特表2017-509407(P2017-509407A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-509407(P2017-509407A)
(43)【公表日】2017年4月6日
(54)【発明の名称】人の皮膚の状態を測定する装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/05 20060101AFI20170317BHJP
   A61B 5/0408 20060101ALI20170317BHJP
   A61B 5/0478 20060101ALI20170317BHJP
   A61B 5/0492 20060101ALI20170317BHJP
   G01N 27/22 20060101ALI20170317BHJP
   G01N 27/02 20060101ALI20170317BHJP
【FI】
   A61B5/05 B
   A61B5/04 300C
   A61B5/04 300Q
   A61B5/05 A
   A61B5/04 300F
   A61B5/04 300J
   G01N27/22 C
   G01N27/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-557934(P2016-557934)
(86)(22)【出願日】2015年3月13日
(85)【翻訳文提出日】2016年11月14日
(86)【国際出願番号】AT2015050064
(87)【国際公開番号】WO2015139065
(87)【国際公開日】20150924
(31)【優先権主張番号】A50191/2014
(32)【優先日】2014年3月17日
(33)【優先権主張国】AT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】507313412
【氏名又は名称】エーアイティー オーストリアン インスティテュート オブ テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】AIT Austrian Institute of Technology GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100082887
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 利春
(74)【代理人】
【識別番号】100090918
【弁理士】
【氏名又は名称】泉名 謙治
(74)【代理人】
【識別番号】100181331
【弁理士】
【氏名又は名称】金 鎭文
(74)【代理人】
【識別番号】100183597
【弁理士】
【氏名又は名称】比企野 健
(72)【発明者】
【氏名】オーバーライトネル アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ルーフ ローベルト
(72)【発明者】
【氏名】マインドル ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】バイシュタイナー マルティン
【テーマコード(参考)】
2G060
4C127
【Fターム(参考)】
2G060AA15
2G060AC01
2G060AF06
2G060AF07
2G060AF10
2G060AG10
2G060KA10
4C127AA07
4C127AA10
4C127JJ03
4C127LL02
4C127LL08
4C127LL15
4C127LL18
(57)【要約】
本発明は、人の皮膚の状態を測定する装置であって、皮膚(9)に貼り付けることができ、その皮膚にぴったりと固着させることのできる平坦なシートとして、この装置が、皮膚トポグラフィに適応する非導電性フィルムからなる自己接着性のフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)を有しており、このフィルムは、このフィルムを貫通する窓状の凹部(2)を有し、特に外側(as)から皮膚(9)に化粧品又は医薬製剤(91)を直接塗布することを可能にしており、この装置においては、少なくとも2個の接触電極(3、3’)が、フィルムの、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートの皮膚側(hs)に付したセンサとして構成され、皮膚に貼り付けることができること、及び、接触電極はさらに、NFC技術によって電流の供給を受けることができる電圧供給ユニット(4)を介してインピーダンス及び抵抗及び/又は静電容量測定ユニット(5)に接続されており、インピーダンス及び抵抗及び/又は静電容量測定ユニットから、好ましくは、受動の通信ユニット(6)から出発するアンテナループ(7)を有する通信ユニット(6)が、測定データの供給を受けることができ、この測定データは、皮膚の抵抗及び/又は静電容量データとして、適切な「アプリケーション」を備えたNFCが可能な外部通信ユニット、例えば、携帯電話、読み取り装置又はスマートフォンなどによって、呼び出すことができることを特徴とする装置に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の皮膚の状態を測定する装置であって、皮膚の少なくとも1箇所に貼り付けてその箇所でその箇所に付着させた状態が可能な、非導電性の可撓性材料からなる平坦なシートを備え、この平坦なシートには、センサ、センサに接続された電流又は電圧供給ユニット、センサデータ測定又は処理ユニット、及びアンテナに接続された通信ユニットが埋め込まれた装置において、
人の皮膚(9)に貼り付けることができ、その皮膚に動かずにぴったりと付着させることのできる平坦なシートとして、この装置が、好ましくは自己接着性の、それ自体が非導電性のプラスチック及び/又は必要に応じてポリマーが結合した皮膚トポグラフィに適応する織物フィルムからなるフィルム、特に、皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)を有しており、
このフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートは、実質的にその中央に配置され、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)を貫通する窓状の凹部(2)を備え、障害、傷などを有することがある皮膚のそれぞれの場所を目視観察すること、及び/又は外側(as)から人の皮膚(9)に化粧品及び/又は医薬製剤(91)を、特に繰り返して直接塗布することを可能にしており、
フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)の下側すなわち皮膚側(hs)に貼り付けることができ、傷つくことがある皮膚(9)に直接あてがうことのできるセンサとして、少なくとも一対の互いに割り当てられた、好ましくは面積が等しい2個の接触電極(3、3’)が、互いに間隔を置いて、正反対の側から向かい合って配置されており、
−接触電極(3、3’)は各々、プラスチック及び/又は織物フィルム内に配置された導線(50)を介して、やはりプラスチック及び/又は織物フィルム内に配置された、外部(as)から電流又は電圧を、特にNFC技術を用いて供給可能な電圧供給ユニット(4)と、電圧供給ユニットと電気的に接続された少なくとも1個のインピーダンス及び/又は抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニット(5)に接続されており、
