(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-532751(P2017-532751A)
(43)【公表日】2017年11月2日
(54)【発明の名称】危険場所用の照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20171006BHJP
F21V 31/00 20060101ALI20171006BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20171006BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20171006BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20171006BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20171006BHJP
【FI】
F21S2/00 371
F21V31/00 300
F21V3/02 400
F21V3/00 320
F21S2/00 230
F21Y103:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-541167(P2017-541167)
(86)(22)【出願日】2015年10月23日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月15日
(86)【国際出願番号】FI2015050729
(87)【国際公開番号】WO2016062926
(87)【国際公開日】20160428
(31)【優先権主張番号】62/067,602
(32)【優先日】2014年10月23日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517143001
【氏名又は名称】オイ エムテーゲー−メルトロン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】リンコ,カリ
(72)【発明者】
【氏名】ハトヤサロ,レオ
【テーマコード(参考)】
3K014
3K243
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014NA02
3K243AA01
3K243AC06
3K243BA08
3K243BA10
3K243CC04
3K243CC07
3K243CC09
3K243CC10
3K243MA01
(57)【要約】
危険環境用の照明装置(102)であって、実質的に点状の少なくとも1つの光源(4)と、前記実質的に点状の少なくとも1つの光源用のハウジング構造体とを備え、このハウジング構造体が、少なくとも、前記少なくとも1つの光源を当該環境から密封および絶縁するための3重バリア保護カプセル封入体(1、3、7)を画定し、前記3重バリア保護カプセル封入体が、前記少なくとも1つの光源から当該環境への予め決められた波長での光伝搬を可能にするために、少なくとも部分的に光学的に透過性である、照明装置(102)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
危険環境用の照明装置(102)であって、
− 実質的に点状の少なくとも1つの光源(4)と、
− 前記実質的に点状の少なくとも1つの光源用のハウジング構造体であって、前記ハウジング構造体が、少なくとも、前記少なくとも1つの光源を前記環境から密封および絶縁するための3重バリア保護カプセル封入体(1、3、7)を画定する、ハウジング構造体とを備え、
前記3重バリア保護カプセル封入体が、前記少なくとも1つの光源から前記環境への予め決められた波長での光伝搬を可能にするために、少なくとも部分的に光学的に透過性である、照明装置。
【請求項2】
前記3重バリアカプセル封入体が、入れ子にされた複数の中空要素(1、3、7)を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記環境に対する第1の絶縁バリアを提供するため、前記ハウジング構造体が、任意選択で円筒形の光学的に透過性の外側要素(7)を備える、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記外側要素が、任意選択で伝導性コーティングである機能性コーティングを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記環境に対する第2の絶縁バリアを提供するために、前記ハウジング構造体が、任意選択で円筒形の光学的に透過性の内側要素(1)を備え、任意選択で、前記内側要素と前記外側要素との間に、空気などの気体物質の間隙が残る、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
いずれかのバリア要素(1、3、7)が、光を制御する光学的に機能性のいくつかの機構を備え、前記機構が、任意選択で、表面レリーフ構造体を含む、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記機構が、導光、コリメーション、拡散、着色、散乱および配光機能からなるグループから選択された少なくとも1つの光学的機能を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
