(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-515124(P2017-515124A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(54)【発明の名称】主液内に添加液を注入する定量ディスペンサの動作を監視する装置、及び該装置を備えた定量ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
G01F 23/14 20060101AFI20170512BHJP
F04B 13/02 20060101ALN20170512BHJP
【FI】
G01F23/14
F04B13/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-566808(P2016-566808)
(86)(22)【出願日】2015年5月4日
(85)【翻訳文提出日】2016年12月16日
(86)【国際出願番号】IB2015053242
(87)【国際公開番号】WO2015170238
(87)【国際公開日】20151112
(31)【優先権主張番号】1454074
(32)【優先日】2014年5月6日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516205982
【氏名又は名称】ドザトロン アンテルナシオナール
(74)【代理人】
【識別番号】100108143
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋崎 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス,グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】アルドアン,アレクサンドル
【テーマコード(参考)】
2F014
3H075
【Fターム(参考)】
2F014BA00
3H075AA01
3H075BB03
3H075CC06
3H075CC24
3H075DA14
3H075EE03
3H075EE20
(57)【要約】
【解決手段】吸入及び吐出段階に従って定量ディスペンサを作動させる主液内に添加液を注入する定量ディスペンサの動作の監視装置(1)であって、前記定量ディスペンサは、容器に含まれる前記添加液内に漬かるのに適した吸入管(5)を有し、前記監視装置は、前記添加液の吸入を検出する手段(D)、並びに、少なくとも、前記容器内の添加液の高さが下限に達する時、及び前記容器内における前記高さの不時の増加が生じる時に、前記検出手段により提供されるデータを用いて、1つの情報の送信に適した前記定量ディスペンサの動作パラメータを表示させる手段(A)を有し、前記添加液の吸入を検出する手段は、吸入管(5)とは分離しており、一端(10b)が、容器(6)内の添加液に漬かるように設けられ、他端(10c)が、前記容器の外側に配置されるように前記吸入管に対して固定的に保持されるチューブ(10、10a)であって、他端(10c)は、閉じられており、かつ、電気信号を出力する、チューブ(10、10a)内の気圧用のセンサ(11)を有するチューブ(10、10a)、及び動作情報を提供するために、前記センサの出力口に接続される、センサ(11)からの前記信号を利用する手段(E)を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入及び吐出段階に従って定量ディスペンサを作動させる主液内に添加液を注入する定量ディスペンサの動作の監視装置であって、
前記定量ディスペンサは、容器に含まれる前記添加液内に漬かるのに適した吸入管(5)を有し、
前記監視装置は、前記添加液の吸入を検出する手段(D)、並びに、少なくとも、前記容器内の添加液の高さが下限に達する時、及び前記容器内における前記高さの不時の増加が生じる時に、前記検出手段により提供されるデータを用いて、1つの情報の送信に適した前記定量ディスペンサの動作パラメータを表示させる手段(A)を有し、
前記添加液の吸入を検出する手段は、
前記吸入管(5)とは分離しており、一端(10b)が、前記容器(6)内の添加液に漬かるように設けられ、他端(10c)が、前記容器の外側に配置されるように前記吸入管に対して固定的に保持されるチューブ(10、10a)であって、前記他端(10c)は、閉じられており、かつ、電気信号を出力する、チューブ(10、10a)内の気圧用のセンサ(11)を有するチューブ(10、10a)、及び
