【実施例】
【0081】
[実施例1]
(4-ブロモ-7-クロロチエノ[2,3-c]ピリジン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0082】
【化8】
【0083】
4-ブロモ-7-クロロチエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を11%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.58 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 3.65 (s, 8H).
【0084】
[実施例2]
(4-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-c]ピリジン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0085】
【化9】
【0086】
4-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を13%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl
3) δ 9.13 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.55-7.51 (m, 3H), 7.26-7.20 (m, 2H), 3.72 (s, 8H).
【0087】
[実施例3]
(4-ブロモチエノ[2,3-c]ピリジン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0088】
【化10】
【0089】
4-ブロモチエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を9%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 9.30 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 3.65 (s, 8H).
【0090】
[実施例4]
(4-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0091】
【化11】
【0092】
4-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-b]ピリジン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を18%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.64 (d, 1H), 7.57-7.53 (m, 3H), 7.30 (d, 1H), 7.22 (t, 2H), 3.72 (s, 8H).
【0093】
[実施例5]
(7-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-c]ピリジン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0094】
【化12】
【0095】
7-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-c]ピリジン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を9%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.30 (s, 1H), 7.57-7.47 (m, 3H), 7.25-7.19 (m, 2H), 3.72 (s, 8H).
【0096】
[実施例6]
モルホリノ(ナフト[1,2-b]チオフェン-2-イル)メタノンの調製
【0097】
【化13】
【0098】
ナフト[1,2-b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を32%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.12 (d. 1H), 7.93 (d, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.60-7.53 (m, 2H), 3.85-3.78 (m, 8H).
【0099】
[実施例7]
4-((4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)メチル)モルホリンの調製
【0100】
【化14】
【0101】
2-(クロロメチル)-4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン(1当量)をトルエン中に溶解させ、これにモルホリン(1.04当量)及びNa
2CO
3(2当量)を添加した。混合物を還流しながら終夜間撹拌した。混合物をEtOAc及び水で洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水をMgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラムクロマトグラフィーによって分離した。結果として、標的化合物を35%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, 1H), 7.52-7.48 (m, 2H), 7.36-7.31 (m, 1H), 7.27-7.25 (m, 2H), 7.19-7.16 (m, 2H), 3.75-3.70 (m, 6H), 2.53-2.50 (m, 4H).
【0102】
[実施例8]
4-(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)モルホリン-3-カルボン酸の調製
【0103】
【化15】
【0104】
メチル4-(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)モルホリン-3-カルボキシレート(1当量)をTHF中に溶解させ、これに2Nの水酸化ナトリウム(NaOH、3当量)を添加し、続いて30℃で撹拌した。反応混合物を室温で冷却した。反応混合物を酸性化し、次いでEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥した。結果として、標的化合物を59%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d
6) δ 8.00-7.85 (m, 2H), 7.59-7.27 (m, 6H), 4.32 (brs, 1H), 4.02 (brs, 1H), 3.61-3.36 (m, 4H).
【0105】
[実施例9]
(4-(1H-インドール-5-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0106】
【化16】
【0107】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、1H-インドール-5-イルボロン酸(1.1当量)、及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離又は適切な溶媒を使用した結晶化を行った。結果として、標的化合物を48%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.30 (brs, 1H), 7.82-7.80 (m, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.52-7.43 (m, 3H), 7.37 (d, 1H), 7.30 (t, 1H), 6.63 (s, 1H), 3.72-3.70 (m, 8H).
【0108】
[実施例10]
N-(4-(2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-イル)フェニル)アセトアミドの調製
【0109】
【化17】
【0110】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリン)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-アセトアミドフェニルボロン酸(1.1当量)、及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離又は適切な溶媒を使用した結晶化を行った。結果として、標的化合物を31%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, 1H), 7.63-7.58 (m, 3H), 7.51-7.43 (m, 3H), 7.37 (d, 1H), 3.73 (d, 8H), 2.23 (s, 3H).
【0111】
[実施例11]
(5-ヒドロキシ-1H-インドール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0112】
【化18】
【0113】
5-ヒドロキシ-1H-インドール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を43%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 11.80 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.44 (d, 1H), 7.20 (d, 1H), 6.79 (s, 1H), 3.74-3.66 (m, 8H).
【0114】
[実施例12]
(5-クロロ-1H-インドール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0115】
【化19】
【0116】
5-クロロ-1H-インドール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を61%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.65 (d, 1H), 7.43 (d, 1H), 7.19 (dd, 1H), 6.79 (s, 1H), 3.74 (s, 4H), 3.66 (d, 4H).
【0117】
[実施例13]
(5-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0118】
【化20】
【0119】
5-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を8%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.68 (d. 1H), 7.40 (d, 1H), 7.31-7.13 (m, 2H), 3.83 (brs, 8H), 2.49 (d, 3H).
【0120】
[実施例14]
(5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0121】
【化21】
【0122】
5-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を29%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.77-7.65 (m. 1H), 7.43-7.41 (m, 2H), 3.85-3.82 (m, 8H).
【0123】
[実施例15]
ベンゾフラン-2-イル(モルホリノ)メタノンの調製
【0124】
【化22】
【0125】
ベンゾフラン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を38%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.66 (d. 1H), 7.52 (d, 1H), 7.41 (t, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.31 (t, 1H), 3.88 (brs, 4), 3.79 (d, 4H).
【0126】
[実施例16]
(5-ブロモベンゾフラン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0127】
【化23】
【0128】
5-ブロモベンゾフラン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を46%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.79 (d. 1H), 7.50 (dd, 1H), 7.40 (d, 1H), 7.27 (d, 1H), 3.86 (brs, 4H), 3.79 (brs, 4H).
【0129】
[実施例17]
(4,6-ジメチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0130】
【化24】
【0131】
4,6-ジメチルベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を41%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.53 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 3.79-3.74 (m, 8H), 2.56 (s, 3H), 2.43 (s, 3H).
【0132】
[実施例18]
(6,7-ジメチルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0133】
【化25】
【0134】
6,7-ジメチルベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を53%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.56 (d, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 3.81-3.74 (m, 8H), 2.47 (s, 3H), 2.42 (s, 3H).
【0135】
[実施例19]
(6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0136】
【化26】
【0137】
6-メトキシベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を33%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.18 (d, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.06 (d, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.68-3.66 (m, 8H).
【0138】
[実施例20]
N,N-ジエチル-2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-カルボキサミドの調製
【0139】
【化27】
【0140】
4-(ジエチルカルバモイル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を20%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.86 (d, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.32 (d, 1H), 3.73 (s, 8H), 3.63 (d, 2H), 3.16 (s, 2H), 1.28 (t, 3H), 1.04 (d, 3H).
