(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
酸性基及びイオン性基を含有するポリマー触媒及び固体担持触媒を使用する、1種以上の単糖などの1種以上の糖から、官能基化オリゴ糖を含むオリゴ糖を生成する方法が、本明細書に記載されている。本方法を使用して得られる、官能基化オリゴ糖組成物を含むオリゴ糖組成物も提供される。
1種以上の糖が、グルコース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、フルクトース、マンノース、ラクトース、マルトース、リボース、アロース、フコース、グリセルアルデヒド及びラムノースからなる群から独立して選択される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
1つ以上の官能基化化合物が、グルコサミン、ガラクトサミン、乳酸、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、酪酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アジピン酸、イソ酪酸、ギ酸、レブリン酸、吉草酸、イソ吉草酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
単糖モノマーが、グルコース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、フルクトース、マンノース、リボース、アロース、フコース、グリセルアルデヒド及びラムノースからなる群から独立して選択される、請求項20に記載のオリゴ糖組成物。
グリコシド結合によって連結されている単糖モノマーが、オリゴマー主鎖を形成しており、オリゴマー主鎖が、カルボン酸、糖アルコール、アミノ酸、アミノ糖、アルコール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される1つ以上のペンダント官能基により場合により置換されている、請求項20又は21に記載のオリゴ糖組成物。
さらなるオリゴマー主鎖がそれぞれ、カルボン酸、糖アルコール、アミノ酸、アミノ糖、アルコール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される1つ以上のペンダント官能基により独立して場合により置換されている、請求項23に記載のオリゴ糖組成物。
1つ以上のペンダント官能基が、グルコサミン、ガラクトサミン、クエン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、酪酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アジピン酸、イソ酪酸、ギ酸、レブリン酸、吉草酸、イソ吉草酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、請求項22〜24のいずれか一項に記載のオリゴ糖組成物。
1つ以上の架橋性官能基が、グルコサミン、ガラクトサミン、乳酸、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アジピン酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、請求項23〜25のいずれか一項に記載のオリゴ糖組成物。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の記載は、例示的な方法、パラメータなどを説明する。しかし、こうした記載は、本開示の範囲に対する制限として意図されているのではなく、代わりに、例示的な実施形態の記載として提供されていることを認識すべきである。
【0025】
一部の実施形態では、1種以上の糖、例えばグルコース及びガラクトースのような単糖から、官能基化オリゴ糖組成物を含むオリゴ糖組成物を生成するために使用することができる触媒が、本明細書に記載されている。こうした触媒は、ポリマー触媒又は固体担持触媒とすることができる。
【0026】
オリゴ糖及び官能基化オリゴ糖を生成するための、当分野で公知の従来の触媒(例えば、可溶性酸、固体の酸触媒(ゼオライト、クレイ又はイオン交換樹脂など)又は可溶性酸性ポリマー)を使用する方法とは異なり、本明細書に記載されている触媒を使用する方法は、オリゴ糖の効率的な生成、及び容易な触媒の再利用及び再使用を実現する。触媒を再利用及び再使用することができる能力は、オリゴ糖生成のコスト低減を含む、いくつかの利点を提供する。従来の触媒とは異なり、本明細書に記載されている方法において使用される触媒は、酸性モノマーと陽イオン性モノマーの両方を含有しており、これらのモノマーは、糖反応剤を引きつける、かつ/又は安定化するよう働き、その結果、より高い収率、特に、オリゴ糖生成物を与える選択性(選択率)を改善して、糖分解を一層低いレベルにすることができる。本明細書に記載されている方法において使用される触媒は、従来の触媒と比べた場合、腐食性が少なく、取り扱いが一層容易であり、当然ながら、水性生成物から相分離するので、容易に回収することができる。したがって、商業的に実現可能な規模で、オリゴ糖物質を効率よく生成することができる、安定で再利用可能な触媒が、本明細書において提供される。
【0027】
図1を参照すると、方法100は、糖からオリゴ糖組成物を生成するための例示的な方法を図示しており、こうして生成したオリゴ糖組成物は、続いて洗練され、さらに加工されて、オリゴ糖シロップ又は粉末などの食品成分が形成され得る。工程102では、1種以上の糖が、反応器中で触媒と合わされる。糖には、例えば、単糖、二糖及び/又は三糖が含まれ得る。触媒は、酸性基及びイオン性基の両方を有する。一部の変形では、触媒は酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むポリマー触媒である。他の変形では、触媒は、酸性部位及びイオン性部位を含む固体担持触媒である。
【0028】
工程104では、工程102におけるオリゴ糖組成物は、洗練されて微細固体が除かれ、色が低減され、導電性が低減され、かつ/又は分子量分布が改変される。例えば、ろ過ユニット、炭素又は他の吸収剤、クロマトグラフィー分離器又はイオン交換カラムの使用を含む、オリゴ糖組成物を洗練するための当分野で公知のあらゆる適切な方法を使用することができる。例えば、一変形では、本オリゴ糖組成物は、粉末活性炭により処理されて色が低減され、精密ろ過して微細固体が除去され、強酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂に通されて、塩が除去される。別の変形では、オリゴ糖組成物は、精密ろ過されて微細固体が除去され、弱塩基性陰イオン交換樹脂に通される。さらに別の変形では、オリゴ糖組成物は、擬似移動床クロマトグラフィー分離器に通されて、低分子質量種が除去される。
【0029】
工程106では、洗練されたオリゴ糖組成物にさらなる加工が施され、オリゴ糖シロップ又は粉末のいずれかが生成される。例えば、一変形では、洗練されたオリゴ糖は濃縮されて、シロップが形成される。例えば、真空蒸発器の使用などの、溶液を濃縮するための当分野で公知であるあらゆる適切な方法を使用することができる。別の変形では、洗練されたオリゴ糖組成物はスプレー乾燥されて、粉末が形成される。溶液をスプレー乾燥して粉末を形成するための当分野で公知であるあらゆる適切な方法を使用することができる。
【0030】
他の変形では、方法100は、工程を追加するよう、改変されてもよい。例えば、工程102において生成したオリゴ糖組成物は(例えば、希釈槽中で)希釈されて、次に、工程104における洗練の前に、オリゴ糖組成物を脱色するために炭素処理が施されてもよい。他の変形では、工程102において生成したオリゴ糖組成物は、消化性炭水化物含量を低減するために、擬似移動床(SMB)分離工程中において、さらなる加工が施されてもよい。
【0031】
他の変形では、方法100は、ほとんど工程を持たせないよう改変されてもよい。例えば、一変形では、オリゴ糖シロップ又は粉末を生成するための工程106は省略されてもよく、工程104の洗練されたオリゴ糖組成物が成分として直接使用され、食品製品が製造されてもよい。
【0032】
本明細書に記載されている触媒はまた、官能基化オリゴ糖組成物であって、組成物の少なくとも一部が、1つ以上のペンダント官能基及び/又は架橋性官能基に結合されている、官能基化オリゴ糖組成物を生成するために使用することもできる。こうした官能基化オリゴ糖組成物は、触媒の存在下で、糖と官能基化化合物とを合わせることによる1つの工程で生成されてもよく、又は糖と触媒とを合わせて、オリゴ糖組成物を生成するステップ、次に、触媒の存在下で、オリゴ糖組成物と官能基化化合物とを合わせるステップによる2つの工程で生成されてもよい。したがって、商業的に実現可能な規模で、官能基化オリゴ糖物質を効率よく生成することができる、安定であり、再利用可能な触媒が、本明細書において記載される。
【0033】
図14を参照すると、方法200は、糖及び官能基化化合物から、官能基化オリゴ糖組成物を生成するための例示的な方法を図示している。工程208において、1種以上の糖202は、反応器中で、触媒204及び1つ以上の官能基化化合物206と合わされる。糖には、例えば、単糖、二糖及び/又は三糖が含まれ得る。触媒は、酸性基及びイオン性基の両方を有する。一部の変形では、触媒は酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むポリマー触媒である。他の変形では、触媒は、酸性部位及びイオン性部位を含む固体担持触媒である。官能基化化合物には、例えば、糖アルコール、カルボン酸、アミノ酸、アミノ糖、アルコール及び/又はサルフェートが含まれ得る。官能基化オリゴ糖組成物は、工程210で生成される。方法200は、工程を追加するよう、改変されてもよいことが理解されるものとする。例えば、一部の変形では、工程210において生成した官能基化オリゴ糖組成物は洗練され、濃縮されて、粉末化され、かつ/又は脱色される。
【0034】
図15を参照すると、方法300は、オリゴ糖組成物及び官能基化化合物から、官能基化オリゴ糖組成物を生成するための例示的な方法を図示している。工程306では、1種以上の糖302が反応器中で、触媒304と合わされる。糖には、例えば、単糖、二糖及び/又は三糖が含まれ得る。触媒は、酸性基及びイオン性基の両方を有する。一部の変形では、触媒は酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むポリマー触媒である。他の変形では、触媒は、酸性部位及びイオン性部位を含む固体担持触媒である。オリゴ糖組成物は、工程310において生成される。官能基化化合物312は、工程320においてオリゴ糖組成物と合わされる。官能基化化合物には、例えば、糖アルコール、カルボン酸、アミノ酸、アミノ糖、アルコール及び/又はサルフェートが含まれ得る。官能基化オリゴ糖組成物は、工程330において生成される。方法300は、工程を追加するよう、改変されてもよいことが理解されるものとする。例えば、一部の変形では、官能基化オリゴ糖組成物は洗練され、濃縮されて、粉末化され、かつ/又は脱色される。例えば、一部の変形では、工程310において生成したオリゴ糖組成物は洗練され、濃縮されて、粉末化され、かつ/又は脱色された後、工程320において官能基化化合物と合わされる。他の変形では、工程330において生成した官能基化組成物は洗練され、濃縮されて、粉末化され、かつ/又は脱色される。
【0035】
例示的な方法100、200及び300におけるそれぞれの工程、各工程における反応剤及び加工条件、並びに各工程において生成する組成物は、以下でさらに詳述される。
【0036】
定義
本明細書で使用する場合、「アルキル」には、非置換の場合、C及びHのみを含有する、一価の直鎖又は分岐鎖状の飽和炭化水素基、及びこれらの組合せが含まれる。例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル及びペンチルが含まれる。特定数の炭素を有するアルキル残基が命名される場合、その炭素数を有するすべての幾何異性体が包含されて記載されるよう意図される。したがって、例えば、「ブチル」は、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル及びtert-ブチルを含み、「プロピル」は、n-プロピル及びイソ-プロピルを含むことが意図される。こうしたそれぞれの基における炭素原子の総数は、時として、本明細書に記載されている。例えば、基が最大10個の炭素原子を含有することができる場合、その基は、1-10Cとして、又はC1〜C10若しくはC1〜10として表すことができる。一部の実施形態では、アルキルは置換されていてもよい。適切なアルキル置換基には、例えば、ヒドロキシ、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0037】
本明細書で使用する場合、「アルキレン」とは、二価を有するが、アルキルと同じ残基を指す。アルキレンの例には、メチレン(-CH
2-)、エチレン(-CH
2CH
2-)、プロピレン(-CH
2CH
2CH
2-)、ブチレン(-CH
2CH
2CH
2CH
2ー)が含まれる。
【0038】
本明細書で使用する場合、「アルキレンカルバメート」とは、アルキレン部位のメチレン単位のうちの1つ以上が、カルバメート部位(-C(O)-O-NR-又は-O-C(O)-NR-(Rは、例えば、アルキル又はアリールとすることができる))により置きかえられている、アルキレン部位を指す。一部の実施形態では、アルキレンカルバメートは置換されていてもよい。適切なアルキレンカルバメート置換基には、例えば、ヒドロキシル、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0039】
本明細書で使用する場合、「アルキレンエステル」とは、アルキレン部位のメチレン単位のうちの1つ以上が、エステル部位(-C(O)-O-又は-O-C(O)-)により置きかえられている、アルキレン部位を指す。一部の実施形態では、アルキレンエステルは、置換されていてもよく、1つ以上の置換基をさらに有する。適切なアルキレンエステル置換基には、例えば、ヒドロキシル、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0040】
本明細書で使用する場合、「アルキレンエーテル」とは、アルキレン部位のメチレン単位のうちの1つ以上が、エーテル部位(-C(O)-)により置きかえられている、アルキレン部位を指す。一部の実施形態では、アルキレンエーテルは、置換されていてもよく、1つ以上の置換基をさらに有する。適切なアルキレンエーテル置換基には、例えば、ヒドロキシル、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0041】
本明細書で使用する場合、「アルケニル」とは、少なくとも1つのオレフィン性不飽和の部位を有する(すなわち、少なくとも1つの式C=Cである部位を有する)不飽和炭化水素基を指す。アルケニルは、非置換の場合、C及びHのみを含有する。特定数の炭素を有するアルケニル残基が命名される場合、その炭素数を有するすべての幾何異性体が包含されて記載されるよう意図される。したがって、例えば、「ブテニル」は、n-ブテニル、sec-ブテニル及びイソ-ブテニルを含むことが意図される。アルケニルの例には、-CH=CH
2、-CH
2-CH=CH
2及び-CH
2-CH=CH-CH=CH
2が含まれ得る。一部の実施形態では、アルケニルは置換されていてもよい。適切なアルケニル置換基には、例えば、ヒドロキシ、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0042】
本明細書で使用する場合、「アルケニレン」とは、二価を有するが、アルケニルと同じ残基を指す。アルケニレンの例には、エチレン(-CH=CH-)、プロピレン(-CH
2-CH=CH-)及びブチレン(-CH
2-CH=CH-CH
2-)が含まれる。
【0043】
本明細書で使用する場合、「アルキニル」とは、少なくとも1つのアセチレン性不飽和の部位を有する(すなわち、少なくとも1つの式C≡Cの部位を有する)不飽和炭化水素基を指す。アルキニルは、非置換の場合、C及びHのみを含有する。特定数の炭素を有するアルキニル残基が命名される場合、その炭素数を有するすべての幾何異性体が包含されて記載されるよう意図される。したがって、例えば、「ペンチニル」は、n-ペンチニル、sec-ペンチニル、イソ-ペンチニル及びtert-ペンチニルを含むことが意図される。アルキニルの例には、-C≡CH又は-C≡C-CH
3が含まれ得る。一部の実施形態では、アルキニルは置換されていてもよい。適切なアルキニル置換基には、例えば、ヒドロキシ、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0044】
本明細書で使用する場合、「アリール」とは、単環(例えば、フェニル)又は複数の縮合環(例えば、ナフチル又はアントリル)(この縮合環は、芳香族であってもよく、又は芳香族でなくてもよい)を有する不飽和芳香族炭素環式基を指す。アリールは、非置換の場合、C及びHのみを含有する。少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有するアリール基は、芳香族環位又は非芳香族環位のどちらかで親構造に連結され得る。一変形では、少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有するアリール基は、芳香族環位において親構造に連結されている。アリールの例には、フェニル、フェノール及びベンジルが含まれ得る。一部の実施形態では、アリールは置換されていてもよい。適切なアリール置換基には、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0045】
本明細書で使用する場合、「アリーレン」とは、二価を有するが、アリールと同じ残基を指す。
【0046】
本明細書で使用する場合、「シクロアルキル」には、非置換の場合、C及びHのみを含有する、環炭素原子を介して連結されている炭素環式非芳香族基が含まれる。シクロアルキルは、シクロヘキシルなどの1つの環、又はアダマンチルなどの複数の環からなることができる。2つ以上の環を有するシクロアルキルは、縮合、スピロ若しくは架橋、又はそれらの組合せとすることができる。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル及びデカヒドロナフタレニルが含まれる。一部の実施形態では、シクロアルキルは置換されていてもよい。適切なシクロアルキニル置換基には、例えば、アルキル、ヒドロキシ、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0047】
本明細書で使用する場合、「シクロアルキレン」とは、二価を有するが、シクロアルキルと同じ残基を指す。
【0048】
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール」とは、環を形成する1〜10個の炭素原子、並びに以下に限定されないが、窒素、酸素及び硫黄などのヘテロ原子を含む環を形成する少なくとも1個のヘテロ原子を有する不飽和芳香族炭素環式基を指す。ヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジル、ピリジニル、イミダゾリル)又は複数の縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)(この縮合環は芳香族であってもよく、又は芳香族でなくてもよい)を有することができる。少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有するヘテロアリール基は、芳香族環位又は非芳香族環位のどちらかで親構造に連結されていてもよい。一変形では、少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有するヘテロアリール基は、芳香族環位において親構造に連結されている。ヘテロアリールの例には、ピリジル、ピリジニル、イミダゾリル、及びチアゾリルが含まれ得る。一部の実施形態では、ヘテロアリールは置換されていてもよい。適切なヘテロアリール置換基には、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、アミノ及びハロが含まれ得る。
【0049】
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリーレン」とは、二価を有するが、ヘテロアリールと同じ残基を指す。
【0050】
アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、エーテル、エステル及びカルバメートは、置換されていてもよく、この場合、記載されている特定の基(単数又は複数)は、非水素置換基を有していなくてもよく、又はこの基(単数又は複数)は、1つ以上の非水素置換基を有していてもよいことが理解されるものとする。特に指定されていない限り、存在し得るこうした置換基の総数は、記載されている基の非置換形態に存在しているH原子の数に等しい。
【0051】
オリゴ糖組成物の生成方法
一態様では、ポリマー触媒及び固体担持触媒を含む触媒を使用して、1種以上の糖から、官能基化オリゴ糖組成物を含むオリゴ糖組成物を生成する方法が、本明細書に記載されている。1種以上の糖は、以下で詳述する通り、C5又はC6単糖などの任意の適切な糖とすることができる。本明細書で使用する場合、「オリゴ糖」とは、グリコシド結合によって連結されている2つ以上の単糖単位を含有する化合物を指す。
【0052】
一態様では、1種以上の糖と、複数の酸性モノマー及び複数の陽イオン性モノマーを有するポリマー触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成する反応混合物を形成するステップを含む、1種以上のオリゴ糖を生成する方法が提供されることが、本明細書に記載されている。
【0053】
別の態様では、1種以上の糖と、固体担体、固体担体に結合されている複数の酸性部位及び固体担体に結合されている複数のイオン性部位を有する固体担持触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成する反応混合物を形成するステップを含む、1種以上のオリゴ糖を生成する方法が提供されることが、本明細書に記載されている。
【0054】
糖反応剤
本明細書に記載されている方法の1種以上の糖は、1種以上の対応するオリゴ糖を生成することが可能な任意の適切な糖を含むことができる。一部の実施形態では、1種以上の糖は、単糖、二糖、三糖及び短鎖オリゴ糖、又はそれらの任意の混合物から選択される。ある種の実施形態では、1種以上の糖は、1種以上の単糖、二糖及び/又は三糖である。一部の実施形態では、1種以上の糖は、1種以上の単糖、例えば1種以上のC5又はC6単糖である。例示的な単糖には、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、キシロース、キシルロース、アラビノースなどが含まれる。一部の実施形態では、1種以上の糖は、1種以上のC5単糖である。他の実施形態では、1種以上の糖は、1種以上のC6単糖である。さらに他の実施形態では、1種以上の糖は、1種以上のC3単糖である。一部の実施形態では、1種以上の糖は、グルコース、ガラクトース、リボース、アロース、グリセルアルデヒド及びマンノースから選択される。他の実施形態では、1種以上の糖は、フルクトース、キシロース及びアラビノースから選択される。一部の実施形態では、1種以上の糖には、1種以上の二糖が含まれる。例示的な二糖には、ラクトース、マルトース、スクロース、セロビオースなどが含まれる。一部の実施形態では、1種以上の糖には、1種以上の三糖、例えばラフィノースが含まれる。ある種の実施形態では、1種以上の糖には、1種以上のデオキシ糖、例えばフコース及びラムノースが含まれる。一部の実施形態では、1種以上の糖は、短鎖オリゴ糖の混合物、例えばマルト-デキストリンを含む。ある種の実施形態では、1種以上の糖は、トウモロコシデンプンの部分加水分解から得られるコーンシロップである。特定の実施形態では、1種以上の糖は、50未満のデキストロース当量(DE)を有するコーンシロップ(例えば、10DEコーンシロップ、18DEコーンシロップ、25DEコーンシロップ又は30DEコーンシロップ)である。
【0055】
一部の実施形態では、1種以上の糖は、グルコース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、フルクトース、マンノース、フコース、ラクトース、マルトース、リボース、アロース、グリセルアルデヒド及びラムノースから選択される。
【0056】
一部の実施形態では、本方法は、2種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成するステップを含む。一部の実施形態では、2種以上の糖は、グルコース、ガラクトース、マンノース及びラクトース(例えば、グルコースとガラクトース)から選択される。
【0057】
他の実施形態では、本方法は、糖(例えば、単糖、二糖、三糖など、及び/又は他の短鎖オリゴ糖)の混合物とポリマー触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成するステップを含む。特定の実施形態では、本方法は、コーングルコースシロップとポリマー触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成するステップを含む。
【0058】
他の実施形態では、本方法は、多糖とポリマー触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成するステップを含む。一部の実施形態では、多糖は、デンプン、グアーガム、キサンタンガム及びアカシアガムから選択される。
【0059】
官能基化オリゴ糖組成物
一部の変形では、本明細書に記載されているオリゴ糖組成物は、官能基化オリゴ糖組成物である。官能基化オリゴ糖組成物は、触媒の存在下で、1種以上の糖と1つ以上の官能基化化合物とを合わせるステップにより、触媒の存在下で、オリゴ糖組成物と1つ以上の官能基化化合物とを合わせるステップにより、又は触媒の存在下で、1種以上の糖と、オリゴ糖組成物と、1つ以上の官能基化化合物とを合わせるステップにより生成され得る。したがって、一態様では、ポリマー触媒及び固体担持触媒を含む触媒を使用する、1種以上の糖、オリゴ糖組成物又はそれらの組合せ、及び1つ以上の官能基化化合物の混合物から、官能基化オリゴ糖を生成する方法が、本明細書において提供されることが本明細書に記載されている。1種以上の糖は、本明細書に記載されている通り、C5、C6又はC3単糖などの任意の適切な糖とすることができる。本明細書で使用する場合、「官能基化オリゴ糖」とは、グリコシド結合によって連結されている2つ以上の単糖単位を含有する化合物であって、単糖単位中の1つ以上のヒドロキシル基が、官能基化化合物によって独立して置きかえられているか、又は官能基化化合物への連結を含む、化合物を指す。官能基化化合物は、エーテル、エステル、酸素-硫黄、アミン又は酸素-リンの結合を介してオリゴ糖に結合することができ、単糖単位を含有していない、化合物とすることができる。
【0060】
官能基化化合物
ある種の変形では、官能基化化合物は、アミン、ヒドロキシル、カルボン酸、三酸化硫黄、サルフェート及びホスフェートから独立して選択される、1つ以上の官能基を含む。一部の変形では、1つ以上の官能基化化合物は、アミン、アルコール、カルボン酸、サルフェート、ホスフェート又は硫黄オキシドからなる群から独立して選択される。
【0061】
一部の変形では、官能基化化合物は1つ以上のヒドロキシル基を有する。一部の変形では、1つ以上のヒドロキシル基を有する官能基化化合物はアルコールである。こうしたアルコールには、例えば、アルカノール及び糖アルコールが含まれ得る。
【0062】
ある種の変形では、官能基化化合物は1つのヒドロキシル基を有するアルカノールである。例えば、一部の変形では、官能基化化合物は、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール及びヘキサノールから選択される。他の変形では、官能基化化合物は2つ以上のヒドロキシル基を有する。例えば、一部の変形では、官能基化化合物は、プロパンジオール、ブタンジオール及びペンタンジオールから選択される。
【0063】
他の実施形態では、本方法は、糖及び糖アルコールの混合物とポリマー触媒とを合わせて、官能基化オリゴ糖組成物を生成するステップを含む。特定の実施形態では、本方法は、1種以上の糖、及びグルシトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール(lacitol)及びアラビナトール(arabinatol)からなる群から選択される1種以上のアルコールとポリマー触媒とを合わせて、官能基化オリゴ糖組成物を生成するステップを含む。ある種の変形では、官能基化化合物は糖アルコールである。例えば、一部の変形では、官能基化化合物は、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール(galacitol)、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール若しくはラクチトール、又はそれらの任意の組合せである。
【0064】
官能基化化合物がヒドロキシル基を含むある種の変形では、官能基化化合物は、エーテル結合を介して単糖単位に結合するようになる場合がある。エーテル結合の酸素は、単糖単位又は官能基化化合物に由来し得る。
【0065】
他の変形では、官能基化化合物は1つ以上のカルボン酸官能基を含む。例えば、一部の変形では、官能基化化合物は、乳酸、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、グルタミン酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アジピン酸、イソ酪酸、ギ酸、レブリン酸、吉草酸及びイソ吉草酸から選択される。他の変形では、官能基化化合物は糖酸である。例えば、一実施形態では、この官能基化化合物はグルコン酸である。官能基化化合物がカルボン酸基を含むある種の変形では、官能基化化合物は、エステル結合を介して単糖単位に結合するようになる場合がある。エステル結合の非カルボニル酸素は、単糖単位又は官能基化化合物に由来し得る。
【0066】
さらに他の変形では、官能基化化合物は1つ以上のアミン基を含む。例えば、一部の変形では、官能基化化合物はアミノ酸であり、一方で、別の変形では、官能基化化合物はアミノ糖である。一変形では、官能基化化合物は、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルコサミン及びガラクトサミンから選択される。官能基化化合物がアミン基を含むある種の変形では、官能基化化合物は、アミン結合を介して単糖単位に結合するようになる場合がある。
【0067】
さらに別の変形では、官能基化化合物は、三酸化硫黄基又はサルフェート基を含む。例えば、一変形では、官能基化化合物は、ジメチルホルムアミド三酸化硫黄錯体である。別の変形では、官能基化化合物はサルフェートである。一実施形態では、サルフェートは、例えば、三酸化硫黄からその場(in situ)で生成される。官能基化化合物が三酸化硫黄又はサルフェート基を含むある種の変形では、官能基化化合物は、酸素-硫黄結合を介して単糖単位に結合するようになる場合がある。
【0068】
さらに他の変形では、官能基化化合物はホスフェート基を含む。官能基化化合物がホスフェート基を含むある種の変形では、官能基化化合物は、酸素-リン結合を介して単糖単位に結合するようになる場合がある。
【0069】
本明細書に記載されている官能基化化合物は、官能基の組合せを含有できることが理解されるものとする。例えば、官能基化化合物は、1つ以上のヒドロキシル基及び1つ以上のアミン基(例えば、アミノ糖)を含んでもよい。他の実施形態では、官能基化化合物は、1つ以上のヒドロキシル基及び1つ以上のカルボン酸基(例えば、糖酸)を含んでもよい。さらに他の実施形態では、官能基化化合物は、1つ以上のアミン基及び1つ以上のカルボン酸基(例えば、アミノ酸)を含んでもよい。さらに他の実施形態では、官能基化化合物は、エステル、アミド及び/又はエーテルなどの、1つ以上のさらなる官能基を含む。例えば、ある種の実施形態では、官能基化化合物は、シアル酸(例えば、N-アセチルノイラミン酸、2-ケト-3-デオキシノニン酸、及びノイラミン酸の他のN-又はO-置換誘導体)である。
【0070】
官能基化化合物は、上記の基のうちの1つ以上に属することができることがさらに理解されるものとする。例えば、グルタミン酸は、アミンとカルボン酸の両方であり、グルコン酸はカルボン酸とアルコールの両方である。
【0071】
一部の変形では、官能基化化合物は、オリゴ糖上にペンダント基を形成する。他の変形では、官能基化化合物は、オリゴマー主鎖と第2のオリゴマー主鎖との間に架橋基を形成しており、この場合、各オリゴマー主鎖は、グリコシド結合によって連結されている2つ以上の単糖単位を独立して含み、官能基化化合物は両方の主鎖に結合されている。他の変形では、官能基化化合物は、オリゴマー主鎖と単糖との間に架橋基を形成しており、この場合、オリゴマー主鎖は、グリコシド結合によって連結されている2つ以上の単糖単位を含み、官能基化化合物は主鎖及び単糖に結合されている。
【0072】
ペンダント官能基
ある種の変形では、本明細書に記載されている、ポリマー触媒及び固体担持触媒を含む触媒の存在下で、1種以上の糖と1つ以上の官能基化化合物とを合わせるステップにより、官能基化オリゴ糖組成物が生成する。ある種の実施形態では、官能基化化合物は、ペンダント官能基として、単糖のサブユニットに結合されている。
【0073】
ペンダント官能基は、1つの単糖単位に結合されており、任意の他の単糖単位に結合されていない官能基化化合物を含むことができる。一部の変形では、ペンダント官能基は、1つの単糖単位に結合されている単一の官能基化化合物である。例えば、一変形では、官能基化化合物は酢酸であり、ペンダント官能基はエステル連結基を介して単糖に結合されているアセテートである。別の変形では、官能基化化合物はプロピオン酸であり、ペンダント官能基はエステル連結基を介して単糖に結合されているプロピオネートである。さらに別の変形では、官能基化化合物はブタン酸であり、ペンダント官能基はエステル連結基を介して単糖に結合されているブタノエートである。他の変形では、ペンダント官能基は、複数の官能基化化合物を一緒に連結することから形成される。例えば、一部の実施形態では、官能基化化合物はグルタミン酸であり、ペンダント官能基は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又は8つのグルタミン酸残基のペプチド鎖であり、この場合、この鎖は、エステル連結基を介して単糖に結合されている。他の実施形態では、ペプチド鎖はアミン連結基を介して単糖に結合されている。
【0074】
ペンダント官能基は、単糖への単一の連結基、又は単糖への複数の連結基を含むことができる。例えば、一実施形態では、官能基化化合物はエタンジオールであり、ペンダント官能基は、2つのエーテル連結基を介して単糖に連結されているエチルである。
【0075】
図16を参照すると、方法400は、様々なペンダント官能基を含有するオリゴ糖を生成する、例示的なスキームを図示している。方法400では、単糖402(記号で表されている)が、触媒406の存在下で、官能基化化合物であるエタンジオール404と合わされて、オリゴ糖が生成される。オリゴ糖の一部410が
図16に示されており、ここでは、グリコシド結合によって連結されている単糖が、円及び線によって記号で表されている。オリゴ糖は、標識されている領域によって示されている通り、3つの異なるペンダント官能基を含む。これらのペンダント官能基には、1つの連結基を介して単一の単糖単位に結合されている単一の官能基化化合物、一緒に連結されてペンダント官能基を形成する2つの官能基化化合物(このペンダント官能基は、1つの連結基を介して単一の単糖単位に連結されている)、及び2つの連結基を介して単一の単糖単位に結合されている単一の官能基化化合物が含まれる。方法400において使用されている官能基化化合物はエタンジオールであるが、本明細書に記載されているいずれの官能基化化合物又はその組合せも使用されてもよいことが理解されるものとする。複数のペンダント官能基がオリゴ糖の一部410中に存在しているが、ペンダント官能基の数及び種類は、方法400の他の変形において、変更され得ることがさらに理解されるものとする。
【0076】
いかなる官能基化化合物もペンダント官能基を形成できることが理解されるものとする。一部の変形では、官能基化オリゴ糖組成物は、グルコサミン、ガラクトサミン、クエン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、酪酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アジピン酸、イソ酪酸、ギ酸、レブリン酸、吉草酸、イソ吉草酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から選択される、1つ以上のペンダント基を含有する。
【0077】
架橋性官能基
ある種の変形では、本明細書に記載されている、ポリマー触媒及び固体担持触媒を含む触媒の存在下で、1種以上の糖と1つ以上の官能基化化合物とを合わせるステップにより、架橋性官能基を含む官能基化オリゴ糖が生成する。
【0078】
架橋性官能基には、1つの単糖単位に結合されており、少なくとも1つのさらなる単糖単位に結合されている官能基化化合物が含まれ得る。単糖単位は、独立して、同じオリゴ糖主鎖の単糖単位、別のオリゴ糖主鎖の単糖単位、又は任意のさらなる単糖に結合されていない単糖の糖とすることができる。一部の変形では、架橋性官能性化合物は、1つのさらなる単糖単位に結合されている。他の変形では、架橋性官能性化合物は、2つ以上のさらなる単糖単位に結合されている。例えば、一部の実施形態では、架橋性官能性化合物は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又は8つのさらなる単糖単位に結合されている。一部の変形では、架橋性官能基は、単一の官能基化化合物を2つの単糖単位に連結することにより形成される。例えば、一実施形態では、官能基化化合物はグルタミン酸であり、架橋性官能基は、エステル結合を介して1つの単糖単位に結合し、アミン結合を介してさらなる単糖単位に結合されているグルタメート残基である。他の実施形態では、架橋性官能基化基は、複数の官能基化化合物分子を互いに連結することにより形成される。例えば、一実施形態では、官能基化化合物はエタンジオールであり、架橋性官能基は、エーテル結合を介して互いに結合されている4つのエタンジオール分子の線状オリゴマーであり、オリゴマー中の第1のエタンジオール分子はエーテル結合を介して1つの単糖単位に結合されており、オリゴマー中の第4のエタンジオール分子は、エーテル結合を介してさらなる単糖単位に結合されている。
【0079】
図16を再度参照すると、方法400によって生成したオリゴ糖の一部410は、標識されている領域によって示されている通り、3つの異なる架橋性官能基を含む。これらの架橋性官能基は、1つの連結基を介してオリゴ糖の単糖単位に結合されており、さらなる連結基を介して単糖の糖に結合されている単一の官能基化化合物、同じオリゴ糖主鎖の2つの異なる単糖単位に結合されている単一の官能基化化合物、及び一緒に連結されて架橋性官能基を形成する2つの官能基化化合物(この場合、架橋性官能基は、1つの連結基を介して1つの単糖単位に連結されており、第2の連結基を介して、さらなる単糖単位に連結されている)を含む。方法400において使用されている官能基化化合物はエタンジオールであるが、本明細書に記載されているいずれの官能基化化合物又はその組合せも使用されてもよいことが理解されるものとする。複数の架橋性官能基がオリゴ糖の一部410中に存在しているが、架橋性官能基の数及び種類は、方法400の他の変形において、変更され得ることがさらに理解されるものとする。
【0080】
単糖と結合を形成することが可能な2つ以上の官能基を有する任意の官能基化化合物は、架橋性官能基を形成できることが理解されるものとする。例えば、架橋性官能基は、ポリカルボン酸(例えば、コハク酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸及びアジピン酸)、ポリオール(例えば、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール及びラクチトール)、及びアミノ酸(例えば、グルタミン酸)から選択され得る。一部の変形では、官能基化オリゴ糖組成物は、グルコサミン、ガラクトサミン、乳酸、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アジピン酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から選択される、1つ以上の架橋基を含む。
【0081】
ペンダント官能基及び架橋性官能基の混合物を含む官能基化オリゴ糖組成物はまた、本明細書に記載されている方法を使用して生成することもできる。例えば、ある種の実施形態では、1種以上の糖は、触媒の存在下でポリオールと合わされて、官能基化オリゴ糖組成物が生成され、この場合、組成物の少なくとも一部は、エーテル連結基を介してオリゴ糖に結合されているペンダントポリオール官能基を含み、少なくとも一部は、架橋性ポリオール官能基を含み、この場合、それぞれの基は、第1のエーテル連結基を介して第1のオリゴ糖に結合されており、第2のエーテル連結基を介して第2のオリゴ糖に結合されている。
【0082】
糖、オリゴ糖組成物又はそれらの組合せと合わされる1つ以上の官能基化化合物は、官能基化オリゴ糖組成物が、第1の官能基化化合物に結合されている単糖単位を含むように、他の官能基化化合物と結合を形成することができ、この場合、第1の官能基化化合物は、第2の官能基化化合物に結合されていることがさらに理解されるものとする。
【0083】
触媒
本明細書に記載されている方法において使用される触媒には、ポリマー触媒及び固体担持触媒が含まれる。
【0084】
一部の実施形態では、触媒は、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマー(これらは、本明細書において、「アイオノマー」とも称される)から構成されているポリマーである。酸性モノマーはそれぞれ、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸を含み、イオン性モノマーはそれぞれ、少なくとも1つの窒素含有陽イオン性基、少なくとも1つのリン含有陽イオン性基、又はそれらの任意の組合せを含む。ポリマー触媒のある種の実施形態では、酸性モノマー及びイオン性モノマーのうちの少なくとも一部は、ブレンステッド-ローリー酸又は陽イオン性基(適用可能な場合)をポリマー主鎖の一部に連結するリンカーを独立して含むことができる。酸性モノマーの場合、ブレンステッド-ローリー酸及びリンカーは一緒になって、側鎖を形成する。同様に、イオン性モノマーの場合、陽イオン性基及びリンカーは一緒になって、側鎖を形成する。
図2A及び2Bにおいて図示されているポリマー触媒の一部を参照すると、側鎖はポリマー主鎖からのペンダントである。
【0085】
別の態様では、触媒は、固体に担持されており、固体担体にそれぞれ結合されている酸性部位及びイオン性部位を有する。酸性部位はそれぞれ、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸を独立して含み、イオン性部位はそれぞれ、少なくとも1つの窒素含有陽イオン性基、少なくとも1つのリン含有陽イオン性基、又はそれらの任意の組合せを含む。固体担持触媒のある種の実施形態では、酸性部位及びイオン性部位のうちの少なくとも一部は、ブレンステッド-ローリー酸又は陽イオン性基(適用可能な場合)を固体担体に連結するリンカーを独立して含むことができる。
図3を参照すると、生成する触媒は、酸性部位及びイオン性部位を有する固体担持触媒である。
【0086】
酸性モノマー及び部位
ポリマー触媒には、複数の酸性モノマーが含まれ、一方で、固体担持触媒には、固体担体に結合されている複数の酸性部位が含まれる。
【0087】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数の酸性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数の酸性部位は、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸を有する。ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数の酸性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数の酸性部位は、1つのブレンステッド-ローリー酸又は2つのブレンステッド-ローリー酸を有する。ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数の酸性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数の酸性部位は、1つのブレンステッド-ローリー酸を有し、一方で、別のものは2つのブレンステッド-ローリー酸を有する。
【0088】
一部の実施形態では、ブレンステッド-ローリー酸はそれぞれ、スルホン酸、ホスホン酸、酢酸、イソフタル酸、及びボロン酸から独立して選択される。ある種の実施形態では、ブレンステッド-ローリー酸はそれぞれ、独立してスルホン酸又はホスホン酸である。一実施形態では、ブレンステッド-ローリー酸はそれぞれ、スルホン酸である。(例えば、ポリマー触媒の)酸性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性部位中のブレンステッド-ローリー酸は、出現毎に同じであってもよく、又は1回以上の出現において異なっていてもよいことが理解されるものとする。
【0089】
一部の実施形態では、ポリマー触媒の1つ以上の酸性モノマーは、ポリマー主鎖に直接連結されているか、又は固体担持触媒の1つ以上の酸性部位は、固体担体に直接連結されている。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)1つ以上の酸性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)1つ以上の酸性部位は、それぞれ独立して、ブレンステッド-ローリー酸をポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に連結するリンカーをさらに含む。ある種の実施形態では、ブレンステッド-ローリー酸の一部は、ポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に直接連結されており、一方で、他のブレンステッド-ローリー酸は、リンカーによって、ポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に連結されている。
