特表2017-525878(P2017-525878A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-525878(P2017-525878A)
(43)【公表日】2017年9月7日
(54)【発明の名称】仮設道路の形成用支持ユニット
(51)【国際特許分類】
   E01C 5/20 20060101AFI20170810BHJP
【FI】
   E01C5/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-529155(P2017-529155)
(86)(22)【出願日】2015年3月12日
(85)【翻訳文提出日】2017年4月6日
(86)【国際出願番号】GB2015050727
(87)【国際公開番号】WO2016027054
(87)【国際公開日】20160225
(31)【優先権主張番号】1414866.2
(32)【優先日】2014年8月21日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517058598
【氏名又は名称】ラインバッカー ユーケー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LINEBACKER UK LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アーサー エルス
(72)【発明者】
【氏名】ライル シュアート
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AA07
2D051DA11
2D051DA14
2D051DA16
2D051DA18
2D051DB09
2D051DB12
2D051DB16
(57)【要約】
支持ユニット(10)は、仮設道路を形成するため、同様のユニットと接続可能である。支持ユニット(10)の下面(20)上に上方に延在し、先細形状の複数の凹部(18)を設けて地面との係合手段とする。隣接する同様のユニット(10)と相互接続させるため、支持ユニット(10)の側面上に係止構造並びに各フランジおよび対応する凹部を設ける。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮設道路を形成するために、同様の部品に接続可能な支持部品であって、使用時においては、下側に設けられた複数の凹部を含むことにより地面と係合し、前記凹部は、前記支持部品を隣接する同様の支持部品に選択的に接続するために設けられた複数の接続構造を有し、内部に向かって上方に先細形状となる支持部品。
【請求項2】
請求項1に記載の部品であって、前記凹部は、前記支持部品の下側における表面領域の少なくとも30%超だけ延在する部品。
【請求項3】
請求項2に記載の部品であって、前記凹部は、前記支持部品の下側における表面領域の少なくとも40%超だけ延在する部品。
【請求項4】
請求項3に記載の部品であって、前記凹部は、前記支持部品の下側における表面領域の少なくとも50%超だけ延在する部品。
【請求項5】
請求項4に記載の部品であって、前記凹部は、前記支持部品の下側における表面領域の少なくとも60%超だけ延在する部品。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の部品であって、前記凹部を均一なパターンで設けた部品。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の部品であって、前記凹部は、下側から延在し、第1角度で先細形状となる第1部分と、前記第1角度よりも大きい第2角度で前記第1部分から延在する第2部分とを備える部品。
【請求項8】
請求項7に記載の部品であって、前記第1角度は、5°〜20°である部品。
【請求項9】
請求項8に記載の部品であって、前記第1角度は、5°〜15°である部品。
【請求項10】
請求項9に記載の部品であって、前記第1角度は、8°〜12°である部品。
【請求項11】
請求項10に記載の部品であって、前記第1角度は、約10°である部品。
【請求項12】
請求項7〜11のいずれかに記載の部品であって、前記第2角度は、30〜60°である部品。
【請求項13】
請求項12に記載の部品であって、前記第2角度は、35〜50°である部品。
【請求項14】
請求項13に記載の部品であって、前記第2角度は、40〜50°である部品。
【請求項15】
請求項14に記載の部品であって、前記第2角度は、43〜47°である部品。
【請求項16】
請求項15に記載の部品であって、前記第2角度は、約44.35°である部品。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれかに記載の部品であって、前記凹部は、タイルの深度の60〜95%だけ延在する部品。
【請求項18】
請求項17に記載の部品であって、前記凹部は、タイルの深度の70〜90%だけ延在する部品。
【請求項19】
請求項18に記載の部品であって、前記凹部は、タイルの深度の80〜90%だけ延在する部品。
【請求項20】
請求項19に記載の部品であって、前記凹部は、タイルの深度の85〜90%だけ延在する部品。
【請求項21】
請求項20に記載の部品であって、前記凹部は、タイルの深度の約88.2%だけ延在する部品。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれかに記載の部品であって、前記タイルの厚みは、50〜150mmである部品。
【請求項23】
請求項22に記載の部品であって、前記タイルの厚みは、50〜100mmである部品。
【請求項24】
請求項23に記載の部品であって、前記タイルの厚みは、70〜80mmである部品。
【請求項25】
請求項24に記載の部品であって、前記タイルの厚みは、約75mmである部品。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれかに記載の部品であって、前記凹部は、平面視において、少なくとも全体的に四角形である部品。
【請求項27】
請求項7に従属する場合の請求項26に記載の部品であって、第2先細部は、平面視において、少なくとも全体的に四角形である部品。
【請求項28】
請求項7に従属する場合の請求項7または請求項8〜27のいずれかに記載の部品であって、前記第2先細部は、第1先細部に対して軸方向にオフセットされた部品。
【請求項29】
請求項28に記載の部品であって、前記第2先細部は、軸方向に約45°だけオフセットされた部品。
【請求項30】
請求項1〜29のいずれかに記載の部品であって、前記支持部品の上面上に構造体を設けることにより、グリップを強化した部品。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれかに記載の部品であって、接続された隣接する支持部品を保持するための複数の係止構造を設けた部品。
【請求項32】
請求項31に記載の部品であって、前記係止構造は、係止および解除状態の間を選択的に切替可能となるよう構成された部品。
【請求項33】
請求項32に記載の部品であって、前記係止構造は、係止状態に切り替わる際に、隣接する支持部品を押圧するよう構成された部品。
【請求項34】
請求項32または33に記載の部品であって、前記係止構造は、支持部品上に回転部材を有し、隣接する支持部品上の雌ユニットと回転して係合可能となる1つ以上の雄ユニットを含む部品。
【請求項35】
請求項33に従属する場合の請求項34に記載の部品であって、前記雌ユニットは、カム面を備えることで、雄ユニット上の回転部材がカム面と係合し、回転するとき、これにより各支持部品を押圧する部品。
【請求項36】
請求項34または35に記載の部品であって、前記回転部材は、回転部材から延在する柄付きのヘッドと、前記ヘッドから離間した前記柄の端部から延在するクロスバーとを備える部品。
【請求項37】
請求項36に記載の部品であって、前記ヘッド上に、ツールによって係合可能な構造体を設けることにより、各支持部品に対する回転部材の回転を可能とした部品。
【請求項38】
請求項36または37に記載の部品であって、前記雌ユニットは、細長い開口部を含み、並列に整列するとき、前記回転部材のクロスバーは、前記細長い開口部を通じて通過可能となり、前記細長い開口部を通過した後に並列な整列から回転するとき、前記クロスバーは前記雌ユニットのカム面に対して係合する部品。
【請求項39】
請求項34〜38のいずれかに記載の部品であって、前記雄ユニットは、プラスチック材料から製造される部品。
【請求項40】
請求項39に記載の部品であって、前記雄ユニットは、ナイロンから製造される部品。
【請求項41】
請求項40または41に記載の部品であって、前記雄ユニットは、内部金属補強材を含む部品。
【請求項42】
請求項34〜41のいずれかに記載の部品であって、前記雌ユニットは、プラスチック材料から製造される部品。
【請求項43】
請求項42に記載の部品であって、前記雌ユニットは、ナイロンから製造される部品。
【請求項44】
請求項1〜43のいずれかに記載の部品であって、前記支持部品は、平面視において、少なくとも全体的に長方形である部品。
【請求項45】
請求項44に記載の部品であって、前記支持部品は、一対の長辺および一対の短辺を有する部品。
【請求項46】
請求項45に記載の部品であって、前記支持部品の長辺は、前記短辺よりも30〜70%だけ長い部品。
