特表2017-512709(P2017-512709A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-512709レンジエクステンダー型電動バスの循環システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-512709(P2017-512709A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】レンジエクステンダー型電動バスの循環システム
(51)【国際特許分類】
   B60K 11/04 20060101AFI20170421BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20170421BHJP
   F01P 3/20 20060101ALI20170421BHJP
   B60L 11/14 20060101ALI20170421BHJP
   B60L 3/00 20060101ALI20170421BHJP
   B60K 6/00 20071001ALI20170421BHJP
【FI】
   B60K11/04 G
   B60H1/22 671
   F01P3/20 A
   F01P3/20 H
   F01P3/20 Z
   B60L11/14ZHV
   B60L3/00 H
   B60K6/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-500120(P2017-500120)
(86)(22)【出願日】2015年3月20日
(85)【翻訳文提出日】2016年11月16日
(86)【国際出願番号】CN2015074803
(87)【国際公開番号】WO2015139662
(87)【国際公開日】20150924
(31)【優先権主張番号】61/968,766
(32)【優先日】2014年3月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516280613
【氏名又は名称】アリース エコ アーク(ケイマン) シーオー.エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】楊安陶
(72)【発明者】
【氏名】陳錚錚
【テーマコード(参考)】
3D038
3D235
3L211
5H125
【Fターム(参考)】
3D038AB02
3D038AC23
3D235AA05
3D235BB45
3D235CC01
3D235CC11
3D235FF22
3D235FF25
3D235FF38
3D235FF43
3D235HH02
3L211BA23
5H125AA01
5H125AC08
5H125BA09
5H125CD06
5H125CD08
5H125FF22
(57)【要約】
循環システムは、冷却水、第一から第六流路、及び第一から第三流路切替器を含む。第一流路は、室内熱交換器を含む。第二流路は、液体温度調整器と第一ポンプを含む。第三流路は、エンジン冷却回路と第二ポンプを含む。第四流路は、エンジン放熱器を含む。第五流路は、モータ冷却回路と第三ポンプを含む。第六流路は、モータ放熱器を含む。第一、第二、第三流路切替器は、第一から第四、第四から第六、及び第五、第六、第一、及び第二流路とそれぞれ接続される。第一から第三流路切替器は、複数の動作モードで動作するために、第一から第六流路と冷却水の循環を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンジエクステンダー型電動バスの循環システムであって、
前記循環システムは、
冷却液と、第一流路と、第二流路と、第三流路と、第四流路と、第五流路と、第六流路と、第一流路切替器と、第二流路切替器と、第三流路切替器を備え、
前記第一流路は室内熱交換器を備え、
前記室内熱交換器は室内の温度を調整するために使用され、前記第一流路の第一端部は前記室内熱交換器の第一端部と接続され、前記第一流路の第二端部は前記室内熱交換器の第二端部と接続され、
前記第二流路は液体温度調整器と第一ポンプを備え、
前記液体温度調整器は、前記液体温度調整器から出力される前記冷却液の温度を制御するために使用され、前記第一ポンプは、前記液体温度調整器から出力される前記冷却液の流量を制御するために使用され、前記第二流路の第一端部は、前記液体温度調整器の第一端部と接続され、前記液体温度調整器の第二端部は、前記第一ポンプの第一端部と接続され、前記第一ポンプの第二端部は、前記第二流路の第二端部と接続され、
前記第三流路は、エンジン冷却回路と第二ポンプを備え、
前記エンジン冷却回路は、前記エンジン冷却回路から出力される前記冷却液の温度を制御するために使用され、前記第二ポンプは、前記エンジン冷却回路から出力される前記冷却液の流量を制御するために使用され、前記第三流路の第一端部は、前記エンジン冷却回路の第一端部と接続され、前記エンジン冷却回路の第二端部は、前記第二ポンプの第一端部と接続され、前記第二ポンプの第二端部は、前記第三流路の第二端部と接続され、
前記第四流路は、エンジン放熱器を備え、
前記エンジン放熱器は、エンジンの温度を調整するために使用され、前記第四流路の第一端部は、前記エンジン放熱器の第一端部と接続され、前記第四流路の第二端部は、前記エンジン放熱器の第二端部と接続され、
前記第五流路は、モータ冷却回路と第三ポンプを備え、
前記モータ冷却回路は、前記モータ冷却回路から出力される前記冷却液の温度を制御するために使用され、前記第三ポンプは、前記モータ冷却回路から出力される前記冷却液の流量の制御するために使用され、前記第五流路の第一端部は、前記モータ冷却回路の第一端部と接続され、前記モータ冷却回路の第二端部は、前記第三ポンプの第一端部と接続され、前記第五流路の第二端部は前記第三ポンプの第二端部と接続され、
前記第六流路は、モータ放熱器を備え、
前記モータ放熱器は、モータの温度を調整するために使用され、
前記第六流路の第一端部は前記モータ放熱器の第一端部と接続され、前記第六流路の第二端部は、前記モータ放熱器の第二端部と接続され、
