【実施例】
【0033】
以下、本発明に係る製造方法について、具体的な実施例を示す。本発明の保護範囲は以下の実施例に限定されるものでないことは明らかである。
【0034】
以下の実施例において、基質(即ち、一般式(1)で表されるβ-第二級アミンケトンの酸付加塩)を1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k、1l、1m、1n、1o、1pで表し、それに対応して、生成物(即ち、一般式(2)で表されるγ-第二級アミンアルコール化合物)を2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2i、2j、2k、2l、2m、2n、2o、2pで表す。
また、以下の実施例において、収率は、下記の計算式に基づいて算出して得られた数値である。
【数1】
【0035】
また、鏡像異性体の過剰百分率(以下、「ee値」と簡単に称する)は、理論的には以下の式に基づいて算出して得られる値である。
鏡像異性体の過剰百分率%=[|[S]-[R]|/([S]+[R])]×100%
その中、[S]はS立体配置の鏡像異性体である生成物の量であり、[R]はR立体配置の鏡像異性体である生成物の量である。
【0036】
以下の実施例において、鏡像異性体の過剰百分率は、キラルHPLC(高速液体クロマトグラフィー)により測定する。HPLC測定に用いられる機器は島津社のLC-2010であり、具体的な操作条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-H、Daicel Chiralpak AD-H又はDaicel Chiralpak OJ-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン/イソプロパノール(体積比)=90/10〜97/3であり、移動相の流速が0.5〜1.2mL/minであり、検出波長が222nmである。
【0037】
また、以下の実施例において、合成した生成物に対して、全部核磁気共鳴水素スペクトル(
1H-NMR)及び核磁気共鳴炭素スペクトル(
13C-NMR)データを測定し、文献に報告されない化合物に対してさらに高分解能マススペクトル及び赤外分光データを測定する。
また、以下の実施例において、合成後の各生成物に対していずれもNMR分析及びHPLC分析を行ったが、同一の生成物に対しては、便宜上、最初に現れた時だけを具体的に記載し、以後の記載は省略する。
【0038】
本発明の実施例において、核磁気共鳴分析に用いられる機器はVarian社のMercury Plus-400(400MHz,
1H; 100MHz,
13C) Spectrometerであり、高分解能マススペクトル機器は米国Waters社のQ-TOF Premierであり、赤外分光測定に用いられる機器はPerkinElmer Spectrum 100 FT-IR Spectrometerであり、比旋光度測定に用いられる機器はRudolph Research Analytical Autopol VI Automatic Polarimeter(用いる検出光の波長が589nm、光路長が50mm)である。
【0039】
実施例1
【化5】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの [Rh((S,S)-BenzP*)(cod)]SbF
6触媒、803mgの N-メチル-3-カルボニル-3-フェニルプロピルアミン塩酸塩(基質1a)、277mg炭酸カリウム、241mg硫酸マグネシウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤=2000:1:1000:1000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2mL脱ガスした酢酸エチルを加え、最後に水素圧力を50barに調整して、50℃で1時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2=20/1)により、淡黄色の油状の生成物2aが得られ、生成物2aの収率が80%であった。
【0040】
生成物2aの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.38-7.31(m, 4H), 7.26-7.21(m, 1H), 4.93(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.04(br s, 2H), 2.92-2.81(m, 2H), 2.44(s, 3H), 1.91-1.73(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 145.4, 128.4, 127.1, 125.8, 75.6, 50.6, 37.3, 36.3.
【0041】
生成物2aのアミン基をアセチル化して、下記3aで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3aのee値が92%である。よって、生成物2aのee値が92%であることが分かった。
【化7】
【0042】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=95:5であり、移動相の流速が1.0mL/minであり、t
major=44.0 min、t
minor=66.3 minである。
【0043】
化合物3aのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.37(m, 5H), 4.67(t, J=6.4Hz, 0.2H), 4.54(d, J = 7.2Hz, 0.8H), 4.53(br s, 1H), 4.10-4.03(m, 0.8H), 3.50-3.34(m, 0.4H), 3.13-3.07(m, 0.8H), 2.99(s, 2.3H), 2.89(s, 0.7H), 2.08(s, 2.3H), 2.06(s, 0.7H), 1.94-1.90(m, 1H), 1.85-1.77(m, 1H);
13C-NMR (100MHz, CDCl
3) δ 172.3, 144.2, 128.9, 128.5, 128.1, 127.3, 125.8, 71.6, 70.1, 47.6, 44.8, 37.5, 36.9, 36.5, 33.3, 21.8, 21.4.
【0044】
実施例2
【化7】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの [Rh((S,S)-BenzP*)(cod)]SbF
6触媒、85.5mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(2-メチルフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1b),21.2mg炭酸ナトリウム、73.4mg酢酸亜鉛[ケトン:触媒:塩基:添加剤=200:1:100:200(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2mL脱ガスした酢酸エチルを加え、最後に水素圧力を50barに調整して、-20℃で24時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2=20/1)により、淡黄色の油状の生成物2bが得られ、生成物2bの収率が75%であった。
【0045】
生成物2bのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.55(d, J=7.6Hz, 1H), 7.22(t, J=7.2Hz, 1H), 7.14(td, J=1.2Hz, 7.6Hz, 1H), 7.10(d, J=7.6Hz, 1H), 5.13(dd, J=3.2Hz, 8.8Hz, 1H), 3.15(br s, 2H), 2.96-2.83(m, 2H), 2.46(s, 3H), 2.30(s, 3H), 1.87-1.81(m, 1H), 1.76-1.67(m, 1H);
13C-NMR (100MHz, CDCl
3) δ 143.1, 134.1, 130.4, 127.0, 126.3, 125.7, 72.4, 50.8, 36.2, 35.4, 19.2.