動作情報を提供するために、前記センサの出力口に接続される、前記センサ(11)からの前記信号を利用する手段(E)
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記吸入管の通路部分を空けておきつつ、前記吸入管の壁内に取り付けられる、吸入管部分内の液圧用の検出装置(13)であって、吸入弁(9)の下流に配置され、かつ、圧力ピーク及び吸い上げ周期の計数を可能とする前記検出装置を有し、及び
前記利用手段(E)は、検出された圧力ピークの数から、吸い上げられた添加液の量を決定する算出手段、並びに、前記気圧用のセンサからの前記信号を利用する手段により推定された前記添加液の値、及び前記検出された圧力ピークから決定された前記添加液の値を比較する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記利用手段(E)は、前記気圧用のセンサ(11)、及び前記吸入管内の液圧用の前記検出装置(13)から入力される様々な情報を処理するようにプログラムされたマイクロプロセッサ(Mu)を有することを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記表示手段(A)は、異なる色の発光ダイオード(12)を有することを特徴とする、請求項1〜3のうち、いずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記表示手段(A)は、動作情報が英数字の形式により提供される表示画面(14)を有することを特徴とする、請求項1〜4のうち、いずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
吸入管部分(5b)を有するハウジング(B、Ba)、並びに、下側管(5)及び前記定量ディスペンサ(2)の袖部(8)内に位置する上側管部分を接続する装置を有することを特徴とする、請求項1〜5のうち、いずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記チューブ(10、10a)は、前記ハウジング(B、Ba)内に取外し可能に固定されることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記チューブ(10)は、前記吸入管(5)に対して平行であることを特徴とする、請求項1〜7のうち、いずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記チューブ(10a)は、前記吸入管(5)に対して斜めであることを特徴とする、請求項1〜7のうち、いずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
吸入及び吐出段階に従って定量ディスペンサを作動させる主液内に添加液を注入する定量ディスペンサであって、
前記定量ディスペンサは、容器に含まれる前記添加液内に漬かるのに適した吸入管(5)、及び
前記添加液の吸入を検出する手段(D)を有する動作の監視装置(1、1a)、及び
少なくとも、前記容器内の添加液の高さが下限に達する時、及び前記容器内における前記高さの不時の増加が生じる時に、1つの情報の送信に適した前記定量ディスペンサの動作パラメータを表示させる手段(A)を有し、
前記添加液の吸入を検出する手段(D)は、
前記吸入管(5)とは分離しており、下端(10b)が、前記容器(6)内の添加液に漬かるように設けられ、上端(10c)が、前記容器の外側に配置されるように前記吸入管に対して固定的に保持されるチューブ(10、10a)であって、前記上端は、閉じられており、かつ、電気信号を出力する、前記チューブ内の気圧用のセンサ(11)を有するチューブ(10、10a)、及び
前記センサの出力口に接続される、前記センサからの前記信号を利用する手段(E)を有することを特徴とする定量ディスペンサ。
【請求項11】
前記チューブの前記上端(10c)は、前記気圧用のセンサ(11)により、少なくとも一部が閉じられていることを特徴とする、請求項10に記載の定量ディスペンサ。
【請求項12】
