(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
コンピューティング・デバイス上の複数のアプリケーションと対話して個人の健康情報を提供するように構成されたプラットフォームを実施するための技法である。このプラットフォームは、個人の健康状態を表す情報を受け取ることによって実装され得る。この情報は、個人に関連付けられているセンサによって提供され、個人の生理学的状態および/または感情的状態を示すデータを提供し得る。個人の健康状態の標識は、異なる健康状態を表す値のセットから値を選択することによって生成され得る。この標識は、プログラミング・インタフェースを通して1つまたは複数のアプリケーションに提供され得る。アプリケーションは、個人の健康状態に関連付けられている時間における個人に関連付けられているコンテキスト情報を提供し、このコンテキスト情報は、標識を生成するために使用され得る。
コンピュータ実行可能命令を記憶する少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、実行されるとき、前記命令は、少なくとも1つのコンピューティング・デバイスのためのプラットフォームを実装し、前記プラットフォームは、前記少なくとも1つのコンピューティング・デバイス上の複数のアプリケーションと対話するための方法を実行するように構成され、前記方法は、
個人の健康状態を表す健康情報を受け取る工程と、
前記複数のアプリケーションのうちの少なくとも1つのアプリケーションからコンテキスト情報を受け取る工程と、
異なる健康状態を表す値のセットから値を選択することによって、受け取られた前記健康情報および前記コンテキスト情報に少なくとも部分的に基づいて、前記健康状態の標識を生成する工程と、
プログラミング・インタフェースを通して、前記複数のアプリケーションの少なくとも一部分に前記標識を提供する工程と、を備える、媒体。
前記方法は、受け取られた前記健康情報に関連付けられている時間に対応するコンテキスト情報を受け取る工程をさらに備え、値を選択する前記工程は、受け取られた前記コンテキスト情報に類似したコンテキスト情報を有する、以前に獲得された健康情報の一部分を選択する工程を含む、請求項2に記載の媒体。
以前に獲得された健康情報の前記一部分は、以前に獲得された前記健康情報に関連付けられているコンテキスト情報によって識別される少なくとも1つの共通特性を有する母集団の健康状態情報である、請求項2に記載の媒体。
コンピュータ実行可能命令をさらに備え、実行されるとき、前記命令は、複数のアプリケーションを実装し、前記複数のアプリケーションの各々は、前記健康状態を表す前記標識によって識別される共通の視覚的特性を用いてディスプレイをレンダリングするように構成される、請求項1に記載の媒体。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースは、前記アプリケーションに関連付けられている複数のグラフィカル・ユーザ・インタフェースを含み、前記視覚的要素は、前記複数のグラフィカル・ユーザ・インタフェースの間の共通表現である、請求項13に記載のポータブル電子システム。
前記健康状態の視覚的標識を生成することは、前記コンテキスト情報に少なくとも部分的に基づいて、以前に獲得された健康情報の一部分を識別することを含む、請求項12に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのアプリケーションはカレンダー・アプリケーションであり、前記少なくとも1つのアプリケーションによって提供されたコンテキスト情報を受け取ることは、前記健康情報に関連付けられている時間における前記ユーザのための活動のタイプを識別することを含む、請求項15に記載のポータブル電子システム。
前記複数のアプリケーションのうちの少なくとも1つのアプリケーションによって提供されたコンテキスト情報を受け取ることは、前記健康情報に関連付けられている時間における前記ユーザのロケーションを識別することを含む、請求項15に記載のポータブル電子システム。
前記視覚的インジケータを生成することは、前記健康情報に関連付けられている値を選択することを含み、前記値は、異なる健康状態を表す値の列挙されたセットから選択される、請求項12に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示することは、前記視覚的標識を前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴にマッピングすることを含む、請求項12に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の前記特徴は、時間を表すために位置決めされた複数の視覚的要素を含み、前記複数の視覚的要素の各々は、関連付けられている時間における前記標識に基づいて選択された視覚的特性を有する、請求項20に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の前記特徴は、アプリケーションに関連付けられ、前記ユーザが前記アプリケーションを用いて実行する活動のタイプを示す、請求項20に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の前記特徴は、アプリケーションに伴う活動のタイプを実行するように前記ユーザに命令を示す、請求項20に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の前記特徴は、ロケーションにいる間の前記ユーザの前記健康情報に関連付けられている前記ロケーションを示す、請求項20に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の前記特徴は、ロケーションにいる間の複数の個人のための健康情報に関連付けられている前記ロケーションを示す、請求項20に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示することは、期間にわたって獲得される健康情報の平均健康状態に対応する視覚的インジケータを提示することを含む、請求項12に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示することは、経時的に獲得される健康情報に関連付けられている複数の値をグラフの形で提示することを含み、前記値は、異なる健康状態を表す値の列挙されたセットから選択される、請求項12に記載のポータブル電子システム。
前記少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示することは、獲得される前記健康情報に少なくとも部分的に基づいて、将来の時間のための予測される健康状態の視覚的インジケータを提示することを含む、請求項12に記載のポータブル電子システム。
経時的に少なくとも1つの個人の健康状態を示す健康情報を受け取ることは、複数の個人のための健康情報を受け取ることを含み、前記健康情報の一部分を識別する工程は、前記複数の個人の間での母集団のための健康情報を識別する工程を含み、前記インジケータを生成する工程は、前記母集団のための健康情報の変動を分析し、前記ユーザ健康データを前記変動に関係付ける工程を含む、請求項31に記載のサーバ。
経時的に少なくとも1つの個人の健康状態を示す健康情報を受け取ることは、前記ユーザのための健康情報を受け取ることを含み、前記健康情報の一部分を識別する工程は、前記ユーザのための健康情報を識別する工程を含み、前記インジケータを生成する工程は、前記ユーザのための健康情報の変動を分析し、前記ユーザ健康データを前記変動に関係付ける工程を含む、請求項31に記載のサーバ。
前記健康情報の一部分を識別する工程は、前記ユーザ健康データに関連付けられているコンテキスト情報に基づいて前記一部分を選択する工程を含む、請求項31に記載のサーバ。
前記インジケータを生成する工程は、前記健康情報の一部分のための健康状態の範囲に対応する値のセットを決定し、前記ユーザ健康データを前記範囲に関係付ける工程を含む、請求項31に記載のサーバ。
前記インジケータを生成する工程は、色のセットから色を選択する工程を含み、前記色のセットの各色は、前記健康情報の一部分に少なくとも部分的に基づいて選択された異なる健康状態に関連付けられる、請求項31に記載のサーバ。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本願の態様は、少なくとも1つのコンピューティング・デバイス上の複数のアプリケーションと対話するための方法を実行するように構成されたプラットフォームを対象とする。たとえば、この方法は、個人の健康状態を表す情報を受け取り、この健康状態の標識を生成して、この標識を1つまたは複数のアプリケーションに提供することを可能にし得る。
【0006】
本願の一態様によれば、実行されると少なくとも1つのコンピューティング・デバイスのためのプラットフォームを実施するコンピュータ実行可能命令を記憶する少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供される。このプラットフォームは、少なくとも1つのコンピューティング・デバイス上の複数のアプリケーションと対話するための方法を実行するように構成される。この方法は、個人の健康状態を表す情報を受け取る工程と、複数のアプリケーションのうちの少なくとも1つのアプリケーションからコンテキスト情報を受け取る工程と、異なる健康状態を表す値のセットから値を選択することによって、受け取られた健康情報およびコンテキスト情報に少なくとも部分的に基づいて、健康状態の標識を生成する工程と、プログラミング・インタフェースを通して、複数のアプリケーションの少なくとも一部分に標識を提供することを備える。
【0007】
いくつかの実施形態では、方法は、以前に獲得された健康状態情報を分析することによって値を選択することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、受け取られた情報に関連付けられている時間に対応するコンテキスト情報を受け取る工程をさらに含み、値を選択する工程は、受け取られたコンテキスト情報に類似したコンテキスト情報を有する、以前に獲得された健康情報の一部分を選択する工程を含む。いくつかの実施形態では、コンテキスト情報は、時間における個人に関連付けられている活動のタイプを示す情報を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、以前に獲得された健康情報の一部分は、個人の健康状態情報を含む。いくつかの実施形態では、以前に獲得された健康情報の一部分は、以前に獲得された健康情報に関連付けられているコンテキスト情報によって識別される少なくとも1つの共通特性を有する母集団の健康状態情報である。
【0009】
いくつかの実施形態では、コンピュータ・プラットフォームは、コンピュータ・オペレーティング・システムの一部分を含む。いくつかの実施形態では、値のセットは、所定の
値の列挙されたセットである。いくつかの実施形態では、この所定の値の列挙されたセットは、異なる色のセットに対応する。色のセットの各色は、異なる健康状態に関連付けられる。いくつかの実施形態では、色のセットの各色は、異なるストレス・レベルにマッピングする。
【0010】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読媒体は、実行されると複数のアプリケーションを実施するコンピュータ実行可能命令をさらに含み、複数のアプリケーションの各々は、健康状態を表す標識によって識別される共通の視覚的特性を用いてディスプレイをレンダリングするように構成される。
【0011】
本願の一態様によれば、ユーザに関連付けられているポータブル電子システムであって、複数のアプリケーションを実行するように構成されたポータブル電子システムが提供される。このポータブル電子システムは、ユーザの健康状態を表す健康情報を提供するように構成された少なくとも1つのセンサを備える。このポータブル電子システムは、複数のアプリケーションのうちの少なくとも1つのアプリケーションからコンテキスト情報を受け取り、健康情報およびコンテキスト情報に少なくとも部分的に基づいて健康状態の標識を生成し、複数のアプリケーションに共通のプラットフォーム・インタフェースを提示するように構成され、このプラットフォーム・インタフェースは、複数のアプリケーションが標識にアクセスすることを可能にするように構成される、少なくとも1つのプロセッサをさらに備える。
【0012】
いくつかの実施形態では、ポータブル電子システムは、複数のアプリケーションによってレンダリングされる少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示するように構成されたディスプレイをさらに備える。いくつかの実施形態では、ポータブル電子システムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実行される複数のアプリケーションをさらに備える。アプリケーションは、標識に基づいて少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース上で視覚的要素をレンダリングするように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースは、アプリケーションに関連付けられている複数のグラフィカル・ユーザ・インタフェースを含み、視覚的要素は、複数のグラフィカル・ユーザ・インタフェースの間の共通表現である。
【0013】
いくつかの実施形態では、健康状態の視覚的標識を生成する工程は、コンテキスト情報に少なくとも部分的に基づいて、以前に獲得された健康情報の一部分を識別する工程を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアプリケーションがカレンダー・アプリケーションであり、少なくとも1つのアプリケーションによって提供されたコンテキスト情報を受け取る工程は、健康情報に関連付けられている時間におけるユーザのための活動のタイプを識別する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数のアプリケーションのうちの少なくとも1つのアプリケーションによって提供されたコンテキスト情報を受け取る工程は、健康情報に関連付けられている時間におけるユーザのロケーションを識別する工程を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、視覚的インジケータを生成する工程は、健康情報に関連付けられている値を選択する工程を含み、この値は、異なる健康状態を表す値の列挙されたセットから選択される。いくつかの実施形態では、値の列挙されたセットは異なる色のセットに対応し、この色のセットの各色は異なる健康状態に関連付けられる。
【0015】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示する工程は、視覚的標識を少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴にマッピングする工程を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴は、時間を表すために位置決めされた複数の
視覚的要素を含み、複数の視覚的要素の各々は、関連付けられている時間における標識に基づいて選択された視覚的特性を有する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴は、アプリケーションに関連付けられ、ユーザがアプリケーションを用いて実行する活動のタイプを示す。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴は、アプリケーションを用いて活動のタイプを実行するようにユーザに命令を示す。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴は、ロケーションにいる間のユーザの健康情報に関連付けられているロケーションを示す。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特徴は、ロケーションにいる間の複数の個人のための健康情報に関連付けられているロケーションを示す。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示する工程は、期間にわたって獲得される健康情報の平均健康状態に対応する視覚的インジケータを提示する工程を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示する工程は、経時的に獲得される健康情報に関連付けられている複数の値をグラフの形で提示する工程を含む。この値は、異なる健康状態を表す値の列挙されたセットから選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示する工程は、獲得される健康情報に少なくとも部分的に基づいて将来の時間のための予測される健康状態の視覚的インジケータを提示する工程を含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセンサは、ウェアラブル・デバイスとして構成されたバイオセンサを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセンサは、無線リンクを通じて少なくとも1つのプロセッサに結合される。
【0018】
本願の一態様によれば、サーバは、経時的に少なくとも1つの個人の健康状態を示す健康情報を受け取るように構成された少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つの記憶媒体とを備える。この少なくとも1つの記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ユーザに関連付けられている少なくとも1つのセンサによって提供されるユーザ健康データに少なくとも部分的に基づいて、健康情報の一部分を識別する工程と、この健康情報の一部分を分析し、ユーザ健康データをこの健康情報の一部分と関係付けることによって、ユーザ健康データのためのインジケータを生成する工程と、このインジケータをワイド・エリア・ネットワークにわたって少なくとも1つのポータブル電子デバイスに送信することであって、この少なくとも1つのポータブル電子デバイスはユーザに関連付けられる、送信する工程とからなる方法を実行するプロセッサ実行可能命令を記憶する。
【0019】
