(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-507817(P2017-507817A)
(43)【公表日】2017年3月23日
(54)【発明の名称】フィルム転写システム
(51)【国際特許分類】
B44C 1/17 20060101AFI20170303BHJP
B41F 16/00 20060101ALN20170303BHJP
【FI】
B44C1/17 A
B41F16/00 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-555426(P2016-555426)
(86)(22)【出願日】2014年9月12日
(85)【翻訳文提出日】2016年5月31日
(86)【国際出願番号】KR2014008504
(87)【国際公開番号】WO2015076489
(87)【国際公開日】20150528
(31)【優先権主張番号】10-2013-0143943
(32)【優先日】2013年11月25日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516151760
【氏名又は名称】ウィルランス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】新井 貴久男
【テーマコード(参考)】
3B005
【Fターム(参考)】
3B005EB07
3B005EC15
3B005GA04
(57)【要約】
本発明は、フィルム転写システムに関し、より詳しくは、転写工程中に転写プレートの精度が落ちて転写品質が低下することを防止し、迅速な工程が行われるように構造が改善したフィルム転写システムに関する。
本発明によるフィルム転写システムは、上面に基板が載置されるための、安着溝を有する多数の転写プレートと、上面に転写プレートが着脱可能に結合される第1作業テーブルおよび第2作業テーブルと、第1作業テーブルに取り付けられ、転写プレートが第1作業テーブル上に載置されると、転写プレートに結合されて転写プレートを第1作業テーブルに固定させる第1クランプ装置と、第2作業テーブルに取り付けられ、転写プレートが第2作業テーブル上に載置されると、転写プレートに結合されて転写プレートを第2作業テーブルに固定させる第2クランプ装置と、第1,第2作業テーブルの間に取り付けられ、第1作業テーブルに載置された転写プレートを第2作業テーブルに移送するか、第2作業テーブルに載置された転写プレートを第1作業テーブルに返送するロボットアームと、を含んでなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に基板が載置される安着溝を有する多数の転写プレートと、
上面に前記転写プレートが着脱可能に結合される第1作業テーブルおよび第2作業テーブルと、
前記第1作業テーブルに取り付けられ、前記転写プレートが第1作業テーブル上に載置されると、前記転写プレートに結合されて前記転写プレートを第1作業テーブルに固定させる第1クランプ装置と、
前記第2作業テーブルに取り付けられ、前記転写プレートが第2作業テーブル上に載置されると、前記転写プレートに結合されて前記転写プレートを第2作業テーブルに固定させる第2クランプ装置と、
前記第1,第2作業テーブルの間に取り付けられ、第1作業テーブル上に載置された前記転写プレートを第2作業テーブルに移送するか、前記第2作業テーブルに載置された前記転写プレートを第1作業テーブル上に返送するロボットアームと、を含んでなるフィルム転写システム。
【請求項2】
前記第1クランプ装置は、
前記第1作業テーブルの一側に回転可能に取り付けられ、前記転写プレートが第1作業テーブル上に載置されると、回転して上端が前記転写プレートの上面に結合する第1クランプと、
前記第1クランプの下端に連結されて前記第1クランプの下端を押したり引いたりして前記第1クランプを回転させる第1駆動装置とを含むことを特徴とする、請求項1記載のフィルム転写システム。
【請求項3】
前記第1クランプは、前記第1作業テーブルの一側に設けられる第1ブラケットにヒンジ軸で結合されることを特徴とする、請求項2記載のフィルム転写システム。
【請求項4】
前記第1クランプの上端にはフック状の締結部が形成され、前記転写プレートの上面には前記締結部が挿入される締結溝が形成されることを特徴とする、請求項2記載のフィルム転写システム。
