特表2017-537326(P2017-537326A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2017-537326ハイパー・ゾーンの交差を介した洗練された位置決めのための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-537326(P2017-537326A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(54)【発明の名称】ハイパー・ゾーンの交差を介した洗練された位置決めのための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/14 20060101AFI20171117BHJP
【FI】
   G01S5/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-530683(P2017-530683)
(86)(22)【出願日】2015年11月30日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月8日
(86)【国際出願番号】EP2015078049
(87)【国際公開番号】WO2016096384
(87)【国際公開日】20160623
(31)【優先権主張番号】14198611.7
(32)【優先日】2014年12月17日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ホンミン
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062CC18
5J062EE01
(57)【要約】
本発明は、交差を介する洗練されたゾーン分けのためのシステム及び方法に関する。詳細には、ゾーン・ベースの位置決めシステムのアンカー・ノード200が、様々な仕方において複数のハイパー・ゾーン40、50に分割され、前記ハイパー・ゾーンを分割する前記様々な仕方は、場合によっては部分的な重複を伴って、互いに対して正規直交であり得る。ハイパー・ゾーン40、50を分割する各仕方に関して、最も可能性のある候補のハイパー・ゾーンが、ユーザ・ゾーニング方法に基づいて選択される。この後、識別されたハイパー・ゾーンの交差42は、位置決めされるべき移動式ノードの最終的な位置決め結果とされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ユニットを、既知の位置を有する無線ユニットである複数のアンカー・ノードに対して位置決めする装置であって、
選択されたアンカー・ノードの識別情報、及び前記無線ユニットと前記選択されたアンカー・ノードとの間の無線リンクの対応する信号強度又は質の情報を受け取る、及び前記選択されたアンカー・ノードの各々に関して交差している種類のハイパー・ゾーンを識別する識別ユニットであって、対応する種類のハイパー・ゾーンは複数の異なる方向のうちの1つの対応する方向に沿って延在し、各ハイパー・ゾーンが前記アンカー・ノードの少なくとも2つを有する、識別ユニットと、
識別された前記ハイパー・ゾーンの各々に関して、前記ハイパー・ゾーンに属しているアンカー・ノードの無線リンクの受け取られた対応する信号強度又は質の情報に基づいて、割当てられた単一のハイパー・ゾーンの信号強度又は質を計算する、及び各種類のハイパー・ゾーンに関して最も高いハイパー・ゾーンの信号強度又は質を有するハイパー・ゾーンを選択する選択ユニットと、
最も高いハイパー・ゾーン信号強度又は質を有する前記選択されたハイパー・ゾーンの交差領域を決定し、前記無線ユニットの前記位置決めとして前記交差領域の位置決め情報を取得する交差ユニットと、
を有する装置。
【請求項2】
前記選択ユニットは、前記ハイパー・ゾーンに属しているアンカー・ノードの無線リンクの受け取られた対応する信号強度又は質の情報を平均化することにより、識別された前記ハイパー・ゾーンの各々に関して、単一のハイパー・ゾーンの信号強度及び質を計算する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記交差する種類の前記ハイパー・ゾーンは正規直交の方向に延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記無線リンクの前記信号強度又は質の情報は、受け取られた信号強度指標(RSSI)値を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
