特表2017-515990(P2017-515990A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-515990無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-515990(P2017-515990A)
(43)【公表日】2017年6月15日
(54)【発明の名称】無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/20 20060101AFI20170519BHJP
   A42B 3/30 20060101ALI20170519BHJP
   A42B 3/24 20060101ALI20170519BHJP
【FI】
   A42B3/20
   A42B3/30
   A42B3/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-566820(P2016-566820)
(86)(22)【出願日】2015年1月12日
(85)【翻訳文提出日】2016年10月31日
(86)【国際出願番号】KR2015000296
(87)【国際公開番号】WO2015174607
(87)【国際公開日】20151119
(31)【優先権主張番号】10-2014-0057316
(32)【優先日】2014年5月13日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516326519
【氏名又は名称】李 東憲
【氏名又は名称原語表記】LEE,Dong Hun
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子
(72)【発明者】
【氏名】李 東憲
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107DA07
3B107DA13
3B107EA07
3B107EA11
(57)【要約】
本発明は、無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法に関するもので、より詳細には、トーチスイッチの操作によって無線で遮光手段が自動駆動されながら、遮光ガラスの昇、下降によって透視窓が遮断又は開放されるようにして、溶接作業の利便性はもちろん、溶接時に直接光から作業者の目を保護できるようにする一方、透視窓に曇りなどが発生しないようにするための無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法に関する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接機本体とケーブルによって連結され、トーチスイッチが備えられるトーチと共に、溶接時に使用される溶接ヘルメットであって、
後面部が開口されて内側に空間部が形成され、前面部に透視窓が備えられるヘルメット本体と、
前記透視窓の後方に位置する遮光ガラスと、
前記遮光ガラスを前記ヘルメット本体に昇、下降可能に連結する一方、該遮光ガラスを昇、下降させて前記透視窓を開放又は遮断する遮光手段と、
前記遮光手段に動力を伝達する駆動部と、
前記トーチスイッチのオン/オフ動作によるスイッチング信号を受信する第1無線通信部と、
前記第1無線通信部からスイッチング信号を受信して前記透視窓が開放又は遮断されるように前記駆動部を制御する第1制御部と、
を含むことを特徴とする無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項2】
前記トーチスイッチのオン/オフ動作を感知する第2無線通信部と、
前記第2無線通信部からスイッチング信号を受信して溶接を開始又は終了するように前記溶接機本体の駆動を制御する第2制御部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項3】
前記ヘルメット本体に備えられ、該ヘルメット本体の前方部を照明する照明部をさらに含み、
前記照明部は、
前記透視窓の上部に位置し、前記ヘルメット本体の前面に備えられ、
多数のLED素子及び前記多数のLED素子が接続される印刷回路基板を含む、LEDモジュールと、
前記LEDモジュールに電源を供給する電源供給部と、
前記多数のLED素子を点、消灯する電源スイッチと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項4】
前記ヘルメット本体を支持する一方、作業者に着用される着用部をさらに含み、
前記着用部は、
前端部と後端部との間の中央部が上向きに突出して曲面をなす一対の着用バー、及び前記一対の着用バーの後端部を連結する連結バーを含む、着用フレームと、
前記着用フレームと前記ヘルメット本体を連結する連結手段と、