【請求項5】
前記第1駆動装置は、第1作業テーブルの下面の一側に設けられる第1シリンダーと、一方は前記第1クランプの下端に連結され、他方は前記第1シリンダー内で前後方向にスライド移動する第1ピストンとを含むことを特徴とする、請求項2記載のフィルム転写システム。
【請求項6】
前記第1シリンダーは、前記第1作業テーブルの下面に設けられる前記第1締結ブラケットに一端が挿入されてヒンジ軸で結合されることを特徴とする、請求項5記載のフィルム転写システム。
【請求項7】
前記第2クランプ装置は、
前記第2作業テーブルの一側に回転可能に取り付けられ、前記転写プレートが前記第2作業テーブル上に載置されると、回転して上端が前記転写プレートの上面に結合する第2クランプと、
前記第2クランプの下端に連結されて前記第2クランプの下端を押したり引いたりしながら前記第2クランプを回転させる第2駆動装置とを含むことを特徴とする、請求項1記載のフィルム転写システム。
【請求項8】
前記第2クランプは、前記第2作業テーブルの一側に設けられる第2ブラケットにヒンジ軸で結合されることを特徴とする、請求項7記載のフィルム転写システム。
【請求項9】
前記第2駆動装置は、第2シリンダーと、一方は前記第2クランプの下端に連結され、他方は前記第2シリンダー内で前後方向にスライド移動する第2ピストンとを含むことを特徴とする、請求項7記載のフィルム転写システム。
【請求項10】
前記ロボットアームは、前記転写プレートを把持するアーム部と、前記アーム部を上下方向に垂直移動させる高さ調節部と、前記高さ調節部の下面に設けられてモーターなどの駆動装置により回転する回転部とからなることを特徴とする、請求項1記載のフィルム転写システム。
【請求項11】
前記アーム部は、互いに近接する方向に水平移動して、前記転写プレートの両側面を加圧する第1,第2アーム部からなることを特徴とする、請求項10記載のフィルム転写システム。
【請求項12】
前記高さ調節部は、前記アーム部の下面に設けられる第1,第2スライダーと、前記第1,第2スライダーが上下方向に移動できるように結合される第1,第2ガイドレールとを含むことを特徴とする、請求項10記載のフィルム転写システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフィルム転写システムに関し、より詳しくは、転写工程中に転写プレートの精度が落ちて転写品質が低下することを防止し、迅速に工程が行われるように構造が改善されたフィルム転写システムに関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機、冷蔵庫のような各種家庭用電子機器やスマートフォンのような通信機器の表面に視覚的な効果を与えるために、製造会社のロゴのような様々な模様を描き込む方法として、従来は、スプレー転写またはシルクスクリーン印刷が使用された。
【0003】
ところが、前記スプレー転写法は、噴射という方法の限界により、多様なデザインの実現が難しいだけではなく、噴射された物質が大気中に拡散して環境汚染の原因となった。
【0004】
また、シルクスクリーン印刷法は、同じデザインを同じ色で反復印刷することができないため、同じカラーの柄が印刷された製品の大量生産ができない問題があった。
【0005】
最近では、これらの問題を解決するために、所望の装飾効果を実現するための柄が形成された転写フィルムを用いる方法が使用されている。
【0006】
このような転写フィルムを用いる方法では、基板が載置されているジグの表面に転写フィルムを固定させた後、転写ローラーを用いて転写フィルムを熱圧着する過程が必要である。
【0007】
しかし、転写フィルムが載置されるジグの構造が脆弱で、転写工程の際転写ローラーが加える外力によってジグの下部が不安定となり、精度が落ちる現象が起き、これにより転写品質が大きく低下することがしばしば生じている。従って、転写工程が迅速、かつ、安定的に行われ得るフィルム転写システムの開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
