特表2017-524622(P2017-524622A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-524622(P2017-524622A)
(43)【公表日】2017年8月31日
(54)【発明の名称】製品ディスペンサー
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/04 20060101AFI20170804BHJP
   H01M 12/06 20060101ALN20170804BHJP
【FI】
   B65D83/04 F
   H01M12/06 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-518032(P2017-518032)
(86)(22)【出願日】2015年4月22日
(85)【翻訳文提出日】2016年12月21日
(86)【国際出願番号】US2015027002
(87)【国際公開番号】WO2015191166
(87)【国際公開日】20151217
(31)【優先権主張番号】14/299,009
(32)【優先日】2014年6月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516369860
【氏名又は名称】アコーイオー リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シッフミラー,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ,クレイ
(72)【発明者】
【氏名】キンタナ セライマ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】コントロヴィッチ,ボリス
【テーマコード(参考)】
5H032
【Fターム(参考)】
5H032AA01
5H032AS03
5H032AS11
5H032BB10
5H032HH05
(57)【要約】
個々に開口を有する接着タブは、取り出される個々の小型製品に接着される。製品は、通路を有する製品運搬機構に支持される。タブは個々に通路を挿通する。フック機構は、製品運搬機構に相対的に移動可能である。フック機構はフックを有し、フックは、各開口に連続的に挿通できると共に、各機構の相対移動の間に各タブを個々の製品から連続的に捕捉及び除去できる大きさである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の小型製品を連続的に取り出すためのディスペンサーであって、
個々に開口を有すると共に、個々の前記製品に着脱可能に接着された複数の接着タブと、
連続的に間隔を置いて配置された複数の前記製品を一方側で支持し、かつ、前記タブが個々に挿通して前記開口を他方側で位置決めする複数の通路を有する製品運搬機構と、
フックを有するフック機構と、を備え、前記フック機構と前記製品運搬機構とが相対的に移動可能であって、前記フックは、前記各開口に連続的に挿通できると共に、前記各機構の相対移動の間に前記各タブを個々の前記製品から連続的に捕捉及び除去できる大きさである
ことを特徴とするディスペンサー。
【請求項2】
前記各接着タブは、可撓性シート材で構成されると共に、個々の前記製品に接着可能に取り付けられ、かつ、前記製品運搬機構にも接着的に取り付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記各機構は、環状であると共に、軸に対して相対的に回転可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記製品運搬機構は、円板であって、前記通路は、前記軸の径方向に延設された放射スリットである
ことを特徴とする請求項3に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記フック機構は、前記製品運搬機構から軸方向に空間を置いて配置された円板であって、前記フックは、前記空間内に配置される
ことを特徴とする請求項4に記載のディスペンサー。
【請求項6】
さらに、前記製品運搬機構に連結された固定部品としてのベース機構と、前記フック機構に連結された移動部品としてカバー機構と、を備え、前記移動部品は、前記固定部品に対して軸の周りを回転可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項7】
さらに、前記製品運搬機構に連結されると共に、使用後の前記製品を保持するための内部貯蔵室を有するベース機構を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項8】
さらに、前記フック機構に連結されると共に、前記製品搬送機構を覆うカバー機構を備え、前記カバー機構は、前記製品を可視するための光透過材で構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項9】
前記製品は、通気口を有する電池であって、前記タブは、取り出す前に前記通気口を覆う
ことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品ディスペンサーに関し、特に、補聴器用電池などの小型電池、錠剤などの薬品、飴などの食品、螺子などの部品のように小さくて扱い難い製品などの小型製品を取り出すためのディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