前記着用フレームが作業者に着用されるようにする着用手段と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項5】
前記連結手段は、
前記一対の着用バーに備えられる一対の第1連結部材と、
前記ヘルメット本体の両側に備えられる一対の第2連結部材と、
下端部は前記第1連結部材に連結され、上端部は前記第2連結部材に連結される一対のフレキシブルバーとを含み、
前記一対の第1連結部材は、
それぞれ、両端部を有し、一端部が前記着用バーに連結される第1フレームと、
両端部を有し、他端部が前記フレキシブルバーの下端部に連結される第2フレームと、
前記第1フレームの他端部と前記第2フレームの一端部とを連結する一方、前記第2フレームの回動を調節する第1調節レバーとを含み、
前記一対の第2連結部材は、
それぞれ、両端部を有し、一端部が前記フレキシブルバーの上端部に連結される第3フレームと、
前記第3フレームの他端部を前記ヘルメット本体に連結する一方、該ヘルメット本体の回動を調節する第2調節レバーとを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項6】
前記駆動部は、
駆動モータからなり、
前記遮光手段は、
前記透視窓の両側に位置し、上、下端部が前記ヘルメット本体の後面の両側に固定される第1,2ガイドバーと、
前記遮光ガラスの他側を前記第2ガイドバーに昇、下降可能に連結するガイドフレームと、
前記遮光ガラスの一側を前記第1ガイドバーに昇、下降可能に連結すると同時に、前記駆動モータと前記遮光ガラスを連結する一方、該駆動モータの駆動によって前記遮光ガラスが昇、下降するようにする駆動アセンブリと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項7】
前記駆動アセンブリは、
前記遮光ガラスの一側を前記第1ガイドバーに昇、下降可能に連結するラックと、
前記ラックと歯合し、前記駆動モータから回転力が伝達されて該ラックを昇、下降させるピニオンとを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項8】
前記遮光手段は、
前記遮光ガラスの下限位置又は上限位置までの昇、下降によって、該遮光ガラスと接触しながらこれを感知して、前記第1制御部で前記駆動モータの駆動が停止されるようにする上、下端リミットセンサをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項9】
前記ヘルメット本体の内部空気を外部に排出して、前記透視窓に生じる曇りを防止する送風ファンをさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット。
【請求項10】
請求項2乃至9のいずれかに記載の前記自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットの制御方法であって、
前記トーチスイッチがオン(ON)されると、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部で前記トーチスイッチのオン信号を受信して前記第1,2制御部に伝達するステップと、
前記トーチスイッチのオン信号が前記第1制御部に入力されると、前記駆動部の駆動によって前記遮光ガラスが下限位置まで下降して前記透視窓を遮断するステップと、
前記トーチスイッチのオン信号が前記第2制御部に入力されると、前記溶接機本体が駆動されて前記トーチに電源を供給することによって溶接を開始できるようにするステップと、
前記トーチスイッチがオフ(OFF)されると、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部で前記トーチスイッチのオフ信号を受信して前記第1,2制御部に伝達するステップと、
前記トーチスイッチのオフ信号が前記第1制御部に入力されると、前記駆動部が駆動されて前記遮光ガラスが上限位置まで上昇して前記透視窓を開放するステップと、
前記トーチスイッチのオフ信号が前記第2制御部に入力されると、前記溶接機本体の駆動が中断されて前記トーチへの電源供給を遮断することによって溶接を行うことができないようにするステップとを含む、
ことを特徴とする無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットの制御方法。
【請求項11】
前記第2制御部は、
前記トーチスイッチのオン信号の受信後、一定時間の時間遅延後に前記溶接機本体が駆動されるようにする、
ことを特徴とする請求項10に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットの制御方法。
【請求項12】
前記第1制御部は、
前記トーチスイッチのオフ信号の受信後、一定時間の時間遅延後に前記駆動部が駆動されるようにする、