インピーダンス並びに/又は抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットから、アンテナループ(7)を有する、トランスポンダとして構成されているのが好ましい受動通信ユニット(6)が、抵抗及び/又は静電容量測定データを供給可能にされ、アンテナループは、受動通信ユニットから始まり、同様に、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)のプラスチック及び/又は織物フィルム内を、少なくとも窓状の凹部(2)の周囲を取り囲んで巡り、好ましくはフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)の縁(11)に沿って、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)の縁(11)の近くに好ましくは配置されており、
それらの測定データに関しては、NFCが可能な通信装置、例えば、適切な「アプリケーション」を備えたNFCが可能な通信装置、特に携帯電話、スマートホンリーダーなどにより、皮膚の水分、皮膚の障害又は皮膚の傷の状態のデータ、及び、必要に応じて、それらの経時変化を、外部(as)から直接、呼び出すことができる
ことを特徴とする皮膚の状態を測定する装置。
【請求項2】
フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)における凹部(2)が、実質的に長方形若しくは正方形、円形、楕円形又は八角形の形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項3】
特に、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)における長方形、正方形、八角形又は円形の凹部(2)の場合に、それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍すなわち2対の電極、したがって、合計で少なくとも4個の電極(3、3’)が、凹部(2)の互いに向かい合って配置された二つの縁(21、21’)各々の近傍に、それぞれ配置されており、これらの電極は、インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量測定ユニット(5)に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項4】
複対の電極(3、3’)のうちの少なくとも一対が、各々2個の副電極、それぞれ一方が電力入力用で、他方が電圧測定用の副電極を、電極(3、3’)当たり備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項5】
インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量測定ユニット(5)並びに、必要に応じて、通信ユニット(6)が、共通のチップ内に配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項6】
凹部(2)の境界部(21、21’)と、電極(3、3’)の凹部の縁側の境界部(31、31’)との間の距離(a,a’)が、2〜10mmであること、及び/又は凹部の境界部(21、21’)間の凹部(2)の開口巾(ow)と、接触電極(3、3’)の互いに向かい合う境界部(31、31’)の距離(ae)の比率が、少なくとも2〜12、特に3〜10であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項7】
個々の電極(3、3‘)の凹部の縁側の縁(31、31’)の長さが、直線状の縁を有する凹部の電極側の個々の辺の直線状の長さ、又は電極の数に対応する扇形の円形凹部の円に内接した弦の直線状の長さの75〜125%であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項8】
例えば、導電性材料からなる細かい網又はフィルムの形態の平坦な遮蔽ユニット(8)が、一方では、電極(3、3’)の上面(Os)、電圧供給ユニット(4)、測定ユニット(5)、通信ユニット(6)及びそれらの導電性の相互接続部(50)と、他方では、可能であれば、外縁(11’)の近傍又は凹部(2)の周囲の、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)の凹部の縁(21、21’)と電極の凹部側の縁(31、31’)との間のスペースの間に配置されるのが好ましいリング状の内蔵NFCアンテナ(7)との間に配置されていることを特徴とする請求項1〜7に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項9】
皮膚(9)に直接貼り付けられる電極(3、3’)の下面には、接触強化層(33)が、備えられるか又は備えられるようになっていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1に記載の状態測定装置。
【請求項10】
フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)は、下面すなわち皮膚側が、皮膚に優しい自動接着性材料(13)で覆われていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項11】
測定電極及び他の構成要素の電力供給が、外部からの通信装置を通じた電磁結合により、又は、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)に組み込まれた小型電池により行われることを特徴とする請求項1〜10の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサに接続されたセンサデータ測定処理ユニットと、連携する電流又は電圧供給ユニットと、アンテナに接続された通信ユニットが埋め込まれた、人の皮膚の少なくとも1箇所に付着させた状態で貼り付けられる、非導電性の可撓性材料からなるプラスタを用いた人の皮膚の状態を測定する装置に関する。
【0002】
したがって、本発明による新規な装置は、第1に、皮膚の水分及びその経時変化を、第2に、皮膚の障害、怪我若しくは手術の後の傷、病理的な皮膚の変化などの状態及びそれらの経時変化を、皮膚インピーダンスを確認しモニタすることにより、測定することを目的としている。
【背景技術】
【0003】
人の外観及び健康にとっての必須の要素のうちの一つが、水分に起因する素肌、特に顔の皮膚の状態であることが以前より知られている。
【0004】
この知識に基づき、現在の研究の大部分が、老化及び、特に、主な目的が特に新たに開発された又は新たに開発されることになる化粧水、乳液、クリーム及び軟膏の持続可能性を向上させることである化粧品部門における努力に関連している。
【0005】
皮膚に塗布する化粧品、並びに必要に応じて医薬製剤、化粧用製品及びそのための原料の有効性と効果の測定用に、皮膚の水分、皮膚の弾力性及び経皮水分喪失量(TEWL)と、それらのそれぞれの所定の観察期間内における変化を測定する広く知られた方法が用いられている。
【0006】
現在、特に、赤外分光法、共振周波数測定、核磁気共鳴(NMR)法、皮膚の電気抵抗、インピーダンス若しくは静電容量の測定などの種々の方法が通例用いられ、皮膚水和を測定している。皮膚水和の測定に用いられる静電容量測定装置のセンサは、少なくとも1個のコンデンサを備えている。静電容量測定装置のヘッドが、皮膚に押圧されると、角質層が、30℃において約80の比較的高い範囲の水の誘電率が用いられるコンデンサの電界が変化する域に達する。基本的に、皮膚の誘電率は、皮膚がより湿っているほど、より大きく測定され、また、皮膚がより乾いているほど、より小さく測定される。皮膚の含水量は、静電容量値を変化させる。この静電容量値は、静電容量測定装置において、皮膚のそれぞれの含水量に対応するデジタル測定値に変換される。