製品が小さいと、製品を手で扱うことは全ての年齢の使用者で困難である。補聴器は、4分の1インチ単位の直径のボタン電池で知られる交換可能な小型電池で起動する。これら小型電池は個々に使用者の手で扱われ、先ず、パッケージから電池を取り外し、次に、電池を適切な方向で補強器に入れるが、各段階で電池を取り換える必要がある。補聴器には、以前は水銀電池が使用されていたが、高エネルギー密度及び低生産コストから、現在では一般的に亜鉛空気電池がよく使用される。亜鉛空気電池は、空気からの酸素で亜鉛を酸化するので通気口を有するが、補聴器の使用前に酸素が侵入することを防止するために、一般的には、例えば、個々の接着タブで通気口が覆われる。電池を活性化して使用するときには、酸素が侵入できるようにタブを手で取り外す必要があるので、タブを手で取り外す追加の作業が必要となり、さらに使用者の作業が複雑になる。大抵、使用者が高齢で、器用さや視力が劣り、身体的虚弱になると、この作業の問題はさらに悪化する。
【0003】
既知の通り、亜鉛空気電池は、ブリスター・パックで包装され、板紙に取り付けられた熱成形又はモールドされたプラスチック・ブリスターで構成される。ブリスターは、一般的に複数の室を備え、個々にタブ付きバッテリーを収納する。これらパックは、一般的に開けることが難しく、使用者は、タブを手で取り外す作業をし、電池を適切な方向にして、補聴器に電池を入れる。電池の通気口を覆うために、個々にタブを使用せず、一般的な接着カバー片に全ての電池を設置することで、亜鉛空気電池をディスペンサー内にパッケージすることが知られている。取り出す間、一般的なカバー片は、各電池から1片分だけ同時に除去される。一般的なカバー片は、一般的には、長さ方向で周囲が揃えられているが、この一般的なカバー片が、ディスペンサーの駆動部分の間に引っ掛かって詰まらせることがある。
【0004】
従って、小型製品、特に、補聴器に使用される小型電池を取り扱う際の作業的負荷を軽減する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
参照符号は、後述する詳細な説明と共に、各図を通じて同一又は機能的に類似する構成要素を示し、添付の図面は、詳細な説明に組み込まれて一部を構成し、発明の思想の実施形態を示し、これら実施形態の原理及び効果を説明する。
【0006】
図1】本発明に係る製品ディスペンサーを示す平面図。
【0007】
図2図1の製品ディスペンサーの側面図。
【0008】
図3図1の3−3線拡大断面図。
【0009】
図4図2の4−4線断面図。
【0010】
図5】電池と図1の製品ディスペンサーで使用するためのタブとを示す拡大斜視図。
【0011】
図6図1の製品ディスペンサーを示す分解図。
【0012】
図7図1の製品ディスペンサー内の電池からタブを取り外す前の第1段階を示す断面図。
【0013】
図8図1の製品ディスペンサー内の電池からタブを取り外す間の第2段階を示す断面図。
【0014】
図9図1の製品ディスペンサー内の電池からタブを取り外した後の第3段階を示す断面図。
【0015】
図の構成要素は、単純かつ明確に描かれており、寸法を描く必要性がないことは当業者であれば理解できる。例えば、図の構成要素の寸法及び位置は、本発明の実施形態の理解を向上するために、他の構成要素に対して誇張されることがある。
【0016】
製品ディスペンサーの機構は、図中での慣例的な記号によって適切に表現されており、一般的な当業者にとって不明確にならないように、開示された実施形態を理解するための関連事項のみ詳細に示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、補聴器用電池などの小型電池、錠剤などの薬品、飴などの食品、螺子などの部品のように小さくて扱い難い製品などの小型製品を連続的に取り出すためのディスペンサーに関する。ディスペンサーは、個々に開口を有する複数の接着タブを備え、各タブは、個々の製品に着脱可能に接着される。ディスペンサーは、連続的に間隔を置いて配置された複数の製品を一方側で支持するための製品運搬機構を備える。製品運搬機構は、複数の通路を有し、タブが個々に通路を挿通して開口を製品運搬機構の他方側で位置決めする。ディスペンサーは、さらに、フックを有するフック機構を備える。フック機構及び製品運搬機構は、相対的に移動可能である。フックは、各開口に連続的に挿通できると共に、各機構の相対移動の間に各タブを個々の製品から連続的に捕捉及び除去できる大きさである。そのため、タブの除去は自動的に行われ、使用者は各タブを手で取り外す必要がないので、使用者の作業負荷が軽減される。
【0018】
図において、符号10は、複数の小型製品12を連続的に取り出すためのディスペンサーを示す。上記の通り、製品12は、4分の1インチ単位の直径のボタン電池で知られる小型電池であって、特に、補聴器に使用され、通気口を有する亜鉛空気電池である。亜鉛空気電池で説明するが、本発明はこのような電池に限定されない。他の小型製品12として、例えば、錠剤などの薬品、飴などの食品、螺子などの部品のように小さくて扱い難い製品であって、開示されたディスペンサーによって取り出すためのものであって、開示された範囲内を対象とする。
【0019】
複数の接着タブ14が、着脱可能に電池12に接着される。図5の通り、各タブ14は、例えば、プラスチックフィルムや紙などの可撓性シート材で構成され、個々に(好ましくは、細長形状の)開口16を有する。接着層18が各タブ14の上面に設けられ、タブ14が個々の電池12に接着可能に取り付けられるために機能する。接着層18は、永久的な接着力を有していないので、タブ14を電池12から剥がして取り外すことができる。後述の通り、(図5では見えない)他の接着層が各タブ14の下面に設けられる。好ましい実施形態では、電池12は、タブ14に対向する面に通気口を有する亜鉛空気電池である。上記の通り、タブ14は、活性化及び使用の前に酸素が侵入することを防止するために、これら通気口を覆う。