ことを特徴とする請求項10に記載の無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法に係り、より詳細には、トーチスイッチの操作によって無線で遮光手段が自動駆動されながら、遮光ガラスの昇、下降によって透視窓が遮断又は開放されるようにして、溶接作業の利便性はもちろん、溶接時に直接光から作業者の目を保護できるようにする一方、透視窓に曇りなどが発生しないようにするための無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、溶接は、同一又は異なる種類の金属材料に局部的に熱と圧力を加えて直接結合されるように接合させる方法であって、溶接作業時には強い光が放出されるだけでなく、破片が飛び散るようになるため、光に作業者の目が露出する場合に視力低下を起こし、破片によって作業者の眼球に損傷が発生するなどの傷害を与える恐れがある。
【0003】
したがって、前記の溶接作業を行う場合、溶接者の目と各種有害物質からの安全のために、強い光を遮断し、溶接時に発生する火花から作業者の顔面を保護するために、溶接ヘルメットを着用して作業を行うことになる。
【0004】
従来技術による溶接ヘルメットは、溶接作業時に飛び散る花火破片から作業者の顔面を保護するための保安面と、作業者が溶接部位を直接確認しながら作業できるように保安面内に位置した透視窓と、前記保安面を作業者の顔に密着させて作業を行うことができるようにする着用手段とで構成される。
【0005】
前記透視窓には遮光ガラスが構成されているため、溶接を開始する前に透視窓を開放して溶接位置及び被溶接物と溶接棒との関連位置などを把握した後、溶接を開始するときには、遮光ガラスで透視窓を遮断して、溶接時に発生する直接光から作業者の目を保護するようにしている。
【0006】
従来は、このような遮光ガラスを、溶接開始の前には保安面から上に上げて視野を確保し、溶接時には遮光ガラスを下に下げて透視窓を遮断する動作を繰り返すようになり、これは、かなり面倒で、腕の疲労を加重させるという問題がある。
【0007】
また、従来は、溶接ヘルメットが作業者の頭部位に着用された状態で支持されるため、作業者が溶接作業時に頭を下げたり、反らしたりする場合、溶接ヘルメットの荷重が作業者の首部位に集中して加わってしまい、作業途中に作業者の疲労が多く増加するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたもので、本発明の目的は、トーチスイッチの操作によって無線で遮光手段が自動駆動されながら、遮光ガラスの昇、下降によって透視窓が遮断又は開放されるようにして、溶接作業の利便性はもちろん、溶接時に直接光から作業者の目を保護できるようにするための無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、ヘルメット本体の内部で空気が円滑に循環できるようにして、透視窓に曇りなどが発生しないようにするための自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法を提供することである。
【0010】
本発明の解決しようとする課題は、以上で言及したものに限定されず、言及していない他の解決課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した目的を達成するために、本発明は、溶接機本体とケーブルによって連結され、トーチスイッチが備えられるトーチと共に、溶接時に使用される溶接ヘルメットであって、後面部が開口されて内側に空間部が形成され、前面部に透視窓が備えられるヘルメット本体;前記透視窓の後方に位置する遮光ガラス;前記遮光ガラスを前記ヘルメット本体に昇、下降可能に連結する一方、該遮光ガラスを昇、下降させて前記透視窓を開放又は遮断する遮光手段;前記遮光手段に動力を伝達する駆動部;前記トーチスイッチのオン/オフ動作によるスイッチング信号を受信する第1無線通信部;及び前記第1無線通信部からスイッチング信号を受信して前記透視窓が開放又は遮断されるように前記駆動部を制御する第1制御部を含むことを特徴とする、無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットを提供する。
【0012】
また、前記トーチスイッチのオン/オフ動作を感知する第2無線通信部;及び前記第2無線通信部からスイッチング信号を受信して溶接を開始又は終了するように前記溶接機本体の駆動を制御する第2制御部をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
