特表2017-524579(P2017-524579A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エオプレックス・リミテッドの特許一覧 ▶ ログレン,フィリップ・イーの特許一覧

<>
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000003
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000004
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000005
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000006
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000007
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000008
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000009
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000010
  • 特表2017524579-複数素材三次元プリンタ 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-524579(P2017-524579A)
(43)【公表日】2017年8月31日
(54)【発明の名称】複数素材三次元プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/209 20170101AFI20170804BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20170804BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20170804BHJP
   B29C 64/35 20170101ALI20170804BHJP
   B29C 64/236 20170101ALI20170804BHJP
   B29C 64/232 20170101ALI20170804BHJP
   B29C 64/245 20170101ALI20170804BHJP
   B29C 64/264 20170101ALI20170804BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20170804BHJP
   B05C 19/04 20060101ALI20170804BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20170804BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20170804BHJP
   B22F 3/16 20060101ALI20170804BHJP
   B22F 3/105 20060101ALI20170804BHJP
   B28B 1/30 20060101ALI20170804BHJP
【FI】
   B29C64/209
   B33Y30/00
   B29C64/153
   B29C64/35
   B29C64/236
   B29C64/232
   B29C64/245
   B29C64/264
   B33Y10/00
   B05C19/04
   B05C11/10
   B05C5/00 101
   B22F3/16
   B22F3/105
   B28B1/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-511142(P2017-511142)
(86)(22)【出願日】2015年5月4日
(85)【翻訳文提出日】2016年12月26日
(86)【国際出願番号】US2015000056
(87)【国際公開番号】WO2015171182
(87)【国際公開日】20151112
(31)【優先権主張番号】61/988,266
(32)【優先日】2014年5月4日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516331432
【氏名又は名称】エオプレックス・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EOPLEX LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】516331443
【氏名又は名称】ログレン,フィリップ・イー
【氏名又は名称原語表記】ROGREN, PHILIP E.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ログレン,フィリップ・イー
【テーマコード(参考)】
4F041
4F042
4F213
4G052
4K018
【Fターム(参考)】
4F041BA01
4F041BA10
