特表2017-512266(P2017-512266A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-512266コンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法及びその装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-512266(P2017-512266A)
(43)【公表日】2017年5月18日
(54)【発明の名称】コンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
   E04G 15/06 20060101AFI20170414BHJP
   E04B 1/62 20060101ALI20170414BHJP
   E01C 11/02 20060101ALI20170414BHJP
【FI】
   E04G15/06 D
   E04B1/62 C
   E01C11/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-542184(P2016-542184)
(86)(22)【出願日】2015年1月9日
(85)【翻訳文提出日】2016年6月28日
(86)【国際出願番号】KR2015000222
(87)【国際公開番号】WO2015105368
(87)【国際公開日】20150716
(31)【優先権主張番号】10-2014-0002719
(32)【優先日】2014年1月9日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0001128
(32)【優先日】2015年1月6日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516183956
【氏名又は名称】シン,ウォン ス
(71)【出願人】
【識別番号】516183211
【氏名又は名称】シン,ユン ホ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】シン,ウォン ス
(72)【発明者】
【氏名】シン,ユン ホ
【テーマコード(参考)】
2D051
2E001
2E150
【Fターム(参考)】
2D051AC04
2D051AH01
2D051AH05
2E001DH34
2E001EA02
2E001GA60
2E001HD13
2E001JA01
2E150HF07
2E150HF12
(57)【要約】
本発明はコンクリート施工時に生じるクラックを減らすことができるようにコンクリート打設時にクラック誘導用伸縮目地を設置する方法及びその装置に関し、より詳しくは、底面に固定ロッド軸を垂直に複数個設置し、コンクリートを打設した後、前記固定ロッド軸に連結手段を挿設し、かつ前記連結手段同士間に脱装着を可能にする覆い手段が備えられた目地部材をコンクリートが養生される前に連結設置できるように構成することによって、底面にコンクリート打設と同時に目地部材を設置することができるので、コンクリート施工期間を画期的に減らすことができるようにすると共に、目地部材によりコンクリート養生時に生じるクラックを最小限に減らすことができるように誘導して、コンクリートの耐久性を高めて、施工効率を向上させることができるようにするコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法及びその装置に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートを施工する底面に設置してクラックを誘導することができるようにする伸縮目地装置において、
コンクリートが打設施工される底面に固定されるプレート部と、前記プレート部の上部面に垂直に設置固定されるロッド軸ピン部で構成されながら複数個が設置される固定ロッド軸ピンと、
前記固定ロッド軸ピンに挿設されて固定できるように嵌合設置管と前記嵌合設置管の円周面に沿って多数個が設置される羽根プレートで構成されるジョイント部材と、
前記ジョイント部材に備えられる前記羽根プレートに挿設されながら前記ジョイント部材を各々連結して固定される目地部材を含んで構成されることを特徴とする、コンクリートクラック誘導用伸縮目地装置。
【請求項2】
前記ジョイント部材に備えられる前記羽根プレートは、前面プレートと後面プレートとが一対になりながらこれらの間を離隔させて空間部が形成されるようにし、かつ一端部は前記嵌合設置管に連結されながら閉鎖され、他端部は開放される構造からなることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置。
【請求項3】
【請求項4】
前記目地部材は伸縮性のある材質からなり、かつ両端部が前記前面プレートと前記後面プレートで形成された前記空間部に各々挿入されて設置できるようにする中空型の下部支持部と、
