【実施例】
【0173】
製造および実施例
化学名の後に別段の断りがない限り、全ての原料がSigma−Aldrich(Fluka、Aldrich Market SelectおよびDiscovery CPRを含む)から市販されている。示した試薬/反応物の名称は、市販の瓶上に名称を記載されているか、IUPAC会議、CambridgeSoft(R)ChemDraw Ultra 12.0、CambridgeSoft(R)Chemistry E−Notebook 11もしくはAutoNom 2000によって作成されたものである。各一般手順で用いた一般合成方法を下記に示すが、それには指定の一般手順を用いて合成した化合物の説明を含めている。本明細書で記載されている具体的な条件および試薬で本発明の範囲を限定するものと解釈すべきものはなく、それらは例示のみを目的として提供されるものである。塩(例えば、塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩)と表される化合物は、その塩の複数当量を含んでいても良いか、賦形剤としての酸を含むことができる。市販のエナンチオマー的に純粋な原料または立体化学的に定義された中間体を使用することで、またはX線回折によって絶対立体化学を決定されている本発明の化合物は、実施例番号後に星印によって示される。そうでなければ、絶対立体化学は未知であり、ランダムに図示のように割り当てられる。
【0174】
製造番号1:6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0175】
【化17】
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【0176】
段階A.メチル3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート
【0177】
【化18】
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3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(69.75g、444mmol)(ArkPharm)のMeOH(1リットル)中溶液に、0℃で塩化チオニル(84mL、1154mmol)を加えた。混合物を約0℃で約20分間撹拌し、約2時間加熱還流した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、メチル3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレートを得た(61.25g、81%)。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.42分;MS m/z:169(M+H)
+。
【0178】
段階B.メチル1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート
【0179】
【化19】
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還流冷却管および熱電対を取り付けた3リットル三頸フラスコに、メチル3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(75.5g、441mmol)およびDMF(735mL)を入れた。炭酸セシウム(173g、529mmol)を少量ずつ加え、反応液を約98℃に5分間加熱し、次に環境温度で約30分間冷却した。反応液を氷浴で冷却して約0℃としてから、1,2−ジブロモエタン(380mL、4412mmol)を加えた。反応液を環境温度に昇温しながら、約5時間攪拌した。反応混合物を、リン酸二水素カリウム水溶液(1リットル中120g)を加えることで反応停止した。得られた溶液をEtOAcで抽出した(300mLで3回)。合わせた有機部分をMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、メチル1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(120g、92%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=2.10分;MS m/z:278、280(M+H)
+。
【0180】
段階C.(1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール
【0181】
【化20】
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滴下漏斗を取り付け、氷浴で冷却した3リットルフラスコに、リチウムテトラヒドロボレート(259mL、518mmol)(2N THF中溶液)およびTHF(252mL)を入れた。反応混合物を冷却して約0℃としてから、メチル1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレート(72g、259mmol)のTHF(126mL)中溶液を滴下した。反応を環境温度で約2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaCl水溶液(400mL)を加えることで反応停止した。得られた混合物をEtOAcで抽出した(400mLで3回)。合わせた有機部分をMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(56.1g、87%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.52分;MS m/z:250、252(M+H)
+。
【0182】
段階D.2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン
【0183】
【化21】
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2リットルフラスコに、(1−(2−ブロモエチル)−3−ニトロ−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(56g、190mmol)を入れ、DMA(747mL)に溶かした。反応液を約140℃で約5時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に濃縮した。得られた残留物をEtOAc(500mL)と飽和NaHCO
3(150mL)水溶液との間で分配した。水系部分をEtOAcで抽出した(400mLで3回)。合わせた有機部分をMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。Et
2O 200mLを得られた残留物に加え、固体を濾取して、2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン(14g、43.5%)を得た。残った濾液を減圧下に濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン(6.5g、38.4mmol、収率20.19%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.31分;MS m/z:170(M+H)
+。
【0184】
段階E.6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0185】
【化22】
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フラスコに、10%パラジウム/炭素(2.64g、2.483mmol)を入れた。フラスコを排気し、窒素雰囲気下に置き、その後MeOH(100mL)およびEtOAc(300mL)中の2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン(14g、83mmol)を加えた。反応液を排気し、水素で3回パージした。反応液を環境温度で約16時間撹拌した。触媒をセライト(R)層で濾去し、化合物をEtOAc約300mLで洗浄した。溶媒を減圧下に濃縮して、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(10.9g、95%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=0.61分;MS m/z:140(M+H)
+。
【0186】
製造番号2:tert−ブチル3−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【0187】
【化23】
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【0188】
段階A:N−(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0189】
【化24】
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マイクロ波反応バイアルに、tert−ブチル6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.0g、3.6mmol、ArkPharm)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.503g、3.61mmol、製造番号1)、1,4−ジオキサン(12mL)、Cs
2CO
3(2.353g、7.22mmol)、Xantphos(0.104g、0.181mmol)およびPd
2(dba)
3(0.165g、0.181mmol)を加えた。反応バイアルに窒素を流し、キャップを施し、撹拌し、Biotageマイクロ波リアクター中で、約120℃で約3時間加熱した経過。反応液をDCM(80mL)および水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。有機層を濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、N−(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.80g、43%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法p)R
t=1.59分;MS m/z:335/337(M+H)
+。
【0190】
段階B:tert−ブチル(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0191】
【化25】
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N−(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.80g、1.5mmol)、BOC
2O(1.08mL、4.65mmol)、TEA(0.649mL、4.65mmol)およびDMAP(0.190g、1.55mmol)のDCM(60mL)中混合物を室温で終夜撹拌した。有機層を飽和NH
4Clで洗浄した(50mLで3回)。有機層をNa
2SO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物をEtOAc:石油エーテル(2:1)で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.53g、77%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法n)R
t=1.73分;MS m/z:435/437(M+H)
+。
【0192】
段階C:tert−ブチル3−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
【0193】
【化26】
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亜鉛(0.16g、2.5mmol)の脱気DMA(3mL)中混合物に窒素下で、トリメチルシリルクロライド(0.032mL、0.25mmol)および1,2−ジブロモエタン(0.032g、0.17mmol)を加えた。混合物を約15分撹拌し、tert−ブチル3−ヨードアゼチジン−1−カルボキシレート(0.35g、1.2mmol)を注射器によって加えた。得られた混合物を室温で約1.5時間撹拌して、(1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)亜鉛(II)ヨージドを生成した。tert−ブチル(6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.11g、0.25mmol)をDMA(5mL)に溶かし、約5分間脱気し、次にPdCl
2(dppf)(0.013g、0.017mmol)およびヨウ化銅(I)(0.056g、0.30mmol)を加え、次に事前に発生させた(1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)亜鉛(II)ヨージドの溶液を加えた。反応液を約80℃で約2時間加熱した。反応混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、ナイロンフィルターで濾過した。水(40mL)を加え、層を分離し、有機相をブラインで洗浄し(40mLで3回)、次に無水Na
2SO
4で脱水した。溶液を濃縮し、残留物をDCMおよびMeOH(40:1)を用いる分取TLCによって精製し、tert−ブチル3−(8−((tert−ブトキシカルボニル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート(0.07g、41.5%)を褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法q)R
t=1.81分;MS m/z:512(M+H)
+。
【0194】
製造番号3:1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0195】
【化27】
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【0196】
段階A:2−メチル−1−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール
【0197】
【化28】
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丸底フラスコに、4−ニトロ−1H−ピラゾール(4g、35.4mmol)、2,2−ジメチルオキシラン(5.1g、70mmol)、およびCs
2CO
3(23g、70mmol)を入れた。反応液を約90℃で約12時間加熱し、冷却して環境温度とし、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。粗取得物をEtOAc:石油エーテル(10:1から3:1)で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、2−メチル−1−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(4g、収率61%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.976分;MS m/z:182(M+H)
+。
【0198】
段階B:1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0199】
【化29】
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丸底フラスコに、THF(40mL)中の2−メチル−1−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(1g、5.40mmol)およびラネーニッケル(1g)を入れた。反応混合物を水素雰囲気下に約20℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(0.8g、95%収率)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.155分;MS m/z:156(M+H)
+。
【0200】
製造番号4:4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール
【0201】
【化30】
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【0202】
段階A:3−ヒドロキシ−3−メチルブチルメタンスルホネート
【0203】
【化31】
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丸底フラスコに、DCM(80mL)中の3−メチルブタン−1,3−ジオール(10g、96mmol)およびTEA(20mL、144mmol)を入れた。メタンスルホニルクロライド(12g、106mmol)のDCM(50mL)中溶液を反応混合物に約0℃で滴下した。得られた混合物を約0℃で4時間撹拌した。反応液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)で希釈した。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、3−ヒドロキシ−3−メチルブチルメタンスルホネート(12g、収率66%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.40(t、J=7.1Hz、2H)、3.01(s、3H)、1.94(t、J=7.1Hz、2H)、1.81(s、1H)、1.27(s、6H)。
【0204】
段階B:2−メチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール
【0205】
【化32】
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丸底フラスコに、ACN(250mL)中の3−ヒドロキシ−3−メチルブチルメタンスルホネート(12g、66mmol)、K
2CO
3(7.3g、53.1mmol)およびKI(4.4g、26.5mmol)を入れた。4−ニトロ−1H−ピラゾール(3g、26.5mmol)を反応混合物に約15℃で加えた。反応液を約90℃で、約12時間加熱した。反応混合物を冷却して環境温度とし、水(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせた有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を石油エーテル:EtOAc(30:1から1:1)で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、2−メチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール(4.7g、収率89%)を黄色油状物として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.807分;MS m/z:200(M+H)
+。
【0206】
段階C:4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール
【0207】
【化33】
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2−メチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール(0.5g、2.5mmol)のTHF(50mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を約15℃で加えた。反応混合物を、水素雰囲気下に約15℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルブタン−2−オール(0.36g、収率80%)を明ピンク固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.162分;MS m/z:170(M+H)
+。
【0208】
製造番号5:1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン
【0209】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
段階A:2,2,6,6−テトラメチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン
【0211】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、2,6−ジメチルヘプタ−2,5−ジエン−4−オン(10g、72.4mmol)および1M HCl(100mL、100mmol)を入れた。反応液を約40℃で約4日間撹拌した。反応液をDCMで抽出した(100mLで3回)。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2,2,6,6−テトラメチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(10g、収率62%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=2.15−2.10(m、2H)、1.91−1.87(m、2H)、1.31(s、6H)、1.27(s、6H)。
【0212】
段階B:2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール
【0213】
【化36】
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2,2,6,6−テトラメチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(2g、12.8mmol)のMeOH(50mL)中溶液に、NaBH
4(0.97g、25.6mmol)を約0℃で少量ずつ加えた。反応液を約0℃で約2時間撹拌した。反応液を飽和NH
4Cl水溶液(50mL)で希釈し、DCMで抽出した(50mLで2回)。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(1.4g、収率48%)を白色ロウ状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.1−4.05(m、1H)、1.92−1.87(m、2H)、1.71−1.68(m、2H)、1.25(s、6H)、1.23(s、6H)。
【0214】
段階C:2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメタンスルホネート
【0215】
【化37】
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丸底フラスコに、DCM(110mL)中の2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(5.5g、34.8mmol)およびTEA(7.0g、69mmol)を入れた。メタンスルホニルクロライド(5.9g、52.1mmol)を反応混合物に約0℃で20分かけてゆっくり加えた。反応液を30分かけて昇温させて約20℃とし、約20℃で約2時間撹拌した。反応液を水(100mL)で希釈し、DCMで抽出した(100mLで3回)。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメタンスルホネート(8g、粗生成物)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=5.1−5.09(m、1H)、3.03(s、3H)、2.1−2.07(d、2H)、1.59−1.54(d、2H)、1.30(s、6H)、1.25(s、6H)。
【0216】
段階D:4−ニトロ−1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール
【0217】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、DMF(30mL)中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.2g、10.61mmol)、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメタンスルホネート(7.5g、31mmol)、およびCs
2CO
3(6.9g、21.2mmol)を入れた。反応液を約130℃で約12時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(100mLで3回)。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を石油エーテル/EtOAc(20:1から5:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−ニトロ−1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール(0.6g、収率21%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=1.37分;MS m/z:254(M+H)
