(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-521159(P2017-521159A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(54)【発明の名称】副鼻腔形成術(Sinuplasty)向けのガイドワイヤナビゲーション
(51)【国際特許分類】
A61B 17/24 20060101AFI20170707BHJP
A61M 25/095 20060101ALI20170707BHJP
A61M 25/09 20060101ALI20170707BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20170707BHJP
A61B 5/06 20060101ALI20170707BHJP
【FI】
A61B17/24
A61M25/095
A61M25/09 516
A61B34/20
A61B5/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-501024(P2017-501024)
(86)(22)【出願日】2015年7月8日
(85)【翻訳文提出日】2017年2月27日
(86)【国際出願番号】US2015039501
(87)【国際公開番号】WO2016007591
(87)【国際公開日】20160114
(31)【優先権主張番号】62/022,607
(32)【優先日】2014年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/052,391
(32)【優先日】2014年9月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/792,823
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516389190
【氏名又は名称】アクラレント インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Acclarent, Inc.
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ゴバリ・アサフ
(72)【発明者】
【氏名】ケステン・ランディ・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】アルトマン・アンドレス・シー
(72)【発明者】
【氏名】ジェンキンス・トーマス・アール
(72)【発明者】
【氏名】グリナー・バディム
【テーマコード(参考)】
4C160
4C167
【Fターム(参考)】
4C160MM03
4C160MM06
4C167AA29
4C167BB02
4C167BB11
4C167BB12
4C167BB16
4C167BB40
4C167BB44
4C167BB61
4C167CC15
4C167CC16
(57)【要約】
患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されている遠位端を有するガイドワイヤを含む装置であって、このガイドワイヤは内腔を有する。この装置はまた、内腔を横断し、遠位端を照らすように構成されている光ファイバーと、光ファイバーに巻き付けられ、遠位端で内腔内に位置するコイルであって、コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されているコイルと、を含む。プロセッサは、信号を受信し、この信号に応じて、遠位端の位置を評価するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されている遠位端を有するガイドワイヤであって、内腔を有する、ガイドワイヤと、
前記内腔を横断し、前記遠位端を照らすように構成されている、光ファイバーと、
前記光ファイバーに巻き付けられ、前記遠位端で前記内腔内に位置するコイルであって、前記コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されている、コイルと、
前記信号を受信し、前記信号に応じて前記遠位端の位置を評価するように構成されている、プロセッサと、を含む、装置。
【請求項2】
前記磁界を発生させるように構成されている、前記副鼻腔に近接して固定的に位置決めされた1つ又は2つ以上の磁界発生器を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記1つ又は2つ以上の磁界発生器の位置を前記患者と位置合わせするように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記内腔を横断し、前記ガイドワイヤを安定化するように構成されている、コアワイヤを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記遠位端の位置のしるしを前記患者の表示された画像に組み込むように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、受信した前記患者の画像中の前記副鼻腔を認識し、前記表示された画像に前記認識した副鼻腔を示すように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
