特表2017-511365(P2017-511365A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-511365複素環キナーゼ阻害薬
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-511365(P2017-511365A)
(43)【公表日】2017年4月20日
(54)【発明の名称】複素環キナーゼ阻害薬
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20170331BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20170331BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/5383 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/538 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20170331BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20170331BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20170331BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20170331BHJP
【FI】
   C07D471/04 101
   A61P19/02
   A61P29/00 101
   A61P1/04
   A61P17/06
   A61P19/08
   A61P13/10
   A61P11/06
   A61P37/02
   A61P13/12
   A61P35/00
   A61P25/00
   A61P35/02
   A61P7/00
   A61P37/06
   A61P43/00 111
   A61K31/4985
   A61K31/5377
   A61K31/5383
   A61K31/55
   A61K31/538
   A61K31/4545
   A61K31/437
   A61K31/501
   C07D487/04 145
   C07D487/04CSP
   C07D487/04 144
   C07D519/00 301
   C07D519/00 311
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】188
(21)【出願番号】特願2016-562835(P2016-562835)
(86)(22)【出願日】2015年4月16日
(85)【翻訳文提出日】2016年11月22日
(86)【国際出願番号】CN2015076766
(87)【国際公開番号】WO2015158283
(87)【国際公開日】20151022
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2014/075560
(32)【優先日】2014年4月17日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】512212195
【氏名又は名称】アッヴィ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フリードマン,マイケル・エム
(72)【発明者】
【氏名】コックス,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】フランク,クリスティン・イー
(72)【発明者】
【氏名】ホエマン,マイケル・ゼット
(72)【発明者】
【氏名】オズマ,オーガスティン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,ノエル・エス
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,シアンドン
(72)【発明者】
【氏名】キューザック,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ハントレー,レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ヘロルド,ジェイ・マーティン
【テーマコード(参考)】
4C050
4C065
4C072
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB05
4C050BB06
4C050CC08
4C050EE03
4C050EE04
4C050FF04
4C050FF05
4C050FF10
4C050GG04
4C050HH02
4C050HH04
4C065AA03
4C065BB03
4C065CC01
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH02
4C065HH06
4C065JJ07
4C065KK01
4C065LL01
4C065PP04
4C065PP09
4C065PP10
4C065PP12
4C065PP13
4C065PP14
4C065PP16
4C072MM02
4C072MM10
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086CB22
4C086GA14
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA05
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA51
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA96
4C086ZB05
4C086ZB08
4C086ZB09
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、式(I)の化合物、それの医薬として許容され得る塩、プロドラッグ、生理活性代謝物、立体異性体および異性体(可変要素は本明細書で定義されている)を提供する。本発明の化合物は、免疫状態および腫瘍状態を治療するのに有用である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Uは、CRまたはNであり;
Xは、CRまたはNであり;
Yは、CRまたはNであり;
Zは、CRまたはNであり;
は、独立にHまたは重水素であり;
は、H、重水素、置換されていても良い(C−C)アルキル、またはCFであり;
は、H、重水素または置換されていても良い(C−C)アルキルであり;
は、Hまたは重水素であり;
は、−R501−L−R502であり、
501は、結合、−O−、−OCH−、または置換されていても良い(C−C)アルキレンであり、
Lは、−C(=O)−、−CHN(H)C(=O)−、−N(H)C(=O)−、または−N(H)S(O)であり;または
Lは結合であり、R502は−CNであり;または
Lは−L−Lであり、LはR501に結合しており、
は、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の複素環、または置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lは結合、−CHN(R)−、−CHN(R)C(O)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−または−N(R)−であり;または
は、1以上のヘテロ原子を含む飽和もしくは部分飽和の複素環であり、少なくとも1個のヘテロ原子は窒素であり、Lは結合、C(O)または−S(O)−であり;
502は、H、CF、OH、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、CN、または置換されていても良い(C−C)シクロアルケニルであり;
は、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C12)シクロアルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、または置換されていても良い複素環であり;または
は−R601−R602であり、R601は−N(H)−に結合しており、
601は、置換されていても良いヘテロアリールであり;
602はN(R、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C)シクロアルキル、または置換されていても良い複素環であり;
は、独立にHまたは置換されていても良い(C−C)アルキルであり;
ただし、当該化合物は2−(3−{8−[5−(モルホリン−4−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}−フェニル)−N−(5,5,5−トリフルオロ−4−ヒドロキシ−4−メチル−ペンタ−2−インイル)−アセトアミド以外である。]
【請求項2】
Uが、CRまたはNであり;
Xが、CRまたはNであり;
Yが、CRまたはNであり;
Zが、CRまたはNであり;
が、独立にHまたは重水素であり;
が、H、重水素、置換されていても良い(C−C)アルキル、またはCFであり;
が、H、重水素または置換されていても良い(C−C)アルキルであり;
が、Hまたは重水素であり;
が、−R501−L−R502であり、
501が、結合、−O−、−OCH−、または置換されていても良い(C−C)アルキレンであり、
Lが、−C(=O)−、−CHN(H)C(=O)−、−N(H)C(=O)−、または−N(H)S(O)であり;または
Lが結合であり、R502が−CNであり;または
Lが−L−Lであり、LがR501に結合しており、
が、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の複素環、または置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lが結合、−CHN(R)−、−CHN(R)C(O)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−または−N(R)−であり;または
が、1以上のヘテロ原子を含む飽和もしくは部分飽和の複素環であり、少なくとも1個のヘテロ原子が窒素であり、Lが結合、C(O)または−S(O)−であり;
502が、H、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、CN、または置換されていても良い(C−C)シクロアルケニルであり;
が、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C12)シクロアルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、または置換されていても良い複素環であり;および
が、独立にHまたは置換されていても良い(C−C)アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Lが、−C(=O)−、−CHN(H)C(=O)−、−N(H)C(=O)−、または−S(O)であり;R502が、H、−CH=CHまたは−C≡CHであり;または
Lが結合であり、R502が−CNであり;または
Lが−L−Lであり、LがR501に結合しており、
が、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリールまたは置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lが−CHN(R)−、−CHN(R)C(O)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−または−N(R)−であり;または
が、置換されていても良いヘテロアリール、置換されていても良いアゼパニル、置換されていても良いアゼチジニル、置換されていても良いモルホリニル、置換されていても良いオキサゼパニル、置換されていても良いピペリジニル、置換されていても良いピロリジニル、置換されていても良いテトラヒドロフラニル、または置換されていても良いテトラヒドロピラニルであり、Lが結合、C(O)または−S(O)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
が、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いビシクロ[1.1.1]ペンタニル、置換されていても良い1,2,4オキサジアゾリル、置換されていても良いピラゾリル、置換されていても良いピリダジニル、置換されていても良いピリジニル、4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン、または6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジニルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
が、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、置換されていても良いイミダゾリジノン、またはモルホリニルから独立に選択される1以上の置換基で置換されていても良い、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
−L−R502が、−CN、−CHN(H)C(=O)CH=CH、−C(=O)CH=CH、−N(H)C(=O)CH=CH、−N(H)CN、または−S(O)CH=CHを形成している、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物が、
N−(3−(8−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ベンジル)アクリルアミド;
N−(3−(8−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルアミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ベンジル)アクリルアミド;
N−(3−(8−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルアミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)フェニル)アクリルアミド;
1−(3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
8−((5−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
1−(3−(8−((4−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((5−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
N−(2−(8−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルアミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)フェニル)アクリルアミド;
1−((3R)−3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−((3S)−3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
8−((6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
N−(3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)フェニル)アクリルアミド;
N−(3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ベンジル)アクリルアミド;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
7−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン;
6−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
(S)−8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
(R)−8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−(メチルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((2−メトキシエチル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(R)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド;
N−((1S,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド;
1−(3−(8−((3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
N−((1S,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロヘキシル)シアナミド;
3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボニトリル;
3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル;
1−(4−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)−3−メチルイミダゾリジン−2−オン;
3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル;
N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド;
N−((1s)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド;
3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボニトリル;
(S)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(R)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(S)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;または
(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
が、−R501−L−R502であり、
501、が結合であり;
Lが、−L−Lであり、LがR501に結合しており、
が、置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lが結合、−CHN(R)C(O)−、または−N(R)C(O)−であり;
502が、H、CF、OH、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、CN、または置換されていても良い(C−C)シクロアルケニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C12)シクロアルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いピラゾリル、置換されていても良い6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジニル、置換されていても良い4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジニルであり;または
が、−R601−R602であり、R601が−N(H)−に結合しており、
601が、置換されていても良いピラゾリル、または置換されていても良いピリジニルであり;
602が、N(R、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C)シクロアルキル、置換されていても良いアゼチジニル、置換されていても良いモルホリニル、置換されていても良いピペリジニル、または置換されていても良いテトラヒドロピラニルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
がHである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Xが、NまたはCRであり、RがH、置換されていても良い(C−C)アルキル、またはCFである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
が、H、重水素または置換されていても良い(C−C)アルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
UがCHである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
XがNである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物が、
4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール;
6−シクロヘキシル−N−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
(1R,4R)−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1S,4S)−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
(6−シクロヘキシル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロペンチル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−((1R,4R)−4−メチルシクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−((1S,4S)−4−メチルシクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−((1r,4r)−4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン;
6−シクロペンチル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロペンチル−N−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン;
1−(4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン;
4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−N−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(1S,3S)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1R,3R)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1R,3S)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1S,3R)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール;
1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
N−(6−シクロペンチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン;
1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール;
6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
(1S,4S)−エチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート;
6−シクロペンチル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
シス−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸;または
3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
処置を必要とする患者に対して治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、疾患の治療方法。
【請求項17】
前記疾患が、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、骨関節炎、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、乾癬性関節炎、乾癬、強直性脊椎炎、間質性膀胱炎、喘息、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、B細胞慢性リンパ球性リンパ腫、多発性硬化症、慢性リンパ球性白血病、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病またはリンパ芽球性リンパ腫である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
自己免疫障害治療のための、請求項1に記載の化合物を投与する構成要素を含むパッケージ製品を含むキット。
【請求項19】
前記パッケージ製品が、請求項1に記載の化合物および使用説明書を含む、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
請求項1に記載の化合物および1以上の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2014年4月17日出願の国際特許出願PCT/CN2014/075560(この全内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。)に対する優先権およびそれの出願日の恩恵を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
タンパク質キナーゼ類は、非常に態様な細胞プロセスの調節および細胞機能の維持において中心的な役割を果たすタンパク質の大きいファミリーを代表するものである。これらキナーゼの一部を挙げると、Tecファミリー(BTK、ITK、Tec、ETK/BMXおよびRLK/TXK)、ヤヌスキナーゼファミリー(Jak1、Jak2、Jak3およびTyk2)などの非受容体チロシンキナーゼ類;BCR−Ab1、焦点接着キナーゼ(FAK)、Fes、LckおよびSykなどの融合キナーゼ類;コロニー刺激因子1受容体(CSF−1R)、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)、血小板由来増殖因子受容体キナーゼ(PDGF−R)、幹細胞因子に対する受容体キナーゼ、c−kit、肝細胞成長因子受容体、c−Metおよび線維芽細胞成長因子受容体、FGFR3などの受容体チロシンキナーゼ類;およびb−RAF、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ類(例:MKK6)およびSAPK2βなどのセリン/トレオニンキナーゼなどがあるが、これらに限定されるものではない。良性および悪性の増殖性障害ならびに免疫系および神経系の不適切な活性化によって生じる疾患などの多くの疾患状態で、異常なキナーゼ活性が認められている。本発明の新規化合物は、1以上のタンパク質キナーゼの活性を阻害することから、キナーゼが介在する疾患の治療において有用であることが期待される。
【0003】
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞、血小板、肥満細胞、好塩基球、好酸球、大食細胞および好中球などの多くの造血細胞ならびに骨破壊に関与する破骨細胞における免疫受容体シグナル伝達において主要な役割を有する非受容体チロシンキナーゼ(BCR、FcεR、FcγR、DAP12、デクチン−1、GPVIなど)である(総覧に関しては、Brunner et al.,2005 Histol.Histopathol.,20:945,Mohamed et al.,2009 Immunol.Rev.,228:58参照)。BTKにおける突然変異は、B細胞産生制限および抗体化低下を特徴とするヒトにおけるX連鎖ガンマグロブリン欠乏症(XLA)およびマウスにおけるX連鎖免疫不全症(Xid)を生じることが知られている(Lindvall et al.,2005 Immunol.Rev.,203:200)。複数の細胞型におけるBTKの組み合わせ作用により、それは自己免疫疾患の有望な標的となる。BTKは、他のTecファミリーキナーゼ類(ITK、Tec、ETK/BMXおよびRLK/TXK)に対する配列相同性と関連する。
【0004】
Bリンパ球において、BTKはB細胞成長およびB細胞受容体(BCR)結合後のCa2+動員に必要であり(Khan et al.,1995 Immunity 3:283;Genevier et al.,1997 Clin.Exp.Immun.,110:286)、それはSrcファミリーキナーゼ類(Lynなど)、SykおよびPI3Kの下流であると考えられている。BTKは、抗体に対する胸腺依存性および胸腺非依存性の両方の2型応答に重要であることが明らかになっている(Khan et al.,Immunity 1995;3;283)。肥満細胞において、BTKノックアウトマウスを用いる試験(Hata et al.,1998 J.Exp.Med.,187:1235;Schmidt et al.,2009 Eur.J.Immun.,39:3228)で、FcERI誘発シグナル伝達、ヒスタミン放出、ならびにTNF、IL−2およびIL−4などのサイトカイン産生におけるBTKの役割が示されている。血小板において、BTKは、コラーゲンに応答し、血小板凝集を促進し、線維芽細胞様滑膜細胞からのサイトカイン産生に寄与することが示されている糖タンパク質VI(GPVI)受容体を介するシグナル伝達に重要である(Hsu et al.,2013 Immun.Letters,150:97)。単球および大食細胞では、FcγRI誘発シグナル伝達でBTKの作用が誘発され、それがTLR2、TLR4、TLR8およびTLR9などのToll様受容体誘発サイトカイン応答においても役割を果たし得る(Horwood et al.,2003 J.Exp.Med.,197:1603;Horwood et al.,2006 J.Immunol.,176:3635;Perez de Diego et al.,2006 Allerg.Clin.Imm.,117:1462;Doyle et al.,2007 J.Biol.Chem.,282:36959,Hasan et al.,2007 Immunology,123:239;Sochorava et al.,2007 Blood,109:2553;Lee et al.,2008,J.Biol.Chem.,283:11189)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Brunner et al.,2005 Histol.Histopathol.,20:945
【非特許文献2】Mohamed et al.,2009 Immunol.Rev.,228:58
【非特許文献3】Lindvall et al.,2005 Immunol.Rev.,203:200
【非特許文献4】Khan et al.,1995 Immunity 3:283
【非特許文献5】Genevier et al.,1997 Clin.Exp.Immun.,110:286
【非特許文献6】Khan et al.,Immunity 1995;3;283
【非特許文献7】Hata et al.,1998 J.Exp.Med.,187:1235
【非特許文献8】Schmidt et al.,2009 Eur.J.Immun.,39:3228
【非特許文献9】Hsu et al.,2013 Immun.Letters,150:97
【非特許文献10】Horwood et al.,2003 J.Exp.Med.,197:1603
【非特許文献11】Horwood et al.,2006 J.Immunol.,176:3635
【非特許文献12】Perez de Diego et al.,2006 Allerg.Clin.Imm.,117:1462
【非特許文献13】Doyle et al.,2007 J.Biol.Chem.,282:36959
【非特許文献14】Hasan et al.,2007 Immunology,123:239
【非特許文献15】Sochorava et al.,2007 Blood,109:2553
【非特許文献16】Lee et al.,2008,J.Biol.Chem.,283:11189
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、BTKの阻害は、炎症反応のいくつかの非常に重要な分岐点で介在して、自己免疫応答の有効な抑制を生じるものと予想される。従って、BTK阻害薬で処理することで、B細胞受容体活性化、抗体−Fc受容体相互作用およびGPVI受容体シグナル伝達が関与する疾患を調節することができる。BTK阻害も同様に、BCRシグナル伝達を遮断することによる自己免疫疾患の開始および大食細胞、好中球、好塩基球および肥満細胞でのFcRシグナル伝達の抑止によるエフェクター相の両方に作用する。さらに、BTKの遮断により、破骨細胞成熟の阻害を介して別の利点を提供することから、関節リウマチ関連の骨侵食および全体的な関節破壊を弱めるものと考えられる。BTKの阻害は、多くの炎症疾患およびアレルギー疾患−例えば、関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症(MS)ならびにアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息および全身性アナフィラキシーなどのI型過敏性反応(これらに限定されるものではない)の治療において有用である可能性がある。炎症性障害および自己免疫ならびに白血病およびリンパ腫における治療としてのBTK標的に関する総覧については、Uckun & Qazi,2010 Expert Opin.Ther.Pat.,20:1457を参照する。BTKが造血系の癌において高度に発現され、BTK依存性シグナル伝達はそこで調節不全されると考えられることから、BTK阻害薬は、B細胞リンパ腫/白血病および他の腫瘍疾患−例えば急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)および急性骨髄性白血病など(これらに限定されるものではない)における有用な治療であることが予想される(総覧については、Buggy & Elias 2012 Int Rev Immunol.31:119参照)。総合すると、BTK阻害薬は、多くの炎症疾患および免疫障害ならびに血液癌を治療する強力な方法を提供する。
【0007】
コロニー刺激因子1受容体(CSF−1R)は、FMSプロトオンコジーンによってコードされるホモ二量体クラスIII受容体チロシンキナーゼである。それは、細胞外リガンド結合ドメイン、単一膜貫通ドメイン(TM)、膜近傍ドメイン(JM)、キナーゼ挿入ドメイン(KI)によって分けられた二つの細胞内キナーゼドメイン(TK1およびTK2)およびc末端ドメイン、UniProt Entry P07333を特徴とする972アミノ酸膜貫通タンパク質である(Patel et al 2009 Current Topics in Medicinal chemistry 9:599)。CSF−1Rの細胞外ドメインへのCSF−1の結合は、受容体二量化を安定化させ、細胞内ドメインのトランス−自己リン酸化を誘発し、下流細胞質シグナル伝達を活性化する。CSF−1R活性部位の小分子阻害薬は、受容体自己リン酸化を遮断し、次にマクロファージの生存、発現、増殖および分化を制御するシグナルを遮断する。
【0008】
CSF−1Rは、単球の生存、増殖および分化ならびにマクロファージ遊走を調節する(Pixley et al 2004 TRENDS in Cell Biology,14:628)。CSF−1Rの天然リガンドは、CSF−1およびIL−34と確認されている。CSF−1Rは、造血前駆細胞、組織マクロファージ、RA病因で示唆される未成熟B細胞などの骨髄単球系細胞で発現される(Hamilton 2008 Nature Reviews Immunology 8:533)。CSF−1Rの活性化は、RA、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎および癌など(これらに限定されるものではない)の多くの疾患において何らかの役割を果たすことが知られている(Toh et al 2014 Arthritis & Rheumatology 66:2989:Hume et al 2012 Blood 119:1810およびCampbell et al 2000 Journal of Leukocyte Biology 68:144)。天然リガンドであるCSF−1およびIL−34は、RA患者の滑膜で高度に発現され、CSF−1レベルがRA患者の血清および滑液で上昇し、疾患活性と関連する(Firestein et al 1988 Journal of Experimental Medicine 168:1573;Kawaji et al 1995 Nippon Ika Daigaku Zasshi 62:260;Ritchlin et al 1994 Scand.J.Immunol.40:292;Takei et al 2000 J.Rheumatol.27:894;Hwang et al 2012 Arthritis Research & Therapy 14:R14 and Chemel et al 2012 Ann.Rheum.Dis.71:150)。
【0009】
RA患者由来の単球は、高レベルのFcγRI、IIaおよびIIIa、高CD14および酸素ラジカルおよび低HLA−DRを発現する(Shinohara et al 1992 J.Rheumatol.19:211)。この単球表現型は、組換えCSF−1でイン・ビトロおよびイン・ビボで産生することができる(Weiner et al 1994 Cancer Res.54:4084)。従って、CSF−1は、RA滑膜マクロファージの動員、分化および生存を促進し、骨髄始原細胞の局所増殖で促進することができる。さらに、CSF−1は、マクロファージを刺激してTNFおよび他のサイトカイン類の発現を高める(Hanamura 1997 Immunopharmacology 37:15)。CSF−1の間質細胞発現を誘発して、マクロファージのさらなる発現およびTNFおよびIL−1のさらなる発現を生じさせるTNFおよびIL−1をマクロファージが分泌する慢性炎症における正のフィードバック・ループにCSF−1Rが関与することが提起されている(Hamilton 1993 Lancet 342:536)。
【0010】
CSF−1欠乏マウスは、コラーゲン誘発関節炎に対して抵抗性であることが報告されており、CIAのマウスモデルで、CSF−1が疾患を増悪させることが明らかになっており、中和抗CSF−1抗体は疾患を改善した(Campbell et al 2000 Journal of Leukocyte Biology 68:144)。抗CSF−1Rモノクローナル抗体も、RAの動物モデルにおいて有効であることが明らかになっている(Toh et al 2014 Arthritis & Rheumatology 66:2989)。小分子阻害薬、GW2580は、マウスにおいてLPS誘発TNF産生を阻害することが明らかになっている(Conway et al 2005 PNAS 102:16078)。さらに、関節炎についての前臨床疾患モデルにおいて効力を示した非選択的小分子CSF−1R阻害薬についての報告がいくつかある(Paniagua et al 2006 J.Clin.Invest.116:2633;Conway et al 2008 J.Pharmacol.Exp.Ther.326:41;Ohno et al 2008 Eur.J.Immunol.38:283;Paniagua et al 2010 Arthritis Res.Ther.12:R32 and Madan et al 2012 J.Imuunol.189:4123)。
【0011】
腫瘍関連マクロファージは、各種癌における予後不良に関連しており、血管新生、浸潤および転移の促進に関与する(Bingle et al 2002 J.Pathol.196:254;Pollard 2004 Nat.Rev.Cancer 4:71およびLewis et al 2006 Cancer Res.66:605)。MMTV−PyMTトランスジェニック腫瘍を有するCSF−1欠乏マウスは、マクロファージ動員低下および転移への腫瘍進行の速度低下を示した(Lewis et al 2006 Cancer Res.66:605)。CSF−1の乳房上皮発現がマクロファージ浸潤を回復することが明らかになっており、転移性腫瘍脈管構造が特性決定されており、脈管構造の誘発が腫瘍関連マクロファージ(TAM)によって調節されることが明らかになった(Lin et al 2001 J.Exp.Med.193:727)。CSF−1アンチセンスオリゴヌクレオチド(ODN−196)または低分子緩衝RNAであるCSF−1 siRNAおよびFMS siRNA)を有するマウスにおけるヒト乳腺腫瘍異種移植片は標的タンパク質を減少させ、乳腺腫瘍増殖を抑制した(Biswas et al 2008 J.Immunol.180:2011)。乳癌におけるFMSの発現は、低い生存率および腫瘍サイズ増加に関連していた(Kluger et al 2004 Clin.Cancer Res.10:173;Lin et al 2001 J.Exp.Med.193:727;Yee et al 2000 Anticancer Res.20:4379)。
【0012】
CSF−1抗体は、固形腫瘍の治療において治療能力を示している。MCF−7乳腺異種移植片マウスモデルにおける抗CSF01 Fab抗体による治療によって、腫瘍増殖が抑制された(Paulus et al 2006 Cancer Res. 66:4349)。CSF−1Rの小分子阻害薬Ki20227により、転移モデルでの溶骨性骨破壊が抑制された(Ohno 2006 Mol.Cancer Ther.5:2634)。別の研究で、CSF−1産生も、TAM類からの破骨細胞形成および腫瘍関連骨溶解に寄与することが明らかになっている(Yang 2002 J.Bone Joint Surg.Br.84:452)。
【0013】
従って、CSF−1の阻害は、自己免疫疾患および癌の治療において治療上有用である可能性があると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物を提供する。
【0015】
【化1】
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式中、
Uは、CRまたはNであり;
Xは、CRまたはNであり;
Yは、CRまたはNであり;
Zは、CRまたはNであり;
は、独立にHまたは重水素であり;
は、H、重水素、置換されていても良い(C−C)アルキル、またはCFであり;
は、H、重水素または置換されていても良い(C−C)アルキルであり;
は、Hまたは重水素であり;
は、−R501−L−R502であり、
501は、結合、−O−、−OCH−、または置換されていても良い(C−C)アルキレンであり、
Lは、−C(=O)−、−CHN(H)C(=O)−、−N(H)C(=O)−、または−N(H)S(O)であり;または
Lは結合であり、R502は−CNであり;または
Lは−L−Lであり、LはR501に結合しており、
は、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の複素環、または置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lは結合、−CHN(R)−、−CHN(R)C(O)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−または−N(R)−であり;または
は、1以上のヘテロ原子を含む飽和もしくは部分飽和の複素環であり、少なくとも1個のヘテロ原子は窒素であり、Lは結合、C(O)または−S(O)−であり;
502は、H、CF、OH、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、CN、または置換されていても良い(C−C)シクロアルケニルであり;
は、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C12)シクロアルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、または置換されていても良い複素環であり;または
は−R601−R602であり、R601は−N(H)−に結合しており、
601は、置換されていても良いヘテロアリールであり;
602はN(R、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C)シクロアルキル、または置換されていても良い複素環であり;
は、独立にHまたは置換されていても良い(C−C)アルキルであり;
ただし、当該化合物は2−(3−{8−[5−(モルホリン−4−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}−フェニル)−N−(5,5,5−トリフルオロ−4−ヒドロキシ−4−メチル−ペンタ−2−インイル)−アセトアミド以外である。
【0016】
第2の実施形態において、本発明は、
Uが、CRまたはNであり;
Xが、CRまたはNであり;
Yが、CRまたはNであり;
Zが、CRまたはNであり;
が、独立にHまたは重水素であり;
が、H、重水素、置換されていても良い(C−C)アルキル、またはCFであり;
が、H、重水素または置換されていても良い(C−C)アルキルであり;
が、Hまたは重水素であり;
が、−R501−L−R502であり、
501が、結合、−O−、−OCH−、または置換されていても良い(C−C)アルキレンであり、
Lが、−C(=O)−、−CHN(H)C(=O)−、−N(H)C(=O)−、または−N(H)S(O)であり;または
Lが結合であり、R502が−CNであり;または
Lが−L−Lであり、LがR501に結合しており、
が、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の複素環、または置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lが結合、−CHN(R)−、−CHN(R)C(O)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−または−N(R)−であり;または
