(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-520236(P2017-520236A)
(43)【公表日】2017年7月27日
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用の消耗品
(51)【国際特許分類】
A24F 47/00 20060101AFI20170630BHJP
A61M 15/06 20060101ALI20170630BHJP
C11D 17/04 20060101ALI20170630BHJP
C11D 7/50 20060101ALI20170630BHJP
【FI】
A24F47/00
A61M15/06 C
C11D17/04
C11D7/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-563097(P2016-563097)
(86)(22)【出願日】2015年4月9日
(85)【翻訳文提出日】2016年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2015057747
(87)【国際公開番号】WO2015165709
(87)【国際公開日】20151105
(31)【優先権主張番号】14166647.9
(32)【優先日】2014年4月30日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンド フェリックス
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003BA12
4H003BA21
4H003DA04
4H003EB02
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB09
4H003ED03
4H003ED28
4H003ED29
4H003FA26
(57)【要約】
エアロゾル発生装置(210)の発熱体(290)を掃除するための掃除用消耗品(10、310)は、発熱体によって加熱された時に掃除用溶剤を発熱体と接触するように放出する能力を持つ溶剤放散基体(20、320)を含む。掃除用溶剤は、通常の使用後に発熱体に残されることのある1つ以上の付着物または残留物を溶解、部分的に溶解、または他の方法で化学的に相互作用させる能力を有する。掃除用消耗品は、発熱体が溶剤放散基体を加熱できるように、エアロゾル発生装置と係合する寸法である。一部の実施形態では、掃除用消耗品は、エアロゾル発生装置との係合が解除される際に発熱体を拭う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置(210)の発熱体(290)を掃除するための掃除用消耗品(10、310)であって、前記掃除用消耗品は、前記発熱体によって加熱された時に掃除用溶剤を放出して前記発熱体と接触させる能力を持つ溶剤放散基体(20、320)を備え、前記掃除用消耗品が、前記発熱体が前記溶剤放散基体を加熱できるように前記エアロゾル発生装置と係合するような寸法であり、また、前記溶剤放散基体(20、320)が前記発熱体(290)によって貫通されるように構成され、また、前記掃除用消耗品が前記エアロゾル発生装置と係合するまでは前記掃除用溶剤が出るのを阻止するように前記溶剤放散基体が封入またはシールされている、掃除用消耗品。
【請求項2】
前記溶剤放散基体が多孔性の基体材料と前記多孔性の基体材料の孔内に維持される揮発性の掃除用溶剤とを含む、請求項1に記載の掃除用消耗品。
【請求項3】
前記溶剤放散基体がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタル酸、酢酸エチルビニル、または天然セルロースの海綿または繊維、またはガラスマット付き繊維で構成されるリストから選択された1つ以上の材料を含む、請求項1〜2のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項4】
前記掃除用溶剤が、2-ブトキシエタノール、グリコールエーテル、鉱油、エチル酢酸塩、イソプロパノール、エタノール、イソアミル酢酸、イソアミル酪酸、およびヘキサン酸エチルエステルで構成されるリストから選択された溶剤を含むかそのような溶剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項5】
前記掃除用消耗品が前記エアロゾル発生装置との係合から取り外された時に前記発熱体が拭われるように、前記溶剤放散基体が掃除時に前記発熱体と物理的に接触するように構成された、請求項1〜4のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項6】
前記溶剤放散基体が前記発熱体によって加熱された時に放出される芳香をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項7】