前記吸入管内の圧力を感知し、かつ、前記吸入管の通路部分を空けておきつつ、前記吸入管の壁内に取り付けられる、前記吸入管部分(5b)内における液圧変動の検出装置(13)であって、吸入弁(9)の下流に配置され、かつ、圧力ピーク及び吸い上げ周期の数の計数を可能とする前記検出装置(13)を有することを特徴とする、請求項10又は11に記載の定量ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸入及び吐出段階に従って定量ディスペンサを作動させる主液内に添加液を注入する定量ディスペンサの動作の監視装置であって、前記定量ディスペンサは、容器に含まれる前記添加液内に漬かるのに適した吸入管を有し、前記監視装置は、前記添加液の吸入を検出する手段、並びに、少なくとも、前記容器内の添加液の高さが下限に達する時、及び前記容器内における前記高さの不時の増加が生じる時に、前記検出手段により提供されるデータを用いて、1つの情報の送信に適した前記定量ディスペンサの動作パラメータを表示させる手段を有する監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仏国特許出願公開第2798705号(特許文献1)には、添加液の吸入を検出する手段として、吸入管に設けられた圧力損失要素の端部に配置された2つの圧力センサを有するタイプの監視装置が提案されている。
【0003】
該圧力損失要素は、決定された駆動圧力における添加液の吸入流速を遅くする。その上、この圧力損失要素は、前記吸入管を塞ぐリスクがある。さらに、前記要素の端部における圧力センサの据え付けは、前記監視装置の製造を複雑にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】仏国特許出願公開第2798705号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主たる目的は、簡便で信頼性の高い形態と実施性を有しつつ、前述した欠点を有さない、又は低減させた、添加液の定量ディスペンサの動作を監視する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、主液内に添加液を注入する定量ディスペンサの動作を監視する前述したタイプの監視装置であって、前記添加液の吸入を検出する手段は、前記吸入管とは分離しており、一端が、前記容器内の添加液に漬かるように設けられ、他端が、前記容器の外側に配置されるように前記吸入管に対して固定的に保持されるチューブであって、前記他端は、閉じられており、かつ、電気信号を出力する、前記チューブ内の気圧用のセンサを有するチューブ、及び動作情報を提供するために、前記センサの出力口に接続される、前記センサからの前記信号を利用する手段を有する。
【0007】
前記定量ディスペンサの吸入管には、圧力損失をもたらす要素はなく、また、前記チューブの上端への圧力センサの設置は比較的簡単である。
【0008】
有利には、前記監視装置は、前記吸入管の通路部分を空けておきつつ、前記吸入管の壁内に取り付けられる、吸入管部分内の液圧用の検出装置であって、吸入弁の下流に配置され、かつ、圧力ピーク及び吸い上げ周期の数の計数を可能とする前記検出装置を有し、及び、前記利用手段は、検出された圧力ピークの数から、吸い上げられた添加液の量を決定する算出手段、並びに、前記気圧用のセンサからの前記信号を利用する手段により推定された前記添加液の値、及び前記検出された圧力ピークから決定された前記添加液の値を比較する手段を有する。
【0009】
前記利用手段は、前記気圧用のセンサ、及び前記吸入管内の液圧用の前記検出装置から入力される様々な情報を処理するようにプログラムされたマイクロプロセッサを有することができる。
【0010】
前記表示手段は、異なる色の発光ダイオード及び/又は表示画面を有することができる。動作情報は、英数字の形式及び/又は異なる色の発光ダイオードを使用した光の形式及び/又は音声信号の形式で供給することができる。
【0011】
前記監視装置は、吸入管部分を有するハウジング、並びに、下側管及び前記定量ディスペンサの袖部内に位置する上側管部分を接続する装置を有することができる。有利には、前記チューブは、前記ハウジング内に取外し可能に固定される。
【0012】
前記チューブは、前記吸入管に対して平行とすることができ、又は前記吸入管に対して斜めにすることができる。
【0013】
