(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-532471(P2017-532471A)
(43)【公表日】2017年11月2日
(54)【発明の名称】地震による損害を防止するためのシステムを備えるビルディング等の物体
(51)【国際特許分類】
E04H 9/02 20060101AFI20171006BHJP
F16F 15/02 20060101ALI20171006BHJP
【FI】
E04H9/02 331D
F16F15/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-539501(P2017-539501)
(86)(22)【出願日】2014年10月16日
(85)【翻訳文提出日】2015年5月11日
(86)【国際出願番号】EP2014072175
(87)【国際公開番号】WO2016058643
(87)【国際公開日】20160421
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515104958
【氏名又は名称】オシュリ・エフェン・ゾハール
【氏名又は名称原語表記】EVEN ZOHAR,Oshri
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】オシュリ・エフェン・ゾハール
【テーマコード(参考)】
2E139
3J048
【Fターム(参考)】
2E139AA01
2E139AB16
2E139AC43
2E139CA11
2E139CA16
2E139CC02
3J048AB07
3J048AD02
3J048BG04
3J048CB19
3J048EA38
(57)【要約】
地震による損害を防止するためのシステムを備えるビルディング等の物体であって、
前記システムが、
地盤に係止した基礎、
前記基礎及び前記物体上に取り付けた案内手段にして、少なくとも1つの水平方向での前記物体及び基礎間の相対偏倚を可能とするように配置した案内手段、
前記基礎に関して少なくとも1つの方向で前記物体を偏倚させるように配置した少なくとも1つのアクチュエータ、
を含み、
前記少なくとも1つのアクチュエータが中央処理ユニットに接続され、前記中央処理ユニットが少なくとも1つの偏倚センサに接続され、前記少なくとも1つの偏倚センサが、前記基礎、及び又は、地盤、及び又は、前記物体の偏倚をリアルタイムで検出し、前記偏倚に関するデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルより実質的に小さく維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムで偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記データに依存してリアルタイムでアクティブ化するようにプログラムされる物体が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地震による損害を防止するためのシステムを備えるビルディング等の物体であって、
前記システムが、
地盤に係止した基礎、
前記基礎及び前記物体上に取り付けた案内手段にして、少なくとも1つの水平方向での前記物体及び基礎間の相対偏倚を可能とするように配置した案内手段、
前記基礎に関して少なくとも1つの方向で前記物体を偏倚させるように配置した少なくとも1つのアクチュエータ、
を含み、
前記少なくとも1つのアクチュエータが中央処理ユニットに接続され、前記中央処理ユニットが少なくとも1つの偏倚センサに接続され、前記少なくとも1つの偏倚センサが、前記基礎、及び又は、地盤、及び又は、前記物体の偏倚をリアルタイムで検出し、前記偏倚に関するデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルより実質的に小さく維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムで偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記データに依存してリアルタイムでアクティブ化するようにプログラムされる物体。
【請求項2】
前記処理ユニットは、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルに関して実質的に0に維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムに偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記リアルタイムデータに依存してアクティブ化するようにプログラムされる請求項1に記載の物体。
【請求項3】
