特表2017-512599(P2017-512599A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-512599プロダクトディスペンサエネルギーストレージデバイスのためのコントロール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-512599(P2017-512599A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】プロダクトディスペンサエネルギーストレージデバイスのためのコントロール
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/12 20060101AFI20170421BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20170421BHJP
   H02J 7/04 20060101ALI20170421BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170421BHJP
   B67D 1/12 20060101ALI20170421BHJP
【FI】
   A47K5/12 A
   H02J7/10 K
   H02J7/04 C
   H02J7/00 303C
   B67D1/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-560957(P2016-560957)
(86)(22)【出願日】2015年4月9日
(85)【翻訳文提出日】2016年11月24日
(86)【国際出願番号】US2015025157
(87)【国際公開番号】WO2015157541
(87)【国際公開日】20151015
(31)【優先権主張番号】61/977,962
(32)【優先日】2014年4月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/682,664
(32)【優先日】2015年4月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】317003718
【氏名又は名称】ゾシマディス,パナギオティス
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブロック, マーク・エー
(72)【発明者】
【氏名】ライトナー,ブラッドリー・エル
(72)【発明者】
【氏名】ゾシマディス,パナギオティス
【テーマコード(参考)】
3E082
5G503
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB10
5G503AA04
5G503BA02
5G503BB03
5G503BB04
5G503CB06
5G503CC02
5G503DA18
5G503EA05
5G503GC04
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
エネルギーストレージデバイスが、例えば、スーパーキャパシタのように、使用されてハンドケアプロダクトの一ドーズ量ディスペンスするためにモータをアクティベートするようにパワーが供給される。エネルギーストレージデバイス又はスーパーキャパシタはエネルギーサプライソース、すなわち、交換可能なリフィルリザーバ内にインテグレートされ及び/又はディスペンサハウジングにマウントされているバッテリーから再チャージされる。コントローラーは、エネルギーストレージデバイスを再チャージするための複数のうちの一ディスチャージエネルギーレートでエネルギーサプライソース(場合により複数)からエネルギーがディスチャージされるように指示する。所与のタイムインターバルで発生するディスペンスイベントの回数に依存して、コントローラーは、エネルギーストレージデバイスを再チャージするためにエネルギーサプライソース(場合により複数)からエネルギーがディスチャージされるレートを変更可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロダクトディスペンサであって以下の:
ディスペンサハウジング;
関連するプロダクトをストアするための直に交換可能なプロダクトリザーバ;
直に交換可能なプロダクトリザーバとインテグレートされているバッテリー;
前記直に交換可能なプロダクトリザーバにフルイド接続されているインレットを有するポンプであって、前記関連するプロダクトをディスペンスするためのアウトレットを有するポンプ;
前記ポンプをアクチュエートするためにオペレーション可能に結合された電気的パワー供給の低電圧モータ;
前記モータにオペレーションパワーを提供するようにオペレーション可能にコミュニケートされている中間エネルギーストレージデバイスであって、前記中間エネルギーストレージデバイスは、複数のアクティベーションサイクルを通じて前記モータをアクティベーションするのに十分な所定のエネルギーレベルをストアするようにコンフィグされている中間エネルギーストレージデバイス;そして、
前記モータを選択的にアクティベートするようにオペレーション可能にコミュニケートされているコントローラーであって、前記コントローラーは、アクティベートされる前記モータに応じ前記中間エネルギーストレージデバイスを前記所定のエネルギーレベルまで前記バッテリーからエネルギーのディスチャージを開始する中間エネルギーストレージデバイス、を含み、
前記コントローラーは、実質的に異なるディスチャージレートの複数のうちの一で前記バッテリーからエネルギーのディスチャージを選択的に開始するオペレーション可能であり、かつ、
前記モータがアクティベートされるとき、前記中間エネルギーストレージデバイスが所定のエネルギーレベルに実質的に再チャージされていない場合、前記コントローラーが前記バッテリーからエネルギーをディスチャージするディスチャージレートを変更するプロダクトディスペンサ。
【請求項2】
前記中間エネルギーストレージデバイスはスーパーキャパシタである請求項1記載のプロダクトディスペンサ。
【請求項3】
前記バッテリーはコインセルバッテリーである請求項1記載のプロダクトディスペンサ。
【請求項4】
前記モータをアクティベートするのに応じて前記コントローラーが前記バッテリーから第1のディスチャージレートでエネルギーのディスチャージを第1のタイムインターバル内に前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするために開始し;かつ、
前記モータを前記第1のタイムインターバル内に再アクティベートするのに応じ前記コントローラーは前記第1のディスチャージレートをより大きな第2のディスチャージレートへ増加する請求項1記載のプロダクトディスペンサ。
【請求項5】
前記中間エネルギーストレージデバイスとオペレーション可能にコミュニケートされる前記ディスペンサハウジングへオペレーション可能にマウントされているエネルギーソースをさらに含み;そして、
前記コントローラーは、一又は双方の前記直に交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされている前記バッテリーと前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするための前記ディスペンサハウジングへオペレーション可能にマウントされている前記エネルギーソースからエネルギーをディスチャージすることを選択的に開始するオペレーション可能である、
請求項1記載のプロダクトディスペンサ
【請求項6】
前記中間エネルギーストレージデバイスの前記エネルギーレベルが下位閾値より落ちるとき、前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするために前記コントローラーが前記ディスペンサハウジングへオペレーション可能にマウントされている前記エネルギーソースからエネルギーのディスチャージを開始する請求項5記載のプロダクトディスペンサ。
【請求項7】
前記中間エネルギーストレージデバイスの前記エネルギーレベルが前記下位閾値エネルギーレベルより落ちるとき、前記コントローラーは前記直に交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされている前記バッテリーからのエネルギーのフローを停止状態にする請求項6記載のプロダクトディスペンサ。
【請求項8】
前記中間エネルギーストレージデバイスの前記エネルギーレベルが前記下位閾値エネルギーレベルより落ちるとき、前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするために前記コントローラーは前記直に交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされている前記バッテリーからと前記ディスペンサハウジングへオペレーション可能にマウントされている前記エネルギーソースからのエネルギーのフローを開始する請求項6記載のプロダクトディスペンサ。
【請求項9】
プロダクトディスペンサをオペレーションする方法であって、以下の:
ディスペンサハウジングを有するプロダクトディスペンサ、関連するプロダクトをストアするためのプロダクトリザーバ、前記プロダクトリザーバへフルイド接続されているインレットを有するポンプ、前記関連プロダクトをディスペンスするためのアウトレットを有する前記ポンプ、前記ポンプをアクチュエートするためにオペレーション可能に結合されているモータ、前記モータへオペレーションパワーを供給するためにオペレーション可能にコミュニケートされている中間エネルギーストレージデバイス、前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするための低パワー密度バッテリー、前記低パワー密度バッテリーと前記中間エネルギーデバイスにオペレーション可能に接続されているチャージ回路を有する前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするためのコントローラーであって前記コントローラーは、前記モータであって有限のアクティベーションサイクルでオペレーションされるモータをアクティベートするためにオペレーション可能に接続されているアクティベーション回路を含むコントローラー、を提供する;