【0007】
この点で、例えば、持続性の皮膚水和値が、ナノ構造の脂質担体(NLC)を含むこともあり含まないこともあるコエンザイムQ10含有クリームの場合には、相当異なることが証明されている。皮膚の水分は、何らかのコエンザイムQ10含有クリームを7日間以上塗ることによって、相当増加することが分かっている。皮膚の水分は、NLCを含むクリームを塗ると、研究期間全体にわたって増加する一方、NLCを含まないクリームを用いると、皮膚の水分は、初めは増加するがその後は一定の低いレベルにとどまる。
【0008】
本発明による新規な装置は、決して皮膚に塗布した化粧品の効果の観察に限定されるものではなく、抵抗部材のインピーダンス及び/又は皮膚の静電容量を測定することにより、傷、障害、微生物による悪影響又は起こりうる内分泌物の変化によって生じたものであろうとなかろうと、皮膚の変化をモニタするように特に適合化されている。
【0009】
国際公開第2013/049716 A1号は、一般的に、表面、特に皮膚の表面及びその近傍で支配的な物理的及び/又は化学的な状態又は関係を測定し究極的には表示するセンサを有する可撓性の装置を開示しており、この装置においては、センサが、この測定タスク用に備わっており、センサは、センサによって供給されるデータ用の処理ユニットと、特に計算されたデータを外部に、すなわち、従来の通信装置、例えば、携帯電話、スマートフォンなどに流布させることを目的としたアンテナを有する通信ユニットと接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が取り組む課題は、安価に製造することができ、観察する皮膚の部位に貼り付けて、より長期間にわたって交換することなしに、相当長い間その部位にとどまり、例えば化粧品による処理の結果としての皮膚の反応又は挙動、適切な場合には何度か繰り返される医学的な処置後の傷などの挙動の目視観察さえも提供する実地に扱いやすい装置を創出することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、皮膚の状態を測定する装置であって、
人の皮膚に貼り付けることができ、その皮膚に動かずにぴったりと付着させることのできる平坦なシートとして、この装置が、好ましくは自己接着性の、それ自体が非導電性のプラスチック及び/又は必要に応じてポリマーが結合した皮膚トポグラフィに適応する織物フィルムからなるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートを有しており、
このフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートは、実質的にその中央に配置され、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート1を貫通する窓状の凹部2を備え、障害、傷などを有することがある皮膚のそれぞれの場所を目視観察すること、及び/又は外側(as)から人の皮膚9に化粧品及び/又は医薬製剤91を、特に繰り返して直接塗布することを可能にしており、
フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートの下側、すなわち皮膚側に貼り付けることができ、傷つくことがある皮膚に直接あてがうことのできるセンサとして、少なくとも一対の互いに割り当てられた、好ましくは面積が等しい2個の接触電極が、互いに間隔を置いて、正反対の側から互いに向かい合って配置されており、
接触電極は各々、プラスチック及び/又は織物フィルム内に配置された導線を介して、同様に、プラスチック及び/又は織物フィルム内に配置された、外部から電流又は電圧を、特にNFC技術を用いて供給可能な電圧供給ユニットと、電圧供給ユニットと電気的に接続された、少なくとも1個のインピーダンス並びに/又は抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットに接続されており、
インピーダンス並びに/又は抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットから、アンテナループ(7)を有する、トランスポンダとして構成されているのが好ましい受動通信ユニットが、抵抗及び/又は静電容量測定データを供給可能にされ、アンテナループは、受動通信ユニットから始まり、同様に、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートのプラスチック及び/又は織物フィルム内を、少なくとも窓状の凹部(2)の周囲を取り囲んで巡り、好ましくはフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)の縁(11)に沿って、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)の縁(11)の近傍に好ましくは配置されており、
それらの測定データに関しては、NFCが可能な通信装置、例えば、適切な「アプリケーション」を備えたNFCが可能な通信装置、特に携帯電話、スマートホンリーダーなどにより、皮膚の水分及び/又は皮膚の障害若しくは皮膚の傷の状態のデータ、並びに適用可能であれば、それらの経時変化を、外部(as)から直接、呼び出すことができる
ことを特徴とする皮膚の状態を測定する装置を提供することである。
【0012】
現在では普通なように、インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量の測定値を、例えば、湿り具合又は他の特徴的な皮膚のパラメータデータに変換する適正な「アプリケーション」を備えた携帯電話、読み取り装置又はスマートフォンなどの通信受信装置が利用できると、測定データ処理及び計算ユニットの、いずれにせよ、非常に小さなハードウェア構成部材を収納するスペースしか得られない、皮膚の水分の測定用に提供された本発明における新規なフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート内への収納を、一般的に不要にすることができる。
【0013】
本発明による皮膚の状態測定装置の本質的な利点は、特に、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートを貫通する新規な凹部にある。この新規な凹部により、本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート全体を、その都度繰り返して皮膚からはがす必要なしに、例えば、検査する化粧品が皮膚に吸収された後、追加の適用量の化粧品を塗布するときに、新たな割当量の化粧品を、露出した、そのため、新規な凹部を通じて外部からアクセスすることのできる皮膚の領域又は皮膚の損傷した領域に、外部から直接塗布できることが、初めて可能になる。
【0014】
凹部を有する「持続性プラスタ」により、経過、例えば、医療用の軟膏、創傷用の粉剤などの定期的に繰り返される塗布を伴うことのある傷の回復の経過を、観察及びモニタすることができ、今まで必要であったプラスタの交換を不要としたにもかかわらず、例えば回復過程の目視検査が、可能になる。こうした「創傷」の例には、火、切り口に起因する創傷、慢性の創傷、例えば、糖尿病性足病変、圧迫性潰瘍、潰瘍、狼瘡などがある。
【0015】