前記第一流路切替器は、前記第一流路の第一端部、前記第二流路の第二端部、前記第三流路の第二端部、及び前記第四流路の第一端部と接続され、前記第一流路の第一端部及び前記第四流路の第一端部を、それぞれ選択的に、前記第二流路の第二端部及び前記第三流路の第二端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器は、前記第三流路の第一端部、前記第四流路の第二端部と、前記第五流路の第二端部、及び前記第六流路の第一端部と接続され、前記第三流路の第一端部及び前記第六流路の第一端部を、それぞれ選択的に、前記第四流路の第二端部及び前記第五流路の第二端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器は、前記第五流路の第一端部、前記第六流路の第二端部、前記第一流路の第二端部、及び前記第二流路の第一端部と接続され、前記第五流路の第一端部及び前記第二流路の第一端部を、それぞれ選択的に、前記第六流路の第二端部及び前記第一流路の第二端部と接続するように制御され、
前記第一流路、前記第二流路、前記第三流路、前記第四流路、前記第五流路、及び前記第六流路の接続、及び前記冷却液の循環は、前記第一流路切替器、前記第二流路切替器、前記第三流路切替器によって制御され、
それにより、複数の動作モードで動作される、
レンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項2】
前記動作モードは、通常冷却モードを含み、
前記通常冷却モードでは、
前記第一流路切替器によって、
前記第一流路の第一端部は、前記第二流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第三流路の第二端部は、前記第四流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器によって、
前記第三流路の第一端部は、前記第四流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第五流路の第二端部は、前記第六流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器によって、
前記第五流路の第一端部は、前記第六流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第一流路の第二端部は、前記第二流路の第一端部と接続するように制御される、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項3】
前記動作モードは、補助冷却モードを含み、
前記補助冷却モードでは、
前記第一流路切替器によって、
前記第一流路の第一端部は、前記第二流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第三流路の第二端部は、前記第四流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器によって、
前記第三流路の第一端部は、前記第四流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第五流路の第二端部は、前記第六流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器によって、
前記第二流路の第一端部は、前記第六流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第一流路の第二端部は、前記第五流路の第一端部と接続するように制御され、
それによって、前記モータ冷却回路から出力される前記冷却液は、前記液体温度調整器によって受け取たれ冷却される、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項4】
前記動作モードは、低温モードを含み、
前記低温モードでは、
前記第一流路切替器によって、
前記第一流路の第一端部は、前記第三流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第二流路の第二端部は、前記第四流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器によって、
前記第三流路の第一端部は、前記第四流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第五流路の第二端部は、前記第六流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器によって、
前記第二流路の第一端部は、前記第六流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第一流路の第二端部は、前記第五流路の第一端部と接続するように制御され、
それによって、前記エンジン冷却回路から出力される前記冷却液は、前記室内熱交換器によって受け取られ冷却される、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項5】
前記動作モードは、高温モードを含み、
前記高温モードでは、
前記第一流路切替器によって、
前記第一流路の第一端部は、前記第三流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第二流路の第二端部は、前記第四流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器によって、
前記第三流路の第一端部は、前記第五流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第四流路の第二端部は、前記第六流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器によって、
前記第二流路の第一端部は、前記第六流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第一流路の第二端部は、前記第五流路の第一端部と接続するように制御され、
