(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-520306(P2017-520306A)
(43)【公表日】2017年7月27日
(54)【発明の名称】網膜厚さ
(51)【国際特許分類】
A61B 3/10 20060101AFI20170630BHJP
【FI】
A61B3/10 R
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-573036(P2016-573036)
(86)(22)【出願日】2015年6月16日
(85)【翻訳文提出日】2017年2月7日
(86)【国際出願番号】CA2015000382
(87)【国際公開番号】WO2016004508
(87)【国際公開日】20160114
(31)【優先権主張番号】62/022,332
(32)【優先日】2014年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516373775
【氏名又は名称】セルビュー・イメージング・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーク・ハザウェイ
(72)【発明者】
【氏名】リシャード・ウェイツ
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA09
4C316AA25
4C316AB02
4C316AB06
4C316AB12
4C316FB27
4C316FY02
4C316FY04
(57)【要約】
網膜の厚さを決定するための方法が、提供される。単一ビームが、患者の網膜を照らすために使用される。網膜内の異なる層による反射間の干渉は、戻される信号内に自己相関を引き起こす。自己相関信号に適用されるFFTは、最も強い自己相関を明らかにし、それは、神経線維層(NFL)と、内節/外節(IS/OS)と網膜色素上皮(RPE)との間の層との間、主要な散乱体の間の距離を示す。自己相関を分析することによって、単一ビームが、使用されてもよい。これは、標準的なOCT干渉計の使用時に生じる、患者の動きの問題を回避し、より簡単でかつより安価な、網膜厚さを測定する技法をもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
網膜の厚さを決定する方法であって、
前記網膜を光ビームで照らすステップと、
前記網膜からの反射光ビームを受け取るステップと、
前記網膜の厚さを決定するために前記反射光ビーム内の自己相関信号を使用するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記網膜の厚さを決定するために自己相関信号を使用するステップは、
周波数スペクトルを作成するために前記自己相関信号に高速フーリエ変換(FFT)を適用するステップと、
前記周波数スペクトル内の最も強い信号から前記網膜の厚さを決定するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記網膜の厚さを決定するステップは、
神経線維層(NFL)と、内節/外節(IS/OS)と網膜色素上皮(RPE)との間の層との間の距離を前記周波数スペクトル内の前記最も強い信号から決定するステップと、
前記NFLと、前記IS/OSと前記RPEとの間の前記層との間の前記決定された距離から前記網膜の厚さを推定するステップと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記基準アーム内の前記信号である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記基準アーム内の前記信号である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
患者における網膜および/または眼の疾患を診断する方法であって、
前記患者の網膜を光ビームで照らすステップと、
前記網膜からの反射光ビームを受け取るステップと、
前記網膜の厚さを決定するために前記反射光ビーム内の自己相関信号を使用するステップと、
前記網膜の前記決定された厚さが、しきい値よりも大きいならば、網膜および/または眼の疾患が存在すると結論を下すステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記網膜の厚さを決定するために自己相関信号を使用するステップは、
周波数スペクトルを作成するために前記自己相関信号に高速フーリエ変換(FFT)を適用するステップと、
前記周波数スペクトル内の最も強い信号から前記網膜の厚さを決定するステップと、
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記網膜の厚さを決定するステップは、
神経線維層(NFL)と、内節/外節(IS/OS)と網膜色素上皮(RPE)との間の層との間の距離を前記周波数スペクトル内の前記最も強い信号から決定するステップと、
前記NFLと、前記IS/OSと前記RPEとの間の前記層との間の前記決定された距離から前記網膜の厚さを推定するステップと、
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記基準アーム内の前記信号である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記基準アーム内の前記信号である、請求項8に記載の方法。
.