少なくとも1つの偏倚センサは地盤偏倚センサを含み、前記地盤偏倚センサは前記基礎、及び又は、地盤の偏倚をリアルタイムに検出して前記偏倚に関するリアルタイムデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記基礎、又は、地盤の偏倚ベクトルとは実質的に逆の偏倚ベクトルで前記基礎に関してリアルタイムに偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記リアルタイムデータに依存してリアルタイムにアクティブ化させるようにプログラムされる請求項1又は2に記載の物体。
【請求項4】
中央処理ユニットは、予測可能なフィードバックループを使用して、前記アクチュエータを前記リアルタイムデータに依存してリアルタイムにアクティブ化させるようにプログラムされる請求項3に記載の物体。
【請求項5】
前記少なくとも1つの偏倚センサは物体偏倚センサを含み、前記物体偏倚センサは、前記地球の重力場に関する前記物体の偏倚をリアルタイムに検出し、前記偏倚に関するリアルタイムデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記処理ユニットが、前記物体が前記案内手段上で自己バランスされるような様式下に前記アクチュエータを前記物体偏倚に関する前記リアルタイムデータに依存してリアルタイムにアクティブ化するように更にプログラムされる請求項1〜4の何れかに記載の物体。
【請求項6】
物体は、倒立振り子フィードバック制御バランシングアルゴリズムを用いて前記案内手段上でバランスされる請求項5に記載の物体。
【請求項7】
前記倒立振り子フィードバック制御バランシングアルゴリズムはファジーコントロールアルゴリズムである請求項6に記載の物体。
【請求項8】
検出された前記物体の偏倚は、前記物体の底部、及び、上方部分の偏倚、及び又は、前記物体の傾斜を含む請求項5、6、7の何れかに記載の物体。
【請求項9】
少なくとも1つの物体偏倚センサは、地震計、加速度計、光学式モーションキャプチャ装置、電磁式モーションキャプチャ装置、慣性式モーションキャプチャ装置、及び又は、機械式モーションキャプチャ装置を含む請求項1〜8の何れかに記載の物体。
【請求項10】
案内手段は、物体と基礎との間の双方の水平方向間相対偏倚を可能にする請求項1〜9の何れかに記載の物体。
【請求項11】
案内手段が、前記物体と基礎との間の少なくとも1つの水平方向での相互偏倚を可能とするように配置した前記基礎、及び、物体上に取り付けられ、前記基礎、又は、物体の一方に取り付けられたレールと、前記基礎、又は、物体の他方に取り付けた支持手段とを含み、前記支持手段が、前記レールにより支持され、且つ、レールに沿って移動するように配置される請求項1〜10の何れかに記載の物体。
【請求項12】
案内手段は、前記物体を前記基礎に関して偏倚させるように配置した各2セットの前記アクチュエータ、レール、支持手段を含み、前記各2セットが相互に積層して伸延され、第1セットのレールが第1方向に伸延し、第2セットのレールが第2方向に伸延し、前記第2方向が前記第1方向に直交する請求項10及び11の何れかに記載の物体。
【請求項13】
第1セットのアクチュエータが前記第2セットのレールを前記基礎、及び、ビルディングの一方に関して偏倚させ、第2セットのアクチュエータが前記基礎、及び、ビルディングの他方を前記第2セットのレールに関して偏倚させるように配置される請求項12に記載の物体。
【請求項14】
ビルディング等の物体への地震による損害を防止するための方法であって、
地盤に基礎を係止するステップ、
前記基礎、及び、物体に、前記基礎、及び、物体間の少なくとも1つの水平方向での相対偏倚を可能とするような配置で取り付けた案内手段を提供するステップ、
前記基礎に関して少なくとも1つの方向で前記物体を偏倚させるように配置した少なくとも1つのアクチュエータを提供するステップ、
を含み、
前記少なくとも1つのアクチュエータが中央処理ユニットに結合され、前記中央処理ユニットが少なくとも1つの偏倚センサに結合され、前記少なくとも1つの偏倚センサが、前記基礎、及び又は、地盤、及び又は、前記物体の偏倚をリアルタイムで検出し、前記偏倚に関するデータが前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力され、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルより実質的に小さく維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムで偏倚されるような様式下に前記アクチュエータを前記データに依存してリアルタイムでアクティブ化するようにプログラムされる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震による損害を防止するためのシステムを備えるビルディング等の物体に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書では、地震による物体の動きを排除するための方法、及び、システムが開示される。本発明は、物体の動きを地表(地盤)の動きから完全に(減衰させるのではなくむしろ)分離させて物体の動きを完全に無くす利点を有する。本発明には、可動部品数が最小である他の利益がある。好ましい実施形態には、動きやすい物体を地震波から完全に分離させるための方法が記載される。