前記下部支持部の上端部に引き続き連通形成されながら前記下部支持部が前記空間部に沿ってこれ以上下部に下りないように逆台形中空型の上部頭部、及び前記上部頭部に脱・装着可能に挿設される上広下狭の逆台形形状の目地表示部で構成され、
前記下部支持部の下端部は尖っているように形成挿入部が形成され、
前記上部頭部の上端部の両側面隅部は上部側に突出しながらその端部が内側に折り曲げられる突起部が形成され、
前記上部頭部の上面部には凹溝部が形成され、
前記目地表示部の下端部の両側面隅部には前記突起部が挿設されながら支持できるようにする嵌合凹溝が形成されることを特徴とする、請求項2に記載のコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置。
【請求項5】
前記固定ロッド軸ピンに備えられる前記ロッド軸ピン部は、多段に伸縮されながらその長さの調節を可能にするアンテナ構造で構成されることを特徴とする、請求項4に記載のコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置。
【請求項6】
コンクリートを施工する底面に設置してクラックを誘導することができるようにする伸縮目地装置の設置方法において、
接着手段でプレート部を底面に固定させながら固定ロッド軸ピンを設置して固定配置するステップと、
前記固定ロッド軸ピンが配置された底面にコンクリートを打設するステップと、
コンクリートが養生される前、モルタル形態でジョイント部材を前記固定ロッド軸ピンに嵌めて固定するステップと、
コンクリートが養生される前、モルタル形態で目地部材の下部支持部が前記ジョイント部材の前面プレートと後面プレートとの間に形成された空間部に挿入されるように押しながら前記ジョイント部材の間に前記目地部材を設置するステップと、
を含むことを特徴とする、コンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法。
【請求項7】
前記目地部材の上部頭部に備えられた目地表示部を脱着し、前記上部頭部の上部面にシーリング手段を注入するステップがさらに含まれることを特徴とする、請求項6に記載のコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法。
【請求項8】
前記目地表示部の表面に色相や形状を与えて施工された底面が美麗になるように施工するステップがさらに含まれることを特徴とする、請求項7に記載のコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンクリート施工時に生じるクラックを減らすことができるようにコンクリート打設時にクラック誘導用伸縮目地を設置する方法及びその装置に関し、より詳しくは、底面に固定ロッド軸を垂直に複数個設置し、コンクリートを打設した後、前記固定ロッド軸に連結手段を挿設し、かつ前記連結手段同士間の脱装着が可能な覆い(目地表示)手段が備えられた目地部材をコンクリートが養生される前に連結設置できるように構成することによって、底面にコンクリート打設と同時に目地部材を設置することができるので、コンクリート施工期間を画期的に減らすことができるようにすると共に、目地部材によりコンクリート養生時に生じるクラックを最小限に減らすことができるように誘導して、コンクリートの耐久性を高めて、施工効率を向上させることができるようにするコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、アパートやビルディングのような各種の建築物の屋上スラブや道路、地上または地下駐車場などを舗装する場合や鉄道駅のプラットホーム、地下鉄の路盤などを舗装する場合に主にコンクリートを使用して施工するようになる。
【0003】
このように、コンクリートで施工する場合に、セメント、砂、砂利、水が混合されたコンクリートが養生される過程でコンクリート内の水分が蒸発しながら水が占めていた微細な空間に隙間が生じ、このように隙間が生じたコンクリートは大気の熱による収縮と膨脹が反復されながら隙間から亀裂(クラック)が生じるようになる。
【0004】
このように、コンクリートに亀裂が生じるようになれば、亀裂された隙間に水分が流入して建築物にさまざまな悪影響を及ぼすようになる。
【0005】
したがって、このような亀裂の発生を予防または抑制するためには、コンクリートの施工面積に比例してクラックが生じることを勘案してコンクリートのクラックを一定に誘導する方法を講じるようになる。
【0006】
このように、コンクリート施工時に、コンクリートのクラックを誘導して構造的な安定を図る目的でコンクリート打設時に一定の間隔毎に伸縮目地(Expansion Joint Filler)を設置するか、またはコンクリートが養生される前に湿式カッティング機械や乾式カッティング機械を用いてコンクリート面を横と縦にカッティング作業を実施するようになる。
【0007】
ここで、従来の伸縮目地は外気の温度変化によってコンクリートの伸縮を吸収してコンクリートが伸縮により生じるクラックが伸縮目地に沿って一定に誘導されるようにすることで、予期しないクラックによる漏水などによりコンクリートの耐久性を弱化させることを防ぐことができるようにしている。
