(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-506443(P2017-506443A)
(43)【公表日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】カラー/グレーの小さい差異を保持する画像処理方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/46 20060101AFI20170210BHJP
H04N 1/60 20060101ALI20170210BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20170210BHJP
【FI】
H04N1/46 Z
H04N1/40 D
G06T1/00 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-537982(P2016-537982)
(86)(22)【出願日】2015年2月20日
(85)【翻訳文提出日】2016年8月16日
(86)【国際出願番号】US2015016822
(87)【国際公開番号】WO2015127206
(87)【国際公開日】20150827
(31)【優先権主張番号】61/942,475
(32)【優先日】2014年2月20日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】507031918
【氏名又は名称】コニカ ミノルタ ラボラトリー ユー.エス.エー.,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ハング,ポ−チエ
【テーマコード(参考)】
5B057
5C077
5C079
【Fターム(参考)】
5B057AA07
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
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5B057CB08
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5C077MP08
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5C079HB01
5C079HB08
5C079HB09
5C079HB11
5C079LB11
5C079MA01
(57)【要約】
【課題】モノクロまたはカラー画像を符号化するための方法を提供する。
【解決手段】モノクロまたはカラー画像を符号化するための方法は、画像を受信することと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整することとを含む。画像は、弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて空間的に修正されて出力される。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を受信するステップと、
全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて前記画像を調整するステップと、
弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて前記画像を空間的に修正するステップと、
前記画像を出力するステップと、
を含む画像符号化方法。
【請求項2】
前記画像は、モノクロ画像およびカラー画像のうちの少なくとも一つを有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記全体的なマクロタイプの均等色空間は、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*のうちの少なくとも一つを有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、
前記画像を修正した後に、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から前記第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、をさらに有し、
前記局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
エッジが第1の所定のパラメーターより小さい場合、第1の所定の量によってエッジを強調するステップと、
エッジが第2の所定のパラメーターより大きい場合、第2の所定の量によってエッジを減少させるステップと、
をさらに有する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定のパラメーターおよび前記第2の所定のパラメーターが変更される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定の量および前記第2の所定の量が変更される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
画像を符号化するための指示を記憶した非一時的なコンピューター読み取り可能な記録媒体であって、前記指示は、
画像を受信するステップと、
全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて前記画像を調整するステップと、
弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて前記画像を空間的に修正するステップと、
前記画像を出力するステップと、
を有するコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
前記画像は、モノクロ画像およびカラー画像のうちの少なくとも一つを有する請求項8に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
前記全体的なマクロタイプの均等色空間は、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*のうちの少なくとも一つを有する請求項8に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
前記指示は、
前記画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、
