特表2017-522978(P2017-522978A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-522978スポーツ用のトレーニング装置及びそのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-522978(P2017-522978A)
(43)【公表日】2017年8月17日
(54)【発明の名称】スポーツ用のトレーニング装置及びそのシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20170721BHJP
【FI】
   A63B69/00 505N
   A63B69/00 505A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-505566(P2017-505566)
(86)(22)【出願日】2015年7月23日
(85)【翻訳文提出日】2017年3月10日
(86)【国際出願番号】US2015041638
(87)【国際公開番号】WO2016018700
(87)【国際公開日】20160204
(31)【優先権主張番号】62/029,461
(32)【優先日】2014年7月26日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517028096
【氏名又は名称】フランシス ジャーヴィス
【氏名又は名称原語表記】JARVIS, Francis
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】フランシス ジャーヴィス
(57)【要約】
多様なスポーツにおけるスイングのトレーニングを補助する装置を開示する。いくつかの具体的な実施形態において、該装置は、野球/ソフトボール、テニス及び/又はゴルフ用のスイングトレーニングシステムである。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイングのトレーニング装置であって:
(a)第1端及び第2端を有するトップライン、並びに第1端及び第2端を有するボトムラインと;
(b)前記トップラインの第1端及び前記ボトムラインの第1端に連結される第1ラインスプレッダと;
(c)前記トップライン及び前記ボトムラインの第2端に連結されるハンドルと;
(d)前記第1ラインスプレッダと前記ハンドルとの間にて、前記トップライン及び前記ボトムラインに連結される第2ラインスプレッダと;
(e)第1端及び第2端を有し、該第1端が前記トップライン及び前記ボトムラインの第1端に連結される第1ラインと;
(f)前記第1ラインの第2端に連結され、剛性構造に連結可能な固定具と;を備える、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記第1ラインに取り付けられる少なくとも1つのボールを更に備える、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、バットを更に備え、該バットが、不規則形状のハンドルと、該バットに挿入され、前記不規則形状のハンドルの底部から該バットの長さの約2/3の位置に配置されるロッドとを備え、該ロッドが前記野球バットの長手方向軸線に対して垂直である、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記ロッドの長さが、前記トップラインと前記ボトムラインとの間の長さよりも長い、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、前記トップライン及び前記ボトムラインに連結される少なくとも1つの追加的なラインスプレッダを備える、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、少なくとも1つの追加的なラインスプレッダの1つに連結されるハンドルを備える、装置。
【請求項7】
バットであって、該バットを通じて挿入され、前記ハンドルの底部から該バットの長さの約2/3の位置に配置されるロッドを備え、該ロッドが該バットの長手方向軸線に対して垂直である、バット。
【請求項8】
スイングのトレーニング方法であって:
(a)第1端及び第2端を有するトップラインと、第1端及び第2端を有するボトムラインとを備える装置を準備し;
(b)第1ラインスプレッダを前記トップラインの第1端及び前記ボトムラインの第1端に連結し;
(c)ファスナーを前記第1ラインスプレッダに連結し;
(d)第1端及び第2端を有する第1ラインを前記ファスナーに連結し、該第1ラインの該第1端を前記ファスナーに連結し;
(e)アンカーを前記第1ラインの第2端に連結し、該アンカーを剛性構造に連結可能とする、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、少なくとも1つのボールを前記第1ラインに取り付ける、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であって、
(a)野球バットを、不規則形状のハンドルを含むように適合させ;
(b)ロッドを前記野球バットに、その長手方向軸線に対して垂直に挿入することにより、該ロッドを前記不規則形状のハンドルから前記野球バットの長さの約2/3の位置に配置する、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記ロッドの長さは、前記トップラインと前記ボトムラインとの間の長さよりも長い、方法。