【0020】
図6の通り、ディスペンサー10は、長軸60に沿って、カバー機構20、製品運搬機構30、フック機構40及びベース機構50を備える。好ましい実施形態では、製品運搬機構30は、一般的に、平坦で、薄く、環状であって、好ましくは、プラスチックなどの剛性材で構成され、複数の電池12を支持する。電池12は、製品運搬機構30の上面で周方向に連続的に間隔を置いて配置される。製品運搬機構30は、複数のスリット又は通路32を有する。各タブ14が個々に通路32に挿通されて、開口16を製品運搬機構30の反対下側に位置決めする。通路32は、軸60の径方向に延設され、周方向に間隔を置いて配置される。一つの放射通路が、各タブ14及びそれに関する電池12に対応する。取り出しエリア34(図1)には、通路32は配置されない。
【0021】
図4で独立して示される)フック機構40は、一般的に、平坦で、薄く、環状であって、例えば、プラスチックなどの剛性材で構成される。フック機構40は、フック42と、内周面に設けられた弾性内側フィンガー44と、フック機構40の外周面に等間隔に配置された複数の弾性外側フィンガー46と、を備える。フック機構40は、内周面に等間隔に配置された複数の放射ピン48も有する。
【0022】
ベース機構50は、モールドされたプラスチック構造からなり、一般的に、平面の円形底壁52と、垂直な円形ベース壁54と、を備える。底壁52は、垂直な円筒カラー56を有する。後述の通り、カラー56の上端部には、内側フィンガー44に係合するために環状に配置された鋸歯58を備える。後述の通り、ベース壁54は、外側フィンガー46に係合するための等間隔に配置されたスナップ式の複数の戻り止め部62を有する。ベース壁54は、カラー56を囲む環状貯蔵室66に連通した入口孔64も有する。
【0023】
カバー機構20は、モールドされたプラスチック構造からなる。後述の通り、カバー機構20は、電池12を可視できる光透過性の環状の頂壁22と、放射ピン48を係合するために等間隔に配置された複数のノッチ26を有する円筒ネック24と、を備える。垂直壁25が頂壁22から延設される。等間隔に配置された複数の突起28が、ネック24の外周に配置される。
【0024】
ディスペンサー10は、次の通り組み立てられる。戻り止め部62内で外側フィンガー46を受けることで、ベース機構50内にスナップ式動作でフック機構40を取り付ける。同時に、内側フィンガー44が歯58に係合する。次に、取り付けられたタブ14を有する電池12が、製品運搬機構30に設けられて、各開口16が製品運搬機構30の下方に配置されるように、各タブ14が各放射通路内に挿通する。上記の通り、タブ14の下側には、タブ14及び電池12を製品運搬機構30に接着するための接着層が設けられる。一実施形態では、先ず、各タブ14を通路32に挿通して、次に、電池12をタブ14の上に設ける。他の実施形態では、先ず、各タブ14を電池12に接着して、次に、タブを製品運搬機構30に接着する。
【0025】
その後、製品運搬機構30がフック機構40の上に配置される。その後、製品運搬機構30がベース機構50に固定される。好ましくは、製品運搬機構30の円形リムフランジ36をベース機構50の垂直ベース壁54の内周面に超音波溶着して行われる。電池12とタブ14との取付けは、上記の溶着前か、溶着後に行われる。
【0026】
次に、突起28がカラー56の内周面に弾性的に係合するまで、ノッチ26が放射ピン48を受けて固定係合するように、ネック24を軸方向に下げてスナップ式動作でカバー機構20を取り付ける。
【0027】
組立後、カバー機構20及びフック機構40は、放射ピン48とノッチ26との係合によって固定されるので、移動ユニットとして結合的に回転可能である。製品運搬機構30及びベース機構50は、固定ユニットとして溶着されるので、この移動には関与しない。移動ユニットの回転の間、内側フィンガー44が歯58を過ぎて移動することで、特有のクリック音が形成されて、移動ユニットが確実に回転したことを、音で使用者に伝える。さらに、移動ユニットの回転の間に、外側フィンガー46と戻り止め部62とがスナップ式動作で係合した第1位置から、外側フィンガー46と別の戻り止め部62とがスナップ式動作で再度係合した角オフセット位置へ、外側フィンガー46を移動する。
【0028】
ディスペンサーとして使用するとき、フック機構40及び製品運搬機構30は相対的に移動する。図7図9の通り、各機構が相対的に移動する間、(好ましくは、先端が尖っている)フック42が各開口16に挿通して、各タブ14を個々の電池12から捕捉して除去する。この動作が各電池に対して連続的に繰り返される。各電池12は、タブ14が取り外されて、次の作業のために取出しエリア34に出現される。このように、タブの除去が自動で行われ、使用者が手で各タブ14を取り外す必要がないので、使用者の作業負荷が軽減される。
【0029】
使用済み電池をディスペンサー10内に貯蔵できる。使用済み電池は、入口孔64(図3参照)に入り、内側貯蔵室66内に貯蔵される。
【0030】
本開示は、1以上の特定の実施形態に関して説明してきたが、本開示の他の実施形態は、本開示の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解される。例えば、各機構が円形及び軸60周りに回転可能でなくてもよく、直線形状であって、直線的に取り出しが行われてもよい。従って、詳細な説明及び図面は、限定事項ではなく例示であるとみなされ、本発明の解釈の範囲内に含まれる全ての変形例を示すものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】