前記芳香が、アミルシンナマル、アミルシンナミルアルコール、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、シンナミルアルコール、シンナマル、シトラール、クマリン、オイゲノール、ゲラニオール、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシメチルペンチルシクロヘキセンカルボキシアルデヒド、イソオイゲノール、アニシルアルコール、安息香酸ベンジル、ベニル ケイ皮酸塩、シトロネロール、ファルネソール、ヘキシルシンナムアルデヒド2-メチル-3-(4-tert-ブチルベンジル)プロピオンアルデヒド、d-リモネン、リナロール、ヘプチンメチル炭酸塩、および3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-ブテン-2-オンで構成されるリストから選択された1つ以上の芳香成分を含む、請求項6に記載の掃除用消耗品。
【請求項8】
エアロゾル発生物品を加熱するための発熱体(290)を含むエアロゾル発生装置(210)を掃除する方法であって、前記発熱体が前記溶剤放散基体を貫通するように、溶剤放散基体(20、320)を含む掃除用消耗品(10、310)が前記エアロゾル発生装置(210)と係合する工程と、前記溶剤放散基体が加熱されるように前記発熱体を作動させ、それによって前記発熱体に接触する掃除用溶剤を放散させる工程とを含む、方法。
【請求項9】
前記掃除用消耗品が前記エアロゾル発生装置との係合から取り外される時に、前記発熱体が前記掃除用消耗品によって拭われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、掃除用消耗品と係合されたことを検出し、吸入可能なエアロゾル発生物品の消費で使用される加熱プロフィールとは異なる所定の加熱プロフィールに従って前記発熱体を作動させる、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
発熱体を有するエアロゾル発生装置と、前記エアロゾル発生装置と係合させるための掃除用消耗品とを備えた、エアロゾル発生システムであって、前記掃除用消耗品が請求項1〜7のいずれか1項に記載された掃除用消耗品である、エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記エアロゾル発生装置の前記発熱体により加熱された時に吸入可能なエアロゾルを発生させるための複数のエアロゾル発生物品をさらに含む、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、発熱体を有するエアロゾル発生装置を掃除するための掃除用消耗品、エアロゾル発生装置を掃除する方法、ならびにエアロゾル発生装置および掃除用消耗品を備えたエアロゾル発生システムに関連する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なエアロゾルの生成のためにエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品が当業界で周知である。このような加熱式エアロゾル発生物品の1つの目的は、従来的な紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解によって生成される周知の有害な煙成分を減少させることである。一般に、こうした加熱式エアロゾル発生物品では、エアロゾルは、熱源の中、周りまたは下流に位置し得る、熱源から物理的に離れたエアロゾル形成基体または材料への熱伝達によって生成される。喫煙中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、喫煙物品を介して引き出される空気中に一緒に運ばれる。放出された化合物が冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。
【0003】
WO2013102614号は、発熱体と直接接触するエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体が加熱されて、吸入可能なエアロゾルを形成する、エアロゾル発生装置の例を開示している。こうした装置構成では、発熱体からの熱は、発熱体が作動した時にエアロゾル形成基体の少なくとも一部にほぼ瞬間的に伝達されることができ、またこれによってエアロゾルの急速な生成が促進されうる。さらに、エアロゾルの発生のために必要とされる全体的な加熱エネルギーは、エアロゾル形成基体が発熱体と直接接触せず、かつ基体の加熱が対流または放射によって起こるようなシステムの場合よりも低くなりうる。発熱体がエアロゾル形成基体と直接接触する場合、発熱体と接触している基体の部分の当初の加熱は伝導によって達成される。
【0004】
たばこ基体などのエアロゾル形成基体が加熱される場合、揮発性化合物が放出される。発熱体からの熱によって放出される揮発性化合物およびエアロゾルは、エアロゾル発生装置に、特に発熱体の表面に付着するようになりうる。エアロゾル形成基体それ自体の粒子も、特に発熱体がエアロゾル形成基体と直接接触する場合に、発熱体に付着するようになりうる。例えば、WO2013102614号に記載のある装置を使用する時、加熱用ブレードによってたばこ基体は200℃を超える温度に温められ、揮発性化合物、ニコチンおよびグリセロールを放出し、それら全部が消費者によって吸入されるための呼吸エアロゾルを形成する。ところが、複数のエアロゾル発生物品を喫煙した後で残留物や埃が装置内に集まる傾向があり、これは定期的な装置および加熱用ブレードの掃除が必要であることを意味する。