そのため、本発明におけるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートは、もはや取り代える必要がなく、化粧品又は創傷治療剤を塗布するたびに用いられる新しいフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートが必要であり、したがって、このことが、化粧品又は医薬製剤、例えばクリーム又は軟膏などが、以前に、通常は数回、塗布された皮膚のその部位又はその領域において、化粧品の新たな塗布が正確に行えることを十分に確保する。
【0016】
さらに、測定電極は、連続して行われる測定の各々に関して、常に一つの同じ場所で、互いに対して同じ距離にあり、測定の準備において高度の一貫性を得ることができる。このことは、インピーダンスが、測定電流の侵入深度、したがって測定する組織の体積だけでなく、電極間の距離にも大きく左右されることが知られているので、非常に重要である。粘着電極を手で貼り付ける場合には、それらの粘着電極の位置を、正確に記憶していなければならず、むしろ、身体のそれぞれの部分に直接「書き込む」方がよいが、交換するたびに、異なる位置、タイプ、経時変化などの結果としての異なる電極特性、変化する圧力などに起因して変動する危険性が非常に高い。
【0017】
本発明の他の利点の詳細を、以下に示す。
【0018】
傷の状態の判定に用いるのが、非常に容易になる。
【0019】
本発明によるプラスタを繰り返して取り外す必要がなく、そのため、傷の領域が刺激されることがない。
【0020】
傷は、必要に応じて、覆われていないまま(空気乾燥)でもよく、又は、例えば透明なフィルム、織物などによって覆われていてもよい。
【0021】
傷を、凹部を通じて何時でも、点検することができ、クリーム、粉剤などで処置することができる。
【0022】
それでもなお、これまで普通に行われてきた個々の粘着電極の手で行う貼り付けと比較して、測定準備が、自動的に一定している。
【0023】
本発明による新規な装置の応用分野に関しては、一方で、特に化粧品と医薬品の分野における科学的な研究開発があり、もう一方では、人に対する実地検査、特にこれらの人の治療、すなわち、特に傷の判定に関連して、もっと広い範囲まで適用できる。
【0024】
本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートにおける凹部が、実質的に長方形若しくは正方形、円形、楕円形又は八角形の形状を有していると好ましく、可能な範囲で、互いに対になって割り当てられた測定電極の、互いに向かい合って配置された、特に直線状の境界部すなわち縁が互いに平行に延びているとさらに好ましい。
【0025】
このようにして、確実な測定結果をもたらす特に好ましい平行な力線の経路が、各々の対の電極間に確保される。
【0026】
さらに、特に信号増幅に関して、本発明におけるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートにおける長方形又は正方形の凹部だけでなく八角形又は円形の凹部の場合にも、それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍の電極又は2個の電極、したがって、合計で少なくとも4個の電極、或いは、八角形又は円形の凹部の場合には、例えばそれぞれ互いに割り当てられた8個の電極が、凹部の互いに向かい合って配置された各々二つの縁の近傍にそれぞれ配置され、これらの電極は、インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量測定ユニットに接続されているように構成してもよい。
【0027】
この点で、凹部の上記の形状は、必須的なものではないことが強調されるべきである。
【0028】
電極又は対の電極のさらに別の好ましい配置は、以下の通りである:
並列になっていて、余裕性を持たせ、又は一次元の離散化(one−dimensional discretization)をもたらす、複数の対(2線式)又は四つ組(4線式)、
(異方性の検知及び評価に有用な)互いに直角な2以上の対(2線式)又は四つ組(4線式)、
より好ましくは、円形の凹部の周囲に八角形又は円状に配置され、数学的な方法(例えば、線形背面投影:linear rear projection)を用いて2次元のマップを構成する8個の対又は四つ組の電極。具体的用途:例えば、傷の大きさの推移のモニタリング。
【0029】
電極への通電に関しては、この目的で、例えば以下の種類及び方法:直流及び交流、定電流法及び定電圧法、単一周波数、多重周波数或いは「掃引」(0〜2MHzが典型的である)が、考えられる。
【0030】
上記で既に部分的に説明したように、本発明における皮膚プラスタ用の平坦なシートにおける−特に長方形、正方形、八角形又は円形の凹部の場合に、−それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍すなわち2対の電極、したがって、合計で少なくとも4個の電極が、凹部の互いに向かい合って配置された二つの縁各々の近傍に、それぞれ配置されており、これらの電極は、インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量測定ユニットに接続されている。
【0031】
上記で既に部分的に説明したように、本発明における皮膚プラスタ用の平坦なシートにおける(特に長方形、正方形、八角形又は円形の凹部の場合に、)それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍すなわち2対の電極、したがって、合計で少なくとも4個の電極が、凹部の互いに向かい合って配置された二つの縁各々の近傍に、それぞれ配置されており、これらの電極は、インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量測定ユニットに接続されている。
【0032】
さらに、複対の電極のうちの少なくとも一対が、各々2個の副電極、それぞれ一方が電力入力用でもう一方が電圧測定用の副電極を、電極当たり備えていることが好ましい。
【0033】
特に、スペースの理由で、インピーダンス、抵抗若しくは静電容量測定ユニット、必要に応じて中央データ処理ユニット、及び通信ユニットが、共通のチップ内に配置されていることが好ましい。
【0034】
そのため、本発明による皮膚の状態を測定する装置内の寸法設定に関しては、比較的広い限界が設定されている。各電極対の電極の凹部の縁側の境界部すなわち縁の間の距離が2〜10mmであって、凹部が電極の間に配置されていること及び/又は凹部の境界部21、21’の間の凹部2の開口巾owと、接触電極3、3’の互いに向かい合う境界部31、31’の距離aeの比率が少なくとも2〜12、特に3〜10であることを確保するのが好ましいことが分かっている。
【0035】
凹部の縁又は多角形の辺に応じた電極の大きさに関し、個々の電極3、3’の凹部の縁側の縁の長さが、直線状の縁を有する凹部の電極側の個々の辺の直線状の長さ、又は電極の数に対応する扇形の円形凹部の円に内接した弦の直線状の長さの75〜125%であることを確保することが好ましい。
【0036】
例えば、導電性材料からなる細かい網又はフィルムの形態の平坦な遮蔽ユニットが、一方では、電極の上面並びに電圧供給ユニット、測定ユニット、通信ユニット及びそれらの導電性の相互接続部と、もう一方では、可能であれば、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートの外縁の近く又は凹部の周囲に近接した、したがって、たとえ、電極が、例えば少なくとも5mmの凹部の縁までのより長い距離を有していても、電極の凹部の縁側の縁と凹部の縁との間に配置されるのが好ましいリング状の内蔵NFCアンテナとの間の層内に配置され、外部の影響による測定結果における影響及び乱れを防止することが好ましい。
