特表2017-529287(P2017-529287A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-529287分離可能なタブを有するラッパーを備えた容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-529287(P2017-529287A)
(43)【公表日】2017年10月5日
(54)【発明の名称】分離可能なタブを有するラッパーを備えた容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20170908BHJP
【FI】
   B65D85/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-511578(P2017-511578)
(86)(22)【出願日】2015年8月28日
(85)【翻訳文提出日】2017年2月27日
(86)【国際出願番号】EP2015069774
(87)【国際公開番号】WO2016030518
(87)【国際公開日】20160303
(31)【優先権主張番号】14182950.7
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】スローフ アリエン ハミルカル
【テーマコード(参考)】
3E068
【Fターム(参考)】
3E068AA21
3E068AB05
3E068AC02
3E068BB08
3E068CC04
3E068CD01
3E068CD03
3E068CE01
3E068CE02
3E068DD02
3E068DD08
3E068DE19
3E068EE22
3E068EE32
3E068EE34
(57)【要約】
消費財の容器は、ハウジング(10a)と、ラッパー(20)に包まれかつハウジング(10a)内に含まれる1つ以上の消費財(18)とを備え、ラッパー(20)は、ラッパー(20)の複数の相互接続された分離可能な部分(24)をともに画定する複数の交差した虚弱線(22)を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費財の容器であって、
ハウジングと、
ラッパーに包まれ、かつ前記ハウジング内に含まれる1つ以上の消費財であって、前記ラッパーが、前記ラッパーの複数の相互接続された分離可能な部分をともに画定する交差した複数の虚弱線を含む消費財とを備えた、容器。
【請求項2】
前記複数の交差する線が第一の虚弱線および第二の虚弱線を含み、また前記第一の虚弱線の引き裂き強さが前記第二の虚弱線の前記引き裂き強さよりも弱い、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記ラッパーの前記複数の相互接続された分離可能な部分が、第一の分離可能なタブ部分が前記ラッパーから分離された時に、前記ハウジングの前部壁にある3つを超えない消費財が露出されるように構成されている前記第一の分離可能なタブ部分を含む、請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
前記第一の分離可能なタブ部分が、前記第一の分離可能なタブ部分が前記ラッパーから分離された時に、前記ハウジングの前記前部壁にある1つを超えない消費財が露出されるように構成されている、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
前記複数の交差する虚弱線が、それぞれが第一の方向に延びる、間隙を介して実質的に平行な第一の複数の虚弱線と、それぞれが第二の方向に延びる、間隙を介して実質的に平行な第二の複数の虚弱線とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
前記第一の方向と前記第二の方向の間の最小角度が45度〜90度である、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器であって、前記ハウジングがさらに、
前記後部壁および前記リッド前部壁の間に延びるハウジング上部壁と、
前記上部壁の反対側にあり、かつ前記後部壁と前記ボックス前部壁との間に延びるハウジング底部壁であって、長軸方向が前記ハウジング上部壁と前記ハウジング底部壁との間に延びる方向であるハウジング底部壁とを含み、
前記複数の交差する虚弱線が前記ハウジング前部壁の下にあり、また前記第一および第二の方向のうち少なくとも一つが、前記長軸方向に対して直交しない角度に延びる、容器。
【請求項8】
前記ボックス部分が、開口部の端を画定する上部端を持つボックス前部壁を含み、前記リッドが開位置にある時に、前記開口部を通して消費財を前記容器から取り外すことができ、前記ボックス前部壁の上端と、前記ラッパーの分離可能なタブ部分を画定する虚弱線との間の距離が少なくとも10ミリメートルである、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