【請求項12】
請求項8に記載の方法であって、少なくとも1つの追加的なラインスプレッダを前記トップライン及び前記ボトムラインに連結する、方法。
【請求項13】
請求項8に記載の方法であって、ハンドルを前記トップライン及び前記ボトムラインに連結する、方法。
【請求項14】
請求項8に記載の方法であって、前記トップライン又は前記ボトムライン上にボールマーカーを、該ラインに沿って移動可能に配置する、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2014年7月26日に出願された米国仮出願62/029,461号明細書の優先権を主張し、本開示は、参照により本明細書に完全に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般的にスポーツ用のスイングトレーニング装置に関する。特定の実施形態において、該装置は、野球/ソフトボール、テニス及び/又はゴルフ用のスイングトレーニングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
野球又はソフトボール用のボールを打つことは、習得が最も難しいスキルの1つである。バットをスイングし、ボールと確実に接触させる最適な方法について、多くの異なる見解がある。投球されたボールに対してバットをスイングする際の最も一般的な3つのアプローチとして:(1)ボールを上昇させ、より長い距離移動させるバックスピンを生じさせるために地面に対して下向きのバットの経路にてボールを打つこと;(2)バットがボールを打つ際にバットが地面に対して平行に移動するレベルスイングでボールを打つこと;(3)バットの経路が投球されたボールの経路と交差するように少しアッパーカットさせて打つことである。
【0004】
伝統的には、スイングの最も一般的な練習方法として、打者による(a)球座(tee)又はその他同様の装置を用いたボールに対する打ち込み;(b)下手投げで投球(ソフトトス)された速度の遅いボールに対する打ち込み;又は(c)コーチ又はピッチングマシンが投球したボールに対する打ち込みの様子をコーチにより観察する方法が挙げられる。打者が、ボールを打った後に、コーチから打者に対して、スイングを向上させるアドバスが与えられる。
【0005】
他の方法と同様にこれらのトレーニング方法は、好適なものとされ、スイングの練習のために投球し、打ったボールを拾うことなしに、練習をより容易に、楽しく、生産性の高いものとするための工夫がなされてきた。
【0006】
これらを達成するための従来の試みとして、ストライクゾーン内の多様なポイントを通過するボールを、打者がバットで打てるようにガイドする装置が挙げられる。これらの装置のいくつかは、下向きの角度、あるいは、地面に対して平行又は上向きの角度の経路を通過するボールを打者が打てるようにガイドする。
【0007】
例えば、米国特許第2,985,452号明細書は、地面に対して平行に配置される屈曲した2本の金属棒とこれら金属棒間をバットが通過するよう打者がスイングする態様を開示している。また、米国特許第5,226,645号明細書は、垂直平面にて回転可能に取り付けられた一対のホイールを開示している。
【0008】
米国特許第3,386,733号明細書は、垂直方向にて互いに対向するように配置された2つの軟性ゴムアームを開示している。当該装置において、アームが分離することで、野球ボールをアーム間に配置することができ、あらゆる角度にてバットでボールを打ち込むことが可能となる。
【0009】
米国特許第3,475,026号明細書は、フレームに連結された2本の糸により空中にボール保持する態様を開示している。バットによりボールを打つと、糸が屈曲し、ボールを当初の位置へと戻す。これは、バットへのガイドなしにボールを一定の空間に保持する装置の一例である。
【0010】
米国特許第3,937,464号明細書は、地面に対して平行なスイングを打者に教示する装置を開示している。ここで、ボールは、ばね状のトラックに取り付けられているため、ボールを打つと、このトラックによりボールは当初の位置に戻される。
【0011】
米国特許第3,940,131号明細書は、地面に対して平行な2本の棒にボールを取り付け、打者にそのスイングが地面に対して平行であるかを教示する装置を開示している。
【0012】
米国特許第4,451,036号明細書は、地面に対して平行で、タブをぶら下げた2本の棒間にて、打者がバットをスイングする装置を開示している。
【0013】
米国特許第4,516,771号明細書は、打者の前のポールに取り付けられた2つの平行な棒を開示している。この装置において、棒は地面に対して平行であり、打者が、棒間にてバットをスイングすることで、バットがプレートを通過する際のバットの高さを保持することが可能となる。
【0014】
米国特許第4,577,863号明細書は、地面のプレートに取り付けられた多数のレーザーを開示している。これらのレーザーは、バットがプレート上でスイングされる際にその軌道及び速度を測定する。この装置は、一般的な打者では、容易に操作することができない。
【0015】
米国特許第4,655,452号明細書は、垂直平面上に回転可能に取り付けられた2つのホイールを開示している。打者は、バットがこれらのホイール間を通過するようにスイングする。この構成により打者は、バットを打つべき標的及びスイングする際の抵抗力を認識することができるが、バットの経路を認識することはできない。
