(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-506194(P2017-506194A)
(43)【公表日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】車両用前照灯照射角度自動調整装置
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/068 20060101AFI20170210BHJP
【FI】
B60Q1/068 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-553288(P2016-553288)
(86)(22)【出願日】2015年2月16日
(85)【翻訳文提出日】2016年10月14日
(86)【国際出願番号】KR2015001519
(87)【国際公開番号】WO2015122730
(87)【国際公開日】20150820
(31)【優先権主張番号】10-2014-0017809
(32)【優先日】2014年2月17日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0025389
(32)【優先日】2014年3月4日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0011658
(32)【優先日】2015年1月24日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0022958
(32)【優先日】2015年2月15日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516247362
【氏名又は名称】イ、ジョン ヨン
【氏名又は名称原語表記】LEE,Jeong Yong
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョン ヨン
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339BA01
3K339BA21
3K339BA22
3K339CA01
3K339GA13
3K339GB01
3K339GC05
3K339HA13
3K339HA19
3K339KA06
3K339KA23
3K339LA02
3K339LA06
3K339MA10
3K339MC02
3K339MC35
3K339MC41
3K339MC77
3K339MC90
(57)【要約】
【課題】車両用前照灯照射角度自動調整装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、ハイビームライトとロービームライトに分けられており、前照灯を下向きにすると遠くを見ることができず、前照灯を上向きにすると先行車との距離が近い場合に先行車の視野を攪乱させるという従来の前照灯の問題を解決するために案出されたもので、車両の夜間運行時に前照灯の上下の角度調整によって、先行車との距離が近い場合には前照灯が自動的に下向きに調整され、車が前方にないか或いは遠くにある場合には先行車の視野を攪乱させることなくなるべく遠くまで前照灯が光を照らすように、自動的に前照灯の上下の角度が調整されるようにするものである。このような機能を持たせるために、本発明の車両用前照灯照射角度自動調整装置は、車両の前照灯を点灯させるスイッチの動作に連動して電気信号を出力するスイッチと、車両の前面または前照灯に設けられ、自車両と先行車との距離を感知して電気信号として出力し、前記スイッチから出力される信号に基づいて動作する、前記先行車との距離感知手段であるレーザー距離測定器と、先行車との距離感知手段から信号入力を受け、この入力された信号に基づいて、前照灯が上向きまたは下向きにされる程度である傾斜角度を計算して、前照灯の角度を調整する信号を出力する制御部と、前記制御部から出力される信号に基づいて動作して前照灯の照射角度を調整する前照灯角度調整手段とから構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前面または前照灯に設けられ、自車両と先行車との距離を感知して電気信号として出力し、スイッチから出力される信号に基づいて動作する、前記先行車との距離感知手段であるレーザー距離測定器と、
先行車または前方の障害物との距離感知手段から信号入力を受け、この入力された信号に基づいて、前照灯が上向きまたは下向きにされる程度である傾斜角度を計算して、前照灯の角度を調整する信号を出力する制御部と、
前記制御部から出力される信号に基づいて動作して前照灯の照射角度を調整する前照灯角度調整手段と、を含んでなることを特徴とする、車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項2】
車両の前照灯を点灯させるスイッチの動作に連動して電気信号を出力するスイッチと、
車両の前面または前照灯に設けられ、自車両と先行車との距離を感知して電気信号として出力し、 前記スイッチから出力される信号に基づいて動作する、前記先行車との距離感知手段であるレーザー距離測定器と、
先行車または前方の障害物との距離感知手段から信号入力を受け、この入力された信号に基づいて、前照灯が上向きまたは下向きにされる程度である傾斜角度を計算して、前照灯の角度を調整する信号を出力する制御部と、
前記制御部から出力される信号に基づいて動作して車両の前照灯の照射角度を調整する前照灯角度調整手段と、を含んでなることを特徴とする、車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項3】