4F041BA13
4F041BA22
4F041BA38
4F041BA59
4F042AB03
4F042BA25
4F042CB11
4F042CC03
4F042CC09
4F042CC30
4F042EC04
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL32
4F213WL73
4F213WL74
4G052DA05
4G052DB12
4G052DC06
4K018BA08
4K018BA15
4K018BA16
4K018CA45
4K018GA02
4K018HA08
(57)【要約】
構築プレートにわたる層において第1の粉の層が施される。結合剤はその後第1の粉の層の部分とともに保持するために選択的に適用される。結合されない第1の粉はその後除去される。第2の粉はその後構築プレートにわたる層および構築プレート上の結合された第1の粉の部分に施される。結合剤はその後第2の粉部分とともに保持するために選択的に適用される。結合されない第2の粉はその後除去される。第3のまたはそれより多くの異なる粉は同様に施され、複数素材層を完成させるために結合されることができる。プロセスは次の層にも繰り返される。硬化放射線源は粉の一体的な結合を促進することができる。空洞がそれぞれの複数素材層の部分の散逸性素材を施すことにより、層の部分に形成されることができる。印刷プロセスを実行する機構もまた開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数素材の三次元プリンタであって、
構築プレートと、
前記構築プレート上に第1の粉層を配置するために前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第1の粉ディスペンサと、
結合剤を配置して、結合剤が配置される場所において結合剤と前記第1の粉層を一体に結合するために、前記構築プレートの少なくとも一部にわたって可動な結合剤噴射器と、
前記第1の粉層において結合されない第1の粉を除去するために前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第1の粉除去機と、
前記構築プレート上に前記第1の粉とは異なる第2の粉の層を位置するために前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第2の粉ディスペンサと、の組み合わせで構成される、プリンタ。
【請求項2】
前記構築プレートと、前記第1の粉ディスペンサ、前記結合剤噴射器および前記第2の粉ディスペンサとの間に、前記構築プレートを前記第1の粉ディスペンサ、前記結合剤噴射器および前記第2の粉ディスペンサに対して動かすための移動機が挿入された、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記移動機は前記構築プレートのためのエレベータを含み、前記エレベータは前記第2の粉層が完成した後に前記構築プレートを低くする、請求項2に記載のプリンタ。
【請求項4】
前記第1の粉ディスペンサは前記構築プレート全体にわたって可動である、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記第1の粉ディスペンサおよび前記結合剤噴射器は前記構築プレート上で一方が他方に従って共に動く、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項6】
前記第2の粉ディスペンサおよび前記結合剤噴射器は前記構築プレート上で一方が他方に従って共に動く、請求項5に記載のプリンタ。
【請求項7】
硬化放射線源は少なくとも1つの結合剤が配置されたところで結合剤を硬化して前記第1の粉および前記第2の粉を一体に保持するために前記構築プレートの少なくとも一部にわたって可動である、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項8】
前記硬化放射線源は前記構築プレート全体にわたって移動する、請求項7に記載のプリンタ。
【請求項9】
前記硬化放射線源は紫外線放射源を含む、請求項7に記載のプリンタ。
【請求項10】
前記硬化放射線源は熱源を含む、請求項7に記載のプリンタ。
【請求項11】
層の結合されていない第2の粉を除去するために前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第2の粉除去機が提供され、
少なくとも前記第1の粉ディスペンサ、前記第2の粉ディスペンサ、前記第1の粉除去機、前記第2の粉除去機および少なくとも1つの結合剤噴射器を前記構築プレート上で前記構築プレートの第1の端部から前記第1の端部と対向する第2の端部まで実質的に線形に運ぶ主軸移送機が提供される、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項12】
層内の結合されていない第2の粉を除去するために前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第2の粉除去機が提供され、
前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第3のディスペンサが提供され、
