(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-514596(P2017-514596A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(54)【発明の名称】明確なホイール位置を確実にするルーレット装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
A63F 5/00 20060101AFI20170512BHJP
A63F 13/21 20140101ALI20170512BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20170512BHJP
A63F 13/25 20140101ALI20170512BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20170512BHJP
【FI】
A63F5/00 B
A63F13/21
A63F13/80 F
A63F13/25
A63F13/65
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-565380(P2016-565380)
(86)(22)【出願日】2015年1月22日
(85)【翻訳文提出日】2016年12月21日
(86)【国際出願番号】EP2015051211
(87)【国際公開番号】WO2015165597
(87)【国際公開日】20151105
(31)【優先権主張番号】14166400.3
(32)【優先日】2014年4月29日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516322991
【氏名又は名称】グルブミューラー ヴァルター ジュニア
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100060874
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助
(72)【発明者】
【氏名】グルブミューラー ヴァルター ジュニア
(57)【要約】
【課題】明確な結果を達成するためのホイールの最終のストップポジションの特定の調節ができる手段を提供することである。
【解決手段】
ボール(4)を受け入れる複数のポケット(3)を備える少なくとも1つの機械式ルーレットホイール(2)と、ルーレットホイール(2)を取り囲む少なくとも1つのグラフィック電子ディスプレイ(11)を有する電子式ルーレットディスプレイシステム(10)を含み、電子ディスプレイ(11)は、賭け番号(N)を表示する複数のディスプレイフィールド(12)を含み、センサーユニット(20)、ドライブユニット(30)、コントロールシステム(40)が備えられ、コントロールシステム(40)は、ルーレットホイール(2)および/またはポケット(3)の1つに静止したボール(4)についてセンサーユニット(20)からの状況情報を受け取るように構成されていることを特徴としている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール(4)を受け入れる複数のポケット(3)を備える少なくとも1つの機械式ルーレットホイール(2)と、
ルーレットホイール(2)を取り囲む少なくとも1つのグラフィック電子ディスプレイ(11)を有する電子式ルーレットディスプレイシステム(10)を含み、
電子ディスプレイ(11)は、賭け番号(N)を表示する複数のディスプレイフィールド(12)を含み、
センサーユニット(20)、ドライブユニット(30)、コントロールシステム(40)が備えられ、
コントロールシステム(40)は、ルーレットホイール(2)および/またはポケット(3)の1つに静止したボール(4)についてセンサーユニット(20)からの状況情報を受け取るように構成され、
コントロールシステム(40)は、受け取った状況情報に基づいてルーレットホイール(2)をディスプレイ(11)に関して明確な最終位置に調整するように起動し、
ボール(4)を有するポケット(3)は、直接に隣接する個々のディスプレイフィールド(11)と完全に一致して配置されるルーレット装置(1)。
【請求項2】
ルーレットホイール(2)の物理的特徴および/または状況および/または位置若しくは他の測定可能な特性を検知するためのセンサーユニット(20)が備えられている請求項1に記載のルーレット装置(1)。
【請求項3】
ボールが静止しているルーレットホイール(2)のポケットを検出するためのセンサーユニット(20)が備えられている請求項1または2に記載ルーレット装置(1)。
【請求項4】
