特表2017-506334(P2017-506334A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-506334アクチュエータの姿勢位置を検出するための位置センサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-506334(P2017-506334A)
(43)【公表日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】アクチュエータの姿勢位置を検出するための位置センサ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/12 20060101AFI20170210BHJP
【FI】
   G01D5/12 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-549291(P2016-549291)
(86)(22)【出願日】2015年7月1日
(85)【翻訳文提出日】2016年7月29日
(86)【国際出願番号】EP2015064960
(87)【国際公開番号】WO2016001291
(87)【国際公開日】20160107
(31)【優先権主張番号】102014212795.5
(32)【優先日】2014年7月2日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヴェアナー ヴァルラーフェン
【テーマコード(参考)】
2F077
【Fターム(参考)】
2F077FF11
2F077FF13
2F077FF16
2F077JJ01
2F077JJ03
2F077JJ07
2F077PP11
2F077TT87
2F077WW07
(57)【要約】
制御ユニットによって制御される電気モータを備えるアクチュエータの姿勢位置を検出するための位置センサが開示される。位置センサを駆動するために必要な電気エネルギは、モータ端子の制御線路を介して取り出され、このモータ端子の電圧は、整流及びフィルタリングされる。このために、とりわけ位置センサの評価回路と共に1つの集積回路に統合されている整流回路が使用される。このようにして、位置センサのための別個の給電線を省略することができ、より信頼性が高くロバストな構成をより小さな構造スペースで実現することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御ユニットによって制御される電気モータを備えるアクチュエータの姿勢位置を検出するための位置センサであって、
前記位置センサを動作させるための電気エネルギが、モータ端子の制御線路を介して取り出される、
位置センサにおいて、
前記モータ端子の電圧を整流及びフィルタリングするために、整流回路(6)と、更なるフィルタコンポーネントとが、前記位置センサ(10)の評価回路と共に1つの集積回路に統合されており、
前記集積回路は、前記評価回路を備える前記位置センサ(10)のICハウジング(2)内に組み込まれている、
ことを特徴とする位置センサ。
【請求項2】
蓄電コンデンサ(11)が、前記評価回路と共に前記集積回路に統合されている、
請求項1記載の位置センサ。
【請求項3】
電圧制御器(9)が、前記評価回路と共に1つの集積回路に統合されている、
請求項1又は2記載の位置センサ。
【請求項4】
前記電圧制御器(9)は、前記位置センサの前記ICハウジング(2)内に組み込まれている、
請求項3記載の位置センサ。
【請求項5】
蓄電コンデンサ(11)は、前記集積回路の外部に接続されている、
請求項1記載の位置センサ。
【請求項6】
モータ制御部及び信号評価部のブリッジ回路のために共通の1つのアースが設けられている、
請求項1から5のいずれか1項記載の位置センサ。
【請求項7】
規定された範囲内の出力信号は、前記位置センサ(10)の給電電圧に依存しないままである、
請求項1から6のいずれか1項記載の位置センサ。
【請求項8】
前記整流回路(6)は、ブリッジ回路を含む、
請求項1から7のいずれか1項記載の位置センサ。
【請求項9】
前記整流回路(6)は、ハーフブリッジを含む、
請求項8記載の位置センサ。
【請求項10】
前記整流回路(6)は、アクティブトランジスタから構成されている、
請求項1から9のいずれか1項記載の位置センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の特徴を有する、制御ユニットによって制御される電気モータを備えるアクチュエータの姿勢位置を検出するための位置センサに関する。