前記関連するプロダクトの所定の量をディスペンスする前記モータをアクティベートする;
第1のタイムインターバル内で前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするために前記低パワー密度バッテリーからディスチャージレートでエネルギーをディスチャージする;
前記第1のタイムインターバル内に前記モータを再アクティベートする;そして、
前記第1のタイムインターバル内に前記モータを再アクティベートするのに応じて前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするために前記バッテリーからディスチャージされるエネルギーの前記ディスチャージレートを増加する、
ステップを含む方法。
【請求項10】
関係するユーザーのモーションを探知するようにコンフィグされているセンサを有するプロダクトディスペンサであって、前記センサは前記コントローラーの前記アクティベーション回路にオペレーション可能に接続されているアウトプットを有するプロダクトディスペンサを提供する;そして、
関連するプロダクトの所定の量をディスペンスするために前記モータをアクティベートする前記ステップが;
関係するユーザーのモーションを探知するのに応じて関連するプロダクトの所定の量をディスペンスするために自動的に前記モータをアクティベートするステップを含むステップ、
をさらに含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記中間エネルギーストレージデバイスはスーパーキャパシタである請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記低パワー密度バッテリーは前記プロダクトリザーバにインテグレートされているコインセルバッテリーであり、そして
前記プロダクトリザーバは直に交換可能な、ディスポーザル可能なプロダクトリザーバである請求項9記載の方法。
【請求項13】
前記コントローラーは、前記中間エネルギーストレージデバイスにストアされているエネルギーの前記レベルをモニターするための前記中間エネルギーストレージデバイスとオペレーション可能にコミュニケートされているモニター回路を含み、以下の:
前記中間エネルギーストレージデバイスにストアされているエネルギーのレベルをモニターするステップをさらに含む、
請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記中間エネルギーストレージデバイスの非常に低い低位閾値エネルギーレベルを定義する;及び、
前記ディスペンサハウジングへオペレーション可能にマウントされている代替エネルギーソースを有するプロダクトディスペンサを提供する;
ステップをさらに含み、かつ、
前記コントローラーは、前記中間エネルギーストレージデバイスのエネルギーのレベルが前記非常に低い低位閾値エネルギーレベルから落ちているのに応じ選択的に前記中間エネルギーストレージデバイスを一又は双方の前記低パワー密度バッテリーと前記代替エネルギーソースから再チャージするコントローラーである請求項13記載の方法。
【請求項15】
以下の:
前記第1のタイムインターバル内に前記モータを繰り返し再アクティベートするのに応じ前記低パワー密度バッテリーからディスチャージされるエネルギーの前記レートを漸次増加するステップをさらに含む、
請求項9記載の方法
【請求項16】
プロダクトディスペンサをオペレーションする方法であって、以下の:
ディスペンサハウジングを有するプロダクトディスペンサ、関連するプロダクトをストアするための直に交換可能なプロダクトリザーバ、前記プロダクトリザーバへフルイド接続されているインレットを有するポンプ、前記関連プロダクトをディスペンスするためのアウトレットを有する前記ポンプ、前記ポンプをアクチュエートするためにオペレーション可能に結合されている低電圧モータ、前記モータへオペレーションパワーを供給するためにオペレーション可能にコミュニケートされている中間エネルギーストレージデバイスであって、前記中間エネルギーストレージデバイスは前記モータを複数回アクティベートするのに十分なエネルギー量をストアするようにコンフィグされている中間エネルギーストレージデバイス、前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするための低パワー密度バッテリーであって前記低パワー密度バッテリーは前記交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされている低パワー密度バッテリー、前記低パワー密度バッテリーと前記中間エネルギーデバイスにオペレーション可能に接続されているチャージ回路を有するコントローラーであって、前記コントローラーは前記モータをアクティベートするためにオペレーション可能に接続されているアクティベーション回路を含むコントローラー、かつ、前記コントローラーは前記アクティベーション回路が前記モータをアクティベートする回数をカウントするようにコンフィグされているカウンター回路を含むコントローラー、を提供する;
前記モータをアクティベートするのに応じて前記カウンター回路をカウンター増加する;
前記カウンター回路で前記カウンターが所定のカウンター値を下回るとき前記モータをアクティベートするのに応じて第1の再チャージレートで前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする;そして、
前記カウンター回路で前記カウンターが前記所定のカウンター値を超えたとき前記モータをアクティベートするのに応じて実質的に異なる第2の再チャージレートで前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする、
ステップを含む方法。
【請求項17】
前記カウンター回路の前記カウンターが前記所定のカウンター値を超えたとき、前記モータをアクティベートするのに応じて実質的に異なる第2の再チャージレートで前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする前記ステップは、以下の:
前記カウンター回路の前記カウンターが前記所定のカウンター値を超えたとき、前記モータをアクティベートするのに応じて実質的により大きな第2の再チャージレートで前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする、
ステップを含む請求項16記載の方法。
【請求項18】
タイマー回路を有するコントローラーを提供する;そして、
前記カウンター回路の前記カウンターが前記所定のカウンター値を超えたとき、前記モータをアクティベートするのに応じて実質的に異なる第2の再チャージレートで前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする前記ステップは以下の:
前記カウンター回路の前記カウンターが前記所定のカウンター値を超えたとき、前記モータをアクティベートするのに応じて所定のタイムインターバル内かつ実質的により大きな第2の再チャージレートで前記中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするステップを含む、
ステップをさらに含む請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記アクティベーション回路が前記モータをアクティベートする回数の第2の所定のカウンター値を前記カウンターが超えたとき、前記コントローラーに前記低パワー密度バッテリーのエネルギーを実質的に空にさせるステップをさらに含む請求項16記載の方法。
【請求項20】
前記直に交換可能なプロダクトリザーバが交換されたとき、前記カウンター回路で前記カウンターをリセットするステップをさらに含む請求項16記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本PCT特許出願は、2014年4月10日に出願された米国特許仮出願第61/977,962号、発明の名称「プロダクトディスペンサエネルギーストレージデバイスのためのディスチャージレートコントロール」及び米国特許出願第14/682,664号、2015年4月9日に出願された発明の名称「プロダクトディスペンサエネルギーストレージデバイスのためのコントロール」の優先権とその利益を主張し、これら双方の出願の内容はその全体が本出願に組み込まれたものとする。
【技術分野】
【0002】
本発明は、概して、フルイドディスペンサシステムに関し、より詳細には、タッチ−フリーディスペンサで使用されるリフィルリザーバに関する。より特定すれば、本発明は、フルイドディスペンサを給電するエネルギーソースを含むリフィルリザーバとそのエネルギーをディスチャージする方法に関する。
【背景技術】
【0003】
パブリックアクセス可能な施設がソープディスペンサを洗面所及び他の場所で提供することは普通である。いくつかのシステムは、サニタリ環境ではディスポーザル可能なリフィルユニットプロダクトをレシーブするように設計されている。プロダクトが空になったとき、リザーバ全体がノズル及びポンプと一緒に交換される。このように、ソープによって濡れた部品はすべて、ディスペンサが保全されるときにディスポーズされる。これは、バイオ-フィルムの発生を減少、及び/又は、なくし、施設の衛生に寄与する。