それによって、前記モータ冷却回路及び前記エンジン冷却回路の廃熱は、前記室内熱交換器によって熱を放散される、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項6】
前記動作モードは、中温モードを含み、
前記中温モードでは、
前記第一流路切替器によって、
前記第一流路の第一端部は、前記第三流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第二流路の第二端部は、前記第四流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器によって、
前記第三流路の第一端部は、前記第五流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第四流路の第二端部は、前記第六流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器によって、
前記第五流路の第一端部は、前記第六流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第一流路の第二端部は、前記第五流路の第一端部と接続するように制御され、
それによって、前記モータ冷却回路及び前記エンジン冷却回路中の前記冷却液は、前記室内熱交換器、前記液体温度調整器、前記エンジン放熱器及びモータ冷却回路を循環する、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項7】
前記動作モードは、汎用冷却モードを含み、
前記汎用冷却モードでは、
前記第一流路切替器によって、
前記第一流路の第一端部は、前記第二流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第三流路の第二端部は、前記第四流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第二流路切替器によって、
前記第三流路の第一端部は、前記第五流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第四流路の第二端部は、前記第六流路の第一端部と接続するように制御され、
前記第三流路切替器によって、
前記第五流路の第一端部は、前記第六流路の第二端部と接続するように制御され、且つ
前記第一流路の第二端部は、前記第二流路の第一端部と接続するように制御され、
それによって、前記冷却液は、モータ冷却回路によって、放熱のために前記エンジン放熱器及び前記モータ放熱器に出力される、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項8】
前記エンジン冷却回路は、燃料電池或いはヒートポンプである、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項9】
前記エンジン冷却回路は、化石燃料ボイラーである、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【請求項10】
前記エンジン放熱器は、バイパスパイプである、
請求項1に記載のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジエクステンダー型電動バスの循環システムに関するものであり、より詳細には、レンジエクステンダー型電動バスの電力系統の温度循環システムに関するものである。循環システムは、環境の温度とシステムを冷却する要求に従って、複数の動作モードを切り替えて、冷却液を循環する方向と各コンポーネントの電力を制御する。
【背景技術】
【0002】
従来技術のレンジエクステンダー型電動バスの冷却方法は、廃熱を発散するラジエーターを利用していたが、冷却する力は、環境の温度によって制限されていた。このような状況で、暑い天候において大きな電力が出力される場合、冷却液の温度は、理想的な動作温度よりも摂氏20度高くなることもあり、モータドライバ及びモータシステムの寿命は容易に短くなってしまう。
【0003】
実際に、環境温度が摂氏35度に上昇した場合、ラジエーターの水の出力温度は、モータの電力に応じるが、50度から60度に上昇することもある。モータドライバの理想的な動作温度は、摂氏40度未満であるので、効率が低下し、出力ができない状況を容易に引き起こし、モータシステムの寿命を短くする。
【0004】
したがって、従来技術の電動バスの電力システムの上記の欠点を解消するために、任意の天候において冷却する力を維持するための技術を提供する必要がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明の目的はレンジエクステンダー型電動バスの循環システムを提供することである。
低温の環境において、室内にセントラルヒーティングを提供するために、レンジエクステンダー型バスのモータとモータドライバによって生じた廃熱を再利用し、
且つ、高温の環境において、モータシステムの動作温度を低下させるために、電動バスの空調システムの冷却力を用いることを目的としている。
【0006】
本発明はまた、レンジエクステンダー型電動バスの循環システムを提供する。二つの循環システムを共同して作動させる。
循環方向の制御、4ポート流路切替器の設定、エンジン動力、液体温度調整器の冷却力、室内熱交換器の設定及び放熱器の力は、6つのそれぞれの動作モード(通常冷却モード、補助冷却モード、低温モード、高温モード、中温モード、及び汎用冷却モード)で動作するために使用される。
【0007】