前記ラッパーの1つ以上の前記分離可能なタブ部分がその表面上に1つ以上のしるしを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
第一のしるしが第一の分離可能なタブ部分上に提供され、また第二のしるしが第二の分離可能なタブ部分上に提供され、前記第一のしるしが前記第二のしるしとは異なる、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記ハウジングが、ボックス部分と、前記ボックス部分からヒンジ線に沿って前記ハウジングの後部壁を横切って延びるリッド部分とを備え、また前記リッド部分が開位置と閉位置の間を移動可能であり、ここで前記リッド部分の前部壁および前記ボックス部分の前部壁がともに、前記ハウジングの前記後部壁と反対側の前記ハウジングの前部壁を画定する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
前記1つ以上の消費財が複数の喫煙物品である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラッパーに包まれた1つ以上の消費財を含む消費財の容器に関連する。本発明は、紙巻たばこなどのパック式喫煙物品としての特定の用途を見出している。
【背景技術】
【0002】
喫煙物品などの消費財は一般に、ボックスと、容器の後部壁を横切って延びるヒンジ線の周りにボックスに結合されたリッドとを持つヒンジ・リッド型容器などの、剛直な箱型容器内にパッケージされる。こうしたヒンジ・リッド型容器は通常、一枚の層状の厚紙ブランクから構成される。使用時、リッドはヒンジ線を中心に回転して容器を開き、ボックス内に収容されている喫煙物品の束へのアクセスが得られる。
【0003】
ボックス内に収容されている喫煙物品の束は通常、金属化紙、金属箔またはその他の柔軟なシート材料の内側ライナー内に包まれる。内側ライナーは通常、喫煙物品の束の周りで折り畳まれてから、例えば封筒折りを使用して上部端および底部端で折り畳んで閉じられる長方形の材料シートである。喫煙物品およびその他の消費財の公知である容器の内側ライナーには、消費者への情報を記載するために使用されうるものも一部にある。例えば、一部の内側ライナーはブランド情報がエンボス加工または印刷されることが周知である。
【0004】
内側ライナー内にある喫煙物品の束にアクセスするには、まずヒンジ・リッド容器が開かれることで、消費者は内側ライナーの上部を展開して、喫煙物品を簡単に露出させることができる。別の方法として、一部の内側ライナーには、消費者が取り外して捨てて喫煙物品にアクセスできる、分離可能な上部が提供されている。ところが、こうした内側ライナーの分離可能な部分は通常、比較的サイズが小さく、比較的質素な形状および外観を有する。従って、これらの分離可能なタブ部分は、現時点では、消費者に容器の内容物へのアクセスを許容するというその基本的機能を超えた用途はほとんどない。
【0005】
ラッパーが、消費者とのコミュニケーションをとるための手段を改善するように適合されている、喫煙物品などの包装された消費財の束のための新規のラッパー配置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明によれば、ハウジングと、ラッパーに包まれかつハウジング内に含まれる1つ以上の消費財を備えた消費財の容器が提供されており、ラッパーは交差した複数の虚弱線を含み、これらの線はラッパーの複数の相互接続された分離可能な部分を画定する。
【0007】
本明細書で使用される場合、「分離可能な部分」という用語は、ラッパーの残りの部分から分離でき、容器から取り外されてハウジング内に含まれる1つ以上の消費財の部分を露出もしくはさらに露出することができる、ラッパーの一部分を意味する。
【0008】
虚弱線によって、容器のユーザーはラッパーの大小を問わず希望する分のラッパーを取り外し、容器内の異なる量の消費財を露出できる。虚弱線はまた、取り外された部分もしくは残りの部分またはその両方が好ましい外観を持つよう、あるいはラッパーの望ましい領域にわたり容器内の物品へのアクセスを提供するように、ユーザーが希望の形状のラッパーの一部分を取り外しできるようにする。
【0009】
容器のユーザーは、ラッパーを虚弱線に沿って、例えば引き裂きまたは切断によって分離することにより、ラッパーの1つ以上の部分を取り外すことができる。虚弱線を適切に選択することにより、ユーザーは、取り外される部分のサイズおよび形状を決定できる。
【0010】
複数の交差する線は、第一の虚弱線および第二の虚弱線を含むことが好ましく、ここで第一の虚弱線の引き裂き強さは第二の虚弱線の引き裂き強さよりも弱い。これにより、ある一定の分離可能なタブ部分が他の部分よりも優先的に取り外されるように促進できる。例えば、消費者は、第一の虚弱線がラッパー内で引き裂かれる最初の虚弱線となるようにラッパーを引っ張ることができ、こうして消費者は、第一のタブ部分のみを最初に取り外すことができ、1つ以上のその他のタブ部分は後に取り外すために残すことができる。従って消費者は、最初にアクセスしたい消費財を露出させてそれにアクセスし、その一方で消費財の残りの部分は後ほどの使用のためにラッパーに包まれた状態のまま残すことができる。これにより、ラッパーに包まれた消費財の残りの部分を新鮮な状態に長く保ちうる。
