(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-534434(P2017-534434A)
(43)【公表日】2017年11月24日
(54)【発明の名称】スプレーのオリフィス構造
(51)【国際特許分類】
B05B 9/04 20060101AFI20171027BHJP
B05B 11/00 20060101ALI20171027BHJP
B65D 83/14 20060101ALI20171027BHJP
B65D 47/34 20060101ALI20171027BHJP
【FI】
B05B9/04
B05B11/00 102B
B65D83/14 220
B65D47/34 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-505448(P2017-505448)
(86)(22)【出願日】2015年10月12日
(85)【翻訳文提出日】2017年4月21日
(86)【国際出願番号】KR2015010714
(87)【国際公開番号】WO2016064122
(87)【国際公開日】20160428
(31)【優先権主張番号】10-2014-0143554
(32)【優先日】2014年10月22日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】515033496
【氏名又は名称】ヨンウー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ハクチャン
(72)【発明者】
【氏名】キム サンヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ジョ ヘリョン
【テーマコード(参考)】
3E014
3E084
4F033
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB01
3E014PD01
3E014PE16
3E084AA12
3E084AB01
3E084CA01
3E084DA01
3E084FA09
3E084KB06
3E084LD21
4F033RA02
4F033RC24
(57)【要約】
本発明は、スプレーのオリフィス構造に関するもので、スプレータイプの容器を使用して、人の顔または、頭、上半身、下半身等に液状の内容物を噴射する場合、身体の部位別に液状の内容物が噴射される噴射角度になるような、スプレーのオリフィスを生産することで、身体部位別に最適な噴射性能をユーザに提供できるという利点を有する、スプレーのオリフィス構造を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレー噴射ボタン(10)の吐出部(11)に結合され、液状の内容物を外部に噴射するスプレーのオリフィス構造(1)であって、
吐出部(11)に嵌合され、かつ、内部オリフィス(200)と嵌合する内部オリフィス挿入孔(110)が内側に形成された、外部オリフィス(100)を有し、
前記外部オリフィス(100)は、
前記内部オリフィス挿入孔(110)の末端側から先端側に、直径が徐々に小さくなるように形成された円錐形状の第1噴射口(120)が形成され、
前記第1噴射口(120)の先端側から、所定の直径(Φ)と所定の長さ(L)を有する第2噴射口(130)が延長して形成され、前記第2噴射口(130)の前記所定の直径(Φ)と前記所定の長さ(L)との割合によって、液状の内容物を噴射する噴射角度(K)が決定される
ことを特徴とするスプレーのオリフィス構造(1)。
【請求項2】
前記第2噴射口(130)の前記所定の直径(Φ)を0.3mm、前記所定の長さ(L)を0.6mmに設定する場合、前記噴射角度(K)が70°に形成される
ことを特徴とする、請求項第1項に記載の、スプレーのオリフィス構造(1)。
【請求項3】
前記第2噴射口(130)の前記所定の直径(Φ)を0.3mm、前記所定の長さ(L)を0.8mmに設定する場合には、前記噴射角度(K)が40°に形成される
ことを特徴とする、請求項第1項に記載の、スプレーのオリフィス構造(1)。
【請求項4】
前記第2噴射口(130)の先端側の周囲には、ラウンディングによってフィレット部(131)が形成され、前記フィレット部(131)は、半径(R)が0.1mmにラウンディングされる
ことを特徴とする、請求項第2項又は第3項に記載の、スプレーのオリフィス構造(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプレーのオリフィス構造に関し、スプレー噴射ボタン10の吐出部11に結合されて、液状の内容物を外部に噴射するスプレーのオリフィス構造1に関する。該スプレーのオリフィス構造1においては、吐出部11に嵌合され、内側には内部オリフィス200と嵌合するように内部オリフィス挿入孔110が形成された外部オリフィス100含まれる。外部オリフィス100には、内部オリフィス挿入孔110の末端側から先端側に直径が徐々に小さくなるように形成された円錐形状の第1噴射口120が形成され、第1噴射口120の先端側から、所定の直径Φと所定の長さLを有する第2噴射口130が延長して形成され、第2噴射口130の所定の直径Φと所定の長さLの割合によって、液状の内容物が噴射される噴射角度Kが決定されることを特徴とする。