本発明の態様によれば、レンジエクステンダー型電動バスの循環システムが提供される。循環システムは、冷却液、第一流路、第二流路、第三流路、第四流路、第五流路、第六流路、及び第一流路切替器、第二流路切替器、及び第三流路切替器を備える。第一流路は、室内熱交換器を含む。室内熱交換器は、室内の温度を調整するために使用される。第一流路の第一端部は、室内熱交換器の第一端部と接続され、第一流路の第二端部は、室内熱交換器の第二端部と接続される。第二流路は、液体温度調整器と第一ポンプを含む。液体温度調整器は、液体温度調整器から出力される冷却液の温度を制御するために使用され、第一ポンプは、液体温度調整器から出力される冷却液の流量を制御するために使用される。第二流路の第一端部は、液体温度調整器の第一端部と接続され、液体温度調整器の第二端部は、第一ポンプの第一端部と接続され、及び、第一ポンプの第二端部は第二流路の第二端部と接続される。第三流路は、エンジン冷却回路と第二ポンプを含む。エンジン冷却回路は、エンジン冷却回路から出力される冷却液の温度を制御するために使用され、第二ポンプは、エンジン冷却回路から出力される冷却液の流量を制御するために使用される。第三流路の第一端部は、エンジン冷却回路の第一端部と接続され、エンジン冷却回路の第二端部は第二ポンプの第一端部と接続され、第二ポンプの第二端部は、第三流路の第二端部と接続される。第四流路は、エンジン放熱器を含む。エンジン放熱器は、エンジンの温度を調整するために使用され、第四流路の第一端部は、エンジン放熱器の第一端部と接続され、第四流路の第二端部は、エンジン放熱器の第二端部と接続される。第五流路は、モータ冷却回路と第三ポンプを含む。モータ冷却回路は、モータ冷却回路から出力される冷却液の温度を制御するために使用され、第三ポンプは、モータ冷却回路から出力される冷却液の流量を制御するために使用される。第五流路の第一端部は、モータ冷却回路の第一端部と接続され、モータ冷却回路の第二端部は、第三ポンプの第一端部と接続され、第五流路の第二端部は、第三ポンプの第二端部と接続される。第六流路は、モータ放熱器を含む。モータ放熱器は、モータの温度を調整するために使用され、第六流路の第一端部は、モータ放熱器の第一端部と接続され、第六流路の第二端部は、モータ放熱器の第二端部に接続される。第一流路切替器は、第一流路の第一端部、第二流路の第二端部、第三流路の第二端部、及び第四流路の第一端部と接続され、第一流路の第一端部及び第四流路の第一端部を、それぞれ選択的に、第二流路の第二端部及び第三流路の第二端部と接続されるように制御できる。第二流路切替器は、第三流路の第一端部、第四流路の第二端部、第五流路の第二端部、及び第六流路の第一端部と接続され、第三流路の第一端部及び第六流路の第一端部を、それぞれ選択的に第四流路の第二端部及び第五流路の第二端部と接続されるように制御できる。第三の流路切替器は、第五流路の第一端部、第六流路の第二端部、第一流路の第二端部、及び第二流路の第一端部と接続され、第五流路の第一端部及び第二流路の第一端部を、それぞれ選択的に、第六流路の第二端部及び第一流路の第二端部と接続されるように制御できる。第一流路、第二流路、第三流路、第四流路、第五流路及び第六流路との接続、及び、冷却液の循環は、第一流路切替器、第二流路切替器、及び第三流路切替器によって制御され、それにより、複数の動作モードで動作できる。
【0008】
本発明の上記の内容は、以下の詳細な説明と添付の図面を検討すると、当業者に、より容易に明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施形態に係る、通常冷却モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。
【0010】
図2図2は、本発明の実施形態に係る、補助冷却モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。
【0011】
図3図3は、本発明の実施形態に係る、低温モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。
【0012】
図4図4は、本発明の実施形態に係る、高温モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。
【0013】
図5図5は、本発明の実施形態に係る、中温モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。
【0014】
図6図6は、本発明の実施形態に係る、汎用冷却モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、以下の実施形態を参照して具体的に説明される。本発明の好ましい実施形態の以下の説明は、例示および説明のみを目的として、本明細書に提示されるということに留意されたい。それは、網羅的でもなく、開示される正確な形態に限定されるものでもない。
【0016】
図1を参照のこと。図1は、本発明の実施形態に係る、通常冷却モードでの、レンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、第一流路21、第二流路22、第三流路23、第四流路24、第五流路25及び第六流路26を含む。第一流路21、第二流路22、第三流路23、第四流路24、第五流路25、及び第六流路26は、液体の流路を有するパイプであり、その内部に冷却液を有するがそれに限定されない。冷却液は水であってもよいが、水に限定されない。
【0017】
第一流路21は、室内熱交換器211を含む。第一流路21の第一端部21aは、室内熱交換器211の第一端部211aと接続され、第一流路21の第二端部21bは、室内熱交換器211の第二端部211bに接続される。室内熱交換器211は、冷却液を用いて室内の温度を低下又は供給するために使用される熱交換であってもよいがそれに限定されるものでない。
第二流路22は、液体温度調整器221と第一ポンプ222を含む。液体温度調整器221は、液体温度調整器221から出力される冷却液の温度を調整するために使用される。第二流路22の第一端部22aは、液体温度調整器221の第一端部221aと接続され、液体温度調整器221の第二端部221bは、第一ポンプ222の第一端部222aに接続され、第一ポンプ222の第二端部222bは、第二流路22の第二端部22bに接続される。液体温度調整器221は、冷却の目的を達成するために、冷媒圧縮循環システムを使用する冷水供給装置であってもよいがそれに限定されるものではない。
【0018】
