(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-521703(P2017-521703A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(54)【発明の名称】アシスタンステンプレートを備えるチュートリアルモデル
(51)【国際特許分類】
G09B 5/02 20060101AFI20170707BHJP
G03B 17/18 20060101ALI20170707BHJP
H04N 5/232 20060101ALI20170707BHJP
【FI】
G09B5/02
G03B17/18 Z
H04N5/232 220
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-574007(P2016-574007)
(86)(22)【出願日】2015年6月16日
(85)【翻訳文提出日】2017年1月23日
(86)【国際出願番号】FR2015051590
(87)【国際公開番号】WO2015193605
(87)【国際公開日】20151223
(31)【優先権主張番号】1455505
(32)【優先日】2014年6月16日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516376695
【氏名又は名称】ユエ,アントワーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ユエ,アントワーズ
【テーマコード(参考)】
2C028
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2C028AA10
2C028BB04
2H102AA19
2H102AA71
2H102BA01
2H102BB22
5C122DA03
5C122DA04
5C122DA09
5C122EA48
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5C122FK34
5C122FK37
5C122FK42
5C122GA34
5C122HA01
(57)【要約】
本発明は、フレームの記録を支援するためのアシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備え、フレームの記録がフィルム又は一連の画像又は1つの画像に関するフレームワークに組み込むことができるラッシュである、チュートリアルモデルに関し、本発明はまた、フレームワーク及びフレームワークに組み込まれるラッシュを備え、ラッシュがこうしたモデルから生成されることを特徴とするフィルム又は一連の画像又は1つの画像と、本発明に係るパーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像を設計するための方法と、ユーザがフレームワークに組み込むことができるフレームを記録するのを助けるための教示式のコーチング方法と、ユーザがプロの動作を学習するのを助けるための教示式のコーチング方法に関する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのフレームの記録を支援するためのアシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備え、前記アシスタンステンプレートが、少なくとも1つのアシスタンストレーシングと、持続時間、焦点距離、動き、光、コントラスト、フレーミングフォーマット、ボックス配向フォーマット、及び画像フォーマットから選択された前記フレームの特徴を表す少なくとも1つの要素とを備えることを特徴とするモデル。
【請求項2】
前記アシスタンステンプレートが、少なくとも1つのアシスタンストレーシング、持続時間を表す1つの要素、及びボックス配向フォーマットを表す1つの要素を備えることを特徴とする請求項1に記載のモデル。
【請求項3】
前記アシスタンステンプレートが、少なくとも1つのアシスタンストレーシングと、持続時間、水平又は垂直ボックス配向フォーマット、及び画像フォーマットを表す要素とを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモデル。
【請求項4】
前記アシスタンステンプレートが、少なくとも1つのアシスタンストレーシングと、持続時間、焦点距離、動き、光、コントラスト、フレーミングフォーマット、ボックス配向フォーマット、及び画像フォーマットを表す要素とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のモデル。
【請求項5】