いくつかの実施形態では、経時的に少なくとも1つの個人の健康状態を示す健康情報を受け取る工程は、複数の個人のための健康情報を受け取る工程を含み、健康情報の一部分を識別する工程は、複数の個人の間での母集団のための健康情報を識別する工程を含み、インジケータを生成する工程は、母集団のための健康情報の変動を分析し、ユーザ健康データをこの変動に関係付ける工程を含む。いくつかの実施形態では、経時的に少なくとも1つの個人の健康状態を示す健康情報を受け取る工程は、ユーザのための健康情報を受け取る工程を含み、健康情報の一部分を識別する工程は、ユーザのための健康情報を識別する工程を含み、インジケータを生成する工程は、ユーザのための健康情報の変動を分析し、ユーザ健康データをこの変動に関係付ける工程を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、健康情報の一部分を識別する工程は、ユーザ健康データに関連付けられているコンテキスト情報に基づいて一部分を選択する工程を含む。いくつかの実施形態では、インジケータを生成する工程は、健康情報の一部分のための健康状態の範
囲に対応する値のセットを決定し、ユーザ健康データをこの範囲に関係付ける工程を含む。いくつかの実施形態では、インジケータを生成する工程は、ユーザ健康データを健康情報の一部分に正規化する工程を含む。いくつかの実施形態では、インジケータを生成する工程は、色のセットから色を選択する工程を含み、色のセットの各色は、健康情報の一部分に少なくとも部分的に基づいて選択された異なる健康状態に関連付けられる。いくつかの実施形態では、色のセットの各色は、異なるストレス・レベルにマッピングされる。
【0021】
添付の図面は、一定の縮尺で描かれることを意図したものではない。図面において、さまざまな図に示される同一またはほぼ同一の各構成要素は、同じ数字で表される。わかりやすいように、すべての構成要素が、あらゆる図面でラベルが付されるとは限らない。
【0022】
発明者らは、コンピューティング環境の有用性が、人が対話する複数のコンピュータ・アプリケーションにまたがって表示機構と制御機構を統一することを可能にするやり方で人間の感情的状態を示す情報を含む健康状態情報を提供することによって増加され得ることを認識および理解している。そのような手法は、追加情報をユーザに提供する工程と、コンピュータ・アプリケーションがユーザの健康状態に基づいて容易に適合することを可能にする工程との両方によって、コンピューティング環境の有用性を改善し得る。したがって、発明者らは、個人の健康状態を表す情報を受け取り、その健康状態の標識を生成する、コンピュータ・オペレーティング・システムに組み込まれ得るプラットフォームを開発した。このプラットフォームは、ユーザに関連付けられているポータブル電子デバイス上で実行され、たとえばユーザの感情的状態または生理学的状態を示す、ユーザに関する健康状態情報を、コンピュータ・アプリケーションに提供し得る。
【0023】
提供された健康状態情報は、アプリケーションが健康状態情報に応答して統一された動作環境をユーザに提供することを可能にするやり方で表され得る。いくつかの実施形態では、動作環境は、その動作環境と対話するユーザの健康状態に基づいて視覚的特性が変化する複数のアプリケーションの各々のためのインタフェースを提示することによって統一され得る。いくつかの実施形態では、健康状態情報は、値の列挙可能なセットからの値として提供されることがあり、アプリケーションは、提供された値に対応する視覚的特性に従ってディスプレイ上で情報を提示してもよいし、提供された値に基づいて、他の任意の適切なやり方で応答してもよい。
【0024】
たとえば、健康状態は、ユーザの感情的状態などの精神状態であってよい。プラットフォームは、色のセットから値を選択することによって値を生成してよく、各色は感情的状態に関連付けられる。具体的な例として、プラットフォームは、バイオセンサ出力および/またはコンテキスト情報に基づいて、ユーザのストレス・レベルを検出するように構成され得る。検出されたストレス・レベルは色にマッピングされてよく、この色が、ユーザの健康状態を表すやり方としてアプリケーションに提供され得る。具体的な例として、健康情報が、ユーザがストレスを受けていることを示すとき、プラットフォームは、赤を示す値を出力し得る。赤の色相は、ストレスの度合いを示し得る。逆に、健康情報が、ユーザがリラックスしていることを示すとき、プラットフォームは、青を示す値を出力し得る。青の色相は、ユーザがリラックスしている度合いを示し得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、ユーザの健康情報は、以前に獲得された健康情報の集まりに対して比較され得る。健康情報の集まりは、複数の人々および/またはユーザの母集団から獲得された健康データを表し得る。収集された健康情報は、ユーザの健康状態を表すとき、統計を提供するために使用され得る。そのような統計は、ユーザの健康状態のための色値を決定するために使用され得る。色のセットが表す健康状態は、母集団の健康データから計算された健康統計から決定され得る。ユーザの健康状態は、母集団の健康の変動を表す色の範囲内に当てはまり、母集団における変動に対するユーザの健康を示し得る。た
とえば、母集団の健康データは健康状態値のセットの範囲に及び、この健康状態値の範囲は、色値のセットによって表される健康状態値を決定するために使用され得る。赤の色相は健康状態値の範囲の一方の極を示してよく、青の色相は範囲内の他方の極を示してよい。このようにして、カラー・スキームは、母集団の健康状態値の範囲に正規化され得る。ユーザの健康状態は、母集団の健康状態値のこれらの極の範囲内の色値として表され得る。追加または代替として、ユーザの健康状態は母集団の健康状態の範囲に正規化され、正規化された健康状態は、代表的な色値を決定するためにユーザに対して計算され得る。アプリケーションの各々は、提供された健康状態情報を使用して、健康状態情報に応じて表示を適応させ得る。動作および/または表示は、ユーザの現在、将来、または過去の健康状態を反映し得る。たとえば、アプリケーションは、ユーザの現在の健康状態を示す1つまたは複数の色を使用するユーザ・インタフェースを生成し得る。代替として、アプリケーションは、複数の過去の時点におけるユーザの健康状態を表す色を用いてユーザ・インタフェースを表示し得る。しかも、さらなる例として、アプリケーションは、ユーザによって従事される活動に関連付けられている動作を実行し得る。アプリケーションは、健康情報に関連付けられている時間におけるアプリケーションの動作に関係するコンテキスト情報を生成および/または収集し得る。1つまたは複数のアプリケーションは、ユーザの1つまたは複数のアプリケーションの動作によって活動のタイプへのユーザの参加を示すコンテキスト情報を提供し得る。アプリケーションによって取得されるコンテキスト情報は、通勤などの移動を含む地理的ロケーションにおける、音楽を聴く、ゲームをする、電話または会議に参加するなどの特定のタイプの活動にユーザが従事するという情報を含み得る。そのアプリケーションは、健康状態を特定の動作と関連付け、したがって、アプリケーションは、それらの動作が起こされるときユーザが関連付けられている健康状態になり得ることを決定することができる。その動作を起こさせる活動をユーザがいつ実行し得るか、または、いつその動作が起こされるようにスケジュールされるかもしくは起こされる可能性があるかを見積もることによって、アプリケーションは、ユーザの将来の健康状態を予測し得る。代替または追加として、アプリケーションが、ユーザが活動を実行していることを識別できるまたはユーザが活動をいつ実行するかを直接的に予測するようにコンテキスト情報を収集または生成する場合、将来の健康状態も同様に予測し得る。現在の健康状態情報と同じであるが異なる時間の尺度を有するインタフェース・フォーマットを使用することを含む、将来の健康状態の予測が表示され得る。
【0026】
アプリケーションは、代替または追加として、過去、現在、または将来に拘わらず、健康状態情報を使用して、アプリケーションによる動作の実行を何らかのやり方で制御し得る。たとえば、ユーザのために音楽を再生するアプリケーションは、ユーザのために再生されたときユーザのストレス・レベルを歴史的に減少させた音楽を選択することによって、ある閾値を上回るストレスの度合いを示す健康状態情報に応答し得る。この例は、現在のユーザ健康状態情報は、再生されることになる音楽の選択を行わせるために使用される。他のアプリケーションは、健康状態情報を使用して、会議もしくは自由時間をスケジュールする、通話がユーザに渡されるのを防ぐ、またはユーザに影響し得るタスクの実行をその他の方法で制御するなどの他のアクションを選択し得る。
【0027】
類似の制御が、予測される健康状態情報に応答して実行され得る。予測される情報に対して、制御は、ユーザが望ましくない健康状態になるのを防止するために前もって起こり得る、またはいつユーザが特定の健康状態にあると予測されるかに関してスケジュールされ得る。健康状態を修正する可能性を用いて動作を実行するようにアプリケーションを制御することに加えて、健康状態情報に基づいた制御は、ユーザの特定の活動の性能を高めるために使用され得る。たとえば、ユーザは特定の時間にストレスが加えられ得るまたは別の方法で特定の活動に従事するために望ましい健康状態にない可能性があることを見積もることによって、それらの活動は、別の時間にアプリケーションによってスケジュールされ得る。代替として、アプリケーションは、高ストレスの期間と低ストレスの期間のバ
ランスがとれるように補完的活動をスケジュールし得る。そのようなスケジューリングは、活動のスケジュールまたは再スケジューリングをユーザに提案することなどによって、完全に自動的に実行されてもよいし、部分的に自動化されてもよい。
【0028】
さらに、現在の健康状態情報は、特定の歌を再生するなどの、アプリケーションによるアクションに対する応答の記録履歴を作製するために記録され得る。この記録履歴は、アプリケーションが制御できるさまざまなアクションに関連付けられているユーザのストレス・レベルへの影響を予測するために後でアクセスされ得る。アプリケーションによるアクションへのユーザ応答のそのような自動化された追加は、アプリケーションがユーザの健康状態を変えるためにアクションを選択することを可能にし得る。たとえば、現在の健康状態情報が、ユーザは閾値を上回るストレス・レベルを有することを示すとき、アプリケーションは、ストレス・レベルを減少させるためにアクションを選択し得る。逆に、現在の健康状態情報が閾値を下回るとき、アプリケーションは、ストレス・レベルを上昇させるためにアクションを選択し得る。
【0029】
健康状態情報に基づくアプリケーションの自動化された制御は、バイオセンサを用いて測定された生理学的情報に部分的に依存し得る。いくつかの実施形態では、この生理学的情報は、コンテキスト情報と組み合わされ得る。コンテキスト情報は、任意の適切なソースから導き出され得る。アプリケーションも実行するポータブル・コンピューティング・デバイス上で実行するプラットフォームにおいて生理学的情報が処理される実施形態では、コンテキスト情報は、アプリケーションから導き出され得る。
【0030】
たとえば、カレンダー・アプリケーションは、ユーザの計画された活動に関する情報を提供し得る。カレンダー・アプリケーションは、ユーザが、通勤または重要なプレゼンテーションを行うなどの異なるコンテキストにあることを示すことがある。同じ生理学的情報は、これらの異なるコンテキストにおいて異なる健康状態と相関し得る。たとえば、通勤コンテキストにおける脈拍数または発汗反応の上昇は、望ましくなく、プラットフォームによって比較的高いストレス健康状態として反映され得る。別のコンテキストにおける同じ脈拍数または発汗反応は、ユーザが精神的に鋭敏であり、重要なプレゼンテーションに備えていることを示し得る。
【0031】
したがって、いくつかの実施形態では、コンテキスト情報は、生理学的情報と組み合わされて、アプリケーションによるアクションを制御し得る。この情報は、検出されたコンテキストに適切なターゲット健康状態に対する現在の健康状態を示す相対的な健康状態出力を生成することなどによって、プラットフォーム内で組み合わされ得る。しかしながら、本明細書で説明された処理は、任意の適切な構成要素内で実行されてよいことを理解されたい。代替処理アーキテクチャの一例として、プラットフォームは、健康状態情報とともにコンテキスト情報をアプリケーションに提供し得る。このシナリオでは、アプリケーションは、コンテキストに基づいてターゲット健康状態を決定し得る。他のシナリオでは、アプリケーションは、プラットフォームからコンテキスト情報を取得するのではなく、コンテキスト情報を生成し得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、健康状態情報の処理は、単一ユーザに対して個人的であってよい。しかしながら、健康状態情報の使用は、このようなやり方では制限されない。いくつかの実施形態では、健康状態情報は、複数のユーザに関して集約され得る。そのような集約された健康状態情報は、ユーザの健康状態を表すときに使用され得る。集約は、列挙された値のセットのうちの1つとして提示される健康状態情報に基づき得る。そのような手法は、大規模母集団に関する情報の比較および集約を可能にし得る。たとえば、企業によって管理されるサーバは、コンテキストまたは他の情報と組み合わせて、その企業に関連付けられている個人の母集団に関する健康状態情報を受け取り得る。それらの個人は、
たとえば、企業の労働者または顧客であってよい。集約された情報は、母集団のための集約健康状態を示すことなどによって、グラフィカルに提示され得る。集約健康状態を示すために、任意の適切な技法が使用されてよい。たとえば、母集団内の個人は、1次元プロット、2次元プロット、または3次元プロット上で、個人の健康状態を表す色の点として表されてよい。プロットは地図であってよく、集合体(aggregate)内の個人がストレスを受ける、興奮する、またはリラックスするロケーションを明らかにし得る。代替的に、プロットは、時間の尺度に対応してよく、母集団、集合体が特定の健康状態にある時間を明らかにし得る。しかしながら、母集団内の個人をプロット上の点として示すことは、集合体内の母集団に関する健康状態情報を表示するための適切な技法の一例にすぎないことが理解されるべきである。他の手法としては、母集団内の個人の健康状態に関する平均値を計算して、その平均値に対応する色であることを選択することがある。
【0033】
健康状態情報が母集団に関して集約されるとき、各健康状態値のためのコンテキスト情報も集約され得る。そのようなコンテキスト情報は、特定の健康データが獲得されるとき、個人のコンテキストを識別するために使用され得る。たとえば、そのようなコンテキスト情報は、個人の活動、地理的ロケーション、個人の年齢および/または職業を含み得る。いくつかの例では、そのようなコンテキスト情報は、ユーザの健康状態を表すとき、健康状態値のサブセットを選択して統計を提供するために使用され得る。健康値のサブセットは、健康データが類似のコンテキスト下で獲得されたように選択され、類似の関連付けられているコンテキスト情報を有し得る。健康情報が獲得されたコンテキストによって健康値のサブセットを選択することは、類似のコンテキスト下にあるユーザのための健康統計を提供する。ユーザの健康状態は、健康値のサブセットから計算された統計を反映するカラー・スキームで表され得る。次いで、ユーザの健康状態が、サブセット内の健康値に対するユーザの健康を示すためにカラー・スキーム内の色相によって表され得る。
【0034】
ユーザのコンテキスト情報は、サブセット内の健康値のコンテキスト情報が類似の関連付けられているコンテキスト情報を有するようにサブセットを選択するために使用され得る。ユーザのコンテキスト情報は、ユーザに類似した関連付けられているコンテキスト情報を有する健康データを取り出すために使用され得る。たとえば、母集団は、さまざまな年齢の個人を含み得るが、ユーザは、ユーザ自身の年齢の他のユーザを表す健康データのサブセットを選択することを望むだけのことがある。ロケーションまたはユーザが従事する活動などの他のコンテキスト情報が、サブセットを選択するために使用され得る。
【0035】
代替または追加として、ユーザ・プロファイルが、サブセットを選択するために使用され得る。ユーザは、プロファイルを作製および記憶することなどによって、健康情報のサブセットを決定するためにどのタイプのコンテキスト情報が使用されるかを指定し得る。そのような場合、ユーザが重要性を選択および/またはランク付けし得る異なるコンテキスト情報を示すいくつかのユーザ・オプションがあり得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、サブセットが、複数の人々に関して集約された健康情報から選択され得る。健康情報は、経時的に蓄積され得る、および/または母集団の現在の健康データを表し得る。集約された母集団健康情報のサブセットは、ユーザの現在の健康状態を表すためのカラー・スキームを決定するために選択され得る。そのようなカラー・スキームでは、ユーザの現在の健康状態は、母集団健康情報のサブセットと比較して表され得る。
【0037】
他の実施形態では、健康情報が、ユーザの健康情報履歴を収集するために、個々のユーザに関して経時的に集約され得る。ユーザの健康情報履歴のサブセットは、ユーザの現在の健康状態を表すためのカラー・スキームを決定するために選択され得る。そのようなカラー・スキームを使用して、現在の健康状態は、ユーザの過去の健康と比較して表され得
る。
【0038】
発明者らは、スマートフォンおよびタブレットなどのポータブル電子デバイスが多くの人々の日常生活の重要な一部になりつつあることを認識している。これらのデバイスのアプリケーションの実行は、健康状態情報に基づいて1つまたは複数のタスクを実行し得る。さらに、ユーザに関連付けられているそのようなポータブル電子デバイス上で実行されるアプリケーションは、健康状態情報に基づいてタスクを制御し得る。ポータブル電子デバイスとユーザの関連が密接であるため、ポータブル電子デバイス上でのタスクの実行を制御することは、ユーザに直接影響し得る。したがって、本明細書で説明される実施形態は、ポータブル電子デバイス上で実行される、オペレーティング・システムの構成要素などのプラットフォームとともに実装され得る。
【0039】
健康状態情報を生成または使用するのに有用な他の特性に加えて、ポータブル電子デバイスは、センサまたは他の入力機構を含み、多数のアプリケーションを実行してよく、これらのアプリケーションのいずれも、ユーザの健康状態を決定する際に使用され得る情報を生成し得る。たとえば、音声処理アプリケーションは、抑揚または音声の他の側面を分析することによって、ユーザの感情的状態を示す情報を提供し得る。別の例として、ポータブル電子デバイスに内蔵された加速度計、GPS、または他のセンサにアクセスするアプリケーションは、ユーザによって測られたロケーションまたは活動に関係するコンテキスト情報を提供し得る。
【0040】
そのうえ、ポータブル電子デバイス上で実行されるアプリケーションは、健康状態情報を表し得るまたはタスクの実行を制御するために健康状態情報を適用する際に使用され得るコンテキスト情報を生成し得る。そのようなポータブル電子デバイスは、ユーザによって入力されたユーザ情報を含む。たとえば、人々は、ポータブル電子デバイスを使用して、日常の活動の多数の側面を記録および/または追跡する。具体的な例として、個人が、ポータブル電子デバイス上でカレンダー・アプリケーションを使用して、過去および将来のイベントを含むスケジュールを把握し得る。カレンダー情報は、任意の特定の時点においてユーザが何をしているかまたは何をしようと計画しているかを示すコンテキスト情報を提供し得る。多くのポータブル電子デバイスは、音楽を聴く、別の人に電話する、ショッピング、またはランニングなどの特定の活動のためにユーザによって使用されるアプリケーションも含む。したがって、これらのアプリケーションは、健康状態を評価する際、またはこれに基づいてアクションを制御する際に有用なコンテキスト情報を提供し得る。