【0141】
[実施例21]
(5-メチル-1H-インドール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0142】
【化28】
【0143】
5-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を56%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.35 (s, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.02 (d, 1H), 6.70 (s, 1H), 3.73-3.64 (m, 8H), 2.36 (s, 3H).
【0144】
[実施例22]
(5-メトキシ-1H-インドール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0145】
【化29】
【0146】
5-メトキシ-1H-インドール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を57%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.32 (d, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.85 (d, 1H), 6.71 (s, 1H), 3.74 (s, 1H), 3.64 (s, 8H).
【0147】
[実施例23]
(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0148】
【化30】
【0149】
1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を22%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.81 (d. 1H), 7.52 (d, 1H), 7.35 (t, 2H), 3.86-2.83 (m, 8H).
【0150】
[実施例24]
(5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0151】
【化31】
【0152】
5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を16%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.67 (d. 1H), 6.97-6.93 (m, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.83 (brs, 8H).
【0153】
[実施例25]
(1-メチル-1H-インドール-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0154】
【化32】
【0155】
1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を29%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.59 (d, 2H), 7.50 (d, 2H), 7.23 (t, 1H), 7.07 (t, 1H), 3.74 (s, 1H), 3.62 (s, 8H).
【0156】
[実施例26]
(5-メトキシベンゾフラン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0157】
【化33】
【0158】
5-メトキシベンゾフラン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を50%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.40 (d. 1H), 7.29 (s, 1H), 7.06 (d, 1H), 7.01 (dd, 1H), 3.87 (brs, 4H), 3.85 (s, 3H), 3.79-3.76 (m, 4H).
【0159】
[実施例27]
(6-メチルベンゾフラン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0160】
【化34】
【0161】
6-メチルベンゾフラン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を58%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.52 (d. 1H), 7.32 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.12 (d, 1H), 3.88 (brs, 4H), 3.79-3.78 (m, 4H), 2.49 (s, 3H).
【0162】
[実施例28]
(5-アミノベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0163】
【化35】
【0164】
5-アミノベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を38%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.58 (d, 1H), 7.42 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.79 (d, 1H), 5.15 (s, 2H), 3.62 (s, 8H).
【0165】
[実施例29]
(7-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0166】
【化36】
【0167】
7-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を48%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.95 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 3.66-3.65 (m, 8H).
【0168】
[実施例30]
(4-(2-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0169】
【化37】
【0170】
4-(2-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を33%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.89-7.77 (m, 1H), 7.60-7.25 (m, 4H), 7.28-7.18 (m, 2H), 3.79-3.72 (m, 8H).
【0171】
[実施例31]
(4-(ビフェニル-4-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0172】
【化38】
【0173】
4-(ビフェニル-4-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を18%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.08 (d, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.77 (d, 2H), 7.71 (d, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.59-7.48 (m, 3H), 7.42-7.38 (m, 1H), 3.64-3.62 (m, 8H).
【0174】
[実施例32]
モルホリノ(4-p-トリルベンゾ[b]チオフェン-2-イル)メタノンの調製
【0175】
【化39】
【0176】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、p-トリルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を56%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.80 (t, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.48-7.43 (m, 2H), 7.35 (d, 1H), 7.31-7.23 (m, 2H), 3.79-3.72 (m, 8H), 2.44 (s, 3H).
【0177】
[実施例33]
4-(2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-イル)安息香酸の調製
【0178】
【化40】
【0179】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-ボロノ安息香酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を57%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.10-7.93 (m, 3H), 7.57 (s, 1H), 7.53-7.39 (m, 4H), 3.60-3.58 (m, 8H).
【0180】
[実施例34]
(4-(4-メトキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0181】
【化41】
【0182】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-メトキシフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を50%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, 1H). 7.60 (s, 1H), 7.48 (m, 3H), 7.35 (d, 1H), 7.02 (d, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.74-3.72 (m, 8H).
【0183】
[実施例35]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノンの調製
【0184】
【化42】
【0185】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を23%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.53-7.43 (m, 3H), 7.32 (d, 1H), 7.17 (t, 2H), 3.70 (t, 4H), 1.97 (s, 4H).
【0186】
[実施例36]
(4-(3-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0187】
【化43】
【0188】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、3-フルオロフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を53%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.50-7.30 (m, 4H), 7.22-7.10 (m, 2H), 3.74-3.73 (m, 8H).
【0189】
[実施例37]
(4-アミノピペリジン-1-イル)(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)メタノン塩酸塩の調製
【0190】
【化44】
【0191】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにピペリジン-4-アミン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を51%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.08 (d, 1H), 7.68-7.63 (m, 2H), 7.58-7.51 (m, 2H), 7.45-7.33 (m, 3H), 4.26 (brs, 2H), 3.30 (brs, 1H), 3.06-2.96 (m, 2H), 2.72-2.71 (m, 2H), 2.01-1.98 (m, 2H), 1.50-1.47 (m, 2H).
【0192】
[実施例38]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(ピペラジン-1-イル)メタノン塩酸塩の調製
【0193】
【化45】
【0194】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにピペラジン塩酸塩(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて、室温で終夜間撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を51%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 9.03 (brs, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.67-7.57 (m,2H), 7.54-7.51 (m, 1H), 7.44-7.32 (m, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.38 (s, 2H), 3.15 (s, 2H), 2.48 (s, 2H).
【0195】
[実施例39]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0196】
【化46】
【0197】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を89%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.08 (d, 1H), 7.67-7.63 (m, 2H), 7.57-7.52 (m, 2H), 7.45 (d, 1H), 7.40-7.34 (m, 2H), 3.64-3.62 (m, 8H).
【0198】
[実施例40]
(5-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0199】
【化47】
【0200】
(5-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-フルオロフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を52%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.94 (s, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.61-7.56 (m, 3H), 7.52 (s, 1H), 7.18-7.12 (m, 2H), 3.79-3.70 (m, 8H).
【0201】
[実施例41]
(4-(ビフェニル-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0202】
【化48】
【0203】
4-(ビフェニル-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を21%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.86 (d, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.62 (t, 5H), 7.57-7.37 (m, 6H), 3.74 (t, 8H).
【0204】
[実施例42]
(4-(3-アミノフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0205】
【化49】
【0206】
4-(3-アミノフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を10%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.01 (d, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.51 (t, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.15 (t, 1H), 6.76-6.62 (m, 3H), 3.63 (m, 8H).