【0003】
本発明は、地震による物体、ビルディング、構造物における損傷を無くす上での支援と、地震事象あるいはその他の、地盤を震動させる事象による人的負傷や構造上の損害防止とを志向するものである。
“物体”とは、主にビルディングや建築的構成を定義するものであるが、これに限定しないが、動きやすい機械装置、技術的構成その他をも含み得る。
震動、及び、震害は多くの異なるタイプの弾性波を原因とするものである。多くのタイプの地震波の中でも実体波と表面波との間には明白な差異がある。実体波は地中を通して進むが表面波は地表を横断して進む。表面波の距離に伴う減衰は実体波のそれよりずっと遅い。表面波はより大きな損害をもたらす傾向がある。
実体波は地中を通して進む。実体波は地球内部の変動する密度やスチフネスにより屈折される。実体波の主なタイプは一次(P)波、及び、二次(S)波として参照される。
【0004】
P波は本来長手方向性の疎密波である。P波は、地中をその他の波より速く進んで地震観測所に最初に到達する疎密波であるため、“一次”と名付けられる。これらの波は流体を含む任意タイプの材料を通して移動可能であり、S波のほぼ2倍の速度で進み得る。P波は空気中では音波形態を取り、従って音速で進む。空気中での代表的速度は330m/秒であり、水中では1450m/秒、岩石中では5000m/秒である。
【0005】
S波は本来横断方向性の剪断波である。地震発生後、S波は、より速く進むP波の後に地震観測所に到達し、その伝播方向と直交する方向に地盤を偏倚させる。地震波はその伝播方向によって地表特性が相違し得、例えば、水平偏波S波では地表は一方向から他方向に交互に揺れる。流体(液体、及び、気体)は剪断応力をサポートしないため、S波は個体のみを通して進み得る。S波はP波より遅く、任意の所定材料におけるその速度は代表的にはP波のそれの約60%である。
【0006】
地震の表面波は地表に沿って進む。表面波と称するのは地表から遠ざかるにつれて減衰するからである。表面波の速度は地震の実体波(P波、及び、S波)の速度より遅い。表面波は長く続き且つ振幅が大きいことから最も破壊的なタイプの地震波であり得る。表面波はその他の地震波より進行が遅い。
地震が発生すると震央付近の地震計はP波及びS波を共に記録することが出来るが、ずっと遠い距離にある地震計はもはや最初のS波の高周波を検出しないが、それは剪断波は液体を通過できないからである。
【0007】
地震の損害を制振又は制限するための幾つかの代替策が伝統的に使用されて来ている。一般に用いられる第1の方策には構造物それ自体の強化が含まれ、物体は予測される最大の地震に耐え得るに十分強く作製される。しかしながら、揺れの最大震度を予測することはできない。しかもこの方策は非常にコストが掛かり、物体の全タイプに対して必ずしも好適なものではない。
【0008】
第2の方策は、地震波の主要部分を受けないように物体を免震又は制振するものである。あるケースでは免震床、例えば“免震床”が使用、又は、提案された。それらの床は一般に、摺動プレート、摺動プレート上に取り付けた支持フレーム、及び、支持フレームと摺動プレートとの間に水平に配置した複数のバネ、垂直に配置したバネを介して支持フレーム上に取り付けた床、支持フレームと免震床との間に垂直に配置した多数のダンパー、通常使用中に垂直に配置したバネを固定するラッチから構成される。
【0009】
地震の揺れを減衰させるその他方法が存在する。それら方法には、異なるタイプの可撓性ダンパー、ボールベアリング摺動構造、そして、質量偏倚メカニズムが含まれる。
Bakkerの米国特許第2014643号には、ビルディング用のバランスブロックにして、対向する内方凹面間のベアリングボールでビルの上部構造重量を支持するバランスブロックが記載される。
Kemenyの米国特許第5599106号には円錐内ボール型ベアリングが記載される。
【0010】
Ishida他の米国特許第4371143号には、部分的にはバネの長さを調節することで、床の免震効果を開始させるために必要な最小加速度をプリセットする長さ調節手段を含む改良型免震床が提案される。この免震床は地震波を受けた後は通常状態に自動復元するとされている。
【0011】