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、網膜の厚さの測定に関する。
【背景技術】
【0002】
中心網膜における網膜厚さは、疾患をそれらの初期段階に検出し、治療の有効性を監視するために頻繁に使用される。一般に、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムを用いて得られるイメージおよびデータが、使用される。標準的なスペクトルOCTシステムは典型的には、単一光源からの光を2つの部分に分け、その各々は、干渉計において異なる経路を通過する。参照経路と呼ばれる、片方の経路は、単に参照経路を進むビームに可変遅延を導入するだけである。物体経路と呼ばれる、もう一方の経路は、患者の目に進み、患者の目から散乱して戻る。患者の目から散乱されて戻る光は、参照経路からの光と混合されて、干渉信号を作成する。干渉信号は、分光計を用いて分析される。使用可能なOCT信号が作成されるためには、2つの経路は、長さが一致していなければならない。しかしながら、これは、患者の動きが問題となる傾向があることを意味する。標準的なOCTシステムを使用して網膜厚さを決定するときに患者の動きを補償するために、複雑なイメージ処理を行わなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
好ましくは患者による動きの欠如に依存しない、より簡単な手順を使用して網膜厚さを測定する方法を提供することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態によると、網膜の厚さを決定するための方法が、提供される。網膜は、光ビームで照らされる。網膜によって反射されたビームが、受け取られ、反射ビーム内の自己相関信号が、網膜の厚さを決定するために使用される。
【0005】
本発明の別の実施形態によると、患者における網膜および/または眼の疾患を診断する方法が、提供される。患者の網膜は、光ビームで照らされる。網膜によって反射されたビームが、受け取られ、反射ビーム内の自己相関信号が、網膜の厚さを決定するために使用される。網膜の決定された厚さが、しきい値よりも大きいならば、その時網膜および/または眼の疾患が存在すると結論を下される。
【0006】
患者の網膜の厚さを決定するために反射ビームの自己相関信号を使用することによって、患者による動きは、補償される必要はない。様々な網膜疾患の診断はそれによって、より簡単で、より効果的である。
【0007】
本発明の実施形態の特徴および利点は、添付された図を参照して好ましい実施形態の下記の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態による、網膜の厚さが決定される方法の流れ図を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による、網膜の厚さがOCTシステムを使用して決定される方法の流れ図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付された図において、類似の特徴は、同様のラベルを持つことに留意する。
【0010】
患者の網膜によって反射される光ビームの自己相関信号は、網膜の異なる層に反射し、互いに干渉する、ビームの異なる反射によって作成される。網膜内の主要な散乱体は、神経線維層(NFL)および内節/外節(IS/OS)と網膜色素上皮(RPE)との間の層である。混合は、すべての層間で起こるけれども、主要な信号は、これらの2つの領域に反射される光の間の干渉によって作成される。各構成要素からの反射は、同じビームにおいて同時に符号化されるので、患者による動きは、問題ではない。これは、イメージ処理を簡略化する。
【0011】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による、網膜の厚さを決定する方法の流れ図が、示される。ステップ10において、光ビームが、患者の網膜の方に伝送される。ステップ12において、患者の網膜からの反射ビームが、分光計において受け取られる。患者の網膜からの反射ビームを受け取るステップ12は、積分時間にわたって実行される。
【0012】
ステップ14において、分光計が、ステップ12において受け取ったビームに高速フーリエ変換を適用し、受け取ったビームの周波数スペクトルを生成する。分光計によって生成された周波数スペクトルは、受け取ったビーム内の分散信号に起因して多重周波数を含有し、それは次に、網膜の深さ全体にわたる特徴による分散散乱に起因する。ステップ16において、プロセッサが、周波数スペクトル内の最も強い信号を探し出す。上で説明されたように、最も強い周波数は、NFLから反射された信号と、IS/OSとRPEとの間の層から反射された信号との間の干渉のために生じる。いったんこの周波数が、決定されると、次いでステップ18において、NFLと、IS/OSとRPEとの間の層との間の距離が、決定されてもよく、網膜の厚さが、推定されてもよい。
【0013】
いくつかの異なるシステムのどれでも、