転写工程が行われる過程において、転写プレートの精度が落ちて転写品質が低下することを防止して、迅速な工程が進められるように構造が改善されたフィルム転写システムを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決するために、本発明は、上面に基板が載置され、安着溝を有する多数の転写プレートと、上面に転写プレートが着脱可能に結合される第1作業テーブルおよび第2作業テーブルと、第1作業テーブルに取り付けられ、転写プレートが第1作業テーブル上に載置されると、転写プレートに結合されて転写プレートを第1作業テーブルに固定させる第1クランプ装置と、第2作業テーブルに取り付けられ、転写プレートが第2作業テーブル上に載置されると、転写プレートに結合されて転写プレートを第2作業テーブルに固定させる第2クランプ装置と、第1,第2作業テーブルの間に取り付けられ、第1作業テーブルに載置された転写プレートを第2作業テーブルに移送するか、第2作業テーブルに載置された転写プレートを第1作業テーブルに返送するロボットアームと、を含んでなるフィルム転写システムを提供する。
【0010】
本発明に係るフィルム転写システムによると、第1、第2クランプ装置を用いて、基板が安着されている転写プレートを、第1作業テーブルおよび転写ローラーによるフィルム熱加圧処理が行われる第2作業テーブルに安定的に固定できるようにすることで、転写作業が行われる過程で、転写プレートの精度が落ちて転写品質が低下する現象を防止することができる。
【0011】
また、本発明に係るフィルム転写システムによると、ロボットアームを用いて転写プレートのみを第1作業テーブルから第2作業テーブルに移送し、同時に転写工程が完了した転写プレートは、第2作業テーブルから第1作業テーブルに返送できるようにすることで、転写工程が迅速に行えるようにすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるフィルム転写システムは、転写作業の過程で転写プレートの精度が落ちて転写品質が低下することを防止する効果がある。
【0013】
また、本発明によるフィルム転写システムは、転写工程を迅速に行えるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明によるフィルム転写システムの全体的な構造を示す図である。
【
図2】本発明による第1作業テーブル及び第1クランプ装置の構造を詳細に示した図である。
【
図3】本発明による第1クランプの動作状態を示す図である。
【
図4】本発明による第2作業テーブル及び第2クランプ装置の構造を詳細に示した図である。
【
図5】本発明によるロボットアームの構造を詳細に示した図である。
【
図6】本発明によるアーム部の一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態によるフィルム転写システムについて詳細に説明する。本明細書において、同一の構成要素については、同一の名称及び符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明によるフィルム転写システムの全体的な構造を示す図である。
【0017】
図1に示したように、本発明によるフィルム転写システムは、多数の転写プレート100と、第1作業テーブル200と、第1クランプ装置300と、第2作業テーブル400と、第2クランプ装置500と、ロボットアーム600とからなる。
【0018】
転写プレート100は、上面に基板が載置される安着溝110を有し、転写工程が行われる際、後述するロボットアーム600により第1作業テーブル200から第2作業テーブル400に移動されたり、第2作業テーブル400から第1作業テーブル200に返送されたりする。
【0019】
第1作業テーブル200は、上面に転写プレート100が脱着可能に結合される。第1作業テーブル200は、円盤状のターンテーブル構造で制作されてもよく、この場合、第1作業テーブル200の上面には、多数の転写プレート100が結合されていて、第1作業テーブル200が回転するに伴ってロボットアーム600により順次第2作業テーブルに移送される。
【0020】
第1クランプ装置300は第1作業テーブル200に設けられ、転写プレート100が第1作業テーブル200上に載置されると、転写プレート100に結合され、転写プレート100を第1作業テーブル200に固定させる。
【0021】
図2は、本発明による第1作業テーブル及び第1クランプ装置の構造を詳細に示した図である。
【0022】
第1クランププ装置300は、
図2に示したように、第1クランプ310と、第1駆動装置320とからなる。
【0023】
