(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-514894(P2017-514894A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(54)【発明の名称】ニンニク醗酵組成物の製造方法及びその方法で製造されたニンニク醗酵組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 36/8962 20060101AFI20170512BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20170512BHJP
A23L 19/00 20160101ALI20170512BHJP
【FI】
A61K36/8962
A23L33/105
A23L19/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-507660(P2017-507660)
(86)(22)【出願日】2015年4月22日
(85)【翻訳文提出日】2016年12月20日
(86)【国際出願番号】KR2015004028
(87)【国際公開番号】WO2015163694
(87)【国際公開日】20151029
(31)【優先権主張番号】10-2014-0048259
(32)【優先日】2014年4月22日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516317562
【氏名又は名称】ヒョンス・チュン
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンス・チュン
【テーマコード(参考)】
4B016
4B018
4C088
【Fターム(参考)】
4B016LC02
4B016LC07
4B016LG09
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4B016LP13
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4B018ME08
4B018MF13
4B018MF14
4C088AB88
4C088AC12
4C088CA25
4C088NA20
(57)【要約】
本発明はニンニク発酵組成物の製造方法及びその方法で製造されたニンニク発酵組成物に関し、摂取が容易で、副作用なく、ニンニクの優れた薬理的、生理的効能を増進させたニンニク発酵組成物を提供することにその目的がある。このために、本発明の一様相によるニンニク発酵組成物の製造方法は、ニンニク、水、発酵菌株を混合した後発酵させてニンニクの糖とタンパク質を分解転換する1次発酵段階と、前記発酵物を高液分離して得た慮液に炭素源を追加供給して発酵させることにより慮液のアンモニアを除去し、追加供給された炭素源を分解転換する2次発酵段階とを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニンニク、水、発酵菌株を混合した後発酵させてニンニクの糖とタンパク質を分解転換する1次発酵段階と、
前記発酵物を高液分離して得た慮液に炭素源を追加供給して発酵させることにより慮液のアンモニアを除去し、追加供給された炭素源を分解転換する2次発酵段階と、を含むことを特徴とするニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項2】
前記水の量は重量対比ニンニクの1〜20倍であり、前記発酵菌株の量はニンニクと水との混合物100重量部に対して0.01〜1重量部であることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項3】
前記1次発酵段階は前記水に単糖類または二糖類と前記発酵菌株を入れて発酵菌株の活性化を先に誘導した後、前記ニンニクを投入して発酵させることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項4】
前記1次発酵段階は20〜40℃で3日〜15日間行われることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項5】
前記発酵菌株はバキッルス・スプティーリス亜種スプティーリス(Bacillus subtilis subsp.subtilis、微生物寄託番号KACC91554P)であることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項6】
前記炭素源は柿の皮、キウイ、パインアップル、梨、葡萄、ベリー類などの果物やたまねぎ、蜂蜜からなる群から選択される一つまたは二つ以上の混合物であることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項7】