【請求項47】
請求項46に記載の部品であって、前記支持部品の長辺は、前記短辺よりも約50%だけ長い部品。
【請求項48】
請求項1〜47のいずれかに記載の部品であって、前記支持部品の側面の一方に沿って延在する主フランジを設けた部品。
【請求項49】
請求項48に記載の部品であって、前記主フランジに対応する、前記支持部品の対向側面に沿って延在する主凹部を設けた部品。
【請求項50】
請求項49に記載の部品であって、前記隣接する部品が少なくとも全体的に、相互に同一平面上に延在するように、前記凹部は、隣接する支持部品上の主フランジを受容するように寸法決めされた部品。
【請求項51】
請求項45に従属する場合の請求項49または50に記載の部品であって、前記主フランジおよび凹部は、前記支持部品の一対の長辺上に設けられた部品。
【請求項52】
請求項34に従属する場合の請求項49〜51のいずれかに記載の部品であって、前記雄ユニットを前記主フランジ上に設け、前記雌ユニットを前記主凹部上に設けた部品。
【請求項53】
請求項51または52に記載の部品であって、前記支持部品の他方の側面上に、小フランジおよび各凹部を設けた部品。
【請求項54】
請求項53に記載の部品であって、前記小フランジおよび小凹部上または前記小フランジおよび小凹部に隣接して、構造体を設けることにより、隣接する支持部品を取り付け可能とする部品。
【請求項55】
請求項54に記載の部品であって、前記小フランジおよび小凹部上または前記小フランジおよび小凹部に隣接して設けられた前記構造体は、凹部を備える部品。
【請求項56】
請求項55に記載の部品であって、前記小フランジおよび小凹部上または前記小フランジおよび小凹部に隣接して設けられた前記構造体における凹部を通じて、1つ以上の開口部を設けた部品。
【請求項57】
請求項1〜56のいずれかに記載の部品であって、前記支持部品上に吊り具を設けた
部品。
【請求項58】
請求項57に記載の部品であって、前記吊り具は、前記支持部品における開口部に取り付け可能な構造体を備える部品。
【請求項59】
請求項57または58に記載の部品であって、前記支持部品の隣接する角部に前記吊り具を設けた部品。
【請求項60】
請求項57〜59のいずれかに記載の部品であって、前記吊り具は、金属から製造される部品。
【請求項61】
接続された、請求項1〜60のいずれかに記載の複数の支持部材を備える仮設道路。
【請求項62】
添付図面を参照して、実質的に前述した支持部品。
【請求項63】
添付図面を参照して、実質的に前述した仮設道路。
【請求項64】
請求項1〜63のいずれかに記載の発明の範囲内であるか、または、それと同一の発明に関連するか否かに関わらず、本明細書に記載の任意の新規の主題または新規の主題を含む組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持部品、特に、仮設道路を形成するために同様の部品に接続可能な支持部品と、そのような部品から設立される道路に関する。
【背景技術】
【0002】
仮設道路は、多様な状況において必要とされるものである。例えば、仮設道路は、建設プロジェクトにおいて必要とされ、特に、後続の建設において重荷重用道路へのアクセスが不要である、風車等の大きな物品を設置する際に必要とされる。従って、仮設道路により、従来の常設道路の建設または他のアクセス手段の構築を不要とすることができる。
【0003】
既に、多数の仮設道路が提案されてきた。金属システムが使用されてきたが、これらは、多くの場合、保安手段を搭載する必要があるか、または、スクラップ価値による金属製道路の潜在的な盗難を避けるための固定具を必要とする。プラスチック材料を使用する構成も提案されてきたが、これらは、多くの場合、極度に重く、および/または浸水しやすく、一旦濡れると、物品が非常に重くなり得ることを意味する。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によると、仮設道路を形成するために、同様の部品に接続可能な支持部品を提供する。この支持部品は、使用時において、下側に設けられた複数の凹部を含むことにより地面と係合し、この凹部は、支持部品を隣接する同様の支持部品に選択的に接続するために設けられた複数の接続構造を有し、内部に向かって上方に先細形状になる。
【0005】
凹部は、支持部品の下側における表面領域の少なくとも30%超、好ましくは、40%、50%、または60%超だけ延在可能である。
【0006】
凹部は、均一のパターンで設けてもよい。
【0007】
凹部は、下側から延在し、第1角度で先細形状となる第1部分と、第1角度よりも大きい第2角度で第1部分から延在する第2部分とを備える。
【0008】
