特表2017-523829(P2017-523829A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-523829(P2017-523829A)
(43)【公表日】2017年8月24日
(54)【発明の名称】多機能の治療装置および治療方法
(51)【国際特許分類】
   A61H 11/00 20060101AFI20170728BHJP
   A61H 39/06 20060101ALI20170728BHJP
【FI】
   A61H11/00
   A61H39/06 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2017-500115(P2017-500115)
(86)(22)【出願日】2015年3月5日
(85)【翻訳文提出日】2016年11月1日
(86)【国際出願番号】CN2015073672
(87)【国際公開番号】WO2015139560
(87)【国際公開日】20150924
(31)【優先権主張番号】201410107443.0
(32)【優先日】2014年3月21日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】516328568
【氏名又は名称】黄 潤景
(74)【代理人】
【識別番号】100107847
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 聡
(72)【発明者】
【氏名】黄 卓紅
【テーマコード(参考)】
4C100
4C101
【Fターム(参考)】
4C100AD31
4C100BB01
4C100CA01
4C100EA12
4C100EA20
4C101CA05
4C101CB05
(57)【要約】
多機能の治療装置は、弾性支持機構(1)、治療機構(2)、カバー機構(3)、ケース部(4)および撮像機構(5)を備える。カバー機構(3)は弾性支持機構(1)の外部に挿入され、治療機構(2)は弾性支持機構(1)に着脱可能に固定され、ケース部(4)は治療機構(2)と弾性支持機構(1)との連結箇所に設けられ、使用者がカバー機構(3)を握って治療機構(2)を治療部位に対向させてから移動させながら治療を完成し、撮像機構(5)ではその治療の動作を観察する。治療機構(2)は、マッサージヘッド(22)、グアシャヘッド(23)および鍼灸ヘッド(24)を備える。マッサージヘッド(22)、グアシャヘッド(23)および鍼灸ヘッド(24)は、いずれも弾性支持機構(1)に着脱可能に固定されて、順次にマッサージ、グアシャおよび灸療の動作をそれぞれ完成する。この多機能の治療装置は、構造が簡単であり、設計が巧妙であり、1人で使用可能であり、かつ物理と薬物とを結合させて治療効果が顕著である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性支持機構(1)、治療機構(2)、カバー機構(3)、ケース部(4)および撮像機構(5)を備える多機能の治療装置であって、
前記カバー機構(3)は前記弾性支持機構(1)の外部に挿入され、前記治療機構(2)は前記弾性支持機構(1)に着脱可能に固定され、前記ケース部(4)は前記治療機構(2)と前記弾性支持機構(1)との連結箇所に設けられ、使用者が前記カバー機構(3)を握って前記治療機構(2)を治療の部位に対向させてから移動させながら治療をし、前記撮像機構(5)ではその治療の動作を観察し、前記治療機構(2)は、マッサージヘッド(22)、グアシャヘッド(23)および鍼灸ヘッド(24)を備え、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)および前記鍼灸ヘッド(24)は、いずれも前記弾性支持機構(1)に着脱可能に固定されて、順次にマッサージ、グアシャおよび鍼灸の動作をそれぞれ完成することを特徴とする多機能の治療装置。
【請求項2】
前記弾性支持機構(1)は、第1手持部(11)、第2手持部(12)および連結板(13)を備え、前記第1手持部(11)と前記第2手持部(12)とは弾性手持部であり、両者の内側端はそれぞれ前記連結板(13)の両端に固定され、前記連結板(13)の両側には直径範囲が4mm〜20mmである位置決め筋(14)が設けられており、この位置決め筋(14)は、治療時の位置を決めることまたは打撃マッサージをすることに使用されることを特徴とする請求項1に記載の多機能の治療装置。
【請求項3】
前記カバー機構(3)は、第1手持カバー部(31)、第2手持カバー部(32)およびリング部(33)を備え、前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)は柔軟性のカバーであり、両者は前記第1手持部(11)および前記第2手持部(12)の外部にそれぞれ挿入され、少なくとも2つの前記リング部(33)は前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)の外部に間隔をあけて設けられ、前記リング部(33)は、前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)を長手方向に少なくとも2つの区間に分割し、この区間は手持区間であり、互いに異なる距離に位置する手持区間は互いに異なるマッサージ部位に適用されることを特徴とする請求項2に記載の多機能の治療装置。
【請求項4】
前記ケース部(4)は、前記連結板(13)および前記位置決め筋(14)を包み、打撃マッサージ時の力を緩衝させるためのものであり、前記ケース部(4)の底部は、閉鎖平面として、圧力の受ける面であり、受圧物の表面の滑り止めおよび保護をするためのものであり、前記ケース部(4)の頂部および両端は開放されており、前記治療機構(2)は前記ケース部(4)の頂部から突出され、前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)はそれぞれ前記ケース部(4)の両端から突出され、両者の外壁は前記ケース部(4)の内壁と締り嵌めによって連結されることを特徴とする請求項3に記載の多機能の治療装置。
【請求項5】