【0207】
[実施例43]
4-(2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-イル)ベンズアミドの調製
【0208】
【化50】
【0209】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-カルバモイルフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を50%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.11-8.08 (m, 2H), 8.05 (d, 2H), 7.70 (d, 2H), 7.60 (s, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.50-7.46 (m, 2H), 3.64-3.62 (m, 8H).
【0210】
[実施例44]
(4-(4-ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0211】
【化51】
【0212】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-ヒドロキシフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を35%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.46-7.29 (m, 4H), 6.95 (d, 2H), 3.73-3.72 (m, 8H).
【0213】
[実施例45]
モルホリノ(4-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)メタノンの調製
【0214】
【化52】
【0215】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を46%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.86 (d, 1H), 7.57-7.54 (m, 3H), 7.48 (t, 1H), 7.37-7.32 (m, 3H), 3.73-3.72 (m, 8H).
【0216】
[実施例46]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(オキサゾリジン-3-イル)メタノンの調製
【0217】
【化53】
【0218】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにオキサゾリジン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を37%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.84-7.80 (m, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.51 (m, 3H), 7.33 (d, 1H), 7.16 (t, 2H), 3.86 (brs, 2H), 3.71 (t, 2H), 3.24 (brs, 2H).
【0219】
[実施例47]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(ピペリジン-1-イル)メタノンの調製
【0220】
【化54】
【0221】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにピペリジン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を23%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (d, 1H), 7.53-7.42 (m, 4H), 7.34-7.32 (m, 1H), 7.20-7.14 (m, 2H), 3.65 (s, 4H), 1.68 (m, 6H).
【0222】
[実施例48]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)メタノンの調製
【0223】
【化55】
【0224】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにピペリジン-4-オール(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を56%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, 1H), 7.52-7.42 (m, 4H), 7.35 (d, 1H), 7.19-7.14 (m, 2H), 4.01-4.00 (m, 3H), 3.46-3.37 (m, 2H), 1.91 (brs, 2H), 1.57-1.51 (m, 2H).
【0225】
[実施例49]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(4-メチルピペラジン-1-イル)メタノン塩酸塩の調製
【0226】
【化56】
【0227】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これに1-メチルピペラジン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を45%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.08 (d, 1H), 7.68-7.53 (m, 4H), 7.45-7.33 (m, 3H), 3.31 (s, 8H), 2.75 (s, 3H).
【0228】
[実施例50]
(4-(4-(メチルチオ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0229】
【化57】
【0230】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-(メチルチオ)フェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を51%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, 1H), 7.60-7.58 (m, 1), 7.49-7.44 (m, 3H), 7.38 (s, 2), 7.35 (s, 1H), 3.79-3.72 (m, 8H), 2.55 (s, 3H).
【0231】
[実施例51]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(チオモルホリノ)メタノンの調製
【0232】
【化58】
【0233】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにチオモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を26%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 8.06 (d, 1H), 7.67-7.62 (m, 2H), 7.56-7.51 (m, 2H), 7.44-7.33 (m, 4H), 3.87-3.84 (m, 4H), 2.67-2.65 (m, 4H).
【0234】
[実施例52]
(4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(1,4-オキサゼパン-4-イル)メタノンの調製
【0235】
【化59】
【0236】
4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これに1,4-オキサゼパン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を36%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.85 (d, 1H), 7.56-7.43 (m, 4H), 7.35-7.33 (m, 1H), 7.20-7.14 (m, 2H), 3.89-3.77 (m, 10H).
【0237】
[実施例53]
(7-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0238】
【化60】
【0239】
7-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を25%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.56 (s, 1H), 7.48 (t, 2H), 7.45 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.18 (t, 2H), 3.73 (s, 8H).
【0240】
[実施例54]
(4-(4-ブロモフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0241】
【化61】
【0242】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-ブロモフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を27%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.85 (d, 1H), 7.62 (d, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.47 (t, 1H), 7.41 (d, 2H), 7.35 (d, 1H), 3.73 (s, 8H).
【0243】
[実施例55]
(4-(6-メトキシピリジン-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0244】
【化62】
【0245】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、6-メトキシピリジン-3-イルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を31%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.33 (s. 1H), 7.85 (d, 1H), 7.75 (dd, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.48 (t, 1H), 7.34 (d, 1H), 6.88 (d, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.73 (d, 8H).
【0246】
[実施例56]
(4-(3-フルオロベンジル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0247】
【化63】
【0248】
4-(3-フルオロベンジル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を31%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, 1H), 7.42 (q, 2H), 7.26 (t, 2H), 7.00 (d, 1H), 6.91 (q, 2H), 4.33 (s, 2H), 3.72 (s, 8H).
【0249】
[実施例57]
(4-(2,4-ジフルオロベンジル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0250】
【化64】
【0251】
4-(2,4-ジフルオロベンジル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を17%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.75 (d, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.35 (t, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.99 (t, 1H), 6.85-6.73 (m, 2H), 4.26 (s, 2H), 3.73 (s, 8H).
【0252】
[実施例58]
(4-(2,4-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0253】
【化65】
【0254】
4-(2,4-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を22%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.50 (d, 2H), 7.31 (t, 1H), 7.15-7.07 (m, 1H), 7.04 (d, 1H), 6.96-6.90 (td, 1H), 6.80 (t, 1H), 5.87 (s, 1H), 3.75 (d, 8H). 22%
【0255】
[実施例59]
(4-(4-フルオロフェノキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0256】
【化66】
【0257】
4-(4-フルオロフェノキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を52%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, 2H), 7.30 (t, 1H), 7.06-7.03 (m, 4H), 6.74 (d, 1H), 3.79-3.73 (m, 8H).
【0258】
[実施例60]
(4-(4-フルオロフェネチル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0259】
【化67】
【0260】
4-(4-フルオロフェネチル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を9%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.57 (s, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.34-7.10 (m, 4H), 7.01 (t, 1H), 6.74 (d, 1H), 4.30 (t, 2H), 3.77 (d, 3H), 3.16 (t, 2H).
【0261】
[実施例61]
(4-(4-フルオロベンジルオキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0262】
【化68】
【0263】
4-(4-フルオロベンジルオキシ)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を60%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.69 (s, 1H), 7.45 (m, 3H), 7.34 (t, 1H), 7.11 (m, 2H), 6.85 (d, 1H), 5.19 (s, 2H), 3.80 (m, 8H).