【0005】
エアロゾル発生装置の発熱体に接着・付着した粒子および化合物は、発熱体が最適な方法で機能することを阻止しうる。これらの粒子および化合物はまた、エアロゾル発生装置の使用時に破損したり、不快または苦い風味をユーザーに与えたりしかねない。これらの理由から、発熱体を定期的に洗浄することが望ましい。
【0006】
掃除は、任意の残留物または付着物を燃やすのに十分高い温度に発熱体が加熱される、熱分解法によって達成されうる。ところが、熱分解はそのままではいつも有効であるとはいえない。熱分解の代わりに、またはそれに加えて、ブラシまたはスクレーパーを使用しうる。ところが、発熱体を損傷することなくエアロゾル発生装置の発熱体を物理的に掃除することは、繊細な作業でありうる。
【発明の概要】
【0007】
本明細書で説明した通り、エアロゾル発生装置の発熱体を掃除するために掃除用消耗品を提供しうる。掃除用消耗品は、発熱体によって加熱された時に掃除用溶剤を放出する能力のある溶剤放散基体を含む。掃除用溶剤は、放出されて発熱体と接触する。掃除用消耗品は、発熱体が溶剤放散基体を加熱して掃除用溶剤を放散できるようにエアロゾル発生装置と係合する寸法である。こうして、掃除用消耗品は少なくとも部品的に、エアロゾル発生装置によって加熱した時に吸入可能なエアロゾルを発生するための、エアロゾル発生物品の係合可能な部分と実質的に同一の寸法であることが好ましい。溶剤放散基体は、エアロゾル発生装置の発熱体によって貫通されるように構成され、溶剤放散基体は、掃除用消耗品がエアロゾル発生装置と係合するまでは、掃除用溶剤が出ることを阻止するために、封入またはシールされている。望ましい実施形態で、掃除用消耗品はロッド状であり、紙巻たばこと類似している。
【0008】
溶剤放散基体は、エアロゾル発生装置の発熱体によって貫通されるように構成される。こうして、貫通の作用によって、発熱体は加熱工程の前に溶剤放散基体と接近するか、接触するようになる。その後、溶剤放散基体が加熱される時に放散される溶剤が発熱体と接触し、発熱体上の不必要な残留物および付着物を溶解または開放できるように作用する。
【0009】
掃除用溶剤は、エアロゾル発生物品の加熱によってエアロゾル発生装置に残された1つ以上の残留物または付着物を少なくとも部分的に溶解または化学的に変化させる作用をする。掃除用溶剤は、エアロゾル発生物品のたばこ含有基体を加熱することによって残された1つ以上の残留物または付着物を少なくとも部分的に溶解または化学的に変化させるように作用する溶剤であることが好ましい。
【0010】
掃除用溶剤は、掃除用消耗品をエアロゾル発生装置から取り除いた後で迅速に蒸発するよう十分に揮発性があることが好ましい。こうして、溶剤は、次のエアロゾル発生物品の消費時にユーザーが望まれない味覚または風味を感知できるほどにエアロゾル発生装置を汚染すべきでない。
【0011】
溶剤放散基体は、掃除用消耗品がエアロゾル発生装置と係合するまでは掃除用溶剤が出ることを阻止するために、封入またはシールされている。例えば、溶剤放散基体は、掃除用溶剤が基体内に保持されるようにポリマー製または箔製のラッパー内に密封シールされうる。次に、ラッパーは、掃除用溶剤が基体から出ることができるように、エアロゾル発生装置と係合した時点で貫通されうる。エアロゾル発生装置の発熱体は、溶剤放散基体を封入したラッパーを貫通するために使用されうるが、その場合、エアロゾル発生装置との係合は、単に発熱体が溶剤放散基体に挿入されるように行われうる。封入またはシールされた基体と、基体がヒーターによって貫通される能力との組み合わせにより、 封入またはシールされていなければ蒸発する揮発性の掃除溶剤の使用が許容され、かつこれらの溶剤をヒーターに直接送達して掃除を達成することができる。
【0012】
本明細書に使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを生成する装置に関連する。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部、例えば喫煙物品の一部としうる。エアロゾル発生装置は、電源からエアロゾル形成基体にエネルギーを供給してエアロゾルを発生させるために使用される1つ以上の構成要素を含みうる。
【0013】
エアロゾル発生装置は、発熱体を含むエアロゾル発生装置である加熱式エアロゾル発生装置として描写されうる。発熱体またはヒーターは、エアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を、または掃除用溶剤を形成する掃除用消耗品の溶剤放散基体を加熱するために使用される。
