(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-537770(P2017-537770A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】粉砕装置
(51)【国際特許分類】
B02C 13/22 20060101AFI20171124BHJP
【FI】
B02C13/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-515815(P2017-515815)
(86)(22)【出願日】2016年5月18日
(85)【翻訳文提出日】2017年3月30日
(86)【国際出願番号】KR2016005244
(87)【国際公開番号】WO2016186439
(87)【国際公開日】20161124
(31)【優先権主張番号】10-2015-0071071
(32)【優先日】2015年5月21日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】517092444
【氏名又は名称】キム,モン ピル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,モン ピル
【テーマコード(参考)】
4D065
【Fターム(参考)】
4D065AA11
4D065AA14
4D065BB05
4D065BB07
4D065BB12
4D065EB01
4D065EB07
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4D065ED03
4D065ED14
4D065ED23
4D065ED24
4D065EE15
(57)【要約】
本発明は、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量を超えて粉砕対象物の移送圧力が供給部の自重よりも大きい場合には、供給ローターが案内長孔に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量に減少した場合には、供給部の自重により供給ローターが案内長孔に沿って下降するので、過負荷を防止するとともに粉砕対象物の供給を円滑にして安定的に使用することができ、粉砕部に取り付けられる粉砕網の粉砕孔をその孔径が捕集部側に行くほど小さくなるように形成して粉砕対象物の粉砕効率を極大化させ、分離部のスクレーパーが捕集部の内部で回転しながら、捕集本体の内側壁面に吸着した粉砕物を分離するので、それぞれ異なる粉砕対象物の粉砕作業の際に成分が互いに混合されないようにして粉砕物の成分変化を防止する粉砕装置に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホッパーから移送ボディ内に投入される粉砕対象物を、移送スクリューが回転しながら供給部側へ移送させる移送部と、
前記移送部によって移送される粉砕対象物を供給ローターの回転により一定量だけ粉砕部へ供給し、前記移送部によって移送される粉砕対象物の量が一定量を超える場合には、供給ローターが中心軸を中心に回転して案内長孔に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、上昇した供給ローターは移送部の移送ボディの外側面に形成された上昇制御片に接触しながら一定の高さ以上に上昇しないように制御する供給部と、
前記供給部で供給される粉砕対象物を、モーターの駆動により回転する粉砕部材の第1、2粉砕ピンが衝突して粉砕させる粉砕部と、
前記粉砕部で粉砕された粉砕物が、捕集本体の下端部に一体に形成されて下部に行くほど傾くように構成されたサイクロンの内側壁面に沿って旋回するようにしながら、粉砕物を捕集する捕集部と、
前記捕集本体の内側壁面に沿ってスクレーパーが回転しながら、捕集本体の内側壁面に吸着した粉砕物を分離する分離部と、
前記分離部で分離されて排出される粉砕物を貯蔵する貯蔵部とを含んで構成されることを特徴とする、粉砕装置。
【請求項2】
前記供給部は、
前記移送部の内部に装着されて中心軸を中心に回転しながら、移送スクリューから移送される粉砕対象物を粉砕部側に一定量ずつ供給する供給ローターと、
前記移送部の外側に結合され、供給ローターが回転案内軸を中心に上昇するようにする昇降案内部材と、
前記移送部の移送ボディの両側に設けられ、供給ローターの昇降を案内する案内長孔と、
前記昇降案内部材の一側に固定され、供給ローターを回転させる駆動モーターとを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の粉砕装置。
【請求項3】
前記供給ローターは、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量以下に減少すると、自重によって下降することを特徴とする、請求項2に記載の粉砕装置。
