特表2017-522845(P2017-522845A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-522845スケーラブルなサイズ及び電力容量を有する太陽光発電装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-522845(P2017-522845A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】スケーラブルなサイズ及び電力容量を有する太陽光発電装置
(51)【国際特許分類】
   H02S 40/20 20140101AFI20170714BHJP
【FI】
   H02S40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-574288(P2016-574288)
(86)(22)【出願日】2015年6月18日
(85)【翻訳文提出日】2017年2月8日
(86)【国際出願番号】US2015036458
(87)【国際公開番号】WO2015200093
(87)【国際公開日】20151230
(31)【優先権主張番号】62/016,820
(32)【優先日】2014年6月25日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】514311553
【氏名又は名称】セイジ・エレクトロクロミクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 智文
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ディー・グリーア
(72)【発明者】
【氏名】マーク・オー・スニーカー
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151BA03
5F151BA11
5F151JA02
5F151JA03
5F151JA09
5F151JA13
5F151JA28
(57)【要約】
スケーラブルなサイズ及び電力容量を有する電源を備える窓透過率制御アセンブリが提供される。アセンブリは、透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、断熱グレージングユニットに取付けられ、透過率可変グレージングへ電気的に接続される光電池モジュールと、グレージングの透過率を制御する制御回路とグレージングへ電力を供給するためのバッテリーを有する制御モジュールと、を含む。光電池アセンブリは、断熱グレージングユニットの外面部に取付けられ、制御モジュールは、断熱グレージングユニットの内面部に取付けられている。各モジュールは、断熱グレージングユニットの第1の端部から、対向する断熱グレージングユニットの第2の端部まで延在してもよく、モジュールの長さは、断熱グレージングユニットの第1の端部と第2の端部との間の距離と実質的に同じである。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電池アセンブリであって、前記光電池アセンブリは、
透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、
前記断熱グレージングユニットへ取付けられ、前記透過率可変グレージングへ電気的に接続される光電池モジュールと、を備え、
前記光電池モジュールは前記断熱グレージングユニットの第1の端部から、対向する前記断熱グレージングユニットの第2の端部へ延在し、
前記光電池モジュールの長さは、前記断熱グレージングユニットの前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離と実質的に同じである、光電池アセンブリ。
【請求項2】
前記断熱グレージングユニットは、更にフレームを含み、前記フレームは少なくとも部分的にグレージングを取り囲み、前記断熱グレージングユニットの前記第1の端部と前記第2の端部は前記フレームの対向する端部であり、前記光電池モジュールは前記フレームに取付けられている、請求項1に記載の光電池アセンブリ。
【請求項3】
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、
請求項1に記載の前記光電池アセンブリを備え、
前記光電池アセンブリは、断熱グレージングユニットの外面部に取付けられ、
前記窓透過率制御アセンブリは、
更に、前記断熱グレージングユニットの内面部に取付けられる制御モジュールを備え、
前記制御モジュールは、グレージングの透過率を制御する制御回路と、前記グレージングへ電力を供給するバッテリーと、を含む、窓透過率制御アセンブリ。
【請求項4】
前記制御モジュールは、前記断熱グレージングユニットの第1の端部から対向する第2の端部へ延在し、前記制御モジュールの長さは、前記断熱グレージングユニットの前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離と実質的に同じである、請求項3に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項5】
光電池アセンブリであって、前記光電池アセンブリは、
透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、
前記透過率可変グレージングに重ね合わせ、電気的に接続される光電池モジュールと、を備え、
前記光電池モジュールは、グレージングの第1の端部から、対向する前記グレージングの第2の端部へ延在し、
前記光電池モジュールの長さが、前記グレージングの前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離と実質的に同じである、光電池アセンブリ。
【請求項6】
前記光電池モジュールは、少なくとも1つの太陽電池を含む電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分を備え、前記電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分は実質的に同じ幅を有する、請求項1又は5に記載の光電池アセンブリ。
【請求項7】
前記光電池モジュールは、2つの電気的に不活性な部分を備え、前記電気的に活性な部分は、前記電気的に活性な部分の幅方向の中点が、前記断熱グレージングユニットの幅方向の中点と位置が合うように、前記電気的に不活性な部分の間の中央に配置される、請求項6に記載の光電池アセンブリ。
【請求項8】