【0016】
米国特許第4,664,375号明細書は、バット用のガイドを有さず、可撓性ライン上にて静止するアームにより固定されるボールを備える装置を開示する。
【0017】
米国特許第4,886,267号明細書は、スイング中、打者の手が体に近接した状態を保持しているかを教示するが、ボールの経路を教示することがない、バッティング用の球座及び2本のポールを開示している。米国特許第8,556,753号明細書は、従来の球座に取り付けられたスイングのガイド装置を開示している。米国特許第5,029,852号明細書は、弓状のガイド部材、平行なガイド及びベースを備えるが、スイングを教示する方法として投球されたボールの経路を示すことのない、バットのスイング用のガイドを開示している。
【0018】
米国特許第5,087,039号明細書は、ベースに取り付けられる一対の平行棒を開示している。これらの棒間にバットを通過させることができる。バットが導入される棒間の端部には、バットによりボールを打つためのガイドと共に、例えば、球座のようなボール保持手段が配置されている。
【0019】
米国特許第5,322,276号明細書及び米国特許第5,595,384号明細書は、屈曲したガイドを取り付けたバッティング用の球座を用いて、バットでボールを打つ打者をガイドする球座が開示している。米国特許第5,435,545号明細書は、ストライクゾーンの限界を示すガイドにより、使用者にストライクゾーンにあるボールの位置を教示するバッティング用の球座が開示している。
【0020】
米国特許第5,478,070号明細書は、バットによりボールを打つことができるよう補助するばね仕掛けのガイドを有するバッティング用の球座を開示している。米国特許第5,642,880号明細書は、バッターボックスにて待機すべき位置を打者に教示する方法を開示している。米国特許第5,951,413号明細書は、ボールに対して下向きのスイングを教示するガイドを備える球座を開示している。
【0021】
米国特許第6,435,990号明細書は、ベースに取り付けられる一対の平行棒であって、バットが導入される対向端にてボールを保持する平行棒を開示している。米国特許第6,579,195号明細書は、打者が適切にスイングを開始することができるように補助し、打者の周囲に配置されるフレームを開示している。米国特許第7,300,365号明細書は、ヒンジ上の2つのボードを開示しており、これらのボード間には、打者の標的となる開口部が配置されている。
【0022】
米国特許第7,662,052号明細書は、ボールに対してバットを誘導するガイドを備える球座を開示している。この球座において、ボールは意図に取り付けられているため、再度の取り付けを要さない。米国特許第7,955,196号明細書は、従来のバッティング用の球座の周囲に配置されるフレームを開示している。この装置により、球座上で2本の糸によりボールを保持することで、打者にバットの経路平面について視覚的な手がかりを与えることができる。米国特許第8,088,027号明細書は、スイング中にバットをガイドするために打者の周囲に配置されるバットのガイドを開示している。
【0023】
米国特許第7,819,763号明細書は、打者によるバットのスイングをガイドする装置を開示している。この装置は、投球されたボールと交差する上方経路のみを示唆する。本開示は、バットによりボールを打つことに関するという点においては、本発明と同様であるが、本開示に係る装置は、投球されたボールの経路を打者へのガイドとして示すことを開示しておらず、また、異なる位置に動かすことができない。
【0024】
米国特許第6,033,323号明細書及び米国特許第6,042,491号明細書は、一端にアンカーを備え、もう一端にハンドルを備える2本の糸に取り付けられるボールを開示している。ハンドルが引き離されると、ボールはアンカーの端部へと押し進められる。アンカーの端部には、打者がおり、模擬速度下でボールが打者に接近すると、打者はバットでボールを打ち、投手に向けてラインを後退させ、ボールを戻す。この運動自体は楽しいものであろうが、打者のバットをボールに対して打ち込むタイミングを実際に教示するというよりは、投球のタイミングを教示する装置である。
【0025】
現今の装置の問題点は、打者の前方の特定の位置に設置されたボールを打つことのみを可能にする装置であるという点である。いずれの方法も打者及びコーチに、実際の試合で視認されるボールの経路を教示するものではない。試合における投球速度にて、ボールを打ち込む練習を行う唯一の方法は、実際に投球を行うことである。この投球の問題点として、最速の投球速度にて練習を行うことにより、コーチ又は打者がスイングの個別の要素、つまりバットの経路対ボールの経路について取り組むことを妨げられることが挙げられる。
【0026】
良い打者となるためには、遅い速度にて正確なスイングを行い、体に覚えさせることが肝要である。先行文献において、打者のバットをガイドする経路を示すものは、ボールが球座に設置されており、投球されるボールの軌道を示すものではない。投球されるボールの軌道は、打者のバットの経路とそのボールの経路とが交差しているかを見極める上で重要である。
【0027】
ほとんど全ての先行文献において、ボールを打ち込む際には、地面に対して下方向又は平行にスイングすることが最良であると開示されているが、他の先行文献において、例えば、従来のバッティング用の球座は、ボールを一定の空間に保持し、打者が選択する位置にてバットでボールを打ち込む構成とし、ボールの軌跡については、打者の想像力に頼る他ないものとなっている。
