特表2017-504306(P2017-504306A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-504306ターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異の検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-504306(P2017-504306A)
(43)【公表日】2017年2月9日
(54)【発明の名称】ターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異の検出
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/68 20060101AFI20170120BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20170120BHJP
   C12N 15/00 20060101ALN20170120BHJP
【FI】
   C12Q1/68 A
   C12N15/00 A
   C12N15/00ZNA
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】69
(21)【出願番号】特願2016-516437(P2016-516437)
(86)(22)【出願日】2014年2月25日
(85)【翻訳文提出日】2015年12月2日
(86)【国際出願番号】KR2014001529
(87)【国際公開番号】WO2014193071
(87)【国際公開日】20141204
(31)【優先権主張番号】61/827,966
(32)【優先日】2013年5月28日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】507292955
【氏名又は名称】シージーン アイエヌシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(74)【代理人】
【識別番号】100163038
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 武志
(72)【発明者】
【氏名】チュン・ジョン ユーン
(72)【発明者】
【氏名】リ・ヨン チョ
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA17
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QR32
4B063QR56
4B063QR62
4B063QS25
4B063QX02
(57)【要約】
本発明は、増幅ブロッカー及びVD−PTOCE分析を用いたターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異の検出に関するものである。本発明は、過量の野生型DNA内の少数突然変異の検出に非常に効果的である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の工程を含むことを特徴とする増幅ブロッカー及びVD−PTOCE分析を用いてターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異を検出する方法:
(a)前記ターゲット核酸配列を、前記ターゲット核酸の増幅のためのアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含むプライマー対、5’ヌクレアーゼ切断に対して耐性を有する前記増幅ブロッカー、及びPTO−NVとハイブリッド形成させる工程であって、前記アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーは、それぞれ前記ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含み、前記増幅ブロッカーは、前記ターゲット核酸配列上の前記ターゲットヌクレオチド変異とは異なる非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記PTO−NVは、(i)前記ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む3’−ターゲッティング部位、(ii)前記ターゲット核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む5’−タギング部位、及び(iii)前記ターゲット核酸上の前記ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイトを含み、
前記増幅ブロッカーは、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記PTO−NVの5’−タギング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、
前記アップストリームプライマーは、前記PTO−NVのアップストリームに位置し、前記増幅ブロッカーは、前記アップストリームプライマー又はダウンストリームプライマーのダウンストリームに位置し、前記増幅ブロッカー及び前記PTO−NVは、前記アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの間に位置する工程と、
(b)前記PTO−NVの切断のための条件下で、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素に前記工程(a)の結果物を接触させる工程であって、前記アップストリームプライマーは、その延長鎖を介して前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による前記PTO−NVの切断を誘導し、前記増幅ブロッカーと前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列のハイブリッド形成は、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置した前記プライマーの延長を抑制し、これにより、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅をブロッキングし、
前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的な前記ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成して、第1初期切断サイトから切断を誘導し、第1断片が放出され、前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに非相補的な前記非ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成せず、前記第1初期切断サイトのダウンストリームに位置する第2初期切断サイトから切断を誘導し、第2断片が放出され、前記第2断片は、追加的な3’末端部位を含み、これは、前記第2断片が、前記第1断片と異なるようにする工程と、
(c)前記PTO−NVから放出された前記断片とCTOとをハイブリッド形成させる工程であって、前記CTOは、3’→5’方向に(i)前記PTO−NVの5’−タギング部位又は5’−タギング部位の一部に相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部位、及び(ii)前記PTO−NVの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的なヌクレオチド配列を含むテンプレーティング部位を含み、前記PTO−NVから放出された前記第1断片又は前記第2断片は、前記CTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成される工程と、
(d)前記工程(c)の結果物及び鋳型−依存的核酸ポリメラーゼを用いて延長反応を実施する工程であって、前記第1断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第1断片は延長されて、前記CTOのテンプレーティング部位と相補的な延長配列を含む延長鎖を形成し、前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第2断片は延長されない工程と、
(e)前記延長鎖の存在を検出する工程であって、前記延長鎖の存在は、前記ターゲットヌクレオチド変異の存在を示す工程。
【請求項2】
前記増幅ブロッカーは、5’ヌクレアーゼ活性に耐性のあるバックボーンを有するヌクレオシド/ヌクレオチドを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記増幅ブロッカーは、ペプチド核酸(PNA)、ロック核酸(LNA)、モルホリノ、グリコール核酸(GNA)、トレオース核酸(TNA)、ブリッジ核酸(BNA)、N3’−P5’ホスホルアミダート(NP)オリゴマー、小溝結合物質が連結されたオリゴヌクレオチド、ホスホロチオエート(PS)オリゴマー、C〜Cアルキルホスホネートオリゴマー、ホスホルアミダート、β−ホスホジエステルオリゴヌクレオチド、α−ホスホジエステルオリゴヌクレオチド、又はこれらの組合せを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成される場合、前記CTOが、前記第2断片の前記追加的な3’末端部位とハイブリッド形成されず、前記第2断片の延長が防止されるように選択された配列を前記CTOが有する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ヌクレオチド変異識別サイトは、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端から10ヌクレオチド以内に離隔して位置する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、前記ヌクレオチド変異識別サイトから1〜5ヌクレオチド以内に離隔して位置する非塩基対部分を含み、前記非塩基対部分は、前記第1初期切断サイト及び前記第2初期切断サイト間の差を増加させる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記非塩基対部分は、(i)人為的なミスマッチ塩基、塩基対を形成することができないように修飾された非塩基対塩基又はユニバーサル塩基を含むヌクレオチド、(ii)塩基対を形成することができないように修飾された非塩基対ヌクレオチド、又は(iii)非塩基対形成化合物である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ヌクレオチド変異は、置換変異、結実変異又は挿入変異である請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1断片の延長鎖と前記CTOは、前記工程(d)で延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識及び前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、前記延長二量体に対するメルティング分析又はハイブリッド形成分析によって、前記延長二量体から前記ターゲットシグナルを測定することで検出される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1断片の延長鎖と前記CTOは、前記工程(d)で延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識及び前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、前記延長二量体の二本鎖の保持に十分な既定の温度で前記延長二量体からターゲットシグナルを測定することで検出される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1断片の延長鎖は、シグナリングオリゴヌクレオチド(SO)を用いて検出され、前記SOは、前記延長鎖に相補的な配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記SOは、前記延長鎖との結合又は解離によって検出可能なシグナルを提供する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記検出可能なシグナルは、(i)前記SOに連結された標識、(ii)前記SOに連結された標識及び前記PTOの断片に連結された標識の組合せ、(iii)前記SOに連結された標識及び前記工程(d)の延長反応の間に延長鎖に挿入される標識の組合せ、又は(iv)前記SOに連結された標識及びインターカレーティング染料の組合せによって提供される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、前記延長鎖に相補的な配列を含む追加的なSOをもう1つ利用し、前記2つのSOは、前記延長鎖に近接してハイブリッド形成され、前記2つのSOは、それぞれ相互作用的二重標識のレポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つの標識を含む請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1断片の延長鎖は、ハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(HO)を用いて検出され、前記HOは、前記CTOに相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記第1断片の延長は、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による前記HOの切断を誘導して、前記標識から検出可能なシグナルを生成する請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記検出可能なシグナルは、(i)前記HOに連結された相互作用的二重標識、又は(ii)相互作用的二重標識のうち1つは、前記HOに連結され、他の1つは、前記CTOに連結されたレポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識によって提供される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記増幅ブロッカー、PTO−NV及び/又はCTOは、その延長が防止されるように3’末端がブロッキングされる請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、前記工程(a)〜(e)の全部又は一部を繰り返して実施する反復サイクルをさらに含み、前記反復サイクルの間に変性工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、少なくとも2種のヌクレオチド変異を検出するために実施され、前記アップストリームプライマー及び前記ダウンストリームプライマーは、少なくとも2種のアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含み、前記増幅ブロッカーは、少なくとも2種の増幅ブロッカーを含み、前記PTO−NVは、少なくとも2種のPTO−NVを含む請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記工程(b)は、前記プライマーの延長のために鋳型−依存的核酸ポリメラーゼを用い、前記鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素と同じ酵素である請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記工程(b)は、前記プライマーの延長のために鋳型−依存的核酸ポリメラーゼを用い、前記鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素と異なる酵素である請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素は、5’ヌクレアーゼ活性を有する熱安定性DNAポリメラーゼ又はFENヌクレアーゼである請求項1に記載の方法。
【請求項22】
下記を含むことを特徴とする増幅ブロッカー及びVD−PTOCE分析を用いてターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異を検出するためのキット:
(a)ターゲット核酸の増幅のためのアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含むプライマー対であって、前記アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーのそれぞれは、ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む前記プライマー対と、
(b)5’ヌクレアーゼ切断に対して耐性を有し、前記ターゲット核酸配列上の前記ターゲットヌクレオチド変異とは異なる非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む増幅ブロッカーと、
(c)(i)前記ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む3’−ターゲッティング部位、(ii)前記ターゲット核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む5’−タギング部位、及び(iii)前記ターゲット核酸上の前記ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイトを含むPTO−NVと、
(d)3’→5’方向に(i)前記PTO−NVの5’−タギング部位又は5’−タギング部位の一部に相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部位、及び(ii)前記PTO−NVの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的なヌクレオチド配列を含むテンプレーティング部位を含むCTOであって、前記PTO−NVから放出された第1断片又は第2断片は、前記CTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成されるCTOとを含み、
前記増幅ブロッカーは、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記PTO−NVの5’−タギング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、
前記アップストリームプライマーは、前記PTO−NVのアップストリームに位置し、前記増幅ブロッカーは、前記アップストリームプライマー又はダウンストリームプライマーのダウンストリームに位置し、前記増幅ブロッカー及び前記PTO−NVは、前記アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの間に位置し、
前記アップストリームプライマーは、その延長鎖を介して前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による前記PTO−NVの切断を誘導し、前記増幅ブロッカーと前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列のハイブリッド形成は、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置した前記プライマーの延長を抑制し、これにより、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅をブロッキングし、
前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的な前記ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成して、第1初期切断サイトから切断を誘導し、第1断片が放出され、前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに非相補的な前記非ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成せず、前記第1初期切断サイトのダウンストリームに位置する第2初期切断サイトから切断を誘導し、第2断片が放出され、前記第2断片は、追加的な3’末端部位を含み、これは、前記第2断片が、前記第1断片と異なるようにし、
前記第1断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第1断片は延長されて、前記CTOのテンプレーティング部位と相補的な延長配列を含む延長鎖を形成し、前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第2断片は延長されない。
【請求項23】
前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素、鋳型−依存的核酸ポリメラーゼ又はその組合せをさらに含む請求項22に記載のキット。
【請求項24】
前記第1断片の延長鎖と前記CTOは、延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)前記延長反応の間に前記延長延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識及び前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、前記延長二量体に対するメルティング分析又はハイブリッド形成分析によって、前記延長二量体から前記ターゲットシグナルを測定することで検出される請求項22に記載のキット。
【請求項25】
前記第1断片の延長鎖と前記CTOは、延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識及び前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、前記延長二量体の二本鎖の保持に十分な既定の温度で前記延長二量体からターゲットシグナルを測定することで検出される請求項22に記載のキット。
【請求項26】
前記第1断片の延長鎖を検出するためのシグナリングオリゴヌクレオチド(SO)をさらに含み、前記SOは、前記延長鎖に相補的な配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記SOは、前記延長鎖との結合又は解離によって検出可能なシグナルを提供する請求項22に記載のキット。
【請求項27】
第1断片の延長鎖を検出するためのハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(HO)をさらに含み、前記HOは、前記CTOに相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記HOは、前記第1断片の延長によって検出可能なシグナルを提供する請求項23に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2013年5月28日に出願された米国仮出願第61/827,966号に対して優先権を主張し、前記特許出願の開示事項は、本明細書に参照として挿入される。
【0002】
本発明は、増幅ブロッカー及びVD−PTOCE(Variation Detection by PTO Cleavage and Extension)を用いたターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異の検出に関する。
【背景技術】
【0003】
DNAハイブリッド形成(hybridization)は、分子生物学の基本的な過程であり、イオン強度、塩基組成、減少した核酸断片の長さ、ミスマッチング程度、及び変性化剤の存在によって影響を受ける。DNAハイブリッド形成ベースの技術は、特定核酸配列の決定に非常に有用な道具となり、臨床診断、遺伝子研究、及び法医学的な実験分析に明確に役に立つ。
【0004】
しかし、ハイブリッド形成にのみ主に依存する従来の方法及び過程では、プローブと非ターゲット配列との間の非特異的なハイブリッド形成による擬陽性の結果が発生する可能性が高い。したがって、従来の方法及び過程は、信頼度を改善しなければならない問題点が残っている。
【0005】
プローブハイブリッド形成過程以外にも、追加的に酵素反応を用いた幾つかの接近法、例えば、TaqManTMプローブ方法が提示された。
【0006】
TaqManTMプローブ方法で、ターゲット核酸配列にハイブリッド形成された標識プローブは、アップストリームプライマー依存的DNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって切断されて、ターゲット配列の存在を示すシグナルを発生させる(特許文献1〜3)。TaqManTMプローブ方法は、シグナル発生のための2つの接近法を提示する:重合依存的切断(polymerization−dependent cleavage)及び重合独立的切断(polymerization−independent cleavage)。重合依存的切断で、アップストリームプライマーの延長は、必ず核酸ポリメラーゼが標識プローブの5’末端に接触する前に発生しなければならない。延長反応が進行しながら、ポリメラーゼは、標識プローブの5’末端を次第に切断する。重合独立的切断で、アップストリームプライマー及び標識プローブは、非常に近接してターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、アップストリームプライマーの3’末端と核酸ポリメラーゼの結合は、前記核酸ポリメラーゼを標識プローブの5’末端に接触させて標識を放出する。また、TaqManTMプローブ方法は、その5’末端部位にターゲット配列とハイブリッド形成されない5’−テイル領域を有する標識プローブが切断されて、5’−テイル領域を含む断片が形成されることを開示している。
【0007】
ターゲット配列に非相補的な5’−テイル領域を有するプローブが、5’ヌクレアーゼによって切断されて、5’−テイル領域を含む断片が放出される幾つかの方法が報告された。
【0008】
例えば、特許文献4は、DNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって切断される切断構造を開示している。テンプレート(template)に非相補的な5’部位、及びテンプレートに相補的な3’部位を含むオリゴヌクレオチドがテンプレートにハイブリッド形成され、アップストリームオリゴヌクレオチドは、非常に近接してテンプレートにハイブリッド形成される切断構造が例示されている。前記切断構造は、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼ、又は減少した合成活性を有する修飾DNAポリメラーゼによって切断されて、テンプレートに非相補的な5’部位が放出される。次いで、前記放出された5’部位は、ヘアピン構造を有するオリゴヌクレオチドにハイブリッド形成されて切断構造を形成し、これにより、漸進的な切断反応が誘導されてターゲット配列が検出される。
【0009】
特許文献5は、3’末端がブロッキングされたアップストリームオリゴヌクレオチドを有する切断構造が、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼ又はFENヌクレアーゼによって切断されて、非相補的な5’フラップ(flap)領域が放出され、前記放出された5’フラップ領域が、サイズ分析又は相互作用的二重標識によって検出される過程を開示している。特許文献6は、検出可能な放出されたフラップが核酸合成依存的な、フラップ媒介連続的増幅方法によって生成されることを開示している。この方法では、第1切断構造から放出されたフラップが、核酸合成依存的な方式で第2切断構造を切断して第2切断構造からフラップを放出させ、前記放出されたフラップが検出される。特許文献7は、核酸合成によって生成された放出されたフラップの形成、放出されたフラップの延長、フラップ延長の間にオリゴヌクレオチドの切断及びオリゴヌクレオチドの切断によって生成されたシグナル検出を含む方法を開示している。
【0010】
液相での蛍光−標識プローブのハイブリッド形成によって、一種の蛍光標識を用いる場合にも、メルティングカーブ分析によって多数のターゲット核酸配列を同時的に検出することができる。しかし、相互作用的二重標識プローブの5’ヌクレアーゼ−媒介切断によってターゲット配列を検出する従来技術は、マルチプレックスターゲット検出において、互いに異なるターゲット配列に対して、互いに異なる種類の蛍光標識を必要とし、このような蛍光標識種類の数の限界のために検出されるターゲット配列の数は制限される。