単一の種類の前記ハイパー・ゾーンが部分的に互いに重なり合う、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記識別、選択及び交差ユニットは、前記無線ユニットの推定された位置決めを取得するための演算及び計算を実施するプログラム可能な処理ユニットとして構成される位置決めユニット内に含まれている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置を有する無線デバイス。
【請求項8】
前記無線デバイスが、選択された前記アンカー・ノードの識別情報と、移動式無線デバイスと選択された前記アンカー・ノードとの間の無線リンクの信号強度又は質の情報とを決定する、請求項7に記載の無線デバイス。
【請求項9】
請求項1に記載の装置及び複数のアンカー・ノードを有する位置決めシステム。
【請求項10】
選択された前記アンカー・ノードの識別情報を決定する、及び前記選択されたアンカー・ノードから前記移動式無線デバイスと前記選択されたアンカー・ノードとの間の前記無線リンクの対応する信号強度又は無線の質の情報を収集する収集デバイスを更に有する、請求項9に記載の位置決めシステム。
【請求項11】
前記アンカー・ノードは照明ネットワークの照明器具内に含まれる、請求項9に記載の位置決めシステムを有する照明ネットワーク。
【請求項12】
無線ユニットを、既知の位置を有する無線ユニットである複数のアンカー・ノードに対して位置決めする方法であって、
選択されたアンカー・ノードの識別情報と、前記無線ユニットと選択された前記アンカー・ノードとの間の無線リンクの対応する信号強度又は質の情報とを受け取るステップと、
選択された前記アンカー・ノードの各々に関して交差する種類のハイパー・ゾーンを識別するステップであって、それぞれの種類のハイパー・ゾーンは様々な方向のうちの1つの対応する方向に沿って延在し、各ハイパー・ゾーンは前記アンカー・ノードの少なくとも2つを有する、ステップと、
識別された前記ハイパー・ゾーンの各々に関して、前記ハイパー・ゾーンに属しているアンカー・ノードの無線リンクの受け取られた対応する信号強度又は質の情報に基づいて、割当てられた単一のハイパー・ゾーンの信号強度又は質を計算するステップと、
ハイパー・ゾーンの各種類に対してハイパー・ゾーンの信号強度又は質を有するハイパー・ゾーンを選択するステップと、
最も高いハイパー・ゾーンの信号強度又は質を有する選択されたハイパー・ゾーンの交差領域を決定するステップと、
前記交差領域の位置情報を前記無線ユニットの位置として取得するステップと、
を有する方法。
【請求項13】
コンピュータ装置で実行された場合に請求項12に記載のステップを生じさせる符号化手段を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、これらに限定するわけではないが、各照明器具が無線送受信器を備えている照明システムのための屋内位置決めシステムのような、アンカー・ノードのグリッドによるゾーン・ベースの取り組みを使用するのに適している位置決め方法及びシステムの分野に関する。これらの無線送受信器は、例えば、ユーザにより担持されるデバイスのような、移動式ノードの位置決めのための基準点(アンカー・ノードと称される)として役立つ。
【背景技術】
【0002】
自由場の状況(a free field situation)において、無線伝播モデルは、前記送信ユニットの送信出力が知られている場合、受け取られた信号強度から2つの無線ユニット間の距離を計算するのに使用されることができる。幾つかの無線アンカー(即ち既知の位置を有する無線ユニット)が存在する場合、前記受け取られた信号強度は、三辺測量術によって無線ユニットの位置を推定するために使用されることができる。
【0003】
屋内位置決めシステムは、ユーザ・ナビゲーション、ターゲット広告及びジオ・フェンシング等のような、多くのアプリケーションによって、ますます普及している。しかしながら、三辺測量術の取り組みの精度は、自由場とみなされることができない環境、即ち無線信号に作用する及び前記無線信号に歪曲を生じ得る構造を含んでいる何らかの環境における無線伝搬モデルのかなりの曖昧さのために制限されている。典型的な非自由場の状況は、建物の内側であり、壁、床、家具及び様々な物理的な構造は、自由場の状況と著しく異なる複雑な態様において無線信号に作用する。