【0046】
生成物2bのアミン基をアセチル化して、下記3bで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3bのee値が90%である。よって、生成物2bのee値が90%であることが分かった。
【化8】
【0047】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 90:10であり、移動相の流速が1.0mL/minであり、t
major=13.6 min、t
minor=25.6 minである。
【0048】
化合物3bのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.51(d, J = 7.2Hz, 0.8H), 7.47(d, J = 7.2Hz, 0.2H), 7.21(td, J = 1.2Hz, 7.6Hz, 1H), 7.18-7.09(m, 2H), 4.92(dd, J = 4.0Hz, 8.8Hz, 0.2H), 4.72(dd, J = 2.4Hz, 10.4Hz, 0.8H), 4.33(br s, 1H), 4.24-4.16(m, 0.8H), 3.59-3.51(m, 0.2H), 3.46-3.39(m, 0.2H), 3.07-3.00(m, 0.8H), 3.04(s, 2.3H), 2.92(s, 0.7H), 2.31(s, 0.7H), 2.28(s, 2.3H), 2.75(s, 2.3H), 2.10(s, 0.7H), 1.93-1.85(m, 1H), 1.75-1.67(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl3) δ 172.3, 171.1, 142.2, 134.0, 130.8, 130.4, 127.8, 127.2, 126.7, 126.5, 125.4, 125.1, 67.9, 66.7, 47.8, 45.0, 36.5, 36.2, 35.7, 33.4, 21.8, 21.4, 19.2.
【0049】
実施例3
【化9】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの [Rh((R,R)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、93.6mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(4-クロロフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1c)、22.4mg水酸化カリウム、145.4mgトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛[ケトン:触媒:塩基:添加剤=200:1:200:200(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2 mL脱ガスしたエタノールを加え、最後に水素圧力を50barに調整して、0℃で12時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の固体の生成物2cが得られ、生成物2cの収率が82%であった。
【0050】
生成物2cのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.31(s, 4H), 4.92(dd, J = 3.2Hz, 8.8Hz, 1H), 3.84 (br s, 2H), 2.91-2.82(m, 2H), 2.44(s, 3H), 1.88-1.83(m, 1H), 1.71-1.68(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 144.0, 132.7, 128.5, 127.3, 75.3, 50.6, 37.0, 36.3.
【0051】
生成物2cのアミン基をアセチル化して下記3cで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3cのee値が94%である。よって、生成物2cのee値が94%であることが分かった。
【化10】
【0052】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 95:5であり、移動相の流速が1.0mL/minであり、t
minor = 36.3 min、t
major = 42.4 minである。
【0053】
化合物3cのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.21(s, 4H), 4.87(br s, 1H), 4.54(t, J = 6.4Hz, 0.3H), 4.44(dd, J = 3.2Hz, 10.4Hz, 0.7H), 3.91-3.84(m, 0.8H), 3.42-3.24(m, 0.4H), 3.07-3.03(m, 0.8H), 2.92(s, 2.1H), 2.79(s, 0.9H), 1.99(s, 2.1H), 1.97(s, 0.9H), 1.84-1.79(m, 1H), 1.72-1.63(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.3, 171.2, 143.4, 142.9, 133.2, 132.8, 128.7, 128.5, 127.3, 70.4, 69.6, 47.6, 44.8, 37.5, 36.8, 36.6, 33.3, 21.8, 21.3.
【0054】
実施例4
【化11】
【0055】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの [Rh((R,R)-Miniphos)(cod)]SbF
6触媒、919 mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(2-メトキシフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1d)、801 mg水酸化カリウム、799 mg酢酸銅[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 2000:1:4000:2000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、15 mL脱ガスしたジクロロメタンを加え、最後に水素圧力を10 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の油状の生成物2dが得られ、生成物2dの収率が78%である。
【0056】
生成物2dの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.25(d, J = 8.8Hz, 1H), 6.96(s, 1H), 6.93(d, J = 7.6Hz, 1H), 6.78(dd, J= =2.0Hz, 8.0Hz, 1H), 4.91(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.81(s, 3H), 2.98(br s, 2H), 2.93-2.81(m, 2H), 2.44(s, 3H), 1.92-1.85(m, 1H), 1.81-1.72(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 159.9, 147.0, 129.4, 118.2, 112.7, 111.3, 75.6, 55.4, 50.6, 37.0, 36.2;
IR (KBr, v/cm
-1):3307, 2943, 2908, 2835, 2800, 1601, 1487, 1259, 1155, 1043, 871, 784, 700;
HRMS (ESI-MS):C
11H
18NO
2 [M+H]
+ 理論的な計算値196.1338、実測値196.1346.
【0057】
生成物2dのアミン基をアセチル化して、下記3dで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3dのee値が88%である。よって、生成物2dのee値が88%であることが分かった。
【化12】
【0058】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak AD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 95:5であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 58.5 min、t
major = 64.4 min。
【0059】
化合物3dのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.46(dd, J = 1.6Hz, 7.2Hz, 0.6H), 7.33(dd, J = 1.6Hz, 7.6Hz, 0.4H), 7.26-7.18(m, 1H), 6.95(t, J = 7.2Hz, 1H), 6.86(d, J = 8.4Hz, 0.4H), 6.82(d, J = 8.4Hz, 0.6H), 4.89(dd, J = 3.2Hz, 8.8Hz, 0.4H), 4.81(dd, J = 2.4Hz, 10.0Hz, 0.6H), 4.29(br s, 1H), 4.11-4.02(m, 0.8H), 3.82(s, 1.1H), 3.80(s, 1.9H), 3.55-3.35(m, 0.5H), 3.11-3.05(m, 0.8H), 3.00(s, 1.9H), 2.89(s, 1.9H), 2.10(s, 1.9H), 2.08(s, 1.1H), 2.05-1.91(m, 1H), 1.72-1.63(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.1, 171.1, 156.4, 155.9, 132.5, 132.2, 128.8, 128.1, 126.5, 126.5, 121.0, 110.6, 110.3, 67.4, 65.6, 55.5, 47.9, 44.9, 36.3, 35.6, 35.0, 33.2, 21.9, 21.4.
