特表2017-505864(P2017-505864A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-505864双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-505864(P2017-505864A)
(43)【公表日】2017年2月23日
(54)【発明の名称】双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア
(51)【国際特許分類】
   E06B 3/50 20060101AFI20170203BHJP
   E05F 1/10 20060101ALI20170203BHJP
【FI】
   E06B3/50
   E05F1/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-548063(P2016-548063)
(86)(22)【出願日】2014年12月24日
(85)【翻訳文提出日】2016年7月21日
(86)【国際出願番号】CN2014094769
(87)【国際公開番号】WO2015120743
(87)【国際公開日】20150820
(31)【優先権主張番号】14/182,016
(32)【優先日】2014年2月17日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】511173790
【氏名又は名称】官 興華
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】特許業務法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】官 興華
【テーマコード(参考)】
2E014
2E050
【Fターム(参考)】
2E014AA02
2E014GA03
2E014GB02
2E050AA02
2E050AA04
2E050BA04
2E050BA05
2E050CA04
2E050DA02
2E050DB03
(57)【要約】
【課題】双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアを提供する。
【解決手段】
本発明の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアは、二枠一扉の3つが1つに合わさった構造を含み、実質上一枠二扉の独立ドア構造を形成し、精巧な開放方向をもたらし、双方向ドアのドア中ドア構造を利用し、大ドアと同時に小ドアを含む2つの単一方向に開放する扉機能をそれぞれ管理し、ドア枠が任意に双方向に開閉され、柔軟性を有して任意の方向にドアを押して避難し、ドアを閉鎖して防火する機能を達成することができる。
【選択図】図12B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に大枠内縁を形成し、大枠内縁上側に位置する第1横柱を含む大枠と、
内側に中枠内縁を形成し、中枠内縁上側に位置する第2横柱を含む中枠と、
一側が該大枠に接続され、他側が中枠に接続され、第1方向にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該中枠が該大枠内縁に相対して第1方向へ往復回転して開閉される第1ヒンジと、
扉と、
一側が前記中枠に接続され、他側が該扉に接続され、ただ第2方向にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該扉が該中枠内縁に相対して第2方向へ往復回転して開閉される第2ヒンジと、
第2横柱、第1滑動アーム、第2滑動アームに結合する本体と、該第1滑動アームは、第1前端と、該第1前端に設けられる第1ストッパと、第1横柱に移動可能に結合される第1後端と、を含み、該第2滑動アームは、第2前端、該第2前端に設けられる第2ストッパと、該扉に移動可能に結合される第2後端と、を含む双方向ドアクローザーと、を含み、
該本体は、更に、本体内側に回転可能に結合する軸輪と、該本体内部に中空空間に定義される軌道空間と、弾性部材と、滑動ブロックと、を含み、該滑動ブロックは、ギアレールを含み該弾性部材及び滑動ブロックは、互いに当接して該軌道空間内に設けられ、同時に該滑動ブロックのギアレールは、該軸輪に移動可能に噛み合い、該軸輪は、上端及び下端を含み、該上端は、本体一側に凸伸し、該下端は、本体他側に凸伸し、