第1クランプ310は、第1作業テーブル200の一側に回転可能に取り付けられ、転写プレート100が第1作業テーブル200上に載置されると、回転して上端部が転写プレート100の上面に結合することにより、転写プレート100を第1作業テーブル200に固定させる。そのために、第1クランプ310は、第1作業テーブル200の一側に設けられる第1ブラケット210にヒンジ軸Hで結合される。
【0024】
ここで、第1クランプ310が転写プレート100に堅固に結合された状態を維持できるように、第1クランプ310の上端にはフック状の締結部311が形成され、転写プレート100の一側の上面には締結部311が挿入される締結溝120が形成され得る。
【0025】
勿論、第1クランプ310がさらに逆方向に回転して締結部311が締結溝120から抜け出ると、転写プレート100と第1作業テーブル200の結合が解除されるので、ロボットアーム600を用いて転写プレート100のみを持ち上げて移送することができる。
【0026】
第1駆動装置320は第1クランプ310の下端に連結されて第1クランプ310の下端を押したり引いたりして第1クランプ310を回転させる。
【0027】
このような第1駆動装置320は、第1作業テーブル200の下面一側に設けられる第1シリンダー321と、一方は第1クランプ310の下端に連結され、他方は第1シリンダー321内で前後方向にスライド移動する第1ピストン322とを含む。
【0028】
したがって、第1ピストン322が第1シリンダー321内で前後方向にスライド移動を開始すると、第1クランプ310の下端が第1ピストン322により押されたり引かれたりしながら第1クランプ310がヒンジ軸Hを中心として時計方向または反時計方向に回転して転写プレート100に結合或いは分離される。
【0029】
ここで、第1ピストン322のスライド移動は、基板を真空吸着するために第1作業テーブル200に設けられる真空ポンプ(図示せず)を用いて、第1シリンダー321内に空気を注入するか或いは第1シリンダー321から空気を排出させる方式で行われる。
【0030】
具体的には、真空ポンプを用いて第1シリンダー321内に高圧の空気を注入すると、第1ピストン322が第1シリンダー321の外側に押し出されながら第1クランプ310の下端を押し、逆に真空ホンプを用いて第1シリンダー321から空気を吸入して外部に排出させると、第1ピストン322が再び第1シリンダー321内に押し込まれながら第1クランプ310の下端を引く。
【0031】
かかる第1クランプ装置300は、第1作業テーブル200の左右両側に一対が設けられる。この場合、転写プレート100の上面の両側に第1クランプの締結部311が挿入される締結溝120を夫々形成して、第1クランプ310の上端に形成された締結部311が転写プレート100の上面の両側に同時に結合するようにすることにより、転写プレート100を第1作業テーブル200に一層堅固に固定することができる。
【0032】
なお、第1シリンダー321は、第1作業テーブル200の下面に回転可能に設けられる。このために、第1作業テーブル200の下面には、第1シリンダー321の一端が挿入されてヒンジ軸Hにより結合される第1締結ブラケット220が設けられる。
【0033】
図3は、本発明による第1クランプの動作状態を示す図である
上述したように、第1ピストン322がスライド移動して第1クランプ310の下端を押したり引いたりすると、
図3に示したように、第1クランプ310は直線運動ではなく、ヒンジ軸Hを中心とする円運動をするので、第1クランプ310の下端に連結されている第1ピストン322も、第1クランプ310の下端に沿って円弧状の軌跡を描きながら移動する。これにより、第1ピストン322は単純に前後方向だけではなく上下方向にも移動するので、第1シリンダー321が第1作業テーブル200に固設された場合、第1ピストン322の上下方向の移動が制限されて第1ピストン322が曲がるか或いは破損することがある。
【0034】
したがって、第1シリンダー321の一端を第1締結ブラケット220にヒンジ軸Hで結合して、第1ピストン322が第1クランプ310の下端を押したり引いたりするとき、第1シリンダー321がヒンジ軸Hを中心として回転して第1ピストン322が円弧状の軌跡に沿って移動するようにする。
【0035】
第2作業テーブル400は、第1作業テーブル200と同様に、上面に転写プレート100が着脱可能に結合される。このような第2作業テーブル400では、転写ローラー(図示せず)を用いて基板にフィルムを熱圧着する転写工程が行われる。