【0060】
実施例5
【化13】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mg [Rh((R,R)-BisP*)(cod)]BF
4触媒、91.9 mg のN-メチル-3-カルボニル-3-(4-メトキシフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1e)、80.1 mgリン酸カリウム、79.9 mg塩化亜鉛[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 200:1:400:200(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2 mL脱ガスしたメタノールを加え、最後に水素圧力を100 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、白色の固体の生成物2eが得られ、生成物2eの収率が87%である。
【0061】
生成物2eの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.23(d, J = 8.8Hz, 2H), 6.82(d, J = 8.8Hz, 2H), 4.76(dd, J = 4.0Hz, 8.0Hz, 1H), 3.77(br s, 2H), 3.74(s, 3H), 2.78-2.67(m, 2H), 2.33(s, 3H), 1.78-1.67(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 158.8, 137.7, 127.0, 113.8, 74.7, 55.4, 50.3, 37.5, 36.2.
【0062】
生成物2eのアミン基をアセチル化して、下記3eで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3eのee値が96%である。よって、生成物2eのee値が96%であることが分かった。
【化14】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=90:10であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
major = 27.7 min、t
minor = 33.0 minである。
【0063】
化合物3eのNMR測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.28-7.23(m, 2H), 6.88-6.83(m, 2H), 4.59(dd, J = 4.8Hz, 8.4Hz, 0.3H), 4.48(dd, J = 3.6Hz, 10.0Hz, 0.7H), 4.41(br s, 1H), 4.04-3.97(m, 0.8H), 3.78(s, 0.8H), 3.77(s, 2.2H), 3.46-3.31(m, 0.4H), 3.12-3.06(m, 0.4H), 2.98(s, 2.2H), 2.87(s, 0.8H), 2.07(s, 2.2H), 2.04(s, 0.8H), 1.96-1.86(m, 1H), 1.83-1.75(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.3, 171.1, 158.9, 136.4, 127.1, 114.2, 113.9, 71.2, 69.8, 55.5, 47.7, 44.9, 37.4, 36.8, 36.5, 33.3, 21.8, 21.4.
【0064】
実施例6
【化15】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの [Rh((S,S)-BisP*)(nbd)]BF
4触媒、919mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(3-メトキシフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1f)、1394mgリン酸水素二カリウム、682 mg塩化銅[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 2000:1:4000:2000(モル比)]を加え,反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2 mL脱ガスしたエタノールを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、100℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の油状の生成物2fが得られ、生成物2fの収率が77%である。
【0065】
生成物2fの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.25(d, J = 8.8Hz, 1H), 6.96(s, 1H), 6.93(d, J = 7.6Hz, 1H), 6.78(dd, J= =2.0Hz, 8.0Hz, 1H), 4.91(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.81(s, 3H), 2.98(br s, 2H), 2.93-2.81(m, 2H), 2.44(s, 3H), 1.92-1.85(m, 1H), 1.81-1.72(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 159.9, 147.0, 129.4, 118.2, 112.7, 111.3, 75.6, 55.4, 50.6, 37.0, 36.2;
IR (KBr, v/cm
-1):3307, 2943, 2908, 2835, 2800, 1601, 1487, 1259, 1155, 1043, 871, 784, 700;
HRMS (ESI-MS):C
11H
18NO
2 [M+H]
+理論的な計算値196.1338、実測値196.1346.
【0066】
生成物2fのアミン基をアセチル化して、下記3fで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3fのee値が89%である。よって、生成物2fのee値が89%であることが分かった。
【化16】
【0067】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=90:10であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 27.4 min、t
major = 33.1 minである。
【0068】
化合物3fの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.30-7.23(m, 1H), 6.97-6.91(m, 2H), 6.84(dd, J = 2.4Hz, 8.0Hz, 0.3H), 6.80(dd, J = 2.4Hz, 8.0Hz, 0.7H), 4.66(t, J = 6.4Hz, 0.2H), 4.54(dd, J = 3.2Hz, 10.0Hz, 0.8H), 4.11-4.04(m, 0.8H), 3.82(s, 3H), 3.53-3.35(m, 0.5H), 3.14-3.09(m, 0.8H), 3.01(s, 2.2H), 2.91(s, 0.8H), 2.11(s, 2.2H), 2.09(s, 0.8H), 2.00-1.92(m, 1H), 1.86-1.78(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.4, 171.2, 159.9, 146.2, 146.0, 130.0, 129.5, 118.2, 118.1, 113.4, 113.0, 111.5, 111.3, 71.5, 70.1, 55.5, 47.7, 44.8, 37.5, 36.9, 36.6, 33.4, 21.9, 21.4;
IR (KBr, v/cm
-1):3373, 3002, 2940, 2836, 1621, 1488, 1455, 1435, 1362, 1259, 1156, 1042, 870, 786, 700, 609;
HRMS (ESI-MS):C
13H
20NO
3 [M+H]
+理論的な計算値238.1443、実測値238.1443.