図1を参照して上で述べられた方法を実行するために使用されてもよい。干渉は、同じビーム内の異なる反射の間であるので、干渉パターンは、別個のビームとの干渉を必要としない。一実施形態では、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムが、網膜の厚さを測定するために使用される。OCTシステムでは、自己相関信号は、干渉計に達する散乱物体ビーム内に存在する。自己相関信号は通常、ノイズと考えられ、OCTシステムは普通、基準ビームパワーの適切な選択によってOCT信号に対して自己相関信号を抑えるように設計される。これは、OCT信号が、基準ビームパワーおよび物体ビームパワーの関数であり、一方自己相関信号が、物体ビームパワーだけの関数であるので、可能である。しかしながら、本発明のこの実施形態によると、物体ビーム内の自己相関信号の測定が、望まれる。
【0014】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による、OCTシステムを使用して網膜の厚さを決定する方法の流れ図が、示される。ステップ30において、OCT信号の可能性が、除外され、その結果OCTシステムの分光計に達する唯一の信号は、自己相関信号であることになる。OCT信号は、最大または最小長さなどにある、極端な位置に参照経路を設定することによって最も容易に除外され、基準ビームと物体経路内の反射ビームとの間に干渉がないという結果をもたらす。しかしながら、基準アームパワーを減衰させるなどによる、OCT信号を除外する他の方法が、使用されてもよい。
【0015】
ステップ32において、光ビームが、患者の網膜の方に伝送される。ステップ34において、患者の網膜からの反射ビームが、分光計において受け取られる。普通は、このビームは、基準アーム内の信号と物体アーム内の信号との間の干渉から生じるということになり、後者は、患者の網膜から反射される。しかしながら、OCT信号は、基準経路を極端な位置に延長するなどによって、ステップ32において除外されているので、分光計によって受け取られる唯一のビームは、物体アーム内の反射ビームであり、自己相関信号は、単なるノイズ以上のように見える。
【0016】
ステップ36において、分光計が、ステップ34において受け取ったビームに高速フーリエ変換を適用し、受け取ったビームの周波数スペクトルを生成する。分光計によって生成された周波数スペクトルは、受け取ったビーム内の分散信号に起因して多重周波数を含有し、それは次に、網膜の深さ全体にわたる特徴による分散散乱に起因する。ステップ38において、プロセッサが、周波数スペクトル内の最も強い信号を探し出す。上で説明されたように、最も強い周波数は、NFLから反射された信号と、IS/OSとRPEとの間の層から反射された信号との間の干渉のために生じる。いったんこの周波数が、決定されると、次いでステップ40において、NFLと、IS/OSとRPEとの間の層との間の距離が、決定されてもよく、網膜の厚さが、推定されてもよい。
【0017】
別の実施形態では、走査型レーザ検眼鏡検査(SLO)システムが、網膜の厚さを測定するために使用される。SLOシステムにおいて普通見られるアバランシェフォトダイオード(APD)または光電子増倍管(PMT)は、患者の網膜から反射されるビームの周波数スペクトルを作成するために、分光計と置き換えられる。別法として、APDまたはPMTは、SLO機能がなお使用できるように、適所に保たれてもよいが、戻されたビームの一部は、反射ビームの周波数スペクトルを作成するために、分けられて、分光計に送られる。OCTシステムと異なり、分光計によって受け取られるビームに寄与する基準ビームはなく、そのような実施形態において使用される分光計は、OCTシステムにおいて使用されるそれよりも感度が高い必要がある。しかしながら、このより高い感度は、より長い積分時間およびはるかにより安価な電荷結合デバイス(CCD)またはOCTシステムにおいて使用される相補型金属酸化物半導体(CMOS)アレイを用いて達成されてもよい。患者の網膜からの反射ビームを受け取るステップは、このより長い積分時間にわたって実行される。プロセッサは次いで、上述のように周波数スペクトルから網膜の厚さを決定する。
【0018】
さらに別の実施形態では、固定点測定システムが、網膜の厚さを測定するために使用される。自己相関信号の明確な検出に必要とされる分光計の高感度要件は、固定点から戻される光を分析するために、低コストビデオCCDなどの、分光計内の二次元カメラを使用して達成されてもよい。
【0019】
上述の実施形態では、網膜の厚さは、分光計を使用して自己相関信号から導出される。別法として、通常の干渉分光法および可変経路不均衡が、網膜の厚さを直接測定するために使用されてもよい。さらに別の代替案として、波長可変レーザおよびフーリエ領域が、使用されてもよい。
【0020】
網膜の厚さを決定するための上述の方法は、様々な網膜および眼の疾患のスクリーニングおよび診断のための方法において使用されてもよい。そのような疾患は、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢性黄斑変性症(AMD)、類嚢胞黄斑浮腫、中心性漿液性網膜症、網膜中心静脈閉塞症、網膜中心動脈閉塞症、および緑内障を含む。網膜厚さは、より進行性の段階における上記疾患に起因する網膜の特定の内層または外層の細胞の死滅に起因してそのような疾患において劇的に増加する。それに応じて、本発明の一実施形態では、網膜の厚さを決定するための上述の方法は、そのような疾患のスクリーニングおよび/または診断のための方法における予備段階である。