第三流路23は、エンジン冷却回路231及び第二ポンプ232を含む。エンジン冷却回路231は、エンジン冷却回路231から出力される冷却液の温度を制御するために使用される。第三流路23の第一端部23aは、エンジン冷却回路231の第一端部231aと接続され、エンジン冷却回路231の第二端部231bは、第二ポンプ232の第一端部232aと接続され、第二ポンプ232の第二端部232bは、第三流路23の第二端部23bと接続される。エンジン冷却回路231は、冷却液、又は燃料電池或いはヒートポンプへ力を与える時に生じる廃熱を伝導するための、レンジエクステンダー型発電機内部の冷却液循環流路であってもよいがそれに限定されない。第四流路24は、エンジン放熱器241を含む。エンジン放熱器241は、エンジンの温度を調整するために使用される。第四流路24の第一端部24aは、エンジン放熱器241の第一端部241aと接続され、及び、第四流路24の第二端部24bはエンジン放熱機241の第二端部241bと接続される。エンジン放熱器241は、冷却液の温度を低下させるために、環境の空気を用いるラジエーターであってもよいがそれに限定されない。エンジン冷却回路231によって循環される冷却水を冷却するために、主に使用される。また、エンジン冷却回路231及びエンジン放熱器232は、それぞれ同時に化石燃料ボイラー及びバイパスパイプであってもよい。
【0019】
第五流路25は、モータ冷却回路251及び第三ポンプ252を含む。モータ冷却回路251は、モータ冷却回路251から出力される冷却液の温度を制御するために使用される。第五流路25の第一端部25aは、モータ冷却回路251の第一端部251aと接続され、モータ冷却回路251の第二端部251bは、第三ポンプ252の第一端部252aと接続され、第五流路25の第二端部25bは、第三ポンプ252の第二端部252bと接続される。モータ冷却回路251は、廃熱を吸収するために、モータシステム(図示せず)及びモータドライバ(図示せず)を循環する冷却循環流路であってもよいがそれに限定されない。第六流路26は、モータ放熱器261を含む。モータ放熱器261は、モータの温度を調整するために使用され、第六流路26の第一端部26aは、モータ放熱器261の第一端部261aに接続され、及び、第六流路26の第二端部26bは、モータ放熱器261の第二端部261bに接続される。モータ放熱器261は、冷却液の温度を低下させるために、環境の空気を用いるラジエーターであってもよいがそれに限定されない。モータ冷却回路251によって循環される冷却液を冷却するために、主に使用される。
【0020】
また、第一ポンプ222、第二ポンプ232及び第三ポンプ252は、ウォータポンプであってもよいがそれに限定されるものではなく、第一ポンプ222は、液体温度調整器221から出力される冷却液の流量を制御するために使用され、第二ポンプ232は、エンジン冷却回路231から出力される冷却液の流量を制御するために使用され、第三ポンプ252は、モータ冷却回路251から出力される冷却液の流量を制御するために使用される。
【0021】
本実施形態では、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、第一流路切替器11、第二流路切替器12、及び第三流路切替器13をさらに含む。第一流路切替器11、第二流路切替器12、及び第三流路切替器13は、4ポート流路切替器であってもよいがそれに限定されるものではない。
【0022】
第一流路切替器11は、第一流路21の第一端部21a、第二流路22の第二端部22b、第三流路23の第二端部23b、第四流路24の第一端部24aと接続され、第一流路21の第一端部21a及び第四流路24の第一端部24aが、第二流路22の第二端部22b及び第三流路23の第二端部23bと、ユーザの設定又は他の要件に従ってそれぞれ選択的に接続するように制御できることを目的としている。
例えば、第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは、第二流路22の第二端部22bと接続するように制御でき、且つ第四流路24の第一端部24aは、第三流路23の第二端部23bと接続するように制御できる。又は、第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは、第三流路23の第二端部23bに接続するように制御でき、且つ第四流路24の第一端部24aは、第二流路22の第二端部22bと接続するように制御できる。
【0023】
第二流路切替器12は、第三流路23の第一端部23a、第四流路24の第二端部24b、第五流路25の第二端部25b、及び第六流路26の第一端部26aと接続され、第三流路23の第一端部23a及び第六流路26の第一端部26aが、第四流路24の第二端部24b及び第五流路25の第二端部25bと、ユーザ設定又は他の要件に従ってそれぞれ選択的に接続するように制御できることを目的としている。
例えば、第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは、第四流路24の第二端部24bと接続するように制御でき、且つ第六流路26の第一端部26aは、第五流路25の第二端部25bに接続するように制御できる。又は、第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは、第五流路25の第二端部25bと接続するように制御でき、且つ第六流路26の第一端部26aは、第四流路24の第二端部24bに接続するように制御できる。
【0024】
第三流路切替器13は、第五流路25の第一端部25a、第六流路26の第二端部26b、第一流路21の第二端部21b、及び第二流路22の第一端部22aと接続され、第五流路25の第一端部25a及び第二流路22の第一端部22aが、第六流路26の第二端部26b及び第一流路21の第二端部21bと、ユーザ設定又は他の要件に従ってそれぞれ選択的に接続するように制御できることを目的としている。