また、前記ヘルメット本体に備えられ、該ヘルメット本体の前方部を照明する照明部をさらに含み、前記照明部は、前記透視窓の上部に位置し、前記ヘルメット本体の前面に備えられ、多数のLED素子及び前記多数のLED素子が接続される印刷回路基板を含む、LEDモジュール;前記LEDモジュールに電源を供給する電源供給部;及び前記多数のLED素子を点、消灯する電源スイッチを含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記ヘルメット本体を支持する一方、作業者に着用される着用部をさらに含み、前記着用部は、前端部と後端部との間の中央部が上向きに突出して曲面をなす一対の着用バー、及び前記一対の着用バーの後端部を連結する連結バーを含む、着用フレーム;前記着用フレームと前記ヘルメット本体を連結する連結手段;及び前記着用フレームが作業者に着用されるようにする着用手段を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る前記連結手段は、前記一対の着用バーに備えられる一対の第1連結部材;前記ヘルメット本体の両側に備えられる一対の第2連結部材;及び下端部は前記第1連結部材に連結され、上端部は前記第2連結部材に連結される一対のフレキシブルバーを含み、前記一対の第1連結部材は、それぞれ、両端部を有し、一端部が前記着用バーに連結される第1フレーム;両端部を有し、他端部が前記フレキシブルバーの下端部に連結される第2フレーム;及び前記第1フレームの他端部と前記第2フレームの一端部とを連結する一方、前記第2フレームの回動を調節する第1調節レバーを含み、前記一対の第2連結部材は、それぞれ、両端部を有し、一端部が前記フレキシブルバーの上端部に連結される第3フレーム;及び前記第3フレームの他端部を前記ヘルメット本体に連結する一方、該ヘルメット本体の回動を調節する第2調節レバーを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明に係る前記駆動部は駆動モータからなり、前記遮光手段は、前記透視窓の両側に位置し、上、下端部が前記ヘルメット本体の後面の両側に固定される第1,2ガイドバー;前記遮光ガラスの他側を前記第2ガイドバーに昇、下降可能に連結するガイドフレーム;及び前記遮光ガラスの一側を前記第1ガイドバーに昇、下降可能に連結すると同時に、前記駆動モータと前記遮光ガラスを連結する一方、該駆動モータの駆動によって前記遮光ガラスが昇、下降するようにする駆動アセンブリを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に係る前記駆動アセンブリは、前記遮光ガラスの一側を前記第1ガイドバーに昇、下降可能に連結するラック;及び前記ラックと歯合し、前記駆動モータから回転力が伝達されて該ラックを昇、下降させるピニオンを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る前記遮光手段は、前記遮光ガラスの下限位置又は上限位置までの昇、下降によって、該遮光ガラスと接触しながらこれを感知して、前記第1制御部で前記駆動モータの駆動が停止されるようにする上、下端リミットセンサをさらに含むことを特徴とする。
【0019】
また、前記ヘルメット本体の内部空気を外部に排出して、前記透視窓に生じる曇りを防止する送風ファンをさらに含むことを特徴とする。
【0020】
本発明に係る前記自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットの制御方法であって、前記トーチスイッチがオン(ON)されると、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部で前記トーチスイッチのオン信号を受信して前記第1,2制御部に伝達するステップ;前記トーチスイッチのオン信号が前記第1制御部に入力されると、前記駆動部の駆動によって前記遮光ガラスが下限位置まで下降して前記透視窓を遮断するステップ;前記トーチスイッチのオン信号が前記第2制御部に入力されると、前記溶接機本体が駆動されて前記トーチに電源を供給することによって溶接を開始できるようにするステップ;前記トーチスイッチがオフ(OFF)されると、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部で前記トーチスイッチのオフ信号を受信して前記第1,2制御部に伝達するステップ;前記トーチスイッチのオフ信号が前記第1制御部に入力されると、前記駆動部が駆動されて前記遮光ガラスが上限位置まで上昇して前記透視窓を開放するステップ;及び前記トーチスイッチのオフ信号が前記第2制御部に入力されると、前記溶接機本体の駆動が中断されて前記トーチへの電源供給を遮断することによって溶接を行うことができないようにするステップを含むことを特徴とする、無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットの制御方法を提供する。
【0021】
本発明に係る前記第2制御部は、前記トーチスイッチのオン信号の受信後、一定時間の時間遅延後に前記溶接機本体が駆動されるようにすることを特徴とする。
【0022】