【0037】
原理的には、アンテナは、一般的に、本発明によるプラスタにおける測定ユニットの隣に配置してよく、このことは、確かに本発明によるプラスタの表面積を広げるが、現実面では妨害はしない。
【0038】
測定電極と検査する人の皮膚との間のそれぞれの良好な表面接触を確保することにより再現可能な結果を得ることが好ましく、これは、皮膚に直接貼り付ける電極の下面に、接触強化層を備えること又は備えてもよいことで達成することができる。
【0039】
さらに、本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートは、下側すなわち皮膚側が、皮膚に優しい自動接着性の材料で覆われていると、特に本発明による新規なプラスタ状装置によって、多くの場合に敏感である皮膚への刺激ができる限り防止される。
【0040】
最後に、測定電極及び他の構成要素の電力供給が、外側からの通信装置を通じた誘導結合又は電磁結合により、又は適用可能であれば、本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートに組み込まれた小型電池により行われることが、言及さるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】例えば、皮膚の水分測定用の、本発明の代表例としてのプラスタ状装置100の断面図を示している。
図2】例えば、皮膚の水分測定用の、本発明の代表例としてのプラスタ状装置100の平面図を示している。
図3】本発明のプラスタ状装置における電極の配置と凹部の他の可能な構成を示している。
図4】本発明のプラスタ状装置における電極の配置と凹部の他の可能な構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明を、図面を参照して、詳細に説明する。
【0043】
図1及び図2は、例えば、皮膚の水分測定用の、本発明の代表例としてのプラスタ状装置100の断面図及び平面図を示しており、この本発明の代表例としてのプラスタ状装置においては、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート1が、接着剤又は(自己)接着性層13によって、例えば、人の検査される皮膚9の領域に、ぴったりと貼り付けられる。一方、図3及び図4は、電極の配置及び凹部の様々な他の可能な構成を示している。
【0044】
図1及び図2から、非導電性のプラスチック又は織物シートを備えたフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート1を、この実施の形態では略正方形の凹部2が、非導電性のプラスチック又は織物シートが備えたフィルム、特に、皮膚プラスタ用の平坦なシートの中央部を貫通しており、この非導電性のプラスチック又は織物シートが備わったフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートにおいては、凹部のそれぞれ互いに平行に向き合った縁21、21’に沿って、互いに割り当てられた電極3、3’のそれぞれ互いに平行に向き合った縁31、31’が延びており、これらの測定電極は、下側にすなわち皮膚側(hs)に接触強化層33を有しており、そのため、直接又は接触強化層33を介して、皮膚9との電気的接触状態になることが明確に示されている。
【0045】
例えば、より長い期間にわたって検査する水分を含んだ化粧品91の層が、皮膚9、すなわち凹部2の底部における皮膚の領域に塗布され、この皮膚の領域は、凹部2を通じて外側(as)から観察することができる。
【0046】
同様に、凹部2を皮膚9の傷全体にわたって配置してもよく、この箇所にも、医療用の軟膏、粉剤などを定期的に傷に塗布してよい。
【0047】
測定電極3、3’は、導線50を介して、インピーダンス、抵抗又は静電容量測定ユニット4、測定データ処理及び計算ユニット5並びに通信ユニット6に接続され、これらのユニットには、導線ループ又はアンテナ7が接続されており、この導線ループ又はアンテナは、凹部2の周囲を巡って、外部の受信機(図示せず)、例えば、携帯電話、読み取り装置又はスマートフォンなどとの(無線)通信を行い、それにより、緊急の皮膚水分値又は皮膚状態値が得られ、その際、遮蔽グリッド8などを、構成要素3〜6又はそれらの上面(Os)と導線ループ7との間に設けてもよい。
【0048】
図3及び図4は、本発明による新規なプラスタ状装置100の凹部2の別の形態、及び
凹部2の縁21、21’の周囲でシート材料に埋め込まれた下面が露出した測定電極3、3’のあり得る本発明による配置を示している。
【0049】
図3は、八角形の形状を有する凹部2を示しており、この実施の形態では、長方形の測定電極3、3’が、この実施の形態では、同じ長さの八角形の辺(s)と実質的に平行に配置されている。
【0050】
この実施の形態では、測定電極3、3’は、それらの凹部に近い縁すなわち境界部31、31’が、個々の八角形の辺の長さ(Is)の約100%の長さの範囲(Ir)を有している。
【0051】
図4は、この図において、六角形の切断弦(section chord)(s)を有する6角形とともに描かれている円形の凹部2と、縁21、21’又は凹部から距離a、a’をおいた6個の測定電極3、3’を示している。この実施の形態では、これらの測定電極の長さの範囲(lr)は、円に内接する個々の切断弦(s)の長さ(l)の75%に相当する。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2017年1月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の皮膚の状態を測定する装置であって、皮膚トポグラフィに適合し、皮膚表面の少なくとも1箇所の固定位置に付着させた状態で貼り付けられるように、非導電性プラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シートからなる接着性の平坦なフィルムシート(1)を備え、この平坦なフィルムシートには、センサ、センサに接続された連携する電流又は電圧供給ユニット、センサデータ処理ユニット、及びアンテナに接続された通信ユニットが埋め込まれ、
平坦なフィルムシート(1)を貫通する略中央に配置された凹部(2)を備え、皮膚の特定の領域を目視観察すること、及び/又は外側(as)から人の皮膚(9)に化粧品又は医薬製剤(91)を、繰り返して直接塗布することを可能にしており、
平坦なフィルムシート(1)の皮膚側(hs)に付され、皮膚(9)に直接あてがわれるセンサとして、少なくとも2個の間隔を置いて配置された接触電極(3、3’)のうちの少なくとも一対の連携する等面積の接触電極が、配置され、
接触電極はそれぞれ、プラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シート内に配線された導線(50)によって、外部(as)からNFC技術を用いて電流を供給可能な電圧供給ユニット(4)を介して、インピーダンス並びに抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニット(5)に接続されており、
