(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-530915(P2017-530915A)
(43)【公表日】2017年10月19日
(54)【発明の名称】シガレット用パック
(51)【国際特許分類】
B65D 85/10 20060101AFI20170922BHJP
B65D 5/50 20060101ALI20170922BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D5/50 101Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-533692(P2017-533692)
(86)(22)【出願日】2015年9月7日
(85)【翻訳文提出日】2017年4月27日
(86)【国際出願番号】EP2015001798
(87)【国際公開番号】WO2016041622
(87)【国際公開日】20160324
(31)【優先権主張番号】102014113342.0
(32)【優先日】2014年9月16日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102014222994.4
(32)【優先日】2014年11月11日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】504265684
【氏名又は名称】フォッケ・ウント・コンパニー(ゲゼルシャフト・ミト・べシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト)
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】シュタインカンプ・イルミン
(72)【発明者】
【氏名】ブーゼ・ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】ローマン・ラインハルト
【テーマコード(参考)】
3E060
3E068
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB03
3E060BA24
3E060CC12
3E060CC18
3E060DA23
3E060DA30
3E060EA09
3E060EA12
3E068AA21
3E068AB03
3E068AC02
3E068BB08
3E068BB17
3E068CC04
3E068CD01
3E068CD02
3E068CE02
3E068CE08
3E068DD11
3E068DD18
3E068DE13
3E068DE18
3E068EE01
3E068EE37
(57)【要約】
本発明は、少なくとも一つの前壁(15)、一つの後壁(12)、側壁(16,17)及び一つの底壁(14)により区画されている、箱部分(11)を備えたシガレットのためのパックであって、
箱部分(11)内に、内側のブランクに包み込まれかつ好ましくは直方体の少なくとも一つのシガレットグループが、シガレットブロック(29)として配置されており、
パック(10)が、幅、奥行き及び高さに関して所定の寸法を備えており、そして少なくとも一つのシガレットブロック(29)の少なくとも一つの寸法が、箱部分(11)の内部空間の対応する寸法よりも小さく、
従って、シガレットブロック(29)が少なくとも一つの寸法に関して箱部分(11)の内部空間を塞がず、
箱部分(11)内にカラー(26)が配置されており、
このカラーが、前壁(27)により少なくとも一部が箱部分(11)の前壁(15)に当接しており、かつカラー(26)の前壁(27)の側方に配置されたカラー(26)の側壁(28)により、箱部分(11)の対応する側壁(16,17)に当接しており、
箱部分(11)が、シガレットブロック(29)と箱部分(11)の内部空間の少なくとも一つの異なる寸法を補整するのに使用されるパックに関する。
本発明は、シガレットブロック(29)の対応する異なる寸法を、箱部分(11)の対応する寸法と比較して補整するために、カラー(26)の壁(27)の一部が、箱部分(11)の対応する壁(15)に当接しており、前記カラーの前記壁の一部が、箱部分(11)の対応する壁(15)に対して間隔をおいて配置されておりかつシガレットブロック(29)を支持することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの前壁(15)、一つの後壁(12)、側壁(16,17)及び一つの底壁(14)により区画されている、箱部分(11)を備えたシガレットのためのパックであって、
