特表2017-529871(P2017-529871A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-529871動物の被毛の手入れ用ブラシのためのコーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-529871(P2017-529871A)
(43)【公表日】2017年10月12日
(54)【発明の名称】動物の被毛の手入れ用ブラシのためのコーム
(51)【国際特許分類】
   A01K 13/00 20060101AFI20170919BHJP
   A45D 24/00 20060101ALI20170919BHJP
【FI】
   A01K13/00 E
   A45D24/00 E
   A45D24/00 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-526750(P2017-526750)
(86)(22)【出願日】2015年7月15日
(85)【翻訳文提出日】2017年2月8日
(86)【国際出願番号】EP2015066116
(87)【国際公開番号】WO2016023699
(87)【国際公開日】20160218
(31)【優先権主張番号】1457732
(32)【優先日】2014年8月9日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517042025
【氏名又は名称】セセルソン グループ
(74)【代理人】
【識別番号】100092277
【弁理士】
【氏名又は名称】越場 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100155446
【弁理士】
【氏名又は名称】越場 洋
(72)【発明者】
【氏名】カト,エディ
(72)【発明者】
【氏名】ベルゲール,ジャクリーン,ジョアンヌ,クレメンス
(72)【発明者】
【氏名】デ−ビオネ,イクサヴィエ
(57)【要約】
本発明は、薄板状本体(2)を有し、歯付縁に沿って、被毛に挿し込むことのできる歯を含むコーム(1)に関する。本発明の目的は、鋭利な歯によって動物に傷を付けないようにし、剥げた部分が生じるに至るような損傷を防止する一方で、被毛の処理を改善し、各季節の各動物の被毛に合わせることによって、ブラッシングの能力を改善することである。そのために、本体(2)の中央平面Pの両側に1つずつ位置付けられ、その歯が相互に互い違いになっている2つの歯群AおよびBの歯(7および8)は、先端と、これらの先端からつながる縁のコーナ部の長さの一部にわたって傷付け防止のための丸みを有し、平坦な外面(9a、9b)と湾曲した最内面(10aおよび10b)との間に画定され、歯群Bはより細く、それにはより短い歯(8)が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコームにおいて、前記コーム(1)はブレードから作られ、その本体(2)にハンドル(6)を持つブラッシング用支持体(5)に固定するための手段が設けられ、歯付縁部上に、被毛の中に差し込む挿し込むことができ、薄板状本体の中央平面Pのそれぞれの側に位置付けられ、その歯(7および8)が相互に互い違いであるような2つの歯群AおよびBを含み、前記歯には、その端において、およびこの端から始まる縁の長さの一部にわたり傷付け防止のための丸みが設けられ、平坦で、前記薄板状本体の前記中央平面Pに平行な外面(9a、9b)と湾曲した最内面との間に画定され、すなわち、長い歯の主要な歯群Aと前記主要な歯群のそれらより短い歯を持ち、それより薄い第二の歯群Bを特徴とするコーム。
【請求項2】
少なくとも前記主要な歯群Aの前記歯(7)が、毛が滑りやすくなるような凸状の内面interne(10a)を有することを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項3】
前記第二の歯群Bの前記歯(8)が凹状の内面(10b)を有することを特徴とする、請求項1および2に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項4】
前記2つの歯群AおよびBの各々の前記歯(7および8)が、それらの端から前記薄板状本体(2)のヒール部に向かって移動するにつれ、円形から長方形へと推移する横断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項5】
前記歯(7および8)の前記内面(10aおよび10b)と前記外面(9aおよび9b)ならびに、前記2つの歯群間に形成された歯間部の面(11)は平滑で、凹凸がないことを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項6】
前記2つの歯群AおよびBの前記歯(7および8)間の前記歯間部の底部の形状が、古くなった毛と不純物を回収する横方向の回廊部を画定することによって、前記小さい歯(8)の側から前記大きい歯(7)の側に向かって移動するにつれ、半円形(12)から、前記歯の側面(11)に当接する円弧(13)の形状へと変化することを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項7】