【0004】
多くの場合、ソープディスペンサはハンズフリーオペレーションを提供するように自動化されている。これらのタイプのディスペンサはユーザーによるダイレクトコンタクトをなくし、それによってバイ菌の伝染の可能性を減ずる。センサは典型的にはフルイドプロダクトがディスチャージされるノズルの近くのロケーションにインストールされる。センサ近くに彼又は彼女の手をポジションすると、フルイドディスペンサは定量のフルイドプロダクトを自動的にディスペンスする。リザーバに流体的に接続されているポンプをモータがドライブする。当然、モータをドライブする電力が必要とされ、いくつかの場合には施設の主電源の直接接続で供給される。しかし、エネルギー源を内蔵するディスペンサをインストールするのは極めて容易である。
【0005】
オンボードパワーサプライを使用するディスペンサのために、電気エネルギーがディスペンサハウジング内にインストールされたバッテリー形態でしばしば提供される。しかし、このタイプのディスペンサの関する問題はバッテリーのメンテナンスと交換に関する。ディスペンサのバッテリーのパワーがどれだけ残っているか、あるいは、急激な使用がバッテリーに残っているパワーをどれほど消耗するかを把握するのは困難であるか、又は、不可能である。ディスペンサのダウンタイムを防止するために、サービスパーソンは、繰り返しバッテリーをチェックし、あるいは、バッテリーを完全にディスチャージされる前に交換しなければならないが、それらのいずれもコスト効果的でない。
【0006】
この問題を緩和するために、追加のバッテリーをリフィルユニット内へ取り入れることが可能である。この方法で、新規サプライバッテリーがディスペンサリザーバの交換されるその度に提供される。その上、ディスペンサ内のバッテリーのサイズとパワーアウトプットキャパシティは、シングルディスペンサリフィルのデューティサイクルに合わせスケールダウン及びサイズ調整され得る。リフィルユニットバッテリーは、時計のバッテリーとしても知られる「コインセル」形で提供され得るが、それは小さく、比較的安価である。しかし、コインセルは、急速放電ができない。コインセルから急速にパワーが引き出された場合、バッテリーの耐用期間はかなり短縮する可能性がある。
【0007】
コインセルバッテリーの耐用期間をマキシマイズするために、いくつかのディスペンサは、例えば、キャパシタのようなエネルギーストレージデバイスを取り入れ、ディスペンサモータにパワーを供給する。キャパシタはモータへのエネルギーのクイックブーストサプライが可能である。一又は複数のディスペンスサイクルの後、キャパシタはコインセルによってゆっくりと再チャージされてもよい。しかし、キャパシタはストレージキャパシティに限りがあり、繰り返し使用で消耗が早い。混んだ環境では、キャパシタはディスペンスアクティビティを維持不可能であるかも知れない。したがって、となるとコントローラーがオンボードバッテリーからパワーを引き出さなければならない。トラフィックのより少ない環境では、キャパシタにストアされているエネルギーは時間経過で散逸してしまう場合もある。キャパシタはオンボードバッテリーから再チャージされ得るとしても、エネルギーが使用されるがフルイドプロダクトはディスペンスされない。この場合、リザーバの製品が空になるずっと前にバッテリーは尽きる可能性がある。
【0008】
必要とされることは、フルイドプロダクトの使用頻度に応じてオンボードパワーサプライからエネルギーを引き出すダイナミックな方法である。本発明の実施形態は上述の問題を除去する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一実施形態では、ディスペンサシステムは交換可能なリフィルリザーバを支持するように設計されているハウジングを含む。リザーバは、ポンプとディスペンスノズルを含み得るが、それらは一体のユニットとしてアセンブリされている。ディスペンサシステム内にインストールされているモータはリザーバポンプをアクチュエートする。一又は複数のバッテリーは、リフィルリザーバ内に取り込まれ、モータをドライブするためのパワーをサプライする。キャパシタは、コントロール回路に含まれコントロールされたレートでバッテリーからパワーを引き出す。バッテリーからコントローラーが引き出すレートは、どれだけ素早くディスペンサシステムがアクティベートされかによって変わる。
【0010】
本発明の他の実施形態では、コントローラーがバッテリーから引き出すパワーレートは、リフィルリザーバに残っているフルイドプロダクトがどれだけであるかによって変わる。
【0011】
本発明のさらなる他の実施形態では、少なくとも第1のバッテリーがリフィルリザーバに取り込まれ、そして少なくとも第2のバッテリーがディスペンサシステムのハウジング内に取り込まれている。
【0012】
一実施形態では、プロダクトディスペンサは、ディスペンサハウジング、ハンドケアプロダクトであったりするプロダクトをストアするための直に交換可能なプロダクトリザーバ、直に交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされているバッテリー、直に交換可能なプロダクトリザーバに流体的に接続されているインレットを含むポンプであってプロダクトをディスペンスするためのアウトレットを含むポンプと、前記ポンプをアクチュエートするために結合されている電動、低電圧モータと、モータへ運転電力を供給するためにコミュニケートされている中間エネルギーストレージデバイス又はスーパーキャパシタであって中間エネルギーストレージデバイスは所定のレベルのエネルギー又は多数のアクティベートサイクルを通じてモータをアクティベートするのに十分な所定のエネルギーレベルまたは所定の上位閾値のエネルギーをストアするようにコンフィグされている中間エネルギーストレージデバイス、そして、ユーザーによってイニシエートされたディスペンスイベントに応じてモータをアクティベートするようにコミュニケートされるコントローラーであってバッテリー及び中間エネルギーストレージデバイスとコミュニケートされ、かつ、ここでコントローラーは所定のエネルギーレベルへ中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするためにアクティベートされるモータに応答してバッテリーからエネルギーディスチャージをイニシエートするコントローラーを含み、かつ、ここでコントローラーはバッテリーからエネルギーディスチャージを本質的に異なる複数の中から一つのレートで選択的に開始するように運転可能であり、かつ、ここで、中間エネルギーストレージデバイスがエネルギーの所定のレベルにほぼ再チャージされていない場合、モータがアクティベートされるときコントローラーはバッテリーからのディスチャージエネルギーのディスチャージレートを変更する。
【0013】
本発明の一態様では、モータをアクティベートするのに応じコントローラーは、第1のディスチャージレートでバッテリーからエネルギーをディスチャージするのを開始し、第1のタイムインターバル内に中間エネルギーストレージデバイスを再チャージし、第1のタイムインターバル内にモータを再びアクティベートするのに応じてコントローラーは第1のディスチャージレートをより大きな第2のディスチャージレートへ増加する。
【0014】
本発明の他の態様では、エネルギーソースがディスペンサハウジングにマウントされて中間エネルギーストレージデバイスへ選択的にコミュニケートされ、そしてコントローラーがオペレーション可能となり直に交換可能なプロダクトリザーバにインテグレートされている一又は双方のバッテリーから選択的にエネルギーをディスチャージすることを開始し、エネルギーソースはディスペンサハウジングに運転可能にマウントされ中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする。
【0015】
本発明のさらなる他の態様では、中間エネルギーストレージデバイスでのエネルギーレベルがエネルギーレベルの下位閾値より低い又は非常にエネルギーレベルの低いとき、コントローラーはディスペンサハウジングにオペレーション可能にマウントされているエネルギーソースからエネルギーをディスチャージし、中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする。
【0016】
本発明のさらなる他の態様では、中間エネルギーストレージデバイスでのエネルギーレベルがエネルギーレベルの下位閾値より落ち又は非常にエネルギーレベルの低く落ちているとき、コントローラーは直に交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされているバッテリーからのエネルギーのフローを止める。
【0017】
本発明のさらなる他の態様では、中間エネルギーストレージデバイスでのエネルギーレベルがエネルギーレベルの下位閾値より低い又は非常にエネルギーレベルの低いとき、コントローラーは直に交換可能なプロダクトリザーバ内にインテグレートされているバッテリー及びディスペンサハウジング内にオペレーション可能にマウントされているエネルギーソースからのエネルギーのフローを開始し、中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする。
【0018】