箱部分(11)内に、内側のブランクに包み込まれかつ好ましくは直方体の少なくとも一つのシガレットグループが、シガレットブロック(29)として配置されており、
パック(10)が、幅、奥行き及び高さに関して所定の寸法を備えており、そして少なくとも一つのシガレットブロック(29)の少なくとも一つの寸法が、箱部分(11)の内部空間の対応する寸法よりも小さく、
従って、シガレットブロック(29)が少なくとも一つの寸法に関して箱部分(11)の内部空間を塞がず、
箱部分(11)内にカラー(26)が配置されており、
このカラーが、前壁(27)により少なくとも一部が箱部分(11)の前壁(15)に当接しており、かつカラー(26)の前壁(27)の側方に配置されたカラー(26)の側壁(28)により、箱部分(11)の対応する側壁(16,17)に当接しており、
箱部分(11)が、シガレットブロック(29)と箱部分(11)の内部空間の少なくとも一つの異なる寸法を補整するのに使用されるパックにおいて、
シガレットブロック(29)の対応する異なる寸法を、箱部分(11)の対応する寸法と比較して補整するために、カラー(26)の壁(27)の一部が、箱部分(11)の対応する壁(15)に当接しており、前記カラーの前記壁の一部が、箱部分(11)の対応する壁(15)に対して間隔をおいて配置されておりかつシガレットブロック(29)を支持することを特徴とするシガレット用パック。
【請求項2】
カラー(26)の壁(27)が少なくとも二つの折目(31,32)により複数の部分(34,35,36)に区切られており、カラー(26)の壁(27)が折目(34,35,36)の周囲で、カラー(26)の壁(27)の少なくとも一部(34)が箱部分(11)の対応する壁(15)に配置されており、カラー(26)の壁(27)の他方の部分(36)が箱部分(11)の対応する壁(15)に対して間隔をおいて配置されているように折畳められており、折目(31,32)が好ましくはミシン目により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシガレット用パック。
【請求項3】
カラー(26)の壁(27)の、箱部分(11)の対応する壁(15)の内の少なくとも一つに当接する部分(34)と、カラー(26)の壁(27)の、箱部分(11)の対応する壁(15)から間隔をおいて設けられた少なくとも一つの部分(34)とが、カラー(26)の壁(27)の、少なくとも一つの接続部分(35)としての他の部分により互いに接続されており、
最初に挙げた部分(34,36)が、箱部分(11)の対応する壁(15)の平面に対してほぼ平行に延びるように配置されており、接続部分(35)が、箱部分(11)の対応する壁(15)の平面に対してかつ最初に挙げた部分(34,36)に対してある角度をなして、特に横方向に延びるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシガレット用パック。
【請求項4】
箱部分(26)の壁(27)の接続部分(35)が、その位置でパック(10)の少なくとも一つの他方の壁部分において、保持手段(43)により保持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項5】
接続部分(35)が少なくとも一つの側方端部の領域において、カラー(26)の少なくとも一つ壁(28)に、特に側壁(28)に配置された少なくとも一つの保持手段(43)に形状一体的に係合することにより保持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項6】
少なくとも一つの保持手段(43)が、カラー(26)の少なくとも一つの壁(28)の領域内に配置された突出部および/または凹部により、特に少なくとも一部がスタンピングおよび/またはパンチングにより形成された突出部および/または凹部として形成されていることを特徴とする請求項5のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項7】
接続部分(35)に配置された突出部(46)が、パンチングにより形成された折畳みフラップ(45)を、カラー(26)の隣接した壁(28)に沿って箱部分(11)に形成された凹部或いはくぼみ内に押圧し、
凹部(47)が好ましくは箱部分(11)の二層の壁(16,17)の領域内に、すなわち内側の側方フラップ(19)の領域内に配置されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項8】
