(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-507000(P2017-507000A)
(43)【公表日】2017年3月16日
(54)【発明の名称】脊椎インプラントのための固定装置、脊椎インプラント及び埋め込み器具
(51)【国際特許分類】
A61F 2/44 20060101AFI20170224BHJP
【FI】
A61F2/44
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】77
(21)【出願番号】特願2016-567157(P2016-567157)
(86)(22)【出願日】2015年1月30日
(85)【翻訳文提出日】2016年9月28日
(86)【国際出願番号】EP2015052019
(87)【国際公開番号】WO2015114122
(87)【国際公開日】20150806
(31)【優先権主張番号】1450749
(32)【優先日】2014年1月30日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】14/252,852
(32)【優先日】2014年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516228981
【氏名又は名称】エル・デ・エール・メデイカル
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャテネ,エルベ
(72)【発明者】
【氏名】チェブハー,クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】ベルナール,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ダンビル,エルベ
(72)【発明者】
【氏名】ブジェール,エマニュエル
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA10
4C097BB01
4C097BB04
4C097BB09
4C097CC01
4C097CC05
4C097CC13
4C097CC14
4C097CC18
4C097CC19
4C097DD02
4C097DD10
4C097MM09
(57)【要約】
本発明は、脊椎インプラント(2)についての固定装置(1)、インプラント(2)、インプラント(2)についての外科用器具及び脊柱手術システムに関し、固定装置(1)は、その前端が少なくとも1つの椎骨表面に貫通しつつその後端がインプラント(2)の通路に残ったままであるように構成された長手方向軸を有する少なくとも1つの剛性プレート(10)を備え、インプラント(2)がインプラント(2)に対して装置(1)をロックするための少なくとも1つの手段(3)を含み、固定装置(1)が少なくとも1つの当接部(14)を含み、前記ロック手段(3)、少なくとも1つの可撓部(30)及び少なくとも1つの当接部(31)が装置(1)の前記当接部(14)と協働し、通路への固定装置(1)の挿入が、可撓部(30)の弾性復帰によってそれらが互いに面してみられるときに双方の当接部(14、31)の相互係合もまた可能とする前記可撓部(30)の可撓性によってロック手段(3)の前記当接部(31)が押し戻されるのを可能とすることを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外表面から椎骨接触面までインプラント(2)の少なくとも一部を通って横断する通路を通って挿入されるようにレイアウトされる脊椎インプラント(2)についての骨固定装置(1)であって、装置(1)が、少なくとも1つの剛性プレート(10)を備え且つ前端と後端との間に延在する長手方向軸に沿って伸長する本体を含み、プレート(10)が、少なくとも1つの椎骨表面に対して前記インプラント(2)を保持しつつ、その後端がインプラント(2)の通路に残ったままその前端が前記椎骨表面において貫通するように構成されており、装置(1)が、前記本体が長手方向軸に非平行に向いており且つインプラント(2)に対して装置(1)の少なくとも1つのロック手段(3)の少なくとも1つの当接部(31)に相補的な少なくとも1つの当接部(14)を含み、前記ロック手段(3)が、インプラント(2)を装備し、一方では通路内に固定装置(1)を挿入するためにロック手段(3)の前記当接部(31)が押し戻され、他方では可撓部(3)の弾性復帰によってそれらが互いに面してみられるときに双方の当接部(14、31)の相互係合するのを可能とする少なくとも1つの可撓部(30)を備えることを特徴とする、骨固定装置(1)。
【請求項2】
固定装置(1)の抜脱を可能とするように器具の端部をフックアップするように構成された少なくとも1つのフックアップ手段(17)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の固定装置(1)。
【請求項3】
前記フックアップ手段(17)が装置(1)の後端近傍に配置されることを特徴とする、請求項2に記載の固定装置(1)。
【請求項4】
固定装置(1)及びロック手段(3)の各当接部(14、31)を係合解除するように、ロック手段(3)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項5】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の当接部(31)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(311)と協働することによって前記通路からの装置の抜脱に対抗するように、固定装置(1)の後端に実質的に面して向いている少なくとも1つの当接面(141)を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項6】
装置(1)の当接部(14)の前記当接面(141)が、ロック手段(3)の当接部(31)が押し戻されることによってフックアップ手段(17)に作用する牽引によって固定装置(1)を解錠するのを可能とするように、インプラント(2)に挿入するために固定装置(1)の軸に対して非垂直に向いていることを特徴とする、請求項5に記載の固定装置(1)。
【請求項7】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の当接部(31)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(312)と協働することによって前記通路における装置(1)の過度の前進に対抗するように固定装置(1)の前端に面して向いている少なくとも1つの当接面(142)を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項8】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の雄当接部(31)と協働する雌当接部であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項9】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の雌当接部(31)と協働する雄当接部であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項10】
装置の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の当接部(31)を形成する突出部と協働するように意図される固定装置(1)の表面における凹部であることを特徴とする、請求項8に記載の固定装置(1)。
【請求項11】
装置(1)の前記当接部(14)が、固定装置(1)の表面から突出する突出部を形成し且つロック手段(3)の表面における凹部と協働するように意図されることを特徴とする、請求項9に記載の固定装置(1)。
【請求項12】
前記剛性プレート(10)が、いかなる変形もなしにインプラントを横断するように且つ前端を貫通しなければならない椎骨表面に対して非垂直な軸に沿ってその内部に挿入されるように湾曲し且つインプラント(2)の通路の形状に相補的であることを特徴とする、請求項11、のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項13】
本体が、椎間腔の面内において実質的に長手方向軸を有しながら、固定装置(1)が約90°の脊柱の垂直軸によって形成するアプローチ軸に沿って椎骨プレートに埋め込み可能であるような方法で達成される寸法及び少なくとも1つの曲率半径を有する少なくとも1つの円形又は楕円形の弧を描いていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項14】
装置の当接部(14)が、インプラント(2)に十分に貫通するように構成されたプレート(10)の後端の表面によって形成されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項15】
本体が、第1のプレート(10)の前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレート(11)を含み、第2のプレート(11)が、第1のプレート(10)に固定され、第1のプレート(10)に対して実質的に垂直であり、インプラント(2)内の通路の内部断面に係合するL字状断面を装置に与えることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項16】
本体が、少なくともその前端において、前記椎骨表面への装置(1)の貫通を容易とする少なくとも1つの面取り部又はベベル(18)を含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項17】
前端が、前記椎骨表面への装置(1)の貫通を容易とする少なくとも1つの切り欠きを含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項18】
本体が、それが椎骨に埋め込まれると装置(1)の抜脱に対抗するように向けられたキャッチ(16)を備えることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項19】
本体が、椎骨表面に貫通するように意図される部分に、固定装置(1)を通して骨の成長を可能とする少なくとも1つの孔(19)を備えることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項20】
インプラント(2)が少なくとも1つの椎骨表面に接触して配置されるように意図される少なくとも1つの外表面及び少なくとも1つの椎骨接触面を含む脊椎インプラント(2)であって、前記脊椎インプラント(2)が、前記外表面から前記椎骨接触面まで、いわゆる挿入軸に沿ったインプラント(2)の少なくとも一部を横断する少なくとも1つの通路によって請求項1〜19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの固定装置(1)を受けるように構成されており、インプラント(2)が、インプラント(2)に対して装置(1)をロックするための少なくとも1つの手段(3)を含み、前記ロック手段(3)が、少なくとも1つの可撓部(30)と、通路の挿入軸に平行ではない向きであり且つそれと協働するために装置(1)の前記当接部(14)に係合することによってインプラント(2)に対して装置(1)をロックする少なくとも1つの当接部(31)とを備え、前記可撓部(30)の可撓性が、一方では通路内に固定装置(1)を挿入するためにロック手段(3)の前記当接部(31)が押し戻されるのを可能とし、可撓部(30)の弾性復帰によってそれらが互いに面しているのがわかる場合に双方の当接部(14、31)の相互係合を可能とすることを特徴とする、脊椎インプラント(2)。
【請求項21】
固定装置(1)及びロック手段(3)の各当接部(14、31)を係合解除するようにロック手段(3)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、請求項20に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項22】
インプラントの外部から、固定装置の抜脱を可能とする器具の端部をフックアップするように構成された固定装置(1)の少なくとも1つのフックアップ手段(17)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、請求項20又は21のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項23】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の当接部(14)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(141)と協働することによって前記通路からのその抜脱に対抗するために椎骨接触面に向かって実質的に通路の出口に面して向けられた少なくとも1つの当接面(311)を備えることを特徴とする、請求項20又は22のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項24】
ロック手段(3)の当接部(31)の前記当接面(311)が、ロック手段(3)の当接部(31)が押し戻されることによって固定装置(1)のフックアップ手段(17)に作用する牽引によって固定装置(1)を係合解除するのを可能とするように、インプラント(2)において固定装置(1)の通路の軸に対して非垂直に向いていることを特徴とする、請求項23に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項25】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の当接部(14)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(142)と協働して前記通路内での装置(1)の過度の前進に対抗するように外表面に向かって通路の入口に面して向けられた少なくとも1つの当接面(312)を備えることを特徴とする、請求項20〜22のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項26】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置の雌当接部(14)と協働する雄当接部であることを特徴とする、請求項20〜25のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項27】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、装置(1)の雄当接部(14)と協働する雌当接部であることを特徴とする、請求項20〜25のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項28】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の表面における凹部によって形成された装置の当接部(14)と協働するように意図された突出部を形成することを特徴とする、請求項26に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項29】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の表面から突出する突出す部によって形成された当接部(14)と協働するように意図されたロック手段(3)の表面における凹部であることを特徴とする、請求項27に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項30】
前記通路が、前端を貫通しなければならない椎骨表面に対して非垂直軸に沿って挿入することにより、いかなる変形もなしにインプラントを介した固定装置(1)の通過を可能とするように直線又は曲線であり且つ湾曲した固定装置(1)の形状に相補的であることを特徴とする、請求項20〜299のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項31】
インプラント(2)内の通路が、固定装置(1)の形状に係合するL字状の内側断面を有し、その本体が、第1のプレート(10)の前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレート(11)を含み、第2のプレート(11)が、第1のプレート(10)に固定され且つ第1のプレート(10)に対して実質的に垂直であることを特徴とする、請求項20〜30のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項32】
ロック手段(3)が、インプラント(2)のハウジング内に保持され、固定装置(1)の挿入軸に非平行な方向を向いていることを特徴とする、請求項20〜31のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項33】
ロック手段(3)が、固定装置(1)の挿入及び/又は抜脱方向における当接部(31)の移動を防止する保持手段(32、25)によってインプラント(2)内に保持されることを特徴とする、請求項20〜322のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項34】
保持手段(32、25)が、ロック手段(3)が取り外し可能であるように構成されていることを特徴とする、請求項333に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項35】
保持手段(32、25)が、ロック手段(3)を挿入されたインプラント(2)のハウジングの壁に固定されるように、ロック手段(3)の少なくとも1つの表面におけるキャッチ(32)によって形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項36】
保持手段(32、25)が、固定装置(1)が脊椎インプラント(2)におけるロック手段(3)の移動を防止するように、その当接部(14)の両側において固定装置(1)に対して当接するように意図されるロック手段(3)の少なくとも1つの肩部(32)が形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項37】
保持手段(32、25)が、この凹部(32)と協働するために脊椎インプラント(2)を通して挿入されるピン(25)又はステープル(25)を受けるように意図されるロック手段(3)における凹部(32)が形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項38】
保持手段(32、25)が、脊椎インプラント(2)の導管(250)を通ってこのハウジング(32)内に挿入されたスティック(25)を受けるように意図されるロック手段(3)におけるハウジング(32)によって形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項39】
前記ロック手段(3)が、挿入軸に非平行な長手方向軸に沿った細長形状の挿入によって形成されることを特徴とする、請求項20〜38のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項40】
前記ロック手段(3)が、前記通路近傍の脊椎インプラント(2)の相補的なハウジングに挿入された分割リングの形状によるインサートによって形成されていることを特徴とする、請求項20〜38のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項41】
前記ロック手段(3)が、脊椎インプラント(2)のハウジングに螺合される円筒状インサートによって形成され、その当接部(31)が、固定装置(1)の当接部(14)と協働するように通路内に開口した少なくとも1つの可撓性タブによって形成されていることを特徴とする、請求項20〜38のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項42】
椎間腔の高さを維持するための手段を形成する本体を備える少なくとも1つの体内ケージによって形成され、前記少なくとも1つの通路が、周壁から椎骨ケージの接触面まで前記本体を横断することを特徴とする、請求項20〜41のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項43】
少なくとも1つの曲面によってともに接合された少なくとも2つのプレートを備える少なくとも1つの椎間板プロテーゼによって形成され、前記少なくとも1つの通路が、プレートの周縁から又はプロテーゼの内面からプロテーゼの椎骨接触面に向かって2つのプレートのうちの少なくとも一方を横断することを特徴とする、請求項20〜42のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項44】
骨接合用プレートの外表面から椎骨接触面まで通路が横断する少なくとも1つの骨接合用プレートによって形成されることを特徴とする、請求項20〜42のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項45】
前記ロック手段(3)が、前記プレート又は前記プレートの厚さに直接機械加工されることを特徴とする、請求項43又は44のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項46】
外科用器具によるその把持のために少なくとも1つのフックアップ手段(26、27)を含むことを特徴とする、請求項20〜45のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項47】
請求項20〜46のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)を埋め込むための且つ請求項1〜19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの固定装置(1)によって少なくとも1つの椎骨にこのインプラント(2)を取り付けるための外科用器具であって、
−インプラント(2)を把持するためと言われる第1の端部と、プッシャと言われる第2の端部との間に延在する長手方向軸に沿った細長形状のインプラントホルダ(5)であって、把持端部がインプラント(2)を把持するための少なくとも1つの手段(525)によってその端部に設けられたヘッド(51)を含み、ヘッド(51)がインプラント(2)上に開口した長手方向通路によって横断され且つ前記固定装置(1)を受けることができる、インプラントホルダ(5)と、
−インパクターの両端間に延在する長手方向軸に沿った細長形状の少なくとも1つのインパクター(4)であって、端部の一方が前記固定装置(1)の後端を押圧するためにインプラントホルダ(5)に貫通することができる少なくとも1つの分岐部(41)を備え、インパクターの他端がインプラント(2)の通路を通って椎骨内に貫入する前記固定装置(1)の前端を有するために推力及び衝撃を受けるためにレイアウトされたいわゆる衝突面を備える、インパクター(4)と、
−インプラント(2)にわたるインプラントホルダ(5)における固定装置の摺動を案内するための固定装置(1)の少なくとも1つの案内面とを備え、
器具が、インプラント(2)の通路に前記固定装置(1)を挿入する際にロック手段(3)を押し戻すために固定装置(1)及びロック手段(3)の相補的な当接部(14、31)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、外科用器具。
【請求項48】
インパクター(4)を作動させる前にインプラントホルダに固定装置を保持するために固定装置(1)の前記当接部(14)と協働することができる少なくとも1つの保持手段(84)を含むことを特徴とする、請求項47に記載の外科用器具。
【請求項49】
インプラントホルダ(5)のヘッドにおいて摺動することができ且つ前記案内面及び前記保持手段(84)を備えた少なくとも1つのローダ(8)を含むことを特徴とする、請求項48に記載の外科用器具。
【請求項50】
2つのローダ(8)を含み、それらのそれぞれが、一方では案内面及び保持手段(84)を備え、他方ではインプラントホルダ(5)のヘッドにおいて摺動可能であることを特徴とする、請求項47〜49のいずれか一項に記載の外科用器具。
【請求項51】
インパクター(4)が、インプラントホルダ(5)のヘッドにおいて同時に押圧することができる2つの分岐部(41)を含み、2つのローダ(8)に、双方とも固定装置(1)がロードされることを特徴とする、請求項50に記載の外科用器具。
【請求項52】
インプラントを把持するための手段(525)が、前記インプラントの少なくとも1つフックアップ手段(26、27)と協働するように構成されていることを特徴とする、請求項47〜51のいずれか一項に記載の外科用器具。
【請求項53】
器具上の牽引がインプラントにおけるその通路から固定装置が抜脱されるのを可能とするように、固定装置(1)をフックアップするように構成された抜脱器具(9)の端部(97)のためのフックアップ手段(17)を備える請求項2〜19のいずれか一項に記載の固定装置を抜脱させるための器具(9)を含むことを特徴とする、請求項47〜52のいずれか一項に記載の外科用器具。
【請求項54】
器具が、請求項30〜46のいずれか一項に記載のインプラント(2)にアクセスするための手段を介して固定装置(1)のフックアップ手段(17)にアクセスするように構成されていることを特徴とする、請求項53に記載の外科用器具。
【請求項55】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの固定装置(1)と、請求項20〜45のいずれか一項に記載の少なくとも1つの脊椎インプラントと、椎骨における固定装置の安定化を確実にするように前記固定装置(1)が脊椎インプラント(2)に対してロックされるのを可能とする少なくとも1つのロック手段(3)とを含むことを特徴とする、脊柱手術システム。
【請求項56】
請求項47〜54のいずれか一項に記載の埋め込み器具からの少なくとも1つの器具を含むことを特徴とする、請求項55に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば体内ケージなどの脊柱(脊髄)インプラントを含む整形外科用インプラントに関する。体内ケージは、椎間腔内の骨組織インプラント(又は代替)の配置及び成長のために及び関節固定(2つの椎骨のマージ)を得るために2つの隣接する椎骨の間に埋め込むことができる。例えば、所定位置にケージを入れた後、椎間腔は、自家海綿骨又はその空間内の位置決め前にケージの空洞内にも(若しくは代替として)配置されることができる適切な代用骨で充たされる。本開示は、体内ケージなどの椎骨間インプラントに関するだけでなく、例えば椎間板プロテーゼ又は関節固定プレートなどの他の種類のインプラントにも関する。さらに、他の主題のうち、本開示は、脊椎にインプラントを固定し、アンカーを介して椎骨にインプラントを埋め込んで取り付けるための器具によって椎間腔にインプラントを埋め込むための骨固定装置(アンカー)に関する。
【背景技術】
【0002】