前記モデルが少なくとも1つのシーケンスを備え、前記シーケンスが、前記記録を支援するための前記アシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のモデル。
【請求項6】
前記記録を支援するための前記アシスタンステンプレートが、前記フレームをフレームワークに組み込むことができるようにするのに必要とされる前記特徴を備え、前記フレームワークが、前記モデルに含まれる前記フレーム及び/又はシーケンスが存在しない、フィルム又は一連の画像又は1つの画像であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のモデル。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のモデルを備えることを特徴とするビデオフィルム。
【請求項8】
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のモデルを備えることを特徴とする一連の画像。
【請求項9】
コミックストリップであることを特徴とする請求項8に記載の一連の画像。
【請求項10】
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のモデルを備えることを特徴とする画像。
【請求項11】
フレームが請求項7に記載のフィルムから抽出されることを特徴とする、少なくとも1つの前記フレームを備える一連の画像又は1つの画像。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像の分野に関する。より具体的には、少なくとも1つのフレームの記録を支援するための少なくとも1つのアシスタンステンプレートを備えるチュートリアルモデルをユーザが利用できるようにすることに関し、モデルは、パーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像を形成するべく本明細書で定義されるようにフレームワークに組み込むことができるラッシュの生成を可能にする。本発明は、ユーザが記録したラッシュが統合される、パーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像をユーザが利用できるようにすることをさらに含む。
【背景技術】
【0002】
コンパクトカメラ及びスマートフォンなどのパーソナライズされたビデオ及び写真撮影装置の分野は、この数年間で飛躍的な成長を遂げた。ビデオ画像も、YouTube(登録商標)などの媒介サービスの使用によって申し分なく例示されるように、公衆の目に多くさらされることとなった。スマートフォンは、特に、個人的なビデオ及び写真の作成を可能にする、あらゆる人が利用可能な、魅力的な、簡単な、面白いツールである。
【0003】
出願人は、特に社交の目的、安全確保の目的、又は訓練の目的で、いくつかのビジネスの必要性を満たすのにこれらのツールに高い関心をもった。安全確保に関して、例えば、ビデオの使用は、出願人によれば、特に、生成単位で生じるいくつかの技術的困難を解決することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、モバイルビデオ又は写真撮影装置の提供はすべての人が利用可能であるが、ビデオ又は写真シーケンスを単純に撮影することは、パーソナライゼーションの工業化、すなわち、一連のツールを用いる手順の学習をどのようにしてパーソナライズするかの技術的問題を克服しない。技術的問題は、ユーザによる手順の順守を図ることとしても定義することができ、順守には、一般に手順の学習が伴う。特に、安全確保の分野では、確実にユーザに安全な動作を正しく実行させる必要がある。したがって、ユーザが安全な動作を学習することを可能にするツールが必要とされている。
【0005】
本発明のソリューションは、手順を実施するユーザがビデオ又は写真の形態のラッシュを記録することを可能にするチュートリアルモデルを提供することであり、次いで、ラッシュを、パーソナライズされていないフレームワークに組み込んで、パーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像を生成することである。したがって、本発明は、特にプロの動作、特にプロの安全確保に関連した動作を学習するために、ユーザが設定された前後関係上の状況におかれること及び/又はそのような状況でユーザが行動することを可能にする、ビデオ又は写真撮影手段を提供する。
【0006】