【0264】
[実施例62]
(4-(4-フルオロベンジルスルホニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0265】
【化69】
【0266】
4-(4-フルオロベンジルスルホニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を60.5%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl
3) δ 8.14 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.79 (d, 1H), 7.48 (t, 1H), 6.93 (m, 4H), 4.37 (s, 2H), 3.76 (s, 6H).
【0267】
[実施例63]
(4-(2,4-ジフルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0268】
【化70】
【0269】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、2,4-ジフルオロフェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を51%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.89 (d, 1H), 7.79 (d, 1H), 7.60-7.55 (m, 1H), 7.50-7.23 (m, 4H), 3.79-3.72 (m, 8H).
【0270】
[実施例64]
メチル4-(2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-イル)ベンゼンスルフィネートの調製
【0271】
【化71】
【0272】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、4-(メトキシスルフィニル)フェニルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を66%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.07 (d, 2H), 7.91 (d, 1H), 7.74 (d, 2H), 7.53-7.75 (m, 2H), 7.40 (d, 1H), 3.73 (brs, 8H), 3.14 (s, 3H).
【0273】
[実施例65]
(7-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0274】
【化72】
【0275】
7-(4-フルオロフェニル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を36%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 7.93 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.76-7.19 (m, 2H), 7.54 (t, 1H), 7.48 (d, 1H), 7.40-7.34 (m, 2H), 3.65-3.63 (m, 8H).
【0276】
[実施例66]
(4-(6-フルオロピリジン-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン塩酸塩の調製
【0277】
【化73】
【0278】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、6-フルオロピリジン-3-イルボロン酸塩酸塩(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜間撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を54%の収率で得た。
8.39 (s, 1H), 7.99-7.89 (m, 2H), 7.53-7.47 (m, 2H), 7.37 (d, 1H), 7.10 (d, 1H), 3.73 (s, 8H).
【0279】
[実施例67]
(4-(4-フルオロベンジル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0280】
【化74】
【0281】
4-(4-フルオロベンジル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を51%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.35 (t, 1H), 7.18-7.10 (m, 4H), 6.95 (t, 1H), 4.27 (s, 2H), 3.68 (s, 8H).
【0282】
[実施例68]
(4-(4-フルオロフェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0283】
【化75】
【0284】
4-(4-フルオロフェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を26%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.48 (s, 1H), 7.43 (d, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.01 (dd, 4H), 5.94 (s, 1H), 3.74 (d, 8H).
【0285】
[実施例69]
(4-((4-フルオロフェニル)(メチル)アミノ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0286】
【化76】
【0287】
(4-(4-フルオロフェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をTHF中に溶解させ、これに水素化ナトリウム(NaH、1.1当量)を0℃で添加し、続いて撹拌した。ヨウ化メチル(MeI、1.1当量)を反応混合物に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応混合物を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を69%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.61 (d, 1H), 7.41 (t, 1H), 7.14 (d, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.91 (t, 2H), 6.77 (q, 2H), 3.62 (s, 8H), 3.39 (s, 3H).
【0288】
[実施例70]
4-フルオロ-N-(2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドの調製
【0289】
【化77】
【0290】
4-(4-フルオロフェニルスルホンアミド)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を19%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.00 (s. 1H), 7.71 (s, 1H), 7.66-7.60 (m, 3H), 7.29 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.93 (t, 2H), 3.74 (brs, 8H).
【0291】
[実施例71]
(4-(4-フルオロベンジルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0292】
【化78】
【0293】
4-(4-フルオロベンジルチオ)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を58.8%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.75 (d, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.33 (d, 2H), 7.16 (t, 2H), 6.93 (t, 2H), 4.12 (s, 2H), 3.77 (d, 8H).
【0294】
[実施例72]
1-メチル-5-(2-(モルホリン-4-カルボニル)ベンゾ[b]チオフェン-4-イル)-1H-ピロール-2-カルボニトリルの調製
【0295】
【化79】
【0296】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、5-シアノ-1-メチル-1H-ピロール-2-イルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を39%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.93 (d, 1H), 7.49 (t, 1H), 7.36-7.31 (m, 2H), 6.93 (d, 1H), 6.31 (d, 1H), 3.74-3.63 (m, 11H).
【0297】
[実施例73]
(4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0298】
【化80】
【0299】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、1-メチル-1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を45%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.93 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.49 (t, 1H), 7.36-7.35 (m, 2H), 6.39 (d, 1H), 3.78-3.73 (m, 11H).
【0300】
[実施例74]
モルホリノ(4-(チオフェン-2-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)メタノンの調製
【0301】
【化81】
【0302】
4-(チオフェン-2-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を53%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.88 (s, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.49 (t, 1H), 7.42 (d, 2H), 7.31 (s, 1H), 7.17 (t, 1H), 3.76 (d, 8H).
【0303】
[実施例75]
(4-(フラン-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノンの調製
【0304】
【化82】
【0305】
4-(フラン-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(1当量)をDMF中に溶解させ、これにモルホリン(1.01当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC、1.1当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、1.1当量)及びTEA(3当量)を段階的に添加し、続いて室温で終夜撹拌した。反応を少量の水で停止させ、続いて水及びEtOAcを使用して抽出した。有機層に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いて真空乾燥を行った。次いで、カラム分離により標的化合物を71%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, 1H), 7.71 (d, 2H), 7.57 (s, 1H), 7.42 (d, 2H), 6.72 (s, 1H), 3.76 (d, 8H).
【0306】
[実施例76]
モルホリノ(4-(チオフェン-3-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)メタノンの調製
【0307】
【化83】
【0308】
(4-ブロモベンゾ[b]チオフェン-2-イル)(モルホリノ)メタノン(1当量)をジメチレングリコールエーテル(DME)中に溶解させ、これにPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、0.02当量)、チオフェン-3-イルボロン酸(1.1当量)及び2Mの炭酸ナトリウム(2MのNa
2CO
3)溶液(5当量)を添加し、続いて50℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、次いでセライトに通過させて濾過した。濾液を水及びEtOAcで洗浄及び抽出した。有機層中に残っている少量の水を無水MgSO
4で乾燥させた。溶媒を真空蒸留により除去し、続いてカラム分離した。結果として、標的化合物を83%の収率で得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 7.88 (s, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.49 (t, 1H), 7.42 (d, 2H), 7.31 (s, 1H), 7.17 (t, 1H), 3.76 (d, 8H).