この分野における問題は、時には、それらが埋め込まれた後の椎間腔における脊柱インプラントの安定性に関する。この安定性は、椎間板プロテーゼが、それらが埋め込まれた間における脊椎に対する可動性をある程度維持するのに役立つが、例えば(例えば骨接合用バーなどの補助安定化構造体によって達成されることができる)関節固定を可能とする体内ケージ及び/又は他のインプラントを使用することによって例えば関節固定が所望される場合など、他の種類のインプラントにも役立つ。実際に、例えば、インプラントがその椎骨接触面上にキャッチ又は歯が設けられている場合であっても、患者の動作中に経験する力の影響のもとで椎間腔内でインプラントが移動するというリスクが存在することがある。したがって、それが埋め込まれる間において隣接する椎骨に脊柱インプラントを取り付けることが大抵の場合には望ましい。関節固定の場合には、設置はまた、大抵の場合には、ケージが椎間腔の外に移動する可能性を回避するために、例えば前彎とともに脊椎を固定する骨接合用バーについて構成される。従来技術においては、解決策は、インプラントが埋め込まれることが意図される間においてインプラントがしっかりと椎骨内に固定されるのを可能とする骨固定装置による脊柱インプラントを提供することが知られている。
【0003】
当該分野における他の問題は、時には、特に脊髄の近接性のみならず椎間腔付近の血管及び神経の存在のために、鬱血のために大抵の場合に繊細である椎間腔(椎間板の空間)の侵襲性及びアクセスに関する。したがって、適切な取り付けを確実にするために十分深く椎骨に貫入している骨固定装置は、(例えば、実際の脊柱インプラントの埋め込みのために必要とされるよりも椎間腔の近傍により多くの空間を必要としないことにより)血管及び周囲の神経組織を危険にさらすことなくインプラントが取り付けられるのを可能としつつ小型化から利益を得ることができる。例えば、特定のインプラント(特に体内ケージ)は、(患者の背面から)後方経路又は(孔を通して)経椎間孔経路を通して埋め込まれるために装備されている。後方経路は、一般に、関節接合部の部分的切除を必要とし、硬膜と関節接合との間を通過する(一般に、略矢状面に平行に配置された2つのケージが設けられる)。したがって、この経路は、大抵の場合、脊髄に非常に近い方向に追従し、縮小された寸法のケージを使用する。経椎間孔経路は、矢状面に関して斜めの経路に追従し、矢状面に対して斜め又は垂直に位置するように縮小された寸法であるが十分な長さのケージを必要とする。一般に、小さなアクセス経路は、外科的埋め込み作業の侵襲性を制限するために求められる。さらに、侵襲性を制限するこの観点により、必要に応じて、(一般に茎ネジ付き)骨接合用バー又は骨接合用プレートなどの追加の機器(後方又は前方のいずれか)を据え付けしなければならないことを回避することが求められる。ケージを取り付けるための固定手段の使用は、これらの固定手段が信頼性ある場合にはこの問題に対処する可能性を与えるかもしれない。ケージは、一般に、前彎を課すように椎骨プレートの前方位置において椎骨間に配置される。骨接合用バーは、ケージが後方に移動するのを防止するのを脊柱前彎に課すために使用することができるが、固定手段は、したがって、インプラントの得られた取り付け及び安定性が信頼性ある場合にはそれらよりも好ましいことがある。したがって、そのような固定手段は、好ましくは、信頼性があり且つ安定性があることに加えて、同様に侵襲性を制限する。
【0004】
骨固定手段について存在し得る他の問題は、切除に関する。実際に、骨固定手段(及び一般にインプラント)を取り外しできることが一般に望ましい。したがって、骨固定手段は、好ましくは、安定した方法でインプラント内に保持されることができるが、それらはまた、可能な限り容易に取り外されることができる。さらに、容易な切除はまた、好ましくは、制限された侵襲性をともなって実現可能であるべきである。
【0005】
従来技術において、特に、読み手が対処される様々な問題及びこの種の解決策によって提供される利点を調べるために参照することができる本出願の出願人によって出願された公開された特許出願である国際公開第2008/149223号パンフレット及び国際公開第2011/080535号パンフレットから、しっかりと埋め込まれるのに適しており、これらの椎骨に対して適用されるインプラントの良好な支持を確実にするために椎骨プレート内に十分深いが実質的に(すなわち、一般に)椎間腔の面内で挿入のためのアプローチ軸に沿った固定装置が知られている。この種の解決策は、通常は、インプラントを通して椎骨のプレートに貫通するためにレイアウトされ且つこの椎骨に対してインプラントを保持するための少なくとも1つの当接部を備えた大抵の場合に湾曲した一般に硬いプレートによって形成された少なくとも1つのアンカーを含む。骨に埋め込まれるように意図されるプレートを含むこの種の固定装置又はアンカーは、時には、それが椎骨内に埋め込まれた後、椎骨内のその衝撃時に又はインプラント及び/又はアンカーに及ぼされる力の影響のもとに椎骨がプレートによって分割されるというリスクをもたらすことがある。また、この種のアンカーは、時には、インプラントの(壊れやすい)取り付けを弱める及び/又は非常に信頼性をなくす危険があるアンカーの望ましくない遊びの可能性を誘発することがある、椎骨内のその衝撃中に大きすぎる切り欠きを生じさせるというリスクを有することがある。国際公開第2011/080535号パンフレットは、特にこの種の問題を対象としている。衝突の期間によって椎骨内に固定装置を埋め込むという事実をここで意味することに留意されたい。本出願は、固定装置が椎骨に埋め込まれるのを可能とするためにレイアウトされているために衝撃装置であるインパクターを開示していることに留意されたい。一方、プレートを含むこの種のアンカーの他の潜在的な問題は剛性に関する。特定の状況下では、それが固定される椎骨が徐々に出るのを回避して椎間腔内でのケージの移動のリスクを制限するために、それに及ぼされる力の影響のもとで変形しないように及び/又は過度の遊びを有しないようにアンカーが十分に剛性であることが重要である。したがって、この種のアンカーの剛性は、大抵の場合、いくつかの状況ではステープル又は他の細い及び/又は比較的可撓性がある若しくは脆弱な装置よりも効率的な場合がある効率的な取り付けを可能とするための重要な特徴である。
【0006】
他の問題は、椎骨に対する取り付け手段のレイアウトによってインプラントを脆弱にするというリスクに関連することがある。この問題は、例えばこのアンカーを受けるように意図されたインプラントの通路のサイズなど、インプラントに対するアンカーのサイズに関することがある。実際に、インプラントを通るアンカーの通過及びインプラントにおけるこの種のアンカーの安定性の維持(例えば、おそらく最小遊びなどの所望の遊びを受ける)はまた、特定の状況下でより信頼性の高い取り付けを容易とすることができる態様である。国際公開第2011/080535号パンフレットはまた、他の主題のうち、この種の安定性の問題に対処している。これらの固定装置は、制限された侵襲性をともなう良好な固定解決策を提供することができるが、それらは、いくつかの状況では、例えば後部又は経椎間孔アプローチケージなどの特定のインプラントの寸法的拘束に適応するためにあまりにも大きなサイズがなおも必要な場合があり、したがって、侵襲性をさらに制限するために改善されることができる。さらに、この種の骨固定手段の取り外しは、例えば、侵襲性を制限しながら取り外しが容易であることが意図される場合に問題となり得る。また、本出願の出願人によって出願された国際公開第2013/124453号パンフレットは、他の手段のうち、アンカーによるインプラントの弱体化及びアンカーの容易な取り外しというこれらの問題に対処する。しかしながら、例えばいくつかの状況下においてより効率的である方法でこれらの問題に対処する他の種類の解決策を提案することがさらに有用である。さらに、関連する種類のインプラントに応じて、一般に剛性のアンカーは、アンカー及びインプラントに及ぼされる力の作用下でインプラントの損傷を最小化するために、また堅固な構造によって保持されることが有用であり得る。例えば、アンカーのものよりも可撓性があるか又は堅牢でない材料のインプラントの場合、インプラントを弱める又はインプラント内にアンカーを保持するというリスクが存在することがある。
【0007】
この状況において、従来技術の1つ以上の欠点(及び/又は他のもの)を軽減することができる解決策を提案することは興味深い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2008/149223号
【特許文献2】国際公開第2011/080535号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本出願に説明された様々な技術的特徴を組み込む特定の実施形態は、(より)コンパクトであり(扱いにくい)及び/又は、取り外しの可能性が改善される及び/又は良好な信頼性(アンカー及びインプラントの安定性の増加及び/又はインプラントを弱めるというリスクの低減)提供する脊柱インプラントのための固定装置を提案することによって、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つ(及び/又は他のもの)を軽減しようとする。一方、特定の実施形態はまた、特に脊柱の軸に対して実質的に垂直な軸に沿ったアプローチ経路を通して容易に埋め込み可能であり、剛性とすることができ且つ例えば後部及び/又は経椎間孔埋め込み経路を通して脊椎損傷の低いリスクで信頼性の高い取り付けを可能とする固定装置を提案することによって様々な問題を軽減しようとすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
脊椎インプラントのための骨固定装置の様々な実施形態は、例えば外表面から椎骨接触面までインプラントの少なくとも一部を通って横断する通路を通して挿入されるようにレイアウトされることができ、そのような装置は、前端と後端との間に延在する長手方向軸に沿って伸長する少なくとも1つの剛性プレートを備える本体を含むことができ、プレートは、前記椎骨表面に対して前記インプラントを保持しつつ、その後端がインプラントの通路に残ったままその前端が少なくとも1つの椎骨表面を貫通することができるように構成されている。いくつかの実施形態において、本体は、長手方向軸に平行ではない向きであり且つインプラントに対する装置の少なくとも1つのロック手段の少なくとも1つの当接部に相補的な少なくとも1つの当接部を含み、インプラントを装備する前記ロック手段は、一方では通路内に固定装置を挿入するためにロック手段の前記当接部が押し戻されるのを可能とし、他方では可撓部の弾性復帰によってそれらが互いに面しているのがわかる場合に双方の当接部の相互係合を可能とする少なくとも1つの可撓部を備える。
【0011】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、固定装置は、固定装置の抜脱を可能とする器具の端部をフックアップするように構成された少なくとも1つのフックアップ手段を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、フックアップ手段は、装置の後端近傍に配置される。
【0013】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、固定装置は、固定装置の及びロック手段の各当接部を係合解除するようにロック手段にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、ロック手段の当接部において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面と協働することによって前記通路からの装置の抜脱に対抗するように固定装置の後端に実質的に面した向きの少なくとも1つの当接面を備える。
【0015】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部の当接面は、ロック手段の当接が押し戻されることによってフックアップ手段に作用する牽引によって固定装置を解除するのを可能とするように、インプラントに挿入するための固定装置の軸に対して非垂直に向いている。
【0016】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、ロック手段の当接部において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面と協働することによって前記通路内での装置の過度の前進に対抗するように固定装置の前端に面した向きの少なくとも1つの当接面を備える。
【0017】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、ロック手段の雄当接部と協働する雌当接部である。
【0018】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、ロック手段の雌当接部と協働する雄当接部である。
【0019】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、ロック手段の当接部を形成する突出部と協働するように意図された固定装置の表面における凹部である。
【0020】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、固定装置の表面から突出してロック手段の表面における凹部と協働するように意図される突出部を形成する。
【0021】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、剛性プレートは、いかなる変形もなしにインプラントを横断し且つ椎骨面に対して前端に貫通しなければならない非垂直軸に沿って内部に挿入されるように湾曲し且つインプラントの通路の形状に相補的である。
【0022】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、本体は、椎間腔の面内において実質的に長手方向軸を有しながら、固定装置が約90°の脊柱の垂直軸によって形成するアプローチ軸に沿って椎骨プレートに埋め込み可能であるような方法で達成される寸法及び少なくとも1つの曲率半径を有する少なくとも1つの円形又は楕円形の弧を描いている。
【0023】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、装置の当接部は、インプラントに十分に貫通するように構成されたプレートの後端の表面によって形成されている。
【0024】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、本体は、第1のプレートの前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレートを含み、第2のプレートが、第1のプレートに固定され、第1のプレートに対して実質的に垂直であり、インプラント内の通路の内部断面に係合するL字状断面を装置に与える。
【0025】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、本体は、少なくともその前端において、前記椎骨表面への装置の貫通を容易とする少なくとも1つの面取り部又はベベルを含む。
【0026】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、前端は、前記椎骨表面への装置の貫通を容易とする少なくとも1つの切り欠きを含む。
【0027】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、本体は、それが椎骨に埋め込まれると装置の抜脱に対抗するように向けられたキャッチを備える。
【0028】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、本体は、椎骨表面に貫通するように意図される部分に、固定装置を通して骨の成長を可能とする少なくとも1つの孔を備える。
【0029】
本出願において開示される様々な技術的特徴を組み込むいくつかの実施形態の他の目的は、(より)コンパクトである(少し扱いにくい)及び/又は取り外しの可能性が改善された及び/又はより高い信頼性(インプラントの安定性及び固定の増加及び/又はインプラントを弱めるというリスクの低減)を提供する、本開示の様々な実施形態による固定装置によって固定されるように構成された、脊椎インプラントを提案することにより、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを軽減することである。さらにまた、いくつかの実施形態はまた、例えば脊柱の軸に対して実質的に垂直な軸に沿ったアプローチの方法によって容易に埋め込み可能であり且つ椎骨、特に後部管埋め込み及び/又は経椎間孔に対する損傷のリスクが低く確実に取り付けられることができる脊椎インプラントを提供することによって様々な問題に対処するように意図される。
【0030】
この目的は、インプラントが少なくとも1つの椎骨表面に接触して配置されるように意図される少なくとも1つの外表面及び少なくとも1つの椎骨接触面を含む脊椎インプラントの実施形態によってさらに進展することができ、前記脊椎インプラントは、前記外表面から前記椎骨接触面まで、いわゆる挿入軸に沿ったインプラントの少なくとも一部を横断する少なくとも1つの通路によって少なくとも1つの固定装置を受けるように構成されており、インプラントは、インプラントに対して装置をロックするための少なくとも1つの手段を含み、前記ロック手段は、少なくとも1つの可撓部と、通路の挿入軸に平行ではない向きであり且つそれと協働するために装置の前記当接部に係合することによってインプラントに対して装置をロックする少なくとも1つの当接部とを備え、前記可撓部の可撓性は、一方では通路内に固定装置を挿入するためにロック手段の前記当接部が押し戻されるのを可能とし、可撓部の弾性復帰によってそれらが互いに面しているのがわかる場合に双方の当接部の相互係合を可能とする。
【0031】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊椎インプラントは、固定装置及びロック手段の各当接部を係合解除するようにロック手段にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことができる。
【0032】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊椎インプラントは、インプラントの外部から、固定装置の抜脱を可能とする器具の端部をフックアップするように構成された固定装置の少なくとも1つのフックアップ手段にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことができる。
【0033】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部は、固定装置の当接部において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面と協働することによって前記通路からのその抜脱に対抗するように椎骨接触面に向かって実質的に通路の出口に面して向けられた少なくとも1つの当接面を備える。
【0034】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部の当接面は、ロック手段の当接部が押し戻されることによって固定装置のフックアップ手段に作用する牽引によって固定装置を係合解除するのを可能とするように、インプラントにおいて固定装置の通路の軸に対して非垂直に向いている。
【0035】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部は、固定装置の当接部において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面と協働して前記通路内での装置の過度の前進に対抗するように外表面に向かって通路の入口に面して向けられた少なくとも1つの当接面を備える。
【0036】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部は、固定装置の雌当接部と協働する雄当接部である。
【0037】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部は、装置の雄当接部と協働する雌当接部である。
【0038】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部は、固定装置の表面における凹部によって形成された装置の当接部と協働するように意図された突出部を形成する。
【0039】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段の当接部は、固定装置の表面から突出する突出部によって形成された当接部と協働するように意図されたロック手段の表面における凹部である。
【0040】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、通路は、前端を貫通しなければならない椎骨表面に対して非垂直軸に沿って挿入することにより、いかなる変形もなしにインプラントを通して固定装置の通過を可能とするように直線又は曲線であり且つ湾曲した固定装置の形状に相補的である。
【0041】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、インプラント内の通路は、固定装置の形状に係合するL字状の内側断面を有し、その本体は、第1のプレートの前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレートを含み、第2のプレートは、第1のプレートに固定され且つ第1のプレートに対して実質的に垂直である。
【0042】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段は、インプラントのハウジング内に保持され、固定装置の挿入軸に非平行な方向を向いている。
【0043】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段は、固定装置の挿入及び/又は抜脱方向における当接部の移動を防止する保持手段によってインプラント内に保持される。
【0044】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、保持手段は、ロック手段が取り外し可能であるように構成されている。
【0045】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、保持手段は、ロック手段を挿入されたインプラントのハウジングの壁に固定されるように、ロック手段の少なくとも1つの表面におけるキャッチによって形成されている。
【0046】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、保持手段は、固定装置が脊椎インプラントにおけるロック手段の移動を防止するように、その当接部の両側において固定装置に対して当接するように意図されるロック手段の少なくとも1つの肩部が形成されている。
【0047】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、保持手段は、この凹部と協働するために脊椎インプラントを通して挿入されるピン又はステープルを受けるように意図されるロック手段における凹部が形成されている。
【0048】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、保持手段は、脊椎インプラントの導管を通してこのハウジング内に挿入されたスティックを受けるように意図されるロック手段におけるハウジングによって形成されている。
【0049】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段は、挿入軸に非平行な長手方向軸に沿った細長形状の挿入によって形成される。
【0050】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段は、前記通路近傍の脊椎インプラントの相補的なハウジングに挿入された分割リングの形状による挿入インサートによって形成されている。
【0051】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段は、脊椎インプラントのハウジングに螺合される円筒状インサートによって形成され、その当接部は、固定装置の当接部と協働するために通路内に開口した少なくとも1つの可撓性タブによって形成されている。
【0052】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊椎インプラントは、椎間腔の高さを維持するための手段を形成する本体を備える少なくとも1つの体内ケージによって形成されることができ、前記少なくとも1つの通路は、周壁から椎骨ケージの接触面まで前記本体を横断する。
【0053】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊椎インプラントは、少なくとも1つの曲面によってともに接合された少なくとも2つのプレートを備える少なくとも1つの椎間板プロテーゼによって形成されることができ、前記少なくとも1つの通路は、プレートの周縁から又はプロテーゼの内面からプロテーゼの椎骨接触面に向かって2つのプレートのうちの少なくとも一方を横断する。
【0054】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊椎インプラントは、骨接合用プレートの外表面から椎骨接触面まで通路が横断する少なくとも1つの骨接合用プレートによって形成されることができる。
【0055】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、ロック手段は、前記プレート又は前記プレートの厚さに直接機械加工される。
【0056】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊椎インプラントは、外科用器具によるその把持のために少なくとも1つのフックアップ手段を含むことができる。
【0057】
本出願に説明された様々な技術的特徴を組み込むいくつかの実施形態の他の目的は、例えば、侵襲性を制限するために椎間腔の面内で実質的にアプローチの軸に沿った椎骨間ケージを含む脊椎インプラント(椎骨)を埋め込み及び固定するための外科用器具を提供することによって従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを軽減することである。
【0058】
この目的は、例えば、脊椎インプラントを埋め込むための且つ少なくとも1つの固定装置によって少なくとも1つの椎骨にこのインプラントを取り付けるための外科用器具によってさらに進展され、器具は以下を備える。
【0059】
−インプラントを把持するための第1の端部と、プッシャと言われる第2の端部との間に延在する長手方向軸に沿った細長形状のインプラントホルダであって、把持端部がインプラントを把持するための少なくとも1つの手段によってその端部に設けられたヘッドを含み、ヘッドがインプラント上に開口した長手方向通路によって横断され且つ前記固定装置を受けることができる、インプラントホルダと、
−インパクターの両端間に延在する長手方向軸に沿った細長形状の少なくとも1つのインパクターであって、端部の一方が前記固定装置の後端を押圧するためにインプラントホルダに貫通することができる少なくとも1つの分岐部を備え、インパクターの他端がインプラントの通路を通って椎骨内に貫入する前記固定装置の前端を有するために推力及び衝撃を受けるためのレイアウトされたいわゆる衝突面を備える、インパクターと、
−インプラントをすっかり通してインプラントホルダにおける固定装置の摺動を案内するための固定装置の少なくとも1つの案内面とを備え、
器具は、インプラントの通路に前記固定装置を挿入する際にロック手段を押し戻すために固定装置及びロック手段の相補的な当接部にアクセスするための少なくとも1つの手段を含む。