【0014】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを発生させるために、電力によって動作する発熱体を備えたエアロゾル発生装置である、電気加熱式エアロゾル発生装置としうる。エアロゾル発生装置は、ガス加熱式エアロゾル発生装置としうる。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用してユーザーの肺にユーザーの口を通して直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙装置としうる。
【0015】
「エアロゾル形成基体」という用語は本明細書で使用される時、吸入可能なエアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を持つ基体に関連する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体の加熱により放出されうる。エアロゾル形成基体は、担体または支持体に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填される場合がある。エアロゾル形成基体は、好都合なことにエアロゾル発生物品または喫煙物品の一部でありうる。
【0016】
エアロゾル形成基体は、個体または液体のどちらでもよく、またニコチンを含みうる。エアロゾル形成基体はたばこを含みうるが、例えば加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含みうる。好ましい実施形態で、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料、例えばキャストリーフたばこを備えうる。
【0017】
「エアロゾル発生物品」および「喫煙物品」という用語は本明細書で使用される時、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を持つエアロゾル形成基体を含む物品を意味する。例えば、エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通ってユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを生成する喫煙物品としうる。エアロゾル発生物品は、使い捨てとしうる。
【0018】
本明細書で使用される場合、エアロゾル発生物品は、エアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出するために、燃焼ではなく加熱されることが意図されるエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品である、加熱式エアロゾル発生物品である。エアロゾル形成基体の加熱によって形成されたエアロゾルは、エアロゾル形成基体の燃焼または熱分解によって生成されるよりも少ない既知の有害成分を含みうる。エアロゾル発生物品は、たばこスティックとしうるか、またはそれを含みうる。
【0019】
本明細書で使用される場合、「掃除用消耗品」という用語は、エアロゾル発生装置に挿入されてエアロゾル発生物品の掃除を達成または促進する消費可能な物品に関連する。掃除用消耗品は、掃除用消耗品から放出または放散されうる掃除用溶剤を含む。
【0020】
本明細書で使用される場合、「溶剤放散基体」という用語は、掃除用溶剤として作用する揮発性化合物を放出する能力のある基体に関連する。こうした揮発性化合物は、溶剤放散基体を加熱することにより放出されうる。溶剤放散基体は、担体または支持体に吸着、被覆、含浸またはその他の方法で装填される場合がある。
【0021】
溶剤放散基体は、多孔性の基体材料であってもよく、またはそれを含んでもよい。多孔性の基体材料は、発泡体でもよく、またはマット付き繊維を含んでもよい。揮発性の掃除用溶剤は、多孔性の基体材料の孔内に維持されうる。例えば、溶剤放散基体は、掃除用溶剤を染み込ませる高分子の発泡体としうる。
【0022】
溶剤放散基体は、掃除用消耗品とエアロゾル発生装置との間の係合時に発熱体を受けるためのスロットまたは穴を画定しうる。こうして、発熱体は、作動して溶剤放散基体を加熱する時に溶剤放散基体内に収められうる。溶剤放散基体は、発熱体によって貫通可能としうる。例えば、溶剤放散基体は、発熱体によって貫通可能な発泡体を備えうる。
【0023】
掃除用消耗品の一部分が、掃除用消耗品とエアロゾル発生装置の係合時または係合解除時に発熱体と接触するように構成されていることが特に好ましい。掃除用消耗品は、例えば、掃除用消耗品をエアロゾル発生装置から取り外す際に発熱体を拭うように配置または構成されうる。こうして、掃除用溶剤によって作用した付着物および残留物は、掃除用消耗品内での物理的な相互作用によって除去されうる。望ましい実施形態で、溶剤放散基体の一部分は、掃除用消耗品がエアロゾル発生装置から取り外される時に発熱体と相互作用し、発熱体を拭う。
【0024】
発熱体は、掃除用消耗品のエアロゾル発生物品に、また溶剤放散基体に都合良く挿入されうる、ニードル、ピン、ロッド、またはブレードの形状でありうる。エアロゾル発生装置は複数の発熱体を備えうるが、この説明では、発熱体への言及は1つ以上の発熱体を意味する。