文書WO2006108236は、画像による1つ又は複数の所定の動きを生じることによって及び動きに関連する音を生じることによって表示手段上に表示される画像の動きを制御するための方法及び装置を説明するが、この文書はフィルムのパーソナライゼーションに関係しない。特に、これは、或る前後関係上の状況でのユーザのアクションを促すために、撮られたラッシュをフレームワークに適正に組み込むのに用いられるビデオ手段を説明するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、パーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像を形成するべく予め定義されたフレームワークにその後組み込まれることになるフレーム及び/又はシーケンス及び/又は写真を記録するためのモデルに関する。一実施形態によれば、ユーザによって記録されたフレーム及び/又はシーケンス及び/又は写真は、「ラッシュ」又は「ショット」と呼ばれる。ラッシュは、ラッシュに対応するスペースが空いたままの、フィルム又は一連の画像又は1つの画像の、好ましくはプロの及び/又はチュートリアルのフィルム又は一連の画像又は1つの画像のフレームワークを補完することを意図される。
【0008】
モデル
第1の態様によれば、本発明の目的は、記録を支援するアシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備えるチュートリアルモデルをユーザに提供することである。このフレームは、記録されると「ラッシュ」と呼ばれる。このラッシュは、パーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像を形成するべく、以下の「定義」と題するセクションで定義されるように、フレームワークに組み込まれることを意図される。
【0009】
好ましい実施形態によれば、限定ではないが、携帯情報端末、カメラ、携帯電話、「スマートフォン」、タブレット、又はデジタルプレーヤなどのモバイル電子機器として定義されるモバイルプラットフォーム上にインストールされるように開発されたソフトウェアアプリケーションによってユーザにモデルが提供される。好ましい実施形態によれば、ソフトウェアアプリケーションは、モバイルアプリケーションオペレーティングシステムとカメラ及びビデオ及び/又は写真を記録するための手段とを備えるコンピュータ、好ましくはパームトップコンピュータ、より好ましくはタブレット又はスマートフォン上にダウンロードすることができるモバイルアプリケーションである。一実施形態によれば、モバイルプラットフォームは、「ラッシュ」と呼ばれるユーザによって撮られた又は写真撮影されたフレームを記録するための機能を備える。一実施形態によれば、モバイルプラットフォームは、ユーザによって記録されたラッシュを閲覧するための機能を備える。モバイルプラットフォームは、ユーザの満足がいかないとみなされる以前のラッシュを上書きする、ラッシュを再記録するための機能をさらに備える。
【0010】
本発明の第1の実施形態によれば、モデルは、少なくとも1つのフレームを備え、これ自体が、記録されることになるフレームの特徴のグラフィカル表現及び/又は図式表現である記録されることになるフレームの1つ又は複数のテンプレート要素(又は「要素」)を含むアシスタンステンプレートを備える。このテンプレートは、特に、ユーザによって記録されたフレーム及び/又はシーケンス及び/又は写真をフレームワークに再び組み込む際に順守されなければならない制約を備える。本発明の範囲をこれらに限定しないが、これらのテンプレート要素とは、アシスタンストレーシング、すなわち、物体の又は人の輪郭のグラフィカル表現及び/又は図式表現と、持続時間、焦点距離、ボックス内の位置、動き、光、コントラスト、ボックス配向フォーマット(垂直又は水平)、フレーミングフォーマット、及び画像フォーマットの中から選択されたフレームの特徴を表す少なくとも1つの他の要素である又はそれらを備える。別の実施形態によれば、フレームは、少なくとも1つのアシスタンストレーシング、持続時間を表す1つの要素、及びボックスの配向フォーマットを表す1つの要素を備える。別の実施形態によれば、フレームは、少なくとも1つのアシスタンストレーシングと、持続時間、ボックスの配向フォーマット、及び画像フォーマットを表す要素とを備える。
【0011】
一実施形態によれば、持続時間を表す要素は、タイムラインである。一実施形態によれば、ユーザがしなければならない動きを表す要素は、矢印である。一実施形態によれば、要素は、固定された又はアニメーション化された画像情報フィールドである。一実施形態によれば、要素は、ハイパーテキストリンク(又はハイパーリンク)を備える。
【0012】