【0036】
具体的には、第2作業テーブル400上に転写プレート100が結合した後、転写プレート100の上面にフィルムが付着されると、第2作業テーブル400上に設けられている転写ローラー(図示せず)が第2作業テーブル400上に下降してフィルムを熱加圧する。
【0037】
このように、基板が載置されている転写プレート100を地面などに安定して設けられている第2作業テーブル400に移送した後に転写工程を行うと、転写ローラーによる荷重が第2作業テーブル400により安定して支えられるので、従来のように転写工程中に基板の精度が落ちて転写製品の品質が低下することを防止することができる。
【0038】
また、転写ローラーによる熱加圧作業が完了すると、転写プレート100のみを第2作業テーブル400から分離して第1作業テーブル200に返送するか、或いは必要によって次の工程に移送することができるので、転写工程が迅速に行われる。
【0039】
第2クランプ装置500は、第2作業テーブル400に回転可能に設けられて、転写プレート100が第2作業テーブル400上に載置されると、転写プレート100に結合され転写プレート100を第2作業テーブル400に固定させる。
【0040】
図4は、本発明による第2作業テーブル及び第2クランプ装置の構造をより詳細に示した図である。
【0041】
第2クランプ装置500は、
図4に示したように、第2クランプ510と、第2駆動装置520とを含む。
【0042】
第2クランプ510は、第2作業テーブル400の一側に回転可能に設けられて、転写プレート100が第2作業テーブル400上に載置されると、回転して上端が転写プレート100の上面に結合することにより、転写プレート100を第2作業テーブル400に固定させる。このために、第2クランプ510は、第2作業テーブル400の一側に設けられる第2ブラケット410にヒンジ軸Hで結合される。
【0043】
ここで、第2クランプ510が転写プレート100に堅固に結合された状態を維持するために、第2クランプ510の上端にも転写プレート100上に形成されている締結溝120に挿入されるフック状の締結部511が形成される。
【0044】
第2駆動装置520は、第2クランプ510の下端に連結されて第2クランプ510の下端を押したり引いたりして第2クランプ510を回転させる。
【0045】
この第2駆動装置520は、第2シリンダー521と、一方は第2クランプ510の下端に連結され、他方は第2シリンダー521内で前後方向にスライド移動する第2ピストン522とを含む。
【0046】
したがって、第2ピストン522が第2シリンダー521内で前後方向にスライド移動を開始すると、第2クランプ510の下端が第2ピストン522により押されたり引かれたりしながら、第2クランプ510がヒンジ軸Hを中心として時計方向または反時計方向に回転して転写プレート100に結合或いは分離される。
【0047】
ここで、第2シリンダー521は、第2作業テーブル400に設けられることもできるが、転写工程に必要な様々な装置が取り付けられている第2作業テーブル400の複雑な構造を考慮して、第2作業テーブル400の外側に別途に垂直フレーム530を設け、該垂直フレーム530に第2シリンダー521を設けることが望ましい。
【0048】
また、第2ピストン522のスライド移動は、基板を真空吸着するために第2作業テーブル400に設けられる真空ポンプ(図示せず)を用いて、第2シリンダー521内に空気を注入するか或いは第2シリンダー521の内から空気を排出させる方式で行われる。
【0049】
かかる第2クランプ装置500は、転写プレート100が第2作業テーブル400に安定して結合された状態を維持するために、第2作業テーブル400の左右両側に一対が設けられる。この場合、第2クランプ510の上端に形成された締結部511が転写プレート100の上面の両側に形成された締結溝120に同時に結合されて転写プレート100を第2作業テーブル400に堅固に固定するので、転写工程がより安定的に行われるようになる。ここで、第2クランプ装置500が第2作業テーブル400の左右両側に一対が設けられると、第2シリンダー521が設けられる垂直フレーム730も第2作業テーブル400の両側に一対が設けられることは言うまでもない。
【0050】