層内の結合されていない第3の粉を除去するために前記構築プレートの少なくとも部分にわたって可動な第3の粉除去機が提供される、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項13】
複数素材の三次元印刷のための方法であって、
構築プレート上の第1の粉層に第1の粉を施すステップと、
前記第1の粉層の部分と組み合わせるための結合剤の第1の適用するステップと、
結合剤が接触しない前記第1の粉層の部分から第1の粉を除去するステップと、
前記構築プレート上に前記第1の粉とは異なる第2の粉を第2の粉層に施すステップと、
前記第2の粉層の部分と組み合わせるための結合剤の第2の適用するステップと、
結合剤が接触しない前記第2の粉層の部分から第2の粉を除去するステップと、
先に完成した層上の新しい層に第1の粉を施すステップを繰り返すステップと、
前記新しい層の部分に前記結合剤の第1の適用するステップを繰り返すステップと、
前記第1の粉を除去するステップを繰り返すステップと、を含む方法。
【請求項14】
前記第1の適用するステップおよび前記第2の適用するステップはプリンタヘッドから少なくとも1つの結合剤を噴射するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記結合剤の第1の適用するステップにおいて前記結合剤の第2の適用するステップと異なる結合剤が使用される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記結合剤の第1の適用するステップおよび前記結合剤の第2の適用するステップにおいて共通の結合剤が使用される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の粉を施すステップは前記結合剤の第1の適用するステップに先行する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記結合剤の第1の適用するステップは前記第1の粉を施すステップに先行する、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記結合剤の第1の適用するステップの後および前記結合剤の第2の適用するステップ後に、前記結合剤を硬化するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の粉を施すステップおよび/または前記第2の粉を施すステップを前記構築プレート上の特定領域に限定するさらなるステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記結合剤の第1の適用するステップおよび/または前記結合剤の第2の適用するステップを前記構築プレート上の特定領域に限定するさらなるステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の粉を除去するステップは前記構築プレート上の第3の粉層において第3の粉を施すステップに続いて行なわれ、
第1の粉層の部分と組み合わせる結合剤の第3の適用するステップと、
前記結合剤と接触していない前記第3の粉層の部分から第3の粉を除去するステップと、を含む請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の発明は三次元プリンタおよび複数の異なる素材で印刷する方法に関する。より具体的には、この発明は三次元プリンタおよび素材を形成される層の異なる部分に位置させる複数の異なる素材粉末ディスペンサを有し、既に完成した層の上に新しい層を印刷する前に異なる素材粉末を結合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
三次元(3D)印刷または付加製造は、従来技術に必要なツールをCADファイルに規定された物体へ素材を固定することを直接操作するCAD/CAMシステムへと取り換えるので、製造技術として多大な可能性を有する。3D印刷へのすべての基本的なアプローチは物体のいずれの部位においても、プリンタで形成される任意の物体においても単一の種類の素材を使用するよう設計される。熱溶解積層方式(FDM)として知られる技術を採用するクラスのプリンタは複数素材の使用を可能とするのに最も近い。FDM機械はコンピュータ制御されたプリントヘッドを通じて溶解され押し出され得る素材のフィラメントを使用し、素材は押出しを出た後すぐに固化され、CADファイル内の設計にしたがって積層を形成する。それぞれ異なる種類のフィラメントを有する2以上のプリントヘッドを採用することで、2以上の素材のモデルが創造されるかもしれない。これらの異なるフィラメントが異なる種類のポリマー素材を表す一方で、技術は低融点に、主に有機素材に限定される。
【0003】
FDMプリンタは3Dモデル内のすべてのボクセルを、一度1つにおよび溶解し押し出される素材と互換性を有する割合で追跡するプリントヘッドを要するので、任意の顕著な体積の物体を製造するのが極めて遅い。これにより、FDMプリンタは主にモデルまたはプロトタイプを創出するために使用される。
【0004】