が、1以上のヘテロ原子を含む飽和もしくは部分飽和の複素環であり、少なくとも1個のヘテロ原子が窒素であり、Lが結合、C(O)または−S(O)−であり;
502が、H、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、CN、または置換されていても良い(C−C)シクロアルケニルであり;
が、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C12)シクロアルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリール、または置換されていても良い複素環であり;
が、独立にHまたは置換されていても良い(C−C)アルキルである第1の実施形態による化合物を提供する。
【0017】
第3の実施形態において、本発明は、
Lが、−C(=O)−、−CHN(H)C(=O)−、−N(H)C(=O)−、または−S(O)であり;R502が、H、−CH=CHまたは−C≡CHであり;または
Lが結合であり、R502が−CNであり;または
Lが−L−Lであり、LがR501に結合しており、
が、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いヘテロアリールまたは置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lが−CHN(R)−、−CHN(R)C(O)−、−N(R)C(O)−、−N(R)S(O)−または−N(R)−であり;または
が、置換されていても良いヘテロアリール、置換されていても良いアゼパニル、置換されていても良いアゼチジニル、置換されていても良いモルホリニル、置換されていても良いオキサゼパニル、置換されていても良いピペリジニル、置換されていても良いピロリジニル、置換されていても良いテトラヒドロフラニル、または置換されていても良いテトラヒドロピラニルであり、Lが結合、C(O)または−S(O)−である前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0018】
第4の実施形態において、本発明は、Rが、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いビシクロ(bicycle)[1.1.1]ペンタニル、置換されていても良い1,2,4オキサジアゾリル、置換されていても良いピラゾリル、置換されていても良いピリダジニル、置換されていても良いピリジニル、4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン、または6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジニルである、前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0019】
第5の実施形態において、本発明は、Rが、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、置換されていても良いイミダゾリジノン、またはモルホリニルから独立に選択される1以上の置換基で置換されていても良い前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0020】
第6の実施形態において、本発明は、−L−R502が−CN、−CHN(H)C(=O)CH=CH、−C(=O)CH=CH、−N(H)C(=O)CH=CH、−N(H)CN、または−S(O)CH=CHを形成している前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0021】
第7の実施形態において、本発明は、前記化合物が、
N−(3−(8−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ベンジル)アクリルアミド;
N−(3−(8−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルアミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ベンジル)アクリルアミド;
N−(3−(8−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルアミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)フェニル)アクリルアミド;
1−(3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
8−((5−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
1−(3−(8−((4−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((5−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
N−(2−(8−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルアミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−5−イル)フェニル)アクリルアミド;
1−((3R)−3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−((3S)−3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−1,8a−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
8−((6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
N−(3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)フェニル)アクリルアミド;
N−(3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ベンジル)アクリルアミド;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
7−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン;
6−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−3(4H)−オン;
8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
(S)−8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
(R)−8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン;
(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−(メチルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((2−メトキシエチル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(R)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6−モルホリノピリジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド;
N−((1S,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド;
1−(3−(8−((3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
N−((1S,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロヘキシル)シアナミド;
3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボニトリル;
3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル;
1−(4−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)フェニル)−3−メチルイミダゾリジン−2−オン;
3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル;
N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド;
N−((1s)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド;
3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボニトリル;
(S)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(R)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
(S)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;
1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン;または
(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
である前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0022】
第8の実施形態において、本発明は、
が−R501−L−R502であり、
501が結合であり;
Lが−L−Lであり、LがR501に結合しており、
が、置換されていても良い飽和もしくは部分飽和の(C−C)シクロアルキルであり、Lが結合、−CHN(R)C(O)−、または−N(R)C(O)−であり;
502が、H、CF、OH、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良いアルケニル、置換されていても良いアルキニル、CN、または置換されていても良い(C−C)シクロアルケニルである前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0023】
第9の実施形態において、本発明は、
が、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C12)シクロアルキル、置換されていても良いフェニル、置換されていても良いピラゾリル、置換されていても良い6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジニル、置換されていても良い4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジニルであり;または
が−R601−R602であり、R601が−N(H)−に結合しており、
601が、置換されていても良いピラゾリル、または置換されていても良いピリジニルであり;
602が、N(R、置換されていても良い(C−C)アルキル、置換されていても良い(C−C)シクロアルキル、置換されていても良いアゼチジニル、置換されていても良いモルホリニル、置換されていても良いピペリジニル、または置換されていても良いテトラヒドロピラニルである前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0024】
第10の実施形態において、本発明は、RがHである請求項9による化合物を提供する。
【0025】
第11の実施形態において、本発明は、XがNまたはCRであり、RがH、置換されていても良い(C−C)アルキル、またはCFである前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0026】
第12の実施形態において、本発明は、RがH、重水素または置換されていても良い(C−C)アルキルである前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0027】
第13の実施形態において、本発明は、UがCHである前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0028】
第14の実施形態において、本発明は、XがNである前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0029】
第15の実施形態において、本発明は、前記化合物が、
4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール;
6−シクロヘキシル−N−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
(1R,4R)−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1S,4S)−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
(6−シクロヘキシル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロペンチル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−((1R,4R)−4−メチルシクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−((1S,4S)−4−メチルシクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−((1R,4R)−4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
N−(6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン;
6−シクロヘキシル−N−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン;
6−シクロペンチル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
6−シクロペンチル−N−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン;
1−(4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン;
4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−N−メチルピペリジン−1−カルボキサミド;
(1S,3S)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1R,3R)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1R,3S)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1S,3R)−3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール;
(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール;
1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール;
N−(6−シクロペンチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン;
1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール;
6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;
(1S,4S)−エチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート;
6−シクロペンチル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン;または
6−シクロヘキシル−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
である前記実施形態のいずれかによる化合物を提供する。
【0030】
第16の実施形態において、本発明は、処置を必要とする患者に対して治療上有効量の前記実施形態のいずれかによる化合物を投与することを含む、疾患の治療方法を提供する。
【0031】
第17の実施形態において、本発明は、前記疾患が、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、骨関節炎、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、乾癬性関節炎、乾癬、強直性脊椎炎、間質性膀胱炎、喘息、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、B細胞慢性リンパ球性リンパ腫、多発性硬化症、慢性リンパ球性白血病、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病またはリンパ芽球性リンパ腫である、第16の実施形態のいずれかによる方法を提供する。
【0032】
第18の実施形態において、本発明は、自己免疫障害治療のための、第1から第15の実施形態のいずれかによる化合物を投与する構成要素を含むパッケージ製品を含むキットを提供する。
【0033】
第19の実施形態において、本発明は、前記パッケージ製品が第1から15の実施形態の化合物および使用説明書を含む、第18の実施形態によるキットを提供する。
【0034】
第20の実施形態において、本発明は、第1から第15の実施形態のいずれかによる化合物および1以上の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
タンパク質キナーゼ類は、広く多様な種類の500を超える酵素であり、それには腫瘍遺伝子、増殖因子受容体、信号伝達中間体、アポトーシス関連キナーゼ類およびサイクリン依存性キナーゼ類などがある。それらは、特定のチロシン、セリンまたはトレオニンアミノ酸残基へのリン酸基の転移を担当し、基質特異性の結果としてチロシンおよびセリン/トレオニンキナーゼ類に広く分類される。
【0036】
タンパク質キナーゼ類は、非常に態様な細胞プロセスの調節および細胞機能の維持において中心的な役割を果たすタンパク質の大きいファミリーを代表するものである。これらキナーゼの一部を挙げると、Tecファミリー(BTK、ITK、Tec、ETK/BMXおよびRLK/TXK)、ヤヌスキナーゼファミリー(Jak1、Jak2、Jak3およびTyk2)などの非受容体チロシンキナーゼ類;BCR−Ab1、焦点接着キナーゼ(FAK)、Fes、LckおよびSykなどの融合キナーゼ類;上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)、血小板由来増殖因子受容体キナーゼ(PDGF−R)、幹細胞因子に対する受容体キナーゼ、c−kit、肝細胞成長因子受容体、c−Metおよび線維芽細胞成長因子受容体、FGFR3などの受容体チロシンキナーゼ類;およびb−RAF、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ類(例:MKK6)およびSAPK2βなどのセリン/トレオニンキナーゼなどがあるが、これらに限定されるものではない。良性および悪性の増殖性障害ならびに免疫系および神経系の不適切な活性化によって生じる疾患などの多くの疾患状態で、異常なキナーゼ活性が認められている。本発明の新規化合物は、1以上のタンパク質キナーゼの活性を阻害することから、キナーゼが介在する疾患の治療において有用であることが期待される。
【0037】
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞、血小板、肥満細胞、好塩基球、好酸球、大食細胞および好中球などの多くの造血細胞ならびに骨破壊に関与する破骨細胞における免疫受容体シグナル伝達において主要な役割を有する非受容体チロシンキナーゼ(BCR、FcεR、FcγR、DAP12、デクチン−1、GPVIなど)である(総覧に関しては、Brunner et al.,2005 Histol.Histopathol.,20:945,Mohamed et al.,2009 Immunol.Rev.,228:58参照)。BTKにおける突然変異は、B細胞産生制限および抗体化低下を特徴とするヒトにおけるX連鎖ガンマグロブリン欠乏症(XLA)およびマウスにおけるX連鎖免疫不全症(Xid)を生じることが知られている(Lindvall et al.,2005 Immunol.Rev.,203:200)。複数の細胞型におけるBTKの組み合わせ作用により、それは自己免疫疾患の有望な標的となる。BTKは、他のTecファミリーキナーゼ類(ITK、Tec、ETK/BMXおよびRLK/TXK)に対する配列相同性と関連する。
【0038】
Bリンパ球において、BTKはB細胞成長およびB細胞受容体(BCR)結合後のCa2+動員に必要であり(Khan et al.,1995 Immunity 3:283;Genevier et al.,1997 Clin.Exp.Immun.,110:286)、それはSrcファミリーキナーゼ類(Lynなど)、SykおよびPI3Kの下流であると考えられている。BTKは、抗体に対する胸腺依存性および胸腺非依存性の両方の2型応答に重要であることが明らかになっている(Khan et al.,Immunity 1995;3;283)。肥満細胞において、BTKノックアウトマウスを用いる試験(Hata et al.,1998 J.Exp.Med.,187:1235;Schmidt et al.,2009 Eur.J.Immun.,39:3228)で、FcERI誘発シグナル伝達、ヒスタミン放出、ならびにTNF、IL−2およびIL−4などのサイトカイン産生におけるBTKの役割が示されている。血小板において、BTKは、コラーゲンに応答し、血小板凝集を促進し、線維芽細胞様滑膜細胞からのサイトカイン産生に寄与することが示されている糖タンパク質VI(GPVI)受容体を介するシグナル伝達に重要である(Hsu et al.,2013 Immun.Letters,150:97)。単球および大食細胞では、FcγRI誘発シグナル伝達でBTKの作用が誘発され、それがTLR2、TLR4、TLR8およびTLR9などのToll様受容体誘発サイトカイン応答においても役割を果たし得る(Horwood et al.,2003 J.Exp.Med.,197:1603;Horwood et al.,2006 J.Immunol.,176:3635;Perez de Diego et al.,2006 Allerg.Clin.Imm.,117:1462;Doyle et al.,2007 J.Biol.Chem.,282:36959,Hasan et al.,2007 Immunology,123:239;Sochorava et al.,2007 Blood,109:2553;Lee et al.,2008,J.Biol.Chem.,283:11189)。
【0039】
従って、BTKの阻害は、炎症反応のいくつかの非常に重要な分岐点で介在して、自己免疫応答の有効な抑制を生じるものと予想される。従って、BTK阻害薬で処理することで、B細胞受容体活性化、抗体−Fc受容体相互作用およびGPVI受容体シグナル伝達が関与する疾患を調節することができる。BTK阻害も同様に、BCRシグナル伝達を遮断することによる自己免疫疾患の開始および大食細胞、好中球、好塩基球および肥満細胞でのFcRシグナル伝達の抑止によるエフェクター相の両方に作用する。さらに、BTKの遮断により、破骨細胞成熟の阻害を介して別の利点を提供し、従って関節リウマチ関連の骨侵食および全体的な関節破壊を弱めるものと考えられる。BTKの阻害は、多くの炎症疾患およびアレルギー疾患−例えば、関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症(MS)ならびにアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息および全身性アナフィラキシーなどのI型過敏性反応(これらに限定されるものではない)の治療において有用である可能性がある。炎症性障害および自己免疫ならびに白血病およびリンパ腫における治療としてのBTK標的に関する総覧については、Uckun & Qazi,2010 Expert Opin.Ther.Pat.,20:1457を参照する。BTKが造血系の癌において高度に発現され、BTK依存性シグナル伝達はそこで調節不全されると考えられることから、BTK阻害薬は、B細胞リンパ腫/白血病および他の腫瘍疾患−例えば急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)および急性骨髄性白血病など(これらに限定されるものではない)における有用な治療であることが予想される(総覧については、Buggy & Elias 2012 Int Rev Immunol.31:119参照)。総合すると、BTK阻害薬は、多くの炎症疾患および免疫障害ならびに血液癌を治療する強力な方法を提供する。
【0040】
全てのキナーゼが共通の分子ATPに結合していることから、構造的に同様の結合ポケットを有する。従って、キナーゼ阻害薬にとっての問題の一つは、結合ポケットの相同性のために、その薬剤が複数のキナーゼを阻害する傾向があるという点である。例えば、特性が良くわかっている無差別(promiscuous)のキナーゼ阻害薬であるスタウロスポリンは、ヒトキノームからの少なくとも253種類のk<3μMのキナーゼを阻害することが明らかになっている(Nature Biotechnology,208,26,p.127参照)。さらに、いくつかの市販されているキナーゼ阻害薬が、複数の所期のキナーゼを阻害することが知られており、例えばイマチニブ(Gleevec(R))はABL、ARG、PDGFR−α/βおよびc−KITキナーゼを標的とし、ソラフェニブ(Nexavar(R))はB−RAF、VEGFR類、PDGFR−α/β、FLT3およびc−KITを標的とし、スニチニブ(Sutent(R))はVEGFR、PDGFR、CSF−1R、FLT3およびc−KITを標的とする(Nature Reviews Drug Discovery 2011,10,111)。
【0041】
ヒトキノームにおけるある種のキナーゼ類の阻害が、薬品治療として用いられる場合に望ましくない効果を有することが知られている。例えば、多くのキナーゼ標的が、現在市販されているキナーゼ阻害薬についての心臓毒性での役割において示唆されている。これらのキナーゼには、VEGFR2、PI3K、AKT、PDGFR−α/β、AMPK、GSK3、ERK類、CDK2、オーロラ、PLK、JNK、CAMKII<PDK1、mTOR、LKB1、CAMKKβ、MEK1/2、PKA、PKCα、RAF1、B−RAF、EGFR、ERBB2、c−Kit、ABL、ARG、JAK2、FAK、DMPK、LTK、ROCK、LKB1、LDB3、PIM、GRK2、GRK5、ASK1、およびPTENなどがあり得るが、これらに限定されるものではない(Nature Reviews Drug Discovery 2011,10:111参照)。市販されているキナーゼ阻害薬からの一つの例は、スニチニブでの臨床試験において、患者が高血圧のリスクが高くなることが認められたというものである(The Lancet 2006,368:1329およびJ.Clin.Oncol.2009,27:3584参照)。高血圧亢進の機序についてのその後の研究で、PDGFRおよびVEGFRが働いている可能性がある一方で、AMPKなどの非特異的阻害もスニチニブによる高血圧リスク上昇に寄与している可能があることが示唆されている(Curr.Hypertens.Rep.2011,13:436)。さらに、KIT、FYN、PDGFRβ、FGR、LCK、エフリン受容体B2、FRK、ABL1、PDGFR1α、HCK、ABL2、LYN、ZAK、YES1、MAP4K4、PKN1、BRAF、DDR2、MAP4K5およびSTK24などの一連のキナーゼに対する活性に基づく心臓毒性の予測方法である特許出願US2011/0212461が出願されている。従って、選択的プロファイルBtkもしくはCSF−1Rキナーゼを有するキナーゼ阻害薬を確認することが望ましい。本発明の化合物は、他のキナーゼよりBtkもしくはCSF−1Rの阻害に選択的である。
【0042】
受容体または非受容体のチロシンキナーゼまたはS/Tキナーゼであるか否かに拘わらず、キナーゼ類の多くが、免疫調節、炎症または癌などの増殖障害等の多くの病的状態に関与する細胞シグナル伝達経路に関与していることが認められている。
【0043】
多くの自己免疫疾患および慢性炎症を伴う疾患ならびに急性応答が、1以上のサイトカインの過剰または制御されない産生または活性に関連付けられている。
【0044】
本発明の化合物は、関節リウマチ、喘息、アレルギー性喘息、骨関節炎、若年性関節炎、強直性脊椎炎、眼球状態、間質性膀胱炎、癌、固形腫瘍、肉腫、線維肉腫、骨腫、メラノーマ、網膜芽腫、横紋筋肉腫、膠芽細胞腫、神経膠腫、奇形癌、過敏反応、多動性障害、過敏性肺炎、高血圧、運動低下性障害、大動脈性および末梢性動脈瘤、視床下部−下垂体−副腎皮質系評価、大動脈解離、動脈性高血圧、動脈硬化症、動静脈ろう、運動失調、脊髄小脳変性症、連鎖球菌性筋炎、小脳の構造的病変、亜急性硬化性全脳炎、失神、心血管系の梅毒、全身アナフィラキシー、全身性炎症反応症候群、全身発症型若年性関節リウマチ、T細胞またはFAB ALL、末梢血管拡張、閉塞性血栓血管炎、移植片、外傷/出血、III型過敏反応、IV型過敏症、不安定狭心症、尿毒症、尿路性敗血症、じんま疹、心臓弁膜症、静脈瘤、血管炎、静脈疾患、静脈血栓症、心室細動、ウイルスおよび真菌感染、致命的な脳炎/無菌性髄膜炎、生命に関連する血球貪食症候群、ウェルニッケ−コルサコフ症候群、ウィルソン病、任意の臓器もしくは組織の異種移植片拒絶、心臓移植拒絶、血色素症、血液透析、溶血性尿毒症症候群/血栓溶解性血小板減少性紫斑病、出血、特発性肺線維症、抗体介在性細胞傷害性、無力症、乳児脊髄性筋萎縮症、大動脈の炎症、A型インフルエンザ、電離放射線曝露、虹彩毛様体炎/ブドウ膜炎/視神経炎、若年性脊髄性筋萎縮症、リンパ腫、骨髄腫、白血病、悪性腹水、造血系の癌、インシュリン依存型糖尿病性緑内障、糖尿病性網膜症または細小血管障害などの糖尿病状態、鎌状赤血球貧血、慢性炎症、糸球体腎炎、移植片拒絶、ライム病、フォンリッペル・リンダウ病、類天疱瘡、ページェット病、線維症、類肉腫症、肝硬変、甲状腺炎、過粘稠度症候群、オスラー・ウィーバー・レンズ病、慢性閉塞性肺疾患、喘息もしくは火傷後の浮腫、外傷、放射線、卒中、低酸素症、虚血、卵巣過剰刺激症候群、潅流後症候群、循環後症候群、心筋梗塞後の開心術症候群、子癇前症、機能性子宮出血、子宮内膜症、肺高血圧、小児性血管腫または単純疱疹、帯状疱疹、ヒト免疫不全ウイルス、パラポックス・ウイルス、原虫もしくはトキソプラズマ症による感染、進行性核上性麻痺、原発性肺高血圧症、放射線療法、レイノー現象、レイノー病、レフスム病、規則正しい幅の狭いQRS頻拍、腎血管性高血圧、拘束型心筋症、肉腫、老人性舞踏病、レヴィー小体型老年認知症、ショック、皮膚同種移植片、皮膚変化症候群、眼球もしくは黄斑浮腫、眼球血管新生疾患、強膜炎、放射状角膜切除術、ブドウ膜炎、硝子体炎、近視、視窩、慢性網膜剥離、レーザー治療後合併症、結膜炎、スタルガルト病、イールズ病、網膜症、黄斑変性、再狭窄、虚血/再潅流損傷、虚血性脳卒中、血管閉塞、頸動脈閉塞疾患、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、糖尿病、真性糖尿病、インシュリン依存型糖尿病、アレルギー疾患、皮膚炎、強皮症、移植片対宿主病、臓器移植拒絶(骨髄および固形臓器拒絶など(それらに限定されるものではない))、臓器移植に関連する急性もしくは慢性免疫疾患、サルコイドーシス、播種性血管内凝固症候群、カワサキ病、ネフローゼ症候群、慢性疲労症候群、ヴェグナー肉芽腫症、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、腎臓の微細脈管炎、慢性活動性肝炎、敗血症ショック、毒素性ショック症候群、敗血症症候群、悪液質、感染疾患、寄生虫疾患、後天性免疫不全症候群、急性横断性脊髄炎、ハンチントン舞踏病、卒中、原発性胆汁性肝硬変、溶血性貧血、悪性腫瘍、アジソン病、特発性アジソン病、散発性疾患、I型多分泌腺機能低下およびII型多分泌腺機能低下、シュミット症候群、成人(急性)呼吸促進症候群、脱毛症、円形脱毛症、血清陰性関節症、関節症、ライター病、乾癬性関節症、潰瘍性丘関節症、腸性滑膜炎、クラミジア、エルジニアおよびサルモネラに関連する関節症、アテローム性疾患/動脈硬化症、アトピー性アレルギー、自己免疫性水泡性疾患、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、類天疱瘡、線状IgA疾患、自己免疫性溶血性貧血、クーン陽性溶血性貧血、後天性悪性貧血、若年性悪性貧血、末梢血管障害、腹膜炎、悪性貧血、筋肉痛脳炎/ロイヤルフリー病、慢性粘膜皮膚カンジダ症、巨細胞性動脈炎、原発性硬化性肝炎、原因不明の自己免疫性肝炎、後天性免疫不全疾患症候群、後天性免疫不全に関連する疾病、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、ヒス束不整脈、HIV感染/HIV神経障害、分類不能型免疫不全(分類不能型低ガンマグロブリン血症)、拡張型心筋症、女性の不妊症、卵巣不全、早発性卵巣不全、線維性肺疾患、慢性創傷治癒、原因不明の線維化肺胞炎、ポスト炎症性間隙性肺疾患、間隙性肺炎、ニューモシスティス・カリニ肺炎、肺炎、結合組織病に伴う間隙性肺疾患、混合結合組織病に伴う肺疾患、全身性硬化症に伴う間隙性肺疾患、関節リウマチに伴う間隙性肺疾患、全身性エリテマトーデスに伴う肺疾患、皮膚筋炎/多発性筋炎に伴う肺疾患、シェーグレン病に伴う肺疾患、強直性脊椎炎に伴う肺疾患、脈管性びまん性肺疾患、ヘモジデリン沈着症に伴う肺疾患、薬物誘発性の間隙性肺疾患、放射線線維症、閉塞性細気管支炎、慢性好酸球性肺炎、リンパ球浸潤性肺疾患、感染後間隙性肺疾患、通風性関節炎、自己免疫性肝炎、1型自己免疫性肝炎(古典的な自己免疫性またはルポイド肝炎)、2型自己免疫性肝炎(抗LKM抗体肝炎)、自己免疫媒介型低血糖症、インシュリン耐性、黒色表皮症を伴うB型インスリン抵抗性、上皮小体低下症、臓器移植に伴う急性免疫疾患、臓器移植に伴う慢性免疫疾患、変形性関節症、原発性硬化性胆管炎、1型乾癬、2型乾癬、特発性白血球減少症、自己免疫性好中球減少症、腎疾患NOS、糸球体腎炎、腎臓の顕微鏡的脈管炎、ライム病、ジスコイドエリテマトーデス、特発性またはNOSの男性不妊症、精子自己免疫、多発性硬化症(全てのサブタイプ)、交感性眼炎、結合組織疾患に続発する肺高血症、急性および慢性疼痛(各種形態の疼痛)、グッドパスチャー症候群、結節性多発性動脈炎の肺発現、急性リウマチ熱、リウマチ様脊椎炎、スティル病、全身性硬化症、シェーグレン症候群、高安病/動脈炎、自己免疫性血小板減少症、毒性、移植片、ならびに例えば、ヒトでの糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性による脈絡膜新血管形成および幼児性血管腫などの不適切な血管形成が関与する疾患の治療においても有用である。さらにそのような化合物は、例えば、黄斑浮腫、脳浮腫、急性肺損傷および成人呼吸窮迫症候群(ARDS)を含む、腹水症、遊出および滲出などの障害、再狭窄などの増殖障害;肝硬変およびアテローム性動脈硬化などの線維性障害;糖尿病性腎症、悪性の腎硬化症、血栓性細小血管症症候群および腎糸球体症などのメサンギウム細胞の増殖性障害;心筋血管形成、冠状動脈および脳の側副枝、虚血性四肢血管形成、虚血/再潅流損傷、消化性潰瘍、ヘリコバクター関連疾患、ウイルス誘発性血管形成性障害、子癇前症、月経性子宮出血、ネコひっかき熱、ルベオーシス、血管新生緑内障および網膜障害(例えば、糖尿病網膜症、未熟児網膜症または加齢性黄斑変性に関連する網膜障害など)の治療において有用である可能性がある。さらに、これら化合物は、疾患が成長および/または転移のために血管細胞の増殖を必要とするものであることから、甲状腺過形成(特に、グレーヴズ病)および嚢腫(多嚢胞性卵巣症候群(スタイン・レベンタール症候群)に特徴的な卵巣間質の血管過多および腎多嚢胞性疾患の血管過多など)などの過増殖性障害に対する活性な薬剤として使用することができる。
【0045】
さらに別の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、脾性辺縁帯リンパ腫、形質細胞性骨髄腫、プラズマ細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、リンパ腫様肉芽腫症、膵臓癌、固形もしくは血液腫瘍、良性もしくは悪性腫瘍、脳の癌、腎臓癌(例えば、腎細胞癌(RCC))、扁平上皮癌、唾液腺癌、肝臓癌、副腎癌、膀胱癌、乳癌、胃癌、胃腫瘍、卵巣癌、結腸癌、直腸癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、膣癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、精巣癌、泌尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、皮膚癌、骨肉腫または甲状腺癌、肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫または消化管癌、特に結腸癌もしくは結腸直腸腺腫または頸部および頭部の腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺肥大、新形成、上皮性新形成(neoplasia of epithelial character)、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌、リンパ腫(例えば非ホジキンリンパ腫(NHL)およびホジキンリンパ腫(ホジキンまたはホジキン病とも称される)など)、乳癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、メラノーマまたは白血病など(これらに限定されるものではない)の癌、例えばB細胞増殖性障害を治療するのに用いることができる。
【0046】
さらに別の実施形態において、本明細書に記載の化合物を用いて、ベーチェット病、骨粗鬆症、骨肉腫および骨への転移、全身性硬化症、接触性皮膚炎および他の湿疹様皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、表皮水泡症、血管皮膚炎(angiodermas)、脈管炎、皮膚性好酸球増加症(cutaneous eosinophilias)、または春季カタルを治療することができる。
【0047】
さらに別の実施形態において、本明細書に記載の化合物を用いて、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎、萎縮性鼻炎(atrophic thinitis)などの鼻粘膜の炎症を特徴とする状態および乾酪性鼻炎、肥厚性鼻炎、化膿性鼻炎(rhinitis purulenta)、乾燥性鼻炎および薬物性鼻炎などの慢性鼻炎;クループ性鼻炎、線維素性鼻炎および偽膜性鼻炎および腺病性鼻炎などの膜性鼻炎、神経性鼻炎(花粉症)および血管運動神経性鼻炎などの季節性鼻炎、サルコイドーシス、農夫肺および関連疾患、肺線維症、および特発性間質性肺炎を治療することができる。
【0048】
本発明の式(I)の化合物は、単独で、またはそのような疾患を治療するための別の薬剤、例えば治療薬との併用で使用することができ、前記他薬剤はその所期の目的のため当業者によって選択されるものである。例えば、他薬剤は、本発明の化合物により治療される疾患または状態を治療するのに有用であることが当技術分野で理解されている治療薬であることができる。他薬剤は、治療組成物に有益な性質を与える薬剤、例えば組成物に粘性をもたらす薬剤であってもよい。
【0049】
さらに理解すべき点として、本発明に含まれることになる組合せは、その所期の目的に有用な組合せのものである。以下に述べる薬剤は例示を目的とするものであり、これらに限定するものではない。本発明の一部であるその組合せは、本発明の化合物と、下記のリストから選択された少なくとも1種類の薬剤とすることができる。組合せは、複数の他薬剤を含むこともでき、例えば、形成される組成物がその所期の機能を発揮できるような組合せである場合には2種または3種の他薬剤を含むことができる。
【0050】
好ましい組み合わせは、イブプロフェンなどの薬剤を含むNSAID類とも称される非ステロイド系抗炎症薬である。他の好ましい組み合わせは、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド類があり、本発明の化合物と併用して患者の処置を行う場合に要求されるステロイド用量を徐々に減らすことで、ステロイド使用の場合に知られている副作用を軽減または回避することができる。本発明の式(I)の化合物と併用可能な関節リウマチの治療薬の例には、サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID類)、他のヒトサイトカインもしくは増殖因子に対する抗体またはそれらの拮抗薬(TNF、LT、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−15、IL−16、IL−21、IL−23、インターフェロン類、EMAP−II、GM−CSF、FGF、MMP−13およびPDGFなど)などがあるが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD80(B7.1)、CD86(B7.2)、CD90、CTLAまたはCD154(gp39またはCD40L)などのそれらのリガンドなどの細胞表面分子に対する抗体と組み合わせることができる。
【0051】
治療薬の好ましい組み合わせは、自己免疫およびその後の炎症カスケードにおける各種個所で妨害を行い得る。好ましい例には、キメリック(chimeric)、ヒト化もしくはヒトTNF抗体、D2E7(米国特許第6090382号、HUMIRA(商標名))、CA2(REMICADE(商標名))、SIMPONI(商標名)(ゴリムマブ)、CIMZIA(商標名)、ACTEMRA(商標名)、CDP571および可溶性p55もしくはp75TNF受容体、、それらの誘導体、(p75TNFRIgG(ENBREL(商標名))またはp55TNFRIgG(レネルセプト)、さらにはTNFα変換酵素(TACE)阻害薬などがあり、同様にIL−1阻害薬(インターロイキン−1−変換酵素阻害薬、IL−1RAなど)が同じ理由で有効となり得る。他の好ましい組み合わせには、インターロイキン11などがある。さらに別の組み合わせは、IL−18機能と平行して、それに依存して、またはそれと協調して作用し得る自己免疫応答で重要な役割を果たすものであり、特に好ましいものはIL−12抗体または可溶性IL−12受容体もしくはIL−12結合タンパク質などのIL−12拮抗薬である。IL−12およびIL−18が、重複するが異なる機能を有し、その両者に対する拮抗薬の組み合わせが最も有効となり得ることが明らかになっている。さらに別の好ましい組み合わせは、非欠失抗CD4阻害薬である。さらに別の好ましい組み合わせには、共刺激経路CD80(B7.1)またはCD86(B7.2)の拮抗薬(抗体、可溶性受容体または拮抗性リガンドなど)などがある。
【0052】
本発明の式(I)の化合物は、メトトレキサート、6−メルカプロプリン、アザチオプリンスルファサラジン、メサラジン、オルサラジンクロロキニン/ヒドロキシクロロキン、ペンシルアミン、金チオマレート(筋肉および経口)、アザチオプリン、コチシン、コルチコステロイド(経口、吸入、および局所注射)、β2アドレナリン作用性受容体作動薬(サルブタモール、テルブタリン、サルメテラル)、キサンチン(テオフィリン、アミノフィリン)、クロモグリケート、ネドクロミル、ケトチフェン、イプラトロピウムおよびオキシトロピウム、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、レフルノミド、例えばイブプロフェンなどのNSAID、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシン作動薬、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作用性の薬剤、TNFαやIL−1など、炎症誘発性サイトカインからのシグナルを妨げる薬剤(例えばNIK、IKK、JAK1、JAK2、JAK3、p38またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1β変換酵素阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば可溶性p55またはp75 TNF受容体および誘導体p75TNFRIgG(Enbrel(商標名)およびp55TNFRIgG(Lenercept)、sIL−1RI、sIL−1RII、sIL−6R)、および抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−11、IL−13およびTGFβ)、セレコキシブ、葉酸、硫酸ヒドロキシクロロキン、ロフェコキシブ、エタネルセプト、インフリキシマブ、ナプロキセン、バルデコキシブ、スルファサラジン、メチルプレドニゾロン、メロキシカム、酢酸メチルプレドニゾロン、チオリンゴ酸金ナトリウム、アスピリン、トリアムシノロンアセトニド、プロポキシフェンナプシレート/apap、葉酸塩、ナブメトン、ジクロフェナク、ピロキシカム、エトドラク、ジクロフェナクナトリウム、オキサプロジン、オキシコドンHCl、酒石酸水素ヒドロコドン/apap、ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール、フェンタニル、アナキンラ、トラマドールHCl、サルサラート、スリンダク、シアノコバラミン/fa/ピリドキシン、アセトアミノフェン、アレンドロン酸ナトリウム、プレドニゾロン、硫酸モルヒネ、塩酸リドカイン、インドメタシン、硫酸グルコサミン/コンドロイチン、アミトリプチリンHCl、スルファジアジン、オキシコドンHCl/アセトアミノフェン、オロパタジンHCl、ミソプロストール、ナプロキセンナトリウム、オメプラゾール、シクロホスファミド、リツキシマブ、トファシチニブ、IL−1TRAP、MRA、CTLA4−IG、IL−18BP、抗−IL−12、抗−IL15、BIRB−796、SCIO−469、VX−702、AMG−548、VX−740、ロフルミラスト、IC−485、CDC−801、S1P1作働薬(FTY720など)、PKCファミリー阻害薬(ルボキシスタウリン(Ruboxistaurin)またはAEB−071など)およびメソプラムなどの薬剤と組み合せることもできる。好ましい組合せには、メトトレキサートまたはレフルノミドなどがあり、中等度または重度の関節リウマチの場合にはシクロスポリンおよび上記の抗TNF抗体などがある。
【0053】