本発明の他の実施形態では、プロダクトディスペンサをオペレーションする方法は以下のステップ:ディスペンサハウジングを有するプロダクトディスペンサ、関連するプロダクトをストアするためのプロダクトリザーバ、プロダクトリザーバに流体的に接続されているインレットを有するポンプ、関連するプロダクトをディスペンスするためのアウトレットを有する前記ポンプ、ポンプをアクチュエートするためにオペレーション可能に結合されているモータ、オペレーション可能にコミュニケートされオペレーションパワーをモータへ提供する中間エネルギーストレージデバイス、中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするための低パワー密度バッテリー、中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするために、低パワー密度バッテリーと中間エネルギーストレージデバイスをオペレーション可能に接続されているチャージ回路を有するコントローラーであって、有限のアクティベートサイクルでオペレーションされるモータをアクティベートするためにオペレーション可能に接続されてアクティベート回路を含むコントローラー;関連するプロダクトの所定の量をディスペンスするためのモータをアクティベートし;低パワー密度バッテリーからディスチャージレートでエネルギーをディスチャージして第1のタイムインターバル内で中間エネルギーストレージデバイスへ再チャージし;第1のタイムインターバル内でモータをリアクティベートする;そして、バッテリーからディスチャージされるエネルギーのディスチャージレートを増加して第1のタイムインターバル内でモータを再アクティベートするのに応じ中間エネルギーストレージデバイスを再チャージする、ステップを含む。
【0019】
本発明の実施形態の一態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、関係するユーザーのモーションを探知するようにコンフィグされ、コントローラーのアクティベーション回路へオペレーション可能に接続されているアウトプットを有するセンサを有するプロダクトディスペンサを提供すること;そして、関連するユーザーのモーションに応じて所定の量の関連プロダクトをディスペンスするために自動的にモータをアクティベートすることを含む。
【0020】
本発明の実施形態の他の態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、中間エネルギーストレージデバイスとコミュニケートし中間エネルギーストレージデバイス内にストアされているエネルギーレベルをモニタリングし;そして、中間エネルギーストレージデバイスにストアされているエネルギーレベルをモニタリングするためのモニタリング回路を有するコントローラーを提供すること;そして、中間エネルギーストレージデバイスにストアされているエネルギーレベルをモニタリングすることを含む。
【0021】
さらに本発明の実施形態の他の態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、中間エネルギーストレージデバイスにストアされているエネルギーの非常に低い閾値エネルギーレベルを定義すること、ディスペンサハウジングにオペレーション可能にマウントされている代替エネルギーソースを有するプロダクトディスペンサを提供すること、及び、エネルギーレベル閾値から非常に低い中間エネルギーストレージデバイスのエネルギーレベルに応じて、一又は双方の低パワー密度バッテリー及び代替エネルギーソースから中間エネルギーストレージデバイスを選択的に再チャージするコントローラーを提供すること、を含む。
【0022】
本発明のさらなる他の態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法には、第1のタイムインターバル内にモータを繰り返し再アクティベートするのに応じ低パワー密度バッテリーからディスチャージされるエネルギーレートを漸次増加することを含む。
【0023】
本発明の他の実施形態では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は以下のステップ:ディスペンサハウジングを有するプロダクトディスペンサ、関連するプロダクトをストアする直に交換可能なプロダクトリザーバ、プロダクトリザーバに流体的に接続されているインレットを有するポンプ、関連するプロダクトをディスペンスするためのアウトレットを有するポンプ、ポンプをアクチュエートするためにオペレーション可能に結合されている低電圧モータ、モータへの運転パワーを提供するためにオペレーション可能にコミュニケートされている中間エネルギーストレージデバイスであって、モータを複数回アクティベートするための十分な量のエネルギーをストアするようにコンフィグされている中間エネルギーストレージデバイス、中間エネルギーストレージデバイスを再チャージするための低パワー密度バッテリーであって直に交換可能なプロダクトリザーバにインテグレートされている低パワー密度バッテリー、低パワー密度バッテリーと中間エネルギーストレージデバイスにオペレーション可能に接続されているチャージ回路を有するコントローラーであって、モータをアクティベートするためにオペレーション可能に接続されているアクティベーション回路を含むコントローラー、及びアクティベーション回路がモータをアクティベートする回数をカウントするようにコンフィグされているカウンター回路を含むコントローラーを有するプロダクトディスペンサを提供すること;モータをアクティベーションするのに応じてカウンター回路をインクリメントすること;カウンター回路が所定のカウンター値を下回るとき、モータをアクティベーションするのに応じて中間エネルギーストレージデバイスを第1の再チャージレートで再チャージすること;カウンター回路でのカウントが所定のカウンター値を超えたとき、モータをアクティベートすることに応じ実質的に異なる第2の再チャージレートで中間エネルギーストレージデバイスを再チャージすることを含む。
【0024】
本発明の実施形態の一態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、カウンター回路でのカウントが所定のカウンター値を超えたとき、モータをアクティベートすることに応じ、より大きな第2のチャージレートで中間エネルギーストレージデバイスを再チャージすることを含む。
【0025】
本発明の実施形態の他の態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、タイマー回路を含むコントローラーを提供すること;及び所定のタイムインターバル内で中間エネルギーストレージデバイスを再チャージすること;及びカウンター回路でのカウントが所定のカウンター値を超えたとき、モータをアクティベートすることに応じ実質的に異なる第2の再チャージレートで所定のタイムインターバル内に中間エネルギーストレージデバイスを再チャージすることを含む。
【0026】
本発明の実施形態のさらなる他の態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、アクティベーション回路がモータをアクティベートする回数の第2の所定のカウンター値をカウンターが超えるとき低パワー密度バッテリーをほぼ空にすることを含む。
【0027】
本発明の実施形態のさらなる他の態様では、プロダクトディスペンサのオペレーション方法は、直に交換可能なプロダクトリザーバが交換されたときカウンター回路でカウンターをリセットすることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1は本発明の実施形態に係る、プロダクトディスペンスシステムの斜視図を描く。
【0029】
図1aは本発明の実施形態に係る、プロダクトディスペンスシステムの部分断面図を描く。
【0030】
図2は本発明の実施形態に係る、プロダクトディスペンスシステムに使用のためのプロダクトリザーバの斜視図である。
【0031】
図3は本発明の実施形態に係る、プロダクトリザーバ分解組立図の分解立体図である。
【0032】
図4は本発明の実施形態に係る、ディスペンスシステムのためのプロダクトリザーバ、コントローラー及びエネルギーストレージデバイスの側面図である。
【0033】
図5は本発明の実施形態に係る、プロダクトディスペンスシステムの概略図である。
【0034】
図6は本発明の実施形態に係る、中間エネルギーストレージデバイスにストアされるエネルギーレベルの経過時間後の変化を描くグラフである。
【0035】
図7は本発明の実施形態に係る、中間エネルギーストレージデバイスにストアされるエネルギーレベルの経過時間後の変化を描くグラフである。
【0036】
図7aは本発明の実施形態に係る、中間エネルギーストレージデバイスにストアされるエネルギーレベルの経過時間後の変化を描くグラフである。
【0037】
図8は本発明の実施形態に係る、中間エネルギーストレージデバイスにストアされるエネルギーレベルの経過時間後の変化を描くグラフである。
【0038】
図9は本発明の実施形態に係る、中間エネルギーストレージデバイスにストアされるエネルギーレベルの経過時間後の変化を描くグラフである。
【0039】
図10は本発明の実施形態に係る、本発明の方法のフロー図である。
【0040】
図11は本発明の実施形態に係る、本発明の他の方法のフロー図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
図1に描かれる、プロダクトディスペンスシステムは、本発明の実施形態による所定量のフルイドプロダクトをディスペンスする。一実施例では、ディスペンサシステム一般が10で示されているが、ソープ、ローション又はハンドサニタイザのようなハンドケアプロダクトをディスペンスするが、他のプロダクトタイプが同様にディスペンサシステムからディスペンスされてもよい。
【0042】
図1と1aに描かれている実施形態では、ディスペンサシステム10は、フルイドディスペンサ10として言及され、ディスペンサハウジング14又はベースを含む。ディスペンサハウジング14は、一又は複数のウォール15から成りフルイドディスペンサ10のコンポーネントをサポートするように構成されている。プラスチックがディスペンサハウジング14、同様に他のシステムコンポーネントも、製造コスト対効果で使用されてもよい。フルイドリザーバ26はフルイドプロダクトをフルイドディスペンサ10へ供給し、そして逆さにディスペンサハウジング14にマウントされている。ディスペンサハウジング14のウォール15は凹形を形成してもよく、開放トップ部はフルイドリザーバ26を受ける。特定の実施形態では、フルイドリザーバ26は、プロダクトリザーバ26とも呼ばれ、直に交換可能である。このように、フルイドリザーバ26またはプロダクトリザーバ26は交換可能なプロダクトリザーバ26を含む。