前記2つの歯群AおよびBの前記歯が、前記薄板状本体(2)の幅の実質的に2/5にわたり、前記主要な歯群Aの前記歯(7)と前記第二の歯群Bのそれら(8)との間の長さの差が前記歯群Aの前記歯の長さの5〜20%の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項8】
前記薄板状本体(2)とその歯群AおよびBは、金属またはプラスチック材料等、前記被毛を引っ張らないような良好な滑り係数と柔軟性を有する材料の成型または3D印刷により実現されることを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項9】
前記薄板状本体(2)は、丸みのある端(16)と丸みのある縁部を有し、前記2つの歯群AおよびBの前記歯7および8より短い、枠となる指状部(15)の分だけ、縦方向に前記2つの歯群AおよびBを超えて延びることを特徴とする、請求項1に記載の動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【請求項10】
前記2つの歯群の、前記枠となる指状部(15)に対して位置付けられた前記歯(7aおよび8a)は、これらの枠となる指状部に向かって移動するにつれ、減少する長さを有することを特徴とする、請求項1および9を組み合わせたものによる動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物の被毛の手入れ、より詳しくは手動ブラシのためのコームに関する。
【背景技術】
【0002】
犬や猫等の飼育動物の被毛を良好な状態に保つために、取り外し可能かつ交換可能なコームを受けるためのヘッドを備えるハンドルからなるブラシを使って手でそれにブラシをかけることが知られている。現在のブラシでは、コームは金属のブレードから作られ、その本体には、ハンドルのヘッドに固定するための手段と、はす縁と、が設けられ、歯は機械加工により実現される。
【0003】
この解決策は長年にわたり使用されており、それは、歯に、被毛から古くなった毛を除去し、それと同時に表皮のフケを除去することができるようにする「掻き落とす」力が付与されるからである。
機械加工によるそれらの製造方法から、これらの歯群には鋭利な歯があり、これは、手入れを行う人物が注意しなければ、その切削力によって動物の皮膚を傷め、金属コームの硬さによって被毛をちぎり、その鋭利な縁部によって毛を大量に切りすぎて被毛に禿げた部分ができるまでに至ることがある。それに加えて、使用される機械加工の手段によっては、これらの歯群は顕微鏡で見えるような「鋸歯」状の縁部を有し、これが被毛に損傷を与える。このような特性はまた、道具の手入れとクリーニングを複雑にし、動物にとって不健康となりうる。
【0004】
[特許文献1](米国特許出願公開第2011/0259281号明細書)から、ブレードから作られ、その本体にハンドルを持つブラシ支持体に固定するための手段が設けられた、動物の被毛の手入れ用手動ブラシのためのコームが知られている。このブレードは、薄板状本体の歯付縁部に、この本体の中央平面の各々の側に位置付けられて、その歯が相互に互い違いになっている2つの歯群を含む。これらの歯は薄板状本体の中央平面に平行な平坦外面と、同じく平坦で、薄板状本体の中央平面に平行な内面との間に画定され、したがって、鋭利な縁部を持ち、それが被毛に損傷を与える可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0259281号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記に対して、手入れ作業中の被毛の処理を改善し、それと同時に、動物の被毛の傷みや痕を生じさせないことによって、動物の健康を尊重するようなコームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、これはハンドルを持つブラッシング用の支持体に固定する手段が設けられた薄板状本体から作られ、歯付縁部に、本体の中央平面の各々の側に位置付けられ、その歯が相互に互い違いになっている2つの歯群を含むコームに関する。
【0008】
本発明によれば、2つの歯群の歯は、その先端および、その端から始まる縁部の長さの一部にわたり傷付け防止の丸みが設けられ、薄板状本体の中央平面に平行な平坦外面と湾曲した内面との間に画定され、すなわち、長い歯の主要な歯群と、主要な歯群のそれらより短い歯を有し、それらより薄い第二の歯群である。
【0009】
実際に、主要な歯群は、密度の高い、すなわち濃い被毛、例えば冬毛のブラッシング用とされ、第二の歯群は、より密度の低い、より薄い毛のブラッシング用、または夏毛のブラッシング用とされる。
【0010】
何れの場合も、たとえ歯が皮膚と接触しても、コームは動物に損傷を与えずに被毛と係合し、それは、丸みを付けられたそれらの端と縁部が、鋭利な縁部と先端を持つ機械加工された歯群を有する金属コームと異なり、いかなる傷も発生させる可能性がないからである。
【0011】
