(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
【氏名又は名称】ザ プロボースト,フェローズ,ファンデーション スカラーズ,アンド ジ アザー メンバーズ オブ ボード,オブ ザ カレッジ オブ ザ ホーリー アンド アンディバイデッド トリニティ オブ クイーン エリザベス ニア ダブリン
、X、mおよびnが本明細書に定義されている式(I)の化合物またはその薬学的に許容される誘導体、(式I);そのような化合物を調製するための方法;そのような化合物を含む医薬組成物;ならびに、医薬における、そのような化合物の使用。
NOD1受容体またはNOD1およびNOD2受容体のアゴニズムが有益である状態の治療における使用のための、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
炎症性および/自己免疫疾患を有する患者の治療における使用のための、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
【発明を実施するための形態】
【0024】
第1の態様では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩
【0025】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニルもしくはC
2〜C
20アルキニルであり、それらの基のそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノ、C
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されており、またはR
1は、(C
1〜C
20アルキル)−W−(C
2〜C
20アルケニル)−であり、ここで、Wは、−O−、−S−、−NH−、−C(O)−、もしくは−S(O)
2−であり、またはR
1は、基(II)
−Z−R
6 (II)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
6は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルであり、そのそれぞれが、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0026】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、ヒドロキシルにより任意選択で置換されているC
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20アルケニル、C
1〜C
20アルキニルであり、そのそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノもしくはC
1〜C
4アルコキシにより任意選択で置換されていてもよく;もしくはR
9は、基(IV)
−Z−R
10 (IV)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
10は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルから選択される基であり;そのそれぞれが、ヒドロキシ、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;
・R
2およびR
3は、水素であるか、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロ環基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
・R
4は、水素、ヒドロキシル、アミノ、−COOR
11、または−CONR
11R
12であり、ここで、R
11およびR
12は、水素であるか、水素、またはヒドロキシルもしくはアミノ基で任意選択で置換されているC
1〜C
20アルキルから独立に選択され;
・R
5は、ヒドロキシ、ヒドロキシルにより任意選択で置換されているアミノ、−O−C
1〜C
20アルキル、−NH−C
1〜C
20アルキルであり、またはR
5は、式(V)の基
【0027】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
〇 R
13aおよびR
13bは、水素であるか、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、もしくはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロ環基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
〇 R
4aは、水素、ヒドロキシル、アミノ、−COOR
11、もしくは−CONR
11R
12であり、ここで、R
11およびR
12は、水素であるか、水素、もしくはヒドロキシルもしくはアミノ基で任意選択で置換されているC
1〜C
20アルキルから独立に選択され;
・mは、1から3までの整数であり;
・nは、0から2までの整数であり;
・Xは、硫黄、酸素、または−NH−であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、Xが硫黄である場合、mおよびnは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R
4は、−COOHまたは−CONH2であり、R
5は、ヒドロキシであり、R
1は、ドデカノイル基ではない]を対象とする。
【0028】
代替の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩
【0029】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニルもしくはC
2〜C
20アルキニルであり、それらの基のそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノ、C
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されており、またはR
1は、(C
1〜C
20アルキル)−W−(C
2〜C
20アルケニル)−であり、ここで、Wは、−O−、−S−、−NH−、−C(O)−、もしくは−S(O)
2−であり、またはR
1は、基(II)
−Z−R
6 (II)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
6は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルであり、そのそれぞれが、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0030】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、ヒドロキシルにより任意選択で置換されているC
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20アルケニル、C
1〜C
20アルキニルであり、そのそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノもしくはC
1〜C
4アルコキシにより任意選択で置換されていてもよく;もしくはR
9は、以下の基
−Z−R
10 (IV)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
10は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルから選択される基であり;そのそれぞれが、ヒドロキシ、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;
・R
2およびR
3は、水素であるか、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロ環基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
・R
4は、水素、ヒドロキシル、アミノ、−COOR
11、または−CONR
11R
12であり、ここで、R
11およびR
12は、水素であるか、水素、またはヒドロキシルもしくはアミノ基で任意選択で置換されているC
1〜C
20アルキルから独立に選択され;
・R
5は、ヒドロキシ、ヒドロキシルにより任意選択で置換されているアミノ、−O−C
1〜C
20アルキル、−NH−C
1〜C
20アルキルであり、またはR
5は、式(V)の基
【0031】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
〇 R
13aおよびR
13bは、水素であるか、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、もしくはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロ環基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
〇 R
4aは、水素、ヒドロキシル、アミノ、−COOR
11、もしくは−CONR
11R
12であり、ここで、R
11およびR
12は、水素であるか、水素、もしくはヒドロキシルもしくはアミノ基で任意選択で置換されているC
1〜C
20アルキルから独立に選択され;
・mは、1から3までの整数であり;
・nは、0から2までの整数であり;
・Xは、硫黄、酸素、または−NH−であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、
a)Xが硫黄である場合、mおよびnは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R
4は、−COOHまたは−CONH2であり、R
5は、ヒドロキシであり、R
1は、ドデカノイル基ではなく;
b)Xが硫黄である場合、mおよびnは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R
4は、−COOHであり、R
5は、アミノではない]を提供する。
【0032】
さらに代替の実施形態では、本発明は、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩
【0033】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニルもしくはC
2〜C
20アルキニルであり、それらの基のそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノ、C
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されており、またはR
1は、(C
1〜C
20アルキル)−W−(C
2〜C
20アルケニル)−であり、ここで、Wは、−O−、−S−、−NH−、−C(O)−、もしくは−S(O)
2−であり、またはR
1は、基(II)
−Z−R
6 (II)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
6は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルであり、そのそれぞれが、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0034】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、ヒドロキシルにより任意選択で置換されているC
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20アルケニル、C
1〜C
20アルキニルであり、そのそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノもしくはC
1〜C
4アルコキシにより任意選択で置換されていてもよく;もしくはR
9は、以下の基
−Z−R
10 (IV)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
10は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルから選択される基であり;そのそれぞれが、ヒドロキシ、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;
・R
2およびR
3は、水素であるか、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロ環基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
・R
4は、水素、ヒドロキシル、アミノ、−COOR
11、または−CONR
11R
12であり、ここで、R
11およびR
12は、水素であるか、水素、またはヒドロキシルもしくはアミノ基で任意選択で置換されているC
1〜C
20アルキルから独立に選択され;
・R
5は、ヒドロキシ、D−アラニルまたはグリシル残基であり;
・mは、1であり;
・nは、0または1であり;
・Xは、硫黄または酸素であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、
a)Xが硫黄である場合、mおよびnは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R
4は、−COOHまたはCONH2であり、R
5は、ヒドロキシであり、R
1は、ドデカノイル基ではない]を提供する。
【0035】
またさらに代替の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩(I)
【0036】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニルもしくはC
2〜C
20アルキニルであり、それらの基のそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノ、C
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されており、またはR
1は、(C
1〜C
20アルキル)−W−(C
2〜C
20アルケニル)−であり、ここで、Wは、−O−、−S−、−NH−、−C(O)−、もしくは−S(O)
2−であり、またはR
1は、基(II)
−Z−R
6 (II)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
6は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルであり、そのそれぞれが、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0037】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、ヒドロキシルにより任意選択で置換されているC
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素、C
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20アルケニル、C
1〜C
20アルキニルであり、そのそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノもしくはC
1〜C
4アルコキシにより任意選択で置換されていてもよく;もしくはR
9は、基(IV)
−Z−R
10 (IV)
であり、ここで、Zは、−C(O)−、−C(S)−、もしくは−S(O)
2−であり、R
10は、C
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニル;C
2〜C
20アルキニル、C
3〜C
7シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルから選択される基であり;そのそれぞれが、ヒドロキシ、ハロゲン、C
1〜C
4アルキルもしくはC
1〜C
4アルコキシの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよく;
・R
2およびR
3は、水素であるか、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロ環基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
・R
4は、水素、ヒドロキシル、アミノ、−COOR
11、または−CONR
11R
12であり、ここで、R
11およびR
12は、水素であるか、水素、またはヒドロキシルもしくはアミノ基で任意選択で置換されているC
1〜C
20アルキルから独立に選択され;
・R
5は、ヒドロキシ、D−アラニルまたはグリシル残基であり;
・mは、1であり;
・nは、0または1であり;
・Xは、硫黄または酸素であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、
a)Xが硫黄である場合、mおよびnは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R
4は、−COOHまたは−CONH2であり、R
5は、ヒドロキシであり、R
1は、ドデカノイル基ではなく;
b)Xが硫黄である場合、mは、1であり、nは、0であり、R
4は、COOHであり、R
1は、水素であり、R
5は、グリシル残基ではない]を提供する。
【0038】
式(I)による化合物は、塩基性官能基を含有し、したがって、適切な酸での処理により、薬学的に許容される酸付加塩を形成することができる。
【0039】
適切な酸としては、薬学的に許容される無機酸、および薬学的に許容される有機酸が挙げられる。
【0040】
代表的な薬学的に許容される酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素塩、硝酸塩、メチル硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、フェニル酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、アクリル酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、p−アミノサリチル酸塩、グルコール酸塩、乳酸塩、ヘプタン酸塩、フタル酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、ナフトエ酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、マンデル酸塩、タンニン酸塩、ギ酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、パルミチン酸塩、オレイン酸塩、ピルビン酸塩、パモ酸塩、マロン酸塩、ラウリン酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、エストル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシレート)、エタンスルホン酸塩(エシレート)、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシレート)、p−アミノベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシレート)、およびナフタレン−2−スルホン酸塩が挙げられる。
【0041】
ある特定の実施形態では、式(I)による化合物は、酸性官能基を含有することができる。適切な薬学的に許容される塩としては、そのような酸性官能基の塩が挙げられる。
【0042】
代表的な塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩および亜鉛塩などの薬学的に許容される金属塩;ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムおよび亜鉛などの薬学的に許容される金属カチオンの炭酸塩および重炭酸塩;メチルアミン、エチルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびシクロヘキシルアミンなどの、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族ジアミンおよびヒドロキシアルキルアミンを含めた、薬学的に許容される有機一級、二級および三級アミンが挙げられる。
【0043】
適切な薬学的な塩に関する検討については、Bergeら、J.Pharm,Sci.、66、1〜19、1977;P L Gould、International Journal of Pharmaceutics、33(1986)、201〜217;およびBighleyら、Encyclopaedia of Pharmaceutical Technology、Marcel Dekker Inc、New York 1996、13巻、453〜497頁を参照されたい。
【0044】
アンモニアおよびトリフルオロ酢酸で形成されるものなどの、薬学的に許容されると考えられていない他の塩は、式(I)の化合物の調製において有用である可能性があり、本発明の範囲内に含まれる。
【0045】
本発明は、すべての可能な化学量論および非化学量論形態の、式(I)の化合物の塩を包含する。
【0046】
これらの薬学的に許容される塩は、化合物の最終的な単離および精製の間にin situで、またはその遊離酸形態もしくは遊離塩基形態の精製化合物を、それぞれ、適切な塩基もしくは酸と反応させることにより別々に調製されてもよい。
【0047】
当業者は、多くの有機化合物が、それらが反応するまたはそれらが沈殿または結晶化する溶媒と共に、複合体を形成することができることを理解するであろう。これらの複合体は、「溶媒和物」として公知である。溶媒が水である場合、その複合体は、「水和物」として公知である。
【0048】
本発明は、式(I)の化合物のすべての溶媒和物を包含する。加えて、プロドラッグも、本発明の文脈の中に含まれる。
【0049】
プロドラッグは、患者に投与されたときに、式(I)の化合物をin vivoで放出する、任意の共有結合した担体である。プロドラッグは、一般に、修飾が常用の操作によりまたはin vivoで開裂されて、親化合物が生じるように、官能基を修飾することにより調製される。例えば、プロドラッグは、プロドラッグが患者に投与されたときに、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成するように開裂する任意の基にヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基が結合している、本発明の化合物を含む。したがって、プロドラックの代表例としては、式(I)の化合物のアルコール、スルフヒドリルおよびアミン官能基の酢酸、ギ酸および安息香酸誘導体が挙げられる(それらに限定されない)。さらに、カルボン酸(−COOH)の場合において、エステル、例えば、メチルエステル、エチルエステルなどが用いられてもよい。エステルは、それ自体の能力で活性でありうる、および/またはヒトの体内で、in vivo条件下で加水分解性でありうる。適切な薬学的に許容されるin vivo加水分解性エステル基としては、ヒトの体内で容易に崩壊して、親酸またはその塩を残すものが挙げられる。
【0050】
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、少なくとも3つの非対称中心(キラル中心とも呼ぶ)を含み、したがって、個々の鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくは他の立体異性形態として、またはそれらの混合物として存在することができる。
【0051】
キラル中心、例えば、キラル炭素原子は、アルキル基などの置換基に存在することもできる。式(I)の化合物における、または本明細書に例示する任意の化学構造におけるキラル中心の立体化学が特定されていない場合、構造は、すべての個々の立体異性体およびすべてのそれらの混合物を包含するものであることを意図する。したがって、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、ラセミ混合物、鏡像異性的に富化された混合物、または鏡像異性的に純粋な個々の立体異性体として使用されてもよい。
【0053】
一実施形態では、nは、0であり、Xは、硫黄である。
【0054】
一実施形態では、nは、0であり、mは、1であり、Xは、硫黄である。
【0055】
一実施形態では、nは、1であり、Xは、硫黄である。
【0056】
一実施形態では、nおよびmは、1であり、Xは、硫黄である。
【0058】
一実施形態では、R
4は、COOHである。
【0059】
一実施形態では、nは、0であり、mは、1であり、Xは、硫黄であり、R
5は、ヒドロキシ、D−アラニルまたはグリシル残基である。
【0060】
一実施形態では、nおよびmは、1であり、Xは、硫黄であり、R
5は、ヒドロキシ、D−アラニルまたはグリシル残基である。
【0061】
一実施形態では、mは、1であり、Xは、酸素であり、R
5は、ヒドロキシル、D−アラニルまたはグリシル残基である。
【0062】
一実施形態では、本発明は、式(Ia)を有する、式(I)の化合物のサブセット、またはその薬学的に許容される塩
【0063】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素であるか、ヘプタノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基もしくは2−ヒドロキシプロパノイル基から選択されるアシル基であり、またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0064】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、C
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素であり、
・R
2およびR
3は、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロシクリル基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
・R
5は、ヒドロキシ、D−アラニルまたはグリシル残基であり;
・nは、0または1からの整数であり;
・Xは、硫黄または酸素であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、Xが硫黄である場合、mおよびnは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R
5は、ヒドロキシルであり、R
1は、ドデカノイル基ではない]を提供する。
【0065】
さらなる実施形態では、本発明は、式(Ia)を有する、式(I)の化合物のサブセット、またはその薬学的に許容される塩
【0066】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素であるか、ヘプタノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基もしくは2−ヒドロキシプロパノイル基から選択されるアシル基であり、またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0067】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、C
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素であり、
・R
2およびR
3は、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、−C(O)NH
2、−SH、−SCH
3、−NHC(=NH)NH
2もしくはヘテロシクリル基の1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基から独立に選択され;
・R
5は、ヒドロキシル、D−アラニルまたはグリシル残基であり;
・nは、0または1からの整数であり;
・Xは、硫黄または酸素であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、
a)Xが硫黄である場合、nは、1であり、R
2は、水素であり、R
3は、メチルであり、R4は、−COOHまたは−CONH2であり、R
5は、ヒドロキシであり、R
1は、ドデカノイル基ではなく;
b)Xが硫黄である場合、nは、0であり、R
4は、COOHであり、R
1は、水素であり、R
5は、グリシル残基ではない]を提供する。
【0068】
さらなる実施形態では、本発明は、式(Ib)の、式(I)の化合物のサブセット、またはその薬学的に許容される塩
【0069】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素であるか、ヘプタノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基もしくは−2−ヒドロキシプロパノイル基から選択されるアシル基であり、またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0070】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、C
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素であり、
・R
3は、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシもしくはアミノの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基であり;
・R
5は、ヒドロキシル、D−アラニルまたはグリシル残基であり;
・nは、0または1からの整数であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表す]を提供する。
【0071】
一実施形態では、本発明は、式(Ic)の、式(I)の化合物のサブセット、またはその薬学的に許容される塩
【0072】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素であるか、ヘプタノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基もしくは2−ヒドロキシプロパノイル基から選択されるアシル基であり、またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0073】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、C
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素であり、
・R
3は、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシもしくはアミノの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基であり;
・R
5は、ヒドロキシル、D−アラニルまたはグリシル残基であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、R
3がメチルである場合、R
5は、ヒドロキシであり、R
1は、ドデカノイル基ではない]を提供する。
【0074】
一実施形態では、本発明は、式(Id)の、式(I)の化合物のサブセット、またはその薬学的に許容される塩
【0075】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素であるか、ヘプタノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基もしくは−2−ヒドロキシプロパノイル基から選択されるアシル基であり、またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0076】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、C
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素であり、
・R
3は、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシもしくはアミノの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基であり;
・R
5は、ヒドロキシまたはD−アラニルまたはグリシル残基であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表す]を提供する。
【0077】
さらなる実施形態では、本発明は、式(Id)のサブセット、またはその薬学的に許容される塩
【0078】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
1は、水素であるか、ヘプタノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基もしくは2−ヒドロキシプロパノイル基から選択されるアシル基であり、またはR
1は、式(III)のムラミン酸誘導体
【0079】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
・R
7は、C
1〜C
4アルキルであり;
・R
8は、水素もしくはベンジル基であり;
・R
9は、水素であり、
・R
3は、水素、ヒドロキシにより任意選択で置換されていてもよいベンジル、またはヒドロキシ、カルボキシもしくはアミノの1つもしくは複数により任意選択で置換されていてもよいC
1〜C
6アルキル基であり;
・R
5は、ヒドロキシまたはD−アラニルまたはグリシル残基であり;
・LまたはDは、キラル炭素原子の絶対配置を表し;
ただし、R
1が水素である場合、R
5は、グリシル残基ではない]を提供する。
【0080】
本発明は、本明細書で先に言及した置換基のすべての組合せを包含するものであると理解する。
【0081】
一実施形態では、本発明の化合物としては、
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−ドデカノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン;
N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
2−(L−ロイシル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
2−(L−アロイソロイシル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
2−(L−バリル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
2−(L−フェニルアラニル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−ロイシル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アロイソロイシル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−バリル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−フェニルアラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ドデカノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン;
N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ヘプタノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ドデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ドデカノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン;
N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ヘプタノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ドデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(((R)−2−ヒドロキシプロパノイル)−L−アラニル)−D−グルタミン;
N
2−(((R)−2−(((2S,3R,4R,5S,6R)−3−アセトアミド−2−(ベンジルオキシ)−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)プロパノイル)−L−アラニル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
2−(((R)−2−(((2S,3R,4R,5S,6R)−3−アセトアミド−2−(ベンジルオキシ)−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)プロパノイル)−L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン;
N
2−(((R)−2−(((2S,3R,4R,5S,6R)−3−アセトアミド−2−(ベンジルオキシ)−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)プロパノイル)−L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン;
N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン;
N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン;またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0082】
一実施形態では、本発明の化合物としては、
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン;
N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミンまたはその薬学的に許容される塩である。
【0083】
「本発明の化合物」の範囲内には、式(I)の化合物のすべての塩、溶媒和物、水和物、プロドラッグ、放射標識誘導体、立体異性体、および特に断りがない限り、任意選択の異性体が含まれる。
【0084】
本発明はまた、天然に通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により、1つまたは複数の原子が置きかえられていること以外は、本明細書に記述する化合物と同一である、同位体標識化合物も含む。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、
3H、
11C、
14C、
18F、
123I、および
125Iなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体が挙げられる。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物は、本発明の範囲内である。本発明の同位体標識化合物、例えば、
