特表2017-535803(P2017-535803A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-535803180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-535803(P2017-535803A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(54)【発明の名称】180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20171102BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20171102BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20171102BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20171102BHJP
【FI】
   G09F9/00 312
   F16C11/04 F
   G09F9/00 350Z
   G09F9/30 308Z
   G02F1/1333
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2017-516099(P2017-516099)
(86)(22)【出願日】2015年9月30日
(85)【翻訳文提出日】2017年3月23日
(86)【国際出願番号】KR2015010312
(87)【国際公開番号】WO2016048113
(87)【国際公開日】20160331
(31)【優先権主張番号】10-2014-0129704
(32)【優先日】2014年9月28日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】516340489
【氏名又は名称】リム、ユソプ
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】リム、ユソプ
【テーマコード(参考)】
2H189
3J105
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA53
2H189AA55
2H189AA56
2H189AA57
2H189AA64
2H189AA65
2H189AA70
2H189CA13
2H189HA02
3J105AA01
3J105AA04
3J105AB02
3J105AC06
5C094BA43
5C094DA06
5C094HA08
5G435BB12
5G435EE02
5G435EE16
5G435LL07
5G435LL08
(57)【要約】
本発明は、ヒンジ形状が反映されている固定ボディ、固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの終端部分は、ヒンジの外面に支持された状態でフォールディング及びオープンが自由な状態に保持されるフレキシブルな表示手段、固定ボディのヒンジ形状に回転可能な状態で組み立てられ、フォールディング及びオープンが自由な状態に保持されるフレキシブルな表示手段のスライディング及び支持のためのスライディング空間部並びにガイド壁が形成されている蓋板を含めて構成されたフレキシブル表示装置において、蓋板がオープンされて完全な平面をなす角度を超えてオープンされても、フレキシブルな表示手段と関連構成品の干渉が発生しないフレキシブル表示装置に関するものである。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側の角にヒンジ形状が反映されている固定ボディと、
固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持された状態でフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段と、
固定ボディとのヒンジ結合のための形状が一側に形成され、フレキシブルな表示手段の固定されていない部分の支持及びスライディングのためのガイド壁が形成され、固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる蓋板とを含むフレキシブル表示装置において、
固定ボディは、フレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の180度以上オープン回転角度相当の回転完了時に発生する蓋板との領域オーバーラップを避けるために、ヒンジに隣接した領域オーバーラップ可能部位である第1の干渉回避部が除去された形状が反映されていることを特徴とする、
180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項2】
一側の角にヒンジ形状が反映されている固定ボディと、
固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持された状態でフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段と、
固定ボディとのヒンジ結合のための形状が一側に形成され、フレキシブルな表示手段の固定されていない部分の支持とスライディングのためのガイド壁が形成され、固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる蓋板とを含むフレキシブル表示装置において、
蓋板にはフレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の180度以上オープン回転角度相当の回転完了時形成されるフレキシブルな表示手段の曲面形成部分とガイド壁の領域オーバーラップ部位である第2の干渉回避部が除去された形状がヒンジに隣接したガイド壁の一側終端に反映されていることを特徴とする、
180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項3】
一側の角にヒンジ形状が反映されている固定ボディと、
固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持された状態でフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段と、