【0008】
前記のような従来の伸縮目地部材は、非常に多様な形態に構成されて設置されている。
【0009】
代表的な従来の伸縮目地材には、登録特許第10−0542380号の‘コンクリートスラブ用伸縮目地構造及びその施工方法’、登録特許第10−0385130号の‘コンクリートスラブ用伸縮目地材’などが開示されている。
【0010】
ここで、前記登録特許第10−0542380号の‘コンクリートスラブ用伸縮目地構造及びその施工方法’に対して説明すると、次の通りである。
【0011】
建築物などの屋上の防水層の保護のためのコンクリートスラブ伸縮目地構造において、前記防水層120の上部に格子をなして配置される断熱材伸縮目地200;前記防水層120及び前記断熱材伸縮目地200の上部にワイヤーメッシュ132と一緒に打設されて硬化される押えコンクリート130;前記押えコンクリート130の硬化後、前記断熱材伸縮目地200の上部の前記押えコンクリート130をカッティングしたカッティング部220に挿入されるバックアップ材150;及び前記バックアップ材150の上部に備えられるシーラント160を含むコンクリートスラブ伸縮目地構造を提供する。
【0012】
また、本発明は建築物などの屋上の防水層の保護のためのコンクリートスラブ伸縮目地施工方法において、(a)前記防水層120の上部に格子をなして断熱材伸縮目地200を配置するステップ;(b)前記防水層120及び前記断熱材伸縮目地200の上部にワイヤーメッシュ132を布設するステップ;(c)前記防水層120及び前記断熱材伸縮目地200の上部に押えコンクリート130を打設して硬化させるステップ;(d)前記押えコンクリート130の硬化後、前記断熱材伸縮目地200の上部の前記押えコンクリート130をカッティングしてカッティング部220を形成するステップ;(e)前記カッティング部220にバックアップ材150を挿入するステップ;及び(f)前記バックアップ材150の上部にシーラント160を挿入して仕上げるステップを含むコンクリートスラブ伸縮目地施工方法を提供する。
【0013】
これは、防水層の上部に断熱材伸縮目地を設置し、押えコンクリートを打設して硬化させた後、断熱材伸縮目地の上部の押えコンクリートの一部をカッティングしてカッティング部にバックアップ材及びシーラントを挿入するコンクリートスラブ用伸縮目地構造及び施工方法に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0385130号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10−0542380号公報
【特許文献3】韓国登録特許第20−0129425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、前記のような従来の‘コンクリートスラブ用伸縮目地材’は、支持部に備えられる支持部材に連結部材を設置し、かつ前記連結部材に支持具とスプリングなどで構成される緩衝部を備えてコンクリートの伸縮に対応するように構成することによって、コンクリートの亀裂を防ぐことができるようにする構成であって、このような構成はその構造が複雑で、製造費用が増加して経済性が落ちる問題がある。
【0016】
また、従来の目地部材はコンクリートを打設する前に底面にこれらを固定設置した後、コンクリートを打設するようにする方法により設置されるので、コンクリート打設時に目地部材の位置が変形されるか、または埋められるようになることがあるという短所がある。
【0017】
また、従来の目地部材はコンクリートを打設する前に底面にこれらを全て固定設置しなければならないので、人力と費用がたくさんかかり、施工時間が長くなる短所もある。
【0018】
ここに、本発明は前記のような問題を解決するために案出したものであって、コンクリート施工底面に一定の間隔で設置固定される複数個の固定ロッド軸と、前記固定ロッド軸に挿設固定される連結手段、及び前記連結手段同士間に脱装着可能に設置する目地部材で構成される伸縮目地装置をコンクリートが養生される前に設置することができるように構成することによって、底面にコンクリート打設と同時に目地部材を設置することができるので、コンクリート施工期間を画期的に減らすことができるようにすると共に、目地部材によりコンクリート養生時に生じるクラックを最小限に減らすことができるように誘導して、コンクリートの耐久性を高めて、施工効率を向上させることができるようにするコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法と伸縮目地装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記の目的を達成するための本発明は、コンクリートを施工する底面に設置してクラックを誘導することができるようにする伸縮目地装置において、コンクリートが打設施工される底面に固定されるプレート部と、前記プレート部の上部面に垂直に設置固定されるロッド軸ピン部で構成されながら複数個が設置される固定ロッド軸ピンと、前記固定ロッド軸ピンに挿設されて固定できるように嵌合設置管と前記嵌合設置管の円周面に沿って多数個が設置される羽根プレートで構成されるジョイント部材、及び前記ジョイント部材に備えられる前記羽根プレートに挿設されながら前記ジョイント部材を各々連結して固定される目地部材を含んで構成されることを特徴とする。