前記2次発酵段階で追加される炭素源の供給量は前記慮液の有機物質とアンモニアの含量を定量した後算定された、アンモニアの除去に必要な有機物質の量中不足な量であることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項8】
前記2次発酵段階は前記慮液の糖度が0.3ブリックス以下になるまで、20〜40℃で1日〜7日間行われることを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項9】
前記製造方法は2次発酵段階を経た後発酵物の中の発酵菌株と残余物を除去する限外濾過段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項10】
前記製造方法は2次発酵段階を経た後殺菌または滅菌段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のニンニク発酵組成物の製造方法。
【請求項11】
請求項1乃至10の中の何れか一方法によって製造されたことを特徴とするニンニク発酵組成物。
【請求項12】
請求項1乃至10の中の何れか一方法によって製造されたニンニク発酵組成物を有效成分として含む薬学組成物。
【請求項13】
請求項1乃至10の中の何れか一方法によって製造されたニンニク発酵組成物を有效成分として含む健康機能食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は攝取が容易で、副作用がなく、ニンニクの優れた薬理的、生理的効能を増進させたニンニク醗酵組成物の製造方法及びその方法によって製造されたニンニク醗酵組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
人の寿命が延びるにつれて不可欠に同伴される心血管疾患、癌、糖尿、肥満、痴ほうなどの生活習慣病(慢性疾患)が急増し、人体の生理機能を維持して改善させる有益な健康強化食品を取らなければならない必要性が増大されている。
【0003】
血行障害に係わる心血関係疾患は動脈硬化、脳卒中などで、世界的に主な死亡原因となっており、韓国保健社会研究院の報告によれば、癌の次に高い死亡率を見せている。
【0004】
正常な血行は神経系と各種ホルモンによって非常に精巧に調節される。多変化される現代社会で血行障害と係わる疾患が増加されている理由は、遺伝的要因、高脂肪と高タンパク、そして偏った食生活と、生活環境の汚染及び社会、経済的ストレスのような多因子的要因のためだと言われる。
【0005】
人の寿命延長と健康増進のためのBT(Bio Technology)分野における技術は、最近天然物を利用した新しい生理活性物質の開発と、これを利用した製品開発に関する研究が主に行われている。特にニンニクは代表的な香辛料として、抗癌、抗炎など多くの生理活性が報告されており、より関心が高まっている食品素材である。
【0006】
ニンニク(Allium sativum L.)は多年生球根植物で、ユリとアリウム属に属し、5千年以上栽培されて来た代表的な耕作植物の一つである。昔からニンニクは免疫力を増強させる効果、病源菌と癌細胞に対する抵抗を高める効果、循環器病の予防及び治療効果などたくさんの効能があると知られている(表1)。
【0007】
【表1】
【0008】
食品が持っている特有の風味は、熱、光、空気、圧力などの影響で消失されたり変形されることができ、特に香は熱によって除去されたりする。ニンニクの場合、特有の香成分であるアリシンと辛い味は70℃以上の温度で除去される。従って、ニンニクについて、ニンニクを蒸して焼く方法などの各種類型が発達して来た。しかし、このような加熱方式は短時間に製品生産が可能で熱処理による殺菌効果が大きいという長所があるが、ビタミンや各種ミネラル及び各種アミノ酸などの成分を破壊してニンニクが有する有用成分の損失が大きいという問題点がある。さらに、最近、効果があると知られていたフラボノイド成分が破壊されて酵素が除去され、長期間の流通のために保存剤の使用が必要であるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者はニンニクの優れた薬理的、生理的効能を増進させながら攝取に障害になるニンニクのにおいと刺激的な味を除去する技術を多面的に研究した結果、ニンニクを醗酵菌株を利用して非加熱方式で加工する場合、機能的成分が増加して健康により良く、刺激がなくて攝取時に拒否感がなく、過量服用しても副作用がほとんどないことを見つけて本発明を完成するに至った。
【0010】
従って、本発明は攝取が容易で、副作用がなく、ニンニクの優れた薬理的、生理的効能を増進させたニンニク醗酵組成物を製造して現代人の健康増進に寄与することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような本発明の目的を達するために、本発明の一様相によるニンニク醗酵組成物の製造方法は、ニンニク、水、醗酵菌株を混合した後醗酵させてニンニクの糖とタンパク質を分解転換する1次醗酵段階と、上記醗酵物を高液分離して得た慮液に炭素源を追加供給して醗酵させることにより、慮液のアンモニアを除去し、追加供給された炭素源を分解転換する2次醗酵段階とを含むことを特徴とする。