【0028】
結果的に、上述した問題を解決することへのニーズは未だに存在している。本明細書は、安価で軽量、かつ即座に設置可能であり、他の器具と共にプレーヤーの鞄に収容し、簡易に搬送することができる装置について開示する。この装置は、ボールが投手の放球ポイントから捕手に到達するまで、その全長亘り、全ての投球位置からの送球経路を、プレーヤー及びコーチにより視認可能なものとする。これは、スイング全体を通して、コーチ及び打者が、バットのスイングに対する送球されるボールの関係を視認可能とすることを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】米国特許第2,985,452号明細書
【特許文献2】米国特許第5,226,645号明細書
【特許文献3】米国特許第3,386,733号明細書
【特許文献4】米国特許第3,475,026号明細書
【特許文献5】米国特許第3,937,464号明細書
【特許文献6】米国特許第3,940,131号明細書
【特許文献7】米国特許第4,451,036号明細書
【特許文献8】米国特許第4,516,771号明細書
【特許文献9】米国特許第4,577,863号明細書
【特許文献10】米国特許第4,655,452号明細書
【特許文献11】米国特許第4,664,375号明細書
【特許文献12】米国特許第4,886,267号明細書
【特許文献13】米国特許第8,556,753号明細書
【特許文献14】米国特許第5,029,852号明細書
【特許文献15】米国特許第5,087,039号明細書
【特許文献16】米国特許第5,322,276号明細書
【特許文献17】米国特許第5,595,384号明細書
【特許文献18】米国特許第5,435,545号明細書
【特許文献19】米国特許第5,478,070号明細書
【特許文献20】米国特許第5,642,880号明細書
【特許文献21】米国特許第5,951,413号明細書
【特許文献22】米国特許第6,435,990号明細書
【特許文献23】米国特許第6,579,195号明細書
【特許文献24】米国特許第7,300,365号明細書
【特許文献25】米国特許第7,662,052号明細書
【特許文献26】米国特許第7,955,196号明細書
【特許文献27】米国特許第8,088,027号明細書
【特許文献28】米国特許第7,819,763号明細書
【特許文献29】米国特許第6,033,323号明細書
【特許文献30】米国特許第6,042,491号明細書
【発明の概要】
【0030】
本発明は、安価で、製造、搬送及び設置を簡易に行うことができ、特に打者のスキル向上に非常に効果的な装置を提供することで、上述のニーズを満たす。本明細書に記載される設計は、使用者に特別なスキルを要求するものではなく、また、投球された野球ボール又はソフトボールのバッティングを練習するための装置として類例のないものである。
【0031】
装置は、試合における投球速度、投手の放球ポイントから捕手のグローブに到達するまでの視覚的なボールの送球経路(ピッチ)を提供する。このボールの経路は、接触領域として既知の領域であり、プレートを超えて、打者が投球されたボールとバットを接触させる領域である。接触領域は、スイングのトレーニング装置により規定することができるため、コーチ及び打者は、バットが接触領域を通過する間に、打者のバットの経路と投球されたボールの経路とが交差する位置を知ることができる。打者は、最速又は所望する遅い速度でスイングすることができるため、打者及びコーチは、バットの経路と投球されたボールの経路との関係を、バッティング過程の全てのポイントにおいて、見ることができる。
【0032】
多様な実施形態において、接触領域を移動する間に、バットの経路は、ボールの経路と対向方向にて交差する。この時、打者は、最も確実にバットをボールに接触させることができる。本明細書における装置は、初心者が正確なスイングのために筋肉を鍛えるための装置として、あるいは、上級者がスイングの調節をするための装置としても用いることができる。この装置は、室内又は屋外で使用することができ、即座に組み立てることができる。
【0033】
本明細書に詳述する多様な実施形態において、バッティング用のスイングトレーニング装置が、アンカー又は取付機構を備えることで、ポール又は他の構成要素に適切な高さにて取り付けることが可能となる。例えば、第1ラインの第1端をアンカーに取り付け、その第2端を同一の長さを有する他の2本ラインに取り付けることができる。また、同一の長さを有する2本のラインを、第1ラインの第2端に取り付けることで、第1ラインは、必然的に2本の分離したラインとなる。同一の長さを有する2本のラインの対向する端部にそれぞれ取り付けられる2つのラインスプレッダは、既定距離にてラインを保持することで、2つのラインにより細長い長方形を形成する(これにより接触領域が画定される)。更に、コーチが、アンカーに対してラインを牽引し、締め上げるためのハンドルを備える。
【0034】
特定の実施形態において、トレーニング装置は、第1ラインに取り付けられる少なくとも1つの軽量中空ボールを更に備える。これらの実施形態において、ボールは、野球又はソフトボール用のボールを想起させる中空で、プラスチックから形成される球状のボールである。特定の実施形態において、ボールが対向面に貫通する2つのホールを有し、第1ラインがボールの中心を通過可能となるような構成としてもよい。多様な実施形態において、これらのホールは、ボールをラインに沿って可動であるが、圧力の無い状態下では、静止状態を保ち、十分に締り嵌め可能となる寸法を有する。