【0309】
[比較例1]
5-((1H-インドール-3-イル)メチル)-3-メチル-2-チオキソイミダゾリジン-4-オン(Nec-1)の調製
【0310】
【化84】
【0311】
本明細書において使用されている比較例1の化合物は、KDR Biotechから購入した。
【0312】
[比較例2]
5-((7-クロロ-1H-インドール-3-イル)メチル)-3-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(Nec-1s)の調製
【0313】
【化85】
【0314】
本明細書において使用されている比較例2の化合物は、Biovisionから購入した。
【0315】
[比較例3]
ドキシサイクリンの調製
【0316】
【化86】
【0317】
本明細書において使用されている比較例3の化合物は、Drug Store 24hから購入した。
【0318】
実施例1〜76において調製された化合物の化学式を表1に示す。
【0319】
【表1】
【0320】
[実験例1]
RIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)阻害活性の評価
以下の実験を実施することで、本発明の実施例の化合物のRIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)阻害活性を評価した。
【0321】
HEK293(ヒト胎児腎臓293)細胞可溶化物中に免疫沈降させたRIPK1酵素を、キナーゼとして使用した。Cell.12;137(6):1112〜23(2009)に記載されている方法に従って、実験を実施した。RIPK1タンパク質をHEK293細胞株において過剰発現させ、これに溶解緩衝液(50mMのトリス-Cl[pH8.0]、150mMのNaCl、1mMのEDTA、1%のNP-40、0.4mMのフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF))を添加して細胞溶解させた。遠心分離を13,000rpmで10分間実施することで、上澄みを分離させた。RIPK1単クローン抗体(610459、BD Bioscience)及びA/Gアガロースビーズ(sc-2003、Santa Cruz Biotechnology)をそこに添加し、続いて、4℃のローテーター内で12時間免疫沈降させた。
【0322】
免疫複合体を溶解緩衝液で2回洗浄し、次いでキナーゼアッセイ緩衝液(20mMのHEPES[pH7.6]、2mMのDTT、1mMのNaF、1mMのNa
3Vo
4、20mMのβ-グリセロホスフェート、20mMのPNPP、20mMのMgCl
2、20mMのMnCl
2、1mMのベンズアミジン(benzamidie)及び1mMのEDTA)で最後に洗浄した。キナーゼアッセイ緩衝液及び化合物をRIPK1免疫沈降物に添加し、続いて、24℃の恒温水浴において15分間反応させた。100μMのATP及び10μCiの[
32P]γ-ATPをそこに添加した後、追加の反応を30℃で30分間誘発した。反応混合物をキナーゼアッセイ緩衝液で1回洗浄し、これにタンパク質負荷緩衝液を添加し、続いて100℃で3分間加熱した。次いで、反応混合物を8%のSDS-PAGEゲルに負荷した。リン酸化RIPK1の放射性画像をFLA-7000(GE healthcare)で検出した。画像Quant TLプログラムを使用して定量化した。結果を下記の表2に示す。
【0323】
【表2】
【0324】
表2に示されている通り、本発明の実施例の化合物はRIPK1阻害活性を有することを確認した。特に、本発明の実施例2、4、6、22、25、30、32、34、35、36、37、39、42、44、46、47、48、49、50、51、52、55、57、59、60、61、63、66、67、68、69、72、73、74、75、及び76の化合物は、RIPK1を少なくとも50%阻害することを確認した。さらに特に、実施例4、30、32、34、35、36、39、46、47、51、52、57、63、66、72、74、75及び76のそれら化合物は、RIPK1を80%以上阻害し、化合物が非常に優れた阻害活性を有することを示した。
【0325】
本発明の式1によって表される化合物は、網膜疾患を引き起こすRIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)を阻害することに優れている。そのため、有効成分として上記の化合物を含む医薬組成物は、有利には、網膜疾患の予防又は処置のための医薬組成物として使用することができる。
【0326】
[実験例2]
酸素-グルコース欠乏(OGD)条件下での網膜神経保護効果の評価
以下の実験を実施することで、酸素-グルコース欠乏条件下で網膜神経に対する本発明の実施例の化合物の保護効果を評価した。
【0327】
網膜神経節細胞株RGC-5(ラット神経節細胞)を、10%のFBS(ウシ胎仔血清)及び1%のペニシリン/ストレプトマイシンが補充されたDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)中で培養した。細胞を96ウェルプレート中に8×10
3細胞/ウェルの密度で分配し、続いて37℃、CO
2インキュベーターにおいて12時間培養した。細胞をPBSで1回洗浄し、培地をグルコースなしのDMEMと置き換えた。細胞をDMSO(0.1%)単独で(対照)又は表3に示されている実施例の化合物(20μM)のいずれかで処置し、続いて嫌気性インキュベーター(10%のH
2、5%のCO
2、85%のN
2、37℃、チャンバー(ThermoForma、USA))において15時間培養することで、細胞死を誘発した。
【0328】
細胞死のレベルをLDH(乳酸脱水素酵素、Roche)アッセイによって測定した。LDHアッセイは、損傷した細胞から培地中に放出されたLDHの活性を測定するための方法である。NAD
+をLDHによってNADH及びH
+に還元し、テトラゾリウム塩INT環の結合をジアホラーゼによって切断することで、ホルマザンを形成した。Victor 3(PerkinElmer)を使用することによって490nmで、ホルマザンの吸光度を測定した。吸光度は死細胞の量を反映する。
【0329】
酸素-グルコース欠乏条件下での対照LDHのレベルを100%とみなし、同じ時間標準の培地(10%のFBS、DMEM)において培養された細胞群におけるLDHのレベルを0%とみなした。それに基づき、酸素-グルコース欠乏条件下で本発明の化合物で処置された細胞群のLDHのレベルを細胞死の相対比率に変換した。本発明の実施例の化合物を、3つのウェル毎に各化合物として、ウェルに処理し、次いで、各実験を三連で実施した。平均値を表3に示す。
【0330】
【表3】
【0331】
表3に示されている通り、本発明の実施例の化合物は、酸素グルコース欠乏条件下にて20μMの濃度で、比較例1及び2の化合物よりも良好な網膜神経保護効果を示した。特に、実施例1、2、3及び76の化合物は、50%未満もの網膜神経細胞の低い死亡率を実証した。すなわち、これらの化合物は、比較例1(89.5%)及び2(73.5%)の化合物より少ない細胞死を誘発した。したがって、本発明の化合物は、優れた網膜神経細胞保護効果を有することが確認された。
【0332】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、酸素-グルコース欠乏条件下で優れた網膜神経細胞保護効果を有することが確認されたことで、有効成分として上記の化合物を含む医薬組成物は、網膜疾患の予防又は処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0333】