結合剤噴射ベースの3Dプリンタは使用不可能な素材の柔軟性に関して、また他の種類の3Dプリンタにわたって実質的に生産性を増すための潜在性において大きな可能性を有する。結合剤噴射ベースの3Dプリンタは粉末の薄い層上に接着剤を噴射するインクジェットタイプのプリンタヘッドを使用し、それは設定されると、コンピュータがプリンタヘッドに指示したパターンによって規定された形状に、接着された一体化された固形シートを物体の所定の層に形成する。接着剤が設定された後、粉末の次の薄い層が元の層の上に広がり、パターン化された接着剤または結合剤の噴射がその層に所定のパターンで繰り返される。それぞれの層がこうしてパターン化された後、第1の層と同じようにワークピースがプリントヘッドから離れてインクジェットと粉末床の関係を十分に維持する指標となる。結合によってパターン化されなかった粉末は当初位置した場所に留まり、結合剤によって予めパターン化されていないエリアに堆積する粉末/結合剤セクションのための基礎として、また粉末/結合剤構造の支持体として機能する。部分の堆積が完成したとき、結合剤によってパターン化されていない粉末は除去される。
【0005】
現在のシステムは、フィジカルプロトタイプのための水で結合されたパリのプラスターから、砂型鋳造コアのための接着剤で固着された砂や、接着剤結合され、その後に最終的な金属部分の焼結される金属にまでおよぶ、粉末を使用する。現在のシステムのいずれも、異なる素材で形成された物体の異なる領域を有する物体を創出することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の開示
現在の発明の目的は完全に自由な形態で、異なる素材で形成された物体内の領域を有し、そのような物体内に空洞スペースを創出でき、物体にはねじまがった排出経路(あるいは物体の外面への開口なし)のある3D物体の創出が可能な三次元(3D)プリンタの提供である。本発明によって創出された物体は印刷過程が終了した後に完成するが、より一般には、印刷された物体は、結合素材が除去される一方で異なる素材の粉末の密度を増すように取り扱われ、粉末素材が由来する固形素材と同様の特性を有する物体の構成要素を生み出す。具体的には、たとえば、粉末アルミニウムセラミックはアルミニウムセラミック片と同じ特性を得て、粉末合金鋼は従来の粉末冶金技術によって創出された合金鋼のバーと同じ特性を得る。代替的に、物体は、結合されていない粉末素材を除去し、空洞スペースを残す一方で、粉末の粒子を単に一体に固着するのに十分に扱われてもよく、空洞スペースが他の素材で満たされてもよい。
【0007】
本発明は現在の結合剤噴射システム上に採用された結合剤噴射システムの一定の特徴を活用する。具体的には、本発明は結合剤素材を吐出するためにマルチノズル、インクジェットタイプヘッドおよび関連する駆動電子装置およびコンピュータを内包する。現在の発明はまた異なる結合素材および/または変化しやすい素材のような体積充填剤を吐出するための第2の類似のマルチノズル、ヘッドを内包する。現在の発明はまた厚さおよび粉末密度においてよく制御された粉末の薄い層を堆積するために従前の結合剤噴射システムで使用されるものに類する粉末コーティングシステムを活用する。
【0008】
従前の結合剤噴射システムが全体の構築物のための単一の素材の堆積のために1つの粉末コーティングシステムを使用するのに対して、本発明はそれぞれが異なる素材を堆積する2以上の粉末コーティングシステムを内包する。それぞれの異なる素材は印刷された物体のそれぞれの層上に堆積されるかもしれず、あるいは任意の層は1のみまたは利用可能な総数の素材のサブセットを使用するかもしれない。それぞれの粉末コーティングシステムは、作動された時に、印刷可能なすべての表面または、いくつかのケースでは特定の素材によってパターン化されることが意図された印刷可能な表面の選択された位置のみで均一でパターン化されていない粉末の層を堆積することが好ましい。
【0009】
所定の素材と結合剤のパターニングは、従来の結合剤噴射のように、粉末が印刷スペースに堆積した後になされうるか、結合剤が既に完成された層上にインクジェットで堆積され、その層の上に粉末が堆積され、結合剤がパターン内のすべての粉末に吸収されて潤すことを可能にする。これらの2つの技術は所定の物体内に組み合わされるかもしれない。結合剤の粉末へのプレ噴射あるいはポスト噴射のいずれかにより、典型的には紫外線あるいは熱エネルギーのようなある形態の硬化可能なエネルギーの適用例によって結合剤は硬化され、硬化された結合素材によって一体に結合される粉末の堅固なパターンを形成する。
【0010】
任意の層における複数の素材の使用を促進するために、物体の層に一体に結合されない粉末は次の素材の堆積前に印刷エリアから除去される。印刷された物体内の層内のそれぞれの次の素材は粉末堆積、パターン化された結合剤噴射、硬化および過剰な粉末の除去の次のサイクルによって完成される。層上のすべての素材が堆積し、結合されて硬化されたとき、印刷物体およびインクジェットヘッドの間のスペースは先に完成された層との関係で印刷表面とプリンタヘッドの適切な関係を維持するための指標となる。物体内の任意の与えられた層の厚さを変化させることはしばしば望ましいので、ある層から次の層への設計の必要な変化の検討、あるいは所定の層またはセクション内で必要とされるパターンの正確性の検討において、完成した層の厚さはすなわち部分的に印刷された物体の量はプリンタヘッドに対する指標となるが、これはそれぞれの完成した層において異なるかもしれない。