前記センサーユニット(20)は、複数のセンサー(21)および/またはセンサーアレイ(22)を含む請求項1〜3のいずれかに記載のルーレット装置(1)。
【請求項5】
前記センサーユニット(20)は、センサーユニットからのセンサーデータを受け取るためのコントロールシステム(40)にセンサーインターフェイス(23)を経由して接続されている請求項1〜4のいずれかに記載のルーレット装置(1)。
【請求項6】
前記ドライブユニット(1)は、ドライブユニットインターフェイス(31)を経由してコントロールシステム(40)に接続されている請求項1〜5のいずれかに記載のルーレット装置(1)。
【請求項7】
前記ドライブユニット(30)には、ルーレットホイールを修正された位置に停止させる調整ユニットが備えられている請求項1〜6のいずれかに記載のルーレット装置(1)。
【請求項8】
前記ルーレット装置(1)は、当該ルーレット装置(1)に関して、ディスプレイ(11)のディスプレイフィールド(2)上の数字が固定されているか、または、ルーレットホイール(2)とともに回転方向と同方向に若しくは回転方向と反対方向に回転している請求項1〜7のいずれかに記載のルーレット装置(1)。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載のルーレット装置(1)のホイール(2)を調節する方法であって、
a.前記センサーユニット(20)の1または複数のセンサーが、ルーレットホイール(20)の1若しくは複数の物理的特性および/または状況パラメータおよび/または位置の関連パラメータを検出するステップ、
b.センサーユニット(20)のセンサーが、ルーレットホイール(20)のポケット(3)の一つに静止しているボール(4)の位置を検出するステップ、
c.前記コントロールシステム(40)が、ステップa)およびb)で検出されたセンサーユニット(20)からの情報を受け取るステップ、
d.前記コントロールシステム(40)は、受け取った情報に基づいて、ルーレットの賭けの結果を示すディスプレイフィールド(11)に関係する明確な計算された最終位置であって、ボール(4)を有するポケット(3)が個々のディスプレイフィールド(11)と一致して直接隣接する位置に停止させるステップ
を有する調節方法。
【請求項10】
前記コントロールシステムは、ステップb)の後に、ホイールの明確な停止可能な位置および/またはボール(4)が入ったポケット(3)の位置と対象のディスプレイフィールド(12)の間の明確さの理由で停止してはならない位置を計算する請求項9に記載の調節方法。
【請求項11】
前記コントロールシステム(40)は、もし計算された停止位置が望ましい個々の明確な停止位置からずれていた場合に、ボール(4)が入ったポケット(3)を明瞭にディスプレイフィールド(12)に一致するようにさせるための補正処置によって、ルーレットホイール(2)を計算された停止位置に調整するためにコントロールし、前記ディスプレイフィールド(12)は、ボール(4)が入ったポケット(3)の最終位置に隣接するディスプレイフィールド(12)の対象ディスプレイフィールド(12)として計算されたものであり、前記補正処置は個々のディスプレイフィールド(12)に関して前記対象ディスプレイフィールドからの計算された偏差よりも大きくないように最終停止位置を修正する請求項9または10に記載の調節方法。
【請求項12】
前記補正処置は調整ユニットによってなされ、特に個別計算された減速または加速の値をもつ減速または加速手段によってなされる請求項11に記載の調節方法。
【請求項13】
装置(1)は異なった選択可能なゲームモードを提供し、そして、ゲームコントローラーが備え付けられ、当該ゲームコントローラーはゲームモードを選択する手段と、グラフィックルーレットディスプレイシステム(10)の少なくとも1つのディスプレイフィールド(12)上に個々のゲーム情報を表示するための手段を含んでいる請求項9〜12のいずれかに記載の調節方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
この発明は、ルーレットホイール位置を明確にする方法と、ルーレットディスプレイシステムを含むルーレットホイールを備えた装置に関する。したがって、この発明は、それに加えて、特にルーレットホイールを取り囲む電子ディスプレイシステムに関係する機械式ルーレットホイール、付随的な物理的修正および特定のコントロールシステムと方法に関する。
【0002】
ルーレットとゲーム装置は技術的によく知られている。ルーレットゲーム装置は、長年、カジノや他のゲーム施設で娯楽や賭けを提供してきた。
【0003】