前記第1手持部(11)および前記第2手持部(12)の厚さは0.3mm〜2.5mmであり、幅は15mm〜45mmであり、材料は片状の弾性材質であり、前記第1手持部(11)および前記第2手持部(12)の両端には、直径が6mm〜12mmである孔がそれぞれ開設されており、この孔は掛けることおよび包装することに使用されることを特徴とする請求項2から4のいずれ1項に記載の多機能の治療装置。
【請求項6】
前記鍼灸ヘッド(24)内には、燃焼済みの針状棒体の灰燼を収集するための網板(213)が設けられており、前記鍼灸ヘッド(24)の底部には針状棒体(25)を挟持するためのクランプ(210)が固定されており、前記針状棒体(25)は前記クランプ(210)の挟持口に挟持されることによって固定及び位置決めされ、前記針状棒体(25)が所定の時間燃焼した後に前記挟持口を開放させ、前記針状棒体(25)を前記鍼灸ヘッド(24)内へ移動させることを特徴とする請求項5に記載の多機能の治療装置。
【請求項7】
前記針状棒体(25)の後端部には針状棒体送り機構が挿入され、前記針状棒体送り機構は推進ピン(211)及び推進台(212)を備え、前記推進ピン(211)は前記針状棒体(25)の後端部に挿入され、前記針状棒体(25)がほとんど燃焼した場合、前記推進台(212)を前方へ推進させて残り部分を燃焼させるようにすることを特徴とする請求項6に記載の多機能の治療装置。
【請求項8】
前記治療機構(2)は、前記連結板(13)に固定される連結台(21)をさらに備え、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)および前記鍼灸ヘッド(24)は、いずれも前記連結台(21)に着脱可能に固定され、前記連結台(21)の中央には貫通孔が開設されており、この貫通孔の上端附近には隔板(26)が設けられており、この隔板(26)には位置決め槽(28)および少なくとも2つの針状棒体孔(29)が開設されており、前記位置決め槽(28)には、前記グアシャヘッド(23)が嵌入して位置決めされ、前記針状棒体孔(29)には、1本または少なくとも2本の前記針状棒体(25)が挿入して固定され、前記連結台(21)の両側には連結孔が開設され、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)、前記鍼灸ヘッド(24)には対応する連結孔が開設されており、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)、前記鍼灸ヘッド(24)が前記連結台(21)の頂部にそれぞれ嵌入されてから前記連結台(21)と前記マッサージヘッド(22)や前記グアシャヘッド(23)や前記鍼灸ヘッド(24)との連結孔に連結ピン(27)を挿入することにより、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)および前記鍼灸ヘッド(24)が前記連結台(21)にそれぞれ着脱可能に固定されることを特徴とする請求項7に記載の多機能の治療装置。
【請求項9】
前記撮像機構(5)は、無線接続モジュールを備え、前記撮像機構(5)は外部の電子表示装置と無線接続して治療の動作を前記外部の電子表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の多機能の治療装置。
【請求項10】
前記無線接続モジュールは、無線のブルートゥース モジュールまたは無線のWIFIモジュールであることを特徴とする請求項9に記載の多機能の治療装置。
【請求項11】
請求項1に記載の多機能の理学治療装置を利用する理学治療方法であって、
(a)組立:まずは、第1手持カバー部(31)および第2手持カバー部(32)を第1手持部(11)および第2手持部(12)にそれぞれ外挿させ、次には、ケース部(4)を第1手持カバー部(31)、第2手持カバー部(32)および連結板(13)の外部に装着させ、最後には、連結台(21)を連結板(13)に固定させるステップと、
(b)マッサージ:マッサージヘッド(22)を連結台(21)の頂部に嵌入させ、連結ピン(27)で固定して位置決めさせ、使用者は両手で第1手持カバー部(31)および第2手持カバー部(32)の手持区間を握って、マッサージヘッド(22)をマッサージしようとする部位に対向させて圧迫マッサージを行うステップと、
(c)グアシャ:マッサージ完了後、マッサージヘッド(22)を取り外し、グアシャヘッド(23)を連結台(21)の頂部に嵌入させてから連結ピン(27)で固定させ、使用者は両手で手持区間を握って、グアシャヘッド(23)を上記のマッサージした部位に対向させてグアシャを行うステップと、
(d)灸療:グアシャ完了後、グアシャヘッド(23)を取り外し、灸療ヘッド(24)を連結台(21)の頂部に嵌入させてから連結ピン(27)で固定させ、点火した艾棒(25)を点火端から灸療ヘッド(24)内に挿入させ、使用者は両手で手持区間を握って、灸療ヘッド(24)を上記のグアシャした部位に対向させて灸療を行うとともに、撮像機構(5)で観察するステップと、
を含むことを特徴とする理学治療方法。
【請求項12】
ステップ(b)からステップ(d)においては、体の前後の各部位に対してマッサージ、グアシャおよび灸療を行い、
ステップ(b)およびステップ(c)においては、マッサージやグアシャの方式には、ケース部(4)の背面を平面に支持させて置き、体の自重でマッサージヘッド(22)やグアシャヘッド(23)を押圧しながら往復摩擦させることによってマッサージやグアシャを行なうという圧力式と、位置決め筋(14)を静的支点とし、マッサージヘッド(22)やグアシャヘッド(23)を動的支点とし、手動でマッサージヘッド(22)やグアシャヘッド(23)を押圧しながら往復摩擦させることによってマッサージやグアシャを行なうという位置決め式とがあり、
ステップ(b)においては、マッサージの時間は5〜10分間であり、マッサージ部位を予め血液循環させ、ステップ(c)においては、グアシャの時間は5〜10分間であり、鬱血除去および排毒させ、ステップ(d)においては、灸療の部位が体の背中に位置する場合、撮像機構5で理学治療の過程を観察し、その灸療の時間は5〜20分間であることを特徴とする請求項11に記載の理学治療方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保健設備に関し、特に多機能の治療装置および治療方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マッサージは、人体に対して血の流れや代謝を促進させる作用があり、一日中の疲労や体の緊張状態を解消させることにより、一定の保健効果を起こす。特に、学生、会社員、長期間コンピュータを使用する者、高層管理職のIT系エンジニア、労働強度が高い者、近視者、軽度不眠症患者、中高年者、激しい運動によって損傷した者、静脈瘤者、下肢の腫れや麻痺の者、血液循環が順調でない者、高齢者、免疫力低下者などに対しては多機能の治療装置および治療方法の作用はより顕著である。
