特表2017-507012(P2017-507012A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-507012(P2017-507012A)
(43)【公表日】2017年3月16日
(54)【発明の名称】一体化サイクロンアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B04C 11/00 20060101AFI20170224BHJP
   B04C 5/24 20060101ALI20170224BHJP
   B01J 8/24 20060101ALI20170224BHJP
【FI】
   B04C11/00
   B04C5/24
   B01J8/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-536758(P2016-536758)
(86)(22)【出願日】2014年10月20日
(85)【翻訳文提出日】2016年7月27日
(86)【国際出願番号】US2014061302
(87)【国際公開番号】WO2015084503
(87)【国際公開日】20150611
(31)【優先権主張番号】14/097,631
(32)【優先日】2013年12月5日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】390023630
【氏名又は名称】エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー
【氏名又は名称原語表記】EXXON RESEARCH AND ENGINEERING COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100156085
【弁理士】
【氏名又は名称】新免 勝利
(74)【代理人】
【識別番号】100138885
【弁理士】
【氏名又は名称】福政 充睦
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・フランク・タメラ
【テーマコード(参考)】
4D053
4G070
【Fターム(参考)】
4D053BA03
4D053BB02
4D053BC01
4D053BD04
4D053CG00
4D053DA10
4G070AA05
4G070AB10
4G070BB32
4G070CA26
4G070CB17
4G070DA01
(57)【要約】
一体化サイクロン安定器アセンブリは、サイクロンの上側部分に配置された上側環状リングと、サイクロンの下側部分に配置された下側環状リングと、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる複数の支材とを含む。上側環状リングは、サイクロンの上側部分を支持するために、上側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。下側環状リングは、サイクロンの下側部分を支持するために、下側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。サイクロンアセンブリは、主サイクロン、主サイクロンアセンブリ、副サイクロン、および副サイクロンアセンブリを含む。少なくとも1つの連結部材は、主安定器アセンブリの上側および下側リングの少なくとも1つを、副安定器アセンブリの対応する環状リングに連結する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と前記本体から延びる導管とを有するサイクロン用の一体化サイクロン安定器アセンブリであって、
サイクロンの上側部分に配置され、前記サイクロンの前記上側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する上側環状リングと、
サイクロンの下側部分に配置され、前記サイクロンの前記下側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する下側環状リングと、
前記上側環状リングと前記下側環状リングとの間に延びる複数の支材と、
を含むアセンブリ。
【請求項2】
前記上側リングは、前記導管の上端に近接して配置され、前記下側リングは、前記導管の下端に近接して配置される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記上側リングは、前記下側リングの幅寸法よりも少なくとも約30%大きい幅寸法を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記複数のヒンジ部材は、1つまたはそれ以上の平板ヒンジを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
3つのヒンジ部材が、前記上側リングから半径方向内側に延びる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
3つのヒンジ部材が、前記下側リングから半径方向内側に延びる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記上側リングの前記ヒンジ部材は、前記下側リングの対応するヒンジ部材と整列する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