一実施形態では、モデルは、設定された順序又は時系列に従って記録されることになる複数のフレームを備える少なくとも1つのシーケンスを含む。一実施形態では、モデルは、フレームを設定された順序又は時系列で記録することを必要としない。
【0013】
一実施形態によれば、ユーザは、学習又は順守されるべき手順を必要とする状況に直面した技術者、患者、介護人、航空機搭乗員、又は個人である。
【0014】
したがって、本発明に係るチュートリアルモデルは、記録され、次いで、パーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像を形成するべくフレームワークに組み込まれることを意図され、モデルは、記録を支援するアシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備え、モデルは、ユーザがモバイルアプリケーション上で利用可能である。
【0015】
パーソナライズされたフィルム
第2の態様によれば、本発明は、前述のモデルの記録から得られるフレームワーク及びラッシュを備えるパーソナライズされたフィルムに関する。パーソナライズされたフィルムは、フレームワーク及びフレームワークに組み込まれるラッシュを備え、ラッシュが、記録を支援するためのアシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備えるモデルから生成され、記録が、パーソナライズされたフィルムを生成するべくフレームワークに組み込むことができるラッシュであることを特徴とする。有利には、パーソナライズされたフィルムは、フレームの少なくとも10%、好ましくはフレームの少なくとも20%、より好ましくはフレームの少なくとも40%がラッシュであるようなものである。
【0016】
一実施形態によれば、フィルムのモデルの少なくとも1つのフレーム及び/又はシーケンスは、例えば高リスク領域と考えられる作業現場又は病院の領域を指す。別の実施形態によれば、フィルムのモデルのフレーム及び/又はシーケンスは、或る領域で働くスタッフのポートレートを指す。一実施形態によれば、フィルムの少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも40%はパーソナライズされる。
【0017】
パーソナライズされたフィルムを設計するための方法
第3の態様によれば、本発明は、パーソナライズされたフィルムを設計するための方法であって、以下の付随する又は連続するステップ、すなわち、
1)少なくとも1つのシーン又はシーケンスを含み、書き込み段階において特定のフレームのパーソナライゼーションを計画されたシナリオを書き込むステップと、
2)パーソナライズされるべきフレーム、すなわち、テンプレート、特に、記録を支援するためのアシスタンストレーシングが作成されることになるフレームの特定を含む、ストーリーボード(又はフランス語で「scenarimage」)を作成するステップと、
3)すべてのフレームを備えるフィルムを生成し、次いで、パーソナライズされるべきフレームが削除されており、モデルを形成することになり、かつ、ラッシュのための対応するスペースが確保されている、パーソナライゼーション前のフィルムである、フレームワークを作成するステップと、
4)少なくとも1つのテンプレート、特に、少なくとも1つのアシスタンストレーシングの作成による、パーソナライズされるべきフレームからモデルを作成するステップと、
5)ユーザによって撮られたラッシュを受け取るステップと、
6)パーソナライズされたフィルムを形成するべくラッシュをフレームワークに組み込むステップと、
を含む、方法を含む。
【0018】
1つの特定の実施形態によれば、シナリオは、作業リスクのある状況のすべて又は一部を劇化する少なくとも1つのシーンを含む。
【0019】
パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像
第4の態様によれば、本発明は、前述のモデルの記録から得られるフレームワーク及びラッシュを含む、パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像に関する。パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像は、フレームワーク及びフレームワークに組み込まれるラッシュを備え、ラッシュが、記録を支援するためのアシスタンステンプレートと共に提供される少なくとも1つのフレームを備えるモデルから生成され、記録が、パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像を生成するべくフレームワークに組み込むことができるラッシュであることを特徴とする。有利には、パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像は、フレームの少なくとも10%、好ましくはフレームの少なくとも20%、より好ましくはフレームの少なくとも40%がラッシュであるようなものである。
