特表2017-534183(P2017-534183A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-534183遮蔽層を備える電気伝導体の電磁適合性を有する接続のための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-534183(P2017-534183A)
(43)【公表日】2017年11月16日
(54)【発明の名称】遮蔽層を備える電気伝導体の電磁適合性を有する接続のための装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20171020BHJP
   H02G 3/16 20060101ALI20171020BHJP
【FI】
   H05K9/00 L
   H02G3/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-537011(P2017-537011)
(86)(22)【出願日】2015年9月10日
(85)【翻訳文提出日】2017年5月1日
(86)【国際出願番号】EP2015070704
(87)【国際公開番号】WO2016050473
(87)【国際公開日】20160407
(31)【優先権主張番号】102014220016.4
(32)【優先日】2014年10月2日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517113853
【氏名又は名称】スミトモ エレクトリック ボルドネッツェ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】SUMITOMO ELECTRIC BORDNETZE GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】アダム, オーレ
【テーマコード(参考)】
5E321
5G361
【Fターム(参考)】
5E321AA03
5E321AA14
5E321BB41
5E321CC21
5E321CC22
5E321GG05
5E321GG09
5G361BC01
5G361BC02
(57)【要約】
本発明の対象は、特に自動車における、干渉場に対する遮蔽層(2、2、2)を備える電気伝導体(3、3、3)の電磁適合性を有する接続のための装置である。接続されるべき伝導体(3、3、3)は、高電圧分配器としても知られる装置のハウジング(5)内に保持される。電磁遮蔽を保証するため、外被除去されたケーブルの遮蔽層(2、2、2)は、その目的で設けられたハウジング(5)の接触部(1、1、1)の上に折り返されて引き戻され、その結果、電気接触が起こる。遮蔽層(2、2、2)は、それぞれ1つのクランプ(4、4、4)によって固定される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
干渉場に対する遮蔽層(2、2、2)を備える電気伝導体(3、3、3)の間に電磁適合性かつ導電性の接続を作製するための装置であって、電気伝導体(3、3、3)の案内のために、少なくとも部分的に導電性であり、伝導体(3、3、3)の遮蔽層(2、2、2)と接触するハウジング(5)が設けられる装置であり、
少なくとも1つの伝導体(3、3、3)の遮蔽層(2、2、2)が、ハウジング(5)の接触部(1、1、1)の上に折り返して引き戻すことによって引き出され、接触部(1、1、1)にクランプ(4、4、4)で固定されていることを特徴とする、装置。
【請求項2】
クランプ接続が低い電気接触抵抗を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
接触部(1、1、1)が、接続されるべき伝導体(3、3、3)の周りに同心円状に設計されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
使用されるクランプ(4、4、4)が、単一ピースとして設計されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
2つより多い伝導体(3、3、3)が接続されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
ハウジング(5)がいくつかの部分として設計され、少なくとも1つのハウジング基部(6)及びハウジング蓋(7)を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
ハウジング部分(6、7)が互いに導電的に接続されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