前記双方向ドアクローザーは、更に、第1カム、第2カムを含み、該第1カムは、軸輪の上端に結合され、該第2カムは、軸輪の下端に結合され、
該第1滑動アームの第1前端は、上端に回転可能に結合され、該第1カムに隣接し、該第1カム及び該第1ストッパは、平行であり且つ接触噛み合い又は分離することができ、
該第2滑動アームの第2前端は、下端に滑動可能に結合され、該第2カムに隣接し、該第2カム及び該第2ストッパは、平行であり且つ接触噛み合い又は分離することができる双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項2】
前記滑動ブロックは、更に中空溝を含み、前記ギアレールは、該中空溝の一側に形成され、該軸輪は、本体内側に回転可能に結合されると同時に、該滑動ブロックの中空溝に貫通設置され、該軸輪により該ギアレールに噛み合う請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項3】
前記第1横柱は、第1滑動溝を含み、該第1滑動アームの第1後端は、第1滑動溝に滑動可能に結合され、
該扉は、更に、該扉上側に位置する第2滑動溝を含み、該第2滑動アームの第2後端は、該第2滑動溝に滑動可能に結合される請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項4】
前記第1カムは、更に、第1軸孔を含み、該第1軸孔は、軸輪の上端に結合され、該第2カムは、更に、第2軸孔を含み、該第2軸孔は、軸輪の第1前端に結合される請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項5】
前記第1ヒンジ又は第2ヒンジは、速度調節又は緩衝のヒンジである請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項6】
前記中枠は、更に、ストッパを含み、該ストッパは、中枠内縁を覆う一部分に結合し、該扉の該ストッパに対応する部分が該ストッパに係止し、扉が中枠を連動して第1方向へ開放する安定性を強化することができるようにする請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項7】
前記扉は、該中枠を押し動かし離脱させ、第1方向に相対して、第2方向へ開放する小ドアを形成する請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項8】
前記中枠は、扉に結合して該大和久を押し動かして離脱させ、第2方向に相対して第1方向へ開放する大ドアを形成する請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項9】
前記中枠は、更に、ストッパを含み、該ストッパは、中枠内縁を覆う一部分に結合される請求項1に記載の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項10】
内側に大枠内縁を形成し、大枠内縁上側に位置する第1横柱を含む大枠と、
内側に中枠内縁を形成し、第2横柱を含む中枠と、
一側が該大枠に接続され、他側が中枠に対応して接続され、第1方向にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該中枠が該大枠内縁に相対して第1方向へ往復回転して開閉できる第1ヒンジと、
扉と、
一側が前記中枠に接続され、他側が該扉に接続され、ただ第2方向にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該扉が該中枠内縁に相対して第2方向へ往復回転して開閉できる第2ヒンジと、
第2横柱に結合する本体と、第1方向へ回転可能に大枠に結合される滑動アームと、を含む第1ドアクローザーと、
第2横柱に結合する本体と、第2方向へ回転可能に扉に結合される滑動アームと、を含む第2ドアクローザーと、
を含む双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドア。
【請求項11】
本体、第1滑動アーム、第2滑動アームを含み、該第1アームは、第1前端と、前端に設けられる第1ストッパと、第1後端と、を含み、該第2滑動アームは、第2前端と、該第2前端に設けられる第2ストッパと、第2後端と、を含む双方向ドアクローザー構造であって、