【0041】
そのうえ、それらのアプリケーションに健康情報を提供することによって、アプリケーションは、制御する活動のコンテキストに健康情報を適用し得る。さらに、生理学的測定による情報をポータブル電子デバイス上のアプリケーション内のユーザ情報と統合することによって、ユーザが、アプリケーションのコンテキスト内の健康ステータスを見ることが可能にされ得る。次いで、ユーザは、健康と挙動および/または活動との間のトレンドをより容易かつ迅速に見ることが可能になり得る。母集団健康情報および/またはユーザの健康情報履歴から決定されたカラー・スキームを使用するとき、ユーザは、次いで、健康が母集団の健康および/または自分の過去の健康と比較してどうであるかを見ることが可能になり得る。
【0042】
同様に、ユーザおよび/または自動化された処理は活動を健康状態と相関させ、したがって、ユーザおよび/またはアプリケーション内の自動化された処理は、1つまたは複数のアプリケーションが示す活動が起こることが計画されているまたは起こる可能性があることに基づいて、将来の健康状態を予測し得る。この能力を用いて、ユーザおよび/または自動化された処理は、ユーザにとって望ましい健康状態を達成するように今後予定されている活動のスケジュールを調整するなどの、1つまたは複数のアクションを制御し得る
。たとえば、特定のロケーションにおけるまたは特定の個人との会議を健康状態と相関させることによって、カレンダー・アプリケーションは、ユーザがストレス下にあり得るとき、今後予定されている期間を識別し得る。この情報は、それらの見積もられたストレスの期間の前または後にストレスの少ない活動をスケジュールすることなどによって、ユーザのスケジュールを調整するために使用され得る。
【0043】
そのような制御を容易にするために、発明者らは、電子デバイスが電子デバイス上のアプリケーション間で共通のやり方で健康状態を表すことを可能にする技法を開発した。共通表現を有することによって、健康情報は、各アプリケーションに関するアプリケーション情報にシームレスに統合され得る。いくつかの実施形態では、共通表現は色コードであってよい。
【0044】
健康状態情報は、任意の適切なやり方で取得されてよい。健康状態情報は、たとえば、バイオセンサによって測定された生理学的信号などのバイオセンサ・データから決定されてよい。健康状態は、ユーザの物理的健康、精神的健康、および/または感情的健康を示し得る。いくつかの実施形態では、健康状態は、個々のユーザのストレスのレベルであってよい。
【0045】
健康状態情報は、任意の適切なやり方で使用されてよい。いくつかの実施形態では、健康状態の共通表現は、健康状態情報が集められるデバイスのオンまたはオフを実行する複数のアプリケーションの各々に対するグラフィカル・ユーザ・インタフェース内に表示され得る。そのような共通表現はカラー・スキームであってよい。カラー・スキームは、異なる健康状態レベルに対応する複数の色であってよい。複数の色は、バイオセンサ・データから決定されるまたは他の任意の適切なやり方で健康状態値の範囲を表し得る。そのような実施形態では、カラー・スキームは、同じ色がユーザの同じ健康状態レベルに対応する電子デバイス上の適切なアプリケーションに適用される。これらの健康状態レベルは、絶対的健康状態レベルであってもよいし、相対的健康状態レベルであってもよい。絶対的レベルは、たとえば、ベースラインを上回る生理学的応答の特定の度合いと相関し得る。対照的に、相対的レベルは、生理学的応答が観察されたユーザのコンテキストでは望ましいレベルと比較してベースラインを上回る生理学的応答の度合いと相関し得る。
【0046】
本明細書で説明される技法は、電子デバイス上で実行されるアプリケーションに健康情報を渡す電子デバイス上で実行されるシステム・ソフトウェアの構成要素に基づき得る。この構成要素は、健康状態情報に応答するようにコード化されたアプリケーションが動作するために必要とされる情報を受け取ることを可能にするプラットフォームとして働き得る。いくつかの実施形態では、健康状態情報は、個人の健康状態の標識などの健康状態情報に関連する情報を含み得る。アプリケーションは、任意の適切なプッシュおよび/またはプル技法によってプラットフォームを通して健康状態情報にアクセスし得る。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、情報をアプリケーションにプッシュするプラットフォームによって情報にアクセスし得る。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、プラットフォームから情報をプルするまたは呼び出すことによって情報にアクセスし得る。プラットフォームは、プラットフォームが具体的な要求なしに健康状態情報をアプリケーションに提供し得る通知または他のプッシュ様式で情報を渡す。情報は、健康状態情報が変化したときまたは定期的に、この様式でプッシュされてよく、したがって、各アプリケーションは、現在の健康状態情報を有し得る。健康状態情報の更新は、たとえば、毎分1回などの特定の時間間隔で行われてもよいし、健康状態値が閾値量よりも多く変化するときはいつでも行われてよい。
【0047】
任意の適切な形態のインタフェースは、健康状態情報のプッシュまたはプルをサポートするために使用され得る。いくつかの実施形態、インタフェースは、プラットフォームか
ら健康状態情報を受け取るようにプログラムされたアプリケーションによる登録をサポートし得る。代替または追加として、インタフェースは、プラットフォームからの健康状態情報のプルをサポートし得る。そのような一実施形態では、アプリケーションは、1つまたは複数の健康状態パラメータの値に達することについてプラットフォームに問い合わせ得る。
【0048】
健康状態情報は、任意の適切なフォーマットで渡されてよい。一例では、共通カラー・スキームが使用される場合、システム・ソフトウェアは、健康状態を示す色値をアプリケーションに渡し得る。システム・ソフトウェア構成要素は、オペレーティング・システム、ユーティリティ・ソフトウェア、および/またはアプリケーション・プログラミング・インタフェースをサポートする他の任意の構成要素であってよい。アプリケーションは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内にアプリケーション情報を表示するとき、そのような健康情報を表示し得る。そのような一実施形態では、アプリケーションは、健康状態情報をアプリケーション情報とともにディスプレイ・ユーティリティに渡して、どの情報が電子デバイスのディスプレイ上に表示されるかを制御し得る。たとえば、ディスプレイ・ユーティリティは、表示されることになる情報とともに色値を受け取るアプリケーション・プログラミング・インタフェースを有し得る。アプリケーションは、表示のためにアプリケーションによって生成された情報とともに、このインタフェースを通じて、色として表された健康状態情報を渡し得る。しかしながら、アプリケーション構成要素が色値をディスプレイ・ユーティリティに渡すことは必要ではない。他の実施形態では、プラットフォームが、色成分をディスプレイ・ユーティリティに直接供給し得る。そのような技法は、アプリケーション内で健康情報を提示することによって、ユーザ体験の改善を可能にし得る。
【0049】
前述の説明は例に過ぎず、本発明の態様は、上記で説明された機能のいずれかまたはすべてを提供することに限定されないが、いくつかの実施形態は、本明細書で説明される機能のいくつかまたはすべてを提供し得ることを理解されたい。
【0050】
本明細書で説明される本発明の態様は、多数のやり方のいずれにおいても実施可能であり、任意の特定の実装技法に限定されない。したがって、具体的な実装技法の例が以下で説明されるが、例は単に説明の目的で提供され、他の実装形態が可能であることを理解されたい。
【0051】
本発明の技法は、提供される健康状態情報のタイプに限定されない。ユーザのための健康状態および/または健康情報は、ユーザの幸福(well−being)の任意の特定のステータスであってよい。健康状態は、血糖値などのユーザの物理的健康に関係し得る。さらに、健康状態は、ストレス、抑鬱、および/または不安レベルなどの、ユーザの精神的健康および/または感情的健康に関係し得る。個人の全体的な健康は、身体的健康、精神的健康、および/または感情的健康の組み合わせであり得ることが認識される。したがって、異なる健康の側面の組み合わせは、本明細書で説明される技法を使用する電子デバイス上のアプリケーションに組み込まれ得る。本発明の実施形態は、ユーザのストレス・レベルに関係すると説明されるが、これは非限定的な例であり、健康の他の任意の適切な側面が、本明細書で説明される技法を使用してよいことが認識される。
【0052】
ユーザの生理学的測定を行うために使用される任意の適切なセンサが使用されてよい。そのような生理学的測定は、皮膚温、核心温、身体からの熱損失、心拍数、脈拍数、1拍毎の心拍数変動、皮膚コンダクタンス、酸素、呼吸数、心電図検査、皮膚電気活動(EDA)、電気皮膚反応(GSR)、筋電図検査、脳波記録、眼電図、血圧、水和レベル、筋圧、活動レベル、体位、血管の光反射率、酸素飽和度センサなどを含み得る。
【0053】
追加または代替として、センサは、ユーザの周囲状況および/または活動を測定し得る。そのような測定は、周囲温度またはユーザの周辺および3次元の動きを含むユーザの動きを含み得る。これらの追加測定は、ユーザの健康状態を決定するために、生理学的測定と組み合わせて使用され得る。そのような追加測定は、特に生理学的測定がユーザの周辺および/または活動によって影響され得るとき、コンテキストを提供して、生理学的測定から健康状態を分離し得る。一例として、ユーザのために測定される皮膚コンダクタンスは、ユーザのストレス・レベルを決定するために使用され得る。しかしながら、皮膚コンダクタンスは、天気および/または運動などからのユーザの活動レベルに依存し得る。周囲温度および/またはユーザの動きを測定することによって、皮膚コンダクタンス測定からユーザのストレス・レベルを識別することが改善され、ストレス・レベルのより正確な検出が行われ得る。しかしながら、コンテキスト情報は任意の適切なやり方で取得されてよいことを理解されたい。たとえば、コンテキスト情報は、ポータブル電子デバイス上で実行される、カレンダーなどのアプリケーションから獲得可能である。代替または追加として、コンテキスト情報は、ウェブ・サービスからダウンロードされてもよいし、他の任意の適切なやり方で取得されてもよい。
【0054】
1つまたは複数の生理学的測定によるデータは、1つまたは複数のバイオセンサ・デバイスによって経時的に収集され得る。生理学的測定は、ユーザの身体から連続的に収集され得る。いくつかの実施形態では、生理学的測定は、毎秒10回の測定などの時間間隔で収集され得る。時間間隔は、ユーザによって指定され得る。いくつかの実施形態では、時間間隔は、バイオセンサによって実行される生理学的信号の測定の特性に依存し得る。時間間隔は、ユーザの生理学的状態を決定する目的で、測定統計を獲得するために選択され得る。時間間隔は、現在の生理学的状態を閾値と比較することに依存し得る。そのようなデータは、身体的状態、精神的状態、および/または感情的状態を含むユーザの健康を決定するために使用され得る。次いで、ユーザは、この情報を使用して、健康状態を経時的に追跡し得る。したがって、いくつかの実施形態では、生理学的測定を受け取るプラットフォームは、それらの測定を記憶および/または処理して、健康状態情報を生成し得る。そのような処理は、生理学的データを個人の健康に相関させることを伴い得る。一例では、特定の生理学的データが、個人のストレス・レベルに相関させるために知られ得る。そのような特定の生理学的データを経時的に獲得することによって、ストレス・レベルの範囲に沿ったユーザのストレス・ステータスが経時的に追跡され得る。そのようなストレス・レベルの範囲は、穏やかな状態および/またはリラックスした状態の特性であり得るなどの、高ストレス・レベルと低ストレス・レベルとを含み得る。ユーザは、そのようなストレス・レベル情報を使用して、全体的な幸福に影響し得る決定を行い得る。そのような実施形態では、上記で説明されたバイオセンサのうちの1つまたは複数および健康状態を決定するための生理学的データの分析は、バイオフィードバック工程の一部であってよい。代替または追加として、1つまたは複数のアプリケーションは、そのような健康状態情報を使用して、リラックスする音楽を再生するまたは仮眠もしくは他の低ストレス活動をスケジュールもしくは推奨することなどによって、バイオフィードバックの形態を提供してもよいし、ユーザの健康状態に影響し得る出力を生成してもよい。
【0055】
健康状態情報を1つまたは複数のアプリケーションに提供するためにプラットフォームを組み込んだシステムの概略図が、
図1のシステム100によって示される。ユーザ101は、上記で説明されたそのような測定を含む生理学的測定を収集するためにバイオセンサ・デバイス102を装着し得る。バイオセンサ・デバイス102は、脈拍数および/または発汗反応などの、任意の適切な1つまたは複数の生理学的測定を行い得る。
【0056】
バイオセンサは、
図1ではユーザの手首に装着されるように示されているが、任意の適切なタイプのバイオセンサがユーザに接してまたはユーザの内部に設置されてよい。バイオセンサは、構成要素を装着者の解剖学的構造と適切に位置合わせする装着可能な物品内
に構成された構成要素であってよい。バイオセンサは、装着者の手首に装着された腕時計に組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、バイオセンサは、たとえば、ユーザによって腕、手首、脚、足首に装着されたバイオバンド(bioband)であってよい。いくつかの実施形態では、バイオセンサは、ユーザ上の任意の適切な解剖学的ロケーション内の配置のために構成されたバイオパッチ(biopatch)であってよい。いくつかの実施形態では、バイオセンサは、バイオインプラント(bioimplant)であってよく、生理学的測定を得るためにユーザの皮膚下に挿入されてよい。追加または代替として、バイオセンサは、ユーザによって任意の適切なやり方で装着されてよい。バイオセンサは、ユーザによって連続的に装着されてよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、生理学的測定を獲得するためにバイオセンサ・デバイスを定期的に装着し得る。そのうえ、バイオセンサがユーザに物理的に取り付けられることは必要条件ではない。いくつかの実施形態では、バイオセンサは、ユーザに直接的に接触することなく生理学的情報を集め得る。たとえば、カメラは、精神的状態を決定するやり方として、表情、顔色、眼球運動、および/または四肢運動の画像を撮影し得る。生理学的データを提供して健康情報を決定するために適したセンサ構成および技法は、その全体が本願明細書に援用される、2015年5月1日に出願された、「ウェアラブル・エレクトロニクス」という名称の米国特許出願第14/702,208号に記載された構成要素などの構成要素を含み得る。
【0057】
バイオセンサの形態に関係なく、データは、データ・リンク105を通じてバイオセンサ102とポータブル電子デバイス103の間で転送され得る。データ・リンク105は、有線技術または無線技術を含む任意の適切な技術を使用して実装されてよい。バイオセンサ・データは、たとえば未加工のセンサ読み取り値を表す未加工の形態で転送されてよい。代替または追加として、バイオセンサ・データは、転送された情報が健康状態または他の処理された情報を示すように、転送の前に処理され得る。
【0058】
ポータブル電子デバイス103は、スマートフォンおよび/またはタブレットであってよい。しかしながら、任意の適切なハードウェア構成要素は、バイオセンサ102から生理学的情報を受け取るおよび/または処理するために使用されてよい。適切なデバイスは、プロセッサ、ディスプレイ、メモリ、および/または送受信機などの、1つまたは複数のハードウェア構成要素を含んでよい。
【0059】
バイオセンサからのデータは、ポータブル電子デバイス103上のディスプレイ上で可視化され得る。データは、直接表示されてもよいし、本明細書で説明される1つまたは複数の技法を使用して表示する前に処理されてもよい。追加または代替として、バイオセンサからのデータは、データ転送リンク107を通じて、サーバ104またはポータブル電子デバイスとは別の他のコンピューティング・デバイスに転送され得る。いくつかの実施形態では、サーバ104は、クラウド・コンピューティング・サービスであってよい。リンク107は、任意の適切な有線通信リンクまたは無線通信リンクであってよく、いくつかの実施形態では、有線通信と無線通信の両方を伴ってよい。たとえば、サーバ104との通信は、部分的にインターネット経由で実行され得る。
【0060】
サーバ104は、データ・ストレージ、複数のユーザに関するデータ集約、バックアップ、および/または分析のために使用され得る。データおよび分析結果は、サーバ104とポータブル電子デバイス103の間で転送され得る。データおよび分析結果は、データ転送リンク106によってサーバ104とポータブル電子デバイス103の間で転送され得る。データ転送リンク106は、任意の適切な有線通信リンクおよび/または無線通信リンクであってよい。そのようなリンクは、ポータブル電子デバイス103からサーバ104に渡されることになる処理結果を伴ってよい。代替または追加として、リンク106は、集約された健康ステータス情報、健康情報に関連付けられているコンテキスト情報、またはサーバ104からポータブル電子デバイス103に渡されることになる他の処理さ
れた健康ステータス情報を可能にしてよく、データは、さらに処理または表示されてよい。
【0061】
1人のユーザのみが
図1に示されているが、バイオセンサは、1度に複数のユーザに関する生理学的情報を測定し得る。いくつかの実施形態では、複数のユーザに関して収集されたデータは、処理および/または表示のために、同じポータブル電子デバイス103に提供され得る。代替または追加として、複数のユーザのデータが同じサーバ104に提供され得る。そのような複数のユーザのデータは、色値を用いて健康状態を表すとき、カラー・スキームを決定するために、母集団健康データを提供し、健康統計を供給し得る。色は、母集団または選択された部分母集団の健康を表し得る。
【0062】