【0011】
それぞれの素材堆積ステップの最後における過剰な粉末の除去は同じ層への次の素材の適用をもたらし、異なる素材の除去された粉末を少なくとも主に分離したままとし、印刷過程の最後における過剰な粉末の除去の必要性をなくし、一般的には印刷過程を速くする。それはまた印刷構造体の支持体および前の層では印刷されていない物体の部分の層のための基盤をなくす。これらの機能は機能素材のうちの1つの支持体または次の過程において物体から除去される散逸性素材の1つの支持構造によって必要に応じて容易に提供され、空洞を残す。
【0012】
現在の発明の1つの実施形態において、粉末コーティング機構は構築プラットフォームと同じ位広いエリアをコーティングし、プリントヘッドとともに動く。この好ましい実施形態において粉末のそれぞれの層は、コーティング機構が全体の構築プラットフォームを横切るにつれて、単一の連続操作によって堆積される。粉末の層の堆積が完了した後、コーティング機構は、構築プラットフォームのエリアへのプリントヘッドのアクセスを許容するよう退く。
【0013】
具体的な物体において使用されるすべての素材のために、別の粉末堆積機構が提供される。それぞれの粉末堆積機構は粉末コーティング操作を実行するための位置に位置づけられるために可動であり、粉末の層が完成した時、結合剤印刷噴射または粉末除去機構または異なる粉末が現在の層にコーティングされるための次の粉末堆積機構のための道を空けるために停止位置に移動する。1つの実施形態において別の粉末堆積機構はまとめられてよい、別の、噴射、硬化および粉末除去ステップにより分離されて次の粉末を堆積する(またはしない)ことが可能である。
【0014】
現在の発明の他の実施形態において、粉末コーティング機構はマルチノズルプリントヘッドと同じ位広いエリアをコーティングし、プリントヘッドとともに動く。この実施形態は特に粉末の堆積の準備のために望ましいパターンに予め噴射される状況において価値がある。結合剤の堆積と粉末の堆積との緊密な一致は結合剤の噴射と粉末の導入との間のより一致したタイミングを許容し、結合剤の任意の吸収、流れまたは乾燥の制御を改善する。
【0015】
現在の発明の他の実施形態において、粉末コーティングシステムは粉末塗工機が印刷エリアを横切るにつれて実際に粉末で覆われるエリアが過剰な粉末が堆積されない程度に制御可能で、堆積されるすべての粉末が結合剤で覆われるよう、開閉可能なバルブのシステムを採用する。代替的に、結合剤噴射ヘッドの分解能が粉末バルブシステムの分解能よりも大きい場合、最小量の過剰な粉末のみが結合剤が扱われるエリアの外で堆積される。この特徴は印刷時間を短縮する効果を有する。過剰な粉末は掃除機のような除去システムによって捕捉される一方で、それぞれの種類の素材は再利用のために個別に収集される。これはまた一定程度の精製および/または必要に応じた再加工を可能とする。所定の層上に設計されたパターンを完成させるために必要な最小量のみの粉末を堆積することは特に高価な素材または再使用されるために極端な再加工を要する素材の場合において、素材コストを低減する。
【0016】
本発明において、3Dパーツは、正方形または長方形形状で側から側まで数十センチメートルから数メートルの範囲の事実上任意の大きさたり得る構築プラットフォーム/プレートによって規定された構築体積において印刷される。構築プラットフォームはそれぞれの層の完成に伴いプリントヘッドから離れて移動され得るようコンピュータによって制御される。構築プラットフォームは1またはそれ以上の物体の構築の第1の層の基礎として寄与し、印刷操作中プラットフォームへの構築物体の十分な接着を保証し、構築物体が完成した後、完成した物体または複数の物体の容易な除去をもたらす機構が設けられる。本発明は広い範囲の大きさであるがしばしば構築体積よりも著しく小さいパーツに適用可能であるため、多くの同じパーツまたは同一の素材の設定が要求される異なる設計のパーツは、単一の構築に印刷されるかもしれない。小さなパーツは構築プラットフォームの利用可能なエリアを最大限に活用するために列で印刷されてもよく、印刷量を最大限に活用するために積み重ねて印刷されてもよい。こうして、所定の構築物は1から1000の単一のまたは複数の設計の完成されたパーツを生み出してもよい。印刷体積はプリントヘッドに対するスタート位置からの構築プラットフォームの最大の変位の構築プラットフォームの面積倍によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】3つの素材で物体を創るための本発明の一実施形態によって実行されるプロセスのフローチャートである。図2から8は、2つの素材を含む物体の上に追加の層を形成するための本発明によって実行されるプロセスのステージの斜視図である。
図2】物体のための第5の完成された層を提供するための第1の粉末素材の層で覆われる、本発明の部分的に完成された3D印刷された物体を示す図である。
図3】第1の粉末素材の層に結合剤が選択的に噴射される図2の物体を示す図である。
図4】CADファイルおよびコンピュータまたは他の制御によって指示されたようにパターンを規定するためにエリアを限定して結合剤が噴射される図3の物体を示す図である。