本発明の式(I)の化合物を組み合せることができる炎症性腸疾患用治療薬の例には、ブデソニド;表皮成長因子;コルチコステロイド;シクロスポリン、スルファサラジン;アミノサリチレート;6−メルカプトプリン;アザチオプリン;メトロニダゾール;リポキシゲナーゼ阻害剤;メサラミン;オルサラジン;バルサラジン;抗酸化薬;トロンボキサン阻害剤;IL−1受容体拮抗薬;抗IL−βモノクローナル抗体;抗IL−6モノクローナル抗体;成長因子;エラスターゼ阻害剤;ピリジニル−イミダゾール化合物;その他のヒトサイトカインまたは成長因子に対する抗体または拮抗薬、例えばTNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−15、IL−16、IL−23、EMAP−II、GM−CSF、FGFおよびPDGF;CD2、CD3、CD4、CD8、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD90またはそれらのリガンドなどの細胞表面分子;メトトレキサート、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、マイコフェノラートモフェチル、レフルノミド、NSAID(例えばイブプロフェン)、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシン作動薬、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作用性の薬剤、TNFαやIL−1など、炎症誘発性サイトカインからのシグナルを妨げる薬剤(例えばNIK、IKK、p38またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1β変換酵素阻害剤、TNFα変換酵素阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば可溶性p55またはp75 TNF受容体、sIL−1RI、sIL−1RII、sIL−6R)、および抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−11、IL−13およびTGFβ)などがあるが、これらに限定されるものではない。式(I)の化合物と組み合せることができるクローン病治療薬の好ましい例には、以下のものなどがある。すなわち、TNF拮抗薬、例えば、抗TNF抗体、D2E7(米国特許第6090382号;HUMIRA(商標名))、CA2(REMICADE(商標名))、CDP571、TNFR−Ig構造体、(p75TNFRIgG(ENBREL(商標名))またはp55TNFRIgG(Lenercept(商標名)))阻害剤およびPDE4阻害剤である。式(I)の化合物の化合物は、コルチコステロイド、例えばブデソニドやデキサメタゾン;スルファサァジン、5−アミノサリチル酸;オルサラジン;IL−1などのプロ炎症性サイトカイン、例えばIL−1β変換酵素阻害剤、およびIL−1raの合成または作用を妨げる薬剤;T細胞シグナル阻害剤、例えばチロシンキナーゼ阻害剤、6−メルカプトプリン;IL−11;メサラミン、プレドニゾン、アザチオプリン、メルカプトプリン、インフリキシマブ、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、ジフェノキシレート/アトロプ硫酸塩、ロペラミド塩酸塩、メトトレキセート、オメプラゾール、葉酸塩、シプロフロキサシン/デキストロース−水、酒石酸水素ヒドロコドン/apap、テトラサイクリン塩酸塩、フルオシノニド、メトロニダゾール、チメロアール/ホウ酸、コレスチラミン/ショ糖、シプロフロキサシン塩酸塩、ヒヨスチアミン硫酸塩、メペリジン塩酸塩、ミダゾラム塩酸塩、オキシコドンHCl/アセトアミノフェン、プロメタジン塩酸塩、リン酸ナトリウム、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、セレコキシブ、ポリカルボフィル、ナプシル酸プロポキシフェン、ヒドロコルチゾン、総合ビタミン剤、バルサラジド・2ナトリウム、リン酸コデイン/apap、コレセベラムHCl、シアノコバラミン、葉酸、レボフロキサシン、メチルプレドニゾロン、ナタリズマブおよびインターフェロン−γと組み合わせることができる。
【0054】
式(I)の化合物と組み合せることができる多発性硬化症用治療薬の例には、コルチコステロイド;プレドニゾロン;メチルプレドニゾロン;アザチオプリン;シクロホスファミド;シクロスポリン;メトトレキサート;4−アミノピリジン;チザニジン;インターフェロンβ1a(Avonex(R);Biogen);インターフェロンβ1b(Betaseron(R);Chiron/Berlex);インターフェロンαn3(インターフェロンサイエンス/フジモト)インターフェロンα(Alfa Wassermann/J&J)、インターフェロンβ1A−IF(Serono/Inhale Therapeutics)、Pegインターフェロンα2b(Enzon/Schering−Plough)、コポリマー1(Cop−1;Copaxone(R);Teva Pharmaceutical Industries,Inc.);高圧酸素;静脈免疫グロブリン;クラブリビン;その他のヒトサイトカインまたは成長因子およびそれらの受容体に対する抗体または拮抗薬、例えばTNF、LT、IL−1、IL−2、IL−6、IL−7、IL−8、IL−12、IL−23、IL−15、IL−16、EMAP−II、GM−CSF、FGFおよびPDGFなどがあるが、それらに限定されるものではない。式(I)の化合物は、CD2、CD3、CD4、CD8、CD19、CD20、CD25、CD28、CD30、CD40、CD45、CD69、CD80、CD86、CD90またはこれらのリガンドなどの細胞表面分子に対する抗体と組み合せることができる。式(I)の化合物は、メトトレキサート、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、マイコフェノラートモフェチル、レフルノミド、S1P1作働薬、NSAID(例えばイブプロフェン)、プレドニゾロンなどのコルチコステロイド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、アデノシン作動薬、抗血栓薬、補体阻害剤、アドレナリン作用性の薬剤、TNFαやIL−1など、炎症誘発性サイトカインからのシグナルを妨げる薬剤(例えばNIK、IKK、p38またはMAPキナーゼ阻害剤)、IL−1β変換酵素阻害剤、TACE阻害剤、キナーゼ阻害剤などのT細胞シグナル阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、スルファサラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリン、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、可溶性サイトカイン受容体およびその誘導体(例えば可溶性p55またはp75 TNF受容体、sIL−1RI、sIL−1RII、sIL−6R)および抗炎症性サイトカイン(例えばIL−4、IL−10、IL−13およびTGFβ)などの薬剤と組み合せることもできる。
【0055】
式(I)の化合物を組み合わせることができる多発性硬化症用治療薬の好ましい例には、インターフェロンβ、例えばIFNβ1aおよびIFNβ1b;コパクソン、コルチコステロイド、カスパーゼ阻害薬(例えば、カスパーゼ−1阻害薬)、IL−1阻害剤、TNF阻害剤およびCD40リガンドおよびCD80に対する抗体などがある。
【0056】
式(I)の化合物は、アレムツヅマブ、ドロナビノール、ダクリツマブ、ミトキサントロン、キサリプロデン塩酸塩、ファムプリジン、酢酸グラチラマー、ナタリツマブ、シンナビドール(sinnabidol)、α−イムノカイン(a−immunokine)NNS03、ABR−215062、アレルギ(Anergi)X.MS、ケモカイン受容体拮抗薬、BBR−2778、カラグアリン(calagualine)、CPI−1189、LEM(リポソーム封入ミトキサントロン)、THC.CBD(カンナビノイド作働薬)、MBP−8298、メソプラム(PDE4阻害薬)、MNA−715、抗−IL−6受容体抗体、ニューロバクス(neurovax)、パーフェミドン・アロトラップ(allotrap)1258(RDP−1258)、sTNF−R1、タラミパネル(talampanel)、テリフルノミド(teriflunomide)、TGF−β2、チプリモチド(tiplimotide)、VLA−4拮抗薬(例えば、TR−14035、VLA4ウルトラヘイラー(Ultrahaler)、アンテグラン(Antegran)−ELAN/バイオゲン(Biogen)、インターフェロンγ拮抗薬およびIL−4作働薬などの薬剤と組み合わせることもできる。
【0057】
式(I)の化合物を組み合わせることができる強直性脊椎炎の治療薬の例としては、イブプロフェン、ジクロフェナク、ミソプロストール、ナプロキセン、メロキシカム、インドメタシン、ジクロフェナク、セレコキシブ、ロフェコキシブ、スルファサラジン、メトトレキセート、アザチオプリン、ミノサイクリン、プレドニゾン、ならびに抗TNF抗体、D2E7(米国特許第6090382号;HUMIRA(商標名))、CA2(REMICADE(商標名))、CDP571、TNFR−Ig構築物、(p75TNFR1gG(ENBREL(商標名))およびp55TNFRIgG(Lenercept(商標名))などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
式(I)の化合物を組み合わせることができる喘息の治療薬の例としては、アルブテロール、サルメテロール/フルチカゾン、モンテルカストナトリウム、プロピオン酸フルチカゾン、ブデゾニド、プレドニゾン、キシナホ酸サルメテロール、レボ−アルブテロールHCl、硫酸アルブテロール/イプラトロピウム、リン酸プレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロンアセトニド、2プロピオン酸ベクロメタゾン、イプラトロピウムブロマイド、アジスロマイシン、酢酸ピルブテロール、プレドニゾロン、無水テオフィリン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、クラリスロマイシン、ザフィルルカスト、フマル酸フォルモテロール、インフルエンザウイルスワクチン、アモキシシリン・3水和物、フルニソリド、アレルギー注射、クロモリンナトリウム、塩酸フェキソフェナジン、フルニソリド/メントール、アモキシシリン/クラブラン酸塩、レボフロキサシン、吸入支援機器、グアイフェネシン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、モキシフロキサシンHCl、ドキシサイクリンヒクラート、グアイフェネシン/d−メトルファン、p−エフェドリン/cod/クロルフェニル、ガチフロキサシン、セチリジンHCl、フロ酸モメタゾン、キシナホ酸サルメテロール、ベンゾナテート、セファレキシン、pe/ヒドロコドン/クロルフェニル、セチリジン塩酸塩/プソイドエフェド(pseudoephed)、フェニレフリン/cod/プロメタジン、コデイン/プロメタジン、セフプロジル、デクサメタゾン、グアイフェネシン/プソイドエフェドリン、クロルフェニラミン/ヒドロコドン、ネドクロミルナトリウム、硫酸テルブタリン、エピネフリン、メチルプレドニゾロン、抗IL−13抗体、および硫酸メタプロテレノールなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0059】
式(I)の化合物を組み合わせることができるCOPDの治療薬の例としては、硫酸アルブテロール/イプラトロピウム、イプラトロピウムブロマイド、サルメテロール/フルチカゾン、アルブテロール、キシナホ酸サルメテロール、プロピオン酸フルチカゾン、プレドニゾン、無水テオフィリン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、モンテルカストナトリウム、ブデゾニド、フマル酸フォルモテロール、トリアムシノロンアセトニド、レボフロキサシン、グアイフェネシン、アジスロマイシン、2プロピオン酸ベクロメタゾン、レボアルブテロールHCl、フルニソリド、セフトリアキソンナトリウム、アモキシシリン・3水和物、ガチフロキサシン、ザフィルルカスト、アモキシシリン/クラブラン酸塩、フルニソリド/メントール、クロルフェニラミン/ヒドロコドン、硫酸メタプロテレノール、メチルプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、p−エフェドリン/cod/クロルフェニル、酢酸ピルブテロール、p−エフェドリン/ロラタジン、硫酸テルブタリン、チオトロピウムブロマイド、(R,R)−フォルモテロール、TgAAT、シロミラストおよびロフルミラストなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0060】
式(I)の化合物を組み合わせることができるHCVの治療薬の例としては、インターフェロン−α−2α、インターフェロン−α−2β、インターフェロン−αcon1、インターフェロン−α−n1、PEG化インターフェロン−α−2α、PEG化インターフェロン−α−2β、リバビリン、PEGインターフェロンα−2b+リバビリン、ウルソデオキシコール酸、グリチルリジン酸、チマルファシン、マキサミン(Maxamine)、VX−497およびHCVポリメラーゼ、HCVプロテアーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV IRES(内部リボソーム侵入部位)という標的に介入することでHCVを治療するのに用いられる化合物などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
式(I)の化合物を組み合わせることができる特発性肺線維症の治療薬の例としては、プレドニゾン、アザチオプリン、アルブテロール、コルヒチン、硫酸アルブテロール、ジゴキシン、γ−インターフェロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、ロラゼパム、フロセミド、リシノプリル、ニトログリセリン、スピロノラクトン、シクロホスファミド、イプラトロピウムブロマイド、アクチノマイシンd、アルテプラーゼ、プロピオン酸フルチカゾン、レボフロキサシン、硫酸メタプロテレノール、硫酸モルヒネ、オキシコドン塩酸塩、塩化カリウム、トリアムシノロンアセトニド、無水タクロリムス、カルシウム、インターフェロン−α、メトトレキセート、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン−γ−1βなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
式(I)の化合物を組み合わせることができる心筋梗塞の治療薬の例としては、アスピリン、ニトログリセリン、酒石酸メトプロロール、エノキサパリンナトリウム、ヘパリンナトリウム、重硫酸クロピドグレル、カルベジロール、アテノロール、硫酸モルヒネ、コハク酸メトプロロール、ワーファリンナトリウム、リシノプリル、1硝酸イソソルビド、ジゴキシン、フロセミド、シンバスタチン、ラミプリル、テネクテプラーゼ、マレイン酸エナラプリル、トルセミド、レタバーゼ(retavase)、ロサルタンカリウム、キナプリル塩酸塩/炭酸マグネシウム、ブメタニド、アルテプラーゼ、エナラプリラート、アミオダロン塩酸塩、チロフィバンHClm−水和物、ジルチアゼム塩酸塩、カプトプリル、イルベサルタン、バルサルタン、プロプラノロール塩酸塩、フォシノプリルナトリウム、リドカイン塩酸塩、エプチフィバチド、セファゾリンナトリウム、硫酸アトロピン、アミノカプロン酸、スピロノラクトン、インターフェロン、ソタロール塩酸塩、塩化カリウム、ドキュセートナトリウム、ドブタミンHCl、アルプラゾラム、プラバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ミダゾラム塩酸塩、メペリジン塩酸塩、2硝酸イソソルビド、エピネフリン、ドーパミン塩酸塩、ビバリルジン、ロスバスタチン,エゼチミベ/シンバスタチン、アバシミベ(avasimibe)およびカリポリドなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
式(I)の化合物を組み合わせることができる乾癬の治療薬の例としては、カルシポトリエン、プロピオン酸クロベタゾール、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸ハロベタゾール、タザロテン、メトトレキセート、フルオシノニド、ベタメタゾン・2プロピオン酸塩増量(augmented)、フルオシノロンアセトニド、アシトレチン、タールシャンプー、吉草酸ベタメタゾン、フロ酸モメタゾン、ケトコナゾール、プラモキシン/フルオシノロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、フルランドレノリド、尿素、ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール/エモル(emoll)、プロピオン酸フルチカゾン、アジスロマイシン、ヒドロコルチゾン、保湿製剤、葉酸、デソニド(desonide)、ピメクロリムス、コールタール、2酢酸ジフロラゾン、葉酸エタネルセプト、乳酸、メトキサレン、hc/次没食子酸ビスマス/znox/resor、酢酸メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、日焼け止め、ハルシノニド、サリチル酸、アントラリン、ピバリン酸クロコルトロン、石炭抽出物、コールタール/サリチル酸、コールタール/サリチル酸/硫黄、デソキシメタゾン、ジアゼパム、緩和薬、フルオシノニド/緩和薬、鉱油/ヒマシ油/乳酸ナトリウム、鉱油/落花生油、石油/ミリスチン酸イソプロピル、ソラレン、サリチル酸、石鹸/トリブロンサラン、チメロサール/ホウ酸、セレコキシブ、インフリキシマブ、シクロスポリン、アレファセプト、エファリズマブ、タクロリムス、ピメクロリムス、PUVA、UVB、スルファサラジン、ABT−874およびウステキナマブ(ustekinamab)などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
式(I)の化合物を組み合わせることができる乾癬性関節炎の治療薬の例としては、メトトレキセート、エタネルセプト、ロフェコキシブ、セレコキシブ、葉酸、スルファサラジン、ナプロキセン、レフルノミド、酢酸メチルプレドニゾロン、インドメタシン、硫酸ヒドロキシクロロキン、プレドニゾン、スリンダク、ベタメタゾン・2プロピオン酸塩増量、インフリキシマブ、メトトレキセート、葉酸塩、トリアムシノロンアセトニド、ジクロフェナク、ジメチルスルホキシド、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェン、メロキシカム、メチルプレドニゾロン、ナブメトン、トルメチンナトリウム、カルシポトリエン、シクロスポリン、ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール、フルオシノニド、硫酸グルコサミン、チオリンゴ酸金ナトリウム、酒石酸水素ヒドロコドン/apap、イブプロフェン、リセドロン酸ナトリウム、スルファジアジン、チオグアニン、バルデコキシブ、アレファセプト、D2E7(米国特許第6090382号、HUMIRA(商標名))およびエファリズマブなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
式(I)の化合物を組み合わせることができる再狭窄の治療薬の例としては、シロリムス、パクリタキセル、エベロリムス、タクロリムス、ABT−578およびアセトアミノフェンなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
式(I)の化合物を組み合わせることができる坐骨神経痛の治療薬の例としては、酒石酸水素ヒドロコドン/apap、ロフェコキシブ、シクロベンザプリンHCl、メチルプレドニゾロン、ナプロキセン、イブプロフェン、オキシコドンHCl/アセトアミノフェン、セレコキシブ、バルデコキシブ、酢酸メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、リン酸コデイン/apap、トラマドールHCl/アセトアミノフェン、メタキサロン、メロキシカム、メトカルバモール、リドカイン塩酸塩、ジクロフェナクナトリウム、ガバペンチン、デクサメタゾン、カリソプロドール、ケトロラクトロメタミン、インドメタシン、アセトアミノフェン、ジアゼパム、ナブメトン、オキシコドンHCl、チザニジンHCl、ジクロフェナクナトリウム/ミソプロストール、ナプシル酸プロポキシフェン−pap、asa/オキシコドン/オキシコドンter、イブプロフェン/ヒドロコドンbit、トラマドールHCl、エトドラク、プロポキシフェンHCl、アミトリプチリンHCl、カリソプロドール/リン酸コデイン/asa、硫酸モルヒネ、総合ビタミン剤、ナプロキセンナトリウム、クエン酸オルフェナドリンおよびテマゼパムなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
式(I)の化合物と組み合わせることができるSLE(狼瘡)の治療薬の好ましい例としては、ジクロフェナク、ナプロキセン、イブプロフェン、ピロキシカム、インドメタシンなどのNSAID類;セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブなどのCOX2阻害薬;ヒドロキシクロロキンなどの抗マラリア剤;プレドニゾン、プレドニゾロン、ブデノシド(budenoside)、デクサメタゾンなどのステロイド類;アザチオプリン、シクロホスファミド、ミコフェノール酸モフェチル、メトトレキセートなどの細胞傷害剤;Cellcept(R)などのPDE4の阻害薬またはプリン合成阻害薬などがある。式(I)の化合物は、スルファサラジン、5−アミノサリチル酸、オルサラジン、Imuran(R)およびIL−1などの炎症誘発性サイトカインの合成、産生または作用を妨害する薬剤(例えば、IL−1β変換酵素阻害薬およびIL−1raなどのカスパーゼ阻害薬)のような薬剤と組み合わせることもできる。式(I)の化合物は、例えばチロシンキナーゼ阻害薬などのT細胞信号伝達阻害薬;あるいは例えばCTLA−4−IgGまたは抗B7ファミリー抗体、抗PD−1ファミリー抗体などのT細胞活性化分子を標的とする分子とともに用いることもできる。式(I)の化合物は、IL−11または例えばフォノトリズマブ(fonotolizumab)(抗IFNg抗体)などの抗サイトカイン抗体、または例えば抗IL−6受容体抗体およびB細胞表面分子に対する抗体などの抗−受容体受容体抗体と組み合わせることができる。式(I)の化合物は、LJP394(アベチムス(abetimus))、例えばリツキシマブ(抗CD20抗体)、リンフォスタット(lymphostat)−B(抗BlyS抗体)などのB細胞を枯渇または失活させる薬剤、例えば抗TNF抗体、D2E7ヒュミラ(米国特許第6090382号;HUMIRA(商標名))、CA2(REMICADE(商標名))、CDP571、TNFR−Ig構造体、(p75TNFRIgG(EMBREL(商標名))またはp55TNFRIgG(LENERCEPT(商標名)))などのTNF拮抗薬とともに用いることもできる。
【0068】
本発明において、以下の定義を適用することができる。
【0069】
「治療上有効量」とは、前記状態の進行を完全または部分的に阻害するか、あるいは、前記状態の1以上の症状を少なくとも部分的に緩和する、式(I)の化合物の量または2種類以上のそのような化合物の組合せの量である。治療上有効量はまた、予防的に有効である量であり得る。治療的に有効である量は、患者の大きさおよび性別、処置される状態、状態の重度、ならびに求められている結果によって決まる。所定の患者について、治療上有効量は、当業者に知られている方法によって決定することができる。
【0070】
「医薬として許容される塩」は、遊離塩基の生物学的有効性および生物学的性質を保持し、かつ、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、または、スルホン酸、カルボン酸、有機リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸、乳酸、酒石酸(例えば、(+)または(−)−酒石酸、またはそれらの混合物)、アミノ酸(例:および、(+)または(−)−アミノ酸またはそれらの混合物)などの有機酸との反応によって得られる塩を指す。これらの塩は、当業者に公知の方法によって製造することができる。
【0071】
酸性置換基を有する式(I)のある種の化合物は、医薬として許容される塩基との塩として存在する場合がある。本発明はそのような塩を包含する。そのような塩の例には、ナトリウム塩、カリウム塩、リシン塩およびアルギニン塩が含まれる。これらの塩は、当業者に知られている方法によって製造することができる。
【0072】
式(I)のある種の化合物およびその塩は2以上の結晶形で存在する場合がある。本発明はそれぞれの結晶形およびその混合物を包含する。
【0073】
式(I)のある種の化合物およびその塩はまた、溶媒和物(例えば、水和物)の形態で存在する場合がある。本発明はそれぞれの溶媒和物およびその混合物を包含する。
【0074】
式(I)のある種の化合物は2以上のキラル中心を含有する場合があり、従って、異なる光学活性形態で存在する場合がある。式(I)の化合物が1個のキラル中心を含有するとき、化合物は2種類のエナンチオマー形態で存在する。本発明は両方のエナンチオマーおよびエナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ混合物など)を包含する。エナンチオマーは、当業者に知られている方法によって、例えば、ジアステレオマー塩の形成、例えば、結晶化によって分離され得るジアステレオマー塩の形成によって;ジアステレオマーの誘導体または複合体の形成、例えば、結晶化、ガスクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィーによって分離され得るジアステレオマーの誘導体または錯体の形成によって;一方のエナンチオマーをエナンチオマー特異的な試薬と選択的に反応すること(例えば、酵素によるエステル化)によって;あるいは、キラルな環境でのガスクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィー、例えば、キラルな担体(例えば、キラル配位子を結合させたシリカ)またはキラルな溶媒の存在下でのガスクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィーによって分割することができる。所望するエナンチオマーは、上記に記載された分離手順のいずれかによって別の化学成分に変換される場合、さらなる工程が、所望するエナンチオマー形態を遊離させるために必要とされることが理解される。あるいは、特定のエナンチオマーを、光学活性な試薬、基質、触媒もしくは溶媒を使用する不斉合成によって、または、一方のエナンチオマーを不斉変換によりもう一方のエナンチオマーに変換することによって合成することができる。
【0075】
式(I)の化合物が2以上のキラル中心を含有するとき、化合物はジアステレオマー形態で存在する場合がある。ジアステレオマー化合物は、当業者に知られている方法によって、例えば、クロマトグラフィーまたは結晶化によって分離することができ、そして個々のエナンチオマーを上記に記載されたように分離することができる。本発明は、式(I)の化合物のそれぞれのジアステレオマー、およびその混合物を包含する。
【0076】
式(I)のある種の化合物は、異なる互変異型で、または、異なる幾何異性体として存在する場合がある。本発明は、式(I)の化合物のそれぞれの互変異体および/または幾何異性体、ならびにそれらの混合物を包含する。
【0077】
式(I)のある種の化合物は、分離可能であり得る異なる安定な立体配座形態で存在する場合がある。非対称な単結合の周りでの回転が、例えば、立体障害または環の変形のために制限されたことによる回転非対称性は、異なる配座異性体の分離を可能にし得る。本発明は、式(I)の化合物のそれぞれの立体配座異性体、およびその混合物を包含する。
【0078】
式(I)のある種の化合物は両性イオン形態で存在する場合がある。本発明は、式(I)の化合物のそれぞれの両性イオン形態、およびその混合物を包含する。
【0079】
本明細書で使用される場合、「プロ−ドラッグ」という用語は、何らかの生理的化学プロセスによってイン・ビボで親薬剤に変換される薬剤を指す(例えば、プロドラッグは、生理的pHにされると、所望の薬剤型に変換される。)。プロドラッグは、状況によっては、親薬剤より投与が容易である場合があることから有用であることが多い。それらは例えば、経口投与によって生理的に利用可能である場合があり、親薬剤はそうではない場合がある。プロドラッグは、親薬剤より薬理組成物での溶解度が改善されている場合もある。限定されるものではないが、プロドラッグの例としては、水溶解性が有利ではない細胞膜を通過しての送達を促進するためのエステル(「プロドラッグ」)として投与される本発明の化合物があると考えられるが、それは水溶解性が有利である細胞内に入ると代謝的に加水分解されてカルボン酸となる。
【0080】
プロドラッグは多くの有用な特性を有する。例えば、プロドラッグは、最終的な薬剤より水溶性が高いものとすることで、薬剤の静脈投与を容易にすることができる。プロドラッグは、最終的な薬剤より経口での生物学的利用能レベルが高いものとすることもできる。投与後、プロドラッグは酵素的または化学的に開裂されて、血液または組織中で最終薬剤を送達する。
【0081】
開裂時に本発明の化合物の相当する遊離酸およびそのような加水分解可能なエステル形成残基を放出するプロドラッグの例には、遊離水素が(C−C)アルキル、(C−C12)アルカノイルオキシメチル、(C−C)1−(アルカノイルオキシ)エチル、5から10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3から6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4から7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5から8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3から9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4から10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ(C−C)−アルキルカルバモイル−(C−C)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C−C)アルキルによって置き換わっているカルボン酸置換基などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0082】
他のプロドラッグの例は、ヒドロキシル置換基の遊離水素(例えば、Rがヒドロキシを含む。)が、(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノ−メチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシルによって置き換わっており;前記α−アミノアシル部分が独立に、タンパク質で認められる天然L−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタールのヒドロキシルの脱離によって生じる基)のいずれかである式(I)のアルコールを放出する。
【0083】
本明細書で使用される「複素環式」、「複素環」または「ヘテロシクリレン」という用語は、完全に飽和しているか、1以上の不飽和単位を有することができ(誤解を避けるため、不飽和度は芳香族環系を生じないものである)、窒素、酸素もしくは硫黄などの少なくとも1個のヘテロ原子を含む5から12個の原子を有する単環式、二環式、三環式およびスピロ環式の環など(これらに限定されるものではない)の非芳香族環系を含むものである。例(本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない)を挙げると、アゼピニル、アゼチジニル、インドリニル、イソインドリニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、キヌクリジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロインドリル、チオモルホリニルおよびトロパニルが複素環の例としてある。
【0084】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」または「ヘテロアリーレン」という用語は、単環式、二環式および三環式の環(これらに限定されるものではない)などの芳香族環系を含み、窒素、酸素もしくは硫黄などの少なくとも1個のヘテロ原子を含む5から12個の原子を有する。例を挙げると(本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない)、アザインドリル、ベンゾ(b)チエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、フラニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、インドリル、インダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニル、キノリニル、キナゾリニル、トリアゾリル、チアゾリル、チオフェニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チエニル、6H−ピロロ[2,3−e][1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジニル、6H−イミダゾ[1,5−a]ピロロ[2,3−e]ピラジニル、1,6−ジヒドロピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジン、3H−3,4,6,8a−テトラアザ−as−インダセニル、3H−イミダゾ[1,2−a]ピロロ[2,3−e]ピラジニル、ピラゾロ[3,4−d]ピロロ[2,3−b]ピリジニル、1,6−ジヒドロ−1,2,5,6−テトラアザ−as−インダセニル、3H−3,4,8a−トリアザ−as−インダセニル、6H−3−オキサ−2,5,6−トリアザ−as−インダセニル、3,6−ジヒドロ−2,3,6−テトラアザ−as−インダセニル、1,6−ジヒドロ−ジピロロ[2,3−b;2′3′−d]ピリジニル、6H−3−チア−2,5,6−トリアザ−as−インダセニル、4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン、3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン、2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−3(4H)−オンまたは6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジニルまたは1,6−ジヒドロイミダゾ[4,5−d]ピロロ[2,3−b]ピリジンである。
【0085】
本明細書で使用される「アルキル」、「アルキレン」または「(C−C)」などの表示は、完全に飽和している直鎖もしくは分岐の炭化水素を含むものである。アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびそれらの異性体である。本明細書で使用される「アルケニル」、「アルケニレン」、「アルキニレン」および「アルキニル」はC−Cを意味し、それには1以上の不飽和単位、1以上のアルケニルにおける二重結合および1以上のアルキニルにおける三重結合を含む直鎖もしくは分岐の炭化水素などがある。
【0086】
本明細書で使用される場合、「芳香族」基(または「アリール」もしくは「アリーレン」基)には、芳香族炭素環系(例:フェニル)および縮合多環芳香族環系(例:ナフチル、ビフェニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチル)などがある。
【0087】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」または「シクロアルキレン」は、完全に飽和しているC−C12単環式もしくは多環式(例:二環式、三環式、スピロ環式など)の炭化水素を意味する。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、ビシクロ[1.1.1]ペンチルおよびシクロヘキシルがある。
【0088】
本明細書で使用される場合、「シクロアルケニル」は、1以上の不飽和結合を有するが、芳香族基にはならないC−C12単環式もしくは多環式(例:二環式、三環式、スピロ環式など)炭化水素を意味する。シクロアルケニル基の例には、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルがある。
【0089】
本明細書で使用される場合、多くの部分または置換基が、「置換された」または「置換されていても良い」と表現されている。ある部分がこれらの用語の一方で修飾されている場合、別段の断りがない限りそれは、置換に使用可能であることが当業者には公知であるその部分のいずれかの箇所が置換されていることが可能であることを示すものであり、それは1以上の置換基を含むものであって、複数の置換基がある場合は各置換基は独立に選択される。置換に関するそのような意味は、当業界においては公知であるか、ないしは本開示によって示されるものである。例(本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。)に関して、置換基である基の例をいくつか挙げると、(C−C)アルキル基、(C−C)アルケニル基、(C−C)アルキニル基、(C−C10)シクロアルキル基、ハロゲン(F、Cl、BrまたはI)、ハロゲン化(C−C)アルキル基(例えば、−CFなどがあるが、それに限定されるものではない。)、−O−(C−C)アルキル基、=O、=CH、−OH、−CHOH、−CHNH、(C−C)アルキル−OH、−CHCHOCHCH、−S−(C−C)アルキル基、−SH、−NH(C−C)アルキル基、−N((C−C)アルキル)基、−NH、−C(O)NH、−CHNHC(O)(C−C)アルキル、−CHNHC(O)CHCl、−CHNHC(O)CHCN、−CHNHC(O)CHCHN(CH、−CHNHC(O)C(=CH)CH、−CHNHC(O)(C−C)アルキニル、−CHNHC(O)CHCH−ピペリジニル、−(C−C)アルキル−モルホリニル、−CHNHC(O)CHO−フェニル(そのフェニルはハロゲンで置換されていても良い。)、(C−C)アルコキシ、−C(O)(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルコキシ、−C(O)N(H)、−C(O)N(CH、−C(O)(C−C)ヘテロアリール、−N(CH、−NHC(O)(C−C)アルキル、−NHC(O)(C−C)アルケニル、−NHC(O)CHCN、−S(O)(C−C)アルキル、−S(O)(C−C)ヘテロアリール、−S(O)(C−C)(C−C)複素環、4−メチルピペラジンカルボニル、−(C−C)アルキルC(O)NH、−C(O)NH(C−C)アルキル基、−C(O)N((C−C)アルキル)、−C(O)N(H)(C−C)シクロアルキル基、−C(O)(C−C)アルコキシ、−NHC(O)H、−NHC(O)(C−C)アルキル基、−NHC(O)(C−C)シクロアルキル基、−N((C−C)アルキル)C(O)H、−N((C−C)アルキル)C(O)(C−C)アルキル基、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(C−C)アルキル基、−N((C−C)アルキル)C(O)NH基、−NHC(O)N((C−C)アルキル)基、−N((C−C)アルキル)C(O)N((C−C)アルキル)基、−N((C−C)アルキル)C(O)NH((C−C)アルキル)、−NHCH−ヘテロアリール、ベンジル、−OCH−ヘテロアリール、−C(O)H、−C(O)(C−C)アルキル基、−CN、−NO、−S(O)(C−C)アルキル基、−S(O)(C−C)アルキル基、−S(O)N((C−C)アルキル)基、−S(O)NH(C−C)アルキル基、−S(O)NH(C−C)シクロアルキル基、−S(O)NH基、−NHS(O)(C−C)アルキル基、−N((C−C)アルキル)S(O)(C−C)アルキル基、−(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル基、−O−(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル基、−C(O)OH、−C(O)O(C−C)アルキル基、NHOH、NHO(C−C)アルキル基、−O−ハロゲン化(C−C)アルキル基(例えば、−OCFなどがあるが、これに限定されるものではない。)、−S(O)−ハロゲン化(C−C)アルキル基(例えば−S(O)CFなどがあるが、これに限定されるものではない。)、−S−ハロゲン化(C−C)アルキル基(例えば−SCFなどがあるが、これに限定されるものではない。)、−(C−C)複素環(例えばピロリジン、テトラヒドロフラン、ピランまたはモルホリンなどがあるが、これらに限定されるものではない。)、−(C−C)ヘテロアリール(例えばテトラゾール、イミダゾール、フラン、ピラジンまたはピラゾールなどがあるが、これらに限定されるものではない。)、−フェニル、置換されていても良いベンジル、−NHC(O)O−(C−C)アルキル基、−N((C−C)アルキル)C(O)O−(C−C)アルキル基、−C(=NH)−(C−C)アルキル基、−C(=NOH)−(C−C)アルキル基、または−C(=N−O−(C−C)アルキル)−(C−C)アルキル基である。
【0090】
本明細書で使用される「キット」という用語は、自己免疫障害の治療のための、本発明の式(I)の化合物を投与する構成要素を含むパッケージ製品を指す。キットは好ましくは、キットの構成要素を入れる箱または容器を含む。その箱または容器には、ラベルまたは食品医薬品局承認済みプロトコールが貼ってある。その箱または容器には、好ましくはプラスチック、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンもしくはプロピレン製の器に入った本発明の構成要素が入っている。その器は、キャップを施した管または瓶であることができる。キットには、式(I)の化合物の投与に関する説明書が入っていても良い。
【0091】
1以上の本発明の化合物は、単独で、または、本発明の化合物が、本明細書に記載の疾患または状態を処置または改善するための用量で生理的に好適な担体もしくは賦形剤と混合されている医薬組成物でヒト患者に投与することができる。本発明の化合物の混合物もまた、単純な混合物として、または好適な製剤された医薬組成物で患者に投与することができる。治療有効用量はさらに、本明細書に記載の疾患または状態の予防または軽減をもたらす上で十分な化合物(1つまたは複数)の量を示す。本出願の化合物の製剤および投与に関する様々な技術は、レミングトンの著作(Remington′s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,最新版)に記載されている。
【0092】
好適な投与経路には、例えば、経口投与、点眼投与、直腸投与、経粘膜投与、局所投与または経腸投与;筋肉注射、皮下注射、髄内注射、ならびに、くも膜下注射、直接的な脳室(心室)内注射、静脈注射、腹腔内注射、鼻腔注射または眼内注射を含む非経口投与などがあり得る。
【0093】
あるいは、本発明の化合物は、全身的様式ではなく、むしろ局所的様式で、例えば、デポー製剤または持続放出製剤においてであることが多いが、化合物を浮腫部位内に直接注入することによって投与することができる。
【0094】
さらに、薬物を、標的化された薬物送達系で、例えば、内皮細胞特異的抗体で被覆されたリポソームで投与することができる。
【0095】
本発明の医薬組成物は、それ自体が知られている様式で、例えば、混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、研和、乳化、カプセル化、包括化または凍結乾燥の従来のプロセスによって製造することができる。
【0096】
従って、本発明に従って使用される医薬組成物は、活性化合物を、製薬上使用され得る製剤に加工することを容易にする賦形剤および補助剤を含む1以上の生理的に許容され得る担体を使用して従来の様式で製剤することができる。適正な製剤は、選ばれた投与経路によって決まる。
【0097】
注射の場合、本発明の薬剤は、水溶液剤において、好ましくは、生理的に適合し得る緩衝液(例えば、ハンクス溶液、リンゲル溶液、または生理的な生理的食塩水緩衝液など)で製剤し得る。経粘膜投与の場合、透過される障壁に対して適切な浸透剤が製剤において使用される。そのような浸透剤はこの分野では一般に知られている。
【0098】
経口投与の場合、本発明の化合物は、活性化合物を、この分野で広く知られている医薬として許容される担体と組み合わせることによって容易に製剤され得る。そのような担体により、本発明の化合物を、処置される患者によって経口摂取される錠剤、丸薬、糖衣剤、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤可能となる。経口使用される医薬製剤は、活性化合物を固体の賦形剤と一緒にし、得られた混合物を場合により粉砕し、その後、錠剤または糖衣剤コアを得るために、所望の場合には好適な補助剤を加えた後、顆粒の混合物を加工することによって得ることができる。好適な賦形剤は、具体的には、乳糖、ショ糖、マンニトールまたはソルビトールなどの糖;セルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボメチルセルロースなど;および/またはポリビニルピロリドン(PVP)などの充填剤である。所望の場合、架橋されたポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)などの崩壊剤を加えることができる。
【0099】
糖衣剤コアには、好適なコーティングが施される。このために、高濃度の糖溶液を使用することができ、この場合、糖溶液は、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに好適な有機溶媒または溶媒混合物を含んでいても良い。色素または顔料が、活性化合物の量を明らかにするために、または活性化合物の量の種々の組合せの特徴を示すために、錠剤または糖衣剤コーティングに添加され得る。
【0100】
経口使用され得る医薬製剤には、ゼラチンから作製されたプッシュ・フィット型カプセル、ならびにゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)から作製された柔らかい密閉カプセルが含まれる。プッシュ・フィット型カプセルは、充填剤(ラクトースなど)、結合剤(デンプンなど)、および/または滑剤(タルクまたはステアリン酸マグネシウムなど)、ならびに場合により安定化剤との混合で有効成分を含有し得る。軟カプセルでは、活性化合物を好適な液体(脂肪油、流動パラフィンまたは液状のポリエチレングリコールなど)に溶解または懸濁させることができる。さらに、安定化剤を加えることができる。経口投与される製剤はすべて、そのような投与のために好適な投薬形態でなければならない。
