特表2017-535481(P2017-535481A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-535481燃料供給装置のロッキングおよび装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-535481(P2017-535481A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(54)【発明の名称】燃料供給装置のロッキングおよび装置
(51)【国際特許分類】
   B64G 5/00 20060101AFI20171102BHJP
【FI】
   B64G5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-528495(P2017-528495)
(86)(22)【出願日】2015年11月23日
(85)【翻訳文提出日】2017年7月13日
(86)【国際出願番号】FR2015053168
(87)【国際公開番号】WO2016083713
(87)【国際公開日】20160602
(31)【優先権主張番号】1461646
(32)【優先日】2014年11月28日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517002546
【氏名又は名称】エアバス・サフラン・ローンチャーズ・エス・ア・エス
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユエルー,オリビエ
(72)【発明者】
【氏名】ベルディエ,ジョルジュ
(72)【発明者】
【氏名】アダム,オリビエ
(72)【発明者】
【氏名】バール,ウィリアム
(57)【要約】
本発明は、特に地上でロケットに供給するための供給装置の分野に関する。本発明の供給装置(4)が、2つの相互に相補的な供給コネクタ(5、6)と、これらの2つの供給コネクタ(5、6)を一体に結合し、これらの2つの供給コネクタ(5、6)の間に破断可能な区分(15c)を提供する破断可能な結合部材(15)と、2つの供給コネクタ(5、6)の間の結合をロック解除するために、破断荷重を伝達するような様式で、前記破断可能な区分(15c)に結合されている力伝達部材(16)とを少なくとも備える。したがって、ロック解除中、力伝達部材(16)によって伝達される破断荷重が、破断可能な区分(15c)を破断する働きをする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの相互に相補的な供給コネクタ(5、6)と、
前記2つの燃料供給コネクタ(5、6)を一体に結合し、破断可能な区分(15c)を提供する破断可能な結合部材(15)と
を少なくとも備える供給装置(4)であって、
2つの供給コネクタ(5、6)の間の結合をロック解除するために、捩り破断荷重を伝達するように、結合部材(15)の前記破断可能な区分(15c)に結合されている力伝達部材(16)を更に備えることを特徴とする、供給装置(4)。
【請求項2】
前記力伝達部材(16)が、結合部材(15)の主軸(X)に対して略垂直なレバーである、請求項1に記載の供給装置(4)。
【請求項3】
前記結合部材(15)が中空であり、2つの供給コネクタ(5、6)の間にダクト(15f)を形成する、請求項1〜2のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項4】
前記供給コネクタ(5、6)が、少なくとも1つの流体のための供給ダクトを実質的に耐漏洩性の様式で一体に結合するように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項5】
結合部材(15)が破断した後、前記2つの供給コネクタ(5、6)を離して移動させるように配置された少なくとも1つの弾性ばねを更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項6】
力伝達部材(16)に結合された牽引ライン(7)を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項7】
力伝達部材(16)によって伝達された捩り破断荷重が、破断可能な結合部材(15)の破断可能な区分(15c)を破断するように働いて、それによって前記供給装置(4)の2つの相互に相補的な供給コネクタ(5、6)の間の結合を破断することを特徴とする、供給装置(4)をロック解除するためのロック解除方法。
【請求項8】
前記力伝達部材(16)が、2つの端部(15a、15b)を一体に結合する結合部材の主軸(X)に対して略垂直なレバーであり、レバーが、捩り破断荷重を破断可能な結合部材(15)に伝達する、請求項6に記載のロック解除方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に地上のロケットに供給するための供給装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この状況では、「ロケット」という用語は広範に使用され、非空気呼吸ロケットエンジンのみを使用する宇宙船だけでなく、少なくとも1つの空気呼吸推進段を含む宇宙船にまでも及ぶ。このようなロケットは、特に、軌道、軌道外、または軌道に乗らない弾道上にペイロードを置くためのランチャとすることができる。
【0003】