【0011】
ラッパーの複数の相互接続された分離可能な部分は、第一の分離可能なタブ部分がラッパーから分離された時に、ハウジングの前部壁にある3つを超えない消費財が露出されるように構成されている第一の分離可能なタブ部分を含むことが好ましく、第一の分離可能なタブ部分は、第一の分離可能なタブ部分がラッパーから分離された時に、ハウジングの前部壁にある1つを超えない消費財が露出されるように構成されていることがさらに好ましい。これにより、ハウジング内のその他の消費財は、消費者がアクセスする準備が整うまで包まれた状態のまま残すことができる。
【0012】
交差する虚弱線は、少なくとも容器が開かれた時に露出されるラッパーの部分の上に提供される。一部の場合には、虚弱線はラッパー全体上に延びる。
【0013】
一部の実施形態では、ハウジングは、ボックス部分と、ボックス部分からヒンジ線に沿ってハウジングの後部壁を横切って延びるリッド部分とを含み、ここでリッド部分は開位置と閉位置の間で移動可能であり、ここでリッド部分の前部壁およびボックス部分の前部壁がともに、ハウジングの後部壁と反対側のハウジングの前部壁を画定する。
【0014】
一部の実施形態では、複数の交差する虚弱線は、それぞれが第一の方向に延びる、間隙を介して実質的に平行な第一の複数の虚弱線と、それぞれが第二の方向に延びる、間隙を介して実質的に平行な第二の複数の虚弱線とを含む。こうした実施形態において、第一の方向と第二の方向の間の最小角度は45度〜90度であることが好ましい。
【0015】
本発明の一部の実施形態において、ハウジングはさらに、後部壁およびリッドの前部壁の間に延びるハウジング上部壁と、上部壁の反対側にありかつ後部壁およびボックス前部壁の間に延びるハウジング底部壁とを含み、ここで長軸方向はハウジング上部壁およびハウジング底部壁の間に延び、またここで複数の交差する虚弱線はハウジング前部壁の下にあり、またここで第一および第二の方向のうち少なくとも一つは長軸方向に対して直交しない角度に延びる。
【0016】
一部の実施形態において、ボックス部分は、開口部の端を画定する上端を持つボックス前部壁を含み、消費財はリッドが開位置にある時に、その開口部を通して容器から取り外すことができ、ボックス前部壁の上端とラッパーの分離可能なタブ部分を画定する虚弱線との間の距離は少なくとも10ミリメートルである。
【0017】
1つ以上のラッパーの分離可能なタブ部分は、その表面上に1つ以上のしるしを含むことが好ましい。例えば、一部の好ましい実施形態において、第一のしるしは第一の分離可能なタブ部分上に提供され、第二のしるしは第二の分離可能なタブ部分上に提供され、第一のしるしは第二のしるしとは異なる。このように、メッセージを消費者に伝達するために異なるしるしが使用されうる。例えば、分離可能なタブ部分を取り外す順序など、これらは消費者が分離可能なタブ部分をどのように取り外すべきかを示すことができる。
【0018】
虚弱線は、例えば、ラッパー内の穿孔または横罫線でもよい。それぞれの虚弱線は、穿孔線を含むことが好ましい。穿孔線は、周知の装置および技法を使用してラッパーに適用されうる。穿孔のタイプは、虚弱線の外観またはラッパーを虚弱線に沿って破断させるために必要な力を調節するために、数多くの異なる方法でありうる。希望に応じて、穿孔線を形成する切り込みの形状、サイズ、および分離を変えることもできる。
【0019】
ラッパーは、金属箔、金属箔および紙のラミネート、金属化紙、金属化高分子フィルム、高分子フィルムおよび紙を含むがそれに限定されない、適切な任意の柔軟な層状材料としうる。分離可能なタブ部分は、製造者またはブランドロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報、絵および装飾パターンを含むがこれに限定されない、情報、装飾、またはその他のしるしを記載しうる。しるしは、印刷、エンボス加工、押印またはその他の方法で提供されうる。
【0020】
容器は、カード、厚紙、ボール紙、プラスチック、金属、およびその組み合わせを含むがこれに限定されない、任意の適切な材料から作製しうる。
【0021】
1つ以上の消費財は複数の紙巻たばこ、または複数のその他の喫煙物品でもよい。
【0022】
本明細書において、「前部」、「後部」、「側面」、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「上方」および「後方」という用語は、その従来的な直立位置にある容器について言及するものであり、紙巻たばこパックの場合には、パック内の紙巻たばこは通常、この位置で直立している。