【0043】
フルイドディスペンサ10の後ろ側(図示されていない)はアパーチャ及び/又はフルイドディスペンサ10を固定構造にマウントするためのスロットを含んでもよい。一実施形態では、ディスペンサハウジング14はウォール又はディスペンサスタンド(これも図示されていない)へファスナーによって直接マウントされてもよい。他の実施形態では、マウントブラケットが提供されて、ウォール又は他の構造にマウントブラケット固定するためのファスナーを受けるマウントホールを含む。この実施形態では、ディスペンサハウジング14はマウントブラケットに取り外し可能にアタッチされてもよい。フルイドディスペンサのサポート構造へのマウントについては業界に周知であり、さらなる説明は提供されない。
【0044】
次に、図1,1a及び2を参照すると、プロダクトリザーバ26はディスペンス可能なプロダクト、それはハンドケアプロダクトでもよく、それを保持するように構成されている。プロダクトリザーバ26のウォール27は、シートのような材料で構成されてもよくコンテナを一端で開口を有する形態と構成されてもよく、液封(あるいは気封)にポンプへアタッチされる構成とされている。どのタイプの材料、ウォール27の形状と大きさ及び/又は開口がプロダクトをそこにストアするのに好適なように選択可能である。ブロー成形、又は他のプラスチック成形プロセスがフルイドリザーバ26を形成するのに使用可能である。
【0045】
上述のように、プロダクトリザーバ26はコンテナに直に交換可能に構成されている。交換可能によってとは、コンテナはプロダクトが空になったとき廃棄されてシールされたリフィル取替品に交換されることを意図している。プロダクトリザーバ26に加えて、ポンプとノズルもプロダクトリザーバ26が消耗したら廃棄されてもよい。このように、新しいリザーバ、ポンプとノズルのアセンブリはフルイドディスペンサ10がリフィルされる都度供給可能である。
【0046】
図2、そして次に図3も参照すれば、ディスペンサポンプ40の例示的実施形態が示されている。ポンプ40はポンプインレット41とポンプアウトレット42を含む。ポンプアウトレットはフルイドディスペンサ10からフルイドプロダクトをディスペンスするためにノズル47に固定接続されている。ポンプインレットはフルイドリザーバ26に接続されている。特に、ポンプインレットは固定アタッチされてフルイドリザーバ26の開口に液封又は気封されている。したがって、ポンプ40、ノズル27とフルイドリザーバ26はアセンブリとして供給される。このように、フルイドリザーバ26が交換されるとき、フルイドディスペンサ10のすべての濡れコンポーネントは廃棄される。
【0047】
ポンプ40はシステム内の圧力を減じ、正にでも負でも(真空圧)フルイドをリザーバ26からノズル47へ運ぶ。特に、一実施形態では、ポンプ40は、ギアポンプ又は往復動ポンプを含むものの、限定はしない他のタイプのポンプ機構が使用可能であるが、ピストンポンプ40aでもよい。ポンプ40はさらに一又は複数のバルブを組み込んでもよく、それは、チェックバルブでよく、フルイドフローがポンプチャンバからノズルを通りフローアウトされる、すなわち、リザーバに還流しないことを確かなものとする。
【0048】
ポンプ40は、モータ48によってドライブされる。モータ48はDCでもACモータでもよい。しかし、好適な一実施形態では、モータは低電圧、DCモータ48であり、オンボードパワーサプライからパワーを引き出し、以下で詳細に議論されるとおり一又は複数のバッテリーを含んでもよい。モータはトランスミッション機構に接続されてもよいが図には示されていない。トランスミッションは回転モーションを、モータの出力シャフトから出力供給されるように、ポンプ40のレシプロピストンの使用に直線モーションへ変換する。特に、一実施形態では、トランスミッションはカムアクチュエーターを含んでもよい。モータ、トランスミッションとポンプは、共に各オペレーションサイクルでフルイドプロダクトの所定量をディスペンスするようにコンフィグされている。明らかに、モータ48はトランスミッションなしでポンプへ直結されてもよい。
【0049】
続けて図3を参照すると、バリデーションキー又はタグがプロダクトリザーバ26とディスペンサシステム10の間にプロダクトリザーバのコンテンツをバリデーションするために実装されてもよい。特に、一実施形態では、図示されていないが、プロダクトリザーバ26は電子キーを含む。電子キーは、一又は複数のタイプの近接場コミュニケーションを使用するシステムを用いる場合がある。より詳細には、キーはRFID(Radio Frequency Identification)タグを含む場合があり、パッシブあるいはアクティブいずれのものでもよい。対応するインテロゲータが、図示されないが、ディスペンサハウジング14にマウントされてもよい。プロダクトリザーバ26がディスペンサ10内にインストールされると、インジケーターが自動的に電子キーを「ping」し、正プロダクトリザーバが使用されていることを検証する。もし、不正プロダクトリザーバがインストールされていたら、ディスペンサシステムコントローラー170ファンクションはディスペンサの動作を防止する。RFID信号の範囲、すなわち強さによって、インテロゲータはシステムコントローラー170内に配置されるサーキットボード上にマウントされても、あるいは、ディスペンサシステム10のどこかでもよい。代替実施形態が考えられ、図示されないが、電子タグとして近接場磁気誘導システムが使用される。このタイプのタグシステムでは、特に、巻コイルインダクターが使用されて適切なプロダクトリザーバ26が正ディスペンサに使用されていることを確かにする。そのシステムは、少なくとも一つのエミッタコイルがディスペンサ内に配置されて電子的にディスペンサコントローラー170とコミュニケートされている。エミッタコイルは、一又は複数の電子コンポーネント、典型的な方法のキャパシタを含んでもよい。当業者であれば、回路に異なる容量値のキャパシタ配置が電子キーのほぼ無限のコンビネーションで提供されることが認識されるであろう。したがって、レシーバコイルが、これも図示されないが、プロダクトリザーバ26でインストールされてもよい。レシーバコイルは同様にエミッタコイルで巻かれることになる。このように、コントローラーは正プロダクトリザーバ26がディスペンサ10にインストールされたか否かを決定可能である。
【0050】
他の実施形態では、バリデーションキーが使用されてもよく、プロダクトリザーバ26はコントローラー170に直接接続されている。直接接続によってとは、一又は複数のコンダクタのセットが物理的接触させられプロダクトリザーバ26のコンポーネントとディスペンサシステム10の一又は複数のコンポーネントとの間で電子信号を伝送する。バリデーションキーはどのような形式の電子キーが当事者の優れた見識で選択されてよい。上述と同様に、電子キーはパッシブでもアクティブでもいずれのものでもよい。特に、一実施形態では、コンダクタは、それはコンダクタ244でもよいが、バリデーションキーからターミナルへ接触し、プロダクトリザーバ26の、図示されない、外面へ配置されてもよい。露出ターミナルは、コンダクタ244と電子コミュニケートされてもよく、あるいは、ディスペンサシステム10にあるマッチングターミナルに直接接触していてもよい。このように、プロダクトリザーバ26がディスペンサシステム10にインストールされると、コンタクトターミナルセットが互いに電気接続されて、それによってキーがコントローラー170と直接電子的にコミュニケーションする。他の形式の電子的なコミュニケーションはターミナルの直接接続によっての伝送を含むがコントローラー170及び/又はプロダクトリザーバ26と他のオンボードパワーサプライとの間の伝送データの他のタイプでの交換に限定されるものではないことは述べておく。ここで、当業者であれば、他の形式のタグが使用可能であることは理解されるであろう、例えば、キーメカニカルフィットあるいは光学センサーシステムである。適当なプロダクトリザーバ26と動作する限り、ディスペンサシステム10は、ここに記述された本発明と整合するように選択され得る。
【0051】
特に、一実施形態では、センサ90がディスペンサシステム10内に取り込まれてよい。これらのセンサはディスペンサシステム10のハンズフリーアクティベーションためのモーションを探知するのに使用される。センサ90は、一又は複数のIRエミッターとデテクターを含んでもよい。エミッター−デテクターのペアは、ノズル16下の特定の領域でディスペンサシステム10の着実なアクティベーションを確実にするように配列されてもよい。ここで、他のセンシングコンポーネントのタイプが、本発明の実施形態の目的とするカバレッジ範囲から乖離しないディスペンサシステムのハンズフリーアクティベーションがファシリテートされるように使用されてもよい。
【0052】
次に図4を参照すると、ディスペンサシステム10はコントローラーあるいはコントロールシステム170を含み、ディスペンサシステム10の多様なファンクションをコントロールするための一又は複数の電子回路171を含む。電子回路171はプリントサーキットボード上にあってもよく、ディスペンサハウジング14内で好適な収納に受けられてよい。
【0053】
電子回路171は、ディスペンサシステム10のオペレーションに関するデータをレシーブしプロセスするように設計されているデジタル電子回路172を含んでよい。特に、デジタル電子回路172は、電子バリデーションキー40、オンボードセンサ90、ディスペンサシステム10内の他の同様のコンポーネントからインプット信号をレシーブするように機能可能である。このような回路は、キーのデバイス及び/又はセンサ90のコンポーネントからのアウトプット信号をアナログ-デジタルコンバータでコミュニケートされてもよい。リザーバ26内に残留しているプロダクトの量を測定する他のセンサが取り込まれていてもよい。