【0035】
他の実施形態において、トレーニング装置は、ライン上に少なくとも1つのボールマーカーを備える。これらの実施形態において、少なくとも1つのボールマーカーは、必要に応じて、トップライン又はボトムラインに配置され、ラインに沿って可動である。これらの実施形態において、ボールマーカーにより、打者は、バットとボールを接触させるべき位置を知ることができる。
【0036】
他の実施形態において、トレーニング装置は、不規則形状のハンドル及びロッドを有する変形バットを更に備える。このロッドは、バットの長手方向軸線に対して垂直な角度にて伸張し、ボールを接触させるのに最も好適な領域である「スイートスポット」領域の真下に配置される。
【0037】
更なる実施形態において、スイングのトレーニング装置は、2人の使用者によって使用するために設置することができる。このような実施形態において、より明確性を期するために、コーチは「C」、打者は「H」とする。本発明に係る実施形態において、当該装置は、限定されるものではないが、ポール、木又はプレートから投球する距離と適合する高さを有する剛性の物体を含む、固定物体に最初に取り付けられる。この高さは、投手の放球ポイントによって決まり、従って、限定されるものではないが、トレーニング対象のスポーツ(例えば、ソフトボールや野球)、打者の年齢、身長及び/又は体重などの多様な要因次第で異なる。
【0038】
上述した実施形態において、捕手が通常、待機するホームプレートの後方にてコーチが位置につき、固定物体に対して装置を牽引し、締め上げる。これにより投手の投球ポイントから捕手のグローブまでの接触領域を画定するボールの経路を形成する。従って、コーチが、ストライクゾーンのあらゆる位置に装置を設置することができるため、打者は、装置の機械的な調節を行うことなく、異なるピッチで練習を行うことができる。
【0039】
打者は、投手の放球ポイントから捕手のグローブまでの投球されたボールの正確な経路を視認することができる。打者がスイングし、いずれのラインにも接触することなく、バットが矩形の開口部を通過した場合、打者は、そのスイングが、ボールの経路と完璧に交わっていることを認識することができる。打者のバットが、ラインに接触又はラインから完全に外れた場合、打者は、そのバットの経路が、ボールの経路と交わっていないことを即座に認識することができる。コーチの位置からは、接触領域を通過するバットの経路を目視し、バットがラインに接触した場合、ハンドルから感じることができる。コーチによる適切なフィードバックにより、打者はスイングを向上させるために適切な調節を行うことができる。
【0040】
多様な実施形態において、バットは、あらゆる標準的なバットであってよい。特定の実施形態において、伝統的なバットに2つの変更を加えたバットを用いる。一実施形態において、バットを握る手の適正な配置を補助する不規則形状のハンドルを備える。他の実施形態において、バットは、直径約1インチの大きさを有し、バットの側面に対して垂直な角度にて、ボールを接触させるのに最も好適な領域(「スイートスポット」)である底部領域から各側面にて3インチ突出する剛性ロッドを備える。
【0041】
多様な実施形態において、第1ラインの取付手段として、クリップ、シャックル、カラビナ又は同等の機能を発揮する他の同様の手段を用いることができる。これらの実施形態において、取付手段は、金網フェンス又は他の同様の構造物に容易に取り付けることができる。
【0042】
代替的な実施形態において、バックルとして作用する一対のDリングを、ラインに取り付けることも可能である。これにより、ポール又は木から装置が滑落することを防止し、装置の高さ及び角度に変化を生じさせることなく、装置の取り付けを行うことができる。
【0043】
本発明に係る上記及び他の特徴、利点は、後述する詳細な説明を本発明に係る例示的な実施形態を示す図面と共に参照すれば明らかである。
[定義]
【0044】
特に明記しない限り、“a”及び“an”は、単数及び複数を問わない。
【0045】
「“a” 〜を備える」、「“a” 〜を有する」、「“a” 〜を含む」又は「“a” 〜を包含する」等の動詞句の目的語である構成要素は、当該構成要素を備え、含み、有し、又は包含するプロセス、方法、物品又は装置における追加的な構成要素を除外するものではない。
【0046】
「実質的に」、「本質的に」、「ほぼ」又は「約」等の用語又はその変形は、当業者により理解される近接幅を指し、非限定的な実施形態では10%以内、他の実施形態では5%以内、他の実施形態では1%以内、他の実施形態では0.1%以内として定義される。
【0047】
「連結」とは、「結合」を意味するものであり、必ずしも直接的又は機械的であることに限定されない。また、特定の態様で「... ように構成された」装置又は構造は、少なくとも当該態様で構成されているが、列記されていない態様で構成されたものでも良い。
【0048】
「打者」及び「ヒッター」は、同義語である。
【0049】
「ライン」とは、ロープ、ベルト、紐及び同種特性を有する材料を記述する広義の用語である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