いずれかのバリア要素(1、3、7)が、ガラス、セラミック、プラスチック、ポリマーおよび実質的にUV抵抗性の材料からなるグループから選択された少なくとも1つの材料を含む、請求項1から7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記環境に対する第3の絶縁バリアを提供するために、前記ハウジング構造体が、前記実質的に点状の少なくとも1つの光源をカプセル封入する、任意選択で成形された、光学的に透過性のコア材料要素(3)を備え、前記コア材料が、任意選択で、前記実質的に点状の少なくとも1つの光源を支持する、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記コア材料が、エラストマー、シリコーン、アクリル樹脂、ポリウレタン、オレフィンベースのエラストマー、およびポリマーからなるグループから選択された少なくとも1つの材料要素を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記コア材料要素が、色調整または光抽出用に構成された、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記ハウジング構造体および/または前記ハウジング構造体内の要素(1、7)を気密封止するために、任意選択で蓋、フラップ(はねぶた)または端部キャップである、少なくとも1つの閉鎖要素(5a、5b)を備える、請求項1から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記閉鎖要素が、前記実質的に点状の少なくとも1つの光源に電力を供給する、電気伝導性のいくつかの部分または要素を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記実質的に点状の少なくとも1つの光源がLED(発光ダイオード)を含む、請求項1から13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記実質的に点状の少なくとも1つの光源が、複数のLEDのLED細長片を含む、請求項1から14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの光源用の冷却要素を備える、請求項1から15のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、イルミネーション(illumination)および照明(lighting)に関する。特に、それだけには限らないが、本発明は、危険空間で使用する照明機器に関する。
【背景技術】
【0002】
危険場所は、さまざまな濃度の可燃性液体、気体、蒸気およびダストを含むことがある。閉じ込められた雰囲気内に危険な反応性材料が空間的に非常に高密度に充満している可能性がある例えば精油所、鉱山またはプラントなどでは、通常の照明器具または関連スイッチによって比較的に容易に生じうる熱または比較的に穏当な火花によって点火されると、爆発などの形態の大規模な破壊が起こる可能性がある。
【0003】
したがって、危険場所で使用される機器の保護レベルを証明するさまざまな試験、規格および関連証書が作成されている。証書は例えば、関連機器の保護のタイプおよびレベルを示すことがある。例えば、爆発保護された製品は、その証書ラベルに、識別子「Ex」を、より具体的なさまざまなカテゴリおよびグループ定義とともに表示することができる。
【0004】
これらの規格によって定められたさまざまな要件を満たすため、このような危険な条件で使用される機器は、さまざまな安全機構(safety feature)の中でもとりわけ、火花を発生させないか火花をわずかしか発生させない防爆型のエンクロージャならびに構成要素、材料および構造を備えていなければならないことがある。
【0005】
例えば蛍光ランプをしばしば含む、危険な使用シナリオのために設計された既存の照明解決策の明らかに有利なそれらの機構にもかかわらず、その解決策が設置されると想定される潜在的に不安定な要求の厳しい環境を考慮すれば、照明器具構造体の照明効率、イルミネーション制御性および全体的なセキュリティには、依然として改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、先行技術に関する上述の問題のうちの1つまたは複数の問題を少なくとも軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のこの目的は、独立請求項の特徴によって達成することができる。
【0008】
一態様では、本発明が、独立請求項1に記載された照明装置に関する。本発明の一実施形態によれば、危険環境用の照明装置は、
− LED(発光ダイオード)などの実質的に点状の少なくとも1つの光源、任意選択で複数の光源と、
− 前記実質的に点状の少なくとも1つの光源用のハウジング構造体と
を備え、このハウジング構造体が、少なくとも、前記少なくとも1つの光源を当該環境から密封および絶縁するための3重バリア保護カプセル封入体(encapsulation)を画定し、前記3重バリア保護カプセル封入体が、前記少なくとも1つの光源から当該環境への予め決められた波長での光伝搬を可能にするために、少なくとも部分的に光学的に透過性である。
【0009】
このバリア構造体の所望の最小透過率は実施形態に依存するが、ターゲット波長に関して少なくとも約50%、60%、70%、80%、85%、90%または95%とすることができる。さらに、このバリアは、光学的に透明な(例えば90%程度以上の透過率)バリア、またはかなりの光散乱特性を有する半透明バリアとすることができる。
【0010】