前記光電池モジュールは、互いに電気的に直列に接続される複数の太陽電池ウェーハを備え、各太陽電池ウェーハは共通の長さ及び共通の幅を有する、請求項1又は5に記載の光電池アセンブリ。
【請求項9】
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、請求項5の光電池アセンブリを備え、
前記光電池アセンブリはグレージングの外面部に取付けられ、
前記窓透過率制御アセンブリは、更に、前記グレージング及び断熱グレージングユニットの1つの内面部へ取付けられる制御モジュールを含み、
前記制御モジュールは、前記グレージングの透過率を制御するための制御回路と、前記グレージングへ電力を供給するバッテリーと、
を含む、窓透過率制御アセンブリ。
【請求項10】
前記制御モジュールは、光電池モジュールが取付けられる前記外面部に対向する前記断熱グレージングユニットの前記内面部に取付けられる、請求項3又は9に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項11】
前記バッテリーは、複数のバッテリーセルを含み、各バッテリーセルは前端部及び後端部を有し、前記複数のバッテリーセルは、前端部と後端部が接続するように一列に整列して配置される、請求項3又は9に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項12】
前記複数のバッテリーセルが互いに電気的に並列に接続される、請求項11に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項13】
前記制御モジュールの長さは、前記制御モジュールが取付けられる前記断熱グレージングユニット及び前記グレージングのいずれかの幅と実質的に同じである、請求項9に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項14】
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、
断熱グレージングユニットへ電気的に接続される光起電力電源と、
前記断熱グレージングユニットへ電気的に接続されるバッテリー電源と、を備え、
前記光起電力電源は共通の幅を有する複数の太陽電池ウェーハを含み、
前記複数の太陽電池ウェーハは、互いに長さ方向に結合され、前記共通の幅を有する太陽電池アレイを形成し、
前記バッテリー電源は、共通の長さ及び共通の直径を有する複数のバッテリーモジュールを含み、
前記太陽電池ウェーハの長さ寸法は、前記バッテリーモジュールの前記長さ寸法に実質的に対応する、窓透過率制御アセンブリ。
【請求項15】
前記太陽電池ウェーハ及びバッテリーモジュールの前記共通の長さ寸法は、前記断熱グレージングユニットの幅寸法に実質的に対応する、請求項14に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
エレクトロクロミックグレージングは、電位の印加に応じて光学特性、例えば着色等を変化させることが知られているエレクトロクロミック材料を含む。例えば、グレージングは多少透明になり得る、又は多少不透明になり得る。一般的なエレクトロクロミックデバイスは、対向電極層と、対向電極層と略平行に成膜されたエレクトロクロミック材料層と、対向電極層をエレクトロクロミック層からそれぞれに分離するイオン導電層と、を含む。更に、2つの透明導電層は、対向電極層及びエレクトロクロミック層の各々の1つと略平行であり、かつ接触している。対向電極層、エレクトロクロミック材料層、イオン導電層、及び導電層を形成する材料は公知であり、例えば米国特許第7,372,610号に記載され、引用されて本明細書に組み込まれており、またそれらは望ましくは実質的に透明酸化物又は窒化物である。
【0002】
例えば、それぞれの導電層を低電圧電源へ接続することにより、電位がエレクトロクロミックデバイスの積層構造の両端に印加される場合、対向電極層に蓄積されたLiイオン等のイオンは、対向電極層からイオン導電層を通ってエレクトロクロミック層に流れる。更に、電子は対向電極層から、低電圧電源を含む外部回路を回って、エレクトロクロミック層へ流れ、対向電極層及びエレクトロクロミック層内の電荷の中性を維持する。イオン及び電子のエレクトロクロミック層への移動は、エレクトロクロミック層の光学的特性、及び任意に相補的なECデバイスの対向電極層を変化させ、それにより着色、及び従ってエレクトロクロミックデバイスの透明性を変化させる。
【0003】
エレクトロクロミックグレージングを設置する場合は、建物の窓フレームシステムと建物の構造システム/サポートを介して電源及び制御用配線を設置することは難しく、そしてコストがかかる。光電池に結合され、よく設計された無線コントローラが、劇的に、特に建築改修用途で、設置コストと複雑さを低減することができると考えられている。光電池とエレクトロクロミックの組み合わせは、一般的に昼間にだけ必要とされる、着色するという優れた相乗効果を提供する。製造及び設置が容易になるために、このような製品を設計することは、フレームシステムの多様性及び建築家の厳格な審美的要件を考慮するならば、多くの課題を課す。面倒なことには、電子機器は、ユニットを交換又は分解することなく交換可能であるべきであり、及び、バッテリーを使用する場合は、ユーザが交換できることも必要である。
【0004】
いくつかのエレクトロクロミックグレージングは、バッテリーバックアップの有無にかかわらず、太陽エネルギーによって電力を供給される。太陽エネルギー電源、例えば、光(太陽)電池、及びバッテリー電源等は、サイズ及び電力容量が様々である。グレージングに電力を供給するために使用される最大の利用可能な太陽電池及び/又はバッテリーは、比較的小規模の用途には物理的に余りに大きく、又は余りに高価であるだろうと考えられる。更に、必要に応じて任意のサイズに太陽電池パネルを注文製造することは、高価であるだろう。デバイスの範囲に合った標準的なサイズの太陽電池パネルを使用すると、電力要件の観点から適切であり得るが、このような太陽電池パネルの外観は、審美的に許容されない場合がある。従って、電力容量とサイズの両方の点でスケーラブルであり、また、様々なサイズ及び/又は様々な形状のグレージングの範囲に更に適した太陽光発電(及びバッテリー電源)デバイスを、カスタムデザイン又はカスタム製造を必要とすること無く提供する解決策が必要である。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様は、透過率可変グレージングを備える断熱グレージングユニットを有する光電池アセンブリ、及び断熱グレージングユニットに取付けられ、透過率可変グレージングに電気的に接続された光電池モジュールである。光電池モジュールは、断熱グレージングユニットの第1の端部から、対向する断熱グレージングユニットの第2の端部まで延在してもよく、光電池モジュールの長さは、断熱グレージングの第1の端部と第2の端部との間の距離と実質的に同じであってもよい。