【0090】
ブレンステッド-ローリー酸が、リンカーによって、ポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に連結されている実施形態では、リンカーはそれぞれ、非置換又は置換アルキルリンカー、非置換又は置換シクロアルキルリンカー、非置換又は置換アルケニルリンカー、非置換又は置換アリールリンカー、及び非置換又は置換ヘテロアリールリンカーから独立して選択される。ある種の実施形態では、リンカーは、非置換若しくは置換アリールリンカー、又は非置換若しくは置換ヘテロアリールリンカーである。ある種の実施形態では、リンカーは、非置換又は置換アリールリンカーである。一実施形態では、リンカーはフェニルリンカーである。別の実施形態では、リンカーは、ヒドロキシル-置換フェニルリンカーである。
【0091】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性部位中のリンカーはそれぞれ、
非置換アルキルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアルキルリンカー、
非置換シクロアルキルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているシクロアルキルリンカー、
非置換アルケニルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアルケニルリンカー、
非置換アリールリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアリールリンカー、
非置換ヘテロアリールリンカー、又は
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているヘテロアリールリンカー
から独立して選択される。
【0092】
さらに、リンカーによりポリマー主鎖に連結されている、(例えば、ポリマー触媒の)酸性モノマー若しくは(例えば、固体担持触媒の)1つ以上の酸性部位の一部又はすべてが、同一のリンカーを有してもよく、又は異なるリンカーを独立して有してもよいことが理解されるものとする。
【0093】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれの酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式IA〜VIAの構造:
【0094】
【化1】
(式中、
Zはそれぞれ独立して、C(R
2)(R
3)、N(R
4)、S、S(R
5)(R
6)、S(O)(R
5)(R
6)、SO
2又はOであり、ここで、任意の2つの隣接するZは、(化学的に実現可能な程度で)二重結合により連結され得るか、又は一緒になって、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを形成することができ、
mはそれぞれ、0、1、2及び3から独立して選択され、
nはそれぞれ、0、1、2及び3から独立して選択され、
R
2、R
3及びR
4はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールであり、
R
5及びR
6はそれぞれ、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールである)
を、独立して有することができる。
【0095】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれの酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式IA、IB、IVA又はIVBの構造を、独立して有することができる。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれの酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式IIA、IIB、IIC、IVA、IVB又はIVCの構造を、独立して有することができる。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれの酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式IIIA、IIIB又はIIICの構造を、独立して有することができる。一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれ酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式VA、VB又はVCの構造を、独立して有することができる。一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれの酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式IAの構造を独立して有することができる。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれの酸性モノマー及び(例えば、固体担持触媒の)それぞれの酸性部位は、式IBの構造を独立して有することができる。
【0096】
一部の実施形態では、ZはC(R
2)(R
3)、N(R
4)、SO
2及びOから選択することができる。一部の実施形態では、任意の2つの隣接するZは、一緒になって、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される基を形成することができる。他の実施形態では、任意の2つの隣接するZは、二重結合によって結合することができる。これらの実施形態のいずれの組合せもまた、(化学的に実現可能なように)検討される。
【0097】
一部の実施形態では、mは2又は3である。他の実施形態では、nは、1、2又は3である。一部の実施形態では、R
1は、水素、アルキル又はヘテロアルキルとすることができる。一部の実施形態では、R
1は、水素、メチル又はエチルとすることができる。一部の実施形態では、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールとすることができる。他の実施形態では、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ、独立して、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル又はヘテロアリールとすることができる。一部の実施形態では、R
5及びR
6はそれぞれ、独立して、アルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールとすることができる。別の実施形態では、任意の2つの隣接するZは、一緒になって、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを形成することができる。
【0098】
一部の実施形態では、本明細書に記載されているポリマー触媒及び固体担持触媒は、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸及び少なくとも1つの陽イオン性基を有するモノマー又は部位をそれぞれ含有する。ブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基は、異なるモノマー/部位上、又は同一のモノマー/部位上に存在することができる。
【0099】
ある種の実施形態では、ポリマー触媒の酸性モノマーは、リンカーによってポリマー主鎖に連結されているブレンステッド-ローリー酸を有する側鎖を有することができる。ある種の実施形態では、固体担持触媒の酸性部位は、リンカーによって固体担体に結合されているブレンステッド-ローリー酸を有することができる。リンカーによって連結されている1つ以上のブレンステッド-ローリー酸を有する(例えば、ポリマー触媒の)側鎖又は(例えば、固体担持触媒の)酸性部位は、例えば、
【0100】
【化2】
(式中、
Lは、非置換アルキルリンカー、オキソにより置換されているアルキルリンカー、非置換シクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロシクロアルキル及び非置換ヘテロアリールであり、
rは、整数である)
を含むことができる。
【0101】
ある種の実施形態では、Lはアルキルリンカーである。他の実施形態では、Lは、メチル、エチル、プロピル、ブチルである。さらに他の実施形態では、リンカーは、エタノイル、プロパノイル、ベンゾイルである。ある種の実施形態では、rは1、2、3、4又は5(適用可能又は化学的に実現可能な場合)である。
【0102】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性側鎖の少なくとも一部及び(例えば、固体担持触媒の)酸性部位の少なくとも一部は、
【0103】
【化3】
(式中、
sは1〜10であり、
rはそれぞれ、1、2、3、4又は5(適用可能又は化学的に実現可能な場合)であり、
wは0〜10である)
とすることができる。
【0104】
ある種の実施形態では、sは、1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は2、又は1である。ある種の実施形態では、wは、0〜9、又は0〜8、又は0〜7、又は0〜6、又は0〜5、又は0〜4、又は0〜3、又は0〜2、1、又は0である。
【0105】
ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性側鎖の少なくとも一部及び(例えば、固体担持触媒の)酸性部位の少なくとも一部は、
【0107】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性モノマーは、ポリマー主鎖に直接連結されているブレンステッド-ローリー酸を有する側鎖を有することができる。他の実施形態では、(例えば、固体担持触媒の)酸性部位は、固体担体に直接連結され得る。(例えば、ポリマー触媒の)ポリマー主鎖に直接連結している側鎖、又は固体担体に直接結合されている(例えば、固体担持触媒の)酸性部位は、例えば、
【0109】
イオン性モノマー及び部位
ポリマー触媒には、複数のイオン性モノマーが含まれ、一方で、固体担持触媒には、固体担体に結合されている複数のイオン性部位が含まれる。
【0110】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数のイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数のイオン性部位は、少なくとも1つの窒素含有陽イオン性基、少なくとも1つのリン含有陽イオン性基又はそれらの任意の組合せを有する。ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数のイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数のイオン性部位は、1つの窒素含有陽イオン性基又は1つのリン含有陽イオン性基を有する。一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数のイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数のイオン性部位は、2つの窒素含有陽イオン性基、2つのリン含有陽イオン性基、又は1つの窒素含有陽イオン性基及び1つのリン含有陽イオン性基を有する。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数のイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数のイオン性部位は、1つの窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基を有し、一方で、別のものは、2つの窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基を有する。
【0111】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)複数のイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)複数のイオン性部位は、1つの陽イオン性基、又は2つ以上の陽イオン性基(化学的に実現可能な場合)を有することができる。(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位が、2つ以上の陽イオン性基を有する場合、これらの陽イオン性基は同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
【0112】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれのイオン性モノマー、又は(例えば、固体担持触媒の)それぞれのイオン性部位は、窒素含有陽イオン性基である。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれのイオン性モノマー、又は(例えば、固体担持触媒の)それぞれのイオン性部位は、リン含有陽イオン性基である。さらに他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマーの少なくとも一部、又は(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位の少なくとも一部は、窒素含有陽イオン性基であり、一方で、他の(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位中の陽イオン性基はリン含有陽イオン性基である。例示的な実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒中の陽イオン性基はそれぞれ、イミダゾリウムである。別の例示的な実施形態では、一部の(例えば、ポリマー触媒の)モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位中の陽イオン性基はイミダゾリウムであり、一方で、他の(例えば、ポリマー触媒の)モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位中の陽イオン性基はピリジニウムである。さらに別の例示的な実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒中の陽イオン性基はそれぞれ、置換ホスホニウムである。さらに別の例示的な実施形態では、一部の(例えば、ポリマー触媒の)モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位中の陽イオン性基はトリフェニルホスホニウムであり、一方で、他の(例えば、ポリマー触媒の)モノマー、又は(例えば、固体担持触媒の)部位中の陽イオン性基はイミダゾリウムである。
【0113】
一部の実施形態では、窒素含有陽イオン性基は、出現毎に、ピロリウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、ピリジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラジジミウム、チアジニウム、モルホリニウム、ピペリジニウム(piperidinium)、ピペリジニウム(piperizinium)、及びピロリジニウムから独立して選択することができる。他の実施形態では、窒素含有陽イオン性基は、出現毎に、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピリミジニウム、モルホリニウム、ピペリジニウム、及びピペリジニウムから独立して選択することができる。一部の実施形態では、窒素含有陽イオン性基はイミダゾリウムとすることができる。
【0114】
一部の実施形態では、リン含有陽イオン性基は、出現毎に、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリエチルホスホニウム、トリプロピルホスホニウム、トリブチルホスホニウム、トリクロロホスホニウム、及びトリフルオロホスホニウムから独立して選択することができる。他の実施形態では、リン含有陽イオン性基は、出現毎に、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、及びトリエチルホスホニウムから独立して選択することができる。他の実施形態では、リン含有陽イオン性基はトリフェニルホスホニウムとすることができる。
【0115】
一部の実施形態では、ポリマー触媒の1つ以上のイオン性モノマーは、ポリマー主鎖に直接連結されているか、又は固体担持触媒の1つ以上のイオン性部位は、固体担体に直接連結されている。他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)1つ以上のイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)1つ以上のイオン性部位は、それぞれ独立して、陽イオン性基をポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に連結するリンカーをさらに含む。ある種の実施形態では、陽イオン性基の一部は、ポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に直接連結されており、一方で、別の陽イオン性基は、リンカーによって、ポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に連結されている。
【0116】
陽イオン性基が、リンカーによって、ポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)に連結されている実施形態では、リンカーはそれぞれ、非置換又は置換アルキルリンカー、非置換又は置換シクロアルキルリンカー、非置換又は置換アルケニルリンカー、非置換又は置換アリールリンカー及び非置換又は置換ヘテロアリールリンカーから独立して選択される。ある種の実施形態では、リンカーは、非置換若しくは置換アリールリンカー、又は非置換若しくは置換ヘテロアリールリンカーである。ある種の実施形態では、リンカーは、非置換又は置換アリールリンカーである。一実施形態では、リンカーはフェニルリンカーである。別の実施形態では、リンカーは、ヒドロキシル-置換フェニルリンカーである。
【0117】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位中のリンカーはそれぞれ、
非置換アルキルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアルキルリンカー、
非置換シクロアルキルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているシクロアルキルリンカー、
非置換アルケニルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアルケニルリンカー、
非置換アリールリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアリールリンカー、
非置換ヘテロアリールリンカー、又は
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているヘテロアリールリンカー
から独立して選択される。
【0118】
さらに、リンカーによりポリマー主鎖に連結されている、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマー若しくは(例えば、固体担持触媒の)1つ以上のイオン性部位の一部又はすべてが、同一のリンカーを有してもよく、又は異なるリンカーを独立して有してもよいことが理解されるものとする。
【0119】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)それぞれのイオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)それぞれのイオン性部位は、式VIIA〜XIBの構造:
【0120】
【化6】
(式中、
Zはそれぞれ独立して、C(R
2)(R
3)、N(R
4)、S、S(R
5)(R
6)、S(O)(R
5)(R
6)、SO
2又はOであり、任意の2つの隣接するZは、(化学的に実現可能な程度で)二重結合により連結され得るか、又は一緒になって、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを形成することができ、
Xはそれぞれ独立して、F
-、Cl
-、Br
-、I
-、NO
2-、NO
3-、SO
42-、R
7SO
4-、R
7CO
2-、PO
42-、R
7PO
3、又はR
7PO
2-であり、ここで、SO
42-及びPO
42-は、任意のイオン性モノマー上の任意のX位において少なくとも2つの陽イオン性基とそれぞれ独立して結合しており、
mはそれぞれ、独立して、0、1、2又は3であり、
nはそれぞれ、独立して、0、1、2又は3であり、
R
1、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールであり、
R
5及びR
6はそれぞれ、独立して、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールであり、
R
7はそれぞれ、独立して、水素、C
1〜4アルキル又はC
1〜4ヘテロアルキルである)
を、独立して有する。
【0121】
一部の実施形態では、ZはC(R
2)(R
3)、N(R
4)、SO
2、及びOから選択することができる。一部の実施形態では、任意の2つの隣接するZは、一緒になって、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールから選択される基を形成することができる。他の実施形態では、任意の2つの隣接するZは、二重結合によって結合され得る。一部の実施形態では、Xはそれぞれ、Cl
-、NO
3-、SO
42-、R
7SO
4-又はR
7CO
2-とすることができ、ここで、R
7は、水素又はC
1〜4アルキルとすることができる。別の実施形態では、Xはそれぞれ、Cl
-、Br
-、I
-、HSO
4-、HCO
2-、CH
3CO
2-又はNO
3-とすることができる。他の実施形態では、Xは、酢酸イオンである。他の実施形態では、Xは、重硫酸イオンである。他の実施形態では、Xは、塩化物イオンである。他の実施形態では、Xは、硝酸イオンである。
【0122】
一部の実施形態では、mは2又は3である。他の実施形態では、nは、1、2又は3である。一部の実施形態では、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールとすることができる。他の実施形態では、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ、独立して、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロアリールとすることができる。一部の実施形態では、R
5及びR
6はそれぞれ、独立して、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールとすることができる。別の実施形態では、任意の2つの隣接するZは、一緒になって、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを形成することができる。
【0123】
ある種の実施形態では、ポリマー触媒のイオン性モノマーは、リンカーによってポリマー主鎖に連結されている陽イオン性基を有する側鎖を有することができる。ある種の実施形態では、固体担持触媒のイオン性部位は、リンカーによって固体担体に結合されている陽イオン性基を有することができる。リンカーによって連結されている1つ以上の陽イオン性基を有する(例えば、ポリマー触媒の)側鎖又は(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位は、例えば、
【0124】
【化7】
(式中、
Lは、非置換アルキルリンカー、オキソにより置換されているアルキルリンカー、非置換シクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロシクロアルキル、及び非置換ヘテロアリールであり、
R
1a、R
1b及びR
1cはそれぞれ、独立して、水素又はアルキルであるか、又はR
1a及びR
1bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換ヘテロシクロアルキルを形成するか、又はR
1a及びR
1bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールを形成し、R
1cは存在せず、
rは、整数であり、
Xは、式VIIA〜XIBについて上で記載されている通りである)
を含むことができる。
【0125】
他の実施形態では、Lは、メチル、エチル、プロピル、ブチルである。さらに他の実施形態では、リンカーは、エタノイル、プロパノイル、ベンゾイルである。ある種の実施形態では、rは1、2、3、4又は5(適用可能又は化学的に実現可能な場合)である。
【0126】
他の実施形態では、リンカーはそれぞれ、
非置換アルキルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアルキルリンカー、
非置換シクロアルキルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているシクロアルキルリンカー、
非置換アルケニルリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアルケニルリンカー、
非置換アリールリンカー、
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているアリールリンカー、
非置換ヘテロアリールリンカー、又は
オキソ、ヒドロキシ、ハロ、アミノから独立して選択される、1〜5つの置換基により置換されているヘテロアリールリンカー
から独立して選択される。
【0127】
ある種の実施形態では、リンカーはそれぞれ、非置換アルキルリンカー、又はオキソ置換基を有するアルキルリンカーである。一実施形態では、リンカーはそれぞれ、-(CH
2)(CH
2)-又は-(CH
2)(C=O)である。ある種の実施形態では、rは1、2、3、4又は5(適用可能又は化学的に実現可能な場合)である。
【0128】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性側鎖の少なくとも一部及び(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位の少なくとも一部は、
【0129】
【化8】
(式中、
R
1a、R
1b及びR
1cはそれぞれ独立して、水素又はアルキルであるか、又はR
1a及びR
1bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換ヘテロシクロアルキルを形成するか、又はR
1a及びR
1bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、非置換ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールを形成し、R
1cは存在せず、
sは、整数であり、
vは、0〜10であり、
Xは、式VIIA-XIBについて上で記載されている通りである)
とすることができる。
【0130】
ある種の実施形態では、sは、1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は2、又は1である。ある種の実施形態では、vは、0〜9、又は0〜8、又は0〜7、又は0〜6、又は0〜5、又は0〜4、又は0〜3、又は0〜2、1、又は0である。
【0131】
ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性側鎖の少なくとも一部及び(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位の少なくとも一部は、
【0133】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマーは、ポリマー主鎖に直接連結されている陽イオン性基を有する側鎖を有することができる。他の実施形態では、(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位は、固体担体に直接結合されている陽イオン性基を有することができる。ポリマー主鎖に直接連結している(例えば、ポリマー触媒の)側鎖、又は固体担体に直接結合されている(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位は、例えば、
【0135】
一部の実施形態では、窒素含有陽イオン性基は、N-オキシドとすることができ、この場合、負に帯電しているオキシド(O-)は、窒素陽イオンから容易に解離することができない。こうした基の非限定例には、例えば、
【0137】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)リン含有側鎖又は(例えば、固体担持触媒の)部位は、独立して、
【0139】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマーは、ポリマー主鎖に直接連結されている陽イオン性基を有する側鎖を有することができる。他の実施形態では、(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位は、固体担体に直接結合されている陽イオン性基を有することができる。ポリマー主鎖に直接連結している(例えば、ポリマー触媒の)側鎖、又は固体担体に直接結合されている(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位は、例えば、
【0141】
(例えば、ポリマー触媒の)イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)イオン性部位は、すべて同じ陽イオン性基を有することができ、又は異なる陽イオン性基を有することができる。一部の実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒中の陽イオン性基はそれぞれ、窒素含有陽イオン性基である。他の実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒中の陽イオン性基はそれぞれ、リン含有陽イオン性基である。さらに他の実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒の一部のモノマー又は部位中の陽イオン性基は、それぞれ、窒素含有陽イオン性基であり、一方で、ポリマー触媒又は固体担持触媒の他のモノマー又は部位中の陽イオン性基は、それぞれ、リン含有陽イオン性基である。例示的な実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒中の陽イオン性基はそれぞれ、イミダゾリウムである。別の例示的な実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒の一部のモノマー又は部位中の陽イオン性基はイミダゾリウムであり、一方で、ポリマー触媒又は固体担持触媒の他のモノマー又は部位中の陽イオン性基はピリジニウムである。さらに別の例示的な実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒中の陽イオン性基はそれぞれ、置換ホスホニウムである。さらに別の例示的な実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒の一部のモノマー又は部位中の陽イオン性基はトリフェニルホスホニウムであり、一方で、ポリマー触媒又は固体担持触媒の他のモノマー又は部位中の陽イオン性基はイミダゾリウムである。
【0142】
酸性-イオン性モノマー及び部位
ポリマー触媒中のモノマーの一部は、同一モノマー中に、ブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方を含有する。こうしたモノマーは、「酸性-イオン性モノマー」と呼ばれる。同様に、固体担持触媒中の部位の一部は、同じ部位中に、ブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方を含有する。こうした部位は、「酸性-イオン性部位」と呼ばれる。例えば、例示的な実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位は、イミダゾリウム及び酢酸、又はピリジニウム及びボロン酸を含有することができる。
【0143】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位には、ブレンステッド-ローリー酸(1つ又は複数)及び陽イオン性基(1つ又は複数)の両方が含まれ、この場合、ブレンステッド-ローリー酸は、リンカーによって、(例えば、ポリマー触媒の)ポリマー主鎖若しくは(例えば、固体担持触媒の)固体担体のどちらかに連結されており、且つ/又は陽イオン性基は、リンカーによって、(例えば、ポリマー触媒の)ポリマー主鎖に連結されているか、若しくは(例えば、固体担持触媒の)固体担体に結合されている。
【0144】
酸性モノマー/部位、及び/又はイオン性モノマー/部位に適した、ブレンステッド-ローリー酸、陽イオン性基及びリンカー(存在する場合)のいずれも、酸性-イオン性モノマー/部位に使用できることが理解されるものとする。
【0145】
ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位中のブレンステッド-ローリー酸は、出現毎に、スルホン酸、ホスホン酸、酢酸、イソフタル酸、及びボロン酸から独立して選択される。ある種の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位中のブレンステッド-ローリー酸は、出現毎に、独立してスルホン酸又はホスホン酸である。一実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位中のブレンステッド-ローリー酸は、出現毎に、スルホン酸である。
【0146】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位中の窒素含有陽イオン性基は、出現毎に、ピロリウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、ピリジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラジジミウム、チアジニウム、モルホリニウム、ピペリジニウム、ピペリジニウム、及びピロリジニウムから独立して選択される。一実施形態では、窒素含有陽イオン性基はイミダゾリウムである。
【0147】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位中のリン含有陽イオン性基は、出現毎に、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリエチルホスホニウム、トリプロピルホスホニウム、トリブチルホスホニウム、トリクロロホスホニウム、及びトリフルオロホスホニウムから独立して選択される。一実施形態では、リン含有陽イオン性基はトリフェニルホスホニウムである。
【0148】
一部の実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒は、ポリマー主鎖又は固体担体に連結されている、少なくとも1つの酸性-イオン性モノマー又は部位をそれぞれ含むことができ、この場合、少なくとも1つの酸性-イオン性モノマー又は部位は、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸及び少なくとも1つの陽イオン性基を含み、酸性-イオン性モノマー又は部位の少なくとも1つは、酸性-イオン性モノマーをポリマー主鎖又は固体担体に連結するリンカーを含む。陽イオン性基は、本明細書に記載されている、窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基とすることができる。リンカーはまた、酸性部位又はイオン性部位のどちらか一方について、本明細書に記載されている通りとすることができる。例えば、リンカーは、非置換又は置換アルキルリンカー、非置換又は置換シクロアルキルリンカー、非置換又は置換アルケニルリンカー、非置換又は置換アリールリンカー、及び非置換又は置換ヘテロアリールリンカーから選択することができる。
【0149】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位は、ブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方を含有している側鎖を有することができ、この場合、ブレンステッド-ローリー酸は、ポリマー主鎖又は固体担体に直接連結されており、陽イオン性基は、ポリマー主鎖又は固体担体に直接連結されており、あるいはブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方は、ポリマー主鎖又は固体担体に直接連結されている。
【0150】
ある種の実施形態では、リンカーは、非置換若しくは置換アリールリンカー、又は非置換若しくは置換ヘテロアリールリンカーである。ある種の実施形態では、リンカーは、非置換又は置換アリールリンカーである。一実施形態では、リンカーはフェニルリンカーである。別の実施形態では、リンカーは、ヒドロキシル-置換フェニルリンカーである。
【0151】
ブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方を含有する側鎖を有するポリマー触媒のモノマーはまた、「酸性アイオノマー」と呼ぶこともできる。リンカーによって連結されている(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性側鎖又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位は、例えば、
【0152】
【化14】
(式中、
Xはそれぞれ、F
-、Cl
-、Br
-、I
-、NO
2-、NO
3-、SO
42-、R
7SO
4-、R
7CO
2-、PO
42-、R
7PO
3-、及びR
7PO
2-から独立して選択され、ここで、SO
42-及びPO
42-は、任意の側鎖上の任意のX位において少なくとも2つのブレンステッド-ローリー酸とそれぞれ独立して結合しており、
R
7はそれぞれ、水素、C
1〜4アルキル、及びC
1〜4ヘテロアルキルから独立して選択される)
を含むことができる。
【0153】
一部の実施形態では、R
1は、水素、アルキル及びヘテロアルキルから選択することができる。一部の実施形態では、R
1は、水素、メチル又はエチルから選択することができる。一部の実施形態では、Xはそれぞれ、Cl
-、NO
3-、SO
42-、R
7SO
4-、及びR
7CO
2-から選択することができ、ここで、R
7は、水素及びC
1〜4アルキルから選択することができる。別の実施形態では、Xはそれぞれ、Cl
-、Br
-、I
-、HSO
4-、HCO
2-、CH
3CO
2-、及びNO
3-から選択することができる。他の実施形態では、Xは、酢酸イオンである。他の実施形態では、Xは、重硫酸イオンである。他の実施形態では、Xは、塩化物イオンである。他の実施形態では、Xは、硝酸イオンである。
【0154】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性側鎖又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位は、独立して、
【0156】
一部の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性側鎖又は(例えば、固体担持触媒の)酸性-イオン性部位は、独立して、
【0158】
他の実施形態では、(例えば、ポリマー触媒の)モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位は、ブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方を有することができ、この場合、ブレンステッド-ローリー酸は、ポリマー主鎖又は固体担体に直接連結されており、陽イオン性基は、ポリマー主鎖又は固体担体に直接連結されており、あるいはブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基の両方は、ポリマー主鎖又は固体担体に直接連結されている。(例えば、ポリマー触媒の)酸性-イオン性モノマー又は(例えば、固体担持触媒の)部位中のこうした側鎖は、例えば、
【0160】
疎水性モノマー及び部位
一部の実施形態では、ポリマー触媒は、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている疎水性モノマーをさらに含む。同様に、一部の実施形態では、固体担持触媒は、固体担体に結合されている疎水性部位をさらに含む。いずれの場合でも、それぞれの疎水性モノマー又は部位は、少なくとも1つの疎水性基を有する。ポリマー触媒又は固体担持触媒のある種の実施形態では、各疎水性モノマー又は部位はそれぞれ、1つの疎水性基を有する。ポリマー触媒又は固体担持触媒のある種の実施形態では、疎水性モノマー又は部位はそれぞれ、2つの疎水性基を有する。ポリマー触媒又は固体担持触媒の他の実施形態では、疎水性モノマー又は部位の一部は、1つの疎水性基を有し、一方で、別のものは2つの疎水性基を有する。
【0161】
ポリマー触媒又は固体担持触媒の一部の実施形態では、疎水性基はそれぞれ、非置換又は置換アルキル、非置換又は置換シクロアルキル、非置換又は置換アリール、及び非置換又は置換ヘテロアリールから独立して選択される。ポリマー触媒又は固体担持触媒のある種の実施形態では、疎水性基はそれぞれ、非置換若しくは置換アリール、又は非置換若しくは置換ヘテロアリールである。一実施形態では、疎水性基はそれぞれ、フェニルである。さらに、疎水性モノマーは、すべてが同じ疎水性基を有してもよく、又は異なる疎水性基を有してもよいことが理解されるものとする。
【0162】
ポリマー触媒の一部の実施形態では、疎水性基が直接、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている。固体担持触媒の一部の実施形態では、疎水性基は、固体担体に直接結合されている。
【0163】
触媒の他の特徴
一部の実施形態では、酸性モノマー及びイオン性モノマーは、ポリマー触媒のかなりの部分を構成している。一部の実施形態では、酸性部位及びイオン性部位は、固体担持触媒のかなりの部分を構成している。ある種の実施形態では、酸性及びイオン性のモノマー又は部位は、触媒中に存在しているモノマー/部位の総数に対する酸性及びイオン性のモノマー/部位の数の割合に基づいて、触媒のモノマー又は部位の少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%を構成している。
【0164】
一部の実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒は、ポリマー触媒又は固体担持触媒1gあたり、約0.1〜約20mmol、約0.1〜約15mmol、約0.01〜約12mmol、約0.05〜約10mmol、約1〜約8mmol、約2〜約7mmol、約3〜約6mmol、約1〜約5、又は約3〜約5mmolのブレンステッド-ローリー酸の総量を有する。
【0165】
ポリマー触媒又は固体担持触媒の一部の実施形態では、イオン性モノマーはそれぞれ、窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基のそれぞれに対する対イオンをさらに含む。ポリマー触媒又は固体担持触媒のある種の実施形態では、対イオンはそれぞれ、ハロゲン化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、ギ酸イオン、酢酸イオン、又は有機スルホン酸イオンから独立して選択される。ポリマー触媒又は固体担持触媒の一部の実施形態では、対イオンは、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。ポリマー触媒又は固体担持触媒の一実施形態では、対イオンは塩化物イオンである。ポリマー触媒又は固体担持触媒の別の実施形態では、対イオンは硫酸イオンである。ポリマー触媒又は固体担持触媒のさらに別の実施形態では、対イオンは酢酸イオンである。
【0166】
一部の実施形態では、ポリマー触媒又は固体担持触媒は、ポリマー触媒又は固体担持触媒1グラムあたり、約0.01〜約10mmol、約0.05〜約10mmol、約1〜約8mmol、約2〜約6mmol、又は約3〜約5mmolの窒素含有陽イオン性基及び対イオンの総量、又はリン含有陽イオン性基及び対イオンの総量を有する。
【0167】
一部の実施形態では、酸性モノマー及びイオン性モノマーは、ポリマー触媒又は固体担持触媒のかなりの部分を構成している。ある種の実施形態では、酸性及びイオン性のモノマー又は部位は、ポリマー触媒又は固体担持触媒中に存在しているモノマー又は部位の総数に対する酸性及びイオン性のモノマー又は部位の数の割合に基づいて、ポリマー触媒のモノマー又は固体担持触媒の少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%を構成している。
【0168】
酸性モノマー又は酸性部位の総数とイオン性モノマー又はイオン性部位の総数の比は、触媒強度を調節するために変えることができる。一部の実施形態では、酸性モノマー又は酸性部位の総数は、ポリマー又は固体担体において、イオン性モノマー又はイオン性部位の総数を超える。他の実施形態では、酸性モノマー又は酸性部位の総数は、ポリマー触媒又は固体担持触媒において、イオン性モノマー又はイオン性部位の総数の、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍又は少なくとも約10倍である。ある種の実施形態では、酸性モノマー又は酸性部位の総数とイオン性モノマー又はイオン性部位の総数の比は、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1又は約10:1である。
