特表2017-507013(P2017-507013A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-507013(P2017-507013A)
(43)【公表日】2017年3月16日
(54)【発明の名称】工業用水の使用を減らす方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 9/02 20060101AFI20170224BHJP
   C02F 1/44 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 9/12 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/50 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/52 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/28 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 9/04 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 9/08 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/78 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/72 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/58 20060101ALI20170224BHJP
   C02F 1/38 20060101ALI20170224BHJP
【FI】
   C02F9/02
   C02F1/44 D
   C02F9/12
   C02F1/50 510A
   C02F1/50 520Z
   C02F1/50 531M
   C02F1/50 531P
   C02F1/50 531Q
   C02F1/50 531R
   C02F1/50 532C
   C02F1/50 532E
   C02F1/50 532H
   C02F1/50 560B
   C02F1/50 560C
   C02F1/50 560E
   C02F1/52 K
   C02F1/28 A
   C02F9/04
   C02F9/08
   C02F1/78
   C02F1/72 Z
   C02F1/58 J
   C02F1/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-543682(P2016-543682)
(86)(22)【出願日】2014年12月18日
(85)【翻訳文提出日】2016年8月24日
(86)【国際出願番号】US2014071149
(87)【国際公開番号】WO2015102927
(87)【国際公開日】20150709
(31)【優先権主張番号】14/143,764
(32)【優先日】2013年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14154808.1
(32)【優先日】2014年2月12日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515050220
【氏名又は名称】エコラブ ユーエスエイ インク
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムセイル ディーパク エイ
(72)【発明者】
【氏名】ブホール ヨゲシュ
(72)【発明者】
【氏名】シバスワミ バイデエスワラン
【テーマコード(参考)】
4D006
4D015
4D037
4D038
4D050
4D624
【Fターム(参考)】
4D006GA03
4D006GA06
4D006GA07
4D006KA03
4D006KA52
4D006KA55
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(57)【要約】
本発明は、工業プロセス、特にビール若しくは飲料の製造などの瓶詰め工程において必要とされる水の量を減らすための方法及び組成物を提供する。前記方法は、以下の工程を含む:浄化した及び/又は汚れた再利用ボトルをリンスするために使用された水を回収する工程、器具の食品接触部分にCIPリンスの一部として回収された水をスプレーする工程、及びCIPの第2のリンス水を補充水として冷却塔に通す工程。前記方法は、既にシステム中にある水の再利用を可能とするが、それぞれの水の流れがどこを通るかに注意することにより、前記水は、冷却塔を損なう汚染物又はCIP法によって浄化される瓶入り製品若しくは容器を汚す汚染物を蓄積しない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業プロセスにおいて必要とされるプロセス流体の量を減らす方法であって、以下の工程:
浄化した及び/又は汚れた再利用ボトルをリンスするために使用された流体を回収する工程、
器具の食品接触部分にCIPリンスプロセスを適用する工程であって、前記CIPリンスプロセスが少なくとも1回の第1のリンスと少なくとも1回の第2のリンスを含む工程、
CIPの第1のリンスにおいて使用される流体の少なくとも一部として、回収された流体を器具の食品接触部分にスプレーする工程
CIPの第2のリンス流体を補充流体として冷却塔に通す工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、器具の前記部分がビール製造プロセスの醸造所で使用されるケトルであることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記流体が水であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、粗粒子除去工程及び/又は微粒子除去工程によって前記流体が回収された後に前記流体を調整する工程をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、粒子除去工程のために使用される前記装置が、サイクロン分離機、遠心分離機、スクリーンフィルター、バグフィルター、濾紙、MMF、サンドフィルター、MF、UF、又はそれらの組み合わせを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法であって、粒子除去工程の前に前記流体に凝集剤を加える工程をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法であって、粒子除去工程の前に前記流体に吸着剤を加える工程をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項4に記載の方法であって、粒子除去工程の前に前記流体に酸を加える工程をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項4に記載の方法であって、前記流体の温度を周囲温度にまで下げるために熱交換器に前記流体を通す工程をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記熱交換器が冷却塔水によって冷却されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、前記リンスが前記CIPプロセスの第1のリンスであることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、第1のリンスのためのリンス水の全部が、ボトル洗浄工程からの流体であることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、全ての前記補充水が前記CIPの第2のリンス工程からの流体であることを特徴とする方法。
【請求項15】
工業プロセスにおける使用のためにボトル洗浄水を再利用する方法であって、以下の工程:
浄化した及び/又は汚れた再利用ボトルをリンスするために使用された流体を回収する工程、
十分な量のコロイド状の可溶性の汚染物質を除去するのに十分な処理プロセスを適用し、それにより、回収した流体よりもきれいな水を要求する工業プロセスにおいて流体が使用されることを可能とする工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、以下の工程:
前記流体を周囲温度にまで下げる工程、
前記流体中のいくらかの界面活性剤を吸着するために吸着剤を加える工程、
pHを6.5から7.5までに下げることによりアルミニウムを沈殿させる工程、
沈殿した固体を除去するために前記流体を浄化する工程、
MMF、MF、遠心分離機、及びそれらの組み合わせから成るものから選択される方法により残留物を除去する工程、
UFによりコロイドを除去する工程、及び
NF/ROにより溶解物を除去する工程
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記流体が次いで、CIP、低温殺菌、冷却塔、ボイラー、クレート洗浄、ベルト潤滑、真空ポンプシーリング、床の洗浄、及びそれらの組み合わせから成るものより選択される工業プロセスの流体の流れに通されることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、新鮮な水の源も工業プロセスの流体の流れに通され、新鮮な水の量は、前記流体の存在がなかったならば前記工業プロセスが首尾よく完了するのに不十分な量であることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法であって、前記器具の食品接触部分にスプレーする前に、前記回収された流体が場合により消毒されることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項4に記載の方法であって、前記流体が調整された後、前記器具の食品接触部分にスプレーする前に、前記回収された流体が場合により消毒され、そして、前記消毒が、過酸化水素、過酢酸、漂白剤、次亜塩素酸ナトリウム若しくは次亜塩素酸カルシウム、二酸化塩素、亜塩素酸、クロラミン、及びオゾンを含む化学的手段、又は紫外線(UV)照射の使用、又はそれらの組み合わせによって実施されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料製造過程の様々な水使用段階のために必要となる水量を減らすための組成物、方法、及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料製造過程(アルコール及びノンアルコールのどちらも)は多くの段階において水の使用を必要とする。これらの段階は、低温殺菌、真空ポンプシーリング、発酵、ケトル醸造、及びボトル洗浄を含みうるが、それらに限定はされない。さらに、冷却塔、熱交換器、ボイラー、床洗浄、及びクレート洗浄などの設備及び保守作業も、水を必要とする。
【0003】
飲料製造過程における非常に多量の水の使用は、結果として、水のコストを生産過程の(最大ではないとしても)主要なコストの1つにしている。結果として、飲料製造過程における水の使用を減らすことには、現行の要望が存在している。理想的には、水の使用を減らすために、1つのそのような生産過程から使用済みの水を取り込み、別の使用への供給源として使用するであろう。しかしながら、実際には、飲料製造過程の段階における様々な使用が水を供給原料として不向きにしてしまうため、これはほぼ不可能である。結果として、飲料製造過程における水の使用を減らす新規な方法には、明らかな有用性がある。
【0004】
このセクションにおいて記述された技術は、具体的にそのように明示されていない限り、ここにおいて言及された特許、刊行物又は他の情報が、本発明に対する「先行技術」であるとの是認を構成することを意図してはいない。さらに、このセクションは、検索が行われたこと、又は連邦規則法典第37巻セクション1.56(a)に規定の関連情報が他に存在しないことを意味すると解釈されるべきではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1160019号明細書
【特許文献2】米国特許第6,326,340号明細書
【特許文献3】米国特許第6,454,871号明細書
【特許文献4】米国特許第6,027,572号明細書
【特許文献5】米国特許第7,247,210号明細書
【特許文献6】米国特許第7,247,210号明細書
【特許文献7】米国特許第8,398,781号明細書
【特許文献8】欧州特許出願公開第0490117号明細書
【特許文献9】米国特許第6,280,635号明細書
【特許文献10】米国特許第7,632,412号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2013/0056413号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
上で同定された長年にわたり未解決のニーズを満たすために、本発明の少なくとも1つの実施形態は、工業プロセスにおいて必要とされるプロセス流体の量を減らす方法に向けられている。方法は、以下の工程:浄化した及び/又は汚れた再利用ボトルをリンスするために使用された流体を回収する工程、器具の食品接触部分にCIPリンスプロセスを適用する工程であって、CIPリンスプロセスが少なくとも1回の第1のリンスと少なくとも1回の第2のリンスを含む工程、CIPの第1のリンスにおいて使用される流体の少なくとも一部として、回収された流体を器具の食品接触部分にスプレーする工程、並びに、補充流体として、CIPの第2のリンス流体を冷却塔に通す工程を含む。
【0007】
器具の部分は、ビール製造プロセスの醸造所において使用されるケトルでありうる。流体は、水でありうる。流体は、回収された後に粗粒子除去工程及び/又は微粒子除去工程によって調整されてもよい。粒子除去工程のために使用される装置は、サイクロン分離機、遠心分離機、スクリーンフィルター、バグフィルター、濾紙、MMF、サンドフィルター、MF、UF、及びそれらの組み合わせを含みうる。方法はさらに、粒子除去工程の前に流体に凝集剤(flocculant)を加える工程を含んでいてもよい。粒子除去工程の前に、吸着剤が流体に加えられてもよい。粒子除去工程の前に、酸が流体に加えられてもよい。流体の温度を周囲温度まで下げるために、流体を熱交換器に通してもよい。熱交換器は、冷却塔水によって冷却されうる。第1のリンスのためのリンス水の全部が、ボトル洗浄工程からの流体であってもよい。冷却塔補充水の全部が、CIPの第2のリンス工程からの流体であってもよい。