【0006】
本開示の別の態様は、断熱グレージングユニットの外面部に取付けられた上述の光電池アセンブリと、断熱グレージングユニットの内面部に取付けられた制御モジュールと、を含む窓透過率制御アセンブリである。制御モジュールは、グレージングの透過率を制御するための制御回路と、グレージングに電力を供給するためのバッテリーとを更に含むことができる。
【0007】
いくつかの例では、光電池モジュールは、透過率可変グレージングに重ね合わせ、電気的に接続することができ、光電池モジュールの長さが、グレージングの第1の端部と第2の端部との間の距離と実質的に同じであるように、グレージングの第1の端部から対向するグレージングの第2の端部まで延在する。他の実施形態では、断熱ガラスユニットは、フレームと、少なくとも部分的にグレージングを取り囲むフレームと、フレームの対向する端部である断熱グレージングユニットの第1の端部及び第2の端部と、を含み得る。このような例において、光電池モジュールをフレームに取付けることができる。
【0008】
本開示の更なる態様は、断熱グレージングユニットに電気的に接続された光起電力電源と、断熱グレージングユニットに電気的に接続されたバッテリー電源と、を有する窓透過率制御アセンブリを提供する。光起電力電源は、共通の幅を有する複数の太陽電池ウェーハを含み、複数の太陽電池ウェーハは、その共通の幅を有する太陽電池アレイを形成するために互いに長さ方向に結合され得る。バッテリー電源はまた、共通の長さ及び共通の直径を有する複数のバッテリーモジュールを含み得る。太陽電池ウェーハの長さ寸法は、バッテリーモジュールの長さ寸法に対応している。いくつかの例では、太陽電池ウェーハ及び電池モジュールの共通の長さ寸法は、断熱グレージングユニットの幅寸法に対応して配置され得る。
【0009】
本明細書に記載されたアセンブリは、建物の表面、建築用の天窓及び車両のいずれかの中に、又はその上に設置され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態は例として例示され、添付の図面に限定されない。
【0011】
図1A図1Aは、本開示の態様に係わる断熱グレージングユニット(「IGUs」)の外側の斜視図である。
図1B図1Bは、本開示の態様に係わる断熱グレージングユニット(「IGUs」)の外側の斜視図である。
図1C図1Cは、本開示の態様に係わる断熱グレージングユニット(「IGUs」)の外側の斜視図である。
図1D図1Dは、本開示の態様に係わる断熱グレージングユニット(「IGUs」)の外側の斜視図である。
図2図2は、公知技術の光起電力デバイスである。
図3図3は、本開示の態様に係わる図2のデバイスの一部から作製された別の光起電力デバイスである。
図4図4は、本開示の態様に係わる断熱グレージングユニット(「IGU」)の内側の部分斜視図である。
図5図5は、本開示の態様に係わる制御モジュールの概略図である。
図6図6は、本開示の態様に係わるバッテリーセルの概略図である。
図7図7は、本開示の態様に係わる電気的に並列に接続された複数のバッテリーセルの概略図である。
【0012】
図中の要素は、簡潔かつ明瞭にするために例示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを、当業者は理解する。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、本発明における実施形態の理解の向上を助けるために、他の要素と比較して誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示された教示の理解を助けるために提供される。以下の説明は、その教示の特定の実施及び実施形態に焦点を当てる。この焦点は、教示の説明を助けるために提供されており、教示の範囲又は適用可能性を限定すると解釈されるべきではない。しかしながら、本出願に開示される教示に基づいて、他の実施形態を使用することができる。
【0014】
用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、又はそれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図している。例えば、多くの特徴を備える方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴だけに限定される必要はなく、このような方法、物品、若しくは装置に明確には記載されない、又は明確には固有ではない別の特徴を含み得る。更に、特に断わらない限り、「又は」は、包括的「又は」を指し、排他的「又は」を指さない。例えば、条件A又はBが、次の、「Aが真(又は存在する)及びBが偽(又は存在しない)」、「Aが偽(又は存在しない)及びBが真(又は存在する)」、並びに「A及びBの両方が真(又は存在する)」、のいずれか1つによって満たされる場合である。
【0015】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を記載するために用いられる。これは、単に便宜上、本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。異なることを意味するのが明らかでない限り、この記述は、1つ又は少なくとも1つを含むと解釈され、単数形もまた、複数形を含み、或いはその逆も含むと読むべきである。例えば、本明細書に単一のアイテムが記載されている場合、単一のアイテムの代わりに複数のアイテムが使用され得る。同様に、本明細書で複数のアイテムが記載されている場合、複数のアイテムを1つのアイテムに置き換えることができる。
【0016】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は例示的なものに過ぎず、限定することを意図するものではない。本明細書に記載されていない限り、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来のものであり、エレクトロクロミック、窓及びグレージング技術の教科書及び他の情報源に見出すことができる。
【0017】
本開示は、エレクトロクロミックグレージング又は断熱グレージングユニット(以下、「IGU」)、エレクトロクロミックグレージング又はIGUに電力を供給するための光電池(以下「PV」)モジュール、並びにエレクトロクロミックグレージングユニット及び/又は光電池モジュールのいずれかと通信する、制御エレクトロニクス、無線通信エレクトロニクス、及びバッテリー電源を含む制御モジュールを備えるエレクトロクロミックシステムに関する。