【0020】
一実施形態によれば、パーソナライズされた一連の画像は、「コミックストリップ」、すなわち、ナレーティブシーケンスに入れられ、テキスト(ナレーション、ダイアログ、擬音語)を付随することができる、図面及び/又は写真などの一連の固定された画像である。別の実施形態によれば、パーソナライズされた一連の画像は、表示手段上に所定の順序で映し出される。別の実施形態によれば、パーソナライズされた一連の画像のうちのいくつかの画像が表示手段上に映し出される順序は所定ではなく、ユーザによって決定される。一実施形態によれば、パーソナライズされた画像はポスターである。
【0021】
一実施形態によれば、パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像は、本発明の実施形態のうちの1つに従ってパーソナライズされたフィルム又は一連の画像から抽出される1つ又は複数のフレームを備える。
【0022】
一実施形態によれば、一連の画像又は1つの画像のモデルの少なくとも1つのフレーム及び/又はシーケンスは、例えば高リスク領域と考えられる作業現場又は病院の領域を指す。別の実施形態によれば、一連の画像又は1つの画像のモデルの少なくとも1つのフレーム及び/又はシーケンスは、或る領域で働くスタッフのポートレートを指す。一実施形態によれば、一連の画像又は1つの画像の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも40%がパーソナライズされる。
【0023】
パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像を設計するための方法
第5の態様によれば、本発明は、パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像を設計するための方法であって、以下の付随する又は連続するステップ、すなわち、
1)少なくとも1つのフレーム又はシーケンスを含み、特定のフレームのパーソナライゼーションを計画されたシナリオを書き込むステップと、
2)パーソナライズされるべきフレーム、すなわち、テンプレート、特に、アシスタンストレーシングが作成されることになるフレームの特定を含む、一連の画像又は1つの画像を作成するステップと、
3)パーソナライズされるべきフレームが削除されており、モデルを形成することになり、かつ、ラッシュのための対応するスペースが確保されている、パーソナライゼーション前の一連の画像又は1つの画像である、フレームワークを作成するステップと、
4)少なくとも1つのテンプレート、特に、少なくとも1つのアシスタンストレーシングの作成による、パーソナライズされるべきフレームからモデルを作成するステップと、
5)ユーザによって記録されたラッシュを受け取るステップと、
6)パーソナライズされた一連の画像又は1つの画像を形成するべくラッシュをフレームワークに組み込むステップと、
を含む、方法を含む。
【0024】
1つの特定の実施形態によれば、シナリオは、作業リスクのある状況のすべて又は一部を劇化する少なくとも1つのシーンを含む。
【0025】
フレームを記録するための教示式のコーチング方法
第6の態様によれば、本発明は、前述のモデルの提供を含み、随意的にさらなるチュートリアル媒体の提供を含む、ユーザをガイドする教示式の(ガイド式の)コーチング方法に関する。
【0026】
この実施形態では、ユーザは、カメラを含むモバイル電子機器上に、本発明に係るモデルを備えるモバイルアプリケーションをダウンロードする。
【0027】
一実施形態によれば、方法は、作業上の前後関係及び/又はユーザが自分自身をおくことが要求される前後関係及び/又はシナリオを見せるさらなるチュートリアル媒体を提案する。一実施形態によれば、パーソナライズされたフレームの例が提供される。
【0028】
ユーザが動作、特に、プロの動作又は安全な動作を学習するのを助けるための教示式のコーチング方法
第7の態様によれば、本発明は、ユーザが動作、特に、プロの動作を訓練又は学習するのを支援する目的を有することができるがこれに限定されない、教示式のコーチング方法に関する。
【0029】
この方法は、(1)本発明に係るモデルの提供と、(2)ユーザによる少なくとも1つのラッシュの記録と、(3)前述のフレームワークへの少なくとも1つのラッシュの組み込みと、(4)フレームワークへのラッシュの組み込みから得られるパーソナライズされたフィルム又は一連の画像又は1つの画像をユーザに返すことを含む。