地上では、発射ランプまたはパッド上で、そのようなロケットは、打ち上げの瞬間まで、推進剤、加圧流体、および/または電気をロケットに供給するための供給ダクトに結合されていることが多い。それらのダクトは、例えばロケットと制御ステーションとの間でデータを伝達することなど、他のサービスを更に提供することができる。そのような供給ダクトとロケットとの間を結合するために、「バルブプレート」と呼ばれる相互に相補的なコネクタの対を提供することが多いが、それはコネクタが分離する場合、流体が流れることを防止するバルブが存在するからである。
【0004】
例えばアリアン5ファミリーのランチャのような特定の現在のロケットでは、相互に相補的な供給コネクタのこれらの対の少なくともいくつかが、第1段階の推進エンジンを点火する前に分離される。その結果として、ロケットを打ち上げる前に、それらが分離されてしまっていることを通常は確認する必要がある。とりわけ、供給コネクタの分離後に打ち上げが中止される場合には、特にロケットのタンクが極低温液体、特に推進剤を含む場合、他のコネクタを介してこれらのタンクを空にし、更に供給コネクタを交換することが一般に必要となる。残念なことに、これには、費用がかかり、貴重な期間中にロケットが使用されることを更に妨げることによる介入を伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、これらの欠点を改善しようとするものである。特に、本開示は、特に地面でロケットに供給するために適し、かつロケットが実際に打ち上げられる間、例えば、その発射台に対して相対的に移動するロケットなど、2つの要素間の相対的な移動に応答して、極めて信頼性の高い方法でロック解除され得る2つの相互に相補的な供給コネクタを少なくとも備える供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくとも1つの実施形態では、この目的は、供給装置が、前記2つ供給コネクタを一体に結合し、これら2つの供給コネクタの間に破断可能な区分を提供する破断可能な結合部材と、2つの供給コネクタの間の結合をロック解除するために、捩り破断荷重を伝達するように、破断可能な結合部材の前記破断可能な区分に結合されている力伝達部材とを更に備える。これらの用意により、結合部材を破断可能な区分で破断することによって、したがってロック解除が簡単な方法で実施可能であり、ロック解除が力伝達部材によって伝達される捩り荷重によって引き起こされる。
【0007】
特に、前記力伝達部材は、結合部材の前記主軸に対して略垂直なレバーであることができる。「略垂直」という用語は、本発明の状況において、この主軸の配向が、レバーの回転面に直交する軸の配向と例えば5°または10°だけ異なることを意味するために使用される。したがって、このレバーのアームの端部における適度な力が、破断可能な部材の破断可能な区分を捩り破断するのに十分であるように、破断荷重が結合部材の破断可能な区分に伝達され、レバーの長さがこの破断力に少なくともある程度の機械的利点を提供することができる。更に、この構成により、結合部材の主軸に直交する力によって、力伝達部材が作動されることができ、それによって、特にロケット供給装置のための供給装置の配置を簡単にすることができる。レバーとは別に、プーリーまたはキャプスタンのような他の装置もやはり、破断力に対して機械的利点を提供するのに寄与することができる。
【0008】
更に、前記結合部材は中空であり、前記2つの端部の間にダクトを形成する。したがって、結合部材は、流体、特に推進剤または加圧ガスを供給装置の一方の側から他方の側へ移送するためにも使用され得る。
【0009】
前記供給コネクタは、少なくとも1つの流体、特に液体、およびより詳細には推進剤のための実質的に耐漏洩性の様式でダクトの中で一体に結合するように構成され得る。
【0010】
更に、供給装置は、結合部材が破断されてしまった後に、前記2つのコネクタを離れて移動させるような様式で配置された少なくとも1つの弾性ばねを更に備えることができ、それによって、2つのコネクタを分離するために、特に簡単で効果的な手段を構成する。それでもやはり、他のタイプのアクチュエータ、例えば、磁気式、電気式、または流体式の流体アクチュエータが、代替形態として、または弾性ばねによる作動に加えて、更に想定され得る。更に、アクチュエータを完全に省くことも可能であり、コネクタが重力および/または慣性によって単独で分離されることが可能である。
【0011】
最後に、供給装置は、力伝達部材に結合された牽引ラインを更に備えることができる。したがって、供給コネクタは、力伝達部材上の牽引ラインからの牽引によって、簡単で信頼性があり、効果的な様式でロック解除されることが可能であり、牽引力は、特に、ロケットが打ち上げ時に垂直に移動する結果であることができる。
【0012】
本開示は、供給装置をロック解除する方法を更に提供し、力伝達部材によって伝達される捩り破断荷重が破断可能な結合部材の破断可能な区分を破断するように働き、それによって前記供給装置の相互に相補的な2つの供給コネクタ間の結合を破断する。特に、前記力伝達部材が、その2つの端部を一体に結合する結合部材の主軸に対して略垂直なレバーであることができ、レバーは、破断可能な結合部材に捩り破断荷重を伝達する。この方法は、特に、前記ロケットを地上の供給サービスに最初に結合するロケット供給装置をロック解除するために使用され得る。
【0013】