3H、
14Cなどの放射性同位体が組み込まれている化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。三重水素化、すなわち、
3H同位体、および炭素−14、すなわち、
14C同位体は、調製の容易さおよび検出性により、特に好ましい。
11Cおよび
8F同位体は、PET(陽電子放出型断層撮影法)において特に有用であり、
125I同位体は、SPECT(単一光子放出型コンピューター断層撮影法)において特に有用であり、すべて脳撮像に有用である。さらに、重水素、すなわち、
2Hなどのより重い同位体での置換は、より高い代謝安定性、例えば、in vivo半減期の延長または必要用量の減少からもたらされる、ある種の治療的利点を与えることができ、したがって、いくつかの状況において好ましい可能性がある。
【0085】
本発明の同位体標識化合物は、概して、下記の実施例に開示する手順を実施し、次いで、容易に入手できる同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることによって調製することができる。
【0086】
定義
本明細書および添付の特許請求の範囲の全体を通して、「含む」および「含める」という単語、ならびに「含んでいる」、「含んだ」、「含めている」および「含めた」のような変形語は、包括的に解釈されるべきである。すなわち、これらの単語は、文脈が許す場合、具体的に挙げられていないその他の要素または整数の可能な包含を表すものであることを意図する。
【0087】
ペプチドは、各アミノ酸が、アミド結合−CO−NH−(ペプチド結合とも呼ばれる)によってその隣のものと連結している、アミノ酸ポリマーである。1つのペプチドに含まれるアミノ酸の数は、2〜約100個まで変動しうるが、後者は、正確に設定されていない。典型的には、ペプチド骨格の両末端は、一方の側ではアミノ基で、もう一方の側ではカルボン酸基で終わる。アミン末端は、「N終末端」と呼ばれ、カルボン酸末端は、「C終末端」と呼ばれる。
【0088】
本明細書で使用する場合、用語「塩」は、無機または有機の酸または塩基から調製される本発明による化合物の任意の塩、四級アンモニウム塩、および内部形成塩を指す。
【0089】
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される塩」は、対象化合物の所望の生物学的活性を保持し、ごくわずかな望まれない毒性学的影響を示す塩を指す。
【0090】
本明細書で使用する場合、用語「プロドラッグ」は、体内で、例えば、血中の加水分解によって、医療効果を有するその活性形態に変換される化合物を意味する。薬学的に許容されるプロドラッグは、T.HiguchiおよびV.Stella、Prodrugs as Novel Delivery Systems、Vol.14 of the A.C.S.Symposium Series、Edward B.Roche編、Bioreversible Carriers in Drug Design、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987、ならびに、D.Fleisher、S.RamonおよびH.Barbra「Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs」、Advanced Drug Delivery Reviews(1996)19(2)115〜130に記載されており、それらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0091】
本明細書で使用する場合、用語「溶媒和物」は、溶質(本発明では、式(I)の化合物またはその塩)および溶媒により形成される、可変化学量論の複合体を指す。本発明の目的のためのそのような溶媒は、溶質の生物学的活性を妨げることはできない。適切な溶媒の例としては、それらに限定されないが、水、メタノール、エタノール、および酢酸が挙げられる。一実施形態では、使用される溶媒は、薬学的に許容される溶媒である。適切な薬学的に許容される溶媒の例としては、水、エタノール、および酢酸が挙げられる。一実施形態では、使用される溶媒は、水である。
【0092】
特に指定がなければ、アミノ酸またはアミノ酸誘導体に関する、用語「残基」は、C終末端のヒドロキシルおよび/またはN終末端の1つの水素を取り除くことにより、対応するα−アミノ酸から誘導されるラジカルを意味する。例えば、Ala、Gly、Ile、Glu、Phe、Ser、Leu、Cysという用語は、それぞれ、L−アラニン、グリシン、L−イソロイシン、L−グルタミン酸、L−フェニルアラニン、L−セリン、L−ロイシン、およびL−システインの「残基」を表す。アラニルまたはグリシル残基という用語は、N終末端の水素1つを取り除くことにより、対応するα−アミノ酸から誘導されるラジカルを指す。
【0093】
アミノ酸またはアミノ酸残基に関する、用語「側鎖」は、α−アミノ酸のα−炭素原子に結合している基を意味する。例えば、グリシンについてのR基側鎖は、水素であり、アラニンについては、それは、メチルであり、バリンについては、それは、イソプロピルである。α−アミノ酸の具体的なR基または側鎖については、A.L.Lehninger’s text on Biochemistry(第4章参照)を参照する。
【0094】
用語「キラル」は、その鏡像パートナーに重ね合わせることができない性質を有する分子を指す。
【0095】
用語「キラル炭素原子」または「キラル中心」は、4つの異なる置換基を有する炭素原子である。
【0096】
ランチオニン(VI)は、構造において
*として示されている2つのキラル中心を有し、3種のジアステレオ異性体、すなわち、2種のトレオ(LLおよびDD)ならびに1種のメソ(DLまたはLD)で存在することができる。
【0097】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」(基としてまたは基の一部として使用される場合の)は、特に指定がなければ、指定数の炭素原子を含む直鎖または分枝状の炭化水素鎖を指す。
【0099】
例えば、「C
1〜C
20アルキル」は、少なくとも1個、多くて20個の炭素を含む、先に定義したアルキル基を指す。そのようなアルキル基の例としては、それらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、もしくはtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドセシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、およびエイコシルが挙げられる。
【0100】
例えば、「C
1〜C
4アルキル」は、少なくとも1個、多くて4個の炭素原子を含む、先に定義したアルキル基を指す。そのようなアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、もしくはtert−ブチル、ペンチル、またはヘキシルが挙げられる。
【0101】
用語「C
1〜C
6アルキル」は、少なくとも1個、多くて6個の炭素原子を含む、先に定義したアルキル基を指す。そのようなアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルが挙げられる。
【0102】
用語「アルケニル」および「アルキニル」は、長さおよび可能な置換が上記のアルキルに類似しているが、それぞれ、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を含む、不飽和脂肪族基を指す。
【0103】
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」は、−F、−Cl、−Br、または−Iを意味し、用語「チオール」は、−SHを意味し、用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、−OHを意味し、用語「スルホニル」は、−SO
2を意味する。
【0104】
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」は、指定数の炭素原子を有する飽和炭化水素環を指す。シクロアルキル基は、単環式環系である。例えば、C
3〜C
7シクロアルキルは、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。適切なC
3〜C
7シクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル、シクロヘプチルが挙げられる。
【0105】
用語「アルキルアミノ」は、アミノ(−NH−)が結合しているアルキル基を指し、したがって、C
1〜C
4アルキルアミノは、−NH−C
1〜C
4アルキルで表される。C
1〜C
4アルキルアミノの例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、またはtert−ブチルアミノが挙げられる。
【0106】
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシ」は、「アルキル」が、先に定義したものである、−O−アルキル基を指す。C
1〜C
4アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert−ブトキシなどが挙げられる。
【0107】
アシル基という用語は、R
10が、式(I)で定義した意味を有する、R
10C(O)−を指す。
【0108】
用語「ヘテロ環」または「ヘテロ環基」は、環構造体が1〜4個のヘテロ原子を含む、単環または縮合環でありうる4〜10員環構造体を指す。ヘテロ環基としては、ピロリジン、オキソラン、チオラン、イミダゾール、オキサゾール、ピぺリジン、ピペラジン、モルホリン、またはインドリルが挙げられる。
【0109】
本明細書で使用する用語「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外の任意の元素の原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、リン、およびセレニウムである。
【0110】
アミノまたはアミンという用語は、−NH2基を指す。
【0111】
カルボキシまたはカルボキシルという用語は、−COOH基を指す。
【0112】
ヒドロキシまたはヒドロキシルという用語は、−OH基を指す。
【0113】
本明細書で使用する用語「保護基」は、反応性を有する可能性がある官能基を望ましくない化学転換から保護する、一時的な置換基を意味する。そのような保護基の例としては、それぞれ、カルボン酸のエステル、アミンのカルバミルが挙げられる。保護基化学の分野は、検討されている(Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis、第2版;Wiley:New York、1991)。
【0114】
本明細書で使用する場合、用語「ハロ」は、ハロゲンラジカル、すなわち、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを指す。
【0115】
本明細書で使用する場合、用語「治療」は、状態の予防、特定の状態の改善または安定化、状態の症状の軽減または除去、状態の進行の遅延または除去、および以前罹患した患者または対象における状態の再発の予防または遅延を指す。
【0116】
本明細書で使用する場合、用語「治療有効量」は、動物またはヒトの体内において、所望の生体応答を引き出す、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の量を指す。
【0117】
本明細書で使用する場合、用語「対象」は、動物またはヒトの体を指す。
【0118】
本明細書で使用する用語「Dアミノ酸」または「D」および「Lアミノ酸」または「L」は、平面偏光の回転の特定の方向ではなく、アミノ酸の絶対配置を指す。本明細書での用い方は、当業者による標準の用い方と一致している。
【0119】
したがって、「D」または「L」は、右旋性および左旋性形態のグリセルアルデヒドの絶対配置の割り当てに基づいた絶対配置を指す。
【0120】
式(I〜Id)において、「D」または「L」は、キラル炭素原子の絶対配置を指す。したがって、例えば、式(I)において、「D」または「L」は、式(I)において
*として示されている炭素原子の絶対配置に関する。
【0121】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
におけるキラル中心の「L」または「D」絶対配置表記は、式(Ie)
【0124】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
に示す、カーン、インゴールドおよびプレローグ順位則に従った(S)および(R)絶対配置表記に対応する。
【0125】
用語「固体支持体」、「固相」、および「樹脂」は、本発明においては区別なく、有機化学で、特に、マトリックスポリマーとリンカーとを含むペプチド合成で通常に使用されている支持体を指す。
【0126】
固体支持体は、ゼラチン樹脂またはマクロポーラス樹脂などのベースマトリックス、例えば、ポリスチレンと、開裂後に所与の官能性をもたらすように設計された「リンカー」と呼ばれるアンカーとを含む。固体支持体の名称は、厳密には、リンカーおよびマトリックスの名称を指す。
【0127】
有利には、ベースの支持体は、ポリスチレン支持体、ポリアミド支持体、ポリエチレングリコール支持体、ポリアクリル系支持体、複合支持体、およびそれらのコポリマーの中から選択され、前記支持体は、ビーズの形態、フィルムコーティング支持体、例えば、リングもしくはランタンの形態、プラグの形態、または非架橋の可溶性支持体の形態をとることができる。
【0128】
より有利には、ベースの支持体は、ポリスチレン(PS)を有するマトリックスを有している、またはポリアミド(PL)もしくはポリエチレングリコール(PEG)を有するマトリックスを有している、ゼラチン樹脂またはマクロポーラス樹脂、あるいはポリエチレングリコール−ポリスチレン(PEG−PS)またはポリエチレングリコール−ジメチルアクリルアミド(PEGA)の複合支持体から選択される。
【0129】
有利には、固体支持体は、酸不安定性の樹脂を含む群において選択される。リンカーの中では、TFA不安定性のリンカーが、コンビナトリアルライブラリーの生成に特に有用である。実際、開裂および開裂後の方法を使用することにより、後処理は簡単であり、真空遠心分離機または不活性ガスバブリングを使用して並行して行える、TFAの簡単な蒸発のみを必要とすることが多い。
【0130】
本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の調製のための方法も提供する。
【0131】
したがって、式(I)の化合物は、有機合成の分野において、特に、下記の合成スキームにある程度記述しているペプチド合成において公知の方法によって調製されてもよい。
【0132】
この方法は、固相合成または液相合成などの、当分野で周知の任意の手順によるペプチド結合の形成を含む。
【0133】
溶液におけるペプチド結合形成のために最もよく用いられる方法は、氷冷却下または室温での、好ましくは、アシル化触媒、例えば、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ピリジン、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、N−ヒドロキシスクシンイミドなどの存在下での、エーテル、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、DMF、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリジノン(NMP)などの溶媒中の、N,N’−ジクロロヘキシルカルボジイミド(DCC)もしくは1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)、すなわち、水溶性カルボジイミド、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム−ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,2,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−ベンゾチアゾール−1−イル−テトラメチルテトラフルオロボレート(TBTU)、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボジイミド、または任意の他のカップリング剤を含む。
【0134】
好ましくは、カップリング反応は、NMM(N−メチルイミダゾール)またはDIEA(ジイソプロピルエチルアミン)のような塩基の存在下で、DCMおよび/またはDMFなどの有機溶媒中で、PyBOPまたはHATUを用いることによって行われる。
【0135】
PyBOPまたはHATUは、もっぱらカルボン酸塩(R−COO−)と反応し、PyBOPまたはHATUとカルボン酸(R−COOH)との混合物は、安定したままである。この手順は、別個の中和ステップの必要性をなくし、時間を節約し、ジケトピペラジン形成を最小限に抑える。カルボン酸、アミン塩、および酸性のヒドロキシベンゾトリアゾールまたは7−アザベンゾトリアゾールを中和するためには、3当量の塩基(DIEAまたはNMM)が必要である。
【0136】
PyBOPまたはHATUを使用する場合、反応混合物は、速いカップリングを確実にするために、ほぼ塩基性pHに保たれなければならない。そのような条件下で、カップリング速度は、非常に速いので、ラセミ化は、ウレタン保護アミノ酸カップリングを使用してごくわずかであり、セグメントカップリングにおいて、かなり少ない。酸および「オニウム」塩(PyBOPまたはHATU)の過剰量は、溶液合成において、通常1.1モル当量である。固相において、1.5〜3当量の過剰量がよく使用される。副生成物は、水およびDCMに可溶であり、そのことは、水もしくはジエチルエーテルによる沈殿による、生成物の精製(溶液合成において)、またはフラッシュクロマトグラフィーによる精製を可能にする。
【0137】
この反応は、好ましくは、氷冷却下または周囲温度で、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなどの溶媒中で行われ、不活性ガスの存在下での反応は、通常、無水条件で行われる。
【0138】
式(I)の化合物の合成において、アミノ基および/またはカルボキシ基を保護することが、多くの反応において必要であろう、または少なくとも望まれるであろう。ジ、トリ、テトラまたはペンタペプチド合成のために選択される合成経路は、再生されたアミノまたはカルボキシ基でのさらなる反応を可能にするために、前記保護基の一方もしくは他方または両方の除去が必要となりうる;すなわち、使用される保護基は可逆的であり、ほとんどの場合、互いに独立に除去可能である。加えて、所与のアミノ基のための保護基の選択は、反応スキーム全体における前記アミノ基の役割に依存する。様々なレベルの易変性、すなわち、除去容易性を有するアミノ保護基が使用されることとなる。同じことが、カルボキシ保護基にも当てはまる。そのような基は、当分野で公知であり、Bodanskyら、「Peptide Synthesis」、第2版、John Wiley&Sons、N.Y.(1976)による検討に注目されたい。
【0139】
通常のアミノ保護基の例としては、ビニル、アリル、t−ブトキシカルボニル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、2−ニトロベンジルオキシルカルボニル、ホルミル、ベンゾイル、アセチル、エチルカルボニル、クロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メチルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニルシリル、t−ブチル−ジメチルシリル、メチルジフェニルシリル、2,4−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジル、4−(メトキシメチルオキシ)フェニル、ビス−(4−メトキシフェニル)メチル、t−ブトキシカルボニルメチル、アリオキシカルボニルメチル、メトキシメチル、メチルチオメチル、メトキシエトキシメチル、[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルまたは2−(メチルチオメトキシ)エトキシカルボニルが挙げられる。一般に、酸性条件下または触媒水素化分解で容易に除去されるアミノ保護基、例えば、t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、およびトリフェニルメチルが好ましい。
【0140】
カルボン酸の機能をブロックまたは保護するために、本発明において用いることができる通常のカルボキシ保護基は、当業者に周知されており、好ましくは、前記基は、分子の残存部分のいかなる明らかな破壊ももたらさない方法、例えば、化学的または酵素的加水分解、穏やかな条件下での化学還元剤による処理、紫外線による照射、または触媒的水素化によって、所望の場合、除去することができる。そのような容易に除去できるカルボキシ保護基の例としては、C
1〜C
6アルキル、ジフェニルメチル(ベンジルヒドリル)、2−ナフチルメチル、4−ピリジルメチル、フェナシル、アセトニル、2,2,2−トリクロロエチル、シリル、例えば、トリメチルシリルおよびt−ブチルジメチルシリル、フェニル、環置換フェニル、例えば、4−クロロフェニル、トリル、およびt−ブチルフェニル、フェニルC1〜6アルキル、環置換フェニルC1〜6アルキル、例えば、ベンジル、4−メトキシベンジル、4−ニトロベンジル(p−ニトロベンジル)、2−ニトロベンジル(o−ニトロベンジル)、およびトリフェニルメチル(トリチル)、メトキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキシメチル、C
1〜C
6アルカノイルオキシC
1〜C
6アルキル、例えば、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ビニルおよびアリルなどのC
2〜C
6アルケニルなどの部分が挙げられる。特に有利なカルボキシ保護基は、ベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、4−メトキシベンジル、アリル、置換アリル、t−ブチル、またはジフェニルメチル(DMP)である。
【0141】
当業者に周知の他の適切なアミノおよびカルボキシ保護基は、参照により本明細書に組み込まれている「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、Theodora W.Greene(John Wiley&Sons、1999)に見出すことができる。
【0142】
所望のペプチドの合成後、それは、脱保護反応にかけられ、固体ペプチド合成の場合には、固体支持体から切り離される。そのようなペプチド切断反応は、Boc法については、フッ化水素またはトリフルオロメタンスルホン酸を用いて、Fmoc法については、TFAを用いて行うことができる。
【0143】
ペプチド鎖の段階的構築の間に使用される、および遊離ペプチドを得るための、すべての官能基の最終的な脱ブロックのために使用される脱保護方法は、合成戦略によって決定される。本発明において、適切な直交アミン保護基は、選択されてもよく、脱保護は、その基の加水分解に適している条件を使用して、その基に影響をもたらすことができる。
【0144】
例えば、保護基は、酸、塩基、および水素化分解によって除去することができる。トリチル、ジメトキシトリチル、アセタール、およびt−ブチルジメチルシリルなどの基は、酸不安定性であり、水素化分解により除去できるCbz基および塩基不安定性のFmoc基で保護された、アミノ基の存在下で、カルボキシおよびヒドロキシ反応性部分を保護するために使用されてもよい。カルボン酸およびヒドロキシ反応性部分は、t−ブチルカルバメートなどの酸不安定性基で、または酸および塩基の両方に安定であるが、加水分解により除去できるカルバメートでブロックされたアミンの存在下で、限定されないが、メチル、エチルおよびアセチルなどの塩基不安定性基でブロックされてもよい。
【0145】
カルボン酸およびヒドロキシ反応性部分はまた、加水分解により除去できる保護基、例えば、ベンジル基でブロックされてもよく、一方、酸と水素結合することができるアミン基は、Fmocなどの塩基不安定性基でブロックされてもよい。カルボン酸反応性部分は、2,4−ジメトキシベンジルなどの酸化により除去できる保護基でブロックされてもよく、一方、共存するアミノ基は、フッ素不安定性シリルカルバメートでブロックされてもよい。
【0146】
アリルブロック基は、酸および塩基保護基の存在下で有用である。なぜなら、前者は、安定的であり、金属またはπ酸触媒によって、後で除去することができるからである。例えば、アリルでブロックされたカルボン酸は、酸不安定性t−ブチルカルバメート、または塩基不安定性アセテートアミン保護基の存在下で、パラジウム(O)触媒反応により脱保護することができる。保護基のさらに別の形態は、化合物または中間体が結合されうる樹脂である。残基が樹脂に結合されている限り、その官能基は、ブロックされ、反応することができない。樹脂から離れると、官能基は、反応することができる。
【0147】
最終的な脱保護について、脱保護反応プロセスのためのいくつかの選択肢を以下に示し、それらは、(a)水素分子およびパラジウム(H
2/Pd)を使用する触媒的水素化分解、または触媒移動水素化分解;(b)液体アンモニアにおける金属ナトリウムによる還元、ならびに(c)ハロゲン化酸またはハロゲン化水素酸、例えば、酢酸中の臭化水素酸(HBr/AcOH)、または液体HF、BBr
3/DCM、TFA/チオアニソールおよびスルホン酸を使用する、強酸との反応を含む。
【0148】
これらのうち、中性条件下での保護基の開裂が非常に望ましい。なぜなら、そのような手法は、
(a)ラセミ化がなく;
(b)酸に敏感なアミノ酸を無傷のままにし;
(c)酸/塩基に敏感な生物学的に活性なペプチドの合成において、特に有用であり;
(d)酸分解および塩基処理でよく観察される副反応をなくす
からである。
【0149】
2つのそのような方法、触媒的水素化(Schlatterら、1997;Rylander、1979)。
【0150】
Hydrogenation and Hydrogenolysis in Synthetic Organic Chemistry、Delft University Press、1977)におけるもの、および触媒移動水素化(KhanおよびSivanandaiah、1978;AnwerおよびSpatola、1981;AnantharamaiahおよびSivanandaiah、1977)は、ベンジルエステル保護基、ベンジルエーテル保護基およびベンジルオキシカルボニル保護基の開裂で普及している。
【0151】
唯一の制約は、パラジウム触媒が、二価の硫黄の存在に対して耐えられないことである。気体水素による水素化は、通常、高圧下(Parrの装置)で行われるが、移動水素化は、通常、周囲圧力下で行われる。移動水素化法は、水素のin situ供給源として、単純な有機分子(シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ギ酸)または無機化合物(ホスフィン酸およびその塩、ヒドラジン)を利用する。
【0152】
本明細書に示す例において、ある種の保護基および活性化基が具体的に例示されている。しかし、当業者は、他の保護基または活性化基が使用できたことを認識するであろう。特定の保護基の選択は、必要な試薬の入手可能性、「保護された」化合物の溶解性へのその影響、その除去の容易さ、その使用により影響を受けうる他の基の存在、すなわち、その選択性、またはその除去に大きく依存する。
【0153】
「S−保護基」は、Greene、「Protective Groups in Organic Synthesis」、Wiley、New York、2007 第4版 Paul Lloyd−Williams、Fernando Albericio、Ernest Giralt、「Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins」、CRC Press、1997、またはHouben−Weyl、「Methods of Organic Chemistry、Synthesis of Peptides and Peptidomimetics」、Vol E 22a、Vol E 22b、Vol E 22c、Vol E 22d.、M.Goodmann編、Georg Thieme Verlag、2002に開示されているS−保護基のような、反応性硫黄を望まれない反応に対して保護する置換基を意味する。
【0154】
「S−保護基」は、アミノ酸残基などにおける遊離メルカプト基のための保護基として、ベンジル基、Trt基、アセトアミドメチル、S−tert−ブチル、S−アセチル、S−メトキシメチルを含むことができる。
【0155】
本発明の化合物、またはその中間体の調製の間、天然に存在するまたはその他のアミノ酸にあるものを除く、化学的に活性な置換基間の交差反応を防ぐことも望まれうる、または必要でありうる。置換基は、所望の生成物または中間体を得るために、後で必要に応じて、公知の方法により除去または保持できる、標準のブロック基によって保護されてもよい。選択的な保護または脱保護も、既存の置換基の変換もしくは除去を可能にするために、または最終的な所望の生成物を得るための次の反応を可能するために必要でありうる、または望まれうる。
【0156】
適切な保護基の選択は、保護される官能基、保護基が曝露される条件、および分子に存在しうる他の官能基に依存する。
【0157】
本発明の化合物(I)は、詳細が以下の説明から明らかであろう化学合成方法によって調製することができる。
【0158】
本明細書に記述するプロセスに従って得られる粗製の化合物または中間体は、精製にかけることができる。精製は、この目的のために公知の方法のいずれか1つ、すなわち、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、電気泳動などを含む任意の従来の手法によって行われる。例えば、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を使用することができる。溶出は、タンパク質の精製によく用いられる水−アセトニトリルベースの溶媒を使用して行うことができる。
【0159】
式(I)の化合物は、以下に略述する一般的方法によって調製されてもよい。以下の説明において、基X、W、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、mおよびnは、特に断りがない限り、式(I)の化合物について先に定義した意味を有する。
【0160】
一般式(I)の化合物は、したがって、式(Ia)の化合物またはその保護された誘導体を、適切な塩化または臭化アシル、塩化スルホニルと反応させて、R
1が−Z−R
6(II)(ここで、Zは、−C(O)−または−S(O)
2−である)である式(I)の化合物を得て、その後、保護基をすべて除去することによって調製することができる。
【0161】
アシル化反応は、不活性溶媒において、有機塩基、好ましくは、三級アミン、例えば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンの存在下で、適切な酸塩化物または臭化物を用いる標準の手順を使用して行われる。
【0162】
アシル化は、標準の手順に従って、適切な酸無水物(単一のまたは混合型の)の存在下で行うことができる。無水物が、このアシル化ステップのために使用されるべきである場合、混合無水物、とりわけ、低分子量カルボン酸から得られるもの、特に、混合カルボン酸−炭酸無水物(carboxylic−carbonic anhydrate)が好ましい。
【0163】
スルホニル反応は、適切な塩化または臭化スルホニルを用いて、有機化学の標準の方法(例えば、Lieb.Ann.Chem.641頁、1990を参照されたい)に従って行われる。
【0164】
この反応は、通常、不活性有機溶媒において行われる。適切な溶媒は、脂肪族炭化水素、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、および石油エーテル、芳香族炭化水素、例えば、トルエン、o−、m−およびp−キシレン、ハロゲン化炭化水素、例えば、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム、およびクロロベンゼン、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジオキサン、アニソール、およびテトラヒドロフラン(THF)、ニトリル、例えば、アセトニトリルおよびプロピオニトリル、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、およびtert−ブチルメチルケトン、およびさらには、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ならびにジメチルアセトアミド、好ましくは、THF、MTBE、DCM、クロロホルム、アセトニトリル、トルエン、もしくはDMF、またはそれらの混合物である。
【0165】
反応は、塩基の存在下で行われる。適切な塩基は、概して、無機化合物、例えば、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化カルシウム、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物、例えば、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、および酸化マグネシウム、アルカリ金属水素化物およびアルカリ土類金属水素化物、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、および水素化カルシウム、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩、例えば、炭酸リチウム、炭酸カリウム、および炭酸カルシウム、およびさらには、アルカリ金属重炭酸塩、例えば、重炭酸ナトリウム、さらには、有機塩基、例えば、三級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、およびN−メチルピぺリジン、ピリジン、置換ピリジン、例えば、コリジン、ルチジン、および4−ジメチルアミノピリジン、およびさらには二環式アミンである。特に好ましいのは、トリエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、および炭酸カリウムである。塩基は、概して、等モル量で、過剰量で、または適切であれば溶媒として用いられる。塩基の量は、典型的には、1モルのペプチド(I)に対して0.5〜5モル当量である。
【0166】
概して、反応は、−30℃から120℃の温度、好ましくは−10℃から100℃の温度で行われる。
【0167】
R
1がC
1〜C
20アルキル、C
2〜C
20アルケニルまたはC
2〜C
20アルキニルである、一般式(I)の化合物は、式(I)の化合物またはその保護された誘導体を、適切なアルキル化剤と反応させることによって調製することができる。
【0168】
適切なアルキル化剤としては、それらに限定されないが、アルキル塩化物、臭化物、ヨウ化物、およびスルホン酸エステルが挙げられる。様々な塩基および溶媒を用いることができ、これらの塩基および溶媒は、当分野で周知である。加えて、アルキルアミノ基を有する化合物は、カルボニル化合物を用いた、アミノ基を有する化合物の還元的アルキル化によって生成されてもよい。アミノ基のアルキル化の場合、例えば、「Jikken Kagaku Koza(第20巻)Yuki Gosei 2(Organic Synthesis 2)」The Chemical Society of Japan編(第4版、Maruzen、1992、300頁)に記載されている方法などが用いられてもよい。
【0169】
R
1が式(III)のムラミン酸誘導体である式(I)の化合物は、式(IIIa)の化合物
【0170】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
・R
16は、Opにより任意選択で置換されているC
1〜C
4アルキルであり、ここで、pは、ヒドロキシル保護基であり
・R
13は、酸素保護基またはベンジル基であり;
・R
14は、酸素保護基、C
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20アルケニル、C
1〜C
20アルキニルであり、それらの基のそれぞれが、C
1〜C
4アルキルアミノまたはC
1〜C
4アルコキシにより任意選択で置換されていてもよく;
・R
15は、酸素保護基である]の活性化カルボン酸を、上記の手順に従って、R
1が水素である式(I)の化合物またはその保護された誘導体と反応させて、ペプチド結合を形成させ、適切な場合、その後、保護基をすべて除去することによって調製することができる。
【0171】
R
9がアシル基C(O)−R
10またはスルホニル基S(O)
2−R
10である式(I)の化合物は、R
9がヒドロキシルである式(I)の化合物を、適切な塩化または臭化アシルおよび塩化スルホニルと反応させて、その後、保護基をすべて除去することによって得ることができる。
【0172】
一般式(I)の化合物は、式(VIII)の化合物
【0173】
【化31】
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(式中、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、nおよびmは、式(I)で定義した意味を有し、またはそれらは、それらの保護基である)を、ペプチド結合を得るための上記の一般的方法を使用して、式(IX)の化合物
【0174】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
5およびXは、式(I)の意味を有し、またはそれらは、それらの保護基であり、P
1は、窒素保護基を表し、P
2は、カルボキシ保護基を表す)と反応させて、その後、保護基をすべて除去することによって得ることができる。
【0175】
一般式(VIII)のジペプチドは、一般式(X)の活性化誘導体
【0176】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2およびR
3は、式(I)の意味を有し、またはそれらは、それらの保護基である)を、ペプチド結合を得るための上記の一般的方法を使用して、一般式(XI)の化合物
【0177】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
4およびmは、式(I)で定義した意味を有し、またはそれらは、それらの保護基を有する基もしくは官能基(function)であり、P
3は、カルボキシ保護基である)と反応させて、その後、保護基をすべて除去することによって得ることができる。
【0178】
メソランチオニン誘導体としても公知の、Xが硫黄原子を表す式(IX)の化合物は、式(XII)の化合物
【0179】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
5は、式(I)の意味を有し、またはそれは、その保護基であり、P
4は、窒素保護基を表し、ここで、P
1およびP
4は、直交保護である)、および一般式(XIII)のD−アミノ酸誘導体
【0180】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、P
1は、窒素保護基を表し、P
2は、カルボキシ保護基を表し、Lは、適切な脱離基を表す)から調製することができる。
【0181】
メソランチオニン誘導体はまた、一般式(XIV)のD−アミノ酸