【0023】
容器は、紙巻たばこまたはその他の喫煙物品用のヒンジ・リッドパックとしうる。ヒンジ・リッド紙巻たばこパックは周知である。ヒンジ・リッドパックは、向かい合った側壁によって相互に接続されて、通常は長方形または概ね長方形の断面のパックを形成する、向かい合った前方壁および後方の壁を持つパック本体を備える。同様に向かい合った側壁によって相互に接続された向かい合った前方壁および後方壁を持つリッドは、パック本体の後部壁から延び、それにヒンジで接続され、また内側フレームはパック本体内に配置される。内側フレームはパック本体の前部壁の後方にあり、前部壁の上端の上方に延び、リッドは内側フレームに対して閉じ、リッドの下側前方端がパック本体の上側前方端と接触する。
【0024】
ヒンジ・リッドパックは通常、金属箔または金属箔および紙のラミネートなど層状材料のラッパーまたは内側ライナーに包まれた喫煙物品の束の周りで折り畳まれたカードブランクから形成される。ラッパーは、喫煙物品の束の後方、底部および前方の周り、束の側面の周りで折り畳まれ、束の上部で封筒折りによって閉じられる。紙巻たばこの束またはその他の喫煙物品は通常、10個または20個の喫煙物品を含む。喫煙物品は、喫煙物品の合計数に応じて、異なる並べ方で配列しうる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9または10個の1列で配列しうる。別の方法として、喫煙物品は2列以上で配置しうる。一つの列の喫煙物品は、隣接する列にある喫煙物品の間に部分的に位置しうる。2列以上の列は、同一の数の喫煙物品を含みうる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9もしくは10個の2列、5もしくは7個の3列、または4、5もしくは6個の4列で並べられてもよい。別の方法として、2列以上の列は、互いに異なる数の喫煙物品を含む少なくとも2列を含みうる。例えば、喫煙物品は、5個の1列および6個の1列(5−6)、6個の1列および7個の1列(6−7)、7個の1列および8個の1列(7−8)、5個の中央の1列および6個の両外側の2列(6−5−6)、5個の中央の1列および7個の両外側の2列(7−5−7)、6個の中央の1列および5個の両外側の2列(5−6−5)、6個の中央の1列および7個の両外側の2列(7−6−7)、7個の中央の1列および6個の両外側の2列(6−7−6)、9個の中央の1列および8個の両外側の2列(8−9−8)、または6個の中央の1列、5個の一方の外側の1列および7個の一方の外側の1列(5−6−7)で配置しうる。通常、束の外側列は、容器のそれぞれ前方壁および後方壁に隣接している。
【0025】
本発明による喫煙物品の容器は、同一のタイプまたはブランドの、または異なるタイプまたはブランドの喫煙物品を保持しうる。容器内の喫煙物品は、フィルターなし喫煙物品またはフィルターチップ付き喫煙物品、またはその両方としうる。喫煙物品はすべて、同一または異なる長さ(例えば、約40mm〜約180mm)および同一または異なる直径(例えば、約4mm〜約9mm)としうる。さらに、喫煙物品は、味覚の強度、引き出し抵抗および合計粒子状物質の送達が異なりうる。包まれた束および容器の寸法は、喫煙物品の長さおよび直径、および喫煙物品の並べ方に適応させることが好ましい。容器の外側寸法は通常、容器内に収容されている包まれた喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mm〜約5mmだけ大きい。
【0026】
本発明による容器の高さは約60mm(ミリメートル)〜約150mmであることが好ましく、高さが約70mm〜約125mmであることがより好ましいが、高さは容器の底部壁から上部壁までを測定したものである。一部の実施形態では、本発明による容器の幅は約12mm〜約150mmであり、幅が約70mm〜約125mmであることがより好ましいが、ここで幅は、容器の一方の側壁から他方の側壁までを測定したものである。
【0027】
本発明による容器の奥行きは約6mm〜約150mmであることが好ましく、奥行きが約12mm〜約25mmであることがさらに好ましいが、ここで奥行きは、容器の前部壁から後部壁までを測定したものである(ボックスとリッドの間のヒンジを含む)。
【0028】
容器の高さ対容器の奥行きの比は、約0.3:1〜約10:1であることが好ましく、約2:1〜約8:1であることがさらに好ましく、約3:1〜5:1であることが最も好ましい。
【0029】
容器の幅対容器の奥行きの比は、約0.3:1〜約10:1であることが好ましく、約2:1〜約8:1であることがさらに好ましく、約2:1〜3:1であることが最も好ましい。
【0030】
リッド後部壁の高さ対ボックス後部壁の高さの比は、約0(リッドが容器の上端にヒンジで固定)〜約1:1であることが好ましく、約1:5〜約1:10であることがさらに好ましく、約1:6〜約1:8であることが最も好ましい。
【0031】