各支材は、前記上側リングの前記複数のヒンジ部材の1つと前記下側リングの前記複数のヒンジ部材の1つとから延び、この各1つのヒンジ部材に連結される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記上側リングは、3つのヒンジ部材を有し、前記下側リングは、3つのヒンジ部材を有し、さらに、3つの支材が、前記上側リングと前記下側リングとの間に延びる、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記上側および下側リングの少なくとも1つを、別のサイクロン用の同様に構成された安定器アセンブリの対応する環状リングに、連結するための少なくとも1つの連結部材をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記上側リングは、前記同様に構成された安定器アセンブリの上側リングに対して接線方向に延びる2つの連結部材を含み、前記下側リングは、前記同様に構成された安定器アセンブリの下側リングに対して接線方向に延びる2つの連結部材を含む、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
主サイクロンと、
主安定器アセンブリであって、
前記主サイクロンの上側部分に配置され、前記主サイクロンの前記上側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する上側環状リングと、
前記主サイクロンの下側部分に配置され、前記主サイクロンの前記下側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する下側環状リングと、
前記上側環状リングと前記下側環状リングとの間に延びる複数の支材と、
を含む主安定器アセンブリと、
副サイクロンと、
副安定器アセンブリであって、
前記副サイクロンの上側部分に配置され、前記副サイクロンの前記上側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する上側環状リングと、
前記副サイクロンの下側部分に配置され、前記副サイクロンの前記下側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する下側環状リングと、
前記上側環状リングと前記下側環状リングとの間に延びる複数の支材と、
を含む副安定器アセンブリと、
前記主安定器アセンブリの前記上側および下側リングの少なくとも1つを、前記副安定器アセンブリの対応する環状リングに連結する少なくとも1つの連結部材と、
を含む、サイクロンアセンブリ。
【請求項13】
前記副サイクロンは、それから延びる出口管を有し、前記出口管は、幅寸法および長さを有し、前記出口管は、前記副サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに固定されるように構成され、
前記主サイクロンは、前記副サイクロンに動作可能に連結され、前記主サイクロンは、それから延びる管状支持部材を有し、前記管状支持部材は、前記副サイクロンの前記出口管とほぼ平行に整列し、前記副サイクロンの前記出口管と同じ長さを有しており、前記主サイクロンを支持するために、前記圧力容器閉鎖ヘッドに連結されるように構成される、請求項12に記載のサイクロンアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示対象は、サイクロンアセンブリ、特に、サイクロンアセンブリを多相(又は多段)反応床(又は反応層)容器内で固定して安定させる安定器アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
流動接触分解(FCC)法は、石油および石油化学品の変換処理に使用される。これらの方法は、炭化水素含有供給原料を効果的かつ選択的に接触分解することができる。例えば、小触媒粒子を流動化し、熱的に活性化した状態のもとでの密着によって供給原料と混合して、一般に、小分子量の「分解」生成物を生成することができる。FCC法は、少なくとも部分的には、使用済みの触媒を連続的に再循環させて再生し、大量の炭化水素含有供給原料を処理する能力があるために有利である。
【0003】
FCC法では、より高い分子量の供給原料は、流動接触分解ユニットのライザ反応器において最も有利に、流動化触媒粒子に接触する。所望する生成物のタイプに応じて、供給原料と触媒との間の接触を制御することができる。供給原料の接触分解では、所望の生成物の形成を促進し、灯用ガスおよびコークスなどのあまり所望しない生成物の形成を抑制するように、温度および触媒循環率を含む反応器状態を調整することができる。
【0004】
様々な流動接触分解反応器ライザおよび反応容器構造を利用することができる。例えば、特定の流動接触分解反応器は、短時間接触分解構成を利用する。この構成の場合、触媒は、軽質炭化水素ガスなどのあまり価値のない生成物の生成を促進し、さらには、分解触媒上へのコークス堆積を促進することがある余分な分解を抑制するために、制限された時間にわたって流動接触分解装置供給流に接触する。
【0005】
特定の流動接触分解構成は、反応器ライザ分解構成を利用し、この反応器ライザ分解構成では、触媒は、反応器ライザ内で流動接触分解装置の供給原料に接触することができ、触媒および炭化水素混合物が、反応器ライザから流動接触分解反応器に流入した直後に、触媒および炭化水素反応生成物は分離することができる。多数の異なる流動接触分解反応器構造が公知である。例えば、特定の構造は、炭化水素反応器生成物から触媒を分離するために、反応器の内部の機械式サイクロンを利用する。この分離プロセスは、ライザ後の触媒と炭化水素との間の反応を促進することができるほかに、さらなる処理のために、分解された炭化水素生成物を使用済み触媒から分離することができ、この使用済み触媒を再生して、反応プロセスに再導入することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