限定されない実施例として提供される以下の実施形態の詳細な説明を読めば、本発明が十分理解されることが可能であり、その利点がより明らかになる。説明は、以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】発射前の発射台上のスペースランチャを示す図である。
図2】最初の打ち上げ段階中の図1のスペースランチャを示す図である。
図3A】本発明の一実施形態における供給装置の相互に相補的な一対の供給コネクタの正面図であり、ロックされた位置にあることを示す図である。
図3B図3Aの供給コネクタを示す、B−B線の縦断面図である。
図4図3Aおよび図3Bの供給コネクタをロック解除するための装置の斜視図である。
図5A】ロック解除中の図3Aおよび3Bの供給コネクタの正面図である。
図5B図4Aの供給コネクタの縦断面図である。
図6】ロック解除後の図3A図4Bの供給コネクタの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、打ち上げ前に発射台2上の衛星を発射するための液体推進剤ロケット1を示す。この配置では、一体に固定され、かつそれぞれロケット1および供給ダクト3に固定された相互に相補的なコネクタ5、6を含む供給装置4を介して、推進剤、更には例えば加圧ガスおよび/または電気を供給するために、ロケット1が供給ダクト3に結合されている。そのような相補的なコネクタ5、6は、分離される場合、流体の流れを停止する働きをするバルブが取り付けられているので、一般に「バルブプレート」と呼ばれる。接地側のコネクタ6を発射台2に結合する牽引ライン7が、図2に示すように、ロケット1の打ち上げ中に、相補的なコネクタ5、6のロック解除および分離をトリガする働きをする。加えて、相補的なコネクタ5、6がロケット1の打ち上げ中にロック解除された後、コネクタ6を離れて移動させるためのスペーサ装置8が、相補的なコネクタ5、6を分離することを促進する働きをすることができる。図示の実施形態では、このスペーサ装置8は、これらの接地側のタイプのコネクタ6を、より高く、かつロケット1から横方向にオフセットされる発射台2の地点に結合する働きをする追加の牽引ラインによってのみ構成されており、その結果、コネクタ6が、相補的なコネクタ5との結合をロック解除した後、単に重力下で落下する場合、それによってコネクタがロケット1から離れて横方向の移動を実施することにもつながるであろう。それでもやはり、例えば横方向に傾斜する剛性アームのような、他の代替的構成もまた想定され得る。
【0016】
図3Aおよび図3Bは、供給装置4を詳細に示す。供給装置4において、供給コネクタ5は、ロケット1の外壁に固定されており、図示の実施形態では、ダクトによって第1および第2の推進剤タンクに結合され、更に加圧ガスタンク(図示せず)にも結合されて、それらを供給する。コネクタ5は、相補的コネクタ6から分離されることになる場合、推進剤タンクを隔離するためのバルブ9を更に備え付ける。各バルブ9は、バルブ9を閉じる方向に付勢するばね10を含む。
【0017】
図示の実施形態では、接地側の供給コネクタ6は、推進剤を供給するために供給ダクト3aに結合されたダクト12を含む。バルブ9のアクチュエータ面に面している推進剤ダクト12の各々の周囲にスライド13が取り付けられている。これらのスライド13は、バルブ9のばね10とは反対の方向に付勢するばね14を更に備え付ける。したがって、バルブ9のアクチュエータ面に対して押し付けることにより、スライド13は、コネクタ5と6との間の結合が維持される限り、それらを開位置に保持する働きをする。コネクタ5、6が分離する場合、接地側コネクタ6は、これらの流体の流れを停止するためのバルブ(図示せず)を更に備え付けることができる。
【0018】
コネクタ5と6との間に結合を提供するために、供給装置4は、ロケット側コネクタ5に固定された第1の端部15aと、接地側供給コネクタ6に固定された第2の端部15bと、前記第1の端部15aと第2の端部15bとの間に位置する破断可能な区分15cとを含む、特に破断可能な結合部材15を備える。供給装置4は、結合部材15の前記破断可能な区分15cに破断荷重を伝達するために適した力伝達部材16を更に含む。
【0019】
図示の実施形態では、力伝達部材16は、牽引ライン7に結合された遠位端16aと、結合部材15との回転が制限された近位端16bとを含むレバーの形態である。レバーは、結合部材15の主軸Xに対して略垂直な平面内でその近位端16bを中心として回転するように配置される。結合部材15の破断可能な区分15cに捩り破断荷重を伝達するために、力伝達部材16の近位端16bは、角柱状断面を含む、結合部材15の部分15d上に係合される。図4に示すように、結合部材15の破断可能な区分15cは、結合部材15の角柱状断面部分15dと第1の端部15aの部分との間に直接間に置かれ、同様に角柱状であり、それらがコネクタ5に対して回転することを制約するために、コネクタ15の中の相補的断面の空洞内に受けられる。破断可能な区分15cは、結合部材15の部分15dまたは第1の端部15aの角柱状断面よりも薄いので、力伝達部材16によって捩り破断荷重が結合部材15に伝達される場合、結合部材15がこの位置で破断することを保証する。更に、結合部材15は、その角柱状断面15dとその第2の端部15bとの間にプレストレス部分15eを更に提供し、プレストレス部分はナット17によって接地側コネクタ6に固定されている。このプレストレス部分15eは、結合部材15の2つの端部15aと15bとの間に張力プレストレスを確立する働きをし、それによって相補的なコネクタ5および6を互いに対して押して、それらが耐漏洩性の様式で一体に結合されることを保証する。更に、プレストレス部分15eは、角柱状断面15dがコネクタの第2の端部15bに対して限定された範囲まで回転できるように、ある程度の量の捩り弾性を更に提供する。