装置であって、
患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されている遠位端を有するガイドワイヤであって、内腔を有する、ガイドワイヤと、
前記内腔を横断し、前記ガイドワイヤを安定化するように構成されている、コアワイヤと、
前記コアワイヤを取り囲んで、前記遠位端で前記内腔内に位置するコイルであって、前記コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されている、コイルと、
前記信号を受信し、前記信号に応じて前記遠位端の位置を評価するように構成されている、プロセッサと、を含む、装置。
【請求項8】
前記磁界を発生させるように構成されている、前記副鼻腔に近接して固定的に位置決めされた1つ又は2つ以上の磁界発生器を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記1つ又は2つ以上の磁界発生器の位置を前記患者と位置合わせするように構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記内腔を横断し、前記遠位端を照らすように構成されている、光ファイバーを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記遠位端の位置のしるしを前記患者の表示された画像に組み込むように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、受信した前記患者の画像中の前記副鼻腔を認識し、前記表示された画像に前記認識した副鼻腔を示すように構成されている、請求項11に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第62/022,607号(2014年7月9日出願、名称「Guidewire Navigation for Sinuplasty」)に対する優先権を主張する。
【0002】
本願はまた、参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第62/052,391号(2014年9月18日出願、名称「Guidewire Navigation for Sinuplasty」)に対する優先権を主張する。
【0003】
(共同研究に関する表明)
本願で開示する発明の主題は、特許請求された発明の実際の出願日以前に有効であった共同研究契約の1人、若しくは2人以上の当事者によって、又はその代わりに開発され、特許請求された発明は、これらの当事者によって得られた。特許請求された発明は、共同研究契約の範囲内で行われた活動の結果として得られたものであった。共同研究契約の当事者は、Biosense Webster(Israel)Ltd.及びAcclarent,Inc.を含む。
【0004】
(発明の分野)
本発明は、一般に侵襲的手術で使用される機器、具体的には、かかる手術で使用されるガイドワイヤに関する。
【背景技術】
【0005】
副鼻腔形成術など、特に副鼻腔手術において、手術中の機器の位置決めは、副鼻腔が脳及び視神経など敏感な特徴に近接しているために重要である。ガイドワイヤの位置決めなど、かかる機器の位置決めを容易にする様々な方法は、特許文献で既知である。
【0006】
例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2012/0265094号(Goldfarbら)は、ガイドワイヤの経鼻挿入及び位置決めを容易にするために使用可能な方法を記載している。この方法は、内視鏡を用いてガイドワイヤを直接観察することを含む。
【0007】
その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2012/0078118号(Jenkinsら)は、点灯するガイドワイヤ装置を記載している。この開示は、徹照をもたらすために使用されてよく、対象組織の可視化を容易にすることがある。
【0008】
本特許出願中に参照により援用される文献は、いずれかの用語がこれらの援用文献において本明細書に明確に又は暗示的になされる定義と矛盾する形で定義されている場合には本明細書中の定義のみが考慮されるべきである点を除いて、本出願の一部とみなされるものとする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されている遠位端を有するガイドワイヤであって、内腔を有するガイドワイヤと、
内腔を横断し、遠位端を照らすように構成されている光ファイバーと、
光ファイバーに巻き付けられ、遠位端で内腔内に位置するコイルであって、コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されているコイルと、信号を受信し、この信号に応じて遠位端の位置を評価するように構成されているプロセッサと、を含む装置を提供する。
【0010】