インピーダンス並びに抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットから、受動通信ユニット(6)が、抵抗及び/若しくは静電容量測定データを供給可能にされ、一方、アンテナループ(7)が、同様に、平坦なフィルムシート(1)のプラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シート内に配置され、少なくとも凹部(2)の周囲を取り囲み、平坦なフィルムシート(1)の縁(11)に沿って巡り、
受動通信ユニットには、携帯電話、スマートフォン、又は読み取り装置のグループに属するNFCが可能な通信装置により、皮膚の水分及び/又は、皮膚の障害若しくは傷の状態のデータ、及びそれらの経時変化を、外部(as)から直接アクセスすることができる、
装置において、
フィルムプラスタ(1)における凹部(2)が、長方形若しくは正方形、円形、六角形又は八角形の形状を有していること、及び
平坦なフィルムシート(1)が、合計で少なくとも4個の電極(3、3’)を構成する、それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍すなわち2対の正反対の側から向かい合う真っ直ぐな電路を備え、互いに向かい合う縁(31、31’)すなわち境界部が、互いに平行に、それぞれ凹部(2)の互いに向かい合う二つの縁(21、21’)の近傍で延びており、これらの電極は、インピーダンス、抵抗又は静電容量測定ユニット(5)に接続されていることを、
特徴とする皮膚の状態を測定する装置。
【請求項2】
凹部(2)の正反対の側から向かい合う縁(21、21’)と、接触電極(3、3’)の凹部(2)側の正反対の側から向かい合う縁(31、31’)との間の距離(a,a’)が、2〜10mmであること、及び/又は凹部(2)の縁(21、21’)間の凹部の開口幅(OW)と、接触電極(3、3’)の互いに向かい合う互いに平行な縁(31、31’)の間隔(ae)の比率が、少なくとも3〜10であり、
個々の接触電極(3、3’)の凹部(2)の縁側の縁(31、31’)の長さが、縁が直線状の凹部(2)の辺の長さ又は円形凹部(2)の円の測定電極の数に対応する弦に対する長さの75〜125%である、
ことを特徴とする請求項1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項3】
複対の電極(3、3’)のうちの少なくとも一対が、それぞれ2個の副電極、一方が電力入力用で、他方が電圧測定用の副電極を、電極(3、3’)当たり備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項4】
導電性材料からなる細かい網又はフィルムの形態をした平坦な遮蔽ユニット(8)が、一方では、電極(3、3’)の上面(Os)、電圧供給ユニット(4)、測定ユニット(5)、通信ユニット(6)及び導線(50)と、もう一方では、平坦なフィルムシート(1)の外縁(11’)又は凹部(2)の近傍の、凹部の縁(21、21’)と電極の凹部(2)側の縁(31、31’)との間のスペース内にあるリング状の内蔵NFCアンテナ(7)との間の層内に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項5】
皮膚(9)に直接あてがわれる電極(3、3’)の下面には、接触強化層(33)が、備えられるか又は備えられるようになっていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の状態測定装置。
【請求項6】
インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量測定ユニット(5)並びに通信ユニット(6)が、共通のチップ内に配置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項7】
測定電極及び他の構成要素の電力供給が、外部からの通信装置を通じた電磁結合により、又は、平坦なフィルムシート(1)に組み込まれた小型電池を用いることにより行われることを特徴とする請求項1〜6の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【請求項8】
フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート(1)は、下面すなわち皮膚側(hs)が、皮膚に優しい自動接着性材料(13)で覆われていることを特徴とする請求項1〜の何れか1に記載の皮膚の状態測定装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
国際公開第2013/049716 A1号は、一般的に、表面、特に皮膚の表面及びその近傍で支配的な物理的及び/又は化学的な状態又は関係を測定し究極的には表示するセンサを有する可撓性の装置を開示しており、この装置においては、センサが、この測定タスク用に備わっており、センサは、センサによって供給されるデータ用の処理ユニットと、特に計算されたデータを外部に、すなわち、従来の通信装置、例えば、携帯電話、スマートフォンなどに流布させることを目的としたアンテナを有する通信ユニットと接続されている。
米国特許公開第2011/178375号は、人の皮膚の状態を測定する装置であって、皮膚トポグラフィに適合し、皮膚表面の少なくとも1箇所の固定位置に貼り付けられてそのまま付着した状態の、非導電性のプラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シートからなる接着性の平坦なフィルムシートを備え、この平坦なフィルムシートには、センサ、センサに接続された連携する電流又は電圧供給ユニット、センサデータ処理ユニット、及びアンテナ通信ユニットが埋め込まれ、
プラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シートにおいて、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートを貫通し実質的に中央に配置された窓状の凹部を備え、特定の皮膚の部位を目視観察すること及び/又は外側(as)から人の皮膚に化粧品及び/又は医薬製剤を繰り返して直接塗布することを可能にしており、
少なくとも2個の接触電極が、プラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シート、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートの皮膚側に、センサとして、間隔を置いて配置され、皮膚に直接あてがうことができ、
接触電極はさらに、プラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シート内に配線された導線によって、NFC技術を用いて外部(as)から電流を供給可能な電圧供給ユニットを介して、同じインピーダンス並びに抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットに接続されており、
インピーダンス並びに抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットから、受動通信ユニットが、抵抗及び/又は静電容量測定データを供給可能にされ、一方、アンテナループが、同様にプラスタのプラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シート内に配線され、少なくとも窓状の凹部の周囲を取り囲み、平坦なフィルムシートの縁に沿って巡らされており、
受動通信ユニットには、携帯電話、スマートフォン、又は読み取り装置のグループに属するNFCが可能な通信装置により、皮膚の水分及び/又は、皮膚の障害若しくは傷の状態のデータ、及びその経時変化を、外部(as)から直接アクセスすることができる、