ハウジング(5)が周囲に対してシールされることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
伝導体(3、3、3)が、ロッキング機構(11)を介してハウジング(5)に位置決めされることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
ハウジング(5)が周囲から電気的に絶縁されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、請求項1の包括的な用語で記載された特徴を含む、干渉場に対する遮蔽層を備える電気伝導体の電磁適合性を有する接続のための装置である。
【背景技術】
【0002】
電磁適合性が要求される電気コネクタは、例えば、自動車、電気通信工学、飛行機又は他の技術分野で使用されている。自動車では、供給電圧が様々な電圧レベルで提供され、車両の様々な領域に分配される。この目的のために、電気伝導体は、ケーブルハーネスにまとめられ、敷設され、再分離される。個別のケーブルは、分配器ピースを介してまとめられ分離される。より高い電圧レベル、例えば自動車における60ボルト以上など、の領域において、これらは、高電圧分配器としても知られている。これらは特別な安全性要求の対象である。現代の自動車などの複雑なメカトロニクスシステムにおいて、取り付けられた部品の電磁適合性にも高い基準が適用される。電気エネルギーの使用は、電場、磁場又は電磁場の形成を伴う。これらの場は、他の電気及び電子部品又はそれらの機能を損なう可能性がある。用語「電磁適合性」は、電気及び電子部品に生成される干渉場の、このような相互の及び通常悪い影響の回避に関する。この理由のため、電圧供給ケーブルは干渉場から遮蔽される。それらは、例えばプラスチック電気絶縁層に包まれた、2つの導電性のワイヤからなる。さらに、例えば、それ自体が既に絶縁されている両方のケーブル撚り線を別の共有プラスチック層が包む。次にこの層は、例えば、伝導性金属箔又は編組の形をとることができ、かつ上述の干渉場に対して遮蔽を提供する、遮蔽層によって取り囲まれる。遮蔽層を保護するために、それは通常、ケーブルの外側シースを形成するさらなるプラスチック層によって取り囲まれる。
【0003】
このようなケーブルを電圧源又はドレインに接続するために、例えば自動車における、電圧分配の目的のために、ケーブルは、インターフェースの領域で外被除去しなければならない。すなわち、伝導性ワイヤを再びアクセス可能にするために、ケーブルから遮蔽層及び保護層を取り除かなければならない。その結果、遮蔽層が妨害され、電磁適合性を確保するための手段が必要となる。
【0004】
DE 10 2005 033 910 A1において、いくつかのワイヤが共有コネクタハウジング内に入る遮蔽コネクタが記載されている。個別のワイヤの遮蔽部は、スリーブとブッシュとの間にそれぞれ固定され、パネル部を介してコネクタハウジングにねじ込まれる。
【0005】
DE 600 03 279 T2において、導電性スリーブが伝導体の露出遮蔽層に接続されている遮蔽コネクタ(保護コネクタ)が記載されている。次にスリーブは、導電性フランジと接触し、保護壁に固定される。さらに、この保護コネクタは、保護すべきワイヤ(保護線)とフランジとを互いに固定するハウジングを有する。
【0006】
EP 0 896 751 A1において、ケーブル遮蔽部とコネクタハウジングとを電気的に接触させるための装置が記載されている。この装置は、支持プレート及びクランプブッシュを有する。クランプブッシュは、クランプブッシュと支持プレートとの間にあるケーブル遮蔽部がクランプされ、ケーブル遮蔽部が電気的に接触されるように、支持プレートに挿入される。
【0007】
先行技術に関する所見は、今までに知られている解決策が、ブッシュ及びプレートなどの多数の個別の部分、又は追加のハウジングを使用することを明らかに示している。これは、複雑さとコストを増加させる。構築空間の要求及び搭載に必要な努力は悪い影響を受ける。さらに、潜在的な交換部分の数が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、結果として、電磁適合性に悪い影響を与えることなく、いくつかの遮蔽された電気伝導体を接続することができる、高電圧分配器又は装置を作製することである。ここで、この装置は、単純な構造によって特徴づけられるべきものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1に記載の特徴を備える装置によって達成される。この装置は、少なくとも部分的に導電性のハウジングからなる。それは、少なくとも部分的に、接続されるべき遮蔽された伝導体を案内するのに適している。接続されるべき伝導体の露出した遮蔽層の領域において、ハウジングの導電性部分を伝導体の遮蔽層と接触させることができる。本発明によれば、ハウジングは、伝導体の遮蔽層をハウジングの接触部の上に折り返して引き戻すことができるように、この領域に形成される。本発明によれば、接触部の上に折り返されたそれぞれの伝導体の遮蔽層の部分は、そこに単一クランプで固定されており、ここで、接続は、圧力嵌合、フォームフィット又は両方の接続タイプの混合が可能である。