【請求項4】
前記粉砕部は、
前記移送部に固定され、一側が開放される粉砕ボディと、
前記粉砕ボディの内周面に取り付けられ、捕集部側に行くほど孔径が小さくなる粉砕孔を有する粉砕網と、
前記粉砕ボディの内周面にモーターの駆動で回転するように回転粉砕盤が結合され、前記回転粉砕盤の一側に第1粉砕ピンが放射状に形成され、前記回転粉砕盤の他側に第2粉砕ピンが形成される粉砕部材と、
前記粉砕ボディの開放された一側に設けられ、粉砕部材によって粉砕された粉砕物が捕集部へ吐出されるように吐出孔を有するカバーとを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の粉砕装置。
【請求項5】
前記捕集部は、
円筒状に形成された捕集本体と、
前記本体の上部に結合され、捕集本体内の空気を排出する排出管と、
前記捕集本体の下端部に一体に形成されて下部に行くほど傾くように構成され、空気と粉砕物の旋回流の速度が増加しながら粉砕物が空気から分離されるサイクロンとを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の粉砕装置。
【請求項6】
前記分離部は、
前記捕集部の捕集本体の下部に固定され、一側に空間が形成された底板と、
前記底板に回転可能に固定され、捕集部の内側壁面及び底板に密着して回転するスクレーパーと、
前記底板の下方でスクレーパーを回転させる駆動モーターとを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の粉砕装置。
【請求項7】
前記貯蔵部は、
前記捕集部の下部に結合されるケースと、
前記ケースの内部に設けられ、排出部を介して排出される粉砕物を貯蔵する貯蔵容器とを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の粉砕装置。
【請求項8】
前記分離部のスクレーパーの回転により分離された粉砕物を、排出部材の回転の際に開閉部材が排出孔を開放及び閉鎖しながら排出させる排出部をさらに含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の粉砕装置。
【請求項9】
前記排出部は、
前記分離部の下部に固定されて収容空間が形成された排出ボディと、
前記排出ボディの収容空間に装着され、分離部の駆動モーター軸と結合されて一体に回転し、一側に排出空間が形成された排出部材と、
前記排出ボディの一側に回転可能に結合され、排出孔を開放及び閉鎖する開閉部材と、
前記開閉部材に装着され、開閉部材が弾力的に回転及び復元するようにする弾性部材とを含んでなることを特徴とする、請求項8に記載の粉砕装置。
【請求項10】
前記開閉部材を介して排出される粉砕物を貯蔵部へ案内する案内部材をさらに含んでなることを特徴とする、請求項9に記載の粉砕装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉砕装置に係り、さらに詳しくは、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量を超えて粉砕対象物の移送圧力が供給部の自重よりも大きい場合には、供給ローターが案内長孔に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量に減少する場合には、供給部の自重により供給ローターが案内長孔に沿って下降するので、過負荷を防止するとともに粉砕対象物の供給を円滑にして安定的に使用することができ、粉砕部に取り付けられる粉砕網の粉砕孔をその孔径が捕集部側に行くほど小さくなるように形成して粉砕対象物の粉砕効率を極大化させ、分離部のスクレーパーが捕集部の内部で回転しながら、捕集本体の内側壁面に吸着した粉砕物を分離するので、それぞれ異なる粉砕対象物の粉砕作業の際に成分が互いに混合されないようにして粉砕物の成分変化を防止する粉砕装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、粉砕装置は、穀物及び海藻を始めとして、ヒスイ、麦飯石、貴陽石、トルマリン、珪砂、アルミナなどの鉱物、化学物質、及び金属材料などの粉砕対象物を粉砕して微細な粉末にするための装置である。
【0003】
前記粉砕装置は、内部に投入される粉砕対象物を微細に粉砕した後、粉砕された粉砕物を移送して貯蔵部に貯蔵するものである。このように粉砕された粉砕物は、建築用骨材、工業用原料、医療分野及び各種産業分野で幅広く使用される。
【0004】
この種の粉砕装置としては、本件出願人によって出願されて登録された特許文献1に開示されている穀物粉砕装置が挙げられる。
【0005】
この先登録された発明では、ホッパーに投入される粉砕対象物が供給ローターの回転により一定量ずつ粉砕部へ供給され、粉砕部に供給された粉砕対象物は第1粉砕ピンによって1次粉砕され、1次粉砕された粉砕物は粉砕網によって2次粉砕され、2次粉砕された粉砕物は第2粉砕ピンによって3次粉砕される。