開示した実施形態において、この装置はまた、副鼻腔に近接して固定的に位置決めされ、磁界を発生させるように構成されている、1つ又は2つ以上の磁界発生器を含んでよい。典型的に、プロセッサは、1つ又は2つ以上の磁界発生器の位置を患者と位置合わせするように構成されている。
【0011】
更なる開示した実施形態において、この装置はまた、内腔を横断し、ガイドワイヤを安定化させるように構成されているコアワイヤを含む。
【0012】
更なる開示した実施形態において、プロセッサは、遠位端の位置のしるしを表示された患者の画像に組み込むように構成されている。典型的に、プロセッサは、受信した患者の画像中の副鼻腔を認識し、表示された画像に認識した副鼻腔を示すように構成されている。
【0013】
遠位端を有するガイドワイヤを準備することであって、このガイドワイヤは内腔を有することと、
遠位端を照らすように構成されている光ファイバーを挿入して、内腔を横断させることと、
コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されているコイルを光ファイバーに巻き付けることと、
遠位端で内腔内にコイルを位置付けることと、
ガイドワイヤの遠位端を患者の副鼻腔に近接させて挿入することと、受信した信号に応じて遠位端の位置を評価することと、を含む、本発明の実施形態による方法が更に提供される。
【0014】
遠位端を有し、患者の副鼻腔に近接させて挿入するように構成されているガイドワイヤであって、内腔を有するガイドワイヤと、
内腔を横断し、ガイドワイヤを安定化させるように構成されているコアワイヤと、
コアワイヤを取り囲んで遠位端で内腔内に位置するコイルであって、コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されているコイルと、信号を受信し、この信号に応じて遠位端の位置を評価するように構成されているプロセッサと、を含む、本発明の実施形態による装置が更に提供される。
【0015】
以下の本開示の実施形態の詳細な説明を図面と併せ読むことで本開示のより完全な理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態による、副鼻腔手術システムの概略図である。
【
図2】本発明の実施形態による、
図1のシステムを使用した手術患者の頭部の概略図である。
【
図3A】本発明の実施形態による、ガイドワイヤの概略図である。
【
図3B】本発明の実施形態による、ガイドワイヤの概略図である。
【
図4A】本発明の別の実施形態による、ガイドワイヤの概略図である。
【
図4B】本発明の別の実施形態による、ガイドワイヤの概略図である。
【
図5A】本発明の更に別の実施形態による、ガイドワイヤの概略図である。
【
図5B】本発明の更に別の実施形態による、ガイドワイヤの概略図である。
【
図6】本発明の実施形態による、副鼻腔手術を実施するために行われる工程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
概要
典型的な副鼻腔形成術処置では、ガイドワイヤの遠位先端部が、副鼻腔内の処置が実行される部位を超えて位置決めされるまで、患者の副鼻腔にガイドワイヤが挿入される。遠位先端部がそのように位置決めされると、収縮状態のバルーンが、処置部位に到達するまでガイドワイヤに沿って摺動する。次いで、バルーンは、副鼻腔形成術処置を実行するために膨張し、バルーンの膨張によって、典型的に、バルーンの接触を受ける部位にある要素を分離させる。
【0018】
ガイドワイヤの遠位先端部は、典型的に、脳、眼、及び/又は視神経など患者の重要な特徴にごく近接するため、この先端部を正確に位置決めすることは極めて重要である。従来技術の副鼻腔形成術システムは、ガイドワイヤ内の光ファイバーを使用して、可視光で先端部を照らすことによって遠位先端部を追跡する。処置を実施する医師は、患者の皮膚から放出される光を観察し、この観察結果を使用して先端部を追跡する。しかしながら、遠位先端部から生じ、皮膚から放出される光は、血液、軟骨、及び骨などの要素によって分散され、吸収されており、したがって、医師に見える光では、医師が先端部の位置を正確に把握することができない。
【0019】
本発明の実施形態は、医師に別の追跡方法を提供することによって、この問題を克服する。患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されているガイドワイヤは、内腔を備えて形成される。内腔を横断する光ファイバーは、ガイドワイヤの遠位端を照らすように構成されている。コイルは光ファイバーに巻き付けられ、コイルはガイドワイヤの遠位端で内腔内に位置する。光ファイバーにコイルを巻き付けることによって、ガイドワイヤの遠位端にある空間が確実に有効利用されるようにする。コイルは、コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成する。プロセッサはこの信号を受信し、受信した信号に応じてガイドワイヤの遠位端の位置を評価する。
【0020】
コイルとの相互作用に使用される磁界は、患者の頭部に固定されたフレームに配置される、磁界発生器から生成されてよい。
【0021】