固定ボディとのヒンジ結合のための形状が一側に形成され、フレキシブルな表示手段の固定されていない部分の支持及びスライディングのためのガイド壁が形成され、固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる蓋板と、
固定ボディ側に位置するフレキシブルな表示手段の上部面の周りを圧迫しながら固定ボディに固定される固定板とを含むフレキシブル表示装置において、
固定板のヒンジ隣接終端部分は、フレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の180度以上オープン回転角度相当の回転完了時形成されるフレキシブルな表示手段の曲面形成部分から外れて固定ボディに固定されることを特徴とする、
180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項4】
一側の角にヒンジ形状が反映されている固定ボディと、
固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持された状態でフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段と、
固定ボディとのヒンジ結合のための形状が一側に形成され、フレキシブルな表示手段の固定されていない部分の支持及びスライディングのためのガイド壁が形成され、固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる蓋板とを含むフレキシブル表示装置において、
固定ボディ側に位置するフレキシブルな表示手段の一部分は、フレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の180度以上オープン回転角度相当の回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸が位置する反対側に中心を有し、フレキシブルな表示手段の曲面形成ができるように曲面形成区間にわたってフレキシブルな表示手段が固定ボディに接着され、又は固定されない剥離領域が反映されていることを特徴とする、
180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項5】
第1の干渉回避部は、固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の曲面の中心点Pと、固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nと、蓋板の180度以上オープン回転完了時固定ボディ側に位置するフレキシブルな表示手段部分が固定ボディの一面から半径Rの曲面を有して剥離し始めながら、曲面に切り替えし始める接点Hと、蓋板の180度以上オープン回転完了時蓋板側に位置するフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面がR+Tの半径を保持して曲面に切り替え始める接点Lと、蓋板の180度以上オープン回転完了時接点Nが固定ボディ側に移動された位置Mと、線分MLと線分HNの交点Fとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、交点FのX軸座標は−r×tan(1/2×OUA)、Y軸座標は0であり、交点MのX軸座標は−r×sin(OUA)、Y軸座標はr×cos(OUA)であり、中心点Oである扇形MN、交点M、交点F、交点Nからなる閉鎖領域を含めて第1の干渉回避部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項6】
第2の干渉回避部は、固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、交点Nからフレキシブルな表示手段がヒンジ回転軸から離れてスライディングされる方向に(R+r+T)×tan(1/2×OUA)の距離を含む部分がガイド壁から除去される第2の干渉回避部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項7】
固定板のヒンジ隣接終端部分は、固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、交点Nからフレキシブルな表示手段の一部分が平面を成して固定されている固定ボディの一面でヒンジ回転軸から離れ、r×tan(1/2×OUA)+(R+T)×tan(1/2×OUA)の距離を含む領域外に固定板の終端部分が位置されることを特徴とする請求項3に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項8】
剥離領域は、固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、交点Nからフレキシブルな表示手段の一部分が平面を成して固定されている固定ボディの一面でヒンジ回転軸から離れ、r×tan(1/2×OUA)+(R+T)×tan(1/2×OUA)の距離を含むフレキシブルな表示手段の幅領域からなる剥離領域が形成されることを特徴とする請求項4に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォールディング及びオープンが自由なフレキシブルパネル又は電子ペーパーのようなフレキシブルな表示手段が適用された折り畳み式フレキシブル表示装置に関するものであって、より詳しくは一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に支持されてフォールディング及びオープンが自由なフレキシブルな表示手段が映像が表示される面が完全な平面をなす状態でオープンされた後、同じオープン回転方向に追加的なオープン回転が行われて映像が表示される面がV字形態をなす180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、映像機器、ノート型パソコン、モニター及びモバイル通信機器を含む電子装置において重要な部分を占めており、従前の板状の形を保持するLCDパネル以外に曲がること及びフォールディングが可能なフレキシブルパネル及び電子ペーパーのようなフレキシブルな表示手段を披露している。
【0003】