【0006】
上述のように粉砕が完了した粉砕物は、捕集部に吐出されてサイクロンの内側壁面に沿って旋回しながら落下するとともに、貯蔵容器に貯蔵される。
【0007】
しかし、前記発明では、粉砕対象物が供給ローターに継続的に供給されると、ゴム材質の供給ローターの端部が破損するので粉砕対象物の供給が円滑ではなく、粉砕対象物が粉砕されながら生成される水分により粉砕物が捕集部の内側壁面に吸着する現象が発生するから、粉砕物を円滑に捕集することができないうえ、比較的軟質の穀物粉砕のみに限定されているので、強度の強い粉砕対象物、例えば鉱物または金属材料などを粉砕することは難しいという問題点があった。
【0008】
また、特許文献2には、このように強度の強い粉砕対象物を粉砕するために、鉱物及び岩石破砕用ローラーミル粉砕機が開示されている。
【0009】
この先に公開された発明では、粉砕対象物が原料投入シュートから投入されると、粉砕対象物はテーブルの上部に位置し、電動機モーターによってテーブルが回転すると同時に、粉砕対象物はタイヤ型ローラーによって粉砕され、粉砕済みの粉砕物は排出シュートから排出される。
【0010】
しかし、先に公開された発明は、タイヤ型ローラーが取り付けられた状態でテーブルが回転しながら粉砕対象物の粉砕が行われるので、粉砕効率性が著しく低下するうえ、粉砕対象物が原料投入シュートから過剰に投入される場合には粉砕対象物をすべて収容することはできないという問題点があった。
【0011】
また、タイヤ型ローラーとテーブルとの間で粉砕対象物が粉砕され、粉砕された微細粒子がタイヤ型ローラー及びテーブルの表面に固着されるので、それぞれ異なる粉砕対象物の粉砕作業の際に当該粉砕物の成分が互いに混合されて成分変化が起こるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1368945号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10−2002−0061577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述したような従来の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量を超えて粉砕対象物の移送圧力が供給部の自重よりも大きい場合には、供給ローターが案内長孔に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量に減少した場合には、供給部の自重により供給ローターが案内長孔に沿って下降するので、過負荷を防止するとともに粉砕対象物の供給を円滑にして安定的に使用することができる粉砕装置を提供することにある。
【0014】
また、本発明の他の目的は、粉砕部に取り付けられる粉砕網の粉砕孔をその孔径が捕集部側に行くほど小さくなるように形成することで、粉砕対象物の強度が強くても粉砕効率を極大化させる粉砕装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の別の目的は、分離部のスクレーパーが捕集部の内部で回転しながら、捕集本体の内側壁面に吸着した粉砕物を分離するので、それぞれ異なる粉砕対象物の粉砕作業の際に成分が互いに混合されないようにして粉砕物の成分変化を防止する粉砕装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ホッパーから移送ボディ内に投入される粉砕対象物を、移送スクリューが回転しながら供給部側へ移送させる移送部と、前記移送部によって移送される粉砕対象物を供給ローターの回転により一定量だけ粉砕部へ供給し、移送部によって移送される粉砕対象物の量が一定量を超える場合には、供給ローターが中心軸を中心に回転して案内長孔に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、上昇した供給ローターは移送部の移送ボディの外側面に形成された上昇制御片に接触しながら一定の高さ以上に上昇しないように制御する供給部と、前記供給部で供給される粉砕対象物を、モーターの駆動により回転する粉砕部材の第1、2粉砕ピンが衝突して粉砕させる粉砕部と、前記粉砕部で粉砕された粉砕物が、捕集本体の下端部に一体に形成されて下部に行くほど傾くように構成されたサイクロンの内側壁面に沿って旋回するようにしながら、粉砕物を捕集する捕集部と、前記捕集本体の内側壁面に沿ってスクレーパーが回転しながら、捕集本体の内側壁面に吸着した粉砕物を分離する分離部と、前記分離部で分離されて排出される粉砕物を貯蔵する貯蔵部とを含んで構成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量を超えて粉砕対象物の移送圧力が供給部の自重よりも大きい場合には、供給ローターが案内長孔に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、移送スクリューから移送される粉砕対象物の量が一定量に減少した場合には、供給部の自重によって供給ローターが案内長孔に沿って下降するので、過負荷を防止するとともに粉砕対象物の供給を円滑にして安定的に使用することができるという利点がある。