Stahlの米国特許第4801122号には、床、及び、フレームに結合したベースプレートを含む免震装置が開示される。ピボット式レバー等の可動部材がフレーム内のバネと、ベースプレートとに結合される。物体はフレーム頂部に配置される。基礎、及び、ベースプレートがフレーム、及び、物体に関して動くとレバーが縮み、且つ、バネが伸張され、ベースプレートに係止したケーブルを介して復元力が印加され、慣性に対する初期抵抗がベースプレートとフレームとの間の摩擦により生じるが、この摩擦はTEFLON(商標名)あるいはその他の滑らかな低摩擦材料を用いることで減少され得る。
【0012】
Kondo他の米国特許第4662133号には、床上に配置した物体の免震用床システムにして、基礎上に配置した床と、基礎に関する水平方向の動きを許容する状態下に床を支持する複数の支持部材と、基礎と床部材との間に配置した多数の復元用装置とを含む免震用床システムが開示される。復元部材は2対の摺動性部材を含み、各摺動性部材対は相対的に接近、及び、離間方向に可動であり、1対の摺動性部材対は水平面内で相互に直角に配置される。
【0013】
Yamada他の米国特許第4917211号には、基礎と、地震加速度から保護すべき物体に固着した上方摩擦プレートを含む床スラブとの間に配置した免震装置にして、オイルを含浸させた材料と、硬質クロム又はニッケルプレートを含む下方摩擦プレートと、復元力を提供するための、物体、及び、基礎に固着した状態で水平方向に配置したバネシステムとを含む免震装置が開示される。物体の応答加速度を更に低減させるため、特定の摩擦プレートをボールベアリングで代替させ得る。
【0014】
Fujimoto他の米国特許第5816559号には、Kondoのそれに類似するのみならず、床から下方に突出する支柱の先端に、ボールペンのそれに類似する様式で回転するボールを配置したものを含む種々のその他装置に類似する免震装置が開示される。支柱は皿状のボール受けプレートで受けられる。随意的には支柱は、特定量の垂直方向減衰、及び、復元力を提供する垂直方向に配置したバネに結合され得る。
【0015】
Stiles他の米国特許第6324795号には、床と、複数の基礎パッド又はピアとの間に配置した複数のボールソケットジョイントを含む床、及び、基礎間の免震システムが開示される。この免震装置では床は硬質の弾性材料(あるいはバネ)の上方に配置され、この弾性材料はボールソケットジョイントの上面の頂部に配置され、かくして床と、ボールソケットジョイントとの間に挟持される。ボールソケットジョイントは、床の重量の一部を使用する上方ソケット部分と、基礎パッド又はピアに固着したプレートから上方に突出するボールを含む下方ソケット部分とを含む。従って床は、基礎ピアの下方の地盤の歪みによる座屈圧に対して調整可能である。しかしながら、開示されるこの装置は加速度抵抗様式下に水平方向に移動するようには設計されていない。
【0016】
Williams他の米国特許第6089525A号には、所望されざる震動を受ける施設を支持する多数の免震脚部を含む、自由度6の、免震、及び、積載物反応力補償システムが開示される。この装置は能動的装置であるが、質量の積載物中心、及び、圧力中心を継続的に監視することをも含むリアルタイムフィードバックループ内で地盤の移動を逆換することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第2014643号明細書
【特許文献2】米国特許第5599106号明細書
【特許文献3】米国特許第4371143号明細書
【特許文献4】米国特許第4801122号明細書
【特許文献5】米国特許第4662133号明細書
【特許文献6】米国特許第4917211号明細書
【特許文献7】米国特許第5816559号明細書
【特許文献8】米国特許第6324795号明細書
【特許文献9】米国特許第6089525A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の1様相では前記システムは、地盤に係止した基礎、前記基礎、及び、物体上に取り付けた案内手段にして、物体と基礎との間の、少なくとも1つの水平方向のへの相対偏倚を可能にするように配置した案内手段、前記物体を前記基礎に関して前記少なくとも1つの水平方向に偏倚させるように配置した少なくとも1つのアクチュエータを含む。
【0019】
本発明の更に他の様相では前記少なくとも1つのアクチュエータが中央処理ユニットに接続され、前記中央処理ユニットが少なくとも1つの偏倚センサに接続され、前記少なくとも1つの偏倚センサが、前記基礎、及び又は、地盤、及び又は、前記物体の偏倚をリアルタイムで検出し、前記偏倚に関するデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルより実質的に小さく維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムで偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記データに依存してリアルタイムでアクティブ化するようにプログラムされる。