該本体は、更に、本体内側に回転可能に結合する軸輪と、該本体内部に中空空間に定義される軌道空間と、弾性部材と、滑動ブロックと、を含み、該滑動ブロックは、ギアレールを含み、該弾性部材及び滑動ブロックは、互いに当接して該軌道空間内に設けられ、同時に、該滑動ブロックのギアレールは、該軸輪に移動可能に噛み合わせ、該軸輪は、上端及び下端を含み、該上端は、本体一側に凸伸し、該下端は、本体他側に凸伸し、
前記ドアクローザーは、更に、第1カム、第2カムを含み、該第1カムは、軸輪の上端に結合し、該第2カムは、軸輪の下端に結合され、
該第1滑動アームの第1前端は、上端に回転可能に渇仰され、該第1カムに隣接し、該第1カム及び該第1ストッパは、平行であり且つ接触噛み合い又は分離することができ、
該第2滑動アームの第2前端は、下端に滑動可能に結合され、該第2カムに隣接し、該第2カム及び該第2ストッパは、平行であり且つ接触噛み合い又は分離することができる双方向ドアクローザー構造。
【請求項12】
前記滑動ブロックは、更に中空溝を含み、前記ギアレールは、該中空溝の一側に形成され、該軸輪は、本体内側に回転可能に結合されると同時に、該滑動ブロックの中空溝に貫通設置され、該軸輪により該ギアレールに噛み合う請求項11に記載の双方向ドアドアクローザー構造。
を有する双方向ドア。
【請求項13】
前記第1カムは、更に、第1軸孔を含み、該第1軸孔は、軸輪の上端に結合され、該第2カムは、更に、第2軸孔を含み、該第2軸孔は、軸輪の第1前端に結合される請求項11に記載の双方向ドアドアクローザー構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の建築物公共空間のドアをパーティションとした応用は、何れもノーマルオープン(例えば、出入りに便利である為)及びノーマルクローズ(例えば、アクセスコントロール)であり、緊急時、避難者が既に緊急閉鎖された扉に直面した場合、何れも最も直感的動作―ドアを押す(push, instead of pull)ことによって非難できる必要があり、技術的には、予期し得ない現場状況では、双方向に開閉し且つドアを押して非難(Two-way escape route)させること、ドアを閉鎖して防火することが必要な安全任務となっている。
【0003】
市販の従来の偏心型(single-action)のドア枠は、ただ単一方向にのみ開放することができ、中心型(double-action)の扉は、内外双方向に開放することができるが、扉及びドア枠の間の軸回転角度の制限により、扉の押し引きの開放は、ドア枠の制限を受け、極限角度、例えば、180度を達成することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3197118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術問題を解決する為、本発明が提供する双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアは、双方向ドアのドア中ドア構造を使用し、大ドアと同時に小ドアを含む2つの実体ドアを形成し、同時に双方向ドアクローザーを利用し、2つの単一方向開放をそれぞれ管理する扉機能を利用し、ドア枠が任意に双方向に開閉され、柔軟性を有して任意の方向にドアを押して避難し、ドアを閉鎖して防火する機能を達成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアは、内側に大枠内縁を形成し、大枠内縁上側に位置する第1横柱を含む大枠と、内側に中枠内縁を形成し、中枠内縁上側に位置する第2横柱を含む中枠と、一側が該大枠に接続され、他側が中枠に接続され、第1方向にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該中枠が該大枠内縁に相対して第1方向へ往復回転して開閉される第1ヒンジと、扉と、一側が前記中枠に接続され、他側が該扉に接続され、ただ第2方向にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該扉が該中枠内縁に相対して第2方向へ往復回転して開閉される第2ヒンジと、第2横柱、第1滑動アーム、第2滑動アームに結合する本体と、該第1滑動アームは、第1前端と、該第1前端に設けられる第1ストッパと、第1横柱に移動可能に結合される第1後端と、を含み、該第2滑動アームは、第2前端、該第2前端に設けられる第2ストッパと、該扉に移動可能に結合される第2後端と、を含む双方向ドアクローザーと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアは、二枠一扉の3つが1つに合わさった構造を含み、実質上一枠二扉の独立ドア構造を形成し、精巧な開放方向をもたらし、双方向ドアのドア中ドア構造を利用し、大ドアと同時に小ドアを含む2つの単一方向に開放する扉機能をそれぞれ管理し、ドア枠が任意に双方向に開閉され、柔軟性を有して任意の方向にドアを押して避難し、ドアを閉鎖して防火する機能を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの外観立体図である。