【0008】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、工業プロセスにおける使用のためにボトル洗浄水を再利用する方法に向けられている。方法は、以下の工程:浄化した及び/又は汚れた再利用ボトルをリンスするために使用された流体を回収する工程、十分な量のコロイド性及び可溶性の汚染物質を除去するのに十分な処理プロセスを適用し、それにより、回収した流体よりもきれいな水を要求する工業プロセスにおいて流体が使用されることを可能とする工程を含む。方法はさらに以下の工程:流体を周囲温度にまで下げる工程、流体中の何らかの界面活性剤を吸着するために吸着剤を加える工程、pHを6.5から7.0に下げることによりアルミニウムを沈殿させる工程、沈殿した固体を除去するために流体を浄化する工程、MMF、MF、遠心分離機、及びそれらの組み合わせから成るものから選択される方法により残留物を除去する工程、UFによりコロイドを除去する工程、並びにROにより溶解物を除去する工程を含みうる。流体はそれから、工業プロセスの流体の流れに通されうる。工業プロセスの流体の流れは、CIP、低温殺菌、冷却塔、ボイラー、クレート洗浄、ベルト潤滑、真空ポンプシーリング、床の洗浄、及びそれらの組み合わせを含むが、それらに限定はされない。また、新鮮な水の源も工業プロセスの流体の流れに通されてよく、新鮮な水の量は、流体の存在がなかったならば工業プロセスが首尾よく完了するのに不十分な量でありうる。
【0009】
本明細書にはさらなる特徴及び利点が記述されており、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0010】
発明の詳細な説明が、図面への具体的な参照がなされるとともに、以下に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】飲料製造過程における水の使用を減らすことの第1の可能な例の図解である。
図2】飲料製造過程における水の使用を減らすことの第2の可能な例の図解である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この開示の目的のため、図中の同様な参照番号は、他の指示がない限り、同様な特徴を指すものとする。図面は、本発明の原理の例示に過ぎず、本発明を図示された特定の実施形態に限定することを意図したものではない。
【0013】
以下の定義は、本願において使用される用語がどのように、特に特許請求の範囲がどのように解釈されるべきかを明らかにするために提供される。定義の編成は、便宜上のものに過ぎず、いずれかの定義を特定のカテゴリーに限定することを意図したものではない。
【0014】
「凝固剤(coagulant)」は、懸濁した固体/粒子が凝集できるように、それらの電荷を中和するために固液分離段階でしばしば使用される水処理薬を意味し、凝固剤はしばしば、無機凝固剤、有機凝固剤、無機及び有機凝固剤の混合物として分類され、無機凝固剤はしばしば、硫酸アルミニウム/塩化アルミニウム、塩化第二鉄/硫化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、及び/又は塩化アルミニウム水和物などのアルミニウム又は鉄の塩を含むか又は包含し、有機凝固剤はしばしば、ポリアミン、ポリ四級、ポリDADMAC、エピDMAを含むがそれらに限定されない正に荷電した低分子量のポリマー化合物であり、凝固剤はしばしば、凝集剤よりも高い電荷密度と低い分子量を有し、しばしば凝固剤が微細に分割された懸濁粒子を含む液体に添加されると、それはイオン電荷の中和のメカニズムを介して固体を不安定化して凝集させ、凝固剤のさらなる性質と例は、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,第5版,(2005)(Wiley,John & Sons,Inc.発行)に記載されている。
【0015】
「再循環熱交換器」は、器具/システムを介して循環又は再循環している流体への又は流体からの加熱又は冷却の熱伝達を促進するように構築又は配置された、器具及び/又はシステムの1つ以上の部分を意味し、本願の目的に関し、業界用語「冷却塔」は、再循環熱交換器の全ての形態を包含し、再循環熱交換器のさらなる詳細と説明はThe Nalco Water Handbook(第3版),ダニエル フリン(Daniel Flynn)著,McGraw Hill(2009)の全体、特に第14頁第1行から第17頁23行に記載されている。
【0016】
「ブローダウン」は、冷却塔を繰り返し通され、繰り返し蒸発を受け、結果として、冷却塔における熱交換媒体としての使用から除かれるまでに不要な汚染物が過剰に蓄積した流体、典型的には水を意味する。
【0017】