【0054】
一実施形態では、デジタル電子回路172は、一又は複数のロジックプロセッサー173を含んでよく、選択的にプログラマブルであってもよい。ロジックプロセッサー173はアルゴリズムでコード化されたインストラクションを実行するようにオペレーション可能であってよい。このように、ロジックプロセッサーで実装されたコード化インストラクションシーケンス、同様にハードワイヤー回路がディスペンサシステム10のコントロールオペレーションに使用されてもよい。デジタル電子回路172は、電子データストレッジ185又はメモリ185をさらに含んでもよく、それは、以下の:ロジックプロセッサー内のメモリレジスタ、DRMあるいはSD−RAMのような揮発メモリ及び/又は不揮発性メモリの形式を含む。その上、デジタル電子回路172は、一又は複数のタイマー回路175(図5参照)を含んでもよい。タイマー回路はディスペンサシステム10がどれだけ速くあるいは頻繁に使用されているかを決定するのに使用可能である。一実施形態では、タイマー回路(s:場合により複数)175は、何回モータ48が所与のタイムインターバル内にアクティベートされたか、あるいは、オンボードストレージデバイスが特定のタイムインターバル内に再チャージされたかどうかを測定するのに使用されてもよく、双方ともに、さらに以下に議論されているように、バッテリーのディスチャージレートをアジャストするのに使用されてもよい。
【0055】
デジタル電子回路172はディスペンサシステム10のコントロールオペレーション、例えば、電気モータ48のオペレーションのようなオペレーションに使用される信号をアウトプットするように機能もする。アウトプット信号は低電圧DC信号を含む。アウトプット信号は、他のモータ48をコントロールする手段が高い見識で選択されてもよいが、一又は複数の増幅器及び/又はリレーを使用しダイレクトにモータ48の起動をコントロールしてもよい。ここで、モータ48のダイレクトコントロール起動は、電気パワーソースのモータ48への選択的コネクションすべてでもよく、例えば、中間エネルギーストレージデバイスのようなものでもよいことは述べておく。どのようなコンフィグレーションでも、当業者は、ディスペンサシステム10のモータ48のオペレーションに必要な広い回路アレイの使用と実装を理解可能である。
【0056】
図4,5を参照すると、モータ48をアクチュエートするパワーが複数のパワーから供給されてよい。一実施形態では、ディスペンサシステム10は、第1のオンボードエネルギーサプライデバイス200を取り込んでよい。第1のエネルギーサプライデバイス200は、化学エネルギーを電気エネルギーにコンバートする電気化学セルを含んでもよい。このような例は、アルカリバッテリー202を含み、標準AA,C又はDセルバッテリーを含む様々なキャパシティがある。他のタイプのバッテリー202が使用されてよく、請求項記載の発明のスコープを限定しない。エネルギーサプライデバイス200はバッテリー204のバンクを含み得て、ディスペンサハウジング14内にレシーブされている。一実施形態では、バッテリー204のバンクは永続的にディスペンサシステム10内にインストールされているものとされている。永続的インストールされているとは、バッテリー204のバンクはディスペンサの構造枠内に格納され直接アクセス可能でないということを意味する。他の実施形態では、バッテリー204のバンクは交換可能であるが、一般には第1のエネルギーサプライデバイス200は直には交換可能でない。バッテリー202のサイズと量はディスペンサシステム10の特定タイプの使用に好適なように選択可能であり、限定はされ解釈されるべきものでないことはここで述べておく。一又は複数の代替実施形態では、モータをアクチュエートするパワーは例として光電池を含み得る他のエネルギーソースによって代替されあるいは追加されてもよいが、この例に限定されるものでない。
【0057】
図3と5を参照すれば、第2のオンボードエネルギーサプライデバイス230はプロダクトリザーバ26にインテグレートされてもよいが、それはリフィルコンテナ26とも呼ばれる。第1のエネルギーサプライデバイス200に類似であるように、第2のエネルギーサプライデバイス230は、モータ48をコントローラー170によってイネーブルされアクティベートするサプライエネルギーにオペレーション可能に選択的に接続されてもよい。第2のエネルギーサプライデバイス230は、構造237、すなわちプロダクトリザーバ26のフレーム又はハウジング内に取り込まれている一又は複数のバッテリー233を含んでもよい。特定の一実施形態では、バッテリー233は低パワー密度バッテリー233を含んでもよい。特に、一実施形態では、低パワー密度バッテリー233はボタンセルバッテリーあるいはコインセルバッテリー234を含んでもよい。当業界に周知のように、コインセルは、小さなサイズと軽量であると同時に低ディスチャージレートであることが知られている。明らかに、コインセル234は設置面積で選択され得る一方で、他のタイプのバッテリーがプロダクトリザーバ26内に本発明の意図されるスコープカバレッジから乖離することなく収容可能である。例えば、AA,あるいはAAAセルのアルカリバッテリーがプロダクトリザーバ26にインテグレート可能である。第2のオンボードエネルギーサプライデバイス230から新しいエネルギーのサプライがプロダクトリザーバ26の交換される都度提供されることが容易にわかる。
【0058】
プロダクトリザーバ26のハウジングは、第2のエネルギーサプライデバイス230をレシーブ又は収納するように一又は複数の空洞をコンフィグされるように作られてもよい。コンダクタプレート240は、電気伝導リード244を含み第2のエネルギーサプライデバイス230の各々の端子に接続してもよい。コイルセル、すなわち、コインセルバッテリー234を内蔵する実施形態では、導線244はバッテリーの正負ターミナルへ接続する。コンダクタプレート240はコインセル234からコントローラー170、モータ48又は中間エネルギーストレージデバイスへの電流を導くコンダクタを含んでもよい。このように、第2のエネルギーサプライデバイス230又はバッテリー234はプロダクトリザーバ26、すなわち、交換可能なプロダクトリザーバ26内へ統合されている。ここで、導線244は、上述のように、パワーと同時にデータを伝送するのに、使用されてもよいことを述べておく。データはキー情報、リザーバ26内に残るプロダクトの残量レベルに関し、あるいは、プロダクトリザーバ26とコントローラー170の間でコミュニケートされる他のどのような情報タイプに関するものであってよい。
【0059】
以上に示されたように、コントローラー170は第1の又は第2のエネルギーサプライデバイス200,230のいずれか又は双方からモータ48をアクティベートするのに使用するパワーを指揮オペレーション可能である。第1の及び第2のエネルギーサプライデバイス200,230はコントローラー170にファシリテートされて実質的に異なる複数のディスチャージレートの一でエネルギーがディスチャージされてよいことが理解されるであろう。特に一実施形態では、モータ48をアクティベートするパワーは、第1、第2のエネルギーサプライデバイス200,230とモータ48の間で電気的にポジションされている中間エネルギーストレージデバイス220に配布され、一時的にストアされてもよい。中間エネルギーストレージデバイス220は、第1、第2のエネルギーサプライデバイス200,230からのエネルギーを蓄積する能力があり、コントローラー170によってコントロールされるとき選択的に接続されてモータ48に運転パワーを供給可能である。中間エネルギーストレージデバイス220は、モータ48をアクティベートするのに複数のアクティベーションサイクル以上の十分なエネルギーチャージをストアする容量があってもよい。一例では、中間エネルギーストレージデバイス220はより大きなあるいは小さなストレージ容量であってもよいが、中間エネルギーストレージデバイス220は、一回の充電でモータを5から15回アクティベートする容量がある。
【0060】
モータ48は有限のアクティベーションサイクルを持つように特徴付けられている。有限のアクティベーションサイクルとは、モータ48は連続的あるいは無限に稼働することは意味しないが、特定のスタートとストップ時間を有する性質があることをいう。モータクティベーションサイクルは、ポンプアクチュエートサイクルにダイレクトに一致し、ここでディスペンサシステム10からプロダクトの一ドーズ量をディスペンスする。プロダクトがディスペンスされたあと、コントローラー170は、ユーザーのその後のディスペンスイベントによって再び再アクティベートされるまでモータ48を停止状態に(deactivate)する。
【0061】
中間エネルギーストレージデバイス220は、静電ストレージディスペンスを含んでもよく、一例ではキャパシタ224である。キャパシタ224は、標準的な誘電体コアあるいは代替として電気化学コアで構成されていてもよく、その一例は、スーパーキャパシタ225を含んでもよい。したがって、中間エネルギーストレージデバイス220は、ディスペンスイベントの間のかなりの長時間チャージを維持する容量がある。
【0062】