【0018】
本明細書で使用される「断熱グレージングユニット」は、縁部に沿ってスペーサによって分離され、層間にデッドエア(又は他のガス、例えばアルゴン、窒素、クリプトン等)スペースを形成するように封止された2つ以上のガラス層を意味する。用語「エレクトロクロミックグレージング」又は「IGU」は、本明細書では交換可能に使用される。エレクトロクロミックグレージングは、積層構造を含み得る(米国特許第8,482,837号及び第8,482,838号を参照されたい。これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0019】
エレクトロクロミックグレージング及び/又はIGUは、一般的に建築目的、例えば建物の建築窓に使用される。このように、エレクトロクロミックグレージング又はIGUsは、窓枠又は他のタイプの建築フレームワーク(本明細書において集合的に、「フレームワーク」又は「建築フレームワーク」呼ばれる)内に設置される。当業者に理解されるように、建築フレームワークはしばしばフレームの外側にフレームキャップを含む。フレームキャップは、一般に、組立工程の終わり近くでフレームに据え付けられ、後に取り外すことができる審美的な押出成形品である。
【0020】
図1Aは、IGUの外側から見た、IGU100の斜視図である。IGU100は、昼間の少なくとも一部の時間、建物の外側が太陽光に当たるように、建物の表面(図示せず)に設置され得る。IGU100は、エレクトロクロミック(「EC」)グレージング等の透過率可変特性を有するグレージング110、及びグレージング110を取り囲むフレーム120を含む。IGU100は、更にPVモジュール130を含む。PVモジュール130は、フレーム120に沿ってIGU100に取付けられ、そしてIGUの一端から反対側の端部まで、実質的にIGU100の幅全体に跨がる。PVモジュール130は、接着剤(例えば、両面テープ)を用いて取付ける、ネジ又はスナップを用いて据え付ける、又は当技術分野で公知の任意の他の媒体によって取付け若しくは据え付けることができる。PVモジュール130の長さをIGU100の幅と一致させることは、IGUへの利用可能な電力を最大化し、また同時に、建物の表面にPVモジュール130を含むことの好ましくない審美的な影響を最小限にする。図1AのPVモジュール130がフレーム120の底部に取付けられているが、他の実施形態では、PVモジュール140を、代わりにフレームの他の部分、例えば、頂部又は側部等、に同様の審美的な質を達成しながら取付けることができる。
【0021】
PVモジュール140の一般的な構造は、ガラス積層体である。ガラス繊維基材上に太陽電池を据え付けること、及び、ポリウレタンで被包し、薄くて軽いが、頑丈なモジュールを得ることにより、代替モジュールを構成し得る。
【0022】
いくつかの例では、カスタムサイズのPVモジュールの製造がないと、利用可能なPVモジュールのサイズは、IGUの長さ全体又は幅全体の望ましい大きさに合わない場合があると考えられる。このような例では、フレームよりも僅かに短い長さを有するPVモジュールを取付け、残りの空間の中にトリム又はパネルを充填することが望ましい場合がある。トリムは、押出プラスチック又は金属(例えば、鋼、アルミニウム等)で作ることができ、及びトリムの色は、審美的影響を最小限にするために、PVモジュールの色と一致するように選択することができる。例えば、図1Bは、グレージング112とフレーム122を有するIGU102を示しており、IGU102は、IGU102が上に取付けられたPVモジュール132の長さよりも僅かに広い。PVモジュール132はフレーム122の幅に沿って中央に配置され、トリム142はフレームに取付けられ、このようにフレーム122の露出部分を充填する。図1Aに関連して説明したように、トリム142は、PVモジュールを取付けるのに用いられるのと同じ材料及び/又は方法のいずれかを使用して、フレーム122に取付けられ得る。
【0023】
図1A及び図1Bの例は、PVモジュールをIGUのフレームに取付けることができることを示すが、他の実施形態では、PVモジュール(及びトリム)は、IGUのフレームの内側に取付けることができる。このような取付けは、グレージングに直接行うことができる。或いは、PVモジュールは、グレージングとフレームとの間に残るIGU内の隙間に、はめ込まれてもよい。図1C及び1Dは、このような構成の斜視図である。
【0024】
図1Cでは、PVモジュール134は、IGU104のグレージング114に取付けられ(又はグレージング114とフレーム124との間の隙間にはめ込まれる)、グレージング114の幅全体に跨がる。PVモジュール134の長さをグレージング100の幅と一致させることは、同様に、建物の表面にPVモジュール134を含むことによる任意の好ましくない審美的な影響を最小限にする。
【0025】
図1Dでは、PVモジュール136は、IGU106のグレージング116に取付けられる(又はグレージング116とフレーム126との間の隙間に収まる)が、グレージング116の幅全体に完全には跨がっていない。むしろ、PVモジュール136はグレージング126の幅に沿って中央に配置され、そしてトリム146はグレージングに取付けられ(又はグレージングとフレームの間に残る隙間に、はめ込まれる)、このようにPVモジュール136によって覆われない部分を埋める。
【0026】
上記の図1C及び1Dの例では、エレクトロクロミックグレージングが積層構造である場合、PVモジュール136及び146を、ガラス板上に取付ける代わりに、ガラス板間に積層することができる。
【0027】
図1B及び1Dの例では、PVモジュールは、両側に含まれるトリムによって中央に配置される。しかし、状況によっては、審美的な影響を最小限に抑えることなく、及びそれにより審美的影響を改善することもしないで、PVモジュールをオフセットする(すなわち、中央からはずす)ことが可能である。更に、いくつかのこのような状況では、PVモジュールは、IGUの一方の端部と位置合わせをし、結果、審美的影響を最小限に抑える(又は、改善さえする)ことなく、必要なトリムを反対側端部の1つだけにすることができる。
【0028】