第1角度は、5°〜20°、5°〜15°、8°〜12°、約10°であり得る。第2角度は、30°〜60°、35°〜50°、40°〜50°、43°〜47°、約44.35°であり得る。
【0009】
凹部は、タイルの深度の60〜95%、70〜90%、80〜90%、85〜90%、約88.2%だけ延在し得る。
【0010】
タイルの厚みは、50〜150mm、50〜100mm、70〜80mm、約75mmであり得る。
【0011】
凹部は、平面視において、少なくとも全体的に四角形であることができる。第2先細部は、平面視において、少なくとも全体的に四角形状であり、第1先細部に対して軸方向にオフセットされてもよく、約45°だけオフセットされ得る。
【0012】
支持部品の上面上に構造体を設けて、グリップを強化することもできる。
【0013】
接続された隣接する支持部品を保持するために、複数の係止構造を設けてもよい。係止構造は、係止および解除状態の間を選択的に切替可能となるよう配置され、かつ、係止状態に切り替わる際に、隣接する支持部品を押圧するように配置され得る。
【0014】
係止構造は、支持部品上に回転部材を有し、隣接する支持部品上の雌ユニットと回転して係合可能となる1つ以上の雄ユニットを含んでもよい。雌ユニットは、カム面を備えることで、雄ユニット上の回転部材がカム面と係合し、回転するとき、これにより各支持部品を押圧することができる。
【0015】
回転部材は、回転部材から延在する柄付きのヘッドと、ヘッドから離間した柄の端部から延在するクロスバーとを備えることができる。ヘッド上に構造体を設けてもよく、この構造体は、ツールによって係合されることにより、各支持部品に対する回転部材の回転を可能とする。
【0016】
雌ユニットは、細長い開口部を含んでもよく、並列に整列するとき、回転部材のクロスバーは、この細長い開口部を通じて通過可能となり、細長い開口部を通過した後に並列な整列から回転するとき、クロスバーは雌ユニットのカム面に対して係合する。
【0017】
雄ユニットは、例えば、ナイロン等のプラスチック材料から製造されてもよく、内部金属補強材を含んでもよい。雌ユニットは、例えば、ナイロン等のプラスチック材料から製造されてもよい。
【0018】
支持部品は、平面視において、少なくとも全体的に長方形であってもよく、一対の長辺および一対の短辺を有し得る。長辺は、短辺よりも30〜70%だけ長くてもよく、約50%だけ長くてもよい。
【0019】
支持部品の側面の一方に沿って延在する主フランジを設けてもよく、また、支持部品の対向側面に沿って延在し、対応する主凹部を設けてもよい。隣接する部品が少なくとも全体的に、相互に同一平面上に延在するように、凹部は、隣接する支持部品上の主フランジを受容するように寸法決めされる。
【0020】
主フランジおよび凹部は、支持部品の一対の長辺面上に設けてもよい。
【0021】
雄ユニットを主フランジ上に設け、雌ユニットを主凹部上に設けてもよい。
【0022】
支持部品の他方の側面上に、小フランジおよび各凹部を設けてもよい。
【0023】
小フランジおよび小凹部上または小フランジおよび小凹部に隣接して、構造体を設けることにより、隣接する支持部品を取り付けることができる。構造体は、凹部を備えてもよく、該凹部を通じて1つ以上の開口部を設けてもよい。
【0024】
支持部品上に吊り具を設けてもよい。吊り具は、支持部品の開口部に取り付け可能な構造体を備えることができる。吊り具を隣接する支持部品の角部に設けてもよい。吊り構造は、金属から製造され得る。
【0025】
本発明の第2の態様によると、仮設道路を提供する。この仮設道路は、接続された、先行する21段落のいずれかに記載の複数の支持部品を備える。
【0026】
次に、本発明の一実施形態を、単なる例として、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明による支持部品の上方からの斜視図および一部詳細図である。
図2図1の部品の下方からの斜視図および一部詳細図である。
図3図1の部品の上方からの平面図である。
図4図3のA−A線に沿った断面側面図および一部詳細図である。
図5図1の部品の上方からの分解斜視図である。
図6】いずれも図1に示す2つの部品の取り付け状態を示す、上方からの斜視図である。
図7】いずれも図1に示す2つの部品の接続状態を示す側面図である。
図8】互いに接続された、図1に示す2つの部品に、第3の部品を接続した状態の平面図である。
図9】互いに接続された、図1に示す2つの部品のパーツの上方からの斜視図である。
図10】互いに接続された、図1に示す2つの部品のパーツの次の段階における上方からの斜視図である。
図11】互いに接続された、図1に示す2つの部品のパーツの更に次の段階における上方からの斜視図である。