【0004】
しかしながら、単一の無線ユニットの複数の無線アンカーに対する位置決めは、前記無線ユニットと前記無線アンカー(非自由場の環境において無線周波数(RF)領域で動作する)との間で受け取られる前記信号強度を使用することによって可能である。
【0005】
典型的な屋内位置決めシステムは、少なくとも3つの構成要素を有することができる。第一に、位置決をするための1つ以上の目標移動式デバイスがあり、移動式ノードと称さる。第2の構成要素は、一群の既知の位置の基準点であり、アンカー・ノードと称される。前記第3の構成要素は、前記移動式ノードの前記アンカー・ノードに対する相対的な位置を計算するためのコンピュータ・エンティティであり、位置決めエンジンと称される。
【0006】
実際、当該ゾーン・ベースの取り組みの性能は、例えば国際公開第2014/083494号に記載されているように、ゾーン当たりのアンカー・ノードの数に依存する。各ゾーンにより多くのアンカーがある場合、達成されることができる当該ゾーン分けの結果は、より良好になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、屋内環境における照明ネットワークの照明器具のような、アンカー・ノードの密度を考えると、各ゾーンの大きさが大きくなる。結果として、当該位置決め結果の分解能は、各ゾーンの拡大された大きさのために妥協される。この副作用は、高い分解能によって位置決め結果を達成することが、如何なる典型的な屋内位置決めシステムにおいても目的であるので、非常に望ましくない。
【0008】
より高い精度の分解能によって前記ゾーン・ベースの取り組みのための信頼できる屋内の位置決め性能を得るために、アンカー・ノードの空間密度を増大させることが望ましく、この結果、付加的なシステムの費用及び複雑さをもたらしている。
【0009】
本発明の目的は、洗練された屋内位置決めの性能が如何なる付加的なシステムの費用及び複雑さも伴うことなく達成されることができる、改善された位置決めシステム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1に記載の装置、請求項7に記載の無線デバイス、請求項9に記載の位置決めシステム、請求項11に記載の照明ネットワーク、請求項12に記載の方法及び請求項13に記載のコンピュータプログラムにより達成される。
【0011】
従って、アンカー・ノードは、少なくとも2つの異なる種類のハイパー・ゾーンを得るように、少なくとも2つの異なる仕方において複数のハイパー・ゾーンに分割され、ハイパー・ゾーンの各種類に関して、単一のハイパー・ゾーンが、当該ハイパー・ゾーン内の前記移動式ノードと前記アンカー・ノードとの間のリンクに関して平均の受け取られた信号の質に基づいて選択され、異なる種類の選択されたハイパー・ゾーンの交差(intersection)が、前記移動式ノードに対する最終的なゾーニングの結果とされる。このことにより、洗練されたユーザ位置決め結果を、アンカー・ノードの密度を増大させることなく得ることができる。各ハイパー・ゾーンは、やはり複数のアンカー・ノードから成り、この結果、受け取られる信号の質を空間にわたって平均化する演算がやはり実行され、信頼できるゾーニング結果を与える。(例えば、正規直交の方向における)識別されたハイパー・ゾーンの交差をとることによって、より小さいゾーンが得られ、このことは、ゾーニング性能の信頼性を妥協することなく、位置決めの結果のより良好な分解能を与える。代わりに、アンカー・ノードは、各ゾーンがより少ない数のアンカー・ノードに対応するような重複しない態様であるが、ゾーニングのより高い信頼性のための空間的な平均化の便益を失うことを犠牲にする態様において、分割され、依然として同じゾーン分解能を得ることができる。
【0012】
第1の選択肢によれば、前記選択ユニットは、前記ハイパー・ゾーンに属しているアンカー・ノードの無線リンクの受け取られた対応する信号強度又は質の情報を平均化することによって、単一のハイパー・ゾーンの信号強度又は識別されたハイパー・ゾーンの各々に関する質を計算することができる。従って、提案された改善されたゾーン・ベースの位置決め取り組みの処理負荷は、各ハイパー・ゾーンに属しているアンカー・ノードの対応するリンクに対して得られた信号強度又は質な値の単純な平均化処理によって、低く保持されることができる。