【0012】
ここで、上記水の量は重量対比ニンニクの1〜20倍であり、上記醗酵菌株の量はニンニクと水の混合物100重量部に対して0.01〜1重量部であることが好ましい。
【0013】
また、上記1次醗酵段階は上記水に単糖類または二糖類と上記醗酵菌株を入れて醗酵菌株の活性化を先に誘導した後、上記ニンニクを投入して醗酵させることが好ましい。
【0014】
また、上記1次醗酵段階は20〜40℃で3日〜15日間行うことが好ましい。
【0015】
また、上記醗酵菌株は、バキッルス・スプティーリス亜種スプティーリス(Bacillus subtilis subsp.subtilis、微生物寄託番号KACC91554P)であってもよい。
【0016】
また、上記炭素源は柿の皮、キウイ、パインアップル、梨、葡萄、ベリー類などの果物やたまねぎ、蜂蜜からなる群から選択される一つまたは二つ以上の混合物であってもよい。
【0017】
また、上記2次醗酵段階で追加される炭素源の供給量は上記慮液の有機物質とアンモニアとの含量を定量した後算定された、アンモニアの除去に必要な有機物質の量の中の不足な量である。
【0018】
また、上記2次醗酵段階は上記慮液の糖度が0.3ブリックス以下になるまで20〜40℃で1日〜7日行うことが好ましい。
【0019】
また、上記製造方法は上記2次醗酵段階を経た後醗酵物の中の醗酵菌株と残余物を取り除く限界濾過段階をさらに含むか、殺菌または滅菌段階をさらに含むことができる。
【0020】
また、上記のような本発明の目的を果たすために、本発明の他の様相によるニンニク醗酵組成物は、上記製造方法によって製造されたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明は上記製造方法によって製造されたニンニク醗酵組成物を有効成分として含む薬学組成物または健康機能食品であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるニンニク醗酵組成物は、血流速度の改善、血流量の改善、血栓生成の減少、血管内コラーゲン繊維の損傷の抑制、体内脂肪の減少、血圧の減少、総コレステロールの減少、肝細胞の損傷の減少などに対する効果が卓越である。
【0023】
また、高血圧、脳疾患、糖尿、高脂血症及び肝機能の改善、心臓病の予防、抗酸化力などの効果が優れて、体重の減少、熟眠、体内の炎症を排出するデトックス(detox)作用、各種神経痛、蓄膿症、鼻炎などに効果を奏する。
【0024】
特に本発明によるニンニク醗酵組成物は肥満による脂肝及び高血圧を改善させ、減少された精子数を増加させる効果を奏する。
【0025】
また、本発明によるニンニク醗酵組成物は、非加熱方式を利用してニンニクの有用成分の損失が少なく、ナノ分子化されて消化吸収が容易であり、保存剤を用いなくても長期間流通できるという効果を奏する。
【0026】
また、本発明によるニンニク醗酵組成物は、吸収が早くて効果が即刻である。例えば、本発明によるニンニク醗酵組成物は飲用後20分以内に血圧数値が10〜30%落ち、脈波測定結果5−10分以内に血管健康指数が平均20%良くなり、冷え症患者の体温が30分以内に平均2℃以上高くなることを確認することができる。このような効果は従来の健康食品はもちろん薬品としても報告された例がない。
【0027】
また、本発明によるニンニク醗酵組成物は、ニンニク特有のにおいと刺激的な味がないので、飲用が容易で、多様な食品に添加して健康機能性食品を生産するのにその活用価値が非常に高く、高付加価値を創出することができるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明によるニンニク醗酵組成物は、心血管を含む循環器系疾患に効果が卓越で、副作用がほとんどなくて国民保健向上及び医療費の支出に関する経済的側面に相当寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明によるニンニク醗酵組成物の製造方法の好ましい実施例を示すブロック図である。
【
図2】本発明によるニンニク醗酵組成物の血行改善効果を示す、実験ネズミの血流速度、血管直径、血管面積及び血流量比較グラフである。
【
図3】本発明によるニンニク醗酵組成物の血栓生成減少及び血管内コラーゲン繊維損傷の抑制効果を示す、実験ネズミの血管組職切片比較写真である。
【
図4】本発明によるニンニク醗酵組成物の体重減少効果を示す、実験ネズミの体重変化比較グラフである。
【
図5】本発明によるニンニク醗酵組成物の体内脂肪減少効果を示す、実験ネズミの腹部解剖比較写真である。
【