【0030】
定義
この発明では、以下の用語は以下のように理解されるものとする。
「フレーム」又は「ショット」という用語は、最小生成単位、すなわち、フィルム又は一連の画像又は1つの画像を生み出す単位を指す。ビデオの場合、フレームは、カメラのオンとオフとの間の、写真用フィルム上又は磁気記憶媒体若しくはデジタル記憶媒体上に記録されるアクションの一部として一般に定義される。一連の画像又は1つの画像の場合、フレームは、単一の画像、例えば写真の記録である。
【0031】
「記録」という用語は、写真用フィルム上又は磁気記憶媒体若しくはデジタル記憶媒体上のフレームの取得及び記憶を指す。本発明との関連では、記録は、特に、写真を撮る又は撮影することからなる。
【0032】
「シーケンス」という用語は、同じアクションに関係する、同時に同じ場所で生じるフレームの組を指す。
【0033】
「シーン」という用語は、複数の場所に存在する、及び/又は複数回の、同じアクションに関係する、シーケンス又は複数のシーケンスの組立体から形成されるドラマ又はストーリーの単位を指す。
【0034】
「シナリオ」という用語は、一連のシーケンス又はシーンを指す。
【0035】
「フィルム」という用語は、複数のフレーム及び/又はシーケンス及び/又はシーンの組立体を指す。
【0036】
「一連の画像」という用語は、複数のフレームの組立体を指し、フレームのそれぞれは単一の画像のみを備える。
【0037】
「画像」という用語は、単一のフレームを指し、フレームは単一の画像のみを備える。
【0038】
「ラッシュ」という用語は、ユーザによって記録され、フレームワークを完成させることを意図されるフレーム又はシーケンスを指す。フレームの性質に応じて、ラッシュはビデオ又は写真である。
【0039】
「フレームワーク」という用語は、未来のラッシュに対応するフレーム又はシーケンスが存在しない、フィルム又は一連の画像を指す。
【0040】
「パーソナライズされたフィルム」又は「パーソナライズされた一連の画像」又は「パーソナライズされた画像」という用語は、フィルムの又は一連の画像の又は1つの画像のフレームワークへのラッシュの組み込みから得られる組立体を指す。
【0041】
「モデル」又は「チュートリアルモデル」という用語は、記録を支援するための少なくとも1つのアシスタンステンプレートを備える一連のフレームと同義であり及びこれを指し、好ましくは、モデルは、フレームワークを完成させるのに必要とされるすべてのフレームを含む。
【0042】
「テンプレート」又は「アシスタンステンプレート」又は「記録を支援するためのアシスタンステンプレート」という用語は、以下で定義されるフレームの1つ又は複数のテンプレート要素(又は「要素」)を備える組立体と同義である及びこれを指す。
【0043】
「テンプレート要素」又は「要素」という用語は、フレームの特徴のグラフィカル表現及び/又は図式表現と同義であり及びこれを指し、その知識は、ラッシュをフレームワークに組み込むことができる。限定ではない様態で、テンプレート要素で表すことができる特徴は、特に、ボックス内の位置、持続時間、フレーミングフォーマット、ボックスの垂直又は水平配向フォーマット(横長又は縦長)、動き、画像フォーマット、焦点距離、コントラスト、及びより一般にはラッシュをフレームワークに組み込むことができるようにするのに必要とされるすべての特徴を含む。ラッシュがフレームワークに組み込まれるためには、特に、確実に画像及びアクションを途切れさせないことが含まれる。
【0044】
「トレーシング」又は「アシスタンストレーシング」という用語は、実在する物体又は人を基に、少なくともその輪郭のトレーシングによって描画される、物体又は人の輪郭のグラフィカル表現及び/又は図式表現と同義である及びこれを指す。トレーシングは、ボックス内の物体又は人の位置になければならない対象を表すのに用いられるテンプレート要素である。
【0045】
「タイムライン」という用語は、フレームの記録時間のグラフィカル表現及び/又は図式表現を指す。
【0046】
「モバイルアプリケーション」という用語は、カメラを備えるモバイル電子機器上にインストールされるように開発されたソフトウェアアプリケーションを指す。
【0047】
「カメラを備えるモバイル電子機器」という用語は、携帯情報端末、携帯電話、「スマートフォン」、又はモバイルアプリケーションオペレーティングシステム及びカメラを装備する電話、又はカメラを装備するデジタルプレーヤを指す。
【0048】
「ストーリーボード」又はフランス語で「scenarimage」という用語は、a)シーンの又はシーケンスのフレームのすべて又は一部のグラフィカル表現(図)又はショットリスト、及びb)フレーム同士が互いに組み込まれることを可能にするのに必要とされる特徴のすべて、と同義である及びこれを指す。