+。
【0218】
段階E:1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン
【0219】
【化39】
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4−ニトロ−1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール(0.3g、1.18mmol)のTHF(20mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約20℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、1−(2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミン(0.25g、収率85%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.729分;MS m/z:224(M+H)
+。
【0220】
製造番号6:(トランス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールおよび(シス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0221】
【化40】
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【0222】
段階A:4−ヒドロキシシクロヘキシルメタンスルホネート
【0223】
【化41】
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丸底フラスコに、THF(200mL)中のシクロヘキサン−1,4−ジオール(10g、86mmol)およびTEA(8.7g、86mmol)を入れた。メタンスルホニルクロライド(3.9g、34mmol)を反応混合物に約0℃で20分かけてゆっくり加えた。反応液を昇温させて約20°として約2時間撹拌した。反応液を水(150mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(150mLで3回)。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、4−ヒドロキシシクロヘキシルメタンスルホネート(6g、収率32%)を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.8−4.71(m、1H)、3.79−3.73(m、1H)、3.02(s、3H)、2.1−1.97(m、4H)、1.6−1.46(m、4H)。
【0224】
段階B:(トランス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールおよび(シス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0225】
【化42】
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丸底フラスコに、DMF(60mL)中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(2g、17.6mmol)、4−ヒドロキシシクロヘキシルメタンスルホネート(6g、30.9mmol)、およびCs
2CO
3(11.5g、35.4mmol)を入れた。反応液を約130℃で約12時間加熱した経過。反応液を冷却して環境温度とし、減圧下に濃縮した。粗取得物を、石油エーテル/EtOAc(10:1から1:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(トランス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.3g、収率8%)を得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=1.08分;MS m/z:211(M+H)
+、および(シス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.3g、8%収率)、LC/MS(表1、方法w)R
t=1.09分;MS m/z:211(M+H)
+。
【0226】
段階C:(トランス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0227】
【化43】
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(トランス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.15g、0.71mmol)のTHF(15mL)中溶液にラネーニッケル(0.3g)を加えた。反応混合物を、水素雰囲気下に約20℃で約3時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(トランス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.13g、収率91%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.162分;MS m/z:182(M+H)
+。
【0228】
段階D:(シス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0229】
【化44】
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(シス)−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.15g、0.71mmol)のTHF(15mL)中溶液に、ラネーニッケル(0.3g)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約20℃で約3時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(シス)−4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.13g、収率91%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.210分;MS m/z:182(M+H)
+。
【0230】
製造番号7:(トランス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0231】
【化45】
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【0232】
段階A:3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサノール
【0233】
【化46】
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シクロヘキサン−1,3−ジオール(10g、86mmol)およびイミダゾール(8.9g、130mmol)のTHF(300mL)中溶液に、tert−ブチルクロロジメチルシラン(5.2g、34.4mmol)を加えた。反応混合物を約15℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を水(100mL)で希釈した。取得物をEtOAcで抽出し(200mLで2回)、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサノール(7.8g、収率37%)を明黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=4.12−3.98(m、1H)、3.95−3.77(m、1H)、1.95−1.74(m、2H)、1.72−1.64(m、1H)、1.62−1.49(m、3H)、1.48−1.40(m、1H)、1.35−1.26(m、1H)、0.89−0.86(m、9H)、0.06(d、J=3.1Hz、3H)、0.04−0.01(m、3H)。
【0234】
段階B:(トランス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾールおよび(シス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール
【0235】
【化47】
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4−ニトロ−1H−ピラゾール(3.6g、32.2mmol)、3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサノール(7.8g、32.2mmol)およびトリフェニルホスフィン(12.6g、48.2mmol)のTHF(250mL)中溶液に、DIAD(9.4mL、48.2mmol)のTHF(50mL)中溶液を約0℃で加えた。反応混合物を昇温させて約15℃とし、約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残った残留物を、石油エーテル/EtOAc(50:1から30:1)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(トランス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(3.1g、収率29%)、
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.14(s、1H)、8.07(s、1H)、4.56(tt、J=3.7、11.7Hz、1H)、4.28(br.s.、1H)、2.13(dd、J=1.5、10.8Hz、2H)、1.96−1.86(m、2H)、1.78−1.66(m、3H)、1.50−1.40(m、1H)、0.92(s、9H)、0.10−0.04(m、6H)および(シス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.84g、収率17%)、
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.17(s、1H)、8.07(s、1H)、4.17(tt、J=3.9、12.0Hz、1H)、3.77−3.68(m、1H)、2.40−2.32(m、1H)、2.15(d、J=12.3Hz、1H)、1.94(dt、J=3.5、6.6Hz、2H)、1.80−1.70(m、1H)、1.60(dq、J=3.1、12.2Hz、1H)、1.47−1.28(m、2H)、0.88(s、9H)、0.13−−0.01(m、6H)を得た。
【0236】
段階C:(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0237】
【化48】
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(トランス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1g、3.07mmol)のMeOH(30mL)中溶液に、HI(0.513mL、3.07mmol)のMeOH(5mL)中溶液を加えた。反応混合物を約15℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残った残留物を飽和NaHCO
3水溶液(30mL)とEtOAc(100mL)との間で分配した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し(30mLで2回)、Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.64g、収率94%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=1.07分;MS m/z:212(M+H)
+。
【0238】
段階D:(トランス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0239】
【化49】
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(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.3g、1.42mmol)のTHF(50mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約15℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(トランス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.23g、収率85%)を明赤色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.198分;MS m/z:182(M+H)
+。
【0240】
製造番号8:(シス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0241】
【化50】
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【0242】
段階A:(シス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0243】
【化51】
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(シス)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキシル)−4−ニトロ−1H−ピラゾール(0.9g、2.77mmol、製造番号7、段階B)のMeOH(30mL)中溶液に、HI(0.54mL、3.32mmol)のMeOH(5mL)中溶液を加えた。反応混合物を約15℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残った残留物を飽和NaHCO
3水溶液(30mL)とEtOAc(100mL)との間で分配した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し(30mLで2回)、Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、(シス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.54g、収率88%)を得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=1.07分;MS m/z:212(M+H)
+。
【0244】
段階B:(シス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール
【0245】
【化52】
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(トランス)−3−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.54g、2.56mmol)のTHF(50mL)中溶液に、ラネーニッケル(1g、17.04mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に約15℃で約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(シス)−3−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサノール(0.41g、収率87%)をピンク固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.232分;MS m/z:182(M+H)
+。
【0246】
製造番号9:エチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート
【0247】
【化53】
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【0248】
段階A:エチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート
【0249】
【化54】
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丸底フラスコに、THF(95mL)中のエチル4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシレート(4.1g、23.8mmol)、4−ニトロ−1H−ピラゾール(2.2g、19.0mmol)、およびPPh
3(6.2g、23.8mmol)を入れた。反応液を窒素で約5分脱気してから、DIAD(7.4mL、38.1mmol)を加えた。反応混合物を約60℃で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。粗取得物をEtOAc/ヘプタン(0から100%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、エチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレートを得た(5.0g、定量的収率)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.22分;MS m/z:268(M+H)
+。
【0250】
段階B:エチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート
【0251】
【化55】
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エチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート(5.1g、18.9mmol)のEtOH(95mL)中溶液を50℃で10バールの水素下に10%Pd/Cカートリッジを有するH−Cubeに通した。反応溶液をリアクターに5時間循環した。溶媒を減圧下に濃縮して、エチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート(4.5g、定量的収率)を得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.30分;MS m/z:238(M+H)
+。
【0252】
製造番号10:tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0253】
【化56】
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【0254】
段階A:ジメチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボキシレート
【0255】
【化57】
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ジメチル3−オキソペンタンジオエート(100g、574mmol)およびアセトアルデヒド(65.8g、1.5mol)の混合物にアンモニアガスを、液体が飽和するまで−30℃で吹き込んだ。溶液を冷凍庫で約20時間保存した。黄色残留物を(PE:EtOAc=10:1からPE:EtOAc=1:2)で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、ジメチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボキシレート(120g、収率50%、純度60%)を得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)3.73−3.70(m、9H)、3.39−3.31(m、2H)、3.04−2.98(m、2H)、1.19(d、J=6.2Hz、6H)。
【0256】
段階B:2,6−ジメチルピペリジン−4−オン塩酸塩
【0257】
【化58】
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ジメチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−3,5−ジカルボキシレート(120g、286mmol)の10%HCl水溶液(900mL)中溶液を約110℃で24時間加熱した。溶媒を減圧下に濃縮して、2,6−ジメチルピペリジン−4−オン塩酸塩(50g、収率80%)を得て、それを次の段階に直接用いた。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)10.15−9.80(m、2H)、3.82(d、J=4.4Hz、1H)、3.59−3.45(m、1H)、2.75−2.60(m、2H)、2.47−2.34(m、2H)、1.38−1.27(m、6H)。
【0258】
段階C:tert−ブチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート
【0259】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
2,6−ジメチルピペリジン−4−オン塩酸塩(50g、281mmol)の1,4−ジオキサン(350mL)および水(350mL)中溶液に、Na
2CO
3(59g、562mmol)を少量ずつ加えた。Boc−無水物(123g、562mmol)を加え、得られた反応混合物を約15℃で約24時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。得られた残留物をMTBEで抽出し(400mLで3回)、有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水した。溶媒留去後、粗生成物を、(PEからPE:EA=10:1)で溶離を行うシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(25g、収率38%)を得て、それはトランス/シス=2:1の混合物であった。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)4.66(dd、J=4.9、6.8Hz、2H)、4.32(t、J=6.3Hz、1H)、2.79(dd、J=6.5、17.8Hz、1H)、2.66(dd、J=7.6、14.7Hz、2H)、2.31(dd、J=1.6、17.6Hz、1H)、2.24−2.17(m、2H)、1.43(d、J=2.3Hz、15H)、1.23−1.17(m、10H)。
【0260】
段階D:tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0261】
【化60】
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tert−ブチル2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(25g、110mmol)のEtOH(75mL)中溶液に、NaBH
4(6.24g、165mmol)を約0℃で加えた。得られた溶液を昇温させて約15℃とし、約4時間撹拌した。反応混合物を冷却して約0℃としてから、飽和NH
4Cl水溶液(80mL)を加えた。溶媒を減圧下に留去し、残留物にEtOAc(100mL)を加えた。その2層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、溶媒留去して、tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(20g、収率79%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)4.47−4.37(m、1H)、4.31−4.13(m、2H)、4.01(br.s.、1H)、3.94−3.82(m、1H)、2.25−2.14(m、1H)、2.09−1.99(m、2H)、1.98−1.79(m、2H)、1.63−1.53(m、2H)、1.45(s、13H)、1.39−1.28(m、6H)、1.23−1.12(m、2H)。
【0262】
段階E:tert−ブチル2,6−ジメチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0263】
【化61】
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tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(8.9g、38.8mmol)、4−ニトロ−1H−ピラゾール(4.39g、38.8mmol)およびPPh