【0018】
また、本発明は、粉砕部に取り付けられる粉砕網の粉砕孔をその孔径が捕集部側に行くほど小さくなるように形成することで、粉砕対象物の粉砕効率を極大化させるという利点がある。
【0019】
また、本発明は、分離部のスクレーパーが捕集部の内部で回転しながら、捕集本体の内側壁面に吸着した粉砕物を分離するので、それぞれ異なる粉砕対象物の粉砕作業の際に成分が互いに混合されないようにして粉砕物の成分変化を防止するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図3】本発明の移送部と供給部の側面構成図である。
【
図4】本発明の分離部と排出部の分離斜視図である。
【
図5】本発明の供給部に粉砕対象物が供給される状態図である。
【
図6】本発明の供給部が上方に上昇する状態図である。
【
図7】粉砕対象物が粉砕部で粉砕される状態図である。
【
図8】本発明の粉砕網の粉砕孔の孔径を示す状態図である。
【
図9】粉砕部で粉砕された粉砕物が捕集部に捕集される状態図である。
【
図10】スクレーパーの回転により、捕集部に吸着した粉砕物を分離させる状態の平断面図である。
【
図11】粉砕物が排出部の排出空間へ排出された状態図である。
【
図12】排出部材の回転により開閉部材を開放させて粉砕物を排出させる状態図である。
【
図13】排出部から排出された粉砕物を貯蔵部に貯蔵する状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の正面構成図、
図2は本発明の平面構成図である。
【0022】
本発明の粉砕装置100は、ホッパー111aから移送ボディ111の内部に投入される粉砕対象物を、移送スクリュー112が回転しながら供給部120側へ移送させる移送部110と、前記移送部110によって移送される粉砕対象物を供給ローター121の回転により一定量だけ粉砕部130へ供給し、移送部110によって移送される粉砕対象物の量が一定量を超える場合には、供給ローター121が中心軸124aを中心に回転して案内長孔123に沿って上昇しながら粉砕対象物を供給し、上昇した供給ローター121は移送部110の移送ボディ111の外側面に形成された上昇制御片125に接触しながら一定の高さ以上に上昇しないように制御する供給部120と、前記供給部120で供給される粉砕対象物を、モーターMの駆動により回転する粉砕部材133の第1、2粉砕ピン133b、133cが衝突して粉砕させる粉砕部130と、前記粉砕部130で粉砕された粉砕物が、捕集本体141の下端部に一体に形成されて下部に行くほど傾くように構成されたサイクロン143の内側壁面に沿って旋回するようにしながら、粉砕物を捕集する捕集部140と、前記捕集部140の捕集本体141の内側壁面に沿ってスクレーパー152が回転しながら、捕集本体141の内側壁面に吸着した粉砕物を分離する分離部150と、前記分離部150から排出される粉砕物を貯蔵する貯蔵部160とを含んで構成される。次に、これをさらに具体的に説明する。
【0023】
前記供給部120は、前記移送部110の内部に取り付けられて中心軸124aを中心に回転しながら、移送スクリュー112から移送される粉砕対象物を粉砕部130側へ一定量ずつ供給する供給ローター121と、前記移送部110の外側に結合され、供給ローター121が回転案内軸122aを中心に上昇するようにする昇降案内部材122と、前記移送部110の移送ボディ111の両側に形成され、供給ローター121の昇降を案内する案内長孔123と、前記昇降案内部材122の一側に固定され、供給ローター121を回転させる駆動モーター124とを含んでなる。
【0024】
前記供給ローター121は、移送スクリュー112から移送される粉砕対象物の量が一定量以下に減少すると、自重によって下降することが好ましい。
【0025】
前記粉砕部130は、前記移送部110に固定され、一側が開放される粉砕ボディ131と、前記粉砕ボディ131の内周面に取り付けられ、捕集部140側に行くほど孔径が小さくなる粉砕孔132aを有する粉砕網132と、前記粉砕ボディ131の内周面にモーターMの駆動で回転するように回転粉砕盤133aが結合され、前記回転粉砕盤133aの一側に第1粉砕ピン133bが放射状に形成され、前記回転粉砕盤133aの他側に第2粉砕ピン133cが形成される粉砕部材133と、前記粉砕ボディ131の開放された一側に設けられ、粉砕部材133によって粉砕された粉砕物が捕集部140へ吐出されるように吐出孔134aを有するカバー134とを含んでなる。
【0026】