図12図10に示す部分の底面図であって、図10に示す段階に対応するものである。
図13図11に示す部分の底面図であって、図11に示す段階に対応するものである。
図14図9に示すパーツの1つの分解図である。
図15図1の部品における一部分の下側からの斜視図である。
図16図1の部品におけるより小さい部分の下側からの説明図である。
図17図1の部品における特徴の下側からの説明図である。
図18図17の特徴の断面側面図である。
図19図17の特徴の側面図である。
図20図17の特徴の上方からの斜視図である。
図21図17の特徴の下側からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図面は支持ユニット10を示し、このユニットは、仮設道路を形成するために同様のユニットと接続可能である。ユニット10は、高密度のポリエチレン等のプラスチック材料等の任意の好適な材料から製造され得る。
【0029】
支持ユニットは、全体的に、長方形であり、この実施例においては、3mの一対の長辺12と、2mの短辺14とを有する。グリップを強化するため、支持ユニット10に複数の突出部あるいは他の構造体を設けた、または仕上げ加工を施した上側支持面16を設けてもよい。後述するように、支持ユニット10の下面20上に、上方に延在し、先細形状である複数の凹部18を設ける。
【0030】
長辺12の一方は、その長さに沿って延在するフランジ26を有し、長辺12の他方は、凹部28を備える。隣接する支持ユニット10が実質的に同一平面上になるよう、凹部28は、隣接する同様のユニット10上のフランジ26を受容する大きさである。
【0031】
フランジ26上に設けられた5つの雄ユニット32と、凹部28上に対応する5つの雌ユニット34とを有する5つの係止構造30を長辺12に沿って設ける。それぞれが雌ユニット34を受容するように、凹部28に5つの離間した開口部36を設ける。雌ユニット34は、開口部36にスライド嵌合する円形立ち上がり部30を有する正方形の基部38を有する。基部38の各角部付近に開口部42を設けることにより、ネジ等によって、凹部28の下側に取り付け可能となる。円形部分42は、より幅広の中央部分46を有し、直径方向に延在する開口部44を有する。斜面48により、下方に面する弓状カム面50を提供する。
【0032】
図14に最も良く示されるように、雄ユニット32は、適切なツールによって係合可能な六角形の立ち上がり突出部54を有するヘッド部52を備える。図14に示すように、金属補強材56をヘッド部52に埋め込み、この補強材56は、平面状ヘッド58から延在し、かつヘッド部52から下方に延在する軸60を有するヘッド部52において全体的に配置された平面状ヘッド58を備える。
【0033】
図14に示すように、ヘッド部52の下側には、小凹部64および大凹部66を有するスプライン加工された立ち上がり円形構造体62を設ける。雄ユニット32は、スプライン加工された円形構造体72を備える中央円形部分70を有する第2部分68も含み、このスプライン加工された円形構造体72は、スプライン加工された構造体62に対面しており、かつ、凹部66,68にそれぞれ係合可能である小突出部74および大突出部76によって、スプライン加工された構造体62と係合可能である。
【0034】
構造体72を通る中央開口部78を設け、この中央開口部78を通じて軸60は延在可能となる。軸60の少なくとも先端部はねじ状であり、雄ユニットをねじ状軸60に係合するナット82によって保持することによって、部分70の下側に係合可能なワッシャ80を軸60上にフィットさせることができる。
【0035】
第2部分68は、中央円形部分70の反対側面上に半径方向に延在する横片84も備える。プロファイルされた金属補強材86を、軸60を受容するための孔部を有する横片84に亘って延在する第2部分68内に設ける。
【0036】
フランジ26に5つの円形凹部88を、開口部36と対応する位置に設ける。各凹部88に中央小孔部90を設ける。構造体62,72および孔部90を貫通する軸60によって、雄ユニット32を各凹部88に位置するヘッド部52とフィットさせることができる。
【0037】
小フランジ92および対応する凹部94をそれぞれ短辺14に沿って設ける。3つの細長い凹部96を小フランジ92に隣接する上側支持面16に設け、3つの対応する細長い凹部98を各小凹部94に隣接する上側支持面16に設ける。凹部96,98は、長辺12に平行に延在する。フランジ92の頂部に亘って延在する凹部96は、凹部94に隣接して延在する凹部98よりも長い。
【0038】