3(15.3g、58.2mmol)のTHF(150mL)中溶液に、DIAD(11.3mL、58.2mmol)を滴下した。反応混合物を約0℃で10分間撹拌し、昇温させて約30℃とし、約16時間撹拌した。反応混合物をEtOAcとブラインとの間で分配した。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をEtOAc/石油エーテル(0から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル2,6−ジメチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(7g、収率56%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ=8.19(s、1H)、8.10(d、J=1.6Hz、1H)、4.77−4.46(m、3H)、3.89−3.76(m、1H)、2.43−2.24(m、1H)、2.16−1.90(m、4H)、1.49(d、J=1.6Hz、11H)、1.46(d、J=6.7Hz、2H)、1.38−1.27(m、6H)。
【0264】
段階F:tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0265】
【化62】
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tert−ブチル2,6−ジメチル−4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2g、6.17mmol)のTHF(50mL)およびNH
4OH(0.5mL)中溶液に、ラネーニッケル(1.1g、18.1mmol)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に室温で約2時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.8g、収率99%)を得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=0.96分;MS m/z:295(M+H)
+。
【0266】
一般手順A:アリールまたはヘテロアリールハライドのアミンによる求核置換
マイクロ波容器、バイアルまたは丸底フラスコに、アリールまたはヘテロアリールハライド(好ましくは1当量)、アミンもしくはアミン塩(1から10当量、好ましくは1.1から2当量)、溶媒(例えば、1,4−ジオキサン、MeCN、i−PrOH、n−PrOH、n−BuOH、トルエン、DMSO、DMF、DMAまたはEtOH、好ましくは1,4−ジオキサン[マイクロ波]またはi−PrOH[加熱])、および塩基(例えば、K
2CO
3、Na
2CO
3、TEAまたはDIEA、好ましくはTEA、DIEA、またはK
2CO
3、1から5当量、好ましくは2から4当量)を加える。適宜に、アリールまたはヘテロアリールハライドおよびアミンまたはアミン塩をそれぞれ別個に溶媒に溶かしてから合わせる。反応混合物を約40から220℃(好ましくは約80から100℃)で約0.5から36時間(好ましくは約8から24時間)加熱し、または約100から200℃(好ましくは約130から150℃)で約0.5から8時間(好ましくは約0.5から2時間)マイクロ波加熱する。TLC、LC/MS、またはHPLCによるモニタリングで反応が完了まで進行していない場合、反応液を約40から220℃(好ましくは約80から100℃)で約0.5から8時間(好ましくは約1から2時間)の加熱または約120から200℃(好ましくは約130から150℃)でさらに約1から8時間(好ましくは約0.5から2時間)マイクロ波加熱を再度行うことができ、追加のアミンまたはアミン塩(1から10当量、好ましくは0.5から1.5当量)および/または塩基(例えば、K
2CO
3、Na
2CO
3、TEAまたはDIEA、好ましくはTEA、DIEAまたはK
2CO
3、1から5当量、好ましくは2から4当量)を加えても良い。反応がそれ以上しなくなるまで、このプロセスを繰り返す。環境温度まで冷却した後、次の方法のうちの一つで反応液の後処理を行う。方法1:反応液を減圧下に濃縮する。方法2:沈澱を含む反応混合物を濾過して標的化合物を濾取することができ、Et
2O、DCMおよび/または石油エーテルなどの有機溶媒もしくは複数溶媒で洗浄しても良い。方法3:反応混合物をMeOHなどの有機溶媒で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下に濃縮して固体負荷を行うクロマトグラフィーによる分離のための準備を行う。方法4:反応混合物を減圧下に濃縮してからEtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、次に水および/またはブラインで洗浄しても良く、無水Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、傾斜法で分離し、減圧下に濃縮した。方法5:EtOAcまたはDCMなどの有機溶媒を加え、その際に水もしくはブラインを加えても良く、層を分離する。次に、水層をEtOAcまたはDCMなどの追加の有機溶媒で抽出しても良い。合わせた有機層をブラインまたは水で洗浄しても良く、無水MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過し、傾斜法で分離し、減圧下に濃縮した。
【0267】
一般手順Aの説明
製造番号A.1:8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン
【0268】
【化63】
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6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(0.200g、0.720mmol、Ark Pharm)および8−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]−アゼピン−2(3H)−オン(0.139g、0.792mmol、Astatech)のi−PrOH(8mL)中溶液に、DIEA(0.377mL、2.16mmol)を加えた。混合物を約24時間加熱還流した。得られた溶液を冷却して室温とし、濾過して、8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.15g、56%)を褐色固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ9.62(s、1H)、8.69(s、1H)、8.59(s、1H)、7.61−7.67(m、2H)、7.23(d、J=8.4Hz、1H)、2.65(t、J=6.4Hz、2H)、2.07−2.15(m、3H)、1.23(m、1H)。
【0269】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
一般手順B:アリールもしくはヘテロアリールハライドのアミンとのバックワルド・ハートウィグ反応
アリールもしくはヘテロアリールハライド(1.0当量)、アミン(1から2.2当量、好ましくは1から1.2当量)、パラジウム触媒(例えば、Pd
2dba
3、Pd(OAc)
2、好ましくはPd(OAc)
2;0.01から1.0当量、好ましくは0.04から0.1当量)、配位子(例えば、Xphos、Xantphosまたはtert−ブチル−X−phos、好ましくはXantphosまたはXPhos、0.01から2.0当量、好ましくは0.04から0.1当量)および塩基(例えば、K
2CO
3、Na
2CO
3、Cs
2CO
3、K
3PO
4、NaOt−Bu、KOt−Bu、KOAc、KOH、好ましくはCs
2CO
3またはK
2CO
3;1から5当量、好ましくは1から3当量)の混合物を、溶媒(例えば、1,4−ジオキサン、t−BuOH、好ましくはt−BuOH)に加える。混合物を不活性雰囲気(例えば、窒素またはアルゴン、好ましくは窒素)下に脱気し、約80から150℃(好ましくは約85から95℃)で約2から24時間(好ましくは約16時間)にわたり従来加熱もしくはマイクロ波加熱で加熱した。混合物を冷却して室温とする。混合物を媒体(例えば、シリカゲルまたはセライト(R))で濾過しても良く、それを適切な溶媒(例えば、EtOAc、1,4−ジオキサン、THF、MeCN、DCM、Et
2O、MeOH、EtOH、DMSO、1:1MeOH/DMSOまたは2:1MeOH/DMSO、好ましくはMeOH/DMSO)で洗い、次に濾液を減圧下または温窒素気流下に濃縮して残留物を得ても良い。
【0271】
一般手順Bの説明
製造番号B.1:6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0272】
【化64】
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マイクロ波バイアルに、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(0.70g、3.0mmol、実施例1、段階A)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(0.32g、3.3mmol、Matrix Scientific)、Xantphos(0.37g、0.63mmol)、Pd(OAc)
2(0.068g、0.30mmol)、炭酸セシウム(2.453g、7.53mmol)および1,4−ジオキサン(7mL)を加えた。混合物をマイクロ波装置において約120℃で約1.5時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄した。シリカゲル(2g)を濾液に加えた。混合物を減圧下に濃縮し、0から50%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミンを得た(0.55g、73%、NMRによる純度75%)。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.29分;MS m/z:249(M+H)
+。
【0273】
一般手順C:アリールまたはヘテロアリールハライドのボロン酸またはボロン酸エステルとの反応
アリールハライド(好ましくは1当量)、ボロン酸またはボロン酸エステル(1−2.5当量、好ましくは1.3−2.0当量)、および無機塩基(例えば、フッ化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸セシウム、好ましくは炭酸セシウム;1.1から16当量、好ましくは2から3当量)の溶媒(例えばTHF、DME、DMF、1,4−ジオキサン、DME/水、1,4−ジオキサン/水、トルエン/EtOH/水、THF/MeOH/水または1,4−ジオキサン/EtOH/水;好ましくはTHF/MeOH/水、1,4−ジオキサン/EtOH/水またはDME)中混合物に、パラジウム触媒(例えばトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(アセタト)−トリフェニルホスフィンパラジウム(II)、ポリマー結合FibreCat(商標名)1032、SiliaCat DPP−Pd[Silicycle]、(1,1′−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)、またはジクロロビス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(II)を加え、好ましくはトリス(ベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)またはテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.01から0.20当量、好ましくは0.1当量)および適宜に配位子(例えばトリシクロヘキシルホスフィン、XPhos、Xantphos、tert−ブチル−XPhos、またはトリ−t−ブチル−ホスファン;好ましくは配位子なし、XPhos、またはXantphos(0.01から1.0当量、好ましくは0.1から0.2当量)を加える。反応混合物を、約40から120℃(好ましくは約80から90℃)で約1から24時間(好ましくは約2時間)熱的に加熱するか、約100から200℃(好ましくは約120から150℃)で約5分から3時間(好ましくは約30分)マイクロ波で加熱する。TLC、HPLC、またはLCMSによるモニタリングで反応が完了するまで進行していない場合、追加の試薬および反応物を加えても良く、マイクロ波でさらに約5分から3時間(好ましくは約30分)または同一もしくは異なる加熱方法によって同一もしくはより高い温度で熱的に1から24時間(好ましくは約2時間)、反応液を再度加熱することができる。反応がそれ以上進行しなくなるまで、このプロセスを繰り返す。反応混合物を放冷して環境温度とし、以下の方法の一つを用いて後処理することができる。方法1.水を含む反応において、反応混合物を濾過し、次に有機溶媒(例えば、DCMまたはEtOAc)で希釈しても良い。層を分離し、有機溶液を水および/またはブラインで洗浄しても良く、MgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去する。方法2.反応混合物を減圧下に濃縮する。方法3.触媒を濾過によって除去し、濾液を減圧下に濃縮し、または濾液を水および/またはブラインで洗浄し、層を分離し、有機溶液をMgSO
4またはNa
2SO
4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下に除去する。方法4.水および/またはMeOHを加え、得られた沈澱を濾取する。
【0274】
一般手順Cの説明
製造番号C.1:tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0275】
【化65】
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8−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.500g、1.34mmol、製造番号A.1)のDME(12mL)中溶液に、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.791g、2.68mmol、Combi−Blocks)、XPhos(0.058mg、0.134mmol)、トリス(ベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)(0.123g、0.134mmol)およびCs
2CO
3(1.30g、4.02mmol)を加えた。マイクロ波リアクターで、混合物を約140℃で約30分加熱した。得られた溶液を濾過し、固体をDCMで洗浄し、次に水およびブラインで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で脱水し、濃縮して粗固体を得て、それをMeOHで洗浄して、tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.25g、40%)を褐色固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ10.05(s、1H)、9.65(d、J=7.9Hz、1H)、8.60(s、1H)、8.50−8.38(m、1H)、7.82(d、J=12.3Hz、1H)、7.71(t、J=9.5Hz、1H)、7.20(t、J=6.6Hz、1H)、6.68(d、J=11.9Hz、1H)、4.44(brs、2H)、4.24(brs、2H)、2.64(brs、2H)、2.24−1.96(m、4H)、1.59−1.35(s、9H)。
【0276】
【表5】
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【0277】
一般手順D:Boc保護アミンの酸性開裂
N−Bocアミン(1当量)の有機溶媒(例えば、DCM、DCE、EtOAc、1,4−ジオキサンまたはMeOH、好ましくはDCM、EtOAc、MeOHまたは1,4−ジオキサン)中溶液に、酸(例えば、TFAまたはHCl(HClは市販品を購入することができるか、MeOHと塩化アセチルとでイン・サイツで発生させることができるものと考えられる)、好ましくはHCl;2から100当量、好ましくは25から50当量)を加える。混合物を約0から100℃(好ましくは約20から60℃)で約1から24時間(好ましくは約1から12時間)撹拌する。適宜に、追加の酸(2から35当量、好ましくは20から25当量)を加えることができ、混合物を約0から100℃(好ましくは約20から60℃)で約1から24時間(好ましくは約1から6時間)撹拌する。固体が混合物で存在する場合、混合物を濾過し、固体を濾過し、固体を1,4−ジオキサンまたはEt
2Oなどの有機溶媒で洗浄することができる。次に、得られた固体を真空乾燥して、標的化合物を得ても良い。あるいは、混合物を減圧下に濃縮して、最終化合物を得ても良い。あるいは、残留物または溶液を、水と有機溶媒(例えば、EtOAc、Et
2OまたはDCM)との間で分配しても良い。有機層を単離し、特に順序はないが水および/または塩基(例えば、NaHCO
3、Na
2CO
3、NaOH、KOHまたはNH
4OH)を含む水溶液および/または無機塩(例えば、NaCl、Na
2SO
3またはNa
2S
2O
3)を含む水溶液で洗浄しても良い。次に、有機溶液を脱水剤(例えば、無水MgSO
4またはNa
2SO
4)で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、標的化合物を得ても良い。
【0278】
一般手順Dの説明
製造番号D.1:8−((6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン
【0279】
【化66】
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3−[8−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル]−ピロリジン−1−カルボン酸メチルアミド(1.60g、3.45mmol、製造番号E.1)のEtOAc(20mL)中溶液に、HCl/EtOAc(20mL)を加えた。混合物を約25℃で約12時間撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して、8−((6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(1.20g、96%)を褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R
t=2.12分;MS m/z:364(M+H)
+。
【0280】
【表6】
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【0281】
一般手順E:二重結合の水素化
反応容器にアルケン(1当量)を、無希釈でまたは有機溶媒または溶媒混合物(例えば、THF、EtOAc、MeOH、EtOHまたはMeOH/AcOH、好ましくはTHFまたはMeOH)中の溶液として入れ、次にPd(OH)
2またはPd/C(0.005から3当量、好ましくは2当量)を固体としてまたは有機溶媒もしくは溶媒混合物(例えば、AcOH、THF、EtOAc、MeOH、EtOHまたはMeOH/AcOH、好ましくはAcOH)中で加える。アルケンをPd混合物に加えても良い。反応混合物に水素を吹き込む。混合物を、ほぼ大気圧から約0.41MPa(60psi)(好ましくは約0.34MPa(約50psi))の水素下に、約20から60℃(好ましくは環境温度)で、約0.5から5日間(好ましくは約1から3日間)撹拌するか、振盪する(好ましくは、大気圧水素を用いる場合は撹拌し、またはより高圧の水素を用いる場合は振盪する)。反応混合物をセライト(R)層またはナイロン膜で濾過した。フィルターケーキを有機溶媒(例えば、THF、EtOAc、DCM、MeOH、またはEtOH、好ましくは反応溶媒)で洗い、濾液を減圧下に濃縮して標的化合物を得た。
【0282】
反応は、上記で挙げた溶液と同じ選択で、H−cubeを用いて流動化学スタイルで行うこともできると考えられる。溶液としての反応混合物を、1バールから80バール(好ましくは約40から60バール)の水素下に、約20から80℃(好ましくは30から60℃)で約0.5から24時間(好ましくは約8時間)にわたって、Pd(OH)
2/CまたはPd/Cを充填したcatcart(R)に通す。次に、混合物を減圧下に濃縮して標的化合物を得る。
【0283】
一般手順Eの説明
製造番号E.1:tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0284】
【化67】
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3−[8−(2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル]−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.0g、4.33mmol、製造番号C.1)のMeOH(300mL)およびTHF(60mL)中溶液に、10%Pd/C(2g)およびAcOH(30mL)を加えた。懸濁液を約72時間にわたり約25℃でH
2(約0.34MPa(50psi))雰囲気下に撹拌した。得られた溶液をセライト(R)で濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル3−(8−((2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.8g、90%)を得た。LC/MS(表1、方法c)R
t=1.40分;MS m/z:464(M+H)
+。
【0285】
【表7】
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【0286】
一般手順F:酸塩化物およびアミンからのアミドの生成、またはカルボノクロリデートおよびアミンからのカーバメートの生成
適宜に塩酸塩としてのアミン(1当量)の有機溶媒(例えば、DCM、DCE、DMF、DMA、NMP、THF、Et
2Oまたは1,4−ジオキサン、好ましくはDMA、DMFまたはDCM)中溶液に0から25℃(好ましくは室温)で、塩基(例えば、TEA、DIEAまたはピリジン;1から50当量、好ましくはピリジン10から30当量またはDIEA 2から3当量)および酸塩化物またはカルボノクロリデート(1から3当量、好ましくは1.2当量)を加える。混合物を約0から60℃(好ましくは約25から50℃)で約5分から20時間(好ましくは約1から12時間)撹拌する。適宜に、混合物をAcOHで中和する。適宜に、混合物を減圧下に濃縮して、最終化合物を得る。適宜に、混合物を媒体(例えば、シリカゲルまたはセライト(R))で濾過し、それを適切な溶媒(例えば、EtOAc、1,4−ジオキサン、THF、MeCN、DCM、Et
2O、MeOH、EtOH)で洗い、次に適宜に減圧下に濃縮して残留物を得る。適宜に、残留物または溶液を水と有機溶媒(例えば、EtOAc、Et
2OまたはDCM)との間で分配することができる。有機層を単離し、適宜に、特に順序はないが、水および/または酸(例えば、HCl、AcOHまたはNH
4Cl)を含む水溶液および/または塩基(例えば、NaHCO
3、Na
2CO
3、NaOH、KOHまたはNH
4OH)を含む水溶液および/または無機塩(例えば、NaCl、Na
2SO
3またはNa
2S
2O
3)を含む水溶液で洗浄しても良い。次に、適宜に、有機溶液を脱水剤(例えば、無水MgSO
4またはNa
2SO
4)で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して標的化合物を得ることができる。
【0287】
一般手順Fの説明
実施例F.1:8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン
【0288】
【化68】
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8−((6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.090g、0.25mmol、製造番号D.1)のDCM(4mL)中溶液に、DIEA(0.130mL、0.743mmol)、次にアクリロイルクロライド(0.045g、0.495mmol)を加えた。混合物を約12時間にわたり約25℃で撹拌した。得られた溶液を減圧下に濃縮して粗生成物を得て、それを分取HPLC(表1、方法i)によって精製して、8−((6−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−2(3H)−オン(0.054g、52%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R
t=2.62分;MS m/z:418(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0289】
【表8】
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【0290】
一般手順G:立体異性体のキラル分取HPLC分離
化合物のラセミ混合物について、分取HPLCを用いるキラル精製を行う。移動相AおよびBを用いる代表的な勾配を、表2、方法(1から6)に記載している。示したように、表2からの方法(1から6)をそれぞれ用いて、ラセミ混合物のキラル分離を行った。
【0291】
一般手順Gの説明