【0169】
一部の実施形態では、イオン性モノマー又はイオン性部位の総数は、触媒において、酸性モノマー又は酸性部位の総数を超える。他の実施形態では、イオン性モノマー又はイオン性部位の総数は、ポリマー触媒又は固体担持触媒において、酸性モノマー又は酸性部位の総数の、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍又は少なくとも約10倍である。ある種の実施形態では、イオン性モノマー又はイオン性部位の総数と酸性モノマー又は酸性部位の総数の比は、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1又は約10:1である。
【0170】
ポリマー触媒中のモノマーの配列
ポリマー触媒の一部の実施形態では、酸性モノマー、イオン性モノマー、酸性-イオン性モノマー及び疎水性モノマー(存在する場合)は、モノマーのブロックとして、交互配列で又はランダムな順序で配列され得る。一部の実施形態では、各ブロックは、20個以下、15個以下、10個以下、6個以下又は3個以下のモノマーを有する。
【0171】
ポリマー触媒の一部の実施形態では、ポリマー触媒のモノマーは、交替配列でランダムに配列されている。
図9中に図示されているポリマー触媒の一部を参照すると、モノマーは、交互配列でランダムに配列されている。
【0172】
ポリマー触媒の他の実施形態では、ポリマー触媒のモノマーは、モノマーのブロックとして、ランダムに配列されている。
図4中に図示されているポリマー触媒の一部を参照すると、モノマーは、モノマーのブロック中に配列されている。酸性モノマー及びイオン性モノマーがモノマーのブロック中で配列されているある種の実施形態では、各ブロックは、20個以下、19個以下、18個以下、17個以下、16個以下、15個以下、14個以下、13個以下、12個以下、11個以下、10個以下、9個以下、8個以下、7個以下、6個以下、5個以下、4個以下又は3個以下のモノマーを有する。
【0173】
本明細書に記載されているポリマー触媒はまた、架橋され得る。こうした架橋ポリマー触媒は、架橋基の導入により調製することができる。一部の実施形態では、
図5A及び5Bに図示されているポリマー触媒の一部を参照すると、架橋は所与のポリマー鎖内に行うことができる。他の実施形態では、
図6A、6B、6C及び6Dのポリマー触媒の一部を参照すると、架橋は2つ以上のポリマー鎖間で行うことができる。
【0174】
図5A、5B及び6Aを参照すると、R
1、R
2及びR
3はそれぞれ、例示的な架橋基であることが理解されるものとする。本明細書に記載されているポリマーを有する架橋ポリマー触媒を形成するために使用することができる適切な架橋基には、例えば、置換又は非置換ジビニルアルカン、置換又は非置換ジビニルシクロアルカン、置換又は非置換ジビニルアリール、置換又は非置換ヘテロアリール、ジハロアルカン、ジハロアルケン、及びジハロアルキンが含まれ、ここで、これらの置換基は本明細書で定義されているものである。例えば、架橋基は、ジビニルベンゼン、ジアリルベンゼン、ジクロロベンゼン、ジビニルメタン、ジクロロメタン、ジビニルエタン、ジクロロエタン、ジビニルプロパン、ジクロロプロパン、ジビニルブタン、ジクロロブタン、エチレングリコール、及びレゾルシノールを含むことができる。一実施形態では、架橋基はジビニルベンゼンである。
【0175】
ポリマー触媒の一部の実施形態では、ポリマーは架橋されている。ある種の実施形態では、ポリマーの少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又は少なくとも約99%が架橋されている。
【0176】
ポリマー触媒の一部の実施形態では、本明細書に記載されているポリマーは、実質的に架橋されておらず、例えば約0.9%未満が架橋されている、約0.5%未満が架橋されている、約0.1%未満が架橋されている、約0.01%未満が架橋されている、又は0.001%未満が架橋されている。
【0177】
ポリマー主鎖
一部の実施形態では、ポリマー主鎖は1つ以上の置換又は非置換モノマーから形成される。幅広い範囲のモノマーを使用する重合法は、当分野において周知である(例えば、International Union of Pure and Applied Chemistry、et al.、IUPAC Gold Book、Polymerization.(2000年)を参照されたい)。こうした一方法は、不飽和置換基、例えばビニル、プロペニル、ブテニル、又は他のこうした置換基(1つ又は複数)を有するモノマー(1つ又は複数)を含む。これらの種類のモノマーは、ラジカル開始及び連鎖重合を受けることができる。
【0178】
一部の実施形態では、ポリマー主鎖は、エチレン、プロピレン、ヒドロキシエチレン、アセトアルデヒド、スチレン、ジビニルベンゼン、イソシアネート、塩化ビニル、ビニルフェノール、テトラフルオロエチレン、ブチレン、テレフタル酸、カプロラクタム、アクリロニトリル、ブタジエン、アンモニア、ジアンモニア、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピラジジミン、チアジン、モルホリン、ピペリジン(piperidine)、ピペリジン(piperizine)、ピロリジン(pyrollizine)、トリフェニルホスホネート、トリメチルホスホネート、トリエチルホスホネート、トリプロピルホスホネート、トリブチルホスホネート、トリクロロホスホネート、トリフルオロホスホネート、及びジアゾールから選択される1つ以上の置換又は非置換モノマーから形成される。
【0179】
本明細書に記載されているポリマー触媒のポリマー主鎖は、例えば、ポリアルキレン、ポリアルケニルアルコール、ポリカーボネート、ポリアリーレン、ポリアリールエーテルケトン、及びポリアミド-イミドを含むことができる。ある種の実施形態では、ポリマー主鎖は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリフェノール-アルデヒド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカプロラクタム、及びポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)から選択することができる。ポリマー触媒のある種の実施形態では、ポリマー主鎖はポリエチレン又はポリプロピレンである。ポリマー触媒の一実施形態では、ポリマー主鎖はポリエチレンである。ポリマー触媒の別の実施形態では、ポリマー主鎖はポリビニルアルコールである。ポリマー触媒のさらに別の実施形態では、ポリマー主鎖はポリスチレンである。
【0180】
図7を参照すると、一実施形態では、ポリマー主鎖はポリエチレンである。
図8を参照すると、別の実施形態では、ポリマー主鎖はポリビニルアルコールである。
【0181】
本明細書に記載されているポリマー主鎖は、ポリマー主鎖の一部として一体化されているイオン性基を含むこともできる。こうしたポリマー主鎖は、「アイオノマー主鎖」と呼ぶこともできる。ある種の実施形態では、ポリマー主鎖は、
ポリアルキレンアンモニウム、ポリアルキレンジアンモニウム、ポリアルキレンピロリウム、ポリアルキレンイミダゾリウム、ポリアルキレンピラゾリウム、ポリアルキレンオキサゾリウム、ポリアルキレンチアゾリウム、ポリアルキレンピリジニウム、ポリアルキレンピリミジニウム、ポリアルキレンピラジニウム、ポリアルキレンピラジジミウム、ポリアルキレンチアジニウム、ポリアルキレンモルホリニウム、ポリアルキレンピペリジニウム、ポリアルキレンピペリジニウム、ポリアルキレンピロリジニウム、ポリアルキレントリフェニルホスホニウム、ポリアルキレントリメチルホスホニウム、ポリアルキレントリエチルホスホニウム、ポリアルキレントリプロピルホスホニウム、ポリアルキレントリブチルホスホニウム、ポリアルキレントリクロロホスホニウム、ポリアルキレントリフルオロホスホニウム、及びポリアルキレンジアゾリウム、ポリアリールアルキレンアンモニウム、ポリアリールアルキレンジアンモニウム、ポリアリールアルキレンピロリウム、ポリアリールアルキレンイミダゾリウム、ポリアリールアルキレンピラゾリウム、ポリアリールアルキレンオキサゾリウム、ポリアリールアルキレンチアゾリウム、ポリアリールアルキレンピリジニウム、ポリアリールアルキレンピリミジニウム、ポリアリールアルキレンピラジニウム、ポリアリールアルキレンピラジジミウム、ポリアリールアルキレンチアジニウム、ポリアリールアルキレンモルホリニウム、ポリアリールアルキレンピペリジニウム、ポリアリールアルキレンピペリジニウム、ポリアリールアルキレンピロリジニウム、ポリアリールアルキレントリフェニルホスホニウム、ポリアリールアルキレントリメチルホスホニウム、ポリアリールアルキレントリエチルホスホニウム、ポリアリールアルキレントリプロピルホスホニウム、ポリアリールアルキレントリブチルホスホニウム、ポリアリールアルキレントリクロロホスホニウム、ポリアリールアルキレントリフルオロホスホニウム、及びポリアリールアルキレンジアゾリウム
から選択することができる。
【0182】
陽イオン性ポリマー主鎖は、例えばF
-、Cl
-、Br
-、I
-、NO
2-、NO
3-、SO
42-、R
7SO
4-、R
7CO
2-、PO
42-、R
7PO
3-、及びR
7PO
2-を含む、1種以上の陰イオンと結合することができ、ここで、R
7は、水素、C
1〜4アルキル、及びC
1〜4ヘテロアルキルから選択される。一実施形態では、陰イオンはそれぞれ、Cl
-、Br
-、I
-、HSO
4-、HCO
2-、CH
3CO
2-、及びNO
3-から選択することができる。他の実施形態では、陰イオンはそれぞれ、酢酸イオンである。他の実施形態では、陰イオンはそれぞれ、重硫酸イオンである。他の実施形態では、陰イオンはそれぞれ、塩化物イオンである。他の実施形態では、Xは、硝酸イオンである。
【0183】
ポリマー触媒の他の実施形態では、ポリマー主鎖は、アルキレンイミダゾリウムであり、これは、アルキレン部位のメチレン単位の1つ以上がイミダゾリウムにより置きかえられている、アルキレン部位に関連する。一実施形態では、ポリマー主鎖は、ポリエチレンイミダゾリウム、ポリプロピレンイミダゾリウム、及びポリブチレンイミダゾリウムから選択される。ポリマー主鎖の他の実施形態では、窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基が用語「アルキレン」に続く場合、アルキレン部位のメチレン単位の1つ以上が、その窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基により置換されていることがさらに理解されるものとする。
【0184】
他の実施形態では、ヘテロ原子を有するモノマーは、ジハロアルカン、ジ(アルキルスルホニルオキシ)アルカン、及びジ(アリールスルホニルオキシ)アルカンなどの、1つ以上の二官能基化化合物と合わせて、ポリマーを形成することができる。モノマーは、二官能基化アルカンと連結して、ポリマー鎖を作るための、少なくとも2個のヘテロ原子を有する。これらの二官能基化化合物は、本明細書に記載されている通り、さらに置換され得る。一部の実施形態では、この二官能基化化合物(1つ又は複数)は、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロプロパン、1,2-ジクロロブタン、1,3-ジクロロブタン、1,4-ジクロロブタン、1,2-ジクロロペンタン、1,3-ジクロロペンタン、1,4-ジクロロペンタン、1,5-ジクロロペンタン、1,2-ジブロモエタン、1,2-ジブロモプロパン、1,3-ジブロモプロパン、1,2-ジブロモブタン、1,3-ジブロモブタン、1,4-ジブロモブタン、1,2-ジブロモペンタン、1,3-ジブロモペンタン、1,4-ジブロモペンタン、1,5-ジブロモペンタン、1,2-ジヨードエタン、1,2-ジヨードプロパン、1,3-ジヨードプロパン、1,2-ジヨードブタン、1,3-ジヨードブタン、1,4-ジヨードブタン、1,2-ジヨードペンタン、1,3-ジヨードペンタン、1,4-ジヨードペンタン、1,5-ジヨードペンタン、1,2-ジメタンスルホキシエタン、1,2-ジメタンスルホキシプロパン、1,3-ジメタンスルホキシプロパン、1,2-ジメタンスルホキシブタン、1,3-ジメタンスルホキシブタン、1,4-ジメタンスルホキシブタン、1,2-ジメタンスルホキシペンタン、1,3-ジメタンスルホキシペンタン、1,4-ジメタンスルホキシペンタン、1,5-ジメタンスルホキシペンタン、1,2-ジエタンスルホキシエタン、1,2-ジエタンスルホキシプロパン、1,3-ジエタンスルホキシプロパン、1,2-ジエタンスルホキシブタン、1,3-ジエタンスルホキシブタン、1,4-ジエタンスルホキシブタン、1,2-ジエタンスルホキシペンタン、1,3-ジエタンスルホキシペンタン、1,4-ジエタンスルホキシペンタン、1,5-ジエタンスルホキシペンタン、1,2-ジベンゼンスルホキシエタン、1,2-ジベンゼンスルホキシプロパン、1,3-ジベンゼンスルホキシプロパン、1,2-ジベンゼンスルホキシブタン、1,3-ジベンゼンスルホキシブタン、1,4-ジベンゼンスルホキシブタン、1,2-ジベンゼンスルホキシペンタン、1,3-ジベンゼンスルホキシペンタン、1,4-ジベンゼンスルホキシペンタン、1,5-ジベンゼンスルホキシペンタン、1,2-ジ-p-トルエンスルホキシエタン、1,2-ジ-p-トルエンスルホキシプロパン、1,3-ジ-p-トルエンスルホキシプロパン、1,2-ジ-p-トルエンスルホキシブタン、1,3-ジ-p-トルエンスルホキシブタン、1,4-ジ-p-トルエンスルホキシブタン、1,2-ジ-p-トルエンスルホキシペンタン、1,3-ジ-p-トルエンスルホキシペンタン、1,4-ジ-p-トルエンスルホキシペンタン、及び1,5-ジ-p-トルエンスルホキシペンタンから選択することができる。
【0185】
さらに、ポリマー主鎖中の側鎖間の原子数は変更し得る。一部の実施形態では、ポリマー主鎖に結合されている側鎖間には、0〜20個の原子、0〜10個の原子、0〜6個の原子、又は0〜3個の原子が存在する。
【0186】
一部の実施形態では、ポリマーは、少なくとも2つのモノマー単位を有するホモポリマーとすることができ、ここで、ポリマー内に含有される単位はすべて、同じ方法における同一のモノマーに由来する。他の実施形態では、ポリマーは、少なくとも2つのモノマー単位を有するヘテロポリマーとすることができ、ここで、ポリマー内に含有される少なくとも1つのモノマー単位は、ポリマー中の他のモノマー単位とは異なる。ポリマー中の異なるモノマー単位は、ランダムな順序、所与のモノマーの任意の長さの交互配列、又はモノマーのブロックとすることができる。
【0187】
他の例示的なポリマーには、例えば、ヒドロキシル、カルボン酸、非置換及び置換フェニル、ハライド、非置換及び置換アミン、非置換及び置換アンモニア、非置換及び置換ピロール、非置換及び置換イミダゾール、非置換及び置換ピラゾール、非置換及び置換オキサゾール、非置換及び置換チアゾール、非置換及び置換ピリジン、非置換及び置換ピリミジン、非置換及び置換ピラジン、非置換及び置換ピラジジン、非置換及び置換チアジン、非置換及び置換モルホリン、非置換及び置換ピペリジン、非置換及び置換ピペリジン、非置換及び置換ピロリジン、非置換及び置換トリフェニルホスホネート、非置換及び置換トリメチルホスホネート、非置換及び置換トリエチルホスホネート、非置換及び置換トリプロピルホスホネート、非置換及び置換トリブチルホスホネート、非置換及び置換トリクロロホスホネート、非置換及び置換トリフルオロホスホネート、及び非置換及び置換ジアゾールから選択される1つ以上の基により置換されているポリアルキレン主鎖が含まれる。
【0188】
本明細書に記載されているポリマーの場合、複数の命名規則が、当分野においてよく認識されている。例えば、非置換フェニル基への直接的な結合を有するポリエチレン主鎖(-CH
2-CH(フェニル)-CH
2-CH(フェニル)-)は、ポリスチレンとしても知られている。仮にフェニル基がエテニル基により置換されている場合、ポリマーは、ポリジビニルベンゼン(-CH
2-CH(4-ビニルフェニル)-CH
2-CH(4-ビニルフェニル)-)と命名することができる。ヘテロポリマーのさらなる例には、重合後に官能基化されるものが含まれ得る。
【0189】
適切な例の1つは、ポリスチレン-co-ジビニルベンゼン:(-CH
2-CH(フェニル)-CH
2-CH(4-エチレンフェニル)-CH
2-CH(フェニル)-CH
2-CH(4-エチレンフェニル)-)であり得る。ここで、エテニル官能基は、フェニル環上の2、3又は4位に存在することができる。
【0190】
図12を参照すると、さらに別の実施形態では、ポリマー主鎖はポリアルキレンイミダゾリウムである。
【0191】
さらに、ポリマー主鎖中の側鎖間の原子数は変更し得る。一部の実施形態では、ポリマー主鎖に結合されている側鎖間には、0〜20個の原子、0〜10個の原子、又は0〜6個の原子、又は0〜3個の原子が存在する。
図10を参照すると、一実施形態では、ブレンステッド-ローリー酸を有する側鎖と陽イオン性基を有する側鎖との間に、3個の炭素原子が存在する。別の例では、
図11を参照すると、酸性部位を有する側鎖とイオン性部位を有する側鎖との間には、原子が存在しない。
【0192】
ポリマー触媒用の固体粒子
本明細書に記載されているポリマー触媒は、固体粒子を形成することができる。当業者であれば、本明細書に記載されているポリマーから固体粒子を作製するための様々な公知技法及び方法を認識していると思われる。例えば、固体粒子は、当業者に公知の乳化重合又は分散重合の手順によって形成することができる。他の実施形態では、固体粒子は、ポリマーを粒子へと磨砕又は破壊することによって形成することができ、これはまた、当業者に公知の技法及び方法である。固体粒子を調製するための当分野で公知の方法は、固体コアの表面上に本明細書に記載されているポリマーをコーティングするステップを含む。固体コアに適した物質には、不活性物質(例えば、酸化アルミニウム、トウモロコシの穂軸(コーンコブ)、粉砕ガラス、細断プラスチック、軽石、炭化ケイ素又はクルミの殻)又は磁性材料が含まれ得る。ポリマーでコーティングされているコア粒子は、コア材料の周囲に架橋ポリマーの殻を成長させる分散重合により、又はスプレーコーティング法又は溶融法により作製することができる。
【0193】
固体粒子を調製するための当分野で公知の他の方法は、固体コアの表面上に本明細書に記載されているポリマーをコーティングするステップを含む。固体コアは非触媒担体とすることができる。固体コアに適した物質には、不活性物質(例えば、酸化アルミニウム、トウモロコシの穂軸、粉砕ガラス、細断プラスチック、軽石、炭化ケイ素又はクルミの殻)又は磁性材料が含まれ得る。ポリマー触媒の一実施形態では、固体コアは鉄から構成されている。ポリマーでコーティングされているコア粒子は、当業者に公知の技法及び方法により、例えば、コア材料の周囲に架橋ポリマーの殻を成長させる分散重合により、又はスプレーコーティング法又は溶融法により作製することができる。
【0194】
固体に担持されているポリマー触媒粒子は、ポリマーが固体コアの表面上にコーティングされている固体コアを有することができる。一部の実施形態では、固体粒子の触媒活性の少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、又は少なくとも約50%が、固体粒子の外側表面上又はその近傍に存在することができる。一部の実施形態では、固体コアは、不活性物質又は磁性材料を有することができる。一実施形態では、固体コアは鉄から構成されている。
【0195】
本明細書に記載されているポリマーによりコーティングされている固体粒子は、1つ以上の触媒特性を有する。一部の実施形態では、固体粒子の触媒活性の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、又は少なくとも約90%が、固体粒子の外側表面上又はその近傍に存在する。
【0196】
一部の実施形態では、固体粒子は細孔を実質的に含まず、例えば約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約5%以下、又は約1%以下の細孔を有する。空隙率は、当分野で周知の方法によって測定することができ、例えば物質の内部及び外部の表面上への窒素ガスの吸着を使用して、Brunauer-Emmett-Teller(BET)表面積を決定(測定)する(Brunauer,S.ら、J. Am. Chem. Soc. 1938年、60巻:309頁)。他の方法は、物質を適切な溶媒(水など)に曝露し、次に、溶媒を熱的に除去して、内部細孔の容積を測定することにより、溶媒保持率を測定することを含む。ポリマー触媒の空隙率測定に適した他の溶媒には、例えば、DMF、DMSO、アセトン及びアルコールなどの極性溶媒が含まれる。
【0197】
他の実施形態では、固体粒子は、ミクロ細孔(microporous)のゲル樹脂を含む。さらに他の実施形態では、固体粒子は、マクロ細孔(macroporous)のゲル樹脂を含む。
【0198】
固体担持触媒の担体
固体担持触媒のある種の実施形態では、担体は、バイオチャー(biochar)、カーボン、アモルファス炭素、活性炭、シリカ、シリカゲル、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、クレイ(例えば、カオリナイト)、ケイ酸マグネシウム、炭化ケイ素、ゼオライト(例えば、モルデナイト)、セラミックス、及びそれらの任意の組合せから選択することができる。一実施形態では、担体はカーボンである。カーボン担体用の担体は、バイオチャー、アモルファス炭素、又は活性炭とすることができる。一実施形態では、担体は活性炭である。
【0199】
カーボン担体は、0.01〜50m
2/gの乾燥物質の表面積を有することができる。カーボン担体は、0.5〜2.5kg/Lの密度を有することができる。担体は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、粉末X線回折(XRD)、ラマン分光法、及びフーリエ変換赤外分光法(FTIR)を含む当分野において公知の適切な機器分析法又は技法のいずれかを使用して特徴づけることができる。カーボン担体は、例えば、エビの殻、キチン、ココナツ殻、木材パルプ、製紙用パルプ、ワタ、セルロース、堅木、軟材、麦わら、サトウキビバガス、カッサバの茎、トウモロコシの茎葉、アブラヤシの残さ、ビチューメン、アスファルタム、タール、石炭、ピッチ及びそれらの任意の組合せを含む炭素質材料から調製することができる。当業者であれば、本明細書において使用されるカーボン担体を調製するための適切な方法を認識している。例えば、M. Inagaki、L.R. Radovic、Carbon、40巻、2263頁(2002年)、又はA.G. Pandolfo及びA.F. Hollenkamp、「Review: Carbon Properties and their role in supercapacitors」、Journal of Power Sources、157巻、11〜27頁(2006年)を参照されたい。
【0200】
他の実施形態では、担体はシリカ、シリカゲル、アルミナ、又はシリカ-アルミナである。当業者であれば、本明細書において使用されるこれらのシリカ又はアルミナをベースとする固体担体を調製するための適切な方法を認識している。例えば、A.B. Stilesによる、Catalyst supports and supported catalysts、Butterworth Publishers、Stoneham MA、1987年を参照されたい。
【0201】
さらに他の実施形態では、担体は、カーボン担体と、シリカ、シリカゲル、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、クレイ(例えば、カオリナイト)、ケイ酸マグネシウム、炭化ケイ素、ゼオライト(例えば、モルデナイト)、及びセラミックスから選択される、1種以上の他の担体との組合せである。
【0202】
定義
「ブレンステッド-ローリー酸」とは、プロトン(水素陽イオン、H
+)を供与することができる中性形態若しくはイオン形態の分子、又はその置換基を指す。
【0203】
「ホモポリマー」とは、少なくとも2種のモノマー単位を有するポリマーであって、ポリマー内に含有されるすべての単位が、同一のモノマーに由来する、ポリマーを指す。1つの適切な例は、エチレンモノマーが一定の繰り返し鎖(-CH
2-CH
2-CH
2-)を形成するよう連結されている、ポリエチレンである。他の適切な例は、構造(-CH
2-CHCl-CH
2-CHCl-)を有するポリ塩化ビニルであって、-CH
2-CHCl-の繰り返し単位が、H
2C=CHClモノマーに由来する、ポリ塩化ビニルである。
【0204】
「ヘテロポリマー」とは、少なくとも2種のモノマー単位を有するポリマーであって、少なくとも1種のモノマー単位が、ポリマー中の他のモノマー単位とは異なる、ポリマーを指す。ヘテロポリマーはまた、異なる方法でポリマー中に取り込まれ得る、二官能基化又は三官能基化されているモノマー単位を有するポリマーも指す。ポリマー中の異なるモノマー単位は、ランダムな順序、所与のモノマーの任意の長さの交互配列、又はモノマーのブロックとすることができる。1つの適切な例は、ポリエチレンイミダゾリウムであり、交互配列の場合では
図12に図示されているポリマーであり得る。別の適切な例は、ポリスチレン-co-ジビニルベンゼンであり、交互配列の場合では(-CH
2-CH(フェニル)-CH
2-CH(4-エチレンフェニル)-CH
2-CH(フェニル)-CH
2-CH(4-エチレンフェニル)-)であり得る。ここで、エテニル官能基は、フェニル環上の2、3又は4位に存在することができる。
【0206】
【化18】
は、親構造への部位の結合点を意味する。
【0207】
値の範囲が列挙される場合、それぞれの値及びその範囲内の部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C
1〜6アルキル」(これは、1〜6Cアルキル、C1〜C6アルキル、又はC1〜6アルキルとも称することができる)は、C
1、C
2、C
3、C
4、C
5、C
6、C
1〜6、C
1〜5、C
1〜4、C
1〜3、C
1〜2、C
2〜6、C
2〜5、C
2〜4、C
2〜3、C
3〜6、C
3〜5、C
3〜4、C
4〜6、C
4〜5及びC
5〜6アルキルを包含することが意図される。
【0208】
「アルキル」は、非置換である場合、C及びHのみを含有する、一価の直鎖又は分岐飽和炭化水素基を含む。一部の実施形態では、アルキルは、本明細書で使用する場合、1〜10個の炭素原子(例えば、C
1〜10アルキル)、1〜6個の炭素原子(例えば、C
1〜6アルキル)、又は1〜3個の炭素原子(例えば、C
1〜3アルキル)を有することができる。代表的な直鎖アルキルには、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、及びn-ヘキシルが含まれる。代表的な分岐アルキルには、例えば、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、及び2,3-ジメチルブチルが含まれる。特定数の炭素を有するアルキル残基が命名される場合、その炭素数を有するすべての幾何異性体が包含されて記載されるよう意図される。したがって、例えば、「ブチル」は、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル及びtert-ブチルを含み、「プロピル」は、n-プロピル、及びイソ-プロピルを含むことが意図される。。
【0209】
「アルコキシ」とは、酸素原子を介して親構造に結合されている、-O-アルキル基を指す。アルコキシの例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びイソプロポキシが含まれ得る。一部の実施形態では、アルコキシは、本明細書で使用する場合、1〜6個の炭素原子(例えば、O-(C
1〜6アルキル))、又は1〜4個の炭素原子(例えば、O-(C
1〜4アルキル))を有する。
【0210】
「アルケニル」とは、非置換である場合、C及びHのみを含有し、少なくとも1つの二重結合を含有する、一価の直鎖又は分岐炭化水素基を指す。一部の実施形態では、アルケニルは、2〜10個の炭素原子(例えば、C
2〜10アルケニル)、又は2〜5個の炭素原子(例えば、C
2〜5アルケニル)を有する。特定数の炭素を有するアルケニル残基が命名される場合、その炭素数を有するすべての幾何異性体が包含されて記載されるよう意図される。したがって、例えば、「ブテニル」は、n-ブテニル、sec-ブテニル、及びイソ-ブテニルを含むことが意図される。アルケニルの例には、-CH=CH
2、-CH
2-CH=CH
2及び-CH
2-CH=CH-CH=CH
2が含まれ得る。1つ以上の炭素-炭素二重結合は、内部(例えば、2-ブテニルにおいて)又は末端(例えば、1-ブテニルにおいて)とすることができる。C
2〜4アルケニル基の例には、エテニル(C2)、1-プロペニル(C3)、2-プロペニル(C3)、1-ブテニル(C4)、2-ブテニル(C4)、及びブタジエニル(C4)が含まれる。C
2〜6アルケニル基の例には、上述のC
2〜4アルケニル基、並びにペンテニル(C5)、ペンタジエニル(C5)、及びヘキセニル(C6)が含まれる。アルケニルの追加例には、ヘプテニル(C7)、オクテニル(C8)、及びオクタトリエニル(C8)が含まれる。
【0211】
「アルキニル」とは、非置換である場合、C及びHを含有し、少なくとも1つの三重結合を含有する、一価の直鎖又は分岐炭化水素基を指す。一部の実施形態では、アルキニルは、2〜10個の炭素原子(例えば、C
2〜10アルキニル)、又は2〜5個の炭素原子(例えば、C
2〜5アルキニル)を有する。特定数の炭素を有するアルキニル残基が命名される場合、その炭素数を有するすべての幾何異性体が包含されて記載されるよう意図される。したがって、例えば、「ペンチニル」は、n-ペンチニル、sec-ペンチニル、イソ-ペンチニル、及びtert-ペンチニルを含むことが意図される。アルキニルの例には、-C≡CH又は-C≡C-CH
3が含まれ得る。
【0212】
一部の実施形態では、アルキル、アルコキシ、アルケニル、及びアルキニルは、出現毎に独立して、非置換であってもよく、又は1つ以上の置換基により置換されていてもよい。ある種の実施形態では、置換アルキル、置換アルコキシ、置換アルケニル、及び置換アルキニルは、出現毎に、1〜5つの置換基、1〜3つの置換基、1〜2つの置換基、又は1つの置換基を独立して有することができる。アルキル、アルコキシ、アルケニル、及びアルキニル置換基の例には、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アミノ、アミド、カルバメート、カルボニル、オキソ(=O)、ヘテロアルキル(例えば、エーテル)、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、及びチオが含まれ得る。ある種の実施形態では、置換アルキル、アルコキシ、アルケニル、及びアルキニルのうちの1つ以上の置換基は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアルキル(例えば、エーテル)、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、オキソ、-OR
a、-N(R
a)
2、-C(O)N(R
a)
2、-N(R
a)C(O)R
a、-C(O)R
a、-N(R
a)S(O)
tR
a(tは1又は2である)、-SR
a、及び-S(O)
tN(R
a)
2(tは1又は2である)から独立して選択される。ある種の実施形態では、R
aはそれぞれ、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール(例えば、環炭素を介して結合されている)、-C(O)R'及び-S(O)
tR'(tは1又は2である)であり、ここで、R'はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロアリールである。一実施形態では、R
aは、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル(例えば、アルキル基を介して親構造に結合されているアリールにより置換されているアルキル)、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールである。
【0213】
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」及び「ヘテロアルキニル」は、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基をそれぞれ含み、ここで、1つ以上の骨格鎖の原子は、炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、リン、又はそれらの任意の組合せから選択される。例えば、ヘテロアルキルは、アルキル基中の炭素原子の少なくとも1個が酸素原子により置きかえられている、エーテルとすることができる。数値範囲を与えることができ(例えばC
1〜4ヘテロアルキル)、これは、合計の鎖長を指し、この例では、4個の原子長である。例えば、-CH
2OCH
2CH
3基は、「C
4」ヘテロアルキルと呼ばれ、これは、原子鎖長の説明では、ヘテロ原子中心を含む。親構造の残りへの連結は、一実施形態では、ヘテロ原子を介することができ、又は、別の実施形態では、ヘテロアルキル鎖中の炭素原子を介することができる。ヘテロアルキル基には、例えば、メトキシエタニル(-CH
2CH
2OCH
3)、エトキシメタニル(-CH
2OCH
2CH
3)、(メトキシメトキシ)エタニル(-CH
2CH
2OCH
2OCH
3)、(メトキシメトキシ)メタニル(-CH
2OCH
2OCH
3)及び(メトキシエトキシ)メタニル(-CH
2OCH
2CH
2OCH
3)などのエーテル、-CH
2CH
2NHCH
3、-CH
2CH
2N(CH
3)
2、-CH
2NHCH
2CH
3、及び-CH
2N(CH
2CH
3)(CH
3)などのアミンが含まれ得る。一部の実施形態では、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、又はヘテロアルキニルは、非置換であってもよく、又は1つ以上の置換基により置換されていてもよい。ある種の実施形態では、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、又はヘテロアルキニルは、1〜5つの置換基、1〜3つの置換基、1〜2つの置換基、又は1つの置換基を有することができる。ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、又はヘテロアルキニル置換基の例には、アルキルについて上述されている置換基が含まれ得る。
【0214】
「カルボシクリル」には、シクロアルキル、シクロアルケニル又はシクロアルキニルが含まれ得る。「シクロアルキル」は、単環式又は多環式アルキル基を指す。「シクロアルケニル」は、単環式又は多環式アルケニル基(例えば、少なくとも1つの二重結合を含有する)を指す。「シクロアルキニル」は、単環式又は多環式アルキニル基(例えば、少なくとも1つの三重結合を含有する)を指す。シクロアルキル、シクロアルケニル、又はシクロアルキニルは、シクロヘキシルなどの1つの環、又はアダマンチルなどの複数の環からなることができる。2つ以上の環を有するシクロアルキル、シクロアルケニル、又はシクロアルキニルは、縮合、スピロ若しくは架橋、又はそれらの組合せとすることができる。一部の実施形態では、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びシクロアルキニルは、3〜10個の環原子(すなわち、C
3〜C
10シクロアルキル、C
3〜C
10シクロアルケニル、及びC
3〜C
10シクロアルキニル)、3〜8個の環原子(例えば、C
3〜C
8シクロアルキル、C
3〜C
8シクロアルケニル、及びC
3〜C
8シクロアルキニル)、又は3〜5個の環原子(すなわち、C
3〜C
5シクロアルキル、C
3〜C
5シクロアルケニル、及びC
3〜C
5シクロアルキニル)を有する。ある種の実施形態では、シクロアルキル、シクロアルケニル、又はシクロアルキニルは、ヘテロ原子を含まない、架橋及びスピロ縮合環式構造を含む。他の実施形態では、シクロアルキル、シクロアルケニル、又はシクロアルキニルは、単環式又は縮合多環式(すなわち、隣接する一対の環原子を共有する環)基を含む。C
3-6カルボシクリル基には、例えば、シクロプロピル(C
3)、シクロブチル(C
4)、シクロペンチル(C
5)、シクロペンテニル(C
5)、シクロヘキシル(C
6)、シクロヘキセニル(C
6)、及びシクロヘキサジエニル(C
6)が含まれ得る。C
3〜8カルボシクリル基には、例えば、上述のC
3〜6カルボシクリル基、並びにシクロヘプチル(C
7)、シクロヘプタジエニル(C
7)、シクロヘプタトリエニル(C
7)、シクロオクチル(C
8)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、及びビシクロ[2.2.2]オクタニルが含まれ得る。C
3〜10カルボシクリル基には、例えば、上述のC
3〜8カルボシクリル基、並びにオクタヒドロ-1H-インデニル、デカヒドロナフタレニル、及びスピロ[4.5]デカニルが含まれ得る。
【0215】
「ヘテロシクリル」とは、窒素、酸素、リン、及び硫黄から独立して選択される、1個以上の環ヘテロ原子を有する、上記のカルボシクリルを指す。ヘテロシクリルには、例えば、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、及びヘテロシクロアルキニルが含まれ得る。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、窒素、酸素、リン及び硫黄から選択される、少なくとも1個のヘテロ原子を有する、3〜18員の非芳香族単環式又は多環式部位である。ある種の実施形態では、ヘテロシクリルは、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式又は四環式)とすることができ、ここで、多環式環系は、縮合、架橋又はスピロ環系とすることができる。ヘテロシクリル多環式環系は、1つ又は両方の環中に1個以上のヘテロ原子を含むことができる。
【0216】
N含有ヘテロシクリル部位は、環の骨格原子の少なくとも1個が窒素原子である、非芳香族基を指す。ヘテロシクリル基中のヘテロ原子(1個又は複数個)は、場合により酸化されている。1個以上の窒素原子は、存在する場合、場合により四級化されている。ある種の実施形態では、ヘテロシクリルは、ピペリジニルN-オキシドなどの、1個以上のオキシド(-O-)置換基により置換されている環系も含むことができる。ヘテロシクリルは、環(1つ又は複数)の任意の原子を介して、親分子の構造に結合されている。
【0217】
一部の実施形態では、ヘテロシクリルはまた、1つ以上の縮合カルボシクリル基、アリール基又はヘテロアリール基を有する環系であって、結合点が、カルボシクリル環又はヘテロシクリル環のどちらかにある、環系も含む。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、環炭素原子及び1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の非芳香族環系であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される、非芳香族環系(例えば、5〜10員のヘテロシクリル)である。一部の実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子及び1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の非芳香族環系であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される非芳香族環系(例えば、5〜8員のヘテロシクリル)である。一部の実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子及び1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の非芳香族環系であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される、非芳香族環系(例えば、5〜6員のヘテロシクリル)である。一部の実施形態では、5〜6員のヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から選択される、1〜3個の環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5〜6員のヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から選択される、1〜2個の環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5〜6員のヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から選択される、1個の環ヘテロ原子を有する。
【0218】
「アリール」は、単環(例えば、フェニル)、複数の環(例えば、ビフェニル)、又は複数の縮合環(例えば、ナフチル、フルオレニル及びアントリル)を有する芳香族基を指す。一部の実施形態では、アリールは、本明細書で使用する場合、共役パイ電子系を有する少なくとも1つの環を有する、6〜10個の環原子(例えば、C
6〜C
10芳香族又はC
6〜C
10アリール)を有する。例えば、置換ベンゼン誘導体から形成され、環原子において遊離原子価を有する二価の基は、置換フェニレン基として命名される。ある種の実施形態では、少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有することができるアリールは、芳香族環位又は非芳香族環位のどちらかで親構造に連結され得る。ある種の実施形態では、アリールは、単環式又は縮合多環式(すなわち、隣接する一対の環原子を共有する環)基を含む。
【0219】
「ヘテロアリール」は、窒素、酸素、リン、及び硫黄から独立して選択される、1個以上の環ヘテロ原子を有する、単環、複数の環、又は複数の縮合環を有する芳香族基を指す。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される、1個以上のヘテロ原子を含有し、残りの環原子は炭素である、芳香族性の単環式環又は二環式環である。ある種の実施形態では、ヘテロアリールは、芳香族環系に提供される、環炭素原子及び1〜6個の環ヘテロ原子を有する、5〜18員の単環式又は多環式(例えば、二環式又は三環式)芳香族環系(例えば、環配列において共有される6個、10個又は14個のパイ電子を有する)であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素、リン及び硫黄から独立して選択される芳香族環系(例えば、5〜18員のヘテロアリール)である。ある種の実施形態では、ヘテロアリールは、単環(例えば、ピリジル、ピリジニル、イミダゾリル)又は複数の縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)を有することができ、この縮合環は芳香族性であってもよく、又は芳香族性でなくてもよい。他の実施形態では、少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有することができるヘテロアリールは、芳香族環位又は非芳香族環位のどちらかで親構造に連結され得る。一実施形態では、少なくとも1つの環が非芳香族である、2つ以上の環を有することができるヘテロアリールは、芳香族環位において親構造に連結される。ヘテロアリール多環式環系は、1つ又は両方の環中に1個以上のヘテロ原子を含むことができる。
【0220】
例えば、一実施形態では、N含有「ヘテロアリール」は、環の骨格原子の少なくとも1個が窒素原子である、芳香族基を指す。ヘテロアリール基中の1個以上のヘテロ原子(1個又は複数個)は、場合により酸化され得る。1個以上の窒素原子は、存在する場合、場合により四級化されている。他の実施形態では、ヘテロアリールは、ピリジニルN-オキシドなどの、1つ以上のオキシド(-O-)置換基により置換されている環系を含むことができる。ヘテロアリールは、環(1つ又は複数)の任意の原子を介して、親分子に結合され得る。
【0221】
他の実施形態では、ヘテロアリールは、1つ以上の縮合アリール基を有する環系であって、結合点が、アリール環又はヘテロアリール環のどちらかにある、環系を含むことができる。さらに他の実施形態では、ヘテロアリールは、1つ以上のカルボシクリル(carbocycyl)基又はヘテロシクリル(heterocycyl)基を有する環系であって、結合点が、ヘテロアリール環にある、環系を含むことができる。1つの環がヘテロ原子を含有しない多環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル及びカルバゾリル)の場合、結合点はどちらか一方の環、すなわち、ヘテロ原子を有する環(例えば、2-インドリル)か、又はヘテロ原子を含有しない環(例えば、5-インドリル)に存在することができる。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香族環系において提供される、環炭素原子及び1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の芳香族環系であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素、リン、及び硫黄から独立して選択される、芳香族環系(例えば、5〜10員のヘテロアリール)である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香族環系において提供される、環炭素原子及び1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の芳香族環系であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素、リン、及び硫黄から独立して選択される、芳香族環系(例えば、5〜8員のヘテロアリール)である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香族環系において提供される、環炭素原子及び1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の芳香族環系であって、各ヘテロ原子が、窒素、酸素、リン、及び硫黄から独立して選択される、芳香族環系(例えば、5〜6員のヘテロアリール)である。一部の実施形態では、5〜6員のヘテロアリールは、窒素、酸素、リン、及び硫黄から選択される、1〜3個の環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5〜6員のヘテロアリールは、窒素、酸素、リン、及び硫黄から選択される、1〜2個の環ヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、5〜6員のヘテロアリールは、窒素、酸素、リン、及び硫黄から選択される、1個の環ヘテロ原子を有する。