カラー(26)の壁(27)の少なくとも二つの部分(34)が、箱部分(11)の対応する壁(15)に配置されていることを特徴とする請求項2〜7に記載のシガレット用パック。
【請求項9】
カラー(26)の壁(27)の少なくとも二つの部分(36)が、箱部分(11)の対応する壁(15)に対して間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項10】
カラー(26)の壁(27)の下側(39)が、箱部分(11)の底壁(14)の領域にまで延びておりかつそこでカラー(26)を底壁(14)で当接することにより支持することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項11】
折目(31,32)が、箱部分(11)の対応する壁(15)と箱部分(11)の底壁(14)の間の移行部のパック(10)のパック縁部に対して平行に向けられて配置されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項12】
カラー(26)の壁(27)が、カラー(26)の隣接した壁(28)から、カラー(26)の上側(40)に最も近い折目(31)の下側で、カラー(26)の下側(39)まで分離部分(37)により分離されていることを特徴とする請求項2〜11のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項13】
保持手段(43)が折畳みフラップ(48)により形成されており、これらの折畳みフラップが、カラー(26)の側壁(28)の領域内に配置されておりかつ各々折目(50)を中心にして、カラー(26)の接続部分(35)を下側で支持するように折畳み可能であることを特徴とする請求項4〜12のいずれか一つに記載のシガレット用パック。
【請求項14】
シガレットグループ(29)の対応する側壁に対して折畳みフラップ(28)を畳んだ後に、一方の折畳みフラップ(48)の少なくとも一部が、シガレットグループ(29)の前側対して他方の折畳みフラップ(48)よりもさらに突出するように、
カラー(26)の両側壁(28)内の折畳みフラップ(48)の少なくとも一部が、異なる幅を備えていることを特徴とする請求項13に記載のシガレット用パック。
【請求項15】
箱部分(12)の側壁(16、17)の内側の側方フラップ(19)が、対応する折畳みフラップ(52)を備えており、側壁(28)内で折畳みフラップ(48)と一緒に折畳まれることができるように、その位置が側壁(28)内の折畳みフラップ(48)の位置と一致しており、
内側の側方フラップ(19)内の折畳みフラップ(52)の領域が、箱部分(12)の側壁(16,17)の外側の側方フラップ(19)により覆われることを特徴とする請求項13または14に記載のシガレット用パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
請求項1の上位概念によれば、本発明は、少なくとも一つの前壁、一つの後壁、側壁及び一つの底壁により区画されている、箱部分を備えたシガレットのためのパックであって、箱部分内に、内側のブランクに包み込まれかつ好ましくは直方体の少なくとも一つのシガレットグループが、シガレットブロックとして配置されており、パックが、幅、奥行き及び高さに関して所定の寸法を備えており、そして少なくとも一つのシガレットブロックの少なくとも一つの寸法が、箱部分の内部空間の対応する寸法よりも小さく、従って、シガレットブロックが少なくとも一つの寸法に関して箱部分の内部空間を塞がず、箱部分内にカラーが配置されており、
このカラーが、前壁により少なくとも一部が箱部分の前壁に当接しており、かつカラーの前壁の側方に配置されたカラーの側壁により、箱部分の対応する側壁に当接しており、箱部分が、シガレットブロックと箱部分の内部空間の少なくとも一つの異なる寸法を補整するのに使用されるパックに関する。
【背景技術】
【0002】
実際には、様々な理由から、シガレットのためのパックの大きさ或いはパックの寸法が、例えば法的な、税務上のあるいは技術的理由から予め定められていてもよい。しかしパックを安く製造するためには、梱包機械の費用のかさむ改造が必要とされることなく、異なる市場で相当する規制に柔軟に応えることができるように、一定の(外側の)寸法の場合のパックが異なる中身で充填されることができることが望ましい。特に、寸法の小さい、少数のシガレット或いはシガレットブロックを従来のパックに収容することが興味深い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この背景に対して、本発明の根底を成す課題は、特に好ましくは規格化されたパックに異なるパックの中身をできるだけ有利に収容することに関する、並びに従来の包装機械を使用したできるだけ容易な生産性に関する、シガレットのためのパックを開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決するためのパックは請求項1の特徴を備えている。