【0020】
前記処理ユニットは、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルに関して実質的に0に維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムに偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記リアルタイムデータに依存してアクティブ化するようにプログラムされることが好ましい。
好ましい第1実施形態では前記少なくとも1つの偏倚センサは地盤偏倚センサを含み、前記地盤偏倚センサは前記基礎、及び又は、地盤の偏倚をリアルタイムに検出して前記偏倚に関するリアルタイムデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記基礎、又は、地盤の偏倚ベクトルとは実質的に逆の偏倚ベクトルで前記基礎に関してリアルタイムに偏倚されるような様式下に、前記アクチュエータを前記リアルタイムデータに依存してリアルタイムにアクティブ化させるようにプログラムされる。
【0021】
前記中央処理ユニットは、予測可能なフィードバックループを使用して、前記アクチュエータを前記リアルタイムデータに依存してリアルタイムにアクティブ化させるようにプログラムされる。
好ましい第2実施形態では前記少なくとも1つの偏倚センサは物体偏倚センサを含み、前記物体偏倚センサは、前記地球の重力場に関する前記物体の偏倚をリアルタイムに検出し、前記偏倚に関するリアルタイムデータを前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力し、前記処理ユニットが、前記物体が前記案内手段上で自己バランスされるような様式下に前記アクチュエータを前記物体偏倚に関する前記リアルタイムデータに依存してリアルタイムにアクティブ化するように更にプログラムされる。
【0022】
更に他の好ましい実施形態では前記物体は、倒立振り子フィードバック制御バランシングアルゴリズム(2014年10月3日、15:44WESTのhttp://en.wikipedia.org/wiki/Invertedpendulum、バージョンに説明される如き)を用いて前記案内手段上でバランスされる。
前記倒立振り子フィードバック制御バランシングアルゴリズムは、例えば、ファジーコントロールアルゴリズム(Bela G. Liptakの“Instrument Engineers Handbook”、Vol.2 “Process Control and Optimization”、Third Edition,Chapter6.2 “Fuzzy Logic Control”、the Fuzzy Controller Example 706〜708頁に記載される如き)であり得る。
前記検出された前記物体の偏倚は、前記物体の底部、及び、上方部分の偏倚、及び又は、前記物体の傾斜を含む。
【0023】
第1、及び、第2の好ましい実施形態の特徴を第3の好ましい実施形態にも組み込み得る。
前記少なくとも1つの物体偏倚センサは、地震計、加速度計、光学式モーションキャプチャ装置、電磁式モーションキャプチャ装置、慣性式モーションキャプチャ装置、及び又は、機械式モーションキャプチャ装置を含むことが好ましい。
前記案内手段は、物体と基礎との間の双方の水平方向間相対偏倚を可能にすることが好ましい。
【0024】
本発明の更に他の様相では前記案内手段が、前記物体と基礎との間の少なくとも1つの水平方向での相互偏倚を可能とするように配置した前記基礎、及び、物体上に取り付けられ、前記基礎、又は、物体の一方に取り付けられたレールと、前記基礎、又は、物体の他方に取り付けた支持手段とを含み、前記支持手段が、前記レールにより支持され、且つ、レールに沿って移動するように配置される。
【0025】
前記案内手段は、前記物体を前記基礎に関して偏倚させるように配置した各2セットの前記アクチュエータ、レール、支持手段を含み、前記各2セットが相互に積層して伸延され、第1セットのレールが第1方向に伸延し、第2セットのレールが第2方向に伸延し、前記第2方向が前記第1方向に直交することが好ましい。
第1セットのアクチュエータが前記第2セットのレールを前記基礎、及び、ビルディングの一方に関して偏倚させ、第2セットのアクチュエータが前記基礎、及び、ビルディングの他方を前記第2セットのレールに関して偏倚させるように配置されることが好ましい。
【0026】