【0069】
実施例7
【化17】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの[Rh((S,S)-BisP*)(cod)]BF
4触媒、103.9mgの N-メチル-3-カルボニル-3-(3,4-ジメトキシフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1g)、108.9mgリン酸二水素カリウム、127.7 mgヨウ化銅[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 200:1:400:200(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2 mL脱ガスしたトリフルオロエタノールを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、白色の固体の生成物2gが得られ、生成物2gの収率が85%である。
【0070】
生成物2g
の測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.94(s, 1H), 6.86-6.79(m, 2H), 4.85(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.86(s, 3H), 3.84(s, 3H), 3.28(br s, 2H), 2.93-2.82(m, 2H), 2.45(s, 3H), 1.90-1.81(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 149.1, 148.2, 137.8, 117.9, 111.2, 109.2, 74.8, 56.1, 56.1, 50.1, 36.8, 35.8;
IR (KBr,v/cm
-1):3430, 2939, 2837, 1593, 1516, 1464, 1417, 1262, 1234, 1139, 1075, 858, 812, 763;
HRMS (ESI-MS) :C
12H
20NO
3 [M+H]
+ 理論的な計算値226.1443、実測値226.1448.
【0071】
生成物2gのアミン基をアセチル化して、下記3gで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3gのee値が93%である。よって、生成物2gのee値が93%であることが分かった。
【化18】
【0072】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=90:10であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 49.7 min、t
major = 65.2 minである。
【0073】
化合物3gの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.93(d, J = 2.0Hz, 0.8H), 6.86(d, J = 1.6Hz, 0.2H), 6.83-6.86(m, 2H), 4.56(dd, J = 4.8Hz, 8.4Hz, 0.2H), 4.51(br s, 1H), 4.46(dd, J = 3.2Hz, 10.0Hz, 0.8H), 4.02-3.95(m, 0.8H), 3.85-3.82(m, 6H), 3.45-3.30(m, 0.4H), 3.11-3.05(m, 0.8H), 2.97(s, 2.2H), 2.86(s, 0.8H), 2.06(s, 2.2H), 2.03(s, 0.8H), 1.94-1.85(m, 1H), 1.82-1.74(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.3, 171.1, 149.4, 149.1, 148.8, 148.3, 137.1, 137.0, 118.1, 118.0, 111.3, 111.1, 109.3, 109.0, 71.3, 70.0, 56.1, 56.1, 47.7, 44.9, 37.5, 36.9, 36.6, 33.3, 21.8, 21.3;
IR (KBr,v/cm
-1):3420, 2936, 1621, 1516, 1456, 1417, 1263, 1234, 1139, 1025, 811, 763;
HRMS (ESI-MS):C
14H
21NO
4 [M+H]
+ 理論的な計算値268.1549、実測値268.1547.
【0074】
実施例8
【化19】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mg の[Rh((S,S)-BisP*)(cod)]BF
4触媒、975 mg N-メチル-3-カルボニル-3-(3, 4-メチレンジオキソフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1h)、810 mgトリエチルアミン、649 mg塩化鉄[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 2000:1:4000:2000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、15 mL脱ガスしたイソプロパノールを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の油状の生成物2hが得られ、生成物2hの収率が89%である。
【0075】
生成物2hの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.88(d, J = 1.6Hz, 1H), 6.80(dd, J = 1.6Hz, 8.0Hz, 1H), 6.75(d, J = 8.0Hz, 1H), 5.93(s, 2H), 4.83(dd, J = 3.2Hz, 8.8Hz, 1H), 3.28(br s, 2H), 2.90-2.82(m, 2H), 2.44(s, 3H), 1.84-1.69(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 147.8, 146.6, 139.5, 119.0, 108.2, 106.6, 101.1, 75.5, 50.5, 37.1, 36.1;
IR (KBr,v/cm
-1):3307, 2897, 1504, 1488, 1442, 1243, 1095, 1075, 1038, 932, 811;
HRMS (ESI-MS) :C
11H
16NO
3 [M+H]
+ 理論的な計算値210.1130、実測値210.1127.
【0076】
生成物2hのアミン基をアセチル化して、下記3hで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3hのee値が94%である。よって、生成物2hのee値が94%であることが分かった。
【化20】
【0077】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=90:10であり、移動相の流速が1.0mL/minであり、t
minor = 29.4 min、t
major = 34.2 minである。
【0078】
化合物3hの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.88(d, J = 1.6Hz, 0.7H), 6.84(s, 0.3H), 6.78(td, J = 1.6Hz, 8.0Hz, 1H), 6.75(t, J = 8.0Hz, 1H), 5.94(s, 0.5H), 5.92(s, 1.5H), 4.58(dd, J = 5.2Hz, 8.0Hz, 0.3H), 4.44(dd, J = 3.2Hz, 10.0Hz, 0.7H), 4.42(br s, 1H), 4.09-4.01(m, 0.8H), 3.47-3.32(m, 0.5H), 3.08-3.03(m, 0.8H), 3.00(s, 2.2H), 2.89(s, 0.8H), 2.10(s, 2.2H), 2.07(s, 0.8H), 1.94-1.84(m, 1H), 1.88-1.72(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.3, 171.1, 147.8, 146.8, 138.4, 119.2, 119.1, 108.5, 108.2, 106.6, 106.3, 101.3, 101.1, 71.5, 70.0, 47.7, 44.8, 37.5, 37.0, 36.5, 33.3, 21.8, 21.4;
IR (KBr, v/cm
-1):3390, 2921, 1621, 1488, 1441, 1243, 1036, 931, 811;
HRMS (ESI-MS) :C
13H
17NO
4Na [M+Na]
+ 理論的な計算値274.1055、実測値274.1050.