代替または追加として、集約された情報は、ユーザの健康状態を決定するために使用され得る。個人の健康状態は、集約された情報に対して、ユーザの現在の状態がどこにあたるかを反映し得る。たとえば、集約されたデータが、部分母集団が時間間隔中にストレスになりつつあることを示す場合、類似した、ストレスを示すユーザのバイオセンサ読み取り値の増加は、そのユーザの評価の比例した増加につながらないことがある。逆に、選択された部分母集団が統計標準を下回るときに、ユーザのストレス・レベルがその統計標準を上回る場合、ユーザの評価された健康状態は、より高いストレスの度合いを示し得る。より一般的には、ユーザの評価健康状態は、複数の集約された値の統計に対する現在の感知された値の比較の重み付き平均に基づいて計算され得る。それらの集約された値は、一般の母集団、ユーザまたはユーザの過去の値に関連すると思われる副母集団との比較を可能にする。
【0063】
いくつかのそのような実施形態では、各ユーザからの生理学的データが、別個のユーザ・アカウント内でまとめられてもよしい、各ユーザに関する健康状態情報の処理を別個に可能にするために別の方法で別個にしたままであってよい。他の実施形態では、健康状態情報は、ある会社の従業員のグループなどの母集団に関する健康状態情報を提供するために集約され得る。それらの実施形態では、健康状態情報は、個々のユーザに関連付けられてもよいし、関連付けられなくてもよい。追加または代替として、コンテキスト情報は、母集団に関する健康状態情報に関連付けられ得る。コンテキスト情報は、健康情報が獲得されたときの個人の活動および/またはロケーションを含み得る。
【0064】
ユーザの全体的な幸福、または健康状態、精神的状態、および/もしくは感情的状態を含む、ユーザの母集団の全体的な幸福を理解する一部として、ユーザおよびユーザの生活に関する追加情報が、生理学的データおよび/またはそのような生理学的データからの分析結果にコンテキストを提供するために使用され得る。そのような追加情報としては、活動、イベント、睡眠パターン、音楽、ポッドキャスト、通話、およびユーザ・ロケーションがあり得る。そのような情報は、ユーザのためのタスクを実行するアプリケーションからを含む任意の適切なやり方で、導き出され得る。そのようなアプリケーションの一例は、ユーザのための電子メールにアクセス可能なアプリケーションであり、電子メールは、生理学的データにコンテキストを提供するために使用され得る。そのような実施形態では、ポータブル電子デバイス103、サーバ104、または他の適切なコンピュータ・デバイス上で実行されるアプリケーションは、電子メール・メッセージにアクセスし、自然言語処理技法または他の適切な処理を使用して、ユーザの活動の標識を導き出し、この標識は、生理学的データにコンテキストを提供し得る。
【0065】
生理学的データをそのようなコンテキスト情報と組み合わせることによって、特定のユーザ・コンテキストに対する個人の健康状態のパターン、相関、および/またはトレンドが観察され得る。同じタイプの複数のインスタンス活動にわたっての個人の健康状態が比較され得る。そのような分析を通して、特定の活動に対する個人の健康状態のパターンが
観察され得る。バイオセンサがユーザのストレス・レベルを把握するために使用され、そのような生理学的データがコンテキスト情報と組み合わされるとき、パターンが、ユーザがより大きくストレスを受けるまたは通常よりも高いストレス・レベルを有するとき、特定の状態を示すために観察され得る。たとえば、個人が、朝の通勤中により大きくストレスを受ける場合、生理学的データは高ストレス・レベルを示し、関連付けられているコンテキスト情報は、個人が朝の通勤中であることを示す。この例では、そのようなコンテキスト情報としては、ユーザ・ロケーション情報、時間情報、および/または日付情報があり得る。次いで、複数の朝の通勤中の個人の健康に関するデータが収集および分析され得る。そのような分析は、個人が朝の通勤中により大きくストレスを受けるというパターンを示し得る。
【0066】
コンテキスト情報は、任意の適切なやり方で取得され得る。個人は、広範囲のタスクのための日常の活動の一部としてポータブル電子デバイスを使用し得る。タスクのいくつかの非限定的な例としては、スケジュールを追跡および/もしくは記録すること、音楽を聴くこと、ソーシャル・メディア上で対話すること、インターネットを閲覧すること、ゲームをすること、ロケーションおよび/もしくは方向を見つけること、ならびに電子メール、電話、ビデオ、および/もしくはテキスト・メッセージを通じて通信することがあり得る。そのようなタスクのためにポータブル電子デバイスを使用することによって、個人は、挙動および/または活動に関するコンテキスト情報をポータブル電子デバイスに提供し得る。そのようなコンテキスト情報が収集され、電子メール、カレンダー、電話(たとえば、誰にいつ電話したか)、音楽、GPS情報(たとえば、ユーザがいつどこに行ったか)、およびソーシャル・メディア・アプリケーションなどのアプリケーションに含まれ得る。追加または代替として、ユーザは、そのようなコンテキスト情報を、ユーザ入力を通して電子デバイスに提供し得る。そのようなユーザ入力は、ポータブル電子デバイス上のアプリケーション内で提供され得る。
【0067】
本明細書で説明されるプラットフォームは、個人の生理学的データおよび/または分析された健康状態を個人のコンテキスト情報と統合することを可能にする。そのような技法は、ユーザに感情的状態に関する情報が提供されるバイオフィードバック工程の改善を可能し、したがって、ユーザは、感情的状態および/または感情的状態情報にアクセスする1つもしくは複数のアプリケーションを制御し、ユーザの感情的状態に影響し得る出力を自動的に生成し得る。バイオフィードバック工程の一部として、コンテキスト情報とともに健康状態情報を可視化することがユーザにとって有益であり得る。そのような視覚的表現は、ポータブル電子デバイス103上に表示され得る。しかしながら、健康状態情報とコンテキスト情報を統合することは、バイオフィードバックを提供するため以外の理由での情報の表示および/または出力の制御を可能にし得ることを理解されたい。いくつかの例では、ユーザの現在の健康状態は、集約された健康状態情報のサブセットによって決定される表現内に表示され得る。健康状態情報に関連付けられているコンテキスト情報は、そのようなサブセットを選択するために使用され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、健康状態情報は、電子デバイス上の複数のアプリケーションによって処理または使用され得る。そのような実施形態では、健康情報が提示されるアプリケーションを通じてユーザの健康の共通表現を有することは、ユーザにとって有用であり得る。共通表現を実施することによって、ユーザの健康情報がすべてのアプリケーションにわたって類似の技法を使用して表示されるので、情報を解釈するユーザ体験が簡略化され得るおよび/またはより簡単になり得る。
【0069】
そのような共通表現技法は、電子デバイスのディスプレイ上のグラフィカル・ユーザ・インタフェース内に情報を表示するために使用され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の色および/またはカラー・スキームが、共通表現の一部として使用され得る
。そのようなカラー・スキームでは、色は特定の健康状態に対応し得る。カラー・スキームは、色の範囲および/または勾配であってよい。そのような色の範囲は、健康の異なるレベルおよび/または状態を示し得る。いくつかの実施形態では、カラー・スキームはルックアップ・テーブル(LUT)であってよい。そのような実施形態では、特定の健康レベルおよび/または値は、LUT内の特定の色値に対応し得る。他の実施形態では、集約された健康情報の集まりによって決定される健康レベルおよび/または値の範囲が、LUTの特定の色値に対応し得る。一例として、個人のストレス・レベルの範囲が、カラー・スキームによって表され得る。そのようなカラー・スキームは青色および赤色の勾配であってよく、赤は高レベルのストレスを示し、青は低レベルのストレスまたは穏やかな状態を示し得る。任意の適切な構成要素は、1つまたは複数のアプリケーションに健康状態情報を提供するために使用され得る。共通表現を使用してバイオセンサからの健康情報が表示され得るシステムの一例が
図2のブロック図によって示されている。
【0070】
システム200は、上記で
図1に関連して説明されたバイオセンサ100などのバイオセンサ201を含み得る。しかしながら、バイオセンサ201の具体的な形態は、本発明に不可欠ではない。
図2は、オペレーティング・システム204に生理学的情報を提供するバイオセンサ201を示す。オペレーティング・システム204は、ポータブル電子デバイス103(
図1)などのポータブル電子デバイスのオペレーティング・システムであってよい。しかしながら、オペレーティング・システム204は、1つまたは複数のアプリケーションが対話し得る任意の適切なソフトウェア・プラットフォームであってよいことを理解されたい。
【0071】
図示の実施形態では、オペレーティング・システム204は、健康ユーティリティ203を含む。健康ユーティリティ203は、1つまたは複数のソースから情報を受け取り、健康ステータス情報を生成し得る。情報のソースとしては、バイオセンサ201または他のバイオセンサがあり得る。代替または追加として、健康ユーティリティ203によって処理された情報としては、アプリケーション209またはオペレーティング・システム204と相互作用する他の構成要素からの情報があり得る。
【0072】
バイオセンサ201からの生理学的データは、健康ユーティリティ203に提供され得る。そのような生理学的データは、有線通信、ならびに/または無線通信、無線インターネット・ネットワーク、ブルートゥース(登録商標)、および無線USBなどの無線通信を通して送信され得る。次いで、生理学的データは、健康状態を決定するために健康ユーティリティ203によって分析され得る。そのような分析としては、生理学的測定から健康状態を決定するためのあらかじめ確立された方法があり得る。健康状態は、個人の健康の全体的なステータスを示す1つまたは複数のパラメータを含み得る。次いで、健康状態は、特定の健康値に割り当てられ得る。オペレーティング・システム204は、オペレーティング・システム204の構成要素とアプリケーション209との間の通信を可能にするために、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)をサポートし得る。アプリケーションは、オペレーティング・システム204が実行されている同じデバイス上で実行されるローカル・アプリケーションであってよく、および/または異なるコンピューティング・デバイス上で実行されるリモート・アプリケーションであってよい。ローカル・アプリケーション209a、209b、209c、および209dが示されている。リモート・アプリケーション209も示されている。
【0073】
アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)は、オペレーティング・システム204とアプリケーション209の間で情報を転送するために使用され得る。任意の適切なプログラミング技法は、アプリケーションが情報にアクセスすることを可能にする目的で、API206を通して情報をプッシュまたはプルするために使用され得る。APIは、アプリケーションが電子デバイスのシステムおよび/またはハードウェア構
成要素と相互作用するためのルーチン、プロトコル、およびツールを含み得る。アプリケーションは、アプリケーションのプログラム命令の一部として、APIからそのようなルーチンおよびツールにアクセスし得る。
図2に示される例では、API206は、アプリケーション209が、健康ユーティリティ203からの健康状態情報にアクセスし、情報を健康ユーティリティ203に提供することを可能にする。健康ユーティリティ203とアプリケーションの間で交換される情報としては、そのアプリケーションによって生成され健康ユーティリティ203に供給されるコンテキスト情報があり得る。健康ユーティリティ203は、バイオセンサ201によって測定された生理学的情報を健康状態と関連付けるなどのために、1つまたは複数の機能のためにそのようなコンテキスト情報を使用し得る。代替または追加として、健康ユーティリティ203は、複数のアプリケーションからのコンテキスト情報を集約して、高レベルコンテキスト情報をアプリケーション209に提供し得る。アプリケーションが生理学的情報を収集または生成し得るシナリオでは、その情報は、API206を通して健康ユーティリティ203に提供され得る。API206は、既知のプログラミング技法を使用してそのような情報の交換を容易にするように構成され得る。
【0074】
図2に示される実施形態では、健康ユーティリティ203は、バイオセンサ201からの生理学的情報および/または他の任意の適切なソースからの情報を処理して、健康値207を生成し得る。健康値は、任意の適切な形態を有してよい。いくつかの実施形態では、健康値207は、健康に関係した単一の特性の値を表し得る。割り当てられる値は、ユーザに関連付けられているデータによって特性が存在することが示される度合いを示し得る。たとえば、特性はストレスであってよく、値は、ユーザがストレスを受ける度合いを示し得る。他の実施形態では、健康値は、ストレスおよび活動レベルなどの複数のユーザ特性を示し得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、健康状態情報は、色として表され得る。色は、健康値207からのマッピングに基づいて選択され得る。いくつかの実施形態では、インデックス付与動作は、健康値を色値に関係付けるために使用され得る。そのようなインデックス付与動作は、アプリケーション・プログラムが特定の健康値および/または健康状態に対応する色値を決定することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、ルックアップ・テーブル(LUT)は、特定の健康値を特定の色値に関係付けるために使用され得る。しかしながら、
図2に示された動作を構成要素に分散させるために他のアーキテクチャが使用されてよいことを理解されたい。そのようなLUTはAPI206にツールとして記憶され、アプリケーション209は、API206においてツールを使用することによってLUTにアクセスし、したがって、アプリケーションは健康値を受領し、色値が望ましいときにツールを呼び出す。
【0076】
色は、コンピュータ・ディスプレイを制御する際に使用されるRGB値を含む、任意の適切なやり方で表され得る。しかしながら、任意の適切なコードが、色を表すために使用されてよい。健康値207から色値208へのマッピングは、API206の中で実行されてもよいし、他の任意の適切な構成要素内で実行されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、API206は、アプリケーションに色値208のみを供給し得る。他の実施形態では、API206は健康値207のみを供給し、各アプリケーションは、健康値207を、情報を表示するために使用される色にマッピングし得る。さらに他の実施形態では、API206は、健康値207と色値208の両方を供給し得る。そのような一実施形態では、たとえば、アプリケーションは、健康値207を使用してユーザの健康状態に基づいてアクションを制御しながら、色値208を使用して表示パラメータを制御し得る。
【0077】
API206を通して提供される情報は、オペレーティング・システム204の構成要
素へのコマンドとして働き得る。
図2の例に示されるように、オペレーティング・システム204は、ディスプレイ202と対話し得るディスプレイ・ユーティリティ205を含む。ディスプレイ202は、ポータブル電子デバイス103(
図1)などのポータブル電子デバイスのディスプレイであってよい。しかしながら、本明細書で生成される情報は、任意の適切なディスプレイ上にレンダリングされてよいことを理解されたい。図示の実施形態では、ディスプレイ・ユーティリティ205は、当技術分野で知られているオペレーティング・システムに含まれるものなどのディスプレイ・ユーティリティであってよい。そのようなディスプレイ・ユーティリティは、実行中のアプリケーションから表示のための情報を受け取り、その情報を提示するように表示を制御し得る。しかしながら、他の実施形態では、ディスプレイ・ユーティリティ205は、表示特性(色など)を指定する健康状態情報を受け取り、実行中のアプリケーションから受け取られた情報を修正して、健康状態情報によって指定された特性に従って修正されたディスプレイ上にその情報を視覚的に提示するような修正されたユーティリティであってよい。
【0078】
API206の具体的な形態に関係なく、色値および/または健康情報を受け取るアプリケーションは、その情報を使用して、アプリケーションの動作を制御し得るおよび/または表示のための情報を生成し得る。アプリケーションなどの複数のアプリケーションが色情報を受け取る実施形態では、各アプリケーションは異なる情報を生成するが、その情報は、ユーザの健康状態に基づいて変化する共通カラー・スキームにおいて表示され得る。
【0079】
共通表現を使用して健康状態情報を生成するために使用される具体的な手法に関係なく、健康状態情報は、API206を通して1つまたは複数のアプリケーションに提供され得る。これらのアプリケーションは、表示されることになる情報の視覚的特性を選択する、ならびにユーザの健康状態に基づいてアプリケーションの動作を制御する際に、健康状態情報を使用し得る。さらに、アプリケーションのうちのいくつかまたはすべては、アプリケーションによって実行される動作の制御のために健康値を生成するためなどの目的で使用され得るコンテキスト情報を生成し得る。あるアプリケーションによって生成されて別のアプリケーションによって使用されるコンテキスト情報の場合、コンテキスト情報は、プロシージャ呼び出しを通すことを含む任意の適切なやり方で共有されてよく、または他のインタフェースがAPI206によって実装される。
【0080】
図2の例では、アプリケーション209は、現在知られているか今後開発されるかに拘わらず、ポータブル電子デバイス上で実行するためのアプリケーションを含み得るローカル・アプリケーションを含む。この例では、ローカル・アプリケーションとしては、カレンダー・アプリケーション209a、音楽アプリケーション209b、地図アプリケーション209c、および活動に基づくアプリケーション209dがある。カレンダー・アプリケーション209aの例としては、OUTLOOKまたはiカレンダー生産性管理ソフトウェアの機能を含むアプリケーションがある。音楽アプリケーション209bの例としては、ITUNESアプリケーションまたはMEDIAPLAYERアプリケーションの機能がある。地図アプリケーション209cの例は、MAPQUESTアプリケーションまたはGOOGLE MAPSアプリケーションの機能がある。活動に基づくアプリケーション209dの例としては、NIKE+ RUNNINGアプリケーションの機能がある。
【0081】
しかしながら、これらのアプリケーションは、健康状態情報を受け取り得るおよびその健康状態情報に応答し得るように、API206と対話するように構成されるという点で、現在利用可能なアプリケーションと異なることがある。アプリケーションは、API206を通してコンテキスト情報を提供するようにも構成され得る。健康状態情報の具体的な使用、および提供される具体的なコンテキスト情報は、アプリケーションの性質に依存