凹部98に1つの取付孔部100を設ける一方で、フランジ92に亘って延在する凹部96には2つの取付孔部100を設ける。孔部100の直下に捕捉ナット101を設けてもよい。凹部96,98にスライド嵌合し、不要時には全体的に凹部96に位置付けることができる複数のストラップ102を設ける。非使用時において、ストラップ102に、凹部96における孔部100の位置に対応する間隔を有する一対の孔部104を設ける。隣接するユニット10を接続するため、孔部104を凹部96における外部取付孔部100および凹部98における取付孔部100に亘って配置することができる。ストラップ102を保持するため、ボルト(図示せず)を設ける。
【0039】
支持ユニットの各角部に隣接して、プロファイルされた開口部106を設ける。各開口部106は、より幅広の部分および更に狭い先端部に繋がる比較的狭い入口を備える。プロファイルされた開口部106は、金属製吊り部材108を受容することができ、この金属製吊り部材108は、開口部106に、線手段を接続可能な開口部106のより幅広の部分に亘って延在する横片110と共に配置されるようにプロファイルされる。
【0040】
図示するように、支持ユニット10の下側に複数の凹部18を設ける。凹部18は、全体的に四角形状であり、10°の角度で、47.63mmだけ延在し、内部に向かって上方に先細形状となる第1部分112を有する。第2先細部114は、第1部分112から延在する。第2部分114も四角形の断面からなるが、第1位置に対して45°だけ回転される。第2部分114は、更に18.52mmだけ44.35°で先細形状となる。これらの寸法は、厚さ75mmのユニット10におけるものである。
【0041】
使用時においては、雌ユニット34と係合する各雄ユニット32によって隣接する支持ユニット10を取り付けることができる。最初に係合される際、隣接するユニット10との間で遊嵌するが、これは、隣接するユニット10を正確に整列させることが不可能である不均一な地面上においては特に重要となり得る。
【0042】
続いて、横片84がカム面50に対して徐々に係合することにより、2つの支持ユニット10が近接するように、雄ユニット32を回転することによって、係止構造30を閉口位置まで移動することができる。カム面50の端部に対してリップを設けてもよく、横片84がカム面50を通過する際に、リップにより係止構造30を係止状態に保持することができる。
【0043】
支持ユニット10の長辺12に沿って取り付けられた支持ユニット10により、必要な幅を有する仮設道路を提供することができる。しかしながら、より幅広の道路または特定の配置を提供するには、側面に更なる支持ユニット10を取り付ける必要がある。この実施例においては、各小凹部94に係合する各小フランジ92と共に、隣接する支持ユニット10に亘って延在して取り付けられ、かつ、各凹部96,98に係合するストラップ102によって、支持ユニット10を保持することができる。
【0044】
即ち、本明細書には、仮設道路を形成するための支持ユニットと、そのような支持ユニットから形成される仮設道路とについて記載する。凹部18は、土台となる地面上に良好なグリップを付与するが、凹部18は先細形状であるため、地面に一定の程度だけ沈下した後、凹部18への更なる物質の侵入を防ぐことにより、支持ユニット10を周囲の地面に対して必要とされる位置に、必要とされる高さで保持することができる。
【0045】
上述したように、係止構造は、比較的緩い状態で相互接続してから完全に締結することができるという事実は、不均一な地面上でさえも、隣接する支持ユニット10を容易に相互接続可能とすることを意味する。吊り部材108により、ユニット10は機械的に移動可能となるか、または、吊り部材と係合する適切なツールを使用して取扱い可能となる。
【0046】
本発明の範囲から逸脱することなく、多様な修正を加え得ることを理解されよう。例えば、異なる係止構造を設けてもよく、上述したストラップ以外の構造も使用可能である。支持ユニットの下側の凹部は、異なる形状であってもよい。支持ユニットは、異なるサイズであってもよい。
【0047】
上記の明細書において、特に重要と思われる、本発明における特徴に注意を引くよう努めたが、特に強調しているか否かに関わらず、出願人は、前述した、および/または添付図面に示した、任意の特許となり得る特徴または特徴の組み合わせの保護を請求していることを理解すべきである。
図1
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図20
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【手続補正書】
【提出日】2017年4月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下側面、第1対の側面、第2対の側面および複数の接続構造を有する支持ユニットを備える支持部品であって、