【0002】
能動型の電子的な位置センサは、種々の目的のために使用され、例えば自動車においてバルブ又はフラップの姿勢位置をフィードバックするために使用される。このようなバルブ及びフラップは、電気モータによって駆動され、その姿勢位置が検出される。統合された複数のアセンブリが、1つのアクチュエータを形成する。この場合には、給電線を介して接続された制御ユニット、例えばモータ制御エレクトロニクス(ECU)が、電気モータを制御する。電気モータは、例えば操作要素を駆動し、この操作要素の姿勢変化が、伝動装置を介して位置センサによって検出される。この位置センサを動作させるためには、給電電圧が必要である。
【0003】
従来技術では、アクチュエータの姿勢検出又は姿勢制御のための能動型の位置センサには、別個の給電線を用いて電気エネルギ(一般に電圧)が給電される。アクチュエータ位置を伝送するためには種々の出力信号が存在する。公知のアナログインターフェースは、給電電圧に対してレシオメトリック特性を有する。従ってこの場合には、制御ユニットにおいて基準として形成される給電電圧も、位置センサに直接的に接続されなければならない。位置センサの出力信号が給電電圧に依存していない(レシオメトリック特性を有しない)場合には、また事情が異なる。この場合には、他の方法でセンサにエネルギを給電できれば、必ずしも制御ユニットから給電電圧を供給する必要はない。しかしながら依然として、位置センサのためにモータとは別個の給電電圧、例えば5Vの電圧を、別個の給電線を介して供給しなければならないという問題が存在する。このことは、例えばポイント・ツー・ポイント接続(バスではない)のためにデジタルのシリアルSENTプロトコルが使用される、新たに導入されたデジタル式の位置信号伝送にも言える。
【0004】
当然ながら、このような別個の給電線の配置には手間が掛かる。
【0005】
米国特許第5389864号明細書からは、請求項1の上位概念に記載の特徴を有する位置センサが公知である。この公知のセンサの場合には、ポテンショメータとして構成された位置センサを動作させるための電気エネルギが、モータ端子の制御線路を介して取り出される。
【0006】
位置センサのエネルギ給電部が相応に配置されているアクチュエータシステムは、米国特許第6545441号明細書から公知である。
【0007】
独国特許出願公開第19946917号明細書はさらに、近接センサを開示しており、ここでは、センサの機能全体が唯1つの集積素子(IC)に統合されており、使用のためには、このICにエネルギ給電部が加えられるだけである。
【0008】
本発明の基礎となる課題は、冒頭に述べた形式の位置センサを改良して、構造が特に単純であるという点において優れている位置センサを提供することである。
【0009】
上記の課題は、本発明によれば、上述された形式の位置センサにおいて請求項1の特徴によって解決される。
【0010】
本発明に係る解決策では、位置センサに別個の給電電圧を印加するための別個の給電線が省略される。その代わりに本発明は、既存の制御ユニットのモータの、いずれにせよ既存の制御線路又は給電線路を、位置センサに電気エネルギを給電するためにも利用する。従って、追加的な線路を省略することができる。
【0011】
本発明に係る解決策では、整流回路が、位置センサの評価回路と共に1つの集積回路に統合されている。整流回路を組み込むことによって低コストの解決策が得られ、且つ、プリント基板に比べて格段に信頼性が高くロバストな構成が得られるという利点が生じる。これに加えて、この整流回路を組み込むという解決策は、構造スペースに鑑みて格段に小さい。この場合には、整流回路は、評価回路を備える位置センサのICハウジング内に組み込まれている。
【0012】
更なるフィルタコンポーネントも、位置センサの評価回路と共に統合されている。好ましくは電圧制御器も、評価回路と共に1つの集積回路に統合される。
【0013】
蓄電コンデンサを、集積回路に統合することが可能であり、或いは、構造スペース上の理由からこの蓄電コンデンサを組み込むことができない場合には、集積回路の外部に接続させることも可能である。
【0014】
さらに好ましくは、整流回路の下流に電圧制御器が接続されており、この電圧制御器も、位置センサの集積回路内に収容することができる。
【0015】
前記更なるフィルタコンポーネントも、評価回路を備える位置センサのICハウジング内に組み込まれている。
【0016】
整流回路は、とりわけダイオードを備えるブリッジ回路を含むことができる。特別な1つの実施形態では、ハーフブリッジが使用される。
【0017】