【0020】
また、本発明はコンクリートを施工する底面に設置してクラックを誘導することができるようにする伸縮目地装置の設置方法において、接着手段でプレート部を底面に固定させながら固定ロッド軸ピンを設置して固定配置するステップ;前記固定ロッド軸ピンが配置された底面にコンクリートを打設するステップ;コンクリートが養生される前、モルタル形態でジョイント部材を前記固定ロッド軸ピンに嵌めて固定するステップ;コンクリートが養生される前、モルタル形態で目地部材の下部支持部が前記ジョイント部材の前面プレートと後面プレートとの間に形成された空間部に挿入されるように押しながら前記ジョイント部材の間に前記目地部材を設置するステップ;を含むコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法にその特徴がある。
【発明の効果】
【0021】
本発明に従うコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法及びその装置は、コンクリートを施工する底面に一定の間隔でロッド軸を固定した後、コンクリートを打設し、養生前に目地部材を設置することができるようにすることによって、コンクリート施工時間を画期的に減らすことができるので、低費用で施工が可能であるので、経済性が大きいという長所がある。
【0022】
また、本発明は底に固定設置されるロッド軸に連結手段を挿設し、前記連結手段に目地部材を嵌めて設置することができるようにすることによって、目地部材の設置が便利で、かつ簡便であるという長所もある。
【0023】
また、本発明は目地部材の内部を中空型にしてコンクリートが伸縮変化される量を吸収できるようにすることによって、コンクリートが亀裂される現象を防ぐことができるようにする効果があると共に、構造が簡単で、生産費用が安いという長所もある。
【0024】
また、本発明は目地部材を連結設置する連結手段を四角形状、三角形状、またはT字形状など、多様な形態に構成する目地部材が施工される底面の環境に速かに対処できるようにすることは勿論、目地部材の上部面にカラーを与えて底面のインテリアーを多様に演出することもできる。
【0025】
また、本発明は目地部材の上部側を脱付着可能にする目地覆い(表示部)で構成することによって、必要時に目地覆いを除去し、シリコンなどの封入手段を施工してシーリング効率を画期的に向上させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置の斜視状態図である。
図2】本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置の斜視状態図である。
図3】本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置に対する概略的な分離斜視状態図である。
図4】本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置が設置された状態でコンクリートが打設施工された状態断面図である。
図5】本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置の要部に対する概略的な斜視状態図である。
図6】本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置を構成する連結手段が多様に実施される概略的な状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付した図面を参照して当該分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように説明する。
【0028】
本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地装置100は、図1から図5に示すように、コンクリートが打設施工される底面に一定の間隔で固定設置される複数個の固定ロッド軸ピン110と、前記固定ロッド軸ピン110に挿設されて固定できるように嵌合設置管121と、前記嵌合設置管121の円周面に沿って多数個が設置される羽根プレート122で構成されるジョイント部材120、及び前記ジョイント部材120に備えられる前記羽根プレート122に挿設されながら前記ジョイント部材120を各々連結して固定される目地部材130を含んで構成される。
【0029】
建築物の地下または地上駐車場や屋上などの広い底面にコンクリートを打設して底面を硬く維持できるように施工する場合、打設されるコンクリートが養生されながら水分が蒸発するようになり、これによって養生されたコンクリート底面に不規則にクラックが生じるようになるが、これを防止するためにコンクリート施工時にクラックを誘導できるようにする伸縮目地を設置してコンクリートを打設するようになる。