添付図面における参照数字は、個別の図面及び後述する詳細な説明に亘って、同一又は機能的に同等の構成要素を指す。各図は、以下の詳細な説明を相まって明細書の一部を構成するものであり、特許請求の範囲に記載された発明を含む実施形態を示し、これら実施形態の多様な原理及び利点を説明する。
図1】本発明の実施形態に係るバッティング用のスイングトレーニング装置の側面図である。
図2】本発明の実施形態に係るバッティング用のスイングトレーニング装置における剛性ラインスプレッダの概略図である。
図3】本発明の実施形態に係るバッティング用のスイングトレーニング装置におけるハンドルの概略図である。
図4】本発明の実施形態に係る装置のラインに沿って取り付けられた中空軽量ボールの概略図である。
図5】本発明の実施形態に係る第1ラインに沿って取り付けられる取付機構の概略図である。
図6A】本発明の実施形態に係るバットの不規則形状のハンドル及び装置の突出ロッドの一例を示す断面図である。
図6B】バットの不規則形状のハンドル及び装置の突出ロッドの他の例を示す断面図である。
図6C】バットの不規則形状のハンドル及び装置の突出ロッドの他の例を示す断面図である。
図7】本発明の変形例においてバットの側面から突出するロッドを示す概略図である。
図8】本発明の実施形態に係るバッティング用のスイングトレーニング装置の背面図である。
図9】本発明の実施形態に係る装置の接触領域内に配置される変形例に係るバットの背面図である。
図10A】本発明の実施形態に係る装置を使用する打者(H)及びコーチ(C)を示す概略図である。
図10B図10Aと同様な概略図である。
図10C図10A及び図10Bと同様な概略図である。
図11】本発明の実施形態において、バッドの突出ロッドが装置のラインと係合する態様を示す概略図である。
図12】打者がボールとの接触位置を視認するのを補助するための可動マーカーを備える実施形態に係る装置の背面図である。
図13】本発明の実施形態に係るスイングのトレーニング方法を示すフローチャートである。
図14】打者にボールとの接触位置を示すよう、ラインに沿う任意の位置に移動可能なボールマーカーをライン上に備える実施形態に係る装置の概略図である。
図15図14の装置を別の視点から示す概略図である。
【0051】
なお、図面中の構成要素は、簡潔性及び明瞭性を担保するために示されるものであり、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことは言うまでもない。例えば、図中のいくつかの構成要素は、本発明の実施形態の理解を助けるために他の構成要素に対して誇張して図示されている。
【0052】
図面において慣例的な符号によって示されている装置及び方法の構成要素は、本発明の実施形態の理解を助けるために特定の詳細例を表しているに過ぎない。これは、本明細書の開示を参照すれば当業者にとって自明な事項に関する記述を簡潔にするためである。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本明細書には、本発明を多様な代替的実施形態及び応用例にどのように適用するかを記載するものである。明細書中に本発明に係る多様な実施形態を開示するが、これらの実施形態は、例示的なものであり、これらに限定されることを意図するものではない。多様な代替的な実施形態に関する詳細な説明は、特許請求項に記載した本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。
【0054】
本発明に係る実施形態は、バッターによる野球用又はソフトボール用のバットのスイング、ゴルファーによるゴルフクラブのスイング、あるいはテニスプレーヤーによるテニスラケットのスイングのトレーニングに用いることができるスポーツ用スイングトレーニング装置について開示する。
【0055】
いくつかの実施形態は、図1に示すように、野球/ソフトボール用のバットをスイングするバッターのためのスイングトレーニング装置に関する。図1は、本発明のいくつかの実施形態に係るバット用のスイングのトレーニング装置8の側面図である。好適な実施形態において、バット用のスイングのトレーニング装置8は、ファスナー1と、第1ラインの長さに沿って等間隔で配置される複数のボール3を取り付けられた第1ライン2と、長さの等しい一組のライン6(トップライン及びボトムライン)であって、その一端が接合部12にて第1ライン2に取り付けられ、もう一端がハンドル5に取り付けられるライン6とを備える。長さの等しい2本のライン6間には、同一寸法及び同一形状の一組のラインスプレッダ4及び4aが配置されている。
【0056】
第1ラインスプレッダ4は、接合部12から約6インチ離れた位置に取り付けられ、第1ラインスプレッダ4aは、ライン6の端部に配置されるハンドル5から約30インチ離れた位置にてラインに取り付けられる。2つのラインスプレッダ間に形成される矩形領域は、接触領域7である。この領域をバットが通過することで、スイングの正確性が示される。
【0057】
変形バット9は、不規則形状のハンドル11及びスイートスポットの真下を通過する剛性ロッド10を含む。このロッドは、バットの長手方向軸線に対して垂直な角度にてトップ及びボトムライン6間の距離よりも実質的に長い長さにて、バッドの側面から突出する(例えば、図6A,図6B図6C及び図7を参照)。バット上の領域であるスイートスポットは、ボールを接触させるのに最も好適な領域であり、一般的には、バットの頂部から1/3の位置に関する。
【0058】