【0011】
特許文献8は、ターゲット核酸配列に非相補的な5’部位を有するプローブの切断及びキャプチャー(capture)プローブのハイブリッド形成を用いたターゲット検出方法を開示している。標識は、非相補的な5’部位に位置する。ターゲット配列にハイブリッド形成された標識プローブは、切断されて断片を放出し、以後、前記断片は、キャプチャープローブにハイブリッド形成されてターゲット配列の存在が検出される。この方法で、非切断された/完全な(uncleaved/intact)プローブは、キャプチャープローブにハイブリッド形成されないことが必須的である。そのためには、短い長さを有するキャプチャープローブが、固相基質上に固定化されなければならない。しかし、このような制限は、固相基質でのハイブリッド形成の効率を低め、また反応条件の最適化も難しくする。
【0012】
したがって、より便利かつ信頼性及び再現性のある方式で、ハイブリッド形成だけではなく、5’核酸切断反応(5’nucleolytic reaction)のような酵素反応によって、液相及び固相でターゲット配列、より望ましくは、複数のターゲット配列を検出するための新規な接近法に対する開発要求が台頭しつつある。また、当業界で標識(特に、蛍光標識)種類の数に制限されない新規なターゲット検出方法が要求されている。
【0013】
一方、ヌクレオチド変異は、研究及び臨床領域で重要である。そのうち、一塩基多型(single nucleotide polymorphism;SNP)は、ヒトゲノムで最も多く発見され、疾病関連遺伝子座(loci)及び薬物遺伝学(pharmacogenetics)に対するマーカーとして役割を果たす(非特許文献1〜2)。SNPは、ヒトゲノムで1,000bp当たり約1つの比率で発見され、これらの総数字は、約300万個と推定される。SNP、欠損、挿入及び転座(translocation)のようなヌクレオチド変異を検出するための多様な対立遺伝子の識別技術が報告されている。
【0014】
対立遺伝子−特異的TaqManプローブは、PCRの延長工程で完璧にマッチングされるターゲット配列にのみハイブリッド形成されるようにデザインされる。TaqManプローブは、レポーター分子及び前記レポーター分子から蛍光シグナルをクエンチングすることができるクエンチャー分子を有する。ターゲット配列とハイブリッド形成されるTaqManプローブは、Taq DNAポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって切断され、レポーター分子及びクエンチャー分子は、分離されてターゲットシグナルを生成する。対立遺伝子の識別のために小溝結合物質(Minor Groove Binder;MGB)と結合された13〜20merのプローブが使われる(非特許文献3)。TaqManプローブを用いた対立遺伝子の識別方法は、ハイブリッド形成反応だけではなく、5’ヌクレアーゼ活性の酵素反応を用いるために、特異性が増加する。しかし、前記方法は、対立遺伝子−特異的プローブデザインの難点と1つのミスマッチによる差を識別することができる反応条件の最適化の難点のような深刻な問題点を有している。さらに、MGBとの結合は、対立遺伝子−特異的TaqManプローブに対する問題解決の方法の1つである。
【0015】
PNA又はLNAクランプ(clamp)を用いた突然変異対立遺伝子の選択的増幅によって少数突然変異個体群(minority mutant population)を検出するためのPCRクランピング(clamping)方法が公開された。PNAを用いる代表的なPCRクランピング方法が、非特許文献4〜5に公開されている。しかし、前記PCRクランピング方法は、野生型対立遺伝子の増幅を完全にブロッキング(blocking)することができない可能性がある。
【0016】
したがって、従来技術の短所を解消しながら、さらに便利かつ信頼性及び再現性のある方式で、ヌクレオチド変異を検出することができる新規なアプローチに対する開発要求が続けられている。
【0017】
本明細書の全般に亘って多数の特許及び文献が参照され、その引用がカッコで囲まれている。本発明及び本発明が属する技術分野のレベルをより明確に説明するために、このような特許及び文献の公開は、その全体として本明細書に参照して含まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】米国特許第5,210,015号公報
【特許文献2】米国特許第5,538,848号公報
【特許文献3】米国特許第6,326,145号公報
【特許文献4】米国特許第5,691,142号公報
【特許文献5】米国特許第7,381,532号公報
【特許文献6】米国特許第6,893,819号公報
【特許文献7】米国特許第7,309,573号公報
【特許文献8】米国出願公開第2008−0241838号公報
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】Landegrenら、1998
【非特許文献2】Roses,2000
【非特許文献3】Livakら、Genet.Anal.14:143−149(1999)
【非特許文献4】Henrikら、Nucleic Acid Research 21:5332−5336(1993)
【非特許文献5】Luoら、Nucleic Acid Research Vol.34,No 2 e12(2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明者らは、より改善された正確性及び便宜性を有し、特に、マルチプレックス方式で少量のターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異を検出する新規なアプローチを開発するために鋭意研究した。その結果、本発明者らは、本発明者によって開発されたVD−PTOCE分析(参考:PCT/KR2013/001492)を改善して少量のターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異を検出するための新規なプロトコルを定立した。本発明のプロトコルは、固相反応だけではなく、液相反応にも優れているように適用され、より改善された正確性及び便宜性で少量の複数のヌクレオチド変異を検出することができる。
【0021】
したがって、本発明の目的は、増幅ブロッカー及びVD−PTOCE分析を用いて、ターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異を検出する方法を提供することである。
【0022】
本発明の他の目的は、増幅ブロッカー及びVD−PTOCE分析を用いて、ターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異を検出するためのキットを提供することである。
【0023】
本発明の他の目的及び利点は、添付した特許請求の範囲及び図面と共に下記の詳細な説明によってより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、PTOの切断及び延長分析(PTO cleavage and extension assay;PTOCE assay)に利用されるPTO(Probing and Tagging Oligonucleotide)及びCTOの図式的な構造を示す。望ましくは、PTO及びCTOの3’末端は、その延長が防止されるようにブロッキングされる。PTO−NVは、PTOの修飾であって、ターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイトをさらに含む。
図2図2は、増幅ブロッカーを使うことによって、ターゲットヌクレオチド変異を含むターゲット核酸配列(すなわち、ターゲット変異を含むテンプレート)を選択的に増幅することを図式的に示す。
図3図3は、本発明のAB−VD PTOCEによるターゲットヌクレオチド変異の選択的検出を図式的に示す。
図4図4は、ターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異の検出のための増幅ブロッカー及びPTO−NVの協同プロセス(co−working process)を図式的に示す。前記増幅ブロッカー及びPTO−NVは、ターゲット核酸配列の同一鎖に位置するようにデザインされる。
図5図5は、相互作用的二重標識で標識されたCTOを使う本発明のAB−VD PTOCEによるターゲットヌクレオチド変異の選択的検出を図式的に示す。
図6図6は、シグナリングオリゴヌクレオチド(SO)を使う本発明のAB−VD PTOCEによるターゲットヌクレオチド変異の選択的検出を図式的に示す。
図7図7は、ハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(HO)を使う本発明のAB−VD PTOCEによるターゲットヌクレオチド変異の選択的検出を図式的に示す。
図8A図8Aは、本発明のAB−VD PTOCEによる少数検出限界(minority detection limit)の改善結果を示す図である。
図8B図8Bは、本発明のAB−VD PTOCEによる少数検出限界(minority detection limit)の改善結果を示す図である。
図9A図9Aは、SOを使う本発明のAB−VD PTOCEによる少数検出限界の改善結果を示す図である。
図9B図9Bは、SOを使う本発明のAB−VD PTOCEによる少数検出限界の改善結果を示す図である。
図10A図10Aは、HOを使う本発明のAB−VD PTOCEによる少数検出限界の改善結果を示す図である。
図10B図10Bは、HOを使う本発明のAB−VD PTOCEによる少数検出限界の改善結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の一様態で、本発明は、下記の工程を含む、増幅ブロッカー(amplification blocker)及びVD−PTOCE分析を用いてターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異を検出する方法を提供する:
(a)前記ターゲット核酸配列を、前記ターゲット核酸の増幅のためのアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含むプライマー対、5’ヌクレアーゼ切断に対して耐性を有する前記増幅ブロッカー、及びPTO−NV(Probing and Tagging Oligonucleotide for Nucleotide Variation)とハイブリッド形成させる工程であって、前記アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーは、それぞれ前記ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含み、前記増幅ブロッカーは、前記ターゲット核酸配列上の前記ターゲットヌクレオチド変異とは異なる非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記PTO−NVは、(i)前記ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む3’−ターゲッティング部位、(ii)前記ターゲット核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む5’−タギング部位、及び(iii)前記ターゲット核酸上の前記ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイト(nucleotide variation discrimination site)を含み、
前記増幅ブロッカーは、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記PTO−NVの5’−タギング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、
前記アップストリームプライマーは、前記PTO−NVのアップストリームに位置し、前記増幅ブロッカーは、前記アップストリームプライマー又はダウンストリームプライマーのダウンストリームに位置し、前記増幅ブロッカー及び前記PTO−NVは、前記アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの間に位置する工程と、
(b)前記PTO−NVの切断のための条件下で、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素に前記工程(a)の結果物を接触させる工程であって、前記アップストリームプライマーは、その延長鎖を介して前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による前記PTO−NVの切断を誘導し、前記増幅ブロッカーと前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列とのハイブリッド形成は、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置した前記プライマーの延長を抑制し、これにより、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅をブロッキングし、
前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的な前記ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成して、第1初期切断サイトから切断を誘導し、第1断片が放出され、前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに非相補的な前記非ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成せず、前記第1初期切断サイトのダウンストリームに位置する第2初期切断サイトから切断を誘導し、第2断片が放出され、前記第2断片は、追加的な3’末端部位を含み、これは、前記第2断片が、前記第1断片と異なるようにする工程と、
(c)前記PTO−NVから放出された前記断片とCTO(Capturing and Templating Oligonucleotide)とをハイブリッド形成させる工程であって、前記CTOは、3’→5’方向に(i)前記PTO−NVの5’−タギング部位又は5’−タギング部位の一部に相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部位、及び(ii)前記PTO−NVの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的なヌクレオチド配列を含むテンプレーティング部位を含み、前記PTO−NVから放出された前記第1断片又は前記第2断片は、前記CTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成される工程と、
(d)前記工程(c)の結果物及び鋳型−依存的核酸ポリメラーゼを用いて延長反応を実施する工程であって、前記第1断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第1断片は延長されて、前記CTOのテンプレーティング部位と相補的な延長配列を含む延長鎖を形成し、前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第2断片は延長されず、(e)前記延長鎖の存在を検出する工程であって、前記延長鎖の存在は、前記ターゲットヌクレオチド変異の存在を示す工程。
【0026】
本発明者らは、少量のターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異を検出する新規なアプローチを開発するために鋭意研究した。その結果、本発明者らは、本発明者によって開発されたVD−PTOCE分析(参考:PCT/KR2013/001492)を改善して少量のターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異を検出するための新規なプロトコルを定立した。前記VD−PTOCE分析は、ヌクレオチド変異を検出するための本発明者によって開発されたPTOCE分析(参考:国際公開第2012/096523号)の特定の具現例である。本発明のプロトコルは、固相反応だけではなく、液相反応にも優れているように適用され、より改善された正確性及び便宜性で少量の複数のヌクレオチド変異を検出することができる。
【0027】
本発明は、増幅ブロッカーを用いた特定配列の選択的増幅をPTO−NVを用いるVD−PTOCE分析に適用することによって、少量のターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異を効果的に検出することを目的とする。
【0028】
本発明は、増幅ブロッカー及びPTO−NVハイブリッド形成、PTO−NVの切断及び延長、ヌクレオチド変異−依存的延長鎖の生成、及び延長鎖の検出の連続した工程を用いる。したがって、本発明は、PTOの切断及び延長による増幅ブロッカー−関与変異検出(Amplification Blocker−Involved Variation Detection by PTO Cleavage and Extension:AB−VD PTOCE)分析と名づけられる。
【0029】
臨床サンプルは、通常過量の野生型対立遺伝子内に少量の突然変異対立遺伝子を含んでいる。過量の野生型対立遺伝子は、増幅過程で必須試薬を消耗させ、突然変異対立遺伝子のシグナルを覆う傾向がある。このような問題を解消するために、野生型対立遺伝子の増幅は抑制しながら、突然変異対立遺伝子を選択的に増幅するために多様な方法が提示された。
【0030】
代表的な例として、PNA又はLNAを含むオリゴヌクレオチドを増幅ブロッカーとして用いる方法が報告された(米国出願公開第2004/0014105号、米国特許第7,803,543号、米国特許第8,206,929号、H.Orum.,Nucleic Acids Research 21:5332−5336(1993),A.Senescauら、Journal of Clinical Microbiology,3304−3308(2005),Y.Nagaiら、Cancer Res 65:7276−7282(2005),Henrikら、Nucleic Acid Research 21:5332−5336(1993)及びLuoら、Nucleic Acid Research Vol.34,No 2 e12(2006))。
【0031】
一般的に、前記増幅ブロッカーは、同一条件下で増幅ブロッカーに完全に相補的な配列を有するテンプレートにのみハイブリッド形成され、1つのミスマッチのみあっても、テンプレートにハイブリッド形成されないようにデザインされる。プライマーアニーリング又は鎖延長を抑制する増幅ブロッカーとハイブリッド形成されたテンプレートは、増幅されず、増幅ブロッカーとハイブリッド形成されていないテンプレートのみ増幅される。PNA及びLNAのような核酸類似体は、1つの塩基差のみで著しいTm差を示すことができるという点から増幅ブロッカーとして有用である。
【0032】
使われたポリメラーゼがヌクレアーゼ活性を有する場合、増幅ブロッカーは、前記ヌクレアーゼ活性に耐性を有することが要求される。
【0033】
また、前記方法は、一般的にシグナル発生のための追加的なプローブを必要とする。増幅ブロッカーは、標識を有しうる。
【0034】
ターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異領域が、2つの識別される変異を有する場合、増幅ブロッカーは、関心のある変異を有するターゲット核酸配列は増幅するが、他の変異を有するターゲット核酸配列の増幅は抑制することによって、効果的に関心のある変異を検出させる。望ましくは、増幅ブロッカーは、過量の野生型対立遺伝子及び少量の突然変異対立遺伝子を含む臨床サンプルで少量の突然変異対立遺伝子の検出に非常に有用である。
【0035】
しかし、野生型対立遺伝子の増幅が、増幅ブロッカーによって完全に防止されることができないということは注目すべきことである。2種の技術、すなわち、増幅ブロッカー及びPTO−NVを用いたVD−PTOCE分析を組み合わせた本発明によれば、従来の方法では検出することができなかった非常に少量の突然変異対立遺伝子の検出が可能である。
【0036】
本発明のVD−PTOCE分析は、特定ヌクレオチド変異に対するPTOの選択性のために、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイトを有するPTO−NVを使う(図1参照)。前記PTO−NVが、ヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列(すなわち、マッチテンプレート)とハイブリッド形成されれば、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、マッチテンプレートと二本鎖を形成する。一方、前記PTO−NVが、ヌクレオチド変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列(すなわち、ミスマッチテンプレート)とハイブリッド形成されれば、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、ミスマッチテンプレートと二本鎖を形成しない。
【0037】
本発明で、PTO−NVのヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列は、PTO−NVに対する“マッチテンプレート(match template)”とも表現される。PTOのヌクレオチド変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列は、PTO−NVに対する“ミスマッチテンプレート(mismatch template)”とも表現される。
【0038】
取り立てて表示されない限り、本明細書で使われた用語“マッチテンプレート”及び“ミスマッチテンプレート”は、PTO−NVと関連して定義される。
【0039】
関心のあるヌクレオチド変異でのこのような識別されるハイブリッド形成パターンは、PTO−NVの初期切断サイトで差を提供し、これにより、2種のPTO−NV断片が生成されて、関心のあるヌクレオチド変異の存否によってシグナルの差が発生するということは注目すべきことである。
【0040】
第1断片は、PTO−NVとマッチテンプレートとの間のハイブリッド形成物の切断によって生成される。第2断片は、PTO−NVとミスマッチテンプレートとの間のハイブリッド形成物の切断によって生成される。前記第2断片は、3’末端部位に第1断片よりも追加的なヌクレオチドを含む。
【0041】
第1断片又は第2断片の生成は、CTOでの延長反応によって識別して検出されうる。
【0042】
一般的に、厳格条件でプライマーの3’末端の一部とテンプレートとの間のハイブリッド形成は、プライマー延長に非常に重要である。本発明で、第1断片及び第2断片は、それぞれCTOの同じ位置にハイブリッド形成される。上述したように、第1断片と比較して、第2断片は、追加的な3’末端部位を含む。ハイブリッド形成条件及び第2断片の追加的な3’末端部位の対向側のCTO配列を調節することによって、前記第1断片のみを延長させることができる。
【0043】
前記第1断片の延長による延長鎖の生成は、多様な方法によって検出されうる。
【0044】
図2及び図3は、本発明の一具現例を図式的に示す。図2及び図3は、単に本発明の基本となる実施原理の理解のために、本明細書から提供される。図2は、増幅ブロッカーによって非ターゲット変異を含むテンプレートは、増幅されずに、ターゲット変異を含むテンプレートは、選択的に増幅されることを示す。図3は、延長鎖の選択的形成を示す。実際に延長鎖の選択的形成は、ターゲット変異を含むテンプレートの増幅の間にも起こりうる。実施例3に例示されたように、数回の増幅サイクル以後に検出可能なシグナルが観察される。
【0045】
図2で、アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーは、ターゲット変異を含むテンプレートを増幅させる。しかし、非ターゲットヌクレオチド変異に相補的な配列を含む増幅ブロッカーのために、非ターゲット変異を含むテンプレートは増幅されない。図3で、PTO−NVのヌクレオチド変異識別サイトは、ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む。前記PTO−NVは、ターゲット変異を含むテンプレート(マッチテンプレート)にハイブリッド形成され、アップストリームプライマーが延長されながら、前記PTO−NVは、第1初期切断サイトで切断されて第1断片が形成され、これにより、CTO上に延長鎖が形成される。一方、非ターゲット変異を含むテンプレート(ミスマッチテンプレート)にハイブリッド形成されたPTO−NVは、アップストリームプライマーが延長されながら、第2初期切断サイトで切断され、これにより、CTO上に延長鎖が形成されない。
【0046】
図3で示すように、PTO−NVは、それぞれ識別される変異を有する2つのターゲット核酸配列にハイブリッド形成されうる。非ターゲット変異を含む変異の量が関心のあるターゲット変異を含む変異の量よりも顕著に高い場合、PTO−NVは、不要に切断されて消耗する可能性がある。AB−VDPTOCE分析は、増幅ブロッカーを適用してVD−PTOCE分析を改善することによって、より改善された正確性及び便宜性で、少量で複数のヌクレオチド変異を検出することができる。
【0047】
前記AB−VDPTOCE分析をより詳細に説明すれば、次の通りである:
工程(a):プライマー対、増幅ブロッカー及びPTO−NVとターゲット核酸配列とのハイブリッド形成
本発明によれば、まず、ターゲット核酸配列を、プライマー対、増幅ブロッカー及びPTO−NVとハイブリッド形成させる。
【0048】
本明細書で使われる用語”ターゲット核酸”、“ターゲット核酸配列”、又は“ターゲット配列”は、検出しようとする核酸配列を意味し、ハイブリッド形成、アニーリング、又は増幅条件下でプローブ又はプライマーとアニーリング又はハイブリッド形成される。
【0049】
本明細書で使われる用語“プライマー(primer)”は、核酸鎖(テンプレート)に相補的なプライマー延長産物の合成が誘導される条件下で、すなわち、ヌクレオチドとDNAポリメラーゼのような重合剤の存在時に、そして、適した温度とpHとで合成の開始点として作用することができるオリゴヌクレオチドを意味する。
【0050】
本明細書で使われる用語“プローブ(probe)”は、ターゲット核酸配列に実質的に相補的な部位(又は、複数の部位)を含む一本鎖核酸分子を意味する。
【0051】
望ましくは、プローブ及びプライマーは、一本鎖デオキシリボヌクレオチド分子である。本発明で利用されるプローブ又はプライマーは、天然(naturally occurring)dNMP(すなわち、dAMP、dGMP、dCMP、及びdTMP)、修飾ヌクレオチド、又は非天然ヌクレオチドを含みうる。また、プローブ又はプライマーは、リボヌクレオチドを含みうる。
【0052】
プライマーは、重合剤の存在下で延長産物の合成をプライミングさせることができる程度に十分に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、例えば、温度、応用分野及びプライマーのソース(source)を含んだ複数の要素によって決定される。本明細書で使われる用語“アニーリング”又は“プライミング”は、テンプレート核酸にオリゴデオキシヌクレオチド、又は核酸が並置(apposition)されることを意味し、前記並置は、ポリメラーゼがヌクレオチドを重合させて、テンプレート核酸又はその一部に相補的な核酸分子を形成させる。
【0053】
本明細書で使われる用語“ハイブリッド形成”は、相補的な一本鎖核酸が二本鎖核酸を形成することを意味する。ハイブリッド形成は、完全に一致するか、一部のミスマッチで実質的に一致する2つの核酸鎖間で起こりうる。ハイブリッド形成のための相補性は、ハイブリッド形成条件、特に、温度によって変わりうる。
【0054】
ターゲット核酸配列とプライマー対、増幅ブロッカー及びPTO−NVとのハイブリッド形成は、最適化手続きによって一般的に決定される適したハイブリッド形成条件下で実施される。温度、成分の濃度、ハイブリッド形成及び洗浄回数、バッファ成分、及びこれらのpH及びイオン強度のような条件は、オリゴヌクレオチド(プライマー及びPTO)の長さと、GC含量及びターゲットヌクレオチド配列を含んだ多様な因子によって変わりうる。例えば、相対的に短いオリゴヌクレオチドを用いる場合、低い厳格条件を選択することが望ましい。ハイブリッド形成のための詳細な条件は、文献[Joseph Sambrookら、Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(2001);及びM.L.M.Anderson,Nucleic Acid Hybridization,Springer−Verlag New York Inc.N.Y.(1999)]で確認することができる。
【0055】
用語“アニーリング”と“ハイブリッド形成”は、差がなく、本明細書で混用されて使われる。