【0060】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、外科用器具は、インパクターを作動させる前にインプラントホルダに固定装置を保持するように固定装置の前記当接部と協働することができる少なくとも1つの保持手段を含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、外科用器具は、インプラントホルダのヘッドにおいて摺動することができ且つ前記案内面及び前記保持手段を備えた少なくとも1つのローダを含むことができる。
【0062】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、外科用器具は、2つのローダを含むことができ、それらのそれぞれは、一方では案内面及び保持手段を備え、他方ではインプラントホルダのヘッドにおいて摺動可能である。
【0063】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、インパクターは、インプラントホルダのヘッドにおいて同時に押圧することができる2つの分岐部と双方とも固定装置がロードされる2つのローダを含む。
【0064】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、インプラントを把持するための手段は、前記インプラントの少なくとも1つフックアップ手段と協働するように構成されている。
【0065】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、外科用器具は、器具上の牽引がインプラントにおけるその通路から固定装置が抜脱されるのを可能とするように、固定装置をフックアップするように構成された抜脱器具の端部のためのフックアップ手段を備える固定装置を抜脱させるための器具を含むことができる。
【0066】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、器具は、インプラントにアクセスするための手段を介して固定装置のフックアップ手段にアクセスするように構成されている。
【0067】
本出願に説明された様々な技術的特徴を組み込むいくつかの実施形態の他の目的は、脊柱(脊椎)インプラントを埋め込み及び固定するための脊柱(脊椎)手術システムを提供することによって従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを軽減することである。
【0068】
この目的は、少なくとも1つの固定装置と、少なくとも1つの脊椎インプラントと、椎骨における固定装置の安定化を確実にするように前記固定装置が脊椎インプラントに対してロックされるのを可能とする少なくとも1つのロック手段とを含む脊柱手術システムによってさらに進展される。
【0069】
いくつかの実施形態の他の特徴によれば、脊柱手術システムは、埋め込み器具からの少なくとも1つの器具を含むことができる。
【0070】
本開示の様々な実施形態の様々な特殊性は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことによってより明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【
図1A】
図1Bの面1A−1Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図1B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図1C】本開示の実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図1D】本開示の実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図2A】
図2Bの面2A−2Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図2B】本開示の実施形態による取り付け手段を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図2C】本開示の実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図2D】本開示の実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図3A】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図3Bの断面3AC−3ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図3B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図3C】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図3Bの断面3AC−3ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図3D】
図3Aの代替の取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図3E】
図3Cの代替の取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図3F】
図3Aの代替実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図4A】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図4Bの断面4ACD−4ACDに沿った部分断面図を図示している。
【
図4B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図4C】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図4Bの断面4ACD−4ACDに沿った部分断面図を図示している。
【
図4D】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図4Bの断面4ACD−4ACDに沿った部分断面図を図示している。
【
図4E】
図4Cの代替の取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図4F】
図4Aの代替の取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図4G】本開示の実施形態によるロック装置の斜視図を示している。
【
図5A】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの側面図を図示している。
【
図5B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの部分背面図を図示している。
【
図5C】本発明の本実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図5D】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの
図5Bの断面5D−5Dに沿った断面図を図示している。
【
図5E】本発明の本実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図6A】
図6Bの他の代替による本開示のこの実施形態の
図6Bの断面6AC−6ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図6B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの部分背面図を図示している。
【
図6C】
図6Bの他の代替による本開示のこの実施形態の
図6Bの断面6AC−6ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図6D】
図6Cの代替によるロック装置の側面図を図示している。
【
図6E】
図6Aの代替によるロック装置の側面図を図示している。
【
図6F】
図6Aの代替実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図6G】
図6Aの代替実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図7A】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図7Bの断面7AC−7ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図7B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図7C】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図7Bの断面7AC−7ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図7E】
図7Cの代替の取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図7F】
図7Aの代替の取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図7G】
図7Aの代替実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図8A】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの側面図を図示している。
【
図8B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの
図8Aの断面8B−8Bに沿った部分断面図を図示している。
【
図8C】この実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図8D】この実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図9A】
図9Bの断面9A−9Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図9B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図9C】この実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図9D】この実施形態による取り付け装置の側面図を図示している。
【
図9E】この実施形態によるロック装置の側面図を示している。
【
図9F】この実施形態によるロック装置の斜視図を示している。
【
図10A】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図10Bの断面10AC−10ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図10B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図10C】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図10Bの断面10AC−10ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図11A】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図11Bの断面11AC−1ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図11B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図11C】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図11Bの断面11AC−1ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図12A】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図12Bの断面12AC−12ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図12B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図12C】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図12Bの断面12AC−12ACに沿った部分断面図を図示している。
【
図12D】この実施形態の
図12Eの断面12D−12Dに沿った部分断面図を図示している。
【
図12E】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの平面図を図示している。
【
図12F】この実施形態による取り付け装置の側面図を図示している。
【
図12G】この実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図13A】本開示のこの実施形態の
図13Bの断面13A−13Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図13B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図13C】本開示のこの実施形態の
図13Aの断面13C−13Cに沿った部分断面図を図示している。
【
図13D】この実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図13E】この実施形態の代替によるロック装置の正面図を図示している。
【
図14A】本開示のこの実施形態の
図14Cの断面14A−14Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図14B】本開示のこの実施形態の
図14Cの断面14B−14Bに沿った部分断面図を図示している。
【
図14C】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図14D】この実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図14E】本開示のこの実施形態の
図14Aの断面14E−14Eに沿った部分断面図を図示している。
【
図14F】この実施形態によるロック装置を保持するための手段の斜視図を図示している。
【
図14G】この実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図15A】本開示のこの実施形態の
図15Bの断面15A−15Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図15B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図15C】本開示のこの実施形態の
図15Bの断面15C−15Cに沿った部分断面図を図示している。
【
図15D】本開示のこの実施形態の
図15Aの断面15D−15Dに沿った部分断面図を図示している。
【
図15E】この実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図15F】この実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図16A】本開示のこの実施形態の
図16Bの断面16A−16Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図16B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図16C】本開示のこの実施形態の
図16Bの断面16C−16Cに沿った部分断面図を図示している。
【
図16D】本開示のこの実施形態の
図16Aの断面16D−16Dに沿った部分断面図を図示している。
【
図16E】この実施形態による取り付け装置の側面図を図示している。
【
図16F】この実施形態によるロック装置の側面図を図示している。
【
図17A】本開示の実施形態の
図17Cの断面17AD−17ADに沿った部分断面図を図示している。
【
図17B】本開示の実施形態の
図17Cの断面17B−17Bに沿った部分断面図を図示している。
【
図17C】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図17D】代替実施形態の
図17Cの断面17AD−17ADに沿った部分断面図を図示している。
【
図17E】本開示の実施形態の
図17Aの断面17E−17Eに沿った部分断面図を図示している。
【
図18C】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図18D】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図18Aの断面18DEF−18DEFに沿った部分断面図を図示している。
【
図18E】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図18Aの断面18DEF−18DEFに沿った部分断面図を図示している。
【
図18F】本開示のこの実施形態の1つの代替の
図18Aの断面18DEF−18DEFに沿った部分断面図を図示している。
【
図18G】この実施形態によるロック装置の側面図を図示している。
【
図19A】本開示のこの実施形態の
図19Bの断面19A−19Aに沿った部分断面図を図示している。
【
図19B】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの背面図を図示している。
【
図19C】本開示の実施形態による取り付け装置を備えたインプラントの平面図を図示している。
【
図19D】本開示のこの実施形態の
図19Cの断面19D−19Dに沿った部分断面図を図示している。
【
図19E】実施形態による取り付け装置の側面図を図示している。
【
図19F】実施形態によるロック装置の斜視図を図示している。
【
図20A】1つの実施形態による取り付け装置の切除前における取り付け装置を備えたインプラントの斜視図を図示している。
【
図20C】1つの実施形態による取り付け装置の切除前における取り付け装置を備えたインプラントの斜視図を図示している。
【
図20E】1つの実施形態による取り付け装置の切除前における取り付け装置を備えたインプラントの斜視図を図示している。
【
図21A】本開示の実施形態による取り付け装置の切除前における取り付け装置を備えたインプラントの斜視図を図示している。
【
図21B】本開示の実施形態による取り付け装置の切除中における取り付け装置を備えたインプラントの斜視図を図示している。
【
図21C】取り付け装置の切除中におけるこのインプラントの平面図を図示している。
【
図21D】取り付け装置の切除中におけるこのインプラントの斜視図を図示している。
【
図22A】実施形態による取り付け装置の切除前における取り付け装置を備えたインプラントの斜視図を図示している。
【
図22B】取り外し器具による取り付け装置のいずれかの切除中におけるこの同じインプラントを図示している。
【
図22C】取り外し器具による取り付け装置のいずれかの切除中におけるこの同じインプラントを図示している。
【
図22D】取り外し器具による取り付け装置のいずれかの切除中におけるこの同じインプラントを図示している。
【
図23A】特定の実施形態による取り付け装置を担持するローダの
図23Bの断面23C−23Cに沿った斜視図を図示している。
【
図23B】特定の実施形態による取り付け装置を担持するローダの
図23Bの断面23C−23Cに沿った平面図を図示している。
【
図23C】特定の実施形態による取り付け装置を担持するローダの
図23Bの断面23C−23Cに沿った断面図を図示している。
【
図23D】2つのローダを含むインプラントホルダの一部の斜視図を図示している。
【
図24A】特定の実施形態によるインパクターを用いて取り付け装置によって横断されるインプラントを担持するインプラントホルダの平面図を図示している。
【
図24B】特定の実施形態によるインパクターを用いて取り付け装置によって横断されるインプラントを担持するインプラントホルダの側面図を図示している。
【
図24C】特定の実施形態によるインパクターを用いて取り付け装置によって横断されるインプラントを担持するインプラントホルダの
図24Bの断面24C−24Cに沿った断面図を図示している。
【
図25A】特定の実施形態によるインパクターを用いて取り付け装置によって横断されるインプラントを担持するインプラントホルダの斜視図である。
【
図26A】特定の実施形態による椎間板プロテーゼの
図26Bの断面26A−26Aに沿った断面図を図示している。
【
図26B】特定の実施形態による椎間板プロテーゼの
図26Bの断面26A−26Aに沿った側面図を図示している。
【
図26C】第1の代替実施形態による取り付け装置の斜視図を図示している。
【
図26D】第1の代替実施形態による椎間板プロテーゼの上側プレートの底面図を図示している。
【
図26E】第2の代替実施形態による取り付け装置の各図を図示している。
【
図26F】第2の代替実施形態による椎間板プロテーゼの上側プレートの底面図を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0072】
本開示の様々な実施形態は、他の主題のうち、以下のように対象の3つのグループ及びそれらの様々な組み合わせをほとんど対象としている本出願の図面を参照しながらここで説明される。
−固定装置(1)(又は「取り付け装置」若しくはさらには「アンカー」)及び/又は同一であるか若しくは異なってもよく又は互いに相補的であってもよい複数の固定装置(1)を含む固定システム
−これらに限定されるものではないが、後方又は経椎間孔経路を通して埋め込みのために構成された体内ケージを含むそのような装置(1)又は固定システムのうちの1つ又は複数を受けるようにレイアウトされた椎間インプラント(2)
−椎骨間にこれらのインプラント(2)を埋め込み且つそのような装置(1)又は固定システムにそれらを取り付けるための器具(3、4、5)
【0073】
対象のこれらのグループのそれぞれは、所定の対象に関連する様々な可能な実施形態を含むことができる。対象のそれぞれは、少なくとも1つの技術的特徴を有する(一般に対象を構成する)様々な要素を含む。(所定のグループの)対象は、少なくとも1つの技術的特徴に関係することができ、対象グループが共通の概念を共有するように、例えば少なくとも1つの相補的な技術的特徴に関して、(同じ又は他のグループの)少なくとも1つの他の対象に関連付けることができる。したがって、本開示はまた、これらの対象のうちの少なくとも2つを備えるアセンブリ並びに個別に各対象に関連することができる。様々な要素(例えば、プレート、当接部、スロット、面取り部又はベベルなど)並びにそれらの技術的特徴(例えば、曲率、向き、長さ、幅、高さなど)は、本出願において以下により詳細に説明される。例えば所定の対象の要素に対応する少なくとも1つの技術的特徴(又は特徴の組み合わせ)は、一般に、例えば本出願の序文において述べたものの中から少なくとも1つの技術的課題に対処する。したがって、本出願は、例えば少なくとも1つの要素の少なくとも1つの技術的特徴を特定することによって各対象又は対象のグループについての様々な実施形態又は構成を述べる。少なくとも1つの実施形態又は1つの構成に述べられた各要素の技術的特徴のそれぞれが、前記実施形態又は前記構成によって関連する(したがって、同一の要素又は異なる要素に関連する)対象の(又は関連する及び/又は関係付けられる対象の)他の特徴から分離することができること、及び/又は、逆に明示的に言及されない限り、多様な実施形態又は構成において、本願明細書に説明された任意の他の技術的特徴と組み合わせることができること、又は、例えば、そのような特徴の分離又は組み合わせによって必要とされることがある構造的適応が本出願において提供される機能的検討の評価に直接由来することができるため、これらの特徴が互いに互換性がないこと及び/又はそれらの組み合わせが機能しないことが、本出願を読むことによって理解される。また、特定の技術的特徴が固定装置を参照して本願明細書において説明されるが、それらは、固定システムの様々な実施形態又は構成に組み込むことができる。一般に、所定の要素に関連する特定の技術的特徴は、組み合わせが不可能又は非機能的であると明らかに思われる場合を除き、他の要素に関連するものからもこれに関連する他の技術的特徴からも排他的であると考えるべきではない。本出願は、(好適な実施形態を含む)本開示の様々な実施形態又は構成を詳述するが、その精神及びその範囲は、所定の例に限定されるものではない。
【0074】
本発明による固定装置(1)の様々な実施形態は、例えば、体内ケージ(関節固定を達成するために椎間板を置き換えるためのケージ)、椎体切除術ケージ(関節固定を達成するために椎骨セグメントを置き換えるためのケージ)又は椎間板プロテーゼ(特定の運動自由度を保存するために椎間板を置き換えるためのプロテーゼ)又はさらには骨接合用プレート(関節固定を達成するための椎骨に取り付けられたプレート)などの椎間インプラント(2)とともに使用することができる。アンカーの特徴が本出願において提供される機能の定義に適合している場合、アンカー(1)の他の使用が勿論想定されることができる。椎間インプラントは、一般に、(単独で使用されることができるか又は体内ケージに関連付けられることができる)骨接合用プレートの場合にはそれらの外周において、脊髄(脊柱)の2つの隣接する椎骨間に埋め込まれるか又は2つの椎骨間に接合部を設けるように意図される。固定装置(1)は、この椎骨に/椎骨に対してインプラントを取り付けるように椎骨の一方に固定されるように意図される。本開示による固定装置(1)の様々な実施形態は、この椎骨に対してこのインプラントを保持するためにインプラントを通して椎骨内に貫入させるためにレイアウトされた(必須ではないが)好ましくは湾曲した少なくとも1つの剛性プレートを含む。「アンカー」対象の「プレート」要素に関する「曲率」及び「剛性」の技術的特徴が以下にさらに詳細に説明される。椎骨内に椎間インプラント(2)を固定するための装置(1)は、時には、いかなる限定も誘導することなく、その固定機能を指しながら「アンカー」(1)の用語のもとで本出願において示される。アンカーの様々な実施形態は、本出願の出願人によって出願された公開された特許出願である国際公開第2008/149223号パンフレット、国際公開第2011/080535号パンフレット及び国際公開第2013124453号パンフレットに説明されているが、本出願は、これらの特許出願によって提供される解決策を改善することができ且つおそらく他の用途によるが例えば脊椎インプラント(ここで使用される脊髄という用語は脊柱又は椎と同じである)などの任意のインプラントに対してより容易に適用されることができる様々な実施形態を提供する。それゆえに、本開示は、インプラント及びアンカーを埋め込むための必要な操作の侵襲性を低減させ且つ提案された解決策の信頼性を向上させるための様々な用途に使用することができる様々な構造及び方法の改善を提供する。
【0075】
