【課題を解決するための手段】
【0014】
当該目的は独立請求項1および9の特徴によって達成される。発明のさらなる展開および特定の実施形態は、従属請求項、明細書および図面から推測される。それによって、方法請求項の特徴を文脈に関して装置請求項と組合せることができ、逆の場合も同様である。
【0015】
発明に係る清掃装置は、特に、
− 1つのガス状成分から、または少なくとも1つのガス状成分を有する爆発性のガス状混合物を提供するための受けスペースを有する清掃機器と、
− 清掃機器に接続され、少なくとも1つのガス状成分を提供して清掃機器内に導入するための、少なくとも1つの圧力容器と、
− 少なくとも1つの圧力容器から清掃機器内に少なくとも1つのガス状成分を計量導入するための少なくとも1つの計量器具と、
− 爆発性のガス状混合物に点火するための点火装置と、
− 少なくとも1つの計量器具の制御および爆発性混合物の点火のための制御装置とを含む。
【0016】
圧力容器は、特に、供給導管を介して清掃機器に接続される。
圧力容器は、特に、清掃機器内に導入すべきガス状成分の量を計量するための計量容器である。
【0017】
清掃装置は、特に、少なくとも1つの圧力容器内の圧力を測定するための少なくとも1つの圧力センサをさらに含む。
【0018】
清掃装置は、圧力容器から清掃機器内への少なくとも1つのガス状成分の導入を最適化するための手段を含み、手段は、
− 制御装置が、圧力容器内の測定圧力が過圧範囲内にある名目残留圧力に対応するとすぐに、少なくとも1つの圧力容器から清掃機器内への少なくとも1つのガス状成分の導入を終了する位置にあるように、少なくとも1つの圧力センサによって検出される圧力容器内の圧力測定値に依存して、少なくとも1つの計量器具を制御するように設計される制御装置、または
− 少なくとも1つのガス状成分の清掃機器内への導入時に圧力容器内の保管スペースのサイズを減少させるための機械装置
を含むことを特徴とする。
【0019】
導入の最適化は、特に、圧力容器から清掃機器内への少なくとも1つのガス状成分の平均導入速度の増加を含む。
【0020】
保管スペースは、圧力に晒されて清掃機器内に導入されるべきガス状成分を受ける、圧力容器内のそのスペースに対応する。
【0021】
少なくとも1つの計量器具は、特に、制御リードを介して制御装置に接続される。少なくとも1つの圧力センサは、特に、データリードを介して制御装置に接続される。
【0022】
発明に係る方法は、特に、
− 過圧で圧力容器内に少なくとも1つのガス状成分を提供する方法ステップと、
− 計量器具を介して圧力容器から清掃機器内に少なくとも1つのガス状成分を導入する方法ステップと、
− 導入される少なくとも1つのガス状成分を含むか、または当該成分からなる爆発性のガス状混合物を、受けスペース内に提供する方法ステップと、
− 爆発性のガス状混合物に点火する方法ステップとを有する。
【0023】
圧力容器から清掃機器内への少なくとも1つのガス状成分の導入は、特に、供給導管を介して行なわれる。
【0024】
当該方法は、圧力容器から清掃機器内への少なくとも1つのガス状成分の導入が、
− 少なくとも1つのガス状成分の清掃機器内への導入の制御が、導入の開始時の最大圧力と導入の完了後の名目残留圧力との差圧の原理に従って行なわれ、名目残留圧力は過圧範囲内にあること、または
− 少なくとも1つの圧力容器内の保管スペースが、少なくとも1つのガス状成分の清掃機器内への導入時にサイズが減少すること
によって最適化されることを特徴とする。
【0025】
差圧法に従って、名目残留圧力は、公知の最大圧力に基づいて、特に導入すべきガス状成分の量に基づいて確認される。少なくとも1つのガス状成分の導入は、名目残留圧力に達すると停止される。このように、平均導入速度は従来の方法と比較して増加する。なぜなら、名目残留圧力に達する時の導入速度は、圧力容器を空にする最後の導入速度よりも速いためである。