ブラシを動物の被毛ないで移動させると、ブラシの移動を通じて毛と接触する第一の歯群は、被毛から古くなった毛、古くなった皮膚、埃、および小穂を除去することによりブラッシングを行い、その一方で、第二の歯群は、皮膚に接触せずに被毛を二重にブラッシングすることにより動作をさらに補い、毛を、もう一方の歯群から解放されるとすぐに「愛撫的に」撫でつける。
【0012】
ある実施形態において、少なくとも主要な歯群の歯は、毛を滑りやすくする凸状の内面を有する。
【0013】
他の実施形態において、主要な歯群の歯が凸状の内面を有する場合、第二の歯群のそれらは凹状の内面を有する。
【0014】
これによって、歯の上と歯間に傾斜板を形成することができ、これはコームの移動方向に応じて、古くなった毛、古くなった皮膚、および埃を受け、ブラッシングの効果と被毛の輝きを改善することによって、被毛からその存在を除去する。
【0015】
有利な点として、コームは金属またはプラスチック材料を成型することによって作られる。
【0016】
これによって、高品質の同じコームを得ることができ、これには複雑な機械加工が不要であり、その歯は動物の皮膚を傷つける可能性のない、均等な丸みのある縁部と丸みのある先端を有する。
【0017】
ある実施形態において、2つの歯群の各群の歯の断面は、それらの端からブレード本体に向かって移動する、円形から丸みのある縁部を持つ長方形へと推移する。
【0018】
この構成は、接触するのに有利であり、また、歯間部のflay面による毛の撫でつけも改善される。
【0019】
他の特徴と利点は、このコームのいくつかの実施形態を示す添付の概略図に関する以下の説明の結果として得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】薄毛用の第二の歯群の側から見た、コームのある実施形態の正面図である。
図2図1の横断面S1〜S5により作られる断面を使った2つの歯群の中の歯のセクションの径所の変化を示す概略図である。
図3】厚毛用の長い歯群の側から見た、コームの別の実施形態の正面図である。
図4-5】図1のIV−IVおよびV−Vに沿った断面図であり、それぞれ厚毛用の主要な歯群の中の歯と、薄毛用の第二の歯群の中の歯を示す。
図6-7】主要な歯群と第二の歯群との間の歯間部の底部の形状を拡大して示す部分図である。
図8】主要な歯群の側から見たコームの斜視図である。
図9】本発明によるコームが設けられたブラシの、主要な歯群が前側に位置付けられている状態でのブラッシング動作中の側面図である。
図10】コームの断面部分図であり、動物の被毛上の歯群の動作を大きく拡大して示す。
図11-12】図9および10と同様であるが、第二の歯群が前側に位置付けられている状態でのブラッシング動作中の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
概して図1に示されるように、本発明によるコーム1は、図9で見られるハンドル6を持つヘッド5に取り付けるための手段3または4がそのヒール部に設けられた薄板状本体2からなる。
【0022】
図に示されている本発明の実施形態において、薄板状本体2は、2つの歯群、それぞれ主要な群Aと第二の群Bにより形成される歯付縁部を含み、これらはコームの中央平面P(図4および5)のそれぞれの側に位置付けられ、歯7および8からなる。主要な歯群Aの歯7は、第二の歯群Bの歯8と互い違いであり、図のように、薄板状の本体の面に対応する平坦な外面、それぞれ9aおよび9bと、歯の端に形成される湾曲した内面、それぞれ10aおよび10bとの間に画定される。面9aおよび9b、10aおよび10bと歯間部の面11は、毛がそこに触れて滑りやすくなるように平滑で凹凸がない。
【0023】
これは、そのコームが2つの歯群AおよびBを持つ、各薄板状本体2が金属またはプラスチック材料等、被毛を引っ張らないような良好な滑り係数と柔軟性を有する材料を成型することによって得られるという点で、なおさら容易に得られる。製造の代替案として、本体とコームは3D印刷により得られる。
【0024】
主要な歯群Aの歯7の横断面を示す図4の実施形態において、この歯7の内面10aは凸状であり、図5において、第二の歯群Bの歯8の面10bは凹状である。これらの図面はまた、主要な歯群Aの歯7が第二の歯群Bの歯8より値Vだけ長いことも示している。
【0025】
この実施形態において、歯群AおよびBの長さの差は、歯群Aの最も長い歯7の長さの約5〜20%である。これらの寸法は、求められる標的の動作に応じて異なっていてもよい。
【0026】
さらに、歯群AおよびBの長さは薄板状本体2の幅の半分から5分の2の間であり、それは、この薄板状本体をブラシ本体5に取り付ける手段、すなわち本体2に形成された穴3を通るねじまたは本体2のT字形ほぞ4がブラシ本体の溝に係合することに応じて異なる。これらの比率は、使用されるブラシの種類によって異なっていてもよい。
【0027】
図2は、図1の横断面1〜5により得られる断面S1〜S5を並べたものであり、2つの歯群AおよびBの歯7および8の各々の断面が、各歯の丸い先端から薄板状本体2との接続部に向かって移動するにつれ、円形(S1およびS2)から正方形、その後、縁の丸い長方形(S3およびS4)、その後丸くない状態(S5)へと、推移することを示している。これは、毛を引っ張ったり切ったりしないようにするために、歯の長さの一部にわたって延びる、丸みのある端とその後、丸みのある縁が存在することを特徴付ける。