様々な実施形態において、アンカー(1)は、長手方向軸に沿って伸長する少なくとも1つのプレート(10)、好ましくは剛性プレートを備える本体を含む。アンカー(1)の長手方向軸は、「前端」としてここで呼ばれる椎骨に貫入するように意図される第1の端部と、「後端」としてここで呼ばれる第2の端部との間に延在する。インプラント(2)及び器具(4、5、8)のアンカー(1)の「後」及び「前」端の呼称は、アンカー(1)が挿入される方向を参照して本出願において使用されることに留意されたい。それゆえに、アンカー(1)について、第1の端部、いわゆる前端は、最初に挿入されるように意図され且つインプラントを取り付けるために椎骨内に貫入するように意図されるものである。インプラントに関して、後方として示されたその壁又はその端部は、その装備時にこの壁が実際にインプラントに対して後方であるか否かにかかわらずアンカーを挿入するための通路の開口を含むものである。本出願に説明された体内ケージ(2)又は椎間板プロテーゼ又はプレートの場合、この後端は、実際には、特に一般に後方又は経椎間孔経路を介した埋め込みのために意図されるケージについて、患者の後方に向かって配置されることができるか又は配置されなくすることができる。器具に関して、いわゆる前端は、埋め込み時にインプラントにおける(又は少なくとも最も近い)当接部であるように意図されるものである。
【0076】
本出願に詳述された特定の実施形態を含み且つ体内ケージ(2)に関するインプラント(2)の特定の実施形態は、経椎間孔経路を通って椎間腔に挿入するためにレイアウトされ、したがって、前端は、反対側の正面及び側面に近接して配置されるとともに、後端は、椎骨の横方向及び後方側に配置される。それにもかかわらず、「前方」及び「後方」という用語は、選択された埋め込み経路にかかわらず、それらが埋め込みの観点から理解することが容易であり且つアンカー(1)、インプラント(2)及び器具(4、5、8)とともに実際に且つ一般に使用されることができるため、ここで実際に使用される。したがって、「前方」及び「後方」という用語は、患者又は患者の解剖学的特徴のいずれかを単に参照するようには意図されていないが、いくつかの状況においては、その代わりに、インプラントへのアンカーの挿入方向を参照するように意図される(このインプラントは、前後軸に沿ってそれ自体埋め込まれるか否かにかかわらず)。一方、(そこに埋め込まれると)脊柱の軸に平行な方向に沿った要素の寸法は、一般に、ここでは「高さ」及び「厚さ」という観点で示され、「上」及び「下」という用語(又は上方及び下方)はまた、一般に、本開示のためのいかなる限定も示唆することなく、この向き(患者が立っている場合には垂直な向き)に応じて定義される。また、「垂直」及び「水平」という用語は、患者が立っていることを考慮することによって脊柱の軸を基準とした非限定的な方法で使用される。一般に、状況に応じて、長さが前後方向であるとともに、一般に中間横方向である脊柱の軸に垂直な平面(横断面)に沿った寸法は、この従来の定義が本開示についてのいかなる限定の示唆も有することなく、「幅」及び「長さ」という用語によって示される。また、2つの端部間における長手方向軸がここで参照され、この長手方向軸は、おそらくアンカー(1)の前後軸に対応するが、アンカーは、大抵の場合には、脊柱の周囲から椎構造(ほとんどの場合、椎体、一般には椎骨プレート内)に挿入されることから、この軸は、実際には一般に斜めであることに留意されたい。さらに、アンカーのこの軸は、多くの実施形態において湾曲した経路をさらにたどることができ、状況に応じて、それは、脊柱を基準とするよりもむしろアンカーの端部に対して前後であるとして示すことができる。また、通路の軸は、一般に、それは斜めであり且つ曲線又は直線であり得るが、同じ参照を使用することによって示される。また、この定義はまた、一般に、アンカー(1)の挿入方向を基準としてインプラント(2)及び器具(4、5、8)まで延在することに留意されたい。それゆえに、本出願は、アンカーの両端を基準とすることによってこの用語「前後」軸によってアンカーの挿入又は抜脱の向き(又は方向)を定義するが、この軸を参照する特徴は、実際には、特にシステムが患者内の所定位置にあるときに、アンカー上に椎骨によって(又はボルト若しくはインプラント上にアンカーによって又はインプラント上にボルトによって)加えられる力の向きに関係することができることが理解される。また、関連する特徴が実際には僅かに異なってもよく且つ示されるようには正確でなくてもよいことを示すように、用語「実質的に」は、向き又は方向などの特徴に特に関連して本願明細書において定期的に使用されることに留意されたい(例えば、表現「実質的に垂直」は、それにもかかわらず実質的に同じ機能を果たすことができるようにするために正確には垂直でない向きを選択することが可能であることから、「少なくともほぼ垂直」であると解釈されるべきである)。さらに、本出願において使用される「実質的に」という用語などの用語はまた、技術的特徴が示されるように「一般に」(「一般に」)且つ大抵の場合には「好ましくは」であることができる定義として解釈されることができるが、他の実施形態又は構成は、本開示の範囲内であってもよい。特に、いくつかの特徴は、前後軸又はアンカーの挿入又は抜脱方向に対して「平行でない」又は「垂直でない」と本願明細書において述べられ、上記説明したように、この軸が実際には加えられる力、それゆえにインプラント内のアンカーの移動を指すことができることから、これは広く解釈される(「実質的に」又は「一般に」平行でない又は垂直でない)べきであることが理解される。さらにまた、この移動は、曲線状とすることができることから、平行でないか又は垂直でないこの指定は、実際には、接線方向ではないか又は径方向でないことを意味することができ、実際には、より一般には、特徴がインプラントからのアンカー又はボルトの挿入又は抜脱の方向に沿って向いていないことを意味することができる。
【0077】
本開示の特定の実施形態は、外表面(例えば、周辺、前面、背面、側面、上面又は下面)からインプラントの骨接触(通常は椎骨接触)面までインプラント(2)の少なくとも一部を横断する通路を通って挿入されるようにレイアウトされたインプラント(2)(通常は脊椎インプラント)についての1つ又は複数の骨固定(又は取り付け若しくはアンカー)装置(1)に関する。固定装置(1)は、一般に、前端と後端との間に延在する長手方向軸に沿って伸長する少なくとも1つの実質的に剛性のプレート(10)を備える本体を含み、プレート(10)は、前記椎骨表面に対して前記インプラント(2)を保持しながら、その後端がインプラント(2)の通路内に残ったままその前端が少なくとも1つの椎骨表面に貫通するように構成されている。一般に、様々な実施形態によるアンカーは、ネジ又はステープルなどの従来技術において従来使用される取り付け手段を置き換えることができるようにレイアウトされる。通常、これらのアンカーは、一般に、プレート状の少なくとも1つの要素(例えば、正方形又は矩形断面を有するチューブを形成するT字状、V字状又はL字状プレート又はそれらのうちの2つ又は3つのU字状プレート又はさらにはそれらのうちの4つなど)によって形成され、大抵の場合、椎骨に貫入する追加構造を必要としない。実際には、プレート形状は、この表面に対して垂直な動きに対抗するために効果的な2次元表面を提供することができ、(3次元構造を提供する)少なくとも2つのプレートを有することによっていくつかの方向における動きにより良好に対抗することが可能である。それゆえに、アンカーのプレートは、それらがインプラントに完全に挿入され且つそれらが骨構造にインプラントを固定すると、実質的にインプラントの内部にそれらの後端を有することができる。「実質的に」という用語は、アンカーがアンカー及び/又はインプラントの寸法に対して有意ではない及び/又は患者の周囲の生理的構造について(あまりにも重大な)リスクを有しない方法でインプラントから(「僅かに」)突出することができるという事実を強調するためにここで使用される。
【0078】
ロック装置及び固定装置の当接部(停止部):
本開示の様々な実施形態による固定装置(1)は、通常は、インプラントに対してアンカー(1)をロックするために(又はその逆)レイアウトされたロック手段(又は装置)(3)の当接部(31)(又は表面も)に相補的な(時には単一の表面に限定される)少なくとも1つの当接部(14)を含む。アンカーの当接部(14)は、好ましくは、この長手方向軸に沿ったアンカーの移動に効果的に対抗するために、(アンカーの)長手方向軸に対して非平行に向いている少なくとも1つの当接面(141、142)を備える。この(又はこれらの)表面(141、142)は、インプラント(2)に対して装置(1)のロック手段(3)の少なくとも1つの当接面(311、312)に相補的である。このロック手段(3)は、実際のインプラント上又はインプラント内に位置している。実際に、従来技術の1つ以上の問題に対処するために、本開示は、実際のインプラントを装備する例えばロック手段(又は装置)(3)を提供することにより、アンカー、インプラント及び器具の新たなレイアウトを提供する(「装備する」とは、一般には別個であってインプラントの内部に収容されているのが好ましいものの、ロック手段がインプラントとは分離しているか又はそれに一体化されることができること、又は、インプラントと1部品であること、又は、インプラントに固定されて設けられることの双方のことをここでは意味する)。それゆえに、このロック手段(3)は、(それらのほとんどが以下に詳述される)特定の実施形態に応じて特定の利点を提供することができ、大抵の場合、本出願に述べられた問題のうちの1つ以上の少なくとも一部に対処することができる。このロック手段(3)は、好ましくは、インプラントに保持され、少なくとも1つの可撓部(30)と、一般にインプラント(2)に対して装置(1)をロックするためにそれらの係合又は相補的な当接面(141、142、311、312)の接触によって装置(1)の前記当接部(14)と協働する少なくとも1つの当接部(31)とを備えた本体を備える。様々な実施形態において、この可撓性からの1つの利点は、その当接部がアンカーの相補的な当接部と係合する前にロック手段がアンカーの通過を容易とするのを可能とする。例えば、(ロック手段が少なくとも僅かに突出する)通路内への固定装置(1)の挿入は、ロック手段(3)の前記当接部(31)を押し戻す可能性を与え、また、それらが可撓部(30)の弾性復帰によって互いに面しているのがわかる場合にアンカー及びロック手段(3)の双方の当接部(14、31)の相互係合を可能とする。他の例において、さらに詳述されるように、例えば器具によるなど、アンカーの実際の本体以外の手段によってロック手段を押圧することが可能である。ロック手段に作用するアクションがが解放されるとき、ロック手段は、インプラントにおける最終位置にもたらされるアンカーをロックする。
【0079】
また、本開示の様々な実施形態による脊椎インプラント(2)は、インプラント(2)が少なくとも1つの椎骨表面及び少なくとも1つの外表面に接触して配置されるように意図される少なくとも1つの椎骨接触面を含む(例えば、周辺、側面又は椎間腔の1つの内部、外部という用語は、アンカーがこの表面から入り且つインプラントの内部を通過することによってインプラントの外側から椎骨に貫入するという事実に関連して使用される)。この脊椎インプラント(2)は、前記外表面から前記椎骨接触面までいわゆる挿入軸に沿ってインプラント(2)の少なくとも一部を横断する少なくとも1つの通路によって本開示の様々な実施形態による又は特許請求の範囲の範囲内の少なくとも1つの固定装置(1)を受けるように構成されることができる。さらに、上記詳述したように、インプラント(2)は、好ましくは、インプラント(2)に対する装置(1)の少なくとも1つのロック手段(3)を含む。このロック手段(3)は、インプラントに保持され、少なくとも1つの可撓部(30)と、インプラントにアンカー(1)を停止する(すなわち、その長手方向軸に実質的に平行な又はその曲率に対する実質的に接線である少なくとも1つの方向におけるアンカーの移動に対抗する)ための少なくとも1つの当接部(31)又は表面とを備える本体を備える。ロック手段(3)のこの当接部(31)は、好ましくは、通路の挿入軸(又は少なくともほぼ一般には挿入軸と同一直線上であるアンカーの長手方向軸)に非平行な向きの少なくとも1つの当接面(311、312)を備える。ロック手段(3)の当接部(31)は、通常は、インプラント(2)に対して装置(1)をロックするためにそれらの相補的な当接面(141、142、311、312)の接触によって取り付け(又は固定)装置(1)の当接部(14)と協働する。上述したように、前記可撓部(30)の可撓性は、アンカーの挿入時にインプラントの通路内でそれが突出しないようにロック手段が押し戻されるのを可能とする。例えば、通路内への固定装置(1)の挿入は、好ましくはインプラントに設けられたハウジング内にロック手段(3)の前記当接部(31)を押し戻す。一方、この可撓性は、通常は、ロック手段の少なくとも1つの部分がアンカーを受けるように意図されたインプラントの通路に突出する初期位置への可撓部(30)の弾性復帰により、それらが互いに面してみられるときに双方の当接部(14、31)の相互係合を可能とする。
【0080】
可撓性という用語は、休止位置又は休止位置に近い位置まで戻りながら、ロック手段が休止構成から屈曲又はねじれ構成まで変形するという事実を示すためにここで使用されることに留意されたい。本出願は、この可撓性(又は以下に詳述されるようにむしろ弾性)が様々な実施形態において得られることができる方法を詳述し、この相対的な用語は、ボルト(ロック手段又は装置(3))が屈曲又はねじれを受けることができ且つその初期位置(例えば、休止位置)に戻ることができ又はほぼその初期位置(それが塑性変形する場合、これはロック機能のために無視できる程度であることが提供される)が一般に使用されるという事実においてその定義を見出すことが理解される。さらに、それは、一般に、アンカー(1)をロックしたときにそれに及ぼされることができる強力な応力を受けることが可能な剛性且つ頑丈な材料が選択される。それゆえに、好ましくは例えばチタンなどの生体適合性の金属におけるロック手段が好ましく、一般に合金が使用される。所望の可撓性を提供するために、したがって、ロックの一部の弾性に作用する。すなわち、それは、(脆弱材料のための障害によって又は延性材料のための塑性変形によって達成される)不可逆的な変形を回避するために、その弾性限界が超過されない(又は僅かに超える)ように装備される。したがって、可撓性という用語は、一般に、例えば、座屈、クリープ、圧縮、ねじれ、撓み、せん断測定などに予め頼ることにより、弾性がボルトの弾性限界未満の値のままであることを好ましくは提供することによって弾性の意味で使用されることが理解される。さらに、この相対的な可撓性は、一般に、可撓部の十分に細い寸法によって、且つ、ボルトが実際に一部においてインプラントによって保持される若しくはインプラントに固定される(又は固定されて保持される若しくは一体化される)という事実、及び、インプラントがハウジングを含み、これらの自由部分におけるそのサイズがこれらの自由部分のサイズよりも大きいという事実により、インプラントによって保持される若しくはインプラントに固定される部分を越えて、(可撓部及び当接部を備える)ロック手段の他のいわゆる自由部分が(アンカーの及びインプラントにおけるその通路の軸に非平行な)少なくとも1つの自由度を有するという事実に起因して、当接部を形成する部分がインプラントにおける移動の可能性を有するという事実によって可能とされる。このレイアウトは、多くの実施形態において有利であり、ボルトは、一般に、ボルトがそれによってインプラントに固定されるため、戻りにともなう撓み/ねじりを可能とするためにその材料に応じて寸法決めされる。さらに、様々な実施形態において、インプラント(2)における自由部分は、ボルト(3)がアンカー(1)と一度係合する可能性を与えるアンカー(1)の軸に平行でない単一の自由度のみを有し、アンカーの抜脱又は前進方向に移動することはできず、それによってアンカーのロックを固定する。
【0081】
ロック手段を備えるアンカー及びインプラントのこの種のレイアウトは、特定の利点を提供することができる。実際に、インプラントがロック手段を備えるという事実により、本開示の様々な実施形態は、アンカーがインプラント内に(又はその上に)設けられるロック手段の非存在下におけるよりも小型のものとすることができるため、システムの侵襲性及び/又は信頼性を最適化するという可能性を与える。さらにまた、以下に詳述するように、ロック手段/ボルト(3)は、インプラントのサイズに比べて小さくすることができ、それゆえにより小さなアンカーを使用するのを可能とし、それゆえに、アンカー及びボルトは、双方とも、これらの縮小した寸法のおかげで、ロック手段(3)及びインプラント(2)におけるそのハウジング、凹部又は導管の存在によってインプラントのいかなる弱体化も可能な限り回避することにより、大きいボルト(3)及び/又は大きいアンカー(1)が使用された場合よりも脆弱性が少ないインプラントの信頼性を向上させることができる。逆に、使用される当接部、特に相互係合の弾性機構(可撓性)は、過度の鬱血及び/又はアンカーの侵襲性がなく、より大きな寸法からなることができる。それゆえに、アンカーは、通常は従来技術から知られているものよりも大きくすることができる十分な寸法の当接部に効果的にロックされることができるため、システムは、より信頼性を高くすることができる。実際に、本開示の様々な実施形態によるアンカーが、時には、従来技術から知られている他の固定装置とは異なり、この機構によって一般に保持されるのみである効率的なロック機構を設けることが大抵の場合には有利である。それは、信頼性を高めることができ、例えばコスト及び適用の簡便さなどの付加的な利点を提供することができる。それゆえに、本開示において、一般に、例えば本出願において詳述するように、かなりの応力を受けるために適切な寸法及びレイアウトを有するロック手段が設置される。
【0082】
さらに、この種のロック手段のレイアウトは、インプラントがより可撓性がある材料であっても、当接部が固体材料で提供されるのを可能とするという追加の利点を提供することができる。実際に、例えば、体内ケージの場合、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトンの頭文字)など、材料が比較的柔らかいことが頻繁にある。一方、骨固定装置は、特にそれらがそれらを受けるために予めハウジングを形成することなく骨に直接埋め込まれるように意図される場合、一般に固体材料であるべきである。それゆえに、骨への衝撃を受け且つ例えばチタンなどの良好な安定性を提供する硬い材料での装置の使用が好ましい。それゆえに、固体且つ大抵の場合に硬い材料におけるアンカーは、アンカーの当接部がインプラントの構造又は表面に対して凭れなければならない(すなわち、当接する)場合、インプラントのより可撓性がある材料を損傷するというリスクを有する。そのような構造は、本開示の様々な実施形態において使用されることができるものの、本開示のいくつかの他の実施形態において、このリスクは、アンカーがロック手段に当接するのを可能とすることによって軽減される。そして、このロック装置はまた、固体材料自体、すなわち、それへのアンカーの圧力によって損傷されるという低いリスクを有する材料であるべきであることが好ましくは提供される。例えば、ロック手段は、アンカーのものと同じ材料(例えば、チタン)で選択されることができる。(程度に応じてシステム全体を危険にさらす可能性がある)インプラントの損傷を回避することに加えて、この利点は、通常は、インプラント内のアンカーの保持の信頼性を向上させることによって達成される。
【0083】
さらに、この種のレイアウトは、単一の且つ同じ固定手段が2つの異なる種類の当接部を提供する可能性を与える。実際に、単一方向(インプラント及び椎骨への貫入の方向又はインプラント若しくは椎骨からアンカーを抜脱するための方向)におけるアンカーの移動に対抗するための単一の当接面又は双方向(貫入及び抜脱)におけるアンカーの移動に対抗するための2つの対向面を提供することが可能である。それゆえに、特定の実施形態において、装置の当接部(14)上に存在する前記当接面(141)は、ロック手段(3)の当接部(31)が前記通路からの装置の抜脱に対抗する可能性を与えるように固定装置(1)の後端に面して向いている。あるいは、装置の当接部(14)上に存在する前記当接面(142)は、ロック手段(3)の当接部(31)が前記通路における装置(1)の過度の前進に対抗する可能性を与えるように固定装置(1)の前端に面して向いている。有利には、これらの非排他的な代替例は、双方とも、当接部が固定装置(1)の後端に面して向いた当接面(141)及び固定装置(1)の前端に面して向いた装置の当接部(14)上に存在する当接面(142)の双方を含むように組み合わせることができる。それゆえに、アンカーのこれらの表面(141、142)に係合する表面(311、312)を含むその当接部(31)を有する、ロック手段(3)は、アンカーの非自発的抜脱及び過度の前進の双方に対抗する可能性を与える。それゆえに、アンカー(1)及びロック手段(3)の各当接部(14、31)がアンカーの前進及び/又は抜脱に対抗することを提供することができる。実際に、上述したアンカーのレイアウトに相補的な方法で、ロック手段(3)の当接部(31)上に存在する前記当接面(311)は、固定装置(1)の当接部(14)上に存在する当接面(141)と協働するために、椎骨接触面までの通路の出口に面して向くことができ、それゆえに前記通路からのその抜脱に対抗する。ロック手段(3)の当接部(31)は、代替的に又は追加的に、固定装置(1)の当接部(14)上に存在する前記当接面(142)と協働するために且つ前記通路における装置(1)の過度の前進に対抗するように、外表面まで通路の入口に面して向いている当接面(311)を有することができる。例えば
図1A、
図2A、
図3A及び
図4Aにおいて、当接部は、アンカーの抜脱に対抗するのみである。一方、例えば
図3C、
図4C及び
図4Dにおいて、当接部は、抜脱に対抗するのみならずアンカーの前進を制限するために2つの実質的に対向する表面を含む。それゆえに、(一般に外科用器具における)そのような手段の設置が一般に好ましい場合であっても、インプラントにおけるアンカーの移動を制限する手段を省略することができる。
【0084】
特定の実施形態において、装置(1)の前記当接部(14)は、ロック手段(3)の雄当接部(31)と協働する雌当接部である。例えば、装置の前記当接部(14)は、ロック手段(3)の当接部(31)を形成する突出部と協働するように意図される固定装置(1)の表面における凹部、切り欠き、不規則性又は任意の他の形状のラグである。例えば、
図1A、
図1C、
図2A、
図2C、
図3A、
図3C、
図3D、
図3E、
図4C及び
図4Eは、例示的且つ非限定的な方法でそのようなアンカーの雌当接部の様々な代替例を図示している。あるいは、特定の実施形態において、装置(1)の前記当接部(14)は、ロック手段(3)の雌当接部(31)と協働する雄当接部である。例えば、装置(1)の前記当接部(14)は、固定装置(1)の表面から突出する突出部を形成し、ロック手段(3)の表面における凹部と協働するように意図される。アンカーの表面における突出部を形成するそのような雄手段の形状は、例えば、異なることができるとともに、アンカーにおけるこの雄手段の位置はまた、様々な実施形態に応じて異なることができる。
図4Dは、ロック装置(又は手段)(3)の雌手段に係合するアンカーのそのような雄手段の例を示している。この例は、勿論、非限定的であり、当業者は、そのような雄手段の様々な形状及びレイアウトを提供することができる。一方、特定の実施形態において、装置の当接部(14)は、インプラント(2)に十分に貫通するように形成されたプレート(10)の後端の表面によって形成される。例えば、一方は、雌又は雄手段として考えることができるロック手段における雄又は雌手段及び肩部と考えることができるプレートの端部を有する。例えば、
図4A、
図4F及び
図6Aにおいて、それは、アンカーの当接部が形成されたアンカーの後端の表面上にある。実際に、例えば
図4G及び
図6Gにおいてみえるものなどのロック手段は、アンカー(1)の抜脱に対抗するためにこの後端と接触させるように意図される当接面(311)を含む。そのような実施形態においては、アンカー(1)の抜脱のみが防止されるが、アンカーの全身(貫通)は、ロック手段(3)の当接部によって制限されないことが理解される。上記アンカーの代替例に相補的な方法において、ロック手段(3)の当接部(31)は、装置(1)の雄当接部(14)と協働する雌当接部とすることができる。例えば、ロック手段(3)の当接部(31)は、固定装置(1)の表面から突出する突出部によって形成された当接部(14)と協働するように意図されるロック手段(3)の表面における凹部又はハウジングによって形成される。
図4Dは、アンカーのラグを受けるように意図されるロック装置のタブにおけるハウジングの例を示している。また、
図11Fは、アンカー(図示しない)の突出部を受けるように意図されるロック手段におけるハウジングの他の例を示している。アンカーについての上記提供された例の場合と同様に、ロック手段についてのこれらの例は、純粋に例示であり、限定するものではない。一方、上述したように、ロック手段(3)の当接部(31)は、固定装置(1)の雌当接部(14)と協働する雄当接部とすることができる。例えば、ロック手段(3)の前記当接部(31)は、固定装置(1)の表面における凹部によって形成された装置の当接部(14)と協働するように意図される突出部を形成する。
図11A及び
図11Cは、ロック装置(3)におけるそのような雄当接手段(31)の例を示している。さらに、そのような雄当接部(31)はまた、その表面のいずれかにおける突出部によって形成される代わりに、ロック手段(3)自体の本体によって形成されることができることに留意されたい。実際に、特定の実施形態において、ロック手段は、本体と、本体の一部が当接部を形成するのを可能とする可撓部とを含む。例えば、
図12G、
図13D、
図14G、
図15F、
図16F、
図18B、
図18H、
図18I及び
図19Fにおいて、ロック手段の当接部(31)は、このロック手段の本体の一部によって形成され、その表面において行われるその構造を必要としない。表面からの小さい突出要素である場合よりもそれに作用する力に良好に耐えることができる固体当接部を提供するため、この種のレイアウトは有利であり得る。
【0085】
アンカー及びロック装置の相補的な当接部の様々な実施形態は、(アンカーの抜脱に対抗する少なくとも1つの当接部によって)インプラントにアンカーを保持するか又はアンカーが貫入するように意図される骨に対してインプラントを保持する優先順位を選択的に与えることに留意されたい。実際に、インプラントにおいて所定距離を越えたアンカーの前進に対抗する当接部は、骨に対してインプラントを平坦化するという付加的な効果を有する。そして、インプラントは、骨(例えば、椎骨)に対してしっかりと固定される。一方、アンカーの抜脱に対抗する当接部(いわゆる抜脱当接部)は、骨から出るのを防止するが、骨から移動させる傾向がある力を受けさせる場合、インプラントを牽引するという効果を有することができる。それにもかかわらず、様々な実施形態は、通路内のアンカーの向きと抜脱当接面の向きが、アンカーの抜脱における移動がインプラントの移動を誘発しないか又は僅かに誘発するようなものであることを提供する。例えば、インプラント内のアンカーの斜め及び/又は曲線経路は、アンカーがインプラントを移動させるのを防止し、逆に、なおも良好に骨に対してしっかりと維持されることができる。一方、これが決定されていない限り骨及びインプラントを離れるアンカーの可能性を回避するために、少なくとも1つの抜脱当接部を有することが一般に好ましい。実際に、インプラントは、大抵の場合、(脊柱の軸に対して)アンカーの斜めの向きによって又は特定の実施形態においてはその曲率によって十分に安定であるようにアンカーによって維持されるため、前進当接部(貫通)を有することは絶対的に必須ではない。また、前進当接部よりもむしろ、それによってインプラントにおけるアンカーの前進の遮断を得るために且つインプラントがアンカーの長手方向軸に平行でない当接部を必要とせずに骨に対して適切に維持されることを確実にするために、厚さが通路の幅と実質的に等しいか又はそれよりも僅かに大きくなるように、その後端に近接してアンカーのプレートの肥厚化を提供することが可能である。それにもかかわらず、例えば、インプラントにおける及び骨に対するアンカーの向きが自発的抜脱のリスクが非常に制限されるようなものである場合、いかなる抜脱当接部も設けることなく、インプラントにおけるアンカーの移動を制限し且つインプラントが骨に対してしっかりと維持されることを可能とする少なくとも1つの前進当接部を提供することが時には可能である。しかしながら、インプラントをしっかりと維持し且つそれに作用する力の作用下においてそれ自体でアンカーの移動を緩和するために双方の種類の当接部を有することが一般に好ましい。したがって、本開示の様々な実施形態は、アンカーの当接面(141、142)を参照して上記説明したように、アンカー(1)の当接面(141、142)に相補的なロック手段の当接面(311、312)を含む。したがって、これらの実施形態は、単一のロック手段(3)によって有利に得られるアンカーのデュアルロック(前進及び抜脱)の可能性を与える。
