特表2017-512718(P2017-512718A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジ・ディ・ソチエタ ペル アツィオニの特許一覧

特表2017-512718タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み
<>
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000003
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000004
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000005
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000006
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000007
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000008
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000009
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000010
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000011
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000012
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000013
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000014
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000015
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000016
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000017
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000018
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000019
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000020
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000021
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000022
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000023
  • 特表2017512718-タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み 図000024
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-512718(P2017-512718A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品のパケットを包む上包み
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20170421BHJP
   B65D 81/20 20060101ALI20170421BHJP
   B65D 75/66 20060101ALI20170421BHJP
【FI】
   B65D85/10
   B65D81/20 C
   B65D81/20 E
   B65D75/66
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-556988(P2016-556988)
(86)(22)【出願日】2015年3月16日
(85)【翻訳文提出日】2016年11月11日
(86)【国際出願番号】IB2015051915
(87)【国際公開番号】WO2015136511
(87)【国際公開日】20150917
(31)【優先権主張番号】BO2014A000130
(32)【優先日】2014年3月14日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】502405479
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クレモニーニ パオロ
(72)【発明者】
【氏名】ネグリーニ ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】リ ヴィーニ アンジェロ
(72)【発明者】
【氏名】スピリート ジルベルト
【テーマコード(参考)】
3E067
3E068
【Fターム(参考)】
3E067AA14
3E067AB93
3E067AB99
3E067AC03
3E067BA05B
3E067BA18C
3E067BB14C
3E067BC06B
3E067BC06C
3E067EA01
3E067EA04
3E067EB08
3E067EB11
3E067EB22
3E067FA04
3E067FB11
3E067GA19
3E068AA21
3E068AB02
3E068AB05
3E068AC02
3E068BB06
3E068BB08
3E068CC04
3E068CC26
3E068CD01
3E068CD03
3E068CE02
3E068CE06
3E068DD01
3E068DD17
3E068DD27
3E068DE01
3E068DE11
3E068DE13
3E068DE19
3E068EE19
3E068EE22
3E068EE23
3E068EE32
(57)【要約】
パッケージ1は、タバコ製品のパケット2と、タバコ製品の内側パケット2を包み、包装材のシート11をタバコ製品のパケット2の周りに折り曲げてヒートシールすることによって形成され、密封シールされる、好ましくは透明の上包み3と、包装材のシート11に施され、包装材のシート11の断裂をもたらし、続いて、上包み3の少なくとも一部を取り除くことが可能になっている少なくとも1つの引裂き要素とを備え、シールされた上包み3は、包装材のシート11の重ね合わされヒートシールされた2つの第1のフラップ17、18を備える第1のフィン19と、互いに対して平行であるとともに互いに向かい合い、それぞれが包装材のシート11の重ね合わされヒートシールされた2つの第2のフラップ23を備え、第1のフィン19に対して垂直に位置する2つの第2のフィン24とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ(1)であって、
タバコ製品のパケット(2)と、
タバコ製品のパケット(2)を包み、包装材のシート(11)を前記タバコ製品のパケット(2)の周りに折り曲げてヒートシールすることによって形成される、好ましくは透明の密封シールされた上包み(3)と、
前記包装材のシート(11)に施され、該包装材のシート(11)の断裂をもたらし、続いて、前記上包み(3)の少なくとも一部を取り除くことが可能になっている少なくとも1つの引裂き要素と、
を備え、
該パッケージ(1)は、前記シールされた上包み(3)が、前記包装材のシート(11)の重ね合わされヒートシールされた2つの第1のフラップ(17、18)からできている第1のフィン(19)と、互いに対して平行であり、それぞれが前記包装材のシート(11)の重ね合わされヒートシールされた2つの第2のフラップ(23)を有し、前記第1のフィン(19)に対して垂直である2つの第2のフィン(24)とを備えることを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
前記第1のフィン(19)及び前記第2のフィン(24)は、連続的なU字形状のシールラインに従い、前記パッケージ(1)の前記周縁部に沿って互いに連続する、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
不活性ガス、好ましくは窒素によって形成される改変された雰囲気が、前記シールされた上包み(3)の内部に存在する、請求項1又は2に記載のパッケージ(1)。
【請求項4】
前記不活性ガスには殺菌物質及び/又は芳香物質が添加される、請求項3に記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
前記上包み(3)は真空シールされるか又は実質的に真空シールされる、請求項1又は2に記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記引裂き要素は、少なくとも1つのフィン(19)に対して垂直であり、該少なくとも1つのフィン(19)を横切る、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項7】
前記引裂き要素は前記第1のフィン(19)に対して垂直であり、該第1のフィン(19)を横切り、また、前記第2のフィン(24)から離間するとともに独立している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項8】
前記引裂き要素は、フィン(19)に位置する先端部(29)を有する、請求項6又は7に記載のパッケージ(1)。
【請求項9】
前記引裂き要素の前記先端部(29)は、前記包装材のシート(11)の縁から片持ち状態で突出する、請求項8に記載のパッケージ(1)。
【請求項10】
前記引裂き要素の後端部(30)は、前記包装材のシート(11)の対応する縁から所与の距離を置いて位置する、請求項9に記載のパッケージ(1)。
【請求項11】
前記引裂き要素の前記先端部(29)は、フィン(19)の外側端部(21)から片持ち状態で突出する、請求項8、9、又は10に記載のパッケージ(1)。
【請求項12】
前記包装材のシート(11)は、該包装材のシート(11)に切り込まれ、前記引裂き要素と位置合わせされる、少なくとも2つの側方切込み部(31)を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項13】