【0013】
前記第1の選択肢と組み合わせられることが可能である第2の選択肢によれば、交差している種類のハイパー・ゾーンは、正規直交の方向に延在するように構成されることができる。交差するハイパー・ゾーンのこのような正規直交の配置は、単純な行列構造に基づいて、交差領域の明快な決定の利点をもたらす。
【0014】
上述の第1及び第2の選択肢と組み合わせられることが可能である第3の選択肢によれば、当該リンクの信号強度又は質の情報は、RSSI値を含むことができる。RSSI値は無線通信システムにおいて容易に利用可能であり、この結果、提案されたゾーン・ベースの位置決めの取り組みが容易に実施化されることができる。
【0015】
上述の第1乃至第3の選択肢の何れとも組み合わせられることが可能である第4の選択肢によれば、交差する種類のハイパー・ゾーンは、互いに部分的に重複するように形成されることができる。このような重複エリアは、無線ユニットがハイパー・ゾーンの境界の近くに位置決めされる場合、使用されることができ、位置決めシステムは、この中に無線ユニットが位置決めされるハイパー・ゾーンについて結論が出ない。この場合、前記位置決めシステムは、空間分解能を効果的に向上させるように、前記無線システムを、より小さいハイパー・ゾーン領域としての前記重複領域に位置決めすることができる。
【0016】
上述の第1乃至4の選択肢の何れかと組み合わされることができる第5の選択肢によれば、識別、選択及び交差ユニットは、前記無線ユニットの推定された位置決めを取得するように演算及び計算を実行するプログラム可能な処理ユニットとして構成される位置決めユニット内に含まれることができる。この選択肢は、変化する条件又は環境の場合に再びプログラムされることができる非常に柔軟な位置決めユニットの利点を提供する。例として、ハイパー・ゾーンの数、大きさ及び地理的な配置は、システムの変化又は環境の変化に適応化されることができる。
【0017】
上述の装置は、別個のハードウェアコンポーネント、集積されたチップ又はチップ・モジュールの配置を有する別個のハードウェア回路に基づいて、又はメモリ内に記憶された、コンピュータ読取可能なメディアに書かれた若しくは(インターネットのような)ネットワークからダウンロードされたソフトウェアルーチン又はプログラムにより制御される信号処理デバイス又はチップに基づいて実施されることができることに留意されたい。
【0018】
請求項1に記載の装置、請求項7に記載の無線デバイス、請求項9に記載の位置決めシステム、請求項11に記載の照明ネットワーク、請求項12に記載の方法及び請求項13に記載のコンピュータプログラムは、特に従属請求項において定義されるような、類似の及び/又は同一の好ましい実施例を有することができることに留意されたい。
【0019】
本発明の好ましい実施例は、前記従属項又は対応する独立請求項による上述の実施例の如何なる組合せでもあり得ることを理解されたい。
【0020】
本発明のこれら及び他の見地は、以下に記載されている実施例を参照して明らかになり説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1の実施例による位置決め装置の模式的なブロック図を示している。
図2】前記第1の実施例の第1の選択肢による模式的なシステム・アーキテクチャを示しており、目標無線ユニットは、アンカー・ノードによって送られる無線信号を受け取る。
図3】前記第1の実施例の第2の選択肢による模式的なシステム・アーキテクチャを示しており、アンカー・ノードは、目標無線ユニットによって送られる無線信号を受け取る。
図4】垂直方向におけるハイパー・ゾーンの定義の例を示している。
図5】水平方向のハイパー・ゾーン定義の例を示している。
図6】選択された垂直及び水平なハイパー・ゾーンの交差に基づいて、最終的なソーン分けの結果の例を示している。
図7】第2の実施例によるゾーン・ベースの位置決め手順のフロー図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施例は、ここで、未知の位置を有する無線ユニット又は移動式ノードの位置決めをするための、既知の位置における複数の無線アンカー又はアンカー・ノードを有する屋内システムのための位置決めシステムに基づいて記載されている。