【0030】
したがって、本発明の前記コンクリートクラック誘導用伸縮目地装置100は、底面に設置されてコンクリート施工時にクラックの発生を抑制するようになる。
【0031】
ここで、前記固定ロッド軸ピン100は底面に固定されるプレート部111と前記プレート部111の上部面に垂直に設置固定されるロッド軸ピン部112で構成されている。
【0032】
したがって、前記プレート部111を施工しようとする建築物などの底面にモルタルやボンドなどの接着手段を用いて固定設置する。
【0033】
すると、前記プレート部111の上部面に備えられる前記ロッド軸ピン部112は底面と垂直に設置されながら固定できるようになる。
【0034】
ここで、前記ロッド軸ピン部112は多段に伸縮されながら長さの調節を可能にするアンテナ構造で構成できる。
【0035】
したがって、建築物の底面に施工されるコンクリートの厚さによって前記ロッド軸ピン部112の長さを伸張または収縮して使用できるようになる。
【0036】
そして、前記ジョイント部材120に備えられる前記羽根プレート122は、前面プレート122aと後面プレート122bが一対になりながらこれらの間を離隔させて空間部122cが形成されるようにし、かつ一側面部は前記嵌合設置管121に連結されながら閉鎖され、他端部は開放される構造となっている。
【0037】
ここで、前記羽根プレート122は前記嵌合設置管121の外周面に沿って複数個が設置具備され、かつ前記羽根プレート122の間の角度を90度にして四角形状の前記ジョイント部材120を構成することもでき、また120度間隔にして三角形状の前記ジョイント部材120を構成することもできる。
【0038】
【0039】
そして、前記目地部材130はPVC材質などの伸縮性のある材質からなり、かつ両端部が前記前面プレート122aと前記後面プレート122bで形成された前記空間部122cに各々挿入されて設置できるようにする中空型の下部支持部131と、前記下部支持部131の上端部に引き続き連通形成されながら前記下部支持部131が前記空間部122cに沿ってこれ以上下部に下りないように逆台形中空型の上部頭部132、及び前記上部頭部132に脱・装着可能に挿設される上広下狭の逆台形形状の目地表示部133で構成されている。
【0040】
そして、前記上部頭部132の上端部の両側面隅部は、上部側に突出しながらその端部が内側に折り曲げられる突起部132aが形成され、また前記上部頭部132の上面部は前記突起部132aにより凹溝部132bが形成される構造となっている。
【0041】
そして、前記目地表示部133の下端部の両側面隅部には、前記突起部132aが挿設されながら支持できるようにする嵌合凹溝133aが形成されている。
【0042】
したがって、前記嵌合凹溝133aに沿って前記突起部132aを挿設させるようになれば、前記上部頭部132に前記目地表示部133が設置固定できるようになる。
【0043】
そして、本発明の前記目地部材130は上記のように前記目地表示部133が前記上部頭部132に挿設された状態で前記目地表示部133を一側面から上部側に引くと、前記突起部132aが弾性的に変形されながら前記嵌合凹溝133aから離脱可能になって前記目地表示部133を容易に前記上部頭部132から脱装着させることができるようになる。
【0044】
これは、コンクリート養生時にコンクリートの収縮によって前記目地表示部133の側面がコンクリートと隙間が生じる場合、上記のように前記目地表示部133を脱着し、隙間サイズだけ大きい目地表示部を装着して隙間を埋めるか、または前記目地表示部133を脱着した状態で前記上部頭部132が上部面に形成された前記凹溝部132bにシーリング手段を塗布して水気などが内部に染み込むことを防ぐことができるようになる。
【0045】
また、前記目地部材130を形成する前記下部支持部131の両側面部には打設されたコンクリートの内部に挿設される時、コンクリートが伸縮されながら前記目地部材130を上部側に押し上げられないようにする羽根突起部131aが形成具備されている。
【0046】
また、前記目地部材130を形成する前記下部支持部131の下端部は養生前のコンクリートに挿設が容易であるようにコーン形状のように端部が尖った挿入部131bで形成されている。
【0047】
以上のように構成された本発明の前記コンクリートクラック誘導用伸縮目地装置100の設置方法を説明すると、次の通りである。
【0048】
まず、コンクリートを打設する底面に前記固定ロッド軸ピン110をモルタルやボンドなどの接着手段を用いて一定の間隔で多数個配置しながら接着固定する(前記固定ロッド軸ピン110を底面に接着固定して配置するステップ)。
【0049】
この際、前記プレート部111の面積が大きいので、接着手段により底面に容易に付着させることができるようになる。また、この際、施工されるコンクリートの厚さに合わせて前記ロッド軸ピン部112を伸縮して設置するようになる。