【0182】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、P
1は、窒素保護基を表し、P
2は、カルボキシ保護基を表す)、および一般式(XV)のL−アミノ酸
【0183】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、P
4は、窒素保護基を表し、ここで、P
1およびP
4は、直交保護である)からも調製することができる。
【0184】
典型的には、S−保護システイン誘導体は、任意選択でスカベンジャーの存在下で、式(XII)または(式XIV)の化合物を与えるために、アシドリシスで除去できる硫黄保護基を除去するのに十分強いが、任意のアミン保護基を除去する程には十分強くない酸に溶解される。適切なそのような酸としては、任意選択でジクロロメタンなどの共溶媒の存在下での、トリフルオロ酢酸、およびトリフルオロメタンスルホン酸などの他の強酸が挙げられ、適切なスカベンジャーとしては、芳香族エーテルおよびスルフィド、例えば、アニソールおよびチオアニソール、フェノール、例えば、クレゾール、ならびに、最も効率的には、トリエチルシランおよびトリイソプロピルシランなどのトリアルキルシランならびにポリ(メチルヒドロシロキサン)などのシランポリマーを含めたシランが挙げられ、特に適切な脱保護試薬は、ポリ(メチルヒドロシロキサン)の存在下でのトリフルオロ酢酸である。
【0185】
メソ−2,6−ジアミノ−4−オキサ−ピメリン酸(メソオキサDAP)としても公知の、Xが酸素原子を表す式(IX)の化合物は、式(XVI)のL−アジリジン誘導体
【0186】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
5は、式(I)の意味を有し、またはそれは、その保護基であり、P
4は、窒素保護基を表す)を、一般式(XVII)のD−セリン誘導体
【0187】
【化40】
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(式中、P
1は、窒素保護基を表し、P
2は、カルボキシ保護基を表し、ここで、P
1およびP
4は、直交保護である)と反応させることによって調製することができる。
【0188】
あるいは、メソオキサDAP誘導体は、一般式(XVIII)のD−アジリジン
【0189】
【化41】
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(式中、pは、窒素保護基である)から、一般式(XIX)のL−セリンまたは置換L−セリン誘導体由来の酸素求核剤
【0190】
【化42】
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(式中、P
4は、窒素保護基を表し、ここで、P
1およびP
4は、直交保護である)を用いて調製することができる。
【0191】
反応は、好都合には、非プロトン性溶媒、例えば、ジクロロメタン、トルエンにおいて、および適切なルイス酸、例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートの存在下で行われる。
【0192】
メソ−2,6−ジアミノ−4−アザ−ピメリン酸(メソアザDAP)として公知の、Xが窒素を表す式(IX)の化合物は、式(XVI)のアジリジンを、一般式(XX)のアミン求核剤誘導体
【0193】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、P
1は、窒素保護基を表し、P
2は、カルボキシ保護基を表し、ここで、P
1およびP
4は、直交保護である)と反応させることによって調製することができる。
【0194】
あるいは、保護されたメソアザDAP誘導体は、一般式(XVIII)のD−アジリジン誘導体と、一般式(XXI)のアミン求核剤誘導体
【0195】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、P
4は、窒素保護基を表し、ここで、P
1およびP
4は、直交保護である)との反応によって調製することができる。
【0196】
反応は、好都合には、非プロトン性溶媒、例えば、ジクロロエタン、トルエンにおいて、および適切なルイス酸、例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートの存在下で行われる。
【0197】
本発明の別の目的は、式(I)の固相ペプチドを製造するための方法に関する。
【0198】
固相ペプチド合成技術は、ペプチド合成に通常用いられている任意の方法に従うことができ、例えば、Nobuo Izumiyaら、「Fundamentals and Experiments for Peptide Synthesis(日本語)」Maruzen Co.,Ltd.から発行、1985に開示されている、縮合剤法、アジド法、塩化物法、酸無水物法、混合無水物法、活性エステル法、酵素法、または標準のFmocプロトコール(例えば、Carpinoら、1970、J.Am.Chem.Soc.92(19):5748〜5749;Carpinoら、1972、J.Org.Chem.37(22):3404〜3409を参照されたい)を用いることができる。
【0199】
該方法は、ペプチド結合を得るための上記の一般的方法を使用し、その後、P
1およびP
4がオルトゴナルな保護として保護基をすべて除去することによって、一般式(XXII)のアミノ酸またはペプチド
【0200】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
5およびXは、式(I)の意味を有し、またはそれらは、それらの保護基であり、P
1およびP
4は、窒素保護基を表す)を、以下の式(XXIII)の活性化固体支持体
【0201】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
【0202】
【化47】
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は、先に定義した固体支持体であり、Yは、塩化物、臭化物、ヨード化物、p−ニトロフェノレートを含む、活性化基を表す)とカップリングさせることからなる。
【0203】
カップリング反応は、氷冷却下または室温で、好ましくは、アシル化触媒、例えば、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ピリジン、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、N−ヒドロキシスクシンイミドなどの存在下で、エーテル、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、DMF、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリジノン(NMP)などの溶媒において、縮合試薬、例えば、N,N’−ジクロロヘキシルカルボジイミド(DCC)もしくは1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)、すなわち、水溶性カルボジイミド、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,2,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−ベンゾチアゾール−1−イル−テトラメチルテトラフルオロボレート(TBTU)、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボジイミド、または任意の他のカップリング剤を用いることによって行われてもよい。
【0204】
好ましくは、カップリング反応は、DCMおよび/またはDMFなどの有機溶媒において、DCC、DMAPを用いることによって行われる。
【0205】
アミン基の保護基、および固体支持体の開裂の条件は異なることを理解されたい。アミン基保護基P
4の除去に続いて、そのように得られた化合物は、式(XXIV)の化合物
【0206】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、mおよびR
4は、式(I)で定義した意味を有し、またはそれらの保護された誘導体であり、P
4は、窒素保護基を表す)と縮合することができる。
【0207】
窒素保護基P
4の除去によりそのように得られた生成物を、一般式(XXV)の活性化誘導体
【0208】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
1、R
2およびR
3は、式(I)の意味を有し、またはそれらは、それらの保護基である)と反応させて、nが1である式(I)の化合物を得ることができる。
【0209】
R
1により保護されたアミン基の除去後、そのように得られた生成物を、一般式(XXV)の活性化誘導体と反応させて、nが2である式(I)の化合物を得ることができる。
【0210】
次いで、得られた生成物は、その支持体から分離することができ、必要ならば、アミンおよびカルボキシル基の保護基は、除去することができる。
【0211】
固相合成技術により合成されたペプチドは、例えば、以下の非限定的な技術に従って、開裂および単離することができ、ペプチドは、当業者に周知の技術を使用して、樹脂から開裂することができる。例えば、1%もしくは2%トリフルオロ酢酸(TFA)のジクロロメタン(DCM)中溶液、または1%および2%のTFAのDCM中溶液の組合せを使用して、ペプチドを開裂することもできるし、10%のトリフルオロエタノール(TFE)のDCM中溶液も使用することができる。酢酸(AcOH)、塩酸(HCl)またはギ酸を使用して、ペプチドを開裂することもできる。これらの場合において、回収されたペプチドは、C末端位置のNH以外、完全に保護されている。具体的な開裂試薬、溶媒、および開裂に必要な時間は、開裂される特定のペプチドに依存することとなる。
【0212】
例えば、カーボネートのMerrifield樹脂の場合、より高い濃度の酸または強い酸性条件、例えば、HFを使用して、保護を除去することもできる。スカベンジャー、例えば、シランまたは他のスカベンジャーカクテル(特に、カチオンおよび/または酸に敏感な側鎖(もしくは基)を組み込んだペプチドについて)を使用して、いかなる副反応も防止することは、有利である。
【0213】
開裂後、開裂断片は、ペプチドを単離するために、標準の後処理手順にかけられる。典型的には、合わせた開裂断片は、真空下で濃縮され、その後、極性非プロトン性または極性非プロトン性溶媒、例えば、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタンなどにより復元され、その後、水、ジエチルエーテルまたはヘキサンなどの貧溶媒を用いて沈殿または結晶化され、真空濾過によって収集される。あるいは、生成物は、ペプチドの単離後、有機溶媒または水で粉砕されてもよい。
【0214】
医薬組成物
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、必ずというわけはないが、通常は、患者への投与前に医薬組成物として製剤化される。
【0215】
したがって、別の態様では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、1種または複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物を対象とする。
【0216】
これらの組成物は、ワクチンアジュバントとして、または抗感染免疫および抗腫瘍免疫の非特異的な刺激剤として使用することができる。
【0217】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物は、当業者に公知の技術または方法を使用して調製することができる。当分野でよく使用される方法のいくつかは、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company)に記載されている。
【0218】
ワクチンアジュバントとして使用される場合、本発明による生成物は、免疫を与えられた対象(ヒトまたは家畜)において細胞免疫反応(遅延型過敏反応)または循環もしくは局所抗体の産生を高めることが望まれる、抗原(ウイルス抗原、細菌抗原、寄生虫抗原、または他の抗原)と同時におよび同じ方法によって投与することができる。
【0219】
生成物は、抗原との混合物として、および同じ方法(筋肉内、皮下、静脈内、鼻腔内、または経口方法)によって、比較的低用量(mg程度)で投与される。必要ならば、生成物と抗原は、適切な油性賦形剤に乳化する、またはリポソームに組み込むことができる。
【0220】
前述の障害の治療に使用される本発明の化合物の用量は、通常通り、障害の重症度、患者の体重、および他の類似の因子に応じて異なることとなる。しかし、一般的指針として、適切な単位用量は、0.05〜1000mg、より適切には1.0〜500mgまたは1.0〜200mgであってもよく、そのような単位用量は、1日1回より多く、例えば、1日2回または3回投与されてもよい。
【0221】
患者の年齢および状態に応じて、投薬量を日常的に変えることが必要となる可能性があり、正確な投薬量は、結局、担当医または獣医の裁量であることが理解されるであろう。投薬量は、投与経路および選択された特定の化合物にも依存する。
【0222】
非特異的な免疫刺激剤として、本発明の化合物は、非経口方法(静脈内、皮下、または筋肉内方法)によって、または鼻腔内、経口、直腸内、もしくは適切な場合、腫瘍内方法によって、0.1〜50mg/kgの用量で投与される。
【0223】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の医薬組成物は、任意の適切な経路、例えば、吸入、経鼻、経口(頬側もしくは舌下を含む)、局所(頬側、舌下、経皮、皮膚上を含む)、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内)経路による投与のために製剤化されてもよい。
【0224】
したがって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の医薬組成物は、特定の投与経路に応じて、例えば、液剤もしくは懸濁剤(水性もしくは非水性)、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、トローチ剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏、ゲル剤、フォーム剤、または復元可能な散剤(reconstitutable powder)として製剤化されてもよい。
【0225】
そのような医薬組成物は、製薬分野で公知の任意の方法、例えば、活性成分を賦形剤と合わせることによって調製することができる。
【0226】
経口投与のための錠剤およびカプセル剤は、単位用量提示形態であってもよく、従来の賦形剤、例えば、結合剤、例えば、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガント、もしくはポリビニルピロリドン;増量剤、例えば、ラクトース、糖、トウモロコシデンプン、カルシウム、リン酸塩、ソルビトール、もしくはグリシン;錠剤用滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、もしくはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン;または許容される湿潤剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムを含んでもよい。錠剤は、通常の製薬業務で周知の方法に従ってコーティングされてもよい。
【0227】
経口用液体調製物は、例えば、水性または油性の懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤、もしくはエリキシル剤の形態であってもよく、または使用前に水もしくは他の適切なビヒクルで復元する乾燥製品として提供されてもよい。そのような液体調製物は、従来の添加剤、例えば、懸濁化剤、例えば、ソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、または食用硬化脂肪、乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレート、またはアカシア;非水性ビヒクル(食用油を含みうる)、例えば、扁桃油、油性エステル、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはエチルアルコール;保存料、例えば、ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル、またはソルビン酸、および所望の場合、従来の着香料または着色料を含んでもよい。
【0228】
局所投与のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の医薬組成物は、例えば、軟膏、クリーム剤、またはローション剤、眼用軟膏、および点眼もしくは点耳薬、含浸包帯(impregnated dressing)、ならびにエアロゾル剤として提供されてもよく、適切な従来の添加剤、例えば、保存料、薬物の浸透を助ける溶媒、軟膏およびクリーム剤における皮膚軟化剤を含んでもよい。該組成物はまた、適合可能な従来の担体、例えば、クリーム剤または軟膏の基剤、およびローション剤用のエタノールまたはオレイルアルコールを含んでもよい。そのような担体は、組成物の約1%から約98%までとして存在してもよい。より通常には、それらは、組成物の約80%までを形成する。
【0229】
非経口投与のための組成物は、懸濁剤、乳剤、または水性滅菌液剤でありうる。ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、植物油、特にオリーブ油、および注射用有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが、前記の場合において、ビヒクルとして用いられうる。これらの組成物は、補助剤、特に、湿潤剤、乳化剤、または分散剤も含みうる。
【0230】
滅菌は、いくつかの方法で、例えば、細菌フィルターを使用すること、組成物に滅菌剤を組み込むことによって、または加熱することによって行うことができる。該組成物は、適切な場合、使用時に、滅菌水に溶解できるまたは任意の他の注射用滅菌媒体に分散できる、例えば、照射により滅菌された固体組成物の形態で調製することもできる。
【0231】
鼻腔内投与のための組成物は、適切な場合、適合可能な噴射剤と合わせることができる、懸濁剤、乳剤、または水性滅菌液剤でありうる。
【0232】
直腸投与のための組成物は、活性生成物に加えて、カカオバターまたは半合成グリセリドなどの賦形剤を含有することができる坐剤である。
【0233】
非経口投与に適応する医薬組成物としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌薬、および組成物を目的の受容者の血液と等張にさせる溶質を含有しうる水性および非水性滅菌注射用液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性および非水性滅菌懸濁剤が挙げられる。該組成物は、単位用量または複数回用量容器、例えば、密封されたアンプルおよびバイアルで提供されてもよく、使用直前に、滅菌液体担体、例えば、注射用の水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存されてもよい。
【0234】
即時注射液剤および懸濁剤は、滅菌された散剤、顆粒剤、および錠剤から調製されてもよい。
【0235】
肺への局所投与のための医薬組成物としては、エアロゾル組成物および乾燥粉末組成物を挙げることができる。
【0236】
併用療法
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、組合せ調製物に使用されてもよい。例えば、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、炎症において活性がある1種または複数の化合物;癌を減少させる活性がある1種または複数の化合物と組み合わせて使用されてもよい。
【0237】
本発明の化合物と一緒に使用できる抗炎症性化合物の例としては、IL−17、IL−17R、IL−23、IL−1、TNF−アルファ、VLA4、またはJAK/STAT受容体の抗体および阻害剤が挙げられる。
【0238】
一実施形態では、本明細書において上で定義した組合せは、セクキヌマブ(AIN457)、イクセキズマブ(LY2439821)、ブロダルマブ(AMG−827)、ウステキヌマブ;カナキヌマブ、またはインフリキシマブから選択される抗体を含む。
【0239】
一実施形態では、本明細書において上で定義した組合せは、例えば、トファシチニブのような、JAK3およびJAK1の阻害剤を含む。
【0240】
さらなる実施形態では、本明細書において上で定義した組合せは、エタネルセプトなどのTNF−アルファアンタゴニストを含む。
【0241】
従来の抗腫瘍剤の投薬量は、より高い投薬量で副作用が観察される可能性があるので、できるだけ低く維持されていることが多い。
【0242】
本発明によると、NOD1および/またはNOD1の発現もしくは活性を高める薬剤と、利用可能な抗腫瘍剤との組合せは、それらの抗腫瘍剤が有効である癌のスペクトルを改善し、それらの抗腫瘍剤の必要投薬量を減少させうる。したがって、本発明は、本発明のNOD1薬剤の、1つまたは複数の抗腫瘍剤または制癌剤との併用を企図する。
【0243】
当業者が利用できる任意の抗腫瘍剤および制癌剤は、本発明のNOD1関連薬剤と共に使用することができる。しかし、いくつかの実施形態では、選択された抗腫瘍剤または制癌剤は、異なる作用機序を有するか、いくらか異なるタイプの癌または腫瘍に対して作用する。
【0244】
例えば、本発明のNOD1関連薬剤を、制癌剤または免疫活性化剤と組み合わせて、NOD1のアポトーシス促進効果を、制癌剤の抗新生物効果および/または免疫活性化剤により誘導される免疫促進性の応答と組み合わせることができる。さらに、いくつかの場合において、治療の効果を改善するために、これらの方法に加えて、放射線療法または外科的治療が行われる。
【0245】
本発明の化合物と一緒に使用できる他の化学療法剤の例としては、アルトレタミン、ブレオマイシン、ブスルファン、フォリン酸カルシウム、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クリサンタスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エトポシド、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲミシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イフォスファミド、イリノテカン、リポソマールドキソルビシン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペントスタチン、プロカルバジン、ラルチトレキセド、ストレプトゾシン、テガフール−ウラシル、テモゾロミド、チオテパ、チオグアニン(tioguanine)/チオグアニン(thioguanine)、トポテカン、トレオスルファン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、およびそれらの組合せが挙げられる。
【0246】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、1種または複数のホルモン剤と投与される。例えば、NOD1関連薬剤は、1種または複数のアンドロゲン剤、プロゲステロン剤、エストロゲン剤、または抗エストロゲン剤と投与することができる。抗エストロゲン剤は、エストロゲンに応答する細胞もしくは組織への拮抗作用を発揮することによって、または細胞表面に位置する受容体部位への接近についてエストロゲンと競合することによって働く。例えば、薬であるタモキシフェン(商品名:Nolvadex)またはArimidex(アナストロゾール)は、使用できる抗エストロゲン剤である。タモキシフェンは、乳癌の治療において使用され、また、高リスクの女性の乳癌の発生を減らすために使用されている。
【0247】
したがって、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物をさらなる治療剤と共に含む組合せを提供する。
【0248】
先に言及した組合せは、好都合には、医薬製剤の形態での使用のために提供されてもよく、したがって、上で定義した組合せを薬学的に許容される担体または賦形剤と共に含む医薬製剤は、本発明のさらなる態様を含む。そのような組合せの個々の構成成分は、別々のまたは組合せ医薬製剤で、連続的にまたは同時に投与されてもよい。
【0249】
本発明の化合物が、同じ疾患状態に対して活性のある第2の治療剤と併用される場合、各化合物の用量は、その化合物が単独で使用される場合の用量と異なってもよい。適切な用量は、当業者によって容易に理解されるであろう。
【0250】
有用性
式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、NODモジュレーター、特に、それらは、NOD1である。
【0251】
さらに、R1が式(III)のムラミン酸誘導体である式(I)のある特定の化合物は、NOD1およびNOD2のアゴニズムをもたらす。
【0252】
したがって、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、NOD1受容体またはNOD1およびNOD2受容体のアゴニズムが有益である状態の治療において有用である。
【0253】
本発明は、さらに、ヒトを含む哺乳動物において、NOD1受容体またはNOD1およびNOD2受容体のアゴニズムが有益である治療の方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む方法を提供する。
【0254】
さらなる態様では、本発明は、治療法において使用するための、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩を提供する。
【0255】
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、哺乳動物における腫瘍成長、炎症および/またはアポトーシスの治療および予防において、ならびに感染症の治療において使用されてもよい。
【0256】
またさらなる態様では、本発明は、NOD1またはNOD1およびNOD2が介在する癌疾患の治療の方法であって、それを必要とする対象に、安全かつ治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を対象とする。式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、感染症の治療において使用されてもよい。
【0257】
さらなる態様では、本発明は、感染症の治療における使用のための、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩を提供する。
【0258】
またさらなる態様では、本発明は、NOD1またはNOD1およびNOD2が介在する感染症の治療の方法であって、それを必要とする対象に、安全かつ治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を対象とする。
【0259】
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、炎症性および/または自己免疫疾患の治療において使用されてもよい。
【0260】
炎症性および/または自己免疫疾患の例としては、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および気管支炎、アレルギー疾患、例えば、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎、嚢胞性線維症、肺同種異系移植片拒絶(lung allograph rejection)、多発性硬化症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、骨関節炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス、乾癬、橋本病、膵炎、自己免疫性糖尿病、自己免疫性眼疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBS)、炎症性腸症候群(IBD)、シェーグレン症候群、視神経炎、I型糖尿病、視神経脊髄炎、重症筋無力症、ブドウ膜炎、ギラン−バレー症候群、乾癬性関節炎、グレーブス病、ならびに強膜炎が挙げられる。
【0261】
一実施形態では、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、炎症性腸疾患または多発性硬化症の治療において使用されてもよい。
【0262】
さらなる態様では、本発明は、癌および感染症、炎症性および/または自己免疫疾患の治療における使用のための、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩を提供する。
【0263】
さらなる態様では、本発明は、NOD1またはNOD1およびNOD2が介在する炎症性および/または自己免疫疾患の治療の方法であって、それを必要とする対象に、安全かつ治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を対象とする。
【0264】
実験
以下の中間体および実施例は、本発明の化合物の調製を例示する。
【0265】
以下の手順において、通常、各出発物質の後に、説明に言及する。有能な化学者への補助のためだけにこれを与えるにすぎない。出発物質は、必ずしも、言及するバッチから調製されていなくてもよい。
【0266】
特に断りがない限り、収率を、生成物が100%純粋であると仮定して計算した。
【0267】
略語
以下の略語を本文において使用する。
℃ 摂氏度
μg/mL ミリリットルあたりのマイクログラム
μL マイクロリットル
Aziz アジリジン
BF
3OEt
2 三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート
Bn ベンジル
Boc tert−ブチルオキシカルボニル
Br ブロム
C
12 ラウロイルまたはドデカノイル
C
14 ミリストイルまたはテトラデカノイル
C
7 エナント酸またはヘプタノイル
CBr
4 四臭化炭素
CD
3OD 重水素化メタノール
CDCl
3 重水素化クロロホルムのことである
d 二重線
D
2O 重水
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO−d
6 重水素化ジメチルスルホキシド
EDT 1,2−エタンジチオール
EDCIまたはEDC 1−(3−ジエチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド
ES エレクトロスプレーイオン化
Et
2O ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Fmoc フルオレニルメチルオキシカルボニル
g グラム
1H プロトン
h 時間
H
2O 水
H
2SO
4 硫酸
HATU O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N、N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩酸
HEK ヒト胎児由来腎臓細胞
Hz ヘルツ
iE−LAN D−Glu−γ−メソLANOH
Lac ラクトイルまたは2−ヒドロキシプロパノイル
meso Lan メソ−ランチオニン
m 多重線
M モル
m/z 質量電荷比
MeOH メタノール
mg ミリグラム
mg/kg キログラムあたりのミリグラム
MgSO
4 硫酸マグネシウム
MHz メガヘルツ
min 分
mL ミリリットル
mmol ミリモル
MS 質量分析法
MurNAc N−アセチルムラミン酸
Na
2SO
4 硫酸ナトリウム
NaHCO
3 炭酸水素ナトリウム
NH
4OH 水酸化アンモニウム
nm ナノメートル
NMM N−4−メチルモルホリン
NMR 核磁気共鳴
OD 光学密度
OMe メトキシ
OxaDAP (2S,6R)−2,6−ジアミノ−4−オキサ−ピメリン酸またはメソ−2,6−ジアミノ−4−オキサ−ピメリン酸
Pd/C 活性炭担持パラジウム
Phe フェニルアラニン
Pht フタルイミド
pNZ パラ−ニトロベンジルオキシカルボニル
PPh
3 トリフェニルホスフィン
ppm 百万分率
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
q 四重線
rt 室温
s 一重線
sc 皮下
SEAP 分泌型胚性アルカリホスファターゼ
Ser セリン
sl 大きな一重線
t 三重線
THF テトラヒドロフラン
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
TIPS トリイソプロピルシラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
Tr トリチル
UV 紫外線
Z ベンジルオキシカルボニル
δ 化学シフト
【0268】
本明細書では、アミノ酸を、例えば、the Handbook on Industrial Property Information and DocumentationにおけるStandard ST.25で示されている通り、標準の1文字または3文字コードを使用して示す。本出願で使用するα−アミノ酸の略語を表1に示す。
【0269】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
NMRスペクトルを、Brucker300分光計で記録した。1H(300MHz)スペクトルについて、δ値は、CDCl
3(7.26ppm)、CD
3OD(3.30ppm)、またはDMSO−d
6(2.50ppm)を基準とした。
【0271】
質量スペクトル分析を、Agilent6130 MSDというシンプルな四重極型質量分光計を使用して実施した。
【0272】
保護アミノ酸を、Novabiochem(登録商標)またはIris Biotech GMBHから購入した。市販の試薬をすべて、さらに精製することなく使用した。反応に使用したすべての溶媒を、使用前に、適切に乾燥している試薬の上で蒸留した。市販のACSグレードの溶媒(>99.0%の純度)を、さらに全く精製することなく、カラムクロマトグラフィーのために使用した。
【0273】
本明細書に開示する実施例を、Chem.Officeで入手可能なChem−Draw Ultra 11.0ソフトウェアで与えられる命名規則を使用して名付けた。
【0274】
すべての反応およびカラムクロマトグラフィーによる分画を、UV蛍光指示薬入りのガラスプレートを使用する薄層クロマトグラフィー(TLC)(普通のSiO2、Merck 60 F254)によってモニターした。以下の方法の1つまたは複数を、可視化のために使用した:蛍光クエンチングによるUV吸収;(ニンヒドリン/エタノール、またはH
2SO
4/エタノール)溶液。フラッシュクロマトグラフィーを、Merckのタイプ60、230〜400メッシュのシリカゲルを使用して実施した。イオンS3交換クロマトグラフィーを、Biorad AG50W−X8水素形樹脂を使用して実施した。
【0275】
中間体1
Fmoc−Cys(Tr)OBn
【0276】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
Fmoc−Cys(Trt)OH(5.17g、8.83mmol)を乾燥DMF(50mL)に溶解し、次いで炭酸セシウム(2.16g、6.63mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、臭化ベンジル(1.66g、9.72mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM 100%)により精製して、5.91g(8.74mmol、収率99%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.71(2H,d)、7.55(2H,d)、7.37〜7.11(25H,m)、5.10(2H,s)、4.31(3H,m)、4.16(1H,t)、2.56(2H,m)。
【0278】
【化51】
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中間体1(3g、4.44mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(17mL)に溶解し、TIPS(2.32g、14.65mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、トルエンと共蒸発させた。化合物を石油エーテルと2回すり混ぜて、1.65g(3.81mmol、収率86%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.72(2H,d)、7.55(2H,d)、7.36〜7.07(10H,m)、5.15(2H,s)4.65(1H,m)、4.37(2H,d)、4.17(1H,t)、2.96(2H,m)、1.20(1H,t)。
【0280】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
Z−D−SerOH(10.22g、42.72mmol)を乾燥DMF(100mL)に溶解し、次いで炭酸セシウム(8.35g、25.64mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、臭化ベンジル(7.67g、44.86mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー[シリカゲル、DCM/MeOH(1%)]により精製して、13.01g(39.50mmol、収率92%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.51(1H,d)、7.28(10H,m)、5.07(2H,s)、4.98(2H,s)、4.91(1H,t)、4.13(1H,m)、3.62(2H,t)。
【0281】
中間体4
Z−D−Ala(Br)OBn
【0282】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
中間体3(6.33g、19.22mmol)およびCBr
4(10.20g、30.75mmol)を、アルゴン下で乾燥DCM(180mL)に溶解し、0℃に冷却した。撹拌溶液に、PPh
3(10.08g、38.44mmol)を数回に分けて1時間以内に添加した。溶液を室温に加温し、さらに2時間撹拌した。溶媒をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3、水およびブラインで2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィーカラム(シリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル 10/1から8/2)により精製して、4.85g(12.36mmol、収率64%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.95(1H,d)、7.29(10H,m)、5.13(2H,s)、5.00(2H,s)、4.47(1H,m)、3.76〜3.62(2H,m)。
【0283】
中間体5
Fmoc−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0284】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