【0023】
様々な実施例によれば、当該ゾーン・ベースの取り組みは、位置決め(localization or positioning)に使用され、密度の高いグリッドのアンカー・ノードが当該屋内のシステムに設けられる。特に興味があるのは、各照明器具が無線トランシーバを備えている、屋内照明システムである。このようなシステムにおいて、受け取られた信号強度指標(RSSI)値又は他の信号質指標が、前記移動式ノードと各アンカー・ノードとの間のリンクに関して得られることが可能である。しかしながら、前記RSSI値が、各アンカー・ノードが無線信号を送信する場合に前記移動式ノードによって得られるか、又は各アンカー・ノードが前記RSSI値を得る一方で前記移動式ノードが無線信号を送信するかは、重要ではないことに留意されたい。無線伝搬特性のランダムな性質のため、得られるRSSI値もランダムな性質のものである。
【0024】
信頼できる位置決め結果は、著しい数のRSSI値又は他の信号質指標を時間及び空間の両方にわたって平均することにより達成される。リンクごとの時間にわたる平均化は、異なる伝送信号(例えば、パケット)から複数のRSSIの平均を決定することによってなされることができる。空間ドメインにおける平均化演算を達成するためには、複数の隣接するアンカー・ノードが、ゾーンを形成するようにグループ化される。次に、ゾーンごとの平均RSSI値は、ゾーンの内の目標移動式ノードとアンカー・ノードとの間の全ての可能なリンクに関するRSSI値の平均をとることによって、得られる。この場合、ゾーン・ベースの取り組みの根底にある原理は、ゾーンごとに最大RSSI値を選択することにあり、目標移動式ノードは、アンカー・ノードの選択されたゾーンの地理的範囲内にあるように位置決めされる。
【0025】
様々な実施例によれば、目標移動式ノードの位置決めは、ゾーン・ベースの取り組みによって得られ、アンカー・ノードは、少なくとも2つの異なる種類のハイパー・ゾーンを得るように、少なくとも2つの異なる仕方において複数のハイパー・ゾーンに分割される。次いで、ツーステップ・ゾーニングの取り組みが利用され、ハイパー・ゾーンの各種類に関して、単一のハイパー・ゾーンが、当該ハイパー・ゾーン内の前記移動式ノードと前記アンカー・ノードとの間のリンクに関する平均RSSI値に基づいて選択され、次いで、異なる種類の選択されたハイパー・ゾーンの交差が、目標移動式ノードに関する最終的なゾーニング結果とされる。
【0026】
例として、ハイパー・ゾーンを様々な種類に分割する様々な仕方は、互いに対して正規直交であっても良く、この結果、ハイパー・ゾーンの様々な種類は正規直交の方向に延在する。任意には、単一の良く考えられた種類のハイパー・ゾーンは、部分的に重複することもある。
【0027】
図1は、第1の実施例による位置決めシステム100であって、測定ユニット110、識別ユニット120、選択ユニット140及び交差ユニット150並びに2つのデータベース(DB1、DB2)130及び160を有する位置決めシステムの模式的ブロック図を示している。前記2つのデータベースは、単一のデータ記憶デバイスの対応するルックアップ・テーブル又はメモリ領域によって実施化されることができる。測定ユニット110は、アンカー・ノード(図1に示されていない)を選択し、無線ユニット101と選択されたアンカー・ノードとの間の信号強度を測定するのに適している。測定ユニット110は、アンカー・ノード識別子111及び対応する信号強度値(例えば、RSSI値)112を識別ユニット120に伝える。識別ユニット120は、第1のデータベース131からアンカー・ノード識別子111に対応するハイパー・ゾーンの2つのアンカーのグループの種類のハイパー・ゾーン識別子131を獲得し、次いで、各種類のハイパー・ゾーンの獲得されたアンカーのグループに関するハイパー・ゾーン信号強度121を計算する。ハイパー・ゾーン信号強度値121は、ハイパー・ゾーンの対応するアンカーのグループの信号強度を表していると共に、対応するハイパー・ゾーンのアンカーのグループのアンカー・ノードの信号強度値の平均として計算されることができる単一の値である。次いで、選択ユニット140は、識別ユニット120から異なる種類のハイパー・ゾーン識別子131と、対応する計算されたハイパー・ゾーン信号強度値121とを受け取り、各種類のハイパー・ゾーンに関して最も高いグループの強さを有するハイパー・ゾーンを選択し、各種類の選択されたハイパー・ゾーンは、自身のハイパー・ゾーン識別子141により確認される。