図5】第1の粉末素材の結合剤噴射が終わり、第1の粉末素材への噴射された結合剤が硬化され、過剰な粉末が除去された後の図4の物体を示す図である。
図6】第2の粉末素材が部分的に完成した物体の全体にわたって堆積された後の図5の物体を示す図である。
図7】第2の粉末素材への結合剤噴射のプロセスを部分的に通した図6の物体を示す図である。
図8】第2の粉末素材への結合剤噴射が完了し、第2の粉末素材に噴射された結合剤が硬化され、過剰な粉末が除去された後に、物体の追加的な層が完成した、図7の物体を示す図である。
図9】本発明の一実施形態の主要部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための最良の形態
図を参照して、類似の参照番号は様々な図を通じて類似の部分を示し、本発明は複数の素材により三次元で印刷するプリンタに向けられる。プリンタはその上で物体または物体の列15が層を順に構築することで構築される構築プレート10(図9)を含む。それぞれの完成された層はその異なる部分に限定される第1の素材20および第2の素材30(および追加的な素材)で形成され得る。空洞もまた、個別の層内部に、後に除去される散逸性素材で層のそのような部分を満たすことにより提供され得る。
【0019】
本発明によって実行される基本プロセスは図1のフローチャートに描かれる。まず、印刷されるべき物体は三次元モデルとして始まり構築プレート10上で平行に位置づけられることが可能な複数の二次元スライスにスライスされる。第1のスライスが選択される。スライス内に第1の素材が要求される場合、第1の素材粉末が層内の要求される場所へ固着させるために第1の素材粉末および結合剤が適用される。固着は放射線源などを通じて硬化されることにより加速される。過剰な第1の素材粉末は除去される。層が第2の素材を要求する場合、このプロセスは第2の素材で繰り返される。プロセスは第3の素材でも(潜在的に他の追加的な素材でも)繰り返されることができる。層/スライス内に空洞が要求される場合、散逸性素材で満たされ得る。層が完成したとき、印刷されるべき次の物体のスライスがプロセスの反復の制御のために使用されるが、スライスは第2のスライスのために幾何学的要求を満たしたものである。プロセスは最後のスライスが完全に印刷されるまで続く。最後に、典型的に物体は粉末を一体に焼結するための焼結温度などで加熱されて終了し、十分な熱は散逸性素材の気化を生じ、物体内に空洞を残す。
【0020】
図2から図9を具体的に参照して、本発明は、その上で物体の3D印刷が実行される構築プレート10をまず提供する。物体は粉末素材の層に構築され、インクジェットタイプのプリントヘッド150によってコンピュータ制御されたパターン内に送られる結合素材によって一体に固着される。
【0021】
図2は4つの完成層を有する部分的に完成した物体の例を示し、それぞれの層は第1の素材20および第2の素材30からなり、4つの完成層のうちの2つは印刷素材80を含まない領域をさらに有する。そのような空洞は開かれたままあるいは散逸性素材の層で充填されて次の層において空洞の印刷を促進する。図2から図8は、第5の完成層の創出を描く。図2において、粉末散布機構110は、第2の素材30の領域50および第3または第4の完成層上に印刷素材が存在しないトレンチ80内を含む印刷された物体の完成部全体にわたって第1の粉末60の層を施す一形態のディスペンサを提供する。粉末散布機構は粉末リザーバ100、粉末攪拌機/調整器90および散布ヘッド40を備える。散布ヘッドは第1の粉末を選択されたエリアにのみ施すためにコンピュータ制御された開口部を許容するバルブを含んでもよい。粉末散布機構は第1の端部から第1の端部と対向する第2の端部までの構築プレートの全長にわたって望ましい厚さの第1の粉末60の均一の層を施すために選ばれた速度で横断する。
【0022】
図3において、第1の粉末60の層は部分的に印刷された物体の露出表面全体にわたって施され、マルチノズルプリントヘッド150は図において左から右へ物体の部分を横断する。プリントヘッドが物体を横切るにつれて、コンピュータが印刷された層の設計に従ってそれぞれのノズルの動作を制御する。具体的には、プリントヘッド150は物体の第1の縁部46の全幅にわたって結合剤素材を施し、トレンチ80左部分55を横断すると完全に止まる。
【0023】
プリントヘッドが中心隆起部45に近づくにつれ、結合剤噴射が中心部45にわたって始まり、そこでは中心隆起部45にわたる噴射160のみがコンピュータ(または他の)制御の下で開始される。プリンタヘッドから結合剤が散布されるエリアは暗めの影で示され、結合剤が噴射されていない粉末60のエリアは明るめの影で示される。図4はプリントヘッド150が第2の素材30の領域50にわたり横断するにつれて構築中の物体を示し、第2の素材30の領域50への噴射が終わり、中心隆起部161の第1の素材20エリアにのみ噴射が行われる。
【0024】
図5は第5の層47の部分として意図されるすべての第1の素材20に結合剤が噴射されて結合剤が硬化され、過剰な粉末が除去された後の物体を図示する。粉末が除去されたことを図示するためにこの図ではトレンチ80は影つきで示されていない。領域50では粉末が除去されたが明るい陰影で示される。除去は吸い取りまたはスイープまたはブローまたは適切な素材のための電気的または静的な引力または他の除去技術により行われる。