例えば、第三流路切替器13によって、第五流路25の第一端部25aは、第六流路26の第二端部26bと接続するように制御でき、且つ第二流路22の第一端部22aは、第一流路21の第二端部21bと接続するように制御できる。又は、第三流路切替器13によって、第五流路25の第一端部25aは、第一流路21の第二端部21bと接続するように制御でき、且つ第二流路22の第一端部22aは、第六流路26の第二端部26bと接続するように制御できる。
【0025】
本発明のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム1では、第一流路21、第二流路22、第三流路23、第四流路24、第五流路25及び第六流路26との接続だけでなく、循環路の内部の冷却液の循環が、第一流路切替器11、第二流路切替器12、及び第三流路切替器13によって制御されており、それによって、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1が、複数の動作モードで操作できる。
動作モードは、次に示すように、通常冷却モード、補助冷却モード、低温モード、高温モード、中温モード、及び汎用冷却モードを含むが、それに限定されない。
【0026】
図1を再度参照のこと。本実施形態に係る、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、通常冷却モードで、
第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは第二流路22の第二端部22bと接続するように制御され、且つ第三流路23の第二端部23bは第四流路24の第一端部24aと接続するように制御され、
第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは第四流路24の第二端部24bと接続するように制御され、且つ第五流路25の第二端部25bは第六流路26の第一端部26aと接続するように制御され、及び、
第三流路切替器13によって、第五流路25の第一端部25aは第六流路26の第二端部26bと接続するように制御され、且つ第一流路21の第二端部21bは第二流路22の第一端部22aと接続するように制御される。
三つの循環ループは、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1によって形成される。第一循環ループは、第一流路21と第二流路22から構成される。第一ポンプ222は、室内熱交換器211と液体温度調整器221に冷却液を循環させるために使用される。第二循環ループは、第三流路23と第四流路24から構成される。第二ポンプ232は、エンジン冷却回路231とエンジン放熱器241に冷却液を循環させるために使用される。第三循環ループは、第五流路25と第六流路26から構成される。第三ポンプ252は、モータ冷却回路251とモータ放熱器261に冷却液を循環させるために使用される。
【0027】
レンジエクステンダー型電動バスが適度な温度の環境で動作している場合、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、図1に示すように、通常冷却モードで動作するような循環設定として調整される。液体温度調整器221は、ユーザの要求に応じて、室内の空気を冷却するために、室内熱交換器221へ低い温度の冷却液を提供する。充電のためにエンジンを利用している場合、エンジン冷却回路231とエンジン放熱器241は冷却液を循環させ、エンジンは冷却液の循環を介して放熱することが可能となる。モータ冷却回路251での高温の冷却液は、できる限り低温での循環を保つように、モータ放熱器261に導かれ、モータシステム及びモータドライバの効率を保証することができる。
【0028】
図2を参照のこと。図2は、本発明の実施形態に係る、補助冷却モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。本実施形態のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム1が補助モードで動作する場合、
第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは、第二流路22の第二端部22bと接続するように制御され、且つ第三流路23の第二端部23bは、第四流路24の第一端部24aと接続するように制御され、
第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは、第四流路24の第二端部24bと接続するように制御され、且つ第五流路25の第二端部25bは、第六流路26の第一端部26aと接続するように制御され、及び、
第三流路切替器13によって、第二流路22の第一端部22aは、第六流路26の第二端部26bと接続するように制御され、且つ第一流路21の第二端部21bは、第五流路25の第一端部25aと接続するように制御され、二つの循環ループは、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1によって形成される。
第一循環ループは、第一流路21、第二流路22、第五流路25、及び第六流路26から構成される。第一ポンプ222と第三ポンプ252は、室内熱交換器211の周りの冷却液を循環するために使用される。それによって、冷却液は、モータ冷却回路251の廃熱を吸収し、高温の状態であり、モータ放熱器261によって冷却されることができる。その後、液体温度調整器221によって冷却され、エアコンディションを提供するために室内熱交換器211を循環し、最終的にモータ冷却回路251に戻るように循環する。環境温度が高すぎるかどうかにかかわらず、モータ冷却回路251に向かう冷却液の入力温度は、理想的な動作温度に制御される。第二循環ループにおいて、第二ポンプ232は、エンジン冷却回路231とエンジン放熱装置241との間で冷却液を循環させるために使用される。
【0029】
環境温度が上昇し、モータシステムの廃熱が多過ぎる場合、モータシステムは、理想的な動作温度に保つことができない。そのため、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、図2に示すように、補助冷却モードで動作するような循環設定として調整される。