本発明に係る前記第1制御部は、前記トーチスイッチのオフ信号の受信後、一定時間の時間遅延後に前記駆動部が駆動されるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、別途の操作スイッチを備えず、トーチスイッチの操作によって遮光手段が駆動されながら、遮光ガラスの昇、下降によって透視窓が遮断又は開放されるようにして、溶接作業の利便性はもちろん、溶接時に直接光から作業者の目を自動で保護することができる効果がある。
【0024】
また、ヘルメット本体の内部で空気が円滑に循環できるようにすることによって、透視窓に曇りなどが発生しない効果がある。
【0025】
本発明の効果は、以上で言及したものに限定されず、言及していない他の解決課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットを概略的に示す概念図である。
図2】本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいてヘルメット本体を示す斜視図である。
図3】本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいて着用部を示す斜視図である。
図4】本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいてヘルメット本体を示す背面図である。
図5】本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいてケーシングを示す分解斜視図である。
図6】本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいて遮光手段を示す背面図である。
図7】本発明に係る溶接ヘルメットの制御過程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。図1は、本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットを概略的に示す概念図である。図1を参照すると、本発明に係る無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット(以下、「溶接ヘルメット」という)1は、溶接機本体100とケーブル101によって連結され、トーチスイッチ210が備えられるトーチ200と共に、溶接時に使用される溶接ヘルメットであって、後面部が開口されて内側に空間部11が形成され、前面部に透視窓12が備えられるヘルメット本体10と、前記透視窓12の後方に位置する遮光ガラス20と、前記遮光ガラス20を前記ヘルメット本体10に昇、下降可能に連結する一方、該遮光ガラス20を昇、下降させて前記透視窓12を開放又は遮断する遮光手段30と、前記遮光手段30に動力を伝達する駆動部40と、前記トーチスイッチ210のオン/オフ動作によるスイッチング信号を受信する第1無線通信部50と、前記第1無線通信部50からスイッチング信号を受信して前記駆動部40を制御し、前記遮光ガラス20が昇降又は下降しながら前記透視窓12が開放又は遮断されるようにする第1制御部60とを含む。
【0028】
前記空間部11には作業者の頭が収容され、作業者は、その空間部11をなす内側面と顔が接するか又は隣接して前記透視窓12を介して視野を確保する。前記溶接機本体100は、外部から電源が印加されて電圧を発生させて、それぞれの電極が生成されるようにし、前記トーチ200は、前記ケーブル101によって前記溶接機本体100に連結され、電極が設置される。前記トーチスイッチ210は、前記溶接機本体100から電源が印加された状態でオフ(OFF)される場合、前記駆動部40の駆動によって前記遮光手段30が前記遮光ガラス20を昇降させ、前記透視窓12が開放されるようにする。また、オン(ON)される場合、前記駆動部40の駆動によって前記遮光手段30が昇降した前記遮光ガラス20を下降させ、前記透視窓12が遮断されるようにする。前記溶接機本体100は、外部から電源が印加されて電圧を発生させて、それぞれの電極が生成されるようにし、前記トーチスイッチ210のオン/オフ動作によるスイッチング信号を受信してオン/オフされる。そのために、前記溶接ヘルメット1は、前記トーチスイッチ210のオン/オフ動作を感知する第2無線通信部51と、前記第2無線通信部51からスイッチング信号を受信して溶接を開始又は終了するように前記溶接機本体100の駆動を制御する第2制御部61とを含む。前記第2無線通信部51及び前記第2制御部61は、前記溶接機本体100に備えられることが好ましく、その溶接機本体100から電源の供給を受けることができる。
【0029】