【0025】
望ましい実施形態で、溶剤放散基体は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン−ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタル酸、酢酸エチルビニル、または天然セルロースの海綿または繊維、またはガラスマット付き繊維で構成されるリストから選択された1つ以上の材料を備えうる。
【0026】
望ましい実施形態で、掃除用溶剤は、2−ブトキシエタノール、グリコールエーテル、鉱油、エチル酢酸塩、イソプロパノール、エタノール、イソアミル酢酸、イソアミル酪酸、およびヘキサン酸エチルエステルで構成されるリストから選択された1つ以上の溶剤でもよく、またそれを含んでもよい。
【0027】
掃除用溶剤に加えて、掃除用消耗品は、掃除用消耗品が発熱体によって加熱された時に放散されうる芳香を含みうる。芳香は環境中に放出されうるが、また使用後にエアロゾル発生装置に残った残留物に起因する任意の不快な匂いを隠す作用をしうる。芳香は、掃除用消耗品が加熱された時に心地良い匂いおよび芳香を放つことにより、空気を清浄化する効果を提供しうる。芳香は、掃除用消耗品をエアロゾル発生装置から取り除いた後で、迅速に蒸発するよう十分に揮発性であることが好ましい。こうして、芳香は、次のエアロゾル発生物品の消費時にユーザーが望まれない味覚または風味を感知できるほど、エアロゾル発生装置を汚染すべきでない。
【0028】
望ましい実施形態で、芳香は、アミルシンナマル、アミルシンナミルアルコール、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、シンナミルアルコール、シンナマル、シトラール、クマリン、オイゲノール、ゲラニオール、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシメチルペンチルシクロヘキセンカルボキシアルデヒド、イソオイゲノール、アニシルアルコール、安息香酸ベンジル、ベニルケイ皮酸塩、シトロネロール、ファルネソール、ヘキシルシンナムアルデヒド2−メチル−3−(4−tert−ブチルベンジル)プロピオンアルデヒド、d−リモネン、リナロール、ヘプチンメチル炭酸塩、および3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−ブテン−2−オンで構成されるリストから選択された1つ以上の芳香成分を含みうる。
【0029】
芳香は、溶剤放散基体によって吸収されるか、またはその他の方法で保持されうる。別の方法として、芳香は溶剤放散基体とは別個の芳香放散基体によって吸収または保持されうる。溶剤放散基体の一部としての使用に適した上述の材料は、同様に風味放散基体に適している。
【0030】
掃除用消耗品は、ラッパーによって組み立てられロッドを形成する溶剤放散基体を含む、複数の要素を備えうる。ロッドは、エアロゾル発生装置と共に消費されるように設計されたエアロゾル発生物品と類似したサイズおよび形状であることが好ましい。こうして、掃除用消耗品は、およそ5ミリメートル〜およそ12ミリメートルの間、例えばおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、掃除用消耗品は7.2ミリメートル+/−10%の外径を有する。
【0031】
掃除用消耗品は、およそ30ミリメートル〜およそ100ミリメートルの間の全長を有してもよい。好ましい実施形態では、掃除用消耗品の合計長さは40ミリメートル〜50ミリメートル、例えばおよそ45ミリメートルである。
【0032】
溶剤放散基体は、ロッドの形態であることが好ましい。溶剤放散基体は、エアロゾル発生装置のくぼみに挿入するために、ロッドの遠位端に位置することが好ましい。ロッドの遠位端は、エアロゾル発生装置の発熱体によって貫通されうる。例えば、ロッドの遠位端は、それを通して発熱体が挿入されうるスロットまたは穴を画定しうる。ロッドの遠位端は、発熱体によって貫通可能な箔またはフィルムでシールされうる。
【0033】
望ましい実施形態で、掃除用消耗品は、円筒形の溶剤放散基体、剛直な円筒形の部材および先端を含む、ロッドの形態である。剛直な円筒形の部材は、円筒形の溶剤放散基体とおよそ同じ直径のものあり、溶剤放散基体と先端との間に位置する。剛直な円筒形の部材の機能は、掃除用消耗品に剛性を提供して、ユーザーが掃除用消耗品をエアロゾル発生装置と係合できるようにすることである。剛直な円筒形の部材は、中空管、例えば中空のアセテート管としうる。先端は、ロッドの近位端を終結させる役目をする。先端は、例えば、フィルムまたは箔でもよく、またプラスチックインサートなどのインサートでもよい。
【0034】
溶剤放散基体の長さは、およそ5ミリメートル〜およそ15ミリメートル、例えば約8ミリメートル〜約12ミリメートルとしうる。一つの実施形態において、溶剤放散基体はおよそ10ミリメートルの長さを有してもよい。好ましい実施形態において、溶剤放散基体はおよそ12ミリメートルの長さを有する。