中間エネルギーストレージデバイス220のチャージ又は再チャージはコントローラー170によって制御されてよい。コントローラー170は、エネルギーのソース220,230をエネルギーストレージデバイス220へコネクトするためのチャージ回路177を含んでよい。一実施形態では、コントローラー170は、センサ回路あるいはモニター回路179を含み、スーパーキャパシタ225すなわち中間エネルギーストレージデバイス220内に残留するエネルギーの量を測定する。スーパーキャパシタ225のエネルギーレベルの減少を探知すると同時に、コントローラー170(ロジックプロセッサー173を利用する場合もある)は、一又は双方のバッテリー202,234すなわちエネルギーストレージデバイス200,230をスーパーキャパシタ225へスーパーキャパシタ225が再チャージされるまで(図5−8、e1を参照)コネクト可能である。コントローラー170は、一又は双方のバッテリー202,234を選択的にコネクトする機能を有しコントローラー170によってディスペンス使用のデータの部分をベースとしてスーパーキャパシタ225を再チャージする(以下で詳細に議論される)。上述のように、ファームウェア及び/又はソフトウェアがプロセスで使用されてもよい。
【0063】
好適な実施形態では、スーパーキャパシタ225又は中間エネルギーストレージデバイス220にストアされているエネルギーは、主にバッテリー234又は第2のエネルギーサプライデバイス230から補充される。したがって、第1のエネルギーサプライデバイス200(すなわち、ディスペンサハウジング内のバッテリー)は急速なディスペンスアクティビティが発生する状況での使用では主としてバックアップとして信頼される。一旦、スーパーキャパシタ225内のエネルギーがエネルギー上位閾値e1(すなわち所定のエネルギーのレベル)以下に落ちると、スーパーキャパシタ225がモータ48へパワーを供給するように用いられたときように、コントローラー170はバッテリー234からエネルギーのディスチャージをイニシエートしてスーパーキャパシタ225を再チャージする。しかし、スーパーキャパシタ225が再チャージするのに十分な時間がないイベントでは、すなわち、所定のタイムインターバル内で再チャージする十分な時間がないとき、コントローラー170は第1のエネルギーサプライデバイス200からパワーを引き出してスーパーキャパシタ225を再チャージディスペンサシステム10のオペレーションが邪魔され又は中断されないようにする。
【0064】
コントローラー170はバッテリー234からどれだけスーパーキャパシタ225にエネルギーが残っているかに基づく異なるディスチャージレートでエネルギーを引き出してもよい。一般に、コントローラー170は、バッテリー234から引き出されるエネルギーが最小化されるようにプログラムされあるいはワードワイヤーされている。例えば、ディスペンスイベントが発生すると、コントローラー170は、バッテリー234の耐用期間の最大化に一致する最小限の第1のディスチャージレートでバッテリー234からエネルギーを引き出すであろう。加えて、コントローラー170は、バッテリー234から引き出されるエネルギーレートを増加するようにプログラムされてもよいが、それは、スーパーキャパシタ225に残留するチャージレベルに関係して変化する。
【0065】
図5と6を参照すると、一実施例での中間エネルギーストレージデバイス220にストアされるエネルギーのレベルへの変化が図示されている。エネルギーストレージデバイス220は最初、所定のエネルギーレベルにチャージされおり(図6でe1と表示される)、それはエネルギーストレージデバイス220がストア可能であるエネルギーレベル最大容量でもよい。ディスペンスイベントが発生すると、エネルギーストレージデバイス220からのエネルギーはディスチャージされてモータ48をアクティベートする。t1とt2の間のタイムスパンは、上述のように、低電圧モータ48の有限のアクティベーションサイクルを表す。エネルギーストレージデバイス220を再チャージするために(図6でt2参照)、コントローラー170はチャージ回路177を用いてエネルギーサプライデバイス230から第1のチャージレート310でパワーを引き出してもよい。再チャージレート310は指数関数的に変化してもよくそれによってエネルギーストレージデバイス220にチャージされているレベルは図に示されている最初の所定エネルギーe1のレベルに漸近する。このように、再チャージレート310は再チャージプロファイル310と呼ばれる。明らかに、代替実施形態は、図7aのタイミングダイアグラムによって参照されるように再チャージレート311がほぼ直線である。
【0066】
エネルギーストレージデバイス220が比例であろうが指数関数的レートであろうが、再チャージされるとき、エネルギーストレージデバイス220を再チャージする間のタイムインターバル(t2とtBとで違いが表現される)は有限であるとされるべきである。どのようなケースでも、上述のように、エネルギーレベルの上位閾値の約95%より大であるエネルギーレベルであれば、エネルギーストレージデバイス220は再チャージされた、すなわち、満タンにチャージされたといってよい。
【0067】
一実施形態によれば、モータ48はそれが再アクティベート可能前にアクティベーションサイクルは完了しなければならない。一旦、モータクティベーションサイクルが完了したら、コントローラー170は、第2のエネルギーサプライデバイス230からエネルギーをディスチャージすることによって中間エネルギーストレージデバイス220、すなわち、スーパーキャパシタ225のチャージを開始するであろう。
【0068】
図5から7を参照すると、中間エネルギーストレージデバイス220が再チャージされ又は所定のエネルギーレベルe1へ再ストアされる前にディスペンサシステムが再アクティベートされたら(図7でt3参照)、コントローラー170は第2のエネルギーサプライデバイス230からのエネルギー引き出しのレートを変更して、中間エネルギーストレージデバイス220の再チャージレート315、あるいは、再チャージプロファイル315を増加するだろう。当業者であれば、再チャージレート315の初期スロープa2 は、再チャージレート310の初期スロープa1よりも急であること、それは再チャージレートの増加とバッテリー234に関し引き出される量の増加を表すしていることが容易にわかるであろう。所与の初期又は第1の再チャージレート、すなわち、再チャージレート310で、当業者であれば、第1のタイムインターバルはエネルギーストレージデバイス220の再チャージされる時間内に由来するであろうことが容易に理解されるだろう。これまでの議論から、モータ48が第1のタイムインターバル内に再アクティベートされたら、コントローラー170は、エネルギーストレージデバイスからのエネルギーの第1のディスチャージレートを第2のディスチャージレートへ増加することになる。
【0069】
さらに図7を参照すると、一実施形態では、エネルギーストレージデバイス220の中間エネルギーレベル参照値(一般にe2とe3によって表す)は所定のかつコントローラー170にストアされた値であってエネルギーストレージデバイス220に残留しているエネルギーの測定レベルで比較するためのものでよい。したがって、再チャージレート315又は再チャージプロファイル315は、それから、エネルギーストレージデバイス220で測定されたエネルギーが各々の中間エネルギーレベル参照値より下に落ちたときのみ変わる。図7は、モータクティベーションサイクル300に一致している中間エネルギーレベル参照値e2を示すが、それは、シングルアクティベーションサイクルについてモータ48をオペレーションするのに必要なエネルギー量に直接関係している。しかし、中間エネルギーレベル参照値e2はシングルアクティベーションサイクル中にモータ48をオペレーションするのに必要なエネルギー量より大きくも小さくも定義可能である。中間エネルギーレベル参照値は、いかようにも本発明の実施形態での使用にあたり適当なように定義可能である。明らかに、各中間エネルギーレベル参照値間のエネルギーレベル値の違いは大きさが必ずしも同じではなく変わってもよい。例えば、e1とe2の間の差はe2とe3の間の差より大きくても小さくてもよい。
【0070】
図8を参照し、本発明の他の実施形態が次に議論される。低位閾値enが定義され、ここでエネルギーストレージデバイス220に残っているエネルギーレベルは非常に低いと考えられる。このことは、比較的短い時間内にディスペンサ10が繰り返しアクティベートされたときに起こるかもしれない。この状況で、第2のエネルギーサプライデバイス230は、それはコインセルバッテリー234であるかもしれないが、現ディスペンサアクティビティレベルではエネルギーサプライデバイス220を再チャージする能力がないかもしれない。この状況を防止するために、コントローラー170はエネルギーストレージデバイス220にあるエネルギーレベルが下位閾値enより低く落ちたときを探知するようにプログラムされていてもよい。このとき、コントローラー170はエネルギーストレージデバイス230を再チャージするようにエネルギーを第1のエネルギーサプライデバイス200から振り向けるが、それはディスペンサハウジング内にストアされているバッテリーであってもよい。特に、一実施形態では、第1のエネルギーサプライデバイス200は第2のエネルギーサプライデバイス230を追加し、エネルギーストレージデバイス220を再チャージするものとされる。しかし、他の実施形態では、第1のエネルギーサプライデバイス200は、第2のエネルギーサプライデバイス230の代わりにエネルギーストレージデバイス220を再チャージするために接続される。換言すれば、この実施形態では第2のエネルギーサプライデバイス230はエネルギーストレージデバイス220の再チャージから停止状態にされる。
【0071】