EtOAc(90mL)中の中間体2(2.6g、5.99mmol)およびブロモセリン誘導体4(2.47g、6.29mmol)の溶液に、NaHCO
3のpH8.5溶液(90mL)を添加し、続いてTBAHS(8.14g、23.99mmol)を添加した。混合物を室温で終夜激しく撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和NaHCO
3、水およびブラインで順次洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、2.55g(3.42mmol、収率57%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.86(2H,d)、7.63(2H,d)、7.36〜7.26(20H,m)、5.06(2H,s)、5.05(2H,s)、4.96(2H,s)、4.23〜4.14(5H,m)、2.90〜2.77(4H,m)。
【0285】
中間体6
Fmoc−Cys(Tr)OMe
【0286】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
Fmoc−Cys(Tr)OH(3.0g、5.12mmol)を乾燥DMF(20mL)に溶解し、次いで炭酸セシウム(830mg、2.55mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、次いで混合物を0℃に冷却し、ヨウ化メチル(727mg、5.12mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)で希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM 100%)により精製して、2.84g(4.74mmol、収率92%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3−d
1)δ7.72(2H,d)、7.62(2H,d)、7.43(4H,m)、7.33〜7.20(15H,m)、5.24(1H,d)4.38(3H,m)、4.24(1H,m)、3.74(3H,s)、2.68(2H,d)。
【0288】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
中間体6(1.8g、3.01mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(30mL)に溶解し、TIPS(1.57g、9.90mmol)を添加した。室温で4時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、トルエンと共蒸発させた。化合物を石油エーテル/Et
2Oの混合物(2/1)とすり混ぜ、沈殿物を濾過して、1.06g(2.96mmol、収率98%)の表題化合物を得た。NMR(CDCl
3−d
1)δ7.78(2H,d)、7.65(2H,d)、7.41〜7.30(4H,m)、5.70(1H,d)4.70(1H,m)、4.45(2H,m)、4.26(1H,t)、3.78(3H,s)、3.02(2H,d)。
【0289】
中間体8
BocD−Ala(Br)OMe
【0290】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
Boc−D−SerOMe(4.43g、20.2mmol)およびCBr
4(11.0g、33.23mmol)を、アルゴン下で乾燥DCM(100mL)に溶解し、0℃に冷却した。撹拌溶液に、PPh
3(11.0g、41.98mmol)を数回に分けて1時間以内に添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。溶媒をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3、水およびブラインで2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィーカラム(シリカゲル、石油エーテル/DCM 7/3から100%のDCM)により精製して、4.12g(14.60mmol、収率72%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.63(1H,d)、4.42(1H,m)、3.92〜3.56(2H,m)、3.68(3H,s)、1.43(9H,s)。
【0291】
中間体9
Fmoc−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0292】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
EtOAc(30mL)中の中間体7(970mg、2.71mmol)およびブロモセリン誘導体8(924mg、2.85mmol)の溶液に、NaHCO
3のpH8.5溶液(30mL)を添加し、続いてTBAHS(3.70g、10.91mmol)を添加した。混合物を室温で終夜激しく撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3、水およびブラインで順次洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、1.20g(2.00mmol、収率74%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.90(2H,d)、7.72(2H,d)、7.45〜7.31(4H,m)、4.33〜4.24(4H,m)、3.96(1H,m)、3.68(3H,s)、3.66(3H,s)、3.00〜2.68(4H,m)、1.45(9H,s)。
【0293】
中間体10
H−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0294】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
中間体9(503mg、0.84mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(15mg、0.16mmol)を滴下添加し、混合物を50℃で1時間加熱した。次いで、水(25mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から5%)により精製して、222mg(0.58mmol、収率69%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.18(1H,m)、3.63(3H,s)、3.61(3H,s)、3.53(1H,t)、2.82〜2.73(4H,m)、1.38(9H,s)。
【0295】
中間体11
H−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0296】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
中間体5(2.41g、3.23mmol)をDMF(25mL)で溶解し、ピペリジン(55mg、0.65mmol)を滴下添加し、混合物を50℃で45分間加熱した。次いで、水(25mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、1.68g(3.21mmol、収率99%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.28〜7.23(15H,m)、5.08(2H,s)、5.03(2H,s)、4.97(2H,s)、4.21(1H,m)、2.94〜2.68(4H,m)。
【0297】
中間体12
Boc−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0298】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DCM(30mL)中の中間体11(1.67g、3.2mmol)の溶液に、Boc−D−GluOBn(1.08g、3.2mmol)およびPyBOP(1.83g、3.53mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、2.70g(3.2mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.28〜7.26(20H,m)、6.67(1H,m)、5.61(1H,m)、5.36(1H,m)、5.24(2H,s)、5.13(2H,s)、5.08(2H,s)、5.05(2H,s)、4.75(1H,m)、4.52(1H,m)、4.34(1H,m)、2.88(4H,m)、2.21(2H,m)、2.19〜1.85(2H,m)、1.36(9H,s)。
【0299】
中間体13
TFA.D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0300】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
中間体12(2.70g、3.2mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(40mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から3%)により精製して、2.15g(2.51mmol、収率78%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.46(1H,d)、7.82(1H,t)、7.36〜7.23(20H,m)、5.22〜4.96(8H,m)、4.45(1H,m)、4.21(1H,m)、4.07(1H,t)、2.95〜2.86(2H,m)、2.82〜2.66(2H,m)、2.26(2H,m)、1.94(2H,m)。
【0301】
中間体14
C
12−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0302】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン雰囲気下の乾燥DCM中の中間体13(125mg、0.15mmol)の溶液に、TEA(26μL、0.19mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ラウロイル(35mg、0.16mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMg2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、87mg(0.094mmol、収率65%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.36〜7.35(20H,m)、7.13(1H,m)、6.55(1H,m)、5.88(1H,m)、5.18(6H,s)、5.14(2H,s)、4.84(1H,m)、4.73(1H,m)、4.62(1H,m)、2.99(4H,m)、2.33(5H,m)、2.00(1H,m)、1.30(18H,m)、0.92(3H,t)。
【0303】
中間体15
C
14−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0304】
【化64】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM中の化合物13(123mg、0.14mmol)の溶液に、TEA(29μL、0.21mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(39mg、0.16mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMg2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、128mg(0.13mmol、収率93%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.43(1H,d)、8.23(1H,d)、7.90(1H,d)、7.36〜7.35(20H,m)、5.14(4H,s)、5.12(2H,s)、5.06(2H,s)、4.54(1H,m)、4.29(2H,m)、4.62(1H,m)、2.96(2H,m)、2.84(2H,m)、2.24(2H,m)、2.11(2H,m)、2.00(1H,m)、1.85(1H,m)、1.47(2H,m)、1.24(20H,m)、0.86(3H,t)。
【0305】
中間体16
Boc−D−Glu(OBn)OMe
【0306】
【化65】
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Boc−D−
γGlu(OBn)OH(5.0g、14.84mmol)を乾燥DMF(50mL)に溶解し、次いで炭酸カリウム(2.32g、16.81mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、次いで混合物を0℃に冷却し、ヨウ化メチル(4.21g、29.64mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)で希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、5.12g(14.58mmol、収率98%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.38〜7.31(5H,m)、7.30(1H,d)、5.09(2H,s)、4.00(1H,m)、3.62(3H,s)、2.49(2H,m)、1.99(1H,m)、1.81(1H,m)、1.38(9H,s)。
【0307】
中間体17
TFA.D−Glu(OBn)OMe
【0308】
【化66】
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中間体16(5.1g、14.52mmol)をTFA/DCM混合物(3/1)(20mL)に溶解した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、5.19g(14.22mmol、収率98%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.45(2H,s)、7.39〜7.36(5H,m)、5.11(2H,s)、4.10(1H,m)、3.62(3H,s)、2.65(2H,m)、2.07(2H,m)。
【0309】
中間体18
C
7−D−Glu(OBn)OMe
【0310】
【化67】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(20mL)中の中間体18(1.37g、3.75mmol)の溶液に、TEA(843μL、6.00mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ヘプタノイル(613mg、4.13mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMg2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、1.13g(3.11mmol、収率83%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.19(1H,d)、7.36(5H,s)、5.09(2H,s)、4.28(1H,m)、3.61(3H,s)、2.45(2H,m)、2.08(2H,m)、2.00(1H,m)、1.85(1H,m)、1.52(2H,m)、1.25(6H,m)、0.89(3H,t)。
【0312】
【化68】
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中間体18(1.13g、3.11mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(20mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(165mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、840mg(1.13mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ12.02(1H,s)、8.16(1H,d)、4.27(1H,m)、3.17(3H,s)、2.28(2H,m)、2.11(2H,m)、1.95(1H,m)、1.75(1H,m)、1.48(2H,m)、1.25(6H,m)、0.86(3H,t)。
【0313】
中間体20
C
7−D−GluOMe−γ−Lan(Boc,OMe)OMe
【0314】
【化69】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体19(80mg、0.29mmol)の溶液に、化合物10(113mg、0.34mmol)、HATU(120mg、0.32mmol)およびNMM(88mg、0.87mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、86mg(0.14mmol、収率50%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.34(1H,d)、8.14(1H,d)、7.29(1H,d)、4.44(1H,m)、4.20(2H,m)、3.67(3H,s)、3.65(3H,s)、2.92〜2.69(4H,m)、2.27(2H,m)、2.13(2H,m)、1.94(1H,m)、1.81(1H,m)、1.50(2H,m)、1.37(9H,m)、1.28(6H,s)、0.86(3H,t)。
【0315】
中間体21
Boc−Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)Obn
【0316】
【化70】
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乾燥DCM(5mL)中の中間体13(148mg、0.17mmol)の溶液に、BocAlaOH(36mg、0.19mmol)およびPyBOP(98mg、0.19mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(15mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、134mg(0.15mmol、収率85%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.36〜7.32(20H,m)、7.18(2H,m)、5.97(1H,m)、5.61(1H,m)、5.17(4H,s)、5.13(2H,s)、5.12(2H,s)、5.05(2H,s)、4.82(1H,m)、4.62(1H,m)、4.24(1H,m)、2.99(4H,m)、2.28(2H,m)、2.15〜2.00(2H,m)、1.46(9H,s)、1.33(3H,d)。
【0317】
中間体22
TFA.Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)OBn
【0318】
【化71】
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中間体21(130mg、0.14mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(10mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から5%)により精製して、115mg(0.12mmol、収率83%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.87(1H,d)、8.47(1H,d)、8.13(1H,d)、7.90(1H,d)、7.38〜7.35(20H,m)、5.21〜5.06(8H,m)、4.52(1H,m)、4.39(1H,m)、4.30(1H,m)、3.89(1H,m)、3.00〜2.75(4H,m)、2.25(2H,m)、2.05(1H,m)、1.87(1H,m)、1.38(3H,d)。
【0319】
中間体23
Boc−Leu−D−Glu(OBn)OMe
【0320】
【化72】
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乾燥DMF(20mL)中の中間体17(800mg、2.19mmol)の溶液に、BocLeuOH(337mg、1.46mmol)およびHATU(610mg、1.60mmol)を添加し、pHをNMM(443mg、4.38mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で3時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(70mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、499mg(1.07mmol、収率73%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.20(1H,d)、7.35(5H,m)、6.80(1H,m)、5.13(2H,s)、4.27(1H,m)、4.00(1H,m)、3.67(3H,s)、2.44(2H,m)、2.00(1H,m)、1.87(1H,m)、1.59(1H,m)、1.46(11H,m)、0.87(3H,d)。
【0321】
中間体24
Boc−Ile−D−Glu(Obn)OMe
【0322】
【化73】
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乾燥DMF(20mL)中の中間体17(800mg、2.19mmol)の溶液に、BocIleOH(337mg、1.46mmol)およびHATU(610mg、1.60mmol)を添加し、pHをNMM(443mg、4.38mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で3時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(70mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、662mg(1.42mmol、収率97%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.25(1H,d)、7.35(5H,m)、6.63(1H,d)、5.11(2H,s)、4.26(1H,m)、3.83(1H,m)、3.62(3H,s)、2.43(2H,m)、2.04(1H,m)、1.87(1H,m)、1.69(1H,m)、1.24(11H,m)、0.79(6H,m)。
【0323】
中間体25
Boc−Val−D−Glu(OBn)OMe
【0324】
【化74】
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乾燥DMF(20mL)中の中間体17(800mg、2.19mmol)の溶液に、BocValOH(317mg、1.46mmol)およびHATU(610mg、1.60mmol)を添加し、pHをNMM(443mg、4.38mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で3時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(70mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、608mg(1.35mmol、収率92%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.24(1H,d)、7.38(5H,m)、6.60(1H,d)、5.08(2H,s)、4.28(1H,m)、3.79(1H,m)、3.62(3H,s)、2.44(2H,m)、1.99〜1.83(3H,m)、1.38(9H,s)、0.83(6H,m)。
【0325】
中間体26
Boc−Phe−D−Glu(OBn)OMe
【0326】
【化75】
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乾燥DMF(20mL)中の中間体17(800mg、2.19mmol)の溶液に、BocPheOH(387mg、1.46mmol)およびHATU(610mg、1.60mmol)を添加し、pHをNMM(443mg、4.38mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で3時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(70mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、704mg(1.41mmol、収率96%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.33(1H,d)、7.34(5H,m)、7.24(4H,m)、7.13(1H,m)、6.87(1H,d)、5.09(2H,s)、4.28(1H,m)、4.22(1H,m)、3.67(3H,s)、2.92(1H,m)、2.74(1H,m)、2.29(2H,m)、1.95(1H,m)、1.84(1H,m)、1.32(9H,s)。
【0327】
中間体27
Boc−Leu−D−GluOMe
【0328】
【化76】
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中間体23(150g、0.32mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(17mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、120mg(0.32mmol、収率99%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0329】
中間体28
Boc−Ile−D−GluOMe
【0330】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
中間体24(150g、0.32mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(17mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、118mg(0.31mmol、収率97%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0331】
中間体29
Boc−Val−D−GluOMe
【0332】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
中間体25(150g、0.33mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(17mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、120mg(0.33mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0333】
中間体30
Boc−Phe−D−GluOMe
【0334】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
中間体26(150g、0.30mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(17mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、120mg(0.30mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0335】
中間体31
Boc−Leu−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0336】
【化80】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体10(70mg、0.21mmol)の溶液に、中間体27(117mg、0.31mmol)、HATU(87mg、0.22mmol)を添加し、pHをNMM(63mg、0.62mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、65mg(0.09mmol、収率45%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.38(1H,d)、8.26(1H,d)、7.32(1H,d)、6.59(1H,d)、4.44(1H,m)、4.16(2H,m)、3.86(1H,m)、3.65(3H,s)、3.64(3H,s)、3.63(3H,s)、2.92〜2.74(4H,m)、2.24(2H,m)、1.94(3H,m)、1.84(18H,m)、0.82(6H,m)。
【0337】
中間体32
Boc−Ile−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0338】
【化81】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体10(70mg、0.21mmol)の溶液に、中間体28(117mg、0.31mmol)、HATU(87mg、0.22mmol)を添加し、pHをNMM(63mg、0.62mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、100mg(0.15mmol、収率70%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.38(1H,d)、8.24(1H,d)、7.33(1H,m)、6.62(1H,t)、4.45(1H,m)、4.25〜4.13(2H,m)、3.83(1H,m)、3.65(3H,s)、3.64(3H,s)、3.63(3H,s)、2.91〜2.71(4H,m)、2.34(1H,m)、2.20(1H,m)、1.94(1H,m)、1.83(1H,m)、1.65(1H,m)、1.35(18H,m)、1.10(1H,m)、0.82(6H,m)。
【0339】
中間体33
Boc−Val−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0340】
【化82】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体10(70mg、0.21mmol)の溶液に、中間体29(112mg、0.31mmol)、HATU(87mg、0.22mmol)を添加し、pHをNMM(63mg、0.62mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、65mg(0.09mmol、収率45%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.38(1H,d)、8.24(1H,d)、7.33(1H,m)、6.62(1H,t)、4.45(1H,m)、4.25〜4.13(2H,m)、3.83(1H,m)、3.65(3H,s)、3.64(3H,s)、3.63(3H,s)、2.92〜2.61(4H,m)、2.22(2H,m)、1.94(2H,m)、1.45(18H,m)、0.85(6H,m)。
【0341】
中間体34
Boc−Phe−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0342】
【化83】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体10(70mg、0.21mmol)の溶液に、中間体30(127mg、0.31mmol)、HATU(87mg、0.22mmol)を添加し、pHをNMM(63mg、0.62mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、147mg(0.20mmol、収率97%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.36(1H,m)、7.33〜7.19(5H,m)、6.87(1H,t)、4.47(1H,m)、4.28〜4.15(2H,m)、3.65(3H,s)、3.64(3H,s)、3.26(3H,s)、2.98〜2.66(4H,m)、2.32(1H,m)、2.18(1H,m)、1.98(1H,m)、1.80(1H,m)、1.45(18H,m)。
【0343】
中間体35
TFA.Leu−D−Glu(OBn)OMe
【0344】
【化84】
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中間体23(350mg、0.75mmol)をDCM(10mL)に溶解し、TFA(581μL、7.53mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。表題化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0345】
中間体36
TFA.Ile−D−Glu(OBn)OMe
【0346】
【化85】
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中間体24(500mg、1.07mmol)をDCM(10mL)に溶解し、TFA(830μL、10.76mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。表題化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0347】
中間体37
TFA.Val−D−Glu(OBn)OMe
【0348】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
中間体25(450mg、0.99mmol)をDCM(10mL)に溶解し、TFA(770μL、9.98mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。表題化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0349】
中間体38
TFA.Phe−D−Glu(OBn)OMe
【0350】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
中間体26(550mg、1.10mmol)をDCM(10mL)に溶解し、TFA(851μL、11.03mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。表題化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0351】
中間体39
C
14−Leu−D−Glu(OBn)OMe
【0352】
【化88】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体35(150mg、0.31mmol)の溶液に、TEA(132μL、0.94mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(85mg、0.34mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、175mg(0.30mmol、収率97%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.19(1H,d)、7.36(5H,s)、5.09(2H,s)、4.28(1H,m)、3.61(3H,s)、2.45(2H,m)、2.08(2H,m)、2.00(1H,m)、1.85(1H,m)、1.52(4H,m)、1.25(20H,m)、0.89(9H,m)。
【0353】
中間体40
C
14−Ile−D−Glu(OBn)OMe
【0354】
【化89】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体36(150mg、0.31mmol)の溶液に、TEA(132μL、0.94mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(85mg、0.34mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、177mg(0.31mmol、収率98%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.20(1H,d)、7.35(5H,s)、5.10(2H,s)、4.32(1H,m)、3.85(1H,m)、3.61(3H,s)、2.35(2H,m)、2.03(2H,m)、1.98(1H,m)、1.80(1H,m)、1.52(4H,m)、1.24(20H,m)、0.85(9H,m)。
【0355】
中間体41
C
14−Val−D−Glu(OBn)OMe
【0356】
【化90】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体37(150mg、0.32mmol)の溶液に、TEA(136μL、0.96mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(87mg、0.35mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMg
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、177mg(0.32mmol、収率97%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.25(1H,d)、7.36(5H,s)、5.08(2H,s)、4.25〜4.13(3H,m)、3.62(3H,s)、2.48(2H,m)、2.05(2H,m)、2.00(1H,m)、1.85(1H,m)、1.45(2H,m)、1.25(20H,m)、0.89(9H,m)。
【0357】
中間体42
C
14−Phe−D−Glu(OBn)OMe
【0358】
【化91】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体38(150mg、0.29mmol)の溶液に、TEA(123μL、0.87mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(79mg、0.32mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、167mg(0.27mmol、収率94%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.19(1H,d)、7.36(5H,s)、7.33〜7.19(5H,m)、5.10(2H,s)、4.28(1H,m)、4.28〜4.15(2H,m)、3.61(3H,s)、2.55(2H,m)、2.18(2H,m)、2.10(1H,m)、1.95(1H,m)、1.52(2H,m)、1.25(20H,m)、0.89(3H,t)。
【0359】
中間体43
C
14−Leu−D−GluOMe
【0360】
【化92】