図2は、本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいてヘルメット本体を示す斜視図である。図2を参照すると、前記溶接ヘルメット1は、前記ヘルメット本体10に備えられる照明部80をさらに含む。前記照明部80は、前記透視窓12の上部に位置し、前記ヘルメット本体10の前面に備えられ、多数のLED素子82及び前記多数のLED素子82が接続される印刷回路基板83を含むLEDモジュール81と、前記LEDモジュール81に電源を供給する電源供給部84と、前記多数のLED素子82を点、消灯する電源スイッチ85とを含む。前記電源供給部84はバッテリー86を含み、電源導線(図示せず)によって前記電源スイッチ85及び前記LEDモジュール81と接続される。前記電源供給部84及び前記電源スイッチ85は、前記ヘルメット本体10に備えられるか、または後述する着用部90に備えられてもよい。前記LEDモジュール81は、前記透視窓12よりも前方に位置することが好ましい。これは、前記多数のLED素子82による眩しさなどを防止するためであると理解することができる。前記照明部80は、前記LEDモジュール81を覆うカバー81aをさらに含むことができる。前記カバー81aは、前記LEDモジュール81を保護する一方、前記多数のLED素子82で照明される光が広く拡散するようにすることができる。
【0030】
図3は、本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいて着用部を示す斜視図である。図3を参照すると、前記溶接ヘルメット1は、前記ヘルメット本体10を支持する一方、作業者の肩に着用される着用部90をさらに含む。前記着用部90は、前記ヘルメット本体10を支持すると共に、当該ヘルメット本体10が有する荷重が作業者の頭に直接伝達されないようにする。そのために、前記着用部90は、前端部と後端部との間の中央部が上向きに突出して曲面をなす一対の着用バー92と、前記一対の着用バー92の後端部を連結する連結バー93とを含む着用フレーム91、前記着用フレーム91と前記ヘルメット本体10を連結する連結手段94、及び前記着用フレーム91が作業者に着用されるようにする着用手段95を含む。前記一対の着用バー92は、作業者の両肩に装着され、前記連結バー93は、当該作業者の胴体の後方に位置する。前記連結手段94は、前記一対の着用バー92に備えられる一対の第1連結部材96、前記ヘルメット本体10の両側に備えられる一対の第2連結部材97、及び下端部は前記第1連結部材96に連結され、上端部は前記第2連結部材97に連結される一対のフレキシブルバー98を含む。前記一対のフレキシブルバー98は、前記着用フレーム91から前記ヘルメット本体10を支持する一方、外部からの加圧によって両端部の間が曲がるなどの変形が行われる形態をなす。前記一対の第1連結部材96は、それぞれ、両端部を有し、一端部が前記着用バー92に連結される第1フレーム96a、両端部を有し、他端部が前記フレキシブルバー98の下端部に連結される第2フレーム96b、及び前記第1フレーム96aの他端部と前記第2フレーム96bの一端部とを連結する一方、前記第2フレーム96bの回動を調節する第1調節レバー96cを含む。前記第1調節レバー96cは、前記第1,2フレーム96a,96bと螺合され、締め又は緩みによって、前記第2フレーム96bと共に回動する前記ヘルメット本体10の回動を調節する。前記一対の第2連結部材97は、それぞれ、両端部を有し、一端部が前記フレキシブルバー98の上端部に連結される第3フレーム97a、及び前記第3フレーム97aの他端部を前記ヘルメット本体10に連結する一方、当該ヘルメット本体10の回動を調節する第2調節レバー97bを含む。前記第2調節レバー97bは、前記第3フレーム97aと螺合され、締め又は緩みによって前記ヘルメット本体10の回動を調節する。前記着用手段95は、両端部の間が前記連結バー93の前面に連結される胴紐95a、後端部が前記胴紐95aに連結され、前端部が前記着用バー92に沿って延設される一対の肩紐95b、前記一対の肩紐95bと前記胴紐95aの両端部とを連結する一対の結束紐95c、及び前記胴紐95aの両端部を互いに結束又は結束解除する結束部材95dを含む。前記結束部材95dは、一般的な形状の雌、雄バックルとして理解することができる。
【0031】
図4は、本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいてヘルメット本体を示す背面図であり、図5は、本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいてケーシングを示す分解斜視図であり、図6は、本発明に係る自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメットにおいて遮光手段を示す背面図である。
【0032】
図4乃至図6を参照すると、前記溶接ヘルメット1は、前記空間部11をなす内側面、すなわち、前記ヘルメット本体10の後面に、前記遮光手段30が収容されるケーシング70をさらに含む。
【0033】
前記ケーシング70は、前記ヘルメット本体10の後面に備えられ、前記透視窓12の外側に位置する側面フレーム71、前記側面フレーム71の内側に結合され、前記透視窓12と連通する第1中空72aが形成され、後面が開口され、前記遮光手段30及び前記駆動部40が固定されるインケーシング72、及び開口された前記インケーシング72の後面を覆い、前記第1中空72aと連通する第2中空73aが形成される蓋73を含む。