前照灯が前方の障害物へ照射するときの光の上向き高さの最大限は手動で制御部に入力可能であることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項4】
前記レーザー距離測定器、すなわち、先行車または前方の障害物との距離感知手段は、前照灯の横の反射鏡周辺の適正位置に取り付けられており、信号を感知することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項5】
前照灯の照射角度調整は、車両の両側に設けられるそれぞれの前照灯の照射角度調整が前方の障害物との距離に応じてそれぞれ行われることにより実現されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項6】
一定の距離(例えば100m、200mなど)の前方に障害物がない場合には前照灯の角度を手動で入力することができることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項7】
レーザー距離測定器の代わりに超音波距離測定器または電磁波距離測定器によって距離を測定することを特徴とする、 請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【請求項8】
レーザー距離測定器および電磁波距離測定器のいずれか一方と超音波距離測定器が設けられており、野生動物が出現する道路上では選択的に手動で超音波距離測定器に切り替えて或いは両者ともを作動させて距離を測定することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用前照灯照射角度自動調整装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前照灯に係り、さらに詳しくは、車両用前照灯照射角度自動調整装置に関する。一般に、車両前照灯の照射角度の調整は下向き調整とハイビームライトの角度調整に二分化されている。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景となる技術は、レーザー距離測定器によって測定された先行車との距離に応じて前照灯を照射するときの光の上端が先行車の一定の高さ以上には上がらないように、測定された距離に応じて前照灯の上下の角度が調整されるようにすることであって、リニアモーターやステッピングモーターなどによって前照灯の上下の角度を調整する。
【0003】
ステッピングモーターは、ステップ状のパルスに順序を付与することにより、与えられたパルス数に比例する角度だけ回転するモーターをいう。パルスモーターとも言われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の前照灯は、ハイビームライトとロービームライトに分けられており、前照灯を下向きにすると遠くを見ることができず、前照灯を上向きにすると先行車との距離が近い場合に先行車の視野を攪乱させるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するために案出されたもので、その課題は、先行車との距離が近い場合には前照灯が自動的に下向きに調整され、車両が前方にないか或いは遠くにある場合には先行車の視野を攪乱させることなくなるべく遠くまで前照灯が光を照らすように、自動的に前照灯の上下の角度が調整されるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題の解決手段は、レーザー距離測定器によって測定された先行車との距離に応じて前照灯を照射するときの光の上端が先行車の一定の高さ以上には上がらないように、測定された距離に応じて前照灯の上下の角度が調整されるようにすることであり、リニアモーターやステッピングモーターなどによって前照灯の上下の角度を調整する。
【発明の効果】
【0007】
従来の前照灯は、ハイビームライトとロービームライトに分けられており、前照灯を下向きにすると遠くを見ることができず、前照灯を上向きにすると先行車との距離が近い場合に先行車の視野を攪乱させるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために案出されたもので、先行車との距離が近い場合には前照灯が自動的に下向きに調整され、車両が前方にないか或いは遠くにある場合には先行車の視野を攪乱させることなくなるべく遠くまで前照灯が光を照らすように、自動的に前照灯の上下の角度が調整されるようにすることにより、前照灯の角度を気にしなくてもよい便利な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施例に係る車両用前照灯照射角度自動調整装置を適用したブロック図である。
【
図2】本発明の実施例に係る車両用前照灯照射角度自動調整装置におけるレーザー距離測定器の装着位置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施するための最良の形態では、車両の前照灯を点灯させるスイッチの動作に連動して電気信号を出力するスイッチと、車両の前面または前照灯に設けられ、自車両と先行車との距離を感知して電気信号として出力し、前記スイッチから出力される信号に基づいて動作する、前記先行車との距離感知手段であるレーザー距離測定器と、先行車または前方の障害物との距離感知手段から信号入力を受け、この入力された信号に基づいて、前照灯が上向きまたは下向きにされる程度である傾斜角度を計算して、前照灯の角度を調整する信号を出力する制御部と、前記制御部から出力される信号に基づいて動作して前照灯の照射角度を調整する前照灯角度調整手段とを含んでなり、車両前照灯が前方の障害物へ照射する光の上向き高さの最大限は手動で制御部に入力可能であり、前照灯の照射角度調整は車両の両側に設けられるそれぞれの前照灯の照射角度が前方の障害物との距離に応じてそれぞれ行われることにより実現され、一定の距離(例えば100m、200mなど)の前方に障害物がない場合には前照灯の照射角度を手動で入力可能である。