図2は、実施形態に係るバッティング用のスイングトレーニング装置の剛性ラインスプレッダ4及び4aを示す。ラインスプレッダ4及び4aは、実質的には矩形のブロック形状で、プラスチックにより構成することができるが、同等の機能を発揮する限り他の形状及び材料を用いてもよいことは言うまでもない。これらラインスプレッダの基本的な機能は、ライン6を規定の距離にて離間して維持することである。2本のライン6に沿う2つのラインスプレッダ4及び4aは、接触領域として既知の長方形境界線を形成する。これらを達成するために、2つの導管を備え、これら導管を各端においてラインスプレッダとして切り分けることで、ラインがその内部を通過可能な構成とする。これらのスプレッダは、ピン、ロッド、スクリュ、カムロック又は同等の機能を発揮するその他の装置により、ラインに沿って適正な位置に保持される。
【0059】
図3は、実施形態に係る装置のハンドル5を示す。特定の実施形態において、ハンドル5は、実質的にプラスチック材料から構成することが好ましいが、他の適切な材料により構成してもよい。ハンドル5は、実質的にロッド形状とし、その一端の開口部を、接触領域を形成するライン6に取り付け可能な構成とするが、同等の機能を発揮する他の適切な構成としてもよい。ハンドル5は、ライン上でその位置を保持する機構を有する。多様な実施形態において、保持機構は、ピン、スクリュ、ロッド又は同等の機能を発揮するその他の手段であってもよい。
【0060】
図4は、実施形態において、装置のライン2に沿って取り付けられるボール3を示す。特定の実施形態において、ボールは、実質的に中空軽量プラスチックにより形成され、野球又はソフトボールに用いるように寸法される。材料、ボールの寸法及び取り付け方法は、当業者にとって既知ものとすることができる。ボールは、打者及びコーチを視覚的に補助するため、その機能を変えることなく、他の適切な材料又は寸法とすることもできる。いくつかの実施形態において、ボールは、その対向面にて2つのホールを有し、該ホールは、その内部を通過するライン2とホールの端部とを締り嵌め可能とする寸法を有する。特定の実施形態におけるこの締り嵌めにより、ボールの自由な動作及びランダムな位置変化を生じさせることなく、最小の圧力で簡易にボールを配置することができる。ライン2は、装置に用いる他のラインの材料と同等の材料から実質的に構成される。限定されるものではないが、ロープ、ひも又は帯ひもの形状の綿、ポリプロピレン又はナイロンを含む多様な異なる材料を用いてもよいことは、言うまでもない。
【0061】
図5は、実施形態に係る装置の第1ライン2に沿う装置のための取付機構1の一例を示す。特定の実施形態において、取付機構は、適切なアンカーに対して、スイング機器の第1ライン2を締めるクリップであってもよい。代替的な実施形態において、クリップを同等の機能を発揮する他の同様の装置に置き換えることもでき、例えば、シャックル、カラビナを用いることもできる。他の実施形態において、装置を確実にポールに留めるためのバックルとして作用する一組のDリングを、ラインに追加的に取り付けるも可能であり、これによりポールからの滑落により、ボールの経路に作用する装置の角度の変化を防止することができる。
【0062】
図6A〜6Cは、実施形態に係る不規則形状のバットハンドル11及び装置の突出ロッド10の断面図の一例を示す。図6Bは、ノブの真上にて、例示的な変形バットを底部から見た断面図である。この視点は、当該実施形態に係る一般的な形状のバットのハンドルに加えて、突出ロッド及びハンドル上の凸部に関する角度を示す。
【0063】
図7は、実施形態に係る変形バットの側面から突出するロッドを示す。図7は、ハンドル11上に突出部を有するバットであって、ビューアに向けて直線方向に図示され、突出ロッド10とバットのスイートスポットの相対位置を示す側面図である。
【0064】
図8は、実施形態に係る装置の背面図である。図8は、スイング機器をアンカー13に対して強く牽引する場合の背面側面図である。この視点は、ボールの経路及びボールが当初の経路を維持しながら、接触領域7へと変形していく態様を示すものである。
【0065】
図9は、実施形態に係るバッティングのスイングトレーニング装置の接触領域7内に配置される変形バット9の背面図である。この視点は、図8と同様の背面図であるが、スイングのトレーニング装置の接触領域を通過する変形バット9の態様を図示している点で図8と異なる。図9は、バットがボールの経路に向かって過度に深く移動し、そのハンドルがボールに当たり、バットを破損しかねない状況を回避するためにバット上の突出ロッド10によってバットを維持する態様を図示している。
【0066】
図10A〜Cは、実施形態に係る装置を使用する打者(H)及びコーチ(C)を示す概略図である。これら3つの図は、打者のスイング中に装置内を通過するバットを異なる点にて図示したものである。これらの図は、ラインスプレッダ4aにより、装置を保持するコーチの前で安全にスイングできることを示している。打者が、後方に移動し過ぎた場合、打者のバットがラインスプレッダ4に当たることで、スイングが停止する。
【0067】