【0034】
前記遮光手段30は、前記駆動部40の駆動によって前記遮光ガラス20が前記透視窓12の後方で昇、下降するように、前記ケーシング70の内側に備えられる。
【0035】
前記遮光手段30は、前記透視窓12の後面部の両側に位置し、上、下端部が前記インケーシング72の上、下部に固定される第1,2ガイドバー31a,31b、前記遮光ガラス20の他側を前記第2ガイドバー31bに昇、下降可能に連結するガイドフレーム32、及び前記遮光ガラス20の一側を前記第1ガイドバー31aに昇、下降可能に連結すると同時に、前記駆動部40と前記遮光ガラス20を連結する一方、該駆動部40の駆動によって前記遮光ガラス20が昇、下降するようにする駆動アセンブリ33を含む。
【0036】
前記駆動部40は、駆動モータ41からなり、前記インケーシング72の前面部に固定され、前記バッテリー86から電源が供給される。
【0037】
前記駆動アセンブリ33は、前記遮光ガラス20の一側を前記第1ガイドバー31aに昇、下降可能に連結するラック34、及び前記駆動部40から回転力が伝達されて前記ラック34を昇、下降させるピニオン35を含む。
【0038】
前記遮光手段30は、前記駆動モータ41と前記ピニオン35を連結する減速機36をさらに含み、前記減速機36は、互いに歯合する複数のギアからなることができる。
【0039】
前記駆動モータ41は、正、逆方向に回転力を伝達し、その駆動によって前記ピニオン35が回転しながら、前記ラック34が連動して昇、下降するようにする。
【0040】
前記ラック34の昇、下降によって、前記ラック34に連結された前記ガイドフレーム32と共に前記遮光ガラス20が昇、下降しながら、前記透視窓12が開放又は遮断される。
【0041】
前記溶接ヘルメット1は、前記透視窓12に生じる曇りなどを防止するための送風ファン87を備えることができる。
【0042】
前記送風ファン87は、前記ヘルメット本体10の内部で空気が円滑に循環できるようにして、前記透視窓12に曇りなどが発生しないようにする。前記送風ファン87は、図5に示したように、前記インケーシング72の前面に備えられることが好ましく、前記バッテリー86から電源が供給されて駆動される。
【0043】
そして、前記側面フレーム71には、前記送風ファン87をオン/オフするためのスイッチ88を備えることができる。
【0044】
前記ヘルメット本体10は、図2に示したように、前記カバー81aとの間に前記送風ファン87によって吸入された空気が排出される空気排出口89が形成される。
【0045】
これによって、前記送風ファン87は、駆動によって前記ヘルメット本体10の内部空気を吸入し、前記空気排出口89を介して外部に排出することによって、前記透視窓10に生じる曇りなどを防止することができる。
【0046】
前記第1無線通信部50及び前記第1制御部60は前記ヘルメット本体10に備えられることが好ましい。前記第1無線通信部50は、前記トーチスイッチ210のオン/オフ動作によるスイッチング信号を受信して前記第1制御部60に入力する。
【0047】
前記第1制御部60は、前記第1無線通信部50からスイッチング信号を受信して、前記遮光ガラス20が昇降又は下降しながら前記透視窓12が開放又は遮断されるように前記駆動部40を制御する。
【0048】
前記遮光手段30は、前記透視窓12の開放又は遮断によってその信号を感知し、前記第1制御部60で前記駆動モータ41の駆動を停止するようにする上、下端リミットセンサ37a,37bをさらに含む。また、前記遮光手段30は、前記遮光ガラス20と共に昇、下降し、前記上、下端リミットセンサ37a,37bと接触しながら、当該上、下端リミットセンサ37a,37bで前記透視窓12の開放又は遮断状態を感知できるようにするためのガイド片38をさらに含む。
【0049】
前記上、下端リミットセンサ37a,37bは、前記遮光ガラス20の他側の上、下部に位置し、前記ガイド片38は、前記遮光ガラス20の他側に外側に突出して形成される。前記上、下端リミットセンサ37a,37bは、前記遮光ガラス20が下限位置又は上限位置まで昇、下降することによって、前記ガイド片38がその上端リミットセンサ37a又は下端リミットセンサ37bと接触しながら前記透視窓12の開放又は遮断状態を感知する。換言すれば、前記上、下端リミットセンサ37a,37bは、前記遮光ガラス20が下限位置又は上限位置まで到達した状態を感知する。
【0050】
前記第1制御部60は、前記トーチスイッチ210のオン/オフによって前記第1無線通信部50からスイッチング信号を受信して前記駆動モータ41が駆動されるようにすると同時に、前記上、下端リミットセンサ37a,37bの感知信号に応じて、前記バッテリー86から前記駆動モータ41に供給される電源を遮断して、その駆動モータ41の駆動が停止するようにする。