前記画像を修正した後に、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から前記第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、をさらに有し、
前記局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる請求項8に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】
前記指示は、
エッジが第1の所定のパラメーターより小さい場合、第1の所定の量によってエッジを強調するステップと、
エッジが第2の所定のパラメーターより大きい場合、第2の所定の量によってエッジを減少させるステップと、
をさらに有する請求項8に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定のパラメーターおよび前記第2の所定のパラメーターが変更される請求項12に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定の量および前記第2の所定の量が変更される請求項12に記載のコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】
画像を受信する第1のメモリーと、
全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて前記画像を調整する画像調整部と、
弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて前記画像を空間的に修正する画像修正部と、
出力画像を受信する第2のメモリーと、
を有する画像を符号化するための装置。
【請求項16】
前記画像は、モノクロ画像およびカラー画像のうちの少なくとも一つを有する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記全体的なマクロタイプの均等色空間は、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*のうちの少なくとも一つを有する請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記画像調整部は、
前記画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換し、
前記画像を修正した後に、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から前記第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換し、
前記局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記画像修正部は、
エッジが第1の所定のパラメーターより小さい場合、第1の所定の量によってエッジを強調し、
エッジが第2の所定のパラメーターより大きい場合、第2の所定の量によってエッジを減少させる請求項15に記載の装置。
【請求項20】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定の量および前記第2の所定の量が変更される請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー/グレーの小さい差異を保持する画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野では、病理学における全体スライド画像(WSI)のために、カラー画像がしばしば用いられる。さらに、医療の分野では、モノクロ画像またはグレースケール画像も同様に用いられる。医療の分野におけるグレースケール画像の符号化は、DICOM規格委員会(DICOM Standards Committee)の手順(procedures)に従い開発された、医療におけるデジタル画像および通信(Digital Imaging and Communications in Medicine:DICOM)規格に従うグレースケール標準表示関数(Grayscale Standard Display Function:GSDF)を利用することが多い。GSDFの関数は、輝度における弁別閾(JND:丁度可知差異)を、JNDインデックスに関連付ける。GSDFは医療用のカラー画像を目的とするものではないが、カラー画像は標準化されたグレースケールのディスプレイに表示されうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、医療用でない画像は、たとえば経験的に定義された均等色空間であるマンセルカラーシステム(Munsell Color System)と合致するように設計されたCIE L*a*b*色空間等の均等色空間によって符号化されることが多い。そのため、全体的(グローバル)なマクロタイプの均等色空間によってモノクロおよびカラー画像を符号化するための方法および装置に利点があると同時に、局所的(ローカル)なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて、画像を空間的に修正することにも利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一般に、一つの側面において、本発明はモノクロまたはカラー画像を符号化するための方法に関する。方法は、画像を受信することと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整することとを含む。方法は、弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像を空間的に修正することと、画像を出力することとを含む。また、方法は、画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することと、画像を修正した後に、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することとを含んでもよい。一つ以上の実施形態において、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる。
【0005】