製造番号G.1およびG.2:(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0292】
【化69】
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tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(実施例6、段階C)のラセミ混合物をキラル分取(表2、方法6)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、40.2%、OR=負)および(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.442g、40.9%、OR=正)[立体化学は任意に割り当てている]を得る。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.96分;MS m/z:385(M+H)
+。
【0293】
【表9】
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【0294】
一般手順H:スルホニルクロライドおよびアミンからのスルホンアミドの生成
アミン(好ましくは1当量)および塩基(例えば、ピリジン、DIEAまたはTEA;1.1から5当量、好ましくは2から3当量のDIEA)の有機溶媒(例えば、DMA、DMFまたはTHF、好ましくはDMA)中溶液に約0℃で、スルホニルクロライド(1.0から1.2当量)を加える。約5から120分(好ましくは10から30分)後、反応混合物を、撹拌しながら氷水にゆっくり加える。氷が完全に融解した後に沈澱が存在する場合、得られた固体を真空濾過によって回収して粗生成物を得る。あるいは、抽出後処理または反応混合物の減圧下での濃縮を行うことができる。
【0295】
一般手順Hの説明
実施例H.1:(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0296】
【化70】
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(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.073g、0.21mmol、実施例3、段階B)およびDIEA(0.093mL、0.54mmol)のDMA(1.5mL)中溶液に約0℃で、エテンスルホニルクロライド(0.025mL、0.22mmol)を加えた。約20分後、反応混合物を撹拌しながら、氷水(約10mL)にゆっくり加えた。氷が完全に融解した後、得られた固体を真空濾過によって回収し、55℃で真空乾燥して純度の低い生成物を得た。固体をMeOH(1mL)で磨砕した。得られた固体を真空濾過によって回収して、追加のMeOH(1mL)で洗浄し、55℃で真空乾燥して、LCMSによって純度がほとんど変わらない固体を得た。濾液および固体を再度組み合わせ、減圧下に濃縮し、0%から5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.024g、26%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=2.00分;MS m/z:431(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0297】
一般手順I: アミンと臭化シアンとからのシアナミドの生成
アミン(好ましくは1当量)および塩基(例えば、炭酸セシウムまたはTEA;1から10当量、好ましくは1から5当量)のDCM、DMA、THFもしくはDMF(好ましくはDMAまたはTHF)などの溶媒中混合物に約−5から25℃(好ましくは0℃)で、臭化シアン(1から3当量、好ましくは1.1から2.2当量)を加える。反応温度を維持し、昇温させる。約5から120分後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、抽出する(例えばDCMで)。適宜に、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4またはMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。
【0298】
一般手順Iの説明
実施例I.1:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル
【0299】
【化71】
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N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.10g、0.35mmol)および炭酸セシウム(0.460g、1.41mmol)のDMA(3.0mL)中混合物に約0℃で、臭化シアン(0.075g、0.71mmol)を加えた。反応浴を昇温させて約10℃とした。約30分後、水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(15mLで3回)。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をDCMに溶かして0%から50%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによる精製を行って、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボニトリル(0.076g、70%)を約55℃で真空乾燥後に淡黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=1.43分;MS m/z:309(M+H)
+。BTK酵素IC
50=B。
【0300】
【表10】
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【0301】
実施例1.1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0302】
【化72】
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【0303】
段階A:8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
【0304】
【化73】
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2−アミノ−3−ブロモ−5−クロロピリジン(10.0g、48.2mmol、Ark Pharm)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中溶液に、DMF−DMA(17.2g、145mmol)を加え、混合物を130℃で約18時間撹拌した。混合物を冷却し、溶媒留去して乾固させた。褐色固体のMeOH(80.0mL)およびピリジン(7.80mL、96mmol)中溶液を氷冷下に撹拌しながら、それにヒドロキシルアミン−o−スルホン酸(7.63g、67.5mmol)を加えた。反応液を昇温させて約25℃とし、約18時間撹拌した。混合物を溶媒留去し、固体残留物をDCM(150mL)に溶かし、飽和重炭酸ナトリウム(200mL)、水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。有機混合物をBiotage相セパレータで濾過して残留水を除去し、溶媒留去して乾固させて、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジンを橙赤色固体として得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた(6.1g、粗64%)。
1H NMR(CDCl
3)δ8.65(d、J=1.8Hz、1H)、8.39(s、1H)、7.80(d、J=1.7Hz、1H)。
【0305】
段階B.6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0306】
【化74】
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マイクロ波バイアルに、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.59g、6.84mmol、実施例1、段階A)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(0.731g、7.52mmol、Matrix Scientific)、Xantphos(0.831g、1.44mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.154g、0.684mmol)、炭酸セシウム(5.57g、17.1mmol)および1,4−ジオキサン(12mL)を加えた。混合物をマイクロ波装置で約1.5時間にわたり約120℃で加熱した。反応液を冷却して室温とし、減圧下に濃縮した。残留物をMeOH(10mL)で超音波処理して均一懸濁液を得て、次に濾過した。LC/MSでは、固体および濾液の両方での純度の低い生成物が示された。固体および濾液を合わせ、減圧下に濃縮し、DCM/MeOH(3:1;250mL)に再度溶かし、次にシリカゲルを加えた。懸濁液を減圧下に濃縮し、0%から60%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮して、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミンを得た(1.63g、約96%、NMRによる純度約86%)。LC/MS(表1、方法e)R
t=2.33分;MS m/z:248(M+H)
+。
【0307】
段階C.tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0308】
【化75】
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10mLマイクロ波管に、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.21g、0.84mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.35g、1.2mmol、Combi−Blocks)、THF(5mL)、MeOH(1mL)および炭酸ナトリウム(1.27mL、2.53mmol)を加えた。混合物に窒素を吹き込み、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(0.069g、0.084mmol)を加えた。バイアルを密閉した。混合物をマイクロ波装置において約130℃で約1時間加熱した。反応混合物をセライト(R)で濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮した。粗生成物を0%から80%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、MeOH(1mL)で磨砕した。得られた固体を真空濾過によって回収し、追加のMeOH(5mL)で洗浄し、次に約55℃で真空乾燥して、tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.17g、53%)を得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=3.09分;MS m/z:382(M+H)
+。
【0309】
段階D.tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0310】
【化76】
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250mLステンレス圧力瓶中、tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(1.40g、3.67mmol)、MeOH(100mL)、THF(5mL)、AcOH(5mL)を乾燥10%Pd/C(0.450g、0.423mmol)に加えた。反応混合物を約0.21MPa(30psi)のH
2下に室温で約16時間撹拌した。分析HPLCでは、原料および生成物が存在することが示された。乾燥10%Pd/C(0.450g、0.423mmol)を加え、室温で約4日間にわたり水素化を続けた。混合物をナイロン膜で濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を0%から50%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.752g、52%)を得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=2.21分;MS m/z:384(M+H)
+。
【0311】
段階E.N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0312】
【化77】
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tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.076g、0.20mmol)のMeOH(0.75mL)中溶液に、HCl(4M 1,4−ジオキサン中溶液、0.75mL、3.00mmol)を加えた。反応液を室温で約3.5時間撹拌し、減圧下に濃縮した。残留物を0から100%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.061g、約109%、NMRにより約91%)を得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。LC/MS(表1、方法e)R
t=0.63分;MS m/z:284(M+H)
+。
【0313】
段階F.1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0314】
【化78】
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N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.143g、0.505mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.220mL、1.26mmol)のDMA(2.5mL)中溶液に約0℃で、アクリロイルクロライド(0.043mL、0.530mmol)を加えた。約2分後、氷浴を外し、反応液を室温で撹拌した。約25分後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(10mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を50%から100%EtOAc/DCMで溶離を行い100%EtOAcで長時間維持するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.11g、65%)を白色泡状物として得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=1.56分;MS m/z:338(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0315】
実施例2:1−(3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オントリフルオロアセテート
【0316】
【化79】
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【0317】
段階A:6−クロロ−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0318】
【化80】
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マイクロ波管に、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.00g、4.30mmol、実施例1、段階A)、6−メトキシピリダジン−3−アミン(0.538g、4.30mmol)、Xantphos(0.523g、0.903mmol)、Pd(OAc)
2(0.097g、0.43mmol)、炭酸セシウム(2.80g、8.60mmol)および1,4−ジオキサン(15mL)を加えた。反応液を真空で脱気し、窒素を再充填した。容器を密閉し、マイクロ波オーブン中約120℃で約1.5時間加熱した。混合物を冷却し、セライト(R)で濾過し、濃縮した。得られた残留物を20%から70%EtOAc/ヘキサンの勾配で溶離を行うで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.500g、42%)を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ8.84(d、J=1.7Hz、1H)、8.30−8.20(m、2H)、7.65(s、1H)、7.09(t、J=6.8Hz、1H)、7.00(dd、J=12.4、6.7Hz、1H)、4.12(d、J=7.1Hz、3H)。
【0319】
段階B:tert−ブチル3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0320】
【化81】
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6−クロロ−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(3.45g、12.47mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(5.52g、18.7mmol、Combi−Blocks)、炭酸カリウム(3.45g、24.9mmol)1,4−ジオキサン(100mL)、および水(50mL)の混合物に、窒素下にPd
2(dba)
3(1.14g、1.25mmol)およびジシクロヘキシル(2′,4′,6′−トリイソプロピル−[1,1′−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.594g、1.25mmol)を加えた。混合物を約100℃で窒素下に約16時間加熱した。反応混合物を水とDCMとの間で分配した。有機層を濃縮し、20%から80%EtOAc/ヘキサンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−((6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(3.2g、62%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R
t=1.38分;MS m/z:410(M+H)
+。
【0321】
段階C:tert−ブチル3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0322】
【化82】
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tert−ブチル3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(0.20g、0.49mmol)のTHF(120mL)中溶液に、10%Pd/C(0.50g、0.47mmol)を加えた。混合物を室温で約0.17MPa(約25psi)のH
2下に約24時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下に濃縮して、tert−ブチル3−(8−((6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.18g、90%)。LC/MS(表1、方法d)R
t=1.01分;MS m/z:412(M+H)
+。
【0323】
段階D:N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0324】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル3−(8−((6−メトキシピリダジン−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.600g、1.46mmol)のDCM(360mL)中溶液に、TFA(12mL、156mmol)を加えた。混合物を室温で約6時間撹拌した。混合物を濃縮してN−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミンを得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた(0.50g、粗100%)。LC/MS(表1、方法d)R
t=1.46分;MS m/z:312(M+H)
+。
【0325】
段階E:1−(3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オントリフルオロアセテート
【0326】
【化84】
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N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.080g、0.26mmol)およびTEA(0.143mL、1.03mmol)のDCM(2mL)中溶液に、アクリロイルクロライド(0.023g、0.257mmol)を約0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。水を加えて反応停止した。反応混合物を水とDCMとの間で分配した。有機層を濃縮し、分取HPLC(表1、方法z)によって精製して、1−(3−(8−(6−メトキシピリダジン−3−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オントリフルオロアセテート(0.049g、52%)を得た。LC/MS(表1、方法d)R
t=2.29分;MS m/z:366(M+H)
+。BTK酵素IC
50=B。
【0327】
実施例3.(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0328】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
段階A.(S)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0330】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
250mLステンレス圧力瓶中の乾燥10%Pd/C(0.50g、0.40mmol)に、tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(1.00g、2.28mmol[6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン[Ark Pharm]でBを用い、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート[Combi−Blocks])、MeOH(100mL)およびAcOH(4mL)でCを用いて製造]を加えた。反応混合物を約0.34MPa(50psi)のH
2下に室温で撹拌した。3日後、混合物をナイロン膜で濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をシリカゲルクロマトグラフィーで溶離を行う0%から100%DCM/MeOH/NH
4OH(950:45:5)/DCMによって精製した。生成物含有分画を合わせ、減圧下に濃縮し、約70℃で真空乾燥して、生成物のラセミ混合物を得た(0.72g)。化合物をキラル分取SFC(表2、方法2)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.26g、26%)および(R)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.32g、32%)を得た[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法e)R
t=1.45分;MS m/z:441(M+H)
+。
【0331】
段階B.(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0332】
【化87】
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(S)−tert−ブチル3−(8−((3,4−ジメトキシフェニル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.25g、0.568mmol、立体化学は任意に割り当てている)のMeOH(2.0mL)中溶液に、HCl(4M 1,4−ジオキサン中溶液、2.0mL、8.00mmol)を加えた。反応混合物を室温で約4時間撹拌し、減圧下に濃縮した。残留物をDCM/MeOH/NH