【0003】
また、中国グアシャのグアシャ(中国語ではグアシャである)は、色々な治療効果を有しており、内科、外科、婦人科、小児科の多種な病症や美容、健康促進の領域に広く使われている。特に、疼痛症候群の治癒、頚椎症や肩関節周囲炎のような変形性関節症の治癒に適用され、風邪、発熱、咳のような呼吸器系統の疾患に対しては臨床上カッピング療法を併用することができ、ざ瘡や褐色斑のような損容性疾患に対しては針灸、瀉血などの療法を併用することができ、亜健康や慢性疲労症候群のような疾患にも適用することができる。現在、グアシャには一般にグアシャ板を採用し、グアシャ方式としてはグアシャ患者が横になり、グアシャ治療者がグアシャ板でグアシャ患者に対してグアシャをする。グアシャをするとき、2人が共に完成しなければならず、かつグアシャにおける力の強さを制御しにくいので、力の強さが大きすぎることによって皮膚が損傷を受けるおそれがある。
【0004】
また、鍼灸療法は、中医学の重要な構成部分であり、「鍼術」または「灸術」とも略称される。鍼鍼灸療法は、綿状の繊維(中国語:艾▲絨▼、英文:moxa floss)によって製作された針状物(中国語:艾▲烽▼、英文:moxa cone)または針状棒体(原文:艾条、英文:moxa cigar)を採用し、薬物がつけられたものを体の所定の部位に載せて経穴と対向するようにした後、点火して病気を治療する療法である。このとき、体の経絡によって薬物が体に滲入することにより、経絡を活発化させ、気血を調和させ、生理機能を調整し、耐病能力を増強させて、病気の予防や治療、保健の効果を得ることができる。最初の鍼灸療法において、点火された針状棒体を手に取って治療しようとする体の所定の部位に近接させ、間隔をあけて加熱することにより、治療の効果を得た。しかし、その方式は、針状棒体と体との間の距離を制御しにくく、火傷を容易に招き、かつ燃焼によって形成された艾の灰燼を容易に処理することができない欠点を有している。その以降、発明された鍼灸装置によって上述した欠陥を多少改善することができた。すなわち、針状棒体を鍼灸装置内で燃焼させ、その鍼灸装置で体を加熱させることにより、燃焼による灰燼が鍼灸装置内に残留されることでその収集が容易となった。出願番号が201220117556.8である中国実用新案「鍼灸装置」に開示されているように、鍼灸装置による鍼灸療法で治療をするとき点火された針状棒体によって火傷を受けることを免れることができたが、箱体による間隔によって治療の効果が直接な治療の効果より悪く、同じ効果を得ようとする場合は、灸療に長時間が必要であるだけではなく、体の背中などの部位に対する治療には、他人の協力が必要となった。
【0005】
また、本出願人が2014年2月17日付に出願した出願番号が201410052231.7である中国特許出願「マッサージ装置」は、(a)マッサージ部位が固定されたことにより、体の固定部位(例えば、背中)のみに対してマッサージをしなければならず、そのマッサージの精度が高くなく、また、被覆式のマッサージなので、所定の部位に対して精確に長時間マッサージすることができなかった。(b)携帯が不便であり、通電の場合のみに作動するので、室外での場合には適用することができなかった。(c)電力の消費が大きいことによって使用コストが高かった。(d)マッサージ力が小さい。(e)保護手段の無しによってマッサージ部が直接外部に露出されており、マッサージ時に外力に寄り掛かることができないので、マッサージ時の安定性が低く、揺れが生じ易かった。(f)マッサージが可能な体の部位が少ないので、体の個別的部位のみに対してマッサージをしたなどのような従来のマッサージ装置における欠陥を解決した。しかし、このマッサージ装置は、機能が単一であり、物理方面でのみマッサージ効果を増強させるので、長時間大きい力でマッサージをする必要があるので、マッサージ者の体力に対する要求が高かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の不足に鑑みてなされたものであり、構造が簡単であり、設計が巧妙であり、1人で使用可能であり、かつ物理と薬物とを結合させた多機能の治療装置および治療方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る多機能の治療装置は、弾性支持機構、治療機構、カバー機構、ケース部および撮像機構を備え、前記カバー機構は前記弾性支持機構の外部に挿入され、前記治療機構は前記弾性支持機構に着脱可能に固定され、前記ケース部は前記治療機構と前記弾性支持機構との連結箇所に設けられ、使用者が前記カバー機構を握って前記治療機構を治療しようとする部位に対向させてから移動させながら治療を完成し、前記撮像機構ではその治療の動作を観察し、前記治療機構は、マッサージヘッド、グアシャヘッドおよび鍼灸ヘッドを備え、前記マッサージヘッド、前記グアシャヘッドおよび前記鍼灸ヘッドは、いずれも前記弾性支持機構に着脱可能に固定されて、順次にマッサージ、グアシャおよび灸療の動作をそれぞれ完成する。
【0008】
また、前記弾性支持機構は、第1手持部、第2手持部および連結板を備え、前記第1手持部と前記第2手持部とは弾性手持部であり、両者の内側端はそれぞれ前記連結板の両端に固定され、前記連結板の両側には直径範囲が4mm〜20mmである位置決め筋が設けられており、この位置決め筋は、治療時に位置決めすることまたは直接打撃マッサージをすることに使用される。
【0009】
また、前記カバー機構は、第1手持カバー部、第2手持カバー部およびリング部を備え、前記第1手持カバー部および前記第2手持カバー部は柔軟性のカバーであり、両者は前記第1手持部および前記第2手持部の外部にそれぞれ挿入され、少なくとも2つの前記リング部は前記第1手持カバー部および前記第2手持カバー部の外部に間隔をあけて設けられ、前記リング部は、前記第1手持カバー部および前記第2手持カバー部を長手方向に少なくとも2つの区間に分割し、この区間は手持区間であり、互いに異なる距離に位置する手持区間は互いに異なるマッサージ部位に適用される。