さらには、整流回路をアクティブトランジスタから構成することができる。この場合には、電圧降下がより小さくなる。
【0018】
とりわけ、規定された範囲内の出力信号は、位置センサの給電電圧に依存しないままである。
【0019】
従って、本発明は、位置センサを駆動するための電気エネルギがモータの制御線路のモータ端子を介して制御ユニットから取り出される、位置センサに関する。制御ユニットの制御線路のモータ端子のタップの下流には、フィルタリングされた直流電圧を形成するための整流回路が配置されており、この直流電圧が、位置センサに充分な電圧を給電する。この整流電圧は、位置センサの評価回路と共に1つの集積回路に統合されている。
【0020】
以下、本発明を、複数の実施例に基づいて図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】制御ユニットと位置センサとを備えるアクチュエータの第1実施形態のブロック回路図である。
図2】制御ユニットと位置センサとを備えるアクチュエータの第2実施形態のブロック回路図である。
図3】制御ユニットと位置センサとを備えるアクチュエータの第3実施形態のブロック回路図である。
図4】制御ユニットと位置センサとを備えるアクチュエータの第4実施形態のブロック回路図である。
【0022】
図1は、電圧が給電される制御ユニット(ECU)1によって制御されるアクチュエータのブロック回路図を示す。アクチュエータは、図示されていない操作要素を操作する電気モータ3を有し、この操作要素の位置又は位置変化が、位置センサ10によって検出される。この対応する位置又は位置変化は、電気信号の形態で位置センサ10から制御ユニット1の出力線路12を介して供給される。
【0023】
電気モータ3には、制御ユニット1の線路4,5を介してパルス電圧が印加される。電気モータ3への給電はさらに、位置センサ10を電気エネルギ(直流電圧)によって動作させるために利用され、従って、この位置センサ10を動作させるための別個の給電線を省略することが可能である。この場合にはとりわけ、モータ端子のタップの下流に、直列抵抗8と蓄電コンデンサ11と電圧制御器9とを備える整流回路6が設けられている。こうすることによってフィルタリングされた直流電圧が形成され、この直流電圧が電子的な位置センサ10に充分な電圧を給電する。
【0024】
図1に図示された実施形態では、整流回路6は、ダイオード7を備えるハーフブリッジの形態のブリッジ回路を有する。ここでは、少なくとも1つの端子が正の電圧を周期的な間隔で供給し、ブリッジ回路及び信号評価器のために共通の1つのアースが設けられている。この場合、電気モータ3を動作させるための駆動電圧の端子は、モータの無負荷運転中及び/又はモータの制動中に2つのモータ端子の少なくとも一方が正の電圧に接続されるように、接続されている。
【0025】
ここでは、直列抵抗8と蓄電コンデンサ11と電圧制御器9とを備える整流回路6が、同じ1つのICハウジング2内に組み込まれており、このICハウジング2内には、評価回路を備える位置センサ10が位置している。このようにして、特に信頼性が高くロバストな構成をもたらす、低コストの解決策が得られる。整流回路が組み込まれるこの解決策はさらに、特に小さい構造スペースしか必要としない。
【0026】
図2の実施形態は実質的に、蓄電コンデンサ11がICハウジング2内に組み込まれておらず、外部に接続されているという点のみにおいて図1と異なっている。この解決策は、構造スペース上の理由からコンデンサを組み込むことができない場合に実施される。
【0027】
図1及び2の2つの実施形態では、整流回路6がハーフブリッジ整流器として構成されており、センサの給電のために別個のアース線路が与えられる。
【0028】
図1及び2の実施形態の2つのダイオード7の代わりに、同じ課題を解決する2つの電圧制御器を使用してもよい。
【0029】
図3に図示された実施形態は、整流回路6をフルブリッジ整流器として構成する解決策を示しており、このフルブリッジ整流器によって、別個のアース線路を用いることなくセンサ10に給電することが可能となる。ここでは、蓄電コンデンサ11は、外部に接続されている。
【0030】
図4は、図3に類似しているが、蓄電コンデンサ11が組み込まれている実施形態を示す。
【0031】
全ての実施形態は、モータ端子を介した電圧の給電と、センサのICハウジングへの整流回路の組み込み(ASICへの集積)とが実現された、位置センサ10に関する。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】