図2】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の断面図である。
図3】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の中枠を連動して開放する大ドアの説明図である。
図4】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の中枠を連動して開放する大ドアであり、ドア体が第1方向Aへ180度展開された状態を示す説明図である。
図5】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の中枠を連動して開放する大ドアであり、ドア体が第2方向へ向いた状態を示す説明図1である。
図6】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の中枠を連動して開放する大ドアであり、ドア体が第2方向へ向いた状態を示す説明図2である。
図7】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の中枠を連動して開放する大ドアであり、ドア体が第2方向へ向いた状態を示す説明図3である。
図8】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの扉の第2方向へ開放する小ドアの説明図である。
図9】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの実施例であり、扉、双方向ドアクローザー及びドア枠の組み合わせ図であり、扉が第1方向へ展開された状態を示す図である。
図10】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアの実施例であり、扉、双方向ドアクローザー及びドア枠の組み合わせ図であり、扉が第2方向へ展開された状態を示す図である。
図11A】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーの説明図である。
図11B】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーの分解説明図である。
図12A】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーが回転を行い、双方向ドアの開閉を達成する局部説明図1である。
図12B】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーが回転を行い、双方向ドアの開閉を達成する局部説明図2である。
図12C】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーが回転を行い、双方向ドアの開閉を達成する局部説明図3である。
図12D】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーが回転を行い、双方向ドアの開閉を達成する局部説明図4である。
図13】本発明の双方向ドアドアクローザー構造を有する双方向ドアのドアクローザーの他の実施例の構造説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面及び部材符号を合わせ、本発明の実施例に更に詳細な説明を行い、当業者が本明細書を閲読後に実施できるようにする。
【0010】
図1図8に示すように、本発明の双方向ドアドアクローザーを有する双方向ドアは、内側に大枠内縁21を形成する大枠2と、内側に中枠内縁31を形成し、外側に中枠外縁33を形成し、該中枠外縁33が大枠21より小さい中枠3と、一側が該大枠2に接続され、他側が中枠3に接続され、第1方向S1にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該中枠3が該大枠内縁21に相対して第1方向S1へ往復回転して開閉できる第1ヒンジ4と、扉外縁51を有し、該扉外縁51は、該中枠内縁31より小さい扉5と、一側が前記中枠3に接続され、他側が該扉外縁51に接続され、ただ第2方向S2にのみ回転できるように取り付けられ、第1方向S1へ不可逆機能を形成し、これにより、該扉が該中枠内縁31に相対して第2方向S2へ往復回転して開閉できる第2ヒンジと、を含む。