前記捕集部140は、円筒状に形成される捕集本体141と、前記捕集本体141の上部に結合され、捕集本体141内の空気を排出する排出管142と、前記捕集本体141の下端部に一体に形成されて下部に行くほど傾くように構成され、空気及び粉砕物の旋回流の速度が増加しながら粉砕物が空気から分離されるサイクロン143とを含んでなる。
前記分離部150は、前記捕集部140の捕集本体141の下部に固定され、一側に空間151aが形成される底板151と、前記底板151に回転可能に固定され、捕集部140の内側壁面及び底板151に密着して回転するスクレーパー152と、前記底板151の下方でスクレーパー152を回転させる駆動モーター153とを含んでなる。
【0027】
前記貯蔵部160は、前記捕集部140の下部に結合されるケース161と、前記ケース161の内部に設けられ、排出部170を介して排出される粉砕物を貯蔵する貯蔵容器162とを含んでなる。
【0028】
本発明の粉砕装置は、前記分離部150のスクレーパー152の回転により分離された粉砕物を、排出部材172の回転の際に開閉部材173が排出孔を開放及び閉鎖しながら排出させる排出部170をさらに含んで構成される。
【0029】
前記排出部170は、前記分離部150の下部に固定されて収容空間171aが形成される排出ボディ171と、前記排出ボディ171の収容空間171aに装着され、分離部150の駆動モーター153の軸153aと結合されて一体に回転し、一側に排出空間172aが形成される排出部材172と、前記排出ボディ171の一側に回転可能に結合され、排出孔を開放及び閉鎖する開閉部材173と、前記開閉部材173に取り付けられ、開閉部材173が弾力的に回転及び復元するようにする弾性部材174とを含んでなる。
【0030】
前記排出部は、前記開閉部材173を介して排出される粉砕物を貯蔵部160へ案内する案内部材175をさらに含む。
【0031】
以下、このように構成された本発明の作動過程を詳細に説明する。
【0032】
まず、
図5に示すように、ホッパー111aに鉱物や金属材料などの粉砕対象物が投入されると、粉砕対象物は、駆動モーター112aの駆動で回転する移送スクリュー112によって供給部120側へ移送される。
【0033】
前記粉砕対象物が移送スクリュー112によって供給部120に移送されると、駆動モーター124の駆動で回転する供給ローター121は、中心軸124aを中心に反時計回りに回転しながら、移送ボディ111の一側下部に形成された移送管113へ粉砕対象物を一定量ずつ供給する。
【0034】
この際、移送部110から移送される粉砕対象物の移送圧力よりも供給部120の自重の方が重いため、前記供給ローター121は、案内長孔123の下部で中心軸124aによって回転する。
【0035】
前記移送スクリュー112から移送される粉砕対象物の量が一定量を超えて粉砕対象物の移送圧力が供給部120の自重よりも大きい場合、
図6に示すように、供給部120の供給ローター121は回転案内軸122aを中心に回転すると同時に、駆動モーター124の中心軸124aは案内長孔123に沿って下部から上部に上昇するので、多くの量の粉砕対象物により発生する過負荷を防止することができ、粉砕対象物の供給を円滑にすることができる。
【0036】
この際、前記供給ローター121が一定の高さに上昇すると、昇降案内部材122の上側端部が、移送部110の外側面に形成された上昇制御片125に接触しながら、それ以上上昇しないように制御される。
【0037】
このように供給部120で供給される粉砕対象物は、移送管113へ供給されると同時に粉砕部130へ供給され、前記移送スクリュー112によって移送される粉砕対象物の量が一定量に減少すると、前記供給ローター121は回転案内軸122aを中心に回転して下降すると同時に、供給ローター121を回転させる中心軸124aは案内長孔123の上部から案内長孔123の下部へ自重によって下降する。
【0038】
また、
図7及び
図8に示すように、前記移送管113に供給された粉砕対象物は、粉砕部130の回転粉砕盤133aがモーターMの駆動により分あたり3000〜5000rpmで回転しながら吸引力が発生して、粉砕対象物が粉砕部130の内部に迅速に流入するとともに、移送管113の上部に形成された空気流入管113aを介して外部の空気が粉砕部130内に流入する。
【0039】
このように粉砕対象物が粉砕部130の内部に供給されると、回転粉砕盤133aが回転して発生する遠心力によって粉砕対象物が回転中心の外郭に飛び出されながら、放射状に形成された第1粉砕ピン133bに衝突して1次粉砕が行われる。
【0040】
また、1次粉砕された粉砕物は、粉砕ボディ131の内周面に取り付けられた粉砕網132の粉砕孔132aに対して流入及び流出することを繰り返し行って衝突しながら2次粉砕が行われる。
【0041】
ここで、前記粉砕網132は、粉砕部130から捕集部140側に行くほど粉砕孔132aの孔径が小さくなるように形成されており、粉砕対象物の粉砕の際に微細な粒子に粉砕することが可能であり、粉砕効率性を向上させる。