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中間体39(170g、0.29mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(16mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、143mg(0.29mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0361】
中間体44
C
14−Ile−D−GluOMe
【0362】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
中間体40(172g、0.29mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(16mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、145mg(0.29mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0363】
中間体45
C
14−Val−D−GluOMe
【0364】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
中間体41(172g、0.30mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(16mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、144mg(0.30mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0365】
中間体46
C
14−Phe−D−GluOMe
【0366】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
中間体42(167g、0.27mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(10mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(16mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、142mg(0.27mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0367】
中間体47
C
14−Leu−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0368】
【化96】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体10(104mg、0.31mmol)の溶液に、中間体43(140mg、0.28mmol)、HATU(129mg、0.34mmol)を添加し、pHをNMM(102μL、0.92mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、116mg(0.14mmol、収率50%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.36(1H,t)、7.87(1H,d)、7.31(1H,d)、4.44(2H,m)、4.20(2H,d)、3.68(3H,s)、3.66(3H,s)、3.67(3H,s)、2.94〜2.71(2H,m)、2.17(4H,m)、2.09(1H,m)、1.93(1H,m)、1.52(13H,m)、1.26(20H,m)、0.85(9H,m)。
【0369】
中間体48
C
14−Ile−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0370】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DMF(10mL)中の中間体10(104mg、0.31mmol)の溶液に、中間体44(140mg、0.28mmol)、HATU(129mg、0.34mmol)を添加し、pHをNMM(102μL、0.92mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、115mg(0.14mmol、収率51%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.35(1H,m)、7.87(1H,d)、7.36(1H,d)、4.45(2H,m)、4.15(3H,m)、3.68(3H,s)、3.67(3H,s)、3.66(3H,s)、2.84〜2.81(2H,m)、2.16(4H,m)、2.08(1H,m)、1.98(1H,m)、1.53(13H,m)、1.26(20H,m)、0.87(9H,m)。
【0371】
中間体49
C
14−Val−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0372】
【化98】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体10(107mg、0.32mmol)の溶液に、中間体44(140mg、0.29mmol)、HATU(133mg、0.35mmol)を添加し、pHをNMM(105μL、0.95mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、97mg(0.12mmol、収率41%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.36(1H,m)、7.86(1H,d)、7.37(1H,d)、4.44(2H,m)、4.14(3H,m)、3.68(3H,s)、3.67(3H,s)、3.66(3H,s)、2.90〜2.76(2H,m)、2.10(4H,m)、1.98(1H,m)、1.85(1H,m)、1.54(13H,m)、1.26(20H,m)、0.87(9H,m)。
【0373】
中間体50
C
14−Phe−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0374】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DMF(10mL)中の中間体10(97mg、0.28mmol)の溶液に、中間体45(140mg、0.27mmol)、HATU(121mg、0.32mmol)を添加し、pHをNMM(95μL、0.86mmol)で9に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物をEtOAc(60mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、95mg(0.11mmol、収率42%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.46(1H,m)、8.36(1H,m)、7.33〜7.16(5H,m)、4.62(1H,m)、4.45(1H,m)、4.25(1H,m)、4.16(1H,m)、3.66(3H,s)、3.67(3H,s)、3.45(3,s)、3.02〜2.71(2H,m)、2.13(4H,m)、1.55(2H,m)、1.45(13H,m)、1.30(20H,m)、0.85(3H,t)。
【0375】
中間体51
Boc−D−AlaOBn
【0376】
【化100】
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Boc−D−AlaOH(5.0g、26.44mmol)を乾燥DMF(50mL)に溶解し、次いで炭酸セシウム(5.17g、15.86mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、臭化ベンジル(4.75g、27.76mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、6.97g(25.0mmol、収率94%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.28〜7.24(6H,m)、5.04(2H,q)、3.99(1H,q)、1.30(9H,s)、1.18(3H,d)。
【0377】
中間体52
TFA.D−AlaOBn
【0378】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
化合物51(6.90g、25.0mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(10mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、7.3g(25.0mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.38(2H,sl)、7.36〜7.26(5H,m)、5.17(2H,s)、4.11(1H,q)、1.34(3H,d)。
【0379】
中間体53
Fmoc−Cys(Tr)−D−AlaOBn
【0380】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DCM(50mL)中の中間体52(4.58g、15.60mmol)の溶液に、Fmoc−Cys(Tr)OH(9.15g、15.62mmol)およびPyBOP(8.94g、17.18mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(200mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、9.02g(12.09mmol、収率77%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.28(1H,d)、7.81(2H,d)、7.67(2H,d)、7.61(1H,d)、7.30(2H,m)、7.24〜7.14(23H,m)、5.00(2H,s)、4.21〜4.11(5H,m)、2.30(2H,m)、1.18(3H,d)。
【0381】
中間体54
Fmoc−Cys−D−AlaOBn
【0382】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
中間体53(4.03g、5.39mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(25mL)に溶解し、TIPS(2.82g、17.81mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、トルエンと共蒸発させた。化合物を石油エーテル/Et
2Oの混合物(2/1)とすり混ぜ、沈殿物を濾過して、2.33g(4.64mmol、収率86%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.42(1H,d)、7.82(2H,d)、7.67(2H,d)、7.49(1H,d)、7.34(2H,m)、7.28〜7.21(7H,m)、5.04(2H,s)、4.29〜4.10(5H,m)、2.62(2H,m)、2.20(1H,t)、1.23(3H,d)。
【0383】
中間体55
Fmoc−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0384】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
EtOAc(100mL)中の中間体54(3.33g、6.6mmol)および中間体4(2.73g、6.94mmol)の溶液に、NaHCO
3のpH8.5溶液(100mL)を添加し、続いてTBAHS(8.97g、26.44mmol)を添加した。混合物を室温で終夜激しく撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO
3、水およびブラインで順次洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、4.53g(5.55mmol、収率84%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.50(1H,m)、7.82(3H,m)、7.65(2H,d)、7.36〜7.21(18H,m)、5.06(2H,s)、5.03(2H,s)、4.96(2H,s)、4.25〜4.13(6H,m)、2.77(4H,m)、1.21(3H,d)。
【0385】
中間体56
H−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0386】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
中間体55(1.00g、1.22mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(20mg、0.24mmol)を滴下添加し、混合物を50℃で45分間加熱した。次いで、水(10mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、0.740g(1.22mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.27(1H,m)、7.88(1H,d)、7.32〜7.20(15H,m)、5.08(2H,s)、5.04(2H,s)、4.98(2H,s)、4.28〜4.17(2H,m)、2.70(4H,m)、1.84(2H,sl)、1.21(3H,d)。
【0387】
中間体57
Boc−D−AlaOMe
【0388】
【化106】
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Boc−D−AlaOH(10.0g、52.9mmol)を乾燥DMF(60mL)に溶解し、次いで炭酸カリウム(8.0g、58.0mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、ヨウ化メチル(6.58mL、106.0mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、混合物を真空中で濃縮し、残留物をEtOAc(100mL)に溶解した。有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、10.36g(51.0mmol、収率96%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.46(1H,d)、4.35(1H,m)、3.66(3H,s)、1.30(9H,s)、1.18(3H,d)。
【0389】
中間体58
TFA.D−AlaOMe
【0390】
【化107】
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化合物57(10.36g、51.0mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(100mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、11.0g(51.0mmol、収率99%)の化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0391】
中間体59
Fmoc−Cys(Tr)−D−AlaOMe
【0392】
【化108】
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乾燥DMF(120mL)中の中間体58(5.6g、26.0mmol)の溶液に、Fmoc−Cys(Tr)OH(10.0g、17.1mmol)およびHATU(7.10g、19.0mmol)を添加し、pHをNMM(6.98mL、68.3mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物を真空中で濃縮し、残留物をEtOAc(200mL)に溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、6.17g(9.20mmol、収率54%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.28(1H,d)、7.74(2H,d)、7.63(2H,d)、7.41(1H,d)、7.33(19H,m)、4.21〜4.11(5H,m)、3.57(3H,s)、2.36(2H,m)、1.23(3H,d)。
【0393】
中間体60
Fmoc−Cys−D−AlaOMe
【0394】
【化109】
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中間体59(6.17g、9.20mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(200mL)に溶解し、TIPS(6.22mL、30.35mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、トルエンと共蒸発させた。化合物を石油エーテル/Et
2Oの混合物(2/1)とすり混ぜ、沈殿物を濾過して、3.42g(7.98mmol、収率87%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.48(1H,d)、7.90(2H,d)、7.74(2H,d)、7.45(1H,d)、7.40(2H,m)、7.30(2H,m)、4.32〜4.16(5H,m)、3.62(3H,s)、2.80〜2.65(2H,m)、2.27(1H,t)、1.27(3H,d)。
【0395】
中間体61
Fmoc−mesoLAN(Boc,OMe)−D−AlaOM
【0396】
【化110】
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EtOAc(100mL)中の中間体60(3.42g、7.98mmol)および中間体8(2.5g、8.80mmol)の溶液に、NaHCO
3のpH8.5溶液(100mL)を添加し、続いてTBAHS(11.0g、32.0mmol)を添加した。混合物を室温で終夜激しく撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO
3、水およびブラインで順次洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、3.3g(5.20mmol、収率66%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.12(1H,d)、7.90(2H,d)、7.75(2H,d)、7.60(1H,d)、7.42(2H,m)、7.30(2H,m)、4.31〜4.22(6H,m)、2.81(4H,m)、1.37(9H,s)、1.28(3H,d)。
【0397】
中間体62
H−mesoLAN(Boc,OMe)−D−AlaOMe
【0398】
【化111】
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中間体61(3.3g、5.2mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(103μL、1.04mmol)を滴下添加し、混合物を50℃で1時間加熱した。次いで、水(10mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 2から5%)により精製して、1.46g(3.57mmol、収率68%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.31(1H,d)、7.34(1H,d)、4.30(1H,m)、4.13(1H,m)、3.62(6H,s)、2.92〜2.53(4H,m)、1.90(2H,sl)、1.45(9H,s)、1.21(3H,d)。
【0399】
中間体63
Boc−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0400】
【化112】
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乾燥DCM(15mL)中の中間体56(727mg、1.22mmol)の溶液に、Boc−D−GluOBn(411mg、1.22mmol)およびPyBOP(700mg、1.34mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(50mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、769mg(0.84mmol、収率69%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.50(1H,m)、8.01(1H,d)、7.77(1H,d)、7.28〜7.21(20H,m)、5.06(2H,s)、5.04(4H,s)、4.97(2H,s)、4.46(1H,m)、4.27〜4.19(2H,m)、3.96(1H,m)、2.74(4H,m)、2.17(2H,m)、1.86(1H,m)、1.71(1H,m)、1.29(9H,s)、1.19(3H,d)。
【0401】
中間体64
TFA.D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0402】
【化113】
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中間体63(765mg、0.83mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(40mL)に溶解した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、777mg(0.83mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.57(1H,m)、8.33(2H,sl)、8.15(1H,m)、7.79,(1H,m)、7.41〜7.08(20H,m)、5.23〜4.97(8H,m)、4.48(1H,m)、4.15(2H,m)、3.96(1H,m)、2.66(4H,m)、2.27(2H,m)、1.97(2H,m)、1.20(3H,d)。
【0403】
中間体65
C
7−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0404】
【化114】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体64(75mg、0.08mmol)の溶液に、TEA(17μL、0.12mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(1mL)中の塩化ヘプタノイル(13μL、0.08mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、71mg(0.07mmol、収率94%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.51(1H,d)、8.25(1H,d)、8.11(1H,d)、7.85(1H,d)、7.28〜7.22(20H,m)、5.06(2H,s)、5.03(4H,s)、4.97(2H,s)、4.44(1H,m)、4.22(3H,m)、2.92〜2.47(4H,m)、2.15(2H,m)、2.03(2H,m)、2.00(1H,m)、1.82(1H,m)、1.39(2H,m)、1.19(10H,m)、0.78(3H,t)。
【0405】
中間体66
C
12−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0406】
【化115】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体64(93mg、0.10mmol)の溶液に、TEA(20μL、0.15mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ラウロイル(23mg、0.105mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、81mg(0.081mmol、収率81%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.48(1H,d)、8.12(1H,d)、8.05(1H,d)、7.76(1H,d)、7.28〜7.21(20H,m)、5.08(2H,s)、5.06(4H,s)、5.03(2H,s)、4.46(1H,m)、4.25(3H,m)、2.73(4H,m)、2.15(2H,m)、2.03(2H,m)、1.95(1H,m)、1.75(1H,m)、1.41(2H,m)、1.17(16H,m)、0.77(3H,t)。
【0407】
中間体67
C
14−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0408】
【化116】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体64(145mg、0.15mmol)の溶液に、TEA(33μL、0.23mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(1mL)中の塩化ミリストイル(40mg、0.16mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、121mg(0.11mmol、収率75%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.49(1H,d)、8.13(1H,d)、8.04(1H,d)、7.75(1H,d)、7.35〜7.33(20H,m)、5.06(2H,s)、5.03(4H,s)、4.97(2H,s)、4.44(1H,m)、4.20(3H,m)、2.87(1H,m)、2.74(2H,m)、2.55(1H,m)、2.25(2H,m)、2.18(2H,m)、2.13(1H,m)、1.90(1H,m)、1.80(1H,m)、1.38(2H,m)、1.19(23H,m)、0.87(3H,t)。
【0409】
中間体68
BocAla−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0410】
【化117】
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乾燥DCM(20mL)中の中間体64(595mg、0.64mmol)の溶液に、Boc−AlaOH(121mg、0.64mmol)およびPyBOP(370mg、0.71mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、537mg(0.55mmol、収率85%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.55(1H,m)、8.32(1H,d)、8.12(1H,m)、7.82(1H,d)、7.37〜7.32(20H,m)、6.82(1H,d)、5.14(2H,s)、5.10(4H,s)、5.04(2H,s)、4.47(1H,m)、4.47〜4.29(3H,m)、3.98(1H,m)、2.84(4H,m)、2.24(2H,m)、2.01(1H,m)、1.83(1H,m)、1.37(9H,s)、1.25(3H,d)、1.17(3H,d)。
【0411】
中間体69
TFA.Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0412】
【化118】
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中間体68(530mg、0.54mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(30mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から5%)により精製して、540mg(0.54mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.50(1H,m)、8.33(1H,d)、8.07(1H,m)、7.77(1H,d)、7.29〜7.23(21H,m)、5.06(4H,s)、5.03(2H,s)、4.97(2H,s)、4.47(1H,m)、4.27〜4.22(3H,m)、3.44(1H,m)、2.74(4H,m)、2.14(2H,m)、1.98(1H,m)、1.80(1H,m)、1.21〜1.12(6H,m)。
【0413】
中間体70
C
7−Ala−D−Glu(OBn)OMe
【0414】
【化119】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体17(1.6g、4.40mmol)の溶液に、C
7−AlaOH(593mg、2.94mmol)およびHATU(1.2g、3.20mmol)を添加し、pHをNMM(1.20mL、11.80mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で18時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)に溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、997mg(2.29mmol、収率78%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.25(1H,d)、8.33(1H,d)、7.90(1H,d)、7.36(5H,m)、5.09(2H,s)、4.31(2H,m)、3.62(3H,s)、2.44(2H,m)、2.10(2H,m)、2.00(1H,m)、1.85(1H,m)、1.46(2,m)、1.21〜1.16(9H,m)、0.87(3H,t)。
【0415】
中間体71
C
7−Ala−D−GluOMe
【0416】
【化120】
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中間体70(997mg、2.29mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(20mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(122mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、790mg(2.29mmol、収率100%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0417】
中間体72
C
7−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)−D−AlaOMe
【0418】
【化121】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体71(85mg、0.25mmol)の溶液に、中間体62(116mg、0.28mmol)およびHATU(100.0mg、0.27mmol)を添加し、pHをNMM(75μL、0.74mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で18時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)に溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、152mg(0.20mmol、収率84%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.50(1H,d)、8.26(1H,d)、8.09(1H,d)、7.89(1H,d)、7.25(1H,d)、4.51(1H,m)、4.29(3H,m)、4.10(1H,m)、3.65(3H,s)、3.63(3H,s)、3.62(3H,s)、2.91〜2.61(4H,m)、2.16(2H,m)、2.08(2H,m)、1.98(1H,m)、1.82(1H,m)、1.47(2H,m)、1.40(9H,s)、1.30〜1.15(12H,m)、0.83(3H,t)。
【0419】
中間体73
C
12−Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0420】
【化122】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体69(132mg、0.13mmol)の溶液に、TEA(27μL、0.19mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ラウロイル(30mg、0.14mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、127mg(0.12mmol、収率90%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.49(1H,dd)、8.25(1H,d)、8.03(1H,m)、7.79(2H,m)、7.34〜7.20(20H,m)、5.06(2H,s)、5.02(4H,s)、4.94(2H,s)、4.43(1H,m)、4.31〜4.17(4H,m)、2.74(4H,m)、2.15(2H,m)、2.02(2H,m)、1.99(1H,m)、1.75(1H,m)、1.38(2H,m)、1.21〜1.09(22H,m)、0.78(3H,t)。
【0421】
中間体74
C
14−Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−D−AlaOBn
【0422】
【化123】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体69(134mg、0.13mmol)の溶液に、TEA(28μL、0.20mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(35mg、0.14mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、140mg(0.13mmol、収率95%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.47(1H,m)、8.24(1H,d)、8.01(1H,m)、7.78(2H,m)、7.27(20H,m)、5.02(8H,m)、4.43(1H,m)、4.24(4H,m)、2.86〜2.70(4H,m)、2.15(2H,m)、2.09(2H,m)、1.99(1H,m)、1.81(1H,m)、1.38(2H,m)、1.20(37H,m)、0.76(3H,t)。
【0424】
【化124】
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Boc−GlyOH(2.0g、11.42mmol)を乾燥DMF(20mL)に溶解し、次いで炭酸セシウム(2.23g、6.85mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、次いで混合物を0℃に冷却し、臭化ベンジル(1.43mL、12.0mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(70mL)で希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、3.03g(12.0mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.29(5H,m)、7.19(1H,t)、5.05(2H,s)、3.66(2H,d)、1.30(9H,s)。
【0426】
【化125】
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Boc−GlyOH(2.0g、11.41mmol)を乾燥DMF(20mL)に溶解し、次いで炭酸カリウム(1.71g、12.31mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、次いで混合物を0℃に冷却し、ヨウ化メチル(3.24g、22.83mmol)を滴下添加した。撹拌を18時間維持した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)で希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、2.06g(10.88mmol、収率95%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.19(1H,m)、3.74(2H,d)、3.65(3H,s)、1.39(9H,s)。
【0428】
【化126】
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中間体75(3.0g、11.8mmol)をTFA/DCM混合物(1/3)(55mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、3.21g(11.5mmol、収率96%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0430】
【化127】
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中間体76(2.059g、10.88mmol)をTFA/DCM混合物(1/3)(20mL)に溶解した。室温で4時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、2.21g(10.88mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.19(1H,m)、3.74(2H,d)、3.65(3H,s)、1.39(9H,s)。
【0431】
中間体79
Fmoc−Cys(Tr)−GlyOBn
【0432】
【化128】
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乾燥DCM(30mL)中の中間体77(3.21g、11.5mmol)の溶液に、Fmoc−Cys(Tr)OH(6.73g、11.5mmol)、Py−BOP(6.58g、12.65mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(150mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、5.61g(7.65mmol、収率66%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.23(1H,t)、7.88(2H,d)、7.75(2H,d)、7.45〜7.22(23H,m)、4.99(2H,s)、4.24〜3.76(5H,m)、3.76(2H,d)、3.25(2H,s)、2.48(2H,d)。
【0433】
中間体80
Fmoc−Cys(Tr)−GlyOMe
【0434】
【化129】
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乾燥DMF(120mL)中の中間体78(2.00g、9.85mmol)の溶液に、Fmoc−Cys(Tr)OH(4.00g、6.83mmol)、HATU(2.82g、7.42mmol)およびNMM(2.76、27.32mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(150mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、3.09g(4.71mmol、収率69%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.23(1H,t)、7.88(2H,d)、7.75(2H,d)、7.45〜7.22(19H,m)、4.24(3H,m)、4.12(1H,m)、3.76(2H,d)、3.55(3H,s)、2.48(2H,d)。