「補充」は、蒸発により失われた流体を補うため、再循環している流体を希釈するため、及び/又は除去されたブローダウンを補うために、冷却塔中の流体に添加される流体、典型的には水を意味する。
【0018】
「冷却塔」は、大気中にプロセス廃熱を伝達するために使用される熱除去装置を意味し、それは一般的に、プロセス熱を除去し、湿球温度近くまで作業流体を冷却するために水の蒸発を使用し、それは蒸発冷却塔と蒸発凝縮器の両方を含む。
【0019】
「CIP」は、定置洗浄(clean in place)を意味する。
【0020】
「CIPの第1のリンス又は予備リンス又は予備水洗」は、酸/塩基/洗浄剤による実際のCIPが生じる前に、別の流体、典型的には水によって、器具及びラインから、緩く沈着したプロセス流体及び固体を除去する工程を指す。
【0021】
「CIPの第2のリンス又は最終リンス」は、典型的には新鮮な水又は同等の品質の水を使用して、器具及びラインから酸、塩基及び洗浄剤などの残留CIP成分を除去する工程を指す。この工程は、追加の衛生化工程を含んでも含まなくてもよい。
【0022】
「ボトル」は、プラスチック、金属若しくはガラスのボトル、缶、ケッグ(keg)、又はそれらの組み合わせを含む。
【0023】
「ドロップレット」は、連続相の液体に囲まれた分散相の物質の塊を意味し、それは懸濁した固体又は分散した液体でありうる。
【0024】
「有効量」は、非添加の対照試料に比べた場合に、3つの分位数の1の増加をもたらす添加剤の用量を意味する。
【0025】
「凝集剤」は、何らかの粒子がその中で熱力学的に分散する傾向がある液体担体相に添加された場合に、表面張力や吸着などの弱い物理的力の結果として、それらの粒子の凝集が形成されるのを誘導する組成物を意味し、凝集はしばしば、凝集した小球の間に介在する液体担体のフィルムと一緒に凝集した、粒子の分離した小球の形成を伴い、本明細書において使用される凝集は、ASTME20−85に記載されたそれらの記述並びにKirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,第5版,(2005),(Wiley,John & Sons,Inc.発行)に記載された記述を含み、凝集剤はしばしば、微細に分離された懸濁粒子を含有する液体に添加された場合、粒子間架橋のメカニズムを介して固体を不安定化し、凝集させる低い電荷密度と高い分子量(1,000,000以上)を有する。
【0026】
「凝集性製剤(Flocculating Agent)」は、液体に添加された場合、液体中のコロイド性の微細に分けられた懸濁粒子を不安定化し、凝集させる組成物を意味し、凝集剤と凝固剤は凝集性製剤となりうる。
【0027】
「界面活性剤」は、アニオン性、ノニオン性、カチオン性、及び両性イオン性界面活性剤を含む、広義の用語である。界面活性剤の実施を可能とする説明はKirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,第8巻,第900頁−第912頁及びMcCutcheon’s Emulsifiers and Detergentsに述べられており、これらのどちらも本願に引用して援用する。
【0028】
「フィルター」は、それを通過する液体中から懸濁物質を除去するように構築され配置された構造を意味し、フィルター及び濾過のより詳細な説明はThe Nalco Water Handbook(第3版),ダニエル フリン(Daniel Flynn)著,McGraw Hill(2009)の全体、特に第6頁第1行から第8頁第30行に記述されている。
【0029】
「MMF」は、多層フィルターを意味し、そのより詳細な説明はThe Nalco Water Handbook(第3版),ダニエル フリン(Daniel Flynn)著,McGraw Hill(2009)の全体、特に第6頁第1行から第8頁第30行に記述されている。
【0030】
「膜」は、それを通した物質移動が生じうるその厚さよりも、はるかに大きな横方向寸法を有する構造を意味し、膜は液体を濾過するために使用されうる。
【0031】
「MF」は、0.1μmより大きな粒子及び溶解した巨大分子が膜を通過しない、膜に基づく分離プロセスである精密濾過を意味する。MFは圧力駆動性でありうる。
【0032】
「NF」は、1nmより大きな粒子及び溶解した巨大分子が膜を通過しない、膜に基づく分離プロセスであるナノ濾過を意味する。NFは圧力駆動性でありうる。
【0033】
「RO」は、水における浸透圧(束一的特性)を克服するために静水学的力(熱力学的パラメータ)を使用して、1つ以上の不要な要素を水から除去する水の浄化技術である、逆浸透を意味する。ROは、浸透圧が静水学的力によって克服される膜ベースの分離プロセスであってもよく、それは化学ポテンシャルによって駆動されることができ、ROは圧力駆動性でありえ、ROは溶液から多くの種類の分子及びイオンを除去することができ、工業プロセスと飲用水の両方において使用され、加圧ROプロセスにおいては溶質が膜の加圧された側に保持され、純粋な溶媒は反対側へと通過することが可能とされ、「選択的」であるためにRO膜は小孔(穴)を大きな分子又はイオンが通ることを許さないようなサイズとされることができ、そしてしばしば溶液の小さな成分(溶媒など)のみを自由に通過させ、場合によっては0.5nmよりも大きな溶解した分子は膜を通過しない。