【0086】
取り付け/固定装置又はアンカー:
上記説明したように、取り付け装置(1)は、通常は、接触されるべき骨構造(一般に本出願においては椎体)へのインプラントのしっかりとした取り付けを可能とする少なくとも1つの比較的剛性のプレート(10)を含む。様々な実施形態において、このプレートは、いかなる変形もなくインプラントを横断し且つ前端が貫通すべきである椎骨表面に対して垂直でない軸に沿って挿入されるように、湾曲し且つインプラント(2)の通路の形状に相補的である。したがって、用語「剛性」は、アンカーが好ましくは弾性変形又はいかなる変形も受けることなくインプラントを通過する必要があることを明示するためにここで使用される。さらに、これにより、通常は、変形させることなく又は少なくとも大幅すぎに変形させることなく、それに作用する応力に耐えるために十分な剛性及び堅牢性を提供することができることが理解される。そして、インプラント内の通路は、この湾曲したアンカーを受けるように、好ましくは湾曲することができるが、それは、その寸法がアンカーのもの及びアンカーの曲率半径に適応されて設けられる直線としてもよい。あるいは、一般に好ましくは、通路の壁がアンカーの曲率半径(半径)に実質的に接線方向となるように、異なる向きを有する2つの直線部分を備える通路で構成される。このレイアウトは、(複数の単一直線部分よりも)アンカーを維持するために且つ製造(コスト)を容易とするために有利であり得る。特定のこれらの実施形態において、アンカー(1)の本体は、固定装置(1)が、実質的に椎間腔の面内での長手方向軸を示す、約90°の角度の脊柱の垂直軸によって形成するアプローチ軸に沿って椎骨プレートに埋め込み可能であるように製造される寸法及び曲率の少なくとも1つの曲率半径を有する少なくとも1つの円形又は楕円形の弧を描いている。湾曲したアンカーに相補的な方法において、前記通路は、前端が貫通すべき椎骨表面に垂直でない軸に沿った挿入によっていかなる変形もなくインプラントを通して固定装置(1)の通過を可能とするように直線状又は曲線状であり且つ湾曲した固定装置(1)の形状と相補的である。この種の湾曲したアンカーは、埋め込み部位の周囲において必要な余地を制限することによって鬱血及び侵襲性を制限するという可能性を与えることができる。
【0087】
特定の通常有利な実施形態において、固定装置は、長手方向軸が互いに平行であるが横軸が互いに平行ではない少なくとも2つのプレート(10)を含む。好ましくは、それらの横軸は、固定装置(1)にL字状断面を与えて互いに直交しているが、それらはまた、例えばV字状断面を装置に与えることによって90°とは異なる角度を有してもよい。また、これは、実際には、装置がC字状断面を有するようにこの横方向寸法において湾曲した単一の同じプレートであることを想定することができる。本開示の様々な実施形態において使用される剛性プレートは、釘又はステープルなどの他のあまり堅牢でない取り付け手段よりも安定であるため、この種のレイアウトは一般に有利であるが、幅(その長手方向軸に対する横寸法)が(2つの非平行プレート又は湾曲プレートを含むという事実によって)異なる向きの2つの端縁を有するアンカーを有することにより、少なくとも2つの異なる方向に沿った骨内でのアンカーの移動に対抗することが可能である。それゆえに、アンカーは、骨内に明らかに安定化され、横方向移動による椎骨の切断又は切り取りを軽減することができる。第2の方向に沿った移動に対向する第2の表面を提供するこの可能性は、したがって、これが、実際には、単一の湾曲プレートであるか又は(例えばL又はVなどの非平行であるが異なる向きを有する)2つのプレートであるかにかかわらず、「2つのプレート」及び「L字状断面」という用語によってここで示される。それゆえに、本開示の特定の実施形態は、本体が第1のプレート(10)の前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレート(11)を含み、第2のプレート(11)が第1のプレート(10)に固定され且つ第1のプレート(10)に対して非平行であり、インプラント(2)の通路の内部断面に相補的なL、V又はCの形状を有する断面を装置に与える、固定装置(1)に関する。この種の有利なレイアウトは、ロック装置(又は手段)(3)と協働して、本出願に説明されるように、使用される当接部の種類にかかわらず、すなわち、当接部(14、31)を備えるか否かにかかわらず想定することができる。そのようなアンカーの例示的且つ非限定的な例は、
図5B、
図5C、
図6A、
図6B、
図6C、
図6F、
図8A、
図8B、
図8C、
図9B、
図9C、
図9D、
図10B、
図10D、
図10E、
図11B、
図11D、
図12B、
図12D、
図13B、
図14C、
図15B、
図15D、
図15E、
図16B、
図17C、
図17E、
図17F、
図18C、
図18D、
図18E、
図18F、
図19B、
図19D、
図19E、
図20A、
図20B、
図20C、
図20D、
図20E、
図20F、
図21A、
図21B、
図21C、
図21D、
図21E、
図21F、
図22A、
図22B、
図22C及び
図22Dに図示されている。そのようなアンカーは、インプラントにおける鬱血を低減することができるという利点を有することができる。実際に、L、V又はC字状断面は、インプラントホルダなどの外科用器具を受けるように意図されたインプラントのフックアップ手段(26)を包囲するのに有用であり得る。実際に、インプラントは、それゆえに2つのアンカーを備え、その非平行断面は、インプラントの外部からアクセス可能なハウジングによって形成されたフックアップ手段の周囲に配置されることがこれらの図からわかる。さらに、この種のアンカーは、実際のアンカーのサイズを制限しながら安定した取り付けを確実にするという利点を有することができる。実際に、アンカー(1)の双方のプレートは、それらは2つの方向におけるアンカー及びインプラントの移動に対抗するために互いに協働する(それらは、さらにリブを備える単一プレートの場合と同じ幅である必要はない)ため、他のような非常に小さな寸法を有することができる。インプラント(2)内の通路は、装置のものと係合する形状を有する内部断面を有する。したがって、通路は、その本体が第1のプレート(10)の前記長手方向軸に沿って延在され且つ前端と後端との間に延在した第2のプレート(11)を含み、第2のプレート(11)が第1のプレート(10)に固定され且つ第1のプレート(10)に対して実質的に垂直である固定装置(1)の形状に相補的であるように、L、V又はCの形状に合わせた内壁を備えることができる。L若しくはV若しくはC字状、又は、例えば3つ以上のプレート(10、11)が使用される場合にはT若しくはU若しくはH字状のアンカー(1)のこの種のレイアウトはまた、曲率半径を大きくすることができる湾曲したアンカーの場合であっても、インプラントにおいて互いに横断するアンカーの経路を有さずに、同じインプラントについての少なくとも2つのアンカー及び特にインプラントが埋め込まれるように意図される隣接する椎骨のそれぞれについてのアンカーを提供することが容易であるという付加的な利点を提供することができる。実際に、(狭い幅を有する)あまり拡張されていないプレートにより、インプラントのサイズが小さい、すなわち鬱血が大きい場合であっても、インプラントを通るそれらの経路を計画することは容易である。双方のプレートは、例えば
図16B、
図17C、
図18B及び
図19Bにみられるように、同程度(幅)を有してもよく又は異なっていてもよく、垂直に向いているそのプレートは、他のものよりも広いことに留意されたい。図のこれらの例において、アンカーは湾曲し、一方のプレート(最も広い)は、その幅方向に湾曲するとともに、他方(広くない)は、その厚さ方向に湾曲している。一般に、アンカーの当接部(14)は、特にこの当接部(14)が雌当接部である場合、最も広いプレート上に設けられる。しかしながら、直線状アンカーの場合のように、同じ種類のデュアルプレートレイアウトについて設置が行われてもよい。また、双方のプレートは、同一の長さを有してもよく又は異なる長さを有してもよい。例えば、
図17Fの例においてみえるように、垂直に向けられるように意図されるプレート(その幅方向に湾曲したもの)は、骨への貫入を容易とするために短いが、逆の構成又は双方のプレート間の接合部(角度)を形成する部分が最も長い中間構成さえも提供することが可能である。実際に、骨への貫入を最適化すること及び鋭利な外形又はベベルの使用が頻繁であることが一般に望ましい。
【0088】
特定の実施形態において、アンカー(1)の本体は、少なくともその前端において、骨(例えば、椎骨表面)への装置(1)の貫通を容易とする少なくとも1つの面取り部又はベベル(18)を含む。
図1C、
図2C、
図3D及び
図3Eの例示的且つ非限定的な例において、アンカーの前端は、いくつかの面取り部、例えば、その2つの上下面のうちの少なくとも一方に少なくとも1つの面取り部とその側縁に少なくとも1つの面取り部とを含む。それゆえに、骨内により容易に貫入するように端部は鋭利化されている。スパイクされた端部を提供することも可能であるが、骨内に固定した際に受ける衝撃が大きいことから、前端に細すぎる構造を有することは回避するのが好ましい。
図12B、
図13B及び
図14Cの例示的且つ非限定的な例において、アンカーの前端は、その2つの上下面のうちの少なくとも一方に少なくとも1つの面取り部のみを含むが、その側縁において鋭利化されていない。
図12B及び
図13Bの例においては、面取り部は、アンカーの端部が斜めの端部を形成するように斜めである一方で、
図14Cの例においては、面取り部は、鋭利な直線状端部を形成するように長手方向軸に対して垂直である。
図7E及び
図7Fの例においては、前端は、その側縁において鋭利化されておらず、その2つの上下面のうちの少なくとも一方においてのみ鋭利化されている。
図5C及び
図6Fの例において、それらの間にL字状断面を形成する2つの垂直なプレートの形態のアンカーのレイアウトに対して後者に詳述されるその特徴は、端部が2つのプレートの一方のみについて鋭利化されている一方で、他のものは平坦なままであり、
図9C、
図9D、
図10E及び
図10Fの例においては、2つのL字状プレートの端部は鋭利化されている。アンカーの面取り部は、前端から後端まで可変範囲を有してもよいことに留意されたい。上記の例の全ては、非網羅的な方法で、アンカーの形状の可能性の多様性、特にその鋭利化について示している。
【0089】
さらに、特定の実施形態において、前端は、前記椎骨表面における装置(1)の貫通を容易とする少なくとも1つの切り欠き(図示しない)を含む。そのような切り欠きはまた、さらに貫通を容易とするために鋭利化されてもよい。
【0090】
一方、特定の実施形態において、アンカー(1)の本体は、それが椎骨に埋め込まれるとアンカー(1)の抜脱に対抗するように向けられたキャッチ(16)を備える。また、そのような効果は、特定の実施形態において、少なくとも1つの孔(19)が固定装置(1)を通して骨の成長を可能としながら椎骨表面に貫通するように意図される部分に本体が設けられるという事実によって得ることができる。そのような骨成長孔(19)の例示的且つ非限定的な例は、特に
図9C、
図9D、
図10E、
図10F、
図11B及び
図12Fに図示されている。しかしながら、本開示はまた、必要に応じてアンカーの抜脱(この抜脱は、大抵の場合、「切除」という用語によって示される)の可能性を予測することが好ましい多くの実施形態を提供する。
【0091】
(例示的且つ非限定的な)物理量:
様々な実施形態において、湾曲したアンカー(1)のプレートは、長手方向軸に沿って、少なくとも1つの円弧及び/又は少なくとも1つの楕円弧を描いており、寸法及び曲率半径は、椎間腔の面内に実質的に長手方向軸を有することにより、すなわち、脊柱の軸に対して実質的に垂直なアプローチ軸に沿って、固定装置(1)が椎骨の椎間板に埋め込み可能であるようなものである(すなわち、前記面又は前記アプローチ軸は、アンカーが椎骨に近付くときに実質的に前端の少なくとも一部に対する接線である)。本開示の様々な対象の様々な実施形態は、固定装置(1)の曲率半径(又は半径)の技術的特徴に関連する。固定装置(1)の様々な実施形態は、実際には、1つのアンカーから他のアンカーまで異なる曲率半径及び/又は所定のアンカー(1)の本体の様々な部分において複数の異なる曲率半径を有する。それゆえに、例えば、アンカー(1)の本体は、円弧又は楕円弧の形状を有することができるが、それはまた、同じ曲率半径若しくは異なる曲率半径を有する複数の円弧がつながった場合又は同じ曲率半径若しくは異なる曲率半径を有する複数の楕円弧がつながった場合、又は、円弧若しくは楕円弧間の又はさらには曲率半径本体に沿って変化する任意の組み合わせの場合、より複雑な曲率を描くことができる。本願明細書において、「円弧」又は「曲率半径」という用語は、実際には、これらの異なる可能性の全体に対応する。それゆえに、本開示の様々な実施形態は、固定装置(1)並びにそれに関連付けられることができるインプラント(2)及び器具(4、5、8)に関する曲率半径及び特定の態様に関して異なる代替例を提供する。実際に、例えば、固定装置(1)の使用、特にそれが意図される脊柱における局在化に応じて、より大きい又はより小さい曲率半径が好ましいことがある。固定装置(1)の曲率半径に応じて、それぞれ貫通端部を通過して装置(1)の当接端部を通る軸は、90°未満であるように選択されることができるものの、通常はおよそ90°から180°の間で構成される所定角度を形成する。好ましくは、この角度は、多くの状況下で装置の注埋め込みを容易とする110°から160°の間に含まれる(これらの値の外側より良好な角度)。固定装置(1)によって得たい取り付けによれば、多かれ少なかれ開放角度が選択される。例えば、椎骨プレートに対するインプラントのしっかりとした堅牢な取り付けを促進したい場合、120°から180°の間に含まれる角度が好ましいことがある一方で、むしろ椎間腔の面内のインプラントの移動を回避したい場合、90°から150°の間に含まれる角度が好ましいことがある。角度のこれらの変形例は、図面には示されていないものの、それゆえに、固定装置(1)についての異なる角度は、場合に応じて適合されたインプラントの取り付けを確実にするために、異なる望ましい種類の固定をカバーする可能性を与える。好ましい実施形態の1つにおいて、椎骨プレートに対してインプラントをしっかり維持することによって双方の装置を取り付けるために且つ椎間腔の面内でのそれらの移動を回避することによって角度が例えば135°に近い最適値である装置(1)を提供することも可能である。さらに、インプラント(2)の様々な実施形態に応じて、特に、自然な病理学的であるか又はインプラントによって課されるかにかかわらず、可能な前彎又は後彎あるいは脊柱側彎にもかかわらず適切な取り付けを可能とするために、固定装置(1)について異なる角度を選択することが可能である。それゆえに、固定装置(1)及びインプラント(2)の様々な実施形態は、その曲率半径及び挿入されるように意図されるインプラント(2)の通路の向きのおかげで、実質的に椎間腔の面、すなわちインプラント(2)が埋め込まれる面におけるアプローチ軸に沿って埋め込まれることができ、椎間腔の周囲におけるインプラント及び装置の構成要素の全体のアプローチを容易とする。特定の実施形態において、アンカー(1)の本体によって描かれる弧は、固定装置(1)が40°から140°の角度、好ましくは約90°の角度を脊柱の垂直軸とともに形成するアプローチ軸に沿って椎骨プレートに植え込み可能であるように形成された寸法及び少なくとも1つの曲率半径を有する。この角度は、椎骨周りの鬱血に応じて同じ固定装置(1)について変えることができ、使用される装置(1)の曲率半径に応じて(したがって、その前端と後端との間に形成される角度に応じて)1つの固定装置(1)と他を異ならせることもできる。さらに、様々な実施形態は、少なくとも1つの直線状(湾曲していない)プレート(10)を含むアンカー(1)を提供する。(少なくとも1つの直線状プレートを備える)直線状アンカー(1)の場合、アプローチ軸は、好ましくは、椎間腔の面内に存在しないが、斜めであってもよいことに留意されたい。この種の斜め軸は、一般に、脊骨へのアクセスの際の鬱血のために好ましくないが、それは時には可能のままであり、特定の状況下で使用することができる。そのような直線状アンカー(1)とともに使用されるインプラント(2)は、好ましくは、脊柱の周囲と椎骨との間の(脊柱の軸に対して非垂直な)傾斜路に沿って少なくとも1つの椎骨に向けられた少なくとも1つの直線状通路(直線状)を含む。狭い通路を有するそのようなインプラント(2)及びそのような直線状アンカー(1)とともに使用される器具は、好ましくは、椎骨に対して斜めのアプローチ軸を可能とするように、前端において、その長手方向軸(本出願において使用される慣例によれば前後軸)に対して傾斜したインプラントとの接触面を有する。
【0092】
適切にインプラントを保持するようにアンカーのかなりの部分がインプラントに残っていること、及び、椎骨に適切に固定される(それゆえにインプラントを保持する)ようにかなりの部分が椎骨に貫入することが一般に好ましい。アンカーは、したがって、一般に、それ自体が一般に埋め込まれるように意図される椎骨のレベル(例えば、頚椎、胸椎又は腰椎レベル、あるいは仙骨レベル)に応じて寸法決めされる使用されるインプラントの種類及びサイズに応じて寸法決めされる。さらに、アンカー及びインプラントの可能な曲率及び向き(特にそれらの椎骨接触面)はまた、一般に、椎骨レベルに応じて、特に上記詳述したように、病状又は外科医によって選択された様々なパラメータに応じて提供される。したがって、アンカー(1)の長さの選択は、その曲率値によって及びインプラントのサイズによって影響を受けることが理解される。これらの考慮事項は、一般に当業者に知られているが、特許請求の範囲が提供された例に限定されない場合であっても、本開示の実施形態のいくつかについてのサイズのいくつかの重要なオーダーを示すことは有用であり得る。それゆえに、これらの値が示しており且つ特定の患者の形態が上述したものとは異なる寸法をもたらすことが明らかである場合であっても、正常な(健康な)生理的値の状況の設定を可能とする椎骨のサイズ及び椎間腔の平均の例示的且つ非限定的な例として言及される。さらに、脊柱の病状又は疾患は、これらの値に影響を与え、インプラントは、患者に一体化され且つ必要に応じて可能な限り多くの生理的値を復元するためにこれらの病状に対する「適応」を正確に目指す。椎骨の寸法を定義するために、以下において内外軸に沿った(すなわち、冠状及び横断面の交差軸に沿った)寸法を指定するために「幅」が且つ(すなわち、矢状及び横断面の遮断軸に沿った)前後軸に沿った寸法を指定するために「深さ」が参照される。頸部レベルにおいて、10から25mmの深さを有する約10から25mmの幅は、約10から25mmの椎骨高さ及び約4から10mmの椎間高さについて同様にみられる(ここでの高さは、既に説明したように脊柱の軸に沿ったものである)。胸部レベルにおいて、約15から35mmの深さを有する約20から40mmの幅は、実際には、約15から40mmの椎骨高さ及び約6から12mmの椎間高さについてみられる。最後に、腰椎レベルにおいて、約24から45mmの深さを有する約30から60mmの幅は、一般に、約30から60mmの椎骨高さ及び約6から18mmの椎間高さについてみられる。これらの値は、幅及び深さにおいてこれらの値を超えない使用されるインプラントの寸法の推定を可能とし、その高さは変化してもよい(さらには、例えば、前彎、後彎又は脊柱側彎を形成するなど、脊柱に対する角度を与えるために不規則であってもよい)。椎体切除術ケージは、置き換えられるべき椎骨セグメント(一般に少なくとも1つの隣接椎間板の少なくとも一部による少なくとも椎体の少なくとも一部)のサイズに対応する高さを有する。一方、椎間インプラント(ケージ又はプロテーゼ)は、上記詳述したように脊髄レベルの椎間高さにほぼ対応する高さを有する(上記詳述したように「適応」の範囲内に)。一方、幅及び深さの寸法はまた、埋め込み経路に応じて選択される。さらに、インプラントの寸法は、水平軸(脊柱に対して)に実質的に沿い且つインプラントが埋め込み中に外科用器具によって保持される面と最初に挿入されるインプラントの面との間に向いた寸法を示すために「長さ」という用語を使用することによって以下に定義される。それゆえに、「幅」という用語は、同一面内であるが長さに対して垂直な寸法を示す。以下から、これらの幅及び長さが実際には脊柱に対して(特に患者の矢状軸に対して)様々な向きでみられ、したがって、(矢状軸に対して実質的に垂直な)患者の前後及び内外軸の言及は、インプラントの幅及び長さの向きを示すために有用であることが理解される。実際に、少なくとも体内ケージの場合、椎骨にアプローチするための経路は、一般に周囲組織(それらが最も危険であるため、主に静脈及び神経)によって強制される外科医の選択に依存する。前方アプローチ経路(アクセス)について、インプラント(ケージ又はプロテーゼ)は、一般に、椎間の幅及び深さのほぼ全体を占める。経椎間孔アプローチについて、椎骨プレートの対角線(前後方向及び内外軸に対して斜めの軸)を占有し、椎骨の前後寸法(長さ)よりも大きいが、神経根近くを通過するために小さな幅(例えば、約10mm)である(例えば、約30から35mmのオーダーの)かなりの長さが一般に設けられるように意図されて、ケージが挿入される。側方アプローチについて、インプラント(一般にはケージ)は、椎骨の内外側寸法のほぼ全体を占める長さを有するが、椎骨の前後寸法よりも小さい幅(例えば、約15から20mm)を有する。最後に、後方アプローチについて、ケージは、一般に、前後軸に沿った椎骨のサイズ程度に対応する必要があるため、経椎間孔アプローチと同様に薄い幅(例えば、約10mm)であるがより少ない長さで選択される。
【0093】
椎骨、椎間及びインプラントのサイズのこの状況において、アンカーは、椎骨の段階(レベル)に応じて且つ必要に応じて選択されたアプローチ経路に応じてインプラントに対して寸法決めされなければならないことが理解される。それにもかかわらず、プレートが15から20mmの長さ及び約4mmの幅を有するアンカーのものなどの例示的且つ非限定的な例が言及される。アンカーが少なくとも1つの他のプレートを備えている場合、プレートは、例えば2から5mmの間に含まれる同程度の寸法を有することができる。そのようなアンカーのプレートの厚さは、一般に、1mmのオーダーである。いくつかのL、V、T字状プレートの場合、プレートの厚さよりもはるかに大きいアンカーの全体の高さを勿論有することから、アンカーの厚さではなくプレートの厚さをここでは指すことに留意されたい。それにもかかわらず、前述したように、それらが信頼性の高い取り付けを促進しながら鬱血及びインプラントに必要な空間の制限(それゆえに小さいインプラントの場合には少ない弱体化)を可能とすることから、L又はV字状の外形が通常は好ましい。一般に、そのようなアンカーは、5から15mmのオーダーの幅と25から35mmのオーダーの長さとを有するインプラントについて使用される。実際に、アンカーの長さのおよそ少なくとも半分がインプラントから突出し且つそれゆえに椎骨に貫入することが一般に望ましい(例えば、椎骨のレベルに応じて、したがって椎骨の高さに応じて約10から15mm)。一般に、アンカーは、好ましくは、幅がインプラントの幅の半分未満であるか、あるいは3分の1若しくは1/5未満であるが、長さがインプラントの長さの3分の1若しくは約半分よりも大きく、アンカーの向き及び/又は曲率並びに椎骨の高さがそれを可能とする場合には、おそらく実質的に同一の長さにまで到達するように使用される。
【0094】
一方、アンカー(1)及びインプラント(2)のこれらの寸法の検討から、さらに詳述されるように物理的特性及び弾性限界の検討からも、ボルト(3)もまたアンカーに対して(及びインプラントへの拡張によって)寸法決めされるべきであることが理解される。実際に、本開示は、インプラントにおけるアンカーの維持の良好な信頼性、したがって椎骨に対するインプラントの信頼性のある取り付けを促進するといういくつかの実施形態を提供する。したがって、ボルトは、好ましくは、当接部(31)の寸法、一般には追加のアンカー(1)の当接部(14)の寸法が、当接部(31)がアンカーを保持するレベルにおいて、アンカー(1)のプレートのサイズの少なくとも5から10%を表すように使用される。ボルトの当接部(31)は、好ましくは、相互に係合するプレートの幅の約25%を表す。例えば、アンカーにおける雌手段の場合、ボルトの雄手段は、プレートの幅の5%から50%、好ましくは25%に含まれる。それゆえに、4mmのプレート及び2.4mmのプレートを有するL字状のアンカー(1)の例において、アンカー(1)の当接部(14)を形成する切り欠きは、4mmのプレートの幅において約1mmにわたって延在することができ、ボルトの追加の当接部(31)は、同じ寸法を実質的に有することができるが、切り欠きをボルト(例えば、1.1mm)よりも若干広くすべきことが一般に提供される。一般に、脊柱インプラントに関して当局の安全要件を満たすために十分な強度を(材料に応じて)一般に提供することから、1mmの寸法(+/−10%、したがって、0.9から1.1の間に含まれる)が通常は有利である(例えば、円筒形ロッドの形態のボルトの横断面について1mmの直径)。実際に、そのようなサイズにより、ボルトは、さらには通路及びアンカーの軸に平行に強い応力がそれに作用する場合であっても、その通路にアンカーを保持することができる。一般に、この良好な保持は、当接部(31)がみられるボルト(3)の「自由」部分がインプラントにおいて1つの自由度のみを有する場合に補強される。そのような場合、当接部は極端な力に耐え、それは、アンカーが加えられた力によって排出されなければならない場合に噛合又はせん断を受ける一般には(ボルトの又は一般にはアンカーの)材料である。さらに、好ましい寸法範囲は、0.8mmのサイズについて剛性が最適ではなかった(ボルトの動きが容易すぎる)ことが観察されているため、0.7mmから1.2mm以上まで広げることができるが、弾性限界は、1mmよりも僅かに高く、ボルトが僅かな塑性変形を受けていたことから僅かに低かった。しかしながら、さらに僅かな変形(約10%、すなわち、アンカーの通過中に1mmの振幅による移動について0.1mmのみ)により、アンカー及びボルトの相互係合中の弾性復帰は、なおも十分に達成された。それゆえに、1mmは好適なままであるが、特定の場合にはより低い値を選択することが可能である。したがって、特にインプラントにおけるボルト(3)の当接部(31)のハウジングの材料及びレイアウトについての説明と組み合わせて、剛性、弾性及び一般にはボルト(3)の機械的強度のために使用することができるパラメータの範囲を上記から理解する。最後に、インプラント内に収容されるボルト(3)としての円筒形ロッドの例(例えば、