【0026】
過圧に関して、これは、圧力容器内で優勢な圧力と優勢な周囲圧力との差に起因する圧力値の場合である。周囲圧力は、特に、圧力容器の外部で優勢な圧力である。周囲圧力はたとえば大気圧である。つまり、圧力容器は周囲圧力に対して空にされない。
【0027】
最大圧力は、導入の開始時の圧力容器内の圧力に対応する。最大圧力は、特に、同様に規定される。圧力容器はしたがって同様に、制御装置によって、予め規定された最大圧力に達するまでガス状の開始成分で予め充填される。
【0028】
発明の特定の実施形態の変形によると、清掃機器は、爆発性のガス状混合物で充填され得る容器エンベロープを取付けるように設計される。
【0029】
この実施形態の変形に属する方法は、
− 清掃機器に容器エンベロープを取付ける方法ステップと、
− 過圧で圧力容器内に少なくとも1つのガス状成分を提供する方法ステップと、
− 計量器具を介して圧力容器から清掃機器内に少なくとも1つのガス状成分を導入する方法ステップと、
− 導入される少なくとも1つのガス状成分を含むか、または当該成分からなる爆発性のガス状混合物を、受けスペース内に提供し、清掃機器に取付けられる容器エンベロープを爆発性のガス状混合物で充填する方法ステップと、
− 爆発性のガス状混合物に点火する方法ステップとを有し、容器エンベロープ内の爆発性のガス状混合物を爆発させる。
【0030】
圧力容器から清掃機器内への少なくとも1つのガス状成分の導入は、特に、供給導管を介して行なわれる。
【0031】
少なくとも1つのガス状成分を清掃機器内に導入するために、関連の計量器具が制御装置を介して開放される。当該計量器具は、名目残留圧力に達するとすぐに、すなわち、名目量または所望量の導入すべきガス状成分が導入されるとすぐに、差圧法に従って制御装置を介して再び閉鎖される。
【0032】
少なくとも1つの計量器具は、特に、電磁弁などの弁を含む。
少なくとも1つの計量器具は清掃機器に取付けられてもよく、関連の供給導管は圧力容器から計量器具に延びる。
【0033】
少なくとも1つの計量器具は、圧力容器の出口に取付けられてもよく、関連の供給導管は計量器具から清掃機器に延びる。
【0034】
供給導管は、可撓性配管でも剛性導管でもよい。発明のさらなる展開に従う供給導管は、圧力容器の一部であってもよいし、またはさらにはこれを形成してもよい。つまり、供給導管は、圧力容器を形成するか、またはその一部である。したがって、最大圧力は(も)供給導管内で増大する。
【0035】
逆止弁などの阻止要素が、流れ方向において少なくとも1つの計量器具の下流に配置されてもよい。これは、たとえば爆発性混合物の点火によって起こり得るようなブローバックから計量器具を保護する。阻止要素はさらに、いくつかの圧力容器同士の間の爆発性混合物の成分の交換も防止する。阻止要素は、特に、流れ方向において供給圧力導管の上流に配置される。
【0036】
窒素などの不活性ガスを供給するための装置が、阻止要素の代わりに同じ場所に配置されてもよい。導入される不活性ガスはある種のバッファを形成し、高温の爆発ガスによる計量器具の加熱を防止する。一方、導入される不活性ガスはガスバリアを形成し、いくつかの計量器具同士の間の爆発性混合物の成分の交換を防止する。
【0037】
計量器具は、想定される全体積の爆発性混合物が導入された後に閉鎖される。点火は、計量器具の閉鎖と同時にまたはこの後に制御装置を介して起動され、爆発性のガス状混合物の爆発がもたらされ、つまり、爆発する。計量器具の、かつ点火装置の制御は、特に、制御技術に関して互いに一致させられる。計量器具の閉鎖と爆発性のガス状混合物の点火との間の遅延は、たとえば1秒足らずである。この遅延は予め設定されてもよい。
【0038】