【0005】
それによれば、シガレットブロックの対応する異なる寸法を、箱部分の対応する寸法と比較して補整するために、カラーの壁の一部が、箱部分の対応する壁に当接しており、前記カラーの前記壁の一部が、箱部分の対応する壁に対して間隔をおいて配置されておりかつシガレットブロックを支持することが行われる。
【0006】
このようにして、箱部分の内部空間は、シガレットブロックの一つ或いは複数の寸法に関して、特にシガレットブロックの小さい幅或いは奥行に関して削減されることができる。この一つのあるいは全ての小さい寸法に合わせるためにカラーだけは合わせられる必要があるので、包装機械を改造するためのそれ程大したことはない。加えて、シガレットグループを箱部分内に確実に位置決めするために、付加的なブランク或いは別の補助手段は必要とされない。
【0007】
本願の範囲において、カラーの壁と箱部分の対応する壁が引合いに出されることに対して、これはカラー或いは箱部分の壁を指しており、これらの壁は各々パックの同じ側に配置されているカラーと箱部分の壁に、すなわちカラーの前壁及び箱部分の前壁あるいはカラーの側壁及びパックの各同じ側の箱部分の側壁に配置されている。
【0008】
本発明の好ましい形態によれば、カラーの壁が少なくとも二つの折目により複数の部分に区切られており、カラーの壁が折目の周囲で、カラーの壁の少なくとも一部が箱部分の対応する壁に配置されており、カラーの壁の他方の部分が箱部分の対応する壁に対して間隔をおいて配置されているように折畳められていることが行われており、折目はミシン目により形成されているのが好ましい。
【0009】
本発明の好ましい実施形態によれば、カラーの壁の、箱部分の対応する壁の内の少なくとも一つに当接する部分と、カラーの壁の、箱部分の対応する壁の内の少なくとも一つから間隔をおいて設けられた部分とが、カラーの壁の、少なくとも一つの他の部分により接続部分として互いに接続されていることが実現されており、最初に挙げた部分は箱部分の対応する壁の平面に対してほぼ平行に延びるように配置されており、接続部分は箱部分の対応する壁の平面に対してかつ最初に挙げた部分に対して直角に、特に横方向に延びるように配置されている。
【0010】
他の特別な特徴は、箱部分の壁の接続部分がその位置でパックの少なくとも一つの他方の壁部分の保持手段により保持されていることにある。接続部分が少なくとも一つの側方端部の領域において、カラーの少なくとも一つ壁に、特に側壁に配置された少なくとも一つの保持手段に形状一体的に係合することにより保持されていることが実現されているのが好ましい。
【0011】
例えば、少なくとも一つの保持手段が、カラーの少なくとも一つの壁の領域内に配置された突出部および/または凹部により、特に少なくとも一部がスタンピングおよび/またはパンチングにより形成された突出部および/または凹部として形成されていることが実現されていてもよい。
【0012】
同様にして、接続部分に配置された突出部が、パンチングにより形成された折畳みフラップを、カラーの隣接した壁に沿って箱部分に形成された凹部或いはくぼみ内に押圧し、凹部は好ましくは箱部分の二層の壁の領域内に、すなわち内側の側方フラップの領域内に配置されていることが実現されていてもよい。
【0013】
本発明の変形によれば、カラーの壁の少なくとも二つの部分が箱部分の対応する壁に配置されていることが実現されていてもよい。
【0014】
代替え的に或いは付加的に、カラーの壁の少なくとも二つの部分が、箱部分の対応する壁に対して間隔をおいて配置されていることが実現されていてもよい。
【0015】
他の特別な特徴は、カラーの壁の下側が、箱部分の底壁の領域にまで延びておりかつそこでカラーを底壁で当接することにより支持することにある。
【0016】
折目は箱部分の対応する壁と箱部分の底壁の間の移行部のパックのパック縁部に対して平行に向けられて配置されていることが実現されているのが好ましい。
【0017】
有利な項目は、カラーの壁が、カラーの隣接した壁から、カラーの上側に最も近い折目の下側で、カラーの下側まで、分離部分により分離されていることにあってもよい。
【0018】
本発明の他の変形は、保持手段が折畳みフラップにより形成されており、これらの折畳みフラップが、カラーの側壁の領域内に配置されておりかつ各々折目を中心にして、カラーの接続部分を下側で支持するように折畳み可能であることを特徴とする。