フレキシブルな表示手段を映像機器及び通信機器に適用することにおいて、映像表示面が外面に向けて互いに背にした状態で中央部分が直接折れる方式の特許(韓国特許出願第:10−2008−0012667)、フレキシブルな表示手段の一側終端を直接固定させずにヒンジの反対側に位置した角の内部のローラーを用いて内側面に方向転換させた後、方向転換されたフレキシブルな表示手段の一側終端にスプリングを適用して長さ変化を吸収するヒンジが反映された特許(韓国特許出願第:10−2010−0062787)及びヒンジの機能を代替するリンク部材を適用してオープン及びフォールディングの時、フォールディングが発生する角の部分の円周の長さに相当する部分の長さ変化をリンク部材が吸収するリンク部材が適用された特許(韓国特許出願第10−2012−0068710)を含む多数の特許が提示された。
【0004】
しかし、映像表示面が外面に向けて互いに背にした状態で中央部分が直接折れる方式の特許(韓国特許出願第10−2008−0012667)は、オープンされたノート型パソコンのような状態を保持することができるが、重量配分の不安定性によって後ろに倒れ得て、且つフレキシブルな表示手段及び関連構成品の伸縮性が不足して曲がれる部分、または固定されたいずれか一方の終端が損なわれる可能性が存在する。
【0005】
ヒンジが反映された特許(韓国特許出願第10−2010−0062787)及びリンク部材が適用された特許(韓国特許出願第10−2012−0068710)は、曲がった所でフレキシブルな表示手段及び関連構成品の損傷は発生しないが、オープンされたノート型パソコンのような状態であって、180度以上オープンすることは不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許出願第10−2008−0012667
【特許文献2】韓国特許出願第10−2010−0062787
【特許文献3】韓国特許出願第10−2012−0068710
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が成し遂げようとする技術的課題は、一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持されてフォールディング及びオープンが自由なフレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態でオープンが行われること以外にも、完全な平面をなす状態でオープンされた後、同じオープン回転方向に追加的なオープン回転が行われて映像が表示される面がV字形態をなす180度以上オープンできるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を達成するための本発明の一実施例によると、一側の角にヒンジ形状が反映されており、ヒンジに回動可能な状態で組み立てられる構成品の180度以上オープン回転によって発生する構成品との領域オーバーラップを避けるため、ヒンジに隣接した領域オーバーラップ可能部位である第1の干渉回避部が除去された形状が反映された固定ボディ、固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持された状態で固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる構成品の回転によってフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段、固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる構成品として固定ボディとのヒンジ結合のための形状が一側に形成されており、フレキシブルな表示手段の固定されていない部分の支持及びスライディングのためのガイド壁が形成されており、180度以上オープン回転時形成されるフレキシブルな表示手段の曲面形成部分とガイド壁の領域オーバーラップを避けるため、ガイド壁の領域オーバーラップ可能部位である第2の干渉回避部が除去された形状がヒンジの隣接したガイド壁の一側終端に反映されている蓋板、180度以上オープンする時形成されるフレキシブルな表示手段の曲面形成部分から外れて、固定ボディ側に位置するフレキシブルな表示手段の上部面の周りを圧迫しながら、固定ボディに固定される固定板、固定ボディに組み立てられヒンジのフォールディング及びオープンを感知するフォールディング感知センサーを含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
上述の本発明の実施例によると、一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持されてフォールディング及びオープンが自由なフレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の追加的なオープン回転が行われてオープンされたノート型パソコンのような状態である映像が表示される面がV字形態をなす180度以上オープンが可能になり、これを通じて次のような長所を有するようになる。
【0010】
第一に、映像が表示される面が完全平面ではなく、ヒンジの回転軸を中心に緩やかなV字形態を有するように調節することによって、使用者が立体的に注視することができるようになる。
【0011】
第二に、フレキシブルな表示手段を折りたたんで持ち歩く携帯の利便性以外にもノート型パソコンのように映像が表示される面の一部分は傾いて立てられ、残りの部分は使用者のタッチ入力が容易なるように寝かせた姿勢を保持できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】完全にオープンされる角より大きな角に、つまり180度以上のオープンが許されないフレキシブル表示装置の例示図である。
図2図1に適用されたフレキシブルな表示手段のヒンジオープン角度変化による適用区間別の変化を示す概念図である。
図3図1の場合にフレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の追加的なオープン回転を強制的に進行時発生するオーバーラップ発生部位及び剥離発生部位を示す正面図及び平面図である。
図4図3の切断面A−A部位の断面図及びオーバーラップの発生を示す部分詳細図である。