最後に、交差ユニット150は、選択ユニット140から、各グループの種類のハイパー・ゾーン識別子141を受け取り、異なる種類の2つの確認されたハイパー・ゾーンの交差領域の交差領域識別子142を決定する。決定された交差領域識別子142に基づいて、交差ユニット150は、第2のデータベース160から交差領域識別子142に対応する領域座標161を獲得する。取得された領域座標161は、無線ユニット101の推定された位置を表している。次いで、交差ユニット150は、位置決め装置100の最終出力として領域座標161を表す。
【0028】
図1において、組み合わせられた識別、選択及び交差ユニット120、140、150は、信号強度値112及び対応するアンカー・ノード識別子111から無線ユニット101の推定された位置決めを得るように、演算及び計算を実行するためのプログラム可能な処理ユニットとして構成される位置決めユニット170内に含まれることもできる。
【0029】
図2及び3は、4つのアンカー・ノード200乃至200及び目標無線ユニット101を有する2つの異なる実施例を示しており、位置決めシステム200の無線アンカー及び無線ユニットは、信号強度又は質指標信号の送信側及び受信側として、異なる役割において振る舞う。従って、2つの実施例は、上述の図1の測定ユニット110の機能を含んでいる。位置決めシステム200は、雲240として描かれる通信ネットワーク(例えば、照明ネットワーク)240において提供される。
【0030】
図2の実施例において、無線ユニット101は、アンカー・ノード200乃至200により送信される無線信号を受け取り、この結果、目標無線ユニット101が受信側として振る舞い、アンカー・ノード200乃至200が送信側として振る舞う。無線ユニット101は、アンカー・ノード200乃至200から、異なる信号強度又は質(図2の対応する矢印の厚さにより示されている)を有する信号211乃至214を受け取る。無線ユニット915は、信号211―214の強度を測定し、アンカー・ノード識別子111及び対応する信号強度値112を図1の選択ユニット120に渡す。従って、上述のように、目標無線ユニット101及び複数のアンカー・ノード200乃至200を有する描かれた雲240は、図1の測定ユニット110の実施例と解釈されることができる。
【0031】
図3の代替的な実施例において、アンカー・ノード200乃至200は、位置決めシステム300の目標無線ユニット101から異なる信号強度又は質(図3の対応する矢印の厚みにより示される)を有する無線信号321乃至324を受け取る。従って、図3において、雲340内に示されているように、目標無線ユニット101は送信側として振る舞い、アンカー・ノード200乃至200は受信側として振る舞う。2001、アンカー・ノード乃至2004は、異なる信号強度又は質を有する無線ユニット101からの信号321乃至324を受け取り、対応する信号強度値371乃至374を収集ユニット375に信号送出し、収集ユニット375は、アンカー・ノード200乃至200からの信号強度値112を収集し信号強度値112及び対応するアンカー・ノード識別子111を図1の選択ユニット120に渡す。従って、上述したように、収集ユニット375と、目標無線ユニット101及び複数のアンカー・ノード2001〜2004を有する描かれた雲340との組合せは、図1の測定ユニット110の実施例として解釈されることができる。
【0032】
実施例において、目標無線ユニット101は、アンカー・ノード200乃至200(例えば、照明ネットワークの照明器具の無線トランシーバ)により送信される無線信号を受け取る移動式電話でも良い。前記移動式電話は、信号強度又は無線信号の特性を測定し、前記信号強度又は特性を使用して前記移動式電話の推定される位置決めを計算する。このことを達成するために、移動式電話は、異なる種類の選択されたハイパー・ゾーンの交差エリア又は領域に基づいて推定された前記位置決めを計算する位置決めユニットと、アンカー・ノードを異なる種類の関連するハイパー・ゾーンのアンカーのグループに関連づけると共に、決定された交差領域を関連する領域座標に関連付けるデータベース又はルックアップ・テーブルとを有することができる。
【0033】