【0435】
中間体81
Fmoc−Cys−GlyOBn
【0436】
【化130】
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中間体79(3.0g、4.09mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(30mL)に溶解し、TIPS(2.14g、13.51mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、トルエンと共蒸発させた。化合物を石油の混合物とすり混ぜ、沈殿物を濾過して、2.0g(4.09mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.42(1H,t)、7.82(2H,d)、7.68(2H,m)、7.53(2H,m)、7.37〜7.23(9H,m)、5.05(2H,s)、4.26〜4.08(4H,m)、3.86(2H,m)、2.71(2H,m)、2.23(1H,t)。
【0437】
中間体82
Fmoc−Cys−GlyOBn
【0438】
【化131】
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中間体80(3.09g、4.71mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(60mL)に溶解し、TIPS(2.46g、15.53mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、トルエンと共蒸発させた。化合物を石油の混合物とすり混ぜ、沈殿物を濾過して、1.79g(4.33mmol、収率92%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.53(1H,m)、7.91(2H,d)、7.76(2H,d)、7.44〜7.21(4H,m)、4.27(4H,m)、3.88(2H,d)、3.63(3H,s)、2.71(2H,m)、2.35(1H,t)。
【0439】
中間体83
Fmoc−mesoLan(Z,OBn)−GlyOBn
【0440】
【化132】
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EtOAc(60mL)中の中間体81(1.92g、3.92mmol)および中間体4(1.61g、4.12mmol)の溶液に、NaHCO
3のpH8.5溶液(60mL)を添加し、続いてTBAHS(5.32g、15.70mmol)を添加した。混合物を室温で終夜激しく撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、デカントし、次いで有機層を飽和NaHCO
3、水およびブラインで順次洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から0.5%)により精製して、2.70g(3.26mmol、収率83%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.52(1H,m)、7.82(3H,m)、7.64(3H,m)、7.36〜7.21(19H,m)、5.04(6H,m)、4.17(5H,m)、3.84(2H,d)、2.88〜2.61(4H,m)。
【0441】
中間体84
Fmoc−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0442】
【化133】
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EtOAc(60mL)中の中間体82(1.79g、4.32mmol)および中間体8(1.51g、5.2mmol)の溶液に、NaHCO
3のpH8.5溶液(60mL)を添加し、続いてTBAHS(5.93g、17.49mmol)を添加した。混合物を室温で終夜激しく撹拌した。次いで、混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、デカントし、次いで有機層を飽和NaHCO
3、水およびブラインで順次洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、2.18g(3.54mmol、収率82%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.52(1H,m)、7.90(2H,d)、7.74(2H,d)、7.45〜7.30(4H,m)、4.24(4H,m)、3.87(2H,d)、3.63(3H,s)、2.88〜2.61(4H,m)、1.37(9H,s)。
【0443】
中間体85
H−mesoLan(Z,OBn)−GlyOBn
【0444】
【化134】
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中間体83(1.00g、1.25mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(25μL、0.25mmol)を滴下添加し、混合物を50℃で30分間加熱した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 2%から5%)により精製して、560mg(0.96mmol、収率77%)の表題化合物を得た。
1HNMR(DMSO−d
6)δ8.35(1H,t)、7.80(2H,m)、7.25(15H,m)、5.04(6H,m)、4.23(1H,m)、3.84(2H,d)、3.28(1H,m)、2.89〜2.66(4H,m)、1.87(2H,sl)。
【0445】
中間体86
H−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0446】
【化135】
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中間体84(2.18g、3.54mmol)をDMF(20mL)で溶解し、ピペリジン(60mg、0.71mmol)を滴下添加し、混合物を50℃で45分間加熱した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 2%から5%)により精製して、0.857g(2.18mmol、収率61%)の表題化合物を得た。
1HNMR(DMSO−d
6)δ8.45(1H,m)、7.30(1H,d)、4.13(1H,m)、3.86(2H,d)、3.64(3H,s)、3.63(3H,s)、3.32(1H,m)、2.89〜2.60(4H,m)、1.39(9H,s)。
【0447】
中間体87
Boc−D−GluOMe
【0448】
【化136】
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中間体16(1.0g、2.85mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(20mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(30mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で3時間00分撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、720mg(2.77mmol、収率97%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.39(1H,d)、4.31(1H,m)、3.68(3H,s)、2.33(2H,m)、2.17(1H,m)、2.07(1H,m)、1.38(9H,s)。
【0449】
中間体88
C
12−D−Glu(OBn)OMe
【0450】
【化137】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(20mL)中の中間体17(1.07g、2.39mmol)の溶液に、TEA(454μL、3.23mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ラウロイル(706mg、3.23mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、744mg(1.71mmol、収率58%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.19(1H,d)、7.34(5H,s)、5.10(2H,s)、4.27(1H,m)、3.62(3H,s)、2.26(2H,t)、2.11(2H,t)、1.90(1H,m)、1.82(1H,m)、1.52(2H,m)、1.24(16H,m)、0.86(3H,t)。
【0451】
中間体89
C
14−D−Glu(OBn)OMe
【0452】
【化138】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(20mL)中の中間体17(1.03g、2.83mmol)の溶液に、TEA(438μL、3.12mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(2mL)中の塩化ミリストイル(763mg、3.12mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(50mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、892mg(1.94mmol、収率68%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.22(1H,d)、7.36(5H,s)、5.09(2H,s)、4.27(1H,m)、3.61(3H,s)、2.43(2H,t)、2.11(3H,m)、1.90(1H,m)、1.49(2H,m)、1.24(20H,m)、0.86(3H,t)。
【0453】
中間体90
C
12−D−GluOMe
【0454】
【化139】
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中間体88(721mg、1.66mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(15mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(88mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で3時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、568mg(1.65mmol、収率99%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.19(1H,d)、4.23(1H,m)、3.61(3H,s)、2.26(2H,t)、2.11(2H,t)、1.95(1H,m)、1.75(1H,m)、1.52(2H,m)、1.24(16H,m)、0.86(3H,t)。
【0455】
中間体91
C
14−D−GluOMe
【0456】
【化140】
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中間体89(860mg、1.86mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(15mL)に溶解し、炭素上10%のパラジウム(99mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で3時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、640mg(1.72mmol、収率92%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.24(1H,d)、4.27(1H,m)、3.61(3H,s)、2.43(2H,t)、2.11(3H,m)、1.90(1H,m)、1.49(2H,m)、1.24(20H,m)、0.86(3H,t)。
【0457】
中間体92
Boc−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0458】
【化141】
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乾燥DMF(5mL)中の中間体87(500mg、1.91mmol)の溶液に、中間体86(753mg、1.91mmol)、HATU(873mg、2.29mmol)およびNMM(387mg、3.83mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、985mg(1.54mmol、収率81%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.46(1H,m)、8.14(1H,m)、7.26(2H,m)、4.47(1H,m)、4.14(1H,m)、3.96(1H,m)、3.86(2H,m)、3.64(3H,s)、3.62(3H,s)、3.60(3H,s)、2.91〜2.59(4H,m)、2.27(2H,t)、1.95(1H,m)、1.79(1H,m)、1.35(18H,m)。
【0459】
中間体93
C
7−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0460】
【化142】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体86(149mg、0.38mmol)の溶液に、化合物19(90mg、0.33mmol)、HATU(140mg、0.36mmol)を添加し、pHをNMM(101μL、0.98mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(20mL)に溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 1から2%)により精製して、133mg(0.20mmol、収率62%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.41(1H,m)、8.14(1H,m)、7.26(1H,m)、4.47(1H,m)、4.25(1H,m)、4.12(1H,m)、3.84(2H,d)、3.62(6H,s)、3.61(3H,s)、2.91〜2.64(4H,m)、2.22(2H,t)、2.12(2H,t)、1.95(1H,m)、1.75(1H,m)、1.46(2H,m)、1.37(9H,m)、1.28(6H,m)、0.86(3H,t)。
【0461】
中間体94
C
12−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0462】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DMF(10mL)中の中間体86(145mg、0.37mmol)の溶液に、化合物90(110mg、0.32mmol)、HATU(130mg、0.35mmol)を添加し、pHをNMM(98μL、0.96mmol)で10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(20mL)に溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 1から2%)により精製して、185mg(0.25mmol、収率80%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.43(1H,t)、8.17(1H,m)、7.28(1H,m)、4.49(1H,m)、4.22(2H,m)、3.85(2H,d)、3.62(6H,s)、3.61(3H,s)、2.91〜2.63(4H,m)、2.22(2H,t)、2.13(2H,t)、1.96(1H,m)、1.77(1H,m)、1.49(2H,m)、1.43(9H,s)、1.27(16H,m)、0.88(3H,t)。
【0463】
中間体95
C
14−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0464】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DMF(10mL)中の中間体86(104mg、0.26mmol)の溶液に、中間体91(85.0mg、0.23mmol)、HATU(96.0mg、0.25mmol)およびNMM(70μL、0.68mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(50mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、144mg(0.19mmol、収率84%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.44(1H,m)、8.15(1H,m)、7.26(1H,m)、4.47(1H,m)、4.22(2H,m)、3.84(2H,d)、3.63(6H,s)、3.61(3H,s)、2.91〜2.62(4H,m)、2.21(2H,m)、2.10(2H,t)、1.96(1H,m)、1.80(1H,m)、1.48(2H,m)、1.37(9H,s)、1.21(20H,m)、0.86(3H,t)。
【0465】
中間体96
Boc−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−GlyOBn
【0466】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DCM(20mL)中の中間体85(547mg、0.94mmol)の溶液に、Boc−D−GluOBn(318mg、0.94mmol)およびPyBOP(540mg、1.04mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、758mg(0.84mmol、収率89%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.44(1H,m)、8.15(1H,m)、7.76(1H,m)、7.26(20H,m)、5.03(8H,m)、4.47(1H,m)、4.22(1H,m)、3.94(1H,m)、3.82(2H,d)、2.82〜2.66(4H,m)、2.16(2H,m)、1.96(1H,m)、1.80(1H,m)、1.29(9H,s)。
【0467】
中間体97
TFA.D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−GlyOBn
【0468】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
中間体96(743mg、0.82mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(10mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜ、濾過して、688mg(0.75mmol、収率91%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.52(1H,t)、8.35(2H,sl)、8.20(1H,d)、7.82(1H,t)、7.36〜7.23(20H,m)、5.22〜4.96(8H,m)、4.45(1H,m)、4.21(1H,m)、4.07(1H,t)、3.83(2H,d)、2.95〜2.86(2H,m)、2.27(2H,m)、1.98(2H,m)。
【0469】
中間体98
Boc−Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−GlyOBn
【0470】
【化147】
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乾燥DCM(20mL)中の中間体96(679mg、0.74mmol)の溶液に、Boc−AlaOH(140mg、0.74mmol)およびPyBOP(425mg、0.81mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、662mg(0.68mmol、収率91%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.60(1H,d)、8.49(1H,d)、8.10(1H,d)、7.79(1H,t)、7.28〜7.26(20H,m)、5.03(8H,m)、4.45(1H,m)、4.25(2H,m)、3.83(2H,d)、3.61(1H,m)、2.88〜2.66(4H,m)、2.16(2H,m)、2.01(1H,m)、1.80(1H,m)、1.36(9H,s)。
【0471】
中間体99
TFA.Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−GlyOBn
【0472】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
中間体98(660mg、0.68mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(15mL)に溶解した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から6.5%)により精製して、627mg(0.63mmol、収率93%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.60(1H,d)、8.49(1H,d)、8.10(1H,d)、7.79(1H,t)、7.28〜7.26(20H,m)、5.03(8H,m)、4.45(1H,m)、4.25(2H,m)、3.83(2H,d)、3.61(1H,m)、2.88〜2.66(4H,m)、2.16(2H,m)、2.01(1H,m)、1.80(1H,m)。
【0473】
中間体100
C
7−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0474】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥DMF(10mL)中の中間体86(118mg、0.30mmol)の溶液に、中間体71(90.0mg、0.26mmol)、HATU(11.0mg、0.29mmol)およびNMM(80μL、0.78mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(30mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、150mg(0.20mmol、収率80%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.44(1H,t)、8.27(1H,d)、8.14(1H,d)、7.90(1H,d)、7.26(1H,d)、4.49(1H,m)、4.34(1H,m)、4.24(1H,m)、4.12(1H,m)、3.85(2H,d)、3.62(6H,s)、3.61(3H,s)、2.91〜2.53(4H,m)、2.22(2H,t)、2.13(2H,m)、1.97(1H,m)、1.82(1H,m)、1.47(2H,m)、1.37(9H,s)、1.30(10H,m)、0.87(3H,t)。
【0475】
中間体101
C
12−Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−GlyOBn
【0476】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン雰囲気下の乾燥DCM中の中間体99(99mg、0.11mmol)の溶液に、TEA(21μL、0.15mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(1mL)中の塩化ラウロイル(22mg、0.11mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、82mg(0.07mmol、収率77%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.40(1H,d)、8.23(1H,d)、8.07(1H,d)、7.79(2H,m)、7.26(20H,m)、5.03(8H,m)、4.45(1H,m)、4.25(3H,m)、3.83(2H,d)、2.87〜2.66(4H,m)、2.16(2H,m)、2.04(2H,m)、1.99(1H,m)、1.75(1H,m)、1.41(2H,m)、1.15(18H,m)、0.77(3H,t)。
【0477】
中間体102
C
14−Ala−D−GluOBn−γ−mesoLAN(Z,OBn)−GlyOBn
【0478】
【化151】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM中の化合物99(9mg、0.10mmol)の溶液に、TEA(21μL、0.15mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(1mL)中の塩化ミリストイル(26mg、0.10mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(20mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、84mg(0.78mmol、収率78%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.40(1H,d)、8.23(1H,d)、8.07(1H,d)、7.79(2H,m)、7.26(20H,m)、5.03(8H,m)、4.45(1H,m)、4.25(3H,m)、3.83(2H,d)、2.87〜2.66(4H,m)、2.16(2H,m)、2.01(2H,m)、1.99(1H,m)、1.75(1H,m)、1.41(2H,m)、1.15(22H,m)、0.77(3H,t)。
【0479】
中間体103
Fmoc−Ala−D−Glu(OBn)OMe
【0480】
【化152】
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乾燥DMF(50mL)中の中間体17(4.40g、12.0mmol)の溶液に、中間体Fmoc−AlaOH(3.0g、9.60mmol)、HATU(4.0g、11.0mmol)およびNMM(9.78mL、19.3mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(150mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、5.11g(9.38mmol、収率97%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.29(1H,d)、7.88(2H,d)、7.73(2H,m)、7.50(1H,d)、7.33(9H,m)、5.06(2H,s)、4.26(4H,m)、4.22(1H,m)、3.61(3H,s)、2.41(2H,m)、2.03(1H,m)、1.89(1H,m)、1.21(3H,d)。
【0481】
中間体104
Fmoc−Ala−D−GluOMe
【0482】
【化153】
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中間体103(2.0g、3.7mmol)をTHF/MeOH混合物の混合物(1/1)(40mL)に溶解し、ラネーニッケル(Nickel de Ranay)(215mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライト越しに濾過し、セライトをMeOHで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、406mg(0.89mmol、収率40%)の表題化合物を得た。この化合物をさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.28(1H,d)、7.88(2H,d)、7.73(2H,m)、7.39(5H,m)、4.27(4H,m)、4.12(1H,m)、3.62(3H,s)、2.25(2H,m)、1.95(1H,m)、1.79(1H,m)、1.22(3H,d)。
【0483】
中間体105
Fmoc−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)OMe
【0484】
【化154】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体104(150mg、0.33mmol)の溶液に、中間体10(128mg、0.38mmol)、HATU(140mg、0.36mmol)およびNMM(37μL、0.36mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(30mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、202mg(0.26mmol、収率79%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.76(1H,d)、8.60(1H,d)、8.38(1H,d)、8.31(1H,d)、7.89(2H,d)、7.73(2H,t)、7.51(2H,m)、7.44(2H,t)、7.30(3H,m)、4.43(1H,m)、4.24(3H,m)、4.09(2H,m)、3.62(6H,s)、3.62(9H,s)、2.88〜2.70(4H,m)、2.21(2H,t)、2.10(2H,t)、1.96(1H,m)、1.80(1H,m)、1.37(9H,m)、1.23(3H,d)。
【0485】
中間体106
Fmoc−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0486】
【化155】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体104(120mg、0.26mmol)の溶液に、中間体86(120mg、0.30mmol)、HATU(110mg、0.29mmol)およびNMM(27μL、0.26mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(30mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、150mg(0.18mmol、収率68%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3−d
1)δ7.78(2H,d)、7.62(2H,d)、7.40(2H,t)、7.31(2H,t)、4.75(1H,m)、4.60(1H,m)、4.47(2H,m)、4.28(2H,m)、4.05(2H,m)、3.62(6H,s)、3.61(3H,s)、2.96〜2.80(4H,m)、2.34(2H,m)、1.84(2H,m)、1.45(12H,m)。
【0487】
中間体107
Fmoc−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−D−AlaOMe
【0488】
【化156】
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乾燥DMF(10mL)中の中間体104(155mg、0.38mmol)の溶液に、中間体62(150mg、0.33mmol)、HATU(140mg、0.36mmol)およびNMM(37μL、0.36mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(30mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、200mg(0.24mmol、収率72%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.53(1H,d)、8.30(1H,d)、8.12(1H,d)、7.88(2H,m)、7.73(2H,m)、7.49〜7.26(m,6H)、4.50(1H,m)、4.25(5H,m)、4.12(2H,m)、3.61(9H,s)、2.88〜2.73(4H,m)、2.20(2H,m)、1.95(1H,m)、1.79(1H,m)、1.28(9H,m)、1.22(6H,m)。
【0489】
中間体108
H−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)OMe
【0490】
【化157】
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中間体105(202mg、0.26mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(5μL、0.05mmol)を添加した。混合物を50℃で45分間加熱した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 5%から10%)により精製して、54mg(0.09mmol、収率37%)の表題化合物を得た。
1HNMR(MeOD−d
1)δ8.65(1H,d)、8.33(1H,d)、7.45(1H,m)、4.66(1H,m)、4.49(1H,m)、4.46(1H,m)、4.0.1(1H,m)、3.65(9H,s)、3.18〜2.87(4H,m)、2.40(2H,m)、2.25(1H,m)、2.00(1H,m)、1.55(3H,d)、1.46(9H,s)。
【0491】
中間体109
H−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0492】
【化158】
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中間体106(150mg、0.18mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(3μL、0.03mmol)を添加した。混合物を50℃で45分間加熱した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 2%から5%)により精製して、74mg(0.12mmol、収率67%)の表題化合物を得た。
1HNMR(DMSO−d
6)δ8.65(1H,d)、8.33(1H,d)、7.45(1H,m)、4.66(1H,m)、4.49(1H,m)、4.46(1H,m)、3.86(2H,d)、3.65(9H,s)、3.18〜2.87(4H,m)、2.40(2H,m)、2.25(1H,m)、2.01(1H,m)、1.54(3H,d)、1.47(9H,s)。
【0493】
中間体110
H−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−D−AlaOMe
【0494】
【化159】
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中間体107(200mg、0.24mmol)をDMF(10mL)で溶解し、ピペリジン(5μL、0.04mmol)を添加した。混合物を50℃で45分間加熱した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を水(3回)およびブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 2%から5%)により精製して、101mg(0.16mmol、収率69%)の表題化合物を得た。
1HNMR(MeOD)δ4.61(1H,m)、4.49(2H,m)、4.36(1H,m)、3.74(9H,s)、3.50(1H,m)、3.04〜2.76(4H,m)、2.40(2H,m)、2.28(1H,m)、1.95(1H,m)、1.46(9H,d)、1.35(3H,d)、1.19(3H,d)。
【0495】
中間体111
Ac−Lac−D−GluOMe−γ−mesoLan(Boc,OMe)−GlyOMe
【0496】
【化160】
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乾燥DMF(5mL)中の中間体109(115mg、0.18mmol)の溶液に、中間体(−)−O−アセチル−L−乳酸(25.0mg、0.18mmol)、HATU(79mg、0.21mmol)およびNMM(20μL、0.19mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で16時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(20mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、81mg(0.11mmol、収率59%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.45(1H,t)、8.28(1H,d)、8.11(2H,m)、7.27(1H,d)、4.95(1H,q)、4.10(1H,m)、3.86(3H,d)、3.62(9H,s)、2.89〜2.68(4H,m)、2.18(2H,t)、2.03(3H,s)、1.98(1H,m)、1.80(1H,m)、1.37(9H,s)、1.26(3H,d)、1.22(3H,d)。
【0497】
中間体112
1−OBn−4,6−O−ベンジリデン−MurNAc−Ala−D−Glu(OBn)Ome−γ−mesoLAN(Boc,OMe)OMe
【0498】
【化161】
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ベンジル−2−アセトアミド−4,6−0−ジベンジリデン−2−デオキシ−3−0−[(R)−1−カルボキシエチル]−α−D−グルコピラノシド(106mg、0.22mmol;Grossら、Liebigs Ann.Chem.、37〜45頁(1986)に記載されているプロセスにより調製)を乾燥DMF(4mL)中に懸濁させ、次いで化合物108(124mg、0.22mmol)、HATU(94mg、0.25mmol)およびNMM(24μL、0.23mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(15mL)に溶解し、NaHCO
3の飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、129mg(0.13mmol、収率57%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.44(1H,d)、8.39(1H,d)、7.55(1H,d)、7.38(11H,m)、5.70(1H,s)、4.88(1H,d)、4.48(2H,m)、4.44〜4.19(6H,m)、3.97(1H,m)、3.73(4H,m)、3.62(6H,s)、3.60(3H,s)、2.88〜2.73(4H,m)、2.20(2H,t)、2.08(1H,m)、1.79(4H,m)、1.37(9H,s)、1.21(6H,t)。
【0499】
中間体113
1−OBn−4,6−O−ベンジリデン−MurNAc−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)−GlyOMe
【0500】
