
図2は露光プロセスで形成されたPanel IDの模式図である。
【
図3】
図3は従来技術における1つの表示スクリーンユニットの平面構造模式図である。
【
図4】
図4は本発明の一実施例による1つの表示スクリーンユニットの平面構造模式図である。
【
図5】
図5は本発明の一実施例による表示スクリーンユニットの周辺領域の断面図である。
【
図6】
図6は本発明の一実施例による表示スクリーンユニットのシーラントの断面模式図である。
【
図7】
図7は異なるロットで露光される表示スクリーンユニットの模式図である。
【
図8】
図8は標識シーラント金属markの構造模式図である。
【
図9】
図9は異なる露光ロットの表示スクリーンの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の目的、技術案及びメリットをより明白にするために、以下、具体的な実施例に基づき、図面を参照しながら本発明をより詳しく説明する。
【0010】
図1は1枚のマザーガラス上における表示スクリーンユニットの配列模式図である。
図1に示すように、1枚のマザーガラス上には複数枚の表示スクリーンユニットが配列され、例えば、
図1に示す54枚が挙げられる。アレイ基板の製造過程において、各層のフィルムに対しそれぞれの露光プロセスの要求があるため、一般的には、複数回にわたって1枚のマザーガラスを露光する必要がある。現在、よく見られるプロセスは、
図1に示す6回露光プロセスであるが、今後、コスト及びキャパシティーを考えると、露光プロセスの回数は少なくなっていく。
【0011】
露光プロセスが繰返しの製造プロセスであるため、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットのPanel IDは、露光プロセスで区分されることができない。露光プロセスにおいて、アレイガラス基板におけるある1層のマスクに対して特定のPanel ID(例えばS1,S2,S3・・・S9等)を設計することにより、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを識別することができるが、
図2に示すように、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを識別することができない。
【0012】
将来の表示スクリーンには、狭枠型の発展傾向がある。したがって、表示スクリーンユニットPanel IDの標識について、製造時のキャパシティーだけではなく、Panel IDが表示スクリーンユニットの周辺領域において占める空間の大きさを考える必要もある。TV(テレビ)及びNB(ノートパソコン)製品では、1つのPanel IDが占める空間の大きさは1cm×10cmであるが、携帯電話の場合、表示スクリーン周辺の空間が割りに小さく、アレイ基板上の配線が多いため、TVやNB製品のように1cm×10cmのような大空間を取っておくことができない。
図3は従来技術における1つの表示スクリーンユニットの平面構造模式図である。
図3に示すように、Panel IDが表示スクリーンの一端または隅に配置されることは一般的である。
【0013】
上記考えに基づき、本発明では、主に、露光プロセスと、アレイ基板とカラーフィルム基板との継ぎ合わせのときに接着作用を奏するシーラント塗布プロセスとを組み合せることにより、1枚のマザーガラス上における全ての表示スクリーンユニットPanel IDに対する有效なマーキングを実現する。
【0014】
図4は本発明の一実施例による1つの表示スクリーンユニットの平面構造模式図であり、
図5は本発明の一実施例による表示スクリーンユニットの周辺領域の断面図であり、
図6は本発明の一実施例による表示スクリーンユニットのシーラントの断面模式図である。
図4〜6に示すように、本発明の一方面によるディスプレイ装置は、アレイ基板1とカラーフィルム基板2とを含む。そのうち、前記カラーフィルム基板2の内側表面の一部には、ブラックマトリックス3と配向膜4がこの順に塗布されており、前記アレイ基板1の内側表面の一部には配向膜4が塗布されており、前記アレイ基板1とカラーフィルム基板2の内側表面の縁部はシーラント5を介して接着されている。本発明では、シーラント5の接着位置が特に限定されない。シーラントは、シール及び導電の作用を兼ね備えるシーラントであってもよい。前記シーラントは、カラーフィルム基板2及びアレイ基板1の内側表面における共通電極とそれぞれ接触することにより、アレイ基板1の共通電極とカラーフィルム基板2の共通電極とを導通させる。
【0015】
前記ディスプレイ装置の底部の電極端(Source端)に位置するアレイ基板1の内側表面上には、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域が設置されている。
【0016】
前記シーラント5は前記アレイ基板1及びカラーフィルム基板2の底部内側と垂直であり、前記アレイ基板1とカラーフィルム基板2との間には、シーラントの塗布の標識により異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域が設置されている。
【0017】
例えば、シーラントの塗布の長さにより、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識し、或いは、前記第2の標識領域を複数のサブ領域に分け、異なるサブ領域への塗布の組合せにより、この表示スクリーンユニットの露光ロットを標識してもよい。
【0018】
本発明の一実施例において、前記第1の標識領域は、アレイ基板1上における金属層のパターンと同時に形成される。一般的には、パターンプロセスとは、薄膜のスパッタリングや沈着、フォトレジストの塗布、露光、現像、エッチング、剥離などの工程のことをいう。
【0019】
図6に示すように、前記第2の標識領域は標識シーラント塗布領域6である。本発明の一実施例において、前記標識シーラント塗布領域は矩形であり、アレイガラス基板の6回露光プロセスを例とすると、この矩形の長さは6mmに設置される。アレイガラス基板上の金属層でこの領域を6つのサブ領域(シーラント塗布の位置精度が0.2mmであることを考えると、それぞれのサブ領域の長さは1mmである)に等分することができ、塗布するサブ領域の数で露光の回数を標識することができる。