一般的に、円形のルーレットホイールは、その中心軸の周りに時計回りか反時計回りに回転される。ホイールは、ボールを受け入れる複数の区画を含む。区画は、一般的に数字で番号が振りつけられている。プレーヤーが賭けた、この明細書ではポケットとも呼ばれる、望まれた区画の一つに最終的に静止する前に、ボールは、ランダムに曲がるようになっているホイールの表面に放出される。
【0004】
プレーヤーが、ボールが入る一つの区画または区画のグループにトークンまたは「チップ」を賭け台の適切な位置に置くことによって賭けた後に、例えば、クルーピエがホイールを手動で操作することができる。
これらの伝統的なルーレットゲームシステムは、例えば、技術的見地や電子技術などの異なった見地で、修正されてきた。
【0005】
現存するルーレット装置では、ホイールは、固定され(例えば、変えられない)取り付けられた数字と色(一般には赤と黒)およびホイールの回転後にゲームが停止した時にルーレットホイールの個別の区画の位置を示す変化しない印刷によって取り囲まれている。
【0006】
しかしながら、このシステムでは、ゲームを変更することや、例えば、派生的ゲームのような、個々のゲームの変化に対する物理的変更をすることができない。したがって、ゲームを修正しコントロールする異なった可能性を有する多種多様な装置を提供することは望ましい。
【0007】
EP 14166400 A1において、古典的なバージョンのルーレットが修正されたルーレット装置が提供されており、例えば、各スピン後数字を混乱させて賭けの配当を変更するゲーム、並びに数字の計算を変化させるディスプレイおよびホイールを取り囲む変化する数字(結果)でもってルーレットベースのゲームの発展を可能とするディスプレイシステムが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のような装置では、賭けの結果が明確ではないという事実によって問題が起こる可能性がある。ボールポケットの数が機械回転式ルーレットホイールにまだ固定されているので、特に、ボールポケットの数がホイールを取り巻いている可能性がある結果の数と一致しないときに不確定なまたは明確な結果になる可能性がある。ポケットの数が周囲のディスプレイフィールドによって提示された可能な結果の数と異なっている前述の機械式ルーレットホイールでゲームをするとき、ボールを有するホイールは2つの可能な結果の間に置かれている1つの特定のポケットポジションで止まるかもしれず、そのような場合に結果は無効になる可能性がある。しかしながら、結果は明快で、明確でなければならない。そのためにそこにボールが静止しているポケットにおけるホイールのストップポジションは、対応するディスプレイフィールドの中で明確な位置ではなければならない。
【0009】
したがって、この発明の基本的なアイデアは(実際のルーレットゲームの結果に影響を与えるべきではない)ルーレットホイールに対するコントロールシステムと調整システムを提供することであり、明確な結果を達成するためのホイールの最終のストップポジションの特定の調節ができるように改造されたものである。
【0010】
この発明の態様に従って、機械式ルーレットホイールとテーブルが、グラフィックディスプレイシステム、付随する物理的な改良と特定のコントロールと調整システムを含むように修正される。
【0011】
発明の望ましい具体的態様において、ルーレットホイールの動きは、例えばモーター、特にサーボモーターあるいはステッピングモーターのようなドライブユニットによってコントロールされる。しかしながら、ホイールの回転を刺激して、そしてコントロールするために使われるドライブユニットのタイプは適切な適合であり得る。好ましくは、それに制限されることはないが、ホイールの回転を刺激するデバイスは、電気的、磁気的または誘導的駆動デバイスを用いることができる。
【0012】
この発明の有利な実施例によると、ルーレットホイールをモニターし、その状態を検知するためにセンサーシステムが用いられる。好ましくは、さまざまな数のセンサーまたはセンサーアレイが(例えば、ホイールの相対的回転ポジションやルーレットボウル若しくはホイールポケット内のボールの位置および/またはホイールのスピードなどのような)ホイールの特有のパラメータを検知するために使われる。
【0013】
そのゆえ、使われるセンサーのタイプは、例えば光学的、磁気的、誘導的あるいは重量センサーを含めて、ある程度の精度でホイールの関連するパラメータを測定することができなければならない。
【0014】
あるポケットに静止しているボールの位置を検出しおよび/またはモニターするための選択の一つは、全プロセスに渡ってホイールの画像をとる画像処理監視装置を使用することである。これらのイメージを分析することは、例えば、光センサーの使用によって理解することができる。
【0015】