[実験例3]
ネクロトーシス誘発(TCZ;TNFα+シクロヘキシミド+zVAD)条件下での網膜ニューロン保護効果の評価
以下の実験を実施することで、ネクロトーシス誘発条件下での本発明の化合物の網膜ニューロン保護効果を評価した。
【0334】
網膜神経節細胞株RGC-5(ラット神経節細胞-5)を、10%のFBS(ウシ胎仔血清)及び1%のペニシリン/ストレプトマイシンが補充されたDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)中で培養した。細胞を96ウェルプレート中に8×10
3細胞/ウェルの密度で分配し、続いて37℃、CO
2インキュベーターにおいて12時間培養した。TNFα(10ng/ml)、シクロヘキシミド(10μg/ml)及びzVAD(10μM)(TCZ)が補充された培地を、DMSO(0.1%)単独で(対照)又は本発明の化合物(20μM)で処理し、続いて37℃、CO
2インキュベーターにおいて15時間追加培養することで、細胞死を誘発した。
【0335】
細胞死のレベルをLDH(乳酸脱水素酵素、Roche)アッセイによって測定した。TCZ条件下での対照LDHのレベルを100%とみなし、標準培地(10%のFBS、DMEM)において同じ時間培養された細胞群におけるLDHのレベルを、細胞死の相対比率の測定のために使用した。本発明の実施例の化合物をウェルに、3つのウェル毎に各化合物として処理し、次いで各実験を三連で実施した。平均値を表4に示す。
【0336】
【表4】
【0337】
表4において、-は、実験が実施されなかったことを示す。
【0338】
表4に示されている通り、本発明の実施例の化合物は、ネクロトーシス誘発(TCZ;TNFα+シクロヘキシミド+zVAD)条件下にて20μMの濃度で網膜神経細胞保護効果を呈した。特に、実施例6、11及び17の化合物は、50%未満もの網膜神経細胞の低い死亡率を呈して、それらが優れた網膜ニューロン保護効果を有することを示唆した。
【0339】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、ネクロトーシス誘発条件下で優れた網膜神経細胞保護効果を有することが確認されたことで、有効成分として上記の化合物を含む医薬組成物は、網膜疾患の予防又は処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0340】
[実験例4]
RIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)に対するIC
50の評価
HEK293(ヒト胎児腎臓293)細胞可溶化物中に免疫沈降されたRIPK1酵素をキナーゼとして使用した。Cell.12;137(6):1112〜23(2009)に記載されている方法に従って、実験を実施した。
【0341】
RIPK1タンパク質をHEK293細胞株中で過剰発現させ、これに溶解緩衝液(50mMのTris-Cl[pH8.0]、150mMのNaCl、1mMのEDTA、1%のNP-40、0.4mMのフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF))を添加して細胞溶解させた。遠心分離を13,000rpmで10分間実施することで、上澄みを分離させた。RIPK1単クローン抗体(610459、BD Bioscience)及びA/Gアガロースビーズ(sc-2003、Santa Cruz Biotechnology)をそこに添加し、続いて4℃ローテーターにおいて12時間免疫沈降させた。
【0342】
本発明の実施例の化合物を、10μM〜0.05μM(10uM、5uM、1uM、0.5uM、0.1uM、0.05uM)の異なる濃度で希釈し、免疫沈降させたRIPK1酵素と混合し、続いて24℃の恒温水浴において15分間反応させた。100μMのATP及び10μCiの[
32P]γ-ATPをそこに添加した後に、追加の反応を30分間30℃で誘発した。反応混合物を緩衝液で1回洗浄し、これにタンパク質負荷緩衝液を添加し、続いて、100℃で3分間加熱した。次いで、反応混合物を8%のSDS-PAGEゲルに負荷した。リン酸化RIPK1の放射性画像をFLA-7000(GE healthcare)で検出した。画像Quant TLプログラムを使用して定量化した。結果に基づき、シグマプロット10.0プログラムを使用することによって、化合物のIC
50を算出した。結果を表5に示す。
【0343】
【表5】
【0344】
表5において、-は、実験が実施されなかったことを示す。
【0345】
表5に示されている通り、本発明の実施例の化合物は、RIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)に対して低いIC
50濃度を有することが確認された。特に、実施例36、74、75及び76の化合物は、比較例1の化合物よりも低い濃度でRIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)の50%阻害を実証した。
【0346】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、網膜疾患を引き起こすRIPK1(受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1)を低い濃度でも阻害するための優れた活性を有することが確認されたことで、有効成分として上記の化合物を含む医薬組成物は、網膜疾患の予防又は処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0347】
[実験例5]
滴下注入による網膜細胞保護効果の評価
以下の実験を実施することで、本発明の式1によって表される化合物の網膜細胞保護効果を評価した。
【0348】
最初に、下記の表6に示されている通りの点眼薬型組成物(%)を有する実施例39並びに比較例1及び2の点眼薬を調製した。
【0349】
【表6】
【0350】
表6において、-は、添加なしを示す。
【0351】
8週齢の乾燥型黄斑変性ラットモデルへのヨウ素酸ナトリウム(SI)の投与前の3日から、本発明の化合物を1日2回滴下注入し(50μl/各点眼滴下注入)、及びSI(ip、50mg/kg)を1回投与した。追加として、化合物を1日2回7日間滴下注入した。7日後に、眼球を抽出し、続いてH&E染色することで、網膜細胞保護効果を調査した(n=3、6つの目)。
図1は、乾燥型黄斑変性ラットモデル及び本発明の化合物の点眼滴下注入の構成を例示する模式図である。
【0352】
図1に記載されているのと同じ方式によって構築された乾燥型黄斑変性ラットモデルから、眼球を抽出し、続いて組織染色した。結果として、実施例39の化合物が点眼滴下注入された眼球にも、比較例1及び2の化合物が点眼滴下注入された眼球にも、網膜変性は観察されなかった。結果を
図2に示す。
【0353】
網膜色素上皮細胞の生存率(%)を測定するため、実験ラットから抽出された眼球を、4%のグルタルアルデヒド溶液中に4時間固定し、パラフィンに包埋した。組織切片を5μm厚で調製し、続いて、H&E(ヘマトキシリンエオシン)染色した。RPE(網膜色素上皮)層内の2〜3の異なる領域の顕微鏡写真を100x光学顕微鏡(Leica)で撮り、染色細胞数をカウントした。正常ラット群におけるRPE細胞数を100%とみなし、これに基づき生存率を算出した。結果を