図6】本発明によるニンニク醗酵組成物の血圧減少効果を示す、実験ネズミの収縮期血圧比較グラフである。
【
図7】本発明によるニンニク醗酵組成物の血中コレステロール減少効果を示す、実験ネズミの血中総コレステロール含量比較グラフである。
【
図8】本発明によるニンニク醗酵組成物の肝細胞損傷の減少効果を示す、実験ネズミの肝組織切片比較写真である。
【
図9a】本発明によるニンニク醗酵組成物の精子数増加効果を示す、実験ネズミの精子数比較グラフである。
【
図9b】本発明によるニンニク醗酵組成物の精子活動性増加効果を示す、実験ネズミの精子活動性比較グラフである。
【
図10a】Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射しない正常群(Normal Control)実験ネズミとRose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群(Experimental Control)実験ネズミの脳組織MRI比較写真である。
【
図10b】Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群実験ネズミと、Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した後200mg/kgまたは400mg/kgのニンニク醗酵液を投与した実験群実験ネズミの脳組織MRI比較写真である。
【
図11】Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群実験ネズミと、Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した後200mg/kgまたは400mg/kgのニンニク醗酵液を投与した実験群実験ネズミで摘出した脳組織比較写真である。
【
図12】Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射しない正常群(Normal)実験ネズミと、Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群(Control)実験ネズミと、Rose bengalを投与し、ハロゲンランプで照射した後200mg/kgまたは400mg/kgのニンニクの醗酵液を投与した実験群実験ネズミの脳組織切片比較写真である。
【
図13】本発明によるニンニク醗酵組成物の血糖降下効果を示す、実験ネズミの空腹時の血糖比較グラフである。
【
図14】本発明によるニンニク醗酵組成物の血糖降下効果を示す、実験ネズミにグルコース投与した後の時間による血糖比較グラフである。
【
図15】本発明によるニンニク醗酵組成物の血糖降下効果を示す、実験ネズミにインスリン投与した後の時間による血糖比較グラフである。
【
図16】本発明によるニンニク醗酵組成物のインスリン抑制効果を示す、実験ネズミの血中インスリン濃度比較グラフである。
【
図17a】高血圧患者を対象にした本発明によるニンニク醗酵組成物の臨床試験結果を整理した表である。
【
図17b】高血圧患者を対象にした本発明によるニンニク醗酵組成物の飲用前後の血圧比較グラフである。
【
図18】本発明によるニンニク醗酵組成物の飲用前後の体温を表す赤外線体熱診断写真である。
【
図19a】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19b】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19c】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19d】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19e】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19f】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19g】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19h】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【
図19i】本発明によるニンニク醗酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、
図1を参照して本発明によるニンニク発酵組成物の製造方法を段階別に詳しく説明する。
【0031】
(1)主材料の準備
1) ニンニク
ニンニクは脱皮して洗浄した後、生ニンニクを破砕して材料として用いたり煮て用いる。
【0032】
2) 発酵菌株