本発明によるルーレットシステムの機械部分のひとつのさらなる特徴は、ドライブアクチュエーターの使用である。ドライブアクチュエーターの位置は、例えばトランスミッションギアまたは他のいかなる調整あるいは訂正方法(例えば、磁気的に、または機械的に)のような、調整システムによってホイールに接続したホイールのベースプレートの上または下にあるかもしれない。
【0016】
その他のこの発明の特徴によると、ホイールのための電子コントロールシステムが用いられている。そのコントロールシステムは、ドライブユニットとセンサーシステムに接続されている。コントロールシステムは、好ましくはI/Oモジュールを経由して、1またはそれ以上のセンサー、例えばセンサーアレイから、ホイールの実際の状況についての情報とそれぞれのパラメータを取得する。
【0017】
さらに、コントロールシステムは、ドライブユニットにそしてその結果ホイールにコマンドを伝達するために用いられる。好ましくは、接続されたコンピュータ(PC)ベースのゲームコントローラーがインタフェースを経由してホイールコントローラーに命令を送る。
【0018】
この機器構成で、コントロールシステムは同じインタフェースを経由してコントローラーに状況情報を伝達する。しかしながら、コントロールシステム、ドライブユニットおよびセンサーユニットの間の情報伝達の代わりの機器構成が使われるかもしれない。
【0019】
ホイールコントローラーは、可能性のある結果の数についての情報を受け取って、そして、ボールが最終静止場所に位置しているかもしれないすべての可能性のある位置を計算する。ボールポケットを持っているホイールが回転しているとき、コントローラーはボールの状況を知って、そしてホイールポケットの1つにボールがいつ最終静止するか検出する。
【0020】
本発明のさらなるの有利な実施例では、ディスプレイシステムは少なくとも3つの異なった構成機器で構成される。ディスプレイシステムの構成によって、ディスプレイ上の数は、ホイールの回転方向と同方向にホイールと一緒に回転しているかまたはホイールと反対の方向に回転しているテーブルに関してテーブル上の調整であるかもしれない。ディスプレイのそれぞれのゲーム構成によって、ホイールコントローラーは停止可能な位置および/またはホイールが止まることができない位置を計算する。このホイールの状況情報に基づいて、コントロールシステムは、最終の(許可された)停止位置のポケットに入ったボールを伴うホイールになるようにドライブユニットにさせることができる。この最終の位置はディスプレイフィールドの中で明確な対応する位置でそこにボールが入ったポケットが停止する位置である。しかしながら、補正処置は、賭けの結果に影響せず、明確なホイールの位置とディスプレイフィールドに関しての個々のポケットを修正するのみである。
【発明の効果】
【0021】
そこで、本発明の目的は、上述の欠点を克服し、結果が明確であるような修正可能で多種多様なルーレットシステムを提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、ボールが入ったポケット位置が結果番号のディスプレイフィールドと一致していないルーレットホイールの最終位置の概略平面図である。
【
図2】
図2は、ボールが入ったポケット位置が結果番号のディスプレイフィールドと一致しているルーレットホイールの最終位置の概略平面図である。
【
図3】
図3は、ホイールコントロールシステムに接続される機械式ルーレットホイールの説明の1実施例である。
【
図4】
図4は、機械式ホイールの最終位置を調整するためのコントロールシステムの1実施例の基本的構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
添付する図面に関連して考慮されるとき、いっそう完全な発明の理解とその付随している利点の多くの正しい評価が以下の詳細な記述に対する言及によって、同じことがもっと良く理解される。
【0024】
発明がその趣旨および基本的特徴から離れることなしに他の特定の形態で具体化され得ることは、当業者によって正しく評価される。したがって、この開示された具体例は、全ての面で説明に役立つが、これらに制限されると考えてはならない。
【0025】
図1は電子ディスプレイ11によって囲まれたルーレットホイール2の説明部分の最終のポジションの概要平面図である。好ましくは、数および/または大きさおよび/またはディスプレイ11のディスプレイフィールド12の形状は、ゲームの進行または進行中のゲームの可能な変更に従って柔軟性があり、および/または可変性がある。
【0026】