図18C又は
図19Dにおけるものなど)に対してここで言及されるが、このロッドは、円筒形でなくてもよく、機械的要件を満たすボルト(3)の作製のために提供されるもののオーダーの寸法が選択されてもよいことが理解される。例えば、アンカーの挿入方向に平行な向きの矩形の長さ及び垂直に向いた幅を有する矩形断面を有する当接部は、幅について0.8mmの寸法という適切な弾性限界を有する長さについて1mmの寸法の適切な剛性を組み合わせる可能性を与える。したがって、当業者は、可能な変形例を理解するであろうし、本開示の様々な実施形態がレイアウトによって及び互いに協働する要素の寸法によっても既知のシステムとは明らかに区別されることを理解するであろう。
【0095】
また、ボルトの長さ、特にボルトに弾性を与える可撓部の長さが重要であり得る。当接部の移動並びにアンカー当接部及びボルトの当接部の各寸法までの適切な弾性復帰を得るために他の寸法(直径又は幅又は長さなど)に勿論依存する。また、(後述するもののような特定の保持手段を有するか有しない)インプラントにおける固定部分は、アンカーの適切な保持を確実にする可能性を与える必要がある。最後に、アンカーの当接部(14)に対するボルトの当接部(31)のサイズは、アンカーの挿入軸における寸法及びボルトの変位軸における寸法に関して既に上述しているが、ボルトの寸法はまた、アンカーにおいてみられるのと少なくとも同じ寸法に対応することに留意することも可能である。例えば、1mmの厚さのプレートを有するアンカー及びアンカーの当接部(14)を形成する切り欠きについて、ボルトの当接部は、プレートの厚さ(すなわち、1mm)と少なくとも同程度に測定することができるが、ボルト(3)の撓みやねじれにもかかわらず適切な相互係合を確実にするために、より大きな、あるいはかなり大きい寸法(例えば、2倍の寸法、すなわち2mm)が一般に好ましい。それゆえに、非限定的な例として、
図18D及び
図19Dに図示されたものの種類の(及び例えば
図18Bにおいてみられるような)ロッドの場合、固定された保持部(32)についてインプラントにおいて2.5mmのオーダー、可撓部(30)について4.5mmのオーダー、及び、当接部(31)について2mmのオーダーの長さを選択することが可能である。この例を合理的に一般化することにより、適切な変位がいかなる弾性変形のリスクもなく可能であるように可撓部が寸法決めされることが理解される。したがって、(ここで、例えば、9mmの全長について4.5mmの)可撓部のこの寸法は、例えば変位が(撓み又はねじれで)発生すべきである軸に対して垂直に又は接線方向においてボルトの最大寸法の30から70%のオーダーであると一般化されることができる。それゆえに、多くの実施形態において、ロック手段/ボルト(3)は、インプラント(2)に比べて寸法が低減していることが理解される。これは、その本体内における大きすぎるボルト(3)(及び受けハウジング、凹部又は導管)のために分裂するというリスクを制限することによってインプラントの信頼性が向上するという利点を提供する。特に、多くの実施形態において、ロック手段(3)は、一般に、当接部、可撓部及び(様々な実施形態において詳述するように、インプラント内部のロック手段を保持するための)保持部のみを有し、並びに当接部は、一般に、非常に小型であり、当接面を備えるだけでよい一方で、可撓及び保持部は、一般に、ほぼ同じサイズを有し、当接部よりも大きいが、アンカー及びインプラントと比較して小さい。より正確には、ロック手段は、アンカーの長さの1%から50%、好ましくは5%から30%、一般には約10%に含まれる長さを有する。幅又は高さ/厚さにおいて、ロック手段は、アンカーの幅又は高さ/厚さの5%から90%、好ましくは10%から50%、一般には約30%に含まれるサイズを有する。さらにまた、これらの割合は、一般に、インプラントのサイズに対してロック手段のサイズを比較した場合、1.5から4のファクタによって分割される。それゆえに、これらの実施形態は、それ自体の本体内においてインプラントがロック手段(及びその関連するハウジング、凹部又は導管)によって及び/又はその本体を貫通するアンカー(及びその関連する通路)によって弱体化されるのを回避することが理解される。
【0096】
ロック/ボルト(3)は、ボルト(3)及び/又はアンカー(1)をインプラント(2)に取り付けるためのいかなるさらなる要素も必要とせずに、インプラント(2)の本体内に直接保持されることが本願明細書に開示される様々な実施形態から理解される。これは、MRIフラッシュを誘導することができる金属又は合金要素の必要性を制限し、インプラントの製造コストを制限するという利点を提供する。これはまた、患者内でそれらに適用される制約下で、互いに相対移動することができる組み立てられる要素数、あるいは分解、破壊又は分裂のリスクを制限することによってインプラントの信頼性が向上するという利点を提供する。
【0097】
切除:
アンカーの切除(あるいはインプラントの抜脱)を可能とするように様々な実施形態がレイアウトされる。例えば、様々な実施形態は、アンカー(1)及び/又はインプラント(2)及び/又はロック手段(3)が固定装置(1)及びロック手段(3)の各当接部(14、31)を係合解除するようにロック手段(3)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むように提供される。例えば、
図2C、
図3D及び
図3Eは、当接部(14)がアンカーのプレートの一方の面に溝を含むアンカー(1)を表す。この溝は、ロック手段の当接部を係合解除するための器具を導入することが可能であるように、可能な限り後端として延在する。それゆえに、実際の固定装置において、一方から他方を係合解放するための当接部にアクセスするための手段を提供することが可能であることがこれらの例示的且つ非限定的な例から理解される。
図1C、
図4E、
図4F、
図5C、
図6F、
図7E及び
図7Fの例示的且つ非限定的な例は、アンカーのロック解除及びそれをインプラントに残す好ましくはロック手段(3)であるアンカーを表す。実際に、特定の実施形態において、これらのアクセス手段は、ロック手段が外部からインプラントにアクセス可能であるという事実によって得られる。そして、ロック手段は、例えば、
図1A、
図4A、
図4C、
図4D、
図5A、
図5B、
図6A、
図6B、
図6C又は
図17Cの実施形態におけるようにインプラントの外部から視認可能であることから、直接アクセス可能である。一方、例えば
図7A、
図7B、
図7Cの実施形態におけるものなど、時には外部からはほとんどみえないが、この実施形態は、むしろ切除を容易としないように意図されるものの、アンカーを放出するようにロック手段を作動させるために、例えば
図7の例における平坦刃などの器具を導入するための余地を提供することによってアクセス可能なままとすることができる。
【0098】
さらに、インプラントが例えばアンカー及びロック手段の当接部上に開口した凹部又はチャネルなどの少なくとも1つのアクセス手段を含むことを提供することができる。例えば、
図8Bにおいて、ロック手段は、それが導入されたインプラントにおける導管を介してアクセス可能な(「クランプクリップ」タイプの)分割リングである。
図9Aの例において、フックの形態のロック手段は、アンカーがインプラント内に挿入された場合であっても、インプラントに収容されて外部からアクセス可能である。
図10Aの例において、ロック手段(3)は、その当接部(31)と、抜脱当接面のみを含むアンカー(1)の当接部(14)との形状によってインプラントの外部からアクセス可能である一方で、
図10Cの例において、ロック手段の二重(抜脱−前進)当接部(31)は、直接アクセスすることができない。それにもかかわらず、これは大抵の場合にはインプラントの堅牢性の理由から好ましくはないが、そのような実施形態においてアクセスチャネルを提供することができる。実際に、その堅牢性を保証するためにインプラントにおけるハウジング及びチャネルの増加を回避することが大抵の場合には好ましく、したがって、本開示の様々な実施形態は、ロック手段(3)にアクセスするためにこの追加の機能を提供するためにインプラントの他の機能要素からの恩恵を受ける。それゆえに、例えば、
図8Bにおいて、分割リングのハウジングは、インプラント内にリングを配置するためのアクセスを提供するが、それはまた、インプラント内のチャネルによって形成されたフックアップ手段(26)を提供し、後に詳述するように、例えばインプラントホルダ(5)などの器具によってそれが把持されるのを可能とする。
【0099】
また、
図18(AからI)及び
図19(AからF)の種類の実施形態において、例えば
図20(AからF)及び
図21(AからF)に図示されたものなど、器具の挿入を可能とするチャネルによって形成されるこのフックアップ手段(26)がまた使用されることができる。これらの図は、例えばその一端(61)が
図20A及び
図20Bについての自己穿孔ネジ山(62)又は
図20C及び
図20Dについての(その螺合によってインプラントに穿孔することができる)同様の種類の自己穿孔ネジ(7)又はフックアップ手段(26)のタッピングネジと係合するネジ山(72)を有する同様の種類のネジ(7)又は例えば
図21A及び
図21Bにおけるものなどのいかなるネジ山も有しないさらに同様のスパイクピン(7)を備える器具(6)などの切除のための様々な種類の器具を図示している。例えば
図20A及び
図20Cにおけるように自己穿孔ネジ山(62、72)の場合、それは、孔などのフックアップ手段(26)を有するインプラントの後端にインプラントが有するか又は有しない器具(6)又はネジ(7)と螺合するように構成されることができる。例えば
図20Eにおけるように孔(26)のタッピングネジ山と係合するネジ山の場合、全く穿孔する必要はなく、ネジ(7)は孔を広げない。これらのネジの例において、勿論、器具(例えば、マイナス若しくはプラスヘッド付きのドライバー又は他の構成、又は、六角形若しくは他の形状のソケットボルト用レンチ)によって操作されることができるネジ頭が設けられる。
図21A及び
図21Bのピンの場合、ピン(7)の作動回転を可能とするヘッドは必要ないが、インプラントからの抜脱を容易とするためにピン(7)の後面に例えばタッピングされた又は平坦部若しくは切り欠きを有する孔(73)を設けることも可能である。
図21E及び
図21Fは、器具の先端、ロック手段において開放し且つその可撓性によってアンカー(1)の当接部(14)からそれを係合解除するように(インプラント内の空間に)それを戻すネジ又はピンにより、この種の実施形態においてロック解除が発生する可能性がある方法を例示的且つ非限定的な方法で示している。この種の機構はまた、切除のみならず埋め込みのためにも使用されることができることに留意されたい。実際に、そのインプラントホルダによって保持されたインプラントは、固定装置の挿入中に押し戻されるロック手段を有することができ、インプラントが解放されると、アンカー(1)及びロックの手段(3)の追加の当接部(14、31)は、互いに係合することができる。
【0100】
さらに、切除を容易とするために、様々な実施形態は、アンカー(1)が固定装置(1)の抜脱を可能とする器具の端部をフックアップするように構成された少なくとも1つのフックアップ手段(17)を含むことを提供する。好ましくは、前記フックアップ手段(17)は、装置(1)の後端付近に位置する。相補的な方法において、インプラントは、様々な実施形態において、インプラントの外部からアクセスするための少なくとも1つの手段と、固定装置の抜脱を可能とする器具の端部をフックアップするように構成された固定装置(1)の少なくとも1つのフックアップ手段(17)とを含む。それゆえに、
図22A、
図22B、
図22C及び
図22Dに図示された例のように、アンカーは、器具(9)の端部に適したのフックアップ手段を形成するためにハウジング又はラグ又は適切な形状を有する任意の不規則性を含むことができる。そのような器具(9)は、例えば、例えば、手動で把持するためのハンドルとアンカー(1)のフックアップ手段(17)と係合する形状を有する端部(97)とを含む
図22B、
図22C及び
図22Dに図示されるいずれかの種類からなることができる。例えば、
図22Bに図示されるように、端部(97)は、その上で牽引することができるようにハウジングに係合するか又はアンカーの後端における横方向突出部をピックアップするフックの一種を形成する。勿論、構造のこれらの例は、限定されるものではなく、ここで重要なことは、実際には、機能的手段が器具及びアンカーのいずれかにおいて雄であるか又は雌であるかにかかわらず、又は、それらがアンカーを牽引するために接触しているアンカー及び器具に係合する肩部によって単に形成されるかどうかにかかわらず、器具によるフックアップの機能的定義である。
図22A、
図22B、
図22C及び
図22Dの例示的且つ非限定的な例において、この抜脱がピンによってアンカーをロック解除したことによって達成されるが、器具によるこの種の抜脱は、特に上述したものなどのいかなる種類のロック解除にも適用されることに留意されたい。
【0101】
一方、信頼性の向上を示す本開示の特定の実施形態において、可能な切除は、ロック手段(3)における直接駆動に頼らずに提供されることができる。実際に、特定の実施形態において、装置(1)の当接部(14)の当接面(141)及びボルト(3)の当接部(31)当接面(331)のうち、少なくとも1つの表面は、ロック手段(3)の当接部(31)を押し戻し、それゆえに、例えば器具(9)によって、例えばフックアップ手段(17)を介して、アンカー(1)上に生成された牽引力によって固定装置(1)をロック解除する可能性を与えるために、インプラント(2)において固定装置(1)の挿入軸に対して非垂直に向いている。それゆえに、僅かに傾斜した当接面(例えば、場合によっては表面141及び/又は311)により、牽引力は、アンカー(1)を外に移動させるためにそのハウジング内にボルトを押し戻すことによって、当接面(141、311)に互いに摺動する可能性を与える。それゆえに、例えば、切り欠きの場合、V字状切り欠きについて設置されるか、あるいは通路の出口に向かって傾斜した単一の内壁とともに、他の壁は、通路の軸に対して垂直であるか又はV字状切り欠きのように通路の入口に向かって傾斜する代わりに出口に向かって同様に傾斜する。この種の形状は、ボルト(3)にアクセスするための手段が設けられていない(又は設けることが可能でない)場合、切除をさらに容易とする。また、第2の壁がまた通路の出口に向かって傾斜する場合、この傾斜した壁によってボルト自体がインプラントにおけるアンカーの通路内に僅かにロックされることができる有利な実施形態が得られることに留意されたい。
【0102】
ロック及び保持手段:
ロック手段は、上記説明したように、インプラントと同一又は異なる様々な材料から作ることができ、アンカー(1)がインプラント(2)から出るのをさらに緩和する及び/又はインプラント(2)及び骨におけるアンカー(1)の前進を制限する様々な形状を有することができる。本出願に説明された代替例におけるアンカー(1)及びロック手段の当接部の数は、限定的に解釈されるべきではないが、いくつかの有用な実施形態は、2つのアンカー(2)をロックするために単一のロック手段(3)のみを有する。また、アンカーに対するロック手段の位置は、得られた空間の増加のために一般に有利な実施形態を図示する図面において提供される例を参照しながら説明されるが、例えばインプラントが様々な要素の位置及び向きを変化させるための十分な空間を提供することから、互いに協働する様々な要素は、これらの例に示された位置とは異なって配置されることができることが明らかである。また、本出願は、ロック手段(3)の形状について多くの実施形態を提供し、特に図面において、提供された例示的な例は限定されるものではない(本出願に説明された要素及び特徴の全体に適用される)。最後に、本願明細書は、頻繁に、ロック手段(3)が「によって形成」されることを言及するが、これが実際には説明された構造によって得られる少なくとも1つのロックであるため、この用語は、限定されるものではないことは明らかであるべきである。アンカーから他へと又は時には同じロック手段について、説明された機能及び/又は構造的特徴の組み合わせを提供することは、かなりの可能性がある。
【0103】
特定の実施形態において、ロック手段(3)は、例えば
図1D、
図2D及び
図3Fに図示されるように銛の形状を実質的に有する。例えば
図1Dにおけるものなど、特定の実施形態において、ロック手段(3)は、例えば、例えば三角形の断面を有するそのヘッドの端部において可撓部(30)を形成する薄肉部を有して延在する平行六面体の本体(又は他の可能な代替例においては円筒若しくは任意の他の形状)を有し、当接部(31)を形成する少なくとも1つの突出縁を提供する。例えば
図2Dにおけるものなどの特定の代替例において、本体は、端部が当接部(31)を形成する少なくとも1つの可撓性タブ(30)を備えたヘッドによって延在する。例えば
図3Fにおけるものなどの特定の代替例において、本体は、固定装置についての当接部をそれぞれ形成する可撓性タブ(30)をそれぞれ持つ2つの分岐部に分離する。これらの実施形態において、ヘッド又は分岐部は、ロック手段(3)の部分(30)の可撓性によってヘッド又はタブを押圧することによってアンカー(1)の通過を容易とするように、例えば三角形の断面を有して好ましくは改良される。例えば
図4Gにおけるものなどの特定の実施形態において、ロック手段(3)は、インプラントに収容され且つアンカー(1)を受けるようにそれぞれ意図される双方の通路の入口に向かって延在する2つの分岐部によって拡張されるように意図される本体を含む。これらの分岐部は、例えば
図4A及び
図4Gにおける分岐の端部又は
図4Cにおける分岐部の端部近くにおける小さな突出ブロックの形態で、当接部(31)で終わる。
図4Cの代替例において、ロック手段(3)の当接部(31)は、アンカーの端縁に存在する小ブロックを受ける(したがって、抜脱及び前進の双方に対抗する)ハウジングによって形成される。他の構成が有用であるかもしれないが、上記から、当接部の実質的に垂直な動きによって表される撓みを可能とするためにレイアウトされた可撓部(30)を有し、それゆえにアンカー(1)を介して(上方又は下方に)押し戻させた後、アンカー(1)をロックするために初期位置に戻すロック手段(3)の様々なレイアウトを提供することが可能であることが理解される。
図9Fの例において、ロック手段(3)は、インプラントの前後軸に沿って向けられたロッドによって形成されるが、その一端は、前後軸に対して平行でない軸に沿ってインプラント(2)のハウジングに係合し、それによってアンカー(1)の通過中に実質的に垂直の動きに沿ったロッドの撓みを可能としながらロック手段(3)を保持するために湾曲している。ロッドの他端は、例えばアンカー(1)の係合切り欠きと協働するように意図されるキャッチによって形成された当接部(31)を含む。
図10Bの例において、ロック手段(3)は、前後軸に平行でない向きのロッドによって形成され、その一端は、例えばアンカーの側端縁において、可撓部が湾曲し且つアンカーを通過させた後に切り欠き(
図10C)に係合することができるように寸法決めされた導管を介して又はキャッチ(
図10A)に対して、アンカーの通路に開口したタブに配置された端部において(例えば、ロッドの薄肉化による)可撓部を含む。
図11F及び
図11Gの例において、ロック手段(3)は、インプラントの導管内に収容され且つインプラントの前後軸に沿って向けられたロッドによって形成されるが、その端部は、それによってアンカー(1)の通過中に実質的に垂直な動きに沿ったロッドの撓みを可能としながらロック手段(3)を保持するために、前後軸に平行でない軸に沿ってインプラント(2)のハウジング内に突出するブロック(32)を含む。この例において、ロッドのこの同じ端部は、例えば
図11A及び
図11Cに図示されるように、アンカー(1)の相補的な当接部(14)と協働するように意図される、例えばハウジング(
図11F)又はキャッチ(
図11G)によって形成された当接部(31)を含む。
【0104】
特定の実施形態において、したがって横向きに押圧される当接部の実質的に水平な移動を可能とするように可撓部(30)がレイアウトされる。例えば、
図5E及び
図6Gにおいて、ロック手段(3)は、その自然な端縁に位置するヘッドの付近において(横方向に/水平面内で)薄くなる本体を含み、2つの当接部(31)は、それぞれ、各アンカーの通過を、そして弾性復帰中にロックを可能とする形状を有する。
図5Eの例においては、ロック手段(3)の当接部(31)は、アンカー(1)に形成された雌手段(14)に貫通する雄手段である一方で、
図6Gの例においては、ロック手段(3)の当接部(31)は、ヘッドの端縁に形成され且つアンカー(1)の後端(14)の形状に適合する肩部によって形成されている。
図6Gのこの例において、抜脱に対抗する当接面(311)は、アンカーの後部の凸形状に適合するために凹形状を有する。さらに、インプラントの端縁に対するのと同様に、周囲組織に損傷を与えることがある突出部又は切断構造を回避するという可能性を与える、アンカーの後部の形状を持つことが一般に好ましいことに留意されたい。
図6B、
図6C及び
図6Dの例において、ロック手段は、抜脱用の当接面(311)の同じ湾曲の種類を含むが、それはまた、インプラント(2)へのアンカー(1)の貫通を制限するための当接面(312)を含む。この前進する当接部(312)は、アンカーを停止しなければならず且つアンカーの当接部(14)と接触する(さらに、この特定の例においては当接部によって覆われる)ように意図されることを考慮して周囲組織を損傷するリスクがないことから、好ましくは、より顕著な角度で形成される。さらに、この例において、当接部(31)を形成するキャッチの端部は、当接面(311、312)の間において、アンカーがこの傾斜面に沿ってより容易に摺動可能であるように好ましくはアンカーの挿入角度に対応する角度に応じた傾斜面を有することに留意されたい。さらに、双方の前進当接面(312)の間のロック手段のヘッドの端部は、アンカーの前進当接面(142)がロック手段(3)の2つの前進当接面(312)と接触するまで自由に通ることができるようにレイアウトされている。したがって、このヘッドは、例えば
図6Dに図示されるように、好ましくはアンカー(1)の挿入軸に実質的に平行な表面を有するスパイクを付けた外形を有する。
【0105】
特定の実施形態において、回転又はねじれ運動を可能とするように可撓部(30)がレイアウトされている。例えば、
図7Gの例において、ロック手段(3)は、そのねじれがアンカーの通過を可能とした後に可撓部(30)の弾性復帰によってアンカーをロックするように、本体よりも広いヘッドから構成され且つ斜めに向けられた端部において、より細い可撓性がある首部(30)を有して延長された本体を含む。そして、アンカーの当接部(14)は、プレートの表面のうちの一方(この場合、図示された例における凸面)の側縁付近の溝とすることができる。
図13Dの例において、ロック手段(3)は、アンカーを通過させるために且つそれらの端縁がアンカーをロックするためにアンカーの切り欠きに係合するように、好ましくは矩形の最短辺であり且つロック手段(3)の中央付近で互いに近い切り欠きが形成された例えば実質的に矩形断面を有する平行六面体の本体を含み、それによって中央部分(30)の可撓を提供し、それによってねじりを受けるように意図される2つを含む4つの分岐部を画定する。
図13Eの例において、平行六面体の本体には、中央部分(30)の可撓性を向上させるために4つの切り欠きが装備されている。
図17Gの例において、ロック手段(3)は、好ましくは脊椎インプラント(2)のハウジング内に摺動させることによって螺合又は導入される好ましくは実質的に円筒形状を有するインサートによって形成されている。この例において、当接部(31)は、例えば可撓性がある又はそのベースにおいて円筒外周の一部の切り欠きによって移動可能であるように構成された少なくとも1つのタブによって形成されている。それゆえに、通路に開口するこのタブは、ねじれを受け且つ固定装置(1)の当接部(14)に弾性復帰によって係合するようにレイアウトされている(その後、アンカーの端縁における切り欠き又はキャッチによって形成される)。特定の代替的な実施形態において、この円筒形インサートは、それが器具(例えば、インプラントホルダ(5))によってインプラントをフックアップするための手段(16)を形成するように、中空であり且つタッピングされることができる。
【0106】
特定の実施形態において、可撓部(30)は、圧縮の動きを可能とするようにレイアウトされている。例えば、
図8Dに図示されるように、ロック手段(3)は、アンカーを受ける通路付近に脊椎インプラント(2)の相補的なハウジングに挿入された分割リングによって形成されることができる。リングの端縁は、僅かに通路に張り出しており、したがって、ロック手段(3)の当接部(31)を形成する。相補的な方法において、アンカーは、リングの端縁を受けるためにそれらの横方向端縁の一方に切り欠き(14)を有する。この単純な実施形態は、抜脱及び前進方向にロックするという利点を有し、単一のリング(3)による双方のアンカー(1)のロックを可能とする。
【0107】
特定の有用な実施形態において、ロック手段(3)は、例えばロッド又はスティックのような挿入軸に平行でない長手方向軸に沿った細長形状のインサートによって形成されている。これらの実施形態は、一般に、ロックのための効率的な解決策を提供しながら、それらを適用するための優れた簡単且つ低コストの利点をさらに有する。
図12Gの例において、ロック手段(3)は、前後軸に非平行に向けられたロッドによって形成され、ロッドの一部がアンカーを受けるように意図されたインプラント(2)の通路内に突出するようにインプラントの導管に収容される。
図12E及び
図12Dにおいてみえるように、導管及びロッドがインプラントを弱体化しすぎないように且つ例えば器具(5)によってインプラントをフックアップするための手段(26)などのインプラントの他の要素と一致しないように、ロッドの向きは、インプラントの前後軸に対して斜めとすることができるのみならず、好ましくは垂直軸及び水平軸に対して斜めとすることができる。したがって、直線状ロッドは、ロッドの端部の一方においてロッドの寸法及び形状(例えば、円筒)に係合する導管をその後に含むインプラントにおけるロッドのレイアウトと同様に、非常に簡単で安価な要素である。この導管は、可撓部(30)の撓みを可能とするように、一方ではロッドの他端において広がっている。この例について留意すべきは、これは多くの実施形態に適用されることが認識されるが、可撓部(30)は、その曲げ機能によって画定されるが、時にはその寸法を除いて、撓みを容易とするために自主的に薄肉化される必ずしもロック手段(3)の他の部分とは異ならないということである。実際に、ロック手段(3)がロッドによって形成される実施形態において、可撓部は、実際には、一般に、ロック手段(3)の撓みがインプラントにおける導管の寸法によって許可される一方でロック手段(3)の他の部分と完全に同一であり得る一部である。インプラントのチャネル又は導管内に導入される
図12Gのロッドは、アンカーを通過させるために曲がることがあり、弾性復帰により、例えばアンカーのキャッチ(
図12A)又はアンカーの切り欠き(
図12C)においてこのアンカーと係合することができる。特定の代替の実施形態において、ロッド(3)は、(アンカーがキャッチ又は切り欠きの形態の当接部を含むかどうかにかかわらず)ロック手段(3)とアンカーとの間の接触を最適化する少なくとも1つの平坦部を含む。
【0108】