【化162】
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ベンジル−2−アセトアミド−4,6−0−ジベンジリデン−2−デオキシ−3−0−[(R)−1−カルボキシエチル]−α−D−グルコピラノシド(44mg、0.09mmol)を乾燥DMF(5mL)中に懸濁させ、次いで化合物109(56mg、0.09mmol)、HATU(39mg、0.10mmol)およびNMM(10μL、0.10mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(15mL)に溶解し、濾過し、Et
2Oで洗浄し、真空中で乾燥させて、72mg(0.06mmol、収率72%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.46(2H,d)、8.18(2H,d)、7.35(1H,d)、7.32(11H,m)、5.70(1H,s)、4.87(1H,d)、4.48(3H,m)、4.38〜4.28(5H,m)、4.01(1H,m)、3.85(2H,d)、3.72(4H,m)、3.62(3H,s)、3.61(3H,s)、3.60(3H,s)、2.83〜2.72(4H,m)、2.17(2H,t)、2.08(2H,m)、1.79(3H,s)、1.37(9H,s)、1.21(6H,t)。
【0501】
中間体113
1−OBn−4,6−O−ベンジリデン−MurNAc−Ala−D−GluOMe−γ−mesoLAN(Boc,OMe)−D−AlaOMe
【0502】
【化163】
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ベンジル−2−アセトアミド−4,6−0−ジベンジリデン−2−デオキシ−3−0−[(R)−1−カルボキシエチル]−α−D−グルコピラノシド(65mg、0.14mmol)を乾燥DMF(5mL)中に懸濁させ、次いで化合物110(98mg、0.16mmol)、HATU(58mg、0.15mmol)およびNMM(42μL、0.41mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン下室温で2時間撹拌した。次いで、反応物の溶媒を真空中で除去し、残留物をEtOAc(15mL)に溶解し、濾過し、Et
2Oで洗浄し、真空中で乾燥させて、95mg(0.09mmol、収率65%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.55(1H,d)、8.45(1H,d)、8.15(2H,d)、7.55(1H,d)、7.30(11H,m)、5.70(1H,s)、4.87(1H,d)、4.70(1H,m)、4.50(2H,m)、4.30〜4.17(6H,m)、3.98(1H,m)、3.85(2H,d)、3.89(4H,m)、3.61(9H,s)、3.06〜2.74(4H,m)、2.27(2H,t)、2.08(2H,m)、1.79(3H,s)、1.37(9H,s)、1.22(9H,m)。
【0504】
【化164】
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0℃のDCM(100ml)中のL−セリンメチルエステル塩酸塩(7.5g、48.0mmol)の懸濁液に、TEA(13.8ml、96.0mmol)、続いてDCM(30ml)中の塩化トリフェニルメチル(13.44g、48.0mmol)を滴下添加した。4℃で4時間撹拌した後、混合物を室温に加温し、撹拌を終夜維持した。形成された白色沈殿物を濾別し、濾液を真空中で蒸発させて、白色固体を得、これをEtOAc(100ml)に溶解し、飽和NaHCO
3、10%クエン酸および水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、17.09g(47.3mmol、収率98%)の表題化合物を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.44〜7.17(15H,m)、4.93(1H,t)、3.59(1H,m)、3.44(1H,m)、3.21(1H,m)、3.13(3H,s)、2.80(1H,d)。
【0506】
【化165】
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TEA(7.11ml、48.69mmol)を、THF(200ml)中の中間体115(8.00g、22.13mmol)の撹拌溶液に0℃で10分間かけて滴下添加し、続いて塩化メタンスルホニル(1.88ml、24.34mmol)を滴下添加し、溶液を0℃で30分間撹拌し、還流下で終夜撹拌した。反応完了後、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をEtOAc(200mL)に溶解し、10%クエン酸、水、飽和Na
2CO
3およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 0から2%)により精製して、6.05g(17.6mmol、収率79%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.36〜7.19(15H,m)、3.69(3H,s)、2.24(1H,d)、1.71(1H,m)、1.32(1H,m)。
【0508】
【化166】
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トリフルオロ酢酸(2.72ml、35.53mmol)を、乾燥DCM(100ml)および乾燥MeOH(791μL)中の中間体116(6.10g、17.8mmol)の溶液に0℃で10分間かけて滴下添加した。溶液を0℃で30分間撹拌した。次いで、TEA(12.86mL、91.48mmol)を10分間かけて滴下添加し、続いてスクシンイミジル4−ニトロベンジルカーボネート(5.22g、17.76mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を室温に加温し、18時間激しく撹拌した。反応完了後、混合物をクエン酸、水およびブラインで洗浄し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から0.5%)によりさらに精製して、3.45g(12.3mmol、69%)の表題化合物を無色油状物として得た。
1H NMR(CDCl
3)δ8.25(2H,d)、7.55(2H,d)、5.27(2H,m)、3.78(3H,s)、3.17(1H,m)、2.65(1H,m)、2.55(1H,m)。
【0509】
中間体118
Pht−D−SerOMe
【0510】
【化167】
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乾燥トルエン(40mL)中のD−セリンメチルエステル塩酸塩(4.00g、25.71mmol)の溶液に、無水フタル酸(3.81g、25.71mmol)およびTEA(3.61mL、25.71mmol)を添加した。反応混合物をDean−Stark条件下で2時間還流させた。揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAcに溶解し、10%クエン酸、水、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、4.14g(16.60mmol、収率64%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.91(2H,m)、7.79(2H,m)、5.06(1H,m)、4.23(2H,m)、3.81(3H,s)。
【0511】
中間体119
pNZ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0512】
【化168】
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乾燥トルエン(40mL)中の中間体117(2.08g、7.41mmol)および酸素求核剤118(3.69g、14.83mmol)の撹拌溶液に、BF
3.OEt
2(0.974mL、3.71mmol)を室温で滴下添加した。得られた反応混合物を110℃で4時間還流させた。反応完了後、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc 8/2から1/1)により精製して、1.92g(3.63mmol、収率49%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ8.24(2H,d)、7.89(2H,m)、7.77(2H,m)、7.54(2H,d)、5.75(1H,d)、5.23(2H,m)、5.11(1H,m)、4.44(1H,m)、4.15(2H,m)、3.88(1H,m)、3.81(1H,m)、3.77(3H,s)、3.51(3H,s)。
【0513】
中間体120
H−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0514】
【化169】
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中間体119(3.04g、5.74mmol)をMeOH/THFの混合物(5/1)(30ml)に溶解し、続いて10%Pd/C(306mg)を添加し、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、1.70g(4.85mmol、収率84%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.90(2H,m)、7.77(2H,m)、5.16(1H,m)、4.17(1H,m)、3.84(1H,m)、3.77(1H,m)、3.68(3H,s)、3.52(3H,s)、3.46(1H,m)。
【0515】
中間体121
Boc−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0516】
【化170】
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乾燥DCM(50mL)中の中間体120(1.69g、4.83mmol)の溶液に、Boc−D−GluOBn(1.62g、4.83mmol)およびPyBOP(2.76g、5.31mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で18時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(100mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から1%)により精製して、2.70g(4.03mmol、収率83%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.90(2H,m)、7.77(2H,m)、7.38(5H,m)、6.60(1H,m)、5.45(1H,m)、5.18(2H,m)、5.10(1H,m)、4.65(1H,m)、4.38(1H,m)、4.12(2H,m)、3.90(1H,m)、3.77(3H,s)、3.71(1H,m)、3.49(3H,s)、2.34(2H,m)、2.22(1H,m)、2.05(1H,m)、1.43(9H,s)。
【0517】
中間体122
Boc−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0518】
【化171】
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中間体121(200mg、0.30mmol)をMeOH(5ml)に溶解し、続いてヒドラジンアセテート(44mg、0.48mmol)を添加し、混合物を還流下で4時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCMとすり混ぜ、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から3%)により精製して、160mg(0.30mmol、収率100%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.36(5H,m)、5.21(2H,s)、4.74(2H,m)、4.28(1H,m)、4.00(2H,m)、3.82〜3.72(5H,m)、3.65(3H,s)、2.40〜3.32(3H,m)、2.13(1H,m)、1.45(9H,s)。
【0519】
中間体123
Boc−D−Glu−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0520】
【化172】
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中間体122(160mg、0.30mmol)をMeOH/THFの混合物(1/1)(10ml)に溶解し、続いて10%Pd/C(33mg)を添加し、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をEt
2Oとすり混ぜて、80mg(0.18mmol、収率57%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.45(1H,m)、6.82(1H,m)、4.50(1H,m)、3.98(2H,m)、3.75(2H,m)、3.72(2H,m)、3.62(3H,s)、3.55(3H,s)、2.21(2H,m)、1.90(1H,m)、1.75(1H,m)、1.34(9H,s)。
【0521】
中間体124
TFA.D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0522】
【化173】
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中間体121(597mg、0.89mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(20mL)に溶解した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、590mg(0.86mmol、収率97%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(CDCl
3)δ7.88(2H,m)、7.75(2H,m)、7.50(1H,d)、7.34(5H,m)、5.27(2H,m)、5.14(1H,m)、4.57(1H,m)、4.35(1H,m)、4.08(2H,m)、3.90(1H,m)、3.76(4H,m)、3.41(3H,s)、2.63(2H,m)、2.45(1H,m)、2.33(1H,m)。
【0523】
中間体125
C
14−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0524】
【化174】
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アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体123(200mg、0.29mmol)の溶液に、TEA(61μL、0.44mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(1mL)中の塩化ミリストイル(75mg、0.30mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(30mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、170mg(0.22mmol、収率75%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.89(2H,m)、7.77(2H,m)、7.37(5H,m)、6.78(1H,d)、6.67(1H,m)、5.19(2H,s)、5.11(1H,m)、4.66(2H,m)、4.30〜3.90(3H,m)、3.75(4H,m)、3.49(3H,s)、2.35(2H,m)、2.23(3H,m)、2.13(1H,m)、1.63(2H,m)、1.26(20H,s)、0.90(3H,t)。
【0525】
中間体126
C
14−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0526】
【化175】
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中間体125(159mg、0.20mmol)をMeOH(8ml)に溶解し、続いてヒドラジンアセテート(28mg、0.30mmol)を添加し、混合物を還流下で4時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCMとすり混ぜ、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から3%)により精製して、79mg(0.12mmol、収率60%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.37(5H,m)、5.20(2H,s)、4.75(2H,m)、4.28(1H,m)、4.00(2H,m)、3.82〜3.72(5H,m)、3.67(3H,s)、2.40〜2.20(5H,m)、2.03(1H,m)、1.63(2H,m)、1.28(20H,s)、0.90(3H,t)。
【0527】
中間体127
C
14−D−Glu−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0528】
【化176】
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中間体126(75mg、0.11mmol)をMeOH(5ml)に溶解し、続いて10%Pd/C(12mg)を添加し、水素雰囲気下室温で1時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をEt
2Oとすり混ぜて、63mg(0.11mmol、収率97%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(CDCl
3)δ4.67(2H,m)、4.18(1H,m)、4.00(2H,m)、3.80〜3.68(5H,m)、3.57(3H,s)、2.40〜2.20(5H,m)、2.00(1H,m)、1.64(2H,m)、1.28(20H,s)、0.88(3H,t)。
【0529】
中間体128
Boc−Ala−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0530】
【化177】
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乾燥DCM(10mL)中の中間体124(400mg、0.58mmol)の溶液に、Boc−AlaOH(111mg、0.58mmol)およびPyBOP(335mg、0.64mmol)を添加し、pHをNMMで10に調整した。反応混合物をアルゴン下室温で18時間撹拌した。次いで、反応物をDCM(50mL)で希釈し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、344mg(0.46mmol、収率79%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.89(2H,m)、7.76(2H,m)、7.36(5H,m)、7.05(1H,m)、5.18(2H,m)、5.11(1H,m)、4.65(1H,m)、4.52(1H,m)、4.30〜3.90(4H,m)、3.77(4H,m)、3.46(3H,s)、2.31(2H,m)、2.22(1H,m)、2.05(1H,m)、1.46(9H,s)、1.37(3H,d)。
【0531】
中間体129
Boc−Ala−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0532】
【化178】
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中間体128(173mg、0.23mmol)をMeOH(5ml)に溶解し、続いてヒドラジンアセテート(34mg、0.37mmol)を添加し、混合物を還流下で4時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCMとすり混ぜ、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から4%)により精製して、124mg(0.20mmol、収率87%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ7.89(1H,d)、7.76(1H,d)、7.36(5H,m)、7.05(1H,t)、5.15(2H,m)、5.11(1H,m)、4.65(1H,m)、4.52(1H,m)、4.30〜3.90(4H,m)、3.62(6H,s)、2.31(2H,m)、2.22(1H,m)、2.05(1H,m)、1.46(9H,s)、1.37(3H,d)。
【0533】
中間体130
Boc−Ala−D−Glu−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0534】
【化179】
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中間体129(114mg、0.19mmol)をMeOH/THFの混合物(1/1)(7ml)に溶解し、続いて10%Pd/C(20mg)を添加し、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をEt
2Oとすり混ぜて、96mg(0.18mmol、収率99%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0535】
中間体131
TFA.Ala−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0536】
【化180】
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中間体128(168mg、0.23mmol)をTFA/DCM混合物(1/1)(10mL)に溶解した。室温で3時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、171mg(0.22mmol、収率99%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(CDCl
3)δ8.20(1H,m)、7.86(2H,m)、7.75(2H,m)、7.51(1H,m)、7.36(5H,m)、5.15(3H,m)、4.62(1H,m)、4.46(1H,m)、4.28(1H,m)、4.11(2H,m)、3.90(1H,m)、3.75(4H,m)、3.34(3H,s)、2.28(2H,m)、2.12(1H,m)、2.05(1H,m)、1.27(3H,d)。
【0537】
中間体132
C
14−Ala−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(Pht,OMe)OMe
【0538】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン雰囲気下の乾燥DCM(10mL)中の中間体131(160mg、0.21mmol)の溶液に、TEA(44μL、0.32mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、乾燥DCM(1mL)中の塩化ミリストイル(55mg、0.22mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。反応物をDCM(30mL)に希釈し、NaHCO
3、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から2%)により精製して、144mg(0.17mmol、収率80%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ7.85(2H,m)、7.76(2H,m)、7.45(1H,m)、7.34(5H,m)、7.03(1H,m)、6.013(1H,m)、5.18(2H,m)、5.11(1H,m)、4.67〜4.49(3H,m)、4.22〜3.93(3H,m)、3.77(4H,m)、3.46(3H,s)、2.34〜2.14(5H,m)、1.60(2H,m)、1.38〜1.24(23H,m)、0.90(3H,t)。
【0539】
中間体133
C
14−Ala−D−GluOBn−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0540】
【化182】
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中間体132(139mg、0.16mmol)をMeOH(5ml)に溶解し、続いてヒドラジンアセテート(22mg、0.24mmol)を添加し、混合物を還流下で4時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCMとすり混ぜ、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM/MeOH 0から4%)により精製して、150mg(0.15mmol、収率92%)の表題化合物を得た。
1H NMR(CDCl
3)δ8.10〜7.86(2H,m)、7.36(5H,m)、6.74(1H,m)、6.62(1H,m)、5.11(2H,m)、4.81〜4.49(3H,m)、4.15〜3.88(3H,m)、3.67〜3.64(8H,m)、2.35〜2.02(5H,m)、1.60(2H,m)、1.45〜1.24(23H,m)、0.87(3H,t)。
【0541】
中間体134
C
14−Ala−D−Glu−γ−mesoOxaDAP(OMe)OMe
【0542】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
中間体133(108mg、0.15mmol)をMeOH/THFの混合物(1/1)(5ml)に溶解し、続いて10%Pd/C(16mg)を添加し、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をEt
2Oとすり混ぜて、53mg(0.084mmol、収率55%)の表題化合物を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
1H NMR(CDCl
3)δ8.10〜7.77(2H,m)、6.84(1H,m)、6.72(1H,m)、4.83〜4.45(3H,m)、4.15〜3.89(3H,m)、3.70〜3.65(8H,m)、2.35〜2.02(5H,m)、1.61(2H,m)、1.45〜1.24(23H,m)、0.88(3H,t)。
【実施例】
【0543】
[実施例A]
ベンジルおよびベンジルオキシカルボニル基の開裂のための一般的プロトコール:
乾燥DCM(5mL)中の保護誘導体(0.18mmol)の溶液に、1,2−エタンジチオール(EDT)(0.5mL)、チオアニソール(1.17mL)およびTFA(7.5mL)の混合物を添加し、混合物を0℃に冷却した。臭化トリメチルシリル(1.32mL)を1時間以内に混合物に滴下添加した。溶液を室温に加温し、終夜撹拌した。次いで、混合物を水およびDCMとすり混ぜ、沈殿物を濾過し、EtOH、EtOAcおよびEt
2Oで洗浄した。化合物はすべてトリフルオロ酢酸塩として得る。
【0544】
[実施例B]
メチルエステルおよびtert−ブチルオキシカルボニル基の開裂のための一般的プロトコール:
ジオキサン(5mL)中の保護中間体の溶液に、水酸化リチウムの溶液(1M)を添加し、混合物を室温で終夜または50℃で2時間00分撹拌した。次いで、混合物をAmberliteの添加により酸性化した(pH4)。混合物を濾過し、樹脂をMeOHで洗浄し、次いで溶媒を真空中で除去し、残留物をTFA(5mL)に直接溶解した。混合物を室温で2時間00分撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去し、残留物をトルエンと3回共蒸発させた。粗化合物をEt
2Oとすり混ぜて、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。
【0545】
[実施例C]
メチルエステルの開裂のための一般的プロトコール:
保護中間体を6N HClに溶解し、5時間還流させた。Et
2Oで抽出した後、水層を濃縮して、黄色油状物を得た。粗生成物を、蒸留H
2Oを充填し、3カラム容量を脱イオン水でフラッシュし、続いてNH
4OH(2N)で溶出することによるイオン交換クロマトグラフィー(Biorad AG 50W−X8水素型樹脂)によって精製し、次いで画分を凍結乾燥した。化合物はすべてアンモニウム塩として得る。
【実施例1】
【0546】
TFA N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
(D−Glu−γ−mesoLANOH(iE−LAN))
【0547】
【化184】
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実施例1は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体13から調製し、35mg(0.08mmol、収率64%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.26(1H,m)、3.37(1H,m)、3.65(1H,m)、3.03〜2.76(4H,m)、2.34(2H,m)、2.01(2H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 338m/z。
【実施例2】
【0548】
TFA N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン
[C
7−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
7−iE−LAN)]
【0549】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
実施例2は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体20から調製し、33mg(0.074mmol、収率55%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.00(2H,m)、3.45(3H,m)、3.17(2H,m)、2.81(4H,m)、2.09(4H,m)、1.82(2H,m)、1.46(2H,m)、1.27(7H,m)、0.88(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 450m/z。
【実施例3】
【0550】
TFA N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−ドデカノイル−D−グルタミン
[C
12−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
12−iE−LAN)]
【0551】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
実施例3は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体14から調製し、35mg(0.067mmol、収率80%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.47(1H,m)、4.38(1H,m)、4.25(1H,m)、4.07(1H,m)、3.55〜3.05(4H,m)、2.13(2H,m)、2.02(2H,m)、1.96(1H,m)、1.75(1H,m)、1.40(2H,m)、1.16(16H,m)、0.77(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 520m/z。
【実施例4】
【0552】
TFA N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン
[.C
14−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
14−iE−LAN)]
【0553】
【化187】
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実施例4は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体17から調製し、45mg(0.082mmol、収率55%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.25(1H,m)、4.14(1H,m)、3.37(1H,m)、2.97〜2.66(4H,m)、2.10〜2.00(4H,m)、1.84(1H,m)、1.77(1H,m)、1.39(2H,m)、1.16(20H,m)、0.78(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 548m/z。
【実施例5】
【0554】
TFA N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[Ala−D−Glu−γ−mesoLANOH(A−iE−LAN)]
【0555】
【化188】
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実施例5は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体22から調製し、22mg(0.042mmol、収率36%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.07(1H,m)、4.08(1H,m)、3.95(1H,q)、3.77(1H,m)、3.05〜2.76(4H,m)、2.24(2H,m)、2.01(1H,m)、1.86(1H,m)、1.02(3H,d)。MS(+)−ES[M+H]
+ 409m/z。
【実施例6】
【0556】
TFA N
2−(L−ロイシル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[Leu−D−Glu−γ−mesoLANOH(L−iE−LAN)]
【0557】
【化189】
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実施例6は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体31から調製し、10mg(0.014mmol、収率13%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.15(1H,m)、3.93(3H,m)、3.27〜2.98(4H,m)、2.32(2H,m)、2.10(1H,m)、1.90(1H,m)、1.62(2H,m)、0.88(6H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+451m/z。
【実施例7】
【0558】
TFA N
2−(L−アロイソロイシル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[.Ile−D−Glu−γ−mesoLANOH(I−iE−LAN)]
【0559】
【化190】
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実施例7は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体32から調製し、25mg(0.036mmol、収率34%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.35(1H,m)、4.16(1H,m)、3.86(2H,m)、3.30〜2.88(4H,m)、2.33(2H,m)、2.06(1H,m)、1.91(1H,m)、1.48(1H,m)、1.25(1H,m)、0.92(6H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 451m/z。
【実施例8】
【0560】
TFA N
2−(L−バリル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[Val−D−Glu−γ−mesoLANOH−(V−iE−LAN)]
【0561】
【化191】
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実施例8は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体33から調製し、55mg(0.082mmol、収率48%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.32(1H,m)、4.15(1H,m)、3.84(1H,m)、3.72(1H,m)、3.08〜2.83(4H,m)、2.33(2H,m)、2.13(1H,m)、2.05(1H,m)、1.48(1H,m)、0.97(6H,d)。MS(+)−ES[M+H]
+ 437m/z。
【実施例9】
【0562】
TFA N
2−(L−フェニルアラニル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[Phe−D−Glu−γ−mesoLANOH(F−iE−LAN)]
【0563】
【化192】
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実施例9は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体34から調製し、58mg(0.082mmol、収率44%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ7.35(3H,m)、7.23(2H,m)、4.30(1H,m)、4.14(1H,m)、3.97(1H,m)、3.84(1H,m)、3.14〜2.84(4H,m)、1.82(2H,m)、1.61(2H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 485m/z。
【実施例10】
【0564】
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−ロイシル)−D−グルタミン
[C
14−Leu−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
14−L−iE−LAN)]
【0565】
【化193】
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実施例10は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体47から調製し、42mg(0.055mmol、収率46%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.32(2H,m)、4.14(1H,m)、3.90(1H,m)、3.28〜2.85(4H,m)、2.27(4H,m)、2.03(1H,m)、1.90(1H,m)、1.62(4H,m)、1.16(20H,m)、0.87(9H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 661m/z。