皮膚の状態を測定する装置を開示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、安価に製造及び使用することができ、観察する皮膚の部位に貼り付けて、より長期間にわたって交換することなしに、相当長い間その部位にとどまり、例えば化粧品による処理の結果としての皮膚の反応又は挙動、適切な場合には何度か繰り返される医学的な処置後の傷の挙動の目視観察さえも提供することにより、皮膚の状態に関する識別化された明晰な情報を提供し、皮膚の状態における非常にわずかな変化でさえも検知することのできる実用的で扱い易い装置を製造する目的を有している
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の目的は、皮膚の状態を測定する装置であって、前記先行技術に開示されたような装置であっても、この公知の装置とは著しく異なり、
皮膚プラスタ用の平坦なフィルムシートにおける凹部が、長方形若しくは正方形、円形、六角形又は八角形の形状を有していること、及び
皮膚プラスタ用の平坦なフィルムシート内に、合計で少なくとも4個の電極を構成する、それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍、すなわち2対の正反対の側から向かい合う真っ直ぐな電路を備え、互いに向かい合う縁すなわち境界部が、互いに平行に、それぞれ凹部の二つの互いに向き合う縁の近傍で延びており、電極がインピーダンス、抵抗又は静電容量測定ユニットに接続されていることを、
特徴とする装置を提供することである
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
現在では普通なように、インピーダンス、抵抗及び/又は静電容量の測定値を、例えば、湿り具合又は他の特徴的な皮膚のパラメータデータに変換する適正なデータ処理「アプリケーション」を備えた携帯電話、読み取り装置又はスマートフォンなどの通信受信装置が利用できると、測定データ処理及び計算ユニットの、いずれにせよ、非常に小さなハードウェア構成部材を収納するスペースしか得られない、皮膚の水分の測定用に提供された本発明における新規なフィルムシート、特に皮膚プラスタ用の平坦なフィルムシート内への収納も不要となる
ここで、先行技術を考慮すると、本発明はさらに以下のように機能する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明による皮膚の状態測定装置の本質的な利点は、特に、フィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートを貫通する凹部にある。この凹部により、本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート全体を、その都度繰り返して皮膚からはがす必要なしに、例えば、検査する化粧品が皮膚に吸収された後、追加の適用量の化粧品を塗布するときに、新たな割当量の化粧品を、露出した、そのため、凹部を通じて外部からアクセスすることのできる皮膚の領域又は皮膚の損傷した領域に、外部から直接塗布できることが、初めて可能になり、少なくとも2対の互いに連携する電極が配置されて、これを可能にする
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
凹部と共に新規な配置の電極対を有する「持続性プラスタ」により、経過、例えば、医療用の軟膏、創傷用の粉剤などの定期的に繰り返される塗布を伴うことのある傷の回復の経過を、観察及びモニタすることができ、今まで必要であったプラスタの交換を不要としたにもかかわらず、例えば回復過程の目視検査が、可能になる。こうした「創傷」の例には、火、切り口に起因する創傷、慢性の創傷、例えば、糖尿病性足病変、圧迫性潰瘍、潰瘍、狼瘡などがある。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
さらに、測定電極は、連続して行われる測定の各々に関して、常に正確に一つの同じ場所で、互いに対して同じ距離にあり、測定の準備において高度の一貫性を得ることができる。このことは、インピーダンスが、測定電流の侵入深度、したがって測定する組織の体積だけでなく、電極間の距離にも大きく左右されることが知られているので、非常に重要である。粘着電極を手で貼り付ける場合には、それらの粘着電極の位置を、正確に記憶していなければならず、むしろ、身体のそれぞれの部分に直接「書き込む」方がよいが、交換するたびに、異なる位置、タイプ、経時変化などの結果としての異なる電極特性、変化する圧力などに起因して変動する危険性が非常に高い。
本発明の新請求項1の特徴により、互いに向き合う真っ直ぐで平行な縁を有する複数の電極の多軸「対称」の配置及び構成が、皮膚科医及び皮膚科医が取り扱う病歴に、既知のプラスタと比較して、より大きく、非常に均一な、平行で交差する電場の力線をもたらし、場所ごとに発生する個々の皮膚又は皮膚の傷の状態値の平均をもたらす有益な新しい効果を与える。さらに、主な利点は、観察している皮膚の領域のトポグラフィにおけるあらゆる一時的な変化を記録し、各々の場合において一時的な変化に対して適正に対応できることである
本発明により提供される皮膚の状態を測定するプラスタの電極の配置及び構成は、決して先行技術から自明なものではなく、それらの先行技術においては、いささかも考慮されていないものである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本発明の他の特有の効果の詳細を、以下に示す。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
そのため、本発明は、はるかに確実な測定結果を確保するものであり、特に平行な力線の経路が、各々の電極対の電極間に確保される。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
本発明の好ましい実施の形態によれば、凹部の正反対の側から向かい合う縁と、測定電極の正反対の側から向かい合う凹部側の縁との間の距離が2〜10mmであり及び/又は凹部の縁の間の凹部の開口幅と、接触電極の互いに向かい合う互いに平行な縁の間隔との比率が少なくとも3〜10であり、個々の接触電極の凹部の縁側の縁の長さが、縁が直線状の凹部の辺の長さ又は円形凹部の円の測定電極の数に対応する弦に対する長さの75〜125%である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
この点で、凹部の上記の形状は、きわめて重要なことが強調されるべきである。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
電極又は対の電極の好ましい配置は、以下の通りである:
並列になっていて、余裕性を持たせ、又は一次元の離散化(one−dimensional discretization)をもたらす、複数の対(2線式)又は四つ組(4線式)、
(異方性の検知及び評価に有用な)互いに直角な2以上の対(2線式)又は四つ組(4線式)、
より好ましくは、円形の凹部の周囲に八角形又は円状に配置され、数学的な方法(例えば、線形背面投影:linear rear projection)を用いて2次元のマップを構成する8個の対又は四つ組の電極。具体的用途:例えば、傷の大きさの推移のモニタリング。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
さらに、複対の電極のうちの少なくとも一対が、各々2個の副電極、一方が電力入力用でもう一方が電圧測定用の副電極を、電極当たり備えていることが好ましい。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