【0019】
さらに、箱部分の側壁の内側の側方フラップが対応する折畳みフラップを備えており、側壁内で折畳みフラップと一緒に折畳まれるように、その位置が側壁内の折畳みフラップの位置と一致しており、内側の側方フラップ内の折畳みフラップの領域は、箱部分の側壁の外側の側方フラップにより覆われることが実現されていてもよい。
【0020】
基本的に、変形全てにおいて、シガレットグループの上側の領域における内側のブランクの精確な折畳みを保証するために、各シガレットは奥行きよりも広い幅を有することが考慮されるべきである。
【0021】
本発明の好ましい実施例は、以下に図に基づき説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】開いた蓋を備えたシガレットのためのパックの第一の実施例を立体図で示す。
【
図2】
図1によるパックの中身とパックのカラーを立体図で示す。
【
図4】
図2および3によるカラーのためのブランクを示す。
【
図5】
図2〜4によるカラー(Kragen)の詳細を拡大図で示す。
【
図6】開いた蓋を備えたシガレットのためのパックの第二の実施例を立体図で示す。
【
図7】
図6によるパックの中身とパックのカラーを立体図で示す。
【
図8】開いた蓋を備えたシガレットのためのパックの第三の実施例を立体図で示す。
【
図9】
図8によるパックの中身とパックのカラーを立体図で示す。
【
図10】
図9によるカラーの詳細を独立した図で示す。
【
図11】
図9と10によるカラーの詳細を拡大図で示す。
【
図12】
図9と10によるカラーのためのブランクを示す。
【
図13】
図8の切断線XIII-XIIIに沿ったパックの断面図を示す。
【
図14】開いた蓋を備えたシガレットのためのパックの第四の実施例を立体図で示す。
【
図15】
図14によるパックの中身とパックのカラーを立体図で示す。
【
図18】
図15による領域XVIIIの周囲のカラーの詳細を拡大図で示す。
【
図20】
図14〜18によるカラーとシガレットブロックを備えた一部が折畳まれたパックを立体図で示す。
【
図21】第五の実施例の変形のためのカラーを示す。
【
図23】第五の実施例の変形のためのカラーを示す。
【
図25】第五の実施例の変形のためのカラーを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を以下に様々な実施例において記述し、本発明は、各々シガレットのためのフラップボックス(ヒンジ蓋式パック)のタイプのパック10に関する。本発明がシガレットのためのパックの別のタイプに関することは明確に指し示される。
【0024】
図に示されたパック10は、箱部分11と箱部分11の後壁12の領域で旋回可能に取付けられた蓋13から成る。さらに箱部分11は、(下側の)底壁14と、後壁12に向き合っている(直立した)前壁15とから成る。側壁16,17を接続する後壁12と前壁15は一緒に、互いに覆い隠す内側及び外側の側壁18,19から形成されている。同様に蓋13は、前壁20、後壁21,端部壁30及び側壁22,23から成る。同様に蓋13の側壁22,23は、互いに覆い隠す内側及び外側の側方フラップ24,25により形成されている。
【0025】
パック10の他の構成要素は、各々異なる構成のカラー26である。しかしカラー26の基本要素は、いつも箱部分11の前壁15に当接しておりかつ場合によっては前記前壁と接着剤接合により接続されている前壁27である。さらに側壁28はカラー26の一部であり、この側壁は箱部分11の側壁16,17に沿って延びている。箱部分11から突出しているカラー26の上側の領域は、蓋13によりパック10の閉鎖位置で取囲まれる。
【0026】
このようにして形成された、薄いボール紙から成る直方体のパック10は、シガレットを収容するのに或いは別の棒状の品物を収容するのに特に適している。シガレットはシガレットグループとして整列されかつ例えばアルミ箔から成る内側のブランクにより取囲まれる。従ってシガレットブロック29が形成される。示された実施例において、シガレットグループもしくはシガレットブロック29は、長方形の横断面でもってほぼ直方体に形成されている。
【0027】
特別な特徴は、シガレットブロック29の寸法に関してある。すなわち寸法(幅、高さ、奥行)の少なくとも一部は、箱部分11或いはパック10の内部空間の寸法には合致せず、従って対策無しで空洞が生じるか或いはシガレットブロック29が確実にあるいは適切に箱部分11内に保持されるだろう。相応するように、シガレットブロック29の少なくとも一つの寸法は、箱部分11或いはパック10の内部空間の対応する寸法よりも小さい。