発酵菌株としては、ニンニクを発酵させることができる菌株であれば制限がない。本発明ではバキッルス・スプティーリス亜種スプティーリス(Bacillus subtilis subsp.subtilis、微生物寄託番号 KACC91554P)を利用した。
【0033】
(2)1次発酵
破砕した生ニンニクまたはゆでたニンニクと水、発酵菌株を混合した後、好気発酵させてニンニクの糖とタンパク質を分解して転換する工程である。
【0034】
単一物質の天然物は薬性と毒性が一緒に有するため、毒性を除去し薬性のみ抽出して健康食品及び薬を作るのに限界がある。発酵は微生物を通じて毒性を除去し薬性を増加または倍加させる特性がある。本発明は発酵を通じてニンニクの毒性は除去し薬性を増加させる。
【0035】
ここで、水の量は重量対比ニンニクの1〜20倍であり、発酵菌株の量は上記ニンニクと水との混合物100重量部に対して0.01〜1重量部が好ましい。
【0036】
効率的に発酵するために、当該量の水に微生物の培養に適合する量の単糖類または二糖類0.5〜1.5%と当該量の発酵菌株を入れて一定時間培養して微生物の最大活性化をまず誘導した後、当該ニンニクを投入して発酵する。
【0037】
ニンニクの糖とタンパク質の比による溶存酸素(DO)濃度を設定し、別途に設置された微細気泡器を利用して空気を注入する。最適発酵による適正温度を制御する。
【0038】
上記ニンニクと水と発酵菌株との混合物を20〜40℃で3日〜15日間発酵させる。この過程でタンパク質が分解転換されてアミノ態窒素含量、プロテアーゼ(protease)活性、生菌数などが高く現われる。
【0039】
(3)2次発酵
上記発酵物を高液分離して慮液を得た後、慮液に不足な炭素源を追加供給して慮液のアンモニアを除去し、追加供給された炭素源を分解転換する工程である。
【0040】
発酵過程でアミノ酸が分解されながらアンモニアが発生され、アンモニアによって雑菌の増殖が抑制されるという長所があるが、腐敗においが発生するため、アンモニアは食品の変敗または異常発酵を表す指標になる。
【0041】
本発明では、アンモニアをとり除くために上記慮液の有機物質とアンモニアの含量を定量し、アンモニアの除去に必要な有機物質を算定した後不足な炭素源を追加して発酵した。
【0042】
正確な有機物質の濃度測定は完全発酵において最も重要な測定指標である。CODMn法(化学的酸素要求量マンガン法)やCODcr法(化学的酸素要求量クロム法)で有機物質を測定してニンニクやその他高濃度物質を食品に適用して発酵させた例はない。
【0043】
本発明では、CODcr法を利用して有機物質の濃度を測定した。有機物質の濃度測定方法で主に用いるCODMn方法は微生物が分解することができる有機物質と分解することができない有機物質とを分けて測定することができなく、高濃度で正確度が大きく低下する。これに比べてCODcr法は微生物が分解することができる有機物質と分解することができない有機物質とを分けて測定し、高濃度で正確度が高いという長所がある。
【0044】
微生物が分解することができる有機物質の含量を基準に不足な炭素源を供給してこそ完全発酵が可能である。
【0045】
ここで、炭素源はニンニクの病症別薬性を極大化させる製品を追加することが好ましい。薬性を有する炭素源としては、例えば、柿の皮、キウイ、パインアップル、梨、葡萄、ベリー類などの果物やたまねぎ、蜂蜜があり、これらが有している各種フラボノイド成分やまた他の栄養成分がニンニクの薬性を高めて体内保持時間を長くして味を柔らかくする。
【0046】
炭素源が追加された慮液を最適な発酵条件下で発酵させる。ここで発酵条件は測定された上記慮液の生菌数と発酵菌株の特性などを考慮して最適に確立されたもので、発酵期間は慮液の糖度を測定して糖度が0.3ブリックス以下になるまでかかる期間である。平均発酵温度は20〜40℃で、発酵期間は1〜7日である。
【0047】
有機溶媒を利用して有用成分を抽出する方式は、天然物の薬性と毒性両方とも有するが、微生物を利用した発酵工程は毒性を分解して薬性を極大化し、吸収率を高め、有機溶媒の未使用により回収費用が低廉であるという長所がある。
【0048】
抽出工程は有用成分の回収率が低いが、本発明の1、2次発酵は有用成分の回収率を90%以上期待することができて、高濃縮で有用成分を回収することができる。
【0049】
また、微生物によって有用成分がナノ分子化されて吸収率が上昇され、有用成分の酵素化で体の中の酵素を使わないで代謝エネルギーに転換されるという長所がある。酵素はジャンクフード、抗生剤、老化によって大部分消えるようになり、酵素の枯渇は老化と病気になる。微生物を利用した発酵食品は私たちの体の酵素を別途使わないで代謝エネルギーに利用されることができる。
【0050】
(4)限外濾過(Ultrafiltration)
2次発酵させた発酵液を限外濾過して発酵物の中の発酵菌株と残余物を除去する工程である。この過程を経て本発明のニンニク発酵組成物溶液が完成される。このように完成された製品は食品保存剤を添加しなくても長期間保管が可能である。