【0010】
また、前記ケース部は、前記連結板および前記位置決め筋を包み、打撃マッサージ時の力を緩衝させるためのものであり、前記ケース部の底部は、閉鎖平面として、圧力の受ける面であり、受圧物の表面の滑り止めおよび保護をするためのものであり、前記ケース部の頂部および両端は開放されており、前記治療機構は前記ケース部の頂部から突出され、前記第1手持カバー部および前記第2手持カバー部はそれぞれ前記ケース部の両端から突出され、両者の外壁は前記ケース部の内壁と締り嵌めによって連結される。
【0011】
また、前記第1手持部および前記第2手持部の厚さは0.3mm〜2.5mmであり、幅は15mm〜45mmであり、材料は片状の弾性材質であり、前記第1手持部および前記第2手持部の両端には、直径が6mm〜12mmである孔がそれぞれ開設されており、この孔は掛けることおよび包装することに使用される。
【0012】
また、前記鍼灸ヘッド内には、燃焼済みの針状棒体の灰燼を収集するための網板が設けられており、前記鍼灸ヘッドの底部には針状棒体を挟持するためのクランプが固定されており、前記針状棒体は前記クランプの挟持口に挟持されることによって固定及び位置決めされ、前記針状棒体が所定の時間燃焼した後に前記挟持口を開放させ、前記針状棒体を前記鍼灸ヘッド内へ移動させる。
【0013】
また、前記針状棒体の後端部には針状棒体送り機構が挿入され、前記針状棒体送り機構は推進ピン及び推進台を備え、前記推進ピンは前記針状棒体の後端部に挿入され、前記針状棒体がほとんど燃焼した場合、前記推進台を前方へ推進させて残り部分を燃焼させるようにする。
【0014】
また、前記治療機構は、前記連結板に固定される連結台をさらに備え、前記マッサージヘッド、前記グアシャヘッドおよび前記鍼灸ヘッドは、いずれも前記連結台に着脱可能に固定され、前記連結台の中央には貫通孔が開設されており、この貫通孔の上端附近には隔板が設けられており、この隔板には位置決め槽および少なくとも2つの針状棒体孔が開設されており、前記位置決め槽には、前記グアシャヘッドが嵌入して位置決めされ、前記針状棒体孔には、1本または少なくとも2本の前記針状棒体が挿入して固定され、前記連結台の両側には連結孔が開設され、前記マッサージヘッド、前記グアシャヘッド、前記鍼灸ヘッドには対応する連結孔が開設されており、前記マッサージヘッド、前記グアシャヘッド、前記鍼灸ヘッドが前記連結台の頂部にそれぞれ嵌入されてから前記連結台と前記マッサージヘッドや前記グアシャヘッドや前記鍼灸ヘッドとの連結孔に連結ピンを挿入することにより、前記マッサージヘッド、前記グアシャヘッドおよび前記鍼灸ヘッドが前記連結台にそれぞれ着脱可能に固定される。
【0015】
また、前記撮像機構は、無線接続モジュールを備え、前記撮像機構は外部の電子表示装置と無線接続して治療の動作を前記外部の電子表示装置に表示させる。前記電子表示装置は、スマートフォン、PDA、タブレットPC、ノートブックなどである。さらに、前記無線接続モジュールは、無線のブルートゥース モジュールまたは無線のWIFIモジュールである。
【0016】
また、多機能の治療装置を利用する治療方法、下記のステップを含む。
【0017】
(a)組立:まずは、第1手持カバー部および第2手持カバー部を第1手持部および第2手持部にそれぞれ挿入させ、次には、ケース部を第1手持カバー部、第2手持カバー部および連結板の外部に装着させ、最後には、連結台を連結板に固定させる。
【0018】
(b)マッサージ:マッサージヘッドを連結台の頂部に嵌入させ、連結ピンで固定して位置決めさせ、使用者は両手で第1手持カバー部および第2手持カバー部の手持区間を握って、マッサージヘッドをマッサージしようとする部位に対向させて圧迫マッサージをする。
【0019】
(c)グアシャ:マッサージ完了後、マッサージヘッドを取り外し、グアシャヘッドを連結台の頂部に嵌入させてから連結ピンで固定させ、使用者は両手で手持区間を握って、グアシャヘッドを上記のマッサージした部位に対向させてグアシャをする。
【0020】
(d)灸療:グアシャ完了後、グアシャヘッドを取り外し、鍼灸ヘッドを連結台の頂部に嵌入させてから連結ピンで固定させ、点火した針状棒体を点火端から鍼灸ヘッド内に挿入させ、使用者は両手で手持区間を握って、鍼灸ヘッドを上記のグアシャした部位に対向させて灸療をするとともに撮像機構で観察する。
【0021】
また、ステップ(b)からステップ(d)においては、体の前後の各部位に対してマッサージ、グアシャおよび灸療をし、ステップ(b)およびステップ(c)においては、マッサージやグアシャの方式には、ケース部の背面を平面に支持させて置き、体の自重でマッサージヘッドやグアシャヘッドを押圧しながら往復摩擦させることによってマッサージやグアシャをする圧力式と、位置決め筋を静的支点とし、マッサージヘッドやグアシャヘッドを動的支点とし、手動でマッサージヘッドやグアシャヘッドを押圧しながら往復摩擦させることによってマッサージやグアシャをする位置決め式とがあり、ステップ(b)においては、マッサージの時間は5〜10分間であり、マッサージ部位を予め血液循環させ、ステップ(c)においては、グアシャの時間は5〜10分間であり、鬱血を除去するとともに毒を排出させ、ステップ(d)においては、灸療の部位が体の背中に位置する場合、撮像機構5で治療の過程を観察し、その灸療の時間は5〜20分間である。
【発明の効果】
【0022】
上記の構成によれば、本発明は下記のような効果を有する。
【0023】
本発明は、本出願人が2014年2月17日付に出願した出願番号が201410052231.7である中国特許出願「マッサージ装置」における、(a)構造が簡単であり、使用が便利かつ多様であり、外方への湾曲と内方への湾曲とによって体の複数の部位に対してマッサージをすることができ、1人としても背部、頸部、大腿、腰部、腹部などの部位に対してマッサージをすることができ、マッサージの精度が高く、体の所定の部位に対してはマッサージを長時間することができ、(b)小型化、軽量化であり、携帯が便利であり、手動でも電動でもマッサージをすることができ、いろいろな場所で使用可能なので適用性が高く、(c)手動の場合は電力を消費せず、電動の場合はマッサージヘッド部分のみを駆動させて振動させればよいので、電力消費が少なく、使用コストが低く、(d)ケース部の背面を閉鎖平面とした設計によれば、ケース部の背面を壁や他の平面に当接させ、両手で手持部を握ってマッサージをすることができるので、外力で長時間マッサージをすることができ、そのマッサージ力が大きく、安定的であるなどの利点を有する。
