(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-522596(P2017-522596A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】設置後の正確な嵌合又は位置合わせのためにエレクトロクロミックグレージングにアセンブリを予め取付ける方法
(51)【国際特許分類】
G02F 1/153 20060101AFI20170714BHJP
【FI】
G02F1/153
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-574082(P2016-574082)
(86)(22)【出願日】2015年6月18日
(85)【翻訳文提出日】2017年2月9日
(86)【国際出願番号】US2015036454
(87)【国際公開番号】WO2015200091
(87)【国際公開日】20151230
(31)【優先権主張番号】62/016,927
(32)【優先日】2014年6月25日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】514311553
【氏名又は名称】セイジ・エレクトロクロミクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 智文
(72)【発明者】
【氏名】カイル・グッドムンソン
(72)【発明者】
【氏名】マイカ・ソマーズ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・クレメンス
【テーマコード(参考)】
2K101
【Fターム(参考)】
2K101AA22
2K101DA01
2K101EC93
2K101EE01
2K101EF01
2K101EJ31
(57)【要約】
設置後の正確な嵌合又は位置合わせのためにアセンブリをグレージングに予め取付ける装置及び方法が提供されることができる。ソーラーパネルは、電力を断熱ガラスユニットへ与える。マウンティングブラケットは断熱ガラスユニットへ固定される。プレートは、マウンティングブラケットへ調整可能に取付けられる。マウンティングブラケット上でプレートを位置合わせした後、ソーラーパネルはプレートに取付けられ、断熱ガラスユニットはフレームに取付けられる。プレートは、プレートを移動した後ソーラーパネルがフレームと同一平面になるように、フレームに向かって移動されるように構成される。そして、トリムピースは、ソーラーパネルによってカバーされていないプレートの部分に渡って取付けられることができる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱ガラスユニットと
プレートと、
ソーラーパネルと、を備え、
前記プレートは、前記断熱ガラスユニットに移動可能に連結され、前記ソーラーパネルは前記プレートに固定される、エレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項2】
前記断熱ガラスユニットを前記プレートに連結する少なくとも1つのマウンティングブラケットを更に備える、請求項1に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項3】
前記ソーラーパネルは、前記断熱ガラスユニットへ電気的に接続されている、請求項1に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項4】
前記マウンティングブラケットは、前記ソーラーパネルと前記断熱ガラスユニットとの間に前記電気的接続部を備える、請求項3に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項5】
前記ソーラーパネルと前記断熱ガラスユニットとの間に前記電気的接続部としてフレキシブル回路を更に備える、請求項3に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項6】
前記マウンティングブラケットは、移動制限器を備える、請求項2に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項7】
前記移動制限器は歯止め−歯構造を備える、請求項6に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【請求項8】
プレートを断熱ガラスユニットへ連結すること、
ソーラーパネルを前記プレートへ固定すること、及び
前記断熱ガラスユニットをフレームへ取付けること、
を含む、エレクトロクロミックアセンブリを取付ける方法。
【請求項9】
前記プレートを前記断熱ガラスユニットへ連結することは、少なくとも1つのマウンティングブラケットを前記断熱ガラスユニットへ固定すること、及び前記プレートを前記マウンティングブラケットへ接着すること、を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ソーラーパネル及びプレートは、前記断熱ガラスユニットに対して移動可能である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記ソーラーパネルを前記断熱ガラスユニットへ電気的に接続することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