一般に、他の側面において、本発明はモノクロまたはカラー画像を符号化するための指示を記憶している非一時的なコンピューター読み取り可能な媒体(CRM)に関する。CRMの指示は、画像を受信することと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整することとを含む。CRMの指示は、弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像を空間的に修正することと、画像を出力することとを含む。また、CRMの指示は、画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することと、画像を修正した後に、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することとを含んでもよい。一つ以上の実施形態において、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる。
【0006】
一般に、他の側面において、本発明はモノクロまたはカラー画像を符号化するための装置に関する。装置は、画像を受信する第1のメモリーと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整する画像調整部とを含む。また、装置は、弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像を空間的に修正する画像修正部と、出力画像を受信する第2のメモリーとを含む。一つ以上の実施形態において、画像調整部は、画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換し、画像を修正した後に、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換してもよい。一つ以上の実施形態において、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる。
【0007】
本発明の他の態様は、以下の記述および添付された特許請求の範囲から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一つ以上の実施形態に係る画像を符号化する手順を示すフローチャートである。
【
図2】本発明の一つ以上の実施形態に係る医療におけるデジタル画像および通信(DICOM)規格によって定義されるGSDF曲線を示す図である。
【
図3】本発明の一つ以上の実施形態に係るJNDインデックスの各ペアのL*値の差を計算する方法を示す図である。
【
図4】本発明の一つ以上の実施形態に係るエッジ強調ゲインパラメーターを示す図である。
【
図5】本発明の一つ以上の実施形態に係る空間周波数の関数としてのエッジ強調およびカーネルマトリックスの使用を示す図である。
【
図6】本発明の一つ以上の実施形態に係るカーネルマトリックスから局所的なコントラストが取得される「コントラスト−エッジ強調」曲線を示す図である。
【
図7】一つ以上の実施形態に係るエッジ強調の一例を示す図である。
図7は、大きいエッジにはエッジ強調がほとんどまたは全く適用されない一方、小さいエッジはJND色差に応じて強調されることを示す。
【
図8】本発明の一つ以上の実施形態に係る画像を符号化する手順を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の一つ以上の実施形態に係る画像を符号化するための装置を示す図である。
【
図10】本発明の一つ以上の実施形態に係る画像を符号化するための装置を示す図である。
【
図11】本発明の一つ以上の実施形態に係るコンピューターシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面を参照して本発明の特定の実施形態が以下に記載される。一貫性のため異なる図面における同様の要素には、同様の参照符号が使用される。さらに、図面における「図」の使用は、説明中の「図面」という用語の使用に相当する。
【0010】
以下の本発明の実施形態の詳細な説明において、多数の具体的な詳細は、本発明のより完全な理解を提供するために記載される。しかし、本発明がこれらの具体的な詳細なしで実施されうることは、当業者にとって明らかである。他の例において、説明を不要に難しくすることを避けるために、周知の特徴は記載されていない。
【0011】
一般に、本発明の実施形態は、画像を符号化するための方法および装置に関する。画像を符号化するための方法は、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整することと、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像を空間的に修正することとを含む。本書で使用されるように、マクロタイプの均等色空間という用語は、たとえば、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*等のマクロタイプの色空間を示す。当業者であれば、本開示の範囲を逸脱することなく他の均等色空間を使用可能なことを理解できる。さらに、本書で使用されるように、たとえば、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性という用語は、たとえば、局所的な弁別閾(JND)が等化されたトーン曲線におけるエッジの存在および特徴の分布等の画像の特徴の局所的な特性を示す。当業者であれば、本開示の範囲を逸脱することなく他の局所的なミクロタイプの均等エッジ特性を使用可能なことを理解できる。
【0012】
一つ以上の実施形態において、
図1は画像を符号化するための方法を示すフローチャートである。具体的には、
図1は、モノクロ画像のための画像符号化の手順を示す。ここでは、モノクロは、グレースケール画像を指すが、単一の色のみの画像であってもよい。さらに、モノクロ画像は、いくつかの方法によって受信されてもよい。たとえば、モノクロ画像は、センサーによって黒のシェードのキャプチャーを行った後で、受信されてもよい。あるいは、モノクロ画像は、カラー画像の後処理の後で、受信されてもよい。本開示の範囲を逸脱することなく、モノクロ画像を受信する他の方法が使用されうる。
【0013】
図1のステップ100において、モノクロ画像が受信される。受信された画像の画像データは、ステップ104において強度(または濃度)から明度L*値に変換される。次に、ステップ108において、ディスプレイまたは印刷されたもしくは透明な画像を観察するために調整された光源の最大輝度値(cd/m