補助冷却モードでは、廃熱を吸収した冷却液がモータ冷却回路251内で高温の状態にあり、液体温度調整器221に導かれると、熱は冷媒圧縮循環システムを介して効果的に吸収される。それによって、冷却液の温度は、環境の温度よりも低くなる。
冷却液は、その後、第三流路切替器13を介してモータ冷却回路251に循環して戻される。それによって、モータ冷却回路251に向かう冷却液の入力温度は低温を保つことができ、モータシステム及びモータドライバを保護することができる。環境温度が摂氏40度に上昇したとしても、補助冷却モードでの温度制御方法を用いることにより、(先行技術の従来の温度制御手法と比べて)より確実にモータシステムが摂氏20度から40度の間の温度で操作できる。従って、モータシステムとモータドライバは長い間安定でいられる。
【0030】
図3を参照のこと。図3は、本発明の実施形態に係る、低温モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1が低温モードで動作する場合、
第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは第三流路23の第二端部23bと接続するように制御され、且つ第二流路22の第二端部22bは第四流路24の第一端部24aと接続するように制御され、
第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは第四流路24の第二端部24bと接続するように制御され、且つ第五流路の第二端部24bは第六流路26の第一端部26aと接続するように制御され、及び、
第三流路切替器13によって、第二流路22の第一端部22aは第六流路26の第二端部26bと接続するように制御され、且つ第一流路21の第二端部21bは第五流路25の第一端部25aと接続するように制御され、それによって、循環ループは、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1によって形成される。この循環ループでは、モータ冷却回路251から出力される高温である冷却水を冷やすために、モータ冷却回路261、液体温度調整器221、エンジン放熱器241を通るように循環される。冷やされる冷却液はエンジン冷却回路231に導かれる。その結果、冷却水は温められることになる。その後、セントラルヒーティングを提供するために、室内熱交換器211で廃熱を発散し、最終的に、モータ冷却回路251へ循環して戻る。この時点で、廃熱は、モータ放熱器261、エンジン放熱器241、及び室内熱交換器211によって発散される。本モードでは、廃熱の一部は、室内のセントラルヒーティングを提供するために利用される。液体温度調整器221は、冷蔵機能を提供することなく、このモードでは閉じられている。
【0031】
環境温度が低下すると、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、図3に示されるように、低温モードで動作するような循環設定として調整される。冷却液は、モータ冷却回路251とエンジン冷却回路231で廃熱を吸収し、セントラルヒーティングを提供するために、室内熱交換器211へ導かれることができる。モータ放熱器261とエンジン放熱器241は、理想的な動作温度で、冷却水を保つために共同して作動させる。
【0032】
図4を参照のこと。図4は、本発明の実施形態に係る、高温モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。本実施形態のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム1が、高温モードで動作される場合、
第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは、第三流路23の第二端部23bと接続するように制御され、且つ第二流路22の第二端部22bは、第四流路24の第一端部24aと接続するように制御され、
第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは、第五流路25の第二端部25bと接続するように制御され、且つ第四流路24の第二端部24bは、第六流路26の第一端部26aと接続するように制御され、及び、
第三流路切替器13によって、第二流路22の第二端部22aは、第六流路26の第二端部26bと接続するように制御され、且つ第一流路21の第二端部21bは、第五流路25の第一端部25aと接続するように制御され、
それによって、二つの循環ループが、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1によって形成される。第一循環ループでは、モータ冷却回路251から出力される高温の冷却水はエンジン冷却回路231へ導かれ、二回目の加熱がなされる。その後、セントラルヒーティングを提供することを目的として、放熱するために室内熱交換器211へ導かれ、最終的にモータ冷却回路251へ循環して戻される。第二循環ループは、モータ放熱器261、エンジン放熱器241、及び液体温度調整器221を含む運転停止状態である。本高温モードでは、モータ冷却回路251及びエンジン冷却回路231で吸収される廃熱全部が、加熱のために室内熱交換器211によって使用され、廃熱は、室内でのセントラルヒーティングを提供するために完全に使用される。
【0033】
環境温度が極端に低い場合、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、セントラルヒーティングを提供するために、非常に高い熱力を必要とする。図4に示されるように、高温モードで動作するような循環設定として調整される。
本モードでは、モータ冷却回路251とエンジン冷却回路231での廃熱を吸収した冷却液は、室内熱交換器211へのみ導かれる。セントラルヒーティングを提供する目的で、冷却液の熱を発散することができる。モータ放熱器261、液体温度調整器221、及びエンジン放熱器241は、他の循環ループとは分離される。この場合、室内熱交換器211の熱力は、可能である動作温度の範囲内で最も高くなければならない。それによって、モータ冷却回路251とエンジン冷却回路231の入力温度が保証される。