【0049】
「チュートリアル」という用語は、技術的スキルを習得するためのドキュメント、フィルム又はソフトウェアアイテム、或いは製品又はサービスを導入する及びその使用を支援するためのガイドを指す。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】テンプレート要素が出現する2つのフレームの表現である。
【
図3】フレームワークの及び空いているスペースに対応するラッシュの表現である。
【
図5】アシスタンストレーシングの一実施形態である。
【
図6】テンプレート要素が出現するフレームを備える一連の画像である。
【
図7】テンプレート要素が出現するフレームを備える1つの画像である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
実施例
この発明は、図面に関連して提供される、本発明を限定ではない様態で例示する以下の実施例を読むとより良く理解されるであろう。
【0052】
図1は、
まっすぐ前を見ている目の2つの表現を有する顔を備える人体の上部の図式表現である、アシスタンストレーシングと、
フレームを撮るために横長配向と呼ばれる水平配向フォーマットを表す矩形と、
フレームが撮られなければならない所定の時間を表すタイムラインと、
を限定ではない様態で含むテンプレートと共に提供されるフレーム(1A)を示す。
【0053】
このテンプレートを提示されたユーザは、したがって、タイムラインによって設定された時間にわたって、人体の上部に、顔を楕円内に入れて、モバイルプラットフォームを水平位に保持した状態で撮らなければならないことが分かる。これにより、ユーザにラッシュの記録が教示される(ガイドされる)。
【0054】
図1はまた、安全南京錠の上端で左手を矢印の方向に(すなわち下方向に)動かし、南京錠の下端で右手の1つの指を他方の矢印の方向に(すなわち上方向に)動かすことを概略的に表すトレーシングを備えるフレーム(1B)を示す。矢印は、なすべき動きの方向を表すテンプレート要素であり、一方、トレーシングは、ユーザに手を動かすべき位置を知らせる。
【0055】
図2は、フレームワーク、すなわち、パーソナライゼーションを意図されたフレームが削除されているフィルムを示す。このフレームワークは16のフレームを備え、そのうちの4つは黒色フレームであり、1、5、10、及び14の番号が付された黒色フレームは、削除されたフレームによって残された空きスペースである。これらの空きスペースは、後に、削除されたフレームに対応するラッシュであるユーザによって撮られたラッシュを組み込むときに補完されることになる。
【0056】
図3は、構成中のパーソナライズされたフィルムを示し、パーソナライゼーションを意図されたフレームが削除されているときに、フレームワークの空いているスペースの位置にラッシュが組み込まれる。
【0057】
図4は、或る状況を撮るときにユーザをガイドすることを意図され、ユーザが作業動作、すなわち機械作動前に安全南京錠を電子基板上にどのようにして設置するかを学習するのを助けることも意図される、本発明に係るチュートリアルモデルを示す。このモデルのテンプレートは、ボックスにおいて、ユーザがとらなければならない位置又はユーザが作業動作を行うために取り扱わなければならない物体の位置のいずれかを表すトレーシングをそれぞれ備える。特定のテンプレートは、ユーザが安全南京錠を設置するためにとらなければならない動きを表す要素(矢印)をさらに備える。
【0058】
図5は、フィルムから引き出されるフレームからのテンプレートの生成を示し、フレームは、プロの動作を示す。トレーシングは、動作を行う人の手の輪郭をトレースすることによって生成される。動きを表すテンプレート要素(矢印)は、動作を行うときの人の手を動かす方向を指し示している。
【0059】
図6は、テンプレート要素が出現する4つのフレームを含む6つのフレームを備える「コミックストリップ」タイプの一連の画像を示す。上のフレームは、プラントの形状を表すトレーシングを備える。左下の3つのフレームは、上から下に、作業環境にいるユーザ、ユーザの顔のクローズアップ、及びユーザの上体(胴)をそれぞれ表すトレーシングを備える。右の2つのフレームは、パーソナライズすることができない写真である。
【0060】
図7は、テンプレート要素が出現するフレームを備える画像である。トレーシングは、2人の異なるユーザの顔の半分を表している。画像の上及び下のボックスは、テキスト及び/又は画像、例えば、会社名及びそのロゴ、又は安全確保若しくは意識を高める標語を入れることを意図される。
【国際調査報告】