2)が定義される。上述のように、弁別閾(JND)は、所定の視認条件のもと所定の対象について平均的な人間の観察者が知覚できる輝度の差である。さらに、JNDインデックスは、JNDインデックスにおける一つの段階が、結果としてJNDである輝度の差になるような、グレースケール標準表示関数(GSDF)に対する入力値である。したがって、ステップ112において、
図2に示すような医療におけるデジタル画像および通信(DICOM)規格によって定義されるGSDF曲線に基づいて、JNDインデックスは、L*値として算出される。
【0014】
図1のステップ116において、JNDインデックスの各ペアのL*値の差は、
図3に示すように計算される。次に、
図1のステップ120において、エッジ強調ゲインパラメーターは、「平均JND差」において「JND差」を割ることによって定義され、JNDインデックス「673」は、400cd/m
2の輝度に対応し、それはディスプレイ上の「白」の典型的な輝度である。一つ以上の実施形態において、エッジ強調ゲインパラメーターは、
図4に示される。
【0015】
図1のステップ124において、エッジ強調が適用される。
図5に示すように、より高い空間周波数に主に影響を及ぼすように、カーネルマトリックスにおける中央の画素の値と中央の画素を囲む累積された画素の値の平均値との差が、エッジ強調のために決定される。たとえば、カーネルマトリックスは3×3の画素マトリックスまたは5×5の画素マトリックスであり、一般に、より大きいカーネルは空間的特徴の観点から好ましい。しかし、本開示の範囲を逸脱することなく、他のカーネルマトリックスも使用されうる。
【0016】
図1のステップ124において、「コントラスト−エッジ強調」特性曲線が示される。一つ以上の実施形態において、
図6は、カーネルマトリックスから取得された局所的なコントラストが横軸であり、標準偏差ゲイン(SDゲイン:SDgain)が縦軸である「コントラスト−エッジ強調」曲線を示す。
図6は、大きなエッジはほとんどまたは全くエッジ強調を受けないことを示す。さらに、一つ以上の実施形態において、局所的なコントラストは、JND空間におけるカーネルマトリックスに基づいている。他の実施形態において、局所的なコントラストは、均等色空間に基づいてもよい。また、本発明の範囲を逸脱することなく、他の実施形態において、局所的なコントラストは、他の条件に基づいてもよい。
【0017】
図1のステップ124において、下記に複製された数式(1)が、画像に適用される。局所的なコントラストは、たとえば
図5に示される局所的なカーネルマトリックス等の局所的な領域の標準偏差によって計算されうる。数式(1)において、SDゲイン(SDgain)は、標準偏差ゲインを示し、αは係数を示す。
【0019】
修正された画像における上記の数式の結果は、
図7において示される。大きいエッジには、エッジ強調はほとんどまたは全く適用されない一方、小さいエッジは、マクロタイプの色空間に対するJND色差の特性に応じて強調される。すなわち、エッジがより小さいときに、エッジ強調は所定の量が適用され、エッジが大きいときに、エッジ強調は所定の量が減少される。ステップ128において、画像が出力される。
【0020】
一つ以上の実施形態において、
図8は、画像を符号化するための方法を示すフローチャートである。具体的には、
図8は、カラー画像のための画像符号化の手順を示す。カラー画像を符号化するための方法は、上記で
図1を参照して説明されたモノクロ画像の符号化に含まれるいくつかのステップを含みうる。一つ以上の実施形態において、カラー画像を符号化するための方法は、
図8に示すように追加のステップを含みうる。後述するように、カラー画像を符号化するための方法は、たとえば「輝度、R−G、Y−B」、「Y、Cr、Cb」等の三軸のエッジ強調の適用を含みうる。さらに、クロマ方向(すなわち、R−G、Y−B)のためのJNDデータは、CIE deltaE
*2000色差式によって計算されうる。
【0021】
図8のステップ800において、カラー画像が受信される。受信された画像の画像データは、ステップ804において、強度(または濃度)からL*a*b*値にから変換される。一つ以上の実施形態において、カラーマネジメントシステム(すなわちICCスキーム)が、
図8のステップ804における換算のために使用されうる。次に、ステップ808において、ディスプレイまたは印刷されたもしくは透明な画像を観察するために調整された光源の最大輝度値(cd/m
2)が定義される。上述のように、弁別閾(JND)は、所定の視認条件のもと所定の対象について平均的な人間の観察者が知覚できる輝度の差である。さらに、JNDインデックスは、JNDインデックスにおける一つの段階が、結果としてJNDである輝度の差になるような、グレースケール標準表示関数(GSDF)に対する入力値である。したがって、ステップ812において、
図2に示すような医療におけるデジタル画像および通信(DICOM)規格によって定義されるGSDF曲線に基づいて、JNDインデックスは、L*値として算出される。さらに、
図8のステップ814において、CIE deltaE
*2000の色差式に基づいて、数式によって計算される色差が、a*およびb*軸のために使用されうる。
【0022】
図8のステップ816において、JNDインデックスの各ペアのL*値の差は、
図3に示すように計算される。さらに、ステップ818において各ペアのa*値およびb*値の差が確認される。対応する値がない場合、カラー画像を符号化するための方法は、対応する値を補間することを含みうる。次に、
図8のステップ820において、エッジ強調ゲインパラメーターは、3つの軸について「平均JND差」において「JND差」を割ることによって定義され、JNDインデックス「673」は、400cd/m
2の輝度に対応し、それはディスプレイ上の「白」の典型的な輝度である。一つ以上の実施形態において、エッジ強調ゲインパラメーターは、
図4に示される。
図8のステップ824において、エッジ強調が適用される。
図5に示すように、より高い空間周波数に主に影響を及ぼすように、カーネルマトリックスにおける中央の画素の値と中央の画素を囲む累積された画素の値の平均値との差が、3つの軸についてエッジ強調のために決定される。たとえば、カーネルマトリックスは3×3の画素マトリックスまたは5×5の画素マトリックスであり、一般に、より大きいカーネルは空間的特徴の観点から好ましい。しかし、本開示の範囲を逸脱することなく、他のカーネルマトリックスも使用されうる。
【0023】