前記側方切込み部(31)はフィン(19)に位置する、請求項12に記載のパッケージ(1)。
【請求項14】
前記側方切込み部(31)はフィン(19)の外縁(21)に位置する、請求項12又は13に記載のパッケージ(1)。
【請求項15】
前記2つの側方切込み部(31)は、前記引裂き要素を囲むように該引裂き要素の互いに反対側に位置する、請求項12、13、又は14に記載のパッケージ(1)。
【請求項16】
前記2つの側方切込み部(31)は前記引裂き要素の先端部(29)に位置する、請求項12〜15のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項17】
前記引裂き要素は引裂きストリップ(28)によって画定される、請求項1〜16のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項18】
前記引裂きストリップ(28)は、前記包装材のシート(11)の第1の縁から、該包装材のシート(11)の該第1の縁とは反対側の第2の縁までの前記包装材のシート(11)の全範囲に沿って延在する、請求項17に記載のパッケージ(1)。
【請求項19】
前記包装材のシート(11)の中央部は、前記引裂きストリップ(28)の先端部(29)を画定するU字形の第1の中央切れ目部(32)を有し、
前記包装材のシート(11)は第1のタグ(33)を有し、該第1のタグ(33)は、前記第1の中央切れ目部(32)を覆って前記包装材のシート(11)に施され、掴むことの可能な把持フラップを有する、請求項17又は19に記載のパッケージ(1)。
【請求項20】
前記引裂き要素は第2のタグ(34)によって画定され、該第2のタグ(34)は、下にある第2の中央切れ目部(35)において前記包装材のシート(11)の一部に施され、掴むことの可能な把持フラップを有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項21】
前記タバコ製品のパケット(2)は平行六面体形状であり、正面壁(8)と、後壁(9)と、2つの側壁(10)と、底壁(7)と、頂壁(6)とを有し、
前記シールされた上包み(3)は、2つの長手方向フィン(24)を備え、該2つの長手方向フィン(24)のそれぞれは、前記包装材のシート(11)の重ね合わされヒートシールされた2つの側方フラップ(23)を備え、対応する側壁(10)に対して平行であるとともに該側壁(10)上に留められ、前記側壁(10)に対して中央に位置する内縁(25)と、前記側壁(10)の長手方向縁に位置する外縁(26)とを有し、
前記シールされた上包み(3)は、横断方向フィン(19)を備え、該横断方向フィン(19)は、前記包装材のシート(11)の重ね合わされヒートシールされた2つの底部フラップ(17、18)を備え、前記正面壁(8)又は前記後壁(9)に対して平行であるとともに該正面壁(8)又は該後壁(9)上に留められ、前記底壁(7)の横断方向縁に位置する内縁(20)と、前記正面壁(8)又は前記後壁(9)に位置する外縁(21)とを有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載のパッケージ(1)。
【請求項22】
各長手方向フィン(24)は、該長手方向フィン(24)の互いに反対側に位置し、該長手方向フィン(24)上かつ前記対応する側壁(10)のそれぞれの横断方向縁の周りに180度折り曲げられる2つの付属部(27)を有する、請求項21に記載のパッケージ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ製品のパケットを備えるパッケージ及びタバコ製品を包む上包みに関する。
【0002】
本発明は、以下の説明により一般性を失うことなく明示的に参照されるシガレットのパケットに適用されることが有利である。
【背景技術】
【0003】
シガレットのパケットは、概して、包装材の内側シートに包まれる一群のシガレットによって形成される内側パッケージと、外殻とを備え、この外殻は、内側パッケージを包むとともに、カップ形状の内側パッケージの周りに折り曲げられる包装材の外側シートから作製することができるか(シガレットのソフトタイプのパケット)、又は剛性のブランクを内側パッケージの周りに折り曲げることによって形成されるヒンジ式の蓋を有する剛性の箱から作製することができる(シガレットの剛性タイプのパケット)。
【0004】
タバコは、外部環境の影響に非常に敏感である。これは、タバコが大気と接触すると、湿度変化の影響(タバコが過度に乾燥し得るか又は過度の湿気を吸収し得る)と、タバコに含浸されている揮発性物質(特にフレーバー付きシガレットの場合、クローブ等の特定の芳香)の蒸発との双方により、タバコの官能特性が変化しがちであるためである。シガレットタバコの完全性を保存するため、シガレットのパケットはセロハン包みであり、すなわち、プラスチック材料の概して透明な不浸透性のヒートシールされた外側上包みによって被覆される。
【0005】