【0056】
アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーのそれぞれは、ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む。PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む。本明細書で使われる用語“相補的”は、所定のアニーリング条件又は厳格条件下でプライマー又はプローブがターゲット核酸配列に選択的にハイブリッド形成されるほど十分に相補的であることを意味し、用語“実質的に相補的(substantially complementary)”及び“完全に相補的(perfectly complementary)”であることをいずれも包括する意味を有し、望ましくは、完全に相補的であることを意味する。
【0057】
PTO−NVの5’−タギング部位は、ターゲット核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を有する。CTOのテンプレーティング部位は、PTOの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的なヌクレオチド配列を有する。本明細書で使われる用語“非相補的(non−complementary)”は、所定のアニーリング条件又は厳格条件下でプライマー又はプローブがターゲット核酸配列に選択的にハイブリッド形成されないほど十分に非相補的であることを意味し、用語“実質的に非常補的(substantially non−complementary)”及び“完全に非相補的(perfectly noncomplementary)”であることをいずれも包括する意味を有し、望ましくは、完全に非相補的であることを意味する。
【0058】
例えば、PTO−NVの5’−タギング部位と関連して使われる用語“非相補的”は、所定のアニーリング条件又は厳格条件下で前記5’−タギング部位がターゲット核酸配列に選択的にハイブリッド形成されないほど十分に非相補的であることを意味し、用語“実質的に非相補的”及び“完全に非相補的”であることをいずれも包括する意味を有し、望ましくは、完全に非相補的であることを意味する。
【0059】
増幅ブロッカーは、ターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異と他の非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む。前記増幅ブロッカーは、非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列に混成されず、これにより、増幅ブロッカーは、ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列を選択的に増幅させる。
【0060】
前記増幅ブロッカーは、アップストリームプライマー又はダウンストリームプライマーのダウンストリームに位置し、前記増幅ブロッカー及びPTO−NVは、アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの間に位置する。
【0061】
ターゲット核酸配列上の変異発生領域(variation−occurring region)に存在するヌクレオチド変異と関連して、本明細書で使われる用語“ターゲットヌクレオチド変異(target nucleotide variation)”は、本発明によって確認されるヌクレオチド変異を意味する。本発明の方法で、PTO−NVのヌクレオチド変異識別サイトは、ターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む。
【0062】
本明細書で使われる用語“ターゲットヌクレオチド変異を含むテンプレート(target nucleotide variation containing template)”又は“ターゲット変異を含むテンプレート(target variation containing template)”は、本発明によって確認されるヌクレオチド変異を含むターゲット核酸分子を意味する。
【0063】
ターゲット核酸配列上の変異発生領域に存在するヌクレオチド変異と関連して、本明細書で使われる用語“非ターゲットヌクレオチド変異(non−target nucleotide variation)”は、ターゲットヌクレオチド変異とは異なるヌクレオチド変異を意味する。
【0064】
本明細書で使われる用語“非ターゲットヌクレオチド変異を含むテンプレート(non−target nucleotide variation containing template)”又は“非ターゲット変異を含むテンプレート(non−target variation containing template)”は、ターゲットヌクレオチド変異とは異なるヌクレオチド変異を含むターゲット核酸分子を意味する。
【0065】
例えば、本発明の方法によって過量の野生型対立遺伝子で少量の突然変異対立遺伝子を検出するに当って、前記野生型対立遺伝子は、非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸であり、前記突然変異対立遺伝子は、ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸である。用語“ヌクレオチド変異(nucleotide variation)”は、核酸配列の特定位置での野生型及びあらゆる突然変異型を含む。
【0066】
本発明の方法で、増幅ブロッカーは、非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む。変異発生領域に存在する前記非ターゲットヌクレオチド変異は、1つ又はそれ以上であり得る。このような場合、前記増幅ブロッカーは、非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記非ターゲットヌクレオチド変異の増幅を抑制させる。複数の非ターゲットヌクレオチド変異の増幅を抑制するために、複数の増幅ブロッカーを利用できる。
【0067】
本明細書で、用語“ターゲットヌクレオチド変異”及び“非ターゲットヌクレオチド変異”は、PTO−NV及び増幅ブロッカーとハイブリッド形成される核酸分子を明確かつ簡潔に表示するために使われる。
【0068】
増幅が抑制されるように意図された非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む増幅ブロッカーは、非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されて増幅ブロッカーのアップストリームに位置したプライマーの延長を抑制し、これにより、ターゲット核酸配列の増幅をブロッキングする。
【0069】
同じ条件下で、非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む増幅ブロッカーは、ミスマッチ配列の存在のために、ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にはハイブリッド形成されず、これにより、ターゲット核酸配列の増幅はブロッキングしない。
【0070】
一具現例によれば、野生型DNAに相補的な配列を含む増幅ブロッカーは、野生型DNAにハイブリッド形成されてプライマーの延長を抑制し、これにより、野生型DNAの増幅を抑制する。野生型DNAに相補的な配列を含む増幅ブロッカーは、突然変異DNAにハイブリッド形成されず、突然変異DNAは増幅される。
【0071】
本発明は、5’ヌクレアーゼ活性を用いるので、前記増幅ブロッカーは、増幅ブロッカーの切断を防止するために、5’ヌクレアーゼ活性に耐性を有する必要がある。特定の具現例で、5’ヌクレアーゼ活性によって攻撃される増幅ブロッカーの少なくとも1つのサイトは、5’ヌクレアーゼ活性に耐性を有するようにデザインされる。
【0072】
特定の具現例で、前記増幅ブロッカーは、5’ヌクレアーゼ切断に対して耐性を有する。特定の具現例で、増幅ブロッカーは、核酸配列にハイブリッド形成されるオリゴヌクレオチドである。
【0073】
一具現例で、前記増幅ブロッカーは、天然(natural)ヌクレオシド/ヌクレオチド、ヌクレオシド/ヌクレオチド類似体又はこれらの組合せを含む。
【0074】
一具現例で、前記増幅ブロッカーは、副溝(minor groove)結合物質のように5’ヌクレアーゼに耐性のある化合物(compound)を有するオリゴヌクレオチドである。
【0075】
一具現例によれば、前記増幅ブロッカーは、5’ヌクレアーゼ活性に耐性のあるバックボーンを有するヌクレオシド/ヌクレオチドを含む。
【0076】
5’ヌクレアーゼ活性に耐性のあるバックボーンを有するヌクレオシド/ヌクレオチドは、当業者に知られている如何なるものも含む。例えば、前記ヌクレオシド/ヌクレオチドは、多様なホスホロチオエート結合、ホスホネート結合、ホスホロアミダート結合、及び2’−カーボーハイドレート修飾を含む。より望ましい一具現例によれば、5’ヌクレアーゼに耐性のあるバックボーンを有するヌクレオチドは、ホスホロチオエート結合、アルキルホスホトリエステル結合、アリールホスホトリエステル結合、アルキルホスホネート結合、アリールホスホネート結合、ハイドロゲンホスホネート結合、アルキルホスホロアミダート結合、アリールホスホロアミダート結合、ホスホロセレネート結合、2’−O−アミノプロピル修飾、2’−O−アルキル修飾、2’−O−アリル修飾、2’−O−ブチル修飾、α−アノマーオリゴデオキシヌクレオチド、及び1−(4’−チオ−β−D−リボフラノシル)修飾を含む。
【0077】
一具現例によれば、前記増幅ブロッカーは、ペプチド核酸(PNA)、ロック核酸(LNA)、モルホリノ(morpholino)、グリコール核酸(GNA)、トレオース核酸(TNA)、ブリッジ核酸(BNA)、N3’−P5’ホスホルアミダート(NP)オリゴマー、小溝結合物質が連結されたオリゴヌクレオチド(MGB−linked oligonucleotide)、ホスホロチオエート(PS)オリゴマー、C〜Cアルキルホスホネートオリゴマー、ホスホルアミダート、β−ホスホジエステルオリゴヌクレオチド、α−ホスホジエステルオリゴヌクレオチド、又はこれらの組合せを含む。
【0078】
特定の具現例で、前記増幅ブロッカーは、5’ヌクレアーゼに耐性を有し、1つのミスマッチによっても、著しいTm値の変化を示し、その代表的な例は、PNA又はLNAを含む増幅ブロッカーである。
【0079】
前記増幅ブロッカーは、如何なる長さも有しうる。例えば、前記増幅ブロッカーは、5〜100ヌクレオチド、5〜80ヌクレオチド、5〜50ヌクレオチド、5〜40ヌクレオチド、5〜30ヌクレオチド、10〜100ヌクレオチド、10〜80ヌクレオチド、10〜50ヌクレオチド、10〜40ヌクレオチド、10〜30ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜50ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、15〜30ヌクレオチド、20〜100ヌクレオチド、20〜80ヌクレオチド、20〜50ヌクレオチド、20〜40ヌクレオチド、又は20〜30ヌクレオチドの長さを有しうる。
【0080】
一具現例によれば、前記ブロッカーの3’末端は、その延長が防止されるように“ブロッキング”される。
【0081】
ターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異領域の対向側に位置する増幅ブロッカーのヌクレオチド変異識別サイト(すなわち、非ターゲットヌクレオチド変異に相補的な領域)は、前記増幅ブロッカーが非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅を抑制し、ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅を抑制しない限り、増幅ブロッカーの如何なるサイトにも位置しうる。
【0082】
特定の具現例で、増幅ブロッカーのヌクレオチド変異識別サイトは、増幅ブロッカーの5’末端部位、中間部位、又は3’末端部位に位置しうる。
【0083】
前記増幅ブロッカーは、アップストリームプライマー又はダウンストリームプライマーのダウンストリームに位置し、前記アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの間に位置する。
【0084】
前記増幅ブロッカーの5’末端と増幅ブロッカーのアップストリームに位置したプライマーの3’末端との距離は、少なくとも300、200、100、50、30、20、10、5、2、又は1ヌクレオチドであり得る。
【0085】
特定の具現例で、本発明は、非対称PCR(Pierce KEら、Methods Mol Med.Methods in Molecular Medicine 132:65−85(2007))によって実施される。過量のプライマー又は限定されたプライマーが、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置しうる。望ましくは、過量のプライマーが、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置しうる。
【0086】
前記PTO−NV及び増幅ブロッカーは、ターゲット核酸配列の同一鎖又は他の鎖に位置するようにデザインされうる。
【0087】
一具現例によれば、本発明によって検出されるヌクレオチド変異は、置換変異、欠損変異又は挿入変異である。
【0088】
一具現例によれば、本発明によって検出されるヌクレオチド変異(ら)を有するターゲット核酸配列は、次のような遺伝子を含む:K−ras、H−ras、N−ras、p53(TP53)、CDKN2A(p16)、PIC3K、PTEN、RB1、上皮成長因子受容体遺伝子、BRAF、BRCA1、BRCA2、STK11、及びVHL;NF1、FBN1、MSH2、常染色体優性疾病−関連遺伝子(autosomal dominant disorder−associated gene;MLH1);CFTR、ヘモグロビンβ遺伝子(Hemoglobin beta gene)、HEXA、SMN1、常染色体劣性疾病−関連遺伝子(autosomal recessive disorder−associated gene;VAPB);X−連関性優性疾病−関連遺伝子(X−linked dominant disorder−associated gene;PHEX);VIII因子(factor VIII)、ジストロフィン遺伝子(dystrophin gene)、CNGA3、CNGB3、GNAT2、男性ホルモン受容体(androgen receptor;AR)遺伝子(X−連関性劣性疾病−関連遺伝子;X−linked recessive disorder−associated gene);Y−連関性疾病−関連遺伝子(Y−linked disorder−associated gene;USP9Y);MT−ND1、MT−ND4、MT−ND4L、ミトコンドリア疾病−関連遺伝子(mitochondrial disease−associated gene;MT−ND6);肺癌治療のための薬物(gefitnib)と関連してEGFRを暗号化している上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子、卵巣癌治療のための薬物と関連してMRPを暗号化しているマルチ薬物耐性−関連タンパク質(MRP)遺伝子、及び卵巣癌治療のための薬物と関連して肺耐性タンパク質(LRP)遺伝子;及びcagPAI、vacA、iceA、babA、erp、spvC、spuB、cnf1、cnf2、eaeA、eagg、einv、stx1、stx2、及びvt2eなど。
【0089】
本明細書で使われる用語“PTO−NV”は、(i)プローブの役割を行う3’−ターゲッティング部位、(ii)ターゲット核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を有する5’−タッキング部位、及び(iii)ターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイトを含むオリゴヌクレオチドを意味する。前記5’−タギング部位は、ターゲット核酸配列とハイブリッド形成された後、PTO−NVから核酸切断(nucleolytically)方式で放出される。前記PTO−NVで5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位は、5’→3’方向に位置しなければならない。前記PTO−NVは、図1及び図3に図式的に例示されている。前記PTO−NVは、ヌクレオチド変異の検出のためのPTOの1つの適用形態として思われ、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部にヌクレオチド変異識別サイトを導入することで製作される。
【0090】
前記PTO−NVは、ヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含むヌクレオチド変異識別サイトを含み、前記サイトは、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置する。
【0091】
前記PTO−NVが、変異識別サイトに対して相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列とハイブリッド形成される場合、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、ターゲット核酸配列と二本鎖を形成する。前記PTO−NVが、変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列とハイブリッド形成される場合、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、ターゲット核酸配列と二本鎖を形成しない。関心のあるヌクレオチド変異でのこのような識別されるハイブリッド形成パターンは、PTO−NVの切断サイトでの差を提供し、これにより、2種のPTO−NV断片が生成されて、関心のあるヌクレオチド変異の存否によってシグナルの差が発生する。また、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列とハイブリッド形成される場合に、一本鎖を形成する(single strand−forming)前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端部分であるとも表現することができる。
【0092】
前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置したヌクレオチド変異識別サイトは、ヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む。
【0093】
一具現例によれば、前記ヌクレオチド変異識別サイトは、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端から10ヌクレオチド、より望ましくは、8ヌクレオチド、さらに望ましくは、6ヌクレオチド、最も望ましくは、4ヌクレオチド、3ヌクレオチド、2ヌクレオチド、1ヌクレオチド、又は0ヌクレオチド以内に離隔して位置する。望ましくは、ヌクレオチド変異識別サイトは、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端に位置する。
【0094】
ヌクレオチド変異識別サイトの位置は、検出される配列、ヌクレアーゼの種類及び反応条件を考慮して決定されうる。
【0095】
プローブのヌクレオチド変異識別サイト又はターゲット配列上のヌクレオチド変異サイトと関連して、本明細書で使われる用語“サイト(site)”は、単一ヌクレオチドだけではなく、多数のヌクレオチドも含む意味として使われる。
【0096】
望ましくは、前記工程(a)でハイブリッド形成は、3’−ターゲッティング部位はターゲット核酸配列とハイブリッド形成され、5’−タギング部位はターゲット核酸配列とハイブリッド形成されない厳格条件下で実施される。
【0097】
前記PTO−NVは、如何なる特定の長さを有することを要求しない。例えば、PTO−NVの長さは、15〜150ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜60ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、20〜150ヌクレオチド、20〜100ヌクレオチド、20〜80ヌクレオチド、20〜60ヌクレオチド、20〜50ヌクレオチド、30〜150ヌクレオチド、30〜100ヌクレオチド、30〜80ヌクレオチド、30〜60ヌクレオチド、30〜50ヌクレオチド、35〜100ヌクレオチド、35〜80ヌクレオチド、35〜60ヌクレオチド、又は35〜50ヌクレオチドの長さを有しうる。前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、それがターゲット核酸配列と特異的にハイブリッド形成される限り、如何なる長さも可能である。例えば、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、10〜100ヌクレオチド、10〜80ヌクレオチド、10〜50ヌクレオチド、10〜40ヌクレオチド、10〜30ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜50ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、15〜30ヌクレオチド、20〜100ヌクレオチド、20〜80ヌクレオチド、20〜50ヌクレオチド、20〜40ヌクレオチド、又は20〜30ヌクレオチドの長さを有しうる。前記5’−タギング部位は、それがCTOのキャプチャリング(capturing)部位に特異的にハイブリッド形成されて延長される限り、如何なる長さも可能である。例えば、前記PTO−NVの5’−タギング部位は、5〜50ヌクレオチド、5〜40ヌクレオチド、5〜30ヌクレオチド、5〜20ヌクレオチド、10〜50ヌクレオチド、10〜40ヌクレオチド、10〜30ヌクレオチド、10〜20ヌクレオチド、15〜50ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、15〜30ヌクレオチド、又は15〜20ヌクレオチドの長さを有しうる。
【0098】
一具現例によれば、前記PTO−NVは、その延長が防止されるように3’末端がブロッキングされる。ブロッキングは、従来の方法によって達成されうる。例えば、ブロッキングは、最後のヌクレオチドの3’−ヒドロキシル基に、ビオチン、標識、ホスフェート基、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、ホスホロチオエート、又はアルカンジオールのような化学的部分(moiety)を付け加えて実施することができる。択一的に、ブロッキングは、最後のヌクレオチドの3’−ヒドロキシル基を除去するか、又はデオキシヌクレオチドのように3’−ヒドロキシル基のないヌクレオチドを用いて実施することができる。
【0099】
択一的に、前記PTOが、ヘアピン構造を有するようにデザインすることができる。
【0100】
前記アップストリームプライマーは、前記PTO−NVのアップストリームに位置する。前記アップストリームプライマーは、その延長鎖を介して5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素によるPTO−NVの切断を誘導する。
【0101】
本発明の方法で、用語“アップストリームプライマー”は、PTO−NVの位置と関連して決定され、したがって、前記アップストリームプライマーは、PTO−NVのアップストリームに位置する。
【0102】
一具現例によれば、前記アップストリームプライマー、ダウンストリームプライマー及び/又はPTO−NVの5’−タギング部位は、本発明者によって開発された二重プライミングオリゴヌクレオチド(Dual Priming Oligonucleotide;DPO)構造を有する。前記DPO構造を有するオリゴヌクレオチドは、従来のプライマー及びプローブに比べて、非常に改善されたターゲット特異性を示す(参照:国際公開第2006/095981号;Chunら、Dual priming oligonucleotide system for the multiplex detection of respiratory viruses and SNP genotyping of CYP2C19 gene,Nucleic Acid Research,35:6e40(2007))。
【0103】
一具現例によれば、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、本発明者によって開発された修飾二重特異性オリゴヌクレオチド(modified Dual Specificity Oligonucleotide;mDSO)構造を有する。前記修飾二重特異性オリゴヌクレオチド(mDSO)構造は、従来のプローブに比べて、非常に改善されたターゲット特異性を示す(参照:国際公開第2011/028041号)。
【0104】
前記PTO−NV及び増幅ブロッカーは、ターゲット核酸配列の同一鎖又は他の鎖に位置するようにデザインすることができる。
【0105】
図4で、PTO−NV及び増幅ブロッカーは、ターゲット核酸配列の同一鎖に位置する。前記PTO−NVのヌクレオチド変異識別サイトは、ターゲット核酸上のターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記増幅ブロッカーは、ターゲット核酸上の非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む。前記PTO−NVは、ターゲットヌクレオチド変異を含むテンプレートにハイブリッド形成され、アップストリームプライマーが延長されながら、前記PTO−NVが切断され、CTO上で延長鎖を形成する。一方、前記増幅ブロッカーは、非ターゲットヌクレオチド変異を含むテンプレートにハイブリッド形成され、アップストリームプライマーの延長が増幅ブロッカーによって防止される。また、非ターゲットヌクレオチド変異を含むテンプレート上の増幅ブロッカーの存在は、PTO−NVのハイブリッド形成を抑制してPTO−NVが非ターゲットヌクレオチド変異を含むテンプレートにハイブリッド形成されて、不要に切断されることを防止する。反応条件及び増幅ブロッカーの配列を調整することによって、増幅ブロッカーと野生型DNAとの間のハイブリッド形成が、PTO−NVと野生型DNAとの間のハイブリッド形成よりもさらに頻繁に起こるようにする。
【0106】
択一的に、前記PTO−NV及び前記増幅ブロッカーは、ターゲット核酸配列の互いに異なる鎖に位置するようにデザインすることができる。
【0107】
工程(b):PTO−NVから断片の放出
引き続き、PTO−NVの切断のための条件下で前記工程(a)の結果物を5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素に接触させる。アップストリームプライマーは、その延長を介して5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素によるPTO−NVの切断を誘導する。
【0108】
本明細書で使われる用語“PTO−NVの切断のための条件”は、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素によってターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVが切断されるのに十分な条件、例えば、温度、pH、イオン強度、バッファ、オリゴヌクレオチドの長さ及び配列、そして、酵素を意味する。例えば、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素としてTaq DNAポリメラーゼが利用される場合、PTOの切断のための条件は、Tris−HClバッファ、KCl、MgCl、及び温度を含む。
【0109】
非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列と増幅ブロッカーとのハイブリッド形成は、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置したプライマーの延長を抑制し、これにより、非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅がブロッキングされる。
【0110】
前記PTO−NVが、変異識別サイトに対して相補的なターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列(すなわち、マッチテンプレート)とハイブリッド形成され、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、ターゲット核酸配列と二本鎖を形成して第1初期切断サイトから切断を誘導すれば、第1断片が放出される。