【0024】
さらに、本発明は、マッサージヘッド、グアシャヘッドおよび鍼灸ヘッドを着脱可能に装着することによって、グアシャおよび灸療の機能が増加され、マッサージ、グアシャおよび灸療を単独的にすることもでき、三者を結合してすることもできる。また、マッサージ、グアシャおよび灸療をするとき、1人の操作で体の前後の各部位に対する治療をすることができる。また、実験により、マッサージ、グアシャおよび灸療を順次にした場合の利点を分かった。すなわち、まずマッサージをすることにより、治療しようとする部位を予め押圧し、揉んで局部の血液循環の流動を加速化させ、皮膚表面の毛細血管を拡張させ、マッサージをするとともにグアシャのために準備をする。マッサージ完了後、グアシャをすることにより、予め循環流動を加速化された血液および拡張された毛細血管はより効果的に舒筋通絡、去邪排毒される。最後に、マッサージおよびグアシャによって血液循環が加速化されかつ舒筋通絡されたことに対して、さらに灸療をすることにより、薬物がより順調に経絡に伝導され、また効果的に伝導されて、経絡の伝導作用により、臓腑に滲入し、経絡を温暖化させ、気血を調和させ、扶正▲去▼(原語は示へん付き)邪し、生理機能を調整し、耐病能力を増強させるので、治療の効果がより顕著であり、治療の時間が短くなる。
【0025】
なお、本発明は、ケース部の頂部に位置決め筋を設けることにより、使用方式が、ケース部の背面を支持平面に当接させることでマッサージをすること以外、位置決め筋を静的支点とし、マッサージヘッドまたはグアシャヘッドまたは鍼灸ヘッドを動的支点とし、ケース部を傾斜させることで、マッサージ、グアシャまたは灸療を安定的にすることもできる。1人で体の背部に対して治療をするときは、撮像機構でマッサージ、グアシャおよび灸療の動作を実時間観察することができる。位置決め槽および針状棒体孔が開設されている隔板がさらに設けられ、位置決め槽は板状のグアシャヘッドを位置決めすること使用されるとともに、灸療の場合の排気口としても作用され、針状棒体孔は灸療時に針状棒体を位置決めさせることに使用され、1本または2本以上の針状棒体を同時に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の平面図である。
図2】本発明の弾性支持機構の構造を示す図である。
図3】本発明のカバー機構の構造を示す図である。
図4】本発明のマッサージヘッドの構造を示す拡大図である。
図5図4の側面図である。
図6図4のA線−A線による断面図である。
図7】本発明のグアシャヘッドの構造を示す図である。
図8図7の側面図である。
図9図8のB線−B線による断面図である。
図10】本発明の鍼灸ヘッドの構造を示す図である。
図11図10の側面図である。
図12図11のB線−B線による断面図である。
図13】針状棒体送り機構の構造を示す図である。
図14】本発明の実施例1の組み立て構造を示す図である。
図15】本発明の実施例1の弾性支持機構の斜視構造を示す図である。
図16】本発明の実施例1の弾性支持機構の斜視構造を示す別の図である。
図17】本発明の実施例1の斜視構造を示す図である。
図18】本発明の実施例1の平面図である。
図19】本発明の実施例1のマッサージヘッドを取り付けたときの側面図である。
図20】本発明の実施例1のグアシャヘッドを取り付けたときの側面図である。
図21】本発明の実施例1の鍼灸ヘッドを取り付けたときの側面図である。
図22】本発明の実施例1のマッサージヘッドの組み立て構造を示す図である。
図23】本発明の実施例1のグアシャヘッドの組み立て構造を示す図である。
図24】本発明の実施例1の鍼灸ヘッドの組み立て構造を示す図である。
図25】本発明の実施例1のマッサージヘッドの斜視構造を示す図である。
図26】本発明の実施例1のグアシャヘッドの斜視構造を示す図である。
図27】本発明の実施例1の鍼灸ヘッドの斜視構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本発明に対して詳細に説明する。
(実施例1)
【0028】
図1図27に示したように、本発明の構成は以下の通りである。多機能の治療装置は、弾性支持機構1、治療機構2、カバー機構3、ケース部4および撮像機構5を備える。前記カバー機構3は弾性支持機構1の外部に挿入され、治療機構2は着脱可能に弾性支持機構1に固定される。治療機構2と弾性支持機構1との連結箇所にはケース部4が設けられる。使用者がカバー機構3を握って治療機構2を治療しようとする部位に対向させ、それを移動させながら治療を完成し、撮像機構5でその治療の動作を観察する。前記治療機構2は、マッサージヘッド22、グアシャヘッド23および鍼灸ヘッド24を備え、前記マッサージヘッド22、グアシャヘッド23および鍼灸ヘッド24は、いずれも弾性支持機構1に着脱可能に固定されて、順次にマッサージ、グアシャおよび灸療の動作をそれぞれ完成する。
【0029】
好ましくは、上記の弾性支持機構1は、第1手持部11、第2手持部12および連結板13を備え、前記第1手持部11と第2手持部12とは弾性手持部であり、両者の内側端はそれぞれ連結板13の両端に固定され、前記連結板13の両側には直径範囲が4mm〜20mmである位置決め筋14が設けられており、この位置決め筋14は、治療時に位置決めすることまたは直接打撃マッサージをすることに使用される。
【0030】
好ましくは、上記のカバー機構3は、第1手持カバー部31、第2手持カバー部32およびリング部33を備え、第1手持カバー部31および第2手持カバー部32は柔軟性のカバーであり、両者は第1手持部11および第2手持部12の外部にそれぞれ挿入され、第1手持カバー部31および第2手持カバー部32の外部には、少なくとも2つのリング部33が間隔をあけて設けられ、リング部33は、第1手持カバー部31および第2手持カバー部32を長手方向に少なくとも2つの区間に分割し、この区間は手持区間であり、互いに異なる距離に位置する手持区間は互いに異なるマッサージ部位に適用される。
【0031】