特許文献1は、ヒンジ式の蓋を有する剛性の内側容器と、引裂きストリップを有する加圧された透明上包み(すなわち、大気圧よりも高い圧力を有する)とを備えるシガレットのパケットを記載している。透明上包みは、重ね合わされ、場合によっては糊を用いてともに糊付けされた2つの別個の連続した内装によって形成されており、そのため、透明上包みは二層型であり、したがって、加圧に対してより大きい耐久性が確保され得る。加圧は、一容量の加圧剤、一般的にはドライアイス(固体二酸化炭素)、液体窒素、又は液体アルゴンを透明上包みの内部に注入することによって行われる。
【0006】
特許文献2は、単一のフィンを形成してシガレットのパケットの周りに透明上包みを折り曲げることを記載している。
【0007】
しかしながら、既知の包装によって形成されるヒートシールされた外側上包みは、シガレットのパケット内に包まれたタバコの官能特性を完全に(又は最適に)保存するには常に十分ではない場合があることが認められた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/042249号
【特許文献2】米国特許第2,262,774号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上述の不都合点を有せず、それと同時に製造が容易で安価である、タバコ製品のパケットとタバコ製品のパケットを包む上包みとを備えるパッケージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、タバコ製品のパケットと、タバコ製品のパケットを包む上包みとを備える、添付の特許請求の範囲に記載のパッケージが提供される。
【0011】
以下、本発明を、非限定的な実施形態のいくつかの例を示す添付図面を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に従って形成されるパッケージの正面斜視図である。
図2図1のパッケージに包まれているシガレットのパケットの3つの異なる斜視図のうちの1つの図である。
図3図1のパッケージに包まれているシガレットのパケットの3つの異なる斜視図のうちの1つの図である。
図4図1のパッケージに包まれているシガレットのパケットの3つの異なる斜視図のうちの1つの図である。
図5図1のシールされた内側パッケージを形成するのに用いられる包装材のシートの平面図である。
図6図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している3つの概略側面図のうちの1つの図である。
図7図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している3つの概略側面図のうちの1つの図である。
図8図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している3つの概略側面図のうちの1つの図である。
図9図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している4つの概略斜視図のうちの1つの図である。
図10図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している4つの概略斜視図のうちの1つの図である。
図11図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している4つの概略斜視図のうちの1つの図である。
図12図2図3、及び図4のシガレットのパケットの周りに図5の包装材のシートを折り曲げ、シガレットのパケット自体の周りにシールされた上包みを形成している4つの概略斜視図のうちの1つの図である。
図13図1のパッケージの一代替形態の正面斜視図である。
図14図13のシールされた内側パッケージを形成するのに用いられる包装材のシートの平面図である。
図15図1のパッケージの別の代替形態の正面斜視図である。
図16図15のシールされた内側パッケージを形成するのに用いられる包装材のシートの平面図である。
図17図1のパッケージの別の代替形態の正面斜視図である。
図18図17のシールされた内側パッケージを形成するのに用いられる包装材のシートの平面図である。
図19図1のパッケージの別の代替形態の正面斜視図である。
図20図19のシールされた内側パッケージを形成するのに用いられる包装材のシートの平面図である。
図21図1のパッケージの別の代替形態の正面斜視図である。
図22図21のシールされた内側パッケージを形成するのに用いられる包装材のシートの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1において、符号1は、全体として、平行六面体形状のシガレットのパケット2(図2図3、及び図4に示されている)と、シガレットのパケット2を包む密封シールされた上包み3とを備えるパッケージを示している。
【0014】
「密封シールされた」という用語は、「気密シールされた」という意味であり、すなわち、パッケージの内部から外部への、また外部から内部への空気の流通、ひいては香料及び/又は湿気の流通を妨げるシールを指す。
【0015】