【0028】
この出願の範囲において、(一方ではシガレットブロック29の、他方では箱部分11あるいはパック10の内部空間の)複数の寸法が異なっている場合には、これは、寸法誤差及び製造誤差として或いはシガレットの簡単な取出しの目的のために一般にある普通の誤差ではなく、この尺度を超える誤差に関する。
【0029】
もっと正確に言うと、本発明は測定での誤差に関し、これらの誤差は、パック10の内部で一つ或いは複数のシガレットブロック29が収容部を与えられ、これらのシガレットブロックが、シガレットの数および/または寸法に基づいて、このようなパック10の場合に普通よりも小さいパックの少ない中身を有することにより生じるので、重要な違いは寸法にあり、これらの寸法は、シガレットブロック29をずれた寸法にもかかわらず確実にパック10内へ収容するために、適切な方法で補整される必要がある。
【0030】
図1〜4による第一の実施例において、箱部分11の奥行きを縮小するために、カラー26の前壁27が二つの折目31,32に沿って折畳まれている。その際に、折目31,32は、カラー26の仮想の縦方向軸線33に対して横方向に延びている。
【0031】
折目31,32は前壁27を三つの部分に、すなわち上側の部分34、中間の接続部分35及び下側の部分36に分割する。三つの部分は、上側の部分34が内側で箱部分11の前壁15に当接するように折目31,32を中心にして折畳まれるが、それに反して、下側の部分36は上側の部分36に対して平行に配置されているが、箱部分11の前壁15に対しては間隔をおいて配置されており、この間隔は中間の接続部分35の対応する寸法により生じる。
それによれば、カラー26の前壁27はZ字状に折目31,32を中心に折畳まれる。中間の部分35は両部分34,36に対して横方向に向けられている。折目31,32はミシン目として形成されているのが好ましい。
【0032】
カラー26が当然二つより多くの折目31,32を備えていてもよいことは自明であり、従ってカラー26の前壁27の別の折畳み部が生じる。例えば、各々互いに間隔をおいて設けられた複数の部分34が、箱部分11の前壁15の内側に当接しており、および/または各々互いに間隔をおいて設けられた複数の部分36が、箱部分11の前壁15に対して間隔をおいて配置されていることも考えられる。
【0033】
さらに、カラー26の前壁27を示された方法で折畳みできるように、分離カット37が前壁27と両側壁28の間に設けられている。分離カット37は、前壁27と両側壁28の間の折目38に沿って、各々第一の折目31からカラー726の下側39まで延びている。カラー26の上側40の領域において、シガレットをパック10から簡単に取出せるように、普通の凹部41が形成されている。凹部41の両側にはいわゆる蓋ブレーキ部(Deckelbremsen)42が配置されている。
【0034】
他の特別な特徴は、カラー26の前壁27Z字状折畳みを確実に行うための方法に関する。この目的で、カラー26の一方の或いは両方の側壁28の領域には保持手段43が配置されている。
図5に示されているように、保持手段43は、打抜き及びエンボス加工により形成されたビード(Sicke)であり、このビードはカラー26の側壁28の内側に配置されておりかつ箱部分11の内部空間に向かって突出している。その際に、自由な縁部44により、保持手段43は中間の接続部分35の下側を下側で支持している。
【0035】
代替え的解決手段は
図3と4に示されている。カラー26の右側半分は、保持手段43を備えた上記の変形を示しているが、それに反してカラー26の左側半分は、折目31,32が側壁28の領域内でも延びている変形を示す。この解決手段は、カラー26が全部Z字状に折畳まれ、従ってパックの中身の上に置かれるという長所を有する。その際に、パックの中身に対してカラー26の側壁28を引続いておく場合、カラー26の側壁28は、
図3に示されているように開く。
【0036】
保持手段43の構造に関して異なる変形が考えられることは自明である。前述のビードの代わりに、他の機構も使用されることができる。保持手段43がカラー26の他の壁部に係合するか或いは箱部分11の他の壁部に配置されていることも考えられる。
【0037】
シガレットブロック49は、好ましくは付加的に箱部分11内のその適所に、例えば箱部分11の後壁12と接着剤接合することにより又は箱部分11あるいはカラー26の側壁28と接着剤接合することにより又はカラー26の下側の部分36と接着剤接合することにより固定される。
【0038】