前記第1対の側面は、第1側面および第2側面を備え、前記第1側面および第2側面は、前記支持ユニット上に相互に対向して配置され、前記第2対の側面は、第3側面および第4側面を備え、前記第3側面および第4側面は、前記支持ユニット上に相互に対向して配置され、前記複数の接続構造は、前記第1側面、第2側面、第3側面および第4側面のうち少なくとも1つに配置され、
前記下側面は、複数の凹部を備えると共に地面と係合可能であり、前記複数の凹部は、前記支持ユニットの内部に向かって上方に先細形状となる支持部品。
【請求項2】
請求項1に記載の支持部品であって、前記複数の凹部は、それぞれ、第1部分および第2部分を備え、前記第1部分は、第1角度で前記下側面から延在し、前記第2部分は、第2角度で前記第1部分から延在し、前記第2角度は前記第1角度よりも大きい支持部品。
【請求項3】
請求項2に記載の支持部品であって、前記第2部分は、前記第1部分に対して軸方向にオフセットされた支持部品。
【請求項4】
請求項に記載の支持部品であって、前記複数の凹部は、平面視において略四角形である支持部品。
【請求項5】
請求項に記載の支持部品であって、前記複数の凹部は、ぞれぞれ、閉口された頂面を有する支持部品。
【請求項6】
請求項に記載の支持部品であって、地面からの物質が前記複数の凹部に進入する際に、前記複数の凹部は、前記支持ユニットの地面への沈下を制限する支持部品。
【請求項7】
下側面、第1対の側面、第2対の側面および第1の複数の接続構造を有する支持ユニットを備える支持部品であって、
前記第1の複数の接続構造は、それぞれ、カム面を備え、前記下側面は、地面と係合可能な複数の凹部を備え、前記複数の凹部は、前記支持ユニットの内部に向かって上方に先細形状となり、
第2支持ユニット上の第2の複数の接続構造は、前記第1の複数の接続構造と係合して、前記支持ユニットと前記第2支持ユニットとを押圧する支持部品。
【請求項8】
請求項7に記載の支持部品であって、前記複数の凹部は、それぞれ、第1部分および第2部分を備え、前記第1部分は、第1角度で前記下側面から延在し、前記第2部分は、第2角度で前記第1部分から延在し、前記第2角度は前記第1角度よりも大きい支持部品。
【請求項9】
請求項に記載の支持部品であって、前記複数の凹部は、ぞれぞれ、閉口された頂面を有する支持部品。
【請求項10】
請求項に記載の支持部品であって、地面からの物質が前記複数の凹部に進入する際に、前記複数の凹部は、前記支持ユニットの地面への沈下を制限する支持部品。
【請求項11】
請求項に記載の支持部品であって、前記第1の複数の接続構造は、前記支持ユニットのうち少なくとも1つの側面に沿って配置される支持部品。
【請求項12】
請求項に記載の支持部品であって、各前記第2の複数の接続構造は、各前記第1の複数の接続構造に対して回転することにより、前記第1の複数の接続構造を前記第2の複数の接続構造に接続可能となる支持部品。
【請求項13】
請求項に記載の支持部品であって、前記第2の複数の接続構造は、前記第1の複数の接続構造内に挿入可能である支持部品。
【請求項14】
請求項に記載の支持部品であって、各前記第1の複数の接続構造は、直径方向に延在する開口部を備え、各前記第2の複数の接続構造の一部は、前記直径方向に延在する開口部内に挿入可能である支持部品。
【請求項15】
地面と係合可能であり、前記支持部品の内部に向かって上方に先細形状となる複数の凹部を備える下側面と、
それぞれがカム面を備える第1の複数の接続構造を備える第1対の対向側面であって、第2支持部品上の第2の複数の接続構造は、前記第1の複数の接続構造と係合して、前記支持部品と前記第2支持部品とを押圧する第1対の対向側面と、
捕捉ナットを収める少なくとも1つの取付孔部を設けた少なくとも1つの凹部を備える第2対の対向側面と、
を備える支持部品。
【請求項16】
請求項15に記載の支持部品であって、前記複数の凹部は、ぞれぞれ、閉口された頂面を有する支持部品。
【請求項17】
請求項15に記載の支持部品であって、地面からの物質が前記複数の凹部に進入する際に、前記複数の凹部は、前記支持部品の地面への沈下を制限する支持部品。
【請求項18】
請求項15に記載の支持部品であって、前記少なくとも1つの凹部に、更に、少なくとも1つのストラップを備える支持部品。
【請求項19】
請求項18に記載の支持部品であって、前記少なくとも1つのストラップは、前記少なくとも1つの凹部における前記少なくとも1つの取付孔部と整列された少なくとも1つの孔部を備える支持部品。
【請求項20】
請求項18に記載の支持部品であって、前記少なくとも1つのストラップは、前記第2支持部品の凹部に接続可能である支持部品。
【国際調査報告】