【0051】
これによって、前記駆動モータ41は、前記第1制御部60の制御によって前記遮光ガラス20が上限位置又は下限位置まで昇、下降した状態で駆動が停止しながら、前記透視窓12が開放又は遮断された状態を維持できるようにする。
【0052】
図7は、本発明に係る溶接ヘルメットの制御過程を示すフローチャートである。図7を参照すると、まず、前記ヘルメット本体10が作業者の顔に密着するようにして着用した後、前記トーチスイッチ210をオン(ON)する(S610)。前記トーチスイッチ210がオンされると、前記ヘルメット本体10に備えられた前記第1無線通信部50及び前記溶接機本体100に備えられた前記第2無線通信部51で前記トーチスイッチ210のオン(ON)信号を受信し、それぞれの制御部、すなわち、第1,2制御部60,61に伝達する(S620)。前記トーチスイッチ210のオン信号が前記第1制御部60に入力されると、前記駆動部40の駆動によって前記遮光ガラス20が下限位置まで下降して前記透視窓12を遮断する(S630)。そして、前記第1制御部60は、前記下端リミットセンサ37bの感知信号に応じて前記駆動部40の駆動を停止させる。また、前記トーチスイッチ210のオン信号が前記第2制御部61に入力されると、前記溶接機本体100が駆動されて前記トーチ200に電源を供給することによって溶接を開始できるようにする(S640)。
【0053】
このとき、前記第2制御部61では、前記トーチスイッチ210のオン信号の受信後、一定時間の時間遅延後に前記溶接機本体100が駆動されるようにする。これは、前記トーチスイッチ210を押してオン状態になると、まず、前記駆動部40を駆動して前記遮光ガラス20を下降させて前記透視窓12を遮断することによって、溶接時に発生する直接光から作業者の目を保護できるようにした状態で、前記溶接機本体100に制御信号を出力して溶接を開始できるようにするためである。
【0054】
その後、前記トーチスイッチ210がオフ(OFF)されると(S650)、前記ヘルメット本体10に備えられた前記第1無線通信部50及び前記溶接機本体100に備えられた前記第2無線通信部51で前記トーチスイッチ210のオフ(OFF)信号を受信し、それぞれの制御部、すなわち、第1,2制御部60,61に伝達する(S660)。前記トーチスイッチ210のオフ信号が前記第2制御部61に入力されると、前記溶接機本体100の駆動が中断されて前記トーチ200への電源供給を遮断(S670)することによって溶接を行うことができないようにする。前記トーチスイッチ210のオフ信号が前記第1制御部60に入力されると、一定時間遅延後に前記駆動部40が駆動され、前記遮光ガラス20が上限位置まで上昇して前記透視窓12を開放する(S680)。そして、前記第1制御部60は、前記上端リミットセンサ37aの感知信号に応じて前記駆動部40の駆動が停止するようにする。
【0055】
このとき、前記第1制御部60では、前記トーチスイッチ210のオフ信号の受信後、一定時間の時間遅延後に前記駆動部40が駆動されるようにする。これは、前記トーチスイッチ210がオフ状態になると、まず、溶接機本体100の駆動を中断させてトーチ200への電源供給を遮断した後、遮光ガラス20を上昇させて透視窓12を開放することによって、作業者の目を保護できるようにするためである。
【0056】
以上の説明は、本発明に係る無線自動遮光手段が備えられた溶接ヘルメット及びその制御方法を実施するための実施例に過ぎないものであって、本発明は、上記の実施例に限定されず、以下の特許請求の範囲で請求するように、本発明の要旨から逸脱することなく、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば誰でも様々な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的精神があると言える。
【符号の説明】
【0057】
1:溶接ヘルメット 10:ヘルメット本体
11:空間部 12:透視窓
20:遮光ガラス 30:遮光手段
31a:第1ガイドバー 31b:第2ガイドバー
32:ガイドフレーム 33:駆動アセンブリ
34:ラック 35:ピニオン
36:減速機 37a:上端リミットセンサ
37b:下端リミットセンサ 38:ガイド片
31:ガイドバー 40:駆動部
50:第1無線通信部 51:第2無線通信部
60:第1制御部 61:第2制御部
70:ケーシング 80:照明部
81:LEDモジュール 84:電源供給部
86:バッテリー 87:送風ファン
90:着用部 91:着用フレーム
92:着用バー 93:連結バー
94:連結手段 95:着用手段
96:第1連結部材 97:第2連結部材
98:フレキシブルバー 100:溶接機本体
200:トーチ 210:トーチスイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】