し得る。アプリケーションによって提供されるコンテキスト情報は、健康状態情報を分析して健康状態情報の標識を生成するためにAPI206によって使用され得る。いくつかの実施形態では、コンテキスト情報としては、ユーザの健康情報に関連付けられているときにユーザに関する情報があり得る。コンテキスト情報としては、時間、ロケーション、および/または生理学的データに関連付けられている、個人が実行している活動があり得る。アプリケーションのタイプに応じて、コンテキスト情報としては、活動のタイプ(たとえば、歌を聴く、運動)、ロケーション、時刻、イベント、会議、特定の人間との通信のタイプがあり得る。このようにして、アプリケーションは、ユーザの健康状態とともにユーザの経験に関する詳細を提供し得る。たとえば、音楽アプリケーションは、健康データがバイオセンサによって取得されるときにユーザが再生していた歌を識別するコンテキスト情報を提供し得る。別の例として、地図アプリケーションは、健康情報に関連付けられているときにおけるコンテキスト情報としてロケーションを提供し得る。
【0082】
アプリケーションによってレンダリングされるグラフィカル・ユーザ・インタフェースは、健康情報がコンテキスト情報と結び付けられるような形で健康情報を提示し得る。いくつかの実施形態では、健康情報はカラー・スキームで描写され、グラフィカル・ユーザ・インタフェース内の特定の視覚的要素に関連付けられている色は、個人および/または複数の個人を有する母集団のための特定の健康状態に対応し得る。たとえば、カレンダー・アプリケーション209aは、健康状態情報を使用して、カレンダーに示される時間のブロックの表示のための色を選択し得る。カレンダー・アプリケーションによって提供されるコンテキスト情報は、高ストレスまたは低ストレスの期間中にスケジュールされた活動を含み得る。音楽アプリケーション209bは、健康状態情報を使用して、音楽が再生される時間および/または再生される特定の音楽を選択し得る。地図アプリケーション209cは、たとえば、健康状態情報を使用して、健康状態情報に従ってユーザがそれらの地図ロケーションを着色することによって高ストレスまたは低ストレスを示した地図上のロケーションを指定し得る。地図アプリケーションはまた、ユーザが高ストレスまたは低ストレスを示したロケーションの識別をコンテキスト情報として提供し得る。活動アプリケーション209dは、たとえば、健康状態情報を使用して、ユーザが運動するためのより大きなまたはより小さな必要を知らせるためにユーザ・インタフェースを着色し得る。
【0083】
リモート・アプリケーション209eは、ローカル・アプリケーションのために説明された機能のいずれかを実行するアプリケーションを含む任意の適切なアプリケーションであってよい。たとえば、カレンダー・アプリケーションは、ポータブル・コンピューティング・デバイス上でローカルに実行されてもよいし、「クラウド内で」実行され、ネットワークにわたってアクセスされてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、リモート・アプリケーション209eは、機能を実行してもよいし、ユーザ・コンピューティング・デバイス上でローカルに利用できないデータにアクセスしてもよい。
【0084】
たとえば、リモート・アプリケーション209eは、異なる時間において同じユーザに関連付けられているまたは異なるユーザに関連付けられている複数のコンピューティング・デバイスから健康状態情報を受け取り得る。その結果、リモート・アプリケーション209eは、健康状態情報を集約して、その集約された情報に基づいて制御を表示または提供し得る。
【0085】
生理学的データを処理するためのアーキテクチャは例示的であり、限定するものではないことを理解されたい。生理学的データは、任意の適切なやり方で特定の健康状態を表す色値に変換され得る。
図3〜
図5は、方法の工程を実行するハードウェアおよび/またはソフトウェアの対応する標識を有する、例示的な方法のフローチャートである。
【0086】
図3の例では、工程300は、ユーザの生理学的信号がバイオセンサによって測定され
得るブロック302で開始する。生理学的信号に関するデータは、デバイスのオペレーティング・システム内の健康ユーティリティ(健康ユーティリティ203など)に送られ得る。
【0087】
ブロック304では、健康ユーティリティが健康状態値を計算し得る。その全体が本願明細書に援用される2011年3月4日に出願された「心理的障害を治療するためのデバイスおよび方法(Devices and Methods for Treating
Psychological Disorders)」という名称の、第13/040,816号を有する同時係属出願である米国特許出願第2011/0245633号に記載される技法を含む、任意の適切な計算技法が、生理学的信号から健康状態値を計算するために使用されてよい。しかしながら、ブロック304における計算は、生理学的信号の代わりに、またはそれに加えて、コンテキスト情報または他の情報を含み得る。図示の実施形態では、ユーザの健康状態は単一の値によって示され、この値は、ストレスまたは他の健康パラメータを表し得る。しかしながら、他の実施形態では、異なる健康パラメータまたは追加健康パラメータは、計算された健康状態値に反映され得る。
【0088】
ブロック306では、色値は、健康状態値から決定され得る。図示の実施形態では、この決定は健康ユーティリティによって行われる。追加または代替として、健康状態値は、健康状態値を使用して色値306を決定し得るアプリケーション・プログラミング・インタフェースに送られ得る。色値を決定する特定の構成要素に関係なく、色値は、1つまたは複数のアプリケーションのためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内の表示特性を選択するために使用され得る。ブロック308では、ディスプレイを管理するディスプレイ・ユーティリティが、色値を適用して、表示のためにアプリケーションによって生成される1つまたは複数の項目の色を設定し得る。色値は、任意の適切なやり方でディスプレイ・ユーティリティに供給されてよい。いくつかの実施形態では、色値は、アプリケーションが色値固有オブジェクトを関連付けてディスプレイ上で見えるように、APIを通してアプリケーションに渡され得る。代替または追加として、色値は、ディスプレイ上で直接書き込んでもよい。ディスプレイ・ユーティリティは、色値を適用して、1つまたは複数のオブジェクトにおける表示特性を修正し得る。しかしながら、色値は、デフォルト色または背景色などの任意の適切なやり方で使用されてよい。色値がディスプレイ・ユーティリティに送られる実施形態では、ディスプレイ・ユーティリティは、この色値を、複数のアプリケーションによって生成される表示のための情報に適用し得る。このようにして、色が健康状態に関連付けられる共通カラー・スキームが、複数のアプリケーションのユーザ・インタフェースのために実装され得る。
【0089】
色情報が使用され得る形の別の例として、
図4は、代替工程400を示す。
図4の例では、ブロック402において、ユーザの生理学的信号がバイオセンサによって測定され得る。生理学的信号に関連付けられているデータは、電子デバイスのオペレーティング・システムに、電子デバイス上にインストールされたオペレーティング・システム内の健康ユーティリティなどに転送され得る。ブロック404では、そのような健康ユーティリティは、測定された生理学的信号に少なくとも部分的に基づいて健康状態値を計算し得る。この例では、ブロック404における処理は、コンテキスト情報を入力として受け取る。したがって、健康状態値の計算は、生理学的信号に基づいてよく、ならびにコンテキスト情報を渡してよい。
【0090】
ブロック404から計算された健康状態値は、ブロック406によって色値を決定するために使用され得る。そのような色値は、電子デバイスのオペレーティング・システム、健康ユーティリティ、および/またはAPIなどの任意の適切な構成要素によって決定され得る。
【0091】
工程400では、ブロック406で決定される色値は、ブロック407において1つまたは複数のアプリケーションに送られ得る。この行為は、APIによって実行され得る。しかしながら、他の実施形態では、他の任意の適切な構成要素が、健康状態情報を分散させるために使用されてよい。
【0092】
ブロック408および409は、健康状態情報およびコンテキスト情報を交換することをサポートするAPIと相互作用するアプリケーション内でのアクションを表す。ブロック408では、アプリケーションは、健康ユーティリティにコンテキスト情報を供給し、健康ユーティリティは、これを、上記で説明されたようにブロック404に関連して使用してもよいし、他の任意の適切なやり方で使用してもよい。ブロック409では、アプリケーションは、そのユーザ・インタフェース上での表示のためのオブジェクトを選択して、色値によって表された色で見えるようにし得る。アプリケーションは、表示されることになるオブジェクトを表すアプリケーション情報と、色値の両方をディスプレイ・ユーティリティに転送し得る。ディスプレイ・ユーティリティは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内に色値を表示し得る。複数のアプリケーションが同じ色値を受け取るとき、それらのアプリケーションは、共通の色を持つオブジェクトを提示することができる。いくつかの実施形態では、各アプリケーションに対する選択されたオブジェクトは、それらを生成するアプリケーションに関係なく健康状態への結び付きを有するオブジェクトが共通の色を有することができるように、ユーザの健康状態との結び付きを有するオブジェクトであってよい。オブジェクトは、たとえば、ユーザが、色によって表される健康状態であると見積もられる間、実行される動作を示すまたは表すことによって、健康状態への結び付きを有し得る。
【0093】
図5は、健康状態情報を生成および使用するための手法のさらなる変形形態を表す工程500を概説する。工程500は、バイオセンサがユーザの生理学的信号を測定し得るブロック502で開始され得る。ブロック502における測定によるデータは健康ユーティリティに転送され、健康ユーティリティは、電子デバイスのオペレーティング・システム内にあってよい。
【0094】
ブロック504では、健康ユーティリティが健康状態値を計算し得る。計算された健康状態値は、ブロック505において、APIを通じて1つまたは複数のアプリケーションに送られ得る。前述のように、アプリケーション・プログラミング・インタフェースは、ブロック505においてデータを送ることがアプリケーションからのデータの要求に応答して行われてもよいし、他の任意の適切なやり方でトリガされてもよいように、プッシュ・モデルまたはプル・モデル上で動作してよい。
【0095】
ブロック506では、決定された健康状態が、色値にマッピングされ得る。
図5の例では、このマッピングはAPI内で実行される。たとえば、アプリケーションは、ブロック504で計算された健康状態値に対応する色値を決定するために、API上で呼び出しをし得る。
【0096】
このシナリオでは、アプリケーションは、健康状態値と色値の両方へのアクセスを有する。したがって、アプリケーションは、指定された色における表示のための情報を生成し得る。アプリケーションはまた、1つまたは複数の動作を制御するために健康状態値を使用し得る。したがって、ブロック510では、アプリケーションは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内で色値を使用して、1つまたは複数のオブジェクトを含むアプリケーション情報を表示するように、ディスプレイ・ユーティリティに指示し得る。
【0097】
代替または追加として、ブロック508では、アプリケーションが、健康状態値に基づ
いて1つまたは複数のアクションを決定し得る。これらのアクションは、上記で説明されたアクションのいずれかであってもよいし、健康状態によって影響され得るまたはこれに影響し得る他の任意の適切なアクションであってもよい。
【0098】
人々の1つまたは複数の母集団の健康情報は、色情報を決定するために使用され得る。選択された母集団は、年齢、生物学的性別、地理的ロケーション、および/または職業などの1つまたは複数の特性を有する人々を含み得る。次いで、選択された母集団の健康データは、色情報がユーザの健康情報を表示する形を決定するように使用され得る。いくつかの実施形態では、母集団の健康統計は、次いで色値を決定するために使用されるカラー・スキームを決定するために使用され得る。他の実施形態では、コンテキスト情報は、次いで色値を決定する前にユーザの健康状態値を正規化するために使用される母集団を選択するために使用され得る。
【0099】
母集団健康データが色情報を決定するために使用され得る形の一例として、
図16は、工程1600を示す。
図16の例では、ブロック1602において、ユーザの生理学的信号がバイオセンサによって測定され得る。生理学的信号に関連付けられているデータは、電子デバイスのオペレーティング・システムに、電子デバイス上にインストールされたオペレーティング・システム内の健康ユーティリティなどに転送され得る。ブロック1604では、そのような健康ユーティリティは、測定された生理学的信号に少なくとも部分的に基づいて健康状態値を計算し得る。この例では、ブロック1605における処理はコンテキスト情報を決定し、計算された健康状態値とともにコンテキスト情報を渡し得る。そのようなコンテキスト情報は、アプリケーションによって供給され、オペレーティング・システムの一部である健康ユーティリティによって受け取られ得る。
【0100】
母集団健康データに関連付けられているデータは、ブロック1606においてサーバ上で獲得され得る。そのようなデータとしては、他のユーザの健康情報があり得る。サーバは、クラウド・サーバなどの、ローカルまたはリモートに設置されたものであってよい。母集団健康データは、1つまたは複数のユーザから経時的に獲得されたデータ履歴を表し得る。母集団健康データは、ブロック1608において母集団健康統計を供給する。健康統計は、母集団に関連付けられている健康状態値から決定される統計情報を示し得る。そのような統計値としては、健康状態値の範囲、平均健康状態値、および/または標準偏差があり得る。統計情報は、母集団の追加健康データが獲得されると、経時的に変化し得る。そのような統計情報は、ブロック1610においてカラー・スキームを決定するために使用され得る。一例として、健康状態値の範囲が統計情報に含まれるとき、個々の色が値の範囲内の健康状態値を示すその値の範囲を包含するカラー・スキームが選択され得る。
【0101】
ブロック1604において計算された健康状態値、ブロック1605において決定されたコンテキスト情報、およびブロック1610によるカラー・スキームは、ブロック1612によって色値を決定するために使用され得る。そのような色値は、電子デバイスのオペレーティング・システム、健康ユーティリティ、および/またはAPIなどの任意の適切な構成要素によって決定され得る。
【0102】
工程1600では、ブロック1612で決定される色値が、ブロック1614において1つまたは複数のアプリケーションに送られ得る。この行為は、APIによって実行され得る。しかしながら、他の実施形態では、他の任意の適切な構成要素が、健康状態情報を分散させるために使用されてよい。
【0103】
ブロック1616および1618は、健康状態情報およびコンテキスト情報を交換することをサポートするAPIと相互作用するアプリケーション内でのアクションを表す。いくつかの例では、アプリケーションは、健康ユーティリティにコンテキスト情報を供給し
、健康ユーティリティは、これを、上記で説明されたようにブロック1605に関連して使用してもよいし、他の任意の適切なやり方で使用してもよい。ブロック1618では、アプリケーションは、そのユーザ・インタフェース上での表示のためのオブジェクトを選択して、色値によって表された色で見えるようにし得る。アプリケーションは、表示されることになるオブジェクトを表すアプリケーション情報と、色値の両方をディスプレイ・ユーティリティに転送し得る。ディスプレイ・ユーティリティは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内に色値を表示し得る。母集団の健康データはカラー・スキームを決定するために使用されたので、色値は、母集団の健康統計に対するユーザの健康状態値を指定し得る。いくつかの例では、色値は、健康統計を提供する母集団の平均健康状態に対するユーザの健康状態を示し得る。たとえば、色値は、ユーザの健康状態が母集団の健康と比較して平均であるのか、平均を下回るのか、平均を上回るのかを示し得る。
【0104】
複数のアプリケーションが同じ色値を受け取るとき、それらのアプリケーションは、共通の色を持つオブジェクトを提示することができる。いくつかの実施形態では、各アプリケーションに対する選択されたオブジェクトは、それらを生成するアプリケーションに関係なく健康状態への結び付きを有するオブジェクトが共通の色を有することができるように、ユーザの健康状態との結び付きを有するオブジェクトであってよい。オブジェクトは、たとえば、ユーザが、色によって表される健康状態であると見積もられる間、実行される動作を示すまたは表すことによって、健康状態への結び付きを有し得る。
【0105】
いくつかの例では、コンテキスト情報は、ユーザの健康状態値のための色値を決定するために使用される母集団、およびしたがって健康データを選択するために使用され得る。個人の特性は、母集団健康データに関連付けられる。そのような特性としては、時刻、個人の現在の活動、過去の活動、および/または地理的ロケーションなどの、個人のコンテキスト情報があり得る。母集団内の個人の特性は、ユーザのコンテキスト情報に基づいて母集団のサブセットを選択するために使用され得る。選択されたサブセット母集団に関連付けられている健康データは、ユーザの健康状態値のための色値を決定するために使用され得る。たとえば、ユーザが通勤中であることを示すコンテキスト情報は、ユーザと類似した通勤スケジュールを有する個人のサブセット母集団を選択するために使用され得る。類似の通勤の健康データは、ユーザの健康状態値のための色値を決定するために使用され得る。一例として、ユーザの健康状態値は、サブセット母集団、この場合は類似の通勤者の健康統計に正規化され得る。
【0106】
ユーザの健康状態を表すために色値を決定する工程の一部としてコンテキスト情報がサブセット母集団を選択するために使用され得る形の一例として、工程1700が
図17に示されている。