したがって、特に導入および点火は完全に自動的に行なわれる。すなわち、特に、導入を開始した後、爆発するまで、かつ爆発時に、さらなる手動による介入は不要である。
【0039】
制御装置は操作部を含んでもよく、これを介して制御装置の操作が行なわれる。このように導入手順が開始されてもよく、場合によっては、操作部を介して設定がなされる。操作部は、操作用のタッチスクリーンを含んでもよい。操作部は無線であることが望まれ得る。
【0040】
爆発の衝撃、および、たとえば容器壁または管壁などの衝撃波によって振動する表面によって、壁のケーキングおよびスラグが吹き飛ばされ、したがって表面が清掃される。
【0041】
少なくとも1つの計量器具を新たに開放することによって、この爆発の後に爆発性混合物が受けスペース内に提供されてもよい。
【0042】
第1の変形に係る少なくとも1つのガス状成分は、清掃機器内に導入される爆発性のガス状混合物に既に対応し得る。
【0043】
第2の変形によると、少なくとも2つの、特に2つのガス状成分が清掃機器内に別個に導入され、それらは互いに混合されて爆発性のガス状混合物になる。
【0044】
特に、その内部で第1および第2のガス状成分が混合されて爆発性のガス状混合物になる混合領域は、このために清掃機器の受けスペース内に形成される。
【0045】
したがって、特に上述のおよび以下の種類および構成の、2つ以上の圧力容器、計量器具、供給導管、および場合によっては阻止要素が、このために設けられる。
【0046】
第1のガス状成分は特に燃料である。燃料は、アセチレン、エチレン、メタン、エタンまたはプロパンなどの可燃性炭化水素の群からであってもよい。
【0047】
第2のガス状成分は、特に、たとえば気体酸素または酸素含有気体などの酸化剤(オキシダント)である。
【0048】
ガス状成分とは、当該成分が、点火の直前に、爆発性のガス状混合物内に最終的に気体として存在することを意味する。
【0049】
少なくとも1つのガス状成分は、特に、清掃機器内への導入時に既に気体として存在している。一方、ガス状成分は、過圧で液体としてまたは部分的に液体として圧力容器内に存在していてもよい。
【0050】
少なくとも1つの圧力容器には、特に、保管手段から少なくとも1つのガス状成分が供給される。少なくとも1つの圧力容器の充填は、適切な充填器具を介して制御される。充填器具は同様に、制御装置を介して制御される、すなわち開放または閉鎖される。充填器具は、特に、適切な制御リードを介して制御装置に接続される。充填器具は、特に、電磁弁などの弁である。保管手段は従来のガスボトルであってもよい。
【0051】
このように、制御装置は、たとえば、圧力容器内の、かつ制御装置に記憶される予め規定された最大圧力が圧力容器において圧力センサを介して測定されるとすぐに、少なくとも1つの圧力容器の充填を終了するように、すなわち充填器具を閉鎖するように設計されてもよい。
【0052】
制御装置は入力モジュールを含んでもよく、これを介して、たとえば、最大圧力、名目残留圧力、または清掃周期ごとに清掃機器内に導入すべきガス状成分の量などの名目値(設定値)が得られる。本明細書における制御リードおよびデータリードは、基本的に有線でも無線でもよい。
【0053】
発明のさらなる展開に係る清掃装置は、第1の圧力容器および計量器具を含む。第1のガス状成分は、第1の計量器具を介して第1の圧力容器から清掃機器内に導入される。第1のガス状成分は、特に第1の供給導管を介して、第1の圧力容器から清掃機器内に導入される。
【0054】
清掃装置はさらに、第2の圧力容器および第2の計量器具を含む。第2のガス状成分は、第2の計量器具を介して第2の圧力容器から清掃機器内に導入される。第2のガス状成分は、特に第2の供給導管を介して、第2の圧力容器から清掃機器内に導入される。
【0055】