プロセッサは、典型的に、評価された位置を使用して、患者の画像に遠位先端部の位置のしるしを重ね合わせ、この重ね合わせにより、医師は、ガイドワイヤの位置を正確に追跡できる。
【0022】
システムの説明
ここで、副鼻腔手術システム20の概略図である
図1及び本発明の実施形態によるシステムを使用した手術患者22の頭部の概略図である
図2を参照する。システム20は、典型的に、患者22の副鼻腔における副鼻腔形成術の処置中に使用される。かかる副鼻腔形成術処置に先立って、一連の磁界発生器24は、典型的に、患者の頭部に固定されるフレーム26に発生器を組み入れることによって、患者の頭部に固定される。以下に記載するように、磁界発生器は、患者の副鼻腔に挿入されるガイドワイヤ28を追跡できるようにする。
【0023】
発生器24などシステム20の要素は、1つ又は2つ以上のメモリと通信する処理ユニットを備える、システムプロセッサ40によって制御されてよい。プロセッサ40は、キーパッド及び/又はマウス若しくはトラックボールなどのポインティングデバイスを典型的に含む、動作制御装置51を備えるコンソール50内に実装され得る。コンソール50はまた、例えばカテーテル24の近位端52など、システム20の他の要素に接続され得る。医師54は、処置を実行しつつ、動作制御装置を使用してプロセッサと対話し、プロセッサは、システム20によって生成される結果をスクリーン56上に提示してよい。
【0024】
プロセッサ40は、プロセッサのメモリ内に記憶されたソフトウェアを用いてシステム20を操作する。ソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して、電子的形態でプロセッサ40にダウンロードされてもよいし、又は代替的若しくは追加的に、磁気メモリ、光メモリ、若しくは電子メモリなどの、非一時的な有形媒体上に提供かつ/若しくは記憶されてもよい。
【0025】
プロセッサ40は、とりわけ磁界発生器24の操作及び較正でソフトウェアを使用する。発生器は、異なる周波数の交番磁界をフレーム26に近接した領域に送信するように動作する。患者への配置に先立って、フレーム内の発生器は、フレームに対して既知の位置及び方向で領域内にコイルを位置決めすることによって較正されてよい。信号は、交番磁界によってコイルに誘起され、プロセッサはこの信号を取得し、記録する。次いで、プロセッサはコイルの位置及び方向とこれらの位置及び方向に対して記録された信号との較正関係を構築する。
【0026】
較正関係が構築されると、フレームは、患者の頭部に配置されてよい。配置後、フレームは所定の位置に固定され、例えば、フレームが取り付けられた患者の頭部を多数の異なる角度から撮像することによって、患者の頭部の外部特徴と位置合わせされる。フレームの位置合わせによって、磁界発生器も患者の外部特徴と位置合わせされる。あるいは、又は加えて、位置合わせは、患者の外部特徴及びフレームに対して、1つ又は2つ以上の既知の位置及び方向でコイルを配置することを含んでよい。Carto(登録商標)システム(Biosense Webster(Diamond Bar,CA))は、磁界によって照射された領域内にあるコイルの位置及び方向を検出するために、本明細書に記載のシステムに類似のシステムを使用する。
【0027】
患者の外部特徴との位置合わせに加えて、この位置合わせは、典型的に、計画された副鼻腔形成術処置に先立って、典型的に取得済みの患者の副鼻腔画像と位置合わせすることを含む。使用される画像は、典型的に、CT(コンピューター断層撮影)、MRI(磁気共鳴像)、若しくは超音波画像、又はかかる画像の組み合わせを含む。したがって、フレーム26は、患者の副鼻腔及び患者の外部特徴と位置合わせされている。
【0028】
図3A及び
図3Bは、本発明の実施形態による、ガイドワイヤ28の概略図である。
図3Aは、ガイドワイヤの概略縦断面であり、
図3Bは、線IIIB−IIIBで切断した、ガイドワイヤの概略断面である。ガイドワイヤ28は、内側内腔82を有する外側コイル80を備え、このコイルは、典型的に、316ステンレス鋼、チタン、コバルトクロム、ニチノール、MP35N合金鋼など非強磁性材料で形成される(ただし、コイルはこれらの材料に限定されない)。一実施形態において、コイルの典型的な公称外径及び公称内径は、それぞれ0.9mm及び0.6mmである。ガイドワイヤは、遠位端30と、近位端32と、を有する。
【0029】
先細のニチノールコアワイヤ84は、内腔の長さを横断し、このコアワイヤは、遠位端86と、近位端88と、を有する。遠位端におけるコアワイヤの先細部は、典型的に、芯なし研削によって形成される。開示した実施形態において、コアワイヤの近位径は0.25mm〜0.35mmの範囲であり、遠位径は0.01mm〜0.015mmである。コアワイヤの細長部の典型的な長さは10cmであり、一方、コアワイヤ全体の典型的な長さは40cm〜80cmの範囲である。コアワイヤ84は、典型的に、少なくとも2つの位置で、通常、はんだ付けによって外側コイル80に取り付けられることによって、ガイドワイヤの形状を安定化するために使用される。コアワイヤは、取り付け時に、とりわけ、ユーザーが近位端を回転させるときに、ガイドワイヤが「巻き上がる」ことを阻止する、曲げ及び捩り特性をガイドワイヤにもたらす。ニチノールの超弾性によって、ガイドワイヤは、相当な曲げを受けることができ、一方、それにもかかわらず曲がっていない状態に戻ることができる。