本発明は、ビルディング等の物体への地震による損害を防止するための方法にも関し、前記方法は、地盤に基礎を係止するステップ、前記基礎、及び、物体に、前記基礎、及び、物体間の少なくとも1つの水平方向での相対偏倚を可能とするような配置で取り付けた案内手段を提供するステップ、前記基礎に関して少なくとも1つの方向で前記物体を偏倚させるように配置した少なくとも1つのアクチュエータを提供するステップを含み、前記少なくとも1つのアクチュエータが中央処理ユニットに結合され、前記中央処理ユニットが少なくとも1つの偏倚センサに結合され、前記少なくとも1つの偏倚センサが、前記基礎、及び又は、地盤、及び又は、前記物体の偏倚をリアルタイムで検出し、前記偏倚に関するデータが前記中央処理ユニットにリアルタイムで入力され、前記中央処理ユニットが、地球の重力場に関する前記物体の最大偏倚ベクトルが地球の重力場に関する前記基礎の最大偏倚ベクトルより実質的に小さく維持されるように前記物体が前記基礎に関してリアルタイムで偏倚されるような様式下に前記アクチュエータを前記データに依存してリアルタイムでアクティブ化するようにプログラムされる。
【0027】
本発明は、問題の物体における地震波による動きの伝達の排除を含むことから先に参照した発明とは相違する。物体、及び、基礎の動きは能動システムにより防止される。本発明のシステムは、入力する地震波を逆換し、物体、又は、構造物を静止状態に維持する。提案された本発明は能動的ダイナミック基礎を確立する。
基礎は通常、構造物の地上レベル位置の連続的なコンクリートスラブを含み、あるいは、その上に建築される。ある基礎は、ベースレベルから上方に延びる一連のピアあるいはその他突起物を含む。基礎は地上レベルより高いレベルである場合が有る。
【0028】
本発明は、物体、ビルディング、及び、構造物の地震による損害を防止する新規な能動的システムである。本発明は、地震波を制振しようとするのではなく、システム上に載置した物体、ビルディング、及び、構造物が静止状態に維持されるように地震波を完全に中立化させることから、現在地震制振に使用される方法、及び、システムにおける異なるステップを提示する。本発明はコスト効率的で、簡単で、且つ、地震、又は、その他の厳しい振動エネルギーによる損害からそれら物体を守る、又は、損害を制限する実用的なソリューションでもある。
コスト効率性は、ビルディング構造を地震振動に対して強化する必要がもはや無くなることから、ビルディング上に取り付ける実重量における大きなコスト削減によっても達成される。
【発明の効果】
【0029】
地震による損害を防止するためのシステムを備えるビルディング等の物体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は能動自由度2の能動的基礎システム要素の側方断面図である。
【
図2】
図2は能動自由度2の能動的基礎システム要素の平面図である。
【
図3A】
図3Aは能動自由度2の能動的基礎システム要素の分解斜視図である。
【
図3B】
図3Bは能動自由度2の能動的基礎システム要素の組み立て状態の斜視図である。
【
図4】
図4は積載物として載置されたビルディングを含む本発明の能動的基礎の実施形態の例示図である。
【
図5】
図5はX、及び、Z方向での地盤動成分に対して達成される本発明の分割能動自由度アセンブリの例示図である。
【
図6】
図6は種々の随意的入力源と、本発明の能動的基礎要素との間のフィードバックループソフトウェア構造、及び、処理の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
好ましい実施形態ではシステムは、DoF(自由度)を2とし得、且つ、ビルディングの上部構造をも支持し得る能動的基礎から構成される。
図1には組み立て状態の能動的基礎12の側面図が示される。地盤に係止された基礎1は大型の埋設コンクリート構造物であり、2つの突出するレール/ガイド2をも含む。これらレール上には、地震による横方向の地盤動の単一軸方向成分をリアルタイムで逆換するために自由度性の単一の移動プレート4を駆動するモーター、及び又は、アクチュエータ3も取り付けられる。移動プレート4は、地盤に係止した基礎のレール/ガイドに比較して90°回転した2つの、突出するレール/ガイドをも有する。移動プレート4上には、モーター、及び又は、自由度性の第2の移動プレート5を駆動するアクチュエータ6が設けられる。積載物11を有する上部プレート7は、地震による横方向の地盤動の第2の単一軸方向成分を逆換するためにリアルタイムで移動される。
【0032】
図2には、単一軸方向の地震動作成分が別個に逆換される構成を明瞭化する、同一システム要素の平面図が示される。
図3では能動的基礎要素が更に明瞭に示される。
図4には可能な積載物としての多層階の高層ビルディング11を有する本発明の実施形態が例示され、地上高さ及びその下方の能動的基礎12が示される。図示される基礎はビルディングに対して実際の縮尺比で表すものではない。各矢印対は各方向での横方向地盤動の逆換を表す。
【0033】
図5は分割自由度性の能動的基礎アセンブリを示す。矢印対9、10は、基礎の各高さで単一の軸線方向動作を受け持つように分割されたシステムの横方向地盤動を表す。