好ましくは、上記のケース部4は、連結板13および位置決め筋14を包み、打撃マッサージ時の力を緩衝させるためのものである。ケース部4の底部は、閉鎖平面として、圧力の受ける面であり、受圧物の表面の滑り止めおよび保護をするためのものである。ケース部4の頂部および両端は開放されており、治療機構2はケース部4の頂部から突出され、第1手持カバー部31および第2手持カバー部32はそれぞれケース部4の両端から突出され、両者の外壁はケース部4の内壁と締り嵌めによって連結される。
【0032】
好ましくは、上記の第1手持部11および第2手持部12の厚さは0.3mm〜2.5mmであり、幅は15mm〜45mmであり、材料は片状の弾性材質である。第1手持部11および第2手持部12の両端には、直径が6mm〜12mmである孔がそれぞれ開設されており、この孔は掛けることおよび包装することに使用される。
【0033】
好ましくは、上記の鍼灸ヘッド24内には、燃焼済みの針状棒体の灰燼を収集するための網板213が設けられている。鍼灸ヘッド24の底部には、針状棒体25を挟持するためのクランプ210が固定されており、針状棒体25はクランプ210の挟持口に挟持されることによって固定及び位置決めされる。針状棒体25が所定の時間燃焼した後に挟持口を開放させ、針状棒体25を鍼灸ヘッド24内へ移動させる。
【0034】
好ましくは、上記の針状棒体25の後端部には針状棒体送り機構が挿入される。針状棒体送り機構は、推進ピン211及び推進台212を備え、推進ピン211は針状棒体25の後端部に挿入され、針状棒体25がほとんど燃焼した場合、推進台212を前方へ推進させて残り部分を燃焼させるようにする。
【0035】
好ましくは、上記の治療機構2は、連結板13に固定される連結台21をさらに備え、前記マッサージヘッド22、グアシャヘッド23および鍼灸ヘッド24は、いずれも連結台21に着脱可能に固定される。連結台21の中央には貫通孔が開設されており、この貫通孔の上端附近には隔板26が設けられており、隔板26には位置決め槽28および少なくとも2つの針状棒体孔29が開設されている。位置決め槽28には、グアシャヘッド23が嵌入して位置決めされ、針状棒体孔29には、1本または少なくとも2本の針状棒体25が挿入して固定される。連結台21の両側には連結孔が開設され、マッサージヘッド22、グアシャヘッド23、鍼灸ヘッド24には対応する連結孔が開設されており、マッサージヘッド22、グアシャヘッド23、鍼灸ヘッド24が連結台21の頂部にそれぞれ嵌入されてから連結台21とマッサージヘッド22やグアシャヘッド23や鍼灸ヘッド24との連結孔に連結ピン27を挿入することにより、マッサージヘッド22、グアシャヘッド23および鍼灸ヘッド24が連結台21にそれぞれ着脱可能に固定される。
【0036】
前記多機能の治療装置を利用する治療方法は、以下のステップを含む。
【0037】
(a)組立:まずは、第1手持カバー部31および第2手持カバー部32を第1手持部11および第2手持部12にそれぞれ挿入させる。次には、ケース部4を第1手持カバー部31、第2手持カバー部32および連結板13の外部に装着させる。最後には、連結台21を連結板13に固定させる。
【0038】
(b)マッサージ:マッサージヘッド22を連結台21の頂部に嵌入させ、連結ピン27で固定して位置決めさせる。使用者は両手で第1手持カバー部31および第2手持カバー部32の手持区間を握って、マッサージヘッド22をマッサージしようとする部位に対向させて圧迫マッサージをする。
【0039】
(c)グアシャ:マッサージ完了後、マッサージヘッド22を取り外し、グアシャヘッド23を連結台21の頂部に嵌入させてから連結ピン27で固定させる。使用者は両手で手持区間を握って、グアシャヘッド23を上記のマッサージした部位に対向させてグアシャをする。
【0040】
(d)灸療:グアシャ完了後、グアシャヘッド23を取り外し、鍼灸ヘッド24を連結台21の頂部に嵌入させてから連結ピン27で固定させ、点火した針状棒体25を点火端から鍼灸ヘッド24内に挿入させる。使用者は両手で手持区間を握って、鍼灸ヘッド24を上記のグアシャした部位に対向させて灸療をするとともに撮像機構5で観察する。
【0041】
好ましくは、ステップ(b)からステップ(d)においては、体の前後の各部位に対してマッサージ、グアシャおよび灸療をし、ステップ(b)およびステップ(c)においては、マッサージやグアシャの方式には、圧力式および位置決め式がある。圧力式とは、ケース部4の背面を平面に支持させて置き、体の自重でマッサージヘッド22やグアシャヘッド23を押圧しながら往復摩擦させることによってマッサージやグアシャをすることであり、位置決め式とは、位置決め筋14を静的支点とし、マッサージヘッド22やグアシャヘッド23を動的支点とし、手動でマッサージヘッド22やグアシャヘッド23を押圧しながら往復摩擦させることによってマッサージやグアシャをすることである。ステップ(b)においては、マッサージの時間は5〜10分間であり、マッサージ部位を予め血液循環させ、ステップ(c)においては、グアシャの時間は5〜10分間であり、鬱血を除去するとともに毒を排出させ、ステップ(d)においては、鍼灸療法の部位が体の背中に位置する場合、撮像機構5で治療の過程を観察し、その鍼灸療法の時間は5〜20分間である。
【0042】
さらに、本発明には複数の使用状態がある。図2に示したように、第1手持部11と第2手持部12とを内方に湾曲させ、このとき、使用者は両手で第1手持部11と第2手持部12との両端を握って、治療機構2を頸部、背部や腰部などの体の背後に対向させてマッサージをする。また、連結板13の背面を壁に当接させ、体で治療機構2を押圧することで、壁からの力を利用して体に対してマッサージをすることができる。また、深部マッサージ(Deep Tissue Massage)を安定的に長時間することができ、マッサージ力は40kg以上に達することができ、この設計は本分野では先頭に立つとも言える。図3に示したように、第1手持部11と第2手持部12とを外方に湾曲させ、このとき、使用者は両手で第1手持部11と第2手持部12との両端を握って、人が席に座った場合には、治療機構2を大腿、下腿や腹部などの部位に対向させて往復移動しなら押圧することでマッサージ効果を得ることができる。また、手持部の弾性を利用してマッサージ部位を打撃することもできる。また、手持カバー部の互いに異なる区間を握ることによって、マッサージ力やマッサージ部位を調節することができる。また、手持カバー部におけるリング部33のストッパ作用によって、手持カバー部を握ったときのスリップによる脱落を防止することができる。上記の第1手持部11および第2手持部12の厚さは0.3mm〜2.5mmであり、幅は15mm〜45mmであり、材料は片状の弾性材質である。第1手持部11および第2手持部12の両端には、それぞれ直径が6mm〜12mmである孔が開設されており、この孔は掛けることおよび包装することに使用される。