先の実施例の変形において、移動式電話は、アンカー・ノード200乃至200により送信される無線信号211乃至214を測定することができるが、先の実施例と異なって、移動式電話は、位置決めユニットを有さなくても良い。代わりに、前記移動式電話は、測定された信号強度値111を、通信リンク(図示略)を介して受け取られた測定された信号強度値から前記推定された位置決めを計算する位置決めユニットを有する中央プログラム・ユニット(図示略)に送る。
【0034】
図4及び5は、2つの正規直交(例えば、それぞれ垂直及び水平方向)の仕方におけるハイパー・ゾーンの定義の例を示している。
【0035】
当該実施例の上述の例の提案されているハイパー・ゾーニング取り組みに関して、9つのアンカー・ノード200は、2つの異なる正規直交の仕方において、3つのアンカー・ノード200の対応するアンカー・グループを含む3つのハイパー・ゾーンに分割され、即ち図4及び5に示されるような垂直方向における第1の種類のハイパー・ゾーン40及び水平方向における第2の種類のハイパー・ゾーン50に分割される。
【0036】
次に、2つの異なる仕方において定義されるような、異なる種類のハイパー・ゾーンの集合ごとに、独立なゾーニング演算が実行される。例えば、図4の垂直方向のハイパー・ゾーン40に関して、目標移動式ノードがゾーン当たりの最大平均信号強度又は質の値(例えば、RSSI値)に対応するゾーン内に位置されることが決定されることができる。例として、図4の最も左のハイパー・ゾーン40が識別されることができる。同様に、水平方向のハイパー・ゾーンが選択されることができる。例えば、図5の中央のハイパー・ゾーン50が識別されると仮定されることができる。
【0037】
図6は、選択された垂直及び水平のハイパー・ゾーンの交差に基づく最終的なゾーニング結果の例を示している。図1乃至3に関連して上述したように、最終的なゾーニング結果は、異なる正規直交の種類の識別されたハイパー・ゾーン40、50の交差エリア又は領域42を使用して得ることができる。識別されたハイパー・ゾーン40、50のこの交差領域42は、この場合、目標移動式電話の位置決めのための最終的なゾーニング結果としての出力であり得る。
【0038】
提案されたハイパー・ゾーニングの取り組みの主要な利点は、洗練されたユーザ位置決め結果がアンカー・ノード200の密度を増大させることなく得られることが可能であるということにある。上述したように、各ハイパー・ゾーンは、依然として複数のアンカー・ノード200から成る。従って、空間にわたって前記信号強度又は質を平均化する演算は、依然として、信頼できるゾーニング結果を達成するために実行される。正規直交の方向において識別されたハイパー・ゾーンの交差をとることによって、より小さいゾーンが得られ、ゾーニング性能の信頼性を妥協することなく、位置決め結果のより高い分解能に至る。図4乃至6のアンカー・ノード200が、各ゾーンが単一のアンカー・ノードに対応するように9つのゾーンに分割される場合、同じゾーン分解能が達成されるが、当該ゾーニングのより高い信頼性のための空間的な平均化の便益は失われる。
【0039】
図4乃至6における9つのアンカー・ノード200のハイパー・ゾーン40、50の分割の2つの仕方及びトポロジは、単なる例証となる例として示されていることに留意されたい。本発明の適用は、この例示的なトポロジに限定されるものではなく、ハイパー・ゾーン40、50を分割する2つの正規直交の仕方に限定されるものでもない。対角の分割、円形若しくは楕円の分割、重複する又は交差する領域による異なる種類の何らかのパターンによる何らかの分割のような、より小さい交差領域に至る如何なる他の分割も使用されることができる。
【0040】
図7は、第2の実施例によるゾーン・ベースの位置決めの手順のフロー図を示す。
【0041】