図3に示す。
【0354】
図3に示されている通り、本発明の実施例39(F001及びF002)の化合物は、比較例1及び2の化合物よりも良好な網膜色素上皮細胞保護効果を呈した。
【0355】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、網膜変性を引き起こさないが、優れた網膜色素上皮細胞保護効果を有することが確認されたことで、有効成分として上記の化合物を含む医薬組成物は、網膜疾患の予防又は処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0356】
[実験例6]
滴下注入による網膜層厚低減に対する保護効果の評価1
以下の実験を実施することで、本発明の化合物の網膜層厚保護効果を評価した。
【0357】
ONL(外顆粒層)細胞数(%)を測定するため、実験例5において使用されたラットから抽出された眼球の組織切片を、H&E溶液で染色した。外顆粒層における染色細胞数を、光学顕微鏡で撮影することによってカウントした。各網膜について、10の異なる領域を選択して細胞をカウントした。正常群の細胞数を100%とみなした。結果を
図4(A)に示す。
【0358】
図4(A)に示されている通り、本発明の実施例39(F001及びF002)の化合物は、比較例1及び2の化合物よりも良好なONL細胞保護効果を呈した。
【0359】
ONL(外顆粒層)の厚さ(μm)を測定するため、実験例5において使用されたラットから抽出された眼球の組織切片を、H&E溶液で染色した。光学顕微鏡によって写真を撮り、「画像J」プログラムを使用することによって、ONLの厚さを測定した。各網膜について、10の異なる領域を分析した。正常群のONLの厚さ(μm)を100%とみなした。結果を
図4(B)に示す。
【0360】
図4(B)に示されている通り、本発明の実施例39(F001及びF002)の化合物は、比較例1及び2の化合物よりも良好なONL厚保護効果を呈した。
【0361】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、外顆粒層細胞保護効果を有するだけでなく、外顆粒層厚保護効果も有することが確認されたことで、これを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0362】
[実験例7]
MRI(磁気共鳴画像法)による網膜剥離阻害効果の評価
以下の実験を実施することで、本発明の化合物の網膜剥離阻害効果を評価した。
【0363】
最初に、1mlの60mg/mlヨウ素酸ナトリウム(SI)を、茶色いウサギ(チンチラ、雄性、3kg)に静脈内注射することで、網膜色素上皮及び光受容体細胞の変性を誘発して、乾燥型黄斑変性ウサギモデルの構築をもたらした。SI投与の1週後に、網膜変性(Eye 2005.19、464〜468)が観察されており、化合物の点眼滴下注入を示す模式図を
図5に示す。
【0364】
乾燥型黄斑変性ウサギモデルに、本発明の化合物を7日間(100μl、1日2回)滴下注入した。7日目に、小動物のためのMRIによって、眼球を撮影した。結果として、
図6に示されている通り、網膜剥離は非処置群において観察されたが、実施例39(F001及びF002)の化合物で処置された群は、正常の網膜構造を示した。
【0365】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、優れた網膜剥離阻害効果を有することが確認されたことで、これを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0366】
[実験例8]
組織染色(H&E染色)することによる網膜変性阻害効果の評価
以下の実験を実施することで、本発明の化合物の網膜変性阻害効果を評価した。
【0367】
実験例7の乾燥型黄斑変性ウサギモデルから得られた眼球を、4%のパラホルムアルデヒド中に固定した。角膜及びレンズを除去し、続いてアルコールで脱水し、次いでパラフィンブロックを調製した。ミクロトームを使用することによって、組織ブロックを切断して、組織スライドを調製した。組織スライドをヘマトキシリン-エオシンで染色し(H&E染色)、続いて光学顕微鏡下で観察した。結果を
図7に示す。
【0368】
図7に示されている通り、網膜構造は、非処置群において変化及び変性された。しかしながら、網膜構造は、実施例39(F001及びF002)の化合物で処置された群において依然として正常であった。
【0369】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、優れた網膜変性阻害効果を有することが確認されたことで、これを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0370】
[実験例9]
滴下注入による網膜層厚低減に対する保護効果の評価2
以下の実験を実施することで、本発明の化合物の網膜層厚保護効果を評価した。
【0371】
実験例7において使用された乾燥型黄斑変性ウサギモデルから、眼球を抽出し、ONLの厚さを測定した。結果として、本発明の実施例39の化合物は70〜80%の網膜層厚保護効果を呈しており、結果を
図8に示す。
【0372】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、優れた網膜層厚保護効果を有することが確認されたことで、これを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0373】
[実験例10]
ERG(網膜電図検査)による薬効の評価1
以下の実験を実施することで、ERG(網膜電図検査)による本発明の化合物の薬効を評価した。
【0374】
正常ウサギを麻酔にかけ、これを20分間暗室にて適応させた。網膜電位差をERG装置によって測定した。網膜電図検査は、2つの光強度を用いて光受容体細胞の応答を観察する方法である。特に、A波及びB波を100mcdから10000mcdで測定し、網膜電位差を3000mcdで測定した。模式図を
図9に示す。波Aへのより強い応答が選択される光受容体細胞を観察することによって、薬効を評価した。
【0375】
網膜変性ウサギモデルを使用して、乾燥型黄斑変性について候補物質の評価を実施した。比較例2及び3の化合物を比較化合物として使用した。本発明の実施例39及び比較例2の化合物を、表2に示されている通りの点眼薬として製剤化し、これらを1日2回滴下注入した(100μl/点眼滴下注入)。比較例3の化合物を、1日1回経口投与した(10mg/ウサギ、生理食塩水中に溶解させた)。1週後に、ERGを実施し、結果を表7、
図10及び
図11に示す。
【0376】
【表7】
【0377】
表7において、
MHは、水中に溶解しなかったので経口投与のために使用された一水和物を示し;
HCは、水中に十分溶解しなかったので注射/経口調製物として使用されたヒクレート(hyclate)を示す。
【0378】
表7及び
図10に示されている通り、SI(ヨウ素酸ナトリウム)誘発網膜変性モデルでERGを実施した場合、波Aは網膜変性モデルにおいて有意に低減された。それは、正常と比較して、300mcdで50%に低減された。特に、実施例39-F004の化合物の薬効(81%)は、経口投与された比較例3-HCの化合物(ドキシサイクリン、31%)よりも有意に高く、実施例39の化合物が、より良好な網膜保護効果を有することを示唆した。