【0043】
さらに、前記撮像機構5は、照明付のカメラ、カメラ接続線および接続端子を備え、カメラ接続線は手持カバー部に取り付けられ、カメラ接続線の両端はカメラおよび接続端子にそれぞれ接続され、この接続端子が携帯電話、コンピュータ、プロジェクターなどの設備に接続されて、カメラが記録した画面を実時間表示することができる。
【0044】
さらに、上記の隔板26には、位置決め槽28および針状棒体孔29が開設されている。マッサージ動作をする場合、隔板26はマッサージヘッド22の下部を支持し、グアシャ動作をする場合、位置決め槽28は板状のグアシャヘッド23を位置決めおよび支持することに使用され、鍼灸療法をする場合、鍼灸ヘッド24の頂部を下向させ、点火した針状棒体25を連結台21の底部から針状棒体孔29を介して鍼灸ヘッド24内へ挿入する。針状棒体25の燃焼による煙は位置決め槽28または針状棒体25が挿入されていない針状棒体孔29を介して排出され、燃焼による灰燼は鍼灸ヘッド24内に残留され、灰燼は鍼灸ヘッド24を取り外すことによって除去され、針状棒体孔29は灸療時に針状棒体を位置決めさせることに使用され、1本または2本以上の針状棒体を同時に使用することができる。
【0045】
本発明の実施例は、具体的な実施形態の説明にすぎず、本発明の保護範囲を限定するのではない。当業者は本実施例に基づいて相応的な修正をすることができるので、これらの変更または修正は本発明の特許請求の範囲に属するべきものである。
(産業上の利用)
【0046】
本発明の多機能の治療装置および治療方法は、構造が簡単であり、設計が巧妙であり、1人で使用可能であり、かつ物理と薬物とを結合したものである。よって、産業上の利用は可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
【手続補正書】
【提出日】2016年11月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性支持機構(1)、治療機構(2)、カバー機構(3)、ケース部(4)および撮像機構(5)を備える多機能の治療装置であって、
前記カバー機構(3)は前記弾性支持機構(1)の外部に挿入され、前記治療機構(2)は前記弾性支持機構(1)に着脱可能に固定され、前記ケース部(4)は前記治療機構(2)と前記弾性支持機構(1)との連結箇所に設けられ、使用者が前記カバー機構(3)を握って前記治療機構(2)を治療の部位に対向させてから移動させながら治療をし、前記撮像機構(5)ではその治療の動作を観察し、前記治療機構(2)は、マッサージヘッド(22)、グアシャヘッド(23)および鍼灸ヘッド(24)を備え、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)および前記鍼灸ヘッド(24)は、いずれも前記弾性支持機構(1)に着脱可能に固定されて、順次にマッサージ、グアシャおよび鍼灸の動作をそれぞれ完成することを特徴とする多機能の治療装置。
【請求項2】
前記弾性支持機構(1)は、第1手持部(11)、第2手持部(12)および連結板(13)を備え、前記第1手持部(11)と前記第2手持部(12)とは弾性手持部であり、両者の内側端はそれぞれ前記連結板(13)の両端に固定され、前記連結板(13)の両側には直径範囲が4mm〜20mmである位置決め筋(14)が設けられており、この位置決め筋(14)は、治療時の位置を決めることまたは打撃マッサージをすることに使用されることを特徴とする請求項1に記載の多機能の治療装置。
【請求項3】
前記カバー機構(3)は、第1手持カバー部(31)、第2手持カバー部(32)およびリング部(33)を備え、前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)は柔軟性のカバーであり、両者は前記第1手持部(11)および前記第2手持部(12)の外部にそれぞれ挿入され、少なくとも2つの前記リング部(33)は前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)の外部に間隔をあけて設けられ、前記リング部(33)は、前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)を長手方向に少なくとも2つの区間に分割し、この区間は手持区間であり、互いに異なる距離に位置する手持区間は互いに異なるマッサージ部位に適用されることを特徴とする請求項2に記載の多機能の治療装置。
【請求項4】
前記ケース部(4)は、前記連結板(13)および前記位置決め筋(14)を包み、打撃マッサージ時の力を緩衝させるためのものであり、前記ケース部(4)の底部は、閉鎖平面として、圧力の受ける面であり、受圧物の表面の滑り止めおよび保護をするためのものであり、前記ケース部(4)の頂部および両端は開放されており、前記治療機構(2)は前記ケース部(4)の頂部から突出され、前記第1手持カバー部(31)および前記第2手持カバー部(32)はそれぞれ前記ケース部(4)の両端から突出され、両者の外壁は前記ケース部(4)の内壁と締り嵌めによって連結されることを特徴とする請求項3に記載の多機能の治療装置。
【請求項5】
前記第1手持部(11)および前記第2手持部(12)の厚さは0.3mm〜2.5mmであり、幅は15mm〜45mmであり、材料は片状の弾性材質であり、前記第1手持部(11)および前記第2手持部(12)の両端には、直径が6mm〜12mmである孔がそれぞれ開設されており、この孔は掛けることおよび包装することに使用されることを特徴とする請求項2から4のいずれ1項に記載の多機能の治療装置。
【請求項6】