機械式サイクロンアセンブリは通常、互いに連結され、反応器の圧力容器に固定された複数のサイクロンを含むことができる。バランスが十分に取れておらず、支持が不十分なサイクロンシステムは、振動周波数を発生させることがあり、この振動周波数は、金属疲労を促進し、機械障害をもたらすことがある。複数の平板ハンガーストラップは通常、1つまたは複数のサイクロンを圧力容器に支持するために利用される。しかし、従来のハンガーストラップ支持システムでは、特に、サイクロンシステムを均一にバランスさせるための支持点を設けるのは、エンジニアにとって難易度が高いことがある。サイクロンシステムのバランスが取れていないことで、1つまたは複数のサイクロンシステムの軸が傾くことがあり、これは、システムの運転サイクル中に、サイクロンシステム全体の安定性および性能を低下させることがある。さらに、ハンガーストラップの長さが長くなることにより、システム動作中の熱膨張が増大することがある。ハンガーストラップが望ましい長さを超えることで、1つまたは複数のサイクロンが過度に膨張することがあり、これにより、サイクロンシステムの軸が傾き、ひいては、非効率になることがある。
【0007】
サイクロンのディップレッグ(dipleg)導管が動くのを制限することで、振動に対してサイクロンシステムをさらに安定させることができる。実際には、1つまたは複数の支材によって、サイクロン対を別のサイクロン対に連結することができる。例えば、支材を使用して、三角の態様で3つのサイクロンを連結することができる。しかし、特定のサイクロン構成は、例えば、2つ以下のサイクロンが採用された場合など、そのような三角状の一体化に適していないことがある。さらに、他のハードウェアからの空間制限および干渉により、望ましい支持構成を形成するのに利用可能な領域が制限されることがある。さらに、圧力容器シェルとサイクロンシステムとの間の不均一な熱移動により、そのような支持構成の効果が減ぜられることがある。
【0008】
したがって、改良されたアセンブリと、反応床容器内でサイクロンアセンブリを固定して安定させる方法とが依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示対象の目的および利点が、以下の説明に記載され、その説明から明らかになるとともに、開示対象を実施することで理解されるであろう。開示対象のさらなる利点が、特に、明細書および特許請求の範囲で示された、さらには、添付図面から示された方法およびシステムによって、実現および達成されるであろう。
【0010】
これらのおよび他の利点を得るために、ならびに開示対象の目的に従って、開示対象は、例示され、広く説明されているように、一体化サイクロン安定器アセンブリを含む。アセンブリは、サイクロンの上側部分に配置された上側環状リングと、サイクロンの下側部分に配置された下側環状リングと、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる複数の支材とを含む。上側環状リングは、サイクロンの上側部分を支持するために、上側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。下側環状リングは、サイクロンの下側部分を支持するために、下側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。
【0011】
例えば、本明細書に例示している通り、上側リングは、導管の上端に近接して配置することができ、下側リングは、導管の下端に近接して配置することができる。上側リングは、下側リングの幅寸法よりも少なくとも約30%大きい幅寸法を有することができる。
【0012】
さらに、本明細書に例示している通り、複数のヒンジ部材は、1つまたは複数の平板ヒンジを含むことができる。3つのヒンジ部材が、上側リングから半径方向内側に延びることができる。それに加えて、または代替案として、3つのヒンジ部材は、下側リングから半径方向内側に延びることができる。上側リングのヒンジ部材は、下側リングの対応するヒンジ部材と整列する(一列に整列する又は一列に並ぶ)ことができる。さらに、各支材は、上側リングの複数のヒンジ部材の1つと下側リングの複数のヒンジ部材の1つとから延びることができ、この各1つのヒンジ部材に連結することができる。本明細書に例示されている通り、上側リングは、3つのヒンジ部材を含むことができ、下側リングは、3つのヒンジ部材を含むことができ、3つの支材は、上側リングと下側リングとの間に延びることができる。
【0013】
一部の実施形態では、アセンブリは、上側および下側リングの少なくとも1つを、別のサイクロン用の同様に構成された安定器アセンブリの、対応する環状リングに連結するための少なくとも1つの連結部材を含むことができる。上側リングは、同様に構成された安定器アセンブリの上側リングに対して接線方向に延びる2つの連結部材を含むことができ、下側リングは、同様に構成された安定器アセンブリの下側リングに対して接線方向に延びる2つの連結部材を含むことができる。
【0014】
開示対象の別の態様によれば、サイクロンアセンブリが用意される。アセンブリは、主(又は第一)サイクロン、主サイクロンアセンブリ、副(又は第二)サイクロン、および副サイクロンアセンブリを含むことができる。主安定器アセンブリは、主サイクロンの上側部分に配置された上側環状リングと、主サイクロンの下側部分に配置された下側環状リングとを含む。上側環状リングは、主サイクロンの上側部分を支持するために、上側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。下側環状リングは、主サイクロンの下側部分を支持するために、下側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。複数の支材は、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる。副安定器アセンブリは、副サイクロンの上側部分に配置された上側環状リングと、副サイクロンの下側部分に配置された下側環状リングとを含む。上側環状リングは、副サイクロンの上側部分を支持するために、上側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。下側環状リングは、副サイクロンの下側部分を支持するために、下側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。複数の支材は、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる。少なくとも1つの連結部材は、主安定器アセンブリの上側および下側リングの少なくとも1つを副安定器アセンブリの対応する環状リングに連結する。