図5図3の切断面B−B部位の断面図及びオーバーラップの発生を示す部分詳細図である。
図6図1に適用され、180度以上オープンする時オーバーラップが発生される固定ボディの平面図、正面図及び断面図である。
図7図1に適用され、180度以上オープンする時オーバーラップが発生される蓋板の平面図、正面図及び側面図である。
図8図3図4及び図5におけるオーバーラップ発生部位を除去した固定ボディ、蓋板及び固定板が適用された一例の斜視図である。
図9図8の一例において、180度以上オープンする時、図5で発生したオーバーラップが発生しないことを示す斜視図である。
図10図8の一例において、180度以上オープンする時、フレキシブルな表示手段の適用区間別変化を示す概念図である。
図11図8の場合に、完全にオープンされる角より大きな角に、つまり180度以上オープンする時発生するオーバーラップ発生部位を示す平面図及び正面図である。
図12図11の切断面C−C部位の断面図及びオーバーラップが発生しないことを示す部分詳細図である。
図13図11の切断面D−D部位の断面図及びオーバーラップが発生しないことを示す部分詳細図である。
図14図8の一例において、180度以上オープンができるようにオーバーラップ発生部位が除去された固定ボディの平面図及び正面図である。
図15図8の一例において、180度以上オープンができるようにオーバーラップ発生部位が除去された蓋板の平面図、正面図及び側面図である。
図16図8の一例において、180度以上オープンができるように除去すべきオーバーラップ発生部位を幾何学的に示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明することとする。本明細書で使用された用語は、本発明の実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書において単数形は特に言及しない限り複数形も含む。また、好ましい実施例によるものであるため、説明の手順に応じて提示される参照符号はその手順に必ずしも限定されていない。
【0014】
図1は、完全にオープンされる角より大きな角に、つまり180度以上オープンが許されないフレキシブル表示装置の例示図であり、図2は、図1に適用されたフレキシブルな表示手段20のヒンジオープン角度変化による適用区間別変化を示す概念図である。
【0015】
図1に示された通り、フレキシブルな表示手段20が適用されたフレキシブル表示装置は、一側の角にヒンジ形状が反映されている固定ボディ10、固定ボディ10に一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面に映像が表示される面の反対面が支持された状態でフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段20、固定ボディ10とのヒンジ結合のための形状が一側に形成されており、フレキシブルな表示手段20の固定されていない部分の支持及びスライディングのためのガイド壁31が形成されており、固定ボディ10のヒンジに回動可能な状態で組み立てられる蓋板30、固定ボディ10側に位置するフレキシブルな表示手段20の上部面の周りを圧迫しながら、固定ボディ10に固定される固定板40を含めて構成される。
【0016】
図2において、フレキシブルな表示手段20のA部分は固定ボディ10に固定されてフォールディング及びオープンが自由でない部分であり、B部分は蓋板30のオープン角度変化によって、ヒンジの外面に一部分は曲面を保持して支持され、残りの部分はヒンジの外面を外れて平面に転換されて蓋板にスライディング支持される部分であって、曲面と平面の転換が行われる部分であり、残りのC部分は蓋板30のオープン角度に影響を受けない平面状態を常に保ち、蓋板30にスライディング支持される部分である。
【0017】
図2に示された通り、固定ボディ10のヒンジに回動可能な状態で組み立てられている蓋板30が回転すると、ヒンジの外面と接触して支持されるフレキシブルな表示手段20部分は、完全フォールディング状態で最大となり、映像が表示される面が完全平面をなす完全オープン状態では最小値を有するようになる。
【0018】
図1及び図2において、固定ボディ10に蓋板30が折れている状態で蓋板30がオープン回転して映像が表示される面が完全平面をなす完全オープン状態への切り替えは、意図的な制限要素が構造的に適用されない限り、容易に遂行できることが分かる。
【0019】
図3は、図1の場合にフレキシブルな表示手段が完全な平面をなす状態で蓋板がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板の追加的なオープン回転を強制的に進行時に発生するオーバーラップ発生部位及び剥離発生部位を示す正面図及び平面図であり、図4は、図3の切断面A−A部位の断面図及びオーバーラップの発生を示す部分詳細図であり、図5は、図3の切断面B−B部位の断面図及びオーバーラップの発生を示す部分詳細図であり、図6は、図1に適用されて180度以上オープンする時オーバーラップが発生される固定ボディの平面図、正面図及び断面図であり、図7は、図1に適用されて180度以上オープンする時オーバーラップが発生される蓋板の平面図、正面図及び側面図である。
【0020】
図3図4及び図5に示された通り、フレキシブルな表示手段20が完全平面をなす完全オープン状態で蓋板30のオープン回転を同じオープン方向に追加進行させようとする場合、図1の構成品である固定ボディ10と蓋板30、フレキシブルな表示手段20と蓋板30のガイド壁31、フレキシブルな表示手段20と固定板40のヒンジが隣接した終端部分の間に領域オーバーラップが発生し得る。
ここでY1は、フレキシブルな表示手段20が完全平面をなすように固定ボディ10にフォールディングの状態で保持された蓋板30がオープン回転する完全平面形成角度であり、Y2はフレキシブルな表示手段20が完全な平面をなす状態で蓋板30がオープン回転された後、同じオープン回転方向に蓋板30の180度以上オープンの回転が行われた180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)である。
【0021】
また、フレキシブルな表示手段20が固定ボディ10に固定される面を基準にヒンジ回転軸が位置する反対側に中心を有し、フレキシブルな表示手段20の曲面形成ができるように曲面形成区間にわたってフレキシブルな表示手段20が固定ボディ10に接着され、又は固定されずに剥離される剥離現象が発生し得ることが分かる。