【0101】
口内投与の場合、組成物は、従来の様式で製剤された錠剤またはトローチの形態を取ることができる。
【0102】
吸入による投与の場合、本発明に従って使用される化合物は、好適な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガスの使用により加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で簡便に送達される。加圧されたエアロゾルの場合、用量単位は、計量された量を送達するためのバルブを備えることによって決定することができる。吸入器または通気装置において使用される、例えば、ゼラチン製のカプセルおよびカートリッジで、本発明の化合物および好適な粉末基剤(ラクトースまたはデンプンなど)の粉末混合物を含有するカプセルおよびカートリッジを製剤することができる。
【0103】
本発明の化合物は、注射による非経口投与のために、例えば、ボラス注射または連続注入による非経口投与のために製剤することができる。注射用製剤は、保存剤が添加された、単位製剤、例えばアンプルで、または複数用量容器で提供され得る。組成物は、油性媒体または水性媒体における懸濁液または溶液または乳濁液のような形態を取ることができ、そして懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの製剤を含有することができる。
【0104】
非経口投与される医薬製剤には、水溶性形態での活性化合物の水溶液が含まれる。さらに、活性化合物の懸濁液を適切な油性の注射用懸濁液として調製することができる。好適な親油性の溶媒または媒体には、脂肪油(ゴマ油など)、または合成脂肪酸エステル(オレイン酸エチルなど)、またはトリグリセリド、またはリポソームなどがある。水系の注射用懸濁液は、懸濁液の粘度を増大させる物質、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールまたはデキストランなどを含有することができる。場合により、懸濁液はまた、高濃度溶液の調製ができるように化合物の溶解性を増大させる好適な安定化剤または薬剤を含有することができる。
【0105】
あるいは、有効成分は、使用前に好適な媒体(例えば、滅菌された発熱物質を含まない水)を用いて構成される粉末形態にすることができる。
【0106】
本発明の化合物はまた、例えば、従来の坐薬基剤(カカオ脂または他のグリセリドなど)を含有する坐薬または停留浣腸剤などの直腸用組成物に製剤することができる。
【0107】
前記に記載された製剤に加えて、本発明の化合物はまた、デポー製剤として製剤することができる。そのような長期間作用する製剤は、(例えば、皮下または筋肉内に、あるいは筋肉注射による)埋め込みによって投与することができる。従って、例えば、本発明の化合物は、好適なポリマー物質または疎水性物質(例えば、許容されるオイル中の乳濁液として)またはイオン交換樹脂とともに、あるいは難溶性の誘導体として、例えば、難溶性の塩として製剤することができる。
【0108】
本発明の疎水性化合物に対する医薬担体の例には、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマーおよび水相を含む共溶媒系がある。この共溶媒系はVPD共溶媒系であり得る。VPDは、3%(w/v)のベンジルアルコール、8%(w/v)の非極性界面活性剤ポリソルベート80、および65%(w/v)のポリエチレングリコール300で、無水エタノールでメスアップした溶液である。このVPD共溶媒系(VPD:5W)は、5%デキストロース水溶液で1:1希釈されたVPDからなる。この共溶媒系は疎水性化合物を十分に溶解し、自身は、全身投与時にもたらす毒性は低い。当然のことではあるが、共溶媒系の割合は、その溶解性特性および毒性特性を消失させない限りにおいて、かなりの範囲で変動させることができる。さらに、共溶媒の構成成分を変化させることができる。例えば、他の低毒性の非極性界面活性剤をポリソルベート80の代わりに使用することができる;ポリエチレングリコールの分画サイズを変化させることができる;他の生体適合性ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン)がポリエチレングリコールの代わりになり得る;また、他の糖または多糖類がデキストロースの代用になり得る。
【0109】
あるいは、疎水性の医薬化合物に対する他の送達システムを用いることができる。リポソームおよび乳濁液が、疎水性薬物に対する送達媒体または送達担体の広く知られている例である。毒性がより大きいという代償を通常の場合には払うが、ある種の有機溶媒(例えば、ジメチルスルホキシドなど)もまた用いることができる。さらに、本発明の化合物は、治療剤を含有する固体の疎水性ポリマーの半透過性マトリックスなどの持続放出システムを使用して送達することができる。様々な持続放出物質が当業者によって明らかにされ、かつ広く知られている。持続放出カプセルは、その化学的性質に応じて、100日超までの数週間にわたって化合物を放出することができる。治療試薬の化学的性質および生物学的安定性に応じて、タンパク質安定化のためのさらなる方法を用いることができる。
【0110】
医薬組成物はまた、好適な固相またはゲル相の担体または賦形剤を含むことができる。そのような担体または賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチンおよびポリマー(ポリエチレングリコールなど)が含まれるが、これらに限定されない。
【0111】
本発明の化合物の多くは、医薬として適合し得る対イオンとの塩として提供され得る。医薬として適合し得る塩は、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸など(これらに限定されない)を含む多くの酸を用いて形成され得る。塩は、その対応する遊離塩基形態よりも、水性溶媒または他のプロトン性溶媒において大きな溶解性を有する傾向がある。
【0112】
本発明での使用に好適な医薬組成物には、有効成分が、その所期の目的を達成するための効果的な量で含有される組成物が含まれる。より詳細には、治療有効量は、処置されている対象者にある症状の進行を予防するために、またはそのような症状を緩和するために効果的である量を意味する。有効量の決定は十分に当業者の能力の範囲内である。
【0113】
本発明の方法において使用される化合物について、治療有効用量は、最初に、細胞アッセイから推算することができる。例えば、用量は、細胞アッセイで決定されるようなIC50(例えば、所定のタンパク質キナーゼ活性の半最大阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む循環濃度範囲を達成するために、細胞モデルおよび動物モデルにおいて定めることができる。場合により、3%から5%の血清アルブミンの存在下でIC50を決定することは適切である。これは、そのような測定により、化合物に対する血漿タンパク質の結合効果が近似されるからである。そのような情報は、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定するために使用することができる。さらに、全身投与される最も好ましい化合物は、血漿中で安全に達成され得るレベルで無傷な細胞におけるタンパク質キナーゼシグナル伝達を効果的に阻害する。
【0114】
治療上有効用量は、患者における症状の改善をもたらす化合物のそのような量を示す。そのような化合物の毒性および治療効力は、例えば、最大耐容量(MTD)およびED50(50%最大応答のための有効用量)を決定するための細胞培養または実験動物における標準的な製薬手順によって求めることができる。毒性作用と治療効果との間の用量比が治療指数であり、これはMTDとED50との間の比として表すことができる。大きい治療指数を示す化合物が好ましい。これらの細胞アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトにおいて使用される用量の範囲を定める際に使用することができる。そのような化合物の用量は、好ましくは、毒性をほとんど伴わないまたは毒性のないED50を含む循環濃度の範囲内にある。用量は、用いられる投薬形態および使用される投与経路に応じてこの範囲内で変動し得る。正確な製剤、投与経路および用量は、患者の状態を考慮して個々の医師が選ぶことができる(例えば、Fingl et al.,1975,″The Pharmacological Basis of Therapeutics″,Ch.p.1参照)。危機的状況の処置では、MTDに近い急激なボーラス剤または注入剤の投与が、迅速な応答を得るために要求される場合がある。
【0115】
用量および投薬間隔は、キナーゼ調節効果を維持する上で十分な活性部分の血漿レベル、すなわち最小有効濃度(MEC)を提供するよう個々に調節することができる。MECは、それぞれの化合物について変化するが、イン・ビトロデータから、例えば、本明細書中に記載されるアッセイを使用してタンパク質キナーゼの50%から90%阻害を達成するために必要な濃度から推定することができる。MECを達成するために必要な用量は個々の特性および投与経路によって決まる。しかしながら、HPLCアッセイまたはバイオアッセイを使用して、血漿濃度を測定することができる。
【0116】
投薬間隔もまた、MEC値を使用して決定することができる。化合物は、症状の所望される改善が達成されるまで、時間の10%から90%について、好ましくは30%から90%の間について、最も好ましくは50%から90%の間についてMECを超える血漿レベルを維持する療法を使用して投与されなければならない。局所投与または選択的取り込みの場合、薬物の有効局所濃度は血漿濃度と関連づけられなくてもよい。
【0117】
組成物の投与量は、当然のことではあるが、処置されている対象者、対象者の体重、病気の重度、投与様式、および処方医の判断によって決まる。
【0118】
組成物は、所望される場合、有効成分を含有する単位製剤を1以上含有するパックまたは投薬装置で提供され得る。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属ホイルまたはプラスチックホイルを含むことができる。パックまたは投薬装置には、投与のための説明書が添付されていても良い。適合性の医薬担体で製剤された本発明の化合物を含む組成物はまた、製剤され、適切な容器に入れ、適応状態の処置に関してラベル表示することができる。
【0119】
一部の製剤では、例えば、流体エネルギー粉砕によって得られるような非常に小さい粒径の粒子の形態で本発明の化合物を使用することが有益であり得る。
【0120】
医薬組成物を製造する際の本発明の化合物の使用が下記の説明によって例示される。この説明において、用語「活性化合物」は、本発明の化合物を表しているが、具体的には、下記の実施例のいずれかの最終生成物である化合物を表している。
【0121】
a)カプセル剤
カプセル剤の調製において、10重量部の活性化合物および240重量部のラクトースを粉砕し、混合することができる。混合物は、活性化合物の単位用量または単位用量の一部を各カプセルが含有する硬ゼラチンカプセルに充填することができる。
【0122】
b)錠剤
錠剤を、下記の成分から調製することができる。
活性化合物:10重量部
ラクトース:190重量部
トウモロコシデンプン:22重量部
ポリビニルピロリドン:10重量部
ステアリン酸マグネシウム:3重量部。
【0123】
活性化合物、ラクトース、およびデンプンの一部を粉砕し、混合することができる。得られた混合物をポリビニルピロリドンのエタノール溶液とともに造粒することができる。乾燥顆粒を、ステアリン酸マグネシウムおよび残りのデンプンと混合することができる。次いで、混合物を打錠機で圧縮成形して、活性化合物の単位用量または単位用量の一部をそれぞれが含有する錠剤を得る。
【0124】
c)腸溶コーティング錠
錠剤は、上記の(b)に記載される方法によって調製することができる。錠剤は、20%酢酸フタル酸セルロースおよび3%フタル酸ジエチルをエタノール:ジクロロメタン(1:1)に含む溶液を使用して従来の様式で腸溶コーティングすることができる。
【0125】
d)坐薬
坐薬の調製において、100重量部の活性化合物を1300重量部のトリグリセリド坐薬基剤に組み込むことができる。この混合物は、治療上有効量の活性化合物をそれぞれが含有する坐薬に成形することができる。
【0126】
本発明の組成物において、活性化合物は、所望される場合、他の適合し得る薬理活性成分と組み合わせることができる。例えば、本発明の化合物は、本明細書に記載の疾患または状態を治療することが知られている別の治療薬との併用で投与することができる。例えば、VEGFまたはアンギオポイエチン類の産生を阻害または防止するか、あるいは、VEGFまたはアンギオポイエチン類に対する細胞内応答を弱めるか、あるいは、細胞内のシグナル伝達を阻止するか、あるいは、血管の過透過性を阻害するか、あるいは、炎症を軽減させるか、あるいは、浮腫または血管新生の形成を阻害または防止する1以上の別の医薬との併用である。本発明の化合物は、どの投与経過が適切であるとしても、別の医薬の前に、または別の医薬に続いて、または別の医薬と同時に投与することができる。さらなる医薬には、抗浮腫性ステロイド、NSAIDS、ras阻害剤、抗TNF剤、抗IL−1剤、抗ヒスタミン剤、PAF拮抗剤、COX−1阻害剤、COX−2阻害剤、NO合成酵素阻害剤、Akt/PTB阻害剤、IGF−1R阻害剤、PKC阻害剤、PI3阻害剤、カルシノイリン阻害剤および免疫抑制剤などがあるが、これらに限定されない。本発明の化合物および別の医薬は相加的または相乗的のいずれかで作用する。従って、血管形成、血管過透過性を阻害し、および/または浮腫の形成を阻害する物質のそのような組合せを投与することにより、いずれかの物質を単独で投与するよりも大きな軽減が、過増殖性障害、血管形成、血管過透過性または浮腫の有害な作用からもたらされ得る。悪性障害の処置では、抗増殖性もしくは細胞傷害性の化学療法剤または放射線との組合せが、本発明の範囲に含まれる。
【0127】
本発明はまた、医薬品としての式(I)の化合物の使用を含む。
【0128】
本発明のさらに別の態様により、哺乳動物(特にヒト)における血管過透過性、血管形成に依存した障害、増殖性疾患および/または免疫系の障害を処置するための医薬品を製造する際の式(I)の化合物またはその塩の使用が提供される。
【0129】
本発明はまた、式(I)の化合物の治療有効量を哺乳動物(特にヒト)に投与することを含む、血管過透過性、不適切な血管新生、増殖性疾患および/または免疫系の障害を処置する方法を提供する。
【0130】
【表1】
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【0131】
時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(trFRET)によって測定されるイン・ビトロBTKキナーゼ活性
社内BTKは、N末端hisタグを有するSF9細胞で発現され、固定化金属アフィニティクロマトグラフィーによって精製した組換えヒト触媒ドメイン(aa393から659)に相当する。BTKを、反応緩衝液:50mM MOPSOpH6.5、10mM MgCl、2mM MnCl、2.5mM DTT、0.01%BSA、0.1mM NaVOおよび0.01mM ATP中にて各種阻害薬濃度で、ペプチド基質(ビオチン−TYR1、配列:ビオチン−(Ahx)−GAEEEIYAAFFA−COOH、最終0.4μM)と混合した。室温で約60分間のインキュベーション後、EDTA(最終濃度:100mM)を加えることで反応停止し、検出試薬(大体の最終濃度:30mM HEPES pH7.0、0.06%BSA、0.006%Tween−20、0.24M KF、80ng/mL PT66K(ユーロピウム標識抗ホスホチロシン抗体カタログ番号61T66KLB Cisbio,Bedford,MA)および0.6μg/mL SAXL(フィコリンク(Phycolink)ストレプトアビジン−アロフィコシアニンアクセプター、カタログ番号PJ52S、Prozyme,San Leandro,CA)を加えることで現像した。現像した反応液を暗所で室温にて約60分間インキュベートし、次に665nmの励起およびモニタリング発光波長について、337nmレーザーを用いる時間分解蛍光検出器(Rubystar、BMG)によって読み取った。そのアッセイの線形範囲内で、665nmで観察されるシグナルは、リン酸化生成物と直接の関係にあり、IC50値を計算するのに用いることができる。
【0132】
時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(trFRET)によって測定されるイン・ビトロCSF−1Rキナーゼ活性
CSF−1R構築物は、Invitrogenから購入した(カタログ番号PV4092)組換えヒト触媒ドメイン(aa538−910)に相当する。CSF−1Rを、反応緩衝液:50mM MOPSOpH6.5、10mM MgCl、2mM MnCl、2.5mM DTT、0.01%BSA、0.1mM NaVOおよび0.1mM ATP中にて各種阻害薬濃度で、ペプチド基質(ビオチン−TYR1、配列:ビオチン−(Ahx)−GAEEEIYAAFFA−COOH、最終4μM)と混合した。室温で約60分間のインキュベーション後、EDTA(最終濃度:100mM)を加えることで反応停止し、検出試薬(大体の最終濃度:30mM HEPES pH7.0、0.06%BSA、0.006%Tween−20、0.24M KF、80ng/mL PT66K(ユーロピウム標識抗ホスホチロシン抗体カタログ番号61T66KLB Cisbio,Bedford,MA)および0.6μg/mL SAXL(フィコリンク(Phycolink)ストレプトアビジン−アロフィコシアニンアクセプター、カタログ番号PJ52S、Prozyme,San Leandro,CA)を加えることで現像した。現像した反応液を暗所で室温にて約60分間インキュベートし、次に665nmの励起およびモニタリング発光波長について、337nmレーザーを用いる時間分解蛍光検出器(Rubystar、BMG)によって読み取った。そのアッセイの線形範囲内で、665nmで観察されるシグナルは、リン酸化生成物と直接の関係にあり、IC50値を計算するのに用いることができる。
【0133】
下記の表および実施例に関して、各化合物のBtkもしくはCSF−1R IC50値は、A=0.1μM未満のIC50を有する化合物、B=0.1μMから1μMの範囲内のIC50を有する化合物、およびC=1μMから50μMの範囲内のBtk IC50を有する化合物と表される。NT=未試験。
【0134】
雑誌論文、特許および公開特許出願などの全ての参考文献についての記述は、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0135】
下記の実施例は、説明を目的とするものであって、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0136】
一般合成図式
本発明の化合物は、図式IからIVに示したものなどの合成変換を用いて製造することができる。原料は市販されているか、本明細書に記載の手順によって、文献手順によって、または有機化学業界の当業者に公知と考えられる手順によって製造することができる(例えば、Larock,R.C.″Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2nd edition″,1999,Wiley−VCHまたはGreene,T.W.and Wuts,P.G.M.″Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition″,1999,Wiley−Interscience参照)。本発明の[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン化合物の製造方法を図式Iに示してある。6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン1は市販されており(例えば、Ark Pharm)、一般手順Aに記載のものなどの当業者に公知の条件を用いる置換化学により、または一般手順Bに記載のパラジウム介在化学によってアミンと反応させて化合物2を得ることができる。化合物3は、市販のボロン酸もしくはボロネートと、またはLarock,R.C.(上記参照)に記載のハライドから製造したボロネートと化合物2のスズキカップリング反応(例えば一般手順C)から得ることができる。所望に応じて、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン3のさらなる官能化を、当業者に公知の反応を用いて行うことができる(例えば、Larock,R.C.、上記参照)。例えば、一般手順Eに記載の条件などの水素化条件を用いて、二重結合を含むトリアゾロピラジン3を還元して飽和系とすることができる。さらに、1級もしくは2級アミンを含むトリアゾロピラジン3からアミドを製造することができる(例えば、一般手順F)。さらに、保護1級もしくは2級アミンを含むトリアゾロピラジン3の脱保護を、上記で参照のGreene,T.W.およびWuts,P.G.M.に、または一般手順Dに記載の条件などの条件を用いて行うことができる。例えば、保護基(例えば、Boc基)を含むR′については、保護基を除去して未保護アミンを得ることができ(例えば、一般手順D)、次に脱保護化合物3を上記に記載の方法に従ってさらに反応させることができる。
【0137】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
本発明の[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン化合物の製造方法を図式IIに示してある。実施例1段階Aに記載の条件などの条件を用い、市販の2−アミノ−3−ブロモ−5−クロロピリジン4(例えば、Ark Pharm)をDMF−DMAと反応させて中間体5を得て、それを次に環化させて、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン6を得ることができる。8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン6を、一般手順Bに記載のものなどの当業者に公知のパラジウム介在条件によってアミンと反応させて、化合物7を得ることができる。市販のボロン酸もしくはボロネートと、またはLarock,R.C.(上記参照)に記載の方法または一般手順Hに従ってハライドから製造されたボロネートと化合物7のスズキカップリング反応(例えば一般手順C)から、化合物8を得ることができる。あるいは、化合物8は、図式IIaに示した異なる経路を用いることで合成することができる。実施例4段階Aに記載の条件などの条件を用いて、市販の5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−アミン12(例えば、Ark Pharm)を、実施例1における段階Aと同様にして、6−ブロモ−8−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン13に変換することができる。化合物14の合成は、市販のボロン酸もしくはボロネートと、またはLarock,R.C.(上記参照)に記載の方法または一般手順Hに従ってハライドから製造されたボロネートと化合物13のスズキカップリング反応によって行うことができる。化合物14を、一般手順Bに記載の条件などの当業者に公知のパラジウム介在条件によってアミンと反応させて、化合物8を得ることができる。所望に応じて、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン8のさらなる官能化を、当業者に公知の反応(例えば、上記で参照のLarock,R.C.)を用いて行うことができる。例えば、一般手順Eに記載の条件などの水素化条件を用いて、二重結合を含むトリアゾロピリジン8を還元して飽和系とすることができる。さらに、1級または2級アミンを含むトリアゾロピリジン8からアミドを製造することができる(例えば一般手順F)。さらに、上記で参照のGreene,T.W.およびWuts,P.G.M.または一般手順Dに記載の条件などの条件を用いて、保護された1級もしくは2級アミンを含むトリアゾロピリジン8の脱保護を行うことができる。例えば、保護基(例えばBoc基)を含むR′について、保護基を除去して未保護アミンを得ることができ(例えば一般手順D)、次に脱保護化合物8を上記と同様にしてさらに反応させることができる。
【0139】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
本発明の[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン化合物の製造方法を図式IIIに示してある。6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン9は市販されており(例えば、Ark Pharm)、一般手順Aに記載のものなどの当業者に公知の条件を用いる置換化学により、または一般手順Bに記載のようなパラジウム介在化学により、アミンと反応させて化合物10を得ることができる。化合物11は、市販のボロン酸もしくはボロネートと、またはLarock,R.C.(上記参照)に記載の方法に従ってハライドから製造したボロネートと化合物10のスズキカップリング反応(例えば一般手順C)から得ることができる。所望に応じて、当業者に公知の反応を用いて、イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−アミン11のさらなる官能化を行うことができる(例えば、上記で参照のLarock,R.C.)。例えば、一般手順Eに記載の条件などの水素化条件を用いて、二重結合を含むイミダゾピラジン11を還元して、飽和系とすることができる。さらに、1級もしくは2級アミンを含むイミダゾピラジン11からアミドを製造することができる(例えば一般手順F)。さらに、上記で参照のGreene,T.W.およびWuts,P.G.M.または一般手順Dに記載の条件などの条件を用いて、保護された1級もしくは2級アミンを含むイミダゾピラジン11の脱保護を行うことができる。例えば、保護基を含むR′(例えばBoc基)について、その保護基を除去して未保護アミンを得ることができ(例えば一般手順D)、次に、脱保護化合物11を上記のようにさらに反応させることができる。
【0141】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
本発明のイミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物の製造方法を図式IIIに示してある。8−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン12は市販されており(例えば、Astatech)、一般手順Aに記載のものなどの当業者に公知の条件を用いる置換化学により、または一般手順Bに記載のようなパラジウム介在化学により、アミンと反応させることで、化合物13を得ることができる。化合物14は、市販のボロン酸もしくはボロネートと、またはLarock,R.C.(上記参照)に記載の方法に従ってハライドから製造されるボロネートと化合物13のスズキカップリング反応(例えば一般手順C)から得ることができる。所望に応じて、当業者に公知の反応(例えば、上記で参照のLarock,R.C.)を用いて、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−8−アミン14のさらなる官能化を行うことができる。例えば、一般手順Eに記載の条件などの水素化条件を用いて、二重結合を含むイミダゾピリダジン14を還元して飽和系とすることができる。さらに、1級もしくは2級アミンを含むイミダゾピリダジン14からアミドを製造することができる(例えば一般手順F)。さらに、上記で参照のGreene,T.W.およびWuts,P.G.M.または一般手順Dに記載の条件などの条件を用いて、保護された1級もしくは2級アミンを含むイミダゾピリダジン14の脱保護を行うことができる。例えば、保護基(例えばBoc基)を含むR′について、保護基を除去して、未保護アミンを得ることができ(例えば一般手順D)、次に、脱保護化合物14を上記のようにさらに反応させることができる。
【0143】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0144】
一般手順および実施例
本願に開示の化合物の大半を構築するのに用いた一般合成図式を、下記で図式1から9に記載している。これらの図式は説明のみを目的として提供されたものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0145】
図式1:アリールもしくはヘテロアリールハライドのアミンによる求核置換(一般手順A)
【0146】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0147】
図式2:アリールまたはヘテロアリールハライドのアミンとのバックワルド・ハートウィグ反応(一般手順B)
【0148】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0149】
図式3:アリールまたはヘテロアリールハライドのボロン酸またはボロネートエステルとの反応(一般手順C)
【0150】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0151】
図式4:Boc保護アミンの酸性開裂(一般手順D)
【0152】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0153】
図式5:二重結合の水素化(一般手順E)
【0154】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0155】
図式6:酸塩化物およびアミンからのアミドの生成またはカルボノクロリデートおよびアミンからのカーバメートの生成(一般手順F)
【0156】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
図式7:立体異性体のキラル分取HPLC分離(一般手順G)
【0158】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0159】
図式8:スルホニルクロライドおよびアミンからのスルホンアミドの生成(一般手順H)
【0160】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0161】
図式9:臭化シアンとアミンからのシアナミドの生成(一般手順I)
【0162】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
一般手順のリスト
一般手順A:アリールまたはヘテロアリールハライドのアミンによる求核置換
一般手順B:アリールまたはヘテロアリールハライドのアミンとのバックワルド・ハートウィグ反応
一般手順C:アリールまたはヘテロアリールハライドのボロン酸またはボロン酸エステルとの反応
一般手順D:Boc保護アミンの酸性開裂
一般手順E:二重結合の水素化
一般手順F:酸塩化物およびアミンからのアミドの生成またはカルボノクロリデートおよびアミンからのカーバメートの生成
一般手順G:立体異性体のキラル分取HPLC分離
一般手順H:スルホニルクロライドおよびアミンからのスルホンアミドの生成
一般手順I:アミンと臭化シアンからのシアナミドの生成。
【0164】
下記の実施例は、それらの製造で使用される最終一般手順に従って順序を付けたものである。新規中間体を得る合成経路について、それらの名称の後に括弧内に一般手順(文字コード)を順次列記し、適宜に追加の反応物もしくは試薬を示すことで詳細に説明する。このプロトコールの作業例を、非限定的例として実施例F.1.4を用いて下記で提供する。実施例F.1.4は、8−((6−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オンであり、それは図式Aで表された一般手順Fを用いて8−((6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オンから製造した。
【0165】
【化15】
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【0166】
実施例F.1.4の前駆体である8−((6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オンの製造を(図式Bに示した方法に従って)、最初に6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(Ark Pharmから市販)および8−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(AstaTechから市販)を一般手順Aで提供の条件に従って反応させて8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オンを得て、それを次にtert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(Anichemから市販)と一般手順Cで提供の条件を用いて反応させてtert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートを得て、それを次にPd/Cと一般手順Eで提供の条件を用いて反応させてtert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを得て、それを次にTFAと一般手順Dで提供の条件を用いて反応させて8−((6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オンを得ることで行った。実施例F.1.4の前駆体である8−((6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オンを合成するための反応手順(上記で詳述)は結果的に、製造および実施例のセクションでは、8−((6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン[Ark Pharm]および8−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン[AstaTech]からAを用い、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート[Anichem]からCを用い、Pd/CでEを用い、TFAでDを用いて製造)と記述される。
【0167】
従って、実施例F.1.4については、「実施例F.1.4を、アクリロイルクロライドおよび8−((6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン[Ark Pharm]および8−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン[AstaTech]からAを用い、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート[Anichem]からCを用い、Pd/CでEを用い、TFAでDを用いて製造)から製造した。」と記載されることになると考えられる。一般手順後の表では、これは、表のタイトルに1個の反応物および精製物として同じ列の同じ欄に1個を有することで表される。
【0168】
【化16】
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【0169】
分析方法
分析データを、下記の手順内、一般手順の説明、または実施例の表に含めた。別段の断りがない限り、全てのH NMRデータはVarian 400MHz Mercury Plus,Inovaまたは400−MR装置で収集し、化学シフトは百万分率(ppm)で引用している。旋光度は、クロロホルムに溶かしたサンプルを用い、λ=589nmでRudolph Reasearch Analytical Autopol IV自動旋光計を用いて測定した。LC/MSおよびHPLCデータでは、表1で示した小文字の方法文字を用いて、LC/MSおよびHPLC条件の表について言及している。キラルSFCおよびHPLCデータは、表2で提供の数字の方法文字を用いてキラルSFCおよびHPLC条件について言及している。
【0170】
【表2】
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【0171】
【表3】
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【0172】
精製方法
詳細な手順のない実施例に関して、化合物は、当業者に公知の技術または技術の組み合わせによって精製することができる。いくつかの例には、固相(例えば、シリカゲル、アルミナなど)および所望の化合物を溶離する溶媒(または溶媒の組み合わせ)(例えば、ヘプタン、EtOAc、DCM、MeOH、MeCN、水など)を用いるカラムクロマトグラフィー;固相(例えば、シリカゲル、アルミナなど)および所望の化合物を溶離する溶媒(または溶媒の組み合わせ)(例えば、ヘプタン、EtOAc、DCM、MeOH、MeCN、水など)を用いる分取TLC;逆相HPLC(いくつかの非限定的条件については表1参照);適切な溶媒もしくは溶媒の組み合わせ(例えば、MeOH、EtOH、i−PrOH、EtOAc、トルエンなど)または溶媒の組み合わせ(例えばEtOAc/ヘプタン、EtOAc/MeOHなど)からの再結晶;固相および所望の化合物を溶離するための適切な溶媒(例えば、いくつかの非限定的条件については表2を参照)を用いるキラルHPLC;適切な調整剤(例えば、DEA、TFAなどの別の調整剤を含むもしくは含まないMeOH、EtOH、i−PrOH)を含む固相およびCOを用いるキラルSFC;溶媒(例えばDMF/水、DMSO/DCM、EtOAc/ヘプタンなど)の組み合わせからの沈澱;適切な溶媒(例えばEtOAc、DCM、MeCN、MeOH、EtOH、i−PrOHなど)を用いる磨砕;適切に非混和性液体を含む液体および洗浄液(例えばDCM/水、EtOAc/水、DCM/飽和NaHCO水溶液、EtOAc/飽和NaHCO水溶液、DCM/10%HCl水溶液、EtOAc/10%HCl水溶液など)に化合物を溶かすことによる抽出;蒸留(例えば、単蒸留、分別蒸留、クーゲルロール蒸留など);適切な温度、キャリアガスおよび流量を用いるガスクロマトグラフィー;適切な温度および圧力での昇華;溶媒(例えばヘプタン、ヘキサン、EtOAc、DCM、MeOHなど)または溶媒の組み合わせを用いる媒体(例えばFlorosil(R)、アルミナ、セライト(R)、シリカゲルなど)による濾過;固体支持体(樹脂系、例えばイオン交換)を用いるまたは用いない塩形成などがあるが、これらに限定されるものではない。対象の化合物は、具体的な塩生成精製方法を使用することなく塩として単離することができる。例えば、TFA水溶液緩衝液を用いる逆相HPLCを用いて精製を行う場合、TFA塩を単離することができる。これらの技術についてのいくつかの説明が、次の参考文献:Gordon,A.J.and Ford,R.A.″The Chemist′s Companion″,1972;Palleros,D.R.″Experimental Organic Chemistry″,2000;Still,W.C.,Kahn,and M.Mitra,A.J.Org.Chem.1978,43,2923;Yan,B.″Analysis and Purification Methods in Combinatorial Chemistry″2003;Harwood,L.M.,Moody,C.J.and Percy,J.M.″Experimental Organic Chemistry:Standard and Microscale,2nd Edition″,1999;Stichlmair,J.G.and Fair,J.R.″Distillation;Principles and Practices″1998;Beesley T.E.and Scott,R.P.W.″Chiral Chromatography″,1999;Landgrebe,J.A.″Theory and Practice in the Organic Laboratory,4th Ed.″,1993;Skoog,D.A.and Leary,J.J.″Principles of Instrumental Analysis,4th Ed.″1992;G.Subramanian,″Chiral Separation Techniques 3rd Edition″2007;Y.Kazakevich,R.Lobrutto,″HPLC for Pharmaceutical Scientists″2007にある。下記に挙げた一般手順を介して製造される中間体および最終化合物は、上記の精製方法の1以上を用いて精製しても良い。
【実施例】
【0173】
製造および実施例
化学名の後に別段の断りがない限り、全ての原料がSigma−Aldrich(Fluka、Aldrich Market SelectおよびDiscovery CPRを含む)から市販されている。示した試薬/反応物の名称は、市販の瓶上に名称を記載されているか、IUPAC会議、CambridgeSoft(R)ChemDraw Ultra 12.0、CambridgeSoft(R)Chemistry E−Notebook 11もしくはAutoNom 2000によって作成されたものである。各一般手順で用いた一般合成方法を下記に示すが、それには指定の一般手順を用いて合成した化合物の説明を含めている。本明細書で記載されている具体的な条件および試薬で本発明の範囲を限定するものと解釈すべきものはなく、それらは例示のみを目的として提供されるものである。塩(例えば、塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩)と表される化合物は、その塩の複数当量を含んでいても良いか、賦形剤としての酸を含むことができる。市販のエナンチオマー的に純粋な原料または立体化学的に定義された中間体を使用することで、またはX線回折によって絶対立体化学を決定されている本発明の化合物は、実施例番号後に星印によって示される。そうでなければ、絶対立体化学は未知であり、ランダムに図示のように割り当てられる。
【0174】
製造番号1:6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0175】
【化17】
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【0176】
段階A.メチル3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート
【0177】
【化18】
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3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(69.75g、444mmol)(ArkPharm)のMeOH(1リットル)中溶液に、0℃で塩化チオニル(84mL、1154mmol)を加えた。混合物を約0℃で約20分間撹拌し、約2時間加熱還流した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、メチル3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレートを得た(61.25g、81%)。LC/MS(表1、方法l)R=1.42分;MS m/z:169(M+H)
【0178】
段階B.メチル1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート
【0179】
【化19】
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還流冷却管および熱電対を取り付けた3リットル三頸フラスコに、メチル3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(75.5g、441mmol)およびDMF(735mL)を入れた。炭酸セシウム(173g、529mmol)を少量ずつ加え、反応液を約98℃に5分間加熱し、次に環境温度で約30分間冷却した。反応液を氷浴で冷却して約0℃としてから、1,2−ジブロモエタン(380mL、4412mmol)を加えた。反応液を環境温度に昇温しながら、約5時間攪拌した。反応混合物を、リン酸二水素カリウム水溶液(1リットル中120g)を加えることで反応停止した。得られた溶液をEtOAcで抽出した(300mLで3回)。合わせた有機部分をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、メチル1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(120g、92%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=2.10分;MS m/z:278、280(M+H)
【0180】
段階C.(1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール
【0181】
【化20】
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滴下漏斗を取り付け、氷浴で冷却した3リットルフラスコに、リチウムテトラヒドロボレート(259mL、518mmol)(2N THF中溶液)およびTHF(252mL)を入れた。反応混合物を冷却して約0℃としてから、メチル1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(72g、259mmol)のTHF(126mL)中溶液を滴下した。反応を環境温度で約2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaCl水溶液(400mL)を加えることで反応停止した。得られた混合物をEtOAcで抽出した(400mLで3回)。合わせた有機部分をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(56.1g、87%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=1.52分;MS m/z:250、252(M+H)
【0182】
段階D.2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン
【0183】
【化21】
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2リットルフラスコに、(1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(56g、190mmol)を入れ、DMA(747mL)に溶かした。反応液を約140℃で約5時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に濃縮した。得られた残留物をEtOAc(500mL)と飽和NaHCO(150mL)水溶液との間で分配した。水系部分をEtOAcで抽出した(400mLで3回)。合わせた有機部分をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。EtO 200mLを得られた残留物に加え、固体を濾取して、2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン(14g、43.5%)を得た。残った濾液を減圧下に濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン(6.5g、38.4mmol、収率20.19%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=1.31分;MS m/z:170(M+H)