【0051】
限外濾過方式の代わりに発酵物を一般的な滅菌または殺菌処理方式で処理した後製品を完成することもできる。
【0052】
以下、実施例を通じて本発明をより具体的に説明する。しかし、以下の実施例は本発明を具体的に例示するためのものであって、本発明の権利範囲を制限するのではないことは当業者において自明である。即ち、本発明の単純な変形ないし変更は当業者によって容易に実施されることができ、このような変形または変更は全部本発明の領域に含まれるものとすべきである。
【実施例】
【0053】
25℃の水10kgに砂糖100gを入れてバキッルス・スプティーリス亜種スプティーリス(Bacillus subtilis subsp.subtilis、微生物寄託番号 KACC91554P)2gを添加し、25℃で5時間培養した後、生ニンニク破砕物1kgを入れて10日間好気発酵した後、高液分離して慮液を得た。この慮液にアンモニア除去に必要な天然炭素源で破砕したガキの皮50gを添加した後25℃で5日間2次発酵した。
【0054】
濃度発酵液の糖度が0.3ブリックス以下であることを確認した後、発酵液を通常用いられる限外濾過膜で濾過して本発明のニンニク発酵組成物溶液を完成した。
【0055】
<実験例1:動物実験>血行改善効果など検証
実験ネズミを1)正常食餌対照群、2)高脂肪食餌対照群、3)「高脂肪食餌に実施例で製造した本発明のニンニク発酵液を200mg/kg食べさせた群」に分けて12週間飼育した後、本発明の製品の効能を調査した。
【0056】
1−1.血行改善効果
図2は実験ネズミの血流速度、血管直径、血管面積及び血流量変化を表す比較グラフである。
図2の結果のように、高脂肪食餌群(−)の血流速度、血管直径、血管面積、血流量は正常群(+)に比べて顕著に減少されていることが分かる。しかし、高脂肪食餌をしたがニンニク発酵液を投与した群は高脂肪食餌をしたにも関らず正常食餌群と同様な血流速度や血管の変化を見せた。特に血流速度や血管の直径は正常食餌群とほとんど同じ様相を見せてニンニク発酵液が血行改善に効果があることが分かる。
【0057】
1−2.血栓生成の減少及び血管内コラーゲン繊維損傷の抑制効果
図3は実験ネズミの血管組職切片の比較写真である。
図3から分かるように、血栓誘発対照群では血管が血栓によって塞がられている。しかし、ニンニク発酵液を投与した実験群は正常群とほとんど同じ程度に血栓が全部除去され、ニンニク発酵液が血栓を除去し、その生成を完璧に抑制することができることが分かる。
【0058】
また、血栓誘発対照群で血管のコラーゲン繊維が破壊されて血管壁が顕著に薄くなっていることが見られる。しかし、ニンニク発酵液を投与した実験群ではコラーゲン繊維が正常群の血管壁とほとんど同じ厚さを見せて、ニンニク発酵液がコラーゲン繊維の損傷を効果的に抑制していることが分かる。
【0059】
1−3.肥満抑制効果
図4は実験ネズミの体重変化比較グラフである。
図4から分かるように、実験開始日にはすべてのマウスの体重が18〜19gであったが、時間が経つにつれて体重が増加した。12週後に正常の体重は26.30.9gと正常に成長したが、対照群は38.51.5gと体重が非常に増加した。しかし、ニンニク発酵液投与群は27.51.3gと対照群に比べて有意に体重が減少してニンニク発酵液が肥満抑制に効果があることが分かる。
【0060】
1−4.体内脂肪減少効果
図5は実験ネズミの腹部解剖比較写真である。
図5から分かるように、高脂肪投与対照群は正常群に比べて内臓脂肪が顕著に増えていることが分かる。しかし、高脂肪とニンニク発酵液を投与した実験群は高脂肪投与対照群に比べて内臓脂肪が顕著に減っている姿を見せ、体形も確かな差を見せる。
【0061】
1−5.血圧減少効果
図6は実験ネズミの収縮期血圧比較グラフである。
図6から分かるように、高脂肪投与対照群は正常群に比べて血圧が相当増加した。しかし、ニンニク発酵液投与群は高脂肪投与対照群に比べて著しい減少を見せた。
【0062】
1−6.コレステロール減少効果
図7は実験ネズミの血中総コレステロール含量比較グラフである。
図7から分かるように、総コレステロール含量が正常群とニンニク発酵液投与対照群で同様な様相を見せる。しかし、高脂肪投与群は著しい増加を見せた。
【0063】
1−7.肝細胞損傷減少効果
図8は実験ネズミの肝組織切片比較写真である。
図8から分かるように、高脂肪投与対照群は脂肪細胞が顕著に増加し、白血球の浸潤が多く、若干の肝細胞変形が観察される。しかし、ニンニク発酵液投与群は正常群と同様な様相を見せている。
【0064】
1−8.精子数及び活動性増加
図9a及び
図9bはそれぞれ実験ネズミの精子数及び精子活動性比較グラフである。
図9a及び
図9bから分かるように、高脂肪食餌対照群は精子数が顕著に減少したが、ニンニク発酵液投与群の場合、正常群と同様に精子数が増加した。精子の活動性は有意な差ではないが、ニンニク発酵液投与群で最も高く現われた。