4OHに溶かし、シリカゲル(1g)上で濃縮して、シリカゲルで溶離を行う0%から100%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)/DCMで溶離を行い、100%DCM/MeOH/NH
4OH(90:9:1)で長時間維持するシリカゲルで精製を行った。生成物含有分画を合わせ、濃縮し、約70℃で真空乾燥して、(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.15g、78%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=1.45分;MS m/z:341(M+H)
+。
【0333】
段階C.(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0334】
【化88】
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(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.073g、0.21mmol)およびDIEA(0.093mL、0.54mmol)のDMA(1.5mL)中溶液に約0℃で、エテンスルホニルクロライド(0.025mL、0.22mmol)を加えた。約20分後、反応混合物を、氷水(約10mL)に撹拌しながらゆっくり加えた。氷が完全に融解した後、得られた固体を真空濾過によって回収し、55℃で真空乾燥して、純度の低い生成物を得た。固体をMeOH(1mL)で磨砕した。得られた固体を真空濾過によって回収し、追加のMeOH(1mL)で洗浄し、55℃で真空乾燥して、LCMSによる純度がほとんど変わらない固体を得た。濾液および固体を再度合わせ、減圧下に濃縮し、0%から5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含む分画を減圧下に濃縮し、約55℃で真空乾燥して、(S)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)−6−(1−(ビニルスルホニル)ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.024g、26%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法e)R
t=2.00分;MS m/z:431(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0335】
実施例4:1−{(R)−3−[8−(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル]−ピロリジン−1−イル}−プロペノン
【0336】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
段階A:N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0338】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコに、1,4−ジオキサン(129mL)を入れ、窒素で10分間脱気してから、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(21.5g、64.7mmol、実施例1、段階A)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(9.91g、71.2mmol、製造番号1)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(6.74g、11.65mmol)、ジアセトキシパラジウム(1.308g、5.83mmol)、および炭酸セシウム(63.3g、194mmol)を加えた。反応混合物を窒素で約10分間脱気し、約120℃で約1時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水400mLをゆっくり加え、高撹拌した。得られた沈澱を濾過し、真空オーブンで終夜乾燥させて、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(23.8g、102%、85%純度)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.79分;MS m/z:292、294(M+H)
+。
【0339】
段階B:tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0340】
【化91】
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乾燥機乾燥した2リットル三頸フラスコに、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(23g、79mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(40.0g、134mmol、Combi Blocks)、1,4−ジオキサン(330mL)およびリン酸カリウム(40.3g、190mmol)の水溶液(水66.0mL)を入れた。反応液にアルゴンを25分間吹き込み、次にXphos パラダサイクル G1(2.92g、3.96mmol)を加えた。反応混合物にアルゴンを約30分間吹き込み、約60℃で約80分加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水約400mLを反応混合物にゆっくり加えた。得られた沈澱を濾取し、真空乾燥機で乾燥させた。フィルターケーキをDCM(1リットル)に取り、ブライン(350mL)で洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。固体をジエチルエーテル約200mLで磨砕した。得られた沈澱を濾取し、真空乾燥機で乾燥させて、tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(31.3g、93%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=2.10分;MS m/z:424(M+H)
+。
【0341】
段階C:(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0342】
【化92】
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EtOH(0.50mL)を、4mL圧力瓶中のtert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(5.24mg、0.012mmol)および20重量%水酸化パラジウム/炭素(1.06mg、7.55μmol)に加えた。混合物を約0.41MPa(60psi)の水素下に約50℃で約2時間撹拌した。触媒をセライト(R)層で濾去し、残った溶媒を減圧下に濃縮した。粗反応混合物を10%から60%EtOAc/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(14.5g、47%)を得た。ラセミ混合物をキラル分取HPLC(表2、方法9)によって精製して、(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.79g、12%、OR=+)および(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(4.67、15%、OR=−)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=2.03分;MS m/z:426(M+H)
+。
【0343】
段階D:(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0344】
【化93】
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フラスコに、(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.7g、8.70mmol)および1,4−ジオキサン(43mL)と塩化水素(4N 1,4−ジオキサン中溶液、21mL、87mmol)を入れた。反応液を約35℃で約90分間加熱した。溶媒を減圧下に濃縮した。残った残留物をDCM(43mL)に取り、冷却して約−40℃とし、次にN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(7.59mL、43.5mmol)およびアクリロイルクロライド(0.918mL、11.30mmol)を加えた。反応液を約−40℃で約10分間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。粗残留物を0%から8%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。次に、化合物を、10:1体積比を用いてMeCNから再結晶して、(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(2.4g、72.7%OR=+)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.41分;MS m/z:380(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0345】
実施例5.(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0346】
【化94】
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【0347】
段階A.N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0348】
【化95】
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1,4−ジオキサン(5mL)中の8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(0.500g、2.151mmol、実施例1、段階A)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.329g、2.366mmol、製造番号1)、Xantphos(0.261g、0.452mmol)、Pd(OAc)
2(0.048g、0.215mmol)およびCs
2CO
3(1.752g、5.38mmol)に窒素を吹き込んだ。溶液をマイクロ波装置にて約120℃で約1.5時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、DCM(20mLで3回)と水(20mL)との間で分配した。有機層を合わせ、濃縮し、20%から60%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルによって精製して、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.348g、55.7%)を得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.82分;MS m/z:291(M+H)
+。
【0349】
段階B.tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
【0350】
【化96】
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10mLマイクロ波管に、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.576g、1.981mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.858g、2.77mmol、Anichem)、THF(3mL)、MeOH(0.600mL)および2M炭酸ナトリウム水溶液(2.97mL、5.94mmol)を加えた。混合物に窒素を吹き込み、次に1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロライドジクロロメタン錯体(0.162g、0.198mmol)を加えた。バイアルを密閉し、再度窒素を吹き込んだ。反応混合物をマイクロ波装置にて約130℃で約1時間加熱した。反応混合物をセライト(R)で濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄し、減圧下に濃縮した。得られた残留物を0%から10%DCM/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.704g、65.0%)を明褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=2.19分;MS m/z:438(M+H)
+。
【0351】
段階C.(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【0352】
【化97】
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tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.704g、1.609mmol)のTHF(15mL)、MeOH(15mL)およびAcOH(10mL)中溶液を、パールマン触媒catcart(R)を有するH−cubeに約45℃で約50バールのH
2下に約16時間通した。LC/MSにより、完全に変換されていることが示された。溶媒を減圧下に濃縮した。ラセミ混合物をキラル分取HPLC(表2、方法7)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.050g、7.07%)および(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.053g、7.49%)を得た[立体異性体は任意に割り当てる]。LC/MS(表1、方法l)R
t=2.17分;MS m/z:440(M+H)
+。
【0353】
段階D.(R)−N−(6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0354】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコに、MeOH(3.0mL)を入れ、冷却して約0℃とした。アセチルクロライド(0.364mL、5.12mmol)を滴下した。混合物を室温で約2時間撹拌した。溶液を(R)−tert−ブチル3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.050g、0.114mmol)に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮して、(R)−N−(6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミンを明黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.12分;MS m/z:340(M+H)
+。粗取得物を、それ以上精製せずに次の段階で用いた。
【0355】
段階E.(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0356】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコに、THF(1.1mL)中の(R)−N−(6−(ピペリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.039g、0.115mmol)およびTEA(0.072mL、0.517mmol)を入れた。反応混合物を、氷浴で冷却して約0℃とした。アクリロイルクロライド(0.01mL、0.126mmol)を加えた。混合物を約20分間撹拌し、次に水(1.0mL)で希釈した。反応混合物を分取HPLC(表1、方法k)によって精製して、(R)−1−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.016g、35%、OR=+)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.58分;MS m/z:394(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0357】
実施例6.(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0358】
【化100】
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【0359】
段階A.6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0360】
【化101】
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NaH(0.864g、60%、36mmol)のTHF(50mL)中混合物に、1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(2.097g、21.59mmol)を加えた。混合物を約0℃で約0.5時間撹拌した。6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(5g、17.99mmol、Ark Pharm)のTHF(30mL)中溶液をゆっくり加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水(5mL)を加えた。混合物を濃縮して乾固させた。上記の方法に従って、さらに二つの反応混合物を作った。3バッチ全てを合わせ、水(100mL)を加えた。混合物をEtOAcで抽出した(500mLで3回)。有機相をNa
2SO
4で脱水し、減圧下に濃縮し、25%から50%EtOAc/PEで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(12g、76%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−D6)δppmδ10.71(s、1H)、8.59−8.56(d、J=12、2H)、8.07(s、1H)、7.76(s、1H)、3.86(s、3H)。
【0361】
段階B.tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート
【0362】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(5g、17mmol)の1.4−ジオキサン(90mL)および水(30mL)中溶液に、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(10.04g、34mmol、Combi−Blocks)、Cs
2CO
3(16.62g、51mmol)およびPd(PPh
3)
2Cl
2(0.747g、1.7mmol)を加えた。混合物をN
2保護下に約120℃で約12時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残留物を25%から50%EtOAc/PEで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(4.5g、69%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−D6)δppm10.31−10.30(d、J=4、1H)、8.55(s、1H)、8.37−8.30(d、J=28、1H)、8.13−8.10(d、J=12、1H)、7.79−7.75(d、J=16、1H)、6.67−6.64(d、J=12、1H)、4.46−4.43(d、J=12、2H)、4.25(s、2H)、3.30(s、3H)、1.46−1.44(d、J=8、9H)。
【0363】
段階C.tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0364】
【化103】
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tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(4.5g、11.77mmol)のTHF(500mL)中溶液に、アルゴン保護下にPd/C(4.5g、10%、4.23mmol)を加えた。反応混合物を室温でH
2(約0.097MPa(約14psi))下に約12時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(4.16g、92%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法d)R
t=2.94分;MS m/z:385(M+H)
+。
【0365】
段階D.(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートおよび(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【0366】
【化104】
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tert−ブチル3−(8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートをキラル分取HPLC(表2、方法6)によって分離して、(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、40.2%、OR=+)および(R)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.442g、40.9%、OR=−)を両方とも白色固体として得た[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法l)R
t=1.96分;MS m/z:385(M+H)
+。
【0367】
段階E.(S)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0368】
【化105】
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フラスコにMeOH(30mL)を入れ、冷却して約0℃とした。アセチルクロライド(3.60mL、50.9mmol)を滴下した。混合物を室温で約2時間撹拌した。溶液を(S)−tert−ブチル3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.435g、1.132mmol)に加えた。反応混合物を室温で約3時間撹拌した。溶媒を除去して、(S)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンをオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法l)R
t=0.99分;MS m/z:285(M+H)
+。粗取得物をそれ以上精製せずに次で用いた。
【0369】
段階F.(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン
【0370】
【化106】
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(S)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−(ピロリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.200g、0.703mmol)、TEA(0.49mL、3.52mmol)のDMF(3.5mL)中溶液に、アクリロイルクロライド(0.057mL、0.703mmol)を加えた。反応混合物を室温で約30分間撹拌した。水(1.5mL)を加えて反応停止した。混合物を分取HPLC(表1、方法k)によって精製して、(S)−1−(3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(0.075g、31%、OR=+)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.42分;MS m/z:339(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0371】
実施例7:N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0372】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
段階A:6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0374】
【化108】