図17の例では、ブロック1702において、ユーザの生理学的信号がバイオセンサによって測定され得る。生理学的信号に関連付けられているデータは、電子デバイスのオペレーティング・システムに、電子デバイス上にインストールされたオペレーティング・システム内の健康ユーティリティなどに転送され得る。ブロック1704では、そのような健康ユーティリティが、測定された生理学的信号に少なくとも部分的に基づいて健康状態値を計算し得る。この例では、ブロック1705における処理はコンテキスト情報を決定し、計算された健康状態値とともにコンテキスト情報を渡し得る。そのようなコンテキスト情報は、アプリケーションによって供給され、オペレーティング・システムの一部である健康ユーティリティによって受け取られ得る。
【0107】
母集団健康データに関連付けられているデータは、ブロック1706においてサーバ上で獲得され得る。そのようなデータとしては、他のユーザの健康情報があり得る。サーバは、クラウド・サーバなどの、ローカルまたはリモートに設置されたものであってよい。母集団健康データは、1つまたは複数のユーザから経時的に獲得されたデータ履歴を表し
得る。母集団健康データは、ブロック1708において母集団健康統計を供給する。健康統計は、母集団に関連付けられている健康状態値により決定される統計情報を示し得る。そのような統計値としては、健康状態値の範囲、平均健康状態値、および/または標準偏差があり得る。統計情報は、母集団の追加健康データが獲得されると、経時的に更新され得る。母集団のサブセットは、ブロック1709において、選択された健康統計を提供するために選択され得る。ブロック1705によって決定されたコンテキスト情報は、ブロック1709においてサブセット母集団を選択する際に使用され得る。コンテキスト情報は健康ユーティリティからサーバに送られ、サブセット母集団は、提供されたコンテキスト情報に基づいて選択され得る。選択されたサブセットのための、関連のある健康統計は、取り出されて、オペレーティング・システムの健康ユーティリティに渡され得る。このようにして、コンテキスト情報は、提供されたコンテキスト情報に関連する健康統計を取り出すための命令の一部として使用され得る。
【0108】
サブセット母集団の健康の統計情報は、ブロック1710においてユーザの健康状態値を正規化するために使用され得る。一例として、サブセット母集団は健康状態値の範囲を提供し、ブロック1704によって計算されたユーザ健康状態値は、値の範囲によって正規化され得る。健康状態値が正規化されると、色値が、ブロック1712によって決定され得る。
【0109】
ブロック1710から計算された正規化された健康状態値および/またはブロック1705から決定されたコンテキスト情報は、ブロック1712によって色値を決定するために使用され得る。そのような色値は、電子デバイスのオペレーティング・システム、健康ユーティリティ、および/またはAPIなどの任意の適切な構成要素によって決定され得る。
【0110】
工程1700では、ブロック1712で決定される色値は、ブロック1714において1つまたは複数のアプリケーションに送られ得る。この行為は、APIによって実行され得る。しかしながら、他の実施形態では、他の任意の適切な構成要素が、健康状態情報を分散させるために使用されてよい。
【0111】
ブロック1716および1718は、健康状態情報およびコンテキスト情報を交換することをサポートするAPIと相互作用するアプリケーション内でのアクションを表す。いくつかの例では、アプリケーションは、健康ユーティリティにコンテキスト情報を供給し、健康ユーティリティは、これを、上記で説明されたようにブロック1705に関連して使用してもよいし、他の任意の適切なやり方で使用してもよい。ブロック1718では、アプリケーションは、そのユーザ・インタフェース上での表示のためのオブジェクトを選択して、色値によって表された色で見えるようにし得る。アプリケーションは、表示されることになるオブジェクトを表すアプリケーション情報と、色値の両方をディスプレイ・ユーティリティに転送し得る。ディスプレイ・ユーティリティは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内に色値を表示し得る。母集団の健康データはユーザの健康状態値を正規化するために使用されたので、色値は、サブセット母集団の健康統計に対するユーザの健康状態値を指定し得る。いくつかの例では、色値の範囲は、サブセット母集団のための健康状態の範囲を指定し得る。表示される色値は、サブセット母集団のための健康状態の範囲に対するユーザの健康状態を示し得る。たとえば、色値は、ユーザの健康状態がサブセット母集団の健康と比較して平均であるのか、平均を下回るのか、平均を上回るのかを示し得る。ユーザの正規化された健康状態値は、選択されたサブセット母集団に応じて異なってよい。異なるサブセット母集団は、健康状態値の正規化工程において使用される異なる健康統計を提供し得る。その結果、異なる正規化された健康状態値は、異なるサブセット母集団の健康統計を使用することによって取得され得る。
【0112】
複数のアプリケーションが同じ色値を受け取るとき、それらのアプリケーションは、共通の色を持つオブジェクトを提示することができる。いくつかの実施形態では、各アプリケーションに対する選択されたオブジェクトは、それらを生成するアプリケーションに関係なく健康状態への結び付きを有するオブジェクトが共通の色を有することができるように、ユーザの健康状態との結び付きを有するオブジェクトであってよい。オブジェクトは、たとえば、ユーザが、色によって表される健康状態であると見積もられる間、実行される動作を示すまたは表すことによって、健康状態への結び付きを有し得る。
【0113】
いくつかの例では、ユーザから以前に獲得された健康データ履歴が、色値を決定するために使用され得る。この健康データ履歴は、追加ユーザ健康データが獲得されると、経時的に変化し得る。ユーザの健康データ履歴は、健康データ履歴の統計情報によって提供されるユーザの現在の健康状態値を正規化するために使用され得る。健康データが獲得されるときに取得されるユーザのコンテキスト情報は、健康データに関連付けられて記憶され得る。コンテキスト・データ履歴は、類似のコンテキスト下で取得される特定の健康データを識別するために使用され得る。ユーザの現在のコンテキストは、健康データ履歴に関連付けられているコンテキスト情報に基づいて取得される健康データ履歴のサブセットを選択するために使用され得る。健康データのサブセット内で、コンテキスト情報は、ユーザのコンテキストの1つまたは複数の類似性を反映し得る。健康データのサブセットの統計情報が計算され、ユーザの現在の健康状態値を正規化するために使用され得る。そのような技法を使用して、現在の健康状態値が、ユーザの現在のコンテキストと類似のコンテキスト下で取得された、以前に獲得されたユーザ健康データに基づいて、正規化され得る。ユーザの現在の状態健康値は、同じユーザの健康データ履歴に基づいて正規化される。一例として、コンテキスト情報としては、前の晩にユーザがとった睡眠の量があり得る。健康データが獲得および記憶されると、この睡眠情報も獲得され、健康データに関連して記憶され得る。現在の健康状態値および現在の睡眠の量が取得され、ユーザが類似の量の睡眠をとったときのユーザの健康データ履歴の統計情報は、現在の健康状態値を正規化するために使用され得る。たとえば、ユーザが前の晩に7時間の睡眠をとった場合、ユーザがまた約7時間の睡眠をとったときに取得される健康データ履歴が、現在のユーザの健康状態値を正規化するために使用され得る。正規化された健康状態値は、ユーザの現在の健康を反映するように色値を決定するために使用され得る。
【0114】
ユーザの健康状態を表すために色値を決定する工程の一部としてコンテキスト情報が健康データ履歴を選択するために使用され得る形の一例として、工程1800が
図18に示されている。
図18の例では、ブロック1802において、ユーザの生理学的信号がバイオセンサによって測定され得る。生理学的信号に関連付けられているデータは、電子デバイスのオペレーティング・システムに、電子デバイス上にインストールされたオペレーティング・システム内の健康ユーティリティなどに転送され得る。ブロック1804では、そのような健康ユーティリティは、測定された生理学的信号に少なくとも部分的に基づいて健康状態値を計算し得る。この例では、ブロック1809における処理はコンテキスト情報を決定し、計算された健康状態値とともにコンテキスト情報を渡し得る。そのようなコンテキスト情報は、アプリケーションによって供給され、オペレーティング・システムの一部である健康ユーティリティによって受け取られ得る。
【0115】
健康状態値が獲得されると、健康状態値は、健康状態値のコンテキストを示すデータとともに記憶される。この例では、健康データ履歴およびコンテキスト・データに関連付けられているデータが、ブロック1806においてサーバ上で獲得され得る。サーバは、クラウド・サーバなどの、ローカルまたはリモートに設置されたものであってよい。健康データ履歴およびコンテキスト・データ履歴が、ユーザに関して経時的に獲得される。健康データは、ブロック1808において健康統計を供給し得る。健康統計は、母集団に関連付けられている健康状態値から決定される統計情報を示し得る。そのような統計値として
は、健康状態値の範囲、平均健康状態値、および/または標準偏差があり得る。統計情報は、ユーザの追加健康データが獲得されると、経時的に更新され得る。健康データのサブセットは、ブロック1808において、選択された健康統計を提供するために選択され得る。ブロック1809によって決定されたコンテキスト情報は、ブロック1808において健康データおよび統計を選択する際に使用され得る。コンテキスト情報は健康ユーティリティからサーバに送られ、健康データのサブセットは、以前に獲得されたコンテキスト情報履歴を使用することによって提供されるコンテキスト情報に基づいて選択され得る。選択されたサブセットのための、関連のある健康統計は、取り出されて、オペレーティング・システムの健康ユーティリティに渡され得る。このようにして、コンテキスト情報履歴は、提供された現在のコンテキスト情報に関連する健康統計を取り出すための命令の一部として使用され得る。
【0116】
サブセット母集団の健康の統計情報は、ブロック1810においてユーザの健康状態値を正規化するために使用され得る。一例として、健康統計履歴は健康状態値の範囲を提供し、ブロック1804によって計算されたユーザ健康状態値は、値の範囲によって正規化され得る。健康状態値が正規化されると、色値が、ブロック1812によって決定され得る。
【0117】
ブロック1810から計算された正規化された健康状態値および/またはブロック1809から決定されたコンテキスト情報は、ブロック1812によって色値を決定するために使用され得る。そのような色値は、電子デバイスのオペレーティング・システム、健康ユーティリティ、および/またはAPIなどの任意の適切な構成要素によって決定され得る。
【0118】
工程1800では、ブロック1812で決定される色値は、ブロック1814において1つまたは複数のアプリケーションに送られ得る。この行為は、APIによって実行され得る。しかしながら、他の実施形態では、他の任意の適切な構成要素が、健康状態情報を分散させるために使用されてよい。
【0119】
ブロック1816および1818は、健康状態情報およびコンテキスト情報を交換することをサポートするAPIと相互作用するアプリケーション内でのアクションを表す。いくつかの例では、アプリケーションは、健康ユーティリティにコンテキスト情報を供給し、健康ユーティリティは、これを、上記で説明されたようにブロック1806および1809に関連して使用してもよいし、他の任意の適切なやり方で使用してもよい。ブロック1818では、アプリケーションは、そのユーザ・インタフェース上での表示のためのオブジェクトを選択して、色値によって表された色で見えるようにし得る。アプリケーションは、表示されることになるオブジェクトを表すアプリケーション情報と、色値の両方をディスプレイ・ユーティリティに転送し得る。ディスプレイ・ユーティリティは、アプリケーションのグラフィカル・ユーザ・インタフェース内に色値を表示し得る。ユーザの健康データ履歴はユーザの健康状態値を正規化するために使用されたので、色値は、ユーザの健康統計に対するユーザの健康状態値を指定し得る。いくつかの例では、色値の範囲は、ユーザのための健康状態の範囲を指定し得る。表示される色値は、ユーザが以前に経験した健康状態の範囲に対するユーザの健康状態を示し得る。たとえば、色値は、ユーザの健康状態がユーザの過去の健康と比較して平均であるのか、平均を下回るのか、平均を上回るのかを示し得る。ユーザの正規化された健康状態値は、統計を提供するように健康データ履歴のサブセットを選択するために使用されるコンテキスト情報に応じて異なってよい。データ履歴の異なるサブセットは、健康状態値の正規化工程において使用される異なる健康統計を提供し得る。
【0120】
複数のアプリケーションが同じ色値を受け取るとき、それらのアプリケーションは、共
通の色を持つオブジェクトを提示することができる。いくつかの実施形態では、各アプリケーションに対する選択されたオブジェクトは、それらを生成するアプリケーションに関係なく健康状態への結び付きを有するオブジェクトが共通の色を有することができるように、ユーザの健康状態との結び付きを有するオブジェクトであってよい。オブジェクトは、たとえば、ユーザが、色によって表される健康状態であると見積もられる間、実行される動作を示すまたは表すことによって、健康状態への結び付きを有し得る。
【0121】
健康情報は、さまざまなアプリケーションにおいて処理され得る。アプリケーションの非限定的な例としては、カレンダー、イベント、音楽、地図、電話、テキスト・メッセージ、ビデオ・メッセージ、および/またはゲームをユーザのために管理するアプリケーションがあり得る。アプリケーションのタイプに関係なく、健康情報は、上記で説明された技法を使用する共通表現によって、1つまたは複数のアプリケーション・グラフィカル・ユーザ・インタフェース内で提示され得る。
図6〜
図14は、健康状態情報の共通表現がカラー・スキームであるさまざまなアプリケーションのためのアプリケーション・グラフィカル・ユーザ・インタフェースの例である。これらの例では、カラー・スキームは、2つの極が濃青および濃赤であるが中央の2つの色相は淡青および淡赤である青および赤という異なる色相からなる。ユーザの健康状態に適用されるそのようなカラー・スキームでは、極端な健康状態は濃青および濃赤によって表され、より中程度の健康状態は淡青および/または淡赤によって表され得る。これらの例では、青色および赤色が使用されるが、他の任意のカラー・スキームが共通表現として使用されてよい。さらに、色相は、これらの例では、健康状態の程度(magnitude)をグラフィカルに示すために使用される。いくつかの実施形態では、色相は、母集団の健康データに対するユーザの健康状態の程度をグラフィカルに示し得る。代替または追加として、彩度、クロマ、飽和度、明度、または輝度などの、色の他の特性が使用されてよい。
【0122】
追加または代替として、別のタイプの視覚的表現が、色の代わりに共通表現として使用されてもよい。そのような他のタイプの視覚的表現としては、記号、パターン、勾配、および/またはテキストがあり得る。
【0123】
図6は、異なるアプリケーションによって表示される異なるオブジェクトに対してユーザの健康状態に対応するカラー・スキームを有する電子デバイスのホーム画面を示す。この例では、電子デバイスは、スマートフォンなどのポータブル電子デバイスである。スクリーン上に表される異なる色は、アプリケーションのいくつかの態様に関連付けられている異なる健康状態を表すために使用される。カラー・バー602は、異なる健康状態に関連付けられている色の範囲を示す。濃青はカラー・バー602内のスクリーンの左にあり、濃赤はスクリーンの右にある。10の色がカラー・バー602に示されているが、任意の適切な数の色が、ユーザの健康状態の範囲を示すために使用されてよい。そのようなカラー・バーは、示される各色が健康状態の可能な値に対応するように、健康状態のための値が、10の可能な値の1つのセットなどの値の列挙されたセットから選択されるときに使用され得る。他の実施形態では、表示される色は、健康状態のための可能な値の連続範囲に対応する連続体として提示され得る。しかしながら、表示される色と健康状態の間の1:1の関係である必要はないことを理解されたい。たとえば、健康状態のための可能な値の連続範囲がある場合ですら、いくつかの別個の色が表示され得る。
【0124】
インジケータ603は、ある時点のユーザの健康状態を示し得る。いくつかの実施形態では、インジケータ603は、ユーザの現在の健康状態を表し得る。インジケータ603は、1つおよび/または複数の任意の適切な形状であってよい。さらに、いくつかの実施形態では、インジケータ603は、ユーザに出力を提供する代わりに、ユーザ入力を可能にするアクティブな表示要素であってよいことを理解されたい。たとえば、いくつかの実施形態では、および/またはいくつかのシナリオでは、インジケータ603は、ユーザに
よって調整可能であるように構成され、健康状態に関連付けられる色をユーザが指定することを可能にし得る。インジケータ603の位置決めによって指定されるその健康状態は、ターゲット健康状態または所望の健康状態として働き得る。しかしながら、健康状態を指定する入力は、閾値健康状態またはユーザによって知覚される健康状態などの任意の適切なやり方で使用されてよいことを理解されたい。健康状態を認識するように構成されたアプリケーションは、この情報を使用して、バイオフィードバックを提供し、ユーザをターゲット健康状態に案内してもよいし、ユーザの健康状態を、入力の意味に適した閾値を上回るまたは下回るようにしておいてもよい。代替として、ユーザの知覚される現在の健康状態の入力は、検査として働いてもよいし、生理学的データおよび/またはコンテキスト情報に基づいて現在の健康状態の計算を改良するために使用されてもよい。
【0125】
ホーム画面は、カレンダーなどのアプリケーションに関連付けられている健康情報を含み得る。グラフィック604は、カレンダーの日付に関連付けられているユーザの健康状態を表す特定の色値を示す。グラフィック604内の色値は、その日全体を通したユーザの平均健康状態を表し得る。そのような平均健康状態は、過去および/または現在の生理学的測定に基づき得る。そのような実施形態では、グラフィック604の色値は、ユーザの健康状態が変化すると変化し、追加生理学的測定は、健康状態の変化を示すために獲得される。
【0126】
いくつかの実施形態では、グラフィック604内の色値は、ユーザの将来の健康状態を提示することに基づき得る。色値は、たとえば、ユーザのカレンダー上で特定の日にスケジュールされた活動に関連付けられている健康状態を示し得る。他の実施形態では、グラフィック604内の色値は、ユーザの過去の健康状態、現在の健康状態、および/または予測される健康状態の組み合わせであってよい。
【0127】
ホーム画面は、各々がグラフィック606に示されるイベントに対応するオブジェクトも含み得る。これらのイベントは、過去、現在、または将来であってよく、各オブジェクトに関連付けられている色は、ユーザがイベントに従事する間に測定または見積もられた健康状態を示し得る。
【0128】