【0010】
この解決策の利点は、高電圧分配器のハウジングに加えて、接続されるべき各伝導体について最大で1つの追加の部品が取り付けられることである。
【0011】
本発明のさらに好ましい実施形態は、従属請求項に記載の特徴から明らかになる。
【0012】
したがって、伝導体に接触するための接触部を、それぞれの伝導体の周りに同心円状に設計することができる。使用されるクランプは好ましくは、単一ピースとして設計される。クランプ接続は好ましくは、低い電気接触抵抗を有する。これは、周囲の影響に対する時効挙動及び抵抗容量に良い効果を有する。本発明の1つの好ましい実施形態において、2つより多い伝導体を互いに接続することができる。本装置のハウジングは好ましくは、いくつかの部分でできており、特に、ハウジング基部及びハウジング蓋からなることができ、ここで、少なくとも2つのハウジング部分が、それらが導電性であるように互いに接続される。ハウジングは好ましくは、周囲に対してシールされる。有利に、ハウジングは、ハウジングを閉じた層として取り囲む、例えばプラスチック又は塗料でできた絶縁層を備えることができる。その結果、ハウジングの接地は必要ない。
【0013】
本発明のさらに好ましい実施形態において、装置はロッキング機構を有し、このロッキング機構を介して、接続すべき伝導体をハウジングに位置決めすることができる。
【0014】
本発明の好ましい一実施形態が、図1〜3を参照して以下に記載される。部品の番号付けは、全ての図に等しく適用され、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明に係る、開いたハウジング蓋を備える装置を示す。
【0016】
図2図2は、閉じたハウジング蓋を備える本装置及び破断図を示す。
【0017】
図3図3は、高電圧分配器の概略斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
伝導体3、3、3を接続するために、ハウジング5の接触部1、1、1、は、遮蔽層2、2、2と導電的に接触し、それぞれの伝導体3、3、3の周りに中空円筒の形で同心円状に設計される。遮蔽層2、2、2を固定するために、単一ピースとして設計され、遮蔽層2、2、2と接触部1、1、1との間にフォームフィット接続を作製する、クランプ4、4、4が使用される。ハウジング5は、複数の伝導体3、3、3がその中に保持され、上述の様式でハウジング5と接触することができるように設計される。伝導体3、3、3は、接続されるべき伝導体3、3、3の数に応じて構成を容易にスケール変更することができるハウジング5内に配置される。好ましくは、ハウジング5はいくつかの部分に設計され、本実施形態において、ハウジング基部6及びハウジング蓋7からなる。ハウジング蓋7は、ハウジング基部6にねじ8、8を介して固定される。2つのハウジング部分6、7の間のインターフェース及び伝導体3、3、3のハウジング基部6への入口の領域のインターフェースは、周囲との関連で、ハウジングシール9及びケーブルシール10、10、10を備える。ハウジング部分6、7の両方が、互いに導電的に接続される。ハウジング5はまた、閉じた絶縁層14を備える。伝導体3、3、3がハウジングに入る前に、それらはロッキング機構11によって位置決めされる。電気接続のために露出した伝導体3、3、3のワイヤ12、12、12は、非接続状態で示されている。
【0019】
本発明に係る記載の装置は好ましくは、自動車、特に乗用車に使用される。それは、電磁適合性が損なわれずに、車両において、電圧、特に60ボルトを超える電圧を分配するために、及び遮蔽された電気伝導体を接続するために、使用される。
【符号の説明】
【0020】
、1、1 接触部1〜n
、2、2 遮蔽層1〜n
、3、3 伝導体1〜n
、4、4 クランプ1〜n
5 ハウジング
6 ハウジング基部
7 ハウジング蓋
、8 ねじ1〜n
9 ハウジングシール
10、10、10 ケーブルシール1〜n
11 ロッキング機構
12、12、12 ワイヤ1〜n
13 破断
14 絶縁被覆
図1
図2
図3
【国際調査報告】