【0184】
段階E.6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0185】
【化22】
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フラスコに、10%パラジウム/炭素(2.64g、2.483mmol)を入れた。フラスコを排気し、窒素雰囲気下に置き、その後MeOH(100mL)およびEtOAc(300mL)中の2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン(14g、83mmol)を加えた。反応液を排気し、水素で3回パージした。反応液を環境温度で約16時間撹拌した。触媒をセライト(R)層で濾去し、化合物をEtOAc約300mLで洗浄した。溶媒を減圧下に濃縮して、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(10.9g、95%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=0.61分;MS m/z:140(M+H)
【0186】
製造番号2:tert−ブチル3−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【0187】
【化23】
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【0188】
段階A:N−(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0189】
【化24】
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マイクロ波反応バイアルに、tert−ブチル6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.0g、3.6mmol、ArkPharm)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.503g、3.61mmol、製造番号1)、1,4−ジオキサン(12mL)、CsCO(2.353g、7.22mmol)、Xantphos(0.104g、0.181mmol)およびPd(dba)(0.165g、0.181mmol)を加えた。反応バイアルに窒素を流し、キャップを施し、撹拌し、Biotageマイクロ波リアクター中で、約120℃で約3時間加熱した経過。反応液をDCM(80mL)および水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水した。有機層を濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、N−(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.80g、43%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法p)R=1.59分;MS m/z:335/337(M+H)
【0190】
段階B:tert−ブチル(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0191】
【化25】
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N−(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.80g、1.5mmol)、BOCO(1.08mL、4.65mmol)、TEA(0.649mL、4.65mmol)およびDMAP(0.190g、1.55mmol)のDCM(60mL)中混合物を室温で終夜撹拌した。有機層を飽和NHClで洗浄した(50mLで3回)。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。生成物をEtOAc:石油エーテル(2:1)で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.53g、77%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法n)R=1.73分;MS m/z:435/437(M+H)
【0192】
段階C:tert−ブチル3−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【0193】
【化26】
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亜鉛(0.16g、2.5mmol)の脱気DMA(3mL)中混合物に窒素下で、トリメチルシリルクロライド(0.032mL、0.25mmol)および1,2−ジブロモエタン(0.032g、0.17mmol)を加えた。混合物を約15分撹拌し、tert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(0.35g、1.2mmol)を注射器によって加えた。得られた混合物を室温で約1.5時間撹拌して、(1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)亜鉛(II)ヨージドを生成した。tert−ブチル(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.11g、0.25mmol)をDMA(5mL)に溶かし、約5分間脱気し、次にPdCl(dppf)(0.013g、0.017mmol)およびヨウ化銅(I)(0.056g、0.30mmol)を加え、次に事前に発生させた(1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)亜鉛(II)ヨージドの溶液を加えた。反応液を約80℃で約2時間加熱した。反応混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、ナイロンフィルターで濾過した。水(40mL)を加え、層を分離し、有機相をブラインで洗浄し(40mLで3回)、次に無水NaSOで脱水した。溶液を濃縮し、残留物をDCMおよびMeOH(40:1)を用いる分取TLCによって精製し、tert−ブチル3−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.07g、41.5%)を褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法q)R=1.81分;MS m/z:512(M+H)
【0194】
製造番号3:1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0195】
【化27】
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【0196】
段階A:2−メチル−1−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール
【0197】
【化28】
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丸底フラスコに、4−ニトロ−1H−ピラゾール(4g、35.4mmol)、2,2−ジメチルオキシラン(5.1g、70mmol)、およびCsCO(23g、70mmol)を入れた。反応液を約90℃で約12時間加熱し、冷却して環境温度とし、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。粗取得物をEtOAc:石油エーテル(10:1から3:1)で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、2−メチル−1−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(4g、収率61%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.976分;MS m/z:182(M+H)
【0198】
段階B:1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0199】
【化29】
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丸底フラスコに、THF(40mL)中の2−メチル−1−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(1g、5.40mmol)およびラネーニッケル(1g)を入れた。反応混合物を水素雰囲気下に約20℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(0.8g、95%収率)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.155分;MS m/z:156(M+H)
【0200】
製造番号4:4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール
【0201】
【化30】
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【0202】
段階A:3−ヒドロキシ−3−メチルブチルメタンスルホネート
【0203】
【化31】
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丸底フラスコに、DCM(80mL)中の3−メチルブタン−1,3−ジオール(10g、96mmol)およびTEA(20mL、144mmol)を入れた。メタンスルホニルクロライド(12g、106mmol)のDCM(50mL)中溶液を反応混合物に約0℃で滴下した。得られた混合物を約0℃で4時間撹拌した。反応液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)で希釈した。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、3−ヒドロキシ−3−メチルブチルメタンスルホネート(12g、収率66%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.40(t、J=7.1Hz、2H)、3.01(s、3H)、1.94(t、J=7.1Hz、2H)、1.81(s、1H)、1.27(s、6H)。
【0204】
段階B:2−メチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール
【0205】
【化32】
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丸底フラスコに、ACN(250mL)中の3−ヒドロキシ−3−メチルブチルメタンスルホネート(12g、66mmol)、KCO(7.3g、53.1mmol)およびKI(4.4g、26.5mmol)を入れた。4−ニトロ−1H−ピラゾール(3g、26.5mmol)を反応混合物に約15℃で加えた。反応液を約90℃で、約12時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、水(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を石油エーテル:EtOAc(30:1から1:1)で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、2−メチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール(4.7g、収率89%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.807分;MS m/z:200(M+H)
【0206】
段階C:4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール
【0207】
【化33】
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2−メチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール(0.5g、2.5mmol)のTHF(50mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を約15℃で加えた。反応混合物を、水素雰囲気下に約15℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール(0.36g、収率80%)を明ピンク固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.162分;MS m/z:170(M+H)
【0208】
製造番号5:1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン
【0209】
【化34】
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【0210】
段階A:2,2,6,6−テトラメチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン
【0211】
【化35】
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丸底フラスコに、2,6−ジメチルヘプタ−2,5−ジエン−4−オン(10g、72.4mmol)および1M HCl(100mL、100mmol)を入れた。反応液を約40℃で約4日間撹拌した。反応液をDCMで抽出した(100mLで3回)。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2,2,6,6−テトラメチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(10g、収率62%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=2.15−2.10(m、2H)、1.91−1.87(m、2H)、1.31(s、6H)、1.27(s、6H)。
【0212】
段階B:2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール
【0213】
【化36】
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2,2,6,6−テトラメチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(2g、12.8mmol)のMeOH(50mL)中溶液に、NaBH(0.97g、25.6mmol)を約0℃で少量ずつ加えた。反応液を約0℃で約2時間撹拌した。反応液を飽和NHCl水溶液(50mL)で希釈し、DCMで抽出した(50mLで2回)。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(1.4g、収率48%)を白色ロウ状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.1−4.05(m、1H)、1.92−1.87(m、2H)、1.71−1.68(m、2H)、1.25(s、6H)、1.23(s、6H)。
【0214】
段階C:2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメタンスルホネート
【0215】
【化37】
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丸底フラスコに、DCM(110mL)中の2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(5.5g、34.8mmol)およびTEA(7.0g、69mmol)を入れた。メタンスルホニルクロライド(5.9g、52.1mmol)を反応混合物に約0℃で20分かけてゆっくり加えた。反応液を30分かけて昇温させて約20℃とし、約20℃で約2時間撹拌した。反応液を水(100mL)で希釈し、DCMで抽出した(100mLで3回)。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメタンスルホネート(8g、粗生成物)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=5.1−5.09(m、1H)、3.03(s、3H)、2.1−2.07(d、2H)、1.59−1.54(d、2H)、1.30(s、6H)、1.25(s、6H)。
【0216】
段階D:4−ニトロ−1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール
【0217】
【化38】
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丸底フラスコに、DMF(30mL)中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.2g、10.61mmol)、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメタンスルホネート(7.5g、31mmol)、およびCsCO(6.9g、21.2mmol)を入れた。反応液を約130℃で約12時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(100mLで3回)。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を石油エーテル/EtOAc(20:1から5:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−ニトロ−1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール(0.6g、収率21%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=1.37分;MS m/z:254(M+H)
【0218】
段階E:1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン
【0219】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
4−ニトロ−1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール(0.3g、1.18mmol)のTHF(20mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約20℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン(0.25g、収率85%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.729分;MS m/z:224(M+H)
【0220】
製造番号6:(トランス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールおよび(シス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0221】
【化40】
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【0222】
段階A:4−ヒドロキシシクロヘキシルメタンスルホネート
【0223】
【化41】
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丸底フラスコに、THF(200mL)中のシクロヘキサン−1,4−ジオール(10g、86mmol)およびTEA(8.7g、86mmol)を入れた。メタンスルホニルクロライド(3.9g、34mmol)を反応混合物に約0℃で20分かけてゆっくり加えた。反応液を昇温させて約20°として約2時間撹拌した。反応液を水(150mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(150mLで3回)。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、4−ヒドロキシシクロヘキシルメタンスルホネート(6g、収率32%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.8−4.71(m、1H)、3.79−3.73(m、1H)、3.02(s、3H)、2.1−1.97(m、4H)、1.6−1.46(m、4H)。
【0224】
段階B:(トランス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールおよび(シス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0225】
【化42】
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丸底フラスコに、DMF(60mL)中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(2g、17.6mmol)、4−ヒドロキシシクロヘキシルメタンスルホネート(6g、30.9mmol)、およびCsCO(11.5g、35.4mmol)を入れた。反応液を約130℃で約12時間加熱した経過。反応液を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。粗取得物を、石油エーテル/EtOAc(10:1から1:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(トランス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.3g、収率8%)を得た。LC/MS(表1、方法w)R=1.08分;MS m/z:211(M+H)、および(シス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.3g、8%収率)、LC/MS(表1、方法w)R=1.09分;MS m/z:211(M+H)
【0226】
段階C:(トランス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0227】
【化43】
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(トランス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.15g、0.71mmol)のTHF(15mL)中溶液にラネーニッケル(0.3g)を加えた。反応混合物を、水素雰囲気下に約20℃で約3時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(トランス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.13g、収率91%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.162分;MS m/z:182(M+H)
【0228】
段階D:(シス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0229】
【化44】
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(シス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.15g、0.71mmol)のTHF(15mL)中溶液に、ラネーニッケル(0.3g)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約20℃で約3時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(シス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.13g、収率91%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.210分;MS m/z:182(M+H)
【0230】
製造番号7:(トランス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0231】
【化45】
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【0232】
段階A:3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサノール
【0233】
【化46】
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シクロヘキサン−1,3−ジオール(10g、86mmol)およびイミダゾール(8.9g、130mmol)のTHF(300mL)中溶液に、tert−ブチルクロロジメチルシラン(5.2g、34.4mmol)を加えた。反応混合物を約15℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を水(100mL)で希釈した。取得物をEtOAcで抽出し(200mLで2回)、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサノール(7.8g、収率37%)を明黄色油状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.12−3.98(m、1H)、3.95−3.77(m、1H)、1.95−1.74(m、2H)、1.72−1.64(m、1H)、1.62−1.49(m、3H)、1.48−1.40(m、1H)、1.35−1.26(m、1H)、0.89−0.86(m、9H)、0.06(d、J=3.1Hz、3H)、0.04−0.01(m、3H)。
【0234】
段階B:(トランス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールおよび(シス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール
【0235】
【化47】
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4−ニトロ−1H−ピラゾール(3.6g、32.2mmol)、3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサノール(7.8g、32.2mmol)およびトリフェニルホスフィン(12.6g、48.2mmol)のTHF(250mL)中溶液に、DIAD(9.4mL、48.2mmol)のTHF(50mL)中溶液を約0℃で加えた。反応混合物を昇温させて約15℃とし、約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残った残留物を、石油エーテル/EtOAc(50:1から30:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(トランス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(3.1g、収率29%)、H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.14(s、1H)、8.07(s、1H)、4.56(tt、J=3.7、11.7Hz、1H)、4.28(br.s.、1H)、2.13(dd、J=1.5、10.8Hz、2H)、1.96−1.86(m、2H)、1.78−1.66(m、3H)、1.50−1.40(m、1H)、0.92(s、9H)、0.10−0.04(m、6H)および(シス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.84g、収率17%)、H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.17(s、1H)、8.07(s、1H)、4.17(tt、J=3.9、12.0Hz、1H)、3.77−3.68(m、1H)、2.40−2.32(m、1H)、2.15(d、J=12.3Hz、1H)、1.94(dt、J=3.5、6.6Hz、2H)、1.80−1.70(m、1H)、1.60(dq、J=3.1、12.2Hz、1H)、1.47−1.28(m、2H)、0.88(s、9H)、0.13−−0.01(m、6H)を得た。
【0236】
段階C:(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0237】
【化48】
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(トランス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1g、3.07mmol)のMeOH(30mL)中溶液に、HI(0.513mL、3.07mmol)のMeOH(5mL)中溶液を加えた。反応混合物を約15℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残った残留物を飽和NaHCO水溶液(30mL)とEtOAc(100mL)との間で分配した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し(30mLで2回)、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.64g、収率94%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=1.07分;MS m/z:212(M+H)
【0238】
段階D:(トランス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0239】
【化49】
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(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.3g、1.42mmol)のTHF(50mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約15℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(トランス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.23g、収率85%)を明赤色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.198分;MS m/z:182(M+H)
【0240】
製造番号8:(シス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0241】
【化50】
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【0242】
段階A:(シス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0243】
【化51】
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(シス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(0.9g、2.77mmol、製造番号7、段階B)のMeOH(30mL)中溶液に、HI(0.54mL、3.32mmol)のMeOH(5mL)中溶液を加えた。反応混合物を約15℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残った残留物を飽和NaHCO水溶液(30mL)とEtOAc(100mL)との間で分配した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し(30mLで2回)、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(シス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.54g、収率88%)を得た。LC/MS(表1、方法w)R=1.07分;MS m/z:212(M+H)
【0244】
段階B:(シス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0245】
【化52】
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(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.54g、2.56mmol)のTHF(50mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約15℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(シス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.41g、収率87%)をピンク固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.232分;MS m/z:182(M+H)
【0246】
製造番号9:エチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート
【0247】
【化53】
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【0248】
段階A:エチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート
【0249】
【化54】
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丸底フラスコに、THF(95mL)中のエチル4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシレート(4.1g、23.8mmol)、4−ニトロ−1H−ピラゾール(2.2g、19.0mmol)、およびPPh(6.2g、23.8mmol)を入れた。反応液を窒素で約5分脱気してから、DIAD(7.4mL、38.1mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。粗取得物をEtOAc/ヘプタン(0から100%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレートを得た(5.0g、定量的収率)。LC/MS(表1、方法h)R=2.22分;MS m/z:268(M+H)
【0250】
段階B:エチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート
【0251】
【化55】
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エチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート(5.1g、18.9mmol)のEtOH(95mL)中溶液を50℃で10バールの水素下に10%Pd/Cカートリッジを有するH−Cubeに通した。反応溶液をリアクターに5時間循環した。溶媒を減圧下に濃縮して、エチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート(4.5g、定量的収率)を得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.30分;MS m/z:238(M+H)
【0252】
製造番号10:tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0253】
【化56】
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【0254】
段階A:ジメチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボキシレート
【0255】
【化57】
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ジメチル3−オキソペンタンジオエート(100g、574mmol)およびアセトアルデヒド(65.8g、1.5mol)の混合物にアンモニアガスを、液体が飽和するまで−30℃で吹き込んだ。溶液を冷凍庫で約20時間保存した。黄色残留物を(PE:EtOAc=10:1からPE:EtOAc=1:2)で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、ジメチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボキシレート(120g、収率50%、純度60%)を得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)3.73−3.70(m、9H)、3.39−3.31(m、2H)、3.04−2.98(m、2H)、1.19(d、J=6.2Hz、6H)。
【0256】
段階B:2,6−ジメチルピペリジン−4−オン塩酸塩
【0257】
【化58】
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ジメチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボキシレート(120g、286mmol)の10%HCl水溶液(900mL)中溶液を約110℃で24時間加熱した。溶媒を減圧下に濃縮して、2,6−ジメチルピペリジン−4−オン塩酸塩(50g、収率80%)を得て、それを次の段階に直接用いた。H NMR(400MHz、DMSO−d)10.15−9.80(m、2H)、3.82(d、J=4.4Hz、1H)、3.59−3.45(m、1H)、2.75−2.60(m、2H)、2.47−2.34(m、2H)、1.38−1.27(m、6H)。
【0258】
段階C:tert−ブチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート
【0259】
【化59】
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2,6−ジメチルピペリジン−4−オン塩酸塩(50g、281mmol)の1,4−ジオキサン(350mL)および水(350mL)中溶液に、NaCO(59g、562mmol)を少量ずつ加えた。Boc−無水物(123g、562mmol)を加え、得られた反応混合物を約15℃で約24時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。得られた残留物をMTBEで抽出し(400mLで3回)、有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水した。溶媒留去後、粗生成物を、(PEからPE:EA=10:1)で溶離を行うシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(25g、収率38%)を得て、それはトランス/シス=2:1の混合物であった。
H NMR(400MHz、クロロホルム−d)4.66(dd、J=4.9、6.8Hz、2H)、4.32(t、J=6.3Hz、1H)、2.79(dd、J=6.5、17.8Hz、1H)、2.66(dd、J=7.6、14.7Hz、2H)、2.31(dd、J=1.6、17.6Hz、1H)、2.24−2.17(m、2H)、1.43(d、J=2.3Hz、15H)、1.23−1.17(m、10H)。
【0260】
段階D:tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0261】
【化60】
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tert−ブチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(25g、110mmol)のEtOH(75mL)中溶液に、NaBH(6.24g、165mmol)を約0℃で加えた。得られた溶液を昇温させて約15℃とし、約4時間撹拌した。反応混合物を冷却して約0℃としてから、飽和NHCl水溶液(80mL)を加えた。溶媒を減圧下に留去し、残留物にEtOAc(100mL)を加えた。その2層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層を無水NaSOで脱水し、溶媒留去して、tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(20g、収率79%)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz、クロロホルム−d)4.47−4.37(m、1H)、4.31−4.13(m、2H)、4.01(br.s.、1H)、3.94−3.82(m、1H)、2.25−2.14(m、1H)、2.09−1.99(m、2H)、1.98−1.79(m、2H)、1.63−1.53(m、2H)、1.45(s、13H)、1.39−1.28(m、6H)、1.23−1.12(m、2H)。
【0262】
段階E:tert−ブチル2,6−ジメチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0263】
【化61】
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tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(8.9g、38.8mmol)、4−ニトロ−1H−ピラゾール(4.39g、38.8mmol)およびPPh(15.3g、58.2mmol)のTHF(150mL)中溶液に、DIAD(11.3mL、58.2mmol)を滴下した。反応混合物を約0℃で10分間撹拌し、昇温させて約30℃とし、約16時間撹拌した。反応混合物をEtOAcとブラインとの間で分配した。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をEtOAc/石油エーテル(0から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル2,6−ジメチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(7g、収率56%)を白色固体として得た。
H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.19(s、1H)、8.10(d、J=1.6Hz、1H)、4.77−4.46(m、3H)、3.89−3.76(m、1H)、2.43−2.24(m、1H)、2.16−1.90(m、4H)、1.49(d、J=1.6Hz、11H)、1.46(d、J=6.7Hz、2H)、1.38−1.27(m、6H)。
【0264】
段階F:tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0265】
【化62】
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tert−ブチル2,6−ジメチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2g、6.17mmol)のTHF(50mL)およびNHOH(0.5mL)中溶液に、ラネーニッケル(1.1g、18.1mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に室温で約2時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.8g、収率99%)を得た。LC/MS(表1、方法w)R=0.96分;MS m/z:295(M+H)
【0266】
一般手順A:アリールまたはヘテロアリールハライドのアミンによる求核置換
マイクロ波容器、バイアルまたは丸底フラスコに、アリールまたはヘテロアリールハライド(好ましくは1当量)、アミンもしくはアミン塩(1から10当量、好ましくは1.1から2当量)、溶媒(例えば、1,4−ジオキサン、MeCN、i−PrOH、n−PrOH、n−BuOH、トルエン、DMSO、DMF、DMAまたはEtOH、好ましくは1,4−ジオキサン[マイクロ波]またはi−PrOH[加熱])、および塩基(例えば、KCO、NaCO、TEAまたはDIEA、好ましくはTEA、DIEA、またはKCO、1から5当量、好ましくは2から4当量)を加える。適宜に、アリールまたはヘテロアリールハライドおよびアミンまたはアミン塩をそれぞれ別個に溶媒に溶かしてから合わせる。反応混合物を約40から220℃(好ましくは約80から100℃)で約0.5から36時間(好ましくは約8から24時間)加熱し、または約100から200℃(好ましくは約130から150℃)で約0.5から8時間(好ましくは約0.5から2時間)マイクロ波加熱する。TLC、LC/MS、またはHPLCによるモニタリングで反応が完了まで進行していない場合、反応液を約40から220℃(好ましくは約80から100℃)で約0.5から8時間(好ましくは約1から2時間)の加熱または約120から200℃(好ましくは約130から150℃)でさらに約1から8時間(好ましくは約0.5から2時間)マイクロ波加熱を再度行うことができ、追加のアミンまたはアミン塩(1から10当量、好ましくは0.5から1.5当量)および/または塩基(例えば、KCO、NaCO、TEAまたはDIEA、好ましくはTEA、DIEAまたはKCO、1から5当量、好ましくは2から4当量)を加えても良い。反応がそれ以上しなくなるまで、このプロセスを繰り返す。環境温度まで冷却した後、次の方法のうちの一つで反応液の後処理を行う。方法1:反応液を減圧下に濃縮する。方法2:沈澱を含む反応混合物を濾過して標的化合物を濾取することができ、EtO、DCMおよび/または石油エーテルなどの有機溶媒もしくは複数溶媒で洗浄しても良い。方法3:反応混合物をMeOHなどの有機溶媒で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下に濃縮して固体負荷を行うクロマトグラフィーによる分離のための準備を行う。方法4:反応混合物を減圧下に濃縮してからEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、次に水および/またはブラインで洗浄しても良く、無水NaSOまたはMgSOで脱水し、濾過し、傾斜法で分離し、減圧下に濃縮した。方法5:EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、その際に水もしくはブラインを加えても良く、層を分離する。次に、水層をEtOAcまたはDCMなどの追加の有機溶媒で抽出しても良い。合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄しても良く、無水MgSOまたはNaSOで脱水し、濾過し、傾斜法で分離し、減圧下に濃縮した。