【0011】
図3に示すように、該扉5は、第2ヒンジ6の第1方向S1へ不可逆効果の補助を受けるが、連結すると同時に中枠3を連動させ、第1方向S1へ開放可能な大ドアAを形成する。
【0012】
図8に示すように、該扉5は、該中枠3を押し動かして離脱させ、第1方向S1に相対して第2方向S2へ開放可能な小ドアBを形成する。
【0013】
上記の大ドアAの第1方向S1への開放又は小ドアBの第2方向S2への開放は、外向き又は内向き(又は左向き、右向き)に開放する双方向機能を達成する。
【0014】
図1及び図3を同時に参照し、本発明の実施例において、該中枠3は、更に、ストッパ30を含み、該ストッパ30は、中枠内縁31の一部分を覆って結合し、本実施例において、該ストッパ30は、例えば、中枠内縁31上側に位置し、該扉5の該ストッパ30に対応する部分が該ストッパ30に係止でき、扉5が中枠3を連動して第1方向S1へ開放する安定性を強化することができる。
【0015】
既存のドア枠と比較し、本発明は、ドア用ヒンジの異なる取り付け方向の補助を受けて、大枠2、中枠3及び扉5を結合し、二枠(door frame)一扉(door leaf)の3つが1つになった中ドア構造を形成し、実質上一枠二扉の独立ドア構造(Door-set structure)を形成し、該ドア中ドア機能の大ドアAが同時に小ドアBを含む2つの実体ドアであり、それぞれ2つの単一方向の開放の扉機能を管理し、そのうち、該中枠3及び扉5は、大枠2を基軸として第1方向S1へ開放可能な大ドアAを形成する。該扉5は、中枠3を基軸とし、第1方向S1に相対し、第2方向S2へ開放可能な小ドアBを形成し、精巧な開放方向をもたらし、大きな角度の開放及び柔軟に任意方向へドアを押して避難でき、ドアを閉鎖して防火する機能を達成する。
【0016】
本発明の実施方式において、そのうち、該第1ヒンジ4又は第2ヒンジ6は、速度調節を有するヒンジを選択し、扉の速度が過度大きく、使用者に衝撃を与えることを回避し、使用者の安全を保護する。
【0017】
図9図10を参照し、本発明の実施例において、該双方向ドアは、大枠2と、中枠3と、第1ヒンジ4と、扉5と、第2ヒンジ6と、双方向ドアクローザー7と、を含み、該大枠2内側に大枠内縁21を形成し、該大枠2は、大枠内縁21上側に位置する第1横柱25を含み、該中枠3内側に中枠内縁31を形成し(図10参照)、該中枠3外側に中枠外縁33を形成し、該中枠3は、第2横柱35を含み、該第2横柱35は、中枠内縁31上側に設置され、該中枠外縁33は、大枠内縁21より小さく、該第1ヒンジ4一側は、該大枠2に接続し、該第1ヒンジ4他側は、中枠外縁33に対応して接続し、該第1ヒンジ4は、ただ第1方向S1へ向けて操作空間内の範囲内で往復回転することができ、これにより、該中枠3及び扉5(図9を参照)は、該大枠内縁21に相対して第1方向S1へ向けて往復回転閉鎖することができ、該扉5は、扉外縁51を有し、該扉51は、該中枠内縁31より小さく、該第2ヒンジ6一側は、前記中枠3に接続し、該第2ヒンジ6他側は、該扉外縁51の対応する一側に接続し、該第2ヒンジ6は、第2方向S2へ向けてのみ操作空間の範囲内で往復回転することができように取り付けられ、これにより、該扉5(図10参照)は、該中枠内縁31に相対して第2方向S2へ向けて回転運動し閉鎖することができ、ドア中ドア構造を形成し、該双方向ドアクローザー7は、第2横柱35に結合する本体71を含み、本実施例の該本体71は、第2横柱35内部に結合し、該双方向ドアクローザー7は、更に、第1方向S1へ往復回転可能に本体71一側に結合する第1滑動アーム73と、該第1方向に相対する第2方向S2へ往復回転可能に本体71他側に結合する第2滑動アーム75と、を含む。
【0018】
前記第1滑動アーム73は、更に、本体71一側に回転可能に結合する第1前端731と、第1横柱25に結合する第1後端733と、を含み、該第2滑動アーム75は、更に、本体71他側に回転可能に結合する第2前端751と、扉5上側に結合する第2後端752と、を含む。
【0019】
本実施例において、該第1横柱25は、更に第1横溝251を含み、該第1滑動アーム73の第1後端733は、第1滑動溝251に滑動可能に結合し、該扉5は、更に、上側に位置する第2滑動溝53を含み、該第2滑動アーム75の第2後端752は、第2滑動溝53に滑動可能に結合する。