【0034】
「分離」は、物質の混合物を2つ以上の別々の生成物の混合物へと変換し、少なくともその1つが、1つ以上の混合物の成分について濃縮される物質移動プロセスを意味し、それは以下のプロセスを含むが、それらに限定はされない:吸着、遠心分離、サイクロン分離、密度に基づく分離、クロマトグラフィー、結晶化、デカンテーション、蒸留、乾燥、電気泳動、水簸、蒸発、抽出、浸出抽出、液−液抽出、固相抽出、浮選、溶存空気浮選、フロス浮選、凝集、濾過、メッシュ濾過、膜濾過、精密濾過、限外濾過、ナノ濾過、逆浸透、分別蒸留、分別凍結、磁気分離、沈殿、再結晶化、沈降、重力分離、ふるい分け、ストリッピング、昇華、気−液分離、風選、帯域精製、及びそれらの組み合わせ。
【0035】
「UF又は限外濾過」は、静水圧力が濾液を半透膜に対して押しつけ、水と低分子量の溶質が膜を通過すると同時に、懸濁した固体及び高分子量の溶質は保持される濾過のプロセスを意味し、それは、巨大分子(10−10Da)溶液を精製し、濃縮するために工業及び研究において使用されている。それは、クロスフロー又はデッドエンドモードで適用されることができ、限外濾過における分離は濃度分極を受けてもよい。限外濾過を適用し、分類するための正確な境界とプロトコールは、以下の科学文献において明らかにされている:Ultrafiltration and Microfiltration Handbook,第2版,ムニール シェリャン(Munir Cheryan)著,CRC Press LLC発行(1998)。
【0036】
上記の定義又は本願の他の部分に述べられている記載が、一般的に使われている意味(明示的又は暗黙的)、辞書における意味、又は本願に引用して援用する出典に述べられている意味と矛盾する場合は、本願及び特に特許請求の範囲の用語は、本願における定義又は記載に従って解釈されるべきであり、一般的な定義、辞書による定義、又は引用して援用する定義に従っては解釈されるべきではないと理解される。上記に照らし、用語が辞書によってのみ解釈されることができる場合、用語がKirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,第5版,(2005),(Wiley,John & Sons,Inc.発行)によって定義されている場合は、この定義が、どのように特許請求の範囲において用語が定義されるべきかを支配するものとする。
【0037】
本発明の少なくとも1つの実施形態は、工業プロセスにおける水の使用を減らす方法に向けられている。方法は、CIPプロセスにおいてボトル洗浄流体を使用すること、及び補充として冷却塔にCIPの第2のリンス流体を通すことを伴う。
【0038】
少なくとも1つの実施形態において、洗浄流体は、ボトル洗浄機において再利用ボトルを洗浄するプロセスにおいて使用される洗浄水である。欧州特許出願EP1160019号に記載されているように、ボトルが再利用される場合、それらは浸漬、スクラビング、煮沸、及び研磨を含みうる激しい洗浄プロセスを受ける。激しい洗浄プロセスの最終工程は、本質的に清浄な水により本質的に清浄なボトルの内部を噴霧する工程である。汚れ沈着物は既に取り除かれているため、この最終工程は、ボトルから汚れ沈着物を取り除くものではない。むしろこの最終工程は、残留性の洗浄薬品を取り除く目的のためのみのものである。
【0039】
洗浄流体はそれから、CIPプロセスにおける第1のリンスのための流体源として使用される。例えば、米国特許第6,326,340号、第6,454,871号、第6,027,572号、第7,247,210号、及び第8,398,781号、並びに欧州特許出願第0490117A1号に説明されているように、CIP洗浄技術は、飲料、ミルク、ジュース等といった液体製品の流れを一般に処理するために使用される、タンク、配管、ポンプ及び他の処理器具の内部部品からの汚れの除去に適合した特定の洗浄方式である。CIP洗浄は、システムの部品を取り外すことなく、洗浄溶液をシステムに通すことを伴う。最小限のCIP技法は、洗浄液を器具に通し、それから、通常の処理を再開することを伴う。洗浄剤の残留物によって汚染された製品は廃棄されうる。しばしば、CIP法は、第1のリンス、洗浄溶液の適用、飲用水による第2のリンスを伴い、それに生産過程の再開が続く。また、プロセスは、リンス、酸性又は塩基性の機能性流体、温水、冷水等といった溶媒又は他の洗浄成分が、プロセス中の任意の工程で器具と接触させられうる、他の接触工程も含むことができる。
【0040】