【0022】
蓋板の180度以上オープン回転の遂行時固定ボディ10からフレキシブルな表示手段20の剥離現象を抑えると、蓋板30の180度以上オープン回転の遂行時フレキシブルな表示手段20が最小曲率もなく急激に折れてしまい、フレキシブルな表示手段20の最小曲率の未確保によってフレキシブルな表示手段20が破壊され、機能が喪失される問題点が発生し得る。
【0023】
図4に示された通り、蓋板30の180度以上オープン回転の遂行のための形状が構成品に反映されていない図1の一例において、強制的に蓋板30の180度以上オープンの回転が遂行すると仮定すれば、蓋板30のヒンジ側に位置したガイド壁31とヒンジ回転軸が位置する反対側に曲面をなし、剥離されて曲がっているフレキシブルな表示手段20の部分に互いにオーバーラップが発生される。
【0024】
そして、固定ボディ10側に位置するフレキシブルな表示手段20の上部面の周りを圧迫しながら、固定ボディ10に固定される固定板40のヒンジ隣接終端部分とヒンジ回転軸が位置する反対側に曲面をなして剥離され、曲がっているフレキシブルな表示手段20の部分に互いにオーバーラップが発生される。
【0025】
また、図5に示された通り、蓋板30の180度以上オープン回転の遂行のための形状が構成品に反映されていない図1の一例において、強制的に蓋板30の強制的な180度以上オープンの回転が遂行すると仮定すれば、蓋板30のヒンジ隣接部分と固定ボディ10のヒンジ隣接部分に互いにオーバーラップが発生される。
【0026】
図4及び図5に示されたそれぞれのオーバーラップが発生しないようにするためには、固定ボディ10、蓋板30及び固定板40でオーバーラップ関連部分が除去されなければならず、図6及び図7は、これらのオーバーラップ関連部分の除去が行われなかった固定ボディ10及び蓋板30を示している。
【0027】
図6に示された通り、蓋板30の180度以上オープン回転の遂行が反映されていない固定ボディ10は、蓋板30のヒンジ形状部分が回動でき、空いた空間を最小化できるようにヒンジ回転軸に最大に近い範囲部分までかけてくれるヒンジ隣接部位形状を有する。
【0028】
また、固定ボディ10側に位置するフレキシブルな表示手段20を圧迫しながら、固定ボディ10に固定される固定板40が固定ボディ10に固定されるように固定ボディ10の一側面には、固定板支持部11が形成されており、蓋板30のオープンの遂行時ヒンジの外面に支持されているフレキシブルな表示手段20の弾性力が蓋板30におけるフレキシブルな表示手段20のスライディング力に切り替えられるように固定板支持部11は固定ボディ10のヒンジ回転軸に最大に近い位置まで形成されていることが好ましい。
【0029】
図7に示された通り、蓋板30の180度以上オープンの回転遂行を考慮しない蓋板30のガイド壁31は、ヒンジの外面を外れて平面状態を保持し、蓋板30にスライディング支持されるフレキシブルな表示手段20の映像が表示される面の反対面がヒンジの外面に接する位置から開始されて、フレキシブルな表示手段20のスライディング方向にヒンジの回転軸を外れた任意の長さ部分まで形成され、フレキシブルな表示手段20の安定的なスライディング支持のために蓋板30の一側終端部分まで形成されることが好ましい。
【0030】
図8は、図3図4及び図5におけるオーバーラップ発生部位を除去した固定ボディ、蓋板及び固定板が適用された一例の斜視図であり、図9は、図8の一例において、180度以上オープンの遂行時、図5において発生したオーバーラップが発生しないことを示す斜視図であり、図10は、図8の一例において、180度以上オープンの遂行時フレキシブルな表示手段の適用区間別変化を示す概念図である。
【0031】
図8及び図9に示された通り、フレキシブルな表示手段20の180度以上オープンする時干渉が発生する部分が除去されれば、フレキシブルな表示手段20が完全な平面をなす状態で蓋板30がオープン回転されてフレキシブルな表示手段20が完全平面をなす完全オープン状態を保持することができ、その後同じオープン回転方向に蓋板30の追加的なオープン回転が行われる180度以上オープンが可能となり、これを通じて次のような長所を有するようになる。
【0032】
第一に、映像が表示される面が完全平面ではなく、ヒンジの回転軸を中心に緩やかなV字形態を有するように調節することによって、立体的に注視することができるようになる。
【0033】
第二に、フレキシブルな表示手段20を折りたたんで持ち歩く携帯の利便性以外にもノート型パソコンのように映像が表示される面の一部分は、傾いて建てられ、残りの部分は、使用者のタッチ入力が容易なるように寝かせた姿勢を保持できるようになる。
【0034】
これらの長所を有するフレキシブルな表示手段20の180度以上オープンすることは、フレキシブルな表示手段20が折れていた状態で映像が表示される面の全体が完全平面をなす状態でオープン回転が行われた後、同じ回転方向に蓋板30の追加的なオープン回転が行われて遂行される。
【0035】
図9及び図10に示された通り、フレキシブルな表示手段20が折れていた状態で完全平面をなす状態にオープン回転が行われた後、同じ回転方向に蓋板30の追加的なオープン回転が行われると、ヒンジの外面と接触されるフレキシブルな表示手段20部分は、ヒンジの外面に支持されずにフレキシブルな表示手段20が固定ボディ10に固定される面を基準にヒンジ回転軸が位置する反対側に中心を有し、曲面をなして曲がるようになる。
【0036】
このような状態で図10に示されたフレキシブルな表示手段20のA部分は、固定ボディ10に平面状態で固定されているA1部分と固定ボディ10の一面から剥離されて立ち上がって曲面に切り替わったA2の部分に分かれるようになる。
【0037】
平面状態を保持するA1部分とは違って、ヒンジ回転軸が位置する反対側に中心を有し、最小曲率Rの曲面をなして曲がるA2部分は曲面を形成するために固定ボディ10の一面に接着され若しくは固定されず、蓋板30の180度以上オープン回転の遂行時固定ボディ10の一面から剥離された状態を保持するようになる。
【0038】
剥離状態を保持しなければならない剥離領域21のA2部分は、ヒンジの外面とフレキシブルな表示手段20の映像が表示される面の反対面が接する部分から固定ボディ10側にA2部分が終わる範囲までが最小と要求される。