【0015】
さらに、本明細書に例示されている通り、副サイクロンは、それから延びる(又は突出した)出口管を含むことができる。さらに、主サイクロンは、副サイクロンに動作可能に連結することができる。出口管は、幅寸法および長さを有することができ、副サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに固定されるように構成(又は形成)することができる。主サイクロンは、それから延びる(又は突出した)管状支持部材を有することができる。管状支持部材は、副サイクロンの出口管とほぼ平行に整列することができ、副サイクロンの出口管と同じ長さを有することができ、主サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに結合されるように構成することができる。
【0016】
当然のことながら、前述の概略的な説明および以下の詳細な説明は共に例示であり、請求項で主張される開示対象をさらに説明することを意図されている。
【0017】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、開示対象を例示し、開示対象について理解を深めるために収録されている。図面は、説明と共に、開示対象の原理を説明するのに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】例示し、開示対象と比較するための、従来のサイクロンアセンブリを示す部分断面図である。
図2図1の2−2線に沿って切り取ったサイクロンアセンブリを示す部分平断面図である。
図3】開示対象による例示的な一体化サイクロン安定器アセンブリを示す立面斜視図である。
図4図3のサイクロン安定器アセンブリの側面図である。
図5】開示対象による、反応床(又は層)容器内の例示的なサイクロンアセンブリを示す側断面図である。
図6図3のサイクロン安定器アセンブリの下側部分の詳細側面図である。
図7図6の領域7の拡大詳細斜視図である。
図8図3のサイクロン安定器アセンブリの部分斜視図であり、一部を省略している。
図9】開示対象の別の態様による例示的な一体化主および副サイクロンアセンブリの部分立面図である。
図10図9の例示的な一体化主および副サイクロンアセンブリと比較するための図1の従来のサイクロンアセンブリの部分側断面図である。
図11図9の例示的な一体化主および副サイクロンアセンブリの部分側断面図である。
図12図9の例示的な一体化主および副サイクロンアセンブリの一部分の部分詳細斜視図である。
図13】開示対象による別の例示的な一体化主および副サイクロンアセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
開示対象の様々な例示的実施形態について、言及が下記に詳細になされており、この開示対象の例示的実施形態は、添付図面に示されている。開示対象の構造および対応する動作方法が、システムについての詳細な説明と共に説明される。
【0020】
本明細書で提示される装置および方法は、反応床圧力容器内の動作状態を克服するために、支持および/または安定器システムを利用する任意のサイクロン集塵システムを含む各種の適切なサイクロンシステムの任意のものを固定および/または安定化するのに使用することができる。非限定的な単なる例示として、および本明細書に例示されている通り、反応床容器は、炭化水素を触媒から分離するのに使用する1つまたは複数のサイクロンシステムを有する流動床反応器または充填床反応器とすることができる。流動床反応器と、流動接触分解(FCC)法の他の態様とに関するさらなる詳細は、米国特許第8,349,170号明細書、米国特許出願公開第2011/0240526号明細書および同第2011/0315603号明細書に提示されており、これらの各特許は、参照により、その全体を本明細書に援用するものとする。
【0021】
本明細書での開示対象の1つの態様によれば、一体化サイクロン安定器アセンブリは通常、サイクロンの上側部分に配置された上側環状リングと、サイクロンの下側部分に配置された下側環状リングと、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる複数の支材とを含む。上側環状リングは、サイクロンの上側部分を支持するために、上側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。下側環状リングは、サイクロンの下側部分を支持するために、下側環状リングの内側で、半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する。
【0022】
別々の図全体を通して、同じ参照数字が、同一の、または機能的に同様の要素を示す添付図は、様々な実施形態をさらに示し、様々な原理と開示対象によるすべての利点とを説明する助けとなる。非限定的に説明および例示することを目的として、開示対象の第1の態様によるサイクロンアセンブリの例示的な実施形態が、図3〜8に示されている。本開示対象は、流動接触分解法における床(又は層)反応器用のサイクロンアセンブリに関して説明されるが、当業者には、開示対象が例示的な実施形態に限定されず、安定器アセンブリを使用して、適切なチャンバの任意の適切な構成要素を固定および/または安定化することができると分かるであろう。
【0023】
開示対象と比較すること、および開示対象について説明することを目的として、最初に、図1〜2に示す従来のサイクロンアセンブリについて言及する。示すように、従来のサイクロンアセンブリ10は、系統的に連結された、同様の構成の複数の主サイクロン100および副サイクロン200の対を含む。主サイクロン100および副サイクロン200の各対は、圧力容器の上側部分から懸架することができ、各主サイクロン100および副サイクロン200は、それぞれディップレッグ導管300、400を含むことができる。サイクロン動作による振動と、加熱および冷却による熱移動とを含む、容器内の動作状態により、サイクロンアセンブリ10がその本来の軸からずれて傾くことがある。したがって、サイクロンアセンブリ10の望ましくない移動を抑制または防止するために、主サイクロン100のディップレッグ導管300は、支材500を使用して、2つの副サイクロン200のディップレッグ導管400に三角支持形態で連結することができる。例えば、図2は、4対の主サイクロンディップレッグ導管300および副サイクロンディップレッグ導管400からなるサイクロンアセンブリを支持するために利用される支持形態を示している。しかし、この技術は、例えば、システムが2つ以下のサイクロン対を含む場合に効果がなくなる。
【0024】
図1にさらに示すように、主サイクロン100および副サイクロン200は、例えば、溶着封止によって一体化することができ、この溶着封止は、主サイクロン100と副サイクロン200との間の連続流体プロセス接続を確立することができる。副サイクロン200は、図10および図13に示すように、プレナムチャンバ床650の開口を貫通するその従来の出口管450によって支持されている。一方、主サイクロン100は、主サイクロン100の外側サイクロンバレルに近接して配置され、1つまたは複数のプレナムスカート550およびプレナムチャンバ床650を含むことができる、最も近い圧力容器ハードウェア面に連結された複数の平ハンガーストラップ350によって、従来式に支持されている。
【0025】
開示対象の1つの態様によれば、図3〜5を参照して、サイクロンアセンブリ20用の一体化サイクロン安定器600が設けられている。図3〜5に示すように、一体化サイクロン安定器600は、単一対の主サイクロン100および副サイクロン200を一体化するのに利用することができる。一体化サイクロン安定器600は、動作サイクロン周波数に起因する振動を克服することができ、均一な熱移動をもたらすことができる。こうして、開示対象による一体化サイクロン安定器600は、工場製作することができ、隣接するサイクロンアセンブリまたは圧力容器シェル120への取付具をなくすことができる。一体化サイクロン安定器600の構成要素は、炭素鋼板またはステンレス鋼板などの適切な材料からなる平板、圧延板、および/または標準直線状パイプから形成することができ、溶接などの適切な技術を使用して互いに組み付けることができる。複数のサブアセンブリ700は、各サイクロン100、200に対して同心に形成することができ、本明細書でさらに説明するように、頑強な構造を形成するようにさらに連結することができる。
【0026】
図6〜7を参照して、およびすでに言及したように、各サブアセンブリ700は、上側環状リング1000、下側環状リング1005、およびそれらの間に延びる複数の支材800を含むことができる。各環状リング1000、1005に対して、1つまたは複数のヒンジ部材900が、環状リングと対応するサイクロン100、200のディップレッグ導管300、400との間に延びて、それらに固定することができる。図6および図7に例示するように、例えば、各サブアセンブリ700は、等間隔に離間し、各環状リングに連結された3つのヒンジ部材900を含むことができる。本明細書に例示した各サブアセンブリは、同様に構成された2段のヒンジ部材およびリングを有して図示されているが、さらなる段を形成するように、本明細書で説明されるサイクロンの全長に沿って、さらなるリングを設けることができる。リングアセンブリの数量および大きさは、サイクロンの大きさおよび構成によって決まる。本明細書に例示されている通り、例えば、上部リング1000は、底部リング1005よりも約30%大きい直径、場合によっては、最大で約40%大きい直径を有することができる。さらに、本明細書に例示されている通り、平ヒンジ板900は、必要に応じて、少なくとも各リングアセンブリごとに、またはサブアセンブリ全体にわたって、大きさをほぼ等しくすることができる。同様に、三脚支材800は、上側リング1000および下側リング1005に連結する大きさとし、等間隔に配置することができる。本明細書に例示されている通り、支材800は、例えば、図6に示すように、各リング1000、1005のヒンジ900に実質的に揃えることができる。支材800の三脚構成は、このようにして、ディップ導管300、400がそれらの中心軸から外れるのを制限する、または防止するように構成されている。
【0027】
ここで図8を参照すると、1対のサブアセンブリ700、1100は、一体化サイクロン安定器600を形成するように結合することができる。本明細書で説明したサブアセンブリ700と同様の態様で、同様に構成されたサブアセンブリ1100は、主サイクロン100のディップレッグ導管300のまわりに形成されている。各サブアセンブリ700、1100は、それぞれのディップレッグ300、400に取り付けることができる。さらに、サブアセンブリ700、1100の対は、1つまたは複数の連結部材1300などによって、互いに連結することができる。本明細書に例示されている通り、非限定的な例示として、2つの連結部材1300は、直線状の水平パイプから形成し、サブアセンブリ700、1100の各隣接するリング1000、1005への接点で溶接することができる。一体化サイクロンアセンブリ600を形成するサブアセンブリ700、1100の一体化により、剛性構造のレベルがさらに高くなって、サイクロンディップレッグ300、400の軸ずれをさらに防止するが、熱による半径方向および下方の膨張移動を可能にする。
【0028】
開示対象による一体化サイクロン安定器は、支持を追加する必要なく、1対の主および副サイクロン本体、およびそれらのそれぞれのディップレッグ導管を一体化するためのコンパクトな構造を提供する。安定器は、ディップレッグの端部での軸方向移動を制限または防止することができ、一方で、少なくとも部分的には、熱膨張により全体が下方へ移動するのを可能にするようにサイクロンアセンブリを連結することができる。さらに、本明細書に例示されている通り、開示対象による一体化サイクロン安定器は、圧力容器シェル、または他の任意の支持点もしくは支材取付点への取付具なしに設けることができる。したがって、一体化サイクロン安定器は、単一の主および副サイクロン対を自己完結的に合体させることができる。
【0029】
さらに、本明細書に例示されている通り、一体化サイクロン安定器は、完全に工場製作し、圧力容器内に設置する前にサイクロンシステム内に事前に組み込むことができる。一体化サイクロン安定器はまた、圧力容器の通常の製造技術の妨げとならないように、または標準的な内部容器点検口に影響を及ぼさないように、または保守手順を制限しないように形成することもできる。したがって、一体化サイクロン安定器のコンパクトな構造は、内部ハードウェアの干渉を回避するように組み込むことができる。さらに、一体化サイクロン安定器の機械的な複雑性が低くなることで、製造コスト、設置コスト、ならびにユニット保守コストおよび材料コストを削減することができる。
【0030】
開示対象の別の態様によれば、一体化主(又は第一)および副(又は第二)サイクロンアセンブリが用意される。アセンブリは、出口管が延びる(又は突出した)副サイクロンと、副サイクロンと動作可能に連結された主サイクロンとを含む。出口管は、幅寸法および長さを有し、副サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに固定されるように構成(又は形成)される。主サイクロンは、延びる(又は突出した)管状支持部材を有する。管状支持部材は、副サイクロンの出口管とほぼ平行に整列し、副サイクロンの出口管と同じ長さを有し、主サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに結合されるように構成される。
【0031】
ここで、非限定的な例示として、図9を参照すると、一体化サイクロンアセンブリ20は、圧力容器120に連結された主サイクロン100および副サイクロン200を含む。特に、副サイクロン200は、第2のサイクロン200から延び(又は突出し)、プレナムチャンバ床650内の開口を貫通して、圧力容器閉鎖ヘッドに固定された出口管450によって支持されている。一方、広く認識されているように、主サイクロン100は、そのような出口管を含まない。したがって、本明細書に例示されている通り、管状支持部材750が、主サイクロン100から延びて(又は突出して)設けられ、設けられた場合に、プレナムチャンバ床650の近接面に連結される。しかし、本明細書におけるアセンブリが、内部プレナムのない容器で同様に使用できるのは明白である。管状支持部材750は、主サイクロン100の同心軸754に沿って整列する中心軸752を有することができる。さらに、下記に説明するように、管状支持体750は、副サイクロン200の出口管450のものをまねて、大きさおよび材料を選択されている。この態様では、各サイクロン100、200に対する支持体は、通常、振動および熱膨張に対して協同して対処する。管状支持部材750を有する一体化サイクロンアセンブリ20は、一体化主サイクロン100および副サイクロン200をこうして適切に支持することができ、より少ない材料を使用しながら、サイクロンの熱移動を改善することができる。
【0032】
ここで図10〜11を参照すると、図1の従来のサイクロンアセンブリ10が、例示および比較するために、開示対象による図9の一体化サイクロンアセンブリ20と並んで示されている。本明細書に図示しているように、従来のアセンブリ10および一体化サイクロンアセンブリ20は、例えば、内部プレナムチャンバを利用しない圧力容器120内で、それぞれが圧力容器閉鎖ヘッド850に連結されている。図10に示すように、従来のサイクロンアセンブリ10では、ハンガーストラップ350が、主サイクロン100および圧力容器閉鎖ヘッド850に溶接されている。それと比較して、一体化サイクロンアセンブリ20は、圧力容器閉鎖ヘッド850に固定された管状支持体750を含む。管状支持体750は、本明細書でさらに説明するように、より少ない材料を使用しながら、サイクロンの熱移動を改善することを可能にする大きさとされる。管状支持部材750は、圧力容器閉鎖ヘッド850の内側面に溶接することができる。さらに、圧力容器閉鎖ヘッド850は、管状支持部材750の取付点で材料温度が高くなるのを防止するために、業界の通例として広く普及している材料から形成された耐熱性の断熱材を含むことができる。
【0033】
ここで図10および図12を参照すると、開示対象のさらなる特徴を説明および比較することを目的として、図10の従来のサイクロンアセンブリ10を図12に示す一体化サイクロンアセンブリ20と比較することができる。図10に示すように、従来のハンガーストラップ350を使用するには、実際のハンガーストラップ350の長さAが、望ましいハンガーストラップ350の長さBよりも長い構成が必要とされる。すなわち、望ましいハンガーストラップ350の長さBは、主サイクロン100の交差ダクト1050と圧力容器850の支持面との間で測定することができ、その結果、そのような望ましい長さは、約12インチ〜24インチの範囲内とすることができる。図10は、望ましい長さBよりも長く、したがって、主サイクロン100およびハンガーストラップ350の熱膨張に対して不適切に応答することを含めて、安定することができないハンガーストラップ350の長さAを有する従来のサイクロンアセンブリ10を示している。
【0034】
それと比較して、図12に示すように、管状支持部材750は、容器シェル120内で副サイクロン200を支持するように構成された出口管450と長さがほぼ等しい長さCを有することができる。したがって、一体化主サイクロン100および副サイクロン200は、管状支持部材750および出口管の熱膨張により、同様に平行移動することができ、したがって、サイクロンの動作中の安定性および支持を改善することができる。さらに、本明細書に例示されている通り、管状支持部材750は、副サイクロンの出口管450の幅寸法c2にほぼ等しい幅寸法c1を有することができる。さらに、本明細書に例示されている通り、管状支持部材750は、出口管450のものと同じ熱膨張係数を有する材料から形成することができる。好ましくは、部材750および容器シェル120は、これらの構成要素間の不均一な熱膨張および熱収縮を回避するために、同じ材料から形成される。
【0035】
ここで図13を参照すると、開示対象によるサイクロンアセンブリ25のさらなる実施形態が提示されている。図13に示すように、管状支持部材755は、ステンレス鋼または炭素鋼などの適切な材料からなる可撓性ヒンジ950を使用して、主サイクロン100を圧力容器125のプレナムスカート550に連結することができる。そのような構成は、限定するものではないが、例えば、管状支持部材755を圧力容器ヘッド850に直接連結することができない、直径D1が縮小された圧力容器内に、主サイクロン100用の管状支持部材755を設けるために使用することができる。一部の構成では、直径がより小さいプレナムチャンバは、材料コスト、製造コスト、設置コスト、および運転経費の削減を可能にする。
【0036】
開示対象による管状支持部材750、755は、非限定的な例示として、標準パイプまたは所望の直径を形成するための圧延金属シートから製造し、所望の長さに切断することができる。さらに、本明細書に例示されている通り、管状支持部材750、755は、出口管450の壁厚と同じ壁厚を有して形成することができる。この態様では、管状支持部材750、755は、完全に工場製作し、圧力容器120、125内に設置する前に、サイクロンアセンブリ20、25に事前に組み付けることができる。さらに、ハンガーストラップ350と比較して、管状支持部材750、755の大きさを小さくすることで、圧力容器120、125内の空き空間が増大して、例えば、点検口および/または操作手順のための空間を増大させることが可能になる。したがって、管状支持部材750、755のコンパクトな構造は、内部ハードウェアの干渉を回避するように組み込むことができる。さらに、管状支持部材750、755の機械的な複雑性が低くなることで、製造コスト、設置コスト、ならびにユニット保守コストおよび材料コストを削減することができる。
【0037】
本明細書で説明したアセンブリは、任意の反応器システム、または流体層(又は床)技術およびサイクロンシステムを利用する石油精製または石油化学品精製用のプロセスで利用することができる。本開示対象は、例えば、それらに限定するものではないが、(i)無水フタル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、エチレンジクロリド、クロロメタン、無水マレイン酸、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびo−クレゾールの少なくとも1つの調製と、(ii)フィッシャ−トロプシュ合成と、(iii)残油触媒分解(resid cat cracking)と、(iv)少なくとも1つのメタノールからオレフィンへ(MTO)、メタノールから芳香族へ(MTA)、メタノールからパラキシレンへ(MTP)、メタノールからガソリンへ(MTG)、メタノールからディーゼルへ(MTD)、合成ガスからオレフィンへ、合成ガスから芳香族へ、合成ガスからパラキシレンへ、石炭からオレフィンへ、石炭から芳香族へ、メタノールまたはDME(ジメチルエーテル)を用いた芳香族へのベンゼンおよび/またはトルエンのメチル化、メタノールまたはDMEを用いたパラキシレンへのベンゼンおよび/またはトルエンのメチル化、MEB(メチルエチルベンゼン)へのトルエンのエチル化、DEB(ジエチルベンゼン)へのベンゼンのエチル化、バイオマスからオレフィンへ、バイオマスから芳香族へ、およびバイオマスからガソリンへ、の各変換とを含む、サイクロンシステムを利用する様々な流体層(又は床)技術と併用することができると考えられる。
【0038】
開示対象が、特定の好ましい実施形態に関連して本明細書で説明されたが、当業者には、開示対象の範囲から逸脱することなく、開示対象に対して様々な修正および改良を行うことができると分かるであろう。さらに、開示対象の1つの実施形態の個々の特徴は、本明細書で説明することができるし、または他の実施形態ではなく、1つの実施形態の図面に示すことができるが、1つの実施形態の個々の特徴は、別の実施形態の1つまたは複数の特徴、または複数の実施形態からの特徴と組み合わせることができるのは明白である。
【0039】
さらなる実施形態
実施形態1.本体と本体から延びる(又は突出した)導管とを有するサイクロン用の一体化サイクロン安定器アセンブリであって、サイクロンの上側部分に配置され、サイクロンの上側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する上側環状リングと、サイクロンの下側部分に配置され、サイクロンの下側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する下側環状リングと、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる複数の支材とを含むアセンブリ。
【0040】
実施形態2.実施形態1のアセンブリにおいて、上側リングは、導管の上端に近接して配置され、下側リングは、導管の下端に近接して配置される。
【0041】
実施形態3.実施形態1または実施形態2のいずれかによるアセンブリにおいて、上側リングは、下側リングの幅寸法よりも少なくとも約30%大きい幅寸法を有する。
【0042】
実施形態4.実施形態1〜3のいずれかによるアセンブリにおいて、複数のヒンジ部材は、1つまたはそれ以上の(又は複数の)平板ヒンジを含む。
【0043】
実施形態5.実施形態1〜4のいずれかによるアセンブリにおいて、3つのヒンジ部材が、上側リングから半径方向内側に延びる。
【0044】
実施形態6.実施形態1〜5のいずれかによるアセンブリにおいて、3つのヒンジ部材が、下側リングから半径方向内側に延びる。
【0045】
実施形態7.実施形態1〜6のいずれかによるアセンブリにおいて、上側リングのヒンジ部材は、下側リングの対応するヒンジ部材と整列する(一列に整列する又は一列に並ぶ)。
【0046】
実施形態8.実施形態7のアセンブリにおいて、各支材は、上側リングの複数のヒンジ部材の1つと下側リングの複数のヒンジ部材の1つとから延び、この各1つのヒンジ部材に連結される。
【0047】
実施形態9.実施形態8のアセンブリにおいて、上側リングは、3つのヒンジ部材を有し、下側リングは、3つのヒンジ部材を有し、さらに、3つの支材が、上側リングと下側リングとの間に延びる。
【0048】
実施形態10.上側および下側リングの少なくとも1つを、別のサイクロン用の同様に構成された安定器アセンブリの、対応する環状リングに連結するための少なくとも1つの連結部材をさらに含む、実施形態1〜10のいずれかによるアセンブリ。
【0049】
実施形態11.実施形態10のアセンブリにおいて、上側リングは、同様に構成された安定器アセンブリの上側リングに対して接線方向に延びる2つの連結部材を含み、下側リングは、同様に構成された安定器アセンブリの下側リングに対して接線方向に延びる2つの連結部材を含む。
【0050】
実施形態12.主(又は第一)サイクロンおよび主安定器アセンブリを含むサイクロンアセンブリであって、主安定器アセンブリは、主サイクロンの上側部分に配置され、主サイクロンの上側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する上側環状リングと、主サイクロンの下側部分に配置され、主サイクロンの下側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する下側環状リングと、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる複数の支材とを含み、サイクロンアセンブリはさらに、副(又は第二)サイクロンおよび副安定器アセンブリを含み、副安定器アセンブリは、副サイクロンの上側部分に配置され、副サイクロンの上側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する上側環状リングと、副サイクロンの下側部分に配置され、副サイクロンの下側部分を支持するために、内側で半径方向に延びる複数のヒンジ部材を有する下側環状リングと、上側環状リングと下側環状リングとの間に延びる複数の支材とを含み、サイクロンアセンブリはさらに、主安定器アセンブリの上側および下側リングの少なくとも1つを、副安定器アセンブリの対応する環状リングに連結する少なくとも1つの連結部材を含む、サイクロンアセンブリ。
【0051】
実施形態13.実施形態12のサイクロンアセンブリにおいて、副サイクロンは、それから延びる(又は突出した)出口管を有し、出口管は、幅寸法および長さを有し、出口管は、副サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに固定されるように構成(又は形成)され、主サイクロンは、副サイクロンに動作可能に連結され、主サイクロンは、それから延びる(又は突出した)管状支持部材を有し、管状支持部材は、副サイクロンの出口管とほぼ平行に整列し、副サイクロンの出口管と同じ長さを有しており、主サイクロンを支持するために、圧力容器閉鎖ヘッドに連結されるように構成される。
【0052】
下記に請求項で主張する特定の実施形態に加えて、開示対象はまた、下記に請求項で主張する従属的な特徴と上記に開示した特徴との他の可能な組み合わせを有する他の実施形態も対象とする。したがって、従属請求項に提示され、上記に開示した特定の特徴は、開示対象の範囲内において、他の態様で互いに組み合わせることができ、そのため、開示対象は、他の任意の可能な組み合わせを有する他の実施形態も特に対象とすると認識されるべきである。したがって、開示対象の特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明することを目的として提示された。開示したこれらの実施形態に尽きること、または開示対象を、開示したこれらの実施形態に限定することは意図されていない。
【0053】
開示対象の方法およびシステムにおいて、開示対象の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、開示対象は、添付の請求項およびそれらの均等物の範囲内である修正および変形を含むことが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】