【0111】
前記PTO−NVが、前記変異識別サイトに対して非相補的な非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列(すなわち、ミスマッチテンプレート)とハイブリッド形成され、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成せず、前記第1初期切断サイトのダウンストリームに位置する第2初期切断サイトから切断を誘導すれば、第2断片が放出され、前記第2断片は、追加的な3’末端部位を含み、これは、前記第2断片が、前記第1断片と異なるようにする。
【0112】
サンプル内にターゲット核酸配列が存在しない場合、PTO−NVの切断は発生しない。
【0113】
このように、切断サイト及び生成されたPTO−NV断片の種類の差は、ターゲット核酸配列上の関心のあるヌクレオチド変異の存否によって異なる延長パターンを示し、ターゲット核酸配列上のヌクレオチド変異を識別して検出可能にする。
【0114】
前記PTO−NVの初期切断サイトは、5’ヌクレアーゼの種類、アップストリームプライマーのハイブリッド形成サイト及び切断条件によって影響を受ける。
【0115】
前記アップストリームプライマーの延長と共に5’ヌクレアーゼ活性を有する鋳型依存的ポリメラーゼによる初期切断サイトは、一般的に5’→3’方向に一本鎖及び二本鎖を含む構造で二本鎖の初期ヌクレオチド(すなわち、分岐サイト(bifurcation site))に、又は前記初期ヌクレオチドから1〜2ヌクレオチド離隔して位置する。前記切断反応によって、5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位の一部を含む断片が生成される。
【0116】
PTO−NVと関連して使われる用語“第1初期切断サイト(a first initial cleavage site)”は、変異識別サイトに対して相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にPTO−NVがハイブリッド形成される場合、最初に切断されるPTO−NVの切断サイトを意味する。PTO−NVと関連して使われる用語“第2初期切断サイト(a second initial cleavage site)”は、変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にPTO−NVがハイブリッド形成される場合、最初に切断されるPTO−NVの切断サイトを意味する。
【0117】
本発明で使われる用語“第1断片(a first fragment)”は、第1初期切断サイトで切断によって生成された断片を意味する。“第1断片”は、“第1分節(a first segment)”及び“PTO−NV第1断片(aPTO−NV first fragment)”と相互交換的に使われる。用語“第2断片(a second fragment)”は、第2初期切断サイトで切断によって生成された断片を意味する。“第2断片”は、“第2分節(a second segment)”及び“PTO−NV第2断片(aPTO−NV second fragment)”と相互交換的に使われる。
【0118】
特に、前記第1断片及び第2断片は、それぞれ5’−タギング部位又は5’−タギング部位の一部を含む。
【0119】
前記切断は、利用される切断方法によって前記第1初期切断サイト(又は、第2初期切断サイト)の切断以後にも連続して起こりうる。例えば、アップストリームプライマーの延長と共に5’ヌクレアーゼ切断反応を用いる場合、初期切断サイト及びこれに連続した配列が切断される。
【0120】
一具現例によれば、アップストリームプライマー延長に依存的な初期切断サイトは、二本鎖の初期ヌクレオチド(すなわち、分岐サイト)に5’→3’方向に位置しうる。
【0121】
本発明の一例として、図3から見るように、前記ヌクレオチド変異識別サイトは、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部の5’末端に位置する。このような場合に、第1初期切断サイトは、5’→3’方向に3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部にすぐ隣接するように位置する。すなわち、前記第1初期切断サイトは、3’方向にヌクレオチド変異識別サイトにすぐ隣接するように位置する。第2初期切断サイトは、一般的に前記ヌクレオチド変異識別サイトから3’方向に1ヌクレオチド離隔して位置する。
【0122】
択一的に、前記ヌクレオチド変異識別サイトは、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部の5’末端から1ヌクレオチド離隔して位置しうる。このような場合に、第1初期切断サイトは、5’方向に前記ヌクレオチド変異識別サイトにすぐ隣接するように位置する。第2初期切断サイトは、一般的に前記ヌクレオチド変異識別サイトから3’方向に1ヌクレオチド離隔して位置する。
【0123】
一具現例によれば、前記PTO−NVは、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による切断に対して耐性を有する1つのブロッカーを含むブロッカー部位を有し、前記ブロッカー部位は、初期切断サイト及び/又は連続した切断の調節に利用される。
【0124】
一具現例によれば、前記PTO−NVは、ブロッカーとして5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による切断に対して耐性を有する少なくとも1つのヌクレオチドを含むブロッカー部位を有する。
【0125】
例えば、前記PTO−NVのハイブリッド形成部位(3’−ターゲッティング部位)と非ハイブリッド形成部位(5’−タギング部位)との間のジャンクション位置(junction site)で切断を誘導するために、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、ブロッカーでブロッキングされうる。
【0126】
前記ブロッカー部位に含まれるブロッカーの個数は、制限されず、望ましくは、1〜10ブロッカー、より望ましくは、2〜10ブロッカー、さらに望ましくは、3〜8ブロッカー、最も望ましくは、3〜6ブロッカーである。PTOに存在するブロッカーは、連続的又は不連続的な方式で存在し、望ましくは、連続した方式である。ブロッカーとして5’ヌクレアーゼ活性に対して耐性を有するバックボーンを含むヌクレオチドは、当業界に知られた如何なるものも含む。例えば、前記ヌクレオチドは、多様なホスホロチオエート結合、ホスホネート結合、ホスホロアミダート結合、及び2’−カーボーハイドレート修飾を含む。より望ましい一具現例によれば、5’ヌクレアーゼに対して耐性を有するバックボーンを含むヌクレオチドは、ホスホロチオエート結合、アルキルホスホトリエステル結合、アリールホスホトリエステル結合、アルキルホスホネート結合、アリールホスホネート結合、ハイドロゲンホスホネート結合、アルキルホスホロアミダート結合、アリールホスホロアミダート結合、ホスホロセレネート結合、2’−O−アミノプロピル修飾、2’−O−アルキル修飾、2’−O−アリル修飾、2’−O−ブチル修飾、α−アノマーオリゴデオキシヌクレオチド、及び1−(4’−チオ−β−D−リボフラノシル)修飾を含む。
【0127】
一具現例によれば、ブロッカーとしてヌクレオチドは、LNA(Locked Nulceic Acid)を含む。
【0128】
ヌクレオチド変異識別サイトを含む5’末端の一部は、ターゲット核酸配列とハイブリッド形成することができる配列を含みうる。択一的に、5’末端の一部は、部分的に非ハイブリッド形成配列を含みうる。前記PTO−NVが、ヌクレオチド変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列とハイブリッド形成される場合、前記5’末端の一部に非ハイブリッド形成配列を導入することは、前記5’末端の一部が一本鎖の形成に非常に有用である。
【0129】
一具現例によれば、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、ヌクレオチド変異識別サイトから1〜10ヌクレオチド(さらに望ましくは、1〜5ヌクレオチド)以内に離隔して位置した非塩基対部分(non−base pairing moiety)を含む。
【0130】
前記PTO−NVが、変異識別サイトに対して非相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列とハイブリッド形成される場合、前記非塩基対部分は、3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部がターゲットヌクレオチド配列と二本鎖の形成を防止する。
【0131】
一具現例によれば、ヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的なヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にPTO−NVがハイブリッド形成される場合、非塩基対部分は、5’末端の一部がターゲット核酸配列と二本鎖の形成を抑制しない。
【0132】
一具現例によれば、非塩基対部分は、第1初期切断サイトと第2初期切断サイトとの間の差(differentiation)を増加させる。例えば、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部のハイブリッド形成パターンが、差がなくて、変異識別サイトでの差によってマッチテンプレート及びミスマッチテンプレートで切断サイトが識別されない場合、非塩基対部分の使用は、ハイブリッド形成パターンが差が出るよう作る。また、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、変異識別サイトでの差によってマッチテンプレート及びミスマッチテンプレートでハイブリッド形成パターンに差を示す場合にも、非塩基対部分の使用は、第2断片の3’末端部位を第1断片の3’末端部位よりもさらに長く作ってCTO上で第2断片の延長を完璧に防止することができる。
【0133】
非塩基対部分の使用は、AB−VDPTOCE分析を改善させることができる。
【0134】
一具現例によれば、非塩基対部分(例えば、人為的なミスマッチヌクレオチド)の使用は、ヌクレオチド変異に対するPTO−NVの識別可能性を増加させる。
【0135】
一具現例によれば、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による第1初期切断サイトと第2初期切断サイトとの間の差の識別は、非塩基対部分によって付与された差によって改善される。前記差は、非塩基対部分による第1初期切断サイトと第2初期切断サイトとの距離によって拡大しうる。一具現例によれば、非塩基対部分は、第1初期切断サイトと第2初期切断サイトとの距離を拡大させる。
【0136】
一具現例によれば、非塩基対部分配列の導入によって第2初期切断サイトを調節することができる。
【0137】
望ましくは、非塩基対部分は、ヌクレオチド変異識別サイトのダウンストリームに位置する。
【0138】
例えば、非塩基対部分としてミスマッチヌクレオチドが、3’方向にヌクレオチド変異識別サイトから2ヌクレオチド離隔した位置に導入される場合、第2初期切断サイトは、ヌクレオチド変異識別サイトから2ヌクレオチド離隔した位置に調整される。ミスマッチヌクレオチドを使わない場合、第2初期切断サイトは、ヌクレオチド変異識別サイトから1ヌクレオチド離隔して位置する。すなわち、非塩基対部分は、第1初期切断サイトと第2初期切断サイトとの距離を拡大させる。
【0139】
非塩基対部分は、ターゲット核酸配列間に塩基対を形成しない如何なる部分も含む。望ましくは、非塩基対部分は、(i)人為的なミスマッチ塩基、塩基対を形成することができないように修飾された非塩基対塩基又はユニバーサル塩基を含むヌクレオチド、(ii)塩基対を形成することができないように修飾された非塩基対ヌクレオチド、又は(iii)非塩基対形成化合物(non−base pairing chemical compound)である。
【0140】
例えば、非塩基対部分は、アルキレン基、リボフラノシルナフタレン、デオキシリボフラノシルナフタレン、メタリン酸塩、ホスホロチオエート結合、アルキルホスホトリエステル結合、アリールホスホトリエステル結合、アルキルホスホネート結合、アリールホスホネート結合、ハイドロゲンホスホネート結合、アルキルホスホロアミダート結合、及びアリールホスホロアミダート結合を含む。従来のカーボンスぺーサも、非塩基対部分として利用される。非塩基対部分としてのユニバーサル塩基は、PTO−NVの切断サイトの調整に有用である。
【0141】
デオキシイノシン、1−(2’−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−3−ニトロピロール及び5’−ニトロインドールのようなユニバーサル塩基を含む塩基対は、天然塩基間の結合力よりも低い結合力を有するので、ユニバーサル塩基は、特定ハイブリッド形成条件下で非塩基対部分として利用される。
【0142】
5’末端の一部に導入された非塩基対部分は、望ましくは、1〜5つの部分、より望ましくは、1〜2つの部分を有する。5’末端の一部内の多数の非塩基対部分は、連続的又は不連続的な方式で存在することができる。望ましくは、非塩基対部分は、2〜5つの連続した部分を有する。
【0143】
望ましくは、非塩基対部分は、非塩基対形成化合物である。
【0144】
一具現例によれば、前記PTO−NVのヌクレオチド変異識別サイト及び非塩基対部分は、3’−ターゲッティング部位の5’末端から10ヌクレオチド(より望ましくは、8ヌクレオチド、7ヌクレオチド、6ヌクレオチド、5ヌクレオチド、4ヌクレオチド、3ヌクレオチド、2ヌクレオチド、又は1ヌクレオチド、さらに望ましくは、1ヌクレオチド)以内に離隔して位置する。
【0145】
一具現例によれば、前記PTO−NVが、ミスマッチテンプレートにハイブリッド形成される場合、第2初期切断サイトは、一本鎖及び二本鎖を含む構造で二本鎖の初期サイト(すなわち、分岐サイト)を含む。
【0146】
一具現例によれば、前記PTO−NVは、ブロッカーとして5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による切断に対して耐性を有する少なくとも1つのヌクレオチドを含むブロッカー部位を有し、前記ブロッカー部位は、初期切断サイトを調節するか、1つのサイト又はサイトでの切断を防止するように位置する。
【0147】
本明細書で、PTO−NVの5’−タギング部位の一部、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部、及びCTOのキャプチャリング部位の5’末端の一部のように、PTO−NV又はCTOと関連して使われる用語“一部(part)”は、1〜40、1〜30、1〜20、1〜15、1〜10、又は1〜5ヌクレオチド、望ましくは、1、2、3、又は4ヌクレオチドで構成されたヌクレオチド配列を意味する。
【0148】
一具現例によれば、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素は、5’ヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼ又はFENヌクレアーゼであり、より望ましくは、5’ヌクレアーゼ活性を有する熱安定性DNAポリメラーゼである。
【0149】
本発明で、5’ヌクレアーゼ活性を有する適したDNAポリメラーゼは、多様なバクテリア種から得た熱安定性DNAポリメラーゼであり、これは、Thermus aquaticus(Taq)、Thermus thermophilus(Tth)、Thermus filiformis、Thermis flavus、Thermococcus literalis、Thermus antranikianii、Thermus caldophilus、Thermus chliarophilus、Thermus flavus、Thermus igniterrae、Thermus lacteus、Thermus oshimai、Thermus ruber、Thermus rubens、Thermus scotoductus、Thermus silvanus、Thermus species Z05、Thermus species sps 17、Thermus thermophilus、Thermotoga maritima、Thermotoga neapolitana、Thermosipho africanus、Thermococcus litoralis、Thermococcus barossi、Thermococcus gorgonarius、Thermotoga maritima、Thermotoga neapolitana、Thermosiphoafricanus、Pyrococcus woesei、Pyrococcus horikoshii、Pyrococcus abyssi、Pyrodictium occultum、Aquifex pyrophilus、及びAquifex aeolieusを含む。最も望ましくは、熱安定性DNAポリメラーゼは、Taqポリメラーゼである。
【0150】
一具現例によれば、鋳型−依存的ポリメラーゼは、アップストリーム及びダウンストリームプライマーの延長のために利用される。
【0151】
一具現例によれば、プライマーの延長のための鋳型−依存的ポリメラーゼは、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素と同一であるか、又はプライマーの延長のための鋳型−依存的ポリメラーゼは、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素と異なる。
【0152】
工程(c):PTO−NVから放出された断片とCTOとのハイブリッド形成
PTO−NVから放出された断片は、CTOとハイブリッド形成される。
【0153】
前記CTOは、3’→5’方向に(i)PTO−NVの5’−タギング部位又は5’−タギング部位の一部に相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部位、及び(ii)PTO−NVの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的なヌクレオチド配列を含むテンプレーティング部位を含む。
【0154】
第1断片及び第2断片は、一般的にCTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成することができる配列を含み、したがって、第1断片及び第2断片のうち1つが、CTOとハイブリッド形成される。
【0155】
ミスマッチテンプレートとハイブリッド形成される時、生成される第2断片は、マッチテンプレートとハイブリッド形成される時、生成される第1断片と他の追加的な3’末端部位を含む。
【0156】
一具現例によれば、前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成される場合、前記CTOが、前記第2断片の前記追加的な3’末端部位とハイブリッド形成されず、前記第2断片の延長が防止されるように選択された配列を前記CTOが有する。例えば、CTOの配列は、第2断片の追加的な3’末端部位の対向側にCTOがミスマッチヌクレオチドを有するように選択されうる。択一的に、反応条件によってミスマッチヌクレオチドの代わりに、ユニバーサル塩基が使われる。
【0157】
第1初期切断サイト(又は、第2初期切断サイト)は、ある条件では固定されずに多数であり得る。例えば、初期切断サイトは、5’→3’方向に一本鎖及び二本鎖を含む構造で二本鎖の初期ヌクレオチド(すなわち、分岐サイト)及び前記初期ヌクレオチドから1〜2ヌクレオチド離隔して位置しうる。このような場合、望ましくは、CTOの配列は、本発明で第1初期切断によって放出される断片のうち、最も短い断片が選択的に延長されてヌクレオチド変異の存在を示す延長鎖を生成するように選択される。
【0158】
前記CTOのテンプレーティング部位は、PTO−NVの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的な配列を有する限り、如何なる配列も含みうる。また、テンプレーティング部位は、PTO−NVから放出された第1断片の延長のためのテンプレートとしての役割ができる限り、如何なる配列も含みうる。
【0159】
前記CTOの長さは、多様であり得る。例えば、前記CTOは、7〜1000ヌクレオチド、7〜500ヌクレオチド、7〜300ヌクレオチド、7〜100ヌクレオチド、7〜80ヌクレオチド、7〜60ヌクレオチド、7〜40ヌクレオチド、15〜1000ヌクレオチド、15〜500ヌクレオチド、15〜300ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜60ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、20〜1000ヌクレオチド、20〜500ヌクレオチド、20〜300ヌクレオチド、20〜100ヌクレオチド、20〜80ヌクレオチド、20〜60ヌクレオチド、20〜40ヌクレオチド、30〜1000ヌクレオチド、30〜500ヌクレオチド、30〜300ヌクレオチド、30〜100ヌクレオチド、30〜80ヌクレオチド、30〜60ヌクレオチド、又は30〜40ヌクレオチドの長さである。前記CTOのキャプチャリング部位は、PTOから放出された断片に特異的にハイブリッド形成される限り、如何なる長さも有しうる。例えば、前記CTOのキャプチャリング部位は、5〜100ヌクレオチド、5〜60ヌクレオチド、5〜40ヌクレオチド、5〜30ヌクレオチド、5〜20ヌクレオチド、10〜100ヌクレオチド、10〜60ヌクレオチド、10〜40ヌクレオチド、10〜30ヌクレオチド、10〜20ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜60ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、15〜30ヌクレオチド、又は15〜20ヌクレオチドの長さである。前記CTOのテンプレーティング部位は、PTOから放出された断片の延長反応でテンプレートとしての役割ができる限り、如何なる長さも有しうる。例えば、前記CTOのテンプレーティング部位は、1〜900ヌクレオチド、1〜400ヌクレオチド、1〜300ヌクレオチド、1〜100ヌクレオチド、1〜80ヌクレオチド、1〜60ヌクレオチド、1〜40ヌクレオチド、1〜20ヌクレオチド、2〜900ヌクレオチド、2〜400ヌクレオチド、2〜300ヌクレオチド、2〜100ヌクレオチド、2〜80ヌクレオチド、2〜60ヌクレオチド、2〜40ヌクレオチド、2〜20ヌクレオチド、5〜900ヌクレオチド、5〜400ヌクレオチド、5〜300ヌクレオチド、5〜100ヌクレオチド、5〜80ヌクレオチド、5〜60ヌクレオチド、5〜40ヌクレオチド、5〜30ヌクレオチド、10〜900ヌクレオチド、10〜400ヌクレオチド、10〜300ヌクレオチド、15〜900ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜60ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、又は15〜20ヌクレオチドの長さである。
【0160】
前記CTOの3’末端は、3’−OHターミナルを有しうる。一具現例によれば、CTOは、その延長が防止されるように3’末端がブロッキングされる。CTOの非延長ブロッキングは、従来の方法によって達成されうる。
【0161】
前記PTO−NVから放出された第1断片は、CTOとハイブリッド形成されて、第1断片の延長に適した形態を提供する。また、非切断PTO−NVが、その5’−タギング部位を介してCTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成されても、PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、CTOにハイブリッド形成されず、延長二量体の形成が防止される。
【0162】
工程(c)でのハイブリッド形成は、前記工程(a)でのハイブリッド形成についての説明を参照して詳細に説明される。
【0163】
工程(d):断片の延長
前記工程(c)の結果物及び鋳型−依存的核酸ポリメラーゼを用いて延長反応を実施する。
【0164】
第1断片がCTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成されれば、第1断片は、延長されてCTOのテンプレーティング部位に相補的な延長配列を含む延長鎖が形成される。前記第2断片が、CTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成される場合、第2断片は延長されない。
【0165】
本明細書で延長鎖と関連して使われる用語“延長配列(extended sequence)”は、延長鎖で第1断片を除いた新たに延長された配列のみを意味する。前記延長鎖は、前記第1断片及び前記延長配列を含む。
【0166】
特定の具現例で、第1断片の延長鎖及びCTOは、工程(d)で延長二量体を形成する。
【0167】
本明細書で使われる用語“延長二量体(extended strand)”は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成された第1断片が鋳型−依存的核酸ポリメラーゼとCTOのテンプレーティング部位をテンプレートとして用いて延長される延長反応によって形成された二量体を意味する。
【0168】
前記延長二量体は、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物(hybrid)のTm値と異なるTm値を有する。望ましくは、前記延長二量体は、非切断PTOとCTOとの間のハイブリッド形成物のTm値よりも高いTm値を有する。
【0169】
前記延長二量体のTm値は、(i)第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)第1断片の配列及び/又は長さとCTOの配列及び/又は長さによって調節される。工程(e)で延長二量体のメルティングによって延長二量体の存在を示すターゲットシグナルが提供されるように延長二量体の調節可能なTm値を使うことができる。
【0170】
本明細書で使われる用語“Tm”は、二本鎖核酸分子の集団(population)の半分が一本鎖分子に解離されるメルティング温度を意味する。Tm値は、ハイブリッド形成されたヌクレオチドの長さ及びG/C含量によって決定される。Tm値は、Wallace rule(R.B.Wallaceら、Nucleic Acids Research,6:3543−3547(1979))及びnearest−neighbor方法(SantaLucia J.Jr.ら、Biochemistry,35:3555−3562(1996));Sugimoto N.ら、Nucleic Acids Res.,24:4501−4505(1996))のような従来の方法によって計算することができる。
【0171】
一具現例によれば、Tm値は、実際に使う反応条件下での実際のTm値を意味する。
【0172】
工程(d)で利用される鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、如何なる核酸ポリメラーゼ、例えば、E.coli DNAポリメラーゼIの“クレノウ(Klenow)”断片、熱安定性DNAポリメラーゼ及びバクテリオファージT7 DNAポリメラーゼを含みうる。望ましくは、ポリメラーゼは、多様なバクテリア種から得られる熱安定性DNAポリメラーゼであり、これは、Thermus aquaticus(Taq)、Thermus thermophilus(Tth)、Thermus filiformis、Thermis flavus、Thermococcus literalis、Thermus antranikianii、Thermus caldophilus、Thermus chliarophilus、Thermus flavus、Thermus igniterrae、Thermus lacteus、Thermus oshimai、Thermus ruber、Thermus rubens、Thermus scotoductus、Thermus silvanus、Thermus species Z05、Thermus species sps 17、Thermus thermophilus、Thermotoga maritima、Thermotoga neapolitana、Thermosipho africanus、Thermococcus litoralis、Thermococcus barossi、Thermococcus gorgonarius、Thermotoga maritima、Thermotoga neapolitana、Thermosiphoafricanus、Pyrococcus furiosus(Pfu)、Pyrococcus woesei、Pyrococcus horikoshii、Pyrococcus abyssi、Pyrodictium occultum、Aquifex pyrophilus、及びAquifex aeolieusを含む。最も望ましくは、鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、Taqポリメラーゼである。