フレキシブル回路は、前記ソーラーパネルと断熱ガラスユニットとの間に前記電気的接続部を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プレート及びソーラーパネルを、前記フレームへ向かって第1の方向へ、前記ソーラーパネルが前記フレームと同一平面になるまで進めることを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記マウンティングブラケットは、前記プレートが第2の方向へ移動するのを防ぐように移動制限器を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
トリムを前記プレートへ取付けることを更に含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
エレクトロクロミックグレージングは、電位の印加に応じて光学特性、例えば着色等、を変化させる、そして、それにより、装置を多少透明に又は多少反射性にすることが知られているエレクトロクロミック材料を含む。一般的な従来技術のエレクトロクロミックデバイスは、対向電極層と、対向電極層と実質的に平行に成膜されたエレクトロクロミック材料層と、対向電極層をエレクトロクロミック層からそれぞれに分離するイオン導電層とを含み、そして、エレクトロクロミックデバイスは、断熱ガラスユニット(IGU)の中に収納されている。更に、2つの透明導電層は、対向電極層及びエレクトロクロミック層と実質的に平行であり、及び接触している。
【0002】
対向電極層、エレクトロクロミック材料層、イオン導電層、及び導電層を形成するための材料は知られており、例えば米国特許出願第2008/0169185号に記載され、引用されて本明細書に組み込まれており、またそれらは望ましくは実質的に透明酸化物又は窒化物である。例えば、それぞれの導電層を低電圧電源へ接続することにより電位がエレクトロクロミックデバイスの積層構造の両端に印加される場合、対向電極層に蓄積されたLi
+イオン等のイオンは、対向電極層からイオン導電体層を通ってエレクトロクロミック層に流れる。
【0003】
更に、電子は対向電極層から、低電圧電源を含む外部回路を回って、エレクトロクロミック層へ流れ、対向電極層及びエレクトロクロミック層内の電荷の中性を維持する。イオン及び電子のエレクトロクロミック層への移動は、エレクトロクロミック層の光学的特性、及び任意に相補的なECデバイスの対向電極層を変化させ、それにより着色、及び従ってエレクトロクロミックデバイスの透明性を変化させる。
【0004】
IGUに取付けられたソーラーパネルを低電圧電源として使用することが可能である。エレクトロクロミックグレージングを設置し、ソーラーパネルをIGUに取付ける場合、据付者はガラスを清掃し、ソーラーパネルにケーブルを取付け、テープを取付け、フレームと同一平面になるようにソーラーパネルを手動で配置し、取付ける必要がある。窓枠システムの公差は、コンポーネントをIGUへ事前に取付けること、及びそれらのコンポーネントをフレームと同一平面になるようにすることを困難にすると、考えられている。従って、アセンブリをグレージング又はIGUへ予め取付け、取付け後に正確に嵌合させる改良された装置及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様に係わるエレクトロクロミックアセンブリは、IGU、プレート、及びソーラーパネルを含む。一実施形態では、プレートはIGUへ移動可能に連結され、ソーラーパネルはプレートに固定されることができる。一実施形態では、プレートをIGUに連結するために、少なくとも1つのマウンティングブラケットを使用され得る。一実施形態では、ソーラーパネルは、IGUに電気的に接続され得る。一実施形態では、マウンティングブラケットはソーラーパネルとIGUとの間の電気的接続部を提供することができる。別の実施形態では、フレキシブル回路、例えばポリイミドフレキシブル回路等は、ソーラーパネルとIGUとの間の電気的接続部を提供することができる。
【0006】
本開示の別の態様に係わるエレクトロクロミックアセンブリを設置する方法は、プレートをIGUに連結すること、ソーラーパネルをプレートに固定すること、IGUをフレームに取付けることを含む。この方法は、更に、マウンティングブラケットをIGUに固定する工程、プレートをマウンティングブラケットに接着する工程、又は固定及び接着の両方の工程を含むことができる。いくつかの実施形態では、ソーラーパネル及びプレートは、設置後にIGUに対して自由に動くことができる。
【0007】
エレクトロクロミックアセンブリを提供する方法は、ソーラーパネルとIGUとの間の電気的接続部を提供することを含み得る。本開示の一態様に係わる電気的接続部は、ポリイミドフレキシブル回路又はマウンティングブラケットであり得る。エレクトロクロミックアセンブリは、フレームにIGUを設置し、ソーラーパネルがフレームと同一平面になるまで、プレート及びソーラーパネルをフレームに向けて前進させることを含むこともできる。ソーラーパネルに隣接するプレートに取付けることができるトリムを設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態は例として例示され、添付の図面に限定されない。