光源を密封するこの3重バリア/層ハウジング構造体は、実質的に円筒形の外側または「カバー」要素を備えることができる。あるいは、この外側要素は、他のある形状であってもよく、他のある潜在的に細長い形状の場合には、例えば正方形または長方形の断面を有する。他の選択肢の中でもとりわけ、球または立方体の形状も可能である。一般に、この形状は、対称形でもまたは非対称形でもよい。
【0011】
上記の考慮事項は一般に、外側要素内に配置することができる内側要素に対して等しく適用可能である。すなわち、内側要素は外側要素によって覆われている。これらの要素は、その間に、空気、他の気体もしくは一般に流体ゲル、または固体材料の間隙を有することができる。この中間材料は所望の機能を持つことができる。この中間材料は、例えば光学的に実質的に透明とすることができるが、電気絶縁性とすることもできる。これらの要素は、例えばどちらか一方または両方の端に共通の支持体を有することができる。
【0012】
外側要素または内側要素は、構造によって実質的に一体のまたは単一の(モノリシックの)要素とすることができる。この要素は一般に、例えば成形によって製造されたものとすることができる。この要素はさらに、いくつかの光源、関連構成要素、例えば電気導体、制御電子部品などの他の要素を密閉前に要素内に配するために使用されたリードスルー(lead-through)エリアなど、他とは異なる部分または不連続部を含むことができる。
【0013】
例えば、任意選択で光源に電流を供給する電気ワイヤまたはロッド接点を備える、剛性および/または弾性材料の端部キャップ/カバーを、要素端を気密式に閉じる目的に利用することができる。このキャップは、前述の外側要素および内側要素などの入れ子にされた多数の要素に対して共通のキャップまたは別々のキャップとすることができる。例えば、外側要素は、より剛性の(例えばプラスチックの)キャップを備えることができ、内側要素は、より弾性のキャップを備える。
【0014】
外側および/または内側要素は、ガラス、セラミック、プラスチック、ポリマーおよび実質的にUV抵抗性の材料からなるグループから選択された、少なくとも1つの材料を含むことができる。例えば、要素の表面の材料とその下の材料が異なってもよい。
【0015】
外側および/または内側要素は、例えば表面レリーフ(relief)形態もしくは埋め込まれたレリーフ形態、または光学的に機能性のナノ粒子などの、光学的に機能性の機構を備えることができる。
【0016】
さらに、環境に対する第3の絶縁バリアを提供するため、ハウジング構造体は、内側要素内に配置された、したがって光源をさらにカプセル封入する、任意選択で成形された、光学的に透過性のコアまたは「インネスト(innest)」材料領域、層、要素またはブロックを備えることができる。コア材料は、エラストマー、シリコーン、アクリル樹脂、ポリウレタン、オレフィンベースのエラストマー、および/またはポリマーを含むことができる。コア材料は、電気絶縁性であってもよい。
【0017】
コア材料は、埋め込まれた光源および光源基板/電子部品などの関連要素を物理的に支持し、またはそれらに物理的に付着することができ、任意選択で内側要素と直接に接触することができる。基板(フィルム、シート、配線板など)または他のある特定の支持構造体などのこれらの関連要素に、光源からの熱を伝導して運び去る熱管理機能(thermal management function)を割り当てることができ、そうすると、それらの関連要素は、内側要素内のヒートシンクとして作用し、それによって、その解決策の長期信頼性を、光源を容易に劣化させる熱応力を低減させることにより向上させる。この目的のために、アルミニウムなどの適当な熱伝導性材料を利用することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有用性は、本発明の特定のそれぞれの実施形態によって決まるさまざまな因子に起因する。この提案されたロバストな事実上保守が不要な照明装置は、火花または熱によって開始される爆発、火、水分損傷などの危険性を最小化するために、少なくとも、光源および関連電子部品を効率的かつ確実にカプセル封入する3重バリアハウジング構造体を含む。例えば関連カバーを含む、使用されるバリア要素およびバリア構造体を、独立して入念に密封することができる。
【0019】
この装置は、主として、さまざまな種類の気体雰囲気を有することがあり過激な温度変化を経験することがある石油およびガス産業、鉱山ならびに他の危険場所で一般的に見られるものなどの前述の「Ex」型環境に対して設計されているが、一般的な使用にも適する。優れた密封特性に加えて、この装置は、例えば格子形態または他のレリーフ形態の表面レリーフ構造体などの光学的に意義のある埋め込まれた機構によって、効率的な照明制御を可能にする。
【0020】
以下の詳細な説明に基づいて、当業者には、他のさまざまな利点が明白になるであろう。
【0021】
本明細書では、表現「いくつかの」が、1から始まる任意の正の整数、例えば1、2または3を示す。
【0022】
本明細書では、表現「複数の」が、2から始まる任意の正の整数、例えば2、3または4を示す。
【0023】
用語「第1の」および「第2の」は、いかなる順序、量または重要性をも示さない。そうではなく、これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別する目的に使用される。
【0024】
従属請求項には、本発明の異なる実施形態が開示されている。
【0025】
次に、添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明に基づく照明装置の一実施形態を示す図である。