【0079】
実施例9
【化21】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの [Rh((R,R)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、1071mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1i)、652 mg炭酸セシウム、107 mg塩化アルミニウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 2000:1:1000:200(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、4 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、白色の固体の生成物2iが得られ、生成物2iの収率が87%である。
【0080】
生成物2iの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.60(d, J = 8.0Hz, 2H), 7.51(d, J = 8.8Hz, 2H), 5.02(dd, J = 2.8Hz, 8.8Hz, 1H), 3.85 (br s, 2H), 2.96-2.86(m, 2H), 2.47(s, 3H), 1.94-1.87(m, 1H), 1.79-1.69(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 149.2, 129.5, 129.2, 128.9, 128.6, 128.4, 125.9, 125.7, 125.2, 125.2, 125.1, 125.1, 123.0, 120.3, 75.2, 50.4, 36.5, 36.0;
IR (KBr, v/cm
-1):3282, 3105, 2935, 2899, 2816, 1618, 1482, 1422, 1332, 1162, 1115, 1068, 1053, 1015, 984, 851, 826;
HRMS (ESI-MS) :C
11H
15NOF
3 [M+H]
+ 理論的な計算値234.1106、実測値234.1100.
【0081】
生成物2iのアミン基をアセチル化して、下記3iで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3iのee値が91%である。よって、生成物2iのee値が91%であることが分かった。
【化22】
【0082】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OJ-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 95:5であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 10.0 min、t
major = 11.8 minである。
【0083】
化合物3iの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.62-7.57(m, 2H), 7.50-7.45(m, 2H), 4.98(br s, 1H), 4.74(dd, J = 4.4Hz, 8.4Hz, 0.1H), 4.59(dd, J = 2.4Hz, 10.0Hz, 0.9H), 4.16-4.09(m, 0.9H), 3.58-3.36(m, 0.2H), 3.12-3.06(m, 0.9H), 3.03(s, 2.7H), 2.91(s, 0.3H), 2.11(s, 2.7H), 2.10(s, 0.3H), 1.97-1.92(m, 1H), 1.80-1.71(m, 1H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.4, 170.9, 148.1, 129.3, 129.0, 128.7, 128.3, 125.9, 125.6, 125.5, 125.5, 125.2, 125.2, 125.2, 125.1, 122.9, 70.5, 69.2, 47.2, 44.5, 37.4, 36.8, 36.4, 33.1, 21.6, 21.1.
IR (KBr, v/cm
-1):3360, 2926, 1621, 1057, 1403, 1362, 1219, 1157, 1072, 1014, 837;
HRMS (ESI-MS) :C
13H
17NO
2F
3 [M+H]
+ 理論的な計算値276.1211、実測値276.1211.
【0084】
実施例10
【化23】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの [Rh((R,R)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、855 mgの N-メチル-3-カルボニル-3-(4-メチルフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1j),160 mg水酸化ナトリウム、493 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 2000:1:2000:1000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、10 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の油状の生成物2jが得られ、生成物2jの収率が87%である。
【0085】
生成物2jの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.25(d, J = 8.0Hz, 2H), 7.14(d, J = 7.6Hz, 2H), 4.89(dd, J = 3.6Hz, 8.8Hz, 1H), 3.02 (br s, 2H), 2.93-2.83(m, 2H), 2.45(s, 3H), 2.33(s, 3H), 1.91-1.75(m, 2H), 1.71-1.68(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 142.2, 136.9, 129.1, 125.7, 75.4, 50.4, 36.9, 36.0, 21.3.
【0086】
生成物2jのアミン基をアセチル化して、下記3jで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3jのee値が96%である。よって、生成物2jのee値が96%であることが分かった。
【化24】
【0087】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 95:5であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 41.1 min、t
major = 55.7 minである
【0088】
化合物3jの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.22(t, J = 8.0Hz, 2H), 7.13(t, J = 8.0Hz, 2H), 4.61(dd, J = 5.2Hz, 7.6Hz, 0.2H), 4.50(dd, J = 3.6Hz, 10.0Hz, 0.8H), 4.44(br s, 1H), 4.04-3.97(m, 0.8H), 3.47-3.31(m, 0.5H), 3.13-3.07(m, 0.8H), 2.97(s, 2.2H), 2.87(s, 0.8H), 2.33(s, 0.8H), 2.31(s, 2.2H), 2.07(s, 2.2H), 2.04(s, 0.8H), 1.96-1.87(m, 1H), 1.83-1.75(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.3, 171.1, 141.4, 141.3, 137.7, 136.9, 129.9, 129.2, 125.8, 71.3, 70.1, 47.7, 44.8, 37.5, 36.9, 36.5, 33.3, 21.8, 21.3.
【0089】
実施例11
【化25】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの[Rh((R,R)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、111.4 mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(4-ブロモフェニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1k)、65.6 mg酢酸ナトリウム、98.6 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 200:1:400:200(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、白色の固体の生成物2kが得られ、生成物2kの収率が79%である。
【0090】
生成物2kの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.47(d, J = 8.4Hz, 2H), 7.27(d, J = 8.4Hz, 2H), 4.91(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.74 (br s, 2H), 2.91-2.86(m, 2H), 2.45(s, 3H), 1.89-1.82(m, 1H), 1.76-1.67(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 144.3, 131.2, 127.4, 120.5, 75.1 50.4, 36.7, 36.0.
【0091】
生成物2kのアミン基をアセチル化して、下記3kで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3kのee値が94%である。よって、生成物2kのee値が94%であることが分かった。
【化26】
【0092】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=95:5であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 36.7 min、t
major = 41.3 minである。
【0093】
化合物3kの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.41-7.36(m, 2H), 7.19-7.13(m, 2H), 4.84(br s, 1H), 4.54(t, J = 6.4Hz, 0.2H), 4.43(dd, J = 3.2Hz, 10.0Hz, 0.8H), 3.96-3.89(m, 0.8H), 3.44-3.26(m, 0.5H), 3.08-3.02(m, 0.8H), 2.94(s, 2.2H), 2.81(s, 0.8H), 2.02(s, 2.2H), 1.99(s, 0.8H), 1.89-1.81(m, 1H), 1.72-1.64(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.4, 171.2, 143.9, 143.4, 131.7, 131.5, 127.7, 121.4, 120.9, 70.5, 69.6, 47.5, 44.8, 37.5, 36.8, 36.6, 33.3, 21.8, 21.3.