ホーム画面は、オブジェクト605などの、他のアプリケーションによって生成されるオブジェクトも含み得る。オブジェクトは、アプリケーションに関連付けられている機能によってグループ化されてよく、この例における機能は、オブジェクトがツールとして示されることである。これらのアプリケーションは、音楽または他の音声メディアを再生してもよいし、地図、時計、アラーム、電話、および/またはゲームを提供してもよい。各アプリケーションは、そのアプリケーションに関連付けられている健康状態のための色値を指定し得る。健康状態は、ユーザの現在の健康状態に基づいてもよいし、健康状態履歴、予測される健康状態、ターゲット健康状態または閾値健康状態からの偏差を示すなど、他の健康状態を表してもよい。
【0129】
たとえば、オブジェクト605の間に含まれるオブジェクトは、目覚まし時計アプリケーションによって生成され得る。そのアプリケーションに関連付けられている健康状態は、目覚ましに設定された時間に基づいてユーザがとる可能性のある睡眠の量に基づいて見積もられた健康状態を示し得る。いつユーザが一般的に就寝するかを示す活動レベルなどのコンテキスト情報と組み合わせた、目覚ましに設定された時間は、健康状態を見積もるために、目覚ましアプリケーションまたは他の任意の適切な構成要素によって使用され得る。目覚ましを表すアイコンは、この健康状態を示す色を用いて示されて得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、オブジェクト605の間に含まれるオブジェクトは、アプリケーションのサブカテゴリを表し得る。サブカテゴリを表すオブジェクトは、サブカテゴ
リ内のアプリケーションに関連付けられているオブジェクトを提示するさらなるメニューを呼び出すために、ユーザによってアクセスされ得る。たとえば、オブジェクトのうちの1つは、ゲームのサブカテゴリに関連付けられ得る。そのオブジェクトを選択することは、個々のゲームに関連付けられているオブジェクトの集まりにアクセスし得る。それらのオブジェクトの各々は、個々のゲームに関連付けられている健康状態を表すカラー・コードを用いて提示され得る。
【0131】
サブカテゴリを表すホーム画面上に示されるオブジェクトは、サブカテゴリ内のアプリケーションのための集約健康状態を表し得る。集約健康状態は、任意の適切なやり方で決定されてよい。たとえば、健康状態が数値によって表される実施形態では、その医学的平均化は、集約された健康状態を決定するために使用され得る。健康状態が、数値を含むことを必要としない列挙されたセットによって表される他の実施形態では、集約された健康状態は、サブカテゴリ内のアプリケーションの値の最頻値または他の統計関数を表し得る。
【0132】
任意の適切な手法が、健康状態をアプリケーションと関連付けるために使用されてよい。健康状態をアプリケーションと関連付けるために使用される手法は、アプリケーションのうちの異なるアプリケーションに対して異なってよいことを理解されたい。さらに、ユーザ・インタフェースは、異なる時点において異なるやり方でアプリケーションに関連付けられている色を提示し得る。いくつかの実施形態では、ユーザ・インタフェースは、任意の時点においてユーザが色の重要性を指定することを可能にする制御を含む。一例として、色値は、アプリケーションがアクティブであるおよび/またはユーザによって使用されているとき、ユーザの健康状態を表し得る。他の時点で、または他のシナリオでは、色値は、アプリケーションにアクセスするユーザによって生成され得る見積もられた健康状態を表し得る。代替または追加として、色値は、ユーザがアプリケーションにアクセスした過去の場合に獲得された健康状態を表し得る。いくつかの実施形態では、過去の場合は、色値が過去の場合のサブセットの集合を表すように、何らかのやり方でフィルタリングされ得る。フィルタリング基準は、ユーザによってユーザ・インタフェースを通して、または他の任意の適切なやり方で、指定され得る。
【0133】
オブジェクト605の色値は、ユーザがサブカテゴリ内の1つまたは複数のアプリケーションに関連付けられているとき、以前に獲得された生理学的測定に基づくサブカテゴリのための集約健康状態を表し得る。追加または代替として、グラフィック605内のサブカテゴリの色値は、サブカテゴリに関連付けられているユーザの最近に測定された健康状態であってよい。類似の色値は、オブジェクト607内でイベントのサブカテゴリを表すために使用されてよく、
図13に関してより詳細に説明される。
【0134】
アプリケーションは、複数のフォーマットにおける表示のためのオブジェクトを生成し、色値は、フォーマットのいくつかまたはすべてにおいて健康状態を示すために使用され得ることを理解されたい。
図6に示されるように、カレンダー情報は、各々が日またはリスト内のイベントを表すオブジェクトによって示され得る。
【0135】
図7〜
図9は、カレンダー情報が示され得る代替のやり方を示す。それにも拘わらず、これらの例の各々では、カレンダー・アプリケーションによって生成されるオブジェクトは、情報の提示に示される時間範囲または活動に関連付けられている健康状態情報に基づいてカラー・コード化され得る。たとえば、
図7は、情報が提示される粒度をユーザが指定することを可能にし得る制御バー704を示す。この例では、粒度オプションは、「日」、「月」、または「年」である。選択された粒度に応じて、表示されるオブジェクトが異なってよい。それにも拘わらず、表示される各オブジェクトは、そのオブジェクトに関連付けられている健康状態情報を提示するためにカラー・コード化され得る。
【0136】
図7は、月の粒度で表示されるカレンダー情報を示す。その表示内の各オブジェクトは日を表し、日の各々は他の例としてカラー・コード化され、カラー・コーディングは、測定された健康状態、現在の健康状態、および/または見積もられた健康状態を示し得る。
図8は、対照的に、日の粒度を表す。その例では、各オブジェクトは、その日の時間のためにスケジュールされたイベントを表し得る。時間は間隔に分割されてよく、この間隔は、
図8の例では半時間ブロックである。
図9は、スケジュールされたイベントを識別し、そのイベント中に収集された健康状態情報をヒストグラム904内に示す、情報のさらにより詳細な図を示す。この例では、健康状態情報は、1分の時間間隔に対して示される。より高いレベルまたはより低いレベルの粒度を提示するインタフェースが、代替または追加として提供される。たとえば、図示されてはいないが、1年にわたってイベントを示す表示ビューが選択され得る。そのビュー内で提示されるオブジェクトは、それらの月の各々を示すために使用される健康状態情報を示す色を用いて年の月を表し得る。
【0137】
図示の例では、粒度は、制御バー704上のボタンを押すなどの既知の入力技法を使用して選択され得る。しかしながら、任意の適切なナビゲーション・コマンドがカレンダー情報の異なるビュー間で移動するために使用されてよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、表示フォーマットは、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを提示するデバイスのタッチスクリーン上でのスワイプ・コマンドに基づいてユーザによって指定され得る。いくつかの実施形態では、スワイプの速度は、粒度情報の度合いが提示されると相関し得る。
【0138】
たとえば、タッチスクリーンを動作させるデバイス内のユーザ・インタフェース・ドライバが、スワイプ速度を検出し得る。スワイプ速度情報はカレンダー・アプリケーションに提供され、カレンダー・アプリケーションは、表示のための情報のフォーマットを変えることによって応答し得る。いくつかの実施形態では、遅いスワイプは、
図8または
図9に示されるように情報が時間または分の一部分のために提示され得るように、微細粒度のための標識と解釈され得る。そのような実施形態では、より速いスワイプは、
図7に示されるなど、日または月の粒度を示し得る。しかしながら、速いまたは遅い、の具体的な意味は、実施形態によって異なり得る。たとえば、いくつかの実施形態では、より速いスワイプは、より微細な粒度を示し得る。
【0139】
カレンダー・アプリケーションによって表示される情報の粒度に関係なく、情報は、健康状態情報を表すためにさまざまな色で提示され得る。
図7は、各日がその日のためにユーザの健康情報に関連付けられている色値を有し得るカレンダー・アプリケーションの月間ビュー702を示す。そのような健康情報は、1日を通じたユーザの平均健康状態であってよい。ユーザ・インタフェースそのようなアプリケーションを使用することによって、ユーザは、選択された月において健康が毎日どのように変化するかを容易に見ることができる。カレンダー・アプリケーションは、アプリケーション・グラフィカル・ユーザ・インタフェースのセクション704によって選択され得る、今日、日、および年間ビューなどの他のカレンダー・ビューも有し得る。
図8は、ユーザの健康情報の日ビューまたは日次ビューを示す。そのような日次ビューは、グラフィック802内などに、1日を通じた異なる瞬間におけるユーザの健康状態のプロファイルを含み得る。そのようなユーザ・インタフェースは、ユーザの活動を表す、オブジェクト806などのオブジェクトを含み得る。そのようなオブジェクトは、その活動中またはその結果として健康状態を示す色を用いて提示され得る。
図9は同様に、異なるレベルの粒度を有するユーザ・インタフェースを示し、活動も同様に、健康状態情報を表すために色で提示される。いくつかの実施形態では、粒度のレベルまたはユーザ・インタフェースの他の特性が提示されることに関係なく、健康状態情報を表すために使用される色は共通フォーマットであってよい。
【0140】
図10は、ユーザがツール・オブジェクト605(
図6)にアクセスするときに表示され得る別のユーザ・インタフェースの一例である。ここで、アプリケーションを表すアイコンが提示される。アイコンの各々のための背景色は、健康状態情報に基づいて選択され得る。複数のアプリケーションに健康状態情報を提供するプラットフォームの使用の結果として、さまざまな健康状態を表すために使用されるカラー・スキームは、他のアプリケーションによって提示されるユーザ・インタフェースのためのものであるので、
図10のユーザ・インタフェースのためと同じであってよい。
【0141】
共通カラー・スキームは、他のアプリケーションのためのユーザ・インタフェースに伝達され得る。たとえば、
図11は、歌の再生を制御するアプリケーションによって提示されるユーザ・インタフェースを示す。この例では、ユーザが歌を選択し得るリスト内の歌の題名は、色を歌の題名と関連付ける、オブジェクト1104などのオブジェクトでタグが付与される。
【0142】
ディスプレイ上でのオブジェクトのための共通カラー・スキームを提供することは、複数の機能が実行されることを可能にする情報を提供する。たとえば、アプリケーションは、バイオフィードバック工程の一部として使用され得る。ユーザは、どのようにして健康の状態が特定イベントおよび/または活動に関連付けるかを容易に見ることができ得る。次いで、ユーザは、全体的な健康を改善するために、この情報に基づいて挙動および/または周辺を変更することを選び得る。一例では、個人は、特定の歌に対してストレス・レベルが低減されることを観察し得る。次いで、そのような情報が、朝の通勤中などの高ストレス状況に適用され得る。個人が朝の通勤中により高いストレス・レベルに到達する例では、その個人は、そうでなければストレスの多い時間になるであろう通勤の間にストレス・レベルを低下させるために、通勤中にストレス・レベルを低下させることを観察したそのような歌を聴くことを選び得る。
【0143】
図12は、共通カラー・スキームを使用して健康状態情報を表すアプリケーションによって提示されるユーザ・インタフェースのさらに別の例を示す。この例では、アプリケーションは地図を提供する。地図は、複数の時点で検出されたユーザ健康状態情報を示す点により印を付けられる。健康状態情報は、健康状態が測定されたロケーション内の色のついたドットとして提示され得る。ドットのパターンは、特定の健康状態のロケーションを示すクラスタをユーザ・インタフェース上に示し得る。たとえば、クラスタ1204は、高ストレスのロケーションを示す赤いドットのクラスタを表し得る。他のクラスタは、ユーザがストレス下にあるまたはリラックスしているユーザ・ロケーションを明らかにする、他の色であってよい。
【0144】
図12のユーザ・インタフェースは、単一のユーザのためのデータを提示し得るが、上記で説明されたように、他の実施形態では、健康状態を表すドットは、母集団中の複数のユーザのために行われた健康状態測定を表し得る。
【0145】
図13は、色を使用して健康状態情報を表し得るアプリケーションのさらに別の例である。この例では、アプリケーションは、ユーザによって従事されるイベントを決定する。コンピューティング・デバイスは、ユーザがいつさまざまな一団に関与するかを決定し、それらのイベントを実行することに関連付けられているときにユーザの健康状態を追跡し得る。アプリケーションは、さまざまなイベントを表すオブジェクトを提示し、各オブジェクトは健康状態情報に基づいて着色される。たとえば、オブジェクト1304は会議を表す。この例では、何らかの時間間隔にわたってイベントを表す複数のオブジェクトがモザイクとして示される。たとえば、モザイクは、ユーザが1日を費やすやり方を表してもよいし、1週間または1か月などのより長い間隔にわたって平均時間使用量を表してもよい。さらに、オブジェクトは、イベントに従事するユーザによって費やされる時間の量に
比例して大きさが変更されてよい。そのようなモザイクは、ユーザが、ユーザの日常スケジュールを調整する助けとして、ストレス・レベルに影響するイベントを識別する助けとなり得る。
【0146】
図14は、アプリケーションによって提示されるユーザ・インタフェースのさらに別の例である。この例では、ユーザ・インタフェースは、ユーザがカレンダー・アプリケーション内などでスケジュールするために選定し得るタスクを提示する。タスクの各々は、オブジェクト1404などのオブジェクトによって表され得る健康状態情報に関連付けられ得る。オブジェクトは、ユーザの健康状態に対する影響の見積もりを示すようにカラー・コード化され得る。この例では、ユーザが選択し得るタスクは、さまざまな長さの仮眠である。オプションの各々は、示された長さの仮眠をとることのユーザのストレス・レベルに対する影響を示すカラー・コードに関連付けられる。そのような情報は、ユーザのためにつけられたデータ履歴のログから取得されてもよいし、個人に対する仮眠の影響を示す調査などの何らかの他のソースから導き出されてもよい。
【0147】
例示的なユーザ・インタフェースが、スマートフォンなどのポータブル電子デバイス上に示され、本明細書で説明される情報の処理および表示は、任意の適切なコンピューティング・デバイスによって制御され得る。
図15は、本発明が実装され得る適切なコンピューティング・システム環境1500の一例を示す。コンピューティング・システム環境1500は、適切なコンピューティング環境の一例に過ぎず、本発明の使用または機能の範囲に関する制限を提案することを意図したものではない。また、コンピューティング環境1500は、例示的な動作環境1500に示される構成要素のいずれか1つまたは組み合わせに関して依存関係または必要条件を有するとも解釈されない。
【0148】
本発明は、多数の他の汎用または専用コンピューティング・システム環境または構成とともに動作可能である。本発明とともに使用するのに適切であり得る、よく知られているコンピューティング・システム、環境、および/または構成の例としては、限定するものではないが、パーソナル・コンピュータ、サーバ・コンピュータ、ハンドヘルド・デバイスまたはラップトップ・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサに基づくシステム、セット・トップ・ボックス、プロフラム可能な家電、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、上記のシステムまたはデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などがある。
【0149】
コンピューティング環境は、プログラム・モジュールなどのコンピュータ実行可能命令を実行し得る。一般に、プログラム・モジュールとしては、特定のタスクを実行するまたは特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などがある。本発明はまた、通信ネットワークを通じてリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散コンピューティング環境において実装され得る。分散コンピューティング環境では、プログラム・モジュールは、メモリ記憶デバイスを含む、ローカル・コンピュータ記憶媒体とリモート・コンピュータ記憶媒体の両方に設置され得る。
【0150】
図15を参照すると、本発明を実施するための例示的なシステムは、コンピュータ1510の形をした汎用コンピューティング・デバイスを含む。コンピュータ1510の構成要素としては、限定するものではないが、処理ユニット1520、システム・メモリ1530、およびシステム・メモリを含むさまざまなシステム構成要素を処理ユニット1520に結合するシステム・バス1521があり得る。システム・バス1521は、さまざまなバス・アーキテクチャのいずれかを使用する、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、周辺バス、およびローカル・バスを含むいくつかのタイプのバス構造のいずれかであってよい。限定ではなく、例として、そのようなアーキテクチャとしては、業界標準アー
キテクチャ(ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダード・アソシエーション(VESA)ローカル・バス、およびメザニン・バスとしても知られるペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト(PCI)バスがある。
【0151】
コンピュータ1510は、一般的には、さまざまなコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ1510によってアクセス可能であり、揮発性媒体と不揮発性媒体の両方、取り外し可能な媒体と取り外し不可能な媒体の両方を含む、任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく、例として、コンピュータ可読媒体は、記憶媒体および通信媒体コンピュータからなり得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール、または他のデータなどの情報の記憶のための任意の方法または技術で実装される、揮発性媒体と不揮発性媒体の両方、取り外し可能な媒体と取り外し不可能な媒体の両方を含む。コンピュータ記憶媒体としては、限定するものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用可能であり、コンピュータ1510によってアクセス可能な他の任意の媒体がある。通信媒体は、一般的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール、または搬送波もしくは他のトランスポート機構などの変調されたデータ信号内の他のデータを実施し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語は、その特性のうちの1つまたは複数を信号内の情報を符号化するように設定または変更させた信号を意味する。限定ではなく、例として、通信媒体としては、有線ネットワークまたは直接的な有線接続などの有線媒体、ならびに音響媒体、RF媒体、赤外線媒体、および他の無線媒体などの無線媒体がある。上記の任意のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0152】