2つのガス状成分は、特に、互いに化学量論的量比で清掃機器内に導入される。清掃機器内のガス状成分は混合領域において互いに混合されて、爆発性のガス状混合物になる。混合領域は、特に、清掃機器の受けスペース内にある。
【0056】
圧力センサは、特に、圧力容器から清掃機器内への関連のガス状成分の導入時に、圧力容器内の圧力を測定する役割を果たす。清掃装置がいくつかのガス状成分のためのいくつかの圧力容器を含む場合は、清掃装置は、特に、圧力容器から清掃機器内へのガス状成分の導入時にガス状成分の圧力容器内のそれぞれの圧力を測定するためのいくつかの圧力センサを含む。
【0057】
計量器具は、圧力センサによって圧力容器内に測定される圧力測定値に依存して、制御装置によって制御される。
【0058】
圧力容器は、たとえば、10バール以上、特に20バール以上のなどの、数バールの最大圧力を有してもよい。したがって、20から40バールの最大圧力が想定され得る。最大圧力は、ガス状成分の清掃機器内への導入の開始時の圧力容器内の開始圧力に対応する。
【0059】
圧力容器内のガス状成分を圧縮するためのコンプレッサなどの手段が設けられてもよい。これは特に、そこから圧力容器にガス状成分が供給される保管手段内のガス状成分が、予め規定された最大圧力よりも低い開始圧力を有する場合である。
【0060】
上述の最大圧力によって、爆発性混合物またはその開始成分を、高圧で、およびしたがって高速で、たとえば大気圧が優勢である清掃機器の受けスペース内に供給することができる。
【0061】
名目残留圧力は、たとえば、0.5バール以上、特に1バール以上、またはさらには2バール以上、または3バール以上の過圧を有する。したがって、たとえば1から2バールの過圧でのガス導入速度は、既に約30%さらに速くてもよい。ガス導入期間はこれに従って短縮される。
【0062】
名目残留圧力も、5バール以上、または10バール以上であってもよい。名目残留圧力が高いほど、速い平均速度が可能となる。なぜなら、導入速度は、高い名目残留圧力のために、導入の最後でも依然として比較的速いためである。
【0063】
清掃機器は特に少なくとも1つの出口開口部を含み、これを通って爆発性混合物および/または爆発性圧力波が、たとえばガス受けチャネルなどの受けスペースから清掃すべき設備の内部に、または清掃機器に取付けられる容器エンベロープに出ることができる。少なくとも1つの出口開口部は、特に爆発性混合物の点火および爆発時に、外部に開放されている。少なくとも1つの出口開口部は、特に少なくとも1つのガス状成分の清掃機器内への導入時に、外部に開放されている。
【0064】
点火に関して効果的であり、爆発性のガス状混合物の点火のための点火装置の構成要素は、特に、清掃機器のガス受けチャネルなどの受けスペース内に配置される。特に、ガス受けチャネルなどの受けスペース内に提供される爆発性のガス状混合物を、点火装置によって爆発させる。爆発性のガス状混合物に、特に、点火装置を介して制御装置によって点火する。
【0065】
点火は、たとえば、電気的に誘発された火花点火によって、補助的な炎によって、または適切に取付けられた点火手段および点火装置の助けを借りた花火点火によって行なわれる。点火装置は特に電気点火装置である。これは、点火火花、または特に電気アークに点火するように設計されていることを特徴とする。
【0066】
各場合において、圧力容器から清掃機器内にガス状成分を計量導入するための1つ以上の計量器具が各圧力容器に割当てられてもよい。圧力容器ごとにいくつかの計量器具が設けられ、したがって、特に、各場合においてこれらに別個の供給導管も割当てられる。
【0067】
少なくとも2つのガス状成分の計量器具の流れ断面積は、特に、互いに化学量論比にある。
【0068】
圧力容器ごとの計量器具の数は、特に、それぞれの圧力容器から導入され、かつ爆発性のガス状混合物を生成するためのガス状成分の化学量論比に対応する。
【0069】