図2図3、及び図4に示されているように、シガレットのパケット2は、剛性の外装4(ただし、代替的かつ完全に均等な一実施形態によればソフトな外装4とすることもできる)と、外装4に挿入され、一群のシガレットを包むソフトな内装5(特に図3に見られる)とを備える。平行六面体形状のシガレットのパケット2は、互いに平行に対向する頂壁6及び底壁7と、互いに平行に対向する正面壁8及び後壁9と、互いに平行に対向する2つの側壁10とを備える。シガレットのパケット2の正面壁8と後壁9との間かつ側壁10間には4つの長手方向縁が画定され、シガレットのパケット2の正面壁8と後壁9との間かつ頂壁6と底壁7との間には4つの横断方向主縁が画定され、最後に、シガレットのパケット2の頂壁6と底壁7との間かつ側壁10間には4つの横断方向副縁が画定される。
【0016】
シールされた上包み3は、包装材のシート11(図5に示されている)を折り曲げることによって得られ、包装材のシート11は、矩形であり、気密ヒートシール可能なプラスチック材料の少なくとも1つの層を含み、シガレットのパケット2の周りに折り曲げられる。好ましくは(必須ではないが)、包装材のシート11は単層であり、気密ヒートシール可能な1つのみのプラスチック材料からなる。
【0017】
包装材のシート11は透明であるが、可能な代替形態によれば、いくぶん不透明度が顕著であってもよい。
【0018】
特に、包装材のシート11はポリプロピレン製であることが好ましい。
【0019】
代替的には、包装材のシート11はポリエチレン製である。
【0020】
包装材のシート11が、シガレットのパケット2の周りに折り曲げられ、シールされた上包み3を形成すると、シールされた上包み3自体の形状は、包装材のシート11の重ね合わされた部分にヒートシールをもたらすことによって安定する。
【0021】
図6図12において、シールされた上包み3をもたらすために包装材のシート11をシガレットのパケット2の周りに折り曲げる手順が示されている。
【0022】
図6に示されているように、初めに、包装材のシート11をシガレットのパケット2の周りに「U」字状に折り曲げ、シガレットのパケット2の正面壁8と同一平面かつシガレットのパケット2の底壁7から突出する底部フラップ17と、シガレットのパケット2の後壁9と同一平面かつシガレットのパケット2の底壁7から突出する底部フラップ18とを形成する。2つの底部フラップ17及び18は、初めは互いに向かい合っておらず(図6に明確に示されている)、底部フラップ18は底部フラップ17よりも多く突出している(2つの底部フラップ17及び18間の位置の差は、シガレットのパケット2の底壁7の厚さに等しい)ことに留意することが重要である。
【0023】
続いて、図7及び図9に示されているように、2つの底部フラップ17及び18を、底壁7のそれぞれの横断方向縁の周りに同じ方向に90度折り曲げ、それにより、2つの底部フラップ17及び18が重なり合い、横断方向フィン19を形成する。横断方向フィン19は、シガレットのパケット2の底壁7に対して平行に位置し、シガレットのパケット2の底壁7の横断方向縁に位置する内縁20を有するとともに、シガレットの群2から外方に所与の距離を置いて位置する外縁21を有する。横断方向フィン19の形成に続いて、横断方向フィン19自体を安定させるように、2つの重なり合った底部フラップ17及び18を互いにヒートシールする。
【0024】
最後に、図8及び図10に示されているように、横断方向フィン19を、シガレットのパケット2の底壁7の横断方向縁に対して(すなわち、横断方向フィン19の内縁20の周りに)90度折り曲げ、シガレットのパケット2の正面壁8上に横断方向フィン19自体を留める(すなわち、シガレットのパケット2の正面壁8上に横断方向フィン19の外縁21を留める)。
【0025】
添付図面に示されている実施形態において、横断方向フィン19は初め、シガレットのパケット2の正面壁8に近接して位置し(例えば図7に示されている)、その後、シガレットのパケット2の正面壁8上に折り曲げられる(例えば図8に示されている)。図示していない代替的かつ完全に均等な1つの実施形態によれば、横断方向フィン19は初め、シガレットのパケット2の後壁9に近接して位置し、次いで、シガレットのパケット2の後壁9上に折り曲げられる(本質的に、正面壁8は後壁9と入れ替わる)。図示していない更なる完全に均等な一実施形態によれば、横断方向フィン19は、シガレットのパケット2の底壁7上に折り曲げられる(すなわち、添付図面に示されているものに対して逆方向)。
【0026】
図9及び図10に示されているように、横断方向フィン19の形成により、包装材のシート11は筒状の包みの形態になる。この筒状の包みは、シガレットのパケット2を包み、シガレットのパケット2の側壁10自体に位置する2つの開放端部22を有する(すなわち、筒状の包みの各開放端部22により、シガレットのパケット2の対応する側壁10が見えたままである)。各開放端部22は2つの側方フラップ23を有し、2つの側方フラップ23は、互いに向かい合い、シガレットのパケット2から(詳細には、シガレットのパケット2の対応する側壁10から)はみ出している。
【0027】
図11に示されているように、横断方向フィン19の形成及び折曲げが終わると、筒状の包みの各開放端部において、包装材のシート11の2つの重なり合った側方フラップ23を、互いに向かって折り曲げ、それにより、下にあるシガレットのパケット2の側壁10に対して垂直な長手方向フィン24を形成する。詳細には、各長手方向フィン24は、シガレットのパケット2の側壁10に対して中央に位置する(又はシガレットのパケット2の側壁10に接触して位置する)内縁25と、シガレットの群2から外方に所与の距離を置いて位置する外縁26とを有する。各長手方向フィン24の形成に続いて、長手方向フィン24自体を安定させるために、長手方向フィン24の2つの重なり合った側方フラップ23を互いにヒートシールする。