少なくとも1つの実施形態において、CIPプロセスは飲料の製造に使用される器具の1以上の部分を洗浄するために使用される。少なくとも1つの実施形態において、CIPプロセスは、ビール製造過程の醸造所に設置されたケトルを洗浄するために使用される。ビール製造過程において、大麦の穀粒は醸造所ケトル中で浸漬され、ここで、アルコールが過剰な水から取り除かれる。製品はそれから、発酵段階、濾過段階を通過し、それから瓶詰め/包装される。
【0041】
少なくとも1つの実施形態において、CIPの第2のリンス流体として使用される流体はそれから、補充として冷却塔に加えられる。米国特許第6,280,635号及び第7,632,412号並びに米国特許出願公開第2013/0056413号に記載されているように、冷却塔が作動する際、その循環する熱伝達流体は、蒸発とブローダウンにより絶えず失われている。結果として、補充流体が定期的に冷却塔に加えられる必要がある。
【0042】
1つのプロセスからの廃水が理論的には別のプロセスのための給水として使用されうることが産業において一般に知られているが、上述の水/流体の特定の使用は、先行技術によって逆の教示がなされている。これは、水の各使用が水における汚染物質の蓄積を増加させ、また、補充水の全体的な目的は、蓄積された汚染物質の効果を取り消すことであるからである。CIPにおいて使用されるものなどの食物と接触する状態となる表面を洗浄するために使用される流体は、冷却塔流体がブローダウンとして取り除かれることが必要となる可能性を増加させる薬剤をCIPリンスが使用することから、特に問題となる。
【0043】
ここで図1を参照すると、CIPの第1のリンスにおける使用のためのボトル洗浄水と、冷却塔へのCIPの第2のリンス水を調整する方法が示されている。ボトル洗浄水の一部又は全部が、粗いスクリーンを通過する。粗いスクリーンは、メッシュスクリーンフィルター又は遠心分離機などを含むが、それらに限定はされないメカニズムによって、大きな懸濁した固体(1マイクロメートルサイズまで又はそれ以上)を除去/濾過する。流出液はそれから、タンク中に貯蔵されてもよい。それから、それは微粒子濁り(最大1から0.01マイクロメートルサイズ以上まで)を取り除く粒子除去段階に移される。粒子除去段階は、サイクロン分離機、遠心分離機、スクリーンフィルター、バグフィルター、濾紙、多層濾過、精密濾過、限外濾過、又はそれらの組み合わせを含みうる。粗粒子と微粒子の除去は、UF又はMFが使用される場合はワンステップで達成されうる。それは、それがCIPプロセスの第1のリンスに適用されるまで、タンク又は保持容器中に貯蔵されてもよい。濾過後のこの流体は場合により、CIPリンス工程においてそれを使用する前に、化学的手段、過酸化水素、過酢酸、漂白剤、次亜塩素酸ナトリウム若しくは次亜塩素酸カルシウム、二酸化塩素、亜塩素酸、クロラミン、オゾンを用いて、又は紫外線(UV)照射若しくはそれらの組み合わせを用いて消毒されてもよい。CIPプロセス後、適用された第2のリンス水の一部又は全部が、冷却塔及び/又は排水に通されうる。
【0044】
少なくとも1つの実施形態において、CIPの第2のリンス後に、流体は、冷却塔における使用の前に、流体中に引き続き残存する消毒剤(過酸、次亜塩素酸、及び/又は過酸化物を含むが、それらに限定はされない)を取り除くように調整される。
【0045】
少なくとも1つの実施形態において、流体の流れが、流体の量と質の両方の面において、CIPにおける使用に適していること、又は冷却塔補充として適していることを確認するために、モニタリング及び制御の装置及び方法(IMCA−計測、モニタリング、制御、及び自動化を含むが、それらに限定はされない)が使用される。IMCA法の典型的な例は、文献Advances in Water Desalination,初版,ノーム リオール(Noam Lior)著,John Wiley and Sons,(2013)に記載されている。
【0046】
ここで図2を参照すると、流体を調整する第2の方法が示されている。この方法は、使用されたボトル洗浄水に、使用されたCIPリンスに、及び/又は任意の他の工業流体の流れに適用されうる。このプロセスの流出液は、高純度液体を必要とする任意のプロセス流に供給流体として適用されうる。
【0047】
最初に、場合により、入力流体(ボトル洗浄水など)の温度が熱交換器によって周囲温度にまで下げられる。それから、1以上の吸着剤が、表面活性剤及び他の有機物のいくつかを吸着するために加えられる。吸着剤の例は、天然の又は化学的に修飾された粘土、活性炭、ポリマー吸着剤、変性シリカ、無機−有機複合ナノ粒子、又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定はされない。それから、アルミニウムを沈殿させるためにpHが6.5から7.5までに下げられる。それから、沈殿した固形物を取り除くために、流体は浄化器を通される。残留性の懸濁した固体は場合により、多層フィルター(MMF)、サンドフィルター、バグフィルター、スクリーンフィルター、精密濾過(MF)又は遠心分離機、によって取り除かれる。コロイド性の物質は、それから、限外濾過(UF)によって取り除かれる。最後に、溶解した固形物がナノ濾過(NF)及び/又は逆浸透(RO)によって取り除かれる。