システム・メモリ1530としては、読み出し専用メモリ(ROM)1531およびランダム・アクセス・メモリ(RAM)1532などの揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリの形をしたコンピュータ記憶媒体がある。起動中などにコンピュータ1510内の要素間で情報を転送する助けとなる基本ルーチンを含む基本入出力システム1533(BIOS)は、一般的には、ROM1531に記憶される。RAM1532は、一般的には、処理ユニット1520に直ちにアクセス可能および/またはそれによって現在動作中であるデータおよび/またはプログラム・モジュールを含む。限定ではなく、例として、
図15は、オペレーティング・システム1534、アプリケーション・プログラム1535、他のプログラム・モジュール1536、およびプログラム・データ1537を示す。
【0153】
コンピュータ1510は、他の取り外し可能/取り外し不可能な、揮発性/不揮発性コンピュータ記憶媒体も含み得る。単なる例として、
図15は、取り外し不可能な不揮発性磁気媒体から読み取るまたはこれに書き込むハード・ディスク・ドライブ1541、取り外し可能な不揮発性磁気ディスク1552から読み取るまたはこれに書き込む磁気ディスク・ドライブ1551、およびCD ROMまたは他の光学媒体などの取り外し可能な不揮発性光ディスク1556から読み取るまたはこれに書き込む光ディスク・ドライブ1555を示す。例示的な動作環境で使用可能な他の取り外し可能/取り外し不可能な揮発性/不揮発性コンピュータ記憶媒体としては、限定するものではないが、磁気テープ・カセット、フラッシュ・メモリ・カード、デジタル多用途ディスク、デジタル・ビデオ・テープ、ソリッド・ステートRAM、ソリッド・ステートROMなどがある。ハード・ディスク・ドライブ1541は、一般的には、インタフェース1540などの取り外し不可能なメモリ・インタフェースを通してシステム・バス1521に接続され、磁気ディスク・ドライブ1551および光ディスク・ドライブ1555は、一般的には、インタフェース1550などの取り外し可能なメモリ・インタフェースによってシステム・バス1521に
接続される。
【0154】
上記で説明され
図15に示されるドライブおよび関連付けられているコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール、および他のデータの記憶をコンピュータ1510に提供する。
図15では、たとえば、ハード・ディスク・ドライブ1541は、オペレーティング・システム1544、アプリケーション・プログラム1545、他のプログラム・モジュール1546、およびプログラム・データ1547を記憶するように示される。これらの構成要素は、オペレーティング・システム1534、アプリケーション・プログラム1535、他のプログラム・モジュール1536、およびプログラム・データ1537と同じであってもよいし、それらと異なってもよいことに留意されたい。オペレーティング・システム1544、アプリケーション・プログラム1545、他のプログラム・モジュール1546、およびプログラム・データ1547は、本明細書では、最低でもそれらが異なる品であることを示すために、異なる番号が与えられる。ユーザは、キーボード1562および一般にマウス、トラックボール、またはタッチ・パッドと呼ばれるポインティング・デバイス1561などの入力デバイスを通して、コマンドおよび情報をコンピュータ1510に入力し得る。他の入力デバイス(図示せず)としては、マイクロホン、ジョイスティック、ゲーム・パッド、衛星放送受信用パラボラアンテナ、スキャナなどがある。これらおよび他の入力デバイスは、システム・バスに結合されたユーザ入力インタフェース1560を通して処理ユニット1520に接続されることが多いが、パラレル・ポート、ゲーム・ポート、またはユニバーサル・シリアル・バス(USB)などの他のインタフェースおよびバス構造によって接続されてもよい。モニタ1591または他のタイプのディスプレイ・デバイスも、ビデオ・インタフェース1590などのインタフェースを通じてシステム・バス1521に接続される。モニタに加えて、コンピュータは、出力周辺インタフェース1595を通して接続され得る、スピーカ1597およびプリンタ1596などの他の周辺出力デバイスも含んでよい。
【0155】
コンピュータ1510は、リモート・コンピュータ1580などの1つまたは複数のリモート・コンピュータへの論理接続を使用するネットワーク環境内で動作し得る。リモート・コンピュータ1580は、パーソナル・コンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピア・デバイス、または他の一般的なネットワーク・ノードであってよく、一般的には、
図15ではメモリ記憶デバイス1581のみが示されているが、コンピュータ1510に関連して上記で説明された要素のうちの多くまたはすべてを含む。
図15に示される論理接続としては、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)1571およびワイド・エリア・ネットワーク(WAN)1573があるが、他のネットワークもあり得る。そのようなネットワーク環境は、オフィス、全社的なコンピュータ・ネットワーク、イントラネット、およびインターネットでは珍しくない。
【0156】
LANネットワーキング環境において使用されるとき、コンピュータ1510は、ネットワーク・インタフェースまたはアダプタ1570を通してLAN1571に接続される。WANネットワーキング環境において使用されるとき、コンピュータ1510は、一般的には、モデム1572またはインターネットなどのWAN1573上で通信を確立するための他の手段を含む。モデム1572は、内部または外部にあってよく、ユーザ入力インタフェース1560または他の適切な機構を通じてシステム・バス1521に接続され得る。ネットワーク接続された環境では、コンピュータ1510に対して示されるプログラム・モジュール、またはその一部分は、リモート・メモリ記憶デバイスに記憶され得る。限定ではなく、例として、
図15は、リモート・アプリケーション・プログラム1585を、メモリ・デバイス1581上に常駐しているように示す。図示のネットワーク接続は例示的なものであり、コンピュータ間で通信リンクを確立する他の手段が使用されてよいことが理解されるであろう。
【0157】
このように本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様について説明してきたが、さまざまな改変、修正、および改善が当業者には容易に想到されるであろうということが理解されるべきである。
【0158】
たとえば、ユーザの感情的状態が色として表されることが説明されている。状態は、異なるアプリケーションによる共通の表現すなわち共通の解釈を可能にする他のやり方で表されてよいことを理解されたい。たとえば、状態は、値の列挙されたセットから選択された値によって表されてよい。いずれのアプリケーションも、列挙されたセットのメンバの各々を認識し、それに応答するように構成されてよい。応答としては、表示色または他の表示属性を制御することがあり得る。代替として、状態は、範囲内の数字として表されてよく、したがって、範囲内のロケーションは、ストレスの度合いまたは他の感情的特性および/もしくは生理学的特性を示す。
【0159】
別の例として、スワイプの速度がカレンダー・アプリケーションによる表示に提示される時間情報の粒度を示すユーザ・インタフェース技法の実施形態が説明された。類似のユーザ・インタフェース技法が、表示される他のタイプの情報の粒度を制御するために適用されてよい。
【0160】
そのような改変、修正、および改善は、本開示の一部であることが意図されており、本発明の趣旨および範囲内に含まれることが意図される。さらに、本発明の利点が示されているが、本発明のあらゆる実施形態があらゆる説明された利点を含むとは限らないことを理解されたい。いくつかの実施形態は、本明細書において有利であると説明された特徴を実施しないことがある。したがって、前述の説明および図面は例にすぎない。
【0161】
上記で説明された本発明の実施形態は、多数のやり方のいずれでも実施可能である。たとえば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを使用して実装され得る。ソフトウェアにおいて実装されるとき、ソフトウェア・コードは、単一コンピュータ内で提供されようと複数のコンピュータ間で分散されようと、任意の適切なプロセッサまたはプロセッサの集まりの上で実行可能である。そのようなプロセッサは集積回路として実装されてよく、集積回路構成要素内の1つまたは複数のプロセッサは、CPUチップ、GPUチップ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、またはコプロセッサなどの名前によって当技術分野で知られている市販の集積回路構成要素を含む。代替として、プロセッサは、ASICなどのカスタム回路内で実装されてもよいし、プログラマブル論理デバイスを構成することから生じるセミカスタム回路で実装されてもよい。さらなる代替形態として、プロセッサは、市販、セミカスタム、またはカスタムに拘わらず、より大規模な回路または半導体デバイスの一部分であってよい。具体的な例として、いくつかの市販のマイクロプロセッサは複数のコアを有し、したがって、それらのコアの1つまたはサブセットは、プロセッサを構成し得る。しかしながら、プロセッサは、任意の適切なフォーマットの回路を使用して実装されてよい。
【0162】
さらに、コンピュータは、ラックマウント式コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、またはタブレット・コンピュータなどのいくつかの形態のうちのいずれかで実装されてよいことを理解されたい。さらに、コンピュータは、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、または他の任意の適切なポータブル電子デバイスもしくは固定電子デバイスを含む、一般にはコンピュータとみなされないが適切な処理機能を有するデバイスに組み込まれてもよい。
【0163】
また、コンピュータは、1つまたは複数の入出力デバイスを有してよい。これらのデバイスは、特に、ユーザ・インタフェースを提示するために使用可能である。ユーザ・インタフェースを提供するために使用可能な出力デバイスの例としては、出力の視覚的プレゼ
ンテーションのためのプリンタまたは表示画面、および出力の可聴式プレゼンテーションのためのスピーカまたは他の音生成デバイスがある。ユーザ・インタフェースに使用可能な入力デバイスの例としては、キーボード、ならびにマウス、タッチ・パッド、およびデジタル化タブレットなどのポインティング・デバイスがある。別の例として、コンピュータは、音声認識または他の可聴式フォーマットを通して入力情報を受け取ってよい。
【0164】
そのようなコンピュータは、エンタープライズ・ネットワークまたはインターネットなどのローカル・エリア・ネットワークまたはワイド・エリア・ネットワークとして含めて、任意の適切な形態で1つまたは複数のネットワークによって相互接続され得る。そのようなネットワークは任意の適切な技術に基づくものであってよく、任意の適切なプロトコルに従って動作してよく、無線ネットワーク、有線ネットワーク、または光ファイバ・ネットワークを含んでよい。
【0165】
また、本明細書において概説するさまざまな方法または工程は、さまざまなオペレーティング・システムまたはプラットフォームのいずれか1つを用いる1つまたは複数のプロセッサ上で実行可能なソフトウェアとしてコード化される。さらに、そのようなソフトウェアは、いくつかの適切なプログラミング言語および/またはプログラミング・ツールもしくはスクリプト・ツールのいずれかを使用して書き込まれてよく、また、フレームワークまたは仮想機械上で実行される実行可能機械言語コードまたは中間コードとしてコンパイルされてもよい。
【0166】
この点では、本発明は、1つまたは複数のコンピュータまたは他のプロセッサ上で実行されると、上記で説明された本発明のさまざまな実施形態を実施する方法を実行する1つまたは複数のプログラムとともに符号化されたコンピュータ可読記憶媒体(または複数のコンピュータ可読媒体)(たとえば、コンピュータ・メモリ、1つまたは複数のフロッピー(登録商標)ディスク、コンパクト・ディスク(CD)、光ディスク、デジタル・ビデオ・ディスク(DVD)、磁気テープ、フラッシュ・メモリ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイもしくは他の半導体デバイス内の回路構成、または他の有形コンピュータ記憶媒体)として実装されてよい。前述の例から明らかであるように、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的な形態でコンピュータ実行可能命令を提供するのに十分な時間にわたって情報を保持し得る。そのような1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体は、搬送可能とすることができ、したがって、その上に記憶される1つまたは複数のプログラムは、1つまたは複数の異なるコンピュータまたは他のプロセッサ上にロードされて、上記で説明された本発明のさまざまな態様を実施することができる。本明細書で用いられる場合、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、製品(すなわち、製造品)または機械と考えられ得るコンピュータ可読媒体のみを包含する。代替または追加として、本発明は、伝播信号などの、コンピュータ可読記憶媒体以外のコンピュータ可読媒体として実装されてよい。
【0167】
「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、本明細書では、一般的な意味において、上記で説明された本発明のさまざまな態様を実施するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために用いることが可能な任意のタイプのコンピュータ・コードまたはコンピュータ実行可能命令のセットを指すために使用される。さらに、この実施形態の一態様によれば、実行されると本発明の方法を実行する1つまたは複数のコンピュータ・プログラムは、単一のコンピュータまたはプロセッサ上に常駐する必要はないが、本発明のさまざまな態様を実施するためにいくつかの異なるコンピュータまたはプロセッサの間にモジュール方式で分散されてよいことを理解されたい。
【0168】
コンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラム・モジュールなどの多数の形態であってよい。一般に、プロ
グラム・モジュールとしては、特定のタスクを実行するまたは特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などがある。一般的には、プログラム・モジュールの機能は、さまざまな実施形態において、必要に応じて組み合わされてもよいし、分散されてもよい。
【0169】
また、データ構造は、コンピュータ可読媒体内に、任意の適切な形態で記憶されてよい。説明を簡単にするために、データ構造は、データ構造内のロケーションを通して関係付けられるフィールドを有するように示されることがある。同様に、そのような関係は、フィールド間の関係を伝えるコンピュータ可読媒体内のロケーションにフィールドの記憶を割り当てることによって達成され得る。しかしながら、任意の適切な機構が、ポインタ、タグ、またはデータ要素間の関係を確立する他の機構の使用によることを含めて、データ構造のフィールド内での情報間の関係を確立するために使用されてよい。
【0170】
本発明のさまざまな態様は、単独で使用されてもよいし、組み合わせて使用されてもよいし、前述の内容で説明された実施形態では具体的に説明されていないさまざまな構成で使用されてもよく、したがって、その適用例では、前述の説明に記載されたまたは図面に示された構成要素の詳細および構成に限定されない。たとえば、一実施形態で説明される態様は、他の実施形態で説明された態様と任意のやり方で組み合わされてもよい。
【0171】
また、本発明は、その一例が提供された方法として実装されてよい。その方法の一部として実行される行為は、任意の適切なやり方で並べられてよい。したがって、説明されたものとは異なる順序で行為が実行される実施形態が構築されてよく、これは、例示的な実施形態では連続的な行為として示されているにも拘わらず、いくつかの行為を同時に実行することを含んでよい。
【0172】
請求項の構成要件を修正するための特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」などの順序を表す用語の使用は、単独では、別の請求項の構成要件に勝る1つの請求項の構成要件の優先度、優位、もしくは順序または方法の行為が実行される時間的順序を暗示しないが、請求項の構成要件を区別する目的で、特定の名前を有する1つの請求項の構成要件を同じ名前を有する別の要素と区別する(しかし、順序を表す用語の使用のためではなく)ためにのみラベルとして使用される。
【0173】
また、本明細書で使用する語法および用語は、説明の目的のためのものであり、限定するものとみなされるべきではない。本明細書における「含む(including)」、「からなる(comprising)」、または「有する(having)」、「含む(containing)」、「伴う(involving)」、およびその変形の使用は、その後にリストされる項目およびその等価物ならびに追加の項目を包含することを意味する。
【0174】
本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明してきたが、さまざまな修正および改善が当業者には容易に想到されるであろう。そのような修正および改善は、本発明の趣旨および範囲に含まれることを意図したのである。したがって、前述の説明は例に過ぎず、限定するものと意図したものではない。本発明は、以下の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ定義されるように限定される。