【0028】
続いて、図12に示されているように、各長手方向フィン24を、シガレットのパケット2の側壁10上に90度折り曲げる(すなわち、シガレットのパケット2の側壁10の1つの長手方向縁に各長手方向フィン24の外縁26を留める)。
【0029】
各長手方向フィン24は、略三角形状の2つの付属部27を有する。2つの付属部27は、シガレットのパケット2の対応する側壁10の互いに反対側に位置するとともに、側壁10自体から突出する(又ははみ出している)。
【0030】
続いて、図1に示されているように、各長手方向フィン24の2つの付属部27を、長手方向フィン24自体の上にかつ対応する側壁10のそれぞれの横断方向縁の周りに180度折り曲げる。
【0031】
最後に、各付属部27を、下にある長手方向フィン24の部分とともに、下にある包装材のシート11の部分にヒートシールし、付属部27の折曲げ位置と長手方向フィン24の折曲げ位置とを安定させる。
【0032】
図1及び図5に示されているように、包装材のシート11、またひいてはシールされた上包み3には、パッケージ1を最初に開封するときに、シールされた上包み3を開けて取り除くのに用いる引裂きストリップ28が設けられている。または、引裂きストリップ28は、包装材のシート11(すなわち、包装材の折り曲げられたシート11によって画定されるシールされた上包み3)に断裂をもたらし、続いて、シールされた上包み3自体の少なくとも一部を取り除くことが可能になっている。引裂きストリップ28は、包装材のシート11に接着するように、包装材のシート11に予め施される(通常はヒートシールだが、糊付けも可能である)。引裂きストリップ28の1つの先端部29を引っ張ることにより、包装材のシート11(すなわち、包装材の折り曲げられたシート11によって画定されるシールされた上包み3)が、引裂きストリップ28(包装材のシート11よりも機械的強度が大きく、より耐久性がある)に沿って引き裂かれ、包装材のシート11の制御された破断を容易かつ迅速にもたらすことが可能になる。
【0033】
図1及び図5に示されている好ましい一実施形態によれば、引裂きストリップ28の先端部29は、片持ち状態で包装材のシート11の1つの縁から突出し、引裂きストリップ28の後端部30は、包装材のシート11の反対側の縁から所与の距離を置いて位置する。したがって、引裂きストリップ28の先端部29は、横断方向フィン19の外縁21に位置するとともに、横断方向フィン19の外縁21から突出し、一方、引裂きストリップ28の後端部30は、横断方向フィン19の外縁21から所与の距離を置いて位置する。使用に際し、使用者は、横断方向フィン19の外縁21において引裂きストリップ28の先端部29を掴み、次いで、包装材のシート11(すなわち、包装材の折り曲げられたシート11によって形成されるシールされた上包み3)の引裂きストリップ28を引っ張るのを開始する。
【0034】
図1及び図5に示されている好ましい一実施形態によれば、引裂きストリップ28の先端部29において、包装材のシート11にある引裂きストリップ28の先端部29と位置合わせされて、2つの側方切込み部(lateral through incisions)31が設けられ、2つの側方切込み部31は、包装材のシート11に切り込まれ、引裂きストリップ28の先端部29の近位における包装材のシート11の初めの引裂きを容易にする役目を果たす。
【0035】
図1及び図5に示されている実施形態において、引裂きストリップ28は長手方向に位置する(したがって、引裂きストリップ28は横断方向フィン19を垂直方向に横切る)。図13及び図14に示されている代替形態において、引裂きストリップ28は横断方向に位置し(したがって、引裂きストリップ28は長手方向フィン24を垂直方向に横切る)、包装材のシート11(図14に示されている)は、最初は離れているが、包装材のシート11の折曲げの際に重なり合う2つの別個の部分からなる。
【0036】
また、図15及び図16に示されている代替形態において、引裂きストリップ28は横断方向に位置するが、包装材のシート11の折曲げの様態は反転しており(したがって異なる形状を有する)、そのため、2つの長手方向フィン24はシガレットのパケット2の頂壁6及び底壁7に位置する。
【0037】
図17及び図18に示されている実施形態において、2つの引裂きストリップ28は平行に設けられるとともに、互いに離間している。この実施形態では、使用者は横断方向フィン19の外縁21を掴み、平行に並んだ2つの引裂き線(2つの引裂きストリップ28によって明確に画定される)に沿って、包装材のシート11(すなわち、包装材の折り曲げられたシート11によって画定されるシールされた上包み3)を引き裂いて引っ張る。各引裂きストリップ28は、外側(すなわち、他方の引裂きストリップ28とは反対側)に位置する単一の側方切込み部31を伴っていることが好ましい。しかし、図示していない一代替形態によれば、各引裂きストリップ28は、引裂きストリップ28自体の互いに反対側に位置する2つの側方切込み部31(図5に示されている)を伴っていてもよい。さらに、この実施形態において、図18に示されているように、包装材のシート11は、双方の縁に(すなわち、横断方向フィン19の底部フラップ18上及びまた横断方向フィン19の底部フラップ17上に)側方切込み部31を有することが好ましい(ただし必須ではない)。