【0035】
剛直な円筒形の部材は、およそ5ミリメートル〜およそ35ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、剛直な円筒形の部材はおよそ25ミリメートルの長さを有する。
【0036】
先端は、1ミリメートル〜10ミリメートル、例えば約5ミリメートルの長さを持ちうる。
【0037】
ラッパーは、従来的な紙巻たばこ用紙としうる。有利なことに、掃除用消耗品の要素は、周知の紙巻たばこ組立技術を使用して組み立てうる。
【0038】
エアロゾル発生物品を加熱するための発熱体を含む、エアロゾル発生装置を掃除する方法は、掃除用消耗品をエアロゾル発生装置と係合する工程を含みうるが、掃除用消耗品は溶剤放散基体を含み、また溶剤放散基体が加熱されて掃除用溶剤を放散するように発熱体を作動させる。掃除用溶剤は、発熱体に接触することが好ましい。
【0039】
エアロゾル発生装置の発熱体は、溶剤放散基体を貫通する。方法は、掃除用消耗品をエアロゾル発生装置との係合から外す工程を含むことが好ましく、ここで、発熱体は掃除用消耗品がエアロゾル発生装置との係合から外される時に、掃除用消耗品によって拭われる。こうして、発熱体上の任意の残留物または付着物、例えば、たばこの残留物または付着物は、掃除用溶剤によって遊離されるか、または部分的に溶解されることができ、またその後で、溶剤放散基体との相互作用によって発熱体から拭い去られる。
【0040】
エアロゾル発生装置は、複数の加熱プロフィールに基づき、発熱体を作動させる能力を持ちうる。例えば、エアロゾル発生物品を加熱して吸入可能なエアロゾルを発生させるために使用される第一の加熱プロフィールと、掃除用消耗品を加熱するための第二の加熱プロフィールがありうる。掃除用消耗品を加熱するための加熱プロフィールは、エアロゾル発生物品を加熱するための加熱プロフィールよりも低い最高温度を持ちうる。例えば、掃除用消耗品は、150℃よりも低い、例えば120℃より低い、または100℃より低い最高温度に加熱されうる。望ましい実施形態で、掃除用消耗品は、60℃〜120℃の間の温度に加熱されうる。
【0041】
エアロゾル発生装置が複数の加熱プロフィールに基づいて発熱体の加熱が可能である場合、ユーザーは、どの加熱プロフィールが使用されるかを選択しうる。例えば、ユーザーは、掃除用消耗品が装置に挿入された後で、掃除プロフィールに基づき発熱体を起動させるボタンを押すことができるようにしうる。別の方法として、エアロゾル発生装置は、掃除用消耗品の存在を自動的に検出して、適切な掃除プロフィールを自動的に作動しうる。こうして、掃除用消耗品は、エアロゾル発生装置によって検出されることができるタグでマークしてもよく、またエアロゾル発生物品よりもわずかに厚いか薄くてもよく、またエアロゾル発生装置による掃除用消耗品の検出を許容するためのその他の手段を備えてもよい。
【0042】
発熱体を有するエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置と係合させるための掃除用消耗品とを備える、エアロゾル発生システムが提供されうる。掃除用消耗品は、上述の通り掃除用消耗品であることが好ましい。システムは、エアロゾル発生装置によって加熱された時、吸入可能なエアロゾルを発生するための複数のエアロゾル発生物品を備えうる。
【0043】
エアロゾル発生物品は、複数のエアロゾル発生物品および掃除用消耗品が含まれるボックスまたはカートンに包装されうる。こうして、ユーザーは、さらなるエアロゾル発生物品のボックスまたはカートンの消費を始める前に、エアロゾル発生物品を掃除するよう定期的に促されうる。
【0044】
模範的な実施形態について、ここで図を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】
図1は、掃除用消耗品の第一の実施形態の概略断面図である。
【
図2】
図2は、エアロゾル発生装置と係合する
図1の掃除用消耗品の第一の実施形態の概略断面図である。
【
図3】
図3は、掃除用消耗品の第二の実施形態の概略断面図である。
【
図4】
図4は、エアロゾル発生装置と係合する
図3の掃除用消耗品の第二の実施形態の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1は、第一の実施形態による掃除用消耗品10を図示する。掃除用消耗品10は、溶剤放散基体20、剛直な支持要素30、および先端40を含む。これら3つの要素は順に同軸の配置で並べられ、紙巻たばこ用紙50によって組み立てられ、ロッドを形成する。ロッドは、先端40で終結する近位端12と、近位端と反対側のロッドの端に位置する遠位端13とを有する。組み立てられた時、掃除用消耗品10は長さ45ミリメートルおよび直径7.2ミリメートルである。
【0047】
溶剤放散基体20は長さが20mmであり、掃除用消耗品10の遠位端13に向かって配置される。溶剤放散基体20は、実質的に円筒形の多孔性のポリエチレン発泡体、例えばPorex(登録商標)から供給されている多孔性の芯材料を含む。長軸方向に配置された円筒形のくぼみまたは穴22が発泡体内に画定される。発泡体内の孔は、酢酸エチル掃除用溶剤を含む溶剤放散基体の液体構成要素を保持する。液体構成要素はまた、リナロールなどの芳香成分を含む。