【0021】
上述の方法の論理は、コンピュータプロセッサによる実行可能な形で非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶される命令として記憶されてもよいが、本方法を実行するためにOCTシステムが使用される実施形態では、OCT信号の除外は、代わりに手動で実行されてもよい。プロセッサは、汎用プロセッサ、ネットワークプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、ASIC、または多数のそのようなデバイスによって実施されてもよい。
【0022】
提示される実施形態は、例示的なだけであり、当業者は、上述の実施形態への変形が、本発明の趣旨から逸脱することなくなされてもよいことを認識するということになる。本発明の範囲は、もっぱら添付の特許請求の範囲によって規定される。
【手続補正書】
【提出日】2016年5月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
網膜の厚さを決定する方法であって、
前記網膜を光ビームで照らすステップと、
前記網膜からの反射光ビームを受け取るステップと、
前記網膜の厚さを決定するために前記反射光ビーム内の自己相関信号を使用するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記網膜の厚さを決定するために自己相関信号を使用するステップは、
周波数スペクトルを作成するために前記自己相関信号に高速フーリエ変換(FFT)を適用するステップと、
前記周波数スペクトル内の最も強い信号から前記網膜の厚さを決定するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記網膜の厚さを決定するステップは、
神経線維層(NFL)と、内節/外節(IS/OS)と網膜色素上皮(RPE)との間の層との間の距離を前記周波数スペクトル内の前記最も強い信号から決定するステップと、
前記NFLと、前記IS/OSと前記RPEとの間の前記層との間の前記決定された距離から前記網膜の厚さを推定するステップと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記物体アーム内の前記信号である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記物体アーム内の前記信号である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
患者における網膜および/または眼の疾患を診断する方法であって、
前記患者の網膜を光ビームで照らすステップと、
前記網膜からの反射光ビームを受け取るステップと、
前記網膜の厚さを決定するために前記反射光ビーム内の自己相関信号を使用するステップと、
前記網膜の前記決定された厚さが、しきい値よりも大きいならば、網膜および/または眼の疾患が存在すると結論を下すステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記網膜の厚さを決定するために自己相関信号を使用するステップは、
周波数スペクトルを作成するために前記自己相関信号に高速フーリエ変換(FFT)を適用するステップと、
前記周波数スペクトル内の最も強い信号から前記網膜の厚さを決定するステップと、
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記網膜の厚さを決定するステップは、
神経線維層(NFL)と、内節/外節(IS/OS)と網膜色素上皮(RPE)との間の層との間の距離を前記周波数スペクトル内の前記最も強い信号から決定するステップと、
前記NFLと、前記IS/OSと前記RPEとの間の前記層との間の前記決定された距離から前記網膜の厚さを推定するステップと、
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記物体アーム内の前記信号である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムの基準アーム内の信号と前記OCTシステムの物体アーム内の信号との間の干渉の可能性を除外するステップをさらに含み、前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、前記OCTシステムの前記物体アーム内の前記信号である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、走査型レーザ検眼鏡検査(SLO)システムにおいて伝送されるビームである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、固定点測定システムにおいて伝送されるビームである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、走査型レーザ検眼鏡検査(SLO)システムにおいて伝送されるビームである、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記網膜を照らすために使用される前記光ビームは、固定点測定システムにおいて伝送されるビームである、請求項6に記載の方法。
【国際調査報告】