電性材料からなる細かい網又はフィルムの形態をした平坦な遮蔽ユニットが、一方では、電極の上面、電圧供給ユニット、測定ユニット、通信ユニット及びそれらの導電性の接続部と、もう一方では、平坦なフィルムシートの外縁又は凹部の近傍の、凹部の縁と電極の凹部側の縁との間のスペース内にあるリング状の内蔵NFCアンテナとの間の層内に配置され、外部の影響による測定結果における影響及び乱れを可能な限り防止することが好ましい。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
測定電極と検査をする各人の皮膚との間の良好な表面接触を確保することにより再現可能な結果を得ることが好ましく、これは、検査をする人の皮膚に直接あてがう電極の下面に、接触強化層を備えること又は備えてもよいことで達成することができる。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
特に、スペースの理由で、インピーダンス、抵抗若しくは静電容量測定ユニット、必要に応じて中央データ処理ユニット、及び通信ユニットが、共通のチップ内に配置されていることが好ましい。
したがって、アンテナは、本発明によるプラスタにおいて測定ユニットの隣に配置してよく、こうすると、実際に本発明によるプラスタの面積を大きくするが、実際面ではプラスタの邪魔にはならない。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
さらに、測定ユニット及び他の構成要素の電力供給が、外側からの通信装置を通じた誘導結合又は電磁結合により、又は適切な場合には、本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートに組み込まれた小型電池を用いることにより行われることに、留意されるべきである。
最後に、本発明によるフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートは、下側すなわち皮膚側が、皮膚に優しい自動接着性の材料で覆われていると、特に本発明による新規なプラスタ状装置によって、多くの場合に敏感である皮膚への刺激ができる限り防止される。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
図1及び図2から、非導電性のプラスチック又は織物シートを備えたフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシート1の中央部を、この実施の形態では略正方形の凹部2が貫通しておりこの非導電性のプラスチック又は織物シート備えたフィルム、特に皮膚プラスタ用の平坦なシートにおいては、凹部のそれぞれ互いに平行に向き合った縁21、21’に沿って、互いに連携する電極3、3’のそれぞれ互いに平行に向き合った縁31、31’が延びており、これらの測定電極は、下側すなわち皮膚側(hs)に接触強化層33を有しており、そのため、直接又は接触強化層33を介して、皮膚9との電気的接触状態になることが明確に示されている。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
測定電極3、3’は、導線50を介して、インピーダンス、抵抗又は静電容量測定ユニット4、測定データ処理及び計算ユニット5並びに通信ユニット6に接続され、これらのユニットには、導線ループ又はアンテナ7が接続されており、この導線ループ又はアンテナは、凹部2の周囲を巡って、外部の受信機(図示せず)、例えば、携帯電話、読み取り装置又はスマートフォンなどと(無線)接続されており、それにより、緊急の皮膚水分値又は皮膚状態値が得られ、その際、遮蔽グリッド8などを、構成要素3〜6又はそれらの上面(Os)と導線ループ7との間に設けてもよい。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
この実施の形態では、測定電極3、3’は、それらの凹部側の縁すなわち境界部31、31’が、個々の八角形の辺(s)の長さ(Is)の約100%の長さの範囲(Ir)を有している。


【手続補正書】
【提出日】2017年2月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
人の皮膚の状態を測定する装置であって、皮膚トポグラフィに適合し、皮膚表面の少なくとも1箇所の固定位置に付着させた状態で貼り付けられるように、非導電性プラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シートからなる接着性の平坦なフィルムシート(1)を備え、この平坦なフィルムシートには、センサ、センサに接続された連携する電流又は電圧供給ユニット、センサデータ処理ユニット、及びアンテナに接続された通信ユニットが埋め込まれ、
平坦なフィルムシート(1)を貫通する略中央に配置された凹部(2)を備え、皮膚の特定の領域を目視観察すること、及び/又は外側(as)から人の皮膚(9)に化粧品又は医薬製剤(91)を、繰り返して直接塗布することを可能にしており、
平坦なフィルムシート(1)の皮膚側(hs)に付され、皮膚(9)に直接あてがわれるセンサとして、少なくとも2個の間隔を置いて配置された接触電極(3、3’)のうちの少なくとも一対の連携する等面積の接触電極が、配置され、
接触電極はそれぞれ、織物シート内に配線された導線(50)によって、外部(as)からNFC技術を用いて電流を供給可能な電圧供給ユニットを介して、インピーダンス並びに抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニット()に接続されており、
インピーダンス並びに抵抗及び/若しくは静電容量測定ユニットから、受動通信ユニット(6)が、抵抗及び/若しくは静電容量測定データを供給可能にされ、一方、アンテナループ(7)が、同様に、平坦なフィルムシート(1)のプラスチックシート及び/又はポリマーが結合した織物シート内に配置され、少なくとも凹部(2)の周囲を取り囲み、平坦なフィルムシート(1)の縁(11)に沿って巡り、
受動通信ユニットには、携帯電話、スマートフォン、又は読み取り装置のグループに属するNFCが可能な通信装置により、皮膚の水分及び/又は、皮膚の障害若しくは傷の状態のデータ、及びそれらの経時変化を、外部(as)から直接アクセスすることができる、
装置において、
フィルムプラスタ(1)における凹部(2)が、長方形若しくは正方形、円形、六角形又は八角形の形状を有していること、及び
平坦なフィルムシート(1)が、合計で少なくとも4個の電極(3、3’)を構成する、それぞれ互いに割り当てられた少なくとも2個の2倍すなわち2対の正反対の側から向かい合う真っ直ぐな電路を備え、互いに向かい合う縁(31、31’)すなわち境界部が、互いに平行に、それぞれ凹部(2)の互いに向かい合う二つの縁(21、21’)の近傍で延びており、これらの電極は、インピーダンス、抵抗又は静電容量測定ユニット()に接続されていることを、
特徴とする皮膚の状態を測定する装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
図4は、この図において、六角形の切断弦(section chord)(s)を有する6角形とともに描かれている円形の凹部2と、縁21、21’又は凹部から距離a、a’をおいた6個の測定電極3、3’を示している。この実施の形態では、これらの測定電極の長さの範囲(lr)は、円に内接する個々の切断弦(s)の長さ(l)の75%に相当する。

【国際調査報告】