図9を参照すれば、一実施形態では、コントローラー170は、モータ48が急速にアクティベートされるまで第1の再チャージレート310を増加させなくてもよい。換言されるとすれば、コントローラー170は、所定のタイムインターバルTp内で数回のディスペンスイベントが発生した後でのみエネルギーサプライデバイス230からエネルギーを引き出すレートを増加するであろう。例えば、ディスペンサシステム10が最初にアクティベートされたとき、コントローラー170は、エネルギーストレージデバイス220を第1の再チャージレート310で、モータ48のアクティベーションの後t2でスタートし再チャージするだろう。コントローラー170は同時にタイマーをアクティベートする。もし、タイマーTpの期限到来する前にモータ48が2回以上アクティベートされれば、コントローラー170は再チャージレートを上げてエネルギーストレージデバイス220のエネルギーをより速やかに補充するだろう。言い換えれば、コントローラー170がストレージデバイス220のエネルギーレベルの急低下を探知すると、コントローラー170は第2のエネルギーサプライデバイス230からディスチャージされたエネルギーのレートを増加してエネルギーストレージデバイス220を再チャージするだろう。明らかに、コントローラーがサプライデバイス230からエネルギーを引き出すレートを調整する前に所定のタイムフレームで発生することになるディスペンスイベント(すなわち、モータクティベーションサイクル)の数は、特定のディスペンサシステムの使用について好適に変わるだろう。
【0072】
本発明の他の実施形態では、エネルギーサプライデバイス230のディスチャージレートは関係するプロファイルに、ディスペンスイベントが発生するスピードにだけでなく、プロダクトリザーバ26に残留しているフルイドプロダクトの量にしたがう。この実施形態で、コントローラー170はカウンター回路を使用してもよく、ディスペンサシステム10のアクティベーションの都度、より詳細にはモータの各々のアクティベーション毎に1回カウントする。前述のことはディスペンサ利用データがコントローラー170によって収集される実施形態を表現している。カウンターから、コントローラー170は、プロダクトがどれだけプロダクトリザーバ26に残っているのかを見積もることができる。したがって、コントローラー170はサプライデバイス230のディスチャージレートをプロダクトリザーバ26に残っているプロダクトの量に基づいて調整可能である。プロダクトリザーバ26により多くのプロダクトが残っている場合、コントローラー170はサプライデバイス230からエネルギーをより控えめに引き出すディスチャージレートプロファイル、前に述べられた実施形態に類似するものにしたがうだろう。しかし、サプライデバイス200に残っているプロダクトの量が比較的小さいという状況では、すなわち、コンテナが空に近づいているとき、コントローラー170がサプライデバイス230からよりアグレッシブにエネルギーを引き出すであろう。言い換えれば、エネルギーサプライデバイス230からのエネルギーが引き出されてエネルギーストレージデバイス220を再チャージするレートは、コントローラー170によって、プロダクトリザーバ26により多くのプロダクトが残っている場合には第1の下位ディスチャージレートで、プロダクトリザーバ26により少しのプロダクトが残っている場合には第2の上位ディスチャージレートでセットされるのが可能である。
【0073】
特に、一実施形態では、コントローラー170はストレージデバイス220のためのディスチャージレートをプロダクトリザーバ26に残っているフルイドプロダクトの4つの段階に基づいて調整するようにプログラムされてよい。4つの離散レベルはプロダクトリザーバ26の満タン時の4分の1毎に、すなわち、25%、50%、75%、100%で起きてよい。しかし、離散レベルは大きさで等しくなくてもよいとされる。むしろ、ストレージデバイス220のサイズ、すなわち、ストレージキャパシティに基づいてレベルは不均等に重み付けされてよい。例えば、第1の離散レベルは、プロダクトリザーバ36に残っているプロダクトの50%が残っているときにセットされてよい。第2の離散レベルはしたがって25%にセットされてよい。残る2つのレベルは、各々12%と6%にセットされてよい。当業者であれば、他の非線形プロファイルがプロダクトリザーバ26の特定の対応に有用なように取り込まれ得ることを容易に理解するであろう。
【0074】
再び図3を参照すると、プロダクトリザーバ26は、メモリーストレージデバイスを含んでよく、一般的に210で示されている。メモリーストレージデバイス210は、不揮発性メモリ212から成ってもよく、例えば、以下の:リードオンリーメモリー、フラッシュメモリー、及び/又は光学又は磁気メモリーメモリーストレージを含む。特に、メモリーストレージデバイス210はディスペンサへインストール後に書き込み可能であるメモリを含む。メモリーストレージデバイス210は、コントローラー170と電気的にコミュニケート可能であり、情報がメモリーデバイス210から読み込み可能であり及び/又はダウンロード可能であるということになる。メモリ、すなわち、メモリーストレージデバイス210は、コントローラー及び/又はプロダクトディスペンサ10をオペレーションするためのロジックプロセッサーによって使用される情報をストアするのに使用可能である。このような情報は、ロジックプロセッサーによって実行可能であるアルゴリズムを表現するデータを含んでもよい。メモリはセンサフィードバックに関わるデータをストアするために使用されてもよい。加えて、メモリは、永続的でも一時的でもいずれでも、ディスペンサ利用データに関する情報をストアするのに用いられてもよい。さらに、メモリーストレージデバイス210を利用するどのような方法でも本発明の使用に適当なように選択されてよい。当業者であれば、メモリーデバイス210とコントローラー170の間の電気的コミュニケーションが有線接続と同じく無線コミュニケーションも含んでよいことを理解するであろう。
【0075】
好適な一実施形態では、メモリーストレージデバイス210は、フラッシュメモリー221aから成ってそれはプロダクトリザーバ26に当初ストアされているプロダクトの量に関する情報をストアしている。より詳細には、フラッシュメモリー212aはプロダクトリザーバ26にストアされているプロダクトの初期量を特定するデータをストアし、ディスペンスイベント毎後のプロダクトリザーバ26に残っているプロダクトの量に関するデータをストアしてもよい。明らかに、他のタイプの情報がメモリーストレージデバイス210にストアされてもよい。このような情報は、以下を含むがそれに限定されるものでなく、それは:プロダクトリザーバがインストールされた日付、プロダクト使用期限情報、プロダクトリザーバにストアされているプロダクトのタイプ(すなわち、キー又はタグ情報)、当業者に適当と考えられる他の情報同様である。したがって、第1、第2のエネルギーサプライデバイス200,230、中間エネルギーストレージデバイス220も同様に、これらのエネルギーを引き出すのに使用されるディスチャージプロファイルは、メモリーデバイス210にストアされているデータに応じてコントローラー170によって支配されていてもよい。
【0076】
本発明の他の実施形態が考えられ、そこでは、バッテリー233はプロダクトリザーバ26に残っている容量がゼロに近づくとき、あるいは、残量がプロダクトの最小残閾値をクロスするときにエネルギーを引き出されるようになっている。閾値に達すると、コントローラー170はバッテリー233を一又は複数のエネルギー引き出し回路215(図4参照)へ接続するが、その回路はレジスター又は他のショート回路デバイスであってバッテリー233のエネルギーを引き出しあるいは枯渇するものを含んでよい。明らかに、コントローラー170は中間エネルギーストレージデバイス220にストアされているエネルギーレベルをバッテリー233から引き出す前にチェック可能である。このように、中間エネルギーストレージデバイス220は、必要なら再チャージ可能であり、したがって、その廃棄前にバッテリーの耐用が最大化される。いずれにしろ、プロダクトリザーバ26のオンボード、メモリーデバイス210にストアされているメモリからの情報は、エネルギー引き出し回路215を使用し適当なときを決定するのに使用され得る。
【0077】
ここに記述された実施形態のいくつかは、モータをオペレーションするパワーを供給する特定のアプリケーションを議論しているが、同様のアプリケーションがディスペンサシステム10の他のコンポーネントについて可能であることを述べておく。例えば、上述に同様に、現に述べられた他の実施形態では、コントローラー170はハウジング14にレシーブされているディスプレイユニット300をオペレーションするパワーを提供してもよい。ディスプレイユニット300はLCDディスプレイ301、あるいは、ユーザーとビジュアル又はオーディオでコミュニケートする他のディスプレイデバイスを含んでもよい。バッテリーステータス又はリザーバリフィル残量レベルのような情報がディスプレイ300に表示されてもよい。加えて、ディスプレイ300には広告が表示されてもよい。さらに他の情報もディスプレイ可能であり、ネットワークコネクティビティに関するもの、あるいは、さらに一例では、衛生コンプライアンスをモニターするのに使用されるディスペンサデータであってもよい。他のディスペンサシステムコンポーネントの例は、ソレノイド、ワイヤレストランシーバー、インディケータライト及びその類である。このようなデバイスは定期的にアクティベートされてもよく、同様に、有限のアクティベーションサイクルを有してもよい。したがって、これらのタイプのデバイスをオペレーションするパワーが中間エネルギーストレージデバイス220から供給されてもよい。中間エネルギーストレージデバイス220の再チャージは、上述のようにモータ48の再チャージと同様に達成されることになる。このように、ここに記述されたアプリケーション原理は、どのようなディスペンサシステムコンポーネントへも適用可能である。
【0078】
一又は複数の実施形態に、ディスペンサシステムの原理が描かれ、そして記載されたが、発明はこのような原理から乖離せず配置及び詳細をモディファイ可能であることは当業者に容易に明らかであろう。
図1
図1a
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図7a
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】