【0173】
一具現例によれば、前記工程(b)で利用される5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素は、工程(d)で利用される鋳型−依存的核酸ポリメラーゼと同一である。望ましくは、前記工程(b)で利用される5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素、アップストリームプライマーの延長のために利用される鋳型−依存的核酸ポリメラーゼ、及び工程(d)で利用される鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、互いに同一である。
【0174】
一般的に、プライマーの延長は、プライマーの3’末端の一部とテンプレートとの間のハイブリッド形成によって調節される。プライマー配列及び反応条件(例えば、アニーリング温度)を調節することによって、3’末端の一部に1〜3ミスマッチヌクレオチドを有するプライマーの延長を可能ならしめる。択一的に、プライマーの延長は、プライマーがターゲット配列に完全に相補的な配列を有する時のみ可能ならしめる。
【0175】
一具現例によれば、前記CTOの配列は、第1断片又は第2断片のうち何れか1つが選択的に延長されるように選択される。
【0176】
一具現例によれば、前記断片の延長は、断片の3’末端の一部に1つのミスマッチでも存在する場合には、延長されない条件下で実施される。
【0177】
工程(e):延長鎖の検出
延長鎖は、延長反応後に検出される。前記延長鎖の存在は、PTO−NVのヌクレオチド識別サイトに対して相補的なヌクレオチド変異の存在を示す。
【0178】
本発明で、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物又は第2断片とCTOとの間のハイブリッド形成物が形成されうる。下記で説明する非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物と延長二量体との差は、第2断片とCTOとの間のハイブリッド形成物と延長二量体との差にも適用可能である。
【0179】
メルティング又はハイブリッド形成分析による延長二量体の検出
一具現例によれば、工程(e)での検出は、延長鎖とCTOとの間の延長二量体からのシグナルを用いるメルティング分析を含むPTOCE分析によって実施される(参照:国際公開第2012/096523号)。
【0180】
一具現例によれば、第1断片の延長鎖及びCTOは、前記工程(d)で延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さ及び前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識及び延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識(intercalating label)によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、延長二量体に対するメルティング分析又はハイブリッド形成分析によって延長二量体からターゲットシグナルを測定することで検出される。
【0181】
本明細書で使われる用語“メルティング分析(melting analysis)”は、延長二量体のメルティングによって延長二量体の存在を示すターゲットシグナルを得る方法を意味し、2種の異なる温度でシグナルを測定する方法、メルティングカーブ分析、メルティングパターン分析、及びメルティングピーク分析を含む。望ましくは、メルティング分析は、メルティングカーブ分析である。
【0182】
一具現例によれば、工程(e)で延長鎖の存在の検出は、メルティング分析を介して実施し、メルティング分析で延長二量体は、一定範囲の温度でメルティングされて延長鎖の存在を示すターゲットシグナルを提供する。
【0183】
択一的に、工程(e)で延長鎖の存在の検出は、ハイブリッド形成分析を介して実施する。望ましくは、工程(e)で延長鎖の存在の検出は、延長二量体がメルティングされ、その結果物が、一定範囲の温度でハイブリッド形成されて延長鎖の存在を示すターゲットシグナルを提供するハイブリッド形成分析を介して実施する。
【0184】
一具現例によれば、工程(e)のメルティング以後にハイブリッド形成を実施して、延長鎖の存在を示すターゲットシグナルを提供する。このような場合、延長二量体の存在は、ハイブリッド形成カーブ分析によって検出される。
【0185】
メルティングカーブ又はハイブリッド形成カーブは、例えば、米国特許第6,174,670号及び第5,789,167号、Drobyshevら、Gene 188:45(1997);Kochinsky及びMirzabekov,Human Mutation 19:343(2002);Livehitsら、J.Biomol.Structure Dynam.11:783(1994);及びHowellら、Nature Biotechnology 17:87(1999)で説明するような従来の技術によって得られる。例えば、メルティングカーブ又はハイブリッド形成カーブは、ハイブリッド形成厳格度(stringency)のパラメータに対するアウトプットシグナル(output signal)変化のグラフィックプロット(graphic plot)又はディスプレイ(display)で構成することができる。アウトプットシグナルは、ハイブリッド形成パラメータに対して直接にプロッティングすることができる。典型的に、メルティングカーブ又はハイブリッド形成カーブは、例えば、Y軸には、二量体構造の程度(すなわち、ハイブリッド形成程度)を示すアウトプットシグナル、例えば、蛍光がプロッティングされ、X軸には、ハイブリッド形成パラメータがプロッティングされる。
【0186】
蛍光vs.温度の1次導関数(derivative)のプロット、すなわち、蛍光vs.温度(dF/dT vs.T)又は(−dF/dT vs.T)で変化率プロットは、メルティングピークを提供する。
【0187】
メルティング又はハイブリッド形成分析によって実施された工程(e)は、次のような多様な標識システムと共に詳細に説明される:
【0188】
(i)第1断片及び/又はCTOに連結された標識
一具現例によれば、前記ターゲットシグナルは、第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識によって提供される。延長二量体が第1断片とCTOとの間に形成されるので、第1断片又はCTO上の標識が延長二量体上に存在し、メルティング工程でターゲットシグナルを提供する。
【0189】
前記標識は、相互作用的二重標識及び単一標識を含む。
【0190】
(i−1)相互作用的二重標識
相互作用的標識システムの代表的な例として、FRET(Fluorescence Resonance Energy Transfer)標識システムは、蛍光レポーター分子(供与体分子)及びクエンチャー分子(受容体分子)を含む。FRETで、エネルギー供与体は、蛍光性であるが、エネルギー受容体は、蛍光性又は非蛍光性であり得る。相互作用的標識システムの他の形態で、エネルギー供与体は、非蛍光性、例えば、クロモフォア(chromophore)であり、エネルギー受容体は、蛍光性である。相互作用的標識システムのさらに他の形態で、エネルギー供与体は、発光性(luminescent)、例えば、生物発光性、化学発光性、又は電気化学発光性であり、受容体は、蛍光性である。供与体分子及び受容体分子は、本発明でそれぞれレポーター分子及びクエンチャー分子として記述されうる。相互作用的二重標識は、接触−媒介されたクエンチングに基づいて検出可能なシグナルを提供する標識対を含む(Salvatoreら、Nucleic Acids Research,2002(30)no.21 e122及びJohanssonら、J.AM.CHEM.SOC 2002(124)pp6950−6956)。本発明で、前記相互作用的標識システムは、少なくとも2つ分子(例えば、染料)間の相互作用によるシグナル変化を誘導するあらゆる場合を含む。
【0191】
特に、延長二量体の存在(すなわち、ターゲット核酸配列の存在)を示すシグナルは、相互作用的標識システムによって発生し、より望ましくは、FRET標識システム(すなわち、相互作用的二重標識システム)によって発生する。
【0192】
具現例1(鎖内の相互作用的二重標識)
相互作用的二重標識システムの具現例1で、第1断片又はCTOは、レポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識を有し、前記工程(e)での延長二量体のメルティングは、相互作用的二重標識からのシグナル変化を誘導して、工程(e)でターゲットシグナルを提供する。相互作用的二重標識システムの具現例1は、図5で図式的に例示されている。具現例1は、鎖内の相互作用的二重標識と名づけられる。
【0193】
具現例1−1(CTO上の鎖内の相互作用的二重標識)
例示された具現例は、図5を参考にして説明される。CTOのテンプレーティング部位は、レポーター分子及びクエンチャー分子を有する。ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVは、切断されて第1断片を放出し、前記第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、延長されて延長二量体を形成する。
【0194】
前記工程(d)で延長二量体が形成される場合、CTO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的(conformationally)に離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングし、工程(e)で延長二量体がメルティングされる場合、レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングし、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0195】
本明細書で使われる表現“レポーター分子及びクエンチャー分子が構造的に近接する”とは、第1断片又はCTOの形態的構造、例えば、ランダムコイル(coli)及びヘアピン構造によってレポーター分子及びクエンチャー分子が3次元的に互いに近接することを意味する。
【0196】
本明細書で使われる表現“レポーター分子及びクエンチャー分子が構造的に離隔した”とは、二本鎖の形成時に、第1断片又はCTOの形態的構造の変化によってレポーター分子及びクエンチャー分子が3次元的に離隔することを意味する。
【0197】
望ましくは、工程(e)から提供されるターゲットシグナルは、前記工程(d)から発生する蛍光シグナルの変化を測定して得るメルティングカーブ、メルティングパターン、又はTm値を含む。
【0198】
一具現例によれば、延長二量体のメルティングによってレポーター分子からのシグナルがクエンチングされるか、又はアンクエンチングされる限り、レポーター分子及びクエンチャー分子は、CTOの如何なる位置にも位置しうる。
【0199】
一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子いずれもは、CTOのテンプレーティング部位又はキャプチャリング部位に連結される。
【0200】
一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子は、CTOの5’末端及び3’末端に位置する。
【0201】
一具現例によれば、CTO上のレポーター分子及びクエンチャー分子のうちの1つは、その5’末端に位置するか、又はその5’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して位置し、他の1つは、CTOの形態によってレポーター分子からのシグナルをクエンチング及びアンクエンチングするように位置する。
【0202】
一具現例によれば、CTO上のレポーター分子及びクエンチャー分子のうちの1つは、その3’末端に位置するか、又はその3’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して位置し、他の1つは、CTOの形態によってレポーター分子からのシグナルをクエンチング及びアンクエンチングするように位置する。
【0203】
一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに最大80ヌクレオチド、より望ましくは、最大60ヌクレオチド、さらに望ましくは、最大30ヌクレオチド、最も望ましくは、最大25ヌクレオチド離隔して位置する。一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子は、少なくとも4ヌクレオチド、より望ましくは、少なくとも6ヌクレオチド、さらに望ましくは、少なくとも10ヌクレオチド、最も望ましくは、少なくとも15ヌクレオチド離隔して位置する。
【0204】
本発明で、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物が形成されうる。
【0205】
図5で示すように、CTOのテンプレーティング部位が相互作用的二重標識で標識される場合、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物上の標識からはシグナル変化が誘導されない。したがって、前記ハイブリッド形成物は、非ターゲットシグナルを提供しない。
【0206】
CTOのキャプチャリング部位が相互作用的二重標識で標識される場合、非切断PTOとCTOとの間のハイブリッド形成物は、メルティング工程で非ターゲットシグナルを提供する。このような場合、延長二量体及び前記ハイブリッド形成物のTm値の差によって延長二量体のターゲットシグナルと前記ハイブリッド形成物の非ターゲットシグナルとを識別することができる。
【0207】
具現例1〜2(PTO−NV上の鎖内の相互作用的二重標識)
PTO−NVの5’−タギング部位は、レポーター分子及びクエンチャー分子を有しうる。ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVは、切断されて、レポーター分子及びクエンチャー分子のある5’−タギング部位を含む第1断片を放出する。前記第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成される。
【0208】
前記工程(d)で延長二量体が形成される場合、前記第1断片上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングし、工程(e)で延長二量体がメルティングされる場合、レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングし、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0209】
一具現例によれば、延長二量体のメルティングによってレポーター分子からのシグナルがクエンチングされるか、又はアンクエンチングされる限り、レポーター分子及びクエンチャー分子は、第1断片の如何なる位置にも位置しうる。
【0210】
一具現例によれば、第1断片上のレポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つは、その5’末端に位置するか、又はその5’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して位置し、他の1つは、第1断片の形態(conformation)によってレポーター分子からのシグナルをクエンチング及びアンクエンチングするように位置する。
【0211】
一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに最大50ヌクレオチド、より望ましくは、最大40ヌクレオチド、さらに望ましくは、最大30ヌクレオチド、最も望ましくは、最大20ヌクレオチド離隔して位置する。一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子は、少なくとも4ヌクレオチド、より望ましくは、少なくとも6ヌクレオチド、さらに望ましくは、少なくとも10ヌクレオチド、最も望ましくは、少なくとも15ヌクレオチドほど離隔して位置する。
【0212】
非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物は、メルティング工程で非ターゲットシグナルを提供することができる。このような場合、延長二量体及び前記ハイブリッド形成物のTm値の差によって延長二量体のターゲットシグナルと前記ハイブリッド形成物の非ターゲットシグナルとを識別することができる。
【0213】
具現例2(鎖内の相互作用的二重標識)
相互作用的標識システムの具現例2で、第1断片は、レポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識のうち1つを有し、CTOは、相互作用的二重標識の残りの1つを有し、工程(e)での延長二量体のメルティングは、相互作用的二重標識からのシグナル変化を誘導して、工程(e)でターゲットシグナルを提供する。
【0214】
例えば、前記工程(d)で延長二量体が形成される場合、PTO−NVに連結されたクエンチャー分子によって、CTOに連結されたレポーター分子からのシグナルがクエンチングされる。工程(e)で前記延長二量体がメルティングされる場合、レポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングし、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0215】
望ましくは、工程(e)から提供されるターゲットシグナルは、相互作用的二重標識からの蛍光シグナルの変化を測定して得るメルティングカーブ、メルティングパターン、又はTm値を含む。
【0216】
延長二量体でクエンチャー分子によってレポーター分子からのシグナルがクエンチングされる限り、レポーター分子及びクエンチャー分子は、第1断片及びCTOの如何なる位置にも位置しうる。
【0217】
一具現例によれば、PTO−NV断片上のレポーター分子又はクエンチャー分子は、5’−タギング部位の5’末端に位置する。
【0218】
一具現例によれば、CTO上のレポーター分子又はクエンチャー分子は、その3’末端に位置する。
【0219】
非切断PTOとCTOとの間のハイブリッド形成物がメルティング工程で非ターゲットシグナルを提供することができる。このような場合、延長二量体及び前記ハイブリッド形成物のTm値の差によって延長二量体のターゲットシグナルと前記ハイブリッド形成物の非ターゲットシグナルとを識別することができる。
【0220】
本発明で有用なレポーター分子及びクエンチャー分子は、当業界に知られた如何なる分子も含みうる。その例は、次の通りである:Cy2TM(506)、YO−PROTM−1(509)、YOYOTM−1(509)、Calcein(517)、FITC(518)、FluorXTM(519)、AlexaTM(520)、Rhodamine 110(520)、Oregon GreenTM 500(522)、Oregon GreenTM 488(524)、RiboGreenTM(525)、Rhodamine GreenTM(527)、Rhodamine 123(529)、Magnesium GreenTM(531)、Calcium GreenTM(533)、TO−PROTM−1(533)、TOTO1(533)、JOE(548)、BODIPY530/550(550)、Dil(565)、BODIPY TMR(568)、BODIPY558/568(568)、BODIPY564/570(570)、Cy3TM(570)、AlexaTM 546(570)、TRITC(572)、Magnesium OrangeTM(575)、Phycoerythrin R&B(575)、Rhodamine Phalloidin(575)、Calcium OrangeTM(576)、Pyronin Y(580)、Rhodamine B(580)、TAMRA(582)、Rhodamine RedTM(590)、Cy3.5TM(596)、ROX(608)、Calcium CrimsonTM(615)、AlexaTM 594(615)、Texas Red(615)、Nile Red(628)、YO−PROTM−3(631)、YOYOTM−3(631)、Rphycocyanin(642)、C−Phycocyanin(648)、TO−PROTM−3(660)、TOTO3(660)、DiD DilC(5)(665)、Cy5TM(670)、Thiadicarbocyanine(671)、Cy5.5(694)、HEX(556)、TET(536)、Biosearch Blue(447)、CAL Fluor Gold 540(544)、CAL Fluor Orange 560(559)、CAL Fluor Red 590(591)、CAL Fluor Red 610(610)、CAL Fluor Red 635(637)、FAM(520)、Fluorescein(520)、Fluorescein−C3(520)、Pulsar 650(566)、Quasar 570(667)、Quasar 670(705)、及びQuasar 705(610)。カッコの数字は、nm単位で表示した最大発光波長である。望ましくは、レポーター分子及びクエンチャー分子は、JOE、FAM、TAMRA、ROX、及びフルオレセインベースの標識を含む。
【0221】
適したレポーター−クエンチャー対は、次のように多様な文献に開示されている:Pesceら、editors,Fluorescence Spectroscopy(Marcel Dekker,New York,1971);Whiteら、Fluorescence Analysis:A Practical Approach(Marcel Dekker,New York,1970);Berlman,Handbook of Fluorescence Spectra of Aromatic Molecules,2nd Edition(Academic Press,New York,1971);Griffiths,Color AND Constitution of Organic Molecules(Academic Press,New York,1976);Bishop,editor,Indicators(Pergamon Press,Oxford,1972);Haugland,Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals(Molecular Probes,Eugene,1992);Pringsheim,Fluorescence and Phosphorescence(Interscience Publishers,New York,1949);Haugland,R.P.,Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,6th Edition(Molecular Probes,Eugene,Oreg.,1996);米国特許第3,996,345号及び第4,351,760号。
【0222】
本発明で、広範囲波長又は特定波長の蛍光をクエンチングすることができる非蛍光ブラッククエンチャー分子が利用されるということは注目すべきことである。非蛍光ブラッククエンチャー分子の例は、BHQ及びDABCYLである。
【0223】
CTOに適用されるFRET標識で、レポーターは、FRETの供与体を含み、クエンチャーは、FRETの残りのパートナー(受容体)を含む。例えば、フルオレセイン染料(fluorescein dye)は、レポーターとして利用され、ローダミン染料(rhodamine dye)は、クエンチャーとして利用される。
【0224】
前記標識は、従来の方法を介してCTO又はPTO−NVに連結されうる。望ましくは、前記標識は、炭素原子を含むスぺーサ(例えば、3−カーボンスぺーサ、6−カーボンスぺーサ、又は12−カーボンスぺーサ)を介してCTO又はPTO−NVに連結される。
【0225】
(i−2)単一標識
また、本発明は、ターゲット核酸配列の存在を示すシグナルを提供する単一標識システムを用いて優れているように実施される。
【0226】
一具現例によれば、第1断片又はCTOは、単一標識を有し、工程(e)で延長二量体のメルティングは、単一標識からのシグナル変化を誘導して、工程(e)でターゲットシグナルを提供する。
【0227】
具現例1(単一標識システム)
CTOのテンプレーティング部位は、単一蛍光標識を有しうる。ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVは、切断されて第1断片を放出する。第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、延長されて延長二量体を形成する。延長二量体の形成によって、前記単一蛍光標識からの蛍光強度は増加する。工程(e)で前記延長二量体がメルティングされる場合、前記単一蛍光標識からの蛍光強度は減少し、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)の延長鎖の存在を示す。
【0228】
一具現例によれば、前記単一標識からのシグナルレベルが延長二量体のメルティングによって変化される限り、前記単一標識は、CTOの如何なる位置にも位置しうる。
【0229】
一具現例によれば、前記単一標識は、CTOのテンプレーティング部位又はキャプチャリング部位に連結される。
【0230】
CTOのテンプレーティング部位が単一標識で標識される場合、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物上の標識からのシグナル変化は誘導されない。したがって、ハイブリッド形成物は、非ターゲットシグナルを提供しない。
【0231】
CTOのキャプチャリング部位が単一標識で標識される場合、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物は、メルティング工程で非ターゲットシグナルを提供する。このような場合、延長二量体及び前記ハイブリッド形成物間のTm値の差によって延長二量体のターゲットシグナルとハイブリッド形成物の非ターゲットシグナルとを識別することができる。
【0232】
具現例2(単一標識システム)
PTO−NVの5’−タギング部位は、単一蛍光標識を有しうる。ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVは、切断されて単一蛍光標識のある5’−タギング部位を含む第1断片を放出する。ハイブリッド形成によって、5’−タギング部位上の単一蛍光標識から出るシグナルの強度は増加する。延長二量体が工程(e)でメルティングされる場合、前記単一蛍光標識から出るシグナル強度は減少し、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0233】
一具現例によれば、延長二量体のメルティングによって、前記単一標識からのシグナルレベルに変化のある限り、前記単一標識は、第1断片の如何なる位置にも位置しうる。
【0234】
非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物は、メルティング工程で非ターゲットシグナルを提供することができる。このような場合、延長二量体及び前記ハイブリッド形成物のTm値の差によって延長二量体のターゲットシグナルと前記ハイブリッド形成物の非ターゲットシグナルとを識別する。
【0235】
本明細書で使われる単一標識は、その標識が二本鎖に存在するか、又は一本鎖に存在するかによって、異なるシグナルを提供しなければならない。前記単一標識は、蛍光標識、発光標識、化学発光標識、電気化学標識、及び金属標識を含む。望ましくは、前記単一標識は、蛍光標識を含む。
【0236】
本発明で使われる単一蛍光標識の種類及び望ましい結合サイトは、米国特許第7,537,886号及び第7,348,141号に開示されており、その教示事項は、本明細書に参照として含まれる。望ましくは、前記単一蛍光標識は、JOE、FAM、TAMRA、ROX、及びフルオレセインベースの標識を含む。標識されたヌクレオチド残基は、5’末端又は3’末端よりもオリゴヌクレオチド内の内部ヌクレオチド残基に位置することが望ましい。
【0237】
本発明で有用な単一蛍光標識は、前記敍述したレポーター及びクエンチャー分子についての説明を参照して説明することができる。
【0238】
特に、本発明が、単一標識を用いて固相で実施される場合、一般的な蛍光標識を利用でき、単一標識が二本鎖に存在するか、又は一本鎖に存在するかによって、異なる強度の蛍光シグナルを提供することができる特定蛍光標識を要求しない。固相基質から提供されるターゲットシグナルが測定される。