図8のステップ824において、「コントラスト−エッジ強調」特性曲線が示される。一つ以上の実施形態において、
図6は、カーネルマトリックスから取得された局所的なコントラストが横軸であり、標準偏差ゲイン(SDゲイン:SDgain)が縦軸である「コントラスト−エッジ強調」曲線を示す。
図6は、鋭いエッジは、ほとんどまたは全くエッジ強調を受けないことを示す。さらに、一実施形態において、局所的なコントラストは、JND空間におけるカーネルマトリックスに基づくことが理解される。他の実施形態において、局所的なコントラストは、均等色空間に基づいてもよい。また、他の実施形態において、局所的なコントラストは、本発明の範囲を逸脱することなく、他の条件に基づいてもよい。
図8のステップ824において、上述した数式(1)が、画像に適用される。局所的なコントラストは、たとえば
図5に示される局所的なカーネルマトリックス等の局所的な領域の標準偏差によって計算されうる。修正された画像における数式(1)の結果は、
図7において示される。大きいエッジには、エッジ強調はほとんどまたは全く適用されない一方、小さいエッジは、マクロタイプの色空間に対するJND色差の特性に応じて強調される。ステップ828において、画像が出力される。
【0024】
一つ以上の実施形態において、
図9は、画像を符号化するための装置のハードウェア実装を示す。具体的には、
図9は、3次元ルックアップテーブル(LUT)および補間を伴う装置に依存しないアプローチを示す。フレームメモリー900(画像を受信するための第1のメモリー)からの画像データは、RGB−to−UCS換算ブロック904によって受信される。RGB−UCS換算ブロック904からのデータは、「UCSにおけるエッジ強調情報」ブロック908に送られ、エッジ強調ブロック912に送られる。「UCSにおけるエッジ強調情報」ブロック908からの出力は、エッジ強調ブロック912への入力として提供される。エッジ強調ブロック912からの出力は、UCS−RGB換算ブロック916への入力として提供され、フレームメモリー920(出力画像を受信するための第2のメモリー)に、順次画像データを提供する。一つ以上の実施形態において、エッジ強調ブロック912は、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整するための画像調整部を含みうる。エッジ強調ブロック912は、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像を空間的に修正するための画像修正部をさらに含みうる。
【0025】
一つ以上の実施形態において、
図10は、画像を符号化するための装置の他のハードウェア実装を示す。具体的には、
図10は3次元ルックアップテーブル(LUT)および補間を伴う装置に依存するアプローチを示す。フレームメモリー1000(画像を受信するための第1のメモリー)からの画像データは、「RGBにおけるエッジ強調情報」ブロック1004によって受信され、エッジ強調ブロック1008に送られる。「RGBにおけるエッジ強調情報」ブロック1004からの出力は、エッジ強調ブロック1008への入力として提供される。エッジ強調ブロック1008からの出力は、フレームメモリー1012(出力画像を受信するための第2のメモリー)への入力として提供される。一つ以上の実施形態において、エッジ強調ブロック1008は、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整するための画像調整部を含みうる。エッジ強調ブロック1008は、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像を空間的に修正するための画像修正部をさらに含みうる。
【0026】
一つ以上の実施形態において、数式(1)における係数αは、エッジを強調するかまたは曖昧にするために使用されうる。前者の場合、αは1より大きく、後者の場合、αは1より小さい。
【0027】
一つ以上の実施形態において、ディスプレイまたは環境の強度に応じてGSDFは変更されてもよい。また、他の実施形態において、輝度調整およびエッジ強調特性は同期する。
【0028】
一つ以上の実施形態において、逆フーリエ変換に先行する空間周波数の調整の前に、フーリエ変換が使用されてもよい。また、他の実施形態において、高速フーリエ変換が使用されてもよい。
【0029】
一つ以上の実施形態において、クロマ方向におけるJNDを試算するために、CIE deltaE
*2000の色差式が使用されてもよい。また、他の実施形態において、クロマ方向におけるJNDを試算するために、マクアダム楕円(Macadam’s ellipse)が使用されてもよい。
【0030】
本発明の実施形態は、使用されるプラットフォームに関わらず、仮想的にいかなるタイプのコンピューターにおいても実行されうる。たとえば、
図11に示すように、コンピューターシステム1100は、一つ以上のプロセッサー1102(たとえば、中央処理装置(CPU)、集積回路等)、メモリー1104(たとえば、ランダムアクセス型メモリー(RAM)、キャッシュメモリー、フラッシュメモリー等)、記憶装置1106(たとえば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、コンパクトディスクドライブまたはデジタルビデオディスク(DVD)ドライブのような光学ドライブ、フラッシュメモリースティック等)および今日のコンピューターが典型的に備える多数の他の要素と機能(不図示)を含む、また、コンピューターシステム1100は、たとえば、キーボード、マウスまたはマイクロホン(不図示))等の入力手段1110を含みうる。さらに、コンピューターシステム1100は、たとえば、モニター1108等の出力手段(たとえば、液晶表示ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、またはブラウン管(CRT)モニター等)を含みうる。コンピューターシステム1100は、ネットワークインターフェース接続(不図示)を介してネットワーク1112(たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のワイドエリアネットワーク(WAN)、または他のあらゆるタイプのネットワーク)に対して接続されうる。当業者は、多くの異なるタイプのコンピューターシステムが存在することを理解し、上述した入出力方法が他の形態を取りうることを理解できる。一般に、コンピューターシステム1100は、本発明の実施形態を実行するために必要となる少なくとも最小限の処理、入力および/または出力手段を含む。