図11は、スイングのトレーニング装置の接触領域の上面図である。左側の図は、バットがボールの経路に向かって過度に深く移動しているため、そのハンドルを破損しかねない態様を示している。バット上のロッドが、スイングのトレーニング装置のラインに接触することで、打者及びコーチに上述のタイプの誤りを認知させることができる。装置を使用している間、コーチは、プレートの後方の視座から上述の接触の様子を観察し、スイングのトレーニング装置のハンドルを通じて、接触を感じることができる。打者は、バットのハンドルを通じてラインとロッドの接触を感じ、それらが接触する際の音を聞くことができる。右側の図は、接触領域の全長に亘って、バットのスイートスポットにてボールを接触させ続けながら、正確な経路を移動する態様を示すバットスイングのトレーニング装置の上面図である。
【0068】
図12は、接触領域のラインに沿って可動としたマーカー14を備える実施形態の背面図である。多様な実施形態において、マーカー14は、接触領域7のトップ及びボトムライン6に沿って配置される。これらのマーカーは、接触領域内に恒久的に取り付けても、その領域内で移動可能に取り付けてもよい。これらのマーカーにより、打者は、所定のピッチと接触させるべき位置を認知することができる。通常、内側ピッチは、プレートの前方でのヒットであるため、マーカーをその位置に移動させる。他方、外側ピッチは、典型的には、プレートの後方に向かうヒットであるため、マーカーをその位置に移動させる。
【0069】
図14及び図15は、図12に図示するマーカーを含む装置の代替的な実施形態を示す。
【0070】
図13は、実施形態に係るスイングをトレーニングするための方法1200を示すフローチャートである。方法1200は、ブロック1202に示すように第1端及び第2端を有するトップラインと、第1端及び第2端を有するボトムラインとを備えるスイングのトレーニング装置を準備するステップを備える。更に、方法1200は、ブロック1204に示すように第1ラインスプレッダをトップラインの第1端及びボトムラインの第1端に連結するステップを備える。加えて、方法1200は、ブロック1206に示すようにファスナーを第1ラインスプレッダに連結するステップを備える。更に、方法1200は、ブロック1208に示すように第1端及び第2端を有する第1ラインを前記ファスナーに連結し、該第1ラインの該第2端を前記ファスナーに連結するステップを備える。更に、方法1200は、ブロック1210に示すようにアンカーを前記第1ラインの第1端に連結し、該アンカーを剛性構造に連結するステップを備える。
【0071】
加えて、方法1200は、ブロック1212に示すように第1ライン上に少なくとも1つの中空野球ボールを取り付けるステップを備える。更に、方法1200は、ブロック1214に示すように野球バットを、不規則形状のハンドルを含むように適合させるステップを備える。更に、方法1200は、ブロック1216に示すようにロッドを野球バットに挿入することにより、該ロッドを不規則形状のハンドルから野球バットの長さの約2/3の位置に配置するステップを備える。該ロッドは、野球バットの長手方向軸線に対して垂直であり、ロッドの長さは、トップラインとボトムラインとの間の長さよりも実質的に長い。更に、方法1200は、ブロック1218に示すように少なくとも1つの追加的なラインスプレッダをトップライン及びボトムラインに連結するステップを備える。加えて、方法1200は、ブロック1220に示すようにハンドルを少なくとも1つの追加的なラインスプレッダに連結するステップを備える。なお、本明細書に記載するように、スプレッダは、2つのライン間の距離の維持を補助するよう作用し、ホームプレートの背面のマーカーとして、長いスイングを振っているか否かを打者に認識させ、バットのスイングを、ハンドルの保持者から離れた位置で行うようことができるように作用する。
【0072】
上述した明細書内において、特定の実施形態について詳述した。しかしながら、当業者にとって、後述の特許請求の範囲に記載する本発明の範囲から逸脱することなく、多様な変形及び変更が可能であることは明白であろう。従って、明細書及び図面は、例示的なものであり、これらに限定されることを意図するものではない。上述のような全ての変形は、本発明の技術的範囲に含まれることを意図している。
【0073】
本発明の有益性、利点、課題の解決方法、並びに有益性、利点、課題の解決方法又はより誇張される課題の解決方法を生じさせるあらゆる構成要素は、少なくとも1つ又は全ての特許請求の範囲にて重大、所望又は必須の特徴又は構成要素とすることを意図していない。本発明は、本出願の係属中のあらゆる補正及び全ての同等の特許請求を含む後述の特許請求の範囲のみにて規定される。
【0074】
更に、本明細書において、第1及び第2、トップ及びボトム等の関連用語は、1つの物体、他の物体からの作用、又は上述のような関係を実際には必要又は適用することない作用又はそのような物体間若しくは作用間の配列を区別するものである。
【0075】
上述した実施形態は、当業者が本発明を製造し、使用することを可能とするものである。これらの実施形態に係る多様な変形は、当業者にとって既に明白なことであり、本明細書中の一般的な原理は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用することができる。従って、本明細書内の記載及び図面は、本発明の好適な実施形態を例示するものであり、本発明に広義に適用することができる本発明の要旨を例示するものである。本発明の範囲は、当業者には明白となる他の実施形態を完全に包含するが、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。

図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】