ルーレット装置1は少なくとも1つのディスプレイフィールド12に関するゲーム情報に関連して番号または可変性の動的な内容を表示するグラフィックディスプレイ11を伴っているグラフィックルーレットディスプレイシステム10を含んでいる。ディスプレイ11はディスプレイフィールド12の番号Nで分かれており、そしてそれはルーレットホイール2のボール軌道の隣に備えられている。実施例においては、ホイール2を取り囲む360度のディスプレイの上に示されるディスプレイフィールドの大きさは、ゲームの可能な賭けの数に依存している。ルーレット装置のこの実施例によれば、それぞれの回転の後にある番号に停止したところでゲームがなされる。トータルの数が減らされたならば、残った数に合わせて大きさは調節されなければならない。しかしながら、本発明に従った補正処置が講じられない限り、ポケットは、二つの残った数の間に停止するかもしれない。
【0027】
ルーレット装置1は、静止図形と似ず、内容がデジタルに変えられるグラフィックディスプレイ11を含んでいる。ディスプレイ11は、例えば、LCD、 LED、 OLED、映写、レーザーまたは他の動的にイメージを表示する方法などの適切な技術を用いて実行される。
【0028】
図1に見られるように、ディスプレイフィールド12の大きさは、ポケット3の大きさに比べて大きい。ディスプレイフィールドの残った数(本例では30)によって、ゲームが実行されたのちに少ない数の残った数が残ることになるので、ディスプレイフィールド12の大きさは大きくなされる。
【0029】
しかしながら、
図2によると、この発明に従って、ルーレットホイール2のポケット3が正確で明確であるという定義は、ボール4(ここでは透明で示されている)が入ったポケット3がディスプレイ11に関係して、ポケット3の周方向における両サイドの境界3aと3b(径方向延長線で点線で示されている)がディスプレイフィールド12を規定する両サイドの境界12aと12b間に位置しているというように、直接隣接するディスプレイフィールド11と完全に一致していることである。ポケット3のサイドの境界3aまたは3bの一つが対応するサイドの境界12aまたは12bと一直線になっている限りは、位置は「明確である」と定義することができる(
図2のポケット番号3および4を参照)。
【0030】
図1における番号1および6のポケットは、ディスプレイフィールド番号1および5のディスプレイフィールド12と直接に隣接し対応していることに対して、明確な位置であるといえる。しかし、番号2、3、4および5のポケットは、それぞれ隣接するディスプレイフィールド12と正確には一致する位置にはない。少なくとも番号2、3、4および5のポケットの一つも、隣接するディスプレイフィールド12と重なり(径方向の延長において)合っていない。ボールがこれらのポケット3の何れかで静止したならば、位置が明確でなくなりゲームは無効となるであろう。
【0031】
上述の通り、本発明は、ボール4が静止したポケット3および補正処置がなければ発生する偏差に依存するホイールの最終位置を調整するためのドライブユニットとセンサーユニットに接続されたコントロールシステムを提供する。
【0032】
それゆえ、ルーレット装置1のルーレットホイール2を調節する提供する方法は、内部に別名の下記のステップを有する。
a.センサーユニット20のセンサーが、ルーレットホイール2の1若しくは複数の物理的特徴および/または状況パラメータおよび/または位置の関連パラメータを検出する。b.センサーユニット20のセンサーが、ルーレットホイール(2)のボール4(本例では番号3のポケットにある)を検出する。
c.コントロールシステム40が、ステップa)とb)で検出されたセンサーユニット20からの情報を受け取る。
d.前記コントロールシステム40は、受け取った情報に基づいて、ルーレットの賭け(ターゲットディスプレイフィールド)の結果を示すディスプレイフィールド11に関係する明確な計算された最終位置(
図2の位置を見よ)であって、番号3のポケットが番号2の個別のターゲットディスプレイフィールドと一致して直接隣接する位置に停止させる。
【0033】
この状況は、番号4のポケットと番号3のディスプレイフィールドにおいても、このポケットにボールが静止しているとしたら有効である。
【0034】
コントロールシステムは、ステップb)の後にホイールの明確な停止位置および/または、ボール4を有するポケット3と直接に隣接するディスプレイフィールドとの間の明確さの理由でホイールが停止してはならない位置を計算する。
【0035】
コントロールシステム40は、番号3のポケットに対する計算された停止位置は、望ましい個々の明確な停止位置から外れているので、