【0222】
一部の実施形態では、カルボシクリル(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル又はシクロアルキニルを含む)、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルは、出現毎に独立して、非置換であってもよく、又は1つ以上の置換基によって置換されていてもよい。ある種の実施形態では、置換カルボシクリル(例えば、置換シクロアルキル、置換シクロアルケニル又は置換シクロアルキニルを含む)、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換ヘテロシクリルは、出現毎に独立して、1〜5つの置換基、1〜3つの置換基、1〜2つの置換基、又は1つの置換基を独立して有することができる。カルボシクリル(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル又はシクロアルキニルを含む)、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル置換基の例には、アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアルキル(例えば、エーテル)、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、オキソ(=O)、-OR
a、-N(R
a)
2、-C(O)N(R
a)
2、-N(R
a)C(O)R
a、-C(O)R
a、-N(R
a)S(O)
tR
a(tは1又は2である)、-SR
a、及び-S(O)
tN(R
a)
2(tは1又は2である)(R
aは、本明細書に記載されている通りである)が含まれ得る。
【0223】
本明細書で使用する場合、「リンカー」と称される部位のいずれも、二価を有する部位を指すことが理解されるものとする。したがって、例えば、「アルキルリンカー」は、二価を有するが、アルキルと同じ残基を指す。アルキルリンカーの例には、-CH
2-、-CH
2CH
2-、-CH
2CH
2CH
2-、及び-CH
2CH
2CH
2CH
2-が含まれる。「アルケニルリンカー」は、二価を有するが、アルケニルと同じ残基を指す。アルケニルリンカーの例には、-CH=CH-、-CH
2-CH=CH-及び-CH
2-CH=CH-CH
2-が含まれる。「アルキニルリンカー」は、二価を有するが、アルキニルと同じ残基を指す。アルキニルリンカーの例には、-C≡C-又は-C≡C-CH
2-が含まれる。同様に、「カルボシクリルリンカー」、「アリールリンカー」、「ヘテロアリールリンカー」、及び「ヘテロシクリルリンカー」は、二価を有するが、それぞれカルボシクリル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルと同じ残基を指す。
【0224】
「アミノ」又は「アミン」は、-N(R
a)(R
b)であり、ここで、R
a及びR
bはそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル(例えば、炭素鎖を介して結合されている)、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル(例えば、環炭素を介して結合されている)、ヘテロアリール(例えば、環炭素を介して結合されている)、-C(O)R'及び-S(O)
tR'(tは1又は2である)から独立して選択され、ここで、R'はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロアリールである。一実施形態では、アミノはアミド(例えば、-NR
aC(O)R
b)を含むことが理解されるものとする。ある種の実施形態では、R
a及びR
bの、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロアリールの部位は、本明細書に記載されている通り、さらに置換され得ることがさらに理解されるものとする。R
a及びR
bは、同一であってもよく、又は異なっていてもよい。例えば、一実施形態では、アミノは、-NH
2(R
a及びR
bはそれぞれ水素である)である。R
a及びR
bが水素以外である他の実施形態では、R
a及びR
bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3員、4員、5員、6員、又は7員環を形成することができる。こうした例には、1-ピロリジニル及び4-モルホリニルが含まれ得る。
【0225】
「アンモニウム」は、-N(R
a)(R
b)(R
c)
+を指し、ここで、R
a、R
b及びR
cはそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル(例えば、炭素鎖を介して結合されている)、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル(例えば、環炭素を介して結合されている)、ヘテロアリール(例えば、環炭素を介して結合されている)、-C(O)R'及び-S(O)
tR'(tは1又は2である)から独立して選択され、ここで、R'はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロアリールであるか、又はR
a、R
b及びR
cの任意の2つが、それらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルを形成し得るか、又はR
a、R
b及びR
cの任意の3つ(any three)が、それらが結合している原子と一緒になって、アリール又はヘテロアリールを形成し得る。ある種の実施形態では、R
a、R
b及びR
cの任意の1つ以上の、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロアリールの部位は、本明細書に記載されている通り、さらに置換され得ることがさらに理解されるものとする。R
a、R
b及びR
cは、同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
【0226】
ある種の実施形態では、「アミノ」は、基-N
+(H)(R
a)O
-、及び-N
+(R
a)(R
b)O-であるN-オキシドも指し、ここで、R
a及びR
bは本明細書に記載されている通りであり、ここで、N-オキシドは、N原子を介して、親構造に結合されている。N-オキシドは、例えば、過酸化水素又はm-クロロ過安息香酸を用いる、対応するアミノ基の処理によって調製することができる。当業者は、N酸化を実施するための反応条件を熟知している。
【0227】
「アミド(amide)」又は「アミド(amido)」は、式-C(O)N(R
a)(R
b)又は-NR
aC(O)R
bを有する化学部位を指し、ここで、R
a及びR
bは、出現毎に、本明細書に記載されている通りである。一部の実施形態では、アミドは、C
1〜4アミドであり、これは、基中の炭素の総数におけるアミドカルボニルを含む。-C(O)N(R
a)(R
b)が、水素以外のR
a及びR
bを有する場合、それらは、窒素原子と一緒になって、3員、4員、5員、6員、又は7員環を形成することができる。
【0228】
「カルボニル」は-C(O)R
aを指し、ここで、R
aは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、-N(R')
2、-S(O)
tR'であり、ここで、R'はそれぞれ、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、又はヘテロアリールであり、tは1又は2である。R'がそれぞれ水素以外である、ある種の実施形態では、2つのR'部位は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3員、4員、5員、6員、又は7員環を形成することができる。一実施形態では、カルボニルは、アミド(例えば、-C(O)N(R
a)(R
b))を含むことが理解されるものとする。
【0229】
「カルバメート」は、以下の基:-O-C(=O)-N(R
a)(R
b)及び-N(R
a)-C(=O)-OR
b(式中、R
a及びR
bは、出現毎に、本明細書に記載されている通りである)のいずれかを指す。
【0231】
「ハロ」、「ハライド」、又は、他には「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」及び「ハロアルコキシ」は、上記のアルキル、アルケニル、アルキニル及びアルコキシ部位であって、1つ以上の水素原子がハロによって置きかえられている、部位を含む。例えば、残基が2つ以上のハロ基で置換されている場合、この残基は、結合されているハロ基の数に対応する接頭語を使用することによって呼ぶことができる。例えば、ジハロアリール、ジハロアルキル、及びトリハロアリールは、2つ(「ジ」)又は3つ(「トリ」)のハロ基により置換されているアリール及びアルキルを指し、これらの基は、必要ではないが、同じハロゲンを有してもよい。したがって、例えば、3,5-ジフルオロフェニル、3-クロロ-5-フルオロフェニル、4-クロロ-3-フルオロフェニル、及び3,5-ジフルオロ-4-クロロフェニルは、ジハロアリールの範囲内である。ハロアルキル基の他の例には、ジフルオロメチル(-CHF
2)、トリフルオロメチル(-CF
3)、2,2,2ートリフルオロエチル、及び1ーフルオロメチルー2ーフルオロエチルが含まれる。ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル及びハロアルコキシのアルキル、アルケニル、アルキニル並びにアルコキシ基はそれぞれ、本明細書で定義されている通り、場合によりそれぞれ置換され得る。「ペルハロアルキル」は、水素原子がすべてハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード)により置きかえられている、アルキル又はアルキレン基を指す。一部の実施形態では、水素原子はすべて、フルオロによりそれぞれ置きかえられている。一部の実施形態では、水素原子はすべて、クロロにより、それぞれ置きかえられている。ペルハロアルキル基の例には、-CF
3、-CF
2CF
3、-CF
2CF
2CF
3、-CCl
3、-CFCl
2、及び-CF
2Clが含まれる。
【0232】
「チオ」は、-SR
aを指し、ここで、R
aは本明細書に記載されている通りである。「チオール」は、基-R
aSHを指し、ここで、R
aは本明細書に記載されている通りである。
【0233】
「スルフィニル」は、-S(O)R
aを指す。一部の実施形態では、スルフィニルは、-S(O)N(R
a)(R
b)である。「スルホニル」は、-S(O
2)R
aを指す。一部の実施形態では、スルホニルは、-S(O
2)N(R
a)(R
b)又は-S(O
2)OHである。これらの部位のそれぞれについて、R
a及びR
bは、本明細書に記載されている通りであることが理解されるものとする。
【0234】
「部位」は、分子の特定の部分又は官能基を指す。化学部位は、分子中に取り込まれているか、又は分子に付加している化学実体(chemical entity)と認識されることが多い。
【0235】
本明細書で使用する場合、用語「非置換」は、炭素原子に関して、原子を親分子基に連結している原子価の他には、水素原子しか存在しないことを意味する。一例は、プロピル(-CH
2-CH
2-CH
3)である。窒素原子の場合、原子を親分子基に連結しない原子価は、水素又は電子対のどちらかである。硫黄原子の場合、原子を親分子基に連結しない原子価は、水素、酸素又は電子対(1対又は複数対)のいずれかである。
【0236】
本明細書で使用する場合、用語「置換されている」又は「置換」は、基(例えば、炭素原子又は窒素原子)上に存在している少なくとも1個の水素が、許容される置換基により置きかえられていることを意味し、例えば、置換基は、水素を置換するに当たり、安定な化合物、例えば、転位、環化、脱離、又は他の反応などによって変換を自発的に受けない化合物をもたらす。特に示さない限り、「置換されている」基は、基の1つ以上の置換可能な位置において置換基を有することができ、任意の所与の構造における2つ以上の位置が置換されている場合、置換基はそれぞれの位置において、同一であるか、又は異なっている。置換基は、1つ以上の基(1つ又は複数)を個々に含み、アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアルキル(例えば、エーテル)、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、オキソ(=O)、-OR
a、-N(R
a)
2、-C(O)N(R
a)
2、-N(R
a)C(O)R
a、-C(O)R
a、-N(R
a)S(O)
tR
a(tは1又は2である)、-SR
a及び-S(O)
tN(R
a)
2(tは1又は2である)(R
aは、本明細書に記載されている通りである)から独立して選択される。
【0237】
置換基が、それらの慣用的な化学式によって、左から右に書かれて特定される場合、それらは、右から左に書かれた構造から得られる、化学的に同一の置換基を等しく包含する(例えば、-CH
2O-は、-OCH
2-に等しい)。
【0238】
特に定義されない限り、本明細書において使用される技術的用語及び科学的用語はすべて、本出願が関係する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0239】
本明細書及び特許請求の範囲において使用する場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が特に明白に示さない限り、複数の参照物を含む。
【0240】
本明細書において、「約」に言及する場合、値又はパラメータは、その値又はパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(及び記載する)。例えば、「約x」を指す記述は、「x」それ自体の記載を含む。他の例では、用語「約」は、他の測定値と関連して使用される場合、又は値、単位、一定値又は値の範囲を修正するために使用される場合、明記した数の±0.1%〜±15%の変数を指す。例えば、一変形では、「約1」とは、0.85〜1.15の範囲を指す。
【0241】
本明細書において、「間(〜)」に言及する場合、2つの値又はパラメータは、それらの2つの値又はパラメータ自体を含む実施形態を含む(及び記載する)。例えば、「xとyとの間(x〜y)」を指す記述は、「x」及び「y」それ自体の記載を含む。
【0242】
触媒の代表例
ポリマー触媒及び固体担持触媒は、本明細書に記載されている、ブレンステッド-ローリー酸、陽イオン性基、対イオン、リンカー、疎水性基、架橋基、及びポリマー主鎖又は固体担体(場合に応じて)のいずれも、あたかもあらゆる組合せが個別に列挙されているかのごとく、含むことができることが理解されるものとする。例えば、一実施形態では、触媒は、ポリスチレン主鎖に連結されている、又は固体担体に結合されているベンゼンスルホン酸(すなわち、フェニルリンカーを有するスルホン酸)、及びポリスチレン主鎖に直接連結されている、又は固体担体に直接結合されている塩化イミダゾリウムを含むことができる。別の実施形態では、ポリマー触媒は、ポリスチレン主鎖に連結されている、又は固体担体に結合されている、ボロニル-ベンジル-塩化ピリジニウム(すなわち、フェニルリンカーを有する同一モノマー単位中のボロン酸及び塩化ピリジニウム)を含むことができる。さらに別の実施形態では、触媒は、それぞれが、ポリビニルアルコール主鎖に個々に連結されている、又は固体担体に個々に結合されている、ベンゼンスルホン酸及び硫酸イミダゾリウムを含むことができる。
【0243】
一部の実施形態では、ポリマー触媒は、
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムニトレート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムニトレート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムヨージド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムブロミド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムホルメート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-クロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-アセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ニトレート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-クロリド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ブロミド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ヨージド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ビサルフェート-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-アセテート-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムホルメート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン(piperdin)-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-4-ボロニル-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムニトレート-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルクロリド-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルクロリド-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルクロリド-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムビサルフェート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムビサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムビサルフェート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムビサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムビサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムビサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン)
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムニトレート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムクロリド-co-ブチルイミダゾリウムビサルフェート-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸);
ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムビサルフェート-co-ブチルイミダゾリウムビサルフェート-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸);
ポリ(ベンジルアルコール-co-4-ビニルベンジルアルコールスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンジルアルコール);及び
ポリ(ベンジルアルコール-co-4-ビニルベンジルアルコールスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムビサルフェート-co-ジビニルベンジルアルコール)
から選択される。
【0244】
一部の実施形態では、固体担持触媒は、
アモルファス炭素担持ピロリウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムクロリドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムブロミドスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムホルメートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムアセテートスルホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムクロリドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムブロミドホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムホルメートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持イミダゾリウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラゾリウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持オキサゾリウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアゾリウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピリミジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピラジジミウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持チアジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持モルホリニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピペリジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持ピロリジニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフェニルホスホニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリメチルホスホニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリエチルホスホニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリプロピルホスホニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリブチルホスホニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持トリフルオロホスホニウムアセテートホスホン酸;
アモルファス炭素担持エタノイル-トリホスホニウムスルホン酸;
アモルファス炭素担持エタノイル-メチルモルホリニウムスルホン酸;及び
アモルファス炭素担持エタノイル-イミダゾリウムスルホン酸
から選択される。
【0245】
他の実施形態では、固体担持触媒は、
活性炭担持ピロリウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持チアゾリウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピリジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピラジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持チアジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持モルホリニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムクロリドスルホン酸;
活性炭担持ピロリウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持チアゾリウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピリジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピラジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持チアジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持モルホリニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムブロミドスルホン酸;
活性炭担持ピロリウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持チアゾリウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピリジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピラジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持チアジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持モルホリニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムビサルフェートスルホン酸;
活性炭担持ピロリウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持チアゾリウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピリジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピラジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持チアジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持モルホリニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムホルメートスルホン酸;
活性炭担持ピロリウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持チアゾリウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピリジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピラジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持チアジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持モルホリニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムアセテートスルホン酸;
活性炭担持ピロリウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持チアゾリウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピリジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピラジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持チアジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持モルホリニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムクロリドホスホン酸;
活性炭担持ピロリウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持チアゾリウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピリジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピラジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持チアジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持モルホリニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムブロミドホスホン酸;
活性炭担持ピロリウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持チアゾリウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピリジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピラジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持チアジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持モルホリニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムビサルフェートホスホン酸;
活性炭担持ピロリウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持チアゾリウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピリジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピラジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持チアジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持モルホリニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムホルメートホスホン酸;
活性炭担持ピロリウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持イミダゾリウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピラゾリウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持オキサゾリウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持チアゾリウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピリジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピリミジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピラジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピラジジミウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持チアジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持モルホリニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピペリジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持ピロリジニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持トリフェニルホスホニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持トリメチルホスホニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持トリエチルホスホニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持トリプロピルホスホニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持トリブチルホスホニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持トリフルオロホスホニウムアセテートホスホン酸;
活性炭担持エタノイル-トリホスホニウムスルホン酸;
活性炭担持エタノイル-メチルモルホリニウムスルホン酸;及び
活性炭担持エタノイル-イミダゾリウムスルホン酸
から選択される。
【0246】
本明細書に記載されているポリマー触媒及び固体担持触媒を調製するための方法は、WO2014/031956に見いだすことができ、これは、本明細書により、具体的には、段落[0345]〜[0380]及び[0382]〜[0472]に関して、本明細書に組み込まれる。
【0247】
触媒によるオリゴ糖形成のための反応条件
一部の実施形態では、供給原料糖及び触媒(例えば、ポリマー触媒又は固体担持触媒)を、少なくとも5分間、少なくとも10分間、少なくとも15分間、少なくとも30分間、少なくとも45分間、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも8時間、少なくとも16時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間若しくは少なくとも48時間、又は15〜60分間、30〜60分間、45〜60分間、1〜24時間、2〜12時間、3〜6時間、1〜96時間、12〜72時間、若しくは12〜48時間反応させる。
【0248】
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法に従って生成される1種以上のオリゴ糖の重合度は、反応時間によって調整することができる。例えば、一部の実施形態では、1種以上のオリゴ糖の重合度は、反応時間を増加することにより上昇し、一方で、他の実施形態では、1種以上のオリゴ糖の重合度は、反応時間を短縮することにより、低下する。
【0249】
反応圧
本明細書に記載されている方法における反応圧は、反応速度に影響を及ぼし得る。一部の実施形態では、反応圧は、約0.05bar〜約5.0barの範囲に維持される。ある種の実施形態では、圧力は、約0.3bar〜約1.0bar、約0.3〜約0.9bar、約0.4〜約0.7bar、又は約0.4〜約0.6barである。
【0250】
反応温度
本明細書に記載されている方法における反応温度は、反応速度及び収率に影響を及ぼし得る。一部の実施形態では、反応温度は約25℃〜約180℃の範囲に維持される。ある種の実施形態では、温度は、約60℃〜約160℃、約90℃〜約150℃、約100℃〜約150℃、約110℃〜約1500℃、約95℃〜約105℃、又は約140℃〜150℃である。
【0251】
供給原料糖の量
本明細書に記載されている方法において使用される、使用される溶媒量に対する供給原料糖の量は、反応速度及び収率に影響を及ぼし得る。使用される供給原料糖の量は、乾燥固体含量を特徴とすることができる。ある種の実施形態では、乾燥固体含量は、乾燥重量基準に対するパーセンテージ(百分率)としての、スラリーの固体の合計を指す。一部の実施形態では、供給原料糖の乾燥固体含量は、約5重量%〜約95重量%、約10重量%〜約80重量%、約15〜約75重量%、又は約15〜約50重量%である。
【0252】
触媒の量
本明細書に記載されている方法において使用される触媒の量は、例えば、供給原料糖の種類の選択、供給原料糖の濃度、及び反応条件(例えば、温度、時間及び圧力)を含むいくつかの要因に依存し得る。一部の実施形態では、触媒と供給原料糖の重量比は、約0.01g/g〜約50g/g、約0.01g/g〜約5g/g、約0.05g/g〜約1.0g/g、約0.05g/g〜約0.5g/g、約0.05g/g〜約0.2g/g、又は約0.1g/g〜約0.2g/gである。
【0253】
溶媒
ある種の実施形態では、触媒を使用する方法は、水性環境において実施される。適切な水性溶媒の1つは、水であり、これは、様々な供給源から得ることができる。一般に、イオン種(例えば、ナトリウム、リン、アンモニウム又はマグネシウムの塩)の濃度がより低い水の供給源が好ましく、こうしたイオン種は触媒の有効性を低下させ得るためである。水性溶媒が水である一部の実施形態では、水は、少なくとも0.1メガオーム-センチメートル、少なくとも1メガオーム-センチメートル、少なくとも2メガオーム-センチメートル、少なくとも5メガオーム-センチメートル、又は少なくとも10メガオーム-センチメートルの抵抗率を有する。
【0254】
水分含量
さらに、本方法の脱水反応が進行すると、1種以上の糖のカップリング毎に水が生成する。ある種の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、反応混合物に存在している水の量、及び/又は水と糖若しくは触媒の比を、経時的にモニタリングするステップをさらに含むことができる。一部の実施形態では、本方法は、反応混合物中に生成される水の少なくとも一部を除去する(例えば、真空蒸発などによって、少なくとも、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約97%、約99%、又は約100%のうちのいずれかを除去する)ステップをさらに含む。しかし、糖に対する水の量は、使用される反応条件及び特定の触媒に基づいて、調製できることが理解されるものとする。
【0255】
例えば、膜ろ過、減圧蒸留、加熱、及び/又は蒸発によることを含む、当分野で公知の任意の方法を使用して、反応混合物中の水を除去することができる。一部の実施形態では、本方法は、反応混合物中に水を含ませるステップを含む。
【0256】
一部の態様では、供給原料糖と、酸性部位及びイオン性部位を有する触媒とを合わせて反応混合物を形成するステップであって、水が反応混合物中に生成するステップ、及び反応混合物中に生成した水の少なくとも一部を除去するステップによる、オリゴ糖組成物を生成する方法が本明細書において提供される。ある種の変形では、水の少なくとも一部は、反応混合物中で、99重量%未満、90重量%未満、80重量%未満、70重量%未満、60重量%未満、50重量%未満、40重量%未満、30重量%未満、20重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、又は1重量%未満の水分含量を維持するよう除去される。
【0257】
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法に従って生成されるオリゴ糖組成物又は官能基化オリゴ糖組成物の重合度は、反応混合物中に存在している水の濃度を調節又は制御することにより調整することができる。例えば、一部の実施形態では、オリゴ糖組成物の重合度は、水の濃度を下げることにより上昇し、一方で、他の実施形態では、オリゴ糖組成物の重合度は、水の濃度を上げることにより低下する。一部の実施形態では、反応物の水分含量を反応中に調節して、生成されるオリゴ糖組成物の重合度を調整する。
【0258】
回分法(バッチ法)対連続法
一般に、触媒及び供給原料糖は、同時又は逐次のどちらか一方で、反応器の内部チャンバに導入される。反応は回分法又は連続法で行うことができる。例えば、一実施形態では、方法は、反応器の内容物が連続的に混合又はブレンドされ、反応の生成物のすべて又は大部分の量が抜き取られる、回分法で行われる。一変形では、本方法は、反応器の内容物が最初に混ぜ合わされるか又は混合されるが、さらなる物理的な混合は行わない回分法で行われる。別の変形では、本方法は、内容物のさらなる混合、又は反応器の内容物の定期的な混合を一旦行い(例えば、1時間あたり1回以上で)、反応の生成物のすべて又は大部分の量が一定期間後に抜き取られる、回分法で行われる。
【0259】
一部の実施形態では、本方法は、触媒の少なくとも一部が、生成されるオリゴ糖組成物の少なくとも一部から分離され(例えば、以下により詳細に記載されている通り)、さらなる供給原料糖とさらに接触させることにより再利用される、連続回分法で繰り返される。
【0260】
例えば、一態様では、
a)供給原料糖と触媒とを合わせて、反応混合物を形成するステップであって、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は
触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ、
b)反応混合物の少なくとも一部からオリゴ糖組成物を生成するステップ、
c)触媒からオリゴ糖組成物を分離するステップ、
d)さらなる供給原料糖と分離された触媒とを合わせて、さらなる反応混合物を形成するステップ、及び
e)さらなる反応混合物の少なくとも一部からさらなるオリゴ糖組成物を生成するステップ
による、オリゴ糖組成物を生成する方法が提供される。
【0261】
本方法が回分法で行われる実施形態の一部では、触媒は、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回又は少なくとも10回、再利用される(例えば、上のステップ(c)〜(e)が繰り返される)。これらの実施形態の一部では、触媒は、再利用前と同一の条件下で触媒活性を比較した場合に、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回又は10回の再利用後に、少なくとも80%の活性(例えば、少なくとも、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%の活性)を保持する。
【0262】
他の実施形態では、本方法は、内容物が、平均連続流量で反応器を流れる、連続法で行われる。触媒及び供給原料糖を反応器に導入した後、反応器の内容物は、連続的又は定期的に混合又はブレンドされ、しばらくしてから、反応の生成物の全部未満が抜き取られる。一変形では、本方法は水平型薄膜反応器で行われる。別の変形では、本方法は、静止型混合機(スタティックミキサー)を含む水平型又は垂直型反応器で行われる。さらに別の変形では、本方法は、触媒及び1種以上の糖を含有する混合物が積極的に混合されない、連続法で行われる。さらに、触媒及び供給原料糖の混合は、重力による触媒沈降の再分布の結果として起こり得るか、又は原料が連続反応器を流れるにつれて起こる非積極的な混合の結果として起こり得る。本方法の一部の実施形態では、供給原料糖と触媒とを合わせるステップ及び生成されるオリゴ糖組成物を単離するステップは、同時に行われる。
【0263】
反応器
本明細書に記載されている方法に使用される反応器は、本明細書に記載されている化学反応物を収容して使用するのに適した、開放型又は密閉型反応器とすることができる。適切な反応器には、例えば、流加回分撹拌式反応器、回分撹拌式反応器、限外ろ過を備えた連続流通撹拌式反応器、水平型薄膜反応器、垂直型薄膜反応器、連続プラグフローカラム反応器、アトリション反応器(attrition reactor)、又は電磁場により誘起される強力な撹拌器を備えた反応器が含まれ得る。例えば、Fernanda de Castilhos Corazza、Flavio Faria de Moraes、Gisella Maria Zanin and Ivo Neitzel、Optimal control in fed-batch reactor for the cellobiose hydrolysis、Acta Scientiarum. Technology、25巻:33〜38頁(2003年)、Gusakov、A. V.及びSinitsyn、A. P.、Kinetics of the enzymatic hydrolysis of cellulose: 1. A mathematical model for a batch reactor process, Enz. Microb. Technol.、7巻: 346〜352頁(1985年)、Ryu、S. K.及びLee、J. M.、Bioconversion of waste cellulose by using an attrition bioreactor、Biotechnol. Bioeng. 25巻: 53〜65頁(1983年)、Gusakov、A. V.、Sinitsyn、A. P.、Davydkin, I. Y., Davydkin, V. Y., Protas, O. V., Enhancement of enzymatic cellulose hydrolysis using a novel type of bioreactor with intensive stirring induced by electromagnetic field, Appl. Biochem. Biotechnol.、56巻:141〜153頁(1996年)を参照されたい。他の適切な反応器の種類には、例えば、加水分解及び/又は発酵用の、流動床式、上向流ブランケット式、固定式、及び押出器タイプの反応器が含まれ得る。