【0039】
図10に示されたフレキシブルな表示手段20のB部分は、平面状態を保持し、蓋板30にスライディング支持される部分であるB1部分と、ヒンジ回転軸が位置する反対側に曲面を成しながら曲がってヒンジの外面から外れたB2部分に区分される。
【0040】
B1部分はガイド壁31と領域オーバーラップが発生しないのに反して、B2部分はガイド壁31と領域オーバーラップが発生し得、これによってB2部分に該当するガイド壁31部分は領域オーバーラップを避けるために関連部分が除去される。
【0041】
図10に示されたフレキシブルな表示手段20のC部分は、蓋板30の追加的なオープン回転遂行とは関係なく、常に平面状態を保持し、蓋板30にスライディング支持される状態を保持する。
【0042】
図11は、図8の場合に完全にオープンされる角より大きな角に、つまり180度以上オープンの遂行時オーバーラップが発生しないことを示す平面図及び正面図であり、図12は、図11の切断面C−C部位の断面図及びオーバーラップが発生しないことを示す部分詳細図であり、図13は、図11の切断面D−D部位の断面図及びオーバーラップが発生しないことを示す部分詳細図である。
【0043】
図12に示された通り、フレキシブルな表示手段20のA2及びB2部分とオーバーラップが発生されるガイド壁31のオーバーラップ関連部分が除去されれば、フレキシブルな表示手段20が完全にオープンされた後、追加的に蓋板30が同じ回転方向に回転して180度以上オープンが行われてもフレキシブルな表示手段20がヒンジの回転軸が位置する反対側に曲面をなし、干渉なしに曲がることができるようになる。
【0044】
そして、図9及び図12に示された通り、固定ボディ10の一面に位置するフレキシブルな表示手段20の周りを押して固定ボディ10に固定される固定板40の終端がフレキシブルな表示手段20のA2及びB2部分とオーバーラップが発生しないようにA2領域の外に適用位置が制限されれば、フレキシブルな表示手段20が完全にオープンされた後、追加的に蓋板30が同じ回転方向に回転して180度以上オープンが行われてもフレキシブルな表示手段20がヒンジ回転軸が位置する反対側に曲面を成して曲がることができるようになる。
【0045】
図13に示された通り、蓋板30のヒンジ隣接部分が固定ボディ10のヒンジ隣接部位とオーバーラップが発生しないように固定ボディ10のヒンジ隣接部位から第1の干渉回避部12が除去されれば、フレキシブルな表示手段20が完全にオープンされた後、追加的に蓋板30が同じ回転方向に回転して180度以上オープンが行われてもフレキシブルな表示手段20がヒンジの回転軸が位置する反対側に曲面を成して曲がることができるようになる。
【0046】
図14は、図8の一例において、180度以上オープンができるようにオーバーラップ発生部位が除去された固定ボディの平面図及び正面図であり、図15は、図8の一例において、180度以上オープンができるようにオーバーラップ発生部位が除去された蓋板の平面図、正面図及び側面図であり、図16は、図8の一例において、180度以上オープンができるように除去すべきオーバーラップ発生部位を幾何学的に示す概念図である。
【0047】
図14に示された通り、固定ボディ10のヒンジ隣接部位には、蓋板30の180度以上オープンの回転遂行時、蓋板30とのオーバーラップ発生回避のための一定領域が除去された第1の干渉回避部12が反映され、それとともに固定板40の終端がフレキシブルな表示手段20のA2及びB2部分とオーバーラップが発生しないように固定板支持部11及び固定板40のヒンジ隣接終端部分の適用範囲が制限される。
【0048】
図15に示された通り、フレキシブルな表示手段20のA2及びB2部分と蓋板30のガイド壁31部分がオーバーラップされないようにガイド壁31がヒンジの外面とフレキシブルな表示手段20の映像が表示される面の反対面が接する部分からフレキシブルな表示手段20のB1が開始される最小の範囲以上にわたって第2の干渉回避部32が除去されたガイド壁31が反映される。
【0049】
フレキシブルな表示手段20が完全にオープンされた後、追加的に蓋板30が同じ回転方向に回転して180度以上オープンが遂行される場合、フレキシブルな表示手段20は、曲面形成部分で最小曲率を保持し、オーバーラップによる干渉がないと仮定する場合、図16に示された通り幾何学的な関係を保持する。
【0050】
図16に示されたフレキシブルな表示手段20の幾何学的な関係を説明するために中心点Oを基準とする直角座標系を用いて指示文字を定義すると、次の通りである。
【0051】
Oは、固定ボディ10のヒンジ回転軸の中心点。
Pは、蓋板30の180度以上オープン回転の完了時、フレキシブルな表示手段20が固定ボディ10に固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段20の曲面の中心点。
rは、固定ボディ10と蓋板30のヒンジの外面半径。
Rは、蓋板30の180度以上オープン回転の完了時、フレキシブルな表示手段20が固定ボディ10に固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段20の映像が表示される面の曲面半径であり、rと同じ値を有し、若しくは異なる値を有し得る。
OUAは、180度以上オープン時の角度(Over Unfolding Angle)。
Tは、封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段20の厚さ。
Nは、フレキシブルな表示手段20の完全な平面状態時、フレキシブルな表示手段20の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点。
Hは、蓋板30の180度以上オープン回転の完了時、固定ボディ10側に位置するフレキシブルな表示手段20部分が、固定ボディ10の一面から半径Rの曲面を有して剥離し始めながら曲面に切り替え始める接点。
Lは、蓋板30の180度以上オープン回転の完了時、蓋板30側に位置するフレキシブルな表示手段20の映像が表示される面の反対面がR+Tの半径を保持しながら曲面に切り替え始める接点。
Mは、蓋板30の180度以上オープン回転の完了時、接点Nが固定ボディ10側に移動された位置。
Fは、線分MLと線分HNの交点。
中心点Oである扇形MN、交点M、交点F、交点Nからなる閉鎖領域は第1の干渉回避部12に含まなければならない最小領域。