図1に示される計算された停止位置を調整するためにホイール2を操作する。調整は、番号3のポケットをボールがポケットに静止する際にポケット3の最終位置に直接に隣接するディスプレイフィールドとして計算される番号2のディスプレイフィールド12に明確に一致させる補正処置を通じてなされる。その補正処置は、個々のディスプレイフィールドに対して最終停止位置を修正するのであるが、大きくてもディスプレイフィールドから計算された偏差Dまでである。それゆえ、最大の修正は、最も近く隣接するディスプレイフィールドに対する偏差(個々のポケット3の径方向の境界3cに沿った左の境界3aと右の境界3bの間の距離の半分が最大)である。しかしながら、別の配置では、コントロールシステムは、特定の偏差Dに従って補正処置を実施することができる。ディスプレイフィールドが正確な停止位置またはその代替として回転方向の偏差として、ポケットと隣接するディスプレイフィールドが最も重なった部分を決定することが可能となる。最後の選択は、補正処置を、常に次の隣接するディスプレイフィールドにホイールの修正の回転が一つのフィールド幅よりも大きくならないように導くことである。
【0036】
補正処置は、好ましくは調整ユニットによって、特に、個々の計算された減速または加速の値でもって、個々の減速または加速の手段によってなされる。本実施例では、ホイールは確実にするために小さな修正の値で加速され、ホイール2は
図1で示される位置で停止せず、
図2で示される明確な位置を達成した時に停止する。
【0037】
図3および
図4では、ボール4を受け入れる複数のポケット3を有する機械式ルーレットホイール2およびルーレットホイール2を囲む少なくとも一つの電子ディスプレイ11を有するグラフィックルーレットディスプレイシステム10を含むルーレット装置1が示されており、ここで、電子ディスプレイ11は、一つの賭け番号(N)を表示するための複数のディスプレイフィールド12を含み、センサーユニット20、ドライブユニット30およびコントロールシステム40が備えられている。また、ルーレットホイール2は、ボールトラック2a、タレット5、コーン6、ホイールスピンドル5a、変速機5bおよびベースプレート9も有している。
【0038】
図4は、機械式ホイールの最終位置を調整するコントロールシステム40の1実施例の配置を示している。コントロールシステム40は、ルーレットホイール2および/またはポケット3の一つに静止したボール4についてのセンサーユニット20からの状況情報を受け取ることに対応している。コントロールシステム40は、インタフェースを通じて、ドライブユニット30およびセンサーアレイ(センサーユニット)20とつながっている。センサーユニット20は、センサーユニット20からのセンサーデータを受け取るコントロールシステム40とセンサーインターフェイス23を通じてつながっている。
【0039】
コントロールシステム40は、好ましくは、I/Oモジュール、RAMメモリー、プログラムメモリー、スタティックRAMおよびプログラムユニットを含んでいる。さらに、ドライブユニットには、補正処置を生み出すための調整ユニットが設置されている。PCをシステムにつなげるために、PCインタフェース60がさらに備えられ、コントロールシステムに接続されている。
【0040】
センサーユニット20は、複数のセンサーによって形成され、それはボールトラック2aの隣に備えられるセンサーアレイ22を規定する。ドライブユニット30は、ドライブユニットインターフェース31を経由してコントロールシステム40と接続される調整ユニット32を含んでいる。コントロールシステム40は、(受け取り計算された値に基づいて)ドライバー20を経由してルーレットホイール2に対して前述の補正処置を起動する。
【0041】
上述の修正の延長によって、より多種多様の装置を実現するため、ルーレット装置の他の態様を修正することができる。一方、この発明を説明するために特別な実施態様が選択され、当業者であれば添付の請求の範囲にあるように発明の範囲から逸脱することなしに様々な変更や修正が可能であることが理解されるであろう。それゆえ、限定されない例は、ディスプレイ11のディスプレイフィールド12上の数字がルーレット装置1に対して固定されているとか、ルーレットホイール2と同方向若しくは反対方向に回転しているなどのルーレット装置が構成されていることである。個々の調整値はこれらの一つの形態の一つに適切に適用されるべきである。
【0042】
符号の説明
1 ルーレット装置
2 ホイール
3 ポケット
4 ボール
9 ベースプレート
10 ディスプレイシステム
11 ディスプレイ
12 ディスプレイフィールド
20 センサーユニット
22 センサーアレイ
23 センサーインターフェイス
30 ドライブユニット
31 ドライブユニットインターフェイス
40 コントロールシステム
60 PCインタフェース
2a ボールトラック
3a、3b、12a、12b 境界
5a ホイールスピンドル
5b 変速機
【国際調査報告】