【
図1】
図1は、一実施形態に係わる完全に組み立てられたエレクトロクロミックアセンブリを示す。
【
図2】
図2は、一実施形態に係わるIGUの単独の図である。
【
図6】
図6は、ソーラーパネルがプレートに取付けられた
図4のIGUを示す。
【
図9】
図9は、プレートの位置を調整した後の
図8のIGUを示す。
【
図10】
図10は、エレクトロクロミックデバイスを設置する方法を示すフローチャートである。
【0009】
図面の要素は、簡潔かつ明瞭にするために例示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを、当業者は、理解する。例えば、図面の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させるのを助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示された教示の理解を助けるために提供される。以下の説明は、その教示の特定の実施及び実施形態に焦点を当てる。この焦点は、教示の説明を助けるために提供され、教示の範囲又は適用可能性を限定すると解釈されるべきではない。しかしながら、本出願に開示される教示に基づいて、他の実施形態を使用することができる。
【0011】
本明細書で使用する場合、用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、又はそれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図している。例えば、多くの特徴を備える方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴だけに限定される必要はなく、明確には記載されない別の特徴、又はこのような方法、物品、若しくは装置に明確には固有ではない別の特徴を含み得る。更に、特に断わらない限り、「又は」は、包括的「又は」を指し、排他的「又は」を指さない。例えば、条件A又はBが、次の、「Aが真(又は存在する)及びBが偽(又は存在しない)」、「Aが偽(又は存在しない)及びBが真(又は存在する)」、並びに「A及びBの両方が真(又は存在する)」、のいずれか1つによって満たされる場合である。
【0012】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を記載するために用いられる。これは、単に便宜上、本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。異なることを意味するのが明らかでない限り、この記述は、1つ又は少なくとも1つを含むと解釈され、単数形もまた、複数形を含み、或いはその逆も含むと読むべきである。例えば、本明細書に単一のアイテムが記載されている場合、単一のアイテムの代わりに複数のアイテムが使用され得る。同様に、本明細書で複数のアイテムが記載されている場合、1つのアイテムを複数のアイテムに置き換えることができる。
【0013】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は例示的なものに過ぎず、限定することを意図するものではない。本明細書に記載されていない限り、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来のものであり、エレクトロクロミック、窓及びグレージング技術の教科書及び他の情報源に見出すことができる。
【0014】
本出願に開示された発明は、特定の実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態は、本発明の原理及び用途の単なる例示であることが理解されるべきである。従って、例示的な実施形態に対して多くの変更を行うことができること、添付の例示的な請求項によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の構成を考案することができることを理解されたい。
【0015】
一実施形態では、
図1〜9に例示されたエレクトロクロミック(EC)アセンブリ10は、IGU11、ソーラーパネル12、フレーム13、及びトリム14を含む。本明細書で更に十分に説明するように、ECアセンブリ10は、ソーラーパネルが取付け後に調整されてフレームに隣接するように設計される。
【0016】
図2は、IGU11の実施形態を詳細に説明している。図示のように、IGU11はブラケット21が取付けられている。ブラケット21は、従来の取付装置(例えば、接着剤、ねじ、両面テープ、及びにボルトナットアセンブリ)を使用してIGU11に固定することができ、又はその形成中にガラスに成形することができる。いくつかの実施形態では、ブラケットは、ソーラーパネルとEC層との間の電気的接続部を提供することができる。
図3は、ブラケット21の拡大図を示す。図示の実施形態では、ブラケット21は、IGU11から離れて延在するアーム32を含む。アーム32はプレートをIGUに固定する。ブラケット21はまた、プレート41の位置を維持するための移動制限器を含む。図示のように、移動制限器はブラケット21の歯31によって形成されるが、他の実施形態も想定される。特定の実施形態では、ブラケットは、1つの歯当たり0.75mmから1つの歯当たり1.875mmの高さを有する8〜13個の歯を有する。