【0030】
コアワイヤ84に加えて、光ファイバー90は、内腔の長さを横断するように、内腔82に挿入される。光ファイバーの遠位端92は、外側コイル80に接続され、その終端として機能する透明レンズ96に近接するように構成されている。ランプ(図示なし)は、光ファイバーの近位端98と結合され、可視光でレンズ96を照らすようにプロセッサ40によって操作される。光ファイバー90は、1本の光ファイバー素線を含んでよい。あるいは、光ファイバー90は、2本以上の光ファイバー素線を含んでよい。
【0031】
光ファイバー90は、典型的に、プラスチック又はガラスで形成される。プラスチックファイバーは、典型的にガラスファイバーよりも低い透過率を有するが、ファイバーが鋭角に曲げられた場合に破断しにくいことがある。一実施形態において、光ファイバー90は、250マイクロメートルの直径をそれぞれ有する、2本のプラスチック素線を含む。別の実施形態において、光ファイバー90は、150マイクロメートル又は200マイクロメートルの直径を有する1本のガラス素線を含む。
【0032】
光ファイバーの内腔82への挿入に先立って、磁界検出コイル100は、光ファイバー90の遠位端92に巻き付けられる。したがって、挿入後には、検出コイルはガイドワイヤ28の遠位端30に位置決めされる。したがって、検出コイルは、光ファイバー90の外径に相当する内径を有する。いくつかの実施形態において、検出コイルの内周と光ファイバーの外周との間には、わずかな間隙(典型的に約25マイクロメートル)が存在する。一実施形態において、コイル100は、0.45mmの外径を有する。しかし、他の実施形態は、0.45mmよりも大きい又は小さいコイル外径を有してよい。コイル100の2つの端部は、内腔82の長さを横断する導線104によって典型的に接続される。導線は、典型的にコンソール50内で回路に接続され、このコンソールは、プロセッサ40がコイル100の2つの端部によって生成された信号レベルを測定し、記録できるように構成されている。あるいは、信号レベルは、少なくとも部分的に無線で回路に伝達されてよい。
【0033】
図4A及び
図4Bは、本発明の別の実施形態による、ガイドワイヤ128の概略図である。
図4Aは、ガイドワイヤ128の概略縦断面であり、
図4Bは、線IVB−IVBで切断した、ガイドワイヤの概略断面である。ガイドワイヤ128は、遠位端130と、近位端132と、を有する。以下に記載の相違点は別として、ガイドワイヤ128の操作はガイドワイヤ28(
図3A及び3B)の操作と概ね同様であり、両方のガイドワイヤ28及び128において同じ参照番号で示されている要素の構造及び操作は概ね同様である。したがって、ガイドワイヤ128は、ガイドワイヤ28の代わりにシステム20で使用されてよい。
【0034】
ガイドワイヤ28とは対照的に、ガイドワイヤ128内のコイル100は、光ファイバー90に巻き付けられていない。むしろ、コイル100は、ガイドワイヤ128の遠位端において、すなわち、遠位端130において、内腔82内に位置決めされており、コアワイヤ84及び光ファイバー90の両方から分離している。コイルからの信号レベルは、
図3A、3Bを参照して上述した回路に転送され、プロセッサ40が信号レベルを測定し、記録できるようにする。これもまた上述したように、この転送は、ワイヤ104によって、又は無線で行われてよい。
【0035】
ガイドワイヤ128はまた、内腔82の長さにわたって延在する、先細のコアワイヤ84を備える。ガイドワイヤ28に関しては、ガイドワイヤ128を安定化させるためにコアワイヤ84が機能する。
【0036】
図5A及び
図5Bは、本発明の更に別の実施形態による、ガイドワイヤ228の概略図である。
図5Aは、ガイドワイヤ228の概略縦断面であり、
図5Bは、線VB−VBで切断した、ガイドワイヤの概略断面である。ガイドワイヤ228は、遠位端230と、近位端232と、を有する。以下に記載の相違点は別として、ガイドワイヤ228の操作はガイドワイヤ28(
図3A及び3B)の操作と概ね同様であり、両方のガイドワイヤ28及び228において同じ参照番号で示されている要素の構造及び操作は概ね同様である。したがって、ガイドワイヤ228は、ガイドワイヤ28の代わりにシステム20で使用されてよい。
【0037】
ガイドワイヤ228では、コイル100は、コアワイヤ84の遠位端86を取り囲むように構成されている。典型的に、コイル100の内径はコアワイヤ84の外径よりも大きく、コイルは、エポキシセメントなど任意の簡便な手段で(図示なし)コアワイヤに固定されてよい。コイルによって生成される信号レベルは、ほぼガイドワイヤ28及び128について上述したとおりにプロセッサ40に転送される。ガイドワイヤ228のいくつかの実施形態において、機能及び特性の点で光ファイバー90に類似であり、内腔82に位置し、その長さを横断する光ファイバーが存在する。あるいは、図に示したように、ガイドワイヤ228内に光ファイバーは存在しない。
【0038】