特定の有用な実施形態において、ロック手段(3)は、アンカー(1)が、ロック手段(3)が損傷を受ける及び/又は損傷を与えるのを回避しながらロック手段(3)に沿って摺動することができるように、アンカー(1)の通過を容易とする少なくとも1つのベベルを含む。実際に、ロック手段(3)の少なくとも一部が、アンカーを通過させるためにインプラントのハウジング内に押し戻されることができることが提供されることから、ロック手段が押し戻されることができる表面があまりにも顕著又は鋭利ではないことが時には有用である。いくつかの実施形態において、この表面における少なくとも1つのベベル又は凸部は、小さな破片が患者の体内で生み出され且つ忘れられてもよいことから、通過を容易とし且つアンカー(1)及び/又はロック手段(3)の損傷を回避するために設けられている。それゆえに、
図1D及び
図2Dについて上述した銛の形状は、限定されるものではないが、そのようなベベルの存在を表している。また、
図4Gにおいて、当接部は、当接部を形成しない面において、(双方の面が当接部を形成する
図4Cとは異なり)アンカーの通過を容易とするためにベベルを持つことがわかる。また、
図6Gにおいて、当接部の側端縁は、横向きに当接部(31)を押し戻しながらアンカーの通過を容易とするために面取りされている。それゆえに、傾斜又は湾曲した表面は有用であり、ロック手段の当接部(31)が凸状である実施形態は、例えば
図18及び
図19などと同様に好ましいことがある。
【0109】
特定の実施形態において、上記説明したように、ロック手段(3)及びインプラント(2)は、ロック手段(3)及びそのハウジング、インプラント(2)における凹部又は導管の存在によってインプラントのいかなる弱体化も可能な限り回避するためにレイアウトされている。実際に、ロック手段及びアンカーの寸法は、一般に、インプラントに比べて小さくなるように選択される。さらにまた、上述した特定の実施形態において、ロック手段(3)は、インプラントの後端付近においてインプラント内に挿入され、したがって、ロック手段(3)を保持する材料の量は制限される(
図12Aは、例えば、合理的な材料の量を示しているが、例えば
図14A、
図15A、
図16A又は
図18Aにおけるものなど、変更することができる)。破損又は不安定性を軽減するために、特定の有用な実施形態は、したがって、インプラントの周囲(前方、後方、側方、上位又は下位)の壁又は端縁から離れたロック手段の配置及び/又は向きを提供し、インプラント(2)の完全性を維持することを目的としている。例えば、ロック手段がシステム(特にアンカー)に適用される制約下でインプラントに対してロック手段によって加えられる力を受けにくいインプラントの一部によって保持されるように、ロック手段は、ロック手段の寸法よりも大きな寸法を有する本体インプラントの一部に対して静止することができる(例えば、これらのロック手段を構成する材料、例えばロック手段の周りの本体のPEEKなど、よりもより多くの材料がある)。さらに、例えば
図12Bの例において、ロック手段(3)のレイアウトは、ロック手段(3)の位置及び向きのためにアンカー(1)によってロックするための手段(3)を必要とする。したがって、特定の実施形態は、単一のロック手段(3)が同時に2つのアンカーをロックすることができるように、この位置及びこの向きを改善することを目的としている。それゆえに、本開示の様々な実施形態は、信頼性があり且つインプラントの弱体化を軽減する非常に面倒でない解決策を提供することによって、また、必要に応じて、いくつかのアンカー(1)をロックするために必要なロック手段(3)の数を制限することによってこれらの問題に対処する。
図14E及び
図14Gの例において、ロック手段(3)は、例えばインプラントの前後軸に対して垂直な面内に向けられるが、例えば
図14Eにおいてみえるように水平面に対して斜めの向きを一般に含む同じロック手段(3)が2つのアンカーを同時にロックすることができるように向けられた、インプラントの導管内に収容されたロッドなどの例えば実質的に円筒形状を有するインサートによって形成される。
図14Aは、この種のロック手段(3)がインプラントの弱体化を回避することが可能である後端から所定距離に位置する導管内に配置されることを明らかに示している。それゆえに、ロック手段(3)を形成するロッドは、インプラントの導管内に斜めに配置されることができ、その中間部分は、ロッドにかみ合うが、ロッドが曲がり且つアンカーの通過を可能とすることができるように、その側面部に広がる。例えば
図15D又は同様に
図16Dに示される代替実施形態は、一般に同じ利点を有し、主な違いは、以下に詳述されるように、これらのロック手段(3)がインプラント(2)に保持される方法にある。しかしながら、
図14Gにおいて、ロッドが2つの平坦部を含むことが示される一方で、
図15F及び
図16Fは、第2の平坦部の存在を明らかに示していないことに留意されたい。後に詳述するように、このポテンシャルの差異は、抜脱当接面及び前進当接面の任意の存在を表している。それにもかかわらず、切り欠きが双方向のアンカーの移動に対抗するための2つの表面(141,142)を備えるアンカーに設けられることができることが理解される。
図18D、
図18E及び
図18Fの例において、各アンカー(1)についてロック手段(3)に頼るが、それにもかかわらず、提案されたレイアウトは、ロック手段(3)の特に有利な位置及び/又は向きによってインプラント(2)の弱体化を回避するという可能性を与える。これらの例において、2つのロック手段(3)は、互いに実質的に平行であり且つ水平面に平行でないがインプラントの前後軸に対して垂直に配置された斜めの導管に収容されて形成された2つのロッドによって形成される。単一のロック手段(3)の利点は、この種の実施形態において失われているが、それにもかかわらず、例えば本出願における他の箇所で詳述するように、アンカーのより容易な切除を可能とする他の利点を提供する。一方、
図18のこれらの例は、インプラントの後端とロック手段(3)との間の大幅な距離による弱体化という問題に対処するが、この種の解決策は、さらに、例えば
図19C及び
図19Dにおいてみられる実施形態におけるものなど、ロック手段(3)、当接部及び平行でない追加の導管を設けることによって強化することができる。実際に、これらの実施形態において、ロック手段(3)を形成するロッドとともに、インプラントにおける各相補的な導管は、それらが交差する部分を除いて、これらの導管及びロッドを分離する材料の量が
図18の実施形態のものよりも多いように、垂直又は水平軸に対して斜めに向けられるのみならず、インプラントの前後軸に対して斜めに向けられる。さらに、双方のロック手段が交差するこの部分は、中央(例えば、図示された内外側)であってもよく、また、この例のように体内ケージの場合には、例えば
図19Cにおいてみえるように又はより一般的にはインプラントの端縁において、インプラントがこのロッドの交差によって弱体化されすぎないようにケージの中央空洞に交差が形成されることが可能であることに留意されたい。さらに、
図18及び
図19は、アンカーが抜脱及び前進方向においてロックを提供するアンカーの当接部(14)を形成する切り欠きを有することを明らかに示している。平坦部は
図18及び
図19に何ら示されていないものの、他の実施形態におけるようなものを設けるか又は非円筒形断面を有するロッドを設けることが可能であるが、アンカーとロック手段(3)との間のいかなる摩擦も制限し、インプラントの製造を容易とし、組み立て時に任意の特定の向きを観察する必要性を回避するために、いかなる平坦部も有しない円筒ロッドを有することが有用であり得る。
【0110】
本出願において上記説明したように、ロック手段(3)は、インプラントに固定されることができるが(例えば、
図26D及び
図26Fに図示されるものなど、その内部に取り付けられる又はインプラントと一体に形成される)、それはまた、別個であってもよく、インプラント内に収容されてもよい。それにもかかわらず、本出願において説明したように、ハウジング及びボルト(3)を囲むインプラントの壁が弾性ロック機能のためにアンカーを通過させるための変位の軸以外の自由度を有するのを防止するため、インプラント内に収容されたロック手段は、一般に有用である。それゆえに、インプラントが収容され且つ1つの自由度のみを有するこれらの実施形態においては、アンカーの挿入軸に平行なその寸法によるのみならず、アンカーの長手方向軸におけるアンカーの移動に対抗するためにしっかりと適用されるインプラント自体の表面によってのみ、インプラントがアンカーを保持する。それゆえに、例えば
図26Aから、椎間板プロテーゼ(又は骨接合用プレート)の場合であっても、プレート(又は骨接合用プレート)の厚さに収容されたボルトが有用であるが、例えば
図26D及び
図26Fにおけるように保持されない可撓性タブが使用可能であることがわかる。それゆえに、プロテーゼのプレート又は骨接合用プレートの厚さがこれを許容する場合にはハウジングが使用されることがある。
【0111】
一般に、インプラント(2)におけるボルト(3)の様々なレイアウトの可能性は、ロック手段(3)がインプラント(2)のハウジング内に保持されるという事実によってここで示される(一般に、それらが一般に一致しない場合であっても同様に基準として使用される、固定装置の挿入軸−又はインプラントの前後軸に平行でない方向に沿って向けられる)。ロック手段は、単にそれが逃れることができないハウジング内に収容されていることから又は特定の手段によってその内部に保持されることから、インプラント内に保持されることができる。それゆえに、特定の実施形態において、ロック手段(3)は、少なくとも1つの保持手段(25、32)によってインプラント(2)内に保持される。そのような保持手段(32、25)は、大抵の場合、一般に固定装置(1)の挿入及び/又は抜脱方向において、又は、上記説明したように、加えられてインプラント内のアンカーの安定性に影響を与える力の方向において、当接部(31)など、ロック手段の移動を防止する。そのような保持手段(32、25)は、ロック手段(3)の少なくとも一部がインプラント(2)におけるハウジング内部に配置され、例えばハウジングがインプラントにおけるアンカーのロックを危険にさらす方向におけるいかなる移動も回避するという事実によって、あるいは、インプラントに固定される(インプラントに一体に形成されるか又はそれがインプラントに対して固定されるように取り付けられる)という事実によって得ることができる。それにもかかわらず、例えば本出願に詳述されるものなど、様々な可能性が想定され、通常は、アンカーがインプラントに対して適切にロックされるように、ロック手段がアンカーの挿入及び/又は抜脱方向に一般に移動することができないことだけが重要である。上記説明したように、これは、挿入軸又は前後軸に「平行でない」ということができ、実際に、インプラント内のアンカーの移動「に沿っていない」(平行、接線方向など)又は(例えば、患者が移動するときに)加えられる力に沿っていないことを意味することができる。
【0112】
さらに、特定の実施形態において、ロック手段(3)が取り外し可能であるように、保持手段(32、25)が構成されている。特定の実施形態において、保持手段(32、25)は、ロック手段(3)が挿入されるインプラント(2)のハウジングの壁に固定されるように、ロック手段(3)の少なくとも一方の面におけるキャッチ(32)又は他の種類の隆起部若しくは粗部によって形成される。例えば、
図1Dに図示されたロック手段(3)は、アンカーを抜脱するための方向及び/又はインプラントにおけるそのハウジング又は導管からロック手段(3)を抜脱するための方向におけるロック手段(3)の移動に対して作用するように意図されるキャッチを有する。また、
図18Bの例において、ロック手段は、保持部(32)により、インプラントのハウジング内に強制的に取り付けられる。例えば、この部分によって及ぼされる保持は、例えば、それが内部に強制的に取り付けられることができるように、そのハウジングのものと同じあるいは僅かに大きいサイズからなることを提供することによって改善することができる。他の代替例のうち、例えばインプラントのハウジングにおけるタッピングと係合若しくは単に螺合するネジ山、又は、ハウジングへの挿入を可能とし且つ効果的な保持を発揮するために十分である任意の種類の隆起若しくは粗部を設けることも可能である。特定の実施形態において、保持手段(32、25)は、脊椎インプラント(2)の導管(250)を通ってこのハウジング(32)内に挿入されるスティック(25)を受けるように意図されるロック手段(3)におけるハウジング(32)によって形成されている。ピン−ほぞ穴タイプの機構によるこの保持は、当然多くの実施形態を見出すことができる。例えば、特定の実施形態において、保持手段(32、25)は、この凹部(32)と協働するために脊椎インプラント(2)を通して挿入されるピン(25)又はステープル(25)を受けるように意図されるロック手段(3)における凹部(32)によって形成される。例えば、
図2D、
図3F、
図10G、
図14B、
図14E、
図14F、
図15C、
図15D、
図16C、
図17B、
図17Gは、ロック手段(3)がインプラントの外に移動するのを回避するという可能性を与える保持手段(25、32)の(ピン、ステープル、スティック又は他の単純で機能的な構造などの)様々な非網羅的な代替例を示している。
図1を除き、本願明細書に詳述された多くの実施形態において、ロック手段は、その向きによって又は好ましくは前後軸に非平行に向けられたその保持手段(32、25)の向きによってインプラント内に確実に保持されることに留意されたい。同様に、この表現は、実際には、インプラント内のアンカーの移動「に沿っていない」(平行、接線方向など)又はアンカー及び/又はロック手段上に加えられる力に沿っていないことを意味する。上記並びに
図18D図18E及び
図18Fを参照して詳述されるようにインプラント内に収容されたロッドを備えるロック手段(3)の場合とともに、例えば
図4C、
図6A及び
図6Cに示されるものなどの他の実施形態においても、インプラント(2)においてロック手段(3)を保持するための単純且つ効率的な解決策を提供するためにレイアウトの簡便化を利用するように意図される。実際には、肩部又は突当部が一端に配置され、又は、ロック手段の本体の端部近傍(例えば、
図18Iにおけるロッドの端部における突当部(32))は、ロック手段がインプラント(2)に保持されるのを可能とする。例えば、
図4C、
図6A、
図6C及び
図6Eにおいて、ロック手段(3)は、インプラントの導管を通ってハウジング内に挿入されることができ、したがって、例えばアンカーを保持するものに対向する端部において(又はその近くにおいて)、例えば
図6Eに図示されるものなど、この導管の入口において受けるように、又は、例えば
図6Cに図示されるものと同様に、この導管の壁においてハウジング内に収容されるように、突当部若しくはタブ(又は任意の同等の種類の当接部)を設けることができる。さらに、そのようなタブ(32)の場合、例えば保持タブ(32)を受ける少なくとも2つの分岐部を形成する切り欠きによって得られる可撓部を設けることができる。この種の代替例は、アンカー(1)に開口した導管の端部からこの導管にロック手段を挿入するという可能性を与える。さらに、例えば
図6Eにおけるものなど、導管の壁の凹部に収容されるタブの場合、レイアウトは、ロック手段(3)がアンカー(1)の抜脱に対抗するためのみならずインプラント(2)におけるアンカー(1)の前進を制限するために当接面(311、312)を含むため、ロック手段(3)が
図6B、
図6C及び
図6Eの場合に有用であり得る導管内へのその抜脱方向及びその前進方向に保持されるという可能性を与える。したがって、多様な方向におけるロック手段(3)の移動を回避するために且つ前進(貫通)方向及び/又は抜脱方向に移動してはならないアンカー(1)のロックを保証するために本出願において保持手段(25、32)の様々なレイアウトが提供されることが理解される。一般に、したがって、ロック手段(3)の保持部(25、32)は、好ましくは、アンカー(1)上に作用するように意図されるブロッキングによって提供される。
【0113】
例えば
図18Hに図示されるものなどの特定の有用な実施形態において、保持手段(32、25)は、固定装置(1)が脊椎インプラント(2)におけるロック手段(3)の移動を防止するように、その当接部(14)の両側において、固定装置(1)に対して当接するように意図されるロック手段(3)の少なくとも1つの肩部(32)によって形成される。この種の保持手段は、追加の導管又は設けられるインプラントにロック手段(3)を挿入するために必要なものよりも広いものを必要としないという追加の利点を有することができる。さらに、
図18Hの例において、当接部(31)が(好ましくは、これが導管によって可能とされる場合に可能である厚さまで)ロッドを薄くすることによって形成されるため、ロック手段(3)を形成するロッドは、実際に、2つの肩部(32)を含む。この代替実施形態は、アンカーの切り欠き(14)が薄肉部と相補的な寸法を有し且つ当接部の両側における2つの厚肉部よりも小さいことを提供することにより、アンカー(1)が当接部(31)を形成するこの薄肉部によってロックされるとロッドがその導管内に保持されるのを可能とするという追加の利点を有することができる。それゆえに、ロッドは、その導管に沿って両方向に保持されることができる。これは、例えば
図18Eの場合に必要とされるものなど、その挿入のための反対側により大きい導管を必要とすることなく、アンカーの通過中にその変位のためにハウジングを提供しながらその後にインプラントの面からその導管内にロック手段(3)を挿入することが可能であるため、部品の機械加工を容易とするという追加の利点を有することができる。特定の代替の実施形態において、保持手段(25、32)はまた、ロック手段(3)を保持するためにロック手段(3)の周囲に例えば上記説明したようにインプラントにおけるタッピングに相補的なネジ山を含むことができる。それにもかかわらず、インプラントの前後軸に対するロック手段(3)の向きに応じて、ロック手段(3)に対していかなる保持手段(25,32)も設けないことが可能であること、又は、それがインプラントの外に移動する可能性がないかもしれないため、例えば
図5E、
図7G又は
図9Fにおけるものなど、それが導管において強制的に取り付け又はフックアップされ、その後に保持手段が取り付け又はフックアップすることによって形成されるのに十分であることに留意されたい。
図19Dのものの種類の有用な実施形態の例において、ロック手段(3)の保持手段(ネジ山、粗さ、嵌め)(32)を設けることが可能である。それにもかかわらず、そのような例において、アンカーの通路に対するロックロッド(3)の経路のおかげでネジ山又は粗さ又は隆起部の必要性を少なくすることができる。実際に、例えば
図19Dにおいてみえるように、この他のアンカーが、その通路に挿入されると、ロックロッドに対して受けることによってその導管内でそれをブロックするように、アンカーのロックロッドは、例えば僅かに内部に突出しながら他のアンカーの通路を部分的に横断することができる。一方、2つのロッドが交差する実施形態において、双方のロッドの導管がまだ広がっていない部分に交差が形成されことを提供し(広がりがロッドの撓みを可能とする)、その後に例えば他のロッドの断面の一部を係合する形状を有する切り欠き(
図14G及び
図15Fの切り欠き(32)と同様であるが、ここでの保持ピン又はペグ(25)の機能は、他のアンカーのロックロッドによって実現される)によって形成された保持部(32)を介して双方のロッドが互いに接触する交差路を設けることが可能である。
【0114】
脊椎インプラント(脊柱/椎間インプラント):
特定の実施形態において、脊椎インプラント(2)は、椎間腔の高さを維持するための手段を形成する本体を備える少なくとも1つの体内ケージによって形成される。この本体は、外周壁からケージの椎骨接触面まで横断する少なくとも1つの通路を含む。そのような実施形態の例は、
図26A、
図26B、
図26D及び
図26Fのものを除いて、本出願の多くの図面に図示されている。そのようなケージの多くの特徴は、従来技術から知られており、したがって、詳述する必要はないが、ロック手段のレイアウトとともに、通路及びその形状のいくつかの有用な実施形態を一般に説明するために有用である。
【0115】
特定の実施形態において、脊椎インプラント(2)は、少なくとも1つの曲面によって一体に接合される少なくとも2つのプレートを備える少なくとも1つの椎間板プロテーゼによって形成される。通常は、そのような曲面は、一般にプレートの一方に存在し、一般に他のプレート上に存在するか又はプレートのうちの少なくとも一方に対する可動コア上に存在する他の曲面と協働する。双方のプレートのうちの少なくとも一方は、プレートの周縁部から(又はプロテーゼの内面から)プロテーゼの椎骨接触面まで横断する少なくとも1つの通路を含む。そのような実施形態の例は、
図26A、
図26B、
図26D及び
図26Fに図示されている。
【0116】
特定の実施形態(図示しない)において、脊椎インプラント(2)は、外表面から骨接合用プレートの椎骨接触面まで通路が横断する少なくとも1つの骨接合用プレートによって形成される。特定の実施形態(図示しない)において、脊椎インプラント(2)は、例えば一体に組み立てられるモジュール要素を備える少なくとも1つの椎体切除術ケージによって形成される。通常、これらのモジュール要素のうちの少なくとも一部は、椎骨と接触するように意図され、したがって、本開示の様々な実施形態によるアンカーのための通路及びロック装置を含む。
【0117】
例えばインプラントがプロテーゼ又はプレートである特定の実施形態において、ロック手段(3)は、前記椎骨プレート又は前記プレートの厚さまで直接機械加工されることができる。実際に、椎骨プレート及びプレートは、大抵の場合、例えばチタンなどの固体材料であり、したがって、これらの要素の材料に直接ロック手段を設けることは有用であり得る。
【0118】
特定の実施形態において、脊椎インプラント(2)は、外科用器具によって把持されることになる少なくとも1つのフックアップ手段(26、27)を含む。脊椎インプラント(例えば体内ケージ)は、例えばインプラントホルダ(5)などの器具によるその把持のために少なくとも1つのフックアップ手段(26,27)を含むことに留意されたい。この把持は、器具を装備するインプラントを把持するための少なくとも1つの手段(525)とインプラント(2)のこれらのフックアップ手段(26,27)の協働によって達成されることができる。特定の実施形態において、インプラントは、例えばアンカーが通路内に挿入されるいわゆる後壁などのその壁の1つにおける孔などの単一のフックアップ手段を含む。この孔は、例えばネジ付きロッドによって形成されたインプラントを把持するための手段(525)のネジ山と協働するために雌ネジを切きることができ、その孔(26)への螺合は、例えば器具の節(52)によって制御される(
図24C)。特定の実施形態において、インプラントは、例えば
図1B、
図2B、
図3B、
図4B、
図5B及び
図6Bに図示されるものなどの第2のフックアップ手段(27)を含むことができる。この第2の手段は、例えば、例えば
図5Dにおいてみえるものなど、器具の舌部が挿入される溝によって又は器具のラグが挿入される凹部を含む溝によって形成されることができる。この種の二重フックアップ手段は、インプラントのより良好な把持を可能とし、必要に応じて前後軸の周りにインプラントを回動させるためのレバーアームを提供する。それにもかかわらず、本出願において、このレバーアームを得るためにインプラント内に予めロードされたアンカーを使用することによってアンカー及びインプラントのレイアウトを利用することが可能である。それゆえに、器具にロードされたアンカーを使用することが可能であるため、単一のフックアップ手段が設けられることができ、インプラントを安定化して必要に応じて可能な回転を可能とするためにインプラントに少なくとも部分的に係合されることができる。
【0119】
埋め込み
本開示はまた、本開示及び特許請求の範囲内の他の様々な実施形態による脊椎インプラント(2)を埋め込むための且つ本開示及び特許請求の範囲内の他の様々な実施形態による少なくとも1つの固定手段(1)によって少なくとも1つの椎骨にこのインプラント(2)を取り付けるための外科用器具に関する。この器具は、例えば、以下の構造又は同様の機能を有する他の構造のうちの1つ以上を備えることができる。
【0120】
−いわゆるインプラント(2)を把持するための端部である第1の端部と、いわゆるプッシャである第2の端部との間に延在する長手方向軸に沿った細長形状のインプラントホルダ(5)であって、把持端部がインプラント(2)を把持するための少なくとも1つの手段(525)とともにその端部に設けられたヘッド(51)を含み、ヘッド(51)がインプラント(2)上に開口した長手方向通路によって横断され且つ前記固定装置(1)を受けることができる、インプラントホルダ(5)、
−インパクターの両端間に延在する長手方向軸に沿った細長形状の少なくとも1つのインパクター(4)であって、端部の一方が少なくとも前記固定装置(1)の後端を直接又は他の装置(例えば以下に詳述されるように、インパクターの分岐部を拡張するインプラントホルダ内部のロッド)を介して押圧するためにインプラントホルダ(5)に貫通することができる分岐部(41)を備え、インパクターの他端がインプラント(2)の通路を通って椎骨内に貫入する前記固定装置(1)の前端を有するために推力又は衝撃を受けるためのレイアウトされたいわゆる衝突面を備える、インパクター(4)、
−インプラント(2)にわたるインプラントホルダ(5)における固定装置の摺動を案内するための固定装置(1)についての少なくとも1つの案内面。
【0121】
そのような器具の例示的且つ非限定的な例が
図23A、
図23B、
図23C、
図23D、
図24A、
図24B、
図24C及び
図25Aに図示されている。これらの例は、互いに組み合わせて様々な例示的な構成要素を図示するが、それらは、特に、ローダ(8)、インパクター(4)又はインプラントホルダ(5)に関して、互いに独立して特定の要素をそれぞれ形成することができ且つ別個に特許請求されることができることは明らかである。
【0122】
この器具は、例えば固定装置(1)及びロック装置(3)の相補的な当接部(14、31)にアクセスするための手段など、ロック手段(3)にアクセスするための少なくとも1つの手段を介して、インプラント(2)の通路内への前記固定装置(1)の挿入中にロック手段(3)を押し戻すためにロック手段(3)を作動させるための少なくとも1つの手段を含むことができる。実際に、先に説明したように、大抵の場合、埋め込みを容易とするようにアンカーを埋め込むための期間中に当接部を押し戻すために多くの実施形態においてロック手段(3)にアクセスすることが可能である。それゆえに、特定の有用な実施形態において、器具は、ロック手段(3)を作動させるための少なくとも1つの手段を含む。通常は、インプラントを把持するための手段(525)は、前記インプラントの少なくとも1つのフックアップ手段(26、27)と協働するように構成されている。したがって、この把持手段(525)は、例えば、
図21Fに詳述されるように使用される場合に及び上述したようにインプラントのフックアップ手段(26)への少なくとも1つのピンの挿入時に作動手段として使用可能である。
【0123】
特定の実施形態において、器具は、インパクター(4)の作動によってインプラントホルダにおいて固定装置を保持するための固定装置(1)の前記当接部(14)と協働することができる少なくとも1つの保持手段(84、
図23C)を含むことができる。
【0124】