図6及び7に示された第二の実施例の特別な特徴はカラー26の下側39が、箱部分11の底壁14まで延びていることにある。この方法で、カラー26は底壁14に支持されている。
付加的保持手段43無しで済ますことはできる。その理由は、カラー26のZ字状の折畳み部が保持されたままであることにある。
【0039】
その他の点で、
図6及び7による第二の実施例は
図1〜4による第二の実施例に相当する。
【0040】
図8〜13による第三の実施例の特別な特徴は、保持手段43の特別な構造にある。一方では、カラー26の両側壁28には、各々折畳み式フラップ45が設けられている。この折畳み式フラップはパンチング部分により側壁28の材料に形成されている。他方では、中間の接続部分35は側方に鼻状部分46を備えており、この鼻状部分は折目38を介して即位壁28と前壁27の間に突出している。
【0041】
前壁27のZ字状折畳み部において、鼻状部分46は折り畳みフラップ45を外側に向かって押圧し、従ってこの鼻状部分は、箱部分11の側壁16の領域内の凹部47内に係合する。
この場合、凹部47は内側の側方フラップ19に形成されている。
【0042】
その他の点で、
図8〜13による第三の実施例は
図1〜4による実施例に相当する。
【0043】
同様にして、
図14〜20による第四の実施例の特別な特徴は、保持手段43の特殊な構造にある。
【0044】
保持手段43は折畳みフラップ48により形成されており、これらの折畳みフラップはカラー26の側壁28内に形成されている。
【0045】
折畳みフラップ48は、一方では分離カット37により区画され、そして他方では、折目31の延長部において、カラー26の側壁28内に延びる他の分離カット49により区画されており、そして更に、分離カット49の側方の自由端から出発して、カラー26の下側39の方向で分離カット37に対して平行に延びている折目50により区画されている。相応するようにして、折畳みフラップ48は、各々分離カット37,49および折目50により区画されかつ分離カット37,49および折目50の輪郭に相応して長方形である。分離カット37,49および/または折目50の別の輪郭においては、折目48の別の形状も考えられるのは自明である。
【0046】
折畳みフラップ48は、各々折目50を中心にして、箱部分11の内部に向かって或いはカラーの下側の部分36に向かって旋回され、従って分離カット49により形成されている折畳みフラップ48の自由縁部は、中間の接続部分35の下側で線状に当接しかつこの接続部分を支持する。このようにして、別の実施例にあるように、カラー26のZ字状の折畳み部が、カラー26の材料の復元力がなくなることは回避されることができる。
【0047】
折畳みフラップ48の折畳みは、
図20に概略的に示されるように、これらの折畳みフラップを下側の部分36に向かって或いは下側の部分36の方向に折畳むために、好ましくはカラーをシガレットブロック29に置いた後に、例えば折畳みフラップ48に対して側方に動かされる折畳み機構により行われる。
【0048】
この折畳み工程は、置かれたカラー26を備えたシガレットブロック29が、すでにパック10のための一部が折畳まれたブランク51の中に、例えば(図示されていない)折畳みリボルバーのポケット内にある場合に実施されることもある。
【0049】
図20による中間の折畳み工程において、箱部分11の側壁16,17の内側の側方フラップ19は、すでにパックの中身に向かって折畳まれているか或いは起こされている。この中間の折畳み位置において、カラー26の折畳みフラップ48を折畳むために、側壁16,17の内側の側方フラップ19において、対応する折畳みフラップ52は、折畳みフラップ48と一緒に折畳まれる分離カット53と折目54により形成されている。その際に、それに応じて内側の側方フラップ19内に生じる凹部は、側壁16,17の外側の側方フラップ18によってより早く覆い隠される。折畳みフラップ48も折畳みフラップ52も、上側縁部でもって中間の接続部23の下側に当接しかつこの中間の接続部を支持する。
【0050】
その他の点で、ブランク51はヒンジ蓋式パック10のための通常のブランクのように組立てられている。すでに記載された壁部に加えて、
図19は折畳みフラップ55,56,57も示しており、これらの折畳みフラップは、折畳まれたパック10においては、箱部分11の底壁14の内側或いは蓋13の端部壁30に当接する。
【0051】
シガレットブロック29とカラー26がブランク51と一緒に集められる前に、折畳みフラップ48が折畳まれる場合に或いは内側の側方フラップ18が起こされる前に、折畳みフラップ49の折畳みが行われる場合に、側方フラップ18の中に折畳みフラップ52は無くてもよいことは自明である。さらに、折畳みフラップ52の位置に応じた凹部を内側の側方フラップ18内に設けることも考えられる。