また、本発明は、吸入及び吐出段階に従って定量ディスペンサを作動させる主液内に添加液を注入する定量ディスペンサであって、該定量ディスペンサは、容器に含まれる前記添加液内に漬かるのに適した吸入管、及び前記添加液の吸入を検出する手段を有する動作の監視装置、及び少なくとも、前記容器内の添加液の高さが下限に達する時、及び前記容器内における前記高さの不時の増加が生じる時に、1つの情報の送信に適した前記定量ディスペンサの動作パラメータを表示させる手段を有し、前記添加液の吸入を検出する手段は、前記吸入管とは分離しており、下端が、添加液の前記容器内に漬かるように設けられ、上端が、前記容器の外側に配置されるように前記吸入管に対して固定的に保持されるチューブであって、前記上端は、閉じられており、かつ、電気信号を出力する、前記チューブ内の気圧用のセンサを有するチューブ、及び前記センサの出力口に接続される、前記センサからの前記信号を利用する手段を有することを特徴とする定量ディスペンサである。
【0014】
前記チューブの前記上端は、前記気圧用のセンサにより、少なくとも一部を閉じることができる。代替的に、前記気圧用のセンサは、前記チューブの壁内であって、前記上端の近くに取り付けることができる。
【0015】
有利には、前記定量ディスペンサは、前記吸入管内の圧力を感知し、かつ、前記吸入管の通路部分を空けておきつつ、前記吸入管の壁内に取り付けられる、前記吸入管部分内における液圧変動の検出装置であって、吸入弁の下流に配置され、かつ、圧力ピーク及び吸い上げ周期の数の計数を可能とする前記検出装置を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る監視装置を備えた、添加液の定量ディスペンサの正面図である。
【
図2】
図1の監視装置を拡大した、チューブのみを部分的に示した外面斜視図である。
【
図3】表示手段の中央の垂直縦面に沿った、及び前記チューブの中心線に沿った
図2の装置の断面図である。
【
図4】吸入管の幾何学的軸に沿った、かつ、前記表示手段に直交し、縦面に沿った、
図3における
図2の装置のオフセット断面図である。
【
図5】前記監視装置の他の態様を設けた定量ディスペンサの外面斜視前面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、前述した構成以外に、添付図面を参照しながら説明される実施例によって以下に明瞭に記載される他の構成からなるが、少しも限定的ではない。
【0018】
図1〜4において、定量ディスペンサ2に接続された導管4内を流れる主液の流れの中に添加液3を注入する定量ディスペンサ2の動作の監視装置1の第1の態様を見ることができる。前記定量ディスペンサの駆動源は、前記定量ディスペンサを作動させる主液の流れによって形成され、該定量ディスペンサは駆動電力なしで作動する。このような定量ディスペンサは知られており、特に欧州特許第0255791号(B1)、欧州特許第0885357号(B1)、及び国際公開第2012/046162号に記載されている。
【0019】
定量ディスペンサ2は、容器6に含まれる添加液内に漬かるのに適した吸入管5を有する。吸入管5は、監視装置1に設けられた吸入管部分5bに接続している(
図4)。装置1のハウジングBは、管5に対向して、前記定量ディスペンサ2の円筒形の袖部8の下部に接続するのに適した接続部材7を有する。前記吸入管の見えない他の部分は袖部8内に設けられており、前後に動くピストンを受け入れて、吸入及び吐出段階を供給する。吸入弁9は有利には前記吸入管部分5bの底部に配置される(
図4)。吸入弁9は吸入の間、開き、主液の流れに添加液の摘出用量を吐出する間、再び閉じる。
【0020】
吸入検出手段Dは、吸入管5とは分離しているチューブ10を有しており、その下端10bが、添加液の容器6内に漬かるように設けられている。前記チューブの他方の上端10cは閉じており、チューブ10内の気圧用のセンサ11が設けられている。
【0021】
上端10cは、前記装置1のハウジングB内に固定されており、特に、このハウジングの穴部にきちんと適合して固定され、好ましくは、チューブ10の除去及び取り替えを可能にするアセンブリに従って固定される。
【0022】
センサ11は電気信号を出力する。前記信号を利用する手段Eは、前記センサの出力口に接続される。前記利用手段Eは、有利には、前記センサ11から入力されるデータを使用して、表示手段Aに現れる1つの動作情報を提供するようにプログラムされたマイクロプロセッサを有する。前記表示手段Aは、
図2の例示においては、異なる色、特には緑、黄、及び赤の発光ダイオード12を有し、照らされた該ダイオードに従って、動作は正常(緑に照らされたダイオード)、やや満足(黄に照らされたダイオード)又は欠陥あり(赤に照らされたダイオード)、であることを示す。
【0023】