【0094】
実施例12
【化27】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの [Rh((S,S)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、219.1 mgのN-エチル-3-カルボニル-3-(2-チエニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1l)、112.2 mgカリウム tert-ブトキシド、246.4 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 500:1:500:500(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、5 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で12時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、白色の固体の生成物2lが得られ、生成物2lの収率が94%である。
【0095】
生成物2lの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.21(dd, J = 1.2Hz, 5.2Hz, 1H), 6.97(dd, J = 3.6Hz, 4.8Hz, 1H), 6.92(dt, J = 1.2Hz, 3.6Hz, 1H), 5.19(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 4.06(br s, 2H), 3.03-2.96(m, 1H), 2.90-2.84(m, 1H), 2.74-2.59(m, 2H), 2.02-1.96(m, 1H), 1.92-1.83(m,1H), 1.11(t, J = 7.2Hz, 3H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 149.9, 126.5, 123.6, 122.2, 71.9, 47.8, 43.8, 37.3, 15.1;
IR (KBr, v/cm
-1):3265, 2943, 2898, 1481, 1378, 1110, 1064, 949, 909, 875, 834, 816, 703;
HRMS (ESI-MS):C
9H
16NOS [M+H]
+ 理論的な計算値186.0953、実測値 186.0949.
【0096】
生成物2lのアミン基をアセチル化して、下記3lで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3lのee値が98%である。よって、生成物2lのee値が98%であることが分かった。
【化28】
【0097】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 90:10であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
major = 15.7 min、t
minor = 19.1 minである。
【0098】
化合物3lの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.23(dd, J = 1.6Hz, 4.8Hz, 0.2H), 7.19-7.18(m, 0.8H), 6.96-6.92(m, 2H), 4.99(br s, 1H), 4.93(t, J = 6.4Hz, 0.2H), 4.79(dd, J = 3.2Hz, 10.0Hz, 0.8H), 4.00-3.93(m, 0.8H), 3.40-3.32(m, 1.7H), 3.28-3.19(m, 0.8H), 3.17-3.11(m, 0.8H), 2.09(s, 2.2H), 2.07-2.01(m, 1.8H), 1.96-1.88(m, 1H), 1.20(t, J = 7.2Hz, 2.4H), 1.08(t, J = 7.2Hz, 0.6H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.1, 148.3, 127.0, 126.7, 124.9, 124.3, 124.0, 123.1, 67.5, 66.6, 45.1, 43.8, 41.9, 40.6, 38.5, 37.7, 21.7, 21.3, 14.1, 13.2;
IR (KBr, v/cm
-1):3334, 2988, 2918, 2849, 1737, 1620, 1488, 1424, 1373, 1285, 1229, 1070, 1035, 703;
HRMS (ESI-MS):C
11H
18NO
2S [M+H]
+ 理論的な計算値228.1058、実測値 228.1059.
【0099】
実施例13
【化29】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの [Rh((S,S)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、281.1 mgの N-べンジル基-3-カルボニル-3-(2-チエニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1m)、112.2 mgカリウム tert-ブトキシド、246.4 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 500:1:500:500(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、5 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で12時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の固体の生成物2mが得られ、生成物2mの収率が92%である。
【0100】
生成物2mの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.38-7.28(m, 5H), 7.23(dd, J = 1.2Hz, 5.2Hz, 1H), 6.99(dd, J = 3.2Hz, 5.2Hz, 1H), 6.94(dt, J = 1.2Hz, 3.6Hz, 1H), 5.24(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.83(q, J = 12.8Hz, 10.4Hz, 2H), 3.09-3.04(m, 1H), 2.96-2.90(m, 1H), 2.09-2.02(m, 1H), 1.99-1.90(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 149.6, 139.1, 128.6, 128.3, 127.3, 126.6, 123.8, 122.4, 72.0, 53.8, 47.6, 37.4;
IR (KBr, v/cm
-1):3266, 2902, 2851, 2706, 1490, 1453, 1437, 1100, 1075, 1024, 896, 792, 746, 716, 693;
HRMS (ESI-MS) :C
14H
18NOS [M+H]
+ 理論的な計算値248.1109、実測値248.1106.
【0101】
生成物2mのアミン基をアセチル化して、下記3mで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3mのee値が98%である。よって、生成物2mのee値が98%であることが分かった。
【化30】
【0102】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak AD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 90:10であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
major = 23.8 min、t
minor = 27.2 minである。
【0103】
化合物3mの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.42-7.19(m, 6H), 6.98-6.92(m, 1H), 4.91-4.86(m, 1H), 4.66-4.47(m, 2H), 4.09-4.02(m, 0.8H), 3.41-3.37(m, 0.4H), 3.24-3.18(m, 0.8H), 2.18(s, 0.7H), 2.16(s, 2.3H), 2.09-2.00(m, 1H), 1.97-1.89(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 173.1, 171.3, 148.3, 137.9, 136.3, 129.3, 128.8, 128.4, 128.1, 127.6, 127.0, 126.8, 126.5, 125.1, 124.3, 124.1, 123.2, 67.5, 66.8, 52.5, 48.4, 44.7, 42.8, 37. 9, 37.3, 21.8, 21.6;
IR (KBr, v/cm
-1):3362, 3029, 2921, 2850, 1737, 1624, 1422, 1366, 1288, 1232, 1169, 1076, 1028, 982, 729, 698;
HRMS (ESI-MS) :C
16H
20NO
2S [M+H]
+ 理論的な計算値290.1295、実測値 290.1296.