【0239】
固相基質上に固定されたCTOを用いる場合、化学標識(例えば、ビオチン)又は酵素標識(例えば、アルカリホスファターゼ、ぺロキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びβ−グルコシダーゼ)を利用できる。
【0240】
“第1断片及び/又はCTOに連結された標識”を用いる標識システムで、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物が形成される場合に、前記標識は、前記ハイブリッド形成物が工程(e)から非ターゲットシグナルを提供しない範囲内に位置しうる。択一的に、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物が形成される場合に、前記標識は、前記ハイブリッド形成物が工程(e)から非ターゲットシグナルを提供する範囲内に位置し、前記延長二量体のTm値は、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物のTm値よりも高い。
【0241】
特に、前記標識が、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物が非ターゲットシグナルを提供しない範囲内に位置する場合、前記ハイブリッド形成物のTm値を含んでいる区間は、ターゲット核酸配列検出のための延長二量体のTm値の選択に利用される。
【0242】
(ii)延長二量体内に挿入された標識
本発明は、延長二量体の存在を示すターゲットシグナルを提供するために、延長反応の間に延長二量体内に挿入された標識を利用できる。
【0243】
たとえ第1断片又はCTOが標識を有さないとしても、延長反応の間に延長二量体内に挿入された標識を用いて成功裏に延長二量体を標識させることができる。
【0244】
一具現例によれば、ターゲットシグナルは、延長反応の間に延長二量体内に挿入された単一標識によって提供され、前記挿入された単一標識は、延長反応の間に挿入されるヌクレオチドに連結され、工程(e)での前記延長二量体のメルティングは、単一標識からのシグナル変化を誘導して、工程(e)でターゲットシグナルを提供する。
【0245】
例えば、ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVは、切断されて第1断片を放出する。前記第1断片は、固相基質上に固定化されたCTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、単一蛍光標識で標識されたヌクレオチドの存在下に延長されて延長二量体を形成する。延長二量体からの蛍光シグナルは、CTOが固定化された固相基質のスパッ上で検出することができる。延長二量体がメルティングされる場合、蛍光標識を有する鎖は放出され、スパッ上では、これ以上の蛍光シグナルが検出されない。したがって、延長二量体のメルティングによって、シグナルの変化がスパッ上から提供されうる。すなわち、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0246】
工程(e)から提供されるターゲットシグナルは、CTO−固定化スパッ上で蛍光強度の変化を測定して得るメルティングカーブ、メルティングパターン、又はTm値を含む。
【0247】
一具現例によれば、延長反応の間に挿入(incorporated)されるヌクレオチドは、ddNTPである。
【0248】
一具現例によれば、延長反応の間に挿入されるヌクレオチドは、第1非天然塩基(non−natural base)を有し、CTOは、前記第1非天然塩基に対して特異的結合親和性のある第2非天然塩基を有するヌクレオチドを有する。望ましくは、第2非天然塩基を有するヌクレオチドは、CTOのテンプレーティング部位の如何なるサイトにも位置する。
【0249】
本明細書で使われる用語“非天然塩基”は、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(c)、及びウラシル(U)のような天然塩基の誘導体を意味し、これらは、水素−結合塩基対を形成しうる。本明細書で使われる用語“非天然塩基”は、母化合物(mother compound)として天然塩基と異なる塩基対パターンを有する塩基を含み、例えば、米国特許第5,432,272号、第5,965,364号、第6,001,983号、及び第6,037,120号に記載されている。非天然塩基間の塩基対は、天然塩基と類似に2又は3つの水素結合を含む。また、非天然塩基間の塩基対は、特定の方式でも形成される。
【0250】
非天然塩基の特定の例は、塩基対の組合せで次のような塩基を含む:iso−C/iso−G、iso−dC/iso−dG、K/X、H/J、及びM/N(参照:米国特許第7,422,850号)。
【0251】
例えば、第1非天然塩基(例えば、iso−dG)に対して特異的結合親和性のある第2非天然塩基(例えば、iso−dC)を有するヌクレオチドを含むCTOに第1断片がハイブリッド形成される。単一蛍光標識で標識された第1非天然塩基を有するヌクレオチドの存在下に延長が実施されて、延長二量体を形成する。延長反応で、第1非天然塩基を有するヌクレオチドは、第2非天然塩基を有するヌクレオチドの対向側のサイトに挿入される。
【0252】
延長二量体から出る蛍光シグナルは、固定化されたCTOのある固相基質のスパッ上から検出されうる。延長二量体がメルティングされる場合、蛍光標識を有する鎖が放出され、スパッ上では、これ以上の蛍光シグナルが検出されない。したがって、シグナルの変化が延長二量体のメルティングによってスパッ上から提供されうる。すなわち、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0253】
延長反応の間に延長二量体内に挿入された標識を用いる場合、前記標識は、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物内に挿入されないが、これは、前記ハイブリッド形成物が延長されないためである。したがって、前記ハイブリッド形成物は、非ターゲットシグナルを提供しない。
【0254】
使われる単一標識の種類及び特徴は、本明細書で前述した“第1断片及び/又はCTOに連結された標識”を用いる標識システムについての説明を参照して説明される。
【0255】
(iii)延長二量体内に挿入された標識及び第1断片又はCTOに連結された標識
本発明は、延長反応の間に延長二量体内に挿入された標識と第1断片及び/又はCTOに連結された標識との組合せを用いる標識システムを利用できる。
【0256】
一具現例によれば、ターゲットシグナルは、延長反応の間に延長二量体内に挿入された標識と第1断片及び/又はCTOに連結された標識とによって提供され、前記挿入された標識は、前記延長反応の間に挿入されたヌクレオチドに連結され、前記2つの標識は、レポーター分子及びクエンチャー分子の相互作用的二重標識であり、工程(e)で延長二量体のメルティングは、相互作用的二重標識からのシグナル変化を誘導して、工程(e)でターゲットシグナルを提供する。
【0257】
特に、延長反応の間に挿入されたヌクレオチドは、第1非天然塩基を有し、CTOは、前記第1非天然塩基に対して特異的結合親和性のある第2非天然塩基を有するヌクレオチドを有する。
【0258】
例えば、レポーター又はクエンチャー分子及び第1非天然塩基(例えば、iso−dG)に対して特異的結合親和性のある第2非天然塩基(例えば、iso−dC)を有するヌクレオチドを含むCTOに第1断片がハイブリッド形成される。クエンチャー又はレポーター分子で標識された第1非天然塩基を有するヌクレオチドの存在下に延長が実施されて、延長二量体が形成され、レポーター分子からのシグナルがクエンチャー分子によってクエンチングされる。延長反応で、前記第1非天然塩基を有するヌクレオチドは、前記第2非天然塩基を有するヌクレオチドの対向側のサイトに挿入される。
【0259】
工程(e)で延長二量体がメルティングされる場合、レポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングし、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0260】
特に、工程(e)から提供されるターゲットシグナルは、相互作用的二重標識からのシグナル変化を測定して得るメルティングカーブ、メルティングパターン、又はTm値を含む。
【0261】
CTO上の標識サイト及び挿入される標識の挿入サイトは、メルティング工程で前記2つの標識がシグナルの変化を誘導する相互作用的二重標識として作用する範囲内で決定される。
【0262】
特に、CTOのテンプレーティング部位は、レポーター又はクエンチャー分子及び第2非天然塩基を有するヌクレオチドを有する。前記工程(d)で延長反応は、クエンチャー又はレポーター分子及び前記CTO内の第2非天然塩基に対して特異的結合親和性のある第1非天然塩基を有するヌクレオチドの存在下で実施される。前記工程(d)で延長二量体の前記2つの非天然塩基は、塩基対を形成し、クエンチャー分子によるレポーター分子からのシグナルをクエンチングしてシグナルの変化を誘導し、これにより、ターゲットシグナルが提供される。択一的に、第1断片は、レポーター又はクエンチャー分子を有し、CTOのテンプレーティング部位は、第2非天然塩基を有するヌクレオチドを有する。前記工程(d)で延長反応は、クエンチャー又はレポーター分子及び前記CTO内の第2非天然塩基に対して特異的結合親和性のある第1非天然塩基を有するヌクレオチドの存在下で実施される。前記工程(d)の延長二量体の前記2つの非天然塩基は、塩基対を形成し、クエンチングによるレポーター分子からのシグナル変化を誘導し、これにより、ターゲットシグナルが提供される。
【0263】
さらに他の例として、レポーター又はクエンチャー分子を含む第1断片が、第1非天然塩基(例えば、iso−dG)に対して特異的結合親和性のある第2非天然塩基(例えば、isodC)を有するヌクレオチドを含むCTOにハイブリッド形成される。クエンチャー又はレポーター分子で標識された第1非天然塩基を有するヌクレオチドの存在下に延長が実施されて、延長二量体が形成され、レポーター分子からのシグナルがクエンチャー分子によってクエンチングされる。延長反応で、前記第1非天然塩基を有するヌクレオチドは、前記第2非天然塩基を有するヌクレオチドの対向側のサイトに挿入される。
【0264】
前記工程(d)で延長二量体が形成される場合、レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングし、工程(e)で延長二量体がメルティングされる場合、レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングし、これにより、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長鎖の存在を示す。
【0265】
特に、工程(e)から提供されるターゲットシグナルは、相互作用的二重標識からのシグナル変化を測定して得るメルティングカーブ、メルティングパターン、又はTm値を含む。
【0266】
PTO−NV上の標識サイト及び挿入される標識の挿入サイトは、メルティング工程で前記2つの標識がシグナルの変化を誘導する相互作用的二重標識として作用する範囲内で決定される。
【0267】
延長反応の間に延長二量体内に挿入される標識を用いる場合、前記標識は、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物内に挿入されないが、これは、前記ハイブリッド形成物が延長されないためである。したがって、前記ハイブリッド形成物は、メルティング工程で非ターゲットシグナルを提供しない。
【0268】
(iv)インターカレーティング標識
本発明は、延長二量体の存在を示すターゲットシグナルを提供するインターカレーティング標識を使うことができる。サンプル内に存在する二本鎖核酸分子が、シグナルを発生させることができるために、インターカレーティング標識は、固定化されたCTOを用いる固相反応でより有用である。
【0269】
本発明で、有用なインターカレーティング染料の例は、SYBRTM Green I、PO−PROTM−1、BO−PROTM−1、SYTOTM43、SYTOTM44、SYTOTM45、SYTOXTMBlue、POPOTM−1、POPOTM−3、BOBOTM−1、BOBOTM−3、LO−PROTM−1、JO−PROTM−1、YO−PROTM1、TO−PROTM1、SYTOTM11、SYTOTM13、SYTOTM15、SYTOTM16、SYTOTM20、SYTOTM23、TOTOTM−3、YOYOTM3、GelStarTM、及びチアゾールオレンジ(thiazole orange)を含む。インターカレーティング染料は、二本鎖核酸分子内に特異的に挿入されてシグナルを発生させる。
【0270】
特定の具現例で、固相基質上に固定化されたCTOのキャプチャリング部位に第1断片がハイブリッド形成される。インターカレーティング染料(例えば、SYBRTM Green)の存在下に延長を実施して、インターカレーティング染料を含む延長二量体を生成する。固定化されたCTOのある固相基質のスポット上の延長二量体から出る蛍光シグナルは、インターカレーティング蛍光染料を用いて検出されうる。延長二量体がメルティングされる場合、インターカレーティング蛍光染料が放出されて、スパッ上でこれ以上の蛍光シグナルが検出されない。したがって、ターゲットシグナルが提供されて、工程(e)で延長二量体の存在を示す。
【0271】
非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物は、メルティング工程で非ターゲットシグナルを提供する。このような場合、延長二量体及び前記ハイブリッド形成物のTm値の差によって延長二量体のターゲットシグナルと前記ハイブリッド形成物の非ターゲットシグナルとを識別することができる。
【0272】
特に、工程(e)から提供されるターゲットシグナルは、工程(e)から発生する蛍光シグナルの変化を測定して得るメルティングカーブ、メルティングパターン、又はTm値を含む。
【0273】
既定の温度で延長二量体の検出
一具現例によれば、工程(e)での検出は、延長鎖とCTOとの間の延長二量体からのシグナルを用いた既定の温度での検出を含むPTOCE分析によって実施される(参照:国際公開第2012/096523号)。
【0274】
一具現例によれば、第1断片の延長鎖及びCTOは、前記工程(d)で延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)延長反応の間に前記延長二量体内に挿入される1つの標識、(iii)第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識及び延長反応の間に前記延長二量体内に挿入される1つの標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、延長二量体の二本鎖の保持に十分な既定の温度で延長二量体からターゲットシグナルを測定することで検出される。
【0275】
延長二量体は、その自体が延長二量体の形成と非形成とを識別することができるシグナルを提供し、前記シグナルは、延長二量体が二本鎖の形態を保持する既定の温度から検出され、これにより、ターゲット核酸配列の存在が決定される。
【0276】
本発明は、ターゲット核酸配列の存在を検出するために、延長二量体の形成と関連したターゲットシグナルを測定することである。
【0277】
本発明で、延長二量体は、標識を有し、これにより、前記延長二量体は、ターゲットシグナルを提供する。
【0278】
本発明の方法で、メルティング又はハイブリッド形成分析による延長二量体の検出のために使われる標識システムは、ターゲットシグナルを提供することができる。
【0279】
延長二量体から出るターゲットシグナルの基本的な作動原理は、次の通りである:(i)第1断片の延長は、標識からのシグナル変化を誘導してターゲットシグナルを提供し、又は(ii)第1断片及びCTOのハイブリッド形成は、標識からのシグナル変化を誘導してターゲットシグナルを提供し、前記延長二量体は、ターゲットシグナルを保持する。
【0280】
例えば、固定化されたCTOを用いる場合、本発明は、より効果的な方式で多数のターゲット核酸配列を検出する。固定化されたCTOのテンプレーティング部位は、レポーター分子及びクエンチャー分子を有する。レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングする。第1断片がCTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成される場合、クエンチャー分子は、レポーター分子からのシグナルをクエンチングする。前記延長二量体の形成によって、レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに離隔してクエンチャー分子はレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングする。ターゲットシグナルは、延長工程から提供される。
【0281】
特定の具現例で、PTO−NVの5’−タギング部位は、レポーター分子及びクエンチャー分子を有する。レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングする。ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVは、切断されて、レポーター分子及びクエンチャー分子を有する5’−タギング部位を含む第1断片を放出し、前記第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成される。前記ハイブリッド形成によって、レポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に互いに離隔してクエンチャー分子はレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングする。ターゲットシグナルは、断片ハイブリッド形成工程から提供され、延長二量体は、ターゲットシグナルを保持する。
【0282】
PTO−NVの5’−タギング部位がレポーター分子及びクエンチャー分子を有する場合、非切断PTO−NVとCTOとの間のハイブリッド形成物は、非ターゲットシグナルを提供し、前記非ターゲットシグナルを除去するために、前記ハイブリッド形成物を解離させることが必要である。したがって、ターゲットシグナルを測定する温度は、前記ハイブリッド形成物が解離される温度で決定される。一具現例によれば、前記温度は、ハイブリッド形成物のTm値を考慮して追加決定される。
【0283】
一具現例によれば、前記ハイブリッド形成物が部分的に解離される温度で延長二量体が検出されうる。一具現例によれば、前記ハイブリッド形成物が十分に解離されて非ターゲットシグナルを除去する温度で延長二量体が検出されうる。
【0284】
一具現例によれば、既定の温度は、ハイブリッド形成物のTm値から10℃差し引いた温度よりも高く、望ましくは、ハイブリッド形成物のTm値から5℃差し引いた温度よりも高く、より望ましくは、ハイブリッド形成物のTm値よりも高い温度であり、さらに望ましくは、ハイブリッド形成物のTm値から5℃加算した温度よりも高い。
【0285】
シグナリングオリゴヌクレオチドを用いた検出
一具現例によれば、第1断片の延長鎖は、PCT/KR2012/005281に開示されたシグナリングオリゴヌクレオチド(Signaling Oligonucleotide:SO)を用いて検出されうる。
【0286】
延長鎖にハイブリッド形成されるSOは、前記延長鎖に相補的な配列を含む。一具現例によれば、前記SOは、延長配列に相補的な配列を含む。
【0287】
一具現例によれば、前記SOの少なくとも1つの部位は、延長配列に相補的な配列を含む。延長配列に相補的な配列を含むSOの部位は、少なくとも1、2、3、4、5、又は10つのヌクレオチドの長さである。
【0288】
前記SOの一部位が新たに合成された延長配列の一部位に相補的な配列を含むようにデザインされた場合、SOと延長鎖のハイブリッド形成結果物のTm値は、SOと非切断PTO−NVとのハイブリッド形成結果物のTm値と異なる。Tm値の差は、前記2つのハイブリッド形成結果物からのシグナルを識別可能にする。例えば、リアルタイム検出でTm値を考慮して検出温度を調節することによって、又はメルティングカーブ分析でメルティングピークによって非ターゲットシグナルを排除することができる。
【0289】
前記SOは、その配列全体として延長配列に相補的な配列を含みうる。択一的に、前記SOは、延長配列に相補的な配列を有する部位を含みうる。例えば、前記SOの一部位は、延長鎖に相補的な配列を含み、他の部位は、断片に相補的な配列を含みうる。望ましくは、前記SOは、その配列全体として延長配列に相補的な配列を含む。
【0290】
前記SOは、如何なる長さも有しうる。例えば、5〜100ヌクレオチド、5〜80ヌクレオチド、5〜60ヌクレオチド、5〜40ヌクレオチド、5〜20ヌクレオチド、5〜10ヌクレオチド、10〜100ヌクレオチド、10〜80ヌクレオチド、10〜60ヌクレオチド、10〜40ヌクレオチド、10〜30ヌクレオチド、10〜20ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜60ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、15〜30ヌクレオチド、15〜20ヌクレオチド、20〜100ヌクレオチド、20〜80ヌクレオチド、20〜60ヌクレオチド、20〜40ヌクレオチド、又は20〜30ヌクレオチドの長さを有しうる。
【0291】
前記SOは、ヘアピン構造を有しうる。
【0292】
前記SOの3’末端は、その延長が防止されるようにブロッキングされる。択一的に、ブロッキングされていない3’−OH基を有するSOは延長されうる。
【0293】
一具現例によれば、前記第1断片の延長鎖は、シグナリングオリゴヌクレオチド(SO)を用いて検出され、前記SOは、前記延長鎖に相補的な配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記SOは、延長鎖との結合(association)又は解離(dissociation)によって検出可能なシグナルを提供する。
【0294】
用語“延長鎖との結合又は解離”は、用語“延長鎖とのハイブリッド形成又は変性”と同じ意味を有する。
【0295】
一具現例によれば、ターゲット核酸配列の存在を示す検出可能なシグナルは、(i)SOに連結された標識、(ii)SOに連結された標識及びPTO−NVの断片に連結された標識の組合せ、(iii)SOに連結された標識及び前記工程(d)の延長反応の間に延長鎖に挿入される標識の組合せ、又は(iv)SOに連結された標識及びインターカレーティング染料(intercalating dye)の組合せによって提供される。
【0296】
簡略に、本発明に有用な標識システムは、次のように説明される:
【0297】
(i)SOに連結された単一標識
本発明は、単一標識を有したSOを用いてターゲットヌクレオチド変異の存在を示す延長鎖の形成に対するシグナルを提供することができる。一具現例によれば、前記SOは、単一標識で標識され、工程(e)で前記SOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、単一標識からのシグナル変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0298】
特定の具現例で、本明細書で使われた単一標識は、その標識が二本鎖に存在するか、又は一本鎖に存在するかによって、異なるシグナルを提供しなければならない。
【0299】
(ii)SOに連結された鎖内の相互作用的二重標識
一具現例によれば、SOは、レポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識で標識され、工程(e)で前記SOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、相互作用的二重標識からのシグナル変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する(参照:図6)。前記SOのハイブリッド形成以前に、前記SO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに構造的に近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングする。ハイブリッド形成になれば、前記SO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチング(unquenching)し、これは、相互作用的二重標識からのシグナル変化を引き起こす。
【0300】
相互作用的二重標識を有するSOを用いる本発明の一具現例によれば、ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVから放出された第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、延長されて延長鎖を形成する。前記延長鎖がSOにハイブリッド形成されれば、SO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、構造的に離隔してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングして、相互作用的二重標識からのシグナル変化が起こるようにする(例えば、レポーター分子からのシグナル増加)。ハイブリッド形成に関与していないSO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに構造的に近接してクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングする。
【0301】
一具現例によれば、レポーター分子及びクエンチャー分子は、SOの5’末端(又は、3’末端)及び3’末端(又は、5’末端)に位置する。一具現例によれば、前記SO上のレポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つは、SOの5’末端に位置するか、又は5’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して位置し、他の1つは、SOの形態によってレポーター分子からのシグナルをクエンチング及びアンクエンチングするように位置する。
【0302】
一具現例によれば、前記SO上のレポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つは、SOの3’末端に位置するか、又は3’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して位置し、他の1つは、SOの形態によってレポーター分子からのシグナルをクエンチング及びアンクエンチングするように位置する。
【0303】
(iii)鎖内の相互作用的二重標識
鎖内の相互作用的二重標識を使う具現例によれば、延長鎖は、レポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識のうち1つを有し、SOは、相互作用的二重標識のうち他の1つを有する。
【0304】
鎖内の相互作用的二重標識を使う具現例は、次の3種の方法によって実施される:
【0305】
第1方法によれば、前記SOは、相互作用的二重標識のレポーター分子とクエンチャー分子のうち1つの標識を含み、PTO−NVの断片は、レポーター分子とクエンチャー分子のうち他の1つの標識を含み、延長鎖は、前記PTO−NVの断片で起源した標識を含み、前記SOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、相互作用的二重標識から提供されるシグナルの変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0306】
前記SOに連結された標識は、レポーター分子又はクエンチャー分子のうち1つであり、前記断片に連結された標識は、クエンチャー分子又はレポーター分子のうち1つであり得る。
【0307】
PTO−NV上の標識サイトは、PTO−NVの切断サイトを考慮して決定され、これにより、PTO−NV断片が標識を有しうる。
【0308】
PTO−NV断片がSOとハイブリッド形成される場合、SOに連結された標識と相互作用してシグナル変化を誘導することができる限り、前記標識は、PTO−NV断片の如何なるサイト(例えば、PTO−NVのタッキング部位)にも連結されうる。SOがPTO−NV断片とハイブリッド形成される場合、PTO−NV断片に連結された標識と相互作用してシグナル変化を誘導することができる限り、前記標識は、SOの如何なるサイト(例えば、SOの5’末端)にも連結されうる。
【0309】