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炭酸セシウム(42.0g、129mmol)を1,4−ジオキサン(238mL)に加えて白色懸濁液を得た。混合物を窒素で脱気し、次に8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(10g、43.0mmol)(実施例1段階A)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(4.98g、8.60mmol)および1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(3.66mL、43.0mmol)(Combi−Blocks)をそれぞれその順で急速に混合物に加えた。混合物を窒素で脱気し、ジアセトキシパラジウム(0.966g、4.30mmol)を加えた。混合物を窒素でさらに脱気し、約120℃で約1時間加熱した。混合物を放冷して室温とし、EtOAc(250mL)を加えた。混合物を撹拌し、セライト(R)で濾過し、EtOAcで洗浄し(50mLで5回)、濃縮して黒色シロップを得て、それをDCM(250mL)と水(100mL)との間で分配した。有機層を抜き取り、水層をDCM(100mL)によって抽出し、合わせたDCM層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して黒色シロップを得て、それをシリカゲル(75g)の上に乗せ、20%から55%EtOAc/ヘプタンの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(6.9g、64.5%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.81分;MS m/z249(M+H)
+。
【0375】
段階B:tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート
【0376】
【化109】
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DCM(101mL)中の6−クロロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(5g、20.11mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(8.78g、40.2mmol)を合わせて、淡黄色溶液を得た。N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.123g、1.005mmol)を加え、反応混合物を室温で約18時間撹拌した。混合物を濃縮して黄色固体を得て、それをEtOAc(200mL)および2−MeTHF(50mL)と混合し、クエン酸(10%水溶液、75mLで2回)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(60mLで4回)およびブライン(60mL)で洗浄した。有機層に、DCM(100mL)を加え、溶液を硫酸マグネシウム(13.7g)で脱水し、濾過し、濃縮して、tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート(7.11g、100%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.94分;MS m/z349(M+H)
+。
【0377】
段階C:tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0378】
【化110】
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酢酸カリウム(5.99g、61.1mmol)およびtert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート(7.1g、20.36mmol)を1,4−ジオキサン(70.9mL)に加えて、橙赤色懸濁液を得た。混合物を窒素で脱気し、ビス(ピナコラト)ジボロン(12.92g、50.9mmol)およびXPhos(0.776g、1.628mmol)を順次急速に混合物に加えた。混合物を窒素で脱気し、Pd
2(dba)
3(0.373g、0.407mmol)を加え、混合物を窒素で脱気し、それを約110℃で約18時間加熱した。反応混合物を放冷して室温とし、DCM(30mL)を加え、撹拌し、混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、セライト(R)で濾過し、EtOAcによって洗浄し(30mLで5回)、濃縮して赤色固体を得た。固体をDCM(120mL)およびヘプタン(120mL)に溶かし、赤色溶液を減圧下に濃縮して、ほとんどのDCMおよび少量のヘプタンを除去した。得られた懸濁液を濾過し、ヘプタンで洗浄し(10mLで3回)、真空乾燥機で乾燥してtert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(8.765g、98%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.42分;MS m/z441(M+H)
+。
【0379】
段階D:tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0380】
【化111】
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tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(3.8g、8.63mmol)を1,4−ジオキサン(28.8mL)に加えて、曇った黄色溶液を得た。リン酸カリウム(5.50g、25.9mmol)の水溶液(水9.59mL)を溶液に加えた。反応混合物を窒素で脱気し、XPhosパラダサイクル(0.319g、0.432mmol)を加え、窒素で脱気し、次に3−ブロモシクロペンタ−2−エンオン(2.62mL、23.91mmol)(SynTech)の1,4−ジオキサン中溶液(6mLで3回)を急速に加えた。混合物を窒素で脱気し、約60℃で約18時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、DCM(100mL)で希釈し、セライト(R)で濾過し、DCMで洗浄し(30mLで5回)、濃縮して褐色シロップを得て、それをシリカゲル(20g)に乗せ、2%から5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(2.54g、73%)を得た。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.63分;MS m/z395(M+H)
+。
【0381】
段階E:(S)−tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0382】
【化112】
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(2R,5R)−5−ベンジル−3−メチル−2−(5−メチルフラン−2−イル)イミダゾリジン−4−オン(0.014g、0.051mmol)およびtert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.1g、0.254mmol)をTHF(0.507mL)に加えて黄色懸濁液を得た。混合物を氷浴で冷却して約0℃とした。ジエチル2,6−ジメチル−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボキシレート(0.077g、0.304mmol)およびトリクロロ酢酸(5.11μL、0.051mmol)を加えた。混合物を約44時間撹拌し、冷却浴を環境空気によって昇温させた。次に、粗取得物を0%から5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(S)−tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.088g、88%、OR=負)を得た[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.65分;MS m/z397(M+H)
+。
【0383】
段階F:tert−ブチル(6−((1S,3R)−3−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート
【0384】
【化113】
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(S)−tert−ブチル(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(14g、35.3mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(6.42g、53.0mmol)をTHF(72.7mL)に加えて、橙赤色溶液を得た。混合物を窒素で脱気し、次にテトラエトキシチタン(24.17g、106mmol)を加え、溶液を約50℃で約18時間加熱した。反応混合物を冷却して室温とし、溶液をドライアイス/MeCN浴で冷却して約−50℃とし、水素化ホウ素ナトリウム(1.924g、50.9mmol)を1回で加えた。反応混合物を撹拌し、冷却浴を徐々に4時間かけて昇温させた。得られた赤色溶液を、撹拌した塩化ナトリウム水溶液(24%、400mL)に滴下した。THF(100mL)および2−MeTHF(200mL)を加え、溶液を約1時間撹拌した。上の有機層を吸引によって傾斜法で取り、水系懸濁液を2−MeTHF(200mL)加え、約30分撹拌し、それをセライト(R)で濾過し、2−MeTHFによって洗浄し(50mLで4回)、濾液を分配し、有機層を合わせ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液によって洗浄し(100mLで2回)およびブライン(100mL)、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮して、黄色固体20gを得て、それを0%から6.5%MeOH/DCMの勾配で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して黄色固体14.6gを得た。混合物をキラル分取(表2、方法8)によって分離して、tert−ブチル(6−((1S,3R)−3−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメートを得た(7.0g、39.5%、OR=負)[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.90分;MS m/z502(M+H)
+。
【0385】
段階G:6−((1S,3R)−3−アミノシクロペンチル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩
【0386】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
tert−ブチル(6−((1S,3R)−3−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)カーバメート(5.5g、10.96mmol)をMeOH(22.02mL)に加えて、淡黄色溶液を得た。溶液を氷浴で冷却して約0℃とした。塩酸(3.0Mシクロペンチルメチルエーテル中溶液)(43.9mL、132mmol)を滴下漏斗によって滴下した。約1時間撹拌した後に氷浴を外し、次に混合物を室温で約18時間撹拌した。エーテル(100mL)を加え、溶液を1時間撹拌した。懸濁液に、エーテル(50mL)を加え、混合物を濾過した。回収した固体をエーテル(20mLで5回)で洗い、1時間脱水して、6−((1S,3R)−3−アミノシクロペンチル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩を得た。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.04分;MS m/z298(M+H)
+。それをそのまま次の段階で用いた。
【0387】
段階H:N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0388】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
6−((1S,3R)−3−アミノシクロペンチル)−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩(3.66g、10.96mmol)を2−MeTHF(60mL)に加えて白色懸濁液を得た。混合物を氷浴で冷却して約0℃とした。リン酸水素カリウム(22.91g、132mmol)の水溶液(水70mL)を滴下漏斗で滴下し、混合物を約10分間撹拌した。アクリロイルクロライド(0.890mL、10.96mmol)の2−MeTHF(10mL)中溶液を注射器によって約15分かけて滴下し、反応混合物を約0℃で約30分間撹拌した。混合物を分配し、水層を抜き取り、有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mLで2回)、ブライン(50mL)によって洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して淡黄色固体3.63gを得た。MeCN(40mL)を加え、懸濁液を約1時間撹拌し、次にそれを濾過し、回収固体を氷冷MeCN(10mLで4回)、ペンタン(20mLで7回)によって洗って、N−((1R,3S)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドを得た(2.5g、64.9%OR=正)[立体化学は任意に割り当てている]。LC/MS(表1、方法a)R
t=1.48分;MS m/z352(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0389】
実施例8:N−((1R,3S)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1S,3R)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4
H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0390】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
段階A:N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0392】
【化117】
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マイクロ波反応バイアルに、tert−ブチル8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.0g、4.3mmol、実施例1、段階A)、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.658g、4.73mmol、製造番号1)、1,4−ジオキサン(10mL)、Cs
2CO
3(2.80g、8.60mmol)、Xantphos(0.124g、0.215mmol)およびPd
2(dba)
3(0.197g、0.215mmol)を加えた。反応バイアルに窒素を流し、キャップを施し、撹拌し、Biotageマイクロ波リアクター中で、約120℃で約3時間加熱した。反応混合物をDCM(80mL)および水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。有機層を濾過し、減圧下に濃縮し、5%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.85g、61.2%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.56分;MS m/z291(M+H)
+。
【0393】
段階B:tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0394】
【化118】
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N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(2.0g、6.9mmol)、BoC
2O(4.79mL、20.6mmol)、TEA(2.88mL、20.6mmol)およびDMAP(0.840g、6.88mmol)のDCM(100mL)中混合物を室温で終夜撹拌した。有機層を飽和NH
4Clで洗浄した(50mLで3回)。有機層をNa
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗生成物を石油エーテル(60から90℃)から再結晶して、tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(2.5g、86%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法n)R
t=1.72分;MS m/z391(M+H)
+。
【0395】
段階C:tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0396】
【化119】
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丸底フラスコに、tert−ブチル(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.05g、0.13mmol)、ジシクロヘキシル(2′,6′−ジメトキシ−[1,1′−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.016g、0.038mmol)、リン酸カリウム(0.081g、0.38mmol)、水(0.4mL)およびトルエン(4mL)を入れた。反応混合物を窒素で脱気し、次に3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロペンタ−2−エンオン(0.035g、0.17mmol、US20120077814)およびPd
2(dba)
3(0.012g、0.013mmol)を加えた。懸濁液をBiotageマイクロ波装置において約100℃で約2時間加熱した。混合物をカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=40:1)によって精製して、tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメートを得た(0.03g、53.7%)。LC/MS(表1、方法r)R
t=1.57分;MS m/z437(M+H)
+。
【0397】
段階D:tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート
【0398】
【化120】
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丸底フラスコに、MeOH(15mL)中のtert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンタ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.04g、0.09mmol)を入れ、次に10%Pd/C(0.010g、0.092mmol)を加えた。懸濁液を水素雰囲気下に室温で1日撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.03g、75%)を得た。LC/MS(表1、方法r)R
t=1.57分;MS m/z439(M+H)
+。
【0399】
段階E:tert−ブチル(6−(3−(ベンジルアミノ)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0400】
【化121】
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tert−ブチル(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)(6−(3−オキソシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)カーバメート(0.080g、0.18mmol)のDCM(10mL)中溶液をAcOH(0.01mL、0.182mmol)で、次にフェニルメタンアミン(0.098g、0.91mmol)で処理した。室温で窒素下に約20分間撹拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.193g、0.912mmol)を加え、撹拌を終夜続けた。MeOH(2mL)、DCM(10mL)および飽和NaCl(10mL)を加え、層を分離した。水層をDCM(10mL)で抽出した。生成物を分取TLCによって精製して、tert−ブチル(6−(3−(ベンジルアミノ)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.03g、27.9%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.81,1.83分;MS m/z530(M+H)
+。
【0401】
段階F:tert−ブチル(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート
【0402】
【化122】
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tert−ブチル(6−(3−(ベンジルアミノ)シクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.040g、0.076mmol)、10%Pd/C(0.10g、0.944mmol)およびギ酸アンモニウム(0.30g、4.8mmol)のMeOH(20mL)中混合物を窒素下に約2時間還流した。反応混合物を冷却し、セライト(R)で濾過し、濃縮した。残留物を飽和NaCl(30mL)で希釈し、DCMで抽出した(30mLで3回)。合わせた有機層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して、粗tert−ブチル(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.025g、52.7%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.39分;MS m/z440(M+H)
+。
【0403】
段階G:N−(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0404】
【化123】
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丸底フラスコに、tert−ブチル(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)(6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)カーバメート(0.120g、0.273mmol)およびMeOH(6mL)を入れた。4M HClのジオキサン中溶液(0.010mL、0.28mmol)を加え、反応液を室温で約4時間撹拌した。溶液を濃縮して乾固させて、N−(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.085g、60%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.24分;MS m/z340(M+H)
+。
【0405】
段階H:N−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0406】
【化124】
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丸底フラスコに、N−(6−(3−アミノシクロペンチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン塩酸塩(0.102g、0.271mmol)およびDCM(6mL)を入れ、溶液を冷却して約0℃とした。そのフラスコに、TEA(0.378mL、2.71mmol)を加え、溶液を約10分間撹拌し、次にアクリロイルクロライド(0.032g、0.353mmol)のDCM(0.1mL)中溶液を滴下した。混合物を約20分間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮して、N−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.05g、46.8%)を得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.42分;MS m/z394(M+H)
+。
【0407】
段階I:N−((1R,3S)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1S,3R)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4