【0025】
図6は第2の粉末130の層が部分的に完成した物体の露出表面全体にわたって散布された後の構築中の物体を図示する。第2の粉末130は、第1の粉末60の散布に使われたのと同様に第2の粉末散布機構111(図9)で散布される。第2の粉末130は物体の全体的な上側表面にわたって散布される。
【0026】
第2の粉末130の層は多平坦で、いくつかの第2の粉末130が固着された第1の粉末60の上に位置し、いくつかの第2の粉末130は印刷された物体の第5の層内に位置する。しかしながら、固着された第1の粉末60上に位置する第2の粉末130は固着されておらず、むしろ物体の第6の層が平坦な表面(満たされていない空洞が存在しない限り)上に印刷可能なよう除去される。望まれるならば、第2の粉末130は、第2の粉末130の無駄を避けるために、固着された第1の粉末60が存在する場所にないよう限定可能である。
【0027】
図7は物体の第2の素材領域50のみにわたって第2の粉末130の層に噴射される結合剤162を図示する。本発明の他の実施形態では、粉末コーティングおよび結合剤噴射のシーケンスは所定の設計における形状や正確さの因子に依存して、いくつかあるいはすべての層におけるいくつかあるいはすべての素材のために反転するかもしれない。
【0028】
図8は第2の粉末130への結合剤の噴射の完了した構築中の物体を図示する。また、結合剤は第2の粉末130の層をそこに追加するためにトレンチ80に噴射される。結合剤は硬化され、過剰な粉末は除去され、物体の完成した第5の層47を完成させる。第1の素材層および第2の素材層(および追加的な素材層)の参照は印刷された物体の完全な層を備え得るサブ層を参照するが、最も典型的なのは完成された層の一部のみであり、可能な散逸性素材に沿って、一体で、物体の完成された層を備えることに留意されたい。
【0029】
上記の例は2つの異なる素材を備える物体を描く一方で、本発明はより多くの素材を有する物体を単に追加粉末散布機構110、111、112(図9)を追加することによって創出可能であり、追加粉散布機構は図2に図示されたようなものと同じタイプが好ましい。追加的に散逸性素材が、特に散逸性素材のために設計された第2の噴射タイププリントヘッドによって物体内の穴エリアに直接噴射されてもよい。その後、後に焼結または他の加熱ステップが実行されたときに、散逸性素材は物体の設計上望まれた位置に空洞/穴を残して気化(典型的にはガス化)する。
【0030】
図9は本発明の主要部を斜視形態にて図示する。構築プレート10は構築されるべき物体の列15の3D印刷を開始するための基礎を提供する。単一の物体が形成され得る一方で、この実施形態では、同一に見えるが異なり得る複数の物体が同時に形成される。
【0031】
構築プラットフォーム10それ自体はすべての新しい層において、各層が完成した後活性印刷平面から下方に動くなどにより、完成された層の頂部が粉末散布機構110およびプリントヘッド150に対して最適な指標となるようエレベータシステム210に取り付けられる。この実施形態における本発明の他の主要構成要素は、それ自体はプリンタのフレームに付着している主軸移送機構170に直接または間接のいずれかで取り付けられる。
【0032】
主軸移送機構170は、粉末散布機構110、111、112、プリントヘッド150(これと関連した短軸移送機構180を通じて)、硬化放射線源(あるいは他の結合剤促進剤)および過剰な粉末除去システム200(吸い取りのような)を物体の列15の上表面にわたって横断する手段の一形態を、コンピュータによるCADファイルの解読(または他の制御)により高度に制御された方法で提供する。たとえば、それぞれの機構170の変換クランプは選択的にこれら1(またはそれより多い)構成要素の端部をつかみ、列15にわたって構成要素を一体に推進し、クランプによる解放および他の構成要素の選択のためドックに戻り、構築プレート上の活性印刷平面を横切る。
【0033】
粉末散布システム109は2またはそれより多い粉末散布機構110、111、112からなり、粉散布機構は、この実施形態ではエレベータ220のようなマガジンシステムに配置され、コンピュータ(または他の制御)が、現在の層および印刷されるべき物体列の領域のための適切な粉末素材を含む粉末散布機構の選択と、主軸移転機構170との係合を可能にする。移転機構170と一度係合されると、粉末散布機構110、111、112は構築プレート10の長さに沿って、好ましくは正確に制御された粉末配達速度で横断できる。好ましい実施形態では、粉末散布機構110、111、112は、また、製造中に物体の列に粉末が散布される、粉末散布機構の幅を横断する位置を制御する一連のバルブを内包する。前記バルブは所定の素材および層のために意図された領域を形成するために最少量の粉末を散布するよう制御される。こうして、粉末は表面全体または選択された領域のみのいずれかに散布される。
【0034】