X1は、線分HNの長さであり、固定板40の終端が接点Nから離れて保持すべき剥離領域21の最小距離。
X2は、線分MLの長さであり、蓋板30のガイド壁31が接点Nから離れた距離を保持しながら形成し始めなければならない第2の干渉回避部32の最小距離。
【0052】
図16における三角型OFN、三角形OFM、三角形PFH及び三角形PFLは、相似の直角三角形であり、それによって角FON=角FOM=角FPH=角FPL=1/2×OUAである。
【0053】
三角関数を用いて交点N、交点F及び交点MのX軸及びY軸座標を計算すると次のようである。
【0054】
交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、交点FのX軸座標は、−r×tan(1/2×OUA)、Y軸座標は0であり、交点MのX軸座標は、−r×sin(OUA)、Y軸座標はr ×cos(OUA)である。
【0055】
図16に示された通り、蓋板30のヒンジ隣接部分が固定ボディ10のヒンジ隣接部分とオーバーラップされずに蓋板30の180度以上オープンの回転が行われるためには、固定ボディ10のヒンジ隣接部位の形状で四角形OMFN部分が最小に除去されなければならないことが分かる。
【0056】
しかし、扇形OMNは、蓋板30のヒンジ部位形状の回動のために固定ボディ10部分から既に除去された部分であるので、追加的に除去すべき実際の部分は四角形OMFN部分から扇形OMNを除いた部分になり、これによって第1の干渉回避部12の最小領域は、中心点Oである扇形MN、交点M、交点F、交点Nからなる閉鎖領域であることが分かる。
【0057】
また、三角関数を用いて線分X1の長さを計算すると次のようである。
【0058】
X1=線分PHの長さ×tan(角FPH)+線分ONの長さ×tan(角FON)
={180度以上オープン仮想半径(R)+T}×tan(1/2×OUA)+固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径(r)×tan(1/2×OUA)=(R+r+T)×tan(1/2×OUA)
ここで、X1は固定板40の終端が接点Nから離れて保持すべき剥離領域21の最小距離であるので、
剥離領域21の最小距離=(R+r+T)×tan(1/2×OUA)である。
【0059】
同様に、線分X2の長さを計算すると次のようである。
【0060】
X2=線分OMの長さ×tan(角FOM)+線分PLの長さ×tan(角FPL)
=固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径(r)×tan(1/2×OUA)+
{180度以上オープン仮想半径(R)+フレキシブルな表示手段の厚さ(T)}×tan(1/2×OUA)
=(R+r+T)×tan(1/2×OUA)
ここで、X2は蓋板30のガイド壁31が接点Nから離れた距離を保持しながら形成し始めなければならない第2の干渉回避部32の最小距離であるので、第2の干渉回避部32の最小距離=(R+r+T)×tan(1/2×OUA)である。
【0061】
フォールディング感知センサー50は、蓋板30のオープン回転角度を検出した後、図示及び叙述省略された制御部に転送する機能を行い、本発明の実施例を説明する図面には省略されている。
【0062】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更せず他の具体的な形で実施されかねないということを理解することができるだろう。従って、以上で記述した実施例は例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。
【符号の説明】
【0063】
10 固定ボディ
11 固定板支持部
12 第1の干渉回避部
20 フレキシブルな表示手段
21 剥離領域
30 蓋板
31 ガイド壁
32 第2の干渉回避部
40 固定板
50 フォールディング感知センサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2017年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側の角にヒンジ形状が反映されている固定ボディと、
固定ボディに一部分が固定され、固定されていない残りの部分はヒンジの外面(outer surface)に映像が表示される面の反対面が支持された状態でフォールディング及びオープンが行われるフレキシブルな表示手段(flexible display means)と、
前記固定ボディのヒンジに回動可能な状態で組み立てられる蓋板を備え、
前記蓋板は、前記フレキシブルな表示手段が完全な平面をなすオープンされた状態で、更にオープン回転方向に所定角度回転可能なことを特徴とする、
180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置(flexible display apparatus)
【請求項2】
前記固定ボディは、前記蓋板が前記フレキシブルな表示手段が完全な平面をなすオープンされた状態で、更にオープン回転方向に所定角度回転できるように蓋板との領域干渉を防止するために除去された領域である第1の干渉回避部(a first space for interference avoidance)を有することを特徴とする請求項1に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項3】
前記蓋板は、前記フレキシブルな表示手段の固定されていない部分の支持及びスライディング(sliding)のためのガイド壁を備え、
前記ガイド壁のヒンジに隣接した一側部位には、前記蓋板が前記フレキシブルな表示手段が完全な平面をなすオープンされた状態で、更にオープン回転方向に所定角度回転できるように前記フレキシブルな表示手段の曲面形成部位とガイド壁の領域干渉を防止するために除去された領域である第2の干渉回避部(a second space for interference avoidance)を有することを特徴とする請求項1に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項4】
前記フレキシブルな表示手段の固定ボディ側上部面の周りを圧迫しながら、固定ボディに固定される固定板を更に備え、