【0104】
実施例14
【化31】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの [Rh((R,R)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、1891 mgの N-メチル-3-カルボニル-3-(2-フリル)プロピルアミン塩酸塩(基質1n)、1122 mgカリウム tert-ブトキシド、2464 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 5000:1:5000:5000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、5 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で12時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、濃黄色の油状の生成物2nが得られ、生成物2nの収率が95%である。
【0105】
生成物2nの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.35(s, 1H), 6.32(dd, J = 1.6Hz, 7.2Hz, 1H), 6.24(d, J = 7.2Hz, 1H), 4.93(t, J = 6.0Hz, 1H), 2.94-2.80(m, 2H), 2.88(br s, 2H), 2.43(s, 3H), 1.97-1.92(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 141.7, 110.2, 105.5, 69.7, 50.3, 36.2, 33.3;
IR (KBr, v/cm
-1):3300, 2942, 2853, 1619, 1540, 1488, 1387, 1306, 1273, 1228, 1150, 1066, 1010, 884, 813, 739, 600;
HRMS (ESI-MS) :C
8H
14NO
2 [M+H]
+ 理論的な計算値156.1025、実測値:156.1025.
【0106】
生成物2nのアミン基をアセチル化して、下記3nで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3nのee値が99%である。よって、生成物2nのee値が99%であることが分かった。
【化32】
【0107】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak AD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)=95:5であり、移動相の流速が1.0 mL/minであり、t
minor = 44.4 min、t
major = 48.6 minである。
【0108】
化合物3nの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.32-7.29(m, 1H), 6.28-6.26(m, 1H), 6.19(d, J = 3.2Hz, 1H), 4.72(br s, 1H), 4.62(t, J = 6.8Hz, 0.3H), 4.55(t, J = 6.8Hz, 0.7H), 3.87-3.80(m, 0.8H), 3.45-3.32(m, 0.4H), 3.22-3.16(m, 0.8H), 2.93(s, 2.2H), 2.85(s, 0.8H), 2.02(s, 1H), 2.00(s, 2H), 2.00-1.95(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.4, 171.2, 156.6, 142.1, 141.8, 110.4, 110.4, 106.1, 105.7, 64.7, 64.4, 47.4, 44.3, 36.5, 34.0, 33.3, 32.8, 21.7, 21.3;
IR (KBr, v/cm
-1):3362, 2931, 1621, 1497, 1404, 1150, 1065, 1010, 742, 599;
HRMS (ESI-MS):C
10H
15NO
3Na [M+Na]
+ 理論的な計算値220.0950、実測値220.0951.
【0109】
実施例15
【化33】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの[Rh((S,S)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、2491 mg のN-メチル-3-カルボニル-3-(2-ナフチル)プロピルアミン塩酸塩(基質1o)、1122 mgカリウム tert-ブトキシド、2464 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 5000:1:5000:5000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、15 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で6時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、白色の固体の生成物2oが得られ、生成物2oの収率が93%である。
【0110】
生成物2o
の測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.86-7.80(m, 4H), 7.48-7.42(m, 3H), 5.10(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.52(br s, 2H), 2.92-2.84(m, 2H), 2.45(s, 3H), 2.00-1.93(m, 1H), 1.87-1.80(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 142.8, 133.6, 133.0, 128.2, 128.1, 127.8, 126.1, 125.7, 124.4, 124.3, 75.8, 50.6, 36.9, 36.2.
【0111】
生成物2oのアミン基をアセチル化して、下記3oで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3oのee値が98%である。よって、生成物2oのee値が98%であることが分かった。
【化34】
【0112】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 95:5であり、移動相の流速が1.0mL/minであり、t
major = 35.1 min、t
minor = 46.9 minである。
【0113】
化合物3oの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.79-7.72(m, 4H), 7.45-7.39(m, 3H), 4.85(br s, 1H), 4.74(t, J = 6.4Hz, 0.2H), 4.68(dd, J = 3.6Hz, 10.4Hz, 0.8H), 3.99-3.92(m, 0.8H), 3.45-3.27(m, 0.4H), 3.15-3.09(m, 0.8H), 2.90(s, 2.1H), 2.83(s, 0.9H), 2.00(s, 2.1H), 1.99(s, 0.9H), 1.97-1.92(m, 1H), 1.89-1.82(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.3, 171.2, 142.0, 141.8, 133.5, 133.5, 133.2, 132.9, 128.6, 128.2, 128.1, 127.9, 127.8, 126.5, 126.2, 126.1, 125.8, 124.6, 124.4, 124.3, 124.0, 71.3, 70.4, 47.7, 44.9, 37.4, 36.8, 36.5, 33.3, 21.8, 21.3.
【0114】
実施例16
【化35】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの [Rh((S,S)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、410.9 mgのN-メチル-3-カルボニル-3-(2-チエニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1p)、224.4 mgカリウム tert-ブトキシド、638.2 mgヨウ化亜鉛[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 1000:1:1000:1000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、10 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で12時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、黄色の油状の生成物2pが得られ、生成物2pの収率が83%である。
【0115】
生成物2pの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.18(dd, J = 1.2Hz, 4.8Hz, 1H), 6.94(t, J = 6.0Hz, 1H), 6.90(d, J = 3.6Hz, 1H), 5.15(dd, J = 3.2Hz, 8.4Hz, 1H), 3.93(br s, 2H), 2.94-2.88(m, 1H), 2.85-2.79(m, 1H), 2.40(s, 3H), 1.99-1.84(m, 2H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 149.9, 126.8, 123.9, 122.6, 71.8, 50.2, 37.2, 36.1.