【0020】
これによって、該中枠3及び扉5は、大枠2を基軸として第1方向S1に往復可能に開放又は閉鎖する大ドアを形成するか、該扉5に相反して中枠3を基軸とし、第1方向S1に相対して第2方向S2に往復可能に開放又は閉鎖する小ドアを形成する。
【0021】
前記実施例と異なるのは、該双方ドアクローザー7であり、扉閉鎖の回復機構及び速度調節を有し、第1滑動アーム73は、第1後端733の補助を受けて第1横柱25に移動可能に結合することができ、双方向ドアクローザー7の速度調節の補助を受けて該中枠3及び扉5の第1方向S1への開放又は回復閉鎖を緩衝することができ、該第2滑動アーム75は、第2後端752の補助を受けて扉5上側に移動して結合することができ、双方向ドアクローザー7の速度調節の補助を受けて該扉の第2方向S2への開放又は回復閉鎖を緩衝することができる。
【0022】
図11A図11B図12A図12B図12C及び図12Dを同時に参照し、そのうち、該双方向ドアクローザー7が本実施例に存在し、そのうち、本体71は、本体71内側に回転可能に結合する軸輪77と、該本体71内部に中空空間に定義される軌道空間72と、弾性部材74と、滑動ブロック76と、を含み、該滑動ブロック76は、ギアレール761を含み、該弾性部材74及び滑動ブロック76は、該起動空間72内に互いに当接するように設けられ、同時に該滑動ブロック76のギアレール761は、移動可能に該軸輪77に噛み合い、実施例図において、該滑動ブロック76は、更に、中空溝760を含み、前記ギアレール761は、該中空溝760の一側に形成され、該軸輪77は、本体71内側に回転可能に結合すると同時に該滑動ブロック76の中空溝760に貫通設置され、該軸輪77により該ギアレール761に噛み合い、該軸輪77は、更に、上端771及び下端773を含み、該上端771は、本体71一側に凸伸され、該下側773は、本体71他側に凸伸する。
【0023】
前記双方向ドアクローザー7は、更に、第1カム735と、第2カム755と、を含み、該第1カム735は、軸輪77の上端771に結合し、該第2カム755は、軸輪77の下端773に結合する。
【0024】
該第1滑動アーム73は、更に、第1ストッパ732は、第1前端731に設けられ、該第1カム735は、更に、第1軸孔737を含み、該第1軸孔737は、軸輪77の上端771に結合し、該第1滑動アーム73の第1前端731は、回転可能に上端771に結合し、該第1カム735に隣接し、これにより、該第1カム735及び該第1ストッパ732は、平行であり、且つ接触噛み合い又は分離することができる。
【0025】
該第2滑動アーム75は、更に、第2前端751に設けられる第2ストッパ735を含み、該第2カム755は、更に第2軸孔757を含み、該第2軸孔757は、軸輪77の第2前端751に結合し、該第2滑動アーム75の第2前端751は、回転可能に下端773に決王氏、該第2カム755に隣接し、これにより、該第2カム755及び該第2ストッパ753は、平行であり、且つ接触噛み合い又は分離することができる。
【0026】
図12A及び図12Bを参照し、上記構造の記載のように、第1カム735及び第2カム755は、それぞれ軸輪77両側に結合し、同軸且つ同期回転可能な構造を形成し、これにより、使用者は、該中枠3及び扉5を開放し(図9を同時に参照)、該第1滑動アーム73の第1ストッパ732を連動して第1カム735を係合(engage)し、該中枠3及び扉5は、第1方向S1へ回転開放し、該軸輪77が第1カム735の同期連動を受けて順時計回りに軸回転し、該ギアレール761を連動し、滑動ブロック76を作動させ、該弾性部材74を圧縮し、運動エネルギーを蓄積させ、同一時間において、該第2カム755は、該第2ストッパ753から離脱し(disengage)、従って、該扉5は、中枠3内側に結合した状態を維持し、中枠3及び扉5を逆向きに押し動かし、大枠2まで復帰させて閉鎖させる。
【0027】
図12C及び図12Dを参照し、反対に、使用者が該扉5を開放し、第2方向S2へ回転させ、第2滑動アーム75の第2ストッパ752を連動し、該第2カム755を係止(engage)し、該軸輪77は、第2カム755の同期連動を受けて反時計回りに回転し、該ギアレール761を連動し、滑動ブロック76を作動させ、該弾性部材74を圧縮し、運動エネルギーを蓄積させ、同一時間において、該第1カム735が該第1ストッパ732から離脱(disengage)し、該中枠3が動作せずに暫定的に大枠2内に固定され、扉5の閉鎖時、該蓄積した弾性部材74が逆方向に該扉5を押し動かし、中枠3まで復帰し、閉鎖する。