【0017】
図4及び5は、IGU11に連結されたプレート41を示す。プレート41は、ブラケット21上に取付けられている。図示のように、プレート41の面42は、ブラケットのアーム32が通り抜けることができる穴43を有している。プレート41が調節されると、穴43とアーム32との位置がずれ、アームはプレートがブラケットから外れる可能性を減少させる、又は外れるのを防止することができる。他の実施形態では、プレートは、ソーラーパネル12の端部に力を加える付属物を有し、ソーラーパネルを定位置に摩擦保持することができる。ブラケットがソーラーパネルとEC層との間の電気的接続部として機能する実施形態では、プレート41は、延在する開口部を有することができ、それを通って配線又はポリイミドフレキシブル回路がソーラーパネルをブラケットに接続可能にする、又はプレート41は、ソーラーパネルとEC層との間の電気的接続部を提供するように構成されてもよい。例えば、アーム32は、電気エネルギーがソーラーパネルからIGUに伝達できるように、少なくとも部分的に電気導電性材料で構成されることができるが、他の方法も考えられる。別の実施形態では、電気的接続部はトリムピースとプレートとの間をIGUの端まで延在することができる。図示のように、プレート41は、ガラス11の大部分を横切って延在し、複数のブラケット21に取付けられる。別の実施形態では、ソーラーパネルがフレームへ好ましく嵌合され、ブラケットがプレートの位置を維持するのに十分な強度を有するならが、2つ以上のプレートを利用してもよく、又は、1つのプレートを1つだけのブラケットに接続してもよい。
【0018】
図6は、プレート41に取付けられたソーラーパネル12を示す。ソーラーパネルは、仕様に従った任意のメーカー及び型式でよい。このような想定されるソーラーパネルの1つは、China Solar LTDにより製造される、型式番号KS−M33057Gである。
図7は、
図6に示すプレート41に取付けられたソーラーパネル12の断面図を示す。ブラケット21は、前述した方法を用いてIGU11に取付けられる。図示のように、歯止め72は、プレート41からブラケット21の歯31に向かって延在し、プレート21が底部リップ45の方向へ若干移動できるようにしながら、上部リップ44の方向へ移動するのを防止する。移動制限器が歯止め−歯構造(pawl and tooth structure)として示されているが、別の実施形態では、例えばボールディテント(ball and detent)も可能である。示された実施形態では、ソーラーパネル12は、両面テープ(例えば、3Mによって製造されたVHB(登録商標) 商標のテープ)でプレート41に取付けられている。しかしながら、別の取付け方法(例えば、接着剤、ボルトナットアセンブリ、リベット、溶接)も可能である。別の実施形態では、付属物は、プレート41の上部リップ44及び底部リップ45に渡って延在して、ソーラーパネル12をプレート41に固定することができる。付属物は、プレート41への着脱可能に結合する。このように、ソーラーパネルを、必要に応じて交換、修理等のために取外すことができる。図示のように、ポリイミドフレキシブル回路73は、ソーラーパネル12のプレート41に面する端部から延在する。前述したように、ポリイミドフレキシブル回路73は、EC層への電気的接続部を提供することができる。
【0019】
図8は、プレート41及びソーラーパネル12がフレーム13に取付けられたIGU11を示す。図示のように、ガラスがフレームに最初に取付けられた場合、スペース81は、ソーラーパネル12とフレーム13との間に存在する。スペース81は、窓枠システムに関連する様々な公差を補償する。いくつかの実施形態では、IGU11には、プレート41及び取付けられたソーラーパネル12が供給されてもよい。別の実施形態では、ガラスがフレームに取付けられた後に、ソーラーパネル及び/又はプレートが別々に供給され、取付けられてもよい。
【0020】
ガラス11がフレーム13に取付けられた後、約2ポンド(0.9kg)から約7ポンド(3.2kg)の力をソーラーパネル12及び/又はプレート41上で、
図9に示される矢印の方向に加えることができる。据付者がプレート41の上部リップ44上を押すように、手動で力を印加することにより、プレート41を動かすことができる。しかしながら、クランプ又は類似のツールを使用して、プレート41を移動させることもできる。ソーラーパネル12及びプレート41がフレーム13に向かって移動するにつれて、ソーラーパネル12をフレーム13と同一平面又はほぼ同一平面にしたまま、スペース81は縮小され又はなくなる。一実施形態では、プレート41がフレーム13に向かって移動すると、歯止め72は、歯31に沿って進み、プレート41が、調節された後に元の位置に逆戻りするのを防止する。いくつかの実施形態では、プレートはフレキシブルであり、フレーム内の変動に適応するようにジグに沿って様々な移動度を可能にする。プレート41及びソーラーパネル12が最終位置に来ると、トリム14は、