副鼻腔形成術処置では、ガイドワイヤ28、128、又は228などガイドワイヤが副鼻腔に挿入される。コイル100に結合された回路は、コイルから信号を取得し、一方、発生器24はその磁界を送信している。プロセッサは、上記の較正関係を信号に適用し、これもまた上述した位置合わせを共に使用して、コイルの位置及び方向を検出する。コイル、すなわち、ガイドワイヤの遠位先端部の位置及び方向のしるしは、患者の副鼻腔の位置合わされた画像に重ね合わされてよく、この画像は、典型的に、処置に先立って取得されたものである。使用される画像は、典型的に、CT(コンピューター断層撮影)、MRI(磁気共鳴像)、若しくは超音波(US)画像、又はかかる画像の組み合わせを含む。副鼻腔及びガイドワイヤの遠位先端部の合成画像は、スクリーン56(
図1)上で医師54に表示されてよい。リアルタイムの手術でのガイドワイヤのかかる使用法に関するより詳細な説明は、以下の
図6のフローチャートに関して行う。
【0039】
図6は、本発明の実施形態による、副鼻腔手術の実施に関して行われる工程のフローチャートである。手術は、例として末梢副鼻腔の口及び流出路で実施されることを前提とするが、当業者は、変更するべきところは変更して他の種類の副鼻腔手術についてもこの説明を適応させることができるであろう。
【0040】
フローチャートの工程では、本明細書で上述したもののうちの1つなどガイドワイヤの遠位先端部が、上記の磁気追跡システムによって、手術中にリアルタイムで追跡されることを前提とする。明確にするために、以下のフローチャートの説明では、ガイドワイヤ28を使用することを前提とする。当業者は、ガイドワイヤ128又はガイドワイヤ228など他のガイドワイヤについては説明を変更できるであろう。
【0041】
内視鏡の遠位先端部など手術中に使用される他の機器の遠位先端部はまた、当該技術分野で周知のように、可撓性又は剛性機器の遠位先端部に対応のコイルを組み込むことによって、磁気追跡システムによって追跡されてよい。典型的に、内視鏡下機能的副鼻腔手術(FESS)及びバルーンFESS、すなわち、バルーン副鼻腔形成術など鼻科手術に使用されてよい、かかる機器は市販されている。
【0042】
剛性機器では、磁気追跡システムが、コイルから受信した信号を変換するのに必要な空間的調整を行うようにプログラミングされている場合、追跡コイルは、代わりに機器の近位部に位置決めされてよい。かかる追跡方法は、当該技術分野において周知である。
【0043】
準備工程300では、手術対象組織の「原」画像を入手する。原画像は、頭蓋のCT画像、MRI画像、又はUS画像を含んでよい。いくつかの実施形態において、複数のかかる画像を組み合わせ、組み合わせた画像の位置合わせ後に、生成した合成画像を原画像として使用する。画像は、典型的にDigital Imaging and Communications in Medicine(DICOM)形式である。
【0044】
第1分析工程302では、原画像を分析して、画像内の副鼻腔構造を分離させる。この分析は、異なる構造を生成するように、画像から得たポイントグラウドに認識アルゴリズムを適用する。このアルゴリズムを使用して、画像を分割し、分割した部分を三次元(3D)構造に形成する。
【0045】
使用するアルゴリズムは、参照によって本明細書に組み込まれる、論文「Comparison of 3D Segmentation Algorithms for Medical Imaging」,by Hakan et al.,published in the Twentieth IEEE International Symposium on Computer−Based Medical Systems,2007,CBMS‘07に記載のアルゴリズムなど「領域拡張法(seeded region growing)」アルゴリズムに基づいていてよい。あるいは、又は加えて、本明細書に記載の認識は、OsiriX 6.5画像処理ソフトウェア(Pixmeo(Bernex,Geneva,Switzerland))又はMimicsソフトウェア(Materialise Inc.(Leuven,Belgium))など市販のソフトウェアを使用して実行してよい。
【0046】
生成された3D構造内のポイントは、任意の所与の構造を変換可能にする座標を有する。例えば、所与の構造では平行移動若しくは回転が行われてよい、又は他の種類の変換がこの構造に適用されてよい。
【0047】
画像操作工程304では、工程302で生成した3D構造をスクリーン(本明細書では、例としてスクリーン56を前提とする)上で医師54に提示する。医師は、手術領域が明確に見えるように、動作制御装置51を使用して画像を操作する。この目的に向けて、医師は、画像の回転、パン、及び/若しくはズームを行ってよく、並びに/又は、1つ若しくは2つ以上の画像の断面を生成してよい。加えて、医師は、様々な構造の透明度及び/又は色を変更してよい。操作は、典型的に、手術領域を含む領域のハイライトを含む。ここで流出路とみなされるものについて、かかるハイライトは、操作した画像に副鼻腔流出路認識アルゴリズムを適用することによって簡便に達成されてよい。この認識は、工程302で上述したアルゴリズムに類似のものを使用してよく、及び/又はこれもまた上述した市販のソフトウェアを使用して実施してよい。