【
図2】カバー要素が取り外された、
図1の実施形態の内部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明に基づく照明装置102、または「照明設備(light fixture)」もしくは「照明器具(luminaire)」の一実施形態を、単なる例として示す。右側の110に、線A−Aに沿った断面図が示されている。装置102は、外側要素7を含むハウジングを備える。この例では、外側要素7が、対称形のカバー筒を本質的に画定し、このカバー筒は、例えば「Ex」エリア利用基準および要件を満たすために、任意選択で、電気伝導性とすることができる。
【0028】
外筒7のベース材料は、特別な伝導性コーティングを有しまたは有しない、例えば透明なガラス、セラミックまたはポリマーを含むことができる。使用される材料は、UV(紫外線)抵抗性であることが好ましい。
【0029】
カバー筒7の両方の端部エリアは気密封止されていることが好ましく、任意選択で、蓋(lid)またはキャップなどの端部カバーによって気密封止されていることが好ましい。場合によっては、この端部カバーが、ハウジング内の光源および潜在的な関連制御電子部品に通電することを可能にするために、電気ロッドまたはワイヤード接点6も担持する。この特定の実施形態では、この光源が、例えばLED(発光ダイオード)細長片4として本質的に編成される。この端部カバーは、製造後、恒久的に密閉されてもよく、または、照明器具の内部の保守性を容易にするために、工具を使用してもしくは工具を使用せずに取外し可能/操作可能なままにしておいてもよい。
【0030】
図2は、
図1の実施形態の内部を示す。筒状の外側カバー要素7は取り外されている。
【0031】
カバー要素7によって画定された中空空間内に、内側要素が配されている。この内側要素は、筒1であることまたは筒1を備えることが好ましい。この内側要素は、例えば透明なガラス、セラミックまたはプラスチック材料2を含むことができる。この材料は、光制御用の光学的に機能性の特性を元から有していてもよく、または、光制御用の光学的に機能性の特性を持つように特に構成されていてもよい。この内側要素は、導光、コリメーション(collimation)、拡散、(例えば白色光からの)着色などのために、および/または一般的には所望の配光を確立するために、(内側/外側)表面の3次元レリーフ形態および/または材料に埋め込まれた3次元レリーフ形態などの、光学的管理機構を有することができる。これらの機能は、内筒に完全に組み込むことができ、かつ/または内筒の内面もしくは外面のすぐ近くに組み付けることができる。これらの光学的機構は、屈折性でありかつ/もしくは回折性である表面レリーフ、例えばサブミクロンもしくはミクロン規模の輪郭を含む体積/空洞光学部品、または体積散乱機構によって実現することができる。内筒1のこのような機構に加えて、または内筒1のこのような機構の代わりに、いくつかの実施形態では、カバー要素7が同様の特性を含むことができる。
【0032】
筒1の内側に、例えば1つまたは複数のLED細長片4の形態の少なくとも1つの光源がある。これらのLEDは、伝統的にパッケージ化されたLEDまたは例えばOLED(有機LED)とすることができる。その代わりにまたはそれに加えて、使用可能な他のいくつかの光源を使用することもできる。光源から発せられる色または最終的に抜き出される(outcoupled)色は通常、白色だが、基本的に、IR放射を含む任意の色/波長が可能である。光源は、関連基板、制御電子部品、および/または冷却目的の細長片もしくはシートなど、他の支援要素を備えていてもよい。
【0033】
光源4は、実施形態に応じて利用される基準に従った十分に高い透過率を有する十分に透明なカバリング気密バリア(コア)要素または層3によって、完全にカプセル封入され、密封されていることが好ましく、この要素または層が、例えば色調整(color tuning)を実施し、かつ/または源4からの光抽出(light extraction)を改良してもよい。この場合も、最適化された光透過および光制御ならびに気密封止および保護機能のため、適当な材料および形状、任意選択でレリーフを使用することができる。カプセル封入材料は、特に、シリコーン、ポリウレタン、アクリル樹脂、オレフィンベースのエラストマー、またはポリマー、すなわち、電気的短絡、火花および/もしくは水分接触を防ぐ目的に使用可能な材料を含むことができる。この材料は例えば固体またはゲル状とすることができる。この材料は、照明装置の製造中に成形、押出しおよび/または硬化が可能な材料とすることができる。
【0034】
内筒1は、キャップ5a、5bなどの、恒久的な端部カバーまたは(工具を使用してもしくは工具を使用せずに)取外し可能/操作可能な端部カバーによって、最終的に密封してもよい。この端部カバーは、光源4を外部電源に電気的に接続するための例えばロッドまたはワイヤード接点を含むことができる。
【0035】
内側バリア筒要素1およびカバー(外側)バリア筒要素7のキャップは、実施形態に応じて共用または専用とすることができる。それらのキャップが、カバー筒7内の適所に内筒1を固定してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 内側要素、内筒
2 透明材料
3 コア材料要素
4 光源
5a キャップ、閉鎖要素
5b キャップ、閉鎖要素
6 電気ロッドまたはワイヤード接点
7 外側要素、カバー要素、外筒
102 照明装置
110 断面図
【国際調査報告】