図1に示されるような審美的に好ましい取付けのために、プレート41のソーラーパネル12によって覆われていない部分に取付けられることができる。多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを以下に説明する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。例示的な実施形態は、以下に列挙されるもののいずれか1つ又は複数の実施形態に従うことができる。
【0021】
実施形態1:
断熱ガラスユニットと
プレートと、
ソーラーパネルと、を備え、
前記プレートは、前記断熱ガラスユニットに移動可能に連結され、前記ソーラーパネルは前記プレートに固定される、エレクトロクロミックアセンブリ。
【0022】
実施形態2:
前記断熱ガラスユニットを前記プレートへ連結する少なくとも1つのマウンティングブラケットを更に備える、実施形態1に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【0023】
実施形態3:
前記ソーラーパネルは、前記断熱ガラスユニットへ電気的に接続されている、実施形態1に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【0024】
実施形態4:
前記マウンティングブラケットは、前記ソーラーパネルと前記断熱ガラスユニットとの間に前記電気的接続部を備える、実施形態3に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【0025】
実施形態5:
前記ソーラーパネルと前記断熱ガラスユニットとの間に前記電気的接続部としてフレキシブル回路を更に備える、実施形態3に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【0026】
実施形態6:
前記マウンティングブラケットは、移動制限器を備える、実施形態2に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【0027】
実施形態7:
前記移動制限器は歯止め−歯構造を備える、実施形態6に記載のエレクトロクロミックアセンブリ。
【0028】
実施形態8:
プレートを断熱ガラスユニットへ連結すること、
ソーラーパネルを前記プレートへ固定すること、
前記断熱ガラスユニットをフレームへ取付けること、を含む、エレクトロクロミックアセンブリの取付け方法。
【0029】
実施形態9:
前記プレートを前記断熱ガラスユニットへ連結することは、少なくとも1つのマウンティングブラケットを前記断熱ガラスユニットへ固定すること、及び前記プレートを前記マウンティングブラケットへ接着することを更に含む、実施形態8に記載の方法。
【0030】
実施形態10:
前記ソーラーパネル及びプレートは、前記断熱ガラスユニットに対して移動可能である、実施形態8に記載の方法。
【0031】
実施形態11:
前記ソーラーパネルを前記断熱ガラスユニットへ電気的に接続することを更に含む、実施形態8に記載の方法。
【0032】
実施形態12:
フレキシブル回路は、前記ソーラーパネルと断熱ガラスユニットとの間に前記電気的接続部を更に備える、実施形態11に記載の方法。
【0033】
実施形態13:
前記プレート及びソーラーパネルを、第1の方向の前記フレームへ向かって、前記ソーラーパネルが前記フレームと同一平面になるまで進めることを更に含む、実施形態8に記載の方法。
【0034】
実施形態14:
前記マウンティングブラケットは、前記プレートが第2の方向へ移動するのを防ぐように移動制限器を備える、実施形態12に記載の方法。
【0035】
実施形態15:
トリムを前記プレートへ取付けることを更に含む、実施形態14に記載の方法。
【0036】
一般的な説明又は実施例において、上で説明した全ての活動が必要であるとは限らず、特定の活動の一部が必要でなくてもよく、説明された活動に加えて1つ又は複数の更なる活動が行われてもよい。更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが実施される順序であるとは限らない。
【0037】
恩恵、他の利点、及び問題に対する解決策は、特定の実施形態に関して上述されている。しかし、任意の恩恵、利点、又は解決策を生じる、若しくはより顕著になり得る恩恵、利点、問題に対する解決策、及び任意の特徴は、任意の、又は全ての特許請求の範囲における重要な、必須の、又は本質的な特徴と解釈されるべきではない。
【0038】
本明細書で説明される実施形態の仕様及び例示は、様々な実施形態の構造を一般的に理解することを意図している。本仕様及び例示は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置及びシステムの、全ての構成要素及び特徴の、網羅的及び包括的な説明として役立つことを意図しない。別々の実施形態は、単一の実施形態の組み合わせでも提供され得る、及び、反対に、簡潔のために、単一の実施形態の文脈において説明される様々な特徴は、別々に、又は任意の部分的な組み合わせでも提供され得る。更に、範囲内で述べられた値の参照は、その範囲内の各々の及び全ての値を含む。この明細書を読んだ後、当業者は、多くの他の実施形態を、理解することができる。構造上の置換、論理の置換、又は他の変更が、本開示の範囲から離れることなく行われ得るように、別の実施形態は、本開示から使用され、及び導出され得る。従って、開示は、制限的と言うよりも、むしろ例示的として見なされるべきである。
【国際調査報告】