ガス状成分ごとに1つ以上の供給導管および計量器具が各々に設けられる、いくつかの圧力容器も想定され得る。ガス状成分ごとの圧力容器の数は、供給されるガス状成分の化学量論比に対応し得る。
【0070】
さらなる実施形態に係る、少なくとも1つのガス状成分の清掃機器内への導入時の圧力容器内の保管スペースのサイズ減少は、とりわけ以下に説明する2つの変形に従って達成され得る。
【0071】
第1の変形によると、圧力容器は排出装置と協働してもよく、これによって、清掃機器内への導入時に、圧力容器内の保管スペースのサイズ減少の最中にガス状成分が追出される。
【0072】
排出装置は、たとえばプランジャまたは排出シリンダなどの排出要素を含んでもよい。排出要素はそれによって保管スペース内に移動する。排出要素は、ガイドスリーブの内部で案内されるガイドシリンダを含んでもよい。排出要素は、油圧的に、空気圧的に、または運動的に駆動されてもよい。駆動は特に能動的である。
【0073】
排出要素を駆動または推進するために、窒素などの排出ガスが、変更可能なサイズのガス受けスペースを有する排出保管手段内に導入されることも想定され得る。排出要素は、ガス導入によって生じる排出保管手段のサイズまたは体積増加によって移動し始め、この排出要素はその一環として圧力容器の保管スペースのサイズを減少させる。たとえば排出シリンダであり得る排出要素は、拡張可能なバルーンまたはベローズ構造と協働してもよい。補償保管手段は、たとえば拡張可能なバルーンまたはベローズ構造によって形成されてもよい。
【0074】
排出要素は、保管スペースの拡大の最中に再び後方に移動し、保管スペースがガス状成分で新たに充填される。したがって、たとえば、排出ガスは再び排出保管手段の外部に案内され得る。
【0075】
第2の変形によると、圧力容器の保管スペースは、変位要素を介して圧力容器の保管スペースからの境界が定められる補償保管手段と協働する。補償保管手段は、変更可能なサイズのガス受けスペースを形成する。たとえば窒素などの補償ガスが補償保管手段に入れられる。変位要素は、保管スペースがガス状成分で充填されると、保管スペースの拡大の最中に、かつ補償保管手段のサイズ減少の最中に、保管スペース内の圧力増加のために変位する。補償保管手段内の補償ガスはそれに応じて圧縮され、これによって補償保管手段内の圧力が増加する。
【0076】
保管スペースから清掃機器内へのガス状成分の導入時、変位要素は、保管スペースのサイズ減少および補償保管手段の拡大の最中に、保管スペース内の圧力低下および補償保管手段内の圧力増加のために変位する。
【0077】
これらの手順による変位要素は、特に、保管スペースから離れるようにまたは保管スペースに近づくように変位する。
【0078】
補償保管手段内で圧縮される補償ガスのエネルギは、変位要素によって圧力容器の保管スペース内のガス状成分を少なくとも部分的に追出すために、このように利用される。補償保管手段内の補償ガスはこの手順で緩和され、これによって補償保管手段内の圧力が低下する。
【0079】
変位要素は、保管スペースと補償保管手段との間の可撓性膜であってもよい。膜は伸縮可能であってもよい。変位要素は、変位可能なシリンダ、特にガイドスリーブ内で変位可能なシリンダをさらに含んでもよい。変位手段は特にダブルシリンダであってもよい。変位要素はさらに、拡張可能なバルーンまたはベローズ構造と相互に作用してもよい。補償保管手段は、たとえば、拡張可能なバルーンまたはベローズ構造によって形成されてもよい。
【0080】
上述の2つの変形に係る実施形態によると、エンドスイッチが設けられてもよく、これによって点火が制御装置を介して誘発される。エンドスイッチは、たとえば、排出要素または変位要素が排出手順時に所望/名目位置に達すると当該要素との接触によって誘発されてもよい。
【0081】