【0031】
本発明の一つ以上の実施形態において、上述したコンピューターシステム1100の一つ以上の要素は、遠隔地に位置し、ネットワークを介して他の要素に接続してもよい。さらに、本発明の実施形態は、複数のノードを有する分散システムにおいて実行されてもよく、本発明の各部分が、分布システムの範囲における異なるノードに配置されてもよい。本発明の一実施形態において、ノードはコンピューターシステムに対応する。あるいは、ノードは関連付けられた物理メモリーを有するプロセッサーに対応してもよい。あるいは、ノードは、共用メモリーおよび/またはリソースを有するプロセッサーまたはプロセッサーのマイクロコアに対応してもよい。さらに、本発明の実施形態を実行するコンピューター読み込み可能なプログラムコードの形式のソフトウェアの指示は、一時的または持続的に、コンパクトディスク(CD)、ディスケット、ソリッドステートドライブ(SSD)、テープ、メモリー、または他のあらゆる非一時的な有体のコンピューター読み取り可能な記憶装置等の有体のコンピューター読み込み可能な記録媒体に格納されうる。
【0032】
また、本発明の一つ以上の実施形態は、組み込み型のコンピューターシステムにおいて実現されてもよい。さらに、本発明の一つ以上の実施形態は、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリー(EPROM)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、または、他のハードウェアのソリューションによって実現されうる。
【0033】
本発明が限られた数の実施形態に関して記載されたが、本開示の利益を得た当業者は、本願明細書において開示されるように、本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態が考案されうることを理解できる。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって規定される。
【手続補正書】
【提出日】2016年8月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を受信するステップと、
全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて前記画像を調整するステップと、
前記画像の一部の画素および少なくとも1つの近接する画素の間における弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて前記画像の一部を空間的に修正するステップと、
前記画像を出力するステップと、
を含む画像符号化方法。
【請求項2】
前記画像は、モノクロ画像およびカラー画像のうちの少なくとも一つを有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記全体的なマクロタイプの均等色空間は、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*のうちの少なくとも一つを有する請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、
前記画像を修正した後に、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から前記第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、をさらに有し、
前記局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
エッジが第1の所定のパラメーターより小さい場合、第1の所定の量によってエッジを強調するステップと、
エッジが第2の所定のパラメーターより大きい場合、第2の所定の量によってエッジを減少させるステップと、
をさらに有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定のパラメーターおよび前記第2の所定のパラメーターが変更される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定の量および前記第2の所定の量が変更される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
画像を符号化するためのコンピュータープログラムであって、
画像を受信するステップと、
全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて前記画像を調整するステップと、
前記画像の一部の画素および少なくとも1つの近接する画素の間における弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて前記画像の一部を空間的に修正するステップと、
前記画像を出力するするステップと、
をコンピューターに実行させるためのコンピュータープログラム。
【請求項9】
前記画像は、モノクロ画像およびカラー画像のうちの少なくとも一つを有する請求項8に記載のコンピュータープログラム。
【請求項10】
前記全体的なマクロタイプの均等色空間は、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*のうちの少なくとも一つを有する請求項8または請求項9に記載のコンピュータープログラム。
【請求項11】
前記画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、
前記画像を修正した後に、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から前記第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換するステップと、をさらに有し、
前記局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる請求項8〜10のいずれか一項に記載のコンピュータープログラム。
【請求項12】
エッジが第1の所定のパラメーターより小さい場合、第1の所定の量によってエッジを強調するステップと、
エッジが第2の所定のパラメーターより大きい場合、第2の所定の量によってエッジを減少させるステップと、
をさらに有する請求項8〜11のいずれか一項に記載のコンピュータープログラム。