【0028】
歯と薄板状本体2との接合部には、図S5に示されるように、丸みのある縁がない。この構成は傾斜面Zを形成し、それによって、梳き取られた古い毛を保持することが可能となる。この領域Zはまた、それゆえ、最適なブラッシングのために歯群を解放することによって、クリーニングと古くなった毛の保持に有利である。
【0029】
図2はまた、第二の歯群Bの歯8の各々の横断面が主要な歯群Aの歯7のそれより小さいことを示している。
【0030】
図6および7は、2つの歯群、それぞれBおよびAの歯間部の拡大部分S6およびS7を通じて、この歯間部の底の部分が、コームの厚さを横切るように、例えば小さい歯8から大きい歯7に向かって移動するにつれ、図6の半円形12から図7に示されるような、歯8の側面と接触する円弧13の形状に変化することを示している。各歯間部は、それゆえ、横方向の回廊部を画定し、ブラッシングされた被毛の毛を、それらを歯の基底部のまっすぐで平坦な側面11に向かって案内することによって集め、これらの毛を撫でつけることによって、古くなった毛、古くなった皮膚、埃、および小穂を除去しやすい。
【0031】
図1、3、および6〜8に示されているように、コームが縦方向に歯群AおよびBの端を超えて延びている場合、これは2つの枠となる指状部15を含み、その各々が歯7および8のそれらより短い長さを有し、丸みのある先端16と丸みのある縁部17が設けられている。コームが動物の皮膚を傷つけることがないようにするという同じ目的のために、枠となる指状部15に対して位置付けられた歯7aおよび8aの長さは、これらの枠となる指状部に向かって移動するにつれて減少する。
【0032】
ブラシをかけ、手入れすることのできる動物の大きさ、例えばチワワからセントバーナードまでに最もよく合わせるために、コームは歯群の幅と歯の長さにより区別されるいくつかのサイズで提供される点に留意されたい。さらに、動物によって被毛の密度が同じでないため、コームには、被毛の厚さや長さに合わせることによって、異なる動物に使用できるように、異なる構成が設けられる。
【0033】
上記の説明は、歯群AおよびBを、これらに「主要な」と「第二の」を追加することによって一般的な方法で区別しており、以下の実施形態において、これらの同じ歯群は使用者により定義され、すなわち、歯群Aは「厚毛用」、歯群Bは「薄毛用」とされる。同じ動物の被毛は季節によって厚い被毛からより通気のよい被毛へと切り替わり、またその逆もありえるため、ブラシの使用者は、コームの取り外し可能性を利用して、それをブラシのヘッド5の上でひっくり返し、被毛の密度に最もよく対応する歯群を毛と接触させることができる。
【0034】
図9は、ブラシが矢印21に従って移動された時に前側にあり、毛20と接触するのが「厚毛用」の主要な歯群Aであり、したがって歯群Bは後側にあるようにコーム2が位置付けられているブラシを示す。図10では、その2つの歯群を有し、主要な歯群が前側に位置付けられたコームが、簡単に被毛の中に刺しこまれることと、それと皮膚22との接触が、その歯7の群の丸みのある端を介して行われ、したがって皮膚を傷つける可能性がないことを示している。
【0035】
ブラッシング運動中に、毛20は、これらを歯群Bの歯8の側面11に押し付ける歯間部の回廊部を通過し、この面は被毛から古くなった毛、老廃物、埃、および小穂を、それらを領域Zに保持することによって除去し、それと同時に、面11はこれらの毛を、これらが歯群Aから解放されるとすぐに愛撫的に撫でつける。
【0036】
図11において、コームはブラシのヘッド5の上で、前側にあって、ハンドルを矢印21に従って引いた時に最初に毛20と接触するのが第二の歯群Bであるように示されている。
【0037】
図12は、ブラシが手で握られ、2つの歯群AおよびBが皮膚22と接触し、接触力が皮膚全体に分散され、丸みのある端のおかげでそれを傷つける危険がないようにハンドルが傾斜していることを示している。歯が皮膚に加える圧力が2列にわたり分散されるため、動物にとってブラッシングの感覚がより愛撫的となる。
【0038】
ブラッシングを最適化するために歯群を皮膚に近付けるこの姿勢は、薄毛の被毛に特異的であり、したがって、「敏感な」領域および耳、足、首のような毛の少ない、および/または毛の短い領域に推奨される。
【0039】
ブラッシング運動中に、毛20は、これらを歯群Aの歯7の側面11に押し付ける歯間部の回廊部を通過し、この面は、被毛から古くなった毛、老廃物、埃、および小穂を取り除き、それと同時に、これらの毛を、歯群Bによりこれらが解放されるとすぐに愛撫的に撫でつける。そのため、後側にある主要な歯群Aはブラッシングを「さらに補う」機能を有し、その凸状の形状と傾斜板Zにより、古くなった毛、古くなった皮膚、フケ、埃、および小穂をまとめて保持し、これらは、ブラシを被毛から外すときに抜き出すことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】