前記鍼灸ヘッド(24)内には、燃焼済みの針状棒体の灰燼を収集するための網板(213)が設けられており、前記鍼灸ヘッド(24)の底部には針状棒体(25)を挟持するためのクランプ(210)が固定されており、前記針状棒体(25)は前記クランプ(210)の挟持口に挟持されることによって固定及び位置決めされ、前記針状棒体(25)が所定の時間燃焼した後に前記挟持口を開放させ、前記針状棒体(25)を前記鍼灸ヘッド(24)内へ移動させることを特徴とする請求項5に記載の多機能の治療装置。
【請求項7】
前記針状棒体(25)の後端部には針状棒体送り機構が挿入され、前記針状棒体送り機構は推進ピン(211)及び推進台(212)を備え、前記推進ピン(211)は前記針状棒体(25)の後端部に挿入され、前記針状棒体(25)がほとんど燃焼した場合、前記推進台(212)を前方へ推進させて残り部分を燃焼させるようにすることを特徴とする請求項6に記載の多機能の治療装置。
【請求項8】
前記治療機構(2)は、前記連結板(13)に固定される連結台(21)と、連結ピン(27)と、をさらに備え、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)および前記鍼灸ヘッド(24)は、いずれも前記連結台(21)に着脱可能に固定され、前記連結台(21)の中央には貫通孔が開設されており、この貫通孔の上端附近には隔板(26)が設けられており、この隔板(26)には位置決め槽(28)および少なくとも2つの針状棒体孔(29)が開設されており、前記位置決め槽(28)には、前記グアシャヘッド(23)が嵌入して位置決めされ、前記針状棒体孔(29)には、1本または少なくとも2本の前記針状棒体(25)が挿入して固定され、前記連結台(21)の両側には連結孔が開設され、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)、前記鍼灸ヘッド(24)には対応する連結孔が開設されており、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)、前記鍼灸ヘッド(24)が前記連結台(21)の頂部にそれぞれ嵌入されてから前記連結台(21)と前記マッサージヘッド(22)や前記グアシャヘッド(23)や前記鍼灸ヘッド(24)との連結孔に連結ピン(27)を挿入することにより、前記マッサージヘッド(22)、前記グアシャヘッド(23)および前記鍼灸ヘッド(24)が前記連結台(21)にそれぞれ着脱可能に固定されることを特徴とする請求項7に記載の多機能の治療装置。
【請求項9】
前記撮像機構(5)は、無線接続モジュールを備え、前記撮像機構(5)は外部の電子表示装置と無線接続して治療の動作を前記外部の電子表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の多機能の治療装置。
【請求項10】
前記無線接続モジュールは、無線のブルートゥース モジュールまたは無線のWIFIモジュールであることを特徴とする請求項9に記載の多機能の治療装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、前記理学治療機構は、前記連結板に固定される連結台と、連結ピンと、をさらに備え、前記マッサージヘッド、前記刮刮▲沙▼ヘッドおよび前記灸療ヘッドは、いずれも前記連結台に着脱可能に固定され、前記連結台の中央には貫通孔が開設されており、この貫通孔の上端附近には隔板が設けられており、この隔板には位置決め槽および少なくとも2つの艾棒孔が開設されており、前記位置決め槽には、前記刮▲沙▼ヘッドが嵌入して位置決めされ、前記艾棒孔には、1本または少なくとも2本の前記艾棒が挿入して固定され、前記連結台の両側には連結孔が開設され、前記マッサージヘッド、前記刮▲沙▼ヘッド、前記灸療ヘッドには対応する連結孔が開設されており、前記マッサージヘッド、前記刮▲沙▼ヘッド、前記灸療ヘッドが前記連結台の頂部にそれぞれ嵌入されてから前記連結台と前記マッサージヘッドや前記刮▲沙▼ヘッドや前記灸療ヘッドとの連結孔に連結ピンを挿入することにより、前記マッサージヘッド、前記刮▲沙▼ヘッドおよび前記灸療ヘッドが前記連結台にそれぞれ着脱可能に固定される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
さらに、本発明には複数の使用状態がある。図15に示したように、第1手持部11と第2手持部12とを内方に湾曲させ、このとき、使用者は両手で第1手持部11と第2手持部12との両端を握って、理学治療機構2を頸部、背部や腰部などの体の背後に対向させてマッサージを行う。また、連結板13の背面を壁に当接させ、体で理学治療機構2を押圧することで、壁からの力を利用して体に対してマッサージを行うことができる。また、深部マッサージ(Deep Tissue Massage)を安定的に長時間行うことができ、マッサージ力は40kg以上に達することができ、この設計は本分野では先頭に立つとも言える。図16に示したように、第1手持部11と第2手持部12とを外方に湾曲させ、このとき、使用者は両手で第1手持部11と第2手持部12との両端を握って、人が席に座った場合には、理学治療機構2を大腿、下腿や腹部などの部位に対向させて往復移動しなら押圧することでマッサージ効果を得ることができる。また、手持部の弾性を利用してマッサージ部位を打撃することもできる。また、手持カバー部の互いに異なる区間を握ることによって、マッサージ力やマッサージ部位を調節することができる。また、手持カバー部におけるリング部33のストッパ作用によって、手持カバー部を握ったときのスリップによる脱落を防止することができる。上記の第1手持部11および第2手持部12の厚さは0.3mm〜2.5mmであり、幅は15mm〜45mmであり、材料は片状の弾性材質である。第1手持部11および第2手持部12の両端には、それぞれ直径が6mm〜12mmである孔が開設されており、この孔は掛けることおよび包装することに使用される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正の内容】
図20
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正の内容】
図21
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正の内容】
図26
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正の内容】
図27
【国際調査報告】