【0264】
本方法が連続法として行われる、ある種の実施形態では、反応器には、スクリュー式ミキサーなどの連続ミキサーが含まれ得る。反応器は、一般に、本明細書に記載されている方法の間にもたらされる物理的及び化学的な力に耐えることが可能な材料から作製され得る。一部の実施形態では、反応器に使用されるこうした材料は、高濃度の強酸液体に耐えることができるが、他の実施形態では、こうした材料は、強酸に耐性を示さないことがある。
【0265】
さらなる供給原料糖及び/又は触媒は、同時に又は順々に、反応器に加えられてもよいことがさらに理解されるものとする。
【0266】
分離及び精製
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、生成される1種以上のオリゴ糖を単離するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、生成される1種以上の官能基化オリゴ糖を単離するステップをさらに含む。これらの実施形態の一部では、1種以上のオリゴ糖及び/又は官能基化オリゴ糖を単離するステップは、ポリマー触媒の少なくとも一部から1種以上のオリゴ糖の少なくとも一部を(例えば、吸引ろ過、加圧ろ過、遠心分離、沈降、又はサイクロン分離によって)分離するステップを含む。これらの実施形態の一部では、1種以上のオリゴ糖を単離するステップは、任意の未反応糖の少なくとも一部から1種以上のオリゴ糖の少なくとも一部を(例えば、クロマトグラフィーによって)分離するステップをさらに含む。他の実施形態では、1種以上の官能基化オリゴ糖を単離するステップは、任意の未反応糖及び/又は未反応官能基化化合物の少なくとも一部から1種以上の官能基化オリゴ糖の少なくとも一部を(例えば、クロマトグラフィーによって)分離するステップをさらに含む。
【0267】
1種以上のオリゴ糖又は官能基化オリゴ糖は、例えば、遠心分離、ろ過(例えば、吸引ろ過又は加圧ろ過)、及び重力沈降などの、当分野において周知の技術を使用して、固体ポリマー触媒などの、反応混合物の不溶性物質から分離することができる。1種以上のオリゴ糖又は官能基化オリゴ糖は、以下に限定されないが、クロマトグラフィー、電気泳動手順、溶解度差又は抽出を含む当分野で周知の技術を使用して、反応混合物の1種以上の糖又は反応混合物の1つ以上の官能基化化合物から分離することができる。
【0268】
容器から単離されたオリゴ糖には、さらなる加工工程(例えば、乾燥)又はその後の化学的処理が施され得る。
【0269】
一部の実施形態では、単離される1種以上のオリゴ糖は、実質的に純粋である。方法に関して、「実質的に純粋」は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、核磁気共鳴(NMR)分光法、ガスクロマトグラフィーによる官能基化及び分析、質量分析法、発色団複合体形成に基づく分光学的手順、並びに/又は炭水化物の酸化-還元化学による測定などの、当分野で公知の分析手順によって決定する場合、25%(w/w)以下の非オリゴ糖物質を含有する、1種以上のオリゴ糖の単離調製物を意図する。一部の実施形態では、実質的に純粋な調製物は、20%以下、又は15%以下、又は10%以下、又は7.5%以下、又は5%以下、又は3%以下、又は2%以下、又は1%以下、又は0.5%以下、又は0.1%以下の非オリゴ糖物質を含有する。
【0270】
触媒の再利用性
本明細書に記載されている、官能基化オリゴ糖組成物を含むオリゴ糖組成物を生成する方法において使用される酸性基及びイオン性基を含有する触媒は、再利用することができる。したがって、一態様では、再利用可能な触媒を使用して、オリゴ糖組成物を生成する方法が、本明細書において提供される。これらの方法は、1種以上の糖と触媒とを合わせて、生成物混合物を生成するステップであって、生成物混合物がオリゴ糖組成物及び残留触媒を含む、ステップ、生成物混合物から残留触媒の少なくとも一部を単離するステップ、及びさらなる1種以上の糖と単離された残留触媒とを合わせて、さらなる生成物混合物を生成するステップを含むことができる。
【0271】
使用及び/又は再利用中に、触媒の一部は、化学分解(例えば、酸化、脱官能基化、脱重合、又は汚染)及び/又は物理分解(例えば、固体担持触媒の場合、担体の割れ)を受けることがあることが理解されるものとする。したがって、一部の実施形態では、残留触媒の少なくとも一部は、第1の工程において糖と合わせられる初期(最初)の触媒とは、化学的及び/又は物理的に異なる。一部の実施形態では、糖又は反応副生成物は、触媒上に、可逆的又は非可逆的に吸着し得る。
【0272】
上記の再利用する方法の一部の実施形態では、1種以上の糖及び触媒は、1つ以上の官能基化化合物とさらに合わされて、官能基化オリゴ糖組成物を生成する。上記の方法の他の実施形態では、オリゴ糖組成物は、1つ以上の官能基化化合物及び単離された残留触媒と合わされて、官能基化オリゴ糖組成物を生成する。
【0273】
例えば、遠心分離、ろ過(例えば、加圧ろ過、吸引ろ過)、相分離、及び重力沈降を含む当分野で公知の任意の方法を使用して、再使用するために触媒を分離することができる。
【0274】
本明細書に記載されている方法は、回分法又は連続法として行うことができる。回分法における再利用は、例えば、反応混合物から触媒を回収するステップ、及び1つ以上の後の反応サイクルにおいて、回収された触媒を再使用するステップを含むことができる。連続法における再利用は、例えば、新しい触媒を追加することなく、反応器中にさらなる供給原料糖を導入するステップを含むことができる。
【0275】
触媒の少なくとも一部が再利用される実施形態の一部では、触媒は、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回又は少なくとも10回、再利用される。これらの実施形態の一部では、触媒は、再利用前と同一の条件下で触媒活性を比較した場合に、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回又は10回再利用された後に、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の活性を保持する。一部の変形では、さらなるオリゴ糖組成物の生成における単離された触媒の触媒活性は、第1のオリゴ糖組成物の生成における触媒の触媒活性の、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%である。一部の変形では、さらなるオリゴ糖組成物の生成における残留触媒の触媒活性は、第1のオリゴ糖組成物の生成における触媒の触媒活性の、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%である。
【0276】
本明細書で使用する場合、「触媒活性」は、反応剤のモル変換率に対する有効な一次速度定数である、k=-ln(1-X(t))/tを指す。時間tにおける反応剤Aのモル変換率は、X
A(t)=1-mol(A,t)/mol(A,0)として定義され、式中、mol(A,t)は、時間tにおいて反応混合物中に存在している種Aのモル数を指し、mol(A,0)は、反応の開始時、t=0において存在している種Aのモル数を指す。実際には、反応剤Aのモル数は、単一反応サイクルの間の、時間t
1、t
2、t
3、・・・、t
nにおけるいくつかの点で測定されることが多く、対応する時間における、変換率X
A(t
1)、X
A(t
2)、・・・X
A(t
n)を算出するために使用される。次に、一次速度定数kは、X
A(t)に関するデータをフィッティングすることによって、算出される。
【0277】
本明細書で使用する場合、反応「サイクル」は、触媒の一連の使用の中での使用の1つの期間を指す。例えば、回分法では、反応サイクルは、反応剤及び触媒を反応器システムに投入するステップ、反応剤を変換させるのに適した条件下で反応物を加熱するステップ、特定の滞留時間、反応条件を維持するステップ、触媒から反応生成物を分離するステップ、及び再使用するために触媒を回収するステップのうちの個別のステップに相当する。連続法では、1サイクルは、連続法の操作中の単一反応器の空間時間を指す。例えば、1時間あたり、200リットルの連続体積流量を有する1,000リットルの反応器では、連続反応器の空間時間は2時間であり、連続操作の最初の2時間が第1の反応サイクルであり、連続操作の次の2時間が第2の反応サイクルになる、などである。したがって、本明細書に記載されている触媒の再利用方法は、触媒が複数の反応サイクルにわたり使用されて、オリゴ糖組成物を含む反応混合物を生成する、連続法を含む。
【0278】
本明細書で使用する場合、触媒の「活性の喪失」又は「活性喪失」は、連続サイクル間の触媒活性の平均的な低下率によって決定される。例えば、反応サイクル1における触媒活性がk(1)であり、反応サイクル2における触媒活性がk(2)である場合、サイクル1とサイクル2との間の触媒活性の喪失は、[k(2)-k(1)]/k(1)と算出される。次に、N回の反応サイクルにわたる、活性の喪失は、1サイクルあたりの喪失率の単位で測定され、
【0280】
一部の変形では、さらなる供給原料糖の変換に関する速度定数は、第1の反応における反応剤である供給原料糖の変換に関する速度定数より20%未満低い。ある種の変形では、さらなる供給原料糖の変換に関する速度定数は、第1の反応における反応剤である供給原料糖の変換に関する速度定数より、15%未満、12%未満、10%未満、8%未満、6%未満、4%未満、2%未満、又は1%未満低い。一部の変形では、活性の喪失は、1サイクルあたり20%未満、1サイクルあたり15%未満、1サイクルあたり10%未満、1サイクルあたり8%未満、1サイクルあたり4%未満、1サイクルあたり2%未満、1サイクルあたり1%未満、1サイクルあたり0.5%未満、1サイクルあたり0.2%未満である。
【0281】
他の変形では、さらなる官能基化化合物の変換に関する速度定数は、第1の反応における官能基化化合物の変換に関する速度定数よりも20%未満低い。ある種の変形では、さらなる官能基化化合物の変換に関する速度定数は、第1の反応における官能基化化合物の変換に関する速度定数よりも、15%未満、12%未満、10%未満、8%未満、6%未満、4%未満、2%未満、又は1%未満低い。一部の変形では、活性の喪失は、1サイクルあたり20%未満、1サイクルあたり15%未満、1サイクルあたり10%未満、1サイクルあたり8%未満、1サイクルあたり4%未満、1サイクルあたり2%未満、1サイクルあたり1%未満、1サイクルあたり0.5%未満、1サイクルあたり0.2%未満である。
【0282】
本明細書で使用する場合、「触媒寿命」は、触媒粒子が、さらなる反応剤である供給原料糖の変換をもはや有効に触媒しなくなるまで、触媒粒子を再使用することができる、平均サイクル数を指す。触媒寿命は、活性の喪失の逆数として算出される。例えば、活性の喪失が1サイクルあたり1%である場合、触媒寿命は100サイクルである。一部の変形では、触媒寿命は、少なくとも1サイクル、少なくとも2サイクル、少なくとも10サイクル、少なくとも50サイクル、少なくとも100サイクル、少なくとも200サイクル、少なくとも500サイクルである。
【0283】
ある種の実施形態では、反応中の触媒の総質量の一部は、反応サイクル間に取り除くことができ、新しい触媒により置きかえることができる。例えば、一部の変形では、触媒の質量の0.1%を反応サイクル間に置きかえることができ、触媒の質量の1%を反応サイクル間に置きかえることができ、触媒の質量の2%を反応サイクル間に置きかえることができ、触媒の質量の5%を反応サイクル間に置きかえることができ、触媒の質量の10%を反応サイクル間に置きかえることができ、又は触媒の質量の20%を反応サイクル間に置きかえることができる。
【0284】
本明細書で使用する場合、「触媒の構成割合」は、反応サイクル間に、新しい触媒に置きかえられる触媒質量の率(fraction)を指す。
【0285】
結合のリファクタリング
本明細書に記載されている方法において使用される糖は、通常、α-1,4結合を有しており、本明細書に記載されている方法において反応剤として使用される場合、α-1,4-結合の少なくとも一部は、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合に変換される。
【0286】
したがって、ある種の態様では、
供給原料糖と触媒とを合わせて、反応混合物を形成するステップであって、
供給原料糖が、α-1,4結合を含み、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ、及び
供給原料糖中のα-1,4結合の少なくとも一部を、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合からなる群から選択される、1つ以上の非α-1,4結合に変換して、反応混合物の少なくとも一部から、オリゴ糖組成物を生成するステップ
による、オリゴ糖組成物を生成する方法が提供される。
【0287】
α-1,4結合は、本明細書において、α(1,4)結合とも称されること、及び同様に、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合は、それぞれ、β(1,4)、α(1,3)、β(1,3)、α(1,6)、及びβ(1,6)結合とも呼ぶことができることが全般的に理解されるものとする。
【0288】
別の変形では、主に1つの種類のグリコシド結合を有する多糖を様々なグリコシド結合を混合して有する多糖に変換する方法が本明細書において記載されている。一実施形態では、本明細書に記載されている方法において使用される多糖は、通常、α-1,4結合を有しており、本明細書に記載されている方法において反応剤として使用される場合、α-1,4-結合の少なくとも一部は、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合に変換される。
【0289】
したがって、ある種の態様では、
α-1,4多糖と触媒とを接触させるステップであって、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ、及び
α-1,4多糖中のα-1,4結合の少なくとも一部を、α-1,2結合、β-1,2結合、α-1,3結合、β-1,3結合、β-1,4結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合からなる群から選択される、1つ以上の非α-1,4結合に変換して、α1,4多糖の少なくとも一部から、連結基を混合して有する多糖を生成するステップによって、α-1,4多糖を、連結基を混合して有する多糖に変換する方法が提供される。一部の変形では、1つ以上の非α-1,4結合は、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合からなる群から選択される。
【0290】
一部の実施形態では、α-1,4多糖の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%は、α-1,4結合を含む。一部の変形では、α-1,4多糖はデンプンを含む。ある種の変形では、α-1,4多糖はデンプンである。
【0291】
一部の実施形態では、生成される連結基を混合して有する多糖は、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、少なくとも4つ以上、少なくとも5つ以上、又は少なくとも6つ以上、又はそれより多くの非α-1,4グリコシド結合の種類を含む。一部の変形では、非α-1,4グルコシド結合の種類は、α-1,2結合、β-1,2結合、α-1,3結合、β-1,3結合、β-1,4結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合からなる群から選択される。
【0292】
他の実施形態では、生成される多糖の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも99%は、非α-1,4結合を混合して含む。
【0293】
α-1,4結合は、本明細書において、α(1,4)結合とも称されること、及び同様に、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合は、それぞれ、β(1,4)、α(1,3)、β(1,3)、α(1,6)、及びβ(1,6)結合と呼ぶことができることが全般的に理解されるものとする。
【0294】
オリゴ糖組成物
本明細書に記載されている方法のいずれかによって得られる、オリゴ糖(官能基化オリゴ糖を含む)、及びオリゴ糖組成物(官能基化オリゴ糖組成物を含む)もまた、本明細書において提供される。
【0295】
本明細書に記載されている方法から生成されるオリゴ糖は、1種以上の糖の選択、及び使用される反応条件の両方に依存する。反応生成物のオリゴ糖含量は、以下の実施例の項目において記載されている通り、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と分光光度法とを組合せることによって決定することができる。例えば、オリゴ糖に関する平均重合度(DP)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10〜15、及び15超の、無水糖のモノマー単位を含有する、種の数平均として決定することができる。
【0296】
一部の実施形態では、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせた後(例えば、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)の、1種以上のオリゴ糖に関するオリゴ糖の重合度(DP)分布は、DP2=0%〜40%(例えば、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は2%未満)、又は10%〜30%若しくは15%〜25%であり、DP3=0%〜20%(例えば、15%未満、10%未満、5%未満)、又は5%〜15%であり、DP4+=15%超、20%超、30%超、40%超、50%超、又は15%〜75%、20%〜40%若しくは25%〜35%である。
【0297】
一部の実施形態では、1種以上の糖、オリゴ糖組成物、又はそれらの組合せと官能基化化合物及びポリマー触媒とを合わせた後(例えば、ポリマー触媒と合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)の、官能基化オリゴ糖組成物に関するオリゴ糖の重合度(DP)分布は、DP2=0%〜40%(例えば、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は2%未満)、又は10%〜30%若しくは15%〜25%であり、DP3=0%〜20%(例えば、15%未満、10%未満、5%未満)、又は5%〜15%であり、DP4+=15%超、20%超、30%超、40%超、50%超、又は15%〜75%、20%〜40%若しくは25%〜35%である。
【0298】
一部の実施形態では、1種以上の糖と触媒とを合わせた後(例えば、1種以上の糖と触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)の、1種以上のオリゴ糖に関するオリゴ糖の重合度(DP)分布は、表1Aのエントリー(1)〜(192)のいずれか1つである。
【0300】
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法により生成される、官能基化オリゴ糖組成物を含む、オリゴ糖組成物の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、又は少なくとも100%は、230〜10,000g/mol、420〜9,000g/mol、500〜8,000g/molの数平均分子量を有する。一実施形態では、オリゴ糖組成物の少なくとも10%は、500〜8,000g/molの数平均分子量を有する。
【0301】
本明細書に記載されている方法における、官能基化オリゴ糖を含む、1種以上のオリゴ糖への1種以上の糖の変換収率は、例えば、以下の実施例の項目において記載されている通り決定することができる。一部の実施形態では、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせた後(例えば、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)に、DP>1を有する1種以上のオリゴ糖への変換収率は、約50%超(例えば、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超、又は約98%超)である。一部の実施形態では、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせた後(例えば、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)に、>DP2である1種以上のオリゴ糖への変換収率は、30%超(例えば、35%超、40%超、45%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、又は98%超)である。
【0302】
以下の実施例に示されている通り、本明細書に記載されている方法は、既存の触媒と比較した場合、顕著に低いレベルの分解生成物をもたらし、比較的高い選択率となる。糖分解生成物へのモル収率及び選択率は、例えば、以下の実施例の項目において記載されている通り、決定することができる。一部の実施形態では、1種以上の糖及び1つ以上の官能基化化合物(該当する場合)とポリマー触媒とを合わせた後(例えば、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)の糖分解生成物の量は、約24%未満(例えば、約23%未満、約22%未満、約21%未満、約20%未満、約19%未満、約18%未満、約17%未満、約16%未満、約15%未満、約14%未満、約13%未満、約12%未満、約11%未満、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、約0.75%未満、約0.5%未満、約0.25%未満、又は約0.1%未満)であり、例えば約24%未満の1,6-無水グルコース(レボグルコサン)、5-ヒドロキシメチルフルフラール、2-フルアルデヒド、酢酸、ギ酸、レブリン酸及び/若しくはヒューミンのうちのいずれか1つ又は組合せである。一部の実施形態では、1種以上の糖及び1つ以上の官能性化合物(該当する場合)とポリマー触媒とを合わせた後(例えば、1種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後)のオリゴ糖(官能基化オリゴ糖を含む)生成物へのモル選択率は、約86%超(例えば、約87%超、約88%超、約89%超、約90%超、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約97%超、約98%超、約99%超、約99.5%超、又は約99.9%超)である。一実施形態では、1種以上の糖及び1つ以上の官能性化合物(該当する場合)とポリマー触媒とを合わせた後の官能基化オリゴ糖を含む、オリゴ糖へのモル選択率は、約86%超である。
【0303】
消化性
一部の変形では、「消化性」は、ヒト又は動物の胃及び/又は小腸が化合物を消化(例えば、加水分解)する能力を指す。消化に抵抗性がある化合物には、例えば、食物繊維が含まれる。本明細書に記載されている方法により生成される1種以上のオリゴ糖の消化性は、例えば、インビトロ方法であるAOAC2009.01、又はインビトロのエングリストアッセイ(Englyst Assay)によって、当業者に公知の標準法によって決定することができる。AOAC2009.01は、食物繊維である炭水化物組成物の量を決定することができる酵素アッセイである。Official Methods of Analysis of AOAC International、AOAC International、Gaithersberg、米国を参照されたい。エングリストアッセイは、迅速に消化可能な、ゆっくりと消化可能な、又は消化に抵抗性を示す炭水化物組成物の量を決定することができる酵素アッセイである。European Journal of Clinical Nutrition(1992年) 46巻、Suppl. 2、S33〜S60頁を参照されたい。
【0304】
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法によって生成される1種以上のオリゴ糖の50%超(例えば、55%超、60%超、70%超、80%超、90%超、99%超)が食物繊維である。一部の実施形態では、3以上のDPを有するオリゴ糖組成物の50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は1%未満が、2のDPを有するオリゴ糖及び/又は単糖に加水分解される。
【0305】
ガラス転移温度
一部の変形では、「ガラス転移」は、ある化合物の、硬質状態及び比較的脆弱な状態から軟質な可撓性状態への可逆的転移を指す。一部の変形では、「ガラス転移温度」は、示差走査熱量測定によって決定される温度を指す。
【0306】
物質のガラス転移温度は、その物質に所望の特徴をもたらすことができる、かつ/又はその物質を含む組成物に所望の特徴をもたらすことができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法を使用して、特定のガラス転移温度を有する、又はガラス転移温度範囲内の、1種以上のオリゴ糖を生成する。一部の変形では、本明細書に記載されている方法により生成される1種以上のオリゴ糖(官能基化オリゴ糖を含む)のガラス転移温度は、1種以上のオリゴ糖に所望の特徴(例えば、食感、貯蔵、又は加工性の特徴)をもたらす。ある種の変形では、1種以上のオリゴ糖のガラス転移温度は、1種以上のオリゴ糖を含む組成物に所望の特徴(例えば、食感、貯蔵、又は加工性の特徴)をもたらす。
【0307】
一部の実施形態では、1種以上のオリゴ糖又は官能基化オリゴ糖のガラス転移温度は、6%未満の水分含量を有する乾燥粉末形態で調製される場合、少なくとも0セルシウス度、少なくとも10セルシウス度、少なくとも20セルシウス度、少なくとも30セルシウス度、少なくとも40セルシウス度、少なくとも50セルシウス度、少なくとも60セルシウス度、少なくとも70セルシウス度、少なくとも80セルシウス度、少なくとも90セルシウス度、又は少なくとも100セルシウス度である。ある種の実施形態では、1種以上のオリゴ糖又は官能基化オリゴ糖のガラス転移温度は、40セルシウス度〜80セルシウス度である。
【0308】
吸湿性
一部の変形では、「吸湿性」は、化合物が周辺環境から水分子を引きつけて保持する能力を指す。物質の吸湿性は、その物質に所望の特徴をもたらすことができる、かつ/又はその物質を含む組成物に所望の特徴をもたらすことができる。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法を使用して、特定の吸湿性値、又は吸湿性値の範囲を有する1種以上のオリゴ糖を生成する。一部の変形では、本明細書に記載されている方法により生成される1種以上のオリゴ糖の吸湿性は、1種以上のオリゴ糖に所望の特徴(例えば、食感、貯蔵、又は加工性の特徴)をもたらす。ある種の変形では、1種以上のオリゴ糖(官能基化オリゴ糖を含む)の吸湿性は、1種以上のオリゴ糖を含む組成物に所望の特徴(例えば、食感、貯蔵、又は加工性の特徴)をもたらす。
【0309】
1種以上のオリゴ糖を含む、組成物の吸湿性は、一定の水分活性雰囲気(例えば、一定の相対湿度に保持されているデシケーター)中での平衡後の、組成物の質量増加を測定することにより決定することができる。
【0310】
一部の実施形態では、1種以上のオリゴ糖の吸湿性は、少なくとも0.6の水分活性において少なくとも5%の水分含量、少なくとも0.6の水分活性において少なくとも10%の水分含量、少なくとも0.6の水分活性において少なくとも15%の水分含量、少なくとも0.6の水分活性において少なくとも20%の水分含量、又は少なくとも0.6の水分活性において少なくとも30%の水分含量である。ある種の実施形態では、1種以上のオリゴ糖の吸湿性は、少なくとも0.6の水分活性において、5%の水分含量〜15%の水分含量である。
【0311】
繊維含量
一部の変形では、「食物繊維」は、少なくとも3の重合度を有する炭水化物(すなわち、オリゴ糖又は多糖)であって、ヒト又は動物において、胃又は小腸中の酵素(例えば、α-アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、及びプロテアーゼ)によって、その構成糖へと有効に加水分解されない、炭水化物を指す。一部の実施形態では、食物繊維は水に不溶である。他の実施形態では、食物繊維は水に可溶である。ある種の実施形態では、食物繊維は、少なくとも10Brix、少なくとも20Brix、少なくとも30Brix、少なくとも40Brix、少なくとも50Brix、少なくとも60Brix、少なくとも70Brix、少なくとも80Brix、又は少なくとも80Brixの最大濃度まで水に可溶である。一実施形態では、食物繊維は、75〜90Brixの最大濃度で可溶である。
【0312】
例えば、本明細書に記載されている1種以上のオリゴ糖の食物繊維含量を含む、組成物の食物繊維含量は、インビトロ方法であるAOAC2009.01(Official Methods of Analysis of AOAC International、AOAC International、Gaithersberg、米国)によって決定され、少なくとも3の重合度(DP)を有し、酵素:α-アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、及びプロテアーゼの組合せにより加水分解されない、組成物中のオリゴ糖の画分を定量することができる。
【0313】
一部の実施形態では、1種以上のオリゴ糖の食物繊維含量は、乾燥質量基準で少なくとも50%、乾燥質量基準で少なくとも60%、乾燥質量基準で少なくとも70%、乾燥質量基準で少なくとも80%、又は乾燥質量基準で少なくとも90%である。ある種の実施形態では、1種以上のオリゴ糖の食物繊維含量は、乾燥質量基準で70%〜80%である。
【0314】
一部の実施形態では、1種以上の糖と触媒とを合わせることによって生成される(例えば、1種以上の糖と触媒とを合わせて、2時間後、3時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、又は48時間後の)オリゴ糖組成物の、平均重合度(DP)、ガラス転移温度(Tg)、吸湿性、及び繊維含量は、表1Bのエントリー(1)〜(180)のいずれか1つである。
【0316】
一態様では、本明細書に記載されている1種以上のオリゴ糖及び本明細書に記載されているポリマー触媒を含む組成物が提供される。一部の実施形態では、本組成物は溶媒(例えば、水)をさらに含む。
【0317】
さらに別の態様では、本明細書に記載されているポリマー触媒、本明細書に記載されている1種以上のオリゴ糖、及び本明細書に記載されている1種以上の残留糖を含む組成物が提供される。
【0318】
実施形態の列挙
下記に列挙される実施形態は、本発明の一部の態様の代表である。
【0319】
1. 1種以上の糖と触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成する反応混合物を形成するステップであって、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は
触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ
を含む、1種以上のオリゴ糖を生成する方法。
【0320】
2. 触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含む、実施形態1に記載の方法。
【0321】
3. 酸性モノマーがそれぞれ、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸を含む、実施形態1又は2に記載の方法。
【0322】
4. ブレンステッド-ローリー酸が、出現毎に、スルホン酸、ホスホン酸、酢酸、イソフタル酸、ボロン酸、及びペルフルオロ化酸(perfluorinated acid)からなる群から独立して選択される、実施形態3に記載の方法。
【0323】
5.酸性モノマーの1つ以上が、ポリマー主鎖に直接連結されている、実施形態1〜4のいずれか1つの実施形態に記載の方法。
【0324】
6. 酸性モノマーの1つ以上が、ブレンステッド-ローリー酸をポリマー主鎖に連結するリンカーを含む、実施形態3又は4に記載の方法。
【0325】
7. リンカーが、出現毎に、非置換又は置換アルキレン、非置換又は置換シクロアルキレン、非置換又は置換アルケニレン、非置換又は置換アリーレン、非置換又は置換ヘテロアリーレン、非置換又は置換アルキレンエーテル、非置換又は置換アルキレンエステル、及び非置換又は置換アルキレンカルバメートからなる群から独立して選択される、実施形態6に記載の方法。
【0326】
8. ブレンステッド-ローリー酸及びリンカーが側鎖を形成しており、各側鎖が、
【0327】
【化19】
からなる群から独立して選択される、実施形態6の方法。
【0328】
9. イオン性モノマーがそれぞれ、少なくとも1つの窒素含有陽イオン性基又は少なくとも1つのリン含有陽イオン性基を独立して含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の方法。
【0329】
10. 窒素含有陽イオン性基が、出現毎に、ピロリウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、ピリジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラジジミウム、チアジニウム、モルホリニウム、ピペリジニウム、ピペリジニウム、及びピロリジニウムからなる群から独立して選択される、実施形態9に記載の方法。
【0330】
11. リン含有陽イオン性基が、出現毎に、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリエチルホスホニウム、トリプロピルホスホニウム、トリブチルホスホニウム、トリクロロホスホニウム、及びトリフルオロホスホニウムからなる群から独立して選択される、実施形態9に記載の方法。
【0331】
12. イオン性モノマーの1つ以上が、ポリマー主鎖に直接連結されている、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
【0332】
13. イオン性モノマーの1つ以上が、窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基をポリマー主鎖に連結するリンカーを含む、実施形態9〜11のいずれか1つに記載の方法。
【0333】
14. リンカーが、出現毎に、非置換又は置換アルキレン、非置換又は置換シクロアルキレン、非置換又は置換アルケニレン、非置換又は置換アリーレン、非置換又は置換ヘテロアリーレン、非置換又は置換アルキレンエーテル、非置換又は置換アルキレンエステル、及び非置換又は置換アルキレンカルバメートからなる群から独立して選択される、実施形態13に記載の方法。
【0334】
15. 窒素含有陽イオン性基及びリンカーが側鎖を形成しており、各側鎖が、
【0335】
【化20】
からなる群から独立して選択される、実施形態13に記載の方法。
【0336】
16. リン含有陽イオン性基及びリンカーが側鎖を形成しており、各側鎖が、
【0337】
【化21】
からなる群から独立して選択される、実施形態13に記載の方法。
【0338】
17. ポリマー主鎖が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリフェノール-アルデヒド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカプロラクタム、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリアルキレンアンモニウム、ポリアルキレンジアンモニウム、ポリアルキレンピロリウム、ポリアルキレンイミダゾリウム、ポリアルキレンピラゾリウム、ポリアルキレンオキサゾリウム、ポリアルキレンチアゾリウム、ポリアルキレンピリジニウム、ポリアルキレンピリミジニウム、ポリアルキレンピラジニウム、ポリアルキレンピラジジミウム、ポリアルキレンチアジニウム、ポリアルキレンモルホリニウム、ポリアルキレンピペリジニウム、ポリアルキレンピペリジニウム、ポリアルキレンピロリジニウム、ポリアルキレントリフェニルホスホニウム、ポリアルキレントリメチルホスホニウム、ポリアルキレントリエチルホスホニウム、ポリアルキレントリプロピルホスホニウム、ポリアルキレントリブチルホスホニウム、ポリアルキレントリクロロホスホニウム、ポリアルキレントリフルオロホスホニウム、及びポリアルキレンジアゾリウムからなる群から選択される、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の方法。
【0339】
18. ポリマーが架橋されている、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
【0340】
19. 酸性モノマー及び陽イオン性モノマーが、交互配列又はモノマーのブロックでランダムに配列されている、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
【0341】
20. 各ブロックが、20個以下のモノマーを有する、実施形態19に記載の方法。
【0342】
21. ポリマーが、ポリマー主鎖に連結されている疎水性モノマーをさらに含み、各疎水性モノマーが疎水性基を含む、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の方法。
【0343】
22. 疎水性基が、出現毎に、非置換若しくは置換アルキル、非置換若しくは置換シクロアルキル、非置換若しくは置換アリール、又は非置換若しくは置換ヘテロアリールからなる群から独立して選択される、実施形態21に記載の方法。
【0344】
23. 疎水性基が、ポリマー主鎖に直接連結されている、実施形態21又は22に記載の方法。
【0345】
24. ポリマーが、ポリマー主鎖に連結されている酸性-イオン性モノマーをさらに含み、各酸性-イオン性モノマーがブレンステッド-ローリー酸及び陽イオン性基を含む、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の方法。
【0346】
25. 陽イオン性基が、窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基である、実施形態24に記載の方法。
【0347】
26. 酸性-イオン性モノマーの1つ以上がそれぞれ、ブレンステッド-ローリー酸又は陽イオン性基をポリマー主鎖に連結するリンカーをさらに含む、実施形態24又は25に記載の方法。
【0348】
27. リンカーが、出現毎に、非置換又は置換アルキレン、非置換又は置換シクロアルキレン、非置換又は置換アルケニレン、非置換又は置換アリーレン、非置換又は置換ヘテロアリーレン、非置換又は置換アルキレンエーテル、非置換又は置換アルキレンエステル、及び非置換又は置換アルキレンカルバメートからなる群から独立して選択される、実施形態26に記載の方法。
【0349】
28. ブレンステッド-ローリー酸、陽イオン性基及びリンカーが側鎖を形成しており、各側鎖が、
【0350】
【化22】
からなる群から独立して選択される、実施形態26に記載の方法。
【0351】
29. ポリマーが、ポリマー1グラムあたり、0.01〜20mmol(例えば、1グラムあたり0.01〜10mmol、1グラムあたり0.1〜5mmol、及び1グラムあたり0.1〜3.0mmol)のブレンステッド-ローリー酸の総量を有する、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の方法。
【0352】
30. 酸性モノマーの少なくとも一部がスルホン酸を含む、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の方法。
【0353】
31. ポリマー中のスルホン酸の総量が、ポリマー1グラムあたり0.05〜10mmolである、実施形態30に記載の方法。
【0354】
32. 酸性モノマーの少なくとも一部がホスホン酸を含む、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の方法。
【0355】
33. ポリマー中のホスホン酸の総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜12mmolである、実施形態32に記載の方法。
【0356】
34. 酸性モノマーの少なくとも一部が酢酸を含む、実施形態1〜33のいずれか1つに記載の方法。
【0357】
35. ポリマー中の酢酸の総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜12mmolである、実施形態34に記載の方法。
【0358】
36. 酸性モノマーの少なくとも一部がイソフタル酸を含む、実施形態1〜35のいずれか1つに記載の方法。
【0359】
37. ポリマー中のイソフタル酸の総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜5mmolである、実施形態36に記載の方法。
【0360】
38. 酸性モノマーの少なくとも一部がボロン酸を含む、実施形態1〜37のいずれか1つに記載の方法。
【0361】
39. ポリマー中のボロン酸の総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜20mmolである、実施形態38に記載の方法。
【0362】
40. 酸性モノマーの少なくとも一部がペルフルオロ化酸を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の方法。
【0363】
41. ポリマー中の過フルオロ化酸の総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜5mmolである、実施形態40に記載の方法。
【0364】
42. イオン性モノマーがそれぞれ、窒素含有陽イオン性基又はリン含有陽イオン性基のそれぞれに対する対イオンをさらに含む、実施形態1〜41のいずれか1つに記載の方法。
【0365】
43. 対イオンが、出現毎に、ハロゲン化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、ギ酸イオン、酢酸イオン、又は有機スルホン酸イオンからなる群から独立して選択される、実施形態42に記載の方法。
【0366】
44. ポリマーが、ポリマー1グラムあたり、0.01〜10mmolの、窒素含有陽イオン性基及び対イオンの総量、又はリン含有陽イオン性基及び対イオンの総量を有する、実施形態42又は43に記載の方法。
【0367】
45. イオン性モノマーの少なくとも一部がイミダゾリウムを含む、実施形態42〜44のいずれか1つに記載の方法。
【0368】
46. ポリマー中のイミダゾリウム及び対イオンの総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜8mmolである、実施形態45に記載の方法。
【0369】
47. イオン性モノマーの少なくとも一部がピリジニウムを含む、実施形態42〜46のいずれか1つに記載の方法。
【0370】
48. ポリマー中のピリジニウム及び対イオンの総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜8mmolである、実施形態47に記載の方法。
【0371】
49. イオン性モノマーの少なくとも一部がトリフェニルホスホニウムを含む、実施形態42〜48のいずれか1つに記載の方法。
【0372】
50. ポリマー中のトリフェニルホスホニウム及び対イオンの総量が、ポリマー1グラムあたり0.01〜5mmolである、実施形態49に記載の方法。
【0373】
51. ポリマーが、
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムニトレート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムニトレート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムヨージド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムブロミド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムホルメート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-クロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-サルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-アセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ニトレート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-クロリド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ブロミド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-ヨージド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-サルフェート-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-アセテート-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムホルメート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-4-ボロニル-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムニトレート-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルクロリド-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルクロリド-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルクロリド-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン];