【0020】
図6に示すように、前記第2の標識領域はシーラントの内側に位置し、主にアレイ基板側の金属マーク(mark)及び標識シーラント6の塗布によりマーキングする。
図7は標識シーラントの金属マークの構造模式図である。
図7において、7つの隣合った金属マークで前記第2の標識領域を形成し、それぞれの金属マークの幅を0.02mmに設置し、高さを0.5mmに設置し、隣合う金属マークを1mmの等間隔で分布させる。このように、6段の空間を分割した。この6段の空間はそれぞれマザーガラス上の6つの露光領域に対応し、標識シーラントにより、第1の露光領域内において1段目の空間を塗布し、第2の露光領域内において2段目の空間を塗布する。このように、第6の露光領域内において6段目の空間を塗布する。
図8に示すように、このように、異なる露光領域の同一位置の表示スクリーンユニットを異なる長さの標識シーラント(
図2に示す)で区分する目的を達成している。前記金属マークは信号線(Data層)又はゲート線(Gate層)の金属層で実現されることができる。勿論、前記金属マークの配置は上記状況に限らない。実際に、前記金属マークの幅が金属露光寸法の最小値を満たせばよく、高さが0.1mm〜1mmに設置され、隣合う金属マークの間隔値はシーラント塗布の最小塗布精度0.2mmより大きいはずである。
【0021】
前記のように、露光プロセスによって、同じロットで露光される複数の表示スクリーンユニットを区分することができるが、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを区分することができない。本発明では、シーラント塗布を行うとき、まず、第1の標識領域シーラントの塗布を先に行い、そして、異なる露光領域(A1,A2,A3,A4,A5,A6)内の表示スクリーンユニットについて第2の標識領域シーラントの塗布を行う。
図9に示すように、A1領域における全ての表示スクリーンユニットについて、第2の標識領域において1段のシーラントを塗布し、A2領域における全ての表示スクリーンユニットについて、第2の標識領域において2段のシーラントを塗布し、このように、A6領域における全ての表示スクリーンユニットについて、第2の標識領域において6段のシーラントを塗布する。このように、シーラントの塗布図形の差異により、異なる露光ロットの表示スクリーンユニットを区分する目的を達成でき、最終的には、マザーガラス上の全ての表示スクリーンユニットPanel IDの標識を実現することができる。勿論、本発明における露光回数は6回に限らず、6回以上または6回未満であってもよい。
【0022】
上述の通り、本発明では、露光プロセスで形成される第1の標識領域と、それぞれの表示スクリーンユニットの第2の標識領域とを組合せば、マザーガラス上におけるいずれか1つの表示スクリーンユニットの位置を確定し、表示スクリーンユニットを精確にマーキングする目的を達し得る。
【0023】
本発明の別の方面は、以下のステップを含むディスプレイ装置の製造方法をさらに提出した。
【0024】
ステップ1:前記ディスプレイ装置底部の電極端に位置するアレイ基板の内側表面上には、同じロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第1の標識領域を設置する。
【0025】
本発明の一実施例において、前記第1の標識領域は、アレイ基板上における金属層のパターンと同時に形成される。一般的には、パターンプロセスとは、薄膜のスパッタリングや沈着、フォトレジストの塗布、露光、現像、エッチング、剥離などのプロセスのことをいう。
【0026】
ステップ2:前記アレイ基板とカラーフィルム基板との間には、シーラントの塗布の標識により異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを標識するための第2の標識領域を設置する。
【0027】
ステップ3:前記アレイ基板とカラーフィルム基板の内側表面の縁部をシーラントを介して接着する。そのうち、前記カラーフィルム基板の内側表面の一部にはブラックマトリックスと配向膜がこの順に塗布されており、前記アレイ基板の内側表面の一部には配向膜が塗布されている。
【0028】
そのうち、前記ステップ1とステップ2の実行順序には特別な要求がなく、互いに入れ替わることができる。
【0029】
前記第2の標識領域は標識シーラント塗布領域であり、例えば、シーラントの塗布長さにより、異なるロットで露光される表示スクリーンユニットを区分することができる。或いは、前記第2の標識領域を複数のサブ領域に分け、異なるサブ領域に対する塗布の組合せにより、この表示スクリーンユニットの露光ロットを標識する。
【0030】
現在、パネルメーカーは、レーザコードプリンタで表示スクリーンユニットのコードプリントを行う。即ち、表示スクリーンユニット上に1枚の金属層を形成し、マザーガラス上のそれぞれのスクリーンユニットに対してレーザを用いて一回のコードプリントを行う。それは、手動作業で手間がかかり、生産ラインのキャパシティーに影響を与える欠点を有する。本発明では、露光プロセスとシーラント塗布プロセスとの組合せによって、マザーガラス上の表示スクリーンユニットの標識(即コードプリント)を実現した。全てのプロセスは、オートマチック操作であり、手間がかからず、キャパシティーへの影響が小さい。同時に、現在のPanel IDが占める空間に比べて、本発明における標識領域が占める表示スクリーンの周辺領域が小さいため、表示スクリーン周辺の設計を最適化した。
【0031】
前記の具体的な実施例により、本発明の目的、技術案及び有益な効果をさらに詳しく説明したが、上記は本発明の具体的な例示に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。本発明の思想及び旨内で行った如何なる補正、等価代替、改善なども、本発明の保護範囲内に含まれるはずである。
【国際調査報告】