発明の特定のさらなる展開によると、清掃機器は、供給側および清掃側端部を有する長手方向の構成要素である。供給側端部に関して、これは、少なくとも1つのガス状成分が清掃装置内に導入される側の端部の場合である。この端部は概してユーザに向けられるため、場合によっては、ユーザ側端部という用語が適用されてもよい。供給側端部は把持部を形成してもよく、これを介して清掃機器がユーザによって保持されてもよい。
【0082】
清掃側端部に関して、これは、清掃すべき場所に向けられるその端部の場合である。
長手方向の構成要素は、特に、長手方向の延在部の内部を走る、ガス案内チャネルとも称されるガス受けチャネルを含む。ガス受けチャネルは特に閉鎖される。
【0083】
ガス受けチャネルは、特に、供給側から清掃側部分に爆発性のガス状混合物を供給するための供給チャネルである。ガス受けチャネルは、特に、受けスペースを形成するか、またはその一部である。清掃側端部に受けチャネル端を有し、そこで特に1つ以上の出口開口部を形成する。
【0084】
閉鎖されるガス受けチャネルは、ガス受け管またはガス案内管とも称される管として設計されてもよい。管は剛性でも可撓性でもよい。可撓管は、たとえば、コルゲートチューブなどのホースとして設計されてもよい。
【0085】
長手方向の構成要素は、清掃側端部に容器エンベロープを取付けるように設計されてもよい。
【0086】
長手方向の構成要素は、特に、爆発性のガス状混合物を爆発させる前に、この混合物を清掃すべき場所にできるだけ近づけるように設計される。
【0087】
特に供給側端部における少なくとも1つのガス状成分は、少なくとも1つの計量器具を介して、少なくとも1つの圧力容器から長手方向の構成要素内に導入されてもよい。導入は特に供給導管を介して行なわれる。
【0088】
少なくとも1つの圧力容器から長手方向の構成要素内に少なくとも1つのガス状成分を計量導入するための少なくとも1つの計量器具は、特に供給側端部に取付けられる。
【0089】
各場合において開始成分のためにいくつかの計量器具が清掃機器に設けられる場合は、これらは、たとえば長手方向の構成要素など、たとえば清掃機器の長手方向の延在部内に互いに配置されてもよい。長手方向の延在部を横切ると考えられる、1つの開始成分のための各場合におけるいくつかの計量器具が、たとえばガス受け管など、受けスペースの周辺に沿ってさらに配置されてもよい。
【0090】
特に、内管が、供給側端部内で、ガス受け管の内部に配置される。2本の管は互いに同心に配置されてもよい。
【0091】
内管は、特に、第1の圧力容器から第1のガス状成分を導入するための第1の導入チャネルを形成する。特に、第2のガス状成分を導入するための、第2の環状の導入チャネルがガス受け管と内管との間に形成される。内管は特にガス受け管の内部で終端する。
【0092】
少なくとも1つのガス状成分の、その導入の後の流れは、特に、清掃側端部の方向において長手方向の構成要素の長手方向の延在部の内部を走る。
【0093】
第1の導入チャネルは、出口開口部において、内管の上述の端において清掃側端部の方向において外に延びる。第1および第2の導入チャネルは、特に内管の端において、ガス受けチャネル内に、特に供給チャネル内に合流する。混合領域が特に内管の端に形成され、この混合領域において、第1および第2の導入チャネルから清掃側端部の方向に流れ出るガス状成分が混合されて爆発性のガス状混合物になる。
【0094】
清掃機器または長手方向の構成要素は、特に、清掃ランスである。長手方向の構成要素の、またはガス受けチャネルの長さは、たとえば1m(メートル)以上、または2m以上、または3m以上、または4m以上であってもよい。特に高温拘束下の清掃機器または長手方向の構成要素は、1から数メートルの、たとえば4から10mの長さを有してもよい。清掃機器はさらには、低温環境での清掃のために、たとえばガス導入期間が重要でない場合は最大で40mの長さを有してもよい。