【実施例11】
【0566】
N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アロイソロイシル)−D−グルタミン
[C
14−Ile−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
14−I−iE−LAN)]
【0567】
【化194】
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実施例11は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体48から調製し、82mg(0.106mmol、収率89%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.32(1H,m)、4.25(1H,m)、4.15(1H,m)、3.87(1H,m)、3.13〜2.85(4H,m)、2.29(4H,m)、1.93(2H,m)、1.54(2H,m)、1.41(2H,m)、1.16(22H,m)、0.81(9H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 659m/z。
【実施例12】
【0568】
TFA N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−バリル)−D−グルタミン
[C
14−Val−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
14−V−iE−LAN)]
【0569】
【化195】
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実施例12は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体49から調製し、58mg(0.077mmol、収率64%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.32(1H,m)、4.14(2H,m)、3.85(1H,m)、3.12〜2.86(4H,m)、2.35(4H,m)、2.07(2H,m)、1.94(1H,m)、1.57(3H,m)、1.16(20H,m)、0.97(6H,m)、0.76(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 647m/z。
【実施例13】
【0570】
TFA N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−フェニルアラニル)−D−グルタミン
[C
14−Phe−D−Glu−γ−mesoLANOH(C
14−F−iE−LAN)]
【0571】
【化196】
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実施例13は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体50から調製し、49mg(0.061mmol、収率54%)の表題化合物を得た。
1H NMR(MeOD−d
1)δ7.25(1H,m)、4.74(1H,m)、4.47(2H,m)、4.32(1H,m)、3.77(1H,m)、3.30〜2.88(4H,m)、2.20(4H,m)、2.07(1H,m)、2.00(1H,m)、1.48(2H,m)、1.16(22H,m)、0.90(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 695m/z。
【実施例14】
【0572】
TFA.N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン
[.D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(iE−LAN−D−A)]
【0573】
【化197】
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実施例14は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体64から調製し、55mg(0.13mmol、収率62%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.22(1H,m)、3.89(1H,m)、3.74(1H,m)、3.26(1H,m)、3.09〜2.83(4H,m)、2.83(2H,m)、2.43(2H,m)、1.32(3H,d)。MS(+)−ES[M+H]
+409m/z。
【実施例15】
【0574】
TFA.N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン
[C
7−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(C
7−iE−LAN−D−A)]
【0575】
【化198】
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実施例15は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体65から調製し、47mg(0.091mmol、収率50%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)8.32(2H,m)、8.16(2H,m)、8.06(1H,d)、4.52(1H,m)、4.20(3H,m)、3.17〜2.67(4H,m)、2.25(2H,m)、2.10(2H,t)、1.99(1H,m)、1.75(1H,m)、1.46(2H,m)、1.26(8H,m)、0.86(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 521m/z。
【実施例16】
【0576】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ドデカノイル−D−グルタミン
[C
12−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(C
12−iE−LAN−D−A)]
【0577】
【化199】
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実施例16は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体66から調製し、29mg(0.049mmol、収率65%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)8.29(2H,m)、8.14(2H,m)、8.03(1H,d)、4.19(1H,m)、4.01(3H,m)、3.87〜2.73(4H,m)、2.13(2H,m)、2.04(2H,m)、1.89(1H,m)、1.72(1H,m)、1.41(2H,m)、1.16(16H,m)、0.78(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 591m/z。
【実施例17】
【0578】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン
[C
14−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(C
14−iE−LAN−D−A)]
【0579】
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
実施例17は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体67から調製し、68mg(0.11mmol、収率58%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.52(1H,m)、4.08(2H,m)、3.77(1H,m)、3.10〜2.86(4H,m)、2.31(2H,t)、2.20(2H,t)、2.14(1H,m)、1.79(1H,m)、1.51(2H,m)、1.18(20H,m)、0.79(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 619m/z。
【実施例18】
【0580】
TFA N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン
[Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(A−iE−LAN−D−A)]
【0581】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
実施例18は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体69から調製し、84mg(0.17mmol、収率87%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.54(1H,m)、4.32(2H,m)、4.18(1H,m)、4.05(1H,m)、3.17〜2.66(4H,m)、2.38(2H,m)、2.16(1H,m)、1.97(1H,m)、1.48(3H,d)、1.35(3H,d)。MS(+)−ES[M+H]
+ 480m/z。
【実施例19】
【0582】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ヘプタノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
7−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(C
7−A−iE−LAN−D−A)]
【0583】
【化202】
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実施例19は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体72から調製し、46mg(0.077mmol、収率38%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)4.27(2H,m)、3.90(2H,m)、3.45(1H,m)、3.02〜2.85(4H,m)、2.14(3H,m)、1.90(1H,t)、1.48(1H,m)、1.18(12H,m)、0.85(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 592m/z。
【実施例20】
【0584】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ドデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
12−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(C
12−A−iE−LAN−D−A)]
【0585】
【化203】
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実施例120は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体73から調製し、45mg(0.068mmol、収率59%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.52(1H,m)、8.37(1H,m)、8.25(1H,m)、8.17(1H,m)、8.00(1H,m)、6.95(1H,m)、4.55(2H,m)、4.30(1H,m)、4.22(2H,m)、3.13〜2.78(4H,m)、2.25(2H,m)、2.15(2H,m)、1.99(1H,m)、1.82(1H,m)、1.47(2H,m)、1.29〜1.19(22H,m)、0.85(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 662m/z。
【実施例21】
【0586】
TFA.N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
14−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(C
14−A−iE−LAN−D−A)]
【0587】
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
実施例21は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体74から調製し、68mg(0.11mmol、収率58%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)8.55(1H,m)、8.36(1H,m)、8.23(1H,m)、8.15(1H,m)、7.98(1H,m)、6.98(1H,m)、4.58(2H,m)、4.35(1H,m)、4.20(2H,m)、3.12〜2.78(4H,m)、2.20(2H,m)、2.10(2H,m)、1.99(1H,m)、1.81(1H,m)、1.46(2H,m)、1.29〜1.19(26H,m)、0.88(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 690m/z。
【実施例22】
【0588】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン
[D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(iE−LAN−G)]
【0589】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
実施例22は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体92から調製し、28mg(0.07mmol、収率36%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.06(1H,m)、3.89(1H,m)、3.74(3H,m)、3.17〜2.89(4H,m)、2.45(2H,m)、2.33(1H,m)、2.09(3H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 395m/z。
【実施例23】
【0590】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ヘプタノイル−D−グルタミン
[C
7−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(C
7−iE−LAN−G)]
【0591】
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
実施例23は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体93から調製し、54mg(0.11mmol、収率52%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.07(2H,m)、3.44(3H,m)、3.17〜2.83(4H,m)、2.12(3H,m)、1.98(1H,m)、1.45(2H,m)、1.26(8H,m)、0.87(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 507m/z。
【実施例24】
【0592】
TFA.N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−ドデカノイル−D−グルタミン
[C
12−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(C
12−iE−LAN−G)]
【0593】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
実施例24は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体94から調製し、67mg(0.12mmol、収率45%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.07(2H,m)、3.44(3H,m)、3.02〜2.82(4H,m)、2.12(3H,m)、1.86(1H,m)、1.46(2H,m)、1.26(16H,m)、0.87(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 577m/z。
【実施例25】
【0594】
TFA.N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン
[C
14−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(C
14−iE−LAN−G)]
【0595】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
実施例25は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体95から調製し、46mg(0.07mmol、収率39%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.02(2H,m)、3.47(3H,m)、2.89〜2.53(4H,m)、2.12(3H,m)、1.85(1H,m)、1.48(2H,m)、1.26(20H,m)、0.83(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 605m/z。
【実施例26】
【0596】
TFA.N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン
[Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(A−iE−LAN−G)]
【0597】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
実施例26は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体99から調製し、55mg(0.09mmol、収率99%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.41(1H,m)、4.17(1H,m)、3.82(2H,m)、3.65(2H,m)、3.02〜2.82(4H,m)、2.15(2H,m)、2.01(1H,m)、1.95(1H,m)、1.29(3H,d)。MS(+)−ES[M+H]
+ 466m/z。
【実施例27】
【0598】
TFA.N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ヘプタノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
7−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(C
7−A−iE−LAN−G)]
【0599】
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
実施例27は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体100から調製し、47mg(0.08mmol、収率39%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.42(1H,m)、4.26(1H,m)、4.07(1H,m)、3.88(2H,m)、3.02〜2.84(4H,m)、2.11(3H,m)、1.88(1H,m)、1.48(2H,m)、1.20(7H,m)、1.16(3H,d)、0.85(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 578m/z。
【実施例28】
【0600】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(ドデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
12−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(C
12−A−iE−LAN−G)]
【0601】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
実施例28は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体101から調製し、38mg(0.05mmol、収率80%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.42(1H,m)、4.24(1H,m)、4.07(1H,m)、3.62(2H,m)、2.91〜2.66(4H,m)、2.19(2H,m)、2.06(2H,m)、1.94(1H,m)、1.73(1H,m)、1.39(3H,m)1.20(18H,m)、0.79(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 648m/z。
【実施例29】
【0602】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
14−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(C
14−A−iE−LAN−G)]
【0603】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
実施例29は実施例Aに記載した手順と同様の手順を使用して中間体102から調製し、28mg(0.05mmol、収率65%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.39(1H,m)、4.18(1H,m)、4.10(1H,m)、3.69(2H,m)、2.79〜2.50(4H,m)、2.21(2H,m)、2.06(2H,m)、1.92(1H,m)、1.78(1H,m)、1.31(2H,m)1.20(20H,m)、0.74(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 676m/z。
【実施例30】
【0604】
TFA N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−N
2−(((R)−2−ヒドロキシプロパノイル)−L−アラニル)−D−グルタミン
[Lac−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(Lac−A−iE−LAN−Gly)]
【0605】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
実施例30は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体109から調製し、48mg(0.08mmol、収率81%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.38〜8.19(4H,m)、7.63(1H,d)、4.52(1H,m)、4.38(1H,m)、4.16(2H,m)、3.98(1H,m)、3.77(2H,d)、3.16〜2.96(4H,m)、2.24(2H,m)、2.01(1H,m)、1.77(1H,m)、1.22(6H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 538m/z。
【実施例31】
【0606】
TFA N
2−(((R)−2−(((2S,3R,4R,5S,6R)−3−アセトアミド−2−(ベンジルオキシ)−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)プロパノイル)−L−アラニル)−N
5−((S)−2−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[1−OBn−MurNAc−Ala−D−Glu−γ−mesoLANOH(BnMurNAc−A−iE−LAN)]
【0607】
【化214】
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実施例31は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体110から調製し、49mg(0.06mmol、収率71%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.38〜8.11(4H,m)、7.73(1H,d)、7.35(5H,m)、4.78(2H,m)、4.45〜4.17(4H,m)、3.78(1H,m)、3.63(2H,m)、3.18〜2.72(4H,m)、2.27(2H,m)、1.83(1H,m)、1.78(3H,s)、1.77(1H,m)、1.21(6H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 774m/z。
【実施例32】
【0608】
TFA N
2−(((R)−2−(((2S,3R,4R,5S,6R)−3−アセトアミド−2−(ベンジルオキシ)−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)プロパノイル)−L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−((カルボキシメチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン
[1−OBn−MurNAc−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−GlyOH(BnMurNAc−A−iE−LAN−G)]
【0609】
【化215】
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実施例32は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体111から調製し、45mg(0.05mmol、収率81%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.35〜8.14(4H,m)、7.63(1H,d)、7.35(5H,m)、4.81〜4.10(8H,m)、3.78(3H,m)、3.12〜2.72(4H,m)、2.26(2H,m)、2.08(1H,m)、1.78(3H,s)、1.77(1H,m)、1.23(6H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 831m/z。
【実施例33】
【0610】
TFA N
2−(((R)−2−(((2S,3R,4R,5S,6R)−3−アセトアミド−2−(ベンジルオキシ)−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)プロパノイル)−L−アラニル)−N
5−((S)−3−(((R)−2−アミノ−2−カルボキシエチル)チオ)−1−(((R)−1−カルボキシエチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−D−グルタミン
[1−OBn−MurNAc−Ala−D−Glu−γ−mesoLAN−D−AlaOH(BnMurNAc−A−iE−LAN−D−Ala)]
【0611】
【化216】
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実施例33は実施例Bに記載した手順と同様の手順を使用して中間体114から調製し、36mg(0.04mmol、収率48%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ8.30〜7.80(5H,m)、7.36(5H,m)、4.78〜4.67(2H,m)、4.42〜4.27(6H,m)、3.80(3H,m)、3.12〜2.72(4H,m)、2.15(2H,m)、2.00(1H,m)、1.78(3H,s)、1.77(1H,m)、1.23(9H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 845m/z。
【実施例34】
【0612】
N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[H−D−Glu−γ−mesoOxaDAP.NH
4+(iE−OxaDAP)]
【0613】
【化217】
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実施例34は実施例Cに記載した手順と同様の手順を使用して中間体123から調製し、45mg(0.05mmol、収率81%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.27(1H,m)、3.27(1H,m)、3.55(1H,m)、3.03〜2.77(4H,m)、2.30(2H,m)、2.01(1H,m)、1.98(1H,m)。MS(+)−ES[M+H]
+ 322m/z。
【実施例35】
【0614】
N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−N
2−テトラデカノイル−D−グルタミン
[C
14−D−Glu−γ−mesoOxaDAP.NH
4+(C
14−iE−OxaDAP)]
【0615】
【化218】
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実施例34は実施例Cに記載した手順と同様の手順を使用して中間体127から調製し、45mg(0.05mmol、収率81%)の表題化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ4.55(1H,m)、4.24(1H,m)、3.77(3H,m)、2.97〜2.66(4H,m)、2.20(2H,m)、2.11(2H,m)、1.98(1H,m)、1.77(1H,m)、1.50(2H,m)、1.24(20H,m)、0.84(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 532m/z。
【実施例36】
【0616】
N
2−(L−アラニル)−N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−D−グルタミン
[H−Ala−D−Glu−γ−mesoOxaDAP.NH
4+(A−iE−OxaDAP)]
【0617】
【化219】
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実施例36は実施例Cに記載した手順と同様の手順を使用して中間体130から調製し、30mg(0.076mmol、収率42%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ4.55(1H,m)、4.22(2H,m)、4.17(1H,m)、4.10(1H,m)、3.17〜2.86(4H,m)、2.28(2H,m)、2.10(1H,m)、1.98(1H,m)、1.46(3H,d)、1.34(3H,d)。MS(+)−ES[M+H]
+ 393m/z。
【実施例37】
【0618】
N
5−((S)−2−((R)−2−アミノ−2−カルボキシエトキシ)−1−カルボキシエチル)−N
2−(テトラデカノイル−L−アラニル)−D−グルタミン
[C
14−Ala−D−Glu−γ−mesoOxaDAP.NH
4+(C
14−A−iE−OxaDAP)]
【0619】
【化220】
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実施例37は実施例Cに記載した手順と同様の手順を使用して中間体134から調製し、35mg(0.06mmol、収率69%)の表題化合物を得た。
1H NMR(D
2O)δ8.28〜8.00(3H,m)、4.41(2H,m)、3.90〜3.55(5H,m)、2.20(2H,m)、2.11(2H,m)、2.03(1H,m)、1.96(1H,m)、1.46(2H,m)、1.21(20H,m)、0.86(3H,t)。MS(+)−ES[M+H]
+ 661m/z。
【0620】
生物学的データ
例示する式(I)の化合物の生物学的活性を、以下のアッセイで評価した。
【0621】
NOD1機能的アゴニストアッセイのプロトコール
HEK293細胞に、NOD1遺伝子の過剰発現のためのプラスミド、および転写因子NF−κBおよびAP−1により誘導可能なプロモーターの制御下で分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)遺伝子を発現するレポータープラスミドを安定的にトランスフェクトした。ここでは、これらの細胞を、293hNOD1−SEAP(ヒトNOD1遺伝子を過剰発現する細胞について)および293m(NOD1−SEAP)(マウスNOD1遺伝子を過剰発現する細胞について)と呼ぶ。NOD1刺激時に、これらの細胞は、NF−κBおよびAP−1の活性、およびその後、SEAPの分泌を引き起こした。レポータータンパク質は、SEAPの存在下で紫色/青色に変わる媒体であるQUANTI−Blue(商標)(InvivoGen、San Diego、CA)を使用したときに、容易に検出および測定できる。
【0622】
293hNOD1細胞および293mNOD1細胞を使用して試験した、本発明の化合物の生物学的活性。SEAPの発現を、市販のSEAP検出キット(HEK−Blue(商標)Detection、InvivoGen)を使用して測定した。細胞におけるSEAP活性を、マイクロプレートリーダー(FLUOStar OPTIMA、BMG laboratories)を使用して定量化し、吸光度の値を、励起を620nm、および発光を655nmとしフィルターを使用して読み取った。濃度として表した、表2に示す結果は、有意な平均光学密度(OD)(陰性対照の3倍超のOD)が平均光学密度として観察できる濃度として表したものである。陽性対象として、NOD1経路を、市販のiE−DAP(InvivoGen)およびC
12−1E−DAP(DAPのアシル化誘導体;InvivoGen)で刺激した。陰性対照として、エンドトキシンを含まない水を使用した。加えて、SEAP遺伝子を発現するが、NOD1遺伝子を発現しない293細胞を対照として使用した。
【0623】
【表2】
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【0624】
NOD2機能的アゴニストアッセイのプロトコール
HEK293細胞に、NOD2遺伝子の過剰発現のためのプラスミド、および転写因子NF−κBおよびAP−1により誘導可能なプロモーターの制御下で分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)遺伝子を発現するレポータープラスミドを安定的にトランスフェクトした。ここでは、これらの細胞を、293hNOD2−SEAPと呼ぶ。NOD2刺激時に、これらの細胞は、NF−κBおよびAP−1の活性、およびその後、SEAPの分泌を引き起こした。レポータータンパク質は、SEAPの存在下で紫色/青色に変わる媒体であるQUANTI−Blue(商標)(InvivoGen、San Diego、CA)を使用したときに、容易に検出および測定できる。
【0625】
293hNOD2細胞を使用した際の化合物の生物学的活性。SEAPの発現を、市販のSEAP検出キット(HEK−Blue(商標)Detection、InvivoGen)を使用して測定した。細胞におけるSEAP活性を、マイクロプレートリーダー(FLUOStar OPTIMA、BMG laboratories)を使用して定量化し、吸光度の値を、励起を620nmおよび発光を655nmとしフィルターを使用して読み取った。濃度として表した、表3に示す結果は、有意な平均光学密度(OD)(陰性対照の3倍超のOD)が平均光学密度として観察できる濃度として表したものである。陽性対象として、NOD2経路を、市販のMDP(InvivoGen)およびM−triDAP(InvivoGen)で刺激した。陰性対照として、エンドトキシンを含まない水を使用した。加えて、SEAP遺伝子を発現するが、NOD2遺伝子を発現しない293細胞を対照として使用した。
【0626】
【表3】
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【0627】
前臨床炎症モデル
図1Bに示す通り、実施例29(Ex.29)および実施例15(Ex.15)の化合物は、マウスに腹腔内注射したときに、腹腔中のLPMの数を著しく増加させ、in vitroでPECによるかなりの濃度のIL−10の産生を誘発した(
図1A)。
【0628】
1.実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデル
完全フロイントアジュバント(CFA)中のMOG
35〜55またはMOG
1〜125の乳濁液を用いて免疫化し、その後、最初は免疫化の日、次いで、再度その翌日にPBS中の百日咳毒素(PT)を投与することによって、EAEを、C57BL/6マウスにおいて誘発した。
【0629】
図1Cに示す通り、実施例29(Ex.29)および実施例15(Ex.15)の化合物によるマウスの処置は、EAEの臨床経過をかなり短縮させ、関連する体重減少も防いだ。
【0630】
図2に示す通り、実施例15(Ex.15)の化合物による治療は、WTマウスにおいて、EAEをかなり軽減し、6匹のマウスのうち1匹のみが、EAEの何らかの症状を有した。それに対して、実施例15(Ex.15)の化合物で治療されたIL−10
−/−マウスの100%が、治療されていないWTまたはIL−10
−/−マウスよりはわずかに後の発症だったものの、EAEを発症した。
【0631】
2.デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘発性大腸炎マウスモデル
図3に示す通り、マウスに、水または2%DSSが入った飲み水を7日間与え、実験の0、1、2、4および6日目に、PBS、ビヒクルまたは25μgの実施例29(Ex.29)の化合物で腹腔内処置した。(3A)体重を毎日記録した。(3B)マウスを7日目に屠殺し、結腸の長さを測定した(平均±SE;n=6)。(3C)7日目に、結腸から全mRNAを抽出し、M2マクロファージマーカーであるRelma、ならびにM1マクロファージマーカーであるPtgs2(Cox2)およびNos2の相対的発現(RE)を、qPCRによって定量化した(平均±SE;n=6)。
*、P<0.05;および
**、P<0.01対DSS+ビヒクル治療マウス。
【0632】
3.結腸におけるDSS誘発性炎症のモデル
マウスに、水または2%DSSが入った飲み水を7日間与え、実験の0、1、2、4および6日目に、PBS、ビヒクルまたは25μgの実施例29(Ex.29)の化合物で腹腔内処置した。マウスを7日目に屠殺し、結腸切片を用意し、H&Eで染色した。
【0633】
図4(A)は、個々のマウスからの代表的な組織構造を示す。矢印は、重篤な炎症病変部分を示す。
図4(B)は、各群のマウスについての近位および遠位結腸の炎症スコアを示す(平均±SE;n=6)。
*、P<0.05;および
**、P<0.01対DSS+ビヒクル治療マウス。