前記固定板のヒンジに隣接した一側部位は、前記フレキシブルな表示手段が完全な平面をなすオープンされた状態で、更にオープン回転方向に所定角度オープンされることによって形成された曲面形成部位から外れて固定ボディに固定されることを特徴とする請求項1に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項5】
前記フレキシブルな表示手段は、完全な平面をなすオープンされた状態で、更にオープン回転方向に所定角度オープンされる時、前記フレキシブルな表示手段のヒンジ部位が画面表示面の外に中心を有する曲面をなすように曲面を形成する部位が前記固定ボディに接着され、或は固定されない剥離領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項6】
第1の干渉回避部は、
固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の曲面の中心点Pと、
固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、
蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、
封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、
フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時固定ボディ側に位置するフレキシブルな表示手段部分が固定ボディの一面から半径Rの曲面を有して剥離し始めながら、曲面に切り替えし始める接点Hと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時蓋板側に位置するフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面がR+Tの半径を保持して曲面に切り替え始める接点Lと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時接点Nが固定ボディ側に移動された位置Mと、
線分MLと線分HNの交点Fとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、
交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、
交点FのX軸座標は−r×tan(1/2×OUA)、Y軸座標は0であり、
交点MのX軸座標は−r×sin(OUA)、Y軸座標はr×cos(OUA)であり、
中心点Oである扇形MN、交点M、交点F、交点Nからなる閉鎖領域を含めて第1の干渉回避部が形成されることを特徴とする請求項に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項7】
第2の干渉回避部は、
固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、
固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、
蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、
封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、
フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、
交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、
交点Nからフレキシブルな表示手段がヒンジ回転軸から離れてスライディングされる方向に(R+r+T)×tan(1/2×OUA)の距離を含む部分がガイド壁から除去される第2の干渉回避部が形成されることを特徴とする請求項に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項8】
固定板のヒンジ隣接終端部分は、
固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、
固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、
蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、
封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、
フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、
交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、
交点Nからフレキシブルな表示手段の一部分が平面を成して固定されている固定ボディの一面でヒンジ回転軸から離れ、r×tan(1/2×OUA)+(R+T)×tan(1/2×OUA)の距離を含む領域外に固定板の終端部分が位置されることを特徴とする請求項に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【請求項9】
剥離領域は、
固定ボディのヒンジ回転軸中心点Oと、
固定ボディと蓋板のヒンジの外面半径rと、
蓋板の180度以上オープン回転完了時フレキシブルな表示手段が固定ボディに固定される面を基準にヒンジ回転軸の反対側に中心を有して形成されるフレキシブルな表示手段の映像が表示される面の曲面半径Rと、
蓋板の180度以上オープン回転角度(Over Unfolding Angle)OUAと、
封止工程が完了されたフレキシブルな表示手段の厚さTと、
フレキシブルな表示手段の完全な平面状態時フレキシブルな表示手段の映像が表示される面の反対面とヒンジの外面が接する接点Nとを含む中心点Oを基準とする直角座標系において、
交点NのX軸座標は0、Y軸座標はrであり、
交点Nからフレキシブルな表示手段の一部分が平面を成して固定されている固定ボディの一面でヒンジ回転軸から離れ、r×tan(1/2×OUA)+(R+T)×tan(1/2×OUA)の距離を含むフレキシブルな表示手段の幅領域からなる剥離領域が形成されることを特徴とする請求項に記載の180度以上オープン可能なフレキシブル表示装置。
【国際調査報告】