一方、第2シリンダー521は、垂直フレーム530に回転可能に設けられる。このために、第2シリンダー521の一端はヒンジ軸Hにより垂直フレーム530に結合される。このように、第2シリンダー521が回転可能に設けられる理由は、第2ピストン522が第2クランプ510の下端を押したり引いたりするとき、第2シリンダー521がヒンジ軸Hを中心として回転して、第2ピストン522が円弧状の軌跡に沿って移動できるようにするためである。
【0051】
ロボットアーム600は、第1,第2作業テーブル200,400の間に設けられ、第1作業テーブル200上に載置された転写プレート100を第2作業テーブル400上に移送するか、或いは第2作業テーブル400上に載置された転写プレート100を第1作業テーブル200上に反送する役割をする。
【0052】
図5は、本発明によるロボットアームの構造を詳細に示した図である。
【0053】
ロボットアーム600は、
図5に示したように、転写プレート100を把持するアーム部610と、該アーム部610を上下方向に垂直移動させる高さ調節部620と、該高さ調節部620の下面に設けられてモーターなどの駆動装置により回転する回転部630とからなる。
【0054】
アーム部610は、第1作業テーブル200および第2作業テーブル400に載置された転写プレート100を同時に把持できるように、左右両端が夫々第1作業テーブル200および第2作業テーブル400に伸びている。
【0055】
図6は本発明によるアーム部の一実施形態を示す図である。
【0056】
アーム部610は、
図6に示したように、互いに近くなったり遠くなったりできるように水平移動する、第1,第2アーム部611,612からなっても良い。この場合、第1,第2アーム部611,612を互いに近くなる方向に水平移動させて転写プレート100の両側を加圧すると、自然にアーム部610が転写プレート100を把持する状態になる。
【0057】
高さ調節部620は、アーム部610を上方に垂直移動させて転写プレート100が第1,第2作業テーブル200,400の上側に持ち上げられるか、アーム部610を下方に垂直移動させて転写プレート100が第1,第2作業テーブル200,400上に載置されるようにする。
【0058】
この高さ調節部620は、アーム部610の下面に設けられる第1,第2スライダー621,622と、第1、第2スライダー621、622が結合される第1、第2ガイドレール623、624とを含む。したがって、第1、第2スライダー621、622が駆動装置により第1、第2ガイドレール623,624に沿って上下方向に移動することにより、アーム部610の上下高さが調節される。
【0059】
回転部630は、高さ調節部620によりアーム部610が上下方向に垂直移動して、第1,第2作業テーブル200,400に載置された転写プレート100が持ち上げられると、高さ調節部620とともにアーム部610を180°回転させて、第1作業テーブル200上の転写プレート100は第2作業テーブル400の上に位置させ、第2作業テーブル400上の転写プレート100は第1作業テーブル200の上に位置させる。
【0060】
このように回転部630によりアーム部610が180°回転すると、高さ調節部620によりアーム部610が第1,第2作業テーブル200,400の上面に下降して、第1,第2作業テーブル200,400に転写プレート100が載置されると、転写工程のために第1作業テーブルに結合されている転写プレートは第2作業テーブルに移送され、第2作業テーブルで転写工程が完了した転写プレートは再び第1作業テーブルに返送される。勿論、かかる転写プレートの移送・返送が完了すると、上述した第1,第2クランプ装置300,510によって転写プレート100が再び第1,第2作業テーブル200,400に夫々固定される。
【0061】
以上、本発明は、前述の実施形態と図面により説明されたが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有した者であれば、このような記載から多様な修正および変形が可能である。従って、本発明の範囲は、説明された実施形態に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、その均等なものも本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、電子機器等の文様やパターン等を形成するために用いられる。
【国際調査報告】