【0042】
また、前記粉砕網132を介して2次粉砕された粉砕物は、回転粉砕盤133aの外側に投入され、放射状に形成されて断面が傾くように構成された多数の第2粉砕ピン133cに衝突しながら3次粉砕が行われる。
【0043】
前記第2粉砕ピン133cの傾斜部分は、粉砕粒子が微細であるほど遠心力に比べて風力の影響を大きく受け、粉砕ボディ131の中心に向かって浮上するように気流を形成し、粒子サイズの順に浮上させると同時に粉砕作用をする。
【0044】
前記第1粉砕ピン133bと第2粉砕ピン133cは、回転粉砕盤133aの両側にそれぞれ形成されてもよく、一体に形成されてもよい。
【0045】
このように微細に粉砕された粉砕物は、
図9に示すように、カバー134に形成された吐出孔134aを介して渦型気流に乗って捕集部140へ吐き出される。
【0046】
前記粉砕物は、捕集部140の捕集本体141の内側壁面に沿って旋回流を形成しながら回転するとともに重力によって下方に落下し、粉砕物中の微細粒子の一部は捕集本体141の内側壁面に吸着する。
【0047】
このように粉砕物が捕集本体141の内側壁面に沿って旋回しながら発生する上昇気流によって、空気は粉砕物と分離されて排出管142を介して外部へ排出される。
【0048】
前記排出管142の下端部は、粉砕物と空気が円滑に分離されるように吐出孔134aよりも低く位置しなければならない。
【0049】
また、捕集本体141の内側壁面に沿って重力によって落下する粉砕物が、捕集本体141の下部に傾くように形成されたサイクロン143の内側壁面に落下すると、旋回流の速度が増加すると同時に十分な遠心力を得ながら分離部150の底板151に捕集される。
【0050】
このように粉砕物が分離部150の底板151に落下して捕集されると、
図10に示すように、分離部150の駆動モーター153の駆動でスクレーパー152が捕集本体141の内側壁面に密着して回転しながら、捕集本体141の内側壁面に吸着した粉砕物を分離させると同時に、粉砕物は底板151に落下する。
【0051】
また、前記底板151に落下して積もる粉砕物は、底板151に密着するスクレーパー152の回転により、底板151の一側に形成される空間151aへ移動して排出部170側へ排出される。
【0052】
前記排出部170へ排出された粉砕物は、
図11乃至
図13に示すように、前記排出ボディ171に装着された排出部材172の排出空間172aに位置し、前記排出部材172は、分離部150の駆動モーター153によって軸153aを中心にスクレーパー152と同様に回転する。
【0053】
前記排出部材172の排出空間172aが開閉部材173側に回転すると、前記開閉部材173は、弾性部材174の弾性力によって軸ピン173aを中心に回転し、前記開閉部材173の端部は排出空間172aが形成された排出部材172の端部に接触しながら排出孔を開放することにより、粉砕物が排出される。
【0054】
また、前記排出部材172が回転し続けると、排出空間172aが形成された排出部材172の端部は開閉部材173の端部を加圧するとともに、開閉部材173は弾性部材174の弾性力によって徐々に復元しながら排出孔を閉鎖し、排出部材172の回転の際に上記の過程を繰り返し行いながら粉砕物を排出する。
【0055】
前記開閉部材173の開放により排出される粉砕物は、案内部材175によって案内されて貯蔵部160の貯蔵容器162に貯蔵される。一定量以上の粉砕物が貯蔵されると、貯蔵部160から貯蔵容器162を分離すればよい。
【0056】
以上の如く、本発明は、たとえ限定された実施形態及び図面によって説明されたが、本明細書及び請求の範囲で使用される用語や単語は、通常的かつ辞典的な意味に限定されて解釈されてはならず、本発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈されるべきである。
【0057】
よって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本発明の請求の範囲を逸脱しない範囲内で様々な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0058】
100 粉砕装置
110 移送部
111 移送ボディ
112 移送スクリュー
113 移送管
120 供給部
121 供給ローター
122 昇降案内部材
123 案内長孔
124 駆動モーター
130 粉砕部
131 粉砕ボディ
132 粉砕網
133 粉砕部材
134 カバー
140 捕集部
141 捕集本体
142 排出管
143 サイクロン
150 分離部
151 底板
152 スクレーパー
153 駆動モーター
160 貯蔵部
161 ケース
162 貯蔵部材
170 排出部
171 排出ボディ
172 排出部材
173 開閉部材
174 弾性部材
175 案内部材
【国際調査報告】