図6にはフィードバックループソフトウェアアーキテクチャ、及び、構造の概要が示される。この実施形態では、高層ビルディング11が、能動的基礎12に載置した積載物として用いられる。ソフトウェアアーキテクチャは入力源13と出力源17との間にフィードバックループを生成する。入力源は地震計、光学式又は慣性式モーションキャプチャシステム、及び、加速度計ベースの装置であり得る。本発明の全ての入力源は100Hz以上の速度で作用する。これらの入力源は全て、地震の振動、及び、地盤動の発生を検出する。更に、全ての入力源はログされ、入力データはリアルタイムで記録もされる。入力源13からの入力データは、入力装置毎の特定ソフトウェアドライバ、及び、出力源17用の特定ソフトウェアドライバを有するリアルタイムデバイスマネージャ14に送られる。リアルタイムデバイスマネージャは、異なる装置から異なる速度で送られるデータを統一タイムスタンプで同期もする。リアルタイムデバイスマネージャは、地震事象を記憶し、且つ、比較するため、データを地震データオフラインストレージ18にも送付する。ソフトウェア構造における次の要素はフィードバックカーネル15である。フィードバックカーネル15は、リアルタイムデバイスマネージャ14からの統一化された入力データを受け、このデータを、出力源17が必要とするフォーマットに変換するために必要な計算と、データを別個の自由度(DoF)に分割するために必要な計算と、前記別個の自由度性(DoF)のデータを適正に逆換するために必要な計算と、このデータをリアルタイムで出力源17に送るために必要な操作とを受け持つカスタムモジュールを介して解析する特定モジュールを有する。フィードバックカーネル15は、地震事象を記憶し、且つ、比較するためにこのデータを地震データオフラインストレージ18にも送付する。データを入力源13から出力源17に送る間も、物体/積載物11の状態、バランス、及び、位置が連続的に監視される。これは、分散型積載物フィードバックループシステム16において実施される。地盤動の実際の逆換が能動的基礎を駆動することによる、物体/積載物11における地盤動の影響排除をフィードバックカーネル15のレベルで実施する間、分散型積載物フィードバックループシステム16内では物体/積載物11が尚、静止状態を維持することを保証する検証、及び、フェールセーフチェックが継続的に実施される。
【0034】
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、能動的システムにして、地震により生じる並進動作から前記能動的システムの上部構造物を完全に絶縁する能動的システムを含む。能動的システムは以下の特徴を含む。
1つ又は1つ以上の入力源が、地震計、加速度計ベースの装置、又は、モーションキャプチャ装置を含む。地震計は地震、爆発、あるいはその他の大地を揺らす現象に起因する地震波を記録する機器である。地震計は、地盤動を、機器のアナログ、又は、デジタル回路により処理、及び、記録される電気的変化に変える電磁センサを備える。本発明ではデジタル地震計が使用される。発生したデジタルデータは能動的基礎システムへの入力源として取り扱われる。
【0035】
加速度計ベースの装置は、加速度を3次元的に検出、及び、認識するための多数の加速度計を収納する複合多軸センサである。加速度計は、適正加速度(“重力”)を計測する装置である。適正加速度は座標加速度(速度の変化率)と同一のものではない。例えば、地表上で静止する加速度計は、真上方向加速度g=9.81m/秒
2を計測する。対照的に、自由落下軌道内で地球の重力により加速する加速度計で計測される加速度はゼロである。加速度計には工業的、及び、科学的な多数の用途がある。高感度の加速度計は航空機やミサイル用の慣性ナビゲーションシステムのコンポーネントである。加速度計は回転する機械の振動を検出、及び、監視するために使用される。加速度計はタブレットコンピュータやデジタルカメラでスクリーン上に画像を常に直立表示させるために使用される。加速度計はドローンの飛行安定化用に使用される。適正加速度の大きさ、及び、方向を検出するための単軸、及び、多軸型の加速度計のモデルを入手できる。本発明では加速度計ベースの装置はデジタル3Dベクトルデータを生成する。このデータは能動的基礎システムに対する入力源としても取り扱われる。モーションキャプチャ装置は物体、又は、人々の動きを記録する異なるプロセスをデプロイする。この装置は軍用、娯楽、スポーツ、医療用途、及び、コンピュータビジョン、及び、ロボティクスを評価するために使用される。モーションキャプチャ装置は、捕捉したアクティブ、又は、パッシブなマーカーの3D空間内位置を示すデータを生成する。モーションキャプチャ装置には4つの主要タイプがあり、その全てを本発明に適用できる。それらタイプは、光学式、磁気式、慣性式、そして機械式のモーションキャプチャ装置である。
【0036】