【0095】
ガス受けチャネルは円形断面を形成してもよい。ガス受けチャネルの(最大)直径は、150mm(ミリメートル)以下、または100mm以下、または60mm以下、および特に55mm以下であってもよい。直径はさらに、20mm以上、または30mm以上、特に40mm以上であってもよい。
【0096】
清掃機器は、清掃機器の外部に雲を形成するように設計されてもよい。この場合、出口開口部を通る爆発性のガス状混合物は容器エンベロープに流れ込まず、清掃すべき設備の内部に直接流れ込む。
【0097】
清掃機器は、清掃側端部の方に、爆発性のガス状混合物のための付加的な受けスペースを有する出口装置を含んでもよい。
【0098】
本発明には、ガス状成分が従来の方法よりも速い速度で導入され、これに従って圧力容器がさらなる手段を用いずに周囲圧力に対して簡単に空にされるという利点がある。
【0099】
発明のおかげで、予め規定された量のガス状成分を、比較的短時間で清掃機器内に導入することができる。
【0100】
したがって、設備の高温内部における容器エンベロープの滞留時間を、容器エンベロープの比較的迅速な充填によって短縮することができる。爆発を誘発する前の、熱による容器エンベロープへの損傷の危険性は、これによって大幅に減少する。
【0101】
一方、たとえばプラスチック製の、熱により敏感な容器エンベロープが、滞留時間が短縮されるために適用されてもよい。これらの容器エンベロープは、たとえばそれらが安価に製造されることを特徴とする。一方、そのような容器エンベロープは、これらが残留物なしで燃焼することも特徴とする。これは、従来の、より耐熱性が高い容器エンベロープでは、適用される紙材料のために、必ずしも当てはまらない。
【0102】
清掃機器内に導入されるが、圧力容器内に以前にも導入されていたガス状成分の量は、圧力容器における圧力測定を介して厳密に制御され得る。
【0103】
発明に係る差圧法はさらに、可能性のある故障に関して、ガス導入手順の監視を可能にする。したがってたとえば、清掃機器内へのガスの導入に関する時間制限が制御装置において提供され得る。したがって、計量器具は、名目残留圧力に既に達しているか否かとは無関係に、最大開放時間に達すると閉鎖される。
【0104】
制御装置に接続され、清掃機器の受けスペース内の圧力を測定する圧力センサが、発明のさらなる展開において設けられてもよい。少なくとも1つのガス状成分を導入する間、たとえば導入のある時点でまたはある期間内に測定圧力が臨界圧力値を超える場合、導入手順は中断され、点火は誘発されなくてもよい。
【0105】
具体的には、たとえば、清掃機器内の非常に大きい流れ抵抗のために、ガス状成分が清掃機器に流れ込むことができないか、または低下した速度でしか流れ込むことができない場合が起こり得る。清掃機器の受けスペース内のガス圧は、さらなる結果として、導入手順時に名目ガス圧よりも高くなる。
【0106】
したがってたとえば、第1の可能性のあるシナリオによると、流れ断面は捩じれを有して大幅に減少し得、すなわち、清掃機器の可撓コルゲート管の内部で急に曲がり得る。容器エンベロープは、さらなるシナリオによると、開かないか、または完全には開かない。どちらの場合も、ガス状成分は、非常に大きい流れ抵抗によって、清掃機器に、または関連の容器エンベロープに流れ込むことが防止される。
【0107】
そして、計量器具の開放時間の制限によって、既に導入されたガス状成分が点火されることなく、導入手順の時期尚早の停止が生じる。導入手順は、障害が克服されるとすぐに新たに開始され得る。このために清掃機器内の流体抵抗にも係わらず爆発性混合物が点火されること、およびしたがって清掃機器が損傷することが防止される。
【0108】
以下、発明の主題を、添付の図面に表わされる好ましい実施形態例によってより詳細に説明する。各場合において、以下の図では概略的に示されている。