【0065】
1−9.安全性検査
実験ネズミの大食細胞を濃度25〜400ug/mlまでのニンニク発酵液で48時間培養して毒性を調査した結果全ての濃度で正常対照群と大きな差がなかった。また、実験ネズミ50匹を対象に人体に使われる1回用量より多いkg当たり1gを、1日1回30日間繰り返し投与して体重と内臓器官を調査した結果特別な所見が見えず、排便色も特別な所見を見せなかった。このような結果によりニンニク発酵液の安定性には問題がないことが分かる。
【0066】
<実験例2:動物実験>脳疾患改善効果検証
実験ネズミにローズベンガル(Rose bengal)を投与し、ハロゲンランプを照射して脳組織及び血管損傷誘発モデル動物を確立し、ニンニク発酵液を体重kg当たり200mgと400mgずつ1日1回ずつ20日間経口投与した後効果を検証した。
【0067】
2−1.MRIを利用した評価
図10aはローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射しない正常群(Normal Control)実験ネズミとローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群(Experimental Control)実験ネズミの脳組織磁気共鳴画像(MagneticResonance Imaging:MRI)比較写真である。
図10aで正常群の脳組織及び脳血管は損傷がなかったが、対照群の脳組職と血管は損傷が発生したことが分かる。
【0068】
図10bはローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群実験ネズミと、ローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した後200mg/kgまたは400mg/kgのニンニク発酵液を投与した実験群実験ネズミの脳組織MRI比較写真である。
図10bのように、対照群は脳組織及び血管の損傷が明らかであるのに対して、ニンニク発酵液を投与した実験群では脳組織及び血管の損傷が改善される傾向を見せた。特に400mg/kgのニンニク発酵液投与群は200mg/kgのニンニク発酵液投与群より脳組織及び血管の損傷がより改善される効果を見せた。
【0069】
2−2.脳組職摘出及び組職染色を通じる評価
図11はローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群実験ネズミと、ローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した後200mg/kgまたは400mg/kgのニンニク発酵液を投与した実験群実験ネズミで摘出した脳組織比較写真である。
図11のように、対照群は脳組織及び血管損傷は明らかであるのに対して、ニンニク発酵抽出物を投与した実験群では脳組織及び血管損傷が改善される傾向を見せた。特に400mg/kgのニンニクの発酵抽出物は200mg/kgのニンニク発酵抽出物投与群より脳組織及び血管損傷がより改善される効果を見せた。
【0070】
図12はローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射しない正常群(Normal)実験ネズミと、ローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した対照群(Control)実験ネズミと、ローズベンガルを投与し、ハロゲンランプで照射した後200mg/kgまたは400mg/kgのニンニク発酵液を投与した実験群実験ネズミの脳組織切片比較写真である。
図12のように対照群は実験正常群に比べて組職の形態が顕著に損傷されただけでなく脳組織の変形とともに炎症細胞が多数浸潤された結果をもたらした。しかし、ニンニク発酵液投与群では病変部位が減少し、炎症細胞の数が減少された。特に、400mg/kgのニンニク発酵抽出物投与群は200mg/kgのニンニク発酵抽出物投与群より脳組織及び細胞の損傷が少なく、炎症性兔疫細胞の浸潤が減少された。
【0071】
以上の結果を総合すると、ニンニク発酵液の投与は脳疾患に関する組職や血管改善に効果があることと思われる。
【0072】
<実験例3:動物実験>血糖降下効果検証
高脂肪飼料を12週間投与して肥満を誘導した後ストレプトゾシン(Streptozotocin:STZ)を処理して第2型糖尿を誘発した「糖尿モデル動物」を利用して本発明製品の効能を調査した。
【0073】
3−1.空腹時の血糖比較
図13は実験ネズミの空腹時の血糖比較グラフである。
図13でSTDは標準食餌を給与した正常群、HFDは脂肪含量が60%の高脂肪食餌を給与した対照群、F−PPGE200mg/kgまたは400mg/kgは高脂肪食餌とニンニク発酵液を給与した実験群を意味する。
【0074】