【0048】
工程304で生成してよい他の画像としては、予定されている手術工程、機器の取る経路、流出路に近接する構造の表示が挙げられてよい。
【0049】
工程304は、副鼻腔手術の実施に先立って行われる画像準備フェーズを完了させる。フローチャートの以下の工程は、手術中に行い得る行動を説明する。
【0050】
機器準備工程306では、手術中に追跡できるように、手術中に使用する機器を準備する。これら機器は、上述したように、検出コイル100を使用してシステム20によって追跡され得る、ガイドワイヤ28を含む。
【0051】
機器はまた、典型的に、内視鏡を含み、1つ又は2つ以上の可撓性機器及び1つ又は2つ以上のカテーテルも含んでよい。機器は、把持用鉗子、切開用鉗子(Blakesly鉗子及びBlakeslyスルーカッティング鉗子など)、灌流カニューレ、吸引カニューレ(Frazier及びYankauer吸引カニューレなど)、ボールチッププローブ、副鼻腔シーカー、Freerエレベーター、Coddleエレベーター、他のエレベーター、J型キュレット又は他のキュレット、パンチ(マッシュルームパンチなど)、注射針、持針器、単極又は両極性電気メスプローブ、RFアブレーションプローブ、レーザーエネルギー伝送プローブ、電動又は手動マイクロデブリーダ、シェーバー、ドリル、又はバーのうちの、1つ又は2つ以上を更に含んでよいが、これらに限定されない。
【0052】
使用されるすべての機器は、位置センサを含んでよい(本明細書では、機器に取り付けられた電磁気位置センサを備えることを前提とする)。かかるセンサは、典型的に、コイル100に類似のコイルを備え、コイルに追跡信号を誘起する発生器24からの磁界を使用してシステム20によって追跡されるように構成されてよい。あるいは、センサは、ホール効果を使用して追跡信号を生成するように構成されてよい。剛性機器の場合、センサは、機器の遠位部分と既知の一定の空間関係にある機器の近位部分に取り付けられてよい。機器が可撓性の場合、センサは、機器の遠位部分に取り付けられる。
【0053】
場合によっては、センサは、製造時点で機器に組み込まれてよい。他の場合では、手術で機器を使用するのに先立って、1つ又は2つ以上のセンサをその機器に取り付けることが望ましいことがある。かかる取り付けの実行方法は、どちらも「Adapter for Attaching Electromagnetic Image Guidance Components to a Medical Device」という名称である、米国特許第8,190,389号及び米国特許出願公開第2012/0245456号に記載されており、これらの特許は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0054】
最後のリアルタイム処置工程308では、医師54は発生器24を起動させて、機器追跡プロセスを開始する。医師はまた、1つ又は2つ以上の画像、典型的に多数の画像パネルをスクリーン56上に表示する。表示した画像は、典型的に、処置で使用される内視鏡で形成されたリアルタイム画像及び工程304で準備して生成した画像を含む。
【0055】
内視鏡の遠位端の位置及び方向のしるしは、工程304で生成した流出路の画像と位置合わせされて、重ね合わされてよい。同様に、ガイドワイヤ28の遠位先端部の位置及び方向のしるしはまた、流出路の画像と位置合わせされて、重ね合わされてよい。
【0056】
他の機器が患者に挿入されるため、それらの位置及び方向も流出路の画像に重ね合わされてよい。
【0057】
上記の内視鏡画像は、画像操作工程304で生成した流出路の画像及び画像操作工程で生成してよい他の構造の1つ又は2つ以上の画像に重ね合わされてよい。
【0058】
典型的に、スクリーン56上に表示される画像は、画像の所望の部分を見えやすくし、提示された画像の「ノイズ」を減少させるように、医師によって操作されてよい。かかる操作は、典型的に、ガイドワイヤ28など使用する機器の遠位先端部のしるしを含む画像の内側部分を見やすくするように、医師が、画像の一部、典型的に「外側」部分を少なくとも部分的に透明化できることを含む。あるいは、又は加えて、この操作は、医師が、工程302で分割した特定の解剖学的構造を示す画像の部分に「偽」色を適用することを含んでよい。
【0059】
ガイドワイヤ28の遠位先端部の位置及び方向をリアルタイムで把握できるため、ガイドワイヤの遠位端に近接する組織の断面、つまりスライスが、システム20によって生成され、スクリーン56上に表示されてよい。例えば、ガイドワイヤの遠位先端部の前方にある組織の断面が表示されてよい。
【0060】
スクリーン56上に提示されてよい他の画像としては、予定されている手術工程、機器の取る経路、手術する構造に接する構造の表示が挙げられてよい。上記のように、かかる画像は、典型的に画像操作工程304で生成される。
【0061】
様々な画像パネルなどスクリーン56上の画像は、制御装置51を使用して作動及び/又は調整されてよいが、いくつかの実施形態において、医師54は、かかる作動又は調整に、音声操作又は別の非触覚操作方法を使用する。