プリントヘッドはそれ自体短軸移送機構180に付着し、コンピュータの制御の下において、構築プレート10の幅に沿ってプリントヘッドが任意の位置に横断可能である。短軸移送機構180はそれ自体、主軸移転機構170と係合され、制御の下において、短軸移送機構180は構築プレート10の全長にわたって横断可能である。こうして、プリントヘッド150は構築プレート10上で、またx−y平面上の動きの任意のパターンにおいて任意の位置に移動されることができる。代替として、プリントヘッド150は、機構180に対して動かされる必要がないよう、短軸移送機構180と同じ幅であり得る。
【0035】
ある実施形態において、硬化放射線源190は主軸移送機構170と係合し、硬化放射線源190は構築プレート10の全長を横断する。ある実施形態において、硬化放射線源190はコンピュータにより個々にアドレス可能な一連のUVLEDを構成する別の実施形態において放射線硬化源190は非常に短時間で結合剤を硬化することが可能なIR源を構成する。他の実施形態において、硬化放射線源190は、主軸移転機構170との係合に代えて第2の短軸移送機構180と係合する構築プラットフォームの幅の一部であるUV源であり、UV源は構築プレート10上の任意のポイントに望ましい速度で横断してもよい。
【0036】
本発明のさらに異なる実施形態において、硬化放射線源は構築プレート10の表面上の活性印刷表面全体を同時に照らす広域UVまたはIR源(典型的には静的または垂直に可動)を構成する。広域UVまたはIR源は構築プレート10上の位置に固定され、粉末散布機構110、111、112、プリントヘッド150および過剰な粉末除去システム200が放射線源の下で構築プレートを横断するよう配置されてもよい。本発明のさらに異なる実施形態によれば、広域UVまたはIR硬化放射線源は、硬化ステップ中に構築プレートの真上の位置に移動可能であり、残りの3D印刷操作中に排出位置に移動可能なように可動であってもよい。
【0037】
好ましい実施形態では、過剰な粉末除去システム200は構築プレート10の幅いっぱいに延びる高量吸い取りヘッドを構成する。前記過剰な粉末除去システムは主軸移送システム170と係合し、結合剤で覆われて硬化されていない粉末を吸い上げるために過剰な粉末除去システム200が構築プレート10の全長を横断することを許容する。本発明の好ましい実施形態では、いくつかの素材を分離されたままとしてプロセスに再導入される前に過剰な粉末の精製および保管を最小化するためにそれぞれの粉末散布機構110、111、112に別々の粉末除去システムが提供される。本発明のある実施形態では、いくつかの過剰な粉末除去システムは対応する粉末散布機構110、111、112に取り付けられる。高純度が要求されないのであれば、吸い込まれた粉末はこうしてすぐに再利用可能である。代替的に、それぞれの機構110、111、112のためのリサイクリング/保管プロセスは実質的に単一の種類の粉末に限定される。
【0038】
この開示は本発明の好ましい実施形態および発明を実践する最善形態を明らかにするために提供された。本発明はこうして説明されたので、この発明開示の範囲および精神から離れることなく好ましい実施形態に様々な修正が可能であることは明らかである。構造がある機能を実行する手段として認識される場合、具体的な機能を実行するすべての構造を含むことが意図されている。この発明の構造が一体に組み合わされると認識される場合、その言葉は直接組み合わされる構造も仲介構造を通じて組み合わされる構造も含むと広く解釈されるべきである。そのような組み合わせは永久でも一時的でもよく、また固定様式または具体的に制限されない限りさらに付着される形態をもたらして旋回、摺動または他の相対運動可能な様式のいずれでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、1より多い素材または複合素材を備える物体の三次元印刷のための機構を提供する点で産業上の利用可能性がある。
【0040】
本発明の他の目的は三次元印刷された物体内に異なる素材の領域を内包することが可能な結合剤噴射種類の三次元プリンタを提供することである。
【0041】
本発明の他の目的はいくつかの異なる素材の高度に制御された層を形成する能力を有する固着剤噴射種類の三次元プリンタを提供することにある。
【0042】
本発明の他の目的は、主に堅固で耐久性の高い素材からなる物体内に散逸性素材の領域に埋め込むことが可能であり、散逸性素材が後に物体内の空洞に変わり得る三次元プリンタを提供することである。
【0043】
本発明の他の目的は、主に堅固で耐久性の高い素材からなる物体内に空洞を埋め込むことが可能であり、空の空洞から印刷された物体の外側にはねじ曲がった道のみ、あるいは道のない三次元プリンタを提供することである。
【0044】
本発明の他の目的はコンピュータデザインデータから直接、特定の三次元プリンタプロセスと協働するよう選ばれた素材よりもむしろ高い性能工学素材から三次元物体を創出するための手段を提供することである。
【0045】
本発明の他の目的は複数素材と構造内の空洞領域を備える物体の従前の創出方法と十分にコスト競争力のある構築速度を有する三次元プリンタを提供することである。
【0046】
産業上の利用可能性について例証される本発明の他のさらなる目的は明細書に含まれる詳細な説明、添付の図およびこれに含まれる請求項を丁寧に読めば明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】