【0020】
図示の結合部材15もまた中空であり、ダクト15fは一方の端部から他方の端部まで貫通しており、このダクトもやはり流体を供給する働きをすることができる。したがって、図示の実施形態では、ダクト15fは、加圧ガスを供給するためにダクト3bに結合されている。それでもやはり、他の実施形態では、結合部材15を貫通するダクト15fが、推進剤または他の流体またはサービスを供給するために使用され得ることを排除するものではない。
【0021】
供給装置のロック解除が、図5A図5B、および図6を参照して説明される。図5Aでは、牽引ライン7上の牽引の結果として、力伝達要素16を形成するレバーが結合部材15の主軸Xを中心として回転する方法を理解することができ、牽引は、ロケット1が打ち上げられ、発射台2に対して垂直に移動することによって特に引き起こされ得る。図5Bで理解され得るように、力伝達要素16のこの回転は、角柱状断面15dを介して結合部材15の破断可能な区分15cに伝達されると、結合部材15をこの位置で破断させ、結合部材15の2つの端部15a、15bを分離し、それによって2つのコネクタ5、6間の結合をロック解除する。このロック解除の結果として、ばね10および14におけるプレストレスが、結合部材15の2つの端部15aおよび15bを離隔し、したがって、図2におけるロケット1の打ち上げという状況の中で、図6に示すように2つのコネクタ15aおよび15bを離隔することに寄与する。
【0022】
このようにして、供給コネクタ5および6は、ロケット1が実際に打ち上げられることに応答して、簡単で信頼性の高い方法でロック解除されるので、したがって、ロケット1に点火する前にロック解除が発生することを必要とし、そのようなロック解除の後に発射が中断される場合に前述の欠点を含む従来技術の装置と取り換えることが可能である。
【0023】
本発明は特定の実施形態を参照して説明されるが、特許請求の範囲によって規定される本発明の全体的な範囲を超えずに、様々な修正形態および変形形態が、これらの実施形態に対して応用され得ることは明らかである。特に、供給装置の結合部材を破断するために、本実施形態の中で使用される捩りに加えて、牽引および、または曲げの破断荷重を使用することを想定することができる。加えて、言及された様々な実施形態の個々の特性は、追加の実施形態の中に組み合わされることが可能である。したがって、説明および図面は、限定的というよりは、むしろ例示的であると考察されるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
【手続補正書】
【提出日】2017年7月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの相互に相補的な供給コネクタ(5、6)と、
前記2つの燃料供給コネクタ(5、6)を一体に結合し、破断可能な区分(15c)を提供する破断可能な結合部材(15)と
を少なくとも備える供給装置(4)であって、
2つの供給コネクタ(5、6)の間の結合をロック解除するために、捩り破断荷重を伝達するように、結合部材(15)の前記破断可能な区分(15c)に結合されている力伝達部材(16)を更に備えることを特徴とする、供給装置(4)。
【請求項2】
前記力伝達部材(16)が、結合部材(15)の主軸(X)に対して略垂直なレバーである、請求項1に記載の供給装置(4)。
【請求項3】
前記結合部材(15)が中空であり、2つの供給コネクタ(5、6)の間にダクト(15f)を形成する、請求項1〜2のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項4】
前記供給コネクタ(5、6)が、少なくとも1つの流体のための供給ダクトを実質的に耐漏洩性の様式で一体に結合するように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項5】
結合部材(15)が破断した後、前記2つの供給コネクタ(5、6)を離して移動させるように配置された少なくとも1つの弾性ばねを更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項6】
力伝達部材(16)に結合された牽引ライン(7)を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の供給装置(4)。
【請求項7】
力伝達部材(16)によって伝達された捩り破断荷重が、破断可能な結合部材(15)の破断可能な区分(15c)を破断するように働いて、それによって前記供給装置(4)の2つの相互に相補的な供給コネクタ(5、6)の間の結合を破断することを特徴とする、供給装置(4)をロック解除するためのロック解除方法。
【請求項8】
前記力伝達部材(16)が、2つの端部(15a、15b)を一体に結合する結合部材の主軸(X)に対して略垂直なレバーであり、レバーが、捩り破断荷重を破断可能な結合部材(15)に伝達する、請求項7に記載のロック解除方法。
【国際調査報告】