【背景技術】
【0002】
通常、スプレー容器は、ユーザが噴射ボタンを加圧すると、容器内の液状の内容物を噴霧状に噴射するもので、一般的に液状の化粧品または医薬品等で広く使われている。
【0003】
このようなスプレー容器の中で、特許文献1の「噴霧器(大韓民国公開特許公報特2000−0049441)」は、従来のスプレー装置において、チューブ外部の吸入口および該吸入口を閉塞するボールを具備したチューブケースと、インナーケースと、チューブと、で構成された二重吸入装置を具備することにより、スプレー容器が逆さまになった状態でも噴霧ができるようにし、2次バルブとハウジングの形状を改良し、かつ、両部品が常に接触する方式を採用し、従来のスプレー装置において、噴霧動作中に発生する2次バルブの変形による噴霧性能の低下を防止できるという利点があった。
【0004】
しかし、特許文献1の「噴霧器」は、ボタンを加圧し、容器内部に貯蔵された液状の内容物が噴射口から噴射される過程において、排出孔の部分に異なる構造的な特性、及び、形状をとることができないため、スプレータイプの容器の要件の中で最も重要な要件である噴射角度を、使用する目的に合わせて最適の状態で設定することができず、ユーザに身体の部位別に最上の噴射性能を提供できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許出願公開第2000−0049441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するために創作されたもので、本発明の目的は、スプレータイプの容器を使用し、人の顔や頭、上半身、下半身等に液状の内容物を噴射する場合、身体の部位別に液状の内容物が噴射される噴射角度の異なるスプレーのオリフィスを生産することで、ユーザに身体部位別に最適の噴射性能を提供できる、スプレーのオリフィス構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような問題点を解決するために、本発明に係るスプレーのオリフィス構造1は、スプレー噴射ボタン10の吐出部11に結合され、液状の内容物を外部に噴射するスプレーのオリフィス構造1において、吐出部11に嵌合され、内側には内部オリフィス200と嵌合するように、内部オリフィス挿入孔110が形成された外部オリフィス100が含まれ、外部オリフィス100は、内部オリフィス挿入孔110の末端側から先端側に、直径が徐々に小さくなるように形成された円錐形状の第1噴射口120が形成され、第1噴射口120の先端側から、所定の直径Φと所定の長さLを有する第2噴射口130が延長して形成され、第2噴射口130の所定の直径Φと所定の長さLの割合によって、液状の内容物を噴射する噴射角度Kが決定されることを特徴とする。
【0008】
また、第2噴射口130の直径Φを0.3mm、噴射口の長さLを0.6mm設定する場合には、噴射角度Kが70°に形成されることを特徴とする。
【0009】
また、第2噴射口130の直径Φを0.3mm、噴射口の長さLを0.8mmに設定する場合には、噴射角度Kが40°に形成されることを特徴とする。
【0010】
また、第2噴射口130の一方の側の周囲には、ラウンディングによってフィレット部131が形成され、フィレット部131は、半径Rが0.1mmにラウンディングされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、スプレータイプの容器を使用して、人の顔または頭、上半身、下半身等に、液状の内容物を噴射する場合、身体の部位別に液状の内容物が噴射される噴射角度が異なるスプレーのオリフィスを生産することにより、ユーザに身体部位別に最適な噴射性能を提供できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の好ましい実施例に係るスプレーのオリフィス構造の分解状態を示す分解断面図である。
【
図2】本発明の好ましい実施例に係るスプレーのオリフィス構造の組み立て状態を示す断面図である、
【
図3】本発明の好ましい実施例に係るスプレーのオリフィス構造の中の、外部オリフィスの第2噴射口の構成を示す断面図である。
【
図4】本発明の好ましい実施例に係るスプレーのオリフィス構造の中の、外部オリフィスの第2噴射口の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付された図面を参照して、本発明の一実施例に係るスプレーのオリフィス構造1を詳細に説明する。まず、図の中で、同一の構成要素または部品は、できるだけ同一の参照符号で示していることに留意されたい。本発明を説明する際に、関連した公知の機能あるいは構成に関する具体的な説明は、本発明の趣旨が曖昧になることを避けるため、省略する。
【0014】
本発明は、
図4に示すように、大きく外部オリフィス100と、内部オリフィス200と、で構成される。
【0015】
説明の前に、明確化のため、
図2を基準にして、該当構成要素の左側を先端側、右側を末端側として表現することに留意されたい。