図13から分かるように、糖尿病が誘発された高脂肪食餌群の実験開始前の血糖は互いに同様であったが、2週と4週後には対照群と実験群両方とも実験開始前より血糖が増加した。しかし、実験終了日である4週後には全ての実験群で対照群に比べて血糖が有意に減少され、ニンニク発酵抽出物(400mg/kg)は効果的に血糖を減少させる効果があった。
【0075】
このような研究結果はニンニク発酵液が第2型糖尿病において抗糖尿効果があることを示し、これに関するインスリン抵抗性と血糖調節に肯定的な影響を与えることと思われる。
【0076】
3−2.グルコース投与後の血糖比較
STZで糖尿を誘発した後2週後に空腹時の耐糖能を調べるために1g/kgのグルコースを投与した後各実験ネズミの尾静脈から血液を採取して血糖を測定した(
図14)。
【0077】
図14から分かるように、正常群(STD)と対照群(HFD)だけでなく全ての実験群で30分に血糖がピークになった後時間が経つほど血糖が低下された。しかし、正常群は120分になった時完全に回復されて正常血糖を保持した一方、対照群の場合、血糖が降下される割合が正常群に比べてその程度が顕著に低かった。
【0078】
ニンニク発酵液(200mg/kgまたは400mg/kg)投与群の場合グルコースを投与した後、90分と120分経過時に全部有意に血糖が降下される効果があった。
【0079】
このような研究結果はニンニク発酵液が第2型糖尿病を誘発した後2週において血糖を降下させる効果があることを示す。
【0080】
3−3.インスリン投与後血糖比較
STZで糖尿を誘発した後2週後に空腹でインスリンを投与した後各実験ネズミの尾静脈から血液を採取して血糖を測定した(
図15)。
【0081】
図15から分かるように、正常群(STD)と対照群(HFD)だけでなく全ての実験群から時間が経つほど血糖が降下された。しかし、正常群は120分になった時完全に回復されて正常血糖を保持する一方、対照群の場合には120分経過時に血糖が約180mg/dLと高い数値を見せた。
【0082】
ニンニク発酵液(400mg/kg)の場合、対照群に比べて30分から血糖が有意に降下する効果があり、インスリン投与後60分から120分までニンニク発酵液(200mg/kgまたは400mg/kg)投与群の全ての対照群に比べて顕著に血糖を降下させる効果があった(p<0.01、p<0.001)。
【0083】
このような研究結果はニンニク発酵液が第2型糖尿病を誘発した後2週において肥満によるインスリン抵抗性を克服することができる効果があることを示す。従って、ニンニク発酵液は血糖調節に活用することができることと思われる。
【0084】
3−4.血中インスリン濃度比較
ニンニク発酵液の投与による血中インスリンの濃度を調べて見た結果、
図16のように正常群(1.05±0.58)に比べて対照群である高脂肪食餌群(HFD)は10.45±1.78に顕著に増加した。
【0085】
しかし、200mg/kgニンニク発酵液投与群と400mg/kgニンニク発酵液投与群は対照群に比べてインスリンの濃度が減少される効果を見せた。
【0086】
このような研究結果はニンニク発酵液が血糖が急激ではなく徐々に上がるようにすることに効果があることを示す。
【0087】
<実験例4:臨床試験>
4−1.血圧降下効果
図17a及び
図17bはそれぞれ高血圧患者を対象にした臨床試験結果を整理した表とニンニク発酵液飲用前後の血圧を比べたグラフである。臨床試験の結果、高血圧患者の血圧がニンニク発酵液を飲用した後15〜30分に平均20〜30%降下され、その状態が3時間以上保持されることを確認することができた。
【0088】
4−2.体温上昇効果
我々の体は体温が1℃だけ上昇しても肥満、不妊、老化、痴ほう、癌予防、内臓脂肪が減少する。体温が低くなれば新陳代謝能力と免疫力だけではなく、酵素活性度、消化能力、血液循環などの全般的な人体活動能力が全部低下される。特に、免疫力は体温と密接な関係がある。報告によれば、体温が1℃落ちる度に免疫力は30%ほど低くなり、体温が1℃上がれば免疫力は5倍〜10倍増加する。
【0089】
本発明によるニンニク発酵液の飲用前後の体温を示す赤外線体熱診断写真(
図18)から、ニンニク発酵液が体温上昇に効果があることが分かる。
【0090】
4−3.血管健康増進効果
図19a〜
図19iは本発明によるニンニク発酵液の飲用前後の血管健康度を脈波測定を通じて表した写真である。
【0091】
図19aを例に説明すれば、血管健康指数がニンニク発酵液の飲用前には危険状態であったが、飲用後には安全状態に好転し、血管健康度タイプも飲用前には境界状態であったが、飲用後には安全状態で好転された。血管健康指数によれば、飲用前には測定値+33と患者の血管年齢が自分の年より33歳多かったが、飲用後には−9と自分の年より9歳幼いことに現われた。
【0092】
図19a〜
図19iの血管健康度の測定結果からニンニク発酵液が血管健康を増進させるのに効果があることが分かる。
【国際調査報告】