【0062】
上記に述べた実施形態は実として挙げたものであり、本発明は上記に具体的に示し、説明したものに限定されない点は理解されよう。むしろ、本発明の範囲は、上記されている種々の特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせと、前述の説明を読むことに基づいて当業者が想起するであろう、先行技術に開示されていない変形例及び修飾との両方を含む。
【0063】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されている遠位端を有するガイドワイヤであって、内腔を有する、ガイドワイヤと、
前記内腔を横断し、前記遠位端を照らすように構成されている、光ファイバーと、
前記光ファイバーに巻き付けられ、前記遠位端で前記内腔内に位置するコイルであって、前記コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されている、コイルと、
前記信号を受信し、前記信号に応じて前記遠位端の位置を評価するように構成されている、プロセッサと、を含む、装置。
(2) 前記磁界を発生させるように構成されている、前記副鼻腔に近接して固定的に位置決めされた1つ又は2つ以上の磁界発生器を備える、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記プロセッサは、前記1つ又は2つ以上の磁界発生器の位置を前記患者と位置合わせするように構成されている、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記内腔を横断し、前記ガイドワイヤを安定化するように構成されている、コアワイヤを備える、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記プロセッサは、前記遠位端の位置のしるしを前記患者の表示された画像に組み込むように構成されている、実施態様1に記載の装置。
【0064】
(6) 前記プロセッサは、受信した前記患者の画像中の前記副鼻腔を認識し、前記表示された画像に前記認識した副鼻腔を示すように構成されている、実施態様5に記載の装置。
(7) 方法であって、
遠位端を有するガイドワイヤを準備することであって、前記ガイドワイヤが内腔を有する、ことと、
前記遠位端を照らすように構成されている光ファイバーを挿入して、前記内腔を横断させることと、
コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されている前記コイルを、前記光ファイバーに巻き付けることと、
前記遠位端で前記内腔内に前記コイルを位置付けることと、
患者の副鼻腔に近接させて前記ガイドワイヤの前記遠位端を挿入することと、
前記信号を受信し、前記受信した信号に応じて前記遠位端の位置を評価することと、を含む、方法。
(8) 前記磁界を発生させるように構成されている、1つ又は2つ以上の磁界発生器を前記副鼻腔に近接して固定的に位置決めすることを含む、実施態様7に記載の方法。
(9) 前記1つ又は2つ以上の磁界発生器の位置を前記患者と位置合わせすることを含む、実施態様8に記載の方法。
(10) コアワイヤを挿入して前記内腔を横断させることを含み、前記コアワイヤが前記ガイドワイヤを安定化するように構成されている、実施態様7に記載の方法。
【0065】
(11) 前記遠位端の位置のしるしを前記患者の表示された画像に組み込むことを含む、実施態様7に記載の方法。
(12) プロセッサによって、前記患者の受信された画像中の前記副鼻腔を認識することと、前記表示された画像に前記認識された副鼻腔を示すことと、を含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 装置であって、
患者の副鼻腔に近接して挿入されるように構成されている遠位端を有するガイドワイヤであって、内腔を有する、ガイドワイヤと、
前記内腔を横断し、前記ガイドワイヤを安定化するように構成されている、コアワイヤと、
前記コアワイヤを取り囲んで、前記遠位端で前記内腔内に位置するコイルであって、前記コイルと相互作用する磁界に応じて信号を生成するように構成されている、コイルと、
前記信号を受信し、前記信号に応じて前記遠位端の位置を評価するように構成されている、プロセッサと、を含む、装置。
(14) 前記磁界を発生させるように構成されている、前記副鼻腔に近接して固定的に位置決めされた1つ又は2つ以上の磁界発生器を備える、実施態様13に記載の装置。
(15) 前記プロセッサは、前記1つ又は2つ以上の磁界発生器の位置を前記患者と位置合わせするように構成されている、実施態様14に記載の装置。
【0066】
(16) 前記内腔を横断し、前記遠位端を照らすように構成されている、光ファイバーを備える、実施態様13に記載の装置。
(17) 前記プロセッサは、前記遠位端の位置のしるしを前記患者の表示された画像に組み込むように構成されている、実施態様13に記載の装置。
(18) 前記プロセッサは、受信した前記患者の画像中の前記副鼻腔を認識し、前記表示された画像に前記認識した副鼻腔を示すように構成されている、実施態様17に記載の装置。
【国際調査報告】