特定の実施形態において、外科用器具は、インプラントホルダ(5)のヘッドおいて摺動可能であり且つ前記案内面を備えた少なくとも1つのローダ(8)を含むことができる。これらの実施形態のいくつかにおいて、前記保持手段(84)は、これらのローダ(8)に設けられる。この種のローダ(8)は、以下に説明されるようにインパクター又は延長ロッドの分岐部の通路を案内することによってアンカーに衝撃を与えるためのガイドを形成するハウジング又は切り欠き(85)を含むことができる。さらに、このローダは、
図23Aにおける視認可能な例と同様に、インプラントホルダ(5)のヘッドに保持されるのを可能とする保持手段(86)を含むことができる。特定の実施形態において、ローダ(8)はまた、例えば、インプラントホルダ(5)のヘッドにおいて摺動するために、内部でそれに係合するために、又はそれを引き抜くために、操作することができるように少なくとも1つのフックアップ手段(83)を含むことができる。
【0125】
特定の実施形態において、外科用器具は、2つのローダ(8)を含み、それらのそれぞれは、一方では例えば保持手段(84)とともに案内面を備え、他方ではインプラントホルダ(5)のヘッドにおいて摺動可能である。
【0126】
いくつかの実施形態において、インパクター(4)は、インプラントホルダ(5)のヘッドにおいて2つのローダ(8)にロードされた2つの固定装置(1)を同時に押圧することが可能な2つの分岐部(41)を含むことができる。インパクター(4)は、音叉の形状を有することができ、例えば、その2つの分岐部(41)は、双方の固定装置(1)がロードされる双方のローダ(8)をインプラントホルダ(5)のヘッドを通して同時に押圧することが可能である。例えば
図24Bに図示されるものなど、特定の代替例において、インパクターは、実際には、インプラントホルダの内側に摺動可能に取り付けられ且つアンカー(1)に推力を伝達する延長ロッドにおいて押圧することができる。
【0127】
特定の実施形態において、外科用器具は、器具における牽引がインプラントにおけるその通路から固定装置の抜脱を可能とするように、固定装置(1)をフックアップするように構成された抜脱器具(9)の一端(97)についてのフックアップ手段(17)を備える固定装置の抜脱のための器具(9)を含むことができる。この器具は、例えば、特定の実施形態によるインプラント(2)にアクセスするための手段を介して固定装置(1)のフックアップ手段(17)にアクセスするように構成されることができる。
【0128】
本開示はまた、例えば、本開示の様々な実施形態による少なくとも1つの固定装置(1)と、本開示の様々な実施形態による少なくとも1つの脊椎インプラント(2)と、椎骨における脊椎インプラント(2)の安定性を確実にするために前記固定装置(1)が脊椎インプラント(2)に対してロックされるのを可能とする少なくとも1つのロック手段(3)とを含むことができる脊柱手術システムに関する。
【0129】
特定の実施形態において、システムは、本開示の様々な埋め込み器具の実施形態からの少なくとも1つの器具を含む。
【0130】
本出願は、図面及び/又は様々な実施形態を参照しながら様々な技術的特徴及び利点を説明している。当業者は、反対が明示的に言及されない限り、与えられた実施形態の技術的特徴が実際には他の実施形態の特徴と組み合わせることができること、又は、これらの特徴に互換性がないことが明らかであることを理解するであろう。さらに、反対が明示的に言及されない限り、与えられた実施形態に説明された技術的特徴は、この実施形態の他の特徴から分離することができる。
【0131】
本開示を理解した後、多くの他の特定の形態における他の実施形態が特許請求の範囲から逸脱することなく構成されることができることは、当業者にとって明らかであるべきである。したがって、本実施形態は、例示として考慮されるべきであり、添付された特許請求の範囲から逸脱することなく変更されることができ、本開示は、上記与えられた詳細に限定されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2015年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外表面から椎骨接触面までインプラント(2)の少なくとも一部を通って横断する通路を通って挿入されるようにレイアウトされる脊椎インプラント(2)についての骨固定装置(1)であって、装置(1)が、少なくとも1つの剛性プレート(10)を備え且つ前端と後端との間に延在する長手方向軸に沿って伸長する本体を含み、プレート(10)が、少なくとも1つの椎骨表面に対して前記インプラント(2)を保持しつつ、その後端がインプラント(2)の通路に残ったままその前端が前記椎骨表面において貫通するように構成されており、本体が、インプラント(2)に対して装置(1)の少なくとも1つのロック手段(3)を受けるように適応された少なくとも1つの当接部(14)を含み、前記少なくとも1つの当接部(14)が、長手方向軸に非平行に向けられ且つ前記少なくとも1つのロック手段(3)の少なくとも1つの当接部(31)に相補的であり、前記ロック手段(3)が、一方では通路内に固定装置(1)を挿入するためにロック手段(3)の前記当接部(31)が押し戻されるのを可能とし、他方では可撓部(3)の弾性復帰によってそれらが互いに面しているのがみられるときに双方の当接部(14、31)の相互係合を可能とする少なくとも1つの可撓部(30)を備え、装置(1)が、前記装置(1)がインプラント(2)に完全に挿入されたときに前記当接部(14)が所定距離でプレート(10)に沿って配置され、インプラント(2)の内部のハウジングに配置されたロック手段(3)の当接部(31)の位置と一致し、2つの当接部(14、31)間の接触が前記ハウジングの壁に対してロック手段(3)を押圧するように、長手方向軸に対して非平行に保持されることを特徴とする、骨固定装置。
【請求項2】
固定装置(1)の抜脱を可能とするように器具の端部をフックアップするように構成された少なくとも1つのフックアップ手段(17)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の固定装置(1)。
【請求項3】
前記フックアップ手段(17)が装置(1)の後端近傍に配置されることを特徴とする、請求項2に記載の固定装置(1)。
【請求項4】
固定装置(1)及びロック手段(3)の各当接部(14、31)を係合解除するように、ロック手段(3)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項5】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の当接部(31)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(311)と協働することによって前記通路からの装置の抜脱に対抗するように、固定装置(1)の後端に実質的に面して向いている少なくとも1つの当接面(141)を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項6】
装置(1)の当接部(14)の前記当接面(141)が、ロック手段(3)の当接部(31)が押し戻されることによってフックアップ手段(17)に作用する牽引によって固定装置(1)を解錠するのを可能とするように、インプラント(2)に挿入するために固定装置(1)の軸に対して非垂直に向いていることを特徴とする、請求項5に記載の固定装置(1)。
【請求項7】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の当接部(31)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(312)と協働することによって前記通路における装置(1)の過度の前進に対抗するように固定装置(1)の前端に面して向いている少なくとも1つの当接面(142)を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項8】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の雄当接部(31)と協働する雌当接部であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項9】
装置(1)の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の雌当接部(31)と協働する雄当接部であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項10】
装置の前記当接部(14)が、ロック手段(3)の当接部(31)を形成する突出部と協働するように意図される固定装置(1)の表面における凹部であることを特徴とする、請求項8に記載の固定装置(1)。
【請求項11】
装置(1)の前記当接部(14)が、固定装置(1)の表面から突出する突出部を形成し且つロック手段(3)の表面における凹部と協働するように意図されることを特徴とする、請求項9に記載の固定装置(1)。
【請求項12】
前記剛性プレート(10)が、いかなる変形もなしにインプラントを横断するように且つ前端を貫通しなければならない椎骨表面に対して非垂直な軸に沿ってその内部に挿入されるように湾曲し且つインプラント(2)の通路の形状に相補的であることを特徴とする、請求項11、のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項13】
本体が、椎間腔の面内において実質的に長手方向軸を有しながら、固定装置(1)が約90°の脊柱の垂直軸によって形成するアプローチ軸に沿って椎骨プレートに埋め込み可能であるような方法で達成される寸法及び少なくとも1つの曲率半径を有する少なくとも1つの円形又は楕円形の弧を描いていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項14】
装置の当接部(14)が、インプラント(2)に十分に貫通するように構成されたプレート(10)の後端の表面によって形成されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項15】
本体が、第1のプレート(10)の前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレート(11)を含み、第2のプレート(11)が、第1のプレート(10)に固定され、第1のプレート(10)に対して実質的に垂直であり、インプラント(2)内の通路の内部断面に係合するL字状断面を装置に与えることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項16】
本体が、少なくともその前端において、前記椎骨表面への装置(1)の貫通を容易とする少なくとも1つの面取り部又はベベル(18)を含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項17】
前端が、前記椎骨表面への装置(1)の貫通を容易とする少なくとも1つの切り欠きを含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項18】
本体が、それが椎骨に埋め込まれると装置(1)の抜脱に対抗するように向けられたキャッチ(16)を備えることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項19】
本体が、椎骨表面に貫通するように意図される部分に、固定装置(1)を通して骨の成長を可能とする少なくとも1つの孔(19)を備えることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の固定装置(1)。
【請求項20】
インプラント(2)が少なくとも1つの椎骨表面に接触して配置されるように意図される少なくとも1つの外表面及び少なくとも1つの椎骨接触面を含む脊椎インプラント(2)であって、前記脊椎インプラント(2)が、前記外表面から前記椎骨接触面まで、いわゆる挿入軸に沿ったインプラント(2)の少なくとも一部を横断する少なくとも1つの通路によって請求項1〜19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの固定装置(1)を受けるように構成されており、インプラント(2)が、インプラント(2)に対して装置(1)をロックするための少なくとも1つの手段(3)を含み、前記ロック手段(3)が、少なくとも1つの可撓部(30)と、通路の挿入軸に平行ではない向きであり且つそれと協働するために装置(1)の前記当接部(14)に係合することによってインプラント(2)に対して装置(1)をロックする少なくとも1つの当接部(31)とを備え、前記可撓部(30)の可撓性が、一方では通路内に固定装置(1)を挿入するためにロック手段(3)の前記当接部(31)が押し戻されるのを可能とし、可撓部(30)の弾性復帰によってそれらが互いに面しているのがわかる場合に双方の当接部(14、31)の相互係合を可能とし、インプラント(2)が、前記ロック手段(3)がインプラント(2)の内部のハウジングに配置され、長手方向軸に対して非平行に保持され、2つの当接部(14、31)の間の接触が前記ハウジングの壁に対してロック手段(3)を押圧するように、前記装置(1)がインプラント(2)に完全に挿入されたとき、ロック手段(3)の当接部(31)の位置がプレート(10)に沿って固定装置(1)の前記当接部(14)に配置された距離と一致することを特徴とする、脊椎インプラント(2)。
【請求項21】
固定装置(1)及びロック手段(3)の各当接部(14、31)を係合解除するようにロック手段(3)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、請求項20に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項22】
インプラントの外部から、固定装置の抜脱を可能とする器具の端部をフックアップするように構成された固定装置(1)の少なくとも1つのフックアップ手段(17)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、請求項20又は21のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項23】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の当接部(14)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(141)と協働することによって前記通路からのその抜脱に対抗するために椎骨接触面に向かって実質的に通路の出口に面して向けられた少なくとも1つの当接面(311)を備えることを特徴とする、請求項20又は22のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項24】
ロック手段(3)の当接部(31)の前記当接面(311)が、ロック手段(3)の当接部(31)が押し戻されることによって固定装置(1)のフックアップ手段(17)に作用する牽引によって固定装置(1)を係合解除するのを可能とするように、インプラント(2)において固定装置(1)の通路の軸に対して非垂直に向いていることを特徴とする、請求項23に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項25】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の当接部(14)において反対方向を有する少なくとも1つの相補的な当接面(142)と協働して前記通路内での装置(1)の過度の前進に対抗するように外表面に向かって通路の入口に面して向けられた少なくとも1つの当接面(312)を備えることを特徴とする、請求項20〜22のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項26】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置の雌当接部(14)と協働する雄当接部であることを特徴とする、請求項20〜25のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項27】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、装置(1)の雄当接部(14)と協働する雌当接部であることを特徴とする、請求項20〜25のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項28】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の表面における凹部によって形成された装置の当接部(14)と協働するように意図された突出部を形成することを特徴とする、請求項26に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項29】
ロック手段(3)の前記当接部(31)が、固定装置(1)の表面から突出する突出す部によって形成された当接部(14)と協働するように意図されたロック手段(3)の表面における凹部であることを特徴とする、請求項27に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項30】
前記通路が、前端を貫通しなければならない椎骨表面に対して非垂直軸に沿って挿入することにより、いかなる変形もなしにインプラントを介した固定装置(1)の通過を可能とするように直線又は曲線であり且つ湾曲した固定装置(1)の形状に相補的であることを特徴とする、請求項20〜299のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項31】
インプラント(2)内の通路が、固定装置(1)の形状に係合するL字状の内側断面を有し、その本体が、第1のプレート(10)の前記長手方向軸に沿って伸長し且つ前端と後端との間に延在する第2のプレート(11)を含み、第2のプレート(11)が、第1のプレート(10)に固定され且つ第1のプレート(10)に対して実質的に垂直であることを特徴とする、請求項20〜30のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項32】
ロック手段(3)が、インプラント(2)のハウジング内に保持され、固定装置(1)の挿入軸に非平行な方向を向いていることを特徴とする、請求項20〜31のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項33】
ロック手段(3)が、固定装置(1)の挿入及び/又は抜脱方向における当接部(31)の移動を防止する保持手段(32、25)によってインプラント(2)内に保持されることを特徴とする、請求項20〜322のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項34】
保持手段(32、25)が、ロック手段(3)が取り外し可能であるように構成されていることを特徴とする、請求項333に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項35】
保持手段(32、25)が、ロック手段(3)を挿入されたインプラント(2)のハウジングの壁に固定されるように、ロック手段(3)の少なくとも1つの表面におけるキャッチ(32)によって形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項36】
保持手段(32、25)が、固定装置(1)が脊椎インプラント(2)におけるロック手段(3)の移動を防止するように、その当接部(14)の両側において固定装置(1)に対して当接するように意図されるロック手段(3)の少なくとも1つの肩部(32)が形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項37】
保持手段(32、25)が、この凹部(32)と協働するために脊椎インプラント(2)を通して挿入されるピン(25)又はステープル(25)を受けるように意図されるロック手段(3)における凹部(32)が形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項38】
保持手段(32、25)が、脊椎インプラント(2)の導管(250)を通ってこのハウジング(32)内に挿入されたスティック(25)を受けるように意図されるロック手段(3)におけるハウジング(32)によって形成されていることを特徴とする、請求項33又は34のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項39】
前記ロック手段(3)が、挿入軸に非平行な長手方向軸に沿った細長形状の挿入によって形成されることを特徴とする、請求項20〜38のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項40】
前記ロック手段(3)が、前記通路近傍の脊椎インプラント(2)の相補的なハウジングに挿入された分割リングの形状によるインサートによって形成されていることを特徴とする、請求項20〜38のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項41】
前記ロック手段(3)が、脊椎インプラント(2)のハウジングに螺合される円筒状インサートによって形成され、その当接部(31)が、固定装置(1)の当接部(14)と協働するように通路内に開口した少なくとも1つの可撓性タブによって形成されていることを特徴とする、請求項20〜38のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項42】
椎間腔の高さを維持するための手段を形成する本体を備える少なくとも1つの体内ケージによって形成され、前記少なくとも1つの通路が、周壁から椎骨ケージの接触面まで前記本体を横断することを特徴とする、請求項20〜41のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項43】
少なくとも1つの曲面によってともに接合された少なくとも2つのプレートを備える少なくとも1つの椎間板プロテーゼによって形成され、前記少なくとも1つの通路が、プレートの周縁から又はプロテーゼの内面からプロテーゼの椎骨接触面に向かって2つのプレートのうちの少なくとも一方を横断することを特徴とする、請求項20〜42のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項44】
骨接合用プレートの外表面から椎骨接触面まで通路が横断する少なくとも1つの骨接合用プレートによって形成されることを特徴とする、請求項20〜42のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項45】
前記ロック手段(3)が、前記プレート又は前記プレートの厚さに直接機械加工されることを特徴とする、請求項43又は44のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項46】
外科用器具によるその把持のために少なくとも1つのフックアップ手段(26、27)を含むことを特徴とする、請求項20〜45のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)。
【請求項47】
請求項20〜46のいずれか一項に記載の脊椎インプラント(2)を埋め込むための且つ請求項1〜19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの固定装置(1)によって少なくとも1つの椎骨にこのインプラント(2)を取り付けるための外科用器具であって、
−インプラント(2)を把持するためと言われる第1の端部と、プッシャと言われる第2の端部との間に延在する長手方向軸に沿った細長形状のインプラントホルダ(5)であって、把持端部がインプラント(2)を把持するための少なくとも1つの手段(525)によってその端部に設けられたヘッド(51)を含み、ヘッド(51)がインプラント(2)上に開口した長手方向通路によって横断され且つ前記固定装置(1)を受けることができる、インプラントホルダ(5)と、
−インパクターの両端間に延在する長手方向軸に沿った細長形状の少なくとも1つのインパクター(4)であって、端部の一方が前記固定装置(1)の後端を押圧するためにインプラントホルダ(5)に貫通することができる少なくとも1つの分岐部(41)を備え、衝撃部材の他端がインプラント(2)の通路を通って椎骨内に貫入する前記固定装置(1)の前端を有するために推力及び衝撃を受けるためにレイアウトされたいわゆる衝突面を備える、インパクター(4)と、
−インプラント(2)にわたるインプラントホルダ(5)における固定装置の摺動を案内するための固定装置(1)の少なくとも1つの案内面とを備え、
器具が、インプラント(2)の通路に前記固定装置(1)を挿入する際にロック手段(3)を押し戻すために固定装置(1)及びロック手段(3)の相補的な当接部(14、31)にアクセスするための少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする、外科用器具。
【請求項48】
インパクター(4)を作動させる前にインプラントホルダに固定装置を保持するために固定装置(1)の前記当接部(14)と協働することができる少なくとも1つの保持手段(84)を含むことを特徴とする、請求項47に記載の外科用器具。
【請求項49】
インプラントホルダ(5)のヘッドにおいて摺動することができ且つ前記案内面及び前記保持手段(84)を備えた少なくとも1つのローダ(8)を含むことを特徴とする、請求項48に記載の外科用器具。
【請求項50】
2つのローダ(8)を含み、それらのそれぞれが、一方では案内面及び保持手段(84)を備え、他方ではインプラントホルダ(5)のヘッドにおいて摺動可能であることを特徴とする、請求項47〜49のいずれか一項に記載の外科用器具。
【請求項51】
インパクター(4)が、インプラントホルダ(5)のヘッドにおいて同時に押圧することができる2つの分岐部(41)を含み、2つのローダ(8)に、双方とも固定装置(1)がロードされることを特徴とする、請求項50に記載の外科用器具。
【請求項52】
インプラントを把持するための手段(525)が、前記インプラントの少なくとも1つフックアップ手段(26、27)と協働するように構成されていることを特徴とする、請求項47〜51のいずれか一項に記載の外科用器具。
【請求項53】
器具上の牽引がインプラントにおけるその通路から固定装置が抜脱されるのを可能とするように、固定装置(1)をフックアップするように構成された抜脱器具(9)の端部(97)のためのフックアップ手段(17)を備える請求項2〜19のいずれか一項に記載の固定装置を抜脱させるための器具(9)を含むことを特徴とする、請求項47〜52のいずれか一項に記載の外科用器具。
【請求項54】
器具が、請求項30〜46のいずれか一項に記載のインプラント(2)にアクセスするための手段を介して固定装置(1)のフックアップ手段(17)にアクセスするように構成されていることを特徴とする、請求項53に記載の外科用器具。
【請求項55】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの固定装置(1)と、請求項20〜46のいずれか一項に記載の少なくとも1つの脊椎インプラントとを含み、前記少なくとも1つのロック手段(3)が椎骨における脊椎インプラントの安定化を確実にするように脊椎インプラント(2)に対して前記固定装置(1)がロックされるのを可能とすることを特徴とする、脊柱手術システム。
【請求項56】
請求項47〜54のいずれか一項に記載の埋め込み器具からの少なくとも1つの器具を含むことを特徴とする、請求項55に記載のシステム。
【国際調査報告】