【0016】
まず、外部オリフィス100について説明する。外部オリフィス100は、
図1または
図2に示すように、スプレー噴射ボタン10の吐出部11に結合され、容器本体(未図示)内に貯蔵されている液状の内容物を霧のように小さな粒子で噴射させる構成要素として、内部オリフィス挿入孔110、第1噴射口120、第2噴射口130を有する。
【0017】
内部オリフィス挿入孔110は、
図1に示すように、外部オリフィス100の内側に空間が形成された構成要素であって、内部オリフィス200が挿入される。
【0018】
第1噴射口120は、
図2または
図3に示すように、内部オリフィス挿入孔110の一方の側から液状の内容物が噴射される方向に徐々に直径が小さくなるように形成される一種の円錐形状の内容物移動通路である。
【0019】
すなわち、第1噴射口120の先端側は、末端側に比べて直径が小さく形成される。
【0020】
このような構造により、第1噴射口120の末端側に流入する液状の内容物は、第1噴射口120の末端側から先端側に移動する過程で、第1噴射口120の先端側に行くほど液状の内容物が圧縮されることにより、第1噴射口120の先端側の圧力が大きくなり、液状の内容物を霧のように微細な粒子で形成させることができる。
【0021】
第2噴射口130は、
図3または
図4に示したように、第1噴射口120の先端側から液状の内容物が噴射される方向に、穿孔によって形成される内容物噴射通路であって、第2噴射口130は、所定の直径Φと所定の長さLとで形成され、第2噴射口130の直径Φと長さLとの割合によって、液状の内容物が噴射される噴射角度Kを決定することができる。
【0022】
ここで、第2噴射口130の直径Φを大きく形成するほど、第2噴射口130の断面積が増加し、第1噴射口120から移動する液状の内容物の噴射量が増加し、第2噴射口130の直径Φを小さく形成するほど、第2噴射口130の断面積が減少し、第1噴射口120から移動する液状の内容物の噴射量が減少する。
【0023】
また、第2噴射口130の長さLを長く形成するほど、液状の内容物が移動する距離が増加し、液状の内容物が第2噴射口130を通過する過程で第2噴射口130の内側の圧力が減少し、噴射圧力が減少する。これと反対に、第2噴射口130の長さLを短く形成するほど、液状の内容物が移動する距離が減少し、液状の内容物が第2噴射口130を通過する過程で第2噴射口130内側の圧力が増加し、噴射圧力が増加する。
【0024】
本発明は、前述のように、第2噴射口130の直径Φと長さLとの関係によって噴射角度Kが決定され、第2噴射口130の直径Φを0.3mm、長さLを0.6mmに設定する場合には、噴射角度Kが70°になり、第2噴射口130の直径Φを0.3mm、長さLを0.8mmに設定する場合には、噴射角度Kが40°になることを特徴とする。
【0025】
この場合、短く形成された第2噴射口130の長さLから、それぞれの噴射角度Kを確保するために、第2噴射口130の先端側の周囲にラウンディングによってフィレット部131が形成され、該フィレット部131は、半径Rが0.1mmにラウンディングされることが好ましい。
【0026】
噴射角度Kが70°になるように形成されたスプレーのオリフィス構造1は、噴射角度Kが広いので、ユーザの顔面に液状の内容物を噴射するために使用する場合に最も適合し、噴射角度Kが40°に形成されたスプレーのオリフィス構造1は、噴射角度Kが狭いため、ユーザの胴体、腕、脚などに液状の内容物を噴射するために使用する場合に最も適合する。
【0027】
一方、外部オリフィス100の外周面には、吐出部11に固定されるように、複数の結合突起132が形成され、吐出部11には、結合突起132と結合するように、一つ以上の結合溝11aが形成されることが好ましい。
【0028】
このような構成により、外部オリフィス100は、スプレー噴射ボタン10に簡単に着脱可能となり、外部オリフィス100及び、内部オリフィス200の交換作業が容易になり、製品生産過程で外部オリフィス100及び、内部オリフィス200を別々に組み立て、かつ、検査することが可能となり、製品の不良率を低下させ、生産性を向上させることができる。
【0029】
次に、内部オリフィス200について説明する。内部オリフィス200は、
図1または
図2に示すように、内部オリフィス挿入孔110に挿入され、外部オリフィス100と結合される構成要素であって、内部オリフィス200は、容器本体(未図示)からの液状の内容物を分散させ、円滑な噴射が行われるようにガイドする役割をする。
【0030】
図面と明細書で最適の実施例を開示した。ここで特定の用語を用いたが、これは単に本発明を説明するための目的で用いたものであり、意味の限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために用いたものではない。従って、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であることを理解すべきである。また、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められる。
【国際調査報告】