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムアセテート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムニトレート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(スチレン-co-4-ビニルベンゼンホスホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムアセテート-co-ジビニルベンゼン);
ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムクロリド-co-ブチルイミダゾリウムサルフェート-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸);
ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムサルフェート-co-ブチルイミダゾリウムサルフェート-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸);
ポリ(ベンジルアルコール-co-4-ビニルベンジルアルコールスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンジルアルコール);及び
ポリ(ベンジルアルコール-co-4-ビニルベンジルアルコールスルホン酸-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンジルアルコール)
からなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
【0374】
52. ポリマーが、水又は有機溶媒に実質的に不溶である、実施形態1〜51のいずれか1つに記載の方法。
【0375】
53. 触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、実施形態1に記載の方法。
【0376】
54. 固体担体が、物質を含み、物質が、カーボン、シリカ、シリカゲル、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、クレイ、ケイ酸マグネシウム、炭化ケイ素、ゼオライト、セラミックス、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、実施形態53に記載の方法。
【0377】
55. 酸性部位がそれぞれ、少なくとも1つのブレンステッド-ローリー酸を有する、実施形態53又は54に記載の方法。
【0378】
56. イオン性部位がそれぞれ、少なくとも1つの窒素含有陽イオン性基若しくは少なくとも1つのリン含有陽イオン性基、又はそれらの組合せを独立して有する、実施形態53〜55のいずれか1つに記載の方法。
【0379】
57. 触媒が、1サイクルあたり1%未満の触媒活性喪失を有する、実施形態53〜55のいずれか1つに記載の方法。
【0380】
58. 1種以上の糖が、1種以上の単糖及び/又は二糖である、実施形態1〜57のいずれか1つに記載の方法。
【0381】
59. 1種以上の糖が、1種以上のC5又はC6単糖(例えば、1種以上のC5単糖又は1種以上のC6単糖)である、実施形態1〜57のいずれか1つに記載の方法。
【0382】
60. 1種以上の糖が、グルコース、ガラクトース、マンノース、ラクトース、フルクトース、キシロース、アラビノース(例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース、ラクトースから選択される1種以上の糖、又は例えば、フルクトース、キシロース、アラビノースから選択される1種以上の糖)、又はそれらの対応する糖アルコールから選択される、実施形態1〜57のいずれか1つの記載の方法。
【0383】
61. 2種以上の糖とポリマー触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成するステップを含む、実施形態1〜52のいずれか1つに記載の方法。
【0384】
62. 2種以上の糖が、グルコース、ガラクトース、マンノース及びラクトース(例えば、グルコース及びガラクトース)から選択される、実施形態61に記載の方法。
【0385】
63. ポリマー触媒と1種以上の糖の重量比が、約0.1g/g〜約50g/g(例えば、約0.1g/g〜約5g/g、約0.5g/g〜約1.0g/g、約0.1g/g〜約0.6g/g、約0.2g/g〜約0.5g/g、又は約0.25g/g〜約0.5g/g)である、実施形態1〜52のいずれか1つに記載の方法。
【0386】
64. 反応混合物が水性溶媒を含む、実施形態1〜63のいずれか1つに記載の方法。
【0387】
65. 水性溶媒が、反応混合物の約50%未満(質量基準)、例えば、約40%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%、若しくは約5%未満、又は約5%〜約25%、若しくは約10%〜約20%、又は約10%〜約50%、例えば、約15%〜約40%、約20%〜約35%、若しくは約25%〜約30%である、実施形態68に記載の方法。
【0388】
66. 反応混合物から水性溶媒の少なくとも一部を除去する(例えば、吸引ろ過などによって、少なくとも、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約97%、約99%、又は約100%のうちのいずれかを除去する)ステップをさらに含む、実施形態64又は65に記載の方法。
【0389】
67. 1種以上の糖と触媒とを合わせるステップの3時間後における、1種以上のオリゴ糖に関するオリゴ糖の重合度(DP)分布が、
DP2=0%〜40%、例えば40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、若しくは2%未満又は10%〜30%若しくは15%〜25%、
DP3=0%〜20%、例えば15%未満、10%未満、5%未満、又は5%〜15%、及び
DP4+=15%超、20%超、30%超、40%超、50%超、又は15%〜75%、20%〜40%若しくは25%〜35%
である、実施形態1〜66のいずれか1つに記載の方法。
【0390】
68. 1種以上の糖と触媒とを合わせるステップの3時間後における、1種以上のオリゴ糖に関するオリゴ糖の重合度(DP)分布が、表1のエントリー(1)〜(179)のいずれか1つである、実施形態1〜67のいずれか1つに記載の方法。
【0391】
69. 1種以上の糖と触媒とを合わせるステップの3時間後における、1種以上のオリゴ糖への変換収率が、約50%超(例えば、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超、又は約98%超)である、実施形態1〜68のいずれか1つに記載の方法。
【0392】
70. 1種以上の糖と触媒とを合わせるステップの3時間後における>DP2である1種以上のオリゴ糖への変換収率が、30%超(例えば、35%超、40%超、45%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、又は98%超)である、実施形態1〜69のいずれか1つに記載の方法。
【0393】
71. 1種以上の糖と触媒とを合わせるステップの3時間後における、糖分解生成物の量が、約10%未満(例えば、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、約0.75%未満、約0.5%未満、約0.25%未満、又は約0.1%未満)、例えば約10%未満の1,6-無水グルコース(レボグルコサン)、5-ヒドロキシメチルフルフラール、2-フルアルデヒド、酢酸、ギ酸、レブリン酸及び/又はヒューミンのいずれか1つ又は組合せである、実施形態1〜70のいずれか1つに記載の方法。
【0394】
72. 1種以上のオリゴ糖を単離するステップをさらに含む、実施形態1〜71のいずれか1つに記載の方法。
【0395】
73. 1種以上のオリゴ糖を単離するステップが、触媒の少なくとも一部から1種以上のオリゴ糖の少なくとも一部を(例えば、吸引ろ過によって)分離するステップを含む、実施形態72に記載の方法。
【0396】
74. 1種以上のオリゴ糖を単離するステップが、任意の未反応糖の少なくとも一部から1種以上のオリゴ糖の少なくとも一部を(例えば、クロマトグラフィーによって)分離するステップをさらに含む、実施形態73に記載の方法。
【0397】
75. 方法を、連続回分法で繰り返し、分離される触媒を、1種以上の糖とさらに接触させることにより再利用する、実施形態74に記載の方法。
【0398】
76. 触媒を、少なくとも、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回又は10回再利用する、実施形態75に記載の方法。
【0399】
77. 触媒が、再利用前と同一の条件下で触媒活性を比較した場合に、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回又は10回の再利用後に、少なくとも80%の活性(例えば、少なくとも、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%の活性)を保持する、実施形態76に記載の方法。
【0400】
78. 方法を、連続法として実施し、1種以上の糖と触媒とを合わせるステップ及び1種以上のオリゴ糖を単離するステップを同時に行う、実施形態72〜74のいずれか1つに記載の方法。
【0401】
79. a)1種以上の糖と触媒とを合わせて、1種以上のオリゴ糖を生成する反応混合物を形成するステップであって、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている複数の酸性モノマー及び複数の陽イオン性モノマーを含むか、又は
固体担持触媒媒が、固体担体、固体担体に結合されている複数の酸性部位、及び固体担体に結合されている複数のイオン性部位を含む、ステップ、
b)反応混合物から1種以上のオリゴ糖及び触媒を単離するステップ、及び
c)さらなる1種以上の糖と単離された触媒とを合わせて、さらなる1種以上のオリゴ糖を生成するさらなる反応混合物を形成するステップ
を含む、1種以上のオリゴ糖を生成する方法。
【0402】
80. 反応混合物から1種以上のオリゴ糖を単離するステップが、i)(例えば、吸引ろ過によって)触媒の少なくとも一部、及びii)(例えば、クロマトグラフィーによって)任意の未反応糖の少なくとも一部、から1種以上のオリゴ糖の少なくとも一部を分離するステップを含む、実施形態79に記載の方法。
【0403】
81. 反応混合物から触媒を単離するステップが、1種以上のオリゴ糖の少なくとも一部及び任意の未反応糖の少なくとも一部から、ポリマー触媒の少なくとも一部を(例えば、吸引ろ過によって)分離するステップを含む、実施形態79又は80に記載の方法。
【0404】
82. ステップc)の後に、ステップb)及びステップc)を、少なくとも1回(例えば、少なくとも、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回又は10回)繰り返す、実施形態79〜81のいずれか1つに記載の方法。
【0405】
83. 触媒が、再利用前と同一の条件下で触媒活性を比較した場合に、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回又は10回、単離された後に、少なくとも80%の活性(例えば、少なくとも、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%の活性)を保持する、実施形態79〜82のいずれか1つに記載の方法。
【0406】
84. 1種以上の糖と触媒とを合わせる温度を、約60〜約120セルシウス度(例えば、約80〜約115、約90〜約110、又は約95〜約105)に維持する、実施形態1〜83のいずれか1つに記載の方法。
【0407】
85. 合わせた1種以上の糖及び触媒を、少なくとも1時間(例えば、少なくとも、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、16時間、24時間、36時間、又は48時間、例えば1〜24時間、2〜12時間、3〜6時間)、反応させる、実施形態1〜84のいずれか1つに記載の方法。
【0408】
86. 実施形態1〜85のいずれか1つに記載の方法により得られる、オリゴ糖又はオリゴ糖組成物。
【0409】
87. 1種以上の糖から1種以上のオリゴ糖を調製するための、複数の酸性モノマー及び複数の陽イオン性モノマーを含むポリマー触媒(例えば、本明細書に記載されているポリマー触媒のいずれか1種)の使用。
【0410】
88. 1種以上の糖から1種以上のオリゴ糖を調製するための、複数の酸性部位及び複数の陽イオン性部位を含む固体担持触媒(例えば、本明細書に記載されている固体担持触媒のいずれか1種)の使用。
【0411】
89. 供給原料糖と触媒とを合わせて、反応混合物を形成するステップであって、
供給原料糖が、α-1,4結合を含み、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ、及び
供給原料糖中のα-1,4結合の少なくとも一部を、β-1,4結合、α-1,3結合、β-1,3結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合からなる群から選択される、1つ以上の非α-1,4結合に変換して、反応混合物の少なくとも一部から、オリゴ糖組成物を生成するステップ
を含む、オリゴ糖組成物を生成する方法。
【0412】
90. a)1種以上の糖と触媒とを合わせて、第1の生成物混合物を生成するステップであって、
第1の生成物混合物が、第1のオリゴ糖組成物及び残留触媒を含む、ステップ、
b)生成物混合物から残留触媒の少なくとも一部を単離するステップ、及び
c)さらなる1種以上の糖と単離された残留触媒とを合わせて、さらなる生成物混合物を生成するステップであって、
さらなる生成物混合物が、さらなるオリゴ糖組成物を含み、
さらなるオリゴ糖組成物の生成における単離された残留触媒の触媒活性が、第1のオリゴ糖組成物の生成における触媒の触媒活性の少なくとも30%である、ステップ
を含む、オリゴ糖組成物を生成する方法。
【0413】
91. a)1種以上の糖と触媒とを合わせて、第1の生成物混合物を生成するステップであって、
第1の生成物混合物が、第1のオリゴ糖組成物及び残留触媒を含み、
第1のオリゴ糖組成物のモル選択率が、少なくとも85%である、ステップ、
b)第1の生成物混合物から残留触媒の少なくとも一部を単離するステップ、
c)さらなる1種以上の糖と単離された残留触媒とを合わせて、さらなる生成物混合物を生成するステップであって、
さらなる生成物混合物が、さらなるオリゴ糖組成物を含み、
さらなるオリゴ糖組成物の生成における単離された触媒の触媒活性が、第1のオリゴ糖組成物の生成における触媒の触媒活性の少なくとも30%である、ステップ
を含む、オリゴ糖組成物を生成する方法。
【0414】
92. 触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は
触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、実施形態90又は91に記載の方法。
【0415】
93. 触媒の少なくとも一部を、ろ過若しくは相分離、又はそれらの組合せによって第1の生成物混合物から単離する、実施形態90〜92のいずれか1つに記載の方法。
【0416】
94. さらなるオリゴ糖組成物の選択率が、少なくとも85%である、実施形態90〜93のいずれか1つに記載の方法。
【0417】
95. 第1のオリゴ糖組成物の少なくとも10%が、3〜25の重合度を有する、実施形態90〜94のいずれか1つに記載の方法。
【0418】
96. さらなるオリゴ糖組成物の少なくとも10%が、3〜25の重合度を有する、実施形態90〜95のいずれか1つに記載の方法。
【0419】
97. 第1のオリゴ糖組成物の少なくとも10%が、230〜10,000g/molの数平均分子量を有する、実施形態90〜96のいずれか1つに記載の方法。
【0420】
98. さらなるオリゴ糖組成物の少なくとも10%が、230〜10,000g/molの数平均分子量を有する、実施形態90〜97のいずれか1つに記載の方法。
【0421】
99. 1種以上の糖と触媒とを合わせて、オリゴ糖組成物を生成するステップであって、
オリゴ糖組成物のモル選択率が、少なくとも85%であり、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は
触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ
を含む、オリゴ糖組成物を生成する方法。
【0422】
100. オリゴ糖組成物と1つ以上の官能基化化合物とを合わせて、官能基化オリゴ糖組成物を生成するステップであって
1つ以上の官能基化化合物が、カルボン酸、糖アルコール、アミノ酸、アミノ糖、アルコール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、ステップ
をさらに含む、実施形態99に記載の方法。
【0423】
101. 1種以上の糖と触媒及び1つ以上の官能基化化合物とを合わせて、官能基化オリゴ糖組成物を生成するステップであって、
1つ以上の官能基化化合物が、カルボン酸、糖アルコール、アミノ酸、アミノ糖、アルコール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、ステップ
を含む、官能基化オリゴ糖組成物を生成する方法。
【0424】
102. 官能基化オリゴ糖組成物のモル選択率が、少なくとも85%である、実施形態101に記載の方法。
【0425】
103. 1種以上の糖が、グルコース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、フルクトース、マンノース、ラクトース、マルトース、リボース、アロース、フコース、グリセルアルデヒド及びラムノースからなる群から独立して選択される、実施形態90〜102のいずれか1つに記載の方法。
【0426】
104. 1つ以上の官能基化化合物が、グルコサミン、ガラクトサミン、乳酸、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、酪酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アジピン酸、イソ酪酸、ギ酸、レブリン酸、吉草酸、イソ吉草酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、実施形態100〜103のいずれか1つに記載の方法。
【0427】
105. オリゴ糖組成物の少なくとも10%が、3〜25の重合度を有する、実施形態99、100、又は102〜104のいずれか1つに記載の方法。
【0428】
106. 官能基化オリゴ糖組成物の少なくとも10%が、3〜25の重合度を有する、実施形態100〜105のいずれか1つに記載の方法。
【0429】
107. オリゴ糖組成物の少なくとも10%が、230〜10,000g/molの数平均分子量を有する、実施形態99、100、又は102〜105のいずれか1つに記載の方法。
【0430】
108. 官能基化オリゴ糖組成物の少なくとも10%が、230〜10,000g/molの数平均分子量を有する、実施形態100〜107のいずれか1つに記載の方法。
【0431】
109. グリコシド結合によって連結されている単糖モノマー
を含むオリゴ糖組成物であって、
単糖モノマーが、C5単糖及びC6単糖からなる群から独立して選択され、
各グリコシド結合が、α-1,4結合、α-1,2結合、β-1,2結合、α-1,3結合、β-1,3結合、β-1,4結合、α-1,6結合及びα-1,6結合からなる群から独立して選択され、
オリゴ糖組成物の少なくとも10%が、少なくとも3の重合度を有しており、
オリゴ糖組成物の少なくとも一部が、少なくとも2つの異なるグリコシド結合を含む、
オリゴ糖組成物。
【0432】
110. 単糖モノマーが、グルコース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、フルクトース、マンノース、リボース、アロース、フコース、グリセルアルデヒド及びラムノースからなる群から独立して選択される、実施形態109に記載のオリゴ糖組成物。
【0433】
111. グリコシド結合によって連結されている単糖モノマーが、オリゴマー主鎖を形成しており、オリゴマー主鎖が、カルボン酸、糖アルコール、アミノ酸、アミノ糖、アルコール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される1つ以上のペンダント官能基により場合により置換されている、実施形態109又は110に記載のオリゴ糖組成物。
【0434】
112. グリコシド結合によって連結されている単糖モノマーが、オリゴマー主鎖を形成しており、オリゴ糖組成物の少なくとも一部が1つ以上の架橋性官能基をさらに含み、
各架橋性官能基が、オリゴマー主鎖の1つを、さらなる単糖モノマー、二糖、又はさらなるオリゴマー主鎖に独立して連結しており、
1つ以上の架橋性官能基が、ポリオール、ポリカルボン酸及びアミノ酸からなる群から独立して選択される、実施形態109〜111のいずれか1つに記載のオリゴ糖組成物。
【0435】
113. さらなるオリゴマー主鎖がそれぞれ、カルボン酸、糖アルコール、アミノ酸、アミノ糖、アルコール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される1つ以上のペンダント官能基により独立して場合により置換されている、実施形態112に記載のオリゴ糖組成物。
【0436】
114. 1つ以上のペンダント官能基が、グルコサミン、ガラクトサミン、クエン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、酪酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アジピン酸、イソ酪酸、ギ酸、レブリン酸、吉草酸、イソ吉草酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、実施形態111〜113のいずれか1つに記載のオリゴ糖組成物。
【0437】
115. 1つ以上の架橋性官能基が、グルコサミン、ガラクトサミン、乳酸、酢酸、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルクロン酸、イタコン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アジピン酸、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、グリセロール、エリトリトール、マンニトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、ラクチトール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、サルフェート及びホスフェートからなる群から独立して選択される、実施形態112〜114のいずれか1つに記載のオリゴ糖組成物。
【0438】
116. オリゴ糖組成物の少なくとも10%が、230〜10,000g/molの数平均分子量を有する、実施形態109〜115のいずれかのオリゴ糖組成物。
【0439】
117. α-1,4多糖と触媒とを接触させるステップであって、
触媒が、ポリマー主鎖を形成するよう連結されている酸性モノマー及びイオン性モノマーを含むか、又は触媒が、固体担体、固体担体に結合されている酸性部位、及び固体担体に結合されているイオン性部位を含む、ステップ、及び
α-1,4多糖中のα-1,4結合の少なくとも一部を、α-1,2結合、β-1,2結合、α-1,3結合、β-1,3結合、β-1,4結合、α-1,6結合、及びβ-1,6結合からなる群から選択される、1つ以上の非α-1,4結合に変換して、連結基を混合して有する多糖を生成するステップ
を含む、α-1,4多糖を、連結基を混合して有する多糖に変換する方法。
【実施例】
【0440】
以下の実施例は、例示として提供され、本発明を制限する意図はない。
【0441】
他に示されている場合を除き、市販試薬を、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国から得て、Perrin及びArmaregoの指針に従って、使用前に精製した。Perrin, D. D.及びArmarego、W. L. F.、Purification of Laboratory Chemicals、第3版;Pergamon Press、Oxford、1988年を参照されたい。化学反応において使用する窒素ガスは、超高純度グレードであり、五酸化リンを含む乾燥管に通すことによって乾燥した。特に示さない限り、すべての非水系試薬を、シリンジ又はシュレンクフラスコにより不活性雰囲気下で移した。有機溶液を、Buchiの回転式蒸発器で減圧下で濃縮した。必要であれば、反応剤又は生成物のクロマトグラフィー精製を、Stillら(J. Org. Chem.、43巻: 2923頁(1978年)を参照されたい)に記載されている方法に従い、60メッシュのシリカゲル上で強制流動クロマトグラフィーを用いて行った。薄膜クロマトグラフィー(TLC)を、シリカでコーティングされているガラス板を用いて行った。必要な場合、緩やかな加熱により、モリブデン酸セリウム(すなわち、Hanessian)染色又はKMnO
4染色のどちらかを用い、展開したクロマトグラムの視覚化を行った。セレン化亜鉛(ZnSe)結晶を用いて、水平減衰全反射(ATR)付属機器を装備したPerkin-Elmer1600機器で、固体試料のフーリエ変換赤外(FTIR)分光分析法を行った。
【0442】
試薬の水分含量を、0.5〜1.0gの試料サイズを用い、Mettler-Toledo MJ-33水分分析天秤を使用して決定した。水分含量をすべて、3回の測定から得られた乾燥時の平均重量%損失として決定した。
【0443】
反応生成物の可溶性糖及びオリゴ糖含量を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)及び分光光度法を組合せることにより決定した。可溶性糖及びオリゴ糖のHPLC決定を、移動相として水を使用する30cm×7.8mmのBioRad Aminex HPX-87Pカラムを使用し、屈折率(RI)検出器を装備したHewlett-Packard1100シリーズ機器で行った。糖カラムを、鉛交換したスルホン化-ポリスチレン保護カラム及び水酸化トリアルキルアンモニウム陰イオン交換保護カラムの両方によって保護した。HPLC試料をすべて、注入前に、0.2μmのシリンジフィルターを使用して、精密ろ過した。試料濃度を、既知濃度のグルコース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、及びグルコオリゴ糖を含有する標準溶液から生成した較正を参照することによって決定した。
【0444】
可溶性糖分解生成物の生成を、移動相として50mM硫酸を使用する30cm×7.8mmのBioRad Aminex HPX-87Hカラムを使用し、屈折率(RI)検出器を装備したHewlett-Packard1100シリーズ機器で、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により決定した。糖カラムを、スルホン化-ポリスチレン保護カラムによって保護し、HPLC試料をすべて、注入前に、0.2μmのシリンジフィルターを使用して精密ろ過した。試料濃度を、ギ酸、酢酸、レブリン酸、5-ヒドロキシメチルフルフラール、及び2-フルアルデヒドを含有する標準溶液から生成した較正を参照することによって決定した。
【0445】
オリゴ糖に関する平均重合度(DP)を、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10〜15、及び15超の、無水糖のモノマー単位を含有する、種の数平均として決定した。これらの様々なDPに対応するオリゴ糖の相対濃度を、移動相として水を使用する30cm×7.8mmのBioRad Aminex HPX-87Aカラムを使用し、屈折率(RI)検出器を装備したHewlett-Packard110シリーズ機器で、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により決定した。分析用カラムを、銀が配位しているスルホン化-ポリスチレン保護カラムによって保護し、HPLC試料をすべて、注入前に、0.2μmのシリンジフィルターを使用して、精密ろ過した。
【0446】
グリコシド連結基の存在を、プロトン核磁気共鳴(
1H-NMR)によって決定した。分析では、オリゴ糖試料を真空下、70℃で乾燥し、重水に再溶解し、室温で2時間、平衡にし、次いで、真空下での乾燥及び重水への再溶解というサイクルを繰り返した。プロトンNMRスペクトルを、400MHzで得て、ピークの帰属をRoslund、M.U.ら、Carb.Res.、343巻、101〜112頁(2008年)に従って行った。ピークのさらなる分解及び(1,4)連結基の同定を、J-分解(JRES)NMRにより行った。
【0447】
時間tにおけるモノマー(DP1)糖の変換率X(t)を、
【0448】
【数2】
に従って決定し、式中、mol(DP1,t)は、時間tにおける反応物中に存在する単糖の全モル数を表し、mol(DP1,0)は、反応物に最初に投入した単糖の全モル数を表す。同様に、所与のDPのオリゴ糖への収率を、
【0449】
【数3】
に従って決定し、式中、mol(DPn,t)は、単糖の当量の単位で測定される、DPがnである種の全モル当量を表す。DP>1を有するオリゴ糖への総収率を、
【0450】
【数4】
に従って決定し、DP>2を有するオリゴ糖への総収率を、
【0451】
【数5】
に従って決定した。糖分解生成物へのモル収率を、オリゴ糖に関するモル収率と同様に決定し、この場合、モル量を単糖の当量として測定した。最後に、所与の生成物種へのモル選択率を、その種の収率と糖変換率の比、すなわち、S(t)=Y(t)/X(t)として決定した。
【0452】
ポリフラン類、固体ヒューミン、及び他の縮合生成物などの、望ましくない非炭水化物の副生成物の生成を、反応のモル収支からの類推により決定した。具体的には、望ましくない副生成物へのモル収率を、単糖の変換率−(マイナス)すべての定量化可能な種への収率の合計という算術差として決定した。同じように、炭水化物へのモル収率の合計を、高温における、酸の希釈条件下(2%〜4%の硫酸中、121セルシウス度で1時間インキュベート)で、所与のオリゴ糖混合物を加水分解してその構成単糖に戻し、得られる単糖のモル数を測定し、それを同一の加水分解条件下で処理された標準モノマー対照溶液によって補正することにより決定した。
【0453】
オリゴ糖混合物の粘度を、室温から約95セルシウス度まで測定される溶液の温度を設定するために使用される、温度制御水浴の上に設置されたブルックフィールド粘度計を使用して決定した。触媒試料及び水溶液の酸含量を、フタル酸水素カリウム(KHP)の標準溶液で較正された、滴定剤としての水酸化ナトリウムを用いるHana Instruments 902-C自動滴定装置を使用して決定した。
【0454】
液体試料の濃縮を、Buchi r124シリーズの回転式蒸発器ユニットを使用して行った。水中のオリゴ糖溶液では、約40〜60セルシウス度の浴温度を使用した。オイル浸漬型ポンプにより50〜150mTorrの真空圧にし、このポンプを、ポンプシステム内部に揮発溶媒が吸い込まれるのを防止するために、アセトン-ドライアイストラップにより保護した。
【0455】
60〜70重量%の溶解した固体の開始濃度で、100mLの丸底フラスコ(RBF)の壁を約2グラムのオリゴ糖溶液でコーティングすることにより、分析用分析のためのオリゴ糖の試料の凍結乾燥を行った。ロードしたフラスコを-20セルシウス度の冷凍庫中に2時間置き、その後、このフラスコを室温環境へと素早く取り出して、真空を施した。オイル浸漬型ポンプにより50〜150mTorrの静止圧にし、このポンプを、ポンプシステム内部に揮発溶媒が吸い込まれるのを防止するために、アセトン-ドライアイストラップにより保護した。通常、凍結-ポンプサイクルを3回連続して行った。
【0456】
ポリマー物質の調製
[実施例1]
ポリ[スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン]の調製
0℃の250.0mLの脱イオンH
2O中の1.08gのポリ(ビニルアルコール)の撹拌溶液を含む500mLの丸底フラスコ(RBF)に、0℃の150mLのベンゼン/テトラヒドロフラン(THF)の1:1(容量比)混合物中の50.04g(327.9mmol)の塩化ビニルベンジル(3-及び4-異性体の混合物)、10.13g(97.3mmol)のスチレン、1.08g(8.306mmol)のジビニルベンゼン(DVB、3-及び4-異性体の混合物)及び1.507g(9.2mmol)のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を含む溶液を、徐々に添加した。混合物を均質になるまで0℃で2時間撹拌した後、反応フラスコを油浴に移し、75℃まで反応温度を上昇して、混合物を28時間、激しく撹拌した。得られたポリマービーズを、フリット付きガラス製漏斗を用いて真空ろ過し、ポリマー生成物を回収した。ビーズを、水中の20(容量)%メタノール、THF、及びMeOHを用いて繰り返し洗浄し、減圧下、50℃で一晩乾燥し、59.84gのポリマーを得た。メッシュサイズ100、200、及び400を用いるふるいを使用し、ポリマービーズをサイズにより分離した。
【0457】
[実施例2]
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、50g、200mmol)を、機械式撹拌器、乾燥窒素ライン、及びパージバルブを装備した500mLの3つ口フラスコ(TNF)に投入した。フラスコに、乾燥ジメチルホルムアミド(185ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、撹拌してポリマー樹脂の粘性スラリーを形成した。次に、1-メチルイミダゾール(36.5g、445mmol)を添加し、95℃で8時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。
【0458】
乾燥ポリマー樹脂の1グラムあたりの官能基のミリモル数(mmol/g)で表される、ポリマー材料の化学的官能基化を、イオン交換滴定法によって測定した。陽イオン交換可能な酸性プロトンを決定するため、乾燥質量が既知のポリマー樹脂を飽和塩化ナトリウム水溶液に添加し、フェノールフタレインの終点まで標準水酸化ナトリウム溶液で滴定した。陰イオン交換可能な塩化物イオンの含量を決定するため、乾燥質量が既知のポリマー樹脂を硝酸ナトリウム水溶液に加え、炭酸ナトリウムによって中和した。得られた混合物を、クロム酸カリウムの終点まで硝酸銀の標準液で滴定した。交換可能な陰イオンが塩化物ではないポリマー物質の場合、第一に物質を塩酸水溶液中で撹拌し、続いて(pH紙によって決定した場合に)流出液が中性になるまで水を用いて繰り返し洗浄することによりポリマーを処理した。ポリマー樹脂のメチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、重量測定により2.60mmol/g、及び滴定法により2.61mmol/gと決定した。
【0459】
[実施例3]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](63g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、300mL)を徐々に添加し、その結果、暗赤色の樹脂スラリーが形成された。85℃で4時間、スラリーを撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.60mmol/gと決定した。
【0460】
[実施例4]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
フリット付きガラス製漏斗に入れられているポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン](実施例3の試料)を、0.1M HCl溶液を用いて繰り返し洗浄し、硫酸イオンとCl
-の完全な交換を確実にした。次に、樹脂を、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて洗浄した。樹脂を最後に空気乾燥した。
【0461】
[実施例5]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムアセテート-co-ジビニルベンゼン]の調製
10%酢酸水溶液中のポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン](実施例3の試料)の懸濁液を、60℃で2時間撹拌し、硫酸イオンとAcO
-との完全な交換を確実にした。樹脂をフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて複数回洗浄した。樹脂を最後に空気乾燥した。
【0462】
[実施例6]
ポリ[スチレン-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を、機械式撹拌器、乾燥窒素ライン、及びパージバルブを装備した250の3つ口フラスコ(TNF)に投入した。フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、撹拌して粘性樹脂スラリーを得た。次に、樹脂スラリーに1-エチルイミダゾール(4.3g、44.8mmol)を添加し、95℃で8時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマー樹脂のエチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例1の手順に従う滴定法によって測定し、1.80mmol/gと決定した。
【0463】
[実施例7]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](5g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、45mL)を徐々に添加し、その結果、暗赤色の均一な樹脂スラリーが形成された。95〜100℃で6時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを、エタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.97mmol/gと決定した。
【0464】
[実施例8]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
フリット付きガラス製漏斗に入っているポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-エチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]樹脂ビーズ(実施例7の試料)を、0.1M HCl溶液を用いて複数回洗浄し、硫酸イオンとCl
-の完全な交換を確実にした。次に、樹脂を、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて洗浄した。樹脂を、エタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。
【0465】
[実施例9]
ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。フラスコにクロロホルム(50ml)を添加して撹拌して樹脂スラリーを形成した。次に、樹脂スラリーにイミダゾール(2.8g、41.13mmol)を添加し、40℃で18時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマー樹脂のイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、2.7mmol/gと決定した。
【0466】
[実施例10]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](5g)を投入した。フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、80mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色の樹脂スラリーを形成した。95℃で8時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを、エタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.26mmol/gと決定した。
【0467】
[実施例11]
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、4g、16mmol)を投入した。フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(50ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、撹拌してポリマー樹脂の粘性スラリーを形成した。次に、樹脂スラリーに1-メチルベンゾイミダゾール(3.2g、24.2mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマー樹脂のメチルベンゾイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.63mmol/gと決定した。
【0468】
[実施例12]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-ベンゾイミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](5.5g)を投入した。フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、42mL)及び発煙硫酸(20%遊離SO
3、8mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色の樹脂スラリーを形成した。85℃で4時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを、エタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.53mmol/gと決定した。
【0469】
[実施例13]
ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、5g、20mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(45ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーにピリジン(3mL、37.17mmol)を添加し、85〜90℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマー樹脂のピリジニウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、3.79mmol/gと決定した。
【0470】
[実施例14]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウム-サルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](4g)樹脂ビーズを投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、45mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色の均一な樹脂スラリーが形成された。連続撹拌下、95〜100℃で5時間、スラリーを加熱した。反応の完了後、冷却した反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄し、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.64mmol/gと決定した。
【0471】
[実施例15]
ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の粘性スラリーが形成された。次に、樹脂スラリーにピリジン(1.6mL、19.82mmol)及び1-メチルイミダゾール(1.7mL、21.62mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で18時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を冷却し、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのピリジニウムクロリド基及び1-メチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、3.79mmol/gと決定した。
【0472】
[実施例16]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](5g)を投入した。次に、撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、75mL)及び発煙硫酸(20%遊離SO
3、2mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色の均一な樹脂スラリーが形成された。連続撹拌下、95〜100℃で12時間、スラリーを加熱した。反応の完了後、冷却した反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.16mmol/gと決定した。
【0473】
[実施例17]