(実施例)
【0011】
本発明は、車両用前照灯照射角度自動調整装置に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、ハイビームライトとロービームライトに分けられており、前照灯を下向きにすると遠くを見ることができず、前照灯を上向きにすると先行車との距離が近い場合に先行車の視野を攪乱させるという従来の前照灯の問題を解決するために案出されたもので、
【0012】
車両の夜間運行時に前照灯の上下の角度調整によって、先行車との距離が近い場合には前照灯が自動的に下向きに調整され、車両が前方にないか或いは遠くにある場合には先行車の視野を攪乱させることなくなるべく遠くまで前照灯が光を照らすように、自動的に前照灯の上下の角度が調整されるようにするものである。
【0013】
このような機能を持たせるために、本発明の車両用前照灯照射角度自動調整装置は、
車両の前照灯を点灯させるスイッチの動作に連動して電気信号を出力するスイッチと、
車両の前面または前照灯に設けられ、自車両と先行車との距離を感知して電気信号として出力し、前記スイッチから出力される信号に基づいて動作する、前記先行車との距離感知手段であるレーザー距離測定器と、
【0014】
先行車との距離感知手段から信号入力を受け、この入力された信号に基づいて、前照灯が上向きまたは下向きにされる程度である傾斜角度を計算して、前照灯の角度を調整する信号を出力する制御部と、前記制御部から出力される信号に基づいて動作して前照灯の照射角度を調整する前照灯角度調整手段とから構成されている。
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を容易に実施し得る最も好適な実施例を説明する。
【0016】
図1は本発明の実施例に係る車両用前照灯照射角度自動調整装置を適用したブロック図、
図2は本発明の実施例に係る車両用前照灯照射角度自動調整装置におけるレーザー距離測定器の装着位置を示す模型図である。
【0017】
図1に示すように、本発明の実施例に係る車両用前照灯照射角度自動調整装置は、車両の前照灯を点灯させるスイッチの動作に連動して電気信号を出力するスイッチと、自車両と先行車との距離を感知して電気信号として出力し、前記スイッチから出力される信号に基づいて動作する、前記先行車との距離感知手段であるレーザー距離測定器と、先行車との距離感知手段から信号入力を受け、この入力された信号に基づいて、前照灯が上向きまたは下向きにされる程度である傾斜角度を計算して、前照灯の角度を調整する信号を出力する制御部と、前記制御部から出力される信号に基づいて動作して前照灯の照射角度を調整する前照灯角度調整部とを含んでなる。
【0018】
前述のように構成されている本発明の動作は、次のとおりである。
【0019】
車両の始動をオンにすると、前記制御部は、スイッチからの入力を読み取り、前照灯が点灯したか否かを判断する。
【0020】
前記前照灯が点灯していない場合には、前照灯が点灯するまで前記動作を繰り返し行い、前記前照灯が点灯している場合には、レーザー距離測定器から出力された自車両と前方の障害物との距離信号を読み取る。
【0021】
前記前方の障害物との距離感知部は、
図2に示すように、前照灯の横の反射鏡周辺の適正位置に取り付けられており、レーザー距離測定器が感知した自車両と前方の障害物との距離を電気信号として出力する。
【0022】
前記制御部は、レーザー距離測定器の距離感知部から感知して出力された自車両と前方の障害物との距離信号を読み取る。
【0023】
前記レーザー距離測定器の距離感知部は、
図2に示すように、前照灯の横の反射鏡周辺の適正位置に取り付けられており、自車両と前方の障害物との距離が変わるにつれてレーザー距離測定器の信号をフォトインタラプタ(photointerrupter)が感知して自車両と前方の障害物との距離を電気信号として出力する。
【0024】
前記制御部は、前記読み取った前方の障害物との距離信号を計算する。
【0025】
上述したような計算が完了すると、前記制御部は、計算された前方の障害物との距離に応じて前照灯の角度を調整する信号を前照灯角度調整部へ出力する。
【0026】
前記前照灯角度調整部は、前記制御部から入力された信号に基づいて動作し、前照灯の照射角度を自車両と前方の障害物との距離に応じて調整して、車両の前照灯が前の障害物に対して適正の角度レベルで光を照らすようにし、その角度は手動で入力して調整できる。
【0027】
図2を参照すると、前記前照灯角度調整部は車両前照灯の内部後端に取り付けられており、前方の障害物との距離感知部は前照灯の横の反射鏡周辺の適正位置に装着されて信号を感知する。
【産業上の利用可能性】
【0028】
従来の前照灯は、ハイビームライトとロービームライトに分けられており、前照灯を下向きにすると遠くを見ることができず、前照灯を上向きにすると先行車との距離が近い場合に先行車の視野を攪乱させるという問題があった。
【0029】
本発明は、このような問題を解決するために案出されたもので、先行車との距離が近い場合には前照灯が自動的に下向きに調整され、車両が前方にないか或いは遠くにある場合には先行車の視野を攪乱させることなくなるべく遠くまで前照灯が光を照らすように、自動的に前照灯の上下の角度が調整されるようにすることにより、前照灯の角度を気にしなくてもよいという産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0030】
1 レーザー距離測定器の装着位置
【国際調査報告】