【0048】
箔シール60は、掃除用消耗品10の遠位端13上に配置され、溶剤放散基体20の揮発性要素が出るのを阻止する役目をする。
【0049】
剛直な支持要素30は、18mmの長さを持つ中空のアセテート管である。この掃除用消耗品の要素は消耗品の長さに延び、エアロゾル発生装置に対する掃除用消耗品の挿入および取り外しを促進する。
【0050】
先端は、7ミリメートルの長さを持つポリエチレン発泡体の円筒である。先端40は掃除用消耗品の外観を改善する。
【0051】
上記で特定される要素が、紙巻たばこ用紙50内にきつく包まれることにより組み立てられる。この具体的な実施形態での紙は標準的な紙巻たばこ用紙である。紙とそれぞれの要素との間の界面は、要素を位置付け、かつ掃除用消耗品10のロッドを画定する。
【0052】
図2は、エアロゾル発生装置と係合した時の掃除用消耗品10を図示したものである。エアロゾル発生装置210は、消費のためのエアロゾル発生物品(図示せず)を受けるための外筒212およびくぼみ213を含む。くぼみはまた、掃除用消耗品10を受けうる。発熱体290は、くぼみ213内に位置し、エアロゾル発生物品の遠位端と掃除用消耗品10の遠位端13を係合するように位置する。発熱体290は、アルミナなどの絶縁性のセラミック材料で形成され、金属製のトラックがセラミックの表面に配置されている。金属製トラックは、電源に結合され、抵抗加熱の手段で加熱する。発熱体は、ブレードの形態で形成される。
【0053】
エアロゾル発生物品を消費するために使用する時、エアロゾル発生物品は、発熱体290がエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を貫通するように、くぼみ213内に押し込まれる。その後、発熱体が作動して、エアロゾル形成基体を加熱し、吸入可能なエアロゾルを発生する。こうして、エアロゾル発生物品は消費される。消費の後、エアロゾル発生物品はくぼみ213から除去される。エアロゾル形成基体に由来する残留物が、発熱体の表面に付着することがあり、これらの残留物を定期的に除去することが望ましい。このために、エアロゾル発生物品は、
図2に示す通り、掃除用消耗品10と係合させうる。
【0054】
掃除用消耗品10は、エアロゾル発生物品が装置210と係合するのと同じ方法で装置210と係合する。掃除用消耗品10が装置210のくぼみ213に挿入され、掃除用消耗品10に力をかけることにより、発熱体290は箔シール60を貫通し、くぼみ22に入る。いったん適切に配置されると、発熱体290は作動され、掃除用消耗品のくぼみ22を加熱する。溶剤放散基体20の孔内に保持される掃除用溶剤は揮発し、発熱体の残留物と相互作用する。この相互作用は残留物を溶解し、発熱体の掃除を促進する。
【0055】
掃除用溶剤の発生に加えて、芳香成分の蒸発により芳香が発生する。この芳香は、環境中に分散される。
【0056】
一定時間が経過した後、発熱体への電源供給がオフにされ、掃除用消耗品がエアロゾル発生物品から除去される。発熱体に残っている掃除用溶剤または芳香があれば急速に蒸発し、エアロゾル発生装置はさらなるエアロゾル発生物品を消費するために使用されうる。
【0057】
図3は、掃除用消耗品310の代替的な実施形態を図示したものである。消耗品は
図1に関連して説明した掃除用消耗品と類似したもので、溶剤放散基体320、剛直な支持要素330、および先端340を含む。これら3つの要素は順に同軸の配置で並べられ、紙巻たばこ用紙350によって組み立てられ、ロッドを形成する。ロッドは、先端340で終結する近位端312と、近位端と反対側のロッドの端に位置する遠位端313とを有する。組み立てられた時、掃除用消耗品310は長さ45ミリメートルおよび直径7.2ミリメートルである。掃除用消耗品310は、溶剤放散基体320がくぼみを持たないという点で
図1に関連して説明したものとは異なる。
【0058】
溶剤放散基体320は、エアロゾル発生装置210の発熱体290により貫通可能な多孔性のポリエチレン発泡体から形成される。使用時、
図4に示す通り、掃除用消耗品310はエアロゾル発生装置210のくぼみ213に挿入される。溶剤放散基体310が発熱体290によって貫通されるのに十分な力が掃除用消耗品にかけられる。いったん挿入されると発熱体290が起動し、加熱される。溶剤放散基体が加熱され、溶剤放散基体の孔内に保持される掃除用溶剤が揮発して、発熱体の残留物と相互作用する。
【0059】
一定時間が経過した後、発熱体への電源供給がオフにされ、掃除用消耗品がエアロゾル発生物品から除去される。溶剤放散基体310と発熱体290の間の物理的相互作用により、掃除用消耗品が取り外される時に発熱体が拭われる。こうして、掃除用溶剤によって部分的に溶解された付着物または残留物があれば、掃除用消耗品の取り外し時に発熱体から拭われる。
【0060】
上記の模範的な実施形態は本発明を図示するが、限定するものではない。上記で考察した例示的な実施形態に照らすことにより、上記の例示的な実施形態と一貫したその他の実施形態は今や当業者には明らかとなろう。