第2方法によれば、前記SOは、相互作用的二重標識のレポーター分子とクエンチャー分子のうち1つの標識を含み、CTOのテンプレーティング部位は、第1非天然塩基を有するヌクレオチドを含み、前記工程(d)の延長反応は、前記第1非天然塩基に特異的結合親和性のある第2非天然塩基及びレポーター分子とクエンチャー分子のうち他の1つをいずれも有するヌクレオチドの存在下で実施され、これにより、標識は、延長鎖内に挿入され、前記SOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、相互作用的二重標識から提供されるシグナルの変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0310】
望ましくは、延長反応の間に挿入された標識は、ヌクレオチドに連結され、より望ましくは、ヌクレオシドトリホスフェートに連結される。望ましくは、前記標識は、ヌクレオシドトリホスフェートの塩基に結合される。
【0311】
前記断片は、非天然塩基(例えば、iso−dG)に対して特異的結合親和性のある非天然塩基(例えば、iso−dC)を有するヌクレオチドを含むCTOにハイブリッド形成される。延長は、クエンチャーで標識されたiso−dGを有するヌクレオチドの存在下で実施されて延長鎖を形成する。前記延長反応で、クエンチャーと共にiso−dGを有するヌクレオチドが、iso−dCを有するヌクレオチドの対向側のサイトに挿入される。クエンチャー−iso−dGを含む延長鎖とレポーターで標識されたSOとの間のハイブリッド形成が起こった後、延長鎖上のクエンチャーがSO上のレポーターから提供されるシグナルをクエンチングしてシグナルの変化を誘導し、検出可能なシグナルを提供する。
【0312】
相互作用的二重標識のうち1つは、SOに連結され、他の1つは、延長反応の間に反応溶液から延長鎖内に挿入される。
【0313】
前記SOに連結された標識は、レポーター分子又はクエンチャー分子のうち1つであり、延長鎖に挿入された標識は、クエンチャー分子又はレポーター分子のうち1つであり得る。
【0314】
SOとハイブリッド形成されながら、SOに連結された標識と相互作用してシグナル変化を誘導することができる限り、延長鎖内に挿入される標識は、延長鎖の如何なるサイト(例えば、延長鎖の3’末端)にも連結されうる。延長鎖とハイブリッド形成されながら、延長鎖内に挿入された標識と相互作用してシグナル変化を誘導することができる限り、前記標識は、SOの如何なるサイト(例えば、SOの5’末端)にも連結されうる。
【0315】
第3方法によれば、前記SOは、相互作用的二重標識のレポーター分子とクエンチャー分子のうち1つの標識を含み、前記工程(d)の延長反応は、レポーター分子とクエンチャー分子のうち他の1つを有するヌクレオチドの存在下で実施され、これにより、標識が延長鎖内に挿入され、前記SOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、相互作用的二重標識から提供されるシグナルの変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0316】
SOに連結された標識は、レポーター分子又はクエンチャー分子のうち1つ(望ましくは、レポーター分子)であり、延長鎖内に挿入された標識は、クエンチャー分子又はレポーター分子のうち1つ(望ましくは、クエンチャー分子)であり得る。
【0317】
(iv)2つのSOを用いた相互作用的二重標識
2つのSOを用いる相互作用的二重標識の具現例で、本発明の方法は、延長鎖に相補的な配列を含む追加的なSOを利用し、前記2つのSOは、近接した方式で延長鎖にハイブリッド形成され、前記2つのSOは、それぞれ相互作用的二重標識のレポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つの標識を含み、前記2つのSOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、相互作用的二重標識から提供されるシグナルの変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0318】
特に、前記2つのSOのうち少なくとも1つは、延長反応で新たに延長された配列にハイブリッド形成される部位を含む。
【0319】
前記2つのSOを用いる相互作用的二重標識の具現例を実施する基本的な作動原理は、次の通りである:ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVから放出された第1断片が、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、延長されて延長鎖を形成する。以後に、2つのSOが延長鎖にハイブリッド形成される。前記ハイブリッド形成で、前記2つのSOは、近接して延長鎖とハイブリッド形成されるので、前記2つのSO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに近接して、クエンチャー分子がレポーター分子から提供されるシグナルをクエンチングし、結果的に、相互作用的二重標識から提供されるシグナルの変化(例えば、レポーター分子から提供されるシグナルの増加)を招く。前記ハイブリッド形成に関与していない2つのSO上のレポーター分子及びクエンチャー分子は、互いに離隔してレポーター分子からシグナルを生成する。
【0320】
一具現例よれば、2つのSOと延長鎖のハイブリッド形成でクエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングする限り、前記2つのSOは、延長鎖の如何なるサイトにもハイブリッド形成される。望ましくは、前記2つのSOは、すぐ近接した方式で位置するか、又は互いに1〜5ヌクレオチド離隔して位置する。
【0321】
一具現例によれば、前記2つのSOが延長鎖と近接してハイブリッド形成される場合、クエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをクエンチングする限り、レポーター分子及びクエンチャー分子は、2つのSOの如何なるサイトにも連結されうる。例えば、レポーター分子又はクエンチャー分子は、1つのSOの5’末端に連結されるか、又はその5’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して連結され、クエンチャー分子又はレポーター分子は、他の1つのSOの3’末端に連結されるか、又はその3’末端から1〜5ヌクレオチド離隔して連結される。
【0322】
(v)インターカレーティング染料を用いたFRET標識
本発明によれば、FRETシグナリングは、インターカレーティング染料を用いて達成されうる。
【0323】
一具現例によれば、SOは、FRETの受容体を含み、工程(e)でハイブリッド形成は、インターカレーティング染料の存在下で実施され、前記SOと延長鎖との間のハイブリッド形成は、SOの前記受容体から提供されるシグナルの変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0324】
インターカレーティング染料を用いるFRET標識の具現例を実施する基本的な作動原理は、次の通りである:ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されたPTO−NVから放出された第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、延長されて延長鎖を形成する。以後に、受容体で標識されたSOは、前記延長鎖にハイブリッド形成されて二本鎖核酸分子を形成した後、インターカレーティング染料は、前記二本鎖核酸分子に結合される。供与体の励起(excitation)のための光(illumination)によって供与体として役割を行うインターカレーティング染料から受容体にエネルギー転移が起こり、これは、受容体から提供されるシグナルの変化を誘導して検出可能なシグナルを提供する。
【0325】
一具現例によれば、SOに連結された受容体は、上述したように、多様な単一蛍光標識を含むが、これに限定されるものではない。
【0326】
本発明で有用なSOは、ハイブリッド形成に依存的なシグナルを提供することができるあらゆるプローブ、例えば、Molecular beaconTM(米国特許第5,925,517号)、HybeaconsTM(D.J.Frenchら、Molecular and Cellular Probes(2001)13,363−374、及び米国特許第7,348,141号)、二重標識された、自己クエンチングプローブ(米国特許第5,876,930号)、LUXTM(I.A.Nazarenkoら、Nucleic Acids Res 2002,30:2089−2095.及び米国特許第7,537,886号)及びハイブリッド形成プローブ(Bernard PSら、Clin Chem 2000,46,147−148及びDeepti Parasharら、Indian J Med Res 124,review article October 2006,385−398)を含む。
【0327】
一具現例によれば、SOを用いた検出は、リアルタイムに検出可能なシグナルを提供する標識を使ってリアルタイム方式で実施される。
【0328】
択一的に、本発明で使われた標識は、ハイブリッド形成結果物のメルティングの間に、又はハイブリッド形成結果物のメルティング及びハイブリッド形成の間に検出可能なシグナルを提供することができるために、SOを用いた検出は、メルティング分析又はハイブリッド形成分析によって実施される。
【0329】
一具現例によれば、PTO−NV断片とプライマー対を形成するプライマーを用いて延長鎖をさらに増幅することができる。
【0330】
一具現例によれば、SOは、その延長が防止されるように3’末端がブロッキングされる。
【0331】
ハイブリッド形成オリゴヌクレオチドを用いた検出
一具現例によれば、第1断片の延長鎖は、HO(hybridizing oligonucleotide)を用いて検出され、前記HOは、CTOに相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記第1断片の延長は、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素によるHOの切断を誘導して、前記標識から検出可能なシグナルを提供する。
【0332】
一具現例によれば、前記HOは、CTO上の第1断片のダウンストリームに位置する。
【0333】
一具現例によれば、前記HOは、CTOのテンプレーティング部位に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む。
【0334】
一具現例によれば、前記断片の延長のために使われた鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、5’ヌクレアーゼ活性を有する。
【0335】
前記HOの長さは、多様であり得る。例えば、HOは、5〜100ヌクレオチド、5〜80ヌクレオチド、5〜60ヌクレオチド、5〜40ヌクレオチド、5〜20ヌクレオチド、5〜10ヌクレオチド、10〜100ヌクレオチド、10〜80ヌクレオチド、10〜60ヌクレオチド、10〜40ヌクレオチド、10〜30ヌクレオチド、10〜20ヌクレオチド、15〜100ヌクレオチド、15〜80ヌクレオチド、15〜60ヌクレオチド、15〜40ヌクレオチド、15〜30ヌクレオチド、15〜20ヌクレオチド、20〜100ヌクレオチド、20〜80ヌクレオチド、20〜60ヌクレオチド、20〜40ヌクレオチド、又は20〜30ヌクレオチドの長さである。
【0336】
本発明の一具現例によれば、HOは、その延長が防止されるように3’末端がブロッキングされる。
【0337】
簡略に、本発明に有用な標識システムは、次のように説明される:
【0338】
(i)HOに連結された単一標識
本発明は、単一標識のあるHOを用いてターゲットヌクレオチド変異の存在を示す延長鎖の形成に対するシグナルを提供することができる。
【0339】
一具現例によれば、本明細書で使われた単一標識は、その標識が二本鎖に存在するか、又は一本鎖(例えば、HO及びHOの断片)に存在するかによって、異なるシグナルを提供しなければならない。
【0340】
一具現例によれば、HOとCTOとの間のハイブリッド形成が可能な温度でシグナルを検出することが必要である。
【0341】
(ii)HOに連結された相互作用的二重標識
一具現例によれば、検出可能なシグナルは、HOに連結された相互作用的二重標識によって提供される。
【0342】
図7で図式化したように、PTO−NVから放出された第1断片は、CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成され、レポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識で標識されたHOは、CTOのテンプレーティング部位にハイブリッド形成される。前記第1断片の延長が、前記HOの切断を誘導してレポーター分子をクエンチャー分子から分離させ、これにより、延長鎖の存在を示すシグナルが提供される。
【0343】
このような具現例で、二重標識−連結されたヌクレオチドが互いに相対的に近接する場合、HO切断前と切断後との間のシグナル変化をシグナル検出のために利用できる。
【0344】
二重標識−連結されたヌクレオチドが互いに相対的に距離が遠い場合、HOとCTOとの間のハイブリッド形成は、相互作用的二重標識の構造的離隔を誘導してHOが切断されない場合にも、レポーター分子からのシグナルをアンクエンチングし、これにより、シグナルの変化を提供する。このような場合、HOの切断された断片からのシグナルは、HOとCTOとの間のハイブリッド形成を防止することができるより高い温度(例えば、95℃)から検出されうる。
【0345】
一具現例によれば、切断されたHO及び非切断されたHOが識別されるシグナルを提供することができる限り、レポーター分子及びクエンチャー分子は、HOの如何なるサイトにも位置しうる。
【0346】
特定の具現例で、レポーター分子及びクエンチャー分子は、HOの両末端にそれぞれ位置する。
【0347】
(iii)HO及びCTOに連結された相互作用的二重標識
一具現例によれば、1つは、HOに連結され、他の1つは、CTOに連結されたレポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識によって検出可能なシグナルが提供される。
【0348】
特定の具現例で、HOがCTOにハイブリッド形成される場合、レポーター分子からのシグナルがクエンチャー分子によってクエンチングされるように、レポーター分子及びクエンチャー分子がHO及びCTO上に位置する。第1断片の延長によって誘導されたHOの切断は、CTOからHOを放出させ、レポーター分子をクエンチャー分子から離隔させ、クエンチャー分子がレポーター分子からのシグナルをアンクエンチングさせ、これにより、延長鎖の存在を示すシグナルを提供する。
【0349】
一具現例によれば、HOとCTOとの間のハイブリッド形成が可能な温度でシグナルを検出することが必要である。
【0350】
一具現例によれば、前記HOは、ヘアピン構造を有するようにデザインされうる。
【0351】
特定の具現例で、レポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つは、HOの3’末端に連結され、他の1つは、CTOの5’末端に連結される。
【0352】
一具現例によれば、2つのHOを使った相互作用的二重標識のような標識システムを、HOを用いる本発明の方法に利用できる。切断されたHO及び非切断されたHOが識別されるシグナルを提供することができる限り、相互作用的二重標識は、2つのHOの如何なるサイトにも位置しうる。標識の種類及び位置は、前記SOの説明を参考にして説明される。
【0353】
一具現例によれば、インターカレーティング染料を使ったFRETのような標識システムを、HOを用いる本発明の方法に利用できる。切断されたHO及び非切断されたHOが、インターカレーティング染料の存在下で識別されるシグナルを提供することができる限り、FRET標識は、HOの如何なるサイトにも位置しうる。標識の種類及び位置は、前記SOの説明を参考にして説明される。
【0354】
延長鎖のサイズ又は配列による検出
一具現例によれば、第1断片の延長鎖は、延長鎖のサイズ又は配列に基づいて検出されうる。例えば、延長鎖は、電気泳動又は質量分析(例えば、電子衝撃(Electron Impact;EI)、化学的イオン化(Chemical Ionization;CI)、場脱着(Field Desorption;FD)、252Cf−プラズマ脱着(252Cf−Plasma Desorption;PD)、脱着化学的イオン化(Desorption Chemical Ionization;DCI)、二重イオン質量分析(Secondary Ion Mass Spectrometry;SIMS)、高速原子衝撃(Fast Atom Bombardment;FAB)、電子噴霧イオン化(Electrospray Ionization;ESI)、マトリックス補助レーザ脱着イオン化(Matrix−Assisted Laser Desorption Ionization;MALDI)、及び二重質量分析(Tandem Mass Spectrometry))を用いて検出されうる。
【0355】
PTO−NV及びCTOは、天然dNMPsで構成することができる。択一的に、PTO−NV及びCTOは、修飾ヌクレオチド又は非天然ヌクレオチド、例えば、PNA(Peptide Nucleic Acid、国際公開第92/20702号参照)及びLNA(Locked Nucleic Acid、国際公開第98/22489号、国際公開第98/39352号、及び国際公開第99/14226号参照)を含みうる。PTO−NV及びCTOは、デオキシイノシン、イノシン、1−(2’−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−3−ニトロピロール、及び5−ニトロインドールのようなユニバーサル塩基を含みうる。用語“ユニバーサル塩基(universal base)”は、それぞれの天然DNA/RNA塩基とほぼ識別なしに塩基対を形成できることを意味する。
【0356】
一具現例によれば、前記方法は、前記工程(a)〜(e)の全部又は一部を繰り返して実施する反復サイクルをさらに含み、前記反復サイクルの間に変性工程を含む。前記反応反復は、ターゲット核酸配列の増幅を伴う。望ましくは、前記増幅は、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、及び第4,800,159号に開示されたPCR(Polymerase Chain Reaction)によって実施する。
【0357】
一具現例によれば、前記方法は、前記工程(a)〜(b)、(a)〜(d)、又は(a)〜(e)を繰り返す反復サイクルをさらに含み、前記反復サイクルの間に変性工程を含む工程をさらに含む。例えば、前記方法は、反復サイクルの間に変性工程を含み、前記工程(a)〜(b)、(a)〜(d)、又は(a)〜(e)を数サイクル、例えば、2〜80サイクル、2〜50サイクル、2〜40サイクル、10〜80サイクル、10〜50サイクル、10〜40サイクル、20〜80サイクル、20〜50サイクル、20〜40サイクル、30〜60サイクル、又は40〜60サイクルの間に繰り返した後、前記工程(e)を実施することで実施される。例えば、また、前記方法は、反復サイクルの間に変性工程を含み、前記工程(a)〜(b)を数サイクル、例えば、2〜80サイクル、2〜50サイクル、2〜40サイクル、10〜80サイクル、10〜50サイクル、10〜40サイクル、20〜80サイクル、20〜50サイクル、20〜40サイクル、30〜60サイクル、又は40〜60サイクルの間に繰り返した後、前記工程(c)〜(e)を実施することで実施される。
【0358】
前記変性は、熱、アルカリ、ホルムアミド、ウレア、及びグリコール酸処理、酵素的方法(例、ヘリカーゼ作用)及び結合タンパク質を含む従来の技術を介して実施することができるが、これらに限定されるものではない。例えば、メルティングは、80〜105℃の温度範囲で加熱して達成されうる。このような処理を果たすための一般的な方法は、文献[Joseph Sambrookら、Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(2001)]に開示されている。
【0359】
一具現例によれば、前記工程(a)〜(e)は、1つの反応容器又は個別反応容器で実施する。例えば、前記工程(a)〜(b)、(c)〜(d)、又は(e)を個別反応容器で実施することができる。
【0360】
一具現例によれば、前記工程(a)〜(e)は、反応条件(特に、温度)によって1つの反応容器でも同時的又は個別的に進行させうる。例えば、前記工程(a)〜(b)及び(c)〜(e)は、反応条件(特に、温度)によって1つの反応容器でも同時的又は個別的に進行させうる。
【0361】
一具現例によれば、アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとを含むプライマー対及び増幅ブロッカーを用いる選択的増幅、及びPTO−NVの切断を用いるターゲットヌクレオチド変異の検出は、反応条件(特に、温度)によって個別反応容器で個別的に実施されるか、又は1つの反応容器でも実施される。
【0362】
個別反応容器で実施される場合、PTO−NVは、アップストリームオリゴヌクレオチドに独立して切断されるか、又はアップストリームプローブに依存的に切断されうる。
【0363】
本発明は、検出及び/又は増幅しようとするターゲット核酸配列が如何なる特定配列又は長さを有することを要求せず、前記ターゲット核酸配列は、あらゆるDNA(gDNA及びcDNA)及びRNA分子を含む。
【0364】
mRNAを出発物質として用いる場合、アニーリング工程実施以前に逆転写工程が必須的であり、その詳細な内容は、文献[Joseph Sambrookら、Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(2001);及びNoonan,K.F.ら、Nucleic Acids Res.16:10366(1988)]に開示されている。逆転写反応のためには、ランダムヘキサマー又はmRNAにハイブリッド形成可能なオリゴヌクレオチドdTプライマーが利用される。
【0365】
検出及び/又は増幅することができるターゲット核酸配列は、あらゆる天然原核細胞核酸、眞核細胞(例えば、原生動物と寄生動物、菌類、酵母、高等植物、下等動物、及び哺乳動物とヒトとを含む高等動物)核酸、ウイルス(例えば、ヘルペスウイルス、HIV、インフルエンザウイルス、エプスタインバーウイルス、肝炎ウイルス、ポリオウイルスなど)核酸、又はウィロイド核酸を含む。
【0366】
本発明によって検出されるターゲット核酸配列は、多様な核酸配列、例えば、ゲノム内の配列、人為的に分離されるか、断片化された配列及び合成配列(例えば、cDNA配列及びバーコード配列)を含む。例えば、ターゲット核酸配列は、Immuno−PCR(IPCR)のための核酸マーカー配列を含む。IPCRは、PCRと共に核酸マーカー配列及び抗体間のコンジュゲートを用い、これは、タンパク質を含んだ多種のターゲットの検出に幅広く適用される(Sanoら、Science 258 pp:120−122(1992)、米国特許第5,665,539号、Niemeyerら、Trends in Biotechnology 23 pp:208−216(2005)、米国出願公開第2005/0239108号及びYeら、Journal of Environmental Science 22 pp:796−800(2010))。
【0367】
少なくとも2種のヌクレオチド変異を同時に検出(マルチプレックス)するという点で、本発明の利点がさらに注目される。
【0368】
一具現例によれば、前記方法は、少なくとも2種(より望ましくは、少なくとも3種、さらに望ましくは、少なくとも5種)のヌクレオチド変異を検出するために実施され、前記アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーは、少なくとも2種(より望ましくは、少なくとも3種、さらに望ましくは、少なくとも5種)のアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含み、前記増幅ブロッカーは、少なくとも2種(より望ましくは、少なくとも3種、さらに望ましくは、少なくとも5種)の増幅ブロッカーを含み、前記PTO−NVは、少なくとも2種(より望ましくは、少なくとも3種、さらに望ましくは、少なくとも5種)のPTO−NVを含む。
【0369】
固相に固定化されたオリゴヌクレオチドを用いたヌクレオチド変異の検出
本発明は、マイクロアレイのような固相でもヌクレオチド変異の検出に効果的である。
【0370】
一具現例によれば、本発明は、固相で実施され、オリゴヌクレオチド(例えば、CTO、SO又はHO)は、その5’末端又は3’末端を介して固相基質上に固定化される。固相では、固相基質上から提供されるターゲットシグナルを測定する。
【0371】
前記CTO、SO又はHOの固定化は、2種の方法でなされうる。
【0372】
第1方法では、固相基質上に既に固定化されたCTO、SO又はHOが反応工程に関与する。第2方法では、CTO、SO又はHOが非固定化された形態で関与した後、反応工程の間に固相基質上に固定化される。
【0373】
一具現例によれば、固相反応では、単一標識を有する核酸配列が一本鎖内にあるか、又は二本鎖内にあるかによって、単一標識が異なる強度のシグナルを提供することができる能力を有することを要求しない。単一標識は、化学標識(例えば、ビオチン)、酵素標識(例えば、アルカリホスファターゼ、ぺロキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びβ−グルコシダーゼ)、放射性同位元素標識(例えば、I125及びC14)、蛍光標識、発光標識、化学発光標識、及び金属標識(例えば、金)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0374】
固相反応のために、前記CTO、SO、又はHOは、その5’末端又は3’末端(望ましくは、3’末端)を介して固相基質の表面上に直接的又は間接的に(望ましくは、間接的)固定化される。また、前記CTO、SO、又はHOは、共有又は非共有結合方式で固相基質表面上に固定化されうる。固定化されたオリゴヌクレオチドが、固相基質表面上に間接的に固定化される場合、適したリンカーを用いる。本発明で有用なリンカーは、固相基質表面上のプローブ固定化に利用される如何なるリンカーも含みうる。例えば、アミン官能性を有するアルキル又はアリール化合物、又はチオール基官能性を有するアルキル又はアリール化合物が、固定化のためのリンカーとして使われる。また、ポリ(T)テイル又はポリ(A)テイルがリンカーとして使われ、これは、酵素作用(例えば、酵素の切断反応)の抑制要素である空間妨害要因を顕著に減少させてハイブリッド形成効率を増加させるのに寄与する。リンカーとしてポリ(T)テイル又はポリ(A)テイルは、プローブの配列で考慮されない。
【0375】
一具現例によれば、前記CTO、SO又はHOは、結合パートナー(例えば、ビオチン/ストレプトアビジン)間の相互作用を介して固相基質上に固定化されうる。例えば、結合パートナー(ビオチン及びストレプトアビジン)のうち1つを有したCTO、SO又はHOは、表面が他の結合パートナーに修飾された固相基質上に固定化されうる。
【0376】
一具現例によれば、前記CTO、SO又はHOは、固定化のためのヌクレオチド配列によって固相基質上に固定化されうる。例えば、固定化のためのヌクレオチド配列に相補的な追加配列を有したCTO、SO又はHOを固定化するために、表面が固定化のためのヌクレオチド配列に修飾された固相基質が使われる。
【0377】
一具現例によれば、本発明で利用される固相基質は、マイクロアレイである。本発明の反応環境を提供するマイクロアレイは、当業界に公知の如何なるものも含みうる。本発明のあらゆる過程、すなわち、ターゲット核酸配列とのハイブリッド形成、切断、延長、メルティング及び蛍光検出は、マイクロアレイ上で実施される。マイクロアレイ上に固定化されたオリゴヌクレオチドは、ハイブリッド形成アレイ要素(hybridizable array element)として利用される。マイクロアレイを製作するための固相基質は、金属(例えば、金、金と銅との合金、アルミニウム)、金属オキシド、ガラス、セラミック、石英、シリコン、半導体、Si/SiOウェーハ、ゲルマニウム、ガリウムアルセニド、カーボン、炭素ナノチューブ、ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリアクリルアミド)、セファロース、アガロース及びコロイドを含むが、これらに限定されるものではない。前記固相基質は、ディップスティック、プレート、パーティクル(例えば、ビーズ)、親和性カラム、及び膜(membrane)の形態であり得る。本発明の多数の固定化されたオリゴヌクレオチドは、固相基質上の1つのアドレサブル(addressable)領域又は2つ以上のアドレサブル領域に固定化され、固相基質は、2〜1,000,000つのアドレサブル部位を含みうる。フォトリソグラフィー、インクジェッティング、機械的マイクロスポッティング、及びその類似方法のような従来の製作技術によって、アレイ又は特定応用のためのアレイを生産するために、固定化されたオリゴヌクレオチドが製作することができる。