ポリ[スチレン-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(85ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが形成された。次に、樹脂スラリーに1-メチルモルホリン(5.4mL、49.12mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのメチルモルホリニウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、3.33mmol/gと決定した。
【0474】
[実施例18]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-1-4-メチル-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](8g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、50mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。90℃で8時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、1.18mmol/gと決定した。
【0475】
[実施例19]
[ポリスチレン-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーにトリフェニルホスフィン(11.6g、44.23mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのトリフェニルホスホニウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、2.07mmol/gと決定した。
【0476】
[実施例20]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-トリフェニル-(4-ビニルベンジル)-ホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(7g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、40mL)及び発煙硫酸(20%遊離SO
3、15mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。95℃で8時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、2.12mmol/gと決定した。
【0477】
[実施例21]
ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(50ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが形成された。次に、樹脂スラリーにピペリジン(4g、46.98mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で16時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。
【0478】
[実施例22]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-co-ジビニルベンゼン](7g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、45mL)及び発煙硫酸(20%遊離SO
3、12mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。95℃で8時間、スラリーを撹拌した。反応の完了後、冷却した反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄し、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.72mmol/gと決定した。
【0479】
[実施例23]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-ピペリジン-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-4-(1-ピペリジノ)メチルスチレン-co-ジビニルベンゼン)(4g)を投入した。撹拌下で、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(40ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、均一な粘性スラリーを得た。次に、フラスコにヨードメタン(1.2ml)及びヨウ化カリウム(10mg)を加えた。95℃で24時間、反応混合物を撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下、フリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、次に、希HCl溶液を用いて複数回、洗浄して、I
-とCl
-の完全な交換を確実にした。最後に、樹脂を、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて洗浄した。樹脂を最後に空気乾燥した。
【0480】
[実施例24]
ポリ[スチレン-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(50ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーにモルホリン(4g、45.92mmol)を添加し、得られた反応混合物を連続撹拌下、95℃で16時間、加熱した。反応の完了後、反応混合物を冷却し、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。
【0481】
[実施例25]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した200mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-co-ジビニルベンゼン](10g)を投入した。撹拌しながら、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、90mL)及び発煙硫酸(20%遊離SO
3、10mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。95℃で8時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.34mmol/gと決定した。
【0482】
[実施例26]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-co-ジビニルベンゼン](6g)を投入した。次に、フラスコにメタノール(60mL)を投入し、続いて、過酸化水素(水中の30%溶液、8.5mL)を添加した。反応混合物を連続撹拌下で8時間還流した。冷却後、反応混合物をろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。
【0483】
[実施例27]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンジル-トリエチルアンモニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーにトリエチルアミン(5mL、49.41mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマー樹脂のトリエチルアンモニウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、2.61mmol/gと決定した。
【0484】
[実施例28]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-トリエチル-(4-ビニルベンジル)-アンモニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](6g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、60mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色の均一な樹脂スラリーが形成された。95〜100℃で8時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.31mmol/gと決定した。
【0485】
[実施例29]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(6g)を投入した。撹拌下で、フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、25mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。90℃で5時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.34mmol/gと決定した。
【0486】
[実施例30]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン](5g)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(20ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーに1-メチルイミダゾール(3mL、49.41mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下、フリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、次に、脱イオン水で繰り返し洗浄した。樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄し、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基及びメチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、それぞれ0.23mmol/g及び2.63mmol/gと決定した。
【0487】
[実施例31]
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-4-ボロニル-1-(4-ビニルベンジル)-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーに4-ピリジル-ボロン酸(1.8g、14.6mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で2日間撹拌した。次に、反応混合物に1-メチルイミダゾール(3mL、49.41mmol)を添加し、95℃で1日間、さらに撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのポロン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、それぞれ0.28mmol/gと決定した。
【0488】
[実施例32]
ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-1-(4-ビニルフェニル)メチルホスホン酸-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](Cl
-密度=〜2.73mmol/g、5g)を投入した。フラスコにトリエチルホスファイト(70ml)を加え、得られた懸濁液を120℃で2日間撹拌した。反応混合物をフリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、樹脂ビーズを脱イオン水及びエタノールを用いて繰り返し洗浄した。次に、これらの樹脂ビーズを濃HCl(80ml)中に懸濁し、連続撹拌下で24時間、115℃で還流した。室温まで冷却した後、反応混合物を真空下、フリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、次に、脱イオン水で繰り返し洗浄した。樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄し、空気乾燥した。ポリマーのホスホン酸基及びメチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、それぞれ0.11mmol/g及び2.81mmol/gと決定した。
【0489】
[実施例33]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-塩化ビニルベンジル-co-ビニル-2-ピリジン-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ビニル-2-ピリジン-co-ジビニルベンゼン)(5g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、80mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。95℃で8時間、スラリーを撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを、エタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。ポリマーのスルホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、3.49mmol/gと決定した。
【0490】
[実施例34]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-塩化ビニルベンジル-co-1-メチル-2-ビニル-ピリジニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-塩化ビニルベンジル-co-ビニル-2-ピリジン-co-ジビニルベンゼン](4g)を投入した。撹拌下で、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、均一な粘性スラリーを得た。次に、フラスコにヨードメタン(1.9ml)を徐々に加え、次いでヨウ化カリウム(10mg)を加えた。95℃で24時間、反応混合物を撹拌した。室温まで冷却した後、冷却した反応混合物を、真空下、フリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、次に、希HCl溶液を用いて複数回洗浄して、I
-とCl
-の完全な交換を確実にした。最後に、樹脂ビーズを、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて洗浄し、次に空気乾燥した。
【0491】
[実施例35]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-4-(4-ビニルベンジル)-モルホリン-4-オキシド-co-ジビニルベンゼン](3g)を投入した。撹拌下で、フラスコに冷濃硫酸(>98%w/w、H
2SO
4、45mL)を徐々に添加して、その結果、暗赤色スラリーが形成された。95℃で8時間、スラリーを撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを、エタノールによって最後に洗浄して、空気乾燥した。
【0492】
[実施例36]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルフェニルホスホン酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ[スチレン-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン](Cl
-密度=〜2.73mmol/g、5g)を投入した。フラスコにジエチルホスファイト(30ml)及びt-ブチルペルオキシド(3.2ml)を加え、得られた懸濁液を120℃で2日間撹拌した。反応混合物をフリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、樹脂ビーズを脱イオン水及びエタノールを用いて繰り返し洗浄した。次に、これらの樹脂ビーズを濃HCl(80ml)に懸濁し、連続撹拌下で2日間、115℃で還流した。室温まで冷却した後、反応混合物を真空下、フリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、脱イオン水で繰り返し洗浄した。樹脂ビーズをエタノールによって最後に洗浄し、空気乾燥した。ポリマーの芳香族ホスホン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.15mmol/gと決定した。
【0493】
[実施例37]
ポリ[スチレン-co-3-カルボキシメチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を、投入した。フラスコにジメチルホルムアミド(50ml)を添加し、撹拌して、樹脂スラリーを形成した。次に、樹脂スラリーにイミダゾール(2.8g、41.13mmol)を添加し、80℃で8時間撹拌した。次に、反応混合物を40℃に冷却し、反応混合物にt-ブトキシド(1.8g)を加え、1時間撹拌した。次に、ブロモ酢酸エチル(4ml)を添加し、反応混合物を80℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を真空下、フリット付きガラス製漏斗を使用してろ過し、次に、脱イオン水で繰り返し洗浄した。洗浄した樹脂ビーズをエタノール性水酸化ナトリウム溶液に懸濁し、一晩、還流した。樹脂ビーズをろ過し、脱イオン水で複数回、さらにエタノールで順次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのカルボン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.09mmol/gと決定した。
【0494】
[実施例38]
ポリ[スチレン-co-5-(4-ビニルベンジルアミノ)-イソフタル酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーにジメチルアミノイソフタレート(3.0g、14.3mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で16時間撹拌した。次に、反応混合物に1-メチルイミダゾール(2.3mL、28.4mmol)を添加し、95℃で1日間、さらに撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄した。洗浄した樹脂ビーズをエタノール性水酸化ナトリウム溶液に懸濁し、一晩、還流した。樹脂ビーズをろ過し、脱イオン水で複数回、さらにエタノールで順次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのカルボン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.16mmol/gと決定した。
【0495】
[実施例39]
ポリ[スチレン-co-(4-ビニルベンジルアミノ)-酢酸-co-3-メチル-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムクロリド-co-ジビニルベンゼン]の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(Cl
-密度=〜4.0mmol/g、10g、40mmol)を投入した。撹拌しながら、フラスコに乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)を(N
2下でカニューレを介して)添加して、その結果、ポリマー樹脂の均一な粘性スラリーが得られた。次に、樹脂スラリーにグリシン(1.2g、15.9mmol)を添加し、得られた反応混合物を95℃で2日間撹拌した。次に、反応混合物に1-メチルイミダゾール(2.3mL、28.4mmol)を添加し、95℃で12時間、さらに撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、脱イオン水及びエタノールを用いて逐次、洗浄し、最後に空気乾燥した。ポリマーのカルボン酸基による化学的官能基化を、実施例2の手順に従う滴定法によって測定し、0.05mmol/gと決定した。
【0496】
[実施例40]
ポリ[スチレン-co-(1-ビニル-1H-イミダゾール)-co-ジビニルベンゼン]の調製
0℃の250.0mLの脱イオンH
2O中の1.00gのポリ(ビニルアルコール)の撹拌溶液を含む500mLの丸底フラスコ(RBF)に、0℃の150mLのベンゼン/テトラヒドロフラン(THF)の1:1(容量比)混合物中の35g(371mmol)の1-ビニルイミダゾール、10g(96mmol)のスチレン、1g(7.7mmol)のジビニルベンゼン(DVB)及び1.5g(9.1mmol)のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を含む溶液を、徐々に添加する。混合物を均質になるまで0℃で2時間撹拌した後、反応フラスコを油浴に移し、75℃まで反応温度を上昇して、混合物を24時間、激しく撹拌する。得られたポリマーをフリット付きガラス製漏斗を使用して真空ろ過し、水中の20(容積)%メタノール、THF及びMeOHにより繰り返し洗浄し、次に、減圧下、50℃で一晩、乾燥する。
【0497】
[実施例41]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、1-メチルイミダゾール(4.61g、56.2mmol)、4-メチルモルホリン(5.65g、56.2mmol)、及びトリフェニルホスフィン(14.65、55.9mmol)を投入した。フラスコにアセトン(100ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一なポリマー懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(1%DVB、Cl
-密度=4.18mmol/g乾燥樹脂、40.22g、168mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。ポリマー樹脂のクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により2.61mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0498】
[実施例42]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(35.02g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、175mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂懸濁液を形成した。混合物を90℃で一晩、撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ポリマー樹脂を空気乾燥して、56%g H
2O/g湿潤ポリマーの最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、3.65mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0499】
[実施例43]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、1-メチルイミダゾール(7.02g、85.5mmol)、4-メチルモルホリン(4.37g、43.2mmol)及びトリフェニルホスフィン(11.09、42.3mmol)を投入した。フラスコにアセトン(100ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコにポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(1%DVB、Cl
-密度=4.18mmol/g乾燥樹脂、40.38g、169mmol)を投入した。得られた反応混合物を18時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩乾燥した。ポリマー樹脂のクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により2.36mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0500】
[実施例44]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(35.12g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、175mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを最後に空気乾燥した。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、4.38mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0501】
[実施例45]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、4-メチルモルホリン(8.65g、85.5mmol)及びトリフェニルホスフィン(22.41、85.3mmol)を投入した。フラスコにアセトン(100ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコにポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(1%DVB、Cl
-密度=4.18mmol/g乾燥樹脂、40.12g、167mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。ポリマー樹脂のクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により2.22mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0502】
[実施例46]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムサルフェート-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ビニルベンジルメチルモルホリニウムクロリド-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(35.08g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、175mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥し、52%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、4.24mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0503】
[実施例47]
フェノール-ホルムアルデヒド樹脂の調製
撹拌子及びコンデンサを装備した100mLの丸底フラスコ(RBF)に、フェノール(12.87g、136.8mmol)を分注した。フラスコに脱イオン水(10g)を投入した。37%ホルマリン溶液(9.24g、110mmol)及びシュウ酸(75mg)を加えた。得られた反応混合物を30分間還流した。次に、さらなるシュウ酸(75mg)を加え、還流をさらに1時間、継続した。固体樹脂の塊が形成され、これを、乳鉢と乳棒を使用して粉砕し、粗粉末にした。樹脂を水及びメタノールにより繰り返し洗浄し、次に、70℃で一晩、乾燥した。
【0504】
[実施例48]
クロロメチル化フェノール-ホルムアルデヒド樹脂の調製
撹拌子、コンデンサ及び窒素ラインを装備した100mLの3つ口丸底フラスコ(RBF)に、フェノールーホルムアルデヒド樹脂(5.23g、44mmol)を分注した。次に、フラスコに無水ジクロロエタン(DCE、20ml)を投入した。DCE中の樹脂の氷冷却懸濁液に、塩化亜鉛(6.83g、50mmol)を加えた。次に、反応物にクロロメチルメチルエーテル(4.0ml、51mmol)を滴下添加した。混合物を室温まで温め、50℃で6時間撹拌した。生成物樹脂を吸引ろ過により回収し、水、アセトン及びジクロロメタンで逐次、洗浄した。洗浄した樹脂を40℃で一晩、乾燥した。
【0505】
[実施例49]
トリフェニルホスフィン官能基化フェノール-ホルムアルデヒド樹脂の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(10.12、38.61mmol)を投入した。フラスコにアセトン(30ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。撹拌しながら、フラスコにクロロメチル化フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(4.61g、38.03mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。
【0506】
[実施例50]
スルホン化トリフェニルホスフィン官能基化フェノール-ホルムアルデヒド樹脂の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、トリフェニルホスフィン官能基化フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(5.12g、13.4mmol)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、25mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化樹脂を空気下で乾燥して、49%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、3.85mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0507】
[実施例51]
ポリ(スチレン-co-ビニルイミダゾール-co-ジビニルベンゼン)の調製
機械式撹拌器、コンデンサ及びN
2ラインを装備した500mLの3つ口丸底フラスコに、脱イオン水(75mL)を投入した。フラスコに塩化ナトリウム(1.18g)及びカルボキシメチルセルロース(0.61g)を投入し、5分間撹拌した。フラスコに、イソ-オクタノール(25mL)中のビニルイミダゾール(3.9mL、42.62mmol)、スチレン(4.9mL、42.33mmol)及びジビニルベンゼン(0.9mL、4.0mmol)の溶液を投入した。得られたエマルションを室温で1時間、500rpmで撹拌した。過酸化ベンゾイル(75%、1.205g)を加え、温度を80℃に上げた。反応混合物を500rmpの撹拌速度で、80℃で8時間、加熱した。ポリマー生成物を吸引ろ過により回収し、水及びアセトンにより複数回、洗浄した。水及びアセトンを用いるソックスレー抽出により単離したポリマーを精製した。樹脂を40℃で一晩、乾燥した。
【0508】
[実施例52]
ポリ(スチレン-co-ビニルメチルイミダゾリウムヨージド-co-ジビニルベンゼン)の調製
撹拌子、コンデンサ及び窒素ラインを装備した100mLの3つ口丸底フラスコ(RBF)に、ポリ(スチレン-co-ビニルイミダゾール-co-ジビニルベンゼン)(3.49g、39mmol)を分注した。次に、フラスコに無水テトラヒドロフラン(20ml)を投入した。テトラヒドロフラン中の樹脂の氷冷却懸濁液に、カリウムt-ブトキシド(5.62g、50mmol)を加え、30分間撹拌した。次に、反応物にヨードメタン(3.2ml、51mmol)を滴下添加した。混合物を室温まで温め、50℃で6時間撹拌した。生成物樹脂を吸引ろ過により回収し、水、アセトン及びジクロロメタンで逐次、洗浄した。洗浄した樹脂を40℃で一晩、乾燥した。
【0509】
[実施例53]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した100mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルメチルイミダゾリウムヨージド-co-ジビニルベンゼン)(3.89g、27.8mmol)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、20mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ポリマーを空気下で乾燥して、51%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。
【0510】
[実施例54]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(38.44g、145.1mmol)を投入した。フラスコにアセトン(50ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(8%DVB、Cl
-密度=4.0mmol/g乾燥樹脂、30.12g、115.6mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。ポリマー樹脂のトリフェニルホスホニウムクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により1.94mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0511】
[実施例55]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコにポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(40.12g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、160mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、54%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、4.39mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0512】
[実施例56]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼンの調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(50.22g、189.6mmol)を投入した。フラスコにアセトン(50ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(4%DVB、Cl
-密度=5.2mmol/g乾燥樹脂、30.06g、152.08mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。ポリマー樹脂のトリフェニルホスホニウムクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により2.00mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0513】
[実施例57]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(40.04g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、160mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、47%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、4.36mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0514】
[実施例58]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、1-メチルイミダゾール(18mL、223.5mmol)を投入した。フラスコにアセトン(75ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(8%DVB、Cl
-密度=4.0mmol/g乾燥樹脂、40.06、153.7mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。ポリマー樹脂のメチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により3.54mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0515】
[実施例59]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(30.08g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、120mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、50%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、2.87mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0516】
[実施例60]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、1-メチルイミダゾール(20mL、248.4mmol)を投入した。フラスコにアセトン(75ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(4%DVB、Cl
-密度=5.2mmol/g乾燥樹脂、40.08、203.8mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。ポリマー樹脂のメチルイミダゾリウムクロリド基による化学的官能基化を、滴定法により3.39mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0517】
[実施例61]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(30.14g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、120mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、55%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、2.78mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0518】
[実施例62]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(44.32g、163.9mmol)を投入した。フラスコにアセトン(50ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(13%DVBマクロ細孔樹脂、Cl
-密度=4.14mmol/g乾燥樹脂、30.12g、115.6mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。
【0519】
[実施例63]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(30.22g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、90mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で1時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、46%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、2.82mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0520】
[実施例64]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(55.02g、207.7mmol)を投入した。フラスコにアセトン(50ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(6.5%DVBマクロ細孔樹脂、Cl
-密度=5.30mmol/g乾燥樹脂、30.12g、157.4mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。
【0521】
[実施例65]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(30.12g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、90mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で1時間、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、49%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、2.82mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0522】
[実施例66]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した250mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(38.42g、145.0mmol)を投入した。フラスコにアセトン(50ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(4%DVB、Cl
-密度=4.10mmol/g乾燥樹脂、30.12g、115.4mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。
【0523】
[実施例67]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(30.18g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、120mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、59%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、3.03mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0524】
[実施例68]
ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、トリフェニルホスフィン(44.22g、166.9mmol)を投入した。フラスコにアセトン(70ml)を加え、混合物を50℃で10分間撹拌した。均一な懸濁液が得られるまで、撹拌しながら、フラスコに、ポリ(スチレン-co-塩化ビニルベンジル-co-ジビニルベンゼン)(4%DVB、Cl
-密度=3.9mmol/g乾燥樹脂、35.08g、130.4mmol)を投入した。得られた反応混合物を24時間還流した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、アセトン及び酢酸エチルを用いて逐次、洗浄し、70℃で一晩、乾燥した。
【0525】
[実施例69]
スルホン化ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
磁気撹拌子及びコンデンサを装備した500mLフラスコに、ポリ(スチレン-co-ビニルベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド-co-ジビニルベンゼン)(30.42g)を投入した。フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、120mL)を徐々に添加し、撹拌して、暗赤色樹脂スラリーを形成した。90℃で一晩、スラリーを撹拌した。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄した。スルホン化ビーズを空気下で乾燥して、57%g H
2O/g湿潤樹脂の最終水分含量にした。ポリマー樹脂のスルホン酸基による化学的官能基化を、3.04mmol/g乾燥樹脂と決定した。
【0526】
[実施例70]
ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムクロリド-co-ブチルイミダゾリウムクロリド-co-スチレン)の調製
機械式撹拌器及び還流コンデンサを装備した500mLフラスコに、250mLのアセトン、10gのイミダゾール、14gのビニルイミダゾール、15gのスチレン、30gのジクロロブタン及び1gのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加える。溶液を還流条件下で12時間撹拌して、ポリマーの固体の塊を生成する。固体ポリマーをフラスコから取り出してアセトンで繰り返し洗浄し、乳鉢と乳棒を使用して粉砕して粗粉末にし、生成物を得る。
【0527】
[実施例71]
スルホン化ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムサルフェート-co-ブチルイミダゾリウムサルフェート-co-スチレン)の調製
機械式撹拌器を装備した500mLフラスコに、ポリ(ブチル-ビニルイミダゾリウムクロリド-co-ブチルイミダゾリウムクロリド-co-スチレン)(30.42g)を投入する。ポリマーが完全に懸濁するまで、フラスコに発煙硫酸(20%遊離SO
3、120mL)を徐々に添加する。90℃で5時間、得られたスラリーを撹拌する。冷却後、反応混合物を、真空下でフリット付きガラス製漏斗を用いてろ過し、次に、pH紙によって決定した場合に流出液が中性になるまで、脱イオン水を用いて繰り返し洗浄する。