IGU又はグレージングの幅と等しい長さを有するPVモジュールが利用可能である場合でも、グレージング及び/又は電子モジュールに、電力を供給するための適切な量の電力の生成を達成するために、異なる長さのPVモジュールを使用することが、望ましい場合がある(本明細書で更に議論される)。例えば、グレージングを操作するのに必要なPVモジュールよりも大きなPVモジュールを含むならば、不必要な経費が生じる場合がある。それに対して、必要なPVモジュールよりも小さいPVモジュールを含むならば、グレージング及び/又は電子モジュールに十分には電力を供給しない場合がある。従って、PVモジュールの好ましい長さは、個々の用途における特定の電力要件に基づいて変化し得る。当業者は、適宜グレージング及び/又は電子モジュールに電力を供給する必要に応じて、PVモジュールの適切なサイズを決定することができるであろう。一般的には、これらは、約15%〜約20%の電池効率と仮定すると、ガラス面積の約2%から約8%の間を構成する。
【0029】
本開示では、PVモジュールは、直列につなぎ合わせた、より小さな太陽電池ウェーハから成ることができる。つなぎ合わせたウェーハの量は、PVモジュール及び/又は好ましい電力要件の、好ましいサイズ(即ち、長さ)に基づいて決定され得る。従って、PVモジュールのサイズ及び電力容量の両方が、全てのIGUに唯一のサイズのモジュールをカスタム生産する必要なく、完全にスケーラブルである。
【0030】
図2は、150mm程度の長さ及び幅と、3つのバスバー202、204及び206を有する正方形状のPVパネル200示す。このようなパネルは、当業者に周知である。図1A〜1D図のIGUsのいずれかの外部に、このようなパネルを取付けると、IGU及び建物の外観の審美的な品質に不利に影響を与えるのに加え、グレージングのかなりの部分をブロックする。このような配置の審美的影響を最小限に抑えながら、IGUへのパネルの取付けを可能にするために、パネル200をより小さいウェーハに切断することができる。図3の例において、図2のパネルを各々が、約50mm×約50mmの9個の断片に切断されている。バスバー202、204及び206の1つが、それぞれの部分を二等分する(又は他の例では、横切る)ように、各断片を個々に切断することができる。これらのピースを直列につなぎ合わせて、約450mmの長さと約50mmの幅を有するモジュール300を形成し、バスバーをモジュール300の長さに沿って一列に配列することができる。図1A図1Dに関して上述したように、〜450mm×〜50mmのモジュールを、IGU及び建物の外観の審美的品質に悪影響を及ぼすことなく、より容易にIGUに取付けることができる。他の例では、モジュールは約25mmから約75mmまでの任意の幅を有することができ、それでも使用可能な範囲の電力を提供する。上述したように、モジュールは、IGU(フレーム又はグレージング)幅と同程度に長くても、又はおおよそ同程度に長くてもよく、それ自体は多種多様な寸法であってもよい。
【0031】
上記の例は、同一の長さ及び幅のウェーハから設計されたPVモジュールを説明したが、実質的に同一の幅で様々な長さのウェーハを一列に配列して、PVアレイの均一な幅にすることも可能である。いくつかの異なる長さのウェーハの使用は、更なる可能性のあるPVモジュールの全長を作り出すことができる。一般に、これらの様々なウェーハ長さは、切断プロセスにおける全体的な無駄を最小限に抑えるために、切断されるパネルのサイズの偶数分の1になるように選択される。
【0032】
図4は、IGUの内部側から見た(IGU100、102、104、及び106のいずれにも対応する)IGU400の斜視図を示す。図4に示すように、IGU400は、外部環境条件(例えば、極端な温度、雨等)からモジュールを保護するために、IGU400の内部側に取付けられる制御モジュール450を含む。PVモジュールと同様に、制御モジュールは、IGU(又はグレージング)の全長(又は高さ)に渡って延在してもよい。具体的には、図4の例において、制御モジュール450は、コントローラをIGUに取付けることによる審美的影響を最小限に抑えるためにも、PVモジュール440(図示せず)の正反対側のIGUグレージング410の長さに渡って、延在する。制御モジュール450は、制御エレクトロニクス(図5)を遮蔽し、審美的影響を更に最小限にするためにカバーパネル460を更に含み得る。
【0033】
当業者は、太陽光発電エレクトロニクス及び透過率可変デバイスに、一般的に関連するこれらの特徴を組み合わせる適切な制御モジュールを設計することができるであろう。当業者に公知の一般的な構成要素は、(i)一般的に、埋め込まれた8ビット又は16ビットマイクロコントローラ、例えば、MicroChip又はCypress Semiconductorによって製造されたマイクロコントローラ等、を使用するマイクロプロセッサ制御、(ii)エレクトロクロミックグレージングに可変電圧を供給するための線形又はスイッチング電圧レギュレータ、(iii)無線通信モジュール、(iv)光起電圧を回路要件に変換する線形又はスイッチング電圧レギュレータ、(v)バッテリー充/放電制御部品、(vi)弱光で、より速いスイッチングを可能にするバッテリー又はスーパーキャパシタ、を含む。これらの機能のいずれかを、単独で、又は組み合わせて使用して、適切な電子モジュールを製造することができる。いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサは、電圧変換、バッテリー制御、及び通信(有線又は無線)の全ての機能を管理する。いくつかの実施形態では、無線モジュールは、遠隔管理装置/情報源(例えば、建物管理システム、照明及び温度制御システム、ユーザ制御遠隔装置又はパネル等)へのRF通信用等のトランシーバ回路及びアンテナを含む。他の実施形態では、電子機器モジュールは、他の任意の構成要素、例えばバッテリー等と組み合わせることができる。制御モジュールは、共同所有の同時係属中の米国特許出願第13/354,863号(そこで、「電子モジュール」と呼ばれる)に、より詳細に記載されており、その開示内容全体が本明細書に組み込まれる。
【0034】
図5は、モジュールがマイクロコントローラ510、無線装置520及びバッテリー530を含む制御モジュール450の構成要素の例示的な概略図である。図5の配列は、PVモジュールの正反対側の制御モジュールの内部にはめ込まれ、コンポーネントの各々を、共同所有の同時係属中の米国特許出願第13/354,863号に記載される方法で作動させることができる。これにより、IGUの美観を著しく損なうことなく、建物の内部からでも制御モジュールの構成要素へのアクセスが容易になる。
【0035】
IGU又は対向するPVモジュールの好ましい寸法を所望されるか又は要求される場合、構成要素を他のパターン又は設計で配置することができるので、図4に示される構成要素の特定の配置は厳密な要件ではない。
【0036】