リッド前部壁の高さ対ボックス前部壁の高さの比は、0(リッドが容器の前部壁全体である)〜約1:10であることが好ましく、約1:1〜約1:5であることがさらに好ましく、約1:2〜約1:3であることが最も好ましい。
【0032】
包まれた束が喫煙物品を収容する場合、容器は、さらに廃棄物用区画(例えば、灰または吸い残し用)または例えば、マッチ、ライター、消火手段、口臭消臭剤またはエレクトロニクスなど、その他の消費財を備えうる。その他の消費財は、容器の外側に取り付けるか、容器の包装内に喫煙物品に沿って容器の別の区画内に含めるか、またはその組み合わせとしうる。
【0033】
本発明による容器の外部表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、押印またはその他の方法で装飾しうる。
【0034】
いったん充填されると、本発明による容器は、例えば、高密度または低密度のポリエチレン、ポリプロピレン、方向性ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、セルロースフィルム、または従来的な方法でのその組み合わせの透明高分子フィルムで、収縮包装またはそれ以外の方法でオーバーラップされる。本発明による容器がオーバーラップされる場合、オーバーラップは1つ以上のティアテープを含みうる。さらに、オーバーラップは画像、消費者情報またはその他のデータとともに印刷しうる。
【0035】
本発明は、以下の図面を参照しながらさらに例証しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1a、1bおよび1cは、本発明の第二の態様の実施形態によるパックを示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1a、1bおよび1cは、リッド14が後部(図示される場合に)壁に沿ってヒンジ付けされたパック本体12と、パック本体12の内側に配置された内側フレーム16とを備えた、ヒンジ・リッド紙巻たばこパック10a、10b、10cの形態の本発明の実施形態を示す。内側ライナー20に包まれた紙巻たばこの束18は、パックの内側にある。
【0038】
本発明のこの実施形態による容器の内側ライナー20は、パックのリッド14が開いた時に露出される少なくとも内側ライナーの部分上に穿孔線またはその他の虚弱線22の交差する線のパターンを有するが、普通は、穿孔線が内側ライナー20全体の上に延びることが好都合である。この実施形態では、穿孔線22は10mm間隔の長方形の格子である。当然のことながら、その他の交差する線のパターンも使用されうる。穿孔線またはその他の虚弱線は、ラッパーの分離可能な部分24を画定する。穿孔線またはその他の虚弱線により、パックのユーザーは、ユーザーが決定した形状およびサイズの内側ライナー20の部分26を取り外すことができる。取り外される内側ライナーの部分26は、1つ以上の分離可能な部分24から構成される。
【0039】
外側のオーバーラップ(図示せず)が取り外された後にパック10が初めて開かれる時、1つ以上の分離可能な部分24から構成され、取り外されることになる内側ライナーの部分26を画定する穿孔線22に沿って引き裂くことにより、内側ライナー20の一部分の取り外しができる。穿孔線を適切に選択することにより、ユーザーは内側ライナーの取り外された部品26のサイズおよび形状を決定できる。露出された内側ライナーの比較的小さな部分(例えば、露出された内側ライナーの一方の側のみに向かう部分)のみが取り外される場合、それまでに引き裂かれていないその他の穿孔線に沿って引き裂くことにより、より多くの内側ライナーを後で取り外すことができる。
【0040】
図1aは、内側ライナー20の上部での封筒折りが引き開けられ、また内側ライナー20が穿孔線22に沿って引き裂かれ、内側ライナーの鋸歯の上縁端28がパック内に残された、パック10aを示す。内側ライナーの取り外された部品26aの一方の端は、対応する鋸歯の端を持つ。
【0041】
図1bは、内側ライナー20の上部での封筒折りが引き開けられ、パックの一方の側から他方の側まで約45度の角度で延びる穿孔線22に沿って引き裂かれて内側ライナーの部分26bを内側ライナーの露出された部分から分離し、内側ライナーの上縁端28bが歪んだ逆位のV形でパック内に残された、パック10bを示す。
【0042】
図2cは、内側ライナー20の上部での封筒折りが引き開けられ、それぞれの側から下方向に約45度の角度で延びる穿孔線22に沿って一方の側から引き裂かれて部分26cを内側ライナーの露出された部分から分離し、内側ライナーの上縁端28cがV形でパック内に残された、パック10bを示す。
【0043】
引き裂く穿孔線を適切に選択することにより、ユーザーは、分離される内側ライナー20の部分24の形状およびサイズを簡単に決定でき、そのため、パック内に残る内側ライナー、特に内側ライナーの上縁端28a、28b、28cの形状も簡単に決定できる。
図1a
図1b
図1c
【国際調査報告】