【0378】
固定化されたオリゴヌクレオチド上の標識が物理的に分離されているために、固相で実施する本発明は、一種の標識を利用するとしても、多数のターゲット核酸配列を同時的に検出することができる。したがって、固相で、本発明によって検出可能なターゲット核酸配列の数は制限されるものではない。
【0379】
共焦点検出機器を用いて、液相に残っている標識の影響なしに固相基質上のシグナルのみを検出することができる。
【0380】
ターゲットヌクレオチド変異の検出のためのキット
本発明の他の様態で、本発明は、下記を含み、増幅ブロッカー及びVD−PTOCE分析を用いてターゲット核酸配列上のターゲットヌクレオチド変異を検出するためのキットを提供する:
(a)ターゲット核酸の増幅のためのアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含むプライマー対であって、前記アップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーのそれぞれは、ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む前記プライマー対と、
(b)5’ヌクレアーゼ切断に対して耐性を有し、前記ターゲット核酸配列上の前記ターゲットヌクレオチド変異とは異なる非ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含む増幅ブロッカーと、
(c)(i)前記ターゲット核酸配列に相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列を含む3’−ターゲッティング部位、(ii)前記ターゲット核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む5’−タギング部位、及び(iii)前記ターゲット核酸上の前記ターゲットヌクレオチド変異に対して相補的な配列を含み、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部に位置するヌクレオチド変異識別サイトを含むPTO−NVと、
(d)3’→5’方向に(i)前記PTO−NVの5’−タギング部位又は5’−タギング部位の一部に相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部位、及び(ii)前記PTO−NVの5’−タギング部位及び3’−ターゲッティング部位に非相補的なヌクレオチド配列を含むテンプレーティング部位を含むCTOであって、前記PTO−NVから放出された第1断片又は第2断片は、前記CTOのキャプチャリング部位とハイブリッド形成されるCTOとを含み、
前記増幅ブロッカーは、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成され、前記PTO−NVの5’−タギング部位は、前記ターゲット核酸配列にハイブリッド形成されず、
前記アップストリームプライマーは、前記PTO−NVのアップストリームに位置し、前記増幅ブロッカーは、前記アップストリームプライマー又はダウンストリームプライマーのダウンストリームに位置し、前記増幅ブロッカー及び前記PTO−NVは、前記アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの間に位置し、
前記アップストリームプライマーは、その延長鎖を介して前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による前記PTO−NVの切断を誘導し、前記増幅ブロッカーと前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列のハイブリッド形成は、前記増幅ブロッカーのアップストリームに位置した前記プライマーの延長を抑制し、これにより、前記非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列の増幅をブロッキングし、
前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに対して相補的な前記ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成して、第1初期切断サイトから切断を誘導し、第1断片が放出され、前記PTO−NVが、前記ヌクレオチド変異識別サイトに非相補的な前記非ターゲットヌクレオチド変異を有する前記ターゲット核酸配列とハイブリッド形成されれば、前記3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部が、前記ターゲット核酸配列と二本鎖を形成せず、前記第1初期切断サイトのダウンストリームに位置する第2初期切断サイトから切断を誘導し、第2断片が放出され、前記第2断片は、追加的な3’末端部位を含み、これは、前記第2断片が、前記第1断片と異なるようにし、
前記第1断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第1断片は延長されて、前記CTOのテンプレーティング部位と相補的な延長配列を含む延長鎖を形成し、前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成されれば、前記第2断片は延長されない。
【0381】
本発明のキットは、前述した本発明の検出方法を実施するように構成されているために、両者間の共通内容は、本明細書の複雑性をもたらす過度な重複を避けるために省略する。
【0382】
一具現例によれば、前記キットは、前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素、鋳型−依存的核酸ポリメラーゼ、又はその組合せをさらに含む。
【0383】
一具現例によれば、前記増幅ブロッカーは、5’ヌクレアーゼ活性に耐性のあるバックボーン(backbone)を有するヌクレオシド/ヌクレオチドを含む。
【0384】
一具現例によれば、前記増幅ブロッカーは、ペプチド核酸(PNA)、ロック核酸(LNA)、モルホリノ、グリコール核酸(GNA)、トレオース核酸(TNA)、ブリッジ核酸(BNA)、N3’−P5’ホスホルアミダート(NP)オリゴマー、小溝結合物質が連結されたオリゴヌクレオチド、ホスホロチオエート(PS)オリゴマー、C〜Cアルキルホスホネートオリゴマー、ホスホルアミダート、β−ホスホジエステルオリゴヌクレオチド、α−ホスホジエステルオリゴヌクレオチド、又はこれらの組合せを含む。
【0385】
一具現例によれば、前記第2断片が、前記CTOのキャプチャリング部位にハイブリッド形成される場合、前記CTOが、前記第2断片の前記追加的な3’末端部位とハイブリッド形成されず、前記第2断片の延長が防止されるように選択された配列を前記CTOが有する。
【0386】
一具現例によれば、前記ヌクレオチド変異識別サイトは、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端から10ヌクレオチド以内に離隔して位置する。
【0387】
一具現例によれば、前記PTO−NVの3’−ターゲッティング部位の5’末端の一部は、前記ヌクレオチド変異識別サイトから1〜5ヌクレオチド以内に離隔して位置する非塩基対部分を含み、前記非塩基対部分は、前記第1初期切断サイト及び前記第2初期切断サイト間の差を増加させる。
【0388】
一具現例によれば、前記非塩基対部分は、(i)人為的なミスマッチ塩基、塩基対を形成することができないように修飾された非塩基対塩基又はユニバーサル塩基を含むヌクレオチド、(ii)塩基対を形成することができないように修飾された非塩基対ヌクレオチド、又は(iii)非塩基対形成化合物である。
【0389】
一具現例によれば、前記ヌクレオチド変異は、置換変異、欠損変異又は挿入変異である。
【0390】
一具現例によれば、前記第1断片の延長鎖と前記CTOは、延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又は前記CTOに連結された少なくとも1つの標識及び前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、前記延長二量体に対するメルティング分析又はハイブリッド形成分析によって、前記延長二量体から前記ターゲットシグナルを測定することで検出される。
【0391】
一具現例によれば、前記第1断片の延長鎖と前記CTOは、延長二量体を形成し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片の配列及び/又は長さ、(ii)前記CTOの配列及び/又は長さ、又は(iii)前記第1断片の配列及び/又は長さと前記CTOの配列及び/又は長さによって調節可能なTm値を有し、前記延長二量体は、(i)前記第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識、(ii)前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、(iii)前記第1断片及び/又はCTOに連結された少なくとも1つの標識及び前記延長反応の間に前記延長二量体内に挿入された標識、又は(iv)インターカレーティング標識によるターゲットシグナルを提供し、前記延長鎖の存在は、前記延長二量体の二本鎖の保持に十分な既定の温度で前記延長二量体からターゲットシグナルを測定することで検出される。
【0392】
一具現例によれば、前記キットは、前記第1断片の延長鎖を検出するためのシグナリングオリゴヌクレオチド(SO)をさらに含み、前記SOは、前記延長鎖に相補的な配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記SOは、前記延長鎖との結合又は解離によって検出可能なシグナルを提供する。一具現例によれば、前記検出可能なシグナルは、(i)前記SOに連結された標識、(ii)前記SOに連結された標識及び前記PTO−NVの断片に連結された標識の組合せ、(iii)前記SOに連結された標識及び前記延長反応の間に延長鎖に挿入される標識の組合せ、又は(iv)前記SOに連結された標識及びインターカレーティング染料の組合せによって提供される。一具現例によれば、前記キットは、前記延長鎖に相補的な配列を含む追加的なSOをもう1つ利用し、前記2つのSOは、前記延長鎖に近接してハイブリッド形成され、前記2つのSOは、それぞれ相互作用的二重標識のレポーター分子及びクエンチャー分子のうち1つの標識を含む。
【0393】
一具現例によれば、前記キットは、前記第1断片の延長鎖を検出するためのハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(Hybridizing Oligonucleotide:HO)をさらに含み、前記HOは、前記CTOに相補的なハイブリッド形成ヌクレオチド配列及び少なくとも1つの標識を含み、前記第1断片の延長は、5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素による前記HOの切断を誘導して、前記標識から検出可能なシグナルを生成する。一具現例によれば、前記検出可能なシグナルは、(i)前記HOに連結された相互作用的二重標識、又は(ii)相互作用的二重標識のうち1つは、前記HOに連結され、他の1つは、前記CTOに連結されたレポーター分子及びクエンチャー分子を含む相互作用的二重標識によって提供される。
【0394】
一具現例によれば、前記増幅ブロッカー、PTO−NV、CTO、SO及び/又はHOは、その延長が防止されるようにその3’末端がブロッキングされる。
【0395】
一具現例によれば、前記キットは、少なくとも2種のヌクレオチド変異を検出するために実施され、前記アップストリームプライマー及び前記ダウンストリームプライマーは、少なくとも2種のアップストリームプライマー及びダウンストリームプライマーを含み、前記増幅ブロッカーは、少なくとも2種の増幅ブロッカーを含み、前記PTO−NVは、少なくとも2種のPTO−NVを含む。
【0396】
一具現例によれば、前記鋳型−依存的核酸ポリメラーゼは、前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素と同じ酵素である。
【0397】
一具現例によれば、前記5’ヌクレアーゼ活性を有する酵素は、5’ヌクレアーゼ活性を有する熱安定性DNAポリメラーゼ又はFENヌクレアーゼである。
【0398】
前述した本発明のあらゆるキットは、バッファ、DNAポリメラーゼ補助因子及びデオキシリボヌクレオチド−5−トリホスフェートのようなターゲット増幅PCR反応(例えば、PCR反応)の実施に必要な試薬を選択的に含みうる。選択的に、前記キットは、また多様なポリヌクレオチド分子、逆転写酵素、多様なバッファ及び試薬、及びDNAポリメラーゼ活性を抑制する抗体を含みうる。また、前記キットは、陽性対照群及び陰性対照群の反応の実施に必要な試薬を含みうる。特定反応で使われる試薬の最適量は、本明細書に開示事項の利点が分かっている当業者によって容易に決定されうる。典型的に、本発明のキットは、別途の包装又は区画内に前述した構成成分を含むように採択される。
【0399】
本発明の特徴及び利点を要約すれば、次の通りである:
(a)本発明は、本発明者によって開発されたVD−PTOCE分析を改善したものであって、少量の少数対立遺伝子の効果的検出を目的とする。
(b)本発明は、過量の野生型DNA内の少数突然変異の検出に非常に効果的である。増幅ブロッカーは、突然変異DNAの選択的増幅によって野生型DNAに対するPTO−NVの消耗を制限することができる。又は、増幅ブロッカーは、野生型DNAに対するハイブリッド形成でPTO−NVと競争し、これは、野生型DNA上でPTO−NVの切断を防止する。
(c)本発明によれば、プローブ(PTO−NV)は、関心のあるヌクレオチド変異の存否によって識別される異なるハイブリッド形成パターンを示す。
(d)関心のあるヌクレオチド変異に対するこのような識別されるハイブリッド形成パターンは、PTO−NVの初期切断サイトの差を提供し、これにより、2種のPTO−NV断片が生成されて、関心のあるヌクレオチド変異の存否によってシグナルの差が発生する。
(e)PTO−NVの5’−タッキング部位配列及びCTOの配列をターゲット核酸配列を考慮せずに選択可能であるということは注目すべき点である。これは、PTO−NVの5’−タッキング部位及びCTOのための配列プール(pool)をあらかじめデザインすることを可能にする。PTO−NVの3’−ターゲッティング部位は、必ずターゲット核酸配列を考慮して準備されなければならないが、CTOは、ターゲット核酸配列に対する考慮や知識なしにあらかじめ製作された方法で準備されうる。このような特徴は、複数のターゲット検出、特に、固相基質上に固定化されたCTOを用いるマイクロアレイ上で著しい利点を提供する。
【実施例】
【0400】
実施例1:増幅ブロッカーを用いたVD−PTOCE分析による少数突然変異の検出
増幅ブロッカーとVD−PTOCEとの組合せで過量の野生型DNA内の少数突然変異を確認できるか否かを実験した。
【0401】
アップストリームプライマーとダウンストリームプライマーとの延長、PTO−NVの切断及びPTO−NV断片の延長のために、5’ヌクレアーゼ活性を有するTaq DNAポリメラーゼを使った。PTO−NV、増幅ブロッカー及びCTOは、延長を防止するために、その3’末端をカーボンスぺーサ(carbon spacer)でブロッキングした。BRAF(V600E)野生型(T)及び突然変異(A)ヒトゲノムDNAをターゲット核酸配列として使った。突然変異DNAは、ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列に該当し、野生型DNAは、非ターゲットヌクレオチド変異を有するターゲット核酸配列に該当した。増幅ブロッカーの効果を調査するために、互いに異なる比率の突然変異及び野生型BRAF DNAを有する一連の混合物を準備した(突然変異100%、10%、1%、0.1%、及び0%)。
【0402】
PTO−NVは、標識を有さない。PTO−NVのヌクレオチド変異識別サイトは、センス鎖(sense−strand)の突然変異(A)DNAに相補的なヌクレオチド(T)を有する(配列番号:3)。増幅ブロッカーは、LNAヌクレオチドを含み、増幅ブロッカーのヌクレオチド変異識別サイトは、アンチセンス鎖(anti−sense strand)の野生型(A)DNAに相補的なヌクレオチド(T)を有する(配列番号:4)。
【0403】
本実施例のVD−PTOCE分析で、ターゲットヌクレオチド変異(すなわち、突然変異DNA)の存在によって生成された延長鎖の存在は、延長鎖とCTOで形成された延長二量体のメルティング分析によって検出した。
【0404】
CTOは、そのテンプレーティング(templating)部位をクエンチャー分子(BHQ−2)及び蛍光レポーター分子(Cal Fluor Red 610)で標識する(配列番号:5)。
【0405】
本実施例で使ったアップストリームプライマー、ダウンストリームプライマー、PTO−NV、増幅ブロッカー、及びCTOの配列は、次の通りである:
BRAF−F 5’−CTTCATAATGCTTGCTCTGATAGGIIIIIGAGATCTACT−3’(配列番号:1)
BRAF−R 5’−ATAGCCTCAATTCTTACCATCCAIIIIITGGATCCAGA−3’(配列番号:2)
BRAF−PTO−NV 5’−GGTGGACTTGCGGTCTGTAGCTAGACCAAAATCACCTATTTTTACTGTG[C3スぺーサ]−3’(配列番号:3)
増幅ブロッカー 5’−CAGGAAACTCGATGG[C3スぺーサ]−3’(配列番号:4)
BRAF−CTO−1 5’−[BHQ−2]TTTTTTTTGAGCCAGAGTTA[T(Cal Fluor Red 610)]GGTCACCGCAAGTCCACC[C3スぺーサ]−3’(配列番号:5)
(I:デオキシイノシン)
(下線を引いた文字は、PTO−NVの5’−タギング部位を示す)
(太字は、ヌクレオチド識別サイトを示す)
(ボックス表示した文字は、LNAヌクレオチドを示す)
【0406】
BRAF(V600E)突然変異(A)及び野生型(T)ヒトゲノムDNAの多様な比率の混合物(突然変異100%、10%、1%、0.1%、及び0%)100ng、アップストリームプライマー(配列番号:1)10pmole、ダウンストリームプライマー(配列番号:2)10pmole、PTO−NV(配列番号:3)5pmole、増幅ブロッカー(配列番号:4)5pmole、CTO(配列番号:5)1pmole、及び2×マスターミックス(2.5mM MgCl、200μM dNTPs、1.6unitのTaq DNAポリメラーゼ)(Solgent,Korea)10μLを含有した20μLの最終体積で反応を実施した。前記反応混合物を含有しているチューブをリアルタイム熱循環器(CFX96,Bio−Rad)に位置させた。前記反応混合物を95℃で15分間変性させ、95℃で30秒間、60℃で60秒間の過程を50サイクル繰り返した。反応後、前記反応混合物を55℃に冷却させ、55℃で10分間保持させた後、55℃から85℃に徐々に加熱することによって、メルティングカーブを得た。温度が上昇する間に蛍光を連続して測定して、二本鎖DNAの解離をモニタリングした。メルティングピークは、メルティングカーブデータから得た。
【0407】
図8A及び図8Bで示すように、ターゲット核酸配列が存在する場合、増幅ブロッカーのない場合には、VD−PTOCE分析で10%突然変異比率まで延長二量体の予想Tm値に該当するピークが検出されたが、増幅ブロッカーのある場合には、0.1%突然変異比率までピークが検出された。ターゲットが存在しない場合には、如何なるピークも検出されていない。
【0408】
このような結果は、増幅ブロッカーの使用でVD−PTOCE分析の能力を改善して、野生型DNAが過量で存在する場合にも、少数突然変異を検出することができるということを示す。
【0409】
実施例2:増幅ブロッカーと共にシグナリングオリゴヌクレオチドを用いたVD−PTOCE分析による少数突然変異の検出
本発明者らは、シグナリングオリゴヌクレオチド(SO)を用いるVD−PTOCEと増幅ブロッカーとの組合せで過量の野生型DNA内の少数突然変異を確認できるか否かを追加的に実験した。
【0410】
本実施例のVD−PTOCE分析で、ターゲットヌクレオチド変異(すなわち、突然変異DNA)の存在によって生成された延長鎖の存在を前記延長鎖と特異的にハイブリッド形成されるシグナリングオリゴヌクレオチド(SO)を用いて検出した。前記延長鎖と前記SOとの間のハイブリッド形成物をメルティング分析のために使った。
【0411】
プライマー、増幅ブロッカー、PTO−NV、BRAFヒトゲノムDNA、及びTaq DNAポリメラーゼを実施例1と同様に用いた。
【0412】
CTOは、標識を有さない(配列番号:6)。SOは、その5’末端にクエンチャー分子(BHQ−2)を有し、3’末端に蛍光レポーター分子(Cal Fluor Red 610)を有する(配列番号:7)。
【0413】
本実施例で使ったアップストリームプライマー、ダウンストリームプライマー、PTO−NV、増幅ブロッカー、CTO、及びSOの配列は、次の通りである:
BRAF−F 5’−CTTCATAATGCTTGCTCTGATAGGIIIIIGAGATCTACT−3’(配列番号:1)
BRAF−R 5’−ATAGCCTCAATTCTTACCATCCAIIIIITGGATCCAGA−3’(配列番号:2)
BRAF−PTO−NV 5’−GGTGGACTTGCGGTCTGTAGCTAGACCAAAATCACCTATTTTTACTGTG[C3スぺーサ]−3’(配列番号:3)
増幅ブロッカー 5’−CAGGAAACTCGATGG[C3スぺーサ]−3’(配列番号:4)
BRAF−CTO−2 5’−TTTTTTTTGAGCCAGAGTTATGGTCACCGCAAGTCCACC[C3スぺーサ]−3’(配列番号:6)
BRAF−SO 5’−[BHQ−2]TTTTTTTGAGCCAGAGTTATGGTC[Cal Fluor Red 610]−3’(配列番号:7)
(I:デオキシイノシン)
(下線を引いた文字は、PTO−NVの5’−タギング部位を示す)
(太字は、ヌクレオチド識別サイトを示す)
(ボックス表示した文字は、LNAヌクレオチドを示す)
【0414】
BRAF(V600E)突然変異(A)及び野生型(T)ヒトゲノムDNAの多様な比率の混合物(突然変異100%、10%、1%、0.1%、及び0%)100ng、アップストリームプライマー(配列番号:1)10pmole、ダウンストリームプライマー(配列番号:2)10pmole、PTO−NV(配列番号:3)5pmole、増幅ブロッカー(配列番号:4)5pmole、CTO(配列番号:6)0.1pmole、SO(配列番号:7)3pmole、及び2×マスターミックス(2.5mM MgCl、200μM dNTPs、1.6unitのTaq DNAポリメラーゼ)(Solgent,Korea)10μLを含有した20μLの最終体積で反応を実施した。前記反応混合物を含有しているチューブをリアルタイム熱循環器(CFX96,Bio−Rad)に位置させた。前記反応混合物を95℃で15分間変性させ、95℃で30秒間、60℃で60秒間の過程を50サイクル繰り返した。反応後、前記反応混合物を40℃に冷却させ、40℃で10分間保持させた後、40℃から85℃に徐々に加熱することによって、メルティングカーブを得た。温度が上昇する間に蛍光を連続して測定して、延長鎖−SOハイブリッド形成物の解離をモニタリングした。メルティングピークは、メルティングカーブデータから得た。
【0415】
図9A及び図9Bで示すように、ターゲット核酸配列が存在する場合、増幅ブロッカーなしにSOを用いるVD−PTOCE分析において、100%突然変異比率で延長鎖/SOハイブリッド形成物の予想Tm値に該当するピークが検出されたが、10%突然変異比率では、ピークが検出されていない。しかし、増幅ブロッカーのある場合には、1%突然変異比率でまでピークが検出された。ターゲットが存在しない場合には、如何なるピークも検出されていない。
【0416】
このような結果は、増幅ブロッカーの使用でSOを用いたVD−PTOCE分析の能力を改善して、野生型DNAが過量で存在する場合にも、少数突然変異を検出することができるということを示す。
【0417】
実施例3:増幅ブロッカーと共にハイブリッド形成オリゴヌクレオチドを用いたVD−PTOCE分析による少数突然変異の検出
本発明者らは、ハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(HO)を用いるVD−PTOCEと増幅ブロッカーとの組合せで過量の野生型DNA内の少数突然変異を確認できるか否かを追加的に実験した。
【0418】
本実施例のVD−PTOCE分析で、ターゲットヌクレオチド変異(すなわち、突然変異DNA)の存在によって生成された延長鎖の存在をPTO−NV断片よりもダウンストリーム位置でCTOと特異的にハイブリッド形成されるハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(HO)を使って検出した。CTO上でPTO−NV断片の延長過程で、HOが切断され、シグナルを提供する。HOの切断によって発生したシグナルを各サイクルで既定の温度でのリアルタイム検出によって検出した。
【0419】
プライマー、増幅ブロッカー、PTO−NV、BRAFヒトゲノムDNA、及びTaq DNAポリメラーゼを実施例1と同様に用いた。
【0420】
CTOは、標識を有さない(配列番号:8)。HOは、その5’末端にクエンチャー分子(BHQ−2)を有し、3’末端に蛍光レポーター分子(Cal Fluor Red 610)を有する(配列番号:9)。
【0421】
本実施例で使ったアップストリームプライマー、ダウンストリームプライマー、PTO−NV、増幅ブロッカー、CTO、及びHOの配列は、次の通りである:
BRAF−F 5’−CTTCATAATGCTTGCTCTGATAGGIIIIIGAGATCTACT−3’(配列番号:1)
BRAF−R 5’−ATAGCCTCAATTCTTACCATCCAIIIIITGGATCCAGA−3’(配列番号:2)
BRAF−PTO−NV 5’−GGTGGACTTGCGGTCTGTAGCTAGACCAAAATCACCTATTTTTACTGTG[C3スぺーサ]−3’(配列番号:3)
増幅ブロッカー 5’−CAGGAAACTCGATGG[C3スぺーサ]−3’(配列番号:4)
BRAF−CTO−3 5’−TCCGTCCGAGCCAGAGTGATGGTCACCTCACCGCAAGTCCACC[C3スぺーサ]−3’(配列番号:8)
BRAF−HO 5’−[BHQ−2]GACCATCACTCTGGCTCGGACGGA[Cal Fluor Red 610]−3’(配列番号:9)
(I:デオキシイノシン)
(下線を引いた文字は、PTO−NVの5’−タギング部位を示す)
(太字は、ヌクレオチド識別サイトを示す)
(ボックス表示した文字は、LNAヌクレオチドを示す)
【0422】
BRAF(V600E)突然変異(A)及び野生型(T)ヒトゲノムDNAの多様な比率の混合物(突然変異100%、10%、1%、0.1%、及び0%)100ng、アップストリームプライマー(配列番号:1)10pmole、ダウンストリームプライマー(配列番号:2)10pmole、PTO−NV(配列番号:3)5pmole、増幅ブロッカー(配列番号:4)5pmole、CTO(配列番号:8)1pmole、HO(配列番号:9)3pmole、及び2×マスターミックス(2.5mM MgCl、200μM dNTPs、1.6unitのHTaq DNAポリメラーゼ)(Solgent,Korea)10μLを含有した20μLの最終体積で反応を実施した。前記反応混合物を含有しているチューブをリアルタイム熱循環器(CFX96,Bio−Rad)に入れた。前記反応混合物を95℃で15分間変性させ、95℃で30秒間、55℃で60秒間の過程を50サイクル繰り返した。生成されたシグナルは、各サイクルの変性化工程(95℃)で検出した。変性化温度(95℃)での検出は、検出されたシグナルがHOの切断によって発生した標識された断片から提供されるということを裏付ける。
【0423】
図10A及び図10Bで示すように、ターゲット核酸配列が存在する場合、増幅ブロッカーなしにHOを用いたVD−PTOCE分析で10%突然変異比率まで蛍光シグナルが検出されたが、増幅ブロッカーのある場合には、0.1%突然変異比率でまでピークが検出された。ターゲットが存在しない場合には、如何なるピークも検出されていない。
【0424】
このような結果は、増幅ブロッカーの使用でHOを用いるVD−PTOCE分析の能力を改善して、野生型DNAが過量で存在する場合にも、少数突然変異を検出することができるということを示す。
【0425】
本発明の望ましい具現例を詳しく記述したところ、本発明の原理による修飾及び修正が可能であるということは、当業者に明白であり、本発明の範囲は、添付の請求項とその均等物とによって定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
【配列表】
2017504306000001.app
【国際調査報告】