H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0408】
【化125】
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N−(3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.53g、1.4mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法13)によって分離して、N−((1S,3R)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4
H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.036g、7%、OR=負)を得た。BTK酵素IC
50=A。
【0409】
残った混合物をキラル分取HPLC(表2、方法14)によって再精製して、N−((1R,3S)−3−(8−((6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.033g、17%、OR=正)を得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.42分;MS m/z394(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0410】
実施例9:N−((1S,3R)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1R,3S)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0411】
【化126】
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【0412】
段階A:6−クロロ−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン
【0413】
【化127】
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反応バイアルに、8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(0.500g、2.15mmol、実施例1、段階A)、5−モルホリノピリジン−2−アミン(0.385g、2.15mmol、ArkPharm)、1,4−ジオキサン(10mL)、Cs
2CO
3(1.40g、4.30mmol)、Xantphos(0.0622g、0.108mmol)およびPd
2(dba)
3(0.098g、0.11mmol)を入れた。反応バイアルに窒素を流し、キャップを施し、撹拌し、約120℃で終夜加熱した。反応液を冷却して室温とし、DCM(100mL)および水(80mL)で希釈した。有機層を分離し、水(80mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。抽出物を濃縮して乾固させた後、生成物を20%から50%EtOAc/石油エーテルの勾配で溶離を行うシリカクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.50g、70.3%)を得た。LC/MS(表1、方法r)R
t=1.75分;MS m/z331(M+H)
+。
【0414】
段階B:4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート
【0415】
【化128】
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LDA(37.6mL、75mmol、2M)を、約−78℃でtert−ブチル(3−オキソシクロペンチル)カーバメート(6g、30.1mmol、ArkPharm)のTHF(2mL)中溶液に加えた。約20分後、THF(50mL)中の1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(11.83g、33.1mmol)を加え、撹拌をさらに約10分間続けてから、冷却浴を外し、混合物を室温とした。約2.5時間後、混合物をEt
2Oで希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶液および1N塩酸水溶液で順次洗浄した。溶液をMgSO
4で脱水し、減圧下に濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、中間体4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.4g、14%)を得て、直ちに次を行った。丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(10mL)中の4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホネート(0.6g、1.811mmol)、DPPF(0.050g、0.091mmol)、およびPdCl
2(dppf)−CH
2Cl
2付加物(0.074g、0.091mmol)を入れて、褐色懸濁液を得た。酢酸カリウム(0.53g、5.4mmol)およびビス(ピナコラト)ジボロン(0.460g、1.81mmol)を加えた。得られた混合物を約100℃で終夜加熱した。所望の生成物をカラムによって分離して、tert−ブチル(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.36g、64%)を得た。LC/MS(表1、方法s)R
t=1.85分;MS m/z310(M+H)
+。
【0416】
段階C:tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート
【0417】
【化129】
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10mLマイクロ波反応バイアル中、6−クロロ−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン(0.30g、0.91mmol)、tert−ブチル(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.393g、1.27mmol)、PdCl
2(dppf)(0.066g、0.091mmol)およびK
2CO
3(0.91mL、2.72mmol)の1,4−ジオキサン(4mL)中混合物を約130℃で約3時間加熱した。混合物を冷却して室温とし、DCM(150mL)を溶液に加えた。有機層を飽和NaClで洗浄した(50mLで3回)。有機層をNa
2SO
4で脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取TLCによって精製して、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.35g、66.3%)を淡褐色固体として得た。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.77分;MS m/z478(M+H)
+。
【0418】
段階D:tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)カーバメート
【0419】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンタ−3−エン−1−イル)カーバメート(0.350g、0.733mmol)のMeOH(100mL)中溶液を入れ、次に10%Pd/C(0.050g、0.47mmol)を加えた。懸濁液を水素雰囲気下に室温で約1日撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)カーバメート(0.310g、88%):LC/MS(表1、方法m)を得た。R
t=1.76分;MS m/z480(M+H)
+。
【0420】
段階E:6−(3−アミノシクロペンチル)−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩
【0421】
【化131】
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4M HCl(7mL、28.0mmol)の1,4−ジオキサン中溶液を、tert−ブチル(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)カーバメート(0.310g、0.646mmol)のTHF(14mL)中溶液に滴下した。混合物を室温で約3時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去して、6−(3−アミノシクロペンチル)−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩を得た(0.22g、81%)。LC/MS(表1、方法n)R
t=1.38分;MS m/z380(M+H)
+。
【0422】
段階F:N−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−I]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0423】
【化132】
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TEA(0.073mL、0.53mmol)を、約0℃で6−(3−アミノシクロペンチル)−N−(5−モルホリノピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−アミン塩酸塩(0.219g、0.527mmol)のDCM(8mL)中懸濁液に滴下した。溶液を約10分間撹拌した。次に、アクリロイルクロライド(0.062g、0.68mmol)のDCM(1mL)中溶液を滴下した。混合物を約20分間撹拌し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物を分取HPLCによって精製して、N−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドを得た(0.17g、74%)。LC/MS(表1、方法n)R
t=1.56分;MS m/z434(M+H)
+。
【0424】
段階G:N−((1S,3R)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドおよびN−((1R,3S)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド
【0425】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.160g、0.369mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法15)によって精製して、N−((1S,3R)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミド(0.027g、17%、OR=負)を得た。BTK酵素IC
50=B。
【0426】
残った混合物(0.035g、0.081mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法15)によって再精製して、N−((1R,3S)−3−(8−((5−モルホリノピリジン−2−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)シクロペンチル)アクリルアミドを得た(0.024g、69%、OR=正)。LC/MS(表1、方法m)R
t=1.49分;MS m/z434(M+H)
+。BTK酵素IC
50=A。
【0427】
実施例10:(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール
【0428】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
段階A:6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0430】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
反応バイアルに、6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(10.38g、37.3mmol、ArkPharm),1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(3.989g、41.1mmol、Astatech)、DMF(100mL)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(12.92mL、74.7mmol)を入れた。反応バイアルに窒素を流し、約100℃で約90分加熱した。反応液を冷却して室温とし、次に滴下漏斗によって、撹拌した水(200mL)に滴下した。得られた懸濁液を濾過し、THFで、次に1:1EtOAc/ヘプタンで洗浄して、6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンを得た(9.8g、87%)。LC/MS(表1、方法b)R
t=1.66分;MS m/z295(M+H)
+。
【0431】
段階B:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサ−2−エンオン
【0432】
【化136】
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6−ブロモ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(1g、3.40mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エンオン(0.755g、3.40mmol)、PdCl
2(dppf)(0.239g、0.340mmol)および炭酸セシウム(3.32g、10.20mmol)の混合物を1,4−ジオキサン(12mL)および水(4mL)に溶かし、約90℃で約16時間加熱した経過。混合物を冷却して室温とし、水(5mL)を溶液に加えた。懸濁液を濾過し、水(10mL)、ヘプタン(9mL)およびエーテル(6mL)で洗浄した。残った固体を0%から10%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサ−2−エンオン(0.9g、2.91mmol、収率86%)を淡黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.47分;MS m/z310(M+H)
+。
【0433】
段階C:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノン
【0434】
【化137】
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丸底フラスコに、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサ−2−エンオン(0.89g、2.88mmol)のMeOH(2mL)中溶液を入れ、次に10%Pd/C(0.612g、0.575mmol)を加えた。懸濁液を水素雰囲気下に室温で約18時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を0%から8%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製して、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノンを得た(0.32g、1.02mmol、収率35%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.54分;MS m/z312(M+H)
+。
【0435】
段階D:3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノン
【0436】
【化138】
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丸底フラスコに、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノン(0.32g、1.028mmol)のTHF(10.28mL)中溶液を入れ、冷却して約−78℃とした。L−Selectride(2.056mL、2.056mmol)を反応混合物に滴下し、約−78℃で1時間撹拌してから、4時間かけて昇温させて室温とした。飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加えることで反応停止し、次にDCMで抽出した(5mLで3回)。合わせた有機層を減圧下に濃縮した。粗取得物を0%から10%MeOH/DCMで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール(0.27g、収率84%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.45分;MS m/z314(M+H)
+。3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール(0.260g、0.369mmol)をキラル分取HPLC(表2、方法16)によって精製して、(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノールを得た(0.08g、24%、OR=負)。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0437】
実施例11:(1R,3R)−3−(8−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−6−イル)シクロヘキサノール
【0438】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
段階A:5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ピラジン−2−アミン
【0440】
【化140】
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丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(229mL)および水(22.86mL)の混合物中の5−ブロモピラジン−2−アミン(13.1g、75mmol、ArkPharm)、2−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(15.7g、75mmol、CombiBlocks)および三塩基性リン酸カリウム(32g、151mmol)を入れた。昇温させて約50℃としながら、反応混合物を窒素で約10分間脱気した。Pd(PPh
3)
4(2.62g、2.26mmol)を加え、反応混合物を約80℃で約5時間加熱した。追加のPd(PPh
3)
4(0.7mg)を反応混合物に加え、約80℃で終夜撹拌した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAcとブラインとの間で分配した(50mLで2回)。合わせた有機部分を無水MgSO
4で脱水し、シリカゲル層で濾過した。溶媒を減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc約100mLおよびヘプタン50mLに取った。沈澱した固体を回収して、5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ピラジン−2−アミンを得た(8.6g、収率96%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.78分;MS m/z176(M+H)
+。
【0441】
段階B:5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン
【0442】
【化141】
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丸底フラスコに、10%Pd/C炭素(3g、39.9mmol)および湿EtOAc(5mL)を入れた。5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)ピラジン−2−アミン(7g、39.9mmol)のEtOH(256mL)および酢酸(10.24mL)中溶液を、水素風船を取り付けたフラスコに加えた。反応液を水素でパージし、室温で約4時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、溶媒を減圧下に除去した。得られた固体をEtOAcと飽和NaHCO
3水溶液との間で分配した。合わせた有機部分を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を0%から80%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、5−シクロヘキシルピラジン−2−アミンを得た(1.4g、収率19%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.78分;MS m/z178(M+H)
+。
【0443】
段階C:3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン
【0444】
【化142】
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丸底フラスコ中、N−ブロモコハク酸イミド(1.6g、9.08mmol)を5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン(1.4g、7.90mmol)のDMF(15mL)中溶液に少量ずつ加えた。反応液を室温で約2時間撹拌した。氷冷水(30mL)を加えることで反応停止した。反応液をEtOAcと飽和NaHCO
3水溶液との間で分配し
、無水MgSO
4で脱水し、シリカゲル層で濾過し、減圧下に濃縮して、3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−アミンを得た(1.42g、収率49%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.35分;MS m/z256、258(M+H)
+。
【0445】
段階D:(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N−ヒドロキシホルムイミドアミド
【0446】
【化143】
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丸底フラスコ中、3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−アミン(1.2g、4.6mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.9mL、13.82mmol)に溶かした。混合物を約100℃で約1時間加熱した。溶媒を減圧下に濃縮して粗残留物を得た。粗(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(1.4g、4.61mmol)をMeOH(12mL)に溶かし、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.45g、6.45mmol)で処理した。反応液を室温で約4時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮した。残った残留物に水100mLを加え、1M NaOH水溶液を加えることでpHを9に調節した。生成した固体を濾過し、回収して、(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N−ヒドロキシホルムイミドアミドを得た(1.2g、収率78%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.42分;MS m/z=299、301(M+H)
+。
【0447】
段階E:8−ブロモ−6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン
【0448】
【化144】
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(E)−N′−(3−ブロモ−5−シクロヘキシルピラジン−2−イル)−N−ヒドロキシホルムイミドアミド(1.2g、4.03mmol)のMeCN(20mL)中溶液に、無水トリフルオロ酢酸(0.85mL、6.05mmol)を加え、混合物を室温で約3時間撹拌した。反応混合物を1M NaOHとEtOAcとの間で分配した。合わせた有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を、0から100%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、8−ブロモ−6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジンを得た(0.75g、収率61%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.31分;MS m/z=281、283(M+H)