図5に示すように、制御モジュール450内のかなりの量の空間がバッテリー530のために確保されている。制御モジュールに利用される特定のサイズのバッテリーは、制御モジュール及びグレージングを含む、IGUの特定の電力要件に依存し得る。バッテリーサイズは、より多く又はより少ないバッテリーセルを一緒に組み合わせて電池530を形成することにより、拡大縮小され得る。
【0037】
図6は、本開示の態様に係わるバッテリーモジュール600の斜視図である。バッテリーモジュール600は、モジュール600の後端部602から前端部604に延びる所定の円周C及び長さLを有し、正極端子610及びアース端子620を含む。正極端子及びアース端子のそれぞれは、モジュール600の長さLに渡って延在する。モジュールの端と端を繋いで一列に配置して、端子610及び620をLに渡って延在させると、複数のモジュールを並列に接続することが可能になる。図7は、3つのモジュール701、702、及び703の電気的並列接続を例示する。3つのモジュール701〜703は、図6の単一のモジュール600の3倍の電流、従って3倍の電力を搬送する。より多くの電力が必要な場合は、追加のモジュールの端部と端部を直列に接続することができる。反対に、より少ない電力が必要な場合、より少ないモジュールを使用できる。
【0038】
別の実施形態では、端子を含むバッテリーモジュールの代わりに、各モジュールは、あるモジュールのバッテリーセルを、別のモジュールのバッテリーセルに接続するためのワイヤを、含むことができる。モジュールは、ワイヤを使用して更に並列に連結されてもよく、更に端と端を繋いで配置されてもよい。正極端子とアース端子の代わりに、バッテリーの正極とアースを配線接続しても、実際には、バッテリーの配置は、図7のものとほぼ同様に見える。
【0039】
更なる実施形態では、個々のバッテリーモジュールによって提供される電圧よりも高い電圧が望まれる場合、バッテリーモジュールは、1つ又は複数のバッテリーモジュールが並列の代わりに電気的に互いに直列に接続されてグループ化され、好ましい特定の電圧を達成する。バッテリーモジュールの各グループは、バッテリーの特定の電力容量要件を達成するために、更に互いに並列に接続されてもよい。
【0040】
所定のIGUの、特定の電力要求及び環境の詳細に従って、PVモジュール及びバッテリーのサイズ及びスケーリングを決定することができる。例えば、米国Colorado州Goldenの、南向きの15ftのIGUは、昼光に自動的に反応するのみと想定すると、3W(最高時)のソーラーパネルと8Whのリチウムイオンバッテリーしか必要としないのに対して、米国Idaho州Boiseの、東向きの15ftのIGUは、日中の10%が、日光のために手動で着色されると想定すると、4.5Wのソーラーパネルと12Whのバッテリーが必要とされ得る。従って、Boiseで使用されるPVモジュールは、Goldenで使用されるモジュールよりも、より多くの50mmの太陽電池ウェーハを含むようにスケーリングされ、Boiseで使用されるバッテリーは、より多くのバッテリーセルを含むようにスケーリングされ、(電圧の増加による)太陽電池パネルの高いワット数、及び(バッテリー電流の増加による)より高いバッテリー容量を達成する。
【0041】
上記の例は、建物の表面上の改善された太陽光発電装置の使用を記載しているが、この技術は、例えば輸送産業等で、例えば自動車に用いるだけでなく、建物(又は住宅)の別の部分、例えば天窓等の用途にも適応することができる。
【0042】
本開示の他の態様は、本明細書の添付書類「サイズ及び電力要件の範囲を有する太陽光発電装置(Solar − Powered Device with Range of Sizes and Power Requirements)」(7ページ)に記載されており、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0043】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを以下に説明する。本明細書を読むと、当業者は、これらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。例示的な実施形態は、以下に列挙される物のいずれか1つ又は複数に従い得る。
【0044】
実施形態1
光電池アセンブリであって、前記光電池アセンブリは、透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、断熱グレージングユニットへ取付けられ、透過率可変グレージングへ電気的に接続される光電池モジュールと、を備え、光電池モジュールは断熱グレージングユニットの第1の端部から、対向する断熱グレージングユニットの第2の端部へ延在し、光電池モジュールの長さは、断熱グレージングユニットの第1の端部と第2の端部との間の距離と実質的に同じである、光電池アセンブリ。
【0045】
実施形態2
光電池モジュールは、少なくとも1つの太陽電池を含む電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分を備え、電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分は実質的に同じ幅を有する、実施形態1に記載の光電池アセンブリ。
【0046】
実施形態3
光電池モジュールは、2つの電気的に不活性な部分を備え、電気的に活性な部分は、電気的に活性な部分の幅方向の中点が断熱グレージングユニットの幅方向の中点と位置が合うように、前記電気的に不活性な部分の間の中央に配置される、実施形態2に記載の光電池アセンブリ。
【0047】
実施形態4
光電池モジュールは、互いに電気的に直列に接続される複数の太陽電池ウェーハを備え、各太陽電池ウェーハは共通の長さ及び共通の幅を有する、実施形態1に記載の光電池アセンブリ。
【0048】
実施形態5
断熱グレージングユニットは、更にフレームを含み、フレームは少なくとも部分的にグレージングを取り囲み、断熱グレージングユニットの第1の端部と第2の端部はフレームの対向する端部であり、光電池モジュールはフレームに取付けられている、実施形態1に記載の光電池アセンブリ。
【0049】
実施形態6
窓透過率制御アセンブリであって、窓透過率制御アセンブリは、実施形態1の光電池アセンブリを備え、
光電池アセンブリは、断熱グレージングユニットの外面部に取付けられ、
窓透過率制御アセンブリは、更に、断熱グレージングユニットの内面部に取付けられる制御モジュールを備え、
制御モジュールは、グレージングの透過率を制御する制御回路と、グレージングへ電力を供給するバッテリーと、を含む、窓透過率制御アセンブリ。
【0050】
実施形態7