【請求項13】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定のパラメーターおよび前記第2の所定のパラメーターが変更される請求項12に記載のコンピュータープログラム。
【請求項14】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定の量および前記第2の所定の量が変更される請求項12に記載のコンピュータープログラム。
【請求項15】
画像を受信する第1のメモリーと、
全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて前記画像を調整する画像調整部と、
前記画像の一部の画素および少なくとも1つの近接する画素の間における弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて前記画像の一部を空間的に修正する画像修正部と、
出力画像を受信する第2のメモリーと、
を有する画像を符号化するための装置。
【請求項16】
前記画像は、モノクロ画像およびカラー画像のうちの少なくとも一つを有する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記全体的なマクロタイプの均等色空間は、sRGB、Adobe RGB、CIE L*a*b*およびCIE L*u*v*のうちの少なくとも一つを有する請求項15または請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記画像調整部は、
前記画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換し、
前記画像を修正した後に、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から前記第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ前記画像を変換し、
前記局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、前記第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる請求項15〜17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記画像修正部は、
エッジが第1の所定のパラメーターより小さい場合、第1の所定の量によってエッジを強調し、
エッジが第2の所定のパラメーターより大きい場合、第2の所定の量によってエッジを減少させる請求項15〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
ディスプレイ装置の輝度レベルの設定が変更された場合、前記第1の所定の量および前記第2の所定の量が変更される請求項19に記載の装置。
【請求項21】
請求項8〜14のいずれか一項に記載のコンピュータープログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
一般に、一つの側面において、本発明はモノクロまたはカラー画像を符号化するための方法に関する。方法は、画像を受信することと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整することとを含む。方法は、
前記画像の一部の画素および少なくとも1つの近接する画素の間における弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像
の一部を空間的に修正することと、画像を出力することとを含む。また、方法は、画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することと、画像を修正した後に、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することとを含んでもよい。一つ以上の実施形態において、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
一般に、他の側面において、本発明はモノクロまたはカラー画像を符号化するための
方法をコンピューターに実行させるための指示を
有するコンピュータープログラムおよびコンピュータープログラムを内部に記憶している非一時的なコンピューター読み取り可能な媒体(CRM)に関する。指示は、画像を受信することと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整することとを含む。指示は、
前記画像の一部の画素および少なくとも1つの近接する画素の間における弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像
の一部を空間的に修正することと、画像を出力することとを含む。また、指示は、画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することと、画像を修正した後に、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換することとを含んでもよい。一つ以上の実施形態において、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
一般に、他の側面において、本発明はモノクロまたはカラー画像を符号化するための装置に関する。装置は、画像を受信する第1のメモリーと、全体的なマクロタイプの均等色空間に基づいて画像を調整する画像調整部とを含む。また、装置は、
前記画像の一部の画素および少なくとも1つの近接する画素の間における弁別閾(JND)を含む局所的なミクロタイプの均等エッジ特性に基づいて画像
の一部を空間的に修正する画像修正部と、出力画像を受信する第2のメモリーとを含む。一つ以上の実施形態において、画像調整部は、画像を修正する前に、第1の全体的なマクロタイプの均等色空間から第2の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換し、画像を修正した後に、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間から第1の全体的なマクロタイプの均等色空間へ画像を変換してもよい。一つ以上の実施形態において、局所的なミクロタイプの均等エッジ特性は、第2の全体的なマクロタイプの均等色空間に含まれる。
【国際調査報告】