【0267】
一般手順Aの説明
製造番号A.1:8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン
【0268】
【化63】
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6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(0.200g、0.720mmol、Ark Pharm)および8−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]−アゼピン−2(3H)−オン(0.139g、0.792mmol、Astatech)のi−PrOH(8mL)中溶液に、DIEA(0.377mL、2.16mmol)を加えた。混合物を約24時間加熱還流した。得られた溶液を冷却して室温とし、濾過して、8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.15g、56%)を褐色固体として得た。H NMR(DMSO−d)δ9.62(s、1H)、8.69(s、1H)、8.59(s、1H)、7.61−7.67(m、2H)、7.23(d、J=8.4Hz、1H)、2.65(t、J=6.4Hz、2H)、2.07−2.15(m、3H)、1.23(m、1H)。
【0269】
【表4】
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【0270】
一般手順B:アリールもしくはヘテロアリールハライドのアミンとのバックワルド・ハートウィグ反応
アリールもしくはヘテロアリールハライド(1.0当量)、アミン(1から2.2当量、好ましくは1から1.2当量)、パラジウム触媒(例えば、Pddba、Pd(OAc)、好ましくはPd(OAc);0.01から1.0当量、好ましくは0.04から0.1当量)、配位子(例えば、Xphos、Xantphosまたはtert−ブチル−X−phos、好ましくはXantphosまたはXPhos、0.01から2.0当量、好ましくは0.04から0.1当量)および塩基(例えば、KCO、NaCO、CsCO、KPO、NaOt−Bu、KOt−Bu、KOAc、KOH、好ましくはCsCOまたはKCO;1から5当量、好ましくは1から3当量)の混合物を、溶媒(例えば、1,4−ジオキサン、t−BuOH、好ましくはt−BuOH)に加える。混合物を不活性雰囲気(例えば、窒素またはアルゴン、好ましくは窒素)下に脱気し、約80から150℃(好ましくは約85から95℃)で約2から24時間(好ましくは約16時間)にわたり従来加熱もしくはマイクロ波加熱で加熱した。混合物を冷却して室温とする。混合物を媒体(例えば、シリカゲルまたはセライト(R))で濾過しても良く、それを適切な溶媒(例えば、EtOAc、1,4−ジオキサン、THF、MeCN、DCM、EtO、MeOH、EtOH、DMSO、1:1MeOH/DMSOまたは2:1MeOH/DMSO、好ましくはMeOH/DMSO)で洗い、次に濾液を減圧下または温窒素気流下に濃縮して残留物を得ても良い。
【0271】
一般手順Bの説明
製造番号B.1:6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0272】
【化64】
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マイクロ波バイアルに、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(0.70g、3.0mmol、実施例1、段階A)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(0.32g、3.3mmol、Matrix Scientific)、Xantphos(0.37g、0.63mmol)、Pd(OAc)(0.068g、0.30mmol)、炭酸セシウム(2.453g、7.53mmol)および1,4−ジオキサン(7mL)を加えた。混合物をマイクロ波装置において約120℃で約1.5時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄した。シリカゲル(2g)を濾液に加えた。混合物を減圧下に濃縮し、0から50%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミンを得た(0.55g、73%、NMRによる純度75%)。LC/MS(表1、方法a)R=1.29分;MS m/z:249(M+H)
【0273】
一般手順C:アリールまたはヘテロアリールハライドのボロン酸またはボロン酸エステルとの反応
アリールハライド(好ましくは1当量)、ボロン酸またはボロン酸エステル(1−2.5当量、好ましくは1.3−2.0当量)、および無機塩基(例えば、フッ化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸セシウム、好ましくは炭酸セシウム;1.1から16当量、好ましくは2から3当量)の溶媒(例えばTHF、DME、DMF、1,4−ジオキサン、DME/水、1,4−ジオキサン/水、トルエン/EtOH/水、THF/MeOH/水または1,4−ジオキサン/EtOH/水;好ましくはTHF/MeOH/水、1,4−ジオキサン/EtOH/水またはDME)中混合物に、パラジウム触媒(例えばトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(アセタト)−トリフェニルホスフィンパラジウム(II)、ポリマー結合FibreCat(商標名)1032、SiliaCat DPP−Pd[Silicycle]、(1,1′−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)、またはジクロロビス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(II)を加え、好ましくはトリス(ベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)またはテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.01から0.20当量、好ましくは0.1当量)および適宜に配位子(例えばトリシクロヘキシルホスフィン、XPhos、Xantphos、tert−ブチル−XPhos、またはトリ−t−ブチル−ホスファン;好ましくは配位子なし、XPhos、またはXantphos(0.01から1.0当量、好ましくは0.1から0.2当量)を加える。反応混合物を、約40から120℃(好ましくは約80から90℃)で約1から24時間(好ましくは約2時間)熱的に加熱するか、約100から200℃(好ましくは約120から150℃)で約5分から3時間(好ましくは約30分)マイクロ波で加熱する。TLC、HPLC、またはLCMSによるモニタリングで反応が完了するまで進行していない場合、追加の試薬および反応物を加えても良く、マイクロ波でさらに約5分から3時間(好ましくは約30分)または同一もしくは異なる加熱方法によって同一もしくはより高い温度で熱的に1から24時間(好ましくは約2時間)、反応液を再度加熱することができる。反応がそれ以上進行しなくなるまで、このプロセスを繰り返す。反応混合物を放冷して環境温度とし、以下の方法の一つを用いて後処理することができる。方法1.水を含む反応において、反応混合物を濾過し、次に有機溶媒(例えば、DCMまたはEtOAc)で希釈しても良い。層を分離し、有機溶液を水および/またはブラインで洗浄しても良く、MgSOまたはNaSOで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去する。方法2.反応混合物を減圧下に濃縮する。方法3.触媒を濾過によって除去し、濾液を減圧下に濃縮し、または濾液を水および/またはブラインで洗浄し、層を分離し、有機溶液をMgSOまたはNaSOで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去する。方法4.水および/またはMeOHを加え、得られた沈澱を濾取する。
【0274】
一般手順Cの説明
製造番号C.1:tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0275】
【化65】
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8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.500g、1.34mmol、製造番号A.1)のDME(12mL)中溶液に、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.791g、2.68mmol、Combi−Blocks)、XPhos(0.058mg、0.134mmol)、トリス(ベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)(0.123g、0.134mmol)およびCsCO(1.30g、4.02mmol)を加えた。マイクロ波リアクターで、混合物を約140℃で約30分加熱した。得られた溶液を濾過し、固体をDCMで洗浄し、次に水およびブラインで洗浄した。有機相をNaSOで脱水し、濃縮して粗固体を得て、それをMeOHで洗浄して、tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.25g、40%)を褐色固体として得た。H NMR(DMSO−d)δ10.05(s、1H)、9.65(d、J=7.9Hz、1H)、8.60(s、1H)、8.50−8.38(m、1H)、7.82(d、J=12.3Hz、1H)、7.71(t、J=9.5Hz、1H)、7.20(t、J=6.6Hz、1H)、6.68(d、J=11.9Hz、1H)、4.44(brs、2H)、4.24(brs、2H)、2.64(brs、2H)、2.24−1.96(m、4H)、1.59−1.35(s、9H)。
【0276】
【表5】
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【0277】
一般手順D:Boc保護アミンの酸性開裂
N−Bocアミン(1当量)の有機溶媒(例えば、DCM、DCE、EtOAc、1,4−ジオキサンまたはMeOH、好ましくはDCM、EtOAc、MeOHまたは1,4−ジオキサン)中溶液に、酸(例えば、TFAまたはHCl(HClは市販品を購入することができるか、MeOHと塩化アセチルとでイン・サイツで発生させることができるものと考えられる)、好ましくはHCl;2から100当量、好ましくは25から50当量)を加える。混合物を約0から100℃(好ましくは約20から60℃)で約1から24時間(好ましくは約1から12時間)撹拌する。適宜に、追加の酸(2から35当量、好ましくは20から25当量)を加えることができ、混合物を約0から100℃(好ましくは約20から60℃)で約1から24時間(好ましくは約1から6時間)撹拌する。固体が混合物で存在する場合、混合物を濾過し、固体を濾過し、固体を1,4−ジオキサンまたはEtOなどの有機溶媒で洗浄することができる。次に、得られた固体を真空乾燥して、標的化合物を得ても良い。あるいは、混合物を減圧下に濃縮して、最終化合物を得ても良い。あるいは、残留物または溶液を、水と有機溶媒(例えば、EtOAc、EtOまたはDCM)との間で分配しても良い。有機層を単離し、特に順序はないが水および/または塩基(例えば、NaHCO、NaCO、NaOH、KOHまたはNHOH)を含む水溶液および/または無機塩(例えば、NaCl、NaSOまたはNa)を含む水溶液で洗浄しても良い。次に、有機溶液を脱水剤(例えば、無水MgSOまたはNaSO)で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、標的化合物を得ても良い。
【0278】
一般手順Dの説明
製造番号D.1:8−((6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン
【0279】
【化66】
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3−[8−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル]−ピロリジン−1−カルボン酸メチルアミド(1.60g、3.45mmol、製造番号E.1)のEtOAc(20mL)中溶液に、HCl/EtOAc(20mL)を加えた。混合物を約25℃で約12時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、8−((6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(1.20g、96%)を褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R=2.12分;MS m/z:364(M+H)
【0280】
【表6】
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【0281】
一般手順E:二重結合の水素化
反応容器にアルケン(1当量)を、無希釈でまたは有機溶媒または溶媒混合物(例えば、THF、EtOAc、MeOH、EtOHまたはMeOH/AcOH、好ましくはTHFまたはMeOH)中の溶液として入れ、次にPd(OH)またはPd/C(0.005から3当量、好ましくは2当量)を固体としてまたは有機溶媒もしくは溶媒混合物(例えば、AcOH、THF、EtOAc、MeOH、EtOHまたはMeOH/AcOH、好ましくはAcOH)中で加える。アルケンをPd混合物に加えても良い。反応混合物に水素を吹き込む。混合物を、ほぼ大気圧から約0.41MPa(60psi)(好ましくは約0.34MPa(約50psi))の水素下に、約20から60℃(好ましくは環境温度)で、約0.5から5日間(好ましくは約1から3日間)撹拌するか、振盪する(好ましくは、大気圧水素を用いる場合は撹拌し、またはより高圧の水素を用いる場合は振盪する)。反応混合物をセライト(R)層またはナイロン膜で濾過した。フィルターケーキを有機溶媒(例えば、THF、EtOAc、DCM、MeOH、またはEtOH、好ましくは反応溶媒)で洗い、濾液を減圧下に濃縮して標的化合物を得た。
【0282】
反応は、上記で挙げた溶液と同じ選択で、H−cubeを用いて流動化学スタイルで行うこともできると考えられる。溶液としての反応混合物を、1バールから80バール(好ましくは約40から60バール)の水素下に、約20から80℃(好ましくは30から60℃)で約0.5から24時間(好ましくは約8時間)にわたって、Pd(OH)/CまたはPd/Cを充填したcatcart(R)に通す。次に、混合物を減圧下に濃縮して標的化合物を得る。
【0283】
一般手順Eの説明
製造番号E.1:tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0284】
【化67】
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3−[8−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル]−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.0g、4.33mmol、製造番号C.1)のMeOH(300mL)およびTHF(60mL)中溶液に、10%Pd/C(2g)およびAcOH(30mL)を加えた。懸濁液を約72時間にわたり約25℃でH(約0.34MPa(50psi))雰囲気下に撹拌した。得られた溶液をセライト(R)で濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.8g、90%)を得た。LC/MS(表1、方法c)R=1.40分;MS m/z:464(M+H)
【0285】
【表7】
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【0286】
一般手順F:酸塩化物およびアミンからのアミドの生成、またはカルボノクロリデートおよびアミンからのカーバメートの生成
適宜に塩酸塩としてのアミン(1当量)の有機溶媒(例えば、DCM、DCE、DMF、DMA、NMP、THF、EtOまたは1,4−ジオキサン、好ましくはDMA、DMFまたはDCM)中溶液に0から25℃(好ましくは室温)で、塩基(例えば、TEA、DIEAまたはピリジン;1から50当量、好ましくはピリジン10から30当量またはDIEA 2から3当量)および酸塩化物またはカルボノクロリデート(1から3当量、好ましくは1.2当量)を加える。混合物を約0から60℃(好ましくは約25から50℃)で約5分から20時間(好ましくは約1から12時間)撹拌する。適宜に、混合物をAcOHで中和する。適宜に、混合物を減圧下に濃縮して、最終化合物を得る。適宜に、混合物を媒体(例えば、シリカゲルまたはセライト(R))で濾過し、それを適切な溶媒(例えば、EtOAc、1,4−ジオキサン、THF、MeCN、DCM、EtO、MeOH、EtOH)で洗い、次に適宜に減圧下に濃縮して残留物を得る。適宜に、残留物または溶液を水と有機溶媒(例えば、EtOAc、EtOまたはDCM)との間で分配することができる。有機層を単離し、適宜に、特に順序はないが、水および/または酸(例えば、HCl、AcOHまたはNHCl)を含む水溶液および/または塩基(例えば、NaHCO、NaCO、NaOH、KOHまたはNHOH)を含む水溶液および/または無機塩(例えば、NaCl、NaSOまたはNa)を含む水溶液で洗浄しても良い。次に、適宜に、有機溶液を脱水剤(例えば、無水MgSOまたはNaSO)で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して標的化合物を得ることができる。
【0287】
一般手順Fの説明
実施例F.1:8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン
【0288】
【化68】
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8−((6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.090g、0.25mmol、製造番号D.1)のDCM(4mL)中溶液に、DIEA(0.130mL、0.743mmol)、次にアクリロイルクロライド(0.045g、0.495mmol)を加えた。混合物を約12時間にわたり約25℃で撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して粗生成物を得て、それを分取HPLC(表1、方法i)によって精製して、8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.054g、52%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R=2.62分;MS m/z:418(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0289】
【表8】
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【0290】
一般手順G:立体異性体のキラル分取HPLC分離
化合物のラセミ混合物について、分取HPLCを用いるキラル精製を行う。移動相AおよびBを用いる代表的な勾配を、表2、方法(1から6)に記載している。示したように、表2からの方法(1から6)をそれぞれ用いて、ラセミ混合物のキラル分離を行った。
【0291】
一般手順Gの説明
製造番号G.1およびG.2:(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0292】
【化69】
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tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(実施例6、段階C)のラセミ混合物をキラル分取(表2、方法6)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、40.2%、OR=負)および(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.442g、40.9%、OR=正)[立体化学は任意に割り当てている]を得る。LC/MS(表1、方法l)R=1.96分;MS m/z:385(M+H)
【0293】
【表9】
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【0294】
一般手順H:スルホニルクロライドおよびアミンからのスルホンアミドの生成
アミン(好ましくは1当量)および塩基(例えば、ピリジン、DIEAまたはTEA;1.1から5当量、好ましくは2から3当量のDIEA)の有機溶媒(例えば、DMA、DMFまたはTHF、好ましくはDMA)中溶液に約0℃で、スルホニルクロライド(1.0から1.2当量)を加える。約5から120分(好ましくは10から30分)後、反応混合物を、撹拌しながら氷水にゆっくり加える。氷が完全に融解した後に沈澱が存在する場合、得られた固体を真空濾過によって回収して粗生成物を得る。あるいは、抽出後処理または反応混合物の減圧下での濃縮を行うことができる。
【0295】
一般手順Hの説明
実施例H.1:(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0296】
【化70】
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(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.073g、0.21mmol、実施例3、段階B)およびDIEA(0.093mL、0.54mmol)のDMA(1.5mL)中溶液に約0℃で、エテンスルホニルクロライド(0.025mL、0.22mmol)を加えた。約20分後、反応混合物を撹拌しながら、氷水(約10mL)にゆっくり加えた。氷が完全に融解した後、得られた固体を真空濾過によって回収し、55℃で真空乾燥して純度の低い生成物を得た。固体をMeOH(1mL)で磨砕した。得られた固体を真空濾過によって回収して、追加のMeOH(1mL)で洗浄し、55℃で真空乾燥して、LCMSによって純度がほとんど変わらない固体を得た。濾液および固体を再度組み合わせ、減圧下に濃縮し、0%から5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.024g、26%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R=2.00分;MS m/z:431(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0297】
一般手順I: アミンと臭化シアンとからのシアナミドの生成
アミン(好ましくは1当量)および塩基(例えば、炭酸セシウムまたはTEA;1から10当量、好ましくは1から5当量)のDCM、DMA、THFもしくはDMF(好ましくはDMAまたはTHF)などの溶媒中混合物に約−5から25℃(好ましくは0℃)で、臭化シアン(1から3当量、好ましくは1.1から2.2当量)を加える。反応温度を維持し、昇温させる。約5から120分後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、抽出する(例えばDCMで)。適宜に、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOまたはMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。
【0298】
一般手順Iの説明
実施例I.1:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル
【0299】
【化71】
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N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.10g、0.35mmol)および炭酸セシウム(0.460g、1.41mmol)のDMA(3.0mL)中混合物に約0℃で、臭化シアン(0.075g、0.71mmol)を加えた。反応浴を昇温させて約10℃とした。約30分後、水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(15mLで3回)。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をDCMに溶かして0%から50%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによる精製を行って、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル(0.076g、70%)を約55℃で真空乾燥後に淡黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R=1.43分;MS m/z:309(M+H)。BTK酵素IC50=B。
【0300】
【表10】
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【0301】
実施例1.1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0302】
【化72】
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【0303】
段階A:8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
【0304】
【化73】
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2−アミノ−3−ブロモ−5−クロロピリジン(10.0g、48.2mmol、Ark Pharm)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中溶液に、DMF−DMA(17.2g、145mmol)を加え、混合物を130℃で約18時間撹拌した。混合物を冷却し、溶媒留去して乾固させた。褐色固体のMeOH(80.0mL)およびピリジン(7.80mL、96mmol)中溶液を氷冷下に撹拌しながら、それにヒドロキシルアミン−o−スルホン酸(7.63g、67.5mmol)を加えた。反応液を昇温させて約25℃とし、約18時間撹拌した。混合物を溶媒留去し、固体残留物をDCM(150mL)に溶かし、飽和重炭酸ナトリウム(200mL)、水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。有機混合物をBiotage相セパレータで濾過して残留水を除去し、溶媒留去して乾固させて、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジンを橙赤色固体として得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた(6.1g、粗64%)。H NMR(CDCl)δ8.65(d、J=1.8Hz、1H)、8.39(s、1H)、7.80(d、J=1.7Hz、1H)。
【0305】
段階B.6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0306】
【化74】
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マイクロ波バイアルに、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.59g、6.84mmol、実施例1、段階A)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(0.731g、7.52mmol、Matrix Scientific)、Xantphos(0.831g、1.44mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.154g、0.684mmol)、炭酸セシウム(5.57g、17.1mmol)および1,4−ジオキサン(12mL)を加えた。混合物をマイクロ波装置で約1.5時間にわたり約120℃で加熱した。反応液を冷却して室温とし、減圧下に濃縮した。残留物をMeOH(10mL)で超音波処理して均一懸濁液を得て、次に濾過した。LC/MSでは、固体および濾液の両方での純度の低い生成物が示された。固体および濾液を合わせ、減圧下に濃縮し、DCM/MeOH(3:1;250mL)に再度溶かし、次にシリカゲルを加えた。懸濁液を減圧下に濃縮し、0%から60%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮して、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミンを得た(1.63g、約96%、NMRによる純度約86%)。LC/MS(表1、方法e)R=2.33分;MS m/z:248(M+H)
【0307】
段階C.tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0308】
【化75】
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10mLマイクロ波管に、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.21g、0.84mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.35g、1.2mmol、Combi−Blocks)、THF(5mL)、MeOH(1mL)および炭酸ナトリウム(1.27mL、2.53mmol)を加えた。混合物に窒素を吹き込み、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(0.069g、0.084mmol)を加えた。バイアルを密閉した。混合物をマイクロ波装置において約130℃で約1時間加熱した。反応混合物をセライト(R)で濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮した。粗生成物を0%から80%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、MeOH(1mL)で磨砕した。得られた固体を真空濾過によって回収し、追加のMeOH(5mL)で洗浄し、次に約55℃で真空乾燥して、tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.17g、53%)を得た。LC/MS(表1、方法e)R=3.09分;MS m/z:382(M+H)
【0309】
段階D.tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0310】
【化76】
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250mLステンレス圧力瓶中、tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(1.40g、3.67mmol)、MeOH(100mL)、THF(5mL)、AcOH(5mL)を乾燥10%Pd/C(0.450g、0.423mmol)に加えた。反応混合物を約0.21MPa(30psi)のH下に室温で約16時間撹拌した。分析HPLCでは、原料および生成物が存在することが示された。乾燥10%Pd/C(0.450g、0.423mmol)を加え、室温で約4日間にわたり水素化を続けた。混合物をナイロン膜で濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を0%から50%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.752g、52%)を得た。LC/MS(表1、方法e)R=2.21分;MS m/z:384(M+H)
【0311】
段階E.N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0312】
【化77】
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tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.076g、0.20mmol)のMeOH(0.75mL)中溶液に、HCl(4M 1,4−ジオキサン中溶液、0.75mL、3.00mmol)を加えた。反応液を室温で約3.5時間撹拌し、減圧下に濃縮した。残留物を0から100%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.061g、約109%、NMRにより約91%)を得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。LC/MS(表1、方法e)R=0.63分;MS m/z:284(M+H)
【0313】
段階F.1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0314】
【化78】
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N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.143g、0.505mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.220mL、1.26mmol)のDMA(2.5mL)中溶液に約0℃で、アクリロイルクロライド(0.043mL、0.530mmol)を加えた。約2分後、氷浴を外し、反応液を室温で撹拌した。約25分後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(10mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を50%から100%EtOAc/DCMで溶離を行い100%EtOAcで長時間維持するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.11g、65%)を白色泡状物として得た。LC/MS(表1、方法e)R=1.56分;MS m/z:338(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0315】
実施例2:1−(3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オントリフルオロアセテート
【0316】
【化79】
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【0317】
段階A:6−クロロ−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0318】
【化80】
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マイクロ波管に、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.00g、4.30mmol、実施例1、段階A)、6−メトキシピリダジン−3−アミン(0.538g、4.30mmol)、Xantphos(0.523g、0.903mmol)、Pd(OAc)(0.097g、0.43mmol)、炭酸セシウム(2.80g、8.60mmol)および1,4−ジオキサン(15mL)を加えた。反応液を真空で脱気し、窒素を再充填した。容器を密閉し、マイクロ波オーブン中約120℃で約1.5時間加熱した。混合物を冷却し、セライト(R)で濾過し、濃縮した。得られた残留物を20%から70%EtOAc/ヘキサンの勾配で溶離を行うで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.500g、42%)を得た。H NMR(CDCl)δ8.84(d、J=1.7Hz、1H)、8.30−8.20(m、2H)、7.65(s、1H)、7.09(t、J=6.8Hz、1H)、7.00(dd、J=12.4、6.7Hz、1H)、4.12(d、J=7.1Hz、3H)。
【0319】
段階B:tert−ブチル3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0320】
【化81】
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6−クロロ−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(3.45g、12.47mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(5.52g、18.7mmol、Combi−Blocks)、炭酸カリウム(3.45g、24.9mmol)1,4−ジオキサン(100mL)、および水(50mL)の混合物に、窒素下にPd(dba)(1.14g、1.25mmol)およびジシクロヘキシル(2′,4′,6′−トリイソプロピル−[1,1′−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.594g、1.25mmol)を加えた。混合物を約100℃で窒素下に約16時間加熱した。反応混合物を水とDCMとの間で分配した。有機層を濃縮し、20%から80%EtOAc/ヘキサンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−((6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(3.2g、62%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R=1.38分;MS m/z:410(M+H)
【0321】
段階C:tert−ブチル3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0322】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.20g、0.49mmol)のTHF(120mL)中溶液に、10%Pd/C(0.50g、0.47mmol)を加えた。混合物を室温で約0.17MPa(約25psi)のH下に約24時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル3−(8−((6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.18g、90%)。LC/MS(表1、方法d)R=1.01分;MS m/z:412(M+H)
【0323】
段階D:N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0324】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル3−(8−((6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.600g、1.46mmol)のDCM(360mL)中溶液に、TFA(12mL、156mmol)を加えた。混合物を室温で約6時間撹拌した。混合物を濃縮してN−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミンを得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた(0.50g、粗100%)。LC/MS(表1、方法d)R=1.46分;MS m/z:312(M+H)
【0325】
段階E:1−(3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オントリフルオロアセテート
【0326】
【化84】
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N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.080g、0.26mmol)およびTEA(0.143mL、1.03mmol)のDCM(2mL)中溶液に、アクリロイルクロライド(0.023g、0.257mmol)を約0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。水を加えて反応停止した。反応混合物を水とDCMとの間で分配した。有機層を濃縮し、分取HPLC(表1、方法z)によって精製して、1−(3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オントリフルオロアセテート(0.049g、52%)を得た。LC/MS(表1、方法d)R=2.29分;MS m/z:366(M+H)。BTK酵素IC50=B。
【0327】
実施例3.(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0328】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
段階A.(S)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0330】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
250mLステンレス圧力瓶中の乾燥10%Pd/C(0.50g、0.40mmol)に、tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(1.00g、2.28mmol[6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン[Ark Pharm]でBを用い、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート[Combi−Blocks])、MeOH(100mL)およびAcOH(4mL)でCを用いて製造]を加えた。反応混合物を約0.34MPa(50psi)のH下に室温で撹拌した。3日後、混合物をナイロン膜で濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をシリカゲルクロマトグラフィーで溶離を行う0%から100%DCM/MeOH/NHOH(950:45:5)/DCMによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約70℃で真空乾燥して、生成物のラセミ混合物を得た(0.72g)。化合物をキラル分取SFC(表2、方法2)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.26g、26%)および(R)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.32g、32%)を得た[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法e)R=1.45分;MS m/z:441(M+H)
【0331】
段階B.(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0332】
【化87】
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(S)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.25g、0.568mmol、立体化学は任意に割り当てている)のMeOH(2.0mL)中溶液に、HCl(4M 1,4−ジオキサン中溶液、2.0mL、8.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で約4時間撹拌し、減圧下に濃縮した。残留物をDCM/MeOH/NHOHに溶かし、シリカゲル(1g)上で濃縮して、シリカゲルで溶離を行う0%から100%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)/DCMで溶離を行い、100%DCM/MeOH/NHOH(90:9:1)で長時間維持するシリカゲルで精製を行った。生成物含有分画を合わせ、濃縮し、約70℃で真空乾燥して、(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.15g、78%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R=1.45分;MS m/z:341(M+H)
【0333】
段階C.(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0334】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.073g、0.21mmol)およびDIEA(0.093mL、0.54mmol)のDMA(1.5mL)中溶液に約0℃で、エテンスルホニルクロライド(0.025mL、0.22mmol)を加えた。約20分後、反応混合物を、氷水(約10mL)に撹拌しながらゆっくり加えた。氷が完全に融解した後、得られた固体を真空濾過によって回収し、55℃で真空乾燥して、純度の低い生成物を得た。固体をMeOH(1mL)で磨砕した。得られた固体を真空濾過によって回収し、追加のMeOH(1mL)で洗浄し、55℃で真空乾燥して、LCMSによる純度がほとんど変わらない固体を得た。濾液および固体を再度合わせ、減圧下に濃縮し、0%から5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含む分画を減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.024g、26%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R=2.00分;MS m/z:431(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0335】
実施例4:1−{(R)−3−[8−(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル]−ピロリジン−1−イル}−プロペノン
【0336】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
段階A:N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0338】
【化90】