【0050】
この場合、前記固定ロッド軸ピン110を固定させる位置を予め設計してその位置を表示しておく。
【0051】
次に、底面にコンクリートを打設する(コンクリートを打設するステップ)。
【0052】
この際、前記固定ロッド軸ピン110は、前記プレート部111がコンクリートに浸るにつれて前記ロッド軸ピン部112のみ見えるようになる。ここで、前記固定ロッド軸ピン110を伸張させてコンクリートの打設厚さに適するように調節することもできる。
【0053】
次に、コンクリートが養生される前、モルタル形態の時、前記ロッド軸ピン部112に前記ジョイント部材120を挿入して設置する(モルタル形態のコンクリートで前記ジョイント部材120を前記固定ロッド軸ピン110に嵌めて固定するステップ)。
【0054】
この時は底面にコンクリートが打設された状態であるので前記プレート部111は見えず、前記ロッド軸ピン部112のみ見えるので、前記ロッド軸ピン部112に前記嵌合設置管121を嵌めれば、簡単に前記ジョイント部材120が前記固定ロッド軸ピン110に設置されるようになる。
【0055】
次に、コンクリートが養生される前、モルタル形態の時、前記ジョイント部材120の間に前記目地部材130を押えて前記下部支持部131が前記前面プレート122aと前記後面プレート122bとの間に形成された前記空間部122cに挿設されるようにする(モルタル形態のコンクリートに前記ジョイント部材120と隣り合う前記ジョイント部材120の間に前記目地部材130を連結するステップ)。
【0056】
この際、前記下部支持部131はその下端部に尖っているように形成される前記挿入部131bをモルタル形態のコンクリートに押してやるので設置が非常に容易である。
【0057】
この場合、前記下部支持部131の両側面に形成された前記羽根突起部131aによりコンクリートが養生時に収縮するようになっても上部側に押し上げられないようになる。
【0058】
また、この際、前記目地部材130を叩きながら押してやって前記目地表示部133の上部面とコンクリート面が等しくなるように施工する。
【0059】
次に、コンクリートが養生されながら底面工事が全て終わるようになる(コンクリート養生ステップ)。
【0060】
このように底面にコンクリート養生がなされながらコンクリートが収縮するようになるが、この際、前記目地部材130はコンクリートの収縮力により押圧されても前記目地部材130が伸縮性のある材質からなっており、また、その内部が空間として形成されているので、コンクリートの伸縮量をこれらの空間部が吸収しながらクラック発生を抑制または誘導できるようになる。
【0061】
また、コンクリートが収縮しながら前記目地部材130に備えられた前記目地表示部133の外部面に隙間が発生するようになることもあるが、この場合、前記目地表示部133を上に引きながら脱着して除去した後、より大きい目地表示部に挿入装着して隙間を除去する(埋める)ことができる。
【0062】
このようにすることによって、前記目地部材130により形成される隙間を埋めることができるので、水分のコンクリート内部への侵入を防げるようになる。
【0063】
また、必要時に前記目地表示部133を上に引いて脱着して除去した後、前記上部頭部132の上部面に形成される前記凹溝部132bにシリコンなどのシーリング部材を施工して封入させることもできる。
【0064】
また、本発明は前記目地表示部133に多様な色相や形状を施して底面に多様な色合いや形状を表すことができるようにすることで、底面を美麗に飾ることもできる。
【0065】
以上、本発明に係るコンクリートクラック誘導用伸縮目地設置方法及びその装置は、コンクリート施工底面に一定の間隔で設置固定される複数個の固定ロッド軸と、前記固定ロッド軸に挿設固定される連結手段、及び前記連結手段の間に脱装着可能に設置する目地部材で構成される伸縮目地装置をコンクリートが養生される前に設置することができるように構成することによって、底面にコンクリート打設と共に目地部材を設置することができるので、コンクリート施工期間を画期的に減らすことができるようにすると共に、目地部材によりコンクリート養生時に生じるクラックを最小限に減らすことができるように誘導して、コンクリート耐久性を高めて、施工効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0066】
100 コンクリートクラック誘導用伸縮目地装置
110 固定ロッド軸ピン
111 プレート部
112 ロッド軸ピン部
120 ジョイント部材
121 嵌合設置管
122 羽根プレート
122a 前面プレート
122b 後面プレート
122c 空間部
130 目地部材
131 下部支持部
131a 羽根突起部
131b 挿入部
132 上部頭部
132a 突起部
132b 凹溝部
133 目地表示部
133a 嵌合凹溝
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6
【国際調査報告】