【0116】
生成物2pのアミン基をアセチル化して、下記3pで表される化合物が得られ、キラルHPLCにより測定した3pのee値が94%である。よって、生成物2pのee値が94%であることが分かった。
【化36】
【0117】
HPLC測定を行う時の条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のDaicel Chiralpak OD-Hキラルカラムを使用し、移動相がn-ヘキサン:イソプロパノール(体積比)= 97:3であり、移動相の流速が1.2 mL/minであり、t
major = 77.2 min、t
minor = 91.1 minである。
【0118】
化合物3pの測定データは以下の通りである。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.23(dd, J = 1.6Hz, 4.4Hz, 0.2H), 7.19-9.18(m, 0.8H), 6.95-6.91(m, 2H), 4.90(t, J = 6.4Hz, 0.2H), 4.84(br s, 1H), 4.78(dd, J = 3.6Hz, 9.6Hz, 0.8H), 4.03-3.96(m, 0.8H), 3.49-3.34(m, 0.4H), 3.16-3.10(m, 0.8H), 2.99(s, 2.3H), 2.88(s, 0.7H), 2.09-2.01(m, 1H), 2.05(s, 3H), 1.96-1.89(m, 1H);
13C-NMR (100 MHz, CDCl
3) δ 172.5, 148.2, 127.0, 126.7, 124.9, 124.3, 124.0, 123.2, 67.2, 66.5, 47.5, 44.6, 37.7, 36.7, 33.4, 21.8, 21.3.
【0119】
実施例17
【化37】
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5mgの [Rh((S,S)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、4109 mgの N-メチル-3-カルボニル-3-(2-チエニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1p)、2244 mgカリウム tert-ブトキシド、4929 mg塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 10000:1:10000:10000(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、20 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を20 barに調整して、25℃で12時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、黄色の油状の生成物2pが得られ、生成物2pの収率が97%である。生成物2pのアミン基をアセチル化して、上記3pで表される化合物が得られ、実施例16に記載されている方法と同じ方式で、HPLCにより化合物3pのee値を測定した結果、3pのee値が99%である。よって、実施例17で得られた生成物2pのee値が99%であることが分かった。
【0120】
実施例18
【化38】
1.5 mgの [Rh((S,S)-QuinoxP*)(cod)]SbF
6触媒、16.44 gの N-メチル-3-カルボニル-3-(2-チエニル)プロピルアミン塩酸塩(基質1p)、9.98 gカリウム tert-ブトキシド、9.86 g塩化セリウム[ケトン:触媒:塩基:添加剤 = 20000:1:20000:20000(モル比)]を水素化リアクターのポリテトラフルオロエチレン製内張りに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、200 mL脱ガスしたテトラヒドロフランを加え、最後に水素圧力を50 barに調整して、25℃で48時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、油状の生成物2pが得られ、生成物2pの収率が76%である。生成物2pのアミン基をアセチル化して、上記3pで表される化合物が得られ、実施例16に記載されている方法と同じ方式で、HPLCにより化合物3pのee値を測定した結果、化合物3pのee値が97%である。よって実施例18で得られた生成物2pのee値が97%であることが分かった。
【0121】
比較例1
50mLの反応試験管において、それぞれ、1.5 mgの[Rh((S,S)-BenzP*)(cod)]SbF
6触媒、80.3mgのN-メチル-3-カルボニル-3-フェニルプロピルアミン塩酸塩(基質1a)、27.7 mg炭酸カリウム [ケトン:触媒:アルカリ =200:1:100(モル比)]を加え、反応試験管を水素化リアクターに置いて、真空引きって、水素ガスで3回置換して、水素ガスの保護で、2 mL脱ガスした酢酸エチルを加え、最後に水素圧力を50 barに調整して、50℃で1時間激しく攪拌した後、反応を終了し、溶媒を濃縮し蒸発乾燥する。アルカリ性の酸化アルミニウムカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタンV1/メタノールV2 = 20/1)により、淡黄色の油状の生成物2aが得られ、生成物2aの収率が36%である。
生成物2aのアミン基をアセチル化して、上記3aで表される化合物が得られ、実施例1と同じ方法で、キラルHPLCにより測定した3aのee値が63%である。よって、比較例1で得られた生成物2aのee値が63%であることが分かった。
【0122】
応用例1
【化39】
8.56 g の(S)-N-メチル-3-ヒドロキシ-3-(2-チエニル)プロピルアミン2pを50 mLの N,N-ジメチルアセトアミドに溶解して、氷浴冷却条件下2.40g水素化ナトリウムをゆっくり添加して、添加終了後に50℃で2時間加熱反応する。その後、14.60 gの 1-フルオロ−ナフタレンを加え、反応は80℃で4時間反応して、加熱終了後に冷却する。トルエンを加えて反応液を希釈し、トルエンと水で抽出して、有机相を併合し、濃縮乾燥して油状の液体が得られた。カラムクロマトグラフィーにより油状の液体9.65 gが得られ、生成物であるデュロキセチン(Duloxetine)の収率が65%である。
【0123】
生成物であるデュロキセチン(Duloxetine)の測定データは以下の通りである。
[α]
D25 = -110.7 (c 0.9, CHCl
3);
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3):8.35-8.33 (m, 1H), 7.81-7.78 (m, 1H), 7.52-7.48 (m, 2H), 7.42 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.29-7.27 (m, 1H), 7.25-7.21 (m, 1H), 7.20-7.09 (m, 1H), 6.92 (dd, J = 3.6 Hz, 5.2 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.86 (dd, J = 5.2 Hz, 7.6 Hz, 1H), 3.28-3.22 (m, 2H), 2.65-2.62 (m, 1H), 2.55 (s, 3H), 2.48-2.43 (m, 1H).
13C-NMR (100 MHz CDCl
3):153.2, 145.0, 134.4, 127.3, 126.4, 126.2, 125.9, 125.5, 125.0, 124.6, 121.9, 120.4, 106.7, 74.6, 48.1, 38.7, 36.5.
【0124】
以上、本発明の具体的な実施例に対して説明したが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されるのではない。当業者は、請求の範囲で様々な変更又は変形をすることができ、これは本発明の実質内容に影響しない。