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フラスコに、1,4−ジオキサン(129mL)を入れ、窒素で10分間脱気してから、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(21.5g、64.7mmol、実施例1、段階A)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(9.91g、71.2mmol、製造番号1)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(6.74g、11.65mmol)、ジアセトキシパラジウム(1.308g、5.83mmol)、および炭酸セシウム(63.3g、194mmol)を加えた。反応混合物を窒素で約10分間脱気し、約120℃で約1時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水400mLをゆっくり加え、高撹拌した。得られた沈澱を濾過し、真空オーブンで終夜乾燥させて、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(23.8g、102%、85%純度)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=1.79分;MS m/z:292、294(M+H)
【0339】
段階B:tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0340】
【化91】
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乾燥機乾燥した2リットル三頸フラスコに、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(23g、79mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(40.0g、134mmol、Combi Blocks)、1,4−ジオキサン(330mL)およびリン酸カリウム(40.3g、190mmol)の水溶液(水66.0mL)を入れた。反応液にアルゴンを25分間吹き込み、次にXphos パラダサイクル G1(2.92g、3.96mmol)を加えた。反応混合物にアルゴンを約30分間吹き込み、約60℃で約80分加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水約400mLを反応混合物にゆっくり加えた。得られた沈澱を濾取し、真空乾燥機で乾燥させた。フィルターケーキをDCM(1リットル)に取り、ブライン(350mL)で洗浄し、無水MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。固体をジエチルエーテル約200mLで磨砕した。得られた沈澱を濾取し、真空乾燥機で乾燥させて、tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(31.3g、93%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=2.10分;MS m/z:424(M+H)
【0341】
段階C:(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0342】
【化92】
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EtOH(0.50mL)を、4mL圧力瓶中のtert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(5.24mg、0.012mmol)および20重量%水酸化パラジウム/炭素(1.06mg、7.55μmol)に加えた。混合物を約0.41MPa(60psi)の水素下に約50℃で約2時間撹拌した。触媒をセライト(R)層で濾去し、残った溶媒を減圧下に濃縮した。粗反応混合物を10%から60%EtOAc/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(14.5g、47%)を得た。ラセミ混合物をキラル分取HPLC(表2、方法9)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.79g、12%、OR=+)および(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(4.67、15%、OR=−)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=2.03分;MS m/z:426(M+H)
【0343】
段階D:(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0344】
【化93】
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フラスコに、(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.7g、8.70mmol)および1,4−ジオキサン(43mL)と塩化水素(4N 1,4−ジオキサン中溶液、21mL、87mmol)を入れた。反応液を約35℃で約90分間加熱した。溶媒を減圧下に濃縮した。残った残留物をDCM(43mL)に取り、冷却して約−40℃とし、次にN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(7.59mL、43.5mmol)およびアクリロイルクロライド(0.918mL、11.30mmol)を加えた。反応液を約−40℃で約10分間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。粗残留物を0%から8%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。次に、化合物を、10:1体積比を用いてMeCNから再結晶して、(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(2.4g、72.7%OR=+)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=1.41分;MS m/z:380(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0345】
実施例5.(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0346】
【化94】
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【0347】
段階A.N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0348】
【化95】
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1,4−ジオキサン(5mL)中の8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(0.500g、2.151mmol、実施例1、段階A)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.329g、2.366mmol、製造番号1)、Xantphos(0.261g、0.452mmol)、Pd(OAc)(0.048g、0.215mmol)およびCsCO(1.752g、5.38mmol)に窒素を吹き込んだ。溶液をマイクロ波装置にて約120℃で約1.5時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、DCM(20mLで3回)と水(20mL)との間で分配した。有機層を合わせ、濃縮し、20%から60%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルによって精製して、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.348g、55.7%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R=1.82分;MS m/z:291(M+H)
【0349】
段階B.tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
【0350】
【化96】
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10mLマイクロ波管に、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.576g、1.981mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.858g、2.77mmol、Anichem)、THF(3mL)、MeOH(0.600mL)および2M炭酸ナトリウム水溶液(2.97mL、5.94mmol)を加えた。混合物に窒素を吹き込み、次に1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(0.162g、0.198mmol)を加えた。バイアルを密閉し、再度窒素を吹き込んだ。反応混合物をマイクロ波装置にて約130℃で約1時間加熱した。反応混合物をセライト(R)で濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄し、減圧下に濃縮した。得られた残留物を0%から10%DCM/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.704g、65.0%)を明褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法l)R=2.19分;MS m/z:438(M+H)
【0351】
段階C.(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0352】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.704g、1.609mmol)のTHF(15mL)、MeOH(15mL)およびAcOH(10mL)中溶液を、パールマン触媒catcart(R)を有するH−cubeに約45℃で約50バールのH下に約16時間通した。LC/MSにより、完全に変換されていることが示された。溶媒を減圧下に濃縮した。ラセミ混合物をキラル分取HPLC(表2、方法7)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.050g、7.07%)および(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.053g、7.49%)を得た[立体異性体は任意に割り当てる]。LC/MS(表1、方法l)R=2.17分;MS m/z:440(M+H)
【0353】
段階D.(R)−N−(6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0354】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコに、MeOH(3.0mL)を入れ、冷却して約0℃とした。アセチルクロライド(0.364mL、5.12mmol)を滴下した。混合物を室温で約2時間撹拌した。溶液を(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.050g、0.114mmol)に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮して、(R)−N−(6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミンを明黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法l)R=1.12分;MS m/z:340(M+H)。粗取得物を、それ以上精製せずに次の段階で用いた。
【0355】
段階E.(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0356】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコに、THF(1.1mL)中の(R)−N−(6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.039g、0.115mmol)およびTEA(0.072mL、0.517mmol)を入れた。反応混合物を、氷浴で冷却して約0℃とした。アクリロイルクロライド(0.01mL、0.126mmol)を加えた。混合物を約20分間撹拌し、次に水(1.0mL)で希釈した。反応混合物を分取HPLC(表1、方法k)によって精製して、(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.016g、35%、OR=+)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.58分;MS m/z:394(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0357】
実施例6.(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0358】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
段階A.6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0360】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
NaH(0.864g、60%、36mmol)のTHF(50mL)中混合物に、1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(2.097g、21.59mmol)を加えた。混合物を約0℃で約0.5時間撹拌した。6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(5g、17.99mmol、Ark Pharm)のTHF(30mL)中溶液をゆっくり加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水(5mL)を加えた。混合物を濃縮して乾固させた。上記の方法に従って、さらに二つの反応混合物を作った。3バッチ全てを合わせ、水(100mL)を加えた。混合物をEtOAcで抽出した(500mLで3回)。有機相をNaSOで脱水し、減圧下に濃縮し、25%から50%EtOAc/PEで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(12g、76%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO−D6)δppmδ10.71(s、1H)、8.59−8.56(d、J=12、2H)、8.07(s、1H)、7.76(s、1H)、3.86(s、3H)。
【0361】
段階B.tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0362】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(5g、17mmol)の1.4−ジオキサン(90mL)および水(30mL)中溶液に、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(10.04g、34mmol、Combi−Blocks)、CsCO(16.62g、51mmol)およびPd(PPhCl(0.747g、1.7mmol)を加えた。混合物をN保護下に約120℃で約12時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残留物を25%から50%EtOAc/PEで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(4.5g、69%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO−D6)δppm10.31−10.30(d、J=4、1H)、8.55(s、1H)、8.37−8.30(d、J=28、1H)、8.13−8.10(d、J=12、1H)、7.79−7.75(d、J=16、1H)、6.67−6.64(d、J=12、1H)、4.46−4.43(d、J=12、2H)、4.25(s、2H)、3.30(s、3H)、1.46−1.44(d、J=8、9H)。
【0363】
段階C.tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0364】
【化103】
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tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(4.5g、11.77mmol)のTHF(500mL)中溶液に、アルゴン保護下にPd/C(4.5g、10%、4.23mmol)を加えた。反応混合物を室温でH(約0.097MPa(約14psi))下に約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(4.16g、92%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R=2.94分;MS m/z:385(M+H)
【0365】
段階D.(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0366】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートをキラル分取HPLC(表2、方法6)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、40.2%、OR=+)および(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.442g、40.9%、OR=−)を両方とも白色固体として得た[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法l)R=1.96分;MS m/z:385(M+H)
【0367】
段階E.(S)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0368】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコにMeOH(30mL)を入れ、冷却して約0℃とした。アセチルクロライド(3.60mL、50.9mmol)を滴下した。混合物を室温で約2時間撹拌した。溶液を(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、1.132mmol)に加えた。反応混合物を室温で約3時間撹拌した。溶媒を除去して、(S)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンをオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法l)R=0.99分;MS m/z:285(M+H)。粗取得物をそれ以上精製せずに次で用いた。
【0369】
段階F.(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0370】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.200g、0.703mmol)、TEA(0.49mL、3.52mmol)のDMF(3.5mL)中溶液に、アクリロイルクロライド(0.057mL、0.703mmol)を加えた。反応混合物を室温で約30分間撹拌した。水(1.5mL)を加えて反応停止した。混合物を分取HPLC(表1、方法k)によって精製して、(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.075g、31%、OR=+)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.42分;MS m/z:339(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0371】
実施例7:N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0372】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
段階A:6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0374】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
炭酸セシウム(42.0g、129mmol)を1,4−ジオキサン(238mL)に加えて白色懸濁液を得た。混合物を窒素で脱気し、次に8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(10g、43.0mmol)(実施例1段階A)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(4.98g、8.60mmol)および1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(3.66mL、43.0mmol)(Combi−Blocks)をそれぞれその順で急速に混合物に加えた。混合物を窒素で脱気し、ジアセトキシパラジウム(0.966g、4.30mmol)を加えた。混合物を窒素でさらに脱気し、約120℃で約1時間加熱した。混合物を放冷して室温とし、EtOAc(250mL)を加えた。混合物を撹拌し、セライト(R)で濾過し、EtOAcで洗浄し(50mLで5回)、濃縮して黒色シロップを得て、それをDCM(250mL)と水(100mL)との間で分配した。有機層を抜き取り、水層をDCM(100mL)によって抽出し、合わせたDCM層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して黒色シロップを得て、それをシリカゲル(75g)の上に乗せ、20%から55%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(6.9g、64.5%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R=1.81分;MS m/z249(M+H)
【0375】
段階B:tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート
【0376】
【化109】
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DCM(101mL)中の6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(5g、20.11mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(8.78g、40.2mmol)を合わせて、淡黄色溶液を得た。N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.123g、1.005mmol)を加え、反応混合物を室温で約18時間撹拌した。混合物を濃縮して黄色固体を得て、それをEtOAc(200mL)および2−MeTHF(50mL)と混合し、クエン酸(10%水溶液、75mLで2回)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(60mLで4回)およびブライン(60mL)で洗浄した。有機層に、DCM(100mL)を加え、溶液を硫酸マグネシウム(13.7g)で脱水し、濾過し、濃縮して、tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート(7.11g、100%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R=1.94分;MS m/z349(M+H)
【0377】
段階C:tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0378】
【化110】
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酢酸カリウム(5.99g、61.1mmol)およびtert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート(7.1g、20.36mmol)を1,4−ジオキサン(70.9mL)に加えて、橙赤色懸濁液を得た。混合物を窒素で脱気し、ビス(ピナコラト)ジボロン(12.92g、50.9mmol)およびXPhos(0.776g、1.628mmol)を順次急速に混合物に加えた。混合物を窒素で脱気し、Pd(dba)(0.373g、0.407mmol)を加え、混合物を窒素で脱気し、それを約110℃で約18時間加熱した。反応混合物を放冷して室温とし、DCM(30mL)を加え、撹拌し、混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、セライト(R)で濾過し、EtOAcによって洗浄し(30mLで5回)、濃縮して赤色固体を得た。固体をDCM(120mL)およびヘプタン(120mL)に溶かし、赤色溶液を減圧下に濃縮して、ほとんどのDCMおよび少量のヘプタンを除去した。得られた懸濁液を濾過し、ヘプタンで洗浄し(10mLで3回)、真空乾燥機で乾燥してtert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(8.765g、98%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R=1.42分;MS m/z441(M+H)
【0379】
段階D:tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0380】
【化111】
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tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(3.8g、8.63mmol)を1,4−ジオキサン(28.8mL)に加えて、曇った黄色溶液を得た。リン酸カリウム(5.50g、25.9mmol)の水溶液(水9.59mL)を溶液に加えた。反応混合物を窒素で脱気し、XPhosパラダサイクル(0.319g、0.432mmol)を加え、窒素で脱気し、次に3−ブロモシクロペンタ−2−エンオン(2.62mL、23.91mmol)(SynTech)の1,4−ジオキサン中溶液(6mLで3回)を急速に加えた。混合物を窒素で脱気し、約60℃で約18時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、DCM(100mL)で希釈し、セライト(R)で濾過し、DCMで洗浄し(30mLで5回)、濃縮して褐色シロップを得て、それをシリカゲル(20g)に乗せ、2%から5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(2.54g、73%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R=1.63分;MS m/z395(M+H)
【0381】
段階E:(S)−tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0382】
【化112】
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(2R,5R)−5−ベンジル−3−メチル−2−(5−メチルフラン−2−イル)イミダゾリジン−4−オン(0.014g、0.051mmol)およびtert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.1g、0.254mmol)をTHF(0.507mL)に加えて黄色懸濁液を得た。混合物を氷浴で冷却して約0℃とした。ジエチル2,6−ジメチル−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボキシレート(0.077g、0.304mmol)およびトリクロロ酢酸(5.11μL、0.051mmol)を加えた。混合物を約44時間撹拌し、冷却浴を環境空気によって昇温させた。次に、粗取得物を0%から5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(S)−tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.088g、88%、OR=負)を得た[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法a)R=1.65分;MS m/z397(M+H)
【0383】
段階F:tert−ブチル(6−((1S,3R)−3−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート
【0384】
【化113】
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(S)−tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(14g、35.3mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(6.42g、53.0mmol)をTHF(72.7mL)に加えて、橙赤色溶液を得た。混合物を窒素で脱気し、次にテトラエトキシチタン(24.17g、106mmol)を加え、溶液を約50℃で約18時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、溶液をドライアイス/MeCN浴で冷却して約−50℃とし、水素化ホウ素ナトリウム(1.924g、50.9mmol)を1回で加えた。反応混合物を撹拌し、冷却浴を徐々に4時間かけて昇温させた。得られた赤色溶液を、撹拌した塩化ナトリウム水溶液(24%、400mL)に滴下した。THF(100mL)および2−MeTHF(200mL)を加え、溶液を約1時間撹拌した。上の有機層を吸引によって傾斜法で取り、水系懸濁液を2−MeTHF(200mL)加え、約30分撹拌し、それをセライト(R)で濾過し、2−MeTHFによって洗浄し(50mLで4回)、濾液を分配し、有機層を合わせ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液によって洗浄し(100mLで2回)およびブライン(100mL)、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮して、黄色固体20gを得て、それを0%から6.5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して黄色固体14.6gを得た。混合物をキラル分取(表2、方法8)によって分離して、tert−ブチル(6−((1S,3R)−3−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメートを得た(7.0g、39.5%、OR=負)[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法a)R=1.90分;MS m/z502(M+H)
【0385】
段階G:6−((1S,3R)−3−アミノシクロペンチル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩
【0386】
【化114】
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tert−ブチル(6−((1S,3R)−3−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート(5.5g、10.96mmol)をMeOH(22.02mL)に加えて、淡黄色溶液を得た。溶液を氷浴で冷却して約0℃とした。塩酸(3.0Mシクロペンチルメチルエーテル中溶液)(43.9mL、132mmol)を滴下漏斗によって滴下した。約1時間撹拌した後に氷浴を外し、次に混合物を室温で約18時間撹拌した。エーテル(100mL)を加え、溶液を1時間撹拌した。懸濁液に、エーテル(50mL)を加え、混合物を濾過した。回収した固体をエーテル(20mLで5回)で洗い、1時間脱水して、6−((1S,3R)−3−アミノシクロペンチル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩を得た。LC/MS(表1、方法a)R=1.04分;MS m/z298(M+H)。それをそのまま次の段階で用いた。
【0387】
段階H:N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0388】
【化115】
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6−((1S,3R)−3−アミノシクロペンチル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩(3.66g、10.96mmol)を2−MeTHF(60mL)に加えて白色懸濁液を得た。混合物を氷浴で冷却して約0℃とした。リン酸水素カリウム(22.91g、132mmol)の水溶液(水70mL)を滴下漏斗で滴下し、混合物を約10分間撹拌した。アクリロイルクロライド(0.890mL、10.96mmol)の2−MeTHF(10mL)中溶液を注射器によって約15分かけて滴下し、反応混合物を約0℃で約30分間撹拌した。混合物を分配し、水層を抜き取り、有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mLで2回)、ブライン(50mL)によって洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して淡黄色固体3.63gを得た。MeCN(40mL)を加え、懸濁液を約1時間撹拌し、次にそれを濾過し、回収固体を氷冷MeCN(10mLで4回)、ペンタン(20mLで7回)によって洗って、N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドを得た(2.5g、64.9%OR=正)[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法a)R=1.48分;MS m/z352(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0389】
実施例8:N−((1R,3S)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1S,3R)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0390】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
段階A:N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0392】
【化117】
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マイクロ波反応バイアルに、tert−ブチル8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.0g、4.3mmol、実施例1、段階A)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.658g、4.73mmol、製造番号1)、1,4−ジオキサン(10mL)、CsCO(2.80g、8.60mmol)、Xantphos(0.124g、0.215mmol)およびPd(dba)(0.197g、0.215mmol)を加えた。反応バイアルに窒素を流し、キャップを施し、撹拌し、Biotageマイクロ波リアクター中で、約120℃で約3時間加熱した。反応混合物をDCM(80mL)および水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水した。有機層を濾過し、減圧下に濃縮し、5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.85g、61.2%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.56分;MS m/z291(M+H)
【0393】
段階B:tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0394】
【化118】
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N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(2.0g、6.9mmol)、BoCO(4.79mL、20.6mmol)、TEA(2.88mL、20.6mmol)およびDMAP(0.840g、6.88mmol)のDCM(100mL)中混合物を室温で終夜撹拌した。有機層を飽和NHClで洗浄した(50mLで3回)。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を石油エーテル(60から90℃)から再結晶して、tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(2.5g、86%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法n)R=1.72分;MS m/z391(M+H)
【0395】
段階C:tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0396】
【化119】
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丸底フラスコに、tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.05g、0.13mmol)、ジシクロヘキシル(2′,6′−ジメトキシ−[1,1′−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.016g、0.038mmol)、リン酸カリウム(0.081g、0.38mmol)、水(0.4mL)およびトルエン(4mL)を入れた。反応混合物を窒素で脱気し、次に3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロペンタ−2−エンオン(0.035g、0.17mmol、US20120077814)およびPd(dba)(0.012g、0.013mmol)を加えた。懸濁液をBiotageマイクロ波装置において約100℃で約2時間加熱した。混合物をカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=40:1)によって精製して、tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメートを得た(0.03g、53.7%)。LC/MS(表1、方法r)R=1.57分;MS m/z437(M+H)
【0397】
段階D:tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0398】
【化120】
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丸底フラスコに、MeOH(15mL)中のtert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.04g、0.09mmol)を入れ、次に10%Pd/C(0.010g、0.092mmol)を加えた。懸濁液を水素雰囲気下に室温で1日撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.03g、75%)を得た。LC/MS(表1、方法r)R=1.57分;MS m/z439(M+H)
【0399】
段階E:tert−ブチル(6−(3−(ベンジルアミノ)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0400】
【化121】
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tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.080g、0.18mmol)のDCM(10mL)中溶液をAcOH(0.01mL、0.182mmol)で、次にフェニルメタンアミン(0.098g、0.91mmol)で処理した。室温で窒素下に約20分間撹拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.193g、0.912mmol)を加え、撹拌を終夜続けた。MeOH(2mL)、DCM(10mL)および飽和NaCl(10mL)を加え、層を分離した。水層をDCM(10mL)で抽出した。生成物を分取TLCによって精製して、tert−ブチル(6−(3−(ベンジルアミノ)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.03g、27.9%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.81,1.83分;MS m/z530(M+H)
【0401】
段階F:tert−ブチル(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0402】
【化122】
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tert−ブチル(6−(3−(ベンジルアミノ)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.040g、0.076mmol)、10%Pd/C(0.10g、0.944mmol)およびギ酸アンモニウム(0.30g、4.8mmol)のMeOH(20mL)中混合物を窒素下に約2時間還流した。反応混合物を冷却し、セライト(R)で濾過し、濃縮した。残留物を飽和NaCl(30mL)で希釈し、DCMで抽出した(30mLで3回)。合わせた有機層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して、粗tert−ブチル(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.025g、52.7%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.39分;MS m/z440(M+H)
【0403】
段階G:N−(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0404】
【化123】
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丸底フラスコに、tert−ブチル(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.120g、0.273mmol)およびMeOH(6mL)を入れた。4M HClのジオキサン中溶液(0.010mL、0.28mmol)を加え、反応液を室温で約4時間撹拌した。溶液を濃縮して乾固させて、N−(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.085g、60%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.24分;MS m/z340(M+H)
【0405】
段階H:N−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0406】
【化124】
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丸底フラスコに、N−(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン塩酸塩(0.102g、0.271mmol)およびDCM(6mL)を入れ、溶液を冷却して約0℃とした。そのフラスコに、TEA(0.378mL、2.71mmol)を加え、溶液を約10分間撹拌し、次にアクリロイルクロライド(0.032g、0.353mmol)のDCM(0.1mL)中溶液を滴下した。混合物を約20分間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮して、N−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.05g、46.8%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.42分;MS m/z394(M+H)
【0407】
段階I:N−((1R,3S)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1S,3R)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0408】
【化125】
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N−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.53g、1.4mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法13)によって分離して、N−((1S,3R)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.036g、7%、OR=負)を得た。BTK酵素IC50=A。
【0409】
残った混合物をキラル分取HPLC(表2、方法14)によって再精製して、N−((1R,3S)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.033g、17%、OR=正)を得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.42分;MS m/z394(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0410】
実施例9:N−((1S,3R)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1R,3S)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0411】
【化126】
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【0412】
段階A:6−クロロ−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0413】
【化127】