【手続補正書】
【提出日】2017年3月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置(210)の発熱体(290)を掃除するための掃除用消耗品(10、310)であって、前記掃除用消耗品は、前記発熱体によって加熱された時に掃除用溶剤を放出して前記発熱体と接触させる能力を持つ溶剤放散基体(20、320)を備え、前記掃除用消耗品が、前記発熱体が前記溶剤放散基体を加熱できるように前記エアロゾル発生装置と係合するような寸法であり、また、前記溶剤放散基体(20、320)が前記発熱体(290)によって貫通可能であり、また、前記掃除用消耗品が前記エアロゾル発生装置と係合するまでは前記掃除用溶剤が出るのを阻止するように前記溶剤放散基体が封入またはシールされている、掃除用消耗品。
【請求項2】
前記溶剤放散基体が多孔性の基体材料と前記多孔性の基体材料の孔内に維持される揮発性の掃除用溶剤とを含む、請求項1に記載の掃除用消耗品。
【請求項3】
前記溶剤放散基体がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタル酸、酢酸エチルビニル、または天然セルロースの海綿または繊維、またはガラスマット付き繊維で構成されるリストから選択された1つ以上の材料を含む、請求項1〜2のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項4】
前記掃除用溶剤が、2-ブトキシエタノール、グリコールエーテル、鉱油、エチル酢酸塩、イソプロパノール、エタノール、イソアミル酢酸、イソアミル酪酸、およびヘキサン酸エチルエステルで構成されるリストから選択された溶剤を含むかそのような溶剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項5】
前記掃除用消耗品が前記エアロゾル発生装置との係合から取り外された時に前記発熱体が拭われるように、前記溶剤放散基体が掃除時に前記発熱体と物理的に接触するように構成された、請求項1〜4のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項6】
前記溶剤放散基体が前記発熱体によって加熱された時に放出される芳香をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の掃除用消耗品。
【請求項7】
前記芳香が、アミルシンナマル、アミルシンナミルアルコール、ベンジルアルコール、サリチル酸ベンジル、シンナミルアルコール、シンナマル、シトラール、クマリン、オイゲノール、ゲラニオール、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシメチルペンチルシクロヘキセンカルボキシアルデヒド、イソオイゲノール、アニシルアルコール、安息香酸ベンジル、ベニル ケイ皮酸塩、シトロネロール、ファルネソール、ヘキシルシンナムアルデヒド2-メチル-3-(4-tert-ブチルベンジル)プロピオンアルデヒド、d-リモネン、リナロール、ヘプチンメチル炭酸塩、および3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-ブテン-2-オンで構成されるリストから選択された1つ以上の芳香成分を含む、請求項6に記載の掃除用消耗品。
【請求項8】
エアロゾル発生物品を加熱するための発熱体(290)を含むエアロゾル発生装置(210)を掃除する方法であって、前記発熱体が前記溶剤放散基体を貫通するように、溶剤放散基体(20、320)を含む掃除用消耗品(10、310)が前記エアロゾル発生装置(210)と係合する工程と、前記溶剤放散基体が加熱されるように前記発熱体を作動させ、それによって前記発熱体に接触する掃除用溶剤を放散させる工程とを含む、方法。
【請求項9】
前記掃除用消耗品が前記エアロゾル発生装置との係合から取り外される時に、前記発熱体が前記掃除用消耗品によって拭われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、掃除用消耗品と係合されたことを検出し、吸入可能なエアロゾル発生物品の消費で使用される加熱プロフィールとは異なる所定の加熱プロフィールに従って前記発熱体を作動させる、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
発熱体を有するエアロゾル発生装置と、前記エアロゾル発生装置と係合させるための掃除用消耗品とを備えた、エアロゾル発生システムであって、前記掃除用消耗品が請求項1〜7のいずれか1項に記載された掃除用消耗品である、エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記エアロゾル発生装置の前記発熱体により加熱された時に吸入可能なエアロゾルを発生させるための複数のエアロゾル発生物品をさらに含む、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【国際調査報告】