第1のステップ701において、未知の位置決めを有する目標無線ユニットの範囲内のアンカー・ノードが選択され、この結果、アンカー・ノードと目標無線ユニットとの間の信号強度又は質が測定されることができる。次のステップ702において、選択されたアンカー・ノードの識別子は、目標無線ユニットと無線アンカーとの間の信号強度又は質を測定するために使用される。ステップ703において得られたアンカー・ノード識別子及び対応する信号強度又は質は、アンカー・ノードの関連するハイパー・ゾーンを取得し、各ハイパー・ゾーンに関してグループ強度又は質(例えば、ハイパー・ゾーンのアンカー・ノードの平均強度又は質)を計算するために使用される。ついで、ステップ704において、最も高いグループ強度を有する各種類のハイパー・ゾーンが選択される。最後に、ステップ705において、各種類の選択されたハイパー・ゾーンの交差領域が、例えば、ハイパー・ゾーン識別子を使用しているルックアップ・テーブル又は演算論理に基づいて決定され、交差領域の座標又は他の地理的な指示は、目標無線ユニットの推定された位置決めとして出力される。ステップ705からステップ701への矢印は、位置決め方法が連続的に繰り返されることができることを示している。
【0042】
要約すると、交差を介する洗練されたゾーニングのための方法及びシステムが記載されたが、ここで、ゾーン・ベースの位置決めシステムのアンカー・ノード200は、異なる仕方において複数のハイパー・ゾーン40、50に分割され、ハイパー・ゾーンを分割する異なる仕方は、場合によっては部分的に重複し、互いに対して正規直交であっても良い。ハイパー・ゾーン40、50を分割する各仕方に関して、最も見込みの或るハイパー・ゾーンが、ユーザ・ゾーニングの方法に基づいて選択される。この後、識別されたハイパー・ゾーンの交差42は、このことによりアンカー・ノード200の密度を増大させることなく洗練されたユーザ位置決め精度を達成するように、位置決めされるべき移動式ノードの最終的な位置決めの結果としてとられる。
【0043】
本発明は、図面及び上述の明細書において詳述されたが、このような図例及び説明は、説明的なもの又は例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものとみなされるべきではない。本発明は、開示されている実施例に限定されるものではない。関連するハイパー・ゾーンの選択は、他の信号強度又は質の指標(例えば、エラーレート、及び信号対雑音比等)に基づくものであっても良い。提案されたゾーン・ベースの位置決めの取り組みは、小売、工業、ホスピタリティ及びアウトドアのアプリケーションにおいて、又はユーザ―位置決めベースの照明又は他の制御機能のために使用されることができる。
【0044】
開示されている前記実施例に対する他の変化は、前記添付図面、本明細書及び添付請求項の熟慮により、添付請求項に記載の本発明を実施する際に当業者により理解され、行われることができる。添付の請求項において、「有する」なる語は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数形を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、添付の請求項において詳述される幾つかの項目の機能を実現することもできる。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。
【0045】
上述の明細書は、本発明の特定の実施例を詳述している。しかしながら、いかに上述で詳細に記載されていても、本発明は、多くの仕方において実施されることができ、従って開示される実施例に限定されるものではないことを理解されたい。本発明の特定のフィーチャ又は見地を記載する際の特定の用語の使用は、当該用語が関連している本発明のフィーチャ又は見地の如何なる特定の特徴も含むように制限されるよう本願明細書において再定義されていることを意味するように捉えられてはならないことに留意されたい。
【0046】
単一のユニット又はデバイスが、添付の請求項において詳述される幾つかの項目の機能を実現することもできる。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。
【0047】
図7に示されているような又は図1のブロック120、140及び150のような、上述された演算は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用のハードウェアとして実施化されることができる。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体のような、適切な媒体上で記憶及び/又は分配されることができるが、インターネット又は他の有線若しくは無線データ通信システムを介するような、他の形態において分配されることもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】