特に、容器6内の添加液の高さが下限に達した時(実質的に空の容器に相当)、又は、容器6内の添加液の高さが不時に増加した時、赤に照らされたダイオードの警告情報が供給される。このような高さの増加は、特に、容器6への主液の漏れから起こる。
【0024】
有利には、前記装置1のハウジングB内で、前記吸入管部分5bに、通路部分を空けておきつつ、液圧用の検出装置13が該部分の壁内に取り付けられる。検出装置13は、吸入弁9の下流(
図4ではこの弁の上方)に配置されている。用語「下流」は、添加液が吸入される時のその流れの方向と理解される。検出装置13は利用手段Eに接続されており、圧力ピーク及び弁9が閉じられる、前記定量ディスペンサの吐出段階に相当する吸い上げ周期の計数を可能とする。
【0025】
国際公開第2012/046162号には、このタイプの検出装置が記載されている。
【0026】
利用手段Eは特にマイクロプロセッサを含み、有利には、検出装置13で検出された定量ディスペンサの周期の数から、吸い上げられた添加液の量を決定する算出手段としてプログラムされている。
【0027】
好ましくは、利用手段Eは、検出装置13により提供された情報から決定された吸い上げられた添加液の量と、センサ11により提供されたチューブ10内の圧力の変化から推定された吸い上げられた添加液の量を比較する手段を有する。
【0028】
より詳細に説明すると、センサ11により測定された圧力の変化は、容器6内の添加液の高さの変化に対応し、公知断面の容器に対し吸い上げられた添加液の量の推定を可能にする。この量は、前記部分5bで圧力ピークの数に、添加液の吸入の行程容積を掛けることにより得られた量と対比される。圧力ピークの数に、主液体に対する定量ディスペンサの行程容積を掛けることにより、利用手段Eは所与の時間に定量ディスペンサを通過する液体の全量を決定する。該全量に対する吸い上げられた添加液の量の割合を得ることにより、利用手段Eは主液体中の添加液の投与量が決定されることを可能とする。
【0029】
図5〜7では、本発明に係る監視装置の別の態様1aが示されている。前述した図面に既に述べた要素と同一又は類似の要素には同じ参照番号に文字「a」を付しており、詳細に繰り返し説明はしない。
【0030】
吸入管5とは分離しているチューブ10aは、
図1の場合のように垂直で吸入管5に対し平行である代わりに、垂直に対して幾分傾いており、特には約20°傾いている。表示手段Aは、好ましくは液晶の、表示画面14からなり、その上に利用手段Eは英数字のメッセージが表示されることを可能にする。
【0031】
チューブ10aはその上部にてチューブ10aの周囲にある、ナットとクランプチャック(図示せず)を備えたクランプ装置15により保持される。該チューブの上端はハウジングBaのキャビティ16に通じている(
図7)。キャビティ16には、利用手段Eの一部であるマイクロプロセッサMuが配置されている。マイクロプロセッサMuは圧力センサ11及び表示画面14に接続される。通常の動作では、キャビティ16は蓋で閉じられている。前記監視装置の電気部品の電源は、ハウジングBa又は
図1〜4ではハウジングBに収容された電池又はバッテリーによって供給される。
【0032】
前記吸入管内の圧力用の検出装置13もキャビティ16に配置され、マイクロプロセッサMuに接続される。
【0033】
ハウジングBaの底部には管5に連結する接続部17が含まれる。ハウジングBaの上部には、接続部17の延長部分に、前記定量ディスペンサの袖部8の下端と連結する接続装置18が設けられている。弁19が接続装置18の上端に設けられている。
【0034】
実施態様に拘わらず、本発明に係る定量ディスペンサの動作を監視する装置は、チューブ10、10a内で測定される気圧を使用して、以下のような故障状態の検出を可能にする。
― 決められた限度より大きな液体の高さを検出することによる、定量ディスペンサの動作中又は動作外における前記添加液及び場合により主液体4の容器6内への吐出
― 決められた基礎限度より小さな、容器6内の液体の高さ
― 過小量投与
【0035】
気圧センサ11及び前記吸入管内の液圧用の検出装置13の組み合わせ、並びに得られた情報の利用手段Eによる処理は、流量を正確に評価し、投与量の信頼できる評価が行われることを可能にする。動作上の出来事に対してはすぐに信号が送られる。
【0036】
圧力センサ11を設けた結果、較正済み断面の容器6を用いて、この容器内の液体の高さを追跡調査することにより、確かな吸引フローメータの提供が可能となる。
【国際調査報告】