1つ又は1つ以上のモーター(油圧、又は、電気アクチュエータ)。モーター、又は、アクチュエータは動きを創出する装置の一般用語であり、通常、ある種のエンジンに対して参照される。多くのタイプのモーターが存在し、本発明に最も関連するタイプのモーターは電気モーター(電気を機械的動作に変換)、油圧モーター(加圧液体流れのエネルギーを機械的動作に変換)、そして、空気圧モーター(圧縮空気のエネルギーを機械的動作に変換)である。
【0037】
1つ又は1つ以上のレールセットが基礎の底部に装着される。レールは地盤に係止した基礎底部プレートの一体部分である。これらのレールは、能動的基礎上に載置した物体あるいは構造物の全積載物を担持するよう設計される。レールは垂直方向摩擦、及び、剪断力摩擦を低減させる形態で設計される。
荷重支持用の複数のカスタム車輪が前記レールに沿って取り付けられる。荷重支持用車輪は積載物重量を受け、且つ、レールを横断しての単一軸方向のみへの移動を可能とする。殆どの実施形態では積載物重量は非常に大きいことから、レールへの摩擦を低減させる追加的メカニズムが一体化される。
【0038】
1つ又は1つ以上の上方積載物プレート上に前記積載物用のベアリングが装着される。上方積載物プレートは、特定の軸方向でレール上を移動する要素である。上方積載物プレートは基礎に装着した底部プレートと設計上類似するが、この上方積載物プレートを載置するレールにおける第2自由度性における横方向移動を容易化させるよう、底部プレートに関して水平方向に90°回転される。
【0039】
ソフトウェアツールが、前記入力源と、モーターとの間のリアルタイムフィードバックを確立する。ソフトウェアツールは、震動又は地震をリアルタイムで検出する地盤内の地震センサからの入力を読み取る。ソフトウェアツールは、ビルディング/物体の質量中心のオフセットをリアルタイムで検出する、ビルディング、又は、物体内のセンサからの入力をも読み取る。ソフトウェアツールはカスタムアルゴリズムを介して、多数のレールに伝達されるべき逆換作動を算出する。
コントロールコンピュータが前記リアルタイムフィードバックループを実行する。コントロールコンピュータはソフトウェアツールを実行し、且つ又、検出された震動や地震をそれが能動的基礎位置に到達する前に警報する早期警告システムに結合される。
【0040】
前記要素には多数のフェールセーフ要素例が存在する。前記フェールセーフ要素例の幾つかは任意のシステム要素の不調をカバーするために存在する。あるフェールセーフ要素(コンピュータシステム、及び、モーター/アクチュエータのような)はメイン格子非アクティブ時には緊急電源にも接続される。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、地震により発生する地盤動の回転性伝達をも排除し得る能動的システム構成であって、地震計、加速度計、又は、モーションキャプチャ装置を含む1つ又は1つ以上の入力源、基礎の底部として設定される自由度性Nの1つ又は1つ以上のモーションプラットフォーム(油圧、又は、電気式の)、前記モーションプラットフォームの頂部に装着した1つ又は1つ以上のレールセット、前記レールに沿って取り付けた積載物支承用の複数のカスタム車輪、前記積載物支承用の複数のカスタム車輪上に装着する1つ又は1つ以上の上方積載物プレート、前記入力源と前記モーターとの間のリアルタイムのフィードバックを確立するソフトウェアツール、前記リアルタイムフィードバックループを実行するコントロールコンピュータ、前記多数のフェールセーフ要素を含む能動的システム構成が提供される。
【0041】
システムのコアはアクティブ状態にある。前記入力源(地震計、加速度計、又は、モーションキャプチャ装置)が地盤動をリアルタイムで検出すると前記入力源は前記ソフトウェアツールを介してこの地盤動入力を直ちに処理し、前記ソフトウェアツールが、これらの動きを物体、又は構造物をその上に載置するモーター、又は、モーションプラットフォームのアレーにフィードバックする。処理された信号が、前記載置された物体、又は、構造物を地盤動に対して正確な逆方向に移動させ、かくしてそれら物体、又は、構造物を常に同じ静止位置に維持させる。
【0042】
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0043】
1 基礎
2 レール/ガイド
3 アクチュエータ
4、5 移動プレート
6 アクチュエータ
7 上部プレート
11 高層ビルディング/物体/積載物
12 能動的基礎
13 入力源
14 リアルタイムデバイスマネージャ
15 フィードバックカーネル
16 分散型積載物フィードバックループシステム
17 出力源
18 地震データオフラインストレージ
【手続補正書】
【提出日】2017年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】