+。
【0449】
段階F:1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0450】
【化145】
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フラスコに、DMF(2mL)中の8−ブロモ−6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(0.05g、0.178mmol)、1−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(33.1mg、0.213mmol、製造番号3)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.046g、0.356mmol)を入れた。反応液を100℃で12時間撹拌した。反応液を冷却して環境温度とし、分取HPLC(表1、方法u)によって精製して、1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(0.03g、収率48%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法v)R
t=3.12分;MS m/z=356(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0451】
実施例12:N−(6−シクロペンチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン
【0452】
【化146】
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【0453】
段階A:1−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
【0454】
【化147】
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N−(6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミン(0.07g、0.241mmol、実施例4段階A)の1,4−ジオキサン(2.4mL)中溶液に、0.5Mシクロペンチル亜鉛ブロミドのTHF中溶液(2.9mL、1.45mmol、Alfa Aesar)を注射器によって滴下した。反応液を窒素下に約5分間撹拌してから、Pd(dppf)Cl
2(0.019g、0.024mmol)を加えた。反応液を85℃で4時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、飽和NaHCO
3水溶液とEtOAcとの間で分配した(20mLで2回)。合わせた有機部分を無水MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を0%から100%EtOAc/ヘプタンで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−(6−シクロペンチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[5,1−c][1,4]オキサジン−2−アミンを得た(0.036g、収率41%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.88分;MS m/z=325(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0455】
実施例13:1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0456】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0457】
段階A:1−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0458】
【化149】
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丸底フラスコに、DMSO(5mL)中の5−ブロモ−2−ニトロピリジン(4.0g、19.7mmol)、4−ヒドロキシピペリジン(2.4g、23.6mmol)、および炭酸カリウム(5.5g、39.4mmol)を入れた。反応液を室温で約20時間撹拌した。生成した固体を濾去し、残った濾液を減圧下に濃縮した。残った残留物をDCMで磨砕して、1−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(1.89g、収率43%)を得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.24分;MS m/z=224(M+H)
+。
【0459】
段階B:1−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0460】
【化150】
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ステンレス製水素化容器に、MeOH(200mL)中の1−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(1.89g、8.48mmol)および10%パラジウム/炭素(0.541g、0.509mmol)を入れた。混合物を、環境温度で水素(約0.21MPa(30psi))で加圧したパール水素化装置で振盪した。約1時間後、反応混合物をセライト(R)層で濾過し、過剰のMeOHで洗浄した。溶媒を減圧下に除去して、1−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オールを得た(1.55g、収率95%)。
1H NMR(400MHz、DMSO−d
6)δ7.59(dd、J=3.0、0.7Hz、1H)、7.14(dd、J=8.8、3.0Hz、1H)、6.37(dd、J=8.9、0.7Hz、1H)、5.33(bs、2H)、4.62(d、J=3.9Hz、1H)、3.54(tq、J=8.3、3.9Hz、1H)、3.24−3.13(m、2H)、2.62(ddd、J=12.5、10.0、2.9Hz、2H)、1.85−1.74(m、2H)、1.54−1.42(m、2H)。
【0461】
段階C:1−(6−((6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0462】
【化151】
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丸底フラスコに、1,4−ジオキサン(50mL)中の8−ブロモ−6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(1.1g、4.70mmol、実施例1、段階A)、1−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(1.0g、5.17mmol)、炭酸セシウム(3.1g、9.41mmol)、およびXantphos(0.16g、0.282mmol、Strem)を入れた。反応混合物に窒素を15分間吹き込んでから、Pd(OAc)
2(0.03g、0.14mmol)を加えた。反応液を約80℃で約16時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。粗取得物を10%から100%EtOAc/MeOHで溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(6−((6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オールを得た(1.1g、収率64%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.75分;MS m/z=345(M+H)
+。
【0463】
段階D:1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール
【0464】
【化152】
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反応バイアルに、1,4−ジオキサン(7.2mL)中の1−(6−((6−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オール(0.25g、0.73mmol)を入れた。バイアルに窒素を吹き込んでから、0.5Mシクロヘキシル亜鉛ブロミドのTHF中溶液(11.6mL、5.80mmol)およびPd(dppf)Cl
2(0.05g、0.07mmol)を加えた。反応液を約85℃で約1時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、EtOAcと水との間で分配した。合わせた有機部分を1N NaOH水溶液で洗浄し、MgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を分取HPLC(表1、方法y)によって精製して、1−(6−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−オールを得た(0.01g、収率11%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.21分;MS m/z=393(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0465】
実施例14:6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0466】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
段階A:6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0468】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
丸底フラスコに、MeOH(9.93mL)中の6−シクロヘキシル−N−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン、塩酸(0.40g、0.99mmol、表D1.1)、パラホルムアルデヒド(0.06g、1.98mmol)、酢酸(0.17mL、2.98mmol)、および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.21g、0.99mmol)を入れた。反応液を約50℃で約18時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。残留物を飽和NaHCO
3水溶液(20mL)とDCM(20mLで2回)との間で分配した。合わせた有機部分をMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物を分取HPLC(表2、方法20)によって精製して、6−シクロヘキシル−N−(1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンを得た(0.032g、収率9%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.65分;MS m/z=381(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0469】
実施例15:3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール
【0470】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0471】
段階A:6−ブロモ−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0472】
【化156】
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6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(0.989g、3.56mmol、ArkPharm)のDMF(18mL)中溶液に、DIEA(1.9mL、10.6mmol)および1H−ピラゾール−4−アミン(0.44g、5.34mmol、Combi Blocks)を加えた。反応液を約95℃で約3時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、溶媒を減圧下に除去した。残った残留物をH
2O(20mL)に懸濁させ、室温で終夜撹拌した。得られた固体を濾過し、EtOAc(20mL)に再懸濁させ、濾過して、6−ブロモ−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.9g、収率90%)を灰色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.52分;MS m/z=280(M+H)
+。
【0473】
段階B:tert−ブチル4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
【0474】
【化157】
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6−ブロモ−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.79g、2.8mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.03g、0.28mmol)およびTEA(0.59mL、4.26mmol)のDCM(19mL)中溶液に、Boc
2O(0.62g、2.84mmol)を加えた。混合物を室温で約4時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去した。残った残留物をMeOH/DCM(0%から3%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(0.72g、収率66%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.23分;MS m/z=378(M−H)
−。
【0475】
段階C:6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0476】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
反応バイアルに、1,4−ジオキサン(7.5mL)中のtert−ブチル4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(0.72g、1.88mmol)を入れた。バイアルに窒素を約5分間吹き込んでから、0.5Mシクロヘキシル亜鉛ブロミドのTHF中溶液(22mL、11.33mmol)およびPd(dppf)Cl
2(0.14g、0.19mmol)を加えた。反応液を約75℃で約30分加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、DCM(40mLで3回)と飽和NaHCO
3水溶液(40mL)との間で分配した。合わせた有機部分をMgSO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗取得物をMeOH/DCM(0%から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミンを得た(0.41g、収率77%)。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.01分;MS m/z=284(M+H)
+。
【0477】
段階D:3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール
【0478】
【化159】
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反応バイアルに、DMF(4.5mL)中の6−シクロヘキシル−N−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(0.12g、0.43mmol)、K
2CO
3(0.08g、0.64mmol)、および3−ヨードプロパン−1−オール(1mL、0.86mmol)を入れた。反応液を約90℃で約16時間加熱した。次に、追加の2当量の3−ヨードプロパン−1−オール(2mL、0.86mmol)を反応液に加え、約90℃で撹拌を約4時間続けた。反応液を冷却して環境温度とし、分取HPLC(表1、方法aa)によって精製して、3−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−1−オール(0.04g、収率25%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=1.97分;MS m/z=342(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0479】
実施例16:シス−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸
【0480】
【化160】
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シス−エチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボキシレート(0.05g、0.12mmol、表A.1.8)のMeOH(0.6mL)中溶液に、1N NaOH水溶液(0.25mL、0.25mmol)を加えた。反応液を室温で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮し、残った残留物を分取HPLC(表1、方法ab)によって精製して、シス−4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸(0.018g、収率35%)をオフホワイト固体として得た。LC/MS(表1、方法h)R
t=2.27分;MS m/z=410(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。
【0481】
実施例17:6−シクロヘキシル−N−(1−((2R,4S,6S)−2,6−ジメチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0482】
【化161】
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【0483】
段階A:tert−ブチル4−(4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0484】
【化162】
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6,8−ジブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(1.54g、5.54mmol、ArkPharm)のDMF(20mL)中溶液に、tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.79g、6.10mmol、製造番号10)およびDIEA(1.16mL、6.65mmol)を加えた。反応混合物を約100℃で約14時間加熱した。反応液を冷却して環境温度とし、水(40mL)とEtOAc(40mLで3回)との間で分配した。合わせた有機部分をNa
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc/石油エーテル(0%から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−(4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(2.5g、収率92%)を黄色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=1.50分;MS m/z=492(M+H)
+。
【0485】
段階B:(2R,4S,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0486】
【化163】
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丸底フラスコに、DMF(12mL)および水(9mL)中のtert−ブチル4−(4−((6−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(2.4g、4.88mmol)、2−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.220g、5.86mmol、ArkPharm)、Na
2CO
3(1.5g、14.6mmol)、およびPd(Ph
3P)
4(0.56g、0.488mmol)を入れた。反応液を約80℃で約14時間反応した。反応液を冷却して環境温度とし、水(40mL)とEtOAc(50mLで3回)との間で分配した。合わせた有機部分をNa
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc/石油エーテル(0%から10%)で溶離を行うシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ生成物を得た。そのラセミ体について分取キラルSFCを行って(表2、方法19)、(2R,4S,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(0.71g、収率29%)を白色固体として得た。LC/MS(表2、方法19)R
t=3.12分;MS m/z=493(M+H)
+。
【0487】
段階C:(2R,4r,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート
【0488】
【化164】
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(2R,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、0.41mmol)のMeOH(5mL)、THF(5mL)、およびAcOH(0.25mL)混合液中溶液に、10%Pd/C(216mg、2.03mmol)を加えた。反応液を室温で水素雰囲気下に約16時間撹拌した。反応混合物をセライト(R)層で濾過し、減圧下に濃縮して、(2R,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(170mg、収率85%)を白色固体として得た。
【0489】
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.61(s、1H)、8.25(s、1H)、8.13(s、1H)、7.93(s、1H)、7.77(s、1H)、4.77−4.72(m、1H)、4.61−4.56(m、2H)、2.67−2.61(m、1H)、2.17−2.04(m、8H)、1.91−1.95(m、4H)、1.51(s、9H)、1.47(s、3H)、1.44(s、3H)、1.37−1.29(m、2H)。
【0490】
段階D:6−シクロヘキシル−N−(1−((2R,4S,6S)−2,6−ジメチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
【0491】
【化165】
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(2R,4S,6S)−tert−ブチル4−(4−((6−シクロヘキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2,6−ジメチルピペリジン−1−カルボキシレート(170mg、0.344mmol)のDCM(15mL)中溶液に、TFA(5mL、64.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で約2時間撹拌した。反応液を室温で約16時間撹拌した。溶媒を減圧下に濃縮し、残った残留物をDCMと飽和NaHCO
3水溶液との間で分配した。有機部分を無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた固体をEtOAc(2mL)から再結晶して、6−シクロヘキシル−N−(1−((2R,4S,6S)−2,6−ジメチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(52mg、収率39%)を白色固体として得た。LC/MS(表1、方法w)R
t=2.69分;MS m/z=395(M+H)
+。CSF−1R酵素IC
50=A。