【0038】
図19及び図20に示されている実施形態では、包装材のシート11は、中央部にU字形の中央切れ目部32を有し、U字形の中央切れ目部32は、引裂きストリップ28に位置する(又は引裂きストリップ28の下に位置する)とともに、引裂きストリップ28の先端部29(したがって同様に、先端部29の横に明確に位置する、引裂きストリップ28の後端部30)を画定する。さらに、包装材のシート11はタグ33を有し、タグ33は、中央切れ目部32を覆って包装材のシート11に施され(糊付け又はヒートシール)、掴むことの可能な把持フラップを有する(すなわち、把持フラップは包装材のシート11と一体ではなく、それにより、引裂きストリップ28における包装材のシート11の引裂きを開始するために、容易に持ち上げて引っ張ることが可能である)。この実施形態では、包装材のシート11は、引裂きストリップ28の周りかつ底部フラップ17及び18に(すなわち、シールされた上包み3において、引裂きストリップ28の周りかつ横断方向フィン19の外縁21に)位置する側方切込み部31を有することが好ましい。これらの側方切込み部31は、横断方向フィン19において、シールされた上包み3の引裂きを容易にする機能を有する。
【0039】
図1図20に示されている実施形態において、引裂きストリップ28(又は、図17及び図18に示されているような2つの引裂きストリップ28が設けられる場合には2つの引裂きストリップ28)は、包装材のシート11の断裂をもたらし、続いて、シールされた上包み3の少なくとも一部を取り除くことが可能になっている引裂き要素である。図21及び図22に示されている代替的な一実施形態によれば、引裂きストリップ28は、(引裂きストリップ28の代わりに)引裂き要素を構成する単一のタグ34に置き換えられる。タグ34は、下にある中央切れ目部35において包装材のシート11の一部に施され(糊付け又はヒートシール)、掴むことの可能な把持フラップを有する(把持フラップは包装材のシート11と一体ではなく、そのため、包装材のシート11の引裂きを開始するために容易に持ち上げて引っ張ることが可能である)。この実施形態では、包装材のシート11は、中央切れ目部35と位置合わせされて底部フラップ17及び18に(すなわち、シールされた上包み3において、横断方向フィン19の外縁21に)位置する側方切込み部31を有することが好ましい。これらの側方切込み部31は、横断方向フィン19においてシールされた上包み3の引裂きを容易にする機能を有する。この実施形態の更なる構造的な詳細は、イタリア国特許出願第BO2013A000086号において見ることができる。
【0040】
可能な一実施形態によれば、シールされた上包み3の内部には、改変された雰囲気(すなわち外部雰囲気とは異なる)がもたらされる。換言すると、シールされた上包み3の内部には、通常の地球の大気に比して(全体又は少なくとも一部が)異なる気体からなる改変された雰囲気がもたらされる。例として、シールされた上包み3は、不活性ガス、好ましくは窒素を封入し、その中には、殺菌物質及び/又は芳香物質を添加することができる。詳細には、芳香物質は、メントールフレーバー、タバコフレーバー、コーヒーフレーバー、アニスフレーバーを含むことができる。代替的な一実施形態によれば、シールされた上包み3の内部には、通常の地球の大気に比してより希薄化された雰囲気(すなわち、上包み3は真空シールされるか又は実質的に真空シールされ、すなわち、いくぶん強制的な真空)がもたらされる。
【0041】
上述のパッケージ1は数多くの利点を有する。
【0042】
まず、上述のシールされた上包み3は気密であり、それにより、外部環境に対する最適なシールを確実にする。この結果は、シールされた上包み3の閉鎖が、連続的なU字形のシールラインに従い、パッケージの周縁部に沿って互いに連続する3つのフィン19又は24によって保証され、最大限の気密性が確保されることによって得られる。
【0043】
詳細には、ヒートシール中、各フィン19又は24により、非常に高い機械的圧力が印加され、包装材のシート11の重ね合わされたフラップ17、18、又は23をともに押し、フィン19又は24自体を形成するが、この機械的圧力は、シガレットのパケット2上に決して逃げることはない。さらに、各フィン19又は24において、包装材のシート11のフラップ17、18、又は23の重ね合わせは、常に包装材のシート11の内面の一部のみを互いに接触させることにより(すなわち、包装材のシート11の外面を係合させることなく)行われ、それにより、ヒートシールがより強く、安定するようになる。
【0044】
さらに、上述のシールされた上包み3は、単純な構造の包装機においても容易に得ることが可能である。したがって、上述のシールされた上包み3は、高い製造品質を維持しながら迅速に生産することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】