【0052】
カラー26或いは下側の接続部分36の長さは、第二の実施例のように、カラー26の下側39が底壁14上に当接するように採寸されていてもよい。
【0053】
その他の点で、
図14〜17による第四の実施例は
図1〜4の第一の実施例に相当する。
【0054】
第四の実施例の変形は、
図21と22に示されている。この変形は、両折畳みフラップ48の一方、すなわち
図21による右の折畳みフラップ48が、
図21による描写においては、少なくともその一部がもう一方の折畳みフラップ48よりも広い幅を備えていることにより、第四の実施例とは異なる。
【0055】
この場合、中間の部分35の高さにある上側の部分において、右の折畳みフラップ48は左の折畳みフラップ48と同じ幅を備えている。その下で、分離カット37は、右の折畳みフラップ48がその上にある部分よりも広い幅を備えるように構成されている。下側の部分での右の折畳みフラップ48の幅は、左の折畳みフラップ48の幅よりも広い。
【0056】
代替的に、右の折畳みフラップ48がひっくるめて(始めから終わりまであるいは全体の高さにわたり)、左の折畳みフラップ48よりも広い幅を備えていることも考えられるのは当然である。
【0057】
折畳みフラップ48の異なる幅は、折畳みフラップ48折畳む場合に有利である。カラー26の側壁28が、シガレットブロック29の対応する側壁に対して折畳まれた後で、より広い幅を備えた折畳みフラップ48は、シガレットブロック29を超えて上方へ突出し、それにより折畳み機構、例えば折畳み点(Faltweiche)により独立して捕捉されかつ折畳まれる。
【0058】
この変形においても、折畳みフラップ48は、折畳みフラップ52と一緒に側壁19内に折畳まれることができる。
【0059】
一方では
図23と24による、他方では
図25と26による他の変形が、
図21と22によるカラーを、一方では丸い縁部を備え、他方では八角形の縁部を備えたパック10のための変形で示す。カラー26は、前壁27から側壁28までの移行部における対応する折目58により構成されておりかつパック10の対応するパック縁部の輪郭に適合されている。さらに
図25と26による変形において、分離カット37は分離カット49までの移行部においてはパック10の八角形の縁部に応じて輪郭を与えられている。
【0060】
全ての示された実施例では、シガレットブロック29が各々箱部分11の内部空間の対応する寸法の内の一つの寸法においてだけ、すなわち幅あるいは奥行のどちらかにおいてだけずれることが示された実施例すべてに共通している。シガレットブロック29の高さに関しては、どの場合でもいかなる特別な特徴も与えられていない。
【0061】
しかし、シガレットブロック29の寸法が、箱部分11の内部空間の対応する寸法の一つ以上の寸法あるいは方向においてずれることは当然である。場合によれば、異なる寸法を補整にする個々の手段の幾つかは互いに組合されることができる。
【0062】
さらに、上側の領域での内側のブランクの折畳みを正確に実施できるように、シガレットブロック29はできるだけ奥行よりも広い幅を有するべきであることが指摘されている。
【0063】
パックの中身は、基本的に普通の寸法を備えたシガレットであるか或いはしかし普通のシガレットよりも直径が小さいシガレット、すなわちスリムシガレット又はスーパースリムシガレットでもよい。
【符号の説明】
【0064】
10 パック
11 箱部分
12 後壁(箱部分)
13 蓋
14 底壁(箱部分)
15 前壁(箱部分)
16 側壁(箱部分)
17 側壁(箱部分)
18 側方フラップ(側壁)
19 側方フラップ(側壁)
20 前壁(蓋)
21 後壁(蓋)
22 側壁(蓋)
23 側壁(蓋)
24 側方フラップ(側壁)
25 側方フラップ(側壁)
26 カラー
27 前壁(カラー)
28 側壁(カラー)
29 シガレットブロック
30 端部壁(蓋)
31 折目
32 折目
33 縦方向軸線
34 部分
35 接続部分
36 部分
37 分離カット
38 折目
39 下側(カラー)
40 上側(カラー)
41 凹部
42 蓋ブレーキ部
43 保持手段
44 縁部
45 折畳みフラップ
46 鼻状部分
47 凹部
48 折畳みフラップ
49 分離カット
50 折目
51 ブランク
52 折畳みフラップ
53 分離カット
54 折目
55 折畳みフラップ
56 折畳みフラップ
57 折畳みフラップ
58 折目
【国際調査報告】