【0379】
図11に示されている通り、実施例39-F003及び例39-F004の化合物は、正常(100%)と比較して、それぞれ81.9%及び91.2%の応答を呈することが確認された。その一方で、比較例2-F001、比較例2-F002、比較例3-MH及び比較例3-HCの化合物は、正常(100%)と比較して、それぞれ90.9%、82.9%、74.1%及び66.9%の応答を呈することが確認された。より正確には、実施例39-F003(81.9%)及び実施例39-F004(91.2%)の化合物は、比較例3-MH(74.1%)及び比較例3-HC(66.9%)の化合物よりも有意に高い応答強度を呈した。
【0380】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、優れた細胞保護効果を有することが確認されたことで、それを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0381】
[実験例11]
眼底検査による薬効の評価
本発明の化合物の薬効を評価するため、網膜基底写真を使用して、以下の実験を実施した。
【0382】
最初に、乾燥型黄斑変性ブタモデルを構築するため、10mg/kgのヨード酢酸(IAA)をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)中に溶解させ、ミニブタ(Yutacan Micropig)に静脈内注射した。IAA投与の1週後、網膜変性が網膜基底写真及び蛍光(Experimental eye research 2012。97、137〜147)によって確認され、化合物の点眼滴下注入を示す模式図を
図12に示す。
【0383】
本発明の化合物の点眼滴下注入を、
図12に示されている通りのIAA投与の前日から実施した。ブタにおける網膜変性の誘発の7日後、網膜基底写真を撮り、結果を
図13に示す。
【0384】
図13に示されている通り、非処置群(ビヒクル)において、網膜色素上皮が変性されたことで、脈絡膜血管及び明領域が観察された。比較例(2-F001(点眼滴下注入)及び3-HC(経口投与))の化合物で処置された群において、損傷領域(
*)が観察された。しかしながら、本発明の実施例39の化合物(39-F004、点眼滴下注入)で処置された群において、正常網膜が観察された。
【0385】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、優れた網膜剥離阻害効果を有することが確認されたことで、これを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0386】
[実験例12]
ERG(網膜電図検査)による薬効の評価2
以下の実験を実施することで、ERG(網膜電図検査)による本発明の化合物の薬効を評価した。
【0387】
乾燥型黄斑変性ウサギモデルの代わりに乾燥型黄斑変性ブタモデルを使用したことを除いて実験例10に記載されているのと同じ方式によって、実験を実施した。結果を表8、
図14及び
図15に示す。
【0388】
【表8】
【0389】
表8において、比較例3-HCの化合物の組成物は、生理食塩水(0.9%)であった。
【0390】
表8、
図14及び
図15に示されている通り、波A応答は正常群において観察されたが、波A応答は比較例(2-F001及び3-HC)の化合物で処置された群において低減された。その一方で、全てのA波が、実施例39-F004処置群において保存された。これは、実施例39(F004)の化合物が、比較例(2-F001及び3-HC)の化合物よりも良好な網膜保護効果を有していたことを意味する。
【0391】
そのため、本発明の式1によって表される化合物は、優れた細胞保護効果を有することが確認されたことで、これを有効成分として含む医薬組成物は、網膜疾患の処置のための医薬組成物として有効に使用することができる。
【0392】
[製造例1]
点眼薬の調製
式1によって表される誘導体 0.1g
アミノエチルスルホン酸 0.2g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
チロキサポール 0.02g
ポビドン(K3O) 2.0g
酢酸ナトリウム 0.02g
濃グリセリン 2.2g
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
合計 100ml
【0393】
点眼薬を調製するための従来の方法により全ての上記構成成分を混合することによって、点眼薬を調製した。
【0394】
[製造例2]
健康食品の調製
式1によって表される誘導体 500ng
ビタミン複合体 適量
ビタミンAアセテート 70mg
ビタミンE 1.0mg
ビタミンB1 0.13mg
ビタミンB2 0.15mg
ビタミンB6 0.5mg
ビタミンB12 0.2mg
ビタミンC 10mg
ビオチン 10mg
ニコチン酸アミド 1.7mg
葉酸 50mg
パントテン酸カルシウム 0.5mg
鉱物 適量
硫酸第一鉄 1.75mg
酸化亜鉛 0.82mg
炭酸マグネシウム 25.3mg
第一リン酸カリウム 15mg
第二リン酸カリウム 55mg
クエン酸カリウム 90mg
炭酸カルシウム 100mg
塩化マグネシウム 24.8mg
【0395】
健康食品のための好ましい組成比に従って、ビタミン及び鉱物を混合した。しかしながら、組成比は調整することができる。健康食品を調製するための従来の方法に従って構成要素を混合し、次いで、従来の方法に従って健康食品のための組成物を調製した。
【0396】
[製造例3]
健康飲料の調製
式1によって表される誘導体 500ng
クエン酸 1000mg
オリゴ糖 100g
Maesil(ウメ)抽出物 2g
タウリン 1g
精製水 最大900mlまで
【0397】
健康飲料を調製するための従来の方法に従って、上記構成要素を混合した。混合物を85℃で1時間撹拌しながら加熱し、次いで濾過した。濾液を2リットルの滅菌容器に充填し、容器を密閉し、再び滅菌し、健康飲料のための組成物の調製のために使用されるまで冷蔵庫内で貯蔵した。
【0398】
好みの飲料に適切な構成要素を、好ましい混合比に従って混合したが、組成比率は、地域及び国家の優先度などに従って調整することができる。
【0399】
工業適用性
本発明の新規なインデン誘導体、その光学異性体、又はその薬学的に許容される塩は、受容体相互作用性セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼ1(RIPK1)の優れた阻害効率を有する。そのため、それを有効成分として含有する組成物は、網膜色素変性(RP)、レーバー先天性黒内障(LCA)、シュタルガルト病、アッシャー症候群、コロイデレミア、桿体錐体又は錐体棹体ジストロフィー、繊毛病、ミトコンドリア障害、進行性網膜萎縮、変性網膜疾患、加齢黄斑変性(AMD)、滲出型AMD、乾燥型AMD、地図状萎縮、遺伝性又は後天性の黄斑変性、網膜光受容体疾患、網膜色素上皮疾患、糖尿病性網膜症、嚢胞性黄斑浮腫、ぶどう膜炎、網膜剥離、外傷性網膜損傷、医原性網膜損傷、黄斑円孔、黄斑毛細血管拡張、神経節細胞疾患、視神経疾患、緑内障、視神経症、虚血性網膜疾患、早産の網膜症、網膜血管の閉塞、遺伝性マクロ動脈瘤、網膜血管疾患、眼血管疾患、緑内障性網膜神経変性、虚血性視神経症などによって例証される網膜疾患を予防又は処置するための医薬組成物として有効に使用することができる。