制御モジュールは、光電池モジュールが取付けられる外面部に対向する断熱グレージングユニットの内面部に取付けられる、実施形態6に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【0051】
実施形態8
バッテリーは、複数のバッテリーセルを含み、各バッテリーセルは前端部及び後端部を有し、複数のバッテリーセルは、前端部と後端部が接続するように一列に整列して配置される、実施形態6に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【0052】
実施形態9
複数のバッテリーセルが互いに電気的に並列に接続される、実施形態8の窓透過率制御アセンブリ。
【0053】
実施形態10
制御モジュールは断熱グレージングユニットの第1の端部から対向する第2の端部へ延在し、制御モジュールの長さは、断熱グレージングユニットの第1の端部と第2の端部との間の距離と実質的に同じである、実施形態6に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【0054】
実施形態11
光電池アセンブリであって、前記光電池アセンブリは、透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、透過率可変グレージングに重ね合わせ電気的に接続される光電池モジュールと、を備え、光電池モジュールは、グレージングの第1の端部から、対向するグレージングの第2の端部へ延在し、光電池モジュールの長さが、グレージングの第1の端部と第2の端部との間の距離と実質的に同じである、光電池アセンブリ。
【0055】
実施形態12
光電池モジュールは、少なくとも1つの太陽電池を含む電気的に活性な部分と、電気的に活性な部分のいずれかの側の両側に電気的に不活性な部分とを備え、電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分は実質的に同じ幅を有する、実施形態11に記載の光電池アセンブリ。
【0056】
実施形態13
光電池モジュールは、互いに電気的に直列に接続される複数の太陽電池ウェーハを備え、各太陽電池ウェーハは共通の長さ及び共通の幅を有する、実施形態11に記載の光電池アセンブリ。
【0057】
実施形態14
各々の太陽電池ウェーハは約50mmの幅を有する、実施形態13の太陽電池アセンブリ。
【0058】
実施形態15
窓透過率制御アセンブリであって、窓透過率制御アセンブリは、実施形態11の光電池アセンブリを備え、
光電池アセンブリはグレージングの外面部に取付けられ、
窓透過率制御アセンブリは、更に、グレージング及び断熱グレージングユニットの1つの内面部へ取付けられる制御モジュールを含み、
制御モジュールは、グレージングの透過率を制御するための制御回路と、グレージングへ電力を供給するバッテリーと、を含む、窓透過率制御アセンブリ。
【0059】
実施形態16
制御モジュールは、光電池モジュールが取付けられる外面部と対向するグレージングの内面部に取付けられる、実施形態15に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【0060】
実施形態17
バッテリーは、複数のバッテリーモジュールを含み、各バッテリーモジュールは前端部及び後端部を有し、複数のバッテリーモジュールは、前端部と後端部が接続するように一列に整列して配置される、実施形態15に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【0061】
実施形態18
複数のバッテリーセルが互いに電気的に並列に接続される、実施形態17の窓透過率制御アセンブリ。
【0062】
実施形態19
制御モジュールの長さは、制御モジュールが取付けられる断熱グレージングユニット及びグレージングのいずれかの幅と実質的に同じである、実施形態15に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【0063】
実施形態20
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、断熱グレージングユニットに電気的に接続される光起電力電源と、断熱グレージングユニットへ電気的に接続されるバッテリー電源と、を備え、光起電力電源は共通の幅を有する複数の太陽電池ウェーハを含み、複数の太陽電池ウェーハは、互いに長さ方向に結合され、共通の幅を有する太陽電池アレイを形成し、前記バッテリー電源は、共通の長さ及び共通の直径を有する複数のバッテリーモジュールを含み、太陽電池ウェーハの長さ寸法は、バッテリーモジュールの長さ寸法に対応する、窓透過率制御アセンブリ。
【0064】
実施形態21
太陽電池ウェーハ及びバッテリーモジュールの共通の長さ寸法は、断熱グレージングユニットの幅寸法に実質的に対応する、実施形態20の窓透過率制御アセンブリ。
【0065】
実施形態22
前記アセンブリは、建物の表面、建築用の天窓、及び車両のいずれかの中に取付けられている、実施形態20の窓透過率制御アセンブリ。
【0066】
一般的な説明又は実施例において、上で説明した全ての活動が必要であるとは限らず、特定の活動の一部が必要でなくてもよく、説明された活動に加えて1つ又は複数の更なる活動が行われてもよいことを注意されたい。更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが実施される順序であるとは限らない。
【0067】
恩恵、他の利点、及び問題に対する解決策を、特定の実施形態に関して上述している。しかし、任意の恩恵、利点、又は解決策を生じる、若しくはより顕著になり得る恩恵、利点、問題に対する解決策、及び任意の特徴は、任意の、又は全ての特許請求の範囲における重要な、必須の、又は本質的な特徴と解釈されるべきではない。
【0068】
本明細書で説明される実施形態の仕様及び例示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を意図している。本仕様及び例示は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置及びシステムの、全ての構成要素及び特徴の、網羅的及び包括的な説明として役立つことを意図しない。別々の実施形態は、単一の実施形態の組み合わせでも提供され得る。及び、反対に、簡潔のために、単一の実施形態の文脈において説明される様々な特徴は、別々に、又は任意の部分的な組み合わせでも提供され得る。更に、範囲内で述べられた値の参照は、その範囲内の各々の及び全ての値を含む。この明細書を読むと、当業者は、多くの他の実施形態を、理解することができる。構造上の置換、論理の置換、又は他の変更が、本開示の範囲から離れることなく行われ得るように、別の実施形態は、本開示から使用され、及び導出され得る。従って、開示は、制限的と言うよりも、むしろ例示的として見なされるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2017年2月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電池アセンブリであって、前記光電池アセンブリは、