【0028】
特に説明すべき点として、上記実施例の本発明が提供する双方向ドアクローザー7は、中枠3に結合し、双方向ドアクローザー7は、方向選択メカニズムを有する第1滑動アーム73及び第2滑動アーム75を統合し、それぞれ異なる有効な方向メカニズムを有し、大ドア及び扉に接続し、双方向ドアクローザー7に異なる方向を解決させ、それぞれ独立した双方向閉鎖効果をもたせ、特に、第1カム735及び第2カム755が軸輪77の両端で軸を共有する状況において、第1ストッパ732を合わせて第1滑動アーム73を連動し、第2ストッパ753を合わせて第2滑動アーム75を連動し、単一の双方向ドアクローザー7により異なる方向の2つの扉を管制し、この競合作用は、クラッチと類似する。本実施例の構造は、従来のドアクローザーのメカニズムの下では、実際に「双方向を1つに合わせ、押して避難する」ように動作することはできず、即ち、単一のドアクローザーは、本発明の2つの単一方向に開放する扉機能を分けて管理することができず、本発明の双方向ドア及びその双方向ドアクローザー7の構造機能は、従来技術と全く異なる設計である。
【0029】
図13に示すように、本実施例の双方向ドアクローザー7は、他の実施方式において、2つの従来の第1ドアクローザー8及び第2ドアクローザー9を用いて取って代えることができる。
【0030】
該双方向ドアは、内側に大枠内縁21を形成し、大枠内縁21上側に位置する第1横柱25を含む大枠2と、内側に中枠内縁31を形成し、外側に中枠外縁33を形成し、第2横柱35を含み、該中枠外縁33が大枠21より小さい中枠3と、一側が該大枠2に接続され、他側が中枠外縁33に対応して接続され、第1方向S1にのみ回転するように取り付けられ、これにより、該中枠3が該大枠内縁21に相対して第1方向S1へ往復回転して開閉できる第1ヒンジ4と、扉外縁51を有し、該扉外縁51は、該中枠内縁31より小さい扉5と、一側が前記中枠3に接続され、他側が該扉外縁51の対応する一側に接続され、ただ第2方向S2にのみ回転できるように取り付けられ、これにより、該扉が該中枠内縁31に相対して第2方向S2へ往復回転して開閉できる第2ヒンジと、を含み、ドア中ドア構造を形成する。
【0031】
第1ドアクローザー8は、第2横柱35に結合される本体81と、第1方向S1へ回転可能に大枠2に結合する滑動アーム83と、を含む。
【0032】
第2ドアクローザー9は、第2横柱35に結合する本体91を含み、本実施例の該本体91は、第2横柱35内部に結合され、滑動アーム93は、第2方向S2へ回転可能に扉5に結合され、該第1横柱25は、第1滑動溝251を含み、該第1滑動アーム73の第1後端733は、第1滑動溝251に滑動可能に結合され、該扉5は、更に、上側に位置する第2滑動溝351を含み、該第2滑動アーム75の第2後端752は、第2滑動溝351に滑動可能に結合される。これにより、2つの従来のドアクローザーも前記実施例の双方向ドア閉鎖機能を達成することができ、その実施方式は、前記実施例に従うことができるので、ここでは再度記載しない。
【0033】
以上の実施例による本発明の詳細な説明は本発明の範囲を制限するものではない。本技術に熟知する者が、本発明の範囲内にて行う変更や調整を行っても、本発明の重要な意義は失われず、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
2 大枠
21 大枠内縁
25 第1横柱
251 第1滑動溝
3 中枠
30 ストッパ
31 中枠内縁
33 中枠外縁
35 第2横柱
4 第1ヒンジ
5 扉
51 扉外縁
53 第2滑動溝
6 第2ヒンジ
7 双方向ドアクローザー
71 本体
72 軌道空間
73 第1滑動アーム
731 第1前端
732 第1ストッパ
733 第1後端
737 第1軸
735 第1カム孔
74 弾性部材
75 第2滑動アーム
751 第2前端
752 第2後端
753 第2ストッパ
755 第2カム
76 滑動ブロック
761 ギアレール
77 軸輪
760 中空溝
771 上端
773 下端
8 第1ドアクローザー
81 本体
83 滑動アーム
9 第2ドアクローザー
91 本体
93 滑動アーム
A 大ドア
B 小ドア
S1 第1方向
S2 第2方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図13
【国際調査報告】