【0528】
[実施例72]
ポリ[スチレン-co-4-ビニルベンゼンスルホン酸-co-1-(4-ビニルベンジル)-3H-イミダゾール-1-イウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン]のさらなる調製
ウォークイン式ヒュームフード内に収容されており、2インチの底部排水ポート及びオーバーヘッド型空気駆動式撹拌機に取り付けられたマルチエレメントミキサーを装備した、30Lのジャケット付きガラス製反応器に、室温で、14LのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF、ACS試薬グレード、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)及び2.1kgの1H-イミダゾール(ACS試薬グレード、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)を投入した。約300RPMの撹拌速度で連続混合しながら、DMFを撹拌し、イミダゾールを溶解した。次に、反応器に7.0kgの架橋ポリ-(スチレン-co-ジビニルベンゼン-co-ビニルベンジルクロリド)を加えて、撹拌懸濁液を形成した。反応器のジャケットに加熱浴流体をポンプ注入することによって、90セルシウス度まで反応混合物を加熱し、得られた加熱懸濁液を24時間維持し、その後、それを徐々に冷却した。
【0529】
反応器の底部ポートを介して、樹脂から、DMF及び残留未反応1H-イミダゾールを排出し、その後、残った樹脂をアセトンで繰り返し洗浄し、樹脂床中に取り込まれた状態にあるすべての重い残留溶媒又は未反応試薬を除去した。反応により、架橋ポリ-(スチレン-co-ジビニルベンゼン-co-1H-イミダゾリウムクロリド)をオフホワイトの球状樹脂ビーズとして得た。反応器から底部ポートを介して樹脂ビーズを取り出し、空気中、70セルシウス度で加熱して乾燥した。
【0530】
30Lの反応器システムを徹底的に清浄した後、ここに2.5Lの95%硫酸(ACS試薬グレード)、次に約13Lの発煙硫酸(20%の遊離SO
3含量(重量基準)、Puritan Products, Inc.、Philadelphia、PA、米国)を投入した。撹拌した酸溶液に、5.1kgの架橋ポリ-(スチレン-co-ジビニルベンゼン-co-1H-イミダゾリウムクロリド)を徐々に加えた。添加後、乾燥窒素ガスを反応器に勢いよく流し、反応器のジャケットに加熱浴流体をポンプ注入することによって、90セルシウス度まで撹拌懸濁液を加熱し、懸濁液を90セルシウス度で約4時間維持した。反応の完了後、混合物を約60セルシウス度まで冷却させて、反応器から底部ポートを介して残留硫酸混合物を排出した。完全に排出した後、樹脂を80重量%硫酸溶液により、次に60重量%硫酸溶液により徐々に洗浄した。最後に、pH紙によって決定した場合に洗浄水のpHが5.0を超えるまで、樹脂を蒸留水で繰り返し洗浄した。反応器から底部ポートを介して樹脂を取りだして、固体触媒を得た。触媒の酸官能基の密度を、イオン交換酸-塩基滴定により、少なくとも2.0mmol H+/g乾燥樹脂になると決定した。
【0531】
[実施例73]
単量体グルコースからのグルコオリゴ糖(GLOS)の調製
真空を可能にするベアリングによりフラスコの中央のポートに取り付けられているオーバーヘッド型機械式ミキサーによって駆動する3”のパドル形状をした撹拌エレメントを装備した、1000mLの3つ口フラスコ(TNF)からなる反応容器中で、単量体グルコースをグルコオリゴ糖(GLOS)に変換した。TNFのサイドポートの1つに、ライザー(riser)、ジャケット付きコンデンサ、真空用接続部品(fitting)を有する降下式エルボ(descending elbow)、及び500mLの丸底フラスコ(RBF)回収容器を備えた真空蒸留装置を取り付けた。温度制御油浴を用いて、1000mLのTNFの壁を105±2セルシウス度に維持し、蒸留水中50%エチレングリコールから作製した浴流体を用いた循環式冷却器を使用して、コンデンサのジャケットを約2セルシウス度に維持した。調節可能なマニホールド及び真空ゲージを装備した回転式ベーンポンプにより真空にした。
【0532】
TNFに、約102グラムの1.8%の水分含量を有するD-(+)-グルコース(ACS、試薬グレード)、及び81.2gグラムの38.45%の水分含量を有する実施例72からの触媒を加えた。ゆっくりと撹拌しながら、混合物の温度を約95〜約98セルシウス度に維持して、溶融糖シロップ中の触媒懸濁液を形成した。シロップ懸濁液の粘度を、標準#6のスピンドルを使用して、およそ、20RPMにおいて4,300cP、60RPMにおいて3,300cP、及び100RPMにおいて2,400cPであると決定した。次に、TNFを密封し、真空を適用して-5psiゲージ圧(psig)にし、次に、3時間をかけて、-14psiゲージ圧まで徐々に減圧した。
【0533】
反応の進行を、30分間の間隔で少量(約250mg)の反応混合物の試料を抜き取り、試料を15mLの蒸留水に溶解し、得られた混合物をHPLCにより分析して、単糖のオリゴ糖への変換率を求めることによりモニタリングした。反応時間の関数としての収率データを表2に示し、単量体グルコースの、10という高いDPを有するオリゴ糖への変換が示されている。総グルコース変換率は、3時間で71%を超え、約99%の炭水化物生成物への選択率(すなわち、約1%の糖分解生成物へのモル変換率)を有していた。
【0534】
【表3】
【0535】
[実施例74]
実施例73における反応からの触媒の回収
実施例73の反応の完了時に、約100mLの蒸留水を混合物に加え、生成物を希釈した。得られた溶液から、500mLの粗いフリットを備えたフリット付きガラス製漏斗を使用し、吸引ろ過により固体触媒を回収した。次に、触媒を100mLの蒸留水により2回、洗浄し、固体触媒からさらなる糖を回収した。ろ過及び洗浄により、約280mLの非常に淡い黄色の非粘性溶液及び50乾燥gの触媒が得られ、これは、触媒の物質回収が、実験誤差の範囲内で実質的に定量的であることを反映するものであった。
【0536】
[実施例75]
実施例74からのオリゴ糖混合物の濃縮及び精製
実施例74において得られた一緒にしたろ液を真空回転蒸発によって約70重量%まで濃縮し、検出可能な懸濁固体を含まない、甘いカラメル芳香を有する濃厚な淡黄色シロップを得た。次に、標準的なカラムクロマトグラフィーによって、シロップのオリゴ糖内容物を残留モノマー及び他の可溶性種から分離した。20mLのシロップを1000×25mmシリカカラム上に載せて、約5psiゲージ圧下、移動相として蒸留水を用いて溶出した。100mLの画分を採集し、HPLCによって分析して、オリゴ糖生成物中の残留単糖の含量が、総炭水化物に関する質量基準で5%未満まで低減されたことを確認した。あるいは、カルシウム-交換Dowex50WX2樹脂又はシリカ/活性化チャコール混合物を充填したカラムを使用してモノマー分離を行った。
【0537】
[実施例76]
実施例75からのオリゴ糖生成物の脱色
実施例75において得られたオリゴ糖生成物を真空回転蒸発によって約50重量%まで再濃縮して、検出可能な懸濁固体を含まない淡黄色のシロップを得た。50mLのシロップを5グラムの洗浄した活性化チャコールと一緒に50セルシウス度で約30分間撹拌し、その後、カーボンを単純なろ過により除去して、目視で透明な溶液を得た。
【0538】
[実施例77]
固体オリゴ糖生成物の回収
2mLの実施例76からの透明な溶液を凍結乾燥し、固体の白色オリゴ糖粉末を得た。粉末を蒸留水中に再溶解し、得られた溶液をHPLCによって分析することにより、DPによるオリゴ糖の分布が、実施例75〜76における工程によって、実施例74におけるものから実質的に変化しなかったことを確認した。
【0539】
[実施例78]
触媒の繰り返し再使用
触媒の再使用時に、収率及び生成物分布が変動しないことを実証するため、物理的に同一の触媒試料を使用して実施例72〜73の手順を繰り返し行った。一連の再利用反応の第1のサイクルでは、実施例73の手順を、実施例72からの新しい触媒の試料を使用して行い、一方で、その後の反応のすべてでは、使用する触媒を、実施例74における手順に従って前の反応サイクルから回収したものとした。それぞれの反応サイクルでは、新しい糖の試薬投入を使用した。表3に報告されている通り、様々なDPのオリゴ糖への収率を求めた。これらのデータから、再使用時の触媒活性の平均喪失を、サイクル毎の単糖変換率の平均低下率として決定し、0.3%mol/mol/サイクル未満であることがわかった。どの反応サイクルにおいても、分解生成物への収率が、1%mol/molを超えて観察されることはなかった。
【0540】
【表4】
【0541】
[実施例79]
様々な触媒搭載量及び反応時間の影響
触媒の質量及び反応時間を表4に記載されている通り変更したことを除いて、実施例73の手順を記載の通りに繰り返した。どの反応においても、糖分解生成物への収率が、1%mol/molを超えて観察されることはなかった。
【0542】
【表5】
【0543】
[実施例80]
単量体のグルコース及びガラクトースのガラクトオリゴ糖への変換
75gのグルコース、75gのガラクトース、74乾燥gの実施例72からの触媒、50gの初期(最初の)水分含量、及び95セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を75.1%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を18.7%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を8.8%mol/molと決定し、DP4〜DP10オリゴ糖への収率を29.0%mol/molと決定し、DP11+オリゴ糖への収率を18.5%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を<0.1%mol/molと決定した。
【0544】
[実施例81]
単量体フルクトースのフルコオリゴ糖への変換
試薬糖として100gのフルクトース、25乾燥gの実施例72からの触媒、15gの初期水分含量、及び80セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、DP1糖の変換率を73%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖及び二無水二糖への収率を37%mol/molと決定し、DP3〜DP5オリゴ糖への収率を7%mol/molと決定し、DP6+オリゴ糖への収率を22%mol/molと決定した。
【0545】
[実施例82]
単量体マンノースのマンノオリゴ糖への変換
試薬糖として20gのマンノース、10乾燥gの実施例72からの触媒、9gの初期水分含量、及び90セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を80%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を8%と決定し、DP3オリゴ糖への収率を25%と決定し、DP4〜DP9オリゴ糖への収率を30%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を15%と決定し、糖分解生成物への収率を2%と決定した。
【0546】
[実施例83]
単量体のアラビノース及びガラクトースのアラビノ-ガラクト-オリゴ糖への変換
250mLのRBF、原料糖として5.1gのガラクトース及び5.2gのアラビノース、4.8乾燥gの実施例72からの触媒、2.8gの初期水分含量、及び92セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を66.2%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を21.5%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を11.0%mol/molと決定し、DP4〜DP6オリゴ糖への収率を5.6%mol/molと決定し、DP7〜DP10オリゴ糖への収率を5.6%mol/molと決定し、DP11+オリゴ糖への収率を22.5%と決定し、糖分解生成物への収率を<0.1%mol/molと決定した。
【0547】
[実施例84]
密封連続回分パイロット法におけるグルコオリゴ糖の生成
反応器のジャケットに加熱/冷却オイルをポンプ注入することにより温度制御される、22Lのジャケット付き316Lステンレス鋼製反応器(M/DVT-22ミキサー/反応器ユニット、Littleford-Day, Inc.、Florence、KY、米国)中で、食品グレードのデキストロースの数キログラム規模のオリゴマー化を実施した。混合シャフトが地面に対して平行を向くように、反応器シリンダーを水平となる構成で装着した。混合エレメントは、反応器の内径(clear diameter)の約95%の有効径を有する、4つのプラウ(plough)からなっていた。反応器システムは、固体粒子が通過するのを防止するための80メッシュのステンレス鋼ふるいを備えた、底部に装着されている直径2インチの出口ポートを装備しており、手動のボールバルブアセンブリにより利用可能であった。反応器はまた、やはり手動のボールバルブアセンブリにより利用可能な、上部に装着されている直径3インチの入口ポートを装備していた。さらなる接続部品により、圧縮ガス、蒸気を注入すること、及び除圧するために反応器を通気することができるようになされていた。反応器の内容物の温度を、反応器シリンダーの内部壁にそって挿入されている、熱電対により測定した。
【0548】
オリゴマー化反応を、以下の通りに要約されている、標準の操作手順に従って行った。反応器に、1.7乾燥kgの実施例72からの触媒、及び1.1kgの水(触媒に取り込まれている)を投入し、これらの物質が100セルシウス度になるまで加熱した。次に、51RPMで混合しながら、反応器に3.4キログラムの食品グレードのデキストロース(0.3kgの取り込み水を含む)を徐々に加えた。次に、反応器を密封し、1分あたり51回転数を維持して混合しながら、その内容物を6時間、100セルシウス度に維持した。1時間あたりほぼ1回、通気口バルブを開放して除圧した。6時間の滞留時間の後、反応器に3.4キログラムの脱イオン水を加え、内容物を混合し、15分間かけて、60セルシウス度まで冷却した。混合を停止し、底部の出口ポートを開放して、液状生成物を回収し、反応容器内に固体触媒を残した。合計で4.9kgの生成物液体を採集した。続いて、残留固体中に取り込まれているさらなる可溶性生成物を抽出するため、7.0キログラムの脱イオン水を加え、合計で7.8キログラムの液体を底部出口から回収した。最後に、底部の出口を(ふるいを介して)開放して、圧縮空気を反応器の上部の小さな入口に注入し、残留固体の乾燥及びさらなる生成物の抽出を行った。空気を吹き付ける手順の間に、さらに1.1キログラムの液体を回収した。3試料分の液体を一緒にして、HPLCにより分析し、グルコオリゴ糖への収率、DP全体の生成物分布、糖分解生成物の形成の程度、及び反応の物質収支閉鎖を求めた。洗浄した固体触媒は、反応器システムから取り出さなかった。
【0549】
連続回分反応を、主に保持されている触媒を含有する反応器の内容物を加熱して100セルシウス度に戻し、反応器に3.4kgのさらなる糖を投入し、本実施例中の上記の通り、反応工程及び洗浄工程を繰り返すことにより行った。それぞれの反応の後、一緒にした生成物の液体をHPLCにより分析し、グルコオリゴ糖への収率、DP全体の生成物分布、糖分解生成物の形成の程度、及び反応の物質収支閉鎖を求めた。この方法では、合計9回の連続する回分でのデキストロースオリゴマー化実験を行った。表5に報告されている通り、連続回分反応のそれぞれの場合のグルコオリゴ糖への収率を求めた。
【0550】
【表6】
【0551】
[実施例85]
ガラクトース及びグルコースの混合物から開始する、密封連続回分パイロット法におけるガラクトオリゴ糖の生成
原料糖として1.1kgのガラクトース及び0.3kgのグルコース、0.7乾燥kgの実施例72からの触媒、及び0.4kgの初期水分を使用して、実施例84の回分オリゴマー化を繰り返した。反応を105セルシウス度で4時間行い、その結果、ガラクトオリゴ糖(GOS)を生成した。糖の変換率を80.3%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を14.4%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を7.7%mol/molと決定し、DP4〜DP9オリゴ糖への収率を15.3%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を42.8%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を<0.1%mol/molと決定した。
【0552】
[実施例86]
ガラクトース及びグルコースの混合物から開始する、密封連続回分パイロット法におけるガラクトオリゴ糖の生成
原料糖として1.1kgのガラクトース及び0.3kgのグルコース、0.7乾燥kgの実施例72からの触媒、及び0.5kgの初期水分を使用して、実施例84の回分オリゴマー化を繰り返した。反応を105セルシウス度で4時間行い、その結果、ガラクトオリゴ糖(GOS)を生成した。糖の変換率を78.8%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を11.6%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を12.0%mol/molと決定し、DP4〜DP9オリゴ糖への収率を29.6%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を25.6%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を<0.1%mol/molと決定した。
【0553】
[実施例87]
食品グレードのラクトースから開始する、密封連続回分パイロット法におけるガラクトオリゴ糖の生成
原料糖として1.3kgのラクトース、0.6乾燥kgの触媒、及び0.4kgの初期水分を使用して、実施例84の回分オリゴマー化を繰り返し、その結果、ガラクトオリゴ糖(GOS)を生成した。糖の変換率を81.4%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を13.8%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を7.8%mol/molと決定し、DP4〜DP9オリゴ糖への収率を23.7%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を36.2%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を<0.1%mol/molと決定した。
【0554】
[実施例88]
開放した連続回分パイロット法におけるグルコオリゴ糖の生成
反応器を閉じて密封しないで、実施例84の回分オリゴマー化を繰り返し、これにより、反応混合物からの水の段階的な蒸発が可能になり、その結果、グルコオリゴ糖(GLOS)を生成した。糖の変換率を80.6%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を14.9%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を6.6%mol/molと決定し、DP4〜DP9オリゴ糖への収率を31.1%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を28.1%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を<0.1%mol/molと決定した。
【0555】
[実施例89]
連続パイロット法におけるグルコオリゴ糖の生成
実施例84において記載した22Lのジャケット付き反応器を使用する、連続撹拌槽反応器システムで、数キログラム規模のデキストロースのオリゴマー化を行った。槽のジャケットに熱水を循環させることにより温度制御される、ステンレス鋼製ジャケット付き供給槽から、糖シロップを反応器に連続的に供給した。4枚の垂直に間隔が設けられているインペラを含むシャフトが装備されているクランプマウント撹拌機(Lightnin、Rochester、NY、米国)を使用して、供給槽中の濃度及び温度を均一に維持した。加熱した、金属製編み上げホースを介して供給槽の底部出口からペリスタポンプにより糖反応剤を吸引し、1/4インチのインプットポートから22Lの反応器システムに注入した。生成物であるオリゴ糖を、ペリスタポンプによって、底部のふるい付き出口ポートから連続的に吸引して、加熱した金属製編み上げ管から45ガロン(gal)のステンレス鋼製受槽に注いだ。
【0556】
反応器を90セルシウス度まで加熱し、2.3キログラムの実施例72からの触媒(1.5キログラムの取り込まれた水を含む)、4.6キログラムのデキストロース及び2.3キログラムの脱イオン水を投入した。これらの材料を添加している間、反応器のミキサープラウ(plow)を102RPMで駆動し、温度を65セルシウス度以上に維持した。すべての原料を加えた後、反応器を密封し、その内容物を90セルシウス度で3時間維持した。脱イオン水中の55重量%のデキストロースの溶液を供給槽中に調製し、60セルシウス度に加熱した。3時間の混合時間の終わりに、55重量%デキストロース溶液が18mL/分で反応器に供給され、生成物が18mL/分で反応器から抜き取られるよう、フィード用ポンプ及び抜き取り用ポンプ(offtake pump)を動かし始めた。12日間の連続操作の間、流量を維持した。生成物の試料を定期的に抜き取り、HPLCによって分析した。12日間にわたり、糖変換率の規則的な喪失は観察されず、反応器の出口では、検出可能な糖分解生成物の形成は観察されなかった。
【0557】
[実施例90]
実施例87からのオリゴ糖生成物のインビトロでの消化性試験
実施例87からのオリゴ糖生成物の繊維組成分析及びその消化性のインビトロ測定を、当業者に公知の標準法(方法AOAC 2009.01、Official Methods of Analysis of AOAC International、AOAC International、Gaithersberg、米国)に従って行った。得られた試料組成を、0.0%の灰分、0.0%のタンパク質、0.1%の高分子量食物繊維、67.9%の難消化性可溶性食物繊維、0.0%の消化性DP3+可溶性オリゴ糖、及び32.1%の初期DP1及びDP2炭水化物であると決定した。
【0558】
[実施例91]
実施例88からのオリゴ糖生成物のインビトロでの消化性試験
実施例88からのオリゴ糖生成物の繊維組成分析及びその消化性のインビトロ測定を、当業者に公知の標準法(方法AOAC2009.01、Official Methods of Analysis of AOAC International、AOAC International、Gaithersberg、米国)に従って行った。得られた試料組成を、0.0%の灰分、0.0%のタンパク質、0%の高分子量食物繊維、63.8%の難消化性可溶性食物繊維、1.9%の消化性DP3+可溶性オリゴ糖、及び34.3%の初期DP1及びDP2炭水化物であると決定した。
【0559】
[実施例92]
Dowex 50WX8強酸性イオン交換樹脂を使用するグルコースのグルコオリゴ糖への変換率に関する比較例
100gのグルコース、50乾燥gの強酸性イオン交換樹脂Dowex(登録商標)50WX8(8重量%のDVB架橋を有するスルホン化ポリスチレン-co-ジビニルベンゼン、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)、約31gの初期水分含量、及び95セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を68.5%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を15.3%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を7.7%mol/molと決定し、DP4〜DP19オリゴ糖への収率を18.5%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を3.2%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を23.8%mol/mol(6.1%mol/molが、ギ酸、酢酸、レブリン酸、5-ヒドロキシメチルフルフラール、又はフルフラールのいずれかとして現れ、17.7%mol/molが、不溶性生成物及びタール状物として現れた)と決定した。得られた触媒選択率を、65%mol/molと決定した。
【0560】
[実施例93]
Amberlite IRH-110強酸性イオン交換樹脂を使用するグルコースのグルコオリゴ糖への変換率に関する比較例
100gのグルコース、50乾燥gの強酸性イオン交換樹脂Amberlite IRH-110(スルホン化ポリスチレン-co-ジビニルベンゼン、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)、約31gの初期水分含量、及び95セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を81.4%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を15.8%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を8.1%mol/molと決定し、DP4〜DP19オリゴ糖への収率を30.8%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を10.4%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を16.5%mol/mol(4.2%mol/molが、ギ酸、酢酸、レブリン酸、5-ヒドロキシメチルフルフラール、又はフルフラールのいずれかとして現れ、12.2%mol/molが、不溶性生成物及びタール状物として現れた)と決定した。得られた触媒選択率を、80%mol/molと決定した。
【0561】
[実施例94]
Dowex Marathon H強酸性イオン交換樹脂を使用するグルコースのグルコオリゴ糖への変換率に関する比較例
100gのグルコース、50乾燥gの強酸性イオン交換樹脂Dowex Marathon C(スルホン化ポリスチレン-co-ジビニルベンゼン、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)、約31gの初期水分含量、及び95セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を72.4%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を17.6%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を10.3%mol/molと決定し、DP4〜DP19オリゴ糖への収率を23.5%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を11.0%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を10.1%mol/mol(0.9%mol/molが、ギ酸、酢酸、レブリン酸、5-ヒドロキシメチルフルフラール、又はフルフラールのいずれかとして現れ、9.2%mol/molが、不溶性生成物及びタール状物として現れた)と決定した。得られた触媒選択率を、86%mol/molと決定した。
【0562】
[実施例95]
Dupont Nafion NR-50超強酸性樹脂を使用するグルコースのグルコオリゴ糖への変換率に関する比較例
50gのグルコース、25乾燥gの超強酸性樹脂Dupont Nafion NR-50(スルホン化テトラフルオロエチレン、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)、約15gの初期水分含量、及び95セルシウス度の反応温度を使用して、実施例73の手順を繰り返した。反応の3時間後、糖の変換率を29.1%mol/molと決定し、DP2オリゴ糖への収率を5.1%mol/molと決定し、DP3オリゴ糖への収率を2.2%mol/molと決定し、DP4〜DP19オリゴ糖への収率を2.0%mol/molと決定し、DP10+オリゴ糖への収率を1.4%mol/molと決定し、糖分解生成物への収率を18.5%mol/mol(2.6%mol/molが、ギ酸、酢酸、レブリン酸、5-ヒドロキシメチルフルフラール、又はフルフラールのいずれかとして現れ、15.9%mol/molが、不溶性生成物及びタール状物として現れた)と決定した。得られた触媒選択率を、36%mol/molと決定した。
【0563】
[実施例96]
Amberlite IRH-110触媒の再使用に関する比較例
100gのグルコース、50乾燥gの強酸性イオン交換樹脂Amberlite IRH-110(スルホン化ポリスチレン-co-ジビニルベンゼン、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)、約31gの初期水分含量、及び95セルシウス度の反応温度を使用して、実施例78の手順を繰り返した。3回の反応サイクロを行い、糖の総変換率を、第1の反応サイクルでは86.3%mol/molと決定し、第2の反応サイクルでは65.0%mol/molと決定し、第3の反応サイクルでは34%mol/molと決定し、これらは、34%mol/mol/サイクルの平均触媒不活性化率を反映した。
【0564】
[実施例97]
ポリマー触媒を使用するオリゴ糖の生成
糖反応剤としてのグルコースの代わりに、反応剤としてグルコース、マルトース、セロビオース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、フルクトース、マンノース、ラフィノース、スタキオース、グリセロール、グルシトール、ソルビトール、アラビトール、及びキシリトールからなる群から選択される糖の任意の組合せ物を合計約100g、及び実施例72からの触媒の代わりに、実施例3、4、5、7、8、10、12、14、16、18、20、22、23、25、26、28、29、30、31、32、33、34、35、36、38、39、42、50、55、57、59、61、63、65、67、69、及び71から選択される触媒のいずれかを使用して、実施例73〜78の手順を繰り返す。
【0565】
[実施例98]
ポリマー触媒を使用するオリゴ糖の生成
糖反応剤としてのグルコースの代わりに、糖反応剤としてのコーンシロップ、及び実施例72からの触媒の代わりに、実施例3、4、5、7、8、10、12、14、16、18、20、22、23、25、26、28、29、30、31、32、33、34、35、36、38、39、42、50、55、57、59、61、63、65、67、69、及び71から選択される触媒のいずれかを使用して、実施例73〜78の手順を繰り返す。
【0566】
[実施例99]
ポリマー触媒を使用するオリゴ糖の生成
糖反応剤としてのグルコースの代わりに、炭水化物反応剤としてのトウモロコシデンプン、及び実施例72からの触媒の代わりに、実施例3、4、5、7、8、10、12、14、16、18、20、22、23、25、26、28、29、30、31、32、33、34、35、36、38、39、42、50、55、57、59、61、63、65、67、69、及び71から選択される触媒のいずれかを使用して、実施例73〜78の手順を繰り返す。
【0567】
[実施例100]
ポリ-(スチレンスルホン酸-co-ビニルベンジルイミダゾリウムサルフェート-co-ジビニルベンゼン)の調製
ウォークイン式ヒュームフード内に収容されており、2インチの底部排水ポート及びオーバーヘッド型空気駆動式撹拌機に取り付けられたマルチエレメントミキサーを装備した、30Lのジャケット付きガラス製反応器に、室温で、14LのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF、ACS試薬グレード、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)及び2.1kgの1H-イミダゾール(ACS試薬グレード、Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)を投入した。DMFを撹拌してイミダゾールを溶解した。次に、反応器に7.0kgの架橋ポリ-(スチレン-co-ジビニルベンゼン-co-塩化ビニルベンジル)を加えて、撹拌懸濁液を形成した。反応器のジャケットに加熱浴流体をポンプ注入することによって、90セルシウス度まで反応混合物を加熱し、反応混合物を24時間反応させて、その後、それを徐々に冷却した。
【0568】
次に、樹脂から、DMF及び残留未反応1H-イミダゾールを排出し、この後、保持された樹脂をアセトンで繰り返し洗浄し、重い残留溶媒又は未反応試薬を除去した。反応により、架橋ポリ-(スチレン-co-ジビニルベンゼン-co-1H-イミダゾリウムクロリド)をオフホワイトの球状樹脂ビーズとして得た。反応器から樹脂ビーズを取り出し、空気中、70セルシウス度で加熱して乾燥した。
【0569】
清浄した30Lの反応器システムに、2.5Lの95%硫酸(ACS試薬グレード)、次に約13Lの発煙硫酸(20%の遊離SO
3含量(重量基準)、Puritan Products, Inc.、Philadelphia、PA、米国)を投入した。撹拌した酸溶液に、5.1kgの架橋ポリ-(スチレン-co-ジビニルベンゼン-co-1H-イミダゾリウムクロリド)を徐々に加えた。添加後、乾燥窒素ガスを反応器に勢いよく流し、反応器のジャケットに加熱浴流体をポンプ注入することによって、90セルシウス度まで撹拌懸濁液を加熱し、懸濁液を90セルシウス度で約4時間、維持した。反応の完了後、混合物を約60セルシウス度まで冷却させて、反応器から残留硫酸混合物を排出した。樹脂を80重量%の硫酸溶液、次いで60重量%の硫酸溶液により洗浄した。次に、pH紙によって決定した場合に洗浄水のpHが5.0を超えるまで、樹脂を蒸留水で繰り返し洗浄し、固体触媒を得た。触媒の酸官能基の密度を、イオン交換酸-塩基滴定により、少なくとも2.0mmol H+/g乾燥樹脂と決定した。
【0570】
[実施例101]
難消化性グルコオリゴ糖への18DEコーンシロップのリファクタリング
消化性原料であるオリゴ糖を、100gの規模で、実施例100にある通り調製された触媒と反応させて、単一工程手順でこれを難消化性炭水化物に変換した。初期平均重合度(DP)が9であり、初期デキストロース当量(DE)が18であるコーンシロップ(マルト-デキストリン)を、α-アミラーゼ/アミノグルコシダーゼによって、その消化性について分析した。コーンシロップのDP3+構成成分の94.2%、及びDP2構成成分の67.5%がグルコースへと消化されたことがわかり、このことは、原料オリゴ糖の化学構造が、α(1,4)グリコシド連結基から主に構成されていたことを示している。
【0571】
400mLのガラス製円筒状反応器中で、100gの18DEコーンシロップを、25.8gの脱イオン水及び20.2乾燥gの実施例100からの触媒と合わせた。得られた混合物を連続して混合し、温度制御油浴を使用して、反応容器の壁を加熱することにより、105℃まで徐々に加熱した。ステンレス鋼製の3枚のブレード付きインペラを装備したオーバーヘッド型機械式撹拌器により混合を行い、ここで、混合エレメントの直径と反応容器の直径の比率は約0.8であった。撹拌懸濁液を約4時間、温度で維持した。0、1、2、3、及び4時間の時点で、反応混合物の250mgのアリコートを10mLの脱イオン水に希釈し、HPLCにより分析して、糖濃度及びその重合度(DP)に関するオリゴ糖の濃度分布を求めた。
【0572】
反応過程の全体にわたるDPの分布を、
図13に示す。反応中のどの時点でも、DP3+種の質量画分が、76%g/g未満に低下することはなく、このことは、原料コーンシロップの加水分解が最小限で起こったことを示している。グルコース(DP1)の質量画分は、反応全体を通して、約10%〜17%で維持された。
【0573】
反応後、約100gの脱イオン水を加えて、混合物を約50Brixに希釈した。フリット付きガラス製漏斗(細孔サイズ50〜100ミクロン)を使用する吸引ろ過によって、得られたグルコオリゴ糖シロップを触媒から分離した。さらなる水を使用して触媒を洗浄し、さらなる可溶性種を除去して、その結果、約25Brixの最終シロップ濃度となった。シロップを真空回転蒸発によって75Brixまで濃縮した。
【0574】
得られたグルコオリゴ糖組成物を、消化性について分析した。DP3+構成成分の10.8%及びDP2構成成分の8.8%のみが消化可能であったことがわかり、このことは、原料オリゴ糖中のα(1,4)グリコシド連結基が効率よく他の非消化性の連結基の種類にリファクタリングされたことを示している。HPLCによるDP2構成成分の分析により、生成物種中に、少なくともβ(1,4)、α(1,3)、β(1,3)、α(1,6)、及びβ(1,6)の連結基が存在していることが示された。
【0575】
[実施例102]
グルコースのグルコオリゴ糖への迅速な変換
真空を可能にするベアリングにより取り付けられているオーバーヘッド型機械式ミキサーにより駆動する3”パドルの撹拌エレメントを装備した、1000mLの3つ口フラスコ(TNF)に、ライザー、ジャケット付きコンデンサ、真空用接続部品を有する降下式エルボ、及び濃縮物を回収するための500mL丸底フラスコ(RBF)を備えた真空蒸留装置を取り付けた。1000mLのTNFの壁を可変変圧器により電力供給される電気式マントルを用いて加熱し、コンデンサを、水中50%エチレングリコールを使用する循環冷却器を使用して2℃まで冷却した。調節可能なマニホールド及び真空ゲージを装備した回転式ベーンポンプにより、真空にした。
【0576】
TNFに約200グラムの食品グレードのデキストロース(Cantab(登録商標)、Stauber、米国)、及び28乾燥グラムの実施例72からの触媒を加えた。十分な水を加えて、糖濃度を1グラムの溶液あたり0.50〜0.70グラムの糖にした。一定に撹拌しながらデキストロースを溶解し、-5.6psiゲージ圧の圧力で加熱し、混合物を50%の変圧設定により加熱した。反応混合物の温度及びヘッドスペースの雰囲気を、J型熱電対を用いてモニタリングした。22分後、反応混合物は、131℃の最終温度(T
final)に到達し、除熱することにより停止した。
【0577】
反応収率を、少量(約1g)の反応混合物の試料を抜き取り、熱蒸留水に溶解し、得られた溶液をHPLCにより分析して、単糖のオリゴ糖への変換率を求めることにより決定した。DP3+オリゴ糖への単量体グルコースの総変換率を、68%mol/molと決定した。α(1,2)、β(1,2)、α(1,3)、α(1,4)、β(1,4)、α(1,6)、及びβ(1,6)の連結基の存在をNMR分析によって確認した。
【0578】
[実施例103]
様々な温度、圧力、及び触媒搭載量におけるグルコースの迅速なオリゴマー化
様々な加熱速度、触媒搭載量、及び反応圧を用いて、実施例102の手順を繰り返し、以下の収率を得た。
【0579】
【表7】
【0580】
[実施例104]
アセチル官能基化グルコオリゴ糖の合成
2.0グラムのグルコース、2.0乾燥グラムの実施例72からの触媒、2.0グラムの酢酸、及び10mLの水をアルミニウム製の秤量皿に加え、混合物が均一になるようスパチュラにより混合した。次に、混合物を真空オーブンに入れて、78℃、0.1barの圧力で4時間インキュベートした。皿に25mLの熱水を加えて可溶性種を溶解することにより、固体触媒から固体の反応生成物を回収した。溶液を0.2ミクロンのシリンジフィルターによってろ過し、触媒を除去した。85mLの冷アセトンを加えることにより溶液から官能基化オリゴマー生成物を沈殿させて、重力ろ過により回収した。生成物を真空下、40℃で2時間、乾燥させて、1.4乾燥グラムの生成物を得た。官能基化オリゴ糖の平均重合度を、HPLCにより約6と決定した。
【0581】
アセチルペンダント基の取り込みを、官能基化オリゴ糖生成物の再加水分解によって確認した。約500mgの官能基化オリゴ糖を5mLの1%硫酸に溶解した。溶液を血清バイアルに移送して密封し、121℃で60分間、オートクレーブ処理した。得られた消化物中にグルコース及び酢酸を観察し、これらの種の官能基化オリゴ糖への取り込みを確認した。
【0582】
[実施例105]
様々な官能基化オリゴ糖の合成
2.0グラムのグルコース(糖反応剤)及び2.0グラムの酢酸(他の反応剤)を以下の通り置きかえた以外、実施例104の手順を繰り返した:
【0583】
【表8】
【0584】
2種以上の糖反応剤を使用した場合、糖反応剤を、2.0グラムの総質量と同じ質量百分率で分注した。2種以上の他の反応剤を使用した場合、他の反応剤を、2.0グラムの総質量と同じ質量百分率で分注した。
【0585】
[実施例106]
硫酸化オリゴ糖の合成
磁気撹拌子を含む100mLの丸底フラスコ(RBF)中で、2.0乾燥グラムの実施例102からのオリゴ糖を室温で20mLのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。次に、約0.45グラム(約0.25モル当量)のジメチルホルムアミド三酸化硫黄錯体(DMF-SO
3)をRBFに加え、得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。2時間後、内容物を250mLの氷冷アセトンに素早く移送することにより反応を終了して、その結果、オフホワイト沈殿物を得た。沈殿物をろ過により回収し、150mLの氷冷アセトンにより5回洗浄し、真空下、40℃で一晩、乾燥した。オリゴ糖の硫酸化を、0.1N水酸化ナトリウムに対する酸-塩基滴定によって確認した。
【0586】
[実施例107]
シアル化オリゴ糖の合成
2.0グラムのグルコース、0.25グラムのN-アセチルノイラミン酸、2.0乾燥グラムの実施例72からの触媒及び10mLの水をアルミニウム製の秤量皿に加え、混合物が均一になるようスパチュラにより混合する。次に、混合物を真空オーブンに入れて、78℃、0.1barの圧力で4時間インキュベートする。25mLの熱水を加えて可溶性種を溶解することにより、固体触媒から固体反応生成物を回収する。溶液を0.2ミクロンのシリンジフィルターによってろ過し、触媒を除去する。85mLの冷アセトンを加えることにより、溶液から生成物を沈殿させ、重力ろ過により回収し、真空下、40℃で2時間、乾燥させて、シアル化オリゴ糖を得る。
【0587】
[実施例108]
使用済み触媒の洗浄
実施例103における各反応からの回収触媒を一緒にして、フリット付きガラス製漏斗中で500mLの室温の蒸留水によりリンスした。次に、触媒を500mLの1重量%水酸化ナトリウム溶液、次いで500mLの蒸留水によりリンスした。次に、触媒を500mLの1重量%硫酸、次いで1,000mLの蒸留水によりリンスした。過剰の水を吸引ろ過によって触媒から除去した。リンスした内容物の水分含量を、少なくとも30質量%と決定した。
【0588】
[実施例109]
再利用可能な触媒を使用するグルコオリゴ糖の調製
オーバーヘッド型機械式撹拌器を装備した大気圧式円筒状ガラス製反応器中で、150gのグルコース及び30gの実施例3からの触媒を50gの蒸留水と合わせた。連続混合しながら、反応器の内容物を110℃で300分間維持し、その後、生成物混合物を50質量%の最終濃度になるまで温水により迅速に希釈した。吸引ろ過により残留触媒から生成物溶液を分離して、30gの回収触媒を得た。溶液を、1時間あたり2ベッドボリュームの流量でDowex Monosphere 88の100mLカラムに、1時間あたり2ベッドボリュームの流量でDowex Monosphere 77の100mLカラムに、さらに1時間あたり1ベッドボリュームの流量でDow Optipore-SD2のカラムに流すことにより生成物を精製した。得られた溶液のpHを、pH計により6.0〜7.0と決定した。得られた溶液の色を、120 ICUMSA未満と決定した。グルコースの、DP3+を有するグルコオリゴ糖への総収率を、HPLCにより70%mol/molと決定した。グルコース単糖の変換率をHPLCにより83.7%mol/molと決定し、一次速度定数を0.36/時と決定した。最終生成物中には、レブリン酸、ギ酸、又はヒドロキシメチルフルフラールは、HPLCによって観察されなかった。
【0589】
第2の反応サイクルを、同じ大気圧式円筒状ガラス製反応器中で、150gのさらなるグルコースと30gの回収触媒及び50gの蒸留水とをあわせることにより行った。連続混合しながら、反応器の内容物を110℃で280分間維持し、その後、生成物混合物を50質量%の最終濃度になるまで温水により迅速に希釈した。吸引ろ過により、残留触媒から、この第2の反応サイクルからの生成物溶液を分離して、30gの回収触媒を得た。溶液を、1時間あたり2ベッドボリュームの流量でDowex Monosphere 88の100mLカラムに、1時間あたり2ベッドボリュームの流量でDowex Monosphere77の100mLカラムに、さらに1時間あたり1ベッドボリュームの流量でDow Optipore-SD2の100mLカラムに流すことにより生成物を精製した。得られた溶液のpHを、pH計により6.0〜7.0と決定した。得られた溶液の色を、120 ICUMSA未満と決定した。グルコースのDP3+を有するグルコオリゴ糖への総収率を、HPLCにより65%mol/molと決定した。グルコース単糖の変換率をHPLCにより80.7%mol/molと決定し、一次速度定数を0.35/時と決定した。最終生成物中には、レブリン酸、ギ酸、又はヒドロキシメチルフルフラールは、HPLCによって観察されなかった。第1と第2の反応サイクルの間の活性喪失を、約2%と決定した。
【0590】
[実施例110]
再利用可能な触媒を使用するグルコオリゴ糖の調製
実施例3からの触媒に代えて、実施例18からの触媒を使用して、実施例109の手順を繰り返した。第1と第2の反応サイクルの間の活性喪失を、1%未満と決定した。
【0591】
[実施例111]
再利用できない触媒を実証する比較例
実施例3からの触媒の代わりに、スルホン酸基を含有するが陽イオン性基を含まない、強酸性イオン交換樹脂Dowex(登録商標)50WX8(Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、米国)を使用して、実施例109の手順を繰り返した。第1と第2の反応サイクルの間の活性喪失を、80%超と決定した。