【0034】
図5参照のこと。図5は、本発明の実施形態に係る、中温モードで、レンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。本実施形態のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム1が、中温モードで動作する場合、
第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは、第三流路23の第二端部23bと接続するように制御され、且つ第二流路22の第二端部22bは、第四流路24の第一端部24aと接続するように制御され、
第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは、第五流路25の第二端部25bと接続するように制御され、且つ第四流路24の第二端部24bは、第六流路26の第一端部26aと接続するように制御され、
及び、第三流路切替器13によって、第五流路25の第一端部25aは、第六流路26の第二端部26bと接続するように制御され、且つ第一流路21の第二端部21bは、第二流路22の第一端部22aと接続するように制御され、
それによって、循環ループが、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1によって形成される。
この循環ループでは、初めにモータ冷却回路251とエンジン冷却回路231での廃熱を吸収した冷却液が室内熱交換器211に導かれ、セントラルヒーティングを提供することを目的として、冷却液の熱が発散される。その後、冷却液が冷やされるように、液体温度調整器221、エンジン放熱器241、モータ放熱器261へ順に導かれる。それによって、冷却水の温度を調整できる。最終的にモータ冷却回路251へ循環して戻る。図4に示されるように高温モードと比べて、中温モードで提供される熱力は低い。しかしながら、冷却水の温度が理想的な動作温度を保つことは容易である。
【0035】
環境温度が低い場合、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、より高い熱力とより高い電力が必要とされる。図5に示されるように、中温モードで動作するような循環設定として調整される。本モードでは、モータ冷却回路251とエンジン冷却回路231での廃熱を吸収した冷却水が、まず、室内熱交換器211に導かれる。セントラルヒーティングを提供するために、冷却水の熱が発散される。その後、冷却水はモータ放熱器261とエンジン放熱器241に導かれ、モータ冷却回路251への冷却水の入力温度を調整することができる。従って、大量のセントラルヒーティングを提供しつつ、いつでも同時に、高い負荷にも対応できる有効なシステム状態にモータシステムを保つことを保証する。
【0036】
図6を参照のこと。図6は、本発明の実施形態に係る、汎用冷却モードでのレンジエクステンダー型電動バスの循環システムの構成を示す。本実施形態のレンジエクステンダー型電動バスの循環システム1が汎用モードで動作している場合、
第一流路切替器11によって、第一流路21の第一端部21aは、第二流路22の第二端部22bと接続するように制御され、且つ第三流路23の第二端部23bは、第四流路24の第一端部24aと接続するように制御され、
第二流路切替器12によって、第三流路23の第一端部23aは、第五流路25の第二端部25bと接続するように制御され、且つ第四流路24の第二端部24bは、第六流路26の第一端部26aと接続するように制御され、
及び、第三流路切替器13によって、第五流路25の第一端部22aは、第六流路26の第二端部26bと接続するように制御され、且つ第一流路21の第二端部21bは、第二流路22の第一端部22aと接続するように制御され、
それによって、二つの循環ループが、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1によって形成される。
第一循環ループでは、エンジンは停止状態であり、従って、エンジン冷却回路231によって分配される熱エネルギーは存在しない。それゆえ、廃熱は、初めにモータ冷却回路251で冷却水に吸収される。次に、冷却水はエンジン放熱器241に導かれる。その後、放熱のためにモータ放熱器にさらに導かれる。第二循環ループで、冷却水は、室内にエアコンディションを提供するために、液体温度調整器221と室内熱交換器211の間に循環される。
【0037】
環境温度が高いがエンジンは動作していない場合、レンジエクステンダー型電動バスの循環システム1は、図6で示されるように、汎用冷却モードで動作するような循環設定として調整される。本モードでは、モータ冷却回路251内の廃熱を吸収した冷却液は、エンジン放熱器241とモータ放熱器261で熱を放散することができる。従って、冷却水の循環温度は低くなり、より安定となりえる。
【0038】
上記説明により、本発明のレンジエクステンダー型電動バスの循環システムで、第一流路、第二流路、第三流路、第四流路、第五流路、及び、第六流路の接続、且つ、冷却水の循環は、第一流路切替器、第二流路切替器、及び第三流路切替器によって制御され、それによって、
低温の環境で、室内にセントラルヒーティングを提供するために、レンジエクステンダー型電動バスのモータ及びモータドライバによって生じた廃熱を再利用でき、
及び高温の環境でモータシステムの動作温度を低下させるために、電動バスの空調システムの冷却力を使用する。
さらに、冷却水の循環流路及び流路切替器の設定を制御することによって、本発明のレンジエクステンダー型電動バスの循環システムは、複数の動作モードで動作でき、それによって、レンジエクステンダー型電動バスの循環システムは、それぞれの環境条件を受け入れつつ、それぞれの内部要求を満たすことができる。従って、内部からの廃熱と外部の温度を効率な利用が向上できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】