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反応バイアルに、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(0.500g、2.15mmol、実施例1、段階A)、5−モルホリノピリジン−2−アミン(0.385g、2.15mmol、ArkPharm)、1,4−ジオキサン(10mL)、CsCO(1.40g、4.30mmol)、Xantphos(0.0622g、0.108mmol)およびPd(dba)(0.098g、0.11mmol)を入れた。反応バイアルに窒素を流し、キャップを施し、撹拌し、約120℃で終夜加熱した。反応液を冷却して室温とし、DCM(100mL)および水(80mL)で希釈した。有機層を分離し、水(80mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水した。抽出物を濃縮して乾固させた後、生成物を20%から50%EtOAc/石油エーテルの勾配で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.50g、70.3%)を得た。LC/MS(表1、方法r)R=1.75分;MS m/z331(M+H)
【0414】
段階B:4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート
【0415】
【化128】
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LDA(37.6mL、75mmol、2M)を、約−78℃でtert−ブチル(3−オキソシクロペンチル)カーバメート(6g、30.1mmol、ArkPharm)のTHF(2mL)中溶液に加えた。約20分後、THF(50mL)中の1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(11.83g、33.1mmol)を加え、撹拌をさらに約10分間続けてから、冷却浴を外し、混合物を室温とした。約2.5時間後、混合物をEtOで希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶液および1N塩酸水溶液で順次洗浄した。溶液をMgSOで脱水し、減圧下に濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、中間体4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.4g、14%)を得て、直ちに次を行った。丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(10mL)中の4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(0.6g、1.811mmol)、DPPF(0.050g、0.091mmol)、およびPdCl(dppf)−CHCl付加物(0.074g、0.091mmol)を入れて、褐色懸濁液を得た。酢酸カリウム(0.53g、5.4mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(0.460g、1.81mmol)を加えた。得られた混合物を約100℃で終夜加熱した。所望の生成物をカラムによって分離して、tert−ブチル(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.36g、64%)を得た。LC/MS(表1、方法s)R=1.85分;MS m/z310(M+H)
【0416】
段階C:tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート
【0417】
【化129】
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10mLマイクロ波反応バイアル中、6−クロロ−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.30g、0.91mmol)、tert−ブチル(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.393g、1.27mmol)、PdCl(dppf)(0.066g、0.091mmol)およびKCO(0.91mL、2.72mmol)の1,4−ジオキサン(4mL)中混合物を約130℃で約3時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、DCM(150mL)を溶液に加えた。有機層を飽和NaClで洗浄した(50mLで3回)。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLCによって精製して、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.35g、66.3%)を淡褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法m)R=1.77分;MS m/z478(M+H)
【0418】
段階D:tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)カーバメート
【0419】
【化130】
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丸底フラスコに、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.350g、0.733mmol)のMeOH(100mL)中溶液を入れ、次に10%Pd/C(0.050g、0.47mmol)を加えた。懸濁液を水素雰囲気下に室温で約1日撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)カーバメート(0.310g、88%):LC/MS(表1、方法m)を得た。R=1.76分;MS m/z480(M+H)
【0420】
段階E:6−(3−アミノシクロペンチル)−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩
【0421】
【化131】
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4M HCl(7mL、28.0mmol)の1,4−ジオキサン中溶液を、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)カーバメート(0.310g、0.646mmol)のTHF(14mL)中溶液に滴下した。混合物を室温で約3時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去して、6−(3−アミノシクロペンチル)−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩を得た(0.22g、81%)。LC/MS(表1、方法n)R=1.38分;MS m/z380(M+H)
【0422】
段階F:N−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−I]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0423】
【化132】
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TEA(0.073mL、0.53mmol)を、約0℃で6−(3−アミノシクロペンチル)−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩(0.219g、0.527mmol)のDCM(8mL)中懸濁液に滴下した。溶液を約10分間撹拌した。次に、アクリロイルクロライド(0.062g、0.68mmol)のDCM(1mL)中溶液を滴下した。混合物を約20分間撹拌し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物を分取HPLCによって精製して、N−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドを得た(0.17g、74%)。LC/MS(表1、方法n)R=1.56分;MS m/z434(M+H)
【0424】
段階G:N−((1S,3R)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1R,3S)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0425】
【化133】
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N−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.160g、0.369mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法15)によって精製して、N−((1S,3R)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.027g、17%、OR=負)を得た。BTK酵素IC50=B。
【0426】
残った混合物(0.035g、0.081mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法15)によって再精製して、N−((1R,3S)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドを得た(0.024g、69%、OR=正)。LC/MS(表1、方法m)R=1.49分;MS m/z434(M+H)。BTK酵素IC50=A。
【0427】
実施例10:(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール
【0428】
【化134】
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【0429】
段階A:6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0430】
【化135】
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反応バイアルに、6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(10.38g、37.3mmol、ArkPharm),1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(3.989g、41.1mmol、Astatech)、DMF(100mL)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(12.92mL、74.7mmol)を入れた。反応バイアルに窒素を流し、約100℃で約90分加熱した。反応液を冷却して室温とし、次に滴下漏斗によって、撹拌した水(200mL)に滴下した。得られた懸濁液を濾過し、THFで、次に1:1EtOAc/ヘプタンで洗浄して、6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンを得た(9.8g、87%)。LC/MS(表1、方法b)R=1.66分;MS m/z295(M+H)
【0431】
段階B:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサ−2−エンオン
【0432】
【化136】
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6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(1g、3.40mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エンオン(0.755g、3.40mmol)、PdCl(dppf)(0.239g、0.340mmol)および炭酸セシウム(3.32g、10.20mmol)の混合物を1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)に溶かし、約90℃で約16時間加熱した経過。混合物を冷却して室温とし、水(5mL)を溶液に加えた。懸濁液を濾過し、水(10mL)、ヘプタン(9mL)およびエーテル(6mL)で洗浄した。残った固体を0%から10%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサ−2−エンオン(0.9g、2.91mmol、収率86%)を淡黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.47分;MS m/z310(M+H)
【0433】
段階C:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノン
【0434】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサ−2−エンオン(0.89g、2.88mmol)のMeOH(2mL)中溶液を入れ、次に10%Pd/C(0.612g、0.575mmol)を加えた。懸濁液を水素雰囲気下に室温で約18時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を0%から8%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノンを得た(0.32g、1.02mmol、収率35%)。LC/MS(表1、方法h)R=1.54分;MS m/z312(M+H)
【0435】
段階D:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノン
【0436】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノン(0.32g、1.028mmol)のTHF(10.28mL)中溶液を入れ、冷却して約−78℃とした。L−Selectride(2.056mL、2.056mmol)を反応混合物に滴下し、約−78℃で1時間撹拌してから、4時間かけて昇温させて室温とした。飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加えることで反応停止し、次にDCMで抽出した(5mLで3回)。合わせた有機層を減圧下に濃縮した。粗取得物を0%から10%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール(0.27g、収率84%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.45分;MS m/z314(M+H)。3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール(0.260g、0.369mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法16)によって精製して、(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノールを得た(0.08g、24%、OR=負)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0437】
実施例11:(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール
【0438】
【化139】
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【0439】
段階A:5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ピラジン−2−アミン
【0440】
【化140】
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丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(229mL)および水(22.86mL)の混合物中の5−ブロモピラジン−2−アミン(13.1g、75mmol、ArkPharm)、2−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(15.7g、75mmol、CombiBlocks)および三塩基性リン酸カリウム(32g、151mmol)を入れた。昇温させて約50℃としながら、反応混合物を窒素で約10分間脱気した。Pd(PPh(2.62g、2.26mmol)を加え、反応混合物を約80℃で約5時間加熱した。追加のPd(PPh(0.7mg)を反応混合物に加え、約80℃で終夜撹拌した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAcとブラインとの間で分配した(50mLで2回)。合わせた有機部分を無水MgSOで脱水し、シリカゲル層で濾過した。溶媒を減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc約100mLおよびヘプタン50mLに取った。沈澱した固体を回収して、5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ピラジン−2−アミンを得た(8.6g、収率96%)。LC/MS(表1、方法h)R=1.78分;MS m/z176(M+H)
【0441】
段階B:5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン
【0442】
【化141】
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丸底フラスコに、10%Pd/C炭素(3g、39.9mmol)および湿EtOAc(5mL)を入れた。5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ピラジン−2−アミン(7g、39.9mmol)のEtOH(256mL)および酢酸(10.24mL)中溶液を、水素風船を取り付けたフラスコに加えた。反応液を水素でパージし、室温で約4時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、溶媒を減圧下に除去した。得られた固体をEtOAcと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。合わせた有機部分を無水MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を0%から80%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、5−シクロヘキシルピラジン−2−アミンを得た(1.4g、収率19%)。LC/MS(表1、方法h)R=1.78分;MS m/z178(M+H)
【0443】
段階C:3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン
【0444】
【化142】
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丸底フラスコ中、N−ブロモコハク酸イミド(1.6g、9.08mmol)を5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン(1.4g、7.90mmol)のDMF(15mL)中溶液に少量ずつ加えた。反応液を室温で約2時間撹拌した。氷冷水(30mL)を加えることで反応停止した。反応液をEtOAcと飽和NaHCO水溶液との間で分配し無水MgSOで脱水し、シリカゲル層で濾過し、減圧下に濃縮して、3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−アミンを得た(1.42g、収率49%)。LC/MS(表1、方法h)R=2.35分;MS m/z256、258(M+H)
【0445】
段階D:(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N−ヒドロキシホルムイミドアミド
【0446】
【化143】
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丸底フラスコ中、3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン(1.2g、4.6mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.9mL、13.82mmol)に溶かした。混合物を約100℃で約1時間加熱した。溶媒を減圧下に濃縮して粗残留物を得た。粗(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(1.4g、4.61mmol)をMeOH(12mL)に溶かし、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.45g、6.45mmol)で処理した。反応液を室温で約4時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。残った残留物に水100mLを加え、1M NaOH水溶液を加えることでpHを9に調節した。生成した固体を濾過し、回収して、(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N−ヒドロキシホルムイミドアミドを得た(1.2g、収率78%)。LC/MS(表1、方法h)R=2.42分;MS m/z=299、301(M+H)
【0447】
段階E:8−ブロモ−6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン
【0448】
【化144】
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(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N−ヒドロキシホルムイミドアミド(1.2g、4.03mmol)のMeCN(20mL)中溶液に、無水トリフルオロ酢酸(0.85mL、6.05mmol)を加え、混合物を室温で約3時間撹拌した。反応混合物を1M NaOHとEtOAcとの間で分配した。合わせた有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、0から100%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、8−ブロモ−6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジンを得た(0.75g、収率61%)。LC/MS(表1、方法h)R=2.31分;MS m/z=281、283(M+H)
【0449】
段階F:1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0450】
【化145】
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フラスコに、DMF(2mL)中の8−ブロモ−6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(0.05g、0.178mmol)、1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(33.1mg、0.213mmol、製造番号3)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.046g、0.356mmol)を入れた。反応液を100℃で12時間撹拌した。反応液を冷却して環境温度とし、分取HPLC(表1、方法u)によって精製して、1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(0.03g、収率48%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法v)R=3.12分;MS m/z=356(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0451】
実施例12:N−(6−シクロペンチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0452】
【化146】
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【0453】
段階A:1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0454】
【化147】
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N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.07g、0.241mmol、実施例4段階A)の1,4−ジオキサン(2.4mL)中溶液に、0.5Mシクロペンチル亜鉛ブロミドのTHF中溶液(2.9mL、1.45mmol、Alfa Aesar)を注射器によって滴下した。反応液を窒素下に約5分間撹拌してから、Pd(dppf)Cl(0.019g、0.024mmol)を加えた。反応液を85℃で4時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、飽和NaHCO水溶液とEtOAcとの間で分配した(20mLで2回)。合わせた有機部分を無水MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を0%から100%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−(6−シクロペンチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミンを得た(0.036g、収率41%)。LC/MS(表1、方法h)R=2.88分;MS m/z=325(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0455】
実施例13:1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0456】
【化148】
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【0457】
段階A:1−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0458】
【化149】
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丸底フラスコに、DMSO(5mL)中の5−ブロモ−2−ニトロピリジン(4.0g、19.7mmol)、4−ヒドロキシピペリジン(2.4g、23.6mmol)、および炭酸カリウム(5.5g、39.4mmol)を入れた。反応液を室温で約20時間撹拌した。生成した固体を濾去し、残った濾液を減圧下に濃縮した。残った残留物をDCMで磨砕して、1−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(1.89g、収率43%)を得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.24分;MS m/z=224(M+H)
【0459】
段階B:1−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0460】
【化150】
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ステンレス製水素化容器に、MeOH(200mL)中の1−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(1.89g、8.48mmol)および10%パラジウム/炭素(0.541g、0.509mmol)を入れた。混合物を、環境温度で水素(約0.21MPa(30psi))で加圧したパール水素化装置で振盪した。約1時間後、反応混合物をセライト(R)層で濾過し、過剰のMeOHで洗浄した。溶媒を減圧下に除去して、1−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オールを得た(1.55g、収率95%)。H NMR(400MHz、DMSO−d)δ7.59(dd、J=3.0、0.7Hz、1H)、7.14(dd、J=8.8、3.0Hz、1H)、6.37(dd、J=8.9、0.7Hz、1H)、5.33(bs、2H)、4.62(d、J=3.9Hz、1H)、3.54(tq、J=8.3、3.9Hz、1H)、3.24−3.13(m、2H)、2.62(ddd、J=12.5、10.0、2.9Hz、2H)、1.85−1.74(m、2H)、1.54−1.42(m、2H)。
【0461】
段階C:1−(6−((6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0462】
【化151】
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丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(50mL)中の8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.1g、4.70mmol、実施例1、段階A)、1−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(1.0g、5.17mmol)、炭酸セシウム(3.1g、9.41mmol)、およびXantphos(0.16g、0.282mmol、Strem)を入れた。反応混合物に窒素を15分間吹き込んでから、Pd(OAc)(0.03g、0.14mmol)を加えた。反応液を約80℃で約16時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。粗取得物を10%から100%EtOAc/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(6−((6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オールを得た(1.1g、収率64%)。LC/MS(表1、方法h)R=1.75分;MS m/z=345(M+H)
【0463】
段階D:1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0464】
【化152】
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反応バイアルに、1,4−ジオキサン(7.2mL)中の1−(6−((6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(0.25g、0.73mmol)を入れた。バイアルに窒素を吹き込んでから、0.5Mシクロヘキシル亜鉛ブロミドのTHF中溶液(11.6mL、5.80mmol)およびPd(dppf)Cl(0.05g、0.07mmol)を加えた。反応液を約85℃で約1時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAcと水との間で分配した。合わせた有機部分を1N NaOH水溶液で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を分取HPLC(表1、方法y)によって精製して、1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オールを得た(0.01g、収率11%)。LC/MS(表1、方法h)R=2.21分;MS m/z=393(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0465】
実施例14:6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0466】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
段階A:6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0468】
【化154】
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丸底フラスコに、MeOH(9.93mL)中の6−シクロヘキシル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン、塩酸(0.40g、0.99mmol、表D1.1)、パラホルムアルデヒド(0.06g、1.98mmol)、酢酸(0.17mL、2.98mmol)、および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.21g、0.99mmol)を入れた。反応液を約50℃で約18時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。残留物を飽和NaHCO水溶液(20mL)とDCM(20mLで2回)との間で分配した。合わせた有機部分をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を分取HPLC(表2、方法20)によって精製して、6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンを得た(0.032g、収率9%)。LC/MS(表1、方法h)R=1.65分;MS m/z=381(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0469】
実施例15:3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール
【0470】
【化155】
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【0471】
段階A:6−ブロモ−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0472】
【化156】
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6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(0.989g、3.56mmol、ArkPharm)のDMF(18mL)中溶液に、DIEA(1.9mL、10.6mmol)および1H−ピラゾール−4−アミン(0.44g、5.34mmol、Combi Blocks)を加えた。反応液を約95℃で約3時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。残った残留物をHO(20mL)に懸濁させ、室温で終夜撹拌した。得られた固体を濾過し、EtOAc(20mL)に再懸濁させ、濾過して、6−ブロモ−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.9g、収率90%)を灰色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.52分;MS m/z=280(M+H)
【0473】
段階B:tert−ブチル4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
【0474】
【化157】
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6−ブロモ−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.79g、2.8mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.03g、0.28mmol)およびTEA(0.59mL、4.26mmol)のDCM(19mL)中溶液に、BocO(0.62g、2.84mmol)を加えた。混合物を室温で約4時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去した。残った残留物をMeOH/DCM(0%から3%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(0.72g、収率66%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=2.23分;MS m/z=378(M−H)
【0475】
段階C:6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0476】
【化158】
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反応バイアルに、1,4−ジオキサン(7.5mL)中のtert−ブチル4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(0.72g、1.88mmol)を入れた。バイアルに窒素を約5分間吹き込んでから、0.5Mシクロヘキシル亜鉛ブロミドのTHF中溶液(22mL、11.33mmol)およびPd(dppf)Cl(0.14g、0.19mmol)を加えた。反応液を約75℃で約30分加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、DCM(40mLで3回)と飽和NaHCO水溶液(40mL)との間で分配した。合わせた有機部分をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をMeOH/DCM(0%から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンを得た(0.41g、収率77%)。LC/MS(表1、方法h)R=2.01分;MS m/z=284(M+H)
【0477】
段階D:3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール
【0478】
【化159】
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反応バイアルに、DMF(4.5mL)中の6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.12g、0.43mmol)、KCO(0.08g、0.64mmol)、および3−ヨードプロパン−1−オール(1mL、0.86mmol)を入れた。反応液を約90℃で約16時間加熱した。次に、追加の2当量の3−ヨードプロパン−1−オール(2mL、0.86mmol)を反応液に加え、約90℃で撹拌を約4時間続けた。反応液を冷却して環境温度とし、分取HPLC(表1、方法aa)によって精製して、3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール(0.04g、収率25%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=1.97分;MS m/z=342(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0479】
実施例16:シス−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸
【0480】
【化160】
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シス−エチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート(0.05g、0.12mmol、表A.1.8)のMeOH(0.6mL)中溶液に、1N NaOH水溶液(0.25mL、0.25mmol)を加えた。反応液を室温で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮し、残った残留物を分取HPLC(表1、方法ab)によって精製して、シス−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸(0.018g、収率35%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R=2.27分;MS m/z=410(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【0481】
実施例17:6−シクロヘキシル−N−(1−((2R,4S,6S)−2,6−ジメチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0482】
【化161】
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【0483】
段階A:tert−ブチル4−(4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0484】
【化162】
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6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(1.54g、5.54mmol、ArkPharm)のDMF(20mL)中溶液に、tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.79g、6.10mmol、製造番号10)およびDIEA(1.16mL、6.65mmol)を加えた。反応混合物を約100℃で約14時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水(40mL)とEtOAc(40mLで3回)との間で分配した。合わせた有機部分をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc/石油エーテル(0%から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−(4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(2.5g、収率92%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=1.50分;MS m/z=492(M+H)
【0485】
段階B:(2R,4S,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0486】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、DMF(12mL)および水(9mL)中のtert−ブチル4−(4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(2.4g、4.88mmol)、2−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.220g、5.86mmol、ArkPharm)、NaCO(1.5g、14.6mmol)、およびPd(PhP)(0.56g、0.488mmol)を入れた。反応液を約80℃で約14時間反応した。反応液を冷却して環境温度とし、水(40mL)とEtOAc(50mLで3回)との間で分配した。合わせた有機部分をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc/石油エーテル(0%から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ生成物を得た。そのラセミ体について分取キラルSFCを行って(表2、方法19)、(2R,4S,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(0.71g、収率29%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法19)R=3.12分;MS m/z=493(M+H)
【0487】
段階C:(2R,4r,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0488】
【化164】
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(2R,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、0.41mmol)のMeOH(5mL)、THF(5mL)、およびAcOH(0.25mL)混合液中溶液に、10%Pd/C(216mg、2.03mmol)を加えた。反応液を室温で水素雰囲気下に約16時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(2R,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(170mg、収率85%)を白色固体として得た。
【0489】
H NMR(400MHz、CDCl)δ8.61(s、1H)、8.25(s、1H)、8.13(s、1H)、7.93(s、1H)、7.77(s、1H)、4.77−4.72(m、1H)、4.61−4.56(m、2H)、2.67−2.61(m、1H)、2.17−2.04(m、8H)、1.91−1.95(m、4H)、1.51(s、9H)、1.47(s、3H)、1.44(s、3H)、1.37−1.29(m、2H)。
【0490】
段階D:6−シクロヘキシル−N−(1−((2R,4S,6S)−2,6−ジメチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0491】
【化165】
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(2R,4S,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(170mg、0.344mmol)のDCM(15mL)中溶液に、TFA(5mL、64.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で約2時間撹拌した。反応液を室温で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮し、残った残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。有機部分を無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた固体をEtOAc(2mL)から再結晶して、6−シクロヘキシル−N−(1−((2R,4S,6S)−2,6−ジメチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(52mg、収率39%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R=2.69分;MS m/z=395(M+H)。CSF−1R酵素IC50=A。
【国際調査報告】
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