透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、
前記断熱グレージングユニットへ取付けられ、前記透過率可変グレージングへ電気的に接続される光電池モジュールと、を備え、
前記光電池モジュールは前記断熱グレージングユニットの第1の端部から、対向する前記断熱グレージングユニットの第2の端部へ延在し、
前記光電池モジュールの長さは、前記断熱グレージングユニットの前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離と実質的に同じであり、
前記光電池モジュールの高さは、前記断熱グレージングユニットの高さより低い、光電池アセンブリ。
【請求項2】
前記断熱グレージングユニットは、更にフレームを含み、前記フレームは少なくとも部分的にグレージングを取り囲み、前記断熱グレージングユニットの前記第1の端部と前記第2の端部は前記フレームの対向する端部であり、前記光電池モジュールは前記フレームに取付けられている、請求項1に記載の光電池アセンブリ。
【請求項3】
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、
請求項1に記載の前記光電池アセンブリを備え、
前記光電池アセンブリは、断熱グレージングユニットの外面部に取付けられ、
前記窓透過率制御アセンブリは、
更に、前記断熱グレージングユニットの内面部に取付けられる制御モジュールを備え、
前記制御モジュールは、グレージングの透過率を制御する制御回路と、前記グレージングへ電力を供給するバッテリーと、を含む、窓透過率制御アセンブリ。
【請求項4】
前記制御モジュールは、前記断熱グレージングユニットの第1の端部から対向する第2の端部へ延在し、前記制御モジュールの長さは、前記断熱グレージングユニットの前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離と実質的に同じである、請求項3に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項5】
光電池アセンブリであって、前記光電池アセンブリは、
透過率可変グレージングを含む断熱グレージングユニットと、
前記透過率可変グレージングに重ね合わせ、電気的に接続される光電池モジュールと、を備え、
前記光電池モジュールは、グレージングの第1の端部から、対向する前記グレージングの第2の端部へ延在し、
前記光電池モジュールの長さが、前記グレージングの前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離と実質的に同じであり、
前記光電池モジュールの高さは、前記断熱グレージングユニットの高さより低い、光電池アセンブリ。
【請求項6】
前記光電池モジュールは、少なくとも1つの太陽電池を含む電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分を備え、前記電気的に活性な部分及び電気的に不活性な部分は実質的に同じ幅を有する、請求項1又は5に記載の光電池アセンブリ。
【請求項7】
前記光電池モジュールは、2つの電気的に不活性な部分を備え、前記電気的に活性な部分は、前記電気的に活性な部分の幅方向の中点が、前記断熱グレージングユニットの幅方向の中点と位置が合うように、前記電気的に不活性な部分の間の中央に配置される、請求項6に記載の光電池アセンブリ。
【請求項8】
前記光電池モジュールは、互いに電気的に直列に接続される複数の太陽電池ウェーハを備え、各太陽電池ウェーハは共通の長さ及び共通の幅を有する、請求項1又は5に記載の光電池アセンブリ。
【請求項9】
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、請求項5の光電池アセンブリを備え、
前記光電池アセンブリはグレージングの外面部に取付けられ、
前記窓透過率制御アセンブリは、更に、前記グレージング及び断熱グレージングユニットの1つの内面部へ取付けられる制御モジュールを含み、
前記制御モジュールは、前記グレージングの透過率を制御するための制御回路と、前記グレージングへ電力を供給するバッテリーと、
を含む、窓透過率制御アセンブリ。
【請求項10】
前記制御モジュールは、光電池モジュールが取付けられる前記外面部に対向する前記断熱グレージングユニットの前記内面部に取付けられる、請求項3又は9に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項11】
前記バッテリーは、複数のバッテリーセルを含み、各バッテリーセルは前端部及び後端部を有し、前記複数のバッテリーセルは、前端部と後端部が接続するように一列に整列して配置される、請求項3又は9に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項12】
前記複数のバッテリーセルが互いに電気的に並列に接続される、請求項11に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項13】
前記制御モジュールの長さは、前記制御モジュールが取付けられる前記断熱グレージングユニット及び前記グレージングのいずれかの幅と実質的に同じである、請求項9に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【請求項14】
窓透過率制御アセンブリであって、前記窓透過率制御アセンブリは、
断熱グレージングユニットへ電気的に接続される光起電力電源と、
前記断熱グレージングユニットへ電気的に接続されるバッテリー電源と、を備え、
前記光起電力電源は共通の幅を有する複数の太陽電池ウェーハを含み、
前記複数の太陽電池ウェーハは、互いに長さ方向に結合され、前記共通の幅を有する太陽電池アレイを形成し、
前記バッテリー電源は、共通の長さ及び共通の直径を有する複数のバッテリーモジュールを含み、
前記太陽電池ウェーハの長さ寸法は、前記バッテリーモジュールの前記長さ寸法に実質的に対応する、窓透過率制御アセンブリ。
【請求項15】
前記太陽電池ウェーハ及びバッテリーモジュールの前記共通の長さ寸法は、前記断熱グレージングユニットの幅寸法に実質的に対応する、請求項14に記載の窓透過率制御アセンブリ。
【国際調査報告】