【0048】
この方法は、異なる品質の水の生成を可能とし、したがって、その全てがたいてい新鮮な水を使用するCIP、低温殺菌器、冷却塔、ボイラー、クレート洗浄、ベルト潤滑、真空ポンプシーリング、床洗浄、ポリマー希釈等へ再利用されうる。量と質は、IMCA法によってモニタリングされ、制御されうる。
【実施例】
【0049】
上記は、以下の実施例を参照することで、より良く理解されうるが、実施例は説明の目的で呈示されており、本発明の範囲を限定することは意図していない。特に、実施例は、本発明に固有の原理の典型的な例を示しており、これらの原理は、これらの例に記載の特定の条件に厳密に限定されるものではない。結果として、本発明は、本明細書に記載された実施例への様々な変更と修正を包含し、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、また、その意図された利点を減じることなく、そのような変更と修正がなされうることが理解されるべきである。したがって、そのような変更と修正は、書き添えられた特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
【0050】
ビール醸造所におけるボトル洗浄に使用される水の試料が、CIPに導入される前に処理のために回収された。表1及び2は、本発明の第1(図1)及び第2(図2)の方法による処理の後に得られた水の品質を示している。
【0051】
【表1】
【0052】
表1の様々な孔径の濾紙による自然なpHでのボトル洗浄水の濾過からわかるように、pHを維持しつつ、鉄、TVC、カルシウム、及び濁度などの有意な水準の汚染物質を減じることができた。この水はCIPプロセスの第1のリンスのために使用されうる。
【0053】
【表2】
【0054】
化学的前処理と限外濾過の後の水の品質は、クレート洗浄及び床洗浄のために使用されうるのに対して、RO後のものは、冷却塔、ボイラー、低温殺菌器、真空ポンプシーリング、CIP等を含むプラント内のほとんどの仕向先に適しており、よって、必要とされる品質に応じた水を生成するための柔軟性をユーザーに与え、最終結果は新鮮な水の使用の低減となる。
【0055】
本発明は、多くの異なる形態において具体化されうるが、本発明の特定の好ましい実施例が、ここにおいて詳細に説明されている。本開示は、本発明の原理の例示であり、説明された特定の実施形態に本発明を限定することを意図したものではない。本明細書において言及された全ての特許、特許出願、科学論文、及び他のあらゆる参照された資料は、その全体を引用により援用する。さらに、本発明は、本明細書において言及された、本明細書に記述された、及び/又は本明細書に取り込まれた、様々な実施形態の一部又は全部の任意の可能な組み合わせを包含する。加えて、本発明は、本明細書において言及された、本明細書に記述された、及び/又は本明細書に取り込まれた、様々な実施形態の1つ又は一部を特に除外もする任意の可能な組み合わせを包含する。
【0056】
上の開示は、説明的となることを意図しており、網羅的となることは意図していない。この記述は、当業者に多くの変形及び代案を示唆するであろう。全てのこれらの代案及び変形は、特許請求の範囲内に含まれることが意図され、ここで、用語「含む(comprising)」は「含むが、それに限定はされない(including,but not limited to)」を意味する。技術に精通したものは、本明細書に記載された特定の実施形態の他の等価物を認識しうるが、等価物もまた特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。
【0057】
本明細書において開示された全ての範囲及びパラメーターは、そこに包含される任意の全ての部分範囲、及び端点間のあらゆる数を包含すると理解される。例えば、「1から10」と述べられた範囲は、最小値の1と最大値の10の間(かつそれらを含む)の任意の全ての部分範囲;つまり、1以上の最小値で始まる全ての部分範囲(例えば1から6.1)、及び10以下の最大値で終わる全ての部分範囲(例えば2.3から9.4、3から8、4から7)、並びに範囲内に含まれる各数1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10を最終的に含むとみなされるべきである。本明細書における全てのパーセンテージ、比率、及び割合は、他の指定がない限り重量による。
【0058】
本発明の好ましい実施形態及び代替的な実施形態の記述をこれで終える。当業者は、本明細書に記述された特